JP7244419B2 - ステッパー流量制御弁を有するフローサイトメトリーシステム - Google Patents

ステッパー流量制御弁を有するフローサイトメトリーシステム Download PDF

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Description

[関連出願]
本特許出願は、「FLOW CYTOMETRY SYSTEM AND STEPPER MOTOR PINCH VALVE THEREFOR」という名称の、David Vrane他による、2016年11月19日に出願された米国仮特許出願第62/424,464号の利益を主張する。また、本特許出願は、「LINEAR RESISTANCE STEPPER VALVE FOR FLOW CYTOMETRY SYSTEM」という名称の、David Vraneによる、2017年6月8日に出願された米国仮特許出願第62/517,147号の利益を主張する。
本発明の実施形態は、包括的には、フローサイトメトリーシステムに関する。
フローサイトメトリーは、流体流内で運ばれる試験サンプルの細胞又は粒子の光学測定を含む。このタスクを達成する機器の集合は、フローサイトメーターとして知られている。
フローサイトメーターにおける試験サンプルを有する流れ流体の制御は、試験サンプル内の細胞又は粒子の型及び量を正確に分析するために重要である。流体流の速度が可変要素である場合(例えば、典型値の周りで低過ぎる又は高過ぎる場合)、試験サンプル内の細胞又は粒子のアイデンティティは不正確に伝えられ得る。さらに、追加の制御デバイスを用いる複雑化し過ぎた流体制御システムは、信頼性がない場合がある。
従って、フローサイトメーターにおける流量制御システムを改善することが望ましい。
実施形態は特許請求の範囲によって要約される。しかし、簡潔に言えば、フローサイトメーターにおけるフローサイトメトリーフルイディクスのためのシステム、方法、及び装置が述べられる。フローサイトメトリーシステムは、サンプル流体のコアストリーム内の粒子の速度を測定するために、デュアルレーザーデバイス及びデュアル散乱チャネルを含む。第1の散乱チャネルは、第1のレーザービームを通過する粒子によって生成される第1の光散乱を検出し、粒子はサンプル流体内を流れる。第2の散乱チャネルは、第2のレーザービームを通過する粒子によって生成される第2の光散乱を検出し、第1のレーザービーム及び第2のレーザービームは或る距離(L)だけ分離される。
フローサイトメトリーシステムは、流路においてシース流量及びサンプル流量の割合を制御するために、ステッパーモーター調整式弁(例えば、リニア抵抗ステッパーモーター調整式弁)も含む。ステッパーモーター調整式弁は、シース流体の流れに物理的流体抵抗を加える。物理的流体抵抗は、シース流体の流量を調節し、それにより、サンプル流体の流量を調節する。サンプル流体とサンプル流体の周りのシース流体との総流量は、フローセル内の流路の前後の差圧に基づいて真空ポンプを制御するフィードバック制御システムによって、制御され、結果として、一定に保たれる。流路内の粒子速度は総流量の関数である。
種々の実施形態は、添付図面の図において、限定することなく、例によって示される。
図1は、フローサイトメーターシステムの基本概念図である。 図2Aは、図1のフルイディクスシステムに含まれるフローセル等の例示的なフローセルの概略図である。 図2Bは、図2Aに示すフローセルについての流路内の流体流の拡大図である。 図3Aは、光パルスを形成するための、粒子とレーザービームとの間の相互作用の概念図である。 図3Bは、図3Aに示す粒子とレーザービームとの間の相互作用によって形成される光パルスの特性を示すグラフである。 図4Aは、流路内の流れ発達を示す概念図である。 図4Bは、図4Aに示す流路の断面図を示す図である。 図5は、図1のフルイディクスシステムの基本概念図である。 図6は、デュアルレーザーデバイス及びデュアル散乱チャネルを有するフローサイトメトリーシステムの概念図である。 図7は、図6のフルイディクスシステムの概略図である。 図8は、フルイディクスシステム内の主要なフルイディクス流をモデル化する電気回路の図である。 図9Aは、ステッパーピンチ弁の側面切欠き図である。 