JP7248448B2 - 火災報知システム、火災報知方法、及びプログラム - Google Patents
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また、中継器に接続された感知器がアドレス設定可能な感知器であり、中継器内において識別可能なアドレスを有するようなシステムを構成しようとする場合がある。この場合においても中継器を介して、受信機と発報した感知器とが通信する場合に当該感知器を特定するための電文長(中継器アドレス+中継器内感知器アドレス)が長くなってしまう。このため、発報後に一回あたりの通信に用いられる電文長が増加してしまうという問題があった。
まず、実施形態について説明する。
図1は、実施形態の火災報知システム1の構成例を示すブロック図である。火災報知システム1は、例えば、受信機10、中継器20(中継器20-1、20-2、…)及び感知器30(感知器30-1~30-6)を備える。火災報知システム1において、受信機10と中継器20とは、伝送路Dを介して接続される。中継器20と感知器30とは、回線K(回線K1~K6)を介して接続される。
ここで、感知器30は「端末装置」の一例である。また、伝送路Dは「第1伝送路」、回線Kは「第2伝送路」の一例である。
受信機10は、通常アドレスを順次指定して、当該通常アドレスが付与された中継器20を呼び出す呼出コマンドを一定の間隔で送信する。この呼出コマンドは、例えば、中継器20に対し、その中継器20に接続された感知器30からの発報の有無の通知を要求するコマンドである。この呼出コマンドは、伝送路Dを介して接続する全ての中継器20に送信される。呼出コマンドを受信した中継器20は、呼出コマンドに指定された通常アドレスが、自身の通常アドレスと一致する場合、応答信号により応答する。この応答信号には、応答した中継器20の通常アドレス、発報の有無、発報が有った場合には発報した感知器30を特定する情報が含まれる。ここで、呼出コマンドに対する応答信号は、「第2応答信号」の一例である。
図1では、中継器20-1に二つの回線K1、K2、中継器20-2に四つの回線K3~K6が接続される例を示しており、中継器20-1の回線K1に感知器30-1が、回線K2に感知器30-2がそれぞれ接続されている。中継器20-2の回線K3に感知器30-3が、回線K4に感知器30-4が、回線K5に感知器30-5が、回線K6に感知器30-6がそれぞれ接続されている。
また、中継器20に接続する回線の数は、図1の例に限定されない。中継器20に接続する回線の数は、一回線のみであってもよいし、三回線であってもよいし、四回線以上(例えば八回線)であってもよい。
また、中継器20に接続する回線に発信機が接続されてもよい。また、中継器20に接続する回線に、1又は複数の中継器が更に接続されてもよい。
入力部105は、例えば、受信機10に設けられた操作パネルや操作ボタンである。入力部105には、建物管理者や守衛、警備員等により操作入力される信号が入力される。建物管理者による操作入力される信号とは、例えば、避難指示や避難誘導及び警報解除、或いは訓練等を通知する信号である。
出力部106は、中継器20から受信した内容に基づいて、火災警報を出力する。また、出力部106は、入力部105に入力された内容に応じたアナウンスを出力する。
図3に示すように、アドレス情報は、例えば、アドレス番号、アドレス種別、装置、回線数、回線接続装置、設置場所の項目を有する。
アドレス番号には、受信機10が付与可能なアドレスの番号が示される。アドレス種別には、アドレス番号が通常アドレスかイベント用アドレスかが示される。装置にはアドレス番号を付与された中継器20が示される。回線数には中継器20が接続する回線の数が示される。回線接続装置には、中継器20の回線の各々に接続する感知器30がしめされる。設置場所には、感知器30の設置場所が示される。この例では、受信機10が付与可能なアドレスは、アドレス番号001から255までであり、アドレス番号001から240までが通常アドレス、アドレス番号241から255までがイベント用アドレスである。また、アドレス番号001は中継器20-1に付与され、中継器20-1に接続する回線の数は二回線であり、一回線目に感知器30-1、二回線目に感知器30-2がそれぞれ接続される。そして、感知器30-1の設置場所は、本館南1階の共用部エレベータ前である。
通信部201は、受信機10と信号伝送を行う。通信部201は、各種コマンドを受信機10から受信する。また、通信部201は、各種コマンドに対する応答信号を受信機10に送信する。
