JP7248295B2 - 畜肉練り製品の食感を改良するための食感改良剤および食感改良キット、ならびに畜肉練り製品の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)上記食感改良剤と
(2)アルカリ塩と
を含み、
該アルカリ塩が、非リン酸系のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩からなる群から選択される少なくとも1つの塩である、キットである。
原料肉に、上記食感改良剤と混合してパティを作製する工程、
を含む。
まず、本明細書に用いる用語について定義する。
本発明の食感改良剤は、畜肉練り製品の食感を改良するために使用される製剤の一形態であって、原料肉に混合して使用される。
本発明の食感改良キットは、上記食感改良剤とアルカリ塩とを含み、通常、食感改良剤とアルカリ塩とは別々に分離した状態で保管されている。
次に本発明の畜肉練り製品の製造方法について説明する。
10.0gのラード(固体状)と10.0gのサフラワー油(ハイリノール)とを85℃にて3分間加温下で撹拌混合することにより、均一な分散体を得た。この分散体を食感改良剤E1として後述の実施例に使用した。
サフラワー油の代わりに10.0gの大豆油を用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た。この分散体を食感改良剤E2として後述の実施例に使用した。
サフラワー油の代わりに10.0gのヒマワリ油(ハイオレイック)を用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た。この分散体を食感改良剤E3として後述の実施例に使用した。
サフラワー油の代わりに10.0gのゴマ油を用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た。この分散体を食感改良剤E4として後述の実施例に使用した。
サフラワー油の代わりに10.0gの菜種油を用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た。この分散体を食感改良剤E5として後述の実施例に使用した。
サフラワー油の代わりに10.0gの米油を用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た。この分散体を食感改良剤E6として後述の実施例に使用した。
サフラワー油の代わりに10.0gのオリーブ油を用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た。この分散体を食感改良剤E7として後述の実施例に使用した。
サフラワー油の代わりに10.0gの亜麻仁油を用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た。この分散体を食感改良剤E8として後述の実施例に使用した。
サフラワー油の代わりに10.0gのヤシ油を用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た。この分散体を食感改良剤E9として後述の実施例に使用した。
実施例1~9で作製した食感改良剤E1~E9のいずれかを用いて、表1に示す組成にてソーセージを以下のようにして作製した。
(1)豚モモ肉(生肉)をミンサーで粗挽きにして粗挽き肉を調製し、原料肉とした;
(2)粗挽き肉、炭酸ナトリウム、水(氷)、および副原料をフードカッターに入れ、1分間混合した;
(3)上記(2)で得られた混合物に、食感改良剤E1~E9のいずれか1つを入れ、さらにフードカッターで40秒間混合してパティを得た;
(4)上記(3)で得られたパティをケーシングチューブに充填し、密封した;
(5)パティを充填したケーシングチューブを85℃にて40分間ボイル加熱した;そして
(6)30分間氷冷することで冷却した。
炭酸ナトリウムを用いなかったこと以外は実施例10と同様にしてソーセージを作製した。
実施例1で作製した食感改良剤E1の代わりに20.0gのラード(固体状:原料肉100重量部に対して36重量部)を用い、かつ炭酸ナトリウムの代わりにピロリン酸四ナトリウム(リン酸塩)0.2g(原料肉100重量部に対して0.36重量部)を用いたこと以外は実施例10と同様にしてソーセージを作製した。
実施例1で作製した食感改良剤E1の代わりに20.0gのラード(固体状:原料肉100重量部に対して36重量部)を用い、かつ炭酸ナトリウムを用いなかったこと以外は実施例10と同様にしてソーセージを作製した。
実施例10~19および比較例1および2で得られたソーセージについて以下のようにして評価した。
実施例10~19および比較例1および2で得られたソーセージの重量(加熱後重量)を測定し、加熱前重量(表1に示す各実施例および比較例の合計(重量部)に相当する)を100とした場合の割合を百分率で算出し、これを歩留まり率(%)とした。得られた結果を表2に示す。
パネリスト10名にて、上記ソーセージの作製方法の(6)の冷却後のソーセージを喫食し、その食感を硬さおよび弾力感の観点から各自が評価し、協議して結論づけた。硬さおよび弾力感は、歯ごたえの程度に基づきそれらの有無、または強く感じられたかもしくは弱く感じられたかを判断した。得られた結果を表2に示す。
