JP7248291B2 - ガス炊飯器 - Google Patents
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Description
しかし、特許文献1のようなガス炊飯器では、バーナの火力が大きいため、第1工程で沸騰までに時間が掛かりすぎる問題は生じないが、炊飯釜に投入された米の量が1~2合等の少量の場合は沸騰までの時間が過小となり、堅い炊き上がりになるおそれがある。
制御手段は、第1工程において、温度検出手段により得られる炊飯釜内の温度の上昇傾向に基づいて、炊飯釜内に投入された米の量が所定量以下であるか否かを判定し、所定量以下と判定した場合は、炊飯釜内の温度が沸騰温度よりも低い所定温度に達すると、バーナを一時的に小火力で燃焼させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、第1工程は、炊飯開始後に炊飯釜内の温度が所定温度に達すると、バーナの燃焼を所定時間停止させ、その後燃焼を再開させる制御を含み、制御手段は、米の量が所定量以下と判定した場合には、バーナの燃焼を再開させた後にバーナを一時的に小火力で燃焼させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、炊飯釜を開閉する蓋体を備えると共に、蓋体には蓋ヒータが設けられ、制御手段は、炊飯釜内の沸騰が検知されると蓋ヒータを作動させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、炊飯釜を保温するための釜ヒータが設けられ、制御手段は、炊飯釜内の沸騰が検知された後、炊飯釜内の温度が所定のドライアップ温度まで上昇すると、バーナの燃焼を停止させて釜ヒータを作動させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、制御手段は、米の量が所定量以下と判定した場合には、燃焼停止後バーナの燃焼を再開させた後にバーナを一時的に小火力で燃焼させるので、吸水工程を含む場合でも沸騰までの時間を稼ぐことができ、堅い炊き上がりになるのを防止可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、制御手段は、炊飯釜内の沸騰が検知されると蓋ヒータを作動させるので、沸騰により生じた水蒸気が蓋体の内側で結露することを防止できる。このため、結露水が炊飯釜内に滴下して米に付着することによる米のべたつきを防止可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかの効果に加えて、制御手段は、炊飯釜内の沸騰が検知された後、炊飯釜内の温度がドライアップ温度まで上昇すると、バーナの燃焼を停止させて釜ヒータを作動させるので、バーナの燃焼を停止させた後の炊飯釜内に温度差が生じにくくなり、好適な状態で蒸らし工程を実行することができる。
図1は、ガス炊飯器の一例を示す斜視図、図2は概略図である。
ガス炊飯器1は、上部を開口した本体2と、本体2の上部開口を開閉する蓋体3とを備え、本体2の正面下部には、調理メニューの選択やタイマー炊飯等を行うための操作パネル4が備えられている。本体2には、外部のホースが接続されるガス管5と、図示しない電源コードとが設けられている。
本体2内には、上部を開口する炊飯釜6が着脱可能に収容され、蓋体3には、本体2の閉塞状態で炊飯釜6の上部開口を開閉する内蓋7が設けられている。
また、本体2内には、炊飯釜6を下方から加熱するバーナ8と、炊飯釜6の下部領域を加熱する釜ヒータ9とが設けられ、蓋体3内には、内蓋7の上面に接触する蓋ヒータ10が設けられている。
また、本体2内には、炊飯釜6の底面中央部に当接して炊飯釜6の底部の温度を検出する釜サーミスタ14が設けられ、蓋体3内には、内蓋7の上面に当接して炊飯釜6内の温度を検出する蓋サーミスタ15が設けられて、各サーミスタ14,15の検出信号がコントローラ20へ入力可能となっている。
よって、コントローラ20は、操作パネル4の操作で調理メニューが選択されてスタートボタン30がON操作されると、調理メニューに対応した調理プログラムに基づき、釜サーミスタ14及び蓋サーミスタ15によって検出される検出温度を監視して、各電磁弁11~13を開閉してバーナ8の燃焼を制御すると共に、釜ヒータ9及び蓋ヒータ10の通電を制御して、選択された調理を行う。
まず、スタートボタン30を押し操作すると(時間t0)、コントローラ20は、元電磁弁11に加えて第1電磁弁12及び第2電磁弁13を開弁させてバーナ8を大火力で燃焼させる。ここでは蓋サーミスタ15の検出温度を監視しており、大火力による炊飯釜6内の加熱で蓋サーミスタ15の検出温度は連続的に上昇する。