図9Bは、ステッパーピンチ弁の正面切欠き図である。 図9Cは、ステッパーピンチ弁の斜視図である。 図10Aは、放出オプティクスに関連するフルイディクスシステムのさらなる詳細を示すブロック図である。 図10Bは、図10Aに関連する取得システムのさらなる詳細を示すブロック図である。 図10Cは、デュアル散乱チャネル内で、散乱光のピークにおいてタイムスタンプを決定するピークサンプリング回路のブロック図である。 図10Dは、ピーク振幅と、そのピーク振幅に関連するタイムスタンプとを決定するための、散乱光波形のデジタルサンプリングを示す波形図である。 図11は、フルイディクスシステムにおいて真空逃がしを制御する例示的な方法についてのフローチャートである。 図12は、フルイディクスシステムにおいて真空ポンプフィードバックを制御する例示的な方法についてのフローチャートである。 図13は、図7のフルイディクスシステムと同様のフルイディクスシステムを示す図である。 図14は、リニア抵抗ステッパー弁を含む、フローサイトメーターについてのフルイディクスシステムの概略図である。 図15は、リニア抵抗ステッパー弁の機能図である。 図16は、図14のフルイディクスシステム用の図15のリニア抵抗ステッパー弁のパラメーターについての例示的なデータスプレッドシートである。 図17Aは、リニア抵抗ステッパー弁の一実施形態の代替の図である。 図17Bは、リニア抵抗ステッパー弁の一実施形態の代替の図である。 図18は、図17A及び図17Bに示すリニア抵抗ステッパー弁の分解図である。
図の一部又は全ては、説明の目的のためのものであり、示す要素の実際の相対的なサイズ又は位置を必ずしも示さないことが認識されるであろう。図は、特許請求の範囲又は請求項の意味を制限するために使用されないという明示的な理解の上で、1つ又はそれより多い実施形態を示すために設けられる。
実施形態の以下の詳細な説明において、多数の特定の詳細が述べられる。しかし、実施形態がこれらの特定の詳細なしで実施される場合があることは、当業者に明らかであろう。他の事例において、よく知られている方法、プロシージャ、コンポーネント、及び回路は、実施形態の態様を不必要に曖昧にしないために詳細に述べられていない。
システム、方法、及び装置は、フローサイトメトリーフルイディクスのために提供される。システムは、サンプル流体のコアストリームにおいて時間差を測定し、粒子の速度を計算するために、デュアルレーザーデバイス及びデュアル散乱チャネルを含む。システムは、流路においてシース流量及びサンプル流量の割合を制御するためにステッパーモーター調整式流量制御弁も含む。サンプル流体とサンプル流体の周りのシース流体との総流量は、フローセル内の流路の前後の差圧に基づいて真空ポンプを制御するフィードバック制御システムによって、制御され、結果として、一定に保たれる。システム、方法、及び装置の詳細は、図を参照してさらに述べられる。
粒子の散乱光は、粒子に付着したマーカーによって放出される蛍光ではない。デュアル側方散乱チャネル(SSC:side scatter channels)は、レーザービームを通して流れる粒子から出る散乱光を受取るものとして本明細書で述べられる。しかし、散乱光は、粒子から出て多くの角度で受取ることができる。本明細書で述べるデュアル側方散乱チャネル(SSC)は、代わりに、オフ角散乱チャネル、前方散乱チャネル、後方散乱チャネル、又は、粒子から出て種々の角度で散乱光を受取るその組み合わせとすることができる。従って、種々の角度で散乱光を収集するための種々のデバイスは、総称して、かつ、より広く、本明細書で散乱チャネルと呼ばれる。
図1は、フローサイトメーターシステム100の基本概念図である。フローサイトメーターシステム100の5つの主要なサブシステムは、励起オプティクスシステム102、フルイディクスシステム104、放出オプティクスシステム106、取得システム108、及び分析システム110を含む。概して、「システム(system)」は、ハードウェアデバイス、ソフトウェアデバイス、又はその組み合わせを含む。