結着性評価について、歩留まり率と官能評価結果を総合して以下のように基準を設け、評価した。結着性不良なものは上記ソーセージの作製方法の(5)の加熱時に著しい離水が見られて歩留まり率が低く、結着性良好なものは保水性が高く、歩留まり率は高くなる傾向があることから、歩留まり率が90%未満のものもしくは官能評価において「硬さ、弾力感がない」と評価されたものは、「結着性が悪い」と判断した。歩留まり率が90%以上であるが、官能評価において「硬さ、弾力感が弱い」と評価されたものは、「結着性が弱い」と判断した。歩留まり率が90%以上でかつ官能評価において「硬さが弱く、弾力感がやや弱い」と評価されたものは、「結着性がやや弱い」と判断し、歩留まり率が90%以上でかつ官能評価において「硬さが弱く、弾力感がややある」と評価されたものは、「結着性がやや良好」と判断し、歩留まり率が90%以上でかつ官能評価において「硬さ、弾力感がある」もしくは「硬さが弱く、弾力感がある」と評価されたものは、「結着性が良好」と判断した。得られた結果を表2に示す。
6.0gのラードと、14.0gのサフラワー油(ハイリノール)とを用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た(ラード100重量部に対してサフラワー油233重量部)。この分散体を食感改良剤E20として後述の実施例に使用した。
14.0gのラードと、6.0gのサフラワー油(ハイリノール)とを用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た(ラード100重量部に対してサフラワー油43重量部)。この分散体を食感改良剤E21として後述の実施例に使用した。
18.0gのラードと、2.0gのサフラワー油(ハイリノール)とを用いたこと以外は実施例1と同様にして均一な分散体を得た(ラード100重量部に対してサフラワー油11重量部)。この分散体を食感改良剤E22として後述の実施例に使用した。
実施例1で作製した食感改良剤E1の代わりに、実施例20~22で作製した食感改良剤E20~E22を用いたこと以外は実施例10と同様にしてソーセージを作製した。実施例23では、原料肉100重量部に対し、食感改良剤36重量部(ラード10.8重量部およびサフラワー油25.2重量部)および炭酸ナトリウム0.18重量部を混合した。実施例24では、原料肉100重量部に対し、食感改良剤36重量部(ラード25.2重量部およびサフラワー油10.8重量部)および炭酸ナトリウム0.18重量部を混合した。実施例25では、原料肉100重量部に対し、食感改良剤36重量部(ラード32.4重量部およびサフラワー油3.6重量部)および炭酸ナトリウム0.18重量部を混合した。
実施例1で作製した食感改良剤E1の代わりに20.0gのラード(固体状:原料肉100重量部に対して36重量部)を用いたこと以外は実施例10と同様にしてソーセージを作製した。
Claims (11)
- プレスハムの形態を有する畜肉練り製品の食感を改良するための食感改良剤であって、動物性油脂と植物性油脂との分散体を含有し、該動物性油脂が、ラードおよびヘットからなる群から選択される少なくとも1種の油脂であり、そしてリン酸塩を含まない、食感改良剤(但し、乳化剤を含有する場合を除く)。
- 前記植物性油脂が、リノール酸およびリノレン酸からなる群から選択される少なくとも1種の脂肪酸を含有する、請求項1に記載の食感改良剤。
- 前記植物性油脂が、前記リノール酸を該植物性油脂の脂肪酸組成を基準として40%以上の割合で含有する、請求項2に記載の食感改良剤。
- 前記植物性油脂が、前記リノレン酸を該植物性油脂の脂肪酸組成を基準として10%以上の割合で含有する、請求項2または3に記載の食感改良剤。
- 前記植物性油脂が、サフラワー油、大豆油、菜種油、および亜麻仁油からなる群から選択される少なくとも1種の食用油である、請求項1から4のいずれかに記載の食感改良剤。
- プレスハムの形態を有する畜肉練り製品の食感を改良するための食感改良キットであって
(1)請求項1から5のいずれかに記載の食感改良剤と
(2)アルカリ塩と
を含み、
該アルカリ塩が、非リン酸系のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩からなる群から選択される少なくとも1つの塩であり、そして
リン酸塩を含まない、食感改良キット。 - 前記アルカリ塩が、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、貝殻焼成カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸三ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群より選択される少なくとも1つの塩である、請求項6に記載の食感改良キット。
- プレスハムの形態を有する畜肉練り製品の製造方法であって、
原料肉に、請求項1から5のいずれかに記載の食感改良剤と混合してパティを作製する工程を含み(但し、該パティが乳化剤を含有する場合を除く)、そして
該パティがリン酸塩を含まない、
方法。 - 前記パティを作製する工程において、前記動物性油脂100重量部に対して植物性油脂の量が10重量部~900重量部となるように、前記食感改良剤が添加される、請求項8に記載の方法。
- 前記パティを作製する工程においてアルカリ塩をさらに混合し、該アルカリ塩が、非リン酸系のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩からなる群から選択される少なくとも1つの塩である、請求項8または9に記載の方法。
- 前記パティがカゼインナトリウムを含まない、請求項8から10のいずれかに記載の方法。
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