このとき、コントローラ20では、検出温度の上昇傾向に基づいて、炊飯釜6内に投入された米の量(炊飯量)が所定量(例えば1~2合)以下か否かを判定する。これは検出温度が所定温度上昇(ここでは40℃~43℃)するのに要する時間を予め設定された閾値と比較して判定を行う。但し、この判定は、検出温度の上昇勾配を比較する他の方法で行ってもよいし、異なる温度帯で複数回判定を行って一定回数以上で所定量以下と判定した場合を判定結果としてもよい。
燃焼停止の所定時間T1が経過すると(時間t2)、コントローラ20は、再びバーナ8を大火力で燃焼させる。そして、先の判定で米の量が所定量以下であれば、バーナ8の火力を小火力に切り替えて(時間t3)、そのまま所定時間T2(数分)燃焼させる。所定時間T2が経過すると(時間t4)、バーナ8を再び大火力に切り替える。
その後、蓋サーミスタ15の検出温度によって沸騰を検知すると(時間t5)、コントローラ20は蓋ヒータ10を作動させる。これは、内蓋7に付いた水蒸気を蒸発させるためである。
ここまでの時間t0ーt5までが第1工程となる。
そして、蓋サーミスタ15の検出温度が沸騰温度よりも高いドライアップ温度に達すると(時間t6)、コントローラ20は、バーナ8の燃焼を停止させて釜ヒータ9を作動させる。これは、釜内温度の均一化を図るためである。ここまでの時間t5-t6が第2工程となる。
そして、設定された炊飯終了時間t9になると、コントローラ20は、釜ヒータ9と蓋ヒータ10との作動を停止させてブザー等によって報知を行う。
なお、第1工程において米の量が所定量以下と判定されなかった場合、コントローラ20は、時間t3-t4でのバーナ8の小火力での燃焼を行わず、時間t2から沸騰まで大火力で燃焼させることになる。
これにより、炊飯釜6に投入された米の量が少量であっても、沸騰に至るまでの時間を稼ぐことができ、堅い炊き上がりとなることを防止して良好な炊き上がりが得られる。また、基本的には大火力でバーナ8が燃焼するため、沸騰までに時間が掛かりすぎるのを防止できると共に、火力の切替に伴う作動音が生じる頻度も減らすことができる。
また、コントローラ20は、炊飯釜6内の沸騰が検知されると蓋ヒータ10を作動させるので、沸騰により生じた水蒸気が内蓋7の内側で結露することを防止できる。このため、結露水が炊飯釜6内に滴下して米に付着することによる米のべたつきを防止可能となる。
さらに、コントローラ20は、炊飯釜6内の沸騰が検知された後、炊飯釜6内の温度が所定のドライアップ温度まで上昇すると、バーナ8の燃焼を停止させて釜ヒータ9を作動させるので、バーナ8の燃焼を停止させた後の炊飯釜6内に温度差が生じにくくなり、好適な状態で蒸らし工程を実行することができる。
また、第1工程においては、バーナの燃焼を所定時間停止させて吸水を促進させる制御を行っているが、米の量が所定量以下の場合は当該制御を省略してもよいし、米の量にかかわらず省略してもよい。
さらに、蓋ヒータと釜ヒータとの一方又は双方を省略して、沸騰後の結露水の低下防止や蒸らし工程での温度の均一化を行わない制御としてもよい。
Claims (4)
- 炊飯釜と、
前記炊飯釜を加熱するバーナと、
前記バーナの火力を大小2段階に切り替え可能な切替手段と、
前記炊飯釜内の温度を検出する温度検出手段と、
前記バーナ及び前記切替手段をそれぞれ制御して、炊飯開始から前記炊飯釜内の沸騰が検知されるまで前記バーナを大火力で燃焼させる第1工程と、前記炊飯釜内の沸騰検知後は前記バーナを大火力と小火力とに繰り返し切り替えて沸騰状態を維持させる第2工程とを実行可能な制御手段と、を含んでなるガス炊飯器であって、
前記制御手段は、前記第1工程において、前記温度検出手段により得られる前記炊飯釜内の温度の上昇傾向に基づいて、前記炊飯釜内に投入された米の量が所定量以下であるか否かを判定し、前記所定量以下と判定した場合は、前記炊飯釜内の温度が沸騰温度よりも低い所定温度に達すると、前記バーナを一時的に小火力で燃焼させることを特徴とするガス炊飯器。 - 前記第1工程は、炊飯開始後に前記炊飯釜内の温度が前記所定温度に達すると、前記バーナの燃焼を所定時間停止させ、その後燃焼を再開させる制御を含み、
前記制御手段は、米の量が前記所定量以下と判定した場合には、前記バーナの燃焼を再開させた後に前記バーナを一時的に小火力で燃焼させることを特徴とする請求項1に記載のガス炊飯器。 - 前記炊飯釜を開閉する蓋体を備えると共に、前記蓋体には蓋ヒータが設けられ、
前記制御手段は、前記炊飯釜内の沸騰が検知されると前記蓋ヒータを作動させることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス炊飯器。 - 前記炊飯釜を保温するための釜ヒータが設けられ、前記制御手段は、前記炊飯釜内の沸騰が検知された後、前記炊飯釜内の温度が所定のドライアップ温度まで上昇すると、前記バーナの燃焼を停止させて前記釜ヒータを作動させることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のガス炊飯器。
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