励起オプティクスシステム102は、例えば、レーザーデバイス112、光学要素114、光学要素116、及び光学要素118を含む。例示的な光学要素は、光学プリズム及び光学レンズを含む。励起オプティクスシステム102は、光学インターロゲーション(optical interrogation)領域120を照明する。フルイディクスシステム104は、光学インターロゲーション領域120を通して流体サンプル122を運ぶ。放出オプティクスシステム106は、例えば、光学要素130並びに光学検出器SSC、FL1、FL2、FL3、FL4、及びFL5を含む。放出オプティクスシステム106は、通過する粒子から放出又は散乱される光子を採取する。放出オプティクスシステム106は、これらの光子を光学検出器SSC、FL1、FL2、FL3、FL4、及びFL5上に集束させる。光学検出器SSCは側方散乱チャネルである。光学検出器FL1、FL2、FL3、FL4、及びFL5は蛍光検出器であり、また、粒子蛍光波長を検出するためにバンドパス又はロングパスフィルターを含むことができる。各光学検出器は、光子を電気パルスに変換し、電気パルスを取得システム108に送出する。取得システム108は、分析システム110における分析のために、これらの信号を処理し調製する。フローサイトメーター100の種々の実施形態は、商業的に入手可能とすることができる。
図2Aは、図1のフルイディクスシステム104に含まれる例示的なフローセル206の概略図である。フローサイトメトリーシステム100に対するフローセル206の重要性を考慮すると、その意図される機能の理解は、フローサイトメーター性能を改善する方法の実用的な考察を可能にする。
フローセル206は、インターロゲーション領域120を順次通過する個々の細胞からの光学励起及び放出光の収集を可能にする、重要な流体力学及び光学条件を提供する。図2Bに示す簡単な表現において、フローセル206は、シース流体208及びサンプル流体210が通過する透明流路216を有する。透明流路216の一部分において、レーザーからのレーザービームが、サンプル流体210内の粒子を打つ。粒子から出た散乱光及び/又は粒子に付着したマーカーからの蛍光は、1つ又はそれより多い光学光センサーによって収集される。
以下は、流路216における理想的な条件である:(a)サンプル流体210はシース流体208によって囲まれて、サンプル流体210のコア環状流を形成し、(b)サンプル流体210のストリームは、流路204の軸上に完全に心出しされる。条件(a)及び(b)が満たされ、シース対サンプル容積比が十分に高い場合、サンプル流体210のコア内の粒子は、(c)フローセル206を一列で通過することになる。例えば、コアストリーム幅220は、粒子が一列で流れることを可能にするために十分に狭い(例えば、20マイクロメートルである)。シース流体208は、サンプル流体210のコアストリーム速度222を制御するのを助ける。後者の条件(c)は、各粒子が光学インターロゲーション領域120内で排他的照明を受取ることを保証する。これらの流れ条件を達成するプロセスは、サンプル流体210のコアの流体力学的集束(hydrodynamic focusing)と呼ばれる。
流体力学的集束は、広い断面内でサンプル流体210をシース流208の中心に注入し、その後、結合した流れを対流によって伸張するために断面を低減することによって、通常達成される。流体力学的集束は音響集束と異なる。音響集束は、2012年6月27日にKaduchak他によって出願された「ACOUSTIC CYTOMETRY METHODS AND PROTOCOLS」という名称の米国特許出願公開第2014/0147860号に記載されるように、粒子を定常波によってチャネルの中心に集束させる。
流体力学的集束は、個々の粒子のインターロゲーションを保証する条件を提供し得るが、連続する粒子に対して行われる測定が比較可能になることを保証しない。比較可能な結果を生成するために、2つの同一の粒子を考慮すると、システムは、粒子の間で実質的に同一の光学出力を生成しなければならない。これらの光学出力はパルスの形態である。
図3Aは、図3Bのグラフに示す光学パルス306を形成するための、粒子304とレーザービーム302との間の相互作用の概念図を示す。図3Bに示すグラフにおいて、光学パルス306の振幅(A)は、励起パワー及び粒子304の放出特性(例えば、色素分子のサイズ、形状、及び数等)に依存する。しかし、光学パルス306の幅又は継続時間Δtは、粒子304の直径(D)、励起ビーム302の高さ(H)、及び粒子304の速度(V)に本質的に依存する。このパルス・幅関係は、以下の式によって与えることができる。