回線通信部204は、中継器20が回線を介して接続する感知器30による感知結果を受信する。回線通信部204は、例えば、回線単位に感知器30からの信号を受信する。
制御部203は、中継器20を統括的に制御する。制御部203は、例えば、回線通信部204により受信された各種コマンドを応答信号生成部202に出力させる。また、制御部203は、回線通信部204により受信された感知結果を応答信号生成部202に出力させる。制御部203は、応答信号生成部202により生成された応答信号を、通信部201に出力させる。
記憶部205は、中継器20が回線を介して接続する感知器30に関する情報を記憶する。感知器30に関する情報は、例えば、中継器20の何れの回線に何れの感知器30が接続されているかを示す情報である。
図5から図8は、受信機10と中継器20との間でやり取りされる各種コマンドと応答信号のフォーマットの例を示す図である。図5は呼出コマンド及び監視コマンド、図6は呼出コマンドに対する応答信号、図7は付与コマンド、図8は監視コマンドに対する応答信号の例を示している。
また、図5から図8のフォーマットにおいて、斜線で示された部分は制御情報が埋め込まれる部分を示している。制御情報は、信号に埋め込まれた情報を制御するために用いられる情報であり、例えば、情報の開始を示すスタートビット、終了を示すストップビット、情報の誤り検出に用いられるパリティビット等により構成される。
一方、応答信号生成部202は、監視コマンドに対して、例えば、図8に示すフォーマットの応答信号を生成する。この応答信号は、A1+A4[bit]に相当する電文長である。つまり、応答信号生成部202は、呼出コマンドに対する応答信号よりも、少なくとも、A3[bit]少ない電文長となる監視コマンドに対する応答信号を生成する。
中継器20-1は、受信機10により自身の通常アドレス001が指定された呼出コマンドを受信(ステップS106)した際、図6に示すような、発報された旨を示す応答信号を受信機10に送信する(ステップS107)。
そして、受信機10は、イベント用アドレス241の感知器30-1を指定した監視コマンドを送信する(ステップS109)。この監視コマンドは、中継器20-1に受信される。
中継器20-1は、感知器30-1から感知結果を受信し(ステップS110)、受信した感知結果を、図8に示すような、感知器30-1に付与されたイベント用アドレスに対応させた応答信号を受信機10に送信する(図9では、ミラーリング応答と記載)(ステップS111)。例えば、中継器20-1の応答信号生成部202は、受信機10からイベント用アドレスを指定した信号(例えば、イベント用アドレス241の感知器30-1を指定した監視コマンド)を受信した場合、イベント用アドレスが自身の通常アドレスと対応付けられているか判定を行い、イベント用アドレスが自身の通常アドレス(001)と対応付けられている場合は、イベント用アドレスと対応付けられた端末装置(例えば、感知器30-1)から受信した内容(感知結果)に、当該イベント用アドレスを対応させた監視コマンドに対する応答信号を生成する。ここで、監視コマンドに対する応答信号は、「第1応答信号」の一例である。
また、上述したフローチャートでは、感知器30により煙等が感知された場合に発報信号を送信する場合(例えば、ステップS105)を例示したが、これに限定されない。感知器30は、定期的に、中継器20に感知結果を送信してもよい。
また、いずれの感知器30でも火災を検出していない状態において、所定時間経過した場合、受信機10の復旧がなされるようにしても良い。
これにより、実施形態の火災報知システム1は、感知器30の状況に応じてイベント用アドレスを付与することができ、特定の感知器30と、イベント用アドレスを介して、受信機10と感知器30の間に介在する中継器20のアドレスを示すことなく、イベント用アドレスのみで特定の感知器30と通信を行うことができる。つまり、感知器30が、一又は複数の中継器20と接続されており、(中継器20のアドレス+回線の識別情報)を示さなければ特定できない場合であっても、イベント用アドレスを付与後は、(中継器20のアドレス+回線の識別情報)を示す代わりに、当該(イベント用アドレス)のみで感知器30を特定することができる。このため、発報後に受信機10と感知器30との間の通信が増加した場合であっても、一回あたりの通信に用いられる信号の電文長を、発報前の電文長と同じ長さに維持することができる。