Figure 0007244419000001
従って、サンプルビームを通って移動する2つの同一のパルスは、同じパルス幅を生成するために実質的に同じ速度を持たなければならない。インターロゲーション領域120(又はインターロゲーションポイント)における粒子速度(V)は、チャネル内の流れ挙動によって本質的に決定される。結果として、フルイディクス104の仕事は、粒子速度ができる限り一貫性があるままであることを保証することに本質的に帰する。
戻って図2A及び図2Bを参照すると、フルイディクスシステム104は、シース流体208及びサンプル流体210をフローセル206に供給することを担当する。シース流量は、通常、サンプル流量より何倍も大きいため、フローセル206における流れ挙動を支配する。結果として、シース流量は、チャネルの内部の速度の挙動を支配し、粒子速度222を決定するときの最も重要な因子である。サンプル流量は、コアストリームの幅220を制御する。これは、チャネル内の速度プロファイルに沿って所与の粒子がとることができると考えられる位置の範囲を制御するため、同様に重要である。
チャネルの内部の速度プロファイル212は、古典的な流体力学に関する幾つかの因子に依存する。フローセルの対流領域は、コア環状流を流体力学的に集束させて、粒子が(理想的に)互いに一列に並ぶまでサンプルストリームを伸張させる。やはり、これは、減少する断面幅220を通してサンプル流210を加速することによって達成される。対流領域を超えると、流れの断面積は一定のままである。流れは、一様の速度プロファイルを持った状態で入口401においてこの一定断面チャネルに入る。一様の速度プロファイルの大きさは、以下の式で示すように、流量を流れの断面積で割った値に等しい。
Figure 0007244419000002
図4Aは、流路216内の流れ発達を示す概念図である。流路は、限定することなく、入口401、出口404、及び中心軸412を含む。流れが流路216を下流に移動するにつれて、壁214の粘性抗力(viscous drag)は、隣接する水分子を減速させる。一定流量を維持するために(例えば、質量を一定に保つために)、流路216の中心の水分子は、壁214の近くの減速する粒子を補償するために加速しなければならない。流体バルクを通る粘性抗力のこの連通は、粘性力が駆動軸圧力勾配を平衡させるまで継続する。この平衡になるまで、サンプルコアストリーム210は加速し続ける。図4Bで示すような、ほぼ1のアスペクト比を有する矩形チャネルの場合、サンプルコアストリーム210の終端速度は、チャネル入口401における初期一様速度のほぼ2倍である。
サンプルコアストリーム210は、発達中領域402内で終端速度に近づく。発達中領域402内で、コアストリームが加速する。発達長(L)は、コアストリーム210が終端速度を達成するために必要とされる入口401からの物理的距離である。上述のように、発達長(L)は粘度に依存する。粘度は、温度に大きく依存する。より高い温度は、より長い発達長(L)をもたらす。
発達長(L)を超えると、発達済み領域404において、流路216内のコアストリーム速度は、距離とともに変化せず、流れは、「完全に発達した(fully developed)」と考えられる。完全に発達した流れは、温度にも依存していないことがあり得る。しかし、これは、流路216を通る総流量が一定のままであることを必要とする。流れ発達の結果は、速度プロファイルが、チャネル入口401における一様(一様速度プロファイル)から発達長(L)における完全な放物線型(発達済み速度プロファイル)まで発展するということである。
フローサイトメトリーに関して、幾つかの重要な指針がチャネル流流体力学の知識から得られる。第1の指針として、流路216を通る総流量が変化する場合、コアストリーム速度222は変化することになる。従って、粒子パルス幅(例えば、継続時間Δt)は変化することになる。そのため、流量変動は、最大システム性能を保証するために最小にされるべきである。
第2の指針として、最大速度は、流路の軸412に沿って起こる。従って、軸412から外れるいずれの粒子も、軸412上の又は軸412により近い粒子より遅い速度を有することになる。これは、同一粒子が、単にコアストリーム内のその位置によって、異なるパルス幅(例えば、継続時間Δt)を有することになることを意味する。そのため、コアストリーム幅220を低減すること(例えば、サンプル流量を低減すること)は、速度プロファイルによるパルス幅変動を最小にする。
第3の指針として、チャネル軸412に沿って、速度は、発達中領域402において2倍増加し、発達中領域402の長さは温度に依存する。従って、インターロゲーション領域(又は、インターロゲーションポイント)120が発達中領域402内に存在する場合、パルス幅(例えば、継続時間Δt)は温度とともに変化することになる。発達長(L)を超えると、コアストリーム速度は、チャネルに沿って距離とともに変化しない。
図5は、図1のフルイディクスシステム104の基本概念図である。フルイディクスシステム104の基本的な目的は、シース及びサンプルを図2のフローセル206に提供することである。図5は、この目的に関連する基本要素を示す。シースストロー516(例えば、チューブ)は、プレナムタンク504に挿入される。フルイディクスシステム104は、シースタンク626からシース流体208を供給する。フルイディクスシステム104は、通常、標準的な実験用ベッセル506からサンプル流体210を取出す。サンプルストロー518(例えば、チューブ)は、サンプルベッセル506に挿入される。フルイディクスシステム104は、結合した流れが流路/観察オリフィス520に入る前に、サンプル流体210を、収縮領域512への入口においてシース流208のコア510に注入する。出口404において流路216から出ると、結合した流れは、廃棄物コンテナ508内の廃棄物502にルーティングされる。種々の商業的な実施形態は、これらのフルイディクスの目的を満たそうと試みる。
種々の商業的に入手可能なフローサイトメトリーシステムがあるにもかかわらず、柔軟性があり、その上、比較的単純でかつ信頼性のある設計を提供し、広い範囲の動作条件にわたって低下しない安定性を提供しながら、幅広いサンプルベッセル型にアクセスすることが可能な、フローサイトメトリーシステムについての必要性が残ったままである。
従って、サンプル流体のコアストリーム内の粒子の速度を測定するために、デュアルレーザーデバイス及びデュアル散乱チャネル(例えば、デュアル側方散乱チャネル-SSC)を含むフローサイトメトリーシステムが提供される。典型的なシステムは、圧力を測定し、その後、その測定された圧力を使用して、システムにおいて一定圧力及び速度を維持する;残念ながら、それは、サンプル粒子の速度を制御する間接的方法である。システムは、流路においてシース流量及びサンプル流量の割合を制御するためにステッパーモーター調整式流量制御弁も含む。サンプル流体とサンプル流体の周りのシース流体との総流量は、フローセル内の流路の前後の差圧に基づいて真空ポンプを制御するフィードバック制御システムによって、制御され、結果として、一定に保たれる。システム、方法、及び装置の詳細が、図を参照してさらに述べられる。
ここで図6を参照すると、フローサイトメトリーシステム600の概念図が示される。フローサイトメトリーシステム600は、デュアルレーザーデバイス(612、614)及びデュアル散乱チャネル(632、634)を有する。フローサイトメトリーシステム600の幾つかの態様は、図1のシステム100と同様である。例えば、フローサイトメトリーシステム600は、5つの主要なサブシステムを有し、5つの主要なサブシステムは、励起オプティクスシステム602、フルイディクスシステム604、放出オプティクスシステム606、取得システム608、及び分析システムを有するホストコンピュータ610を含む。ホストコンピュータ610は、デジタル数理ロジックを有するプロセッサ、及び、デジタルフィードバック制御信号(例えば、平均粒子流速度)を生成するためにデジタル数理ロジックを使用するための、プロセッサによって実行可能である命令を記憶する1つ又はそれより多い記憶デバイスを含み、そのデジタルフィードバック制御信号は、フローサイトメトリーシステム600の1つ又はそれより多い特徴(例えば、サンプル流を制御するための流体制御システム604内の1つ又はそれより多い弁/ポンプ/モーター)を制御するために使用することができる。
しかし、フローサイトメトリーシステム600は、図1のシステム100に勝る重要な改善を有する。例えば、フローサイトメトリーシステム600は、デュアルレーザーデバイス(612、614)を有する励起オプティクス602;取得のための、デュアル光学部品130A及び130B、デュアル散乱チャネル(632、634)、及びデュアル蛍光チャネルFL1A~FL5A、FL1B~FL1Bを有する放出オプティクスサブシステム;並びに、並列分析のためのデュアル分析器108A及び108Bを有するエレクトロニクスサブシステム608を含む。他の図を参照してさらに述べるように、デュアル散乱チャネル(632、634)は、平均時間遅延又は平均粒子速度を決定することができるように、サンプル流体のコアストリーム内の粒子の時間遅延又は速度を計算するときに重要な役割を果たす。
粒子は、しばしば、マーカーなしでは蛍光を発しない。そのため、蛍光チャネル内の蛍光検出器は、蛍光を発しない粒子を検出しないことになる。散乱光を検出する散乱チャネルは、粒子がマーカーでマーキングされても、されなくても、散乱光から粒子を検出し得る。従って、一連のデュアルレーザー612、614は、サンプル流内の粒子を励起することができ、一連のデュアル散乱チャネルは、2つのポイントにおける粒子を検出し、一連のレーザーの間の既知の距離及び時間遅延を考慮して、それぞれの粒子の間の時間遅延又は粒子速度を検出するために使用され得る。
図7は、図6のフルイディクスシステム604の概略図を示す。フルイディクスシステム604は、レーザービーム(613、615)の間の粒子流の時間に基づく圧力調節スキームを有する、真空ベースフルイディクスアーキテクチャを有する。フルイディクスシステム604は、遷移、不連続性、又は、おそらくは細胞に損傷を与えるぜん動ポンプが全くないサンプル経路を有する真空ベースシステムにおいて、連続サンプル流量調整も提供する。フルイディクスシステム604は、ぜん動ポンプの使用を完全に回避することによって、信頼性及び器具アップタイムを最大にしようとする。
フルイディクスシステム604は、限定することなく、マニホールド組立体701、隔離弁V1~V5、ピンチ弁V6、圧力変換器(例えば、プローブ)TR1及びTR2、アキュムレーターベッセル(真空チャンバー)702、ダイヤフラム真空ポンプ704、ガス抜き器ポンプ706、シース流体208、サンプル流体210、サンプルベッセル506、出力センサー714、ステッパー載置位置716、逆止弁718、ガス抜き器720、フローセル206、シースタンク726、プレナムタンク504、プレナムポンプ728、ステッパー流量制御弁730、フラッシュポンプ732、シースフィルター734、廃棄物タンク508、及びプレートローダー738、流量制限器740及び742、並びにシースフロートセンサー744を含む。
以下は、図7に示すフルイディクスシステム604の例示的な運転サイクルを提供する。始動すると、フルイディクスシステム604は、圧力変換器TR1及びTR2からフィードバックを受信する。圧力変換器TR1とTR2との間で検知される圧力差(差圧)は、運転しているとき連続であり、アキュムレーター702の内部の最小値になるまで真空ポンプ704を駆動して、図4に示すフローセル206内の流路216の入口401と出口404との間で一定圧力差を維持する。圧力変換器TR1及びTR2は、フローセル206内の流路216の入口401と出口404との間の差圧を測定する差圧変換器DPTRとすることができる。最小値は、フルイディクスシステム604が、少なくとも最初に差圧(例えば、設定点圧力)であると考える値である。
フルイディクスシステム604は、気泡がないことが望ましい。従って、フルイディクスシステム604は、ガス気泡をなくすために弁V1~V5を開放し閉鎖するためのプロトコルを有する。例えば、フルイディクスシステム604は弁V4を開放し、弁V4は、ガス気泡をシースフィルター734から引き出す。プレナムタンク内のシースフロートセンサー744が所定の低レベルを下回る場合はいつでも、プレナムポンプ728は、シースタンク726から流体を取出す。システムは、その後、すぐに運転できる。
サンプルベッセル506が取付けられると、チューブセンサー714は、フルイディクスシステム604が、システムのサンプルストロー518をすぐにサンプルベッセル506内に下げることができることを示す。プラッターローダー738は、サンプルストロー518をサンプルベッセル506内に下げるステッパーモーターを含む。サンプルストロー518がステッパーサンプル注入チューブ位置(SITD)716に達すると、1つ又はそれより多いセンサーは、フルイディクスシステム604に、弁V1及びV3を開放させる。フルイディクスシステム604内の調節システムは、設定点圧力を満たすように差圧を駆動し始める。
フルイディクスシステム604の有利な実施形態において、真空ポンプ704はアキュムレーターベッセル702を排出させる。アキュムレーターベッセル702は、システムのための駆動真空源として働き、ダイヤフラムは、取得システム608によって行われるレーザー遅延測定から導出される差圧リファレンスからこの発生元を維持する。アキュムレーターベッセル702は、フローセル206の出口404について、パルス減衰器及び一定ヘッドリファレンスとして同様に働き、それにより、フローセル206を、廃棄物タンク508内の液体レベルに関連するヘッド効果(head effects)から隔離する。
フルイディクスシステム604は、プレナムタンク504によってシース流体208をフローセル206に供給する。プレナムタンク504内の液体レベルは、シースタンク726からシースを取出すプレナムポンプ728による周期的な再充填によって、精密なレベルに維持される。こうして、プレナムタンク504は、フローセル206の入口についての一定ヘッドリファレンスとして働き、従って、フローセル206を、シースタンク726内の液体レベルに関連するヘッド効果から隔離する。
マニホールド組立体701は、フルイディクスシステム604内の流体流を制御する弁V1~V5のネットワークを含む。主要なサンプル取得モードにおいて、弁V1及びV3は開放している。このモードにおいて、シース流体208及びサンプル流体210は、アキュムレーター702内の真空によってフローセル206内に同時に引き込まれる。
弁V2が閉鎖すると、変換器TR1は、入口401においてフローセル206の内部の圧力を測定し、変換器TR2は、図4に示すフローセル206の出口404の圧力を測定する。フローセルドレインポートと閉鎖した弁V2との間の静的ラインを介したTR1圧力測定は、差圧測定が、流路入口401と流路出口404との間の全体流れの真の差圧降下を普通なら歪ませることになる、シース入口ポート又はシース入口ラインの抵抗に関連する動的圧力降下を含まないことを保証する。弁V1及びV3が開放していると、変換器TR1及びTR2(又は差圧変換器DPTR)は、フローセル206の流路216の端にわたる差圧を測定する。出口404と入口401との間の圧力降下、流路216の端にわたる差圧は、コアストリーム速度(ほぼ一定温度を仮定する)に比例する総容積流量に比例する。例えば、式7を参照されたい。動作温度は、通常、約15℃~20℃の間にあり、それを超えると、水の粘度は20%程度だけ変化し得る。容積流量(シース流体速度を含む)は粘度に反比例する。
フルイディクスシステム604が運転する際、フルイディクスシステム604は、シース流体208及びサンプル流体210を同時に取出す。フルイディクスシステム604は、シース流体208を、プレナムタンク504から取出し、ステッパー流量制御弁730を通り、フラッシュポンプ732を通り、シースフィルター734を通り、弁V1を通り、ガス抜き器720を通り、フローセル206にもたらす。同時に、フルイディクスシステム604は、サンプル流体210をサンプルベッセル506から取出し、フローセル206にもたらす。シースストロー516とサンプルストロー518との間の相対的抵抗によって、フルイディクスシステム604は、シース流体208とサンプル流体210との間の相対的流量を調節する。例えば、式3を参照されたい。フルイディクスシステム604(例えば、ステッパー流量制御弁730及び真空ポンプ704)は、例えば、13ミリリットル/分になるようにシース流体208の流量を調節することができ、一方、フルイディクスシステム604は、例えば、16マイクロリットル/分になるようにサンプル流体210の流量を調節する。他の流量は、システム600の範囲内にある。
ステッパー流量制御弁730は、フローセル206を通る流体流の連続可変サンプル流量を制御する。シースストロー516はプレナムタンク504に挿入される。サンプルストロー518はサンプルベッセル