また、実施形態の火災報知システム1では、アドレス付与部102は、付与コマンドを中継器20に送信することにより、感知器30にイベント用アドレスを付与する。これにより、実施形態の火災報知システム1では、既存の通信網(アドレスを介した通信)を利用して、イベント用アドレスを付与する旨の要求を行うことができ、容易にイベント用アドレスを付与することが可能となる。
また、実施形態の火災報知システム1では、アドレス付与部102は、感知器30にイベント用アドレスを付与した後、そのイベント用アドレスを付与した感知器30との通信を要求する監視コマンドを中継器20に送信する。これにより、実施形態の火災報知システム1では、既存の通信網を利用して、今まで既存の通信網の外にいた特定の感知器30と、容易に通信することが可能となる。
また、実施形態の火災報知システム1では、受信機10に対する操作を示す操作信号が入力される入力部105を更に備え、アドレス付与部102は、感知器30にイベント用アドレスを付与した後、入力部105から、警報の解除を示す解除信号が入力された場合、感知器30に付与したイベント用アドレスを、感知器30に付与する前の状態に戻す。これにより、実施形態の火災報知システム1では、監視が必要ないと判断された感知器30により再び火災の可能性が感知された場合であっても、イベント用アドレスを付与するための電文長の長い通信(付与コマンド)のやり取りが頻発することを抑制することができる。
また、実施形態の火災報知システム1では、応答信号生成部202は、呼出コマンドに対応する応答信号よりも小さい電文長である監視コマンドに対する応答信号を生成する。これにより、実施形態の火災報知システム1では、既存の通信網を利用でき、上述した効果を容易に奏することが可能となる。
次に、実施形態の変形例1について説明する。
本変形例では、中継器20と接続する感知器30が識別番号の設定が可能(アドレッサブル)なものである点において、上述した実施形態と異なる。
本変形例では、受信機10のアドレス情報記憶部107には、「回線接続装置」の項目に示された感知器30毎に、その感知器30の識別番号が記憶される。
中継器20の回線通信部204は、中継器20が接続する感知器30から、識別番号が含まれる発報信号を受信する。
中継器20の応答信号生成部202は、発報した感知器30が有る場合、図6の識別情報に、感知器30の番号を埋め込んだ応答信号を生成する。
受信機10のアドレス付与部102は、図7の識別情報に、感知器30の番号を埋め込んだ付与コマンドを中継器20に送信する。
次に、実施形態の変形例2について説明する。
本変形例では、感知器30により定期的に中継器20に感知結果が送信され、受信機10は中継器20を介して、監視する全ての感知器30の感知結果を取得する。この際、受信機10は、同一の頻度で感知結果を取得するのではなく、感知器30毎に感知結果を取得する頻度の重みづけを行い、感知結果を取得する頻度を変更させる点において、上述した実施形態と異なる。
設定コマンドは、例えば、図7に示すフォーマットの、コマンド種別に設定コマンドを示す情報が埋め込まれ、識別情報に頻度を変更する感知器30が接続する回線の識別情報(又は、感知器30の中継器20内のアドレス)が埋め込まれる。イベント用アドレスには、イベント用アドレスに代えて、感知結果を取得する頻度の重みづけを示す情報が埋め込まれる。
本変形例では、中継器20と接続する感知器30が煙濃度などのアナログ値を送信し、受信機がアナログ値を元に、火災や火災の予兆を検出する点において、上述した実施形態と異なる。
本変形例では、感知器30は火災の感知を行わず、常にアナログ値を通知する。感知器30は、例えば、煙濃度、温度等のアナログ値を感知し、感知結果(アナログ値)を受信機10通知する。受信機10は、感知器30毎に、感知器30のアナログ値が所定の条件を満たしたときに火災の予兆(以下、火災予兆)と判定するか、火災と判定するかの情報が記憶される。例えば、アナログ値が所定の条件を満たすとは、感知器30から出力されるアナログ値が、予め記憶された所定の閾値以上であることを示す。
そして、受信機10は、感知器30からのアナログ値に基づいて、当該感知器30が設けられた場所において火災予兆がある、又は火災が発生したとの判定を行ったとき、当該感知器30に対してイベント用アドレスを付与する。受信機10は、以降の処理として、上述した実施形態のステップS108以降と同様の処理を行う。
10…受信機
101…通信部
102…アドレス付与部
103…制御部
104…表示部
105…入力部
106…出力部
107…アドレス情報記憶部
20…中継器
201…通信部
202…応答信号生成部
203…制御部
204…回線通信部
205…記憶部
30…感知器
Claims (8)
- 受信機と、前記受信機に第1伝送路を介して接続する中継器と、前記中継器に前記第1伝送路とは異なる第2伝送路を介して接続する端末装置とを備え、前記端末装置は、当該端末装置が設けられた場所における火災に関する信号を前記中継器に送信し、前記中継器は、前記端末装置と前記受信機との間の通信を中継する火災報知システムにおいて、
前記受信機は、
前記中継器から受信した内容に基づいて、前記端末装置により送信された火災に関する信号が所定の状態を示している場合、前記受信機の通信先に付与可能なアドレスのうち、前記中継器に付与される通常アドレスとは異なるイベント用アドレスを、当該端末装置に付与するアドレス付与部
を有する
火災報知システム。 - 前記アドレス付与部は、前記端末装置により送信された火災に関する信号が所定の状態を示している場合、前記端末装置が接続された中継器を示す通常アドレスと、当該中継器における当該端末装置を識別する識別情報と、前記イベント用アドレスと、を含むイベント用アドレス設定信号を前記中継器に送信し、
前記中継器は、前記イベント用アドレス設定信号を受信した場合、前記イベント用アドレスと、前記通常アドレスを対応付けて記憶する
請求項1に記載の火災報知システム。 - 前記中継器は、前記イベント用アドレス設定信号に含まれる前記通常アドレスと前記中継器における前記通常アドレスが一致する場合、前記イベント用アドレス設定信号に含まれる前記識別情報から前記イベント用アドレスに対応する前記端末装置を特定して記憶する
請求項2に記載の火災報知システム。 - 前記中継器は、
前記受信機から前記イベント用アドレスを指定した信号を受信した場合、前記イベント用アドレスが自身の通常アドレスと対応付けられているか判定を行い、前記イベント用アドレスが自身の通常アドレスと対応付けられている場合は、前記イベント用アドレスと対応付けられた前記端末装置から受信した内容に、当該イベント用アドレスを対応させた第1応答信号を生成する応答信号生成部を有する
請求項3に記載の火災報知システム。 - 前記応答信号生成部は、前記イベント用アドレスが付与されていない前記端末装置から受信した内容に前記中継器に付与された前記通常アドレス及び前記端末装置を識別する識別情報を対応させた第2応答信号よりも小さい電文長である前記第1応答信号を生成する
請求項4に記載の火災報知システム。 - 前記アドレス付与部は、前記端末装置に前記イベント用アドレスを付与した後、前記受信機により警報の解除を行うと判定された場合、前記端末装置に付与した前記イベント用アドレスを、前記端末装置に付与する前の状態に戻す
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の火災報知システム。 - 受信機と、前記受信機に第1伝送路を介して接続する中継器と、前記中継器に前記第1伝送路とは異なる第2伝送路を介して接続する端末装置とを備え、前記端末装置は、当該端末装置が設けられた場所における火災に関する信号を前記中継器に送信し、前記中継器は、前記端末装置と前記受信機との間の通信を中継する火災報知システムにおける火災報知方法であって、
前記受信機は、
アドレス付与部が、前記中継器から受信した内容に基づいて、前記端末装置により送信された火災に関する信号が所定の状態を示している場合、前記受信機の通信先に付与可能なアドレスのうち、前記中継器に付与される通常アドレスとは異なるイベント用アドレスを、当該端末装置に付与するアドレス付与工程
を有する
火災報知方法。 - 受信機と、前記受信機に第1伝送路を介して接続する中継器と、前記中継器に前記第1伝送路とは異なる第2伝送路を介して接続する端末装置とを備え、前記端末装置は、当該端末装置が設けられた場所における火災に関する信号を前記中継器に送信し、前記中継器は、前記端末装置と前記受信機との間の通信を中継する火災報知システムに用いられる前記受信機のコンピュータに、
前記中継器から受信した内容に基づいて、前記端末装置により送信された火災に関する信号が所定の状態を示している場合、前記受信機の通信先に付与可能なアドレスのうち、前記中継器に付与される通常アドレスとは異なるイベント用アドレスを、当該端末装置に付与するアドレス付与手段
として機能させるためのプログラム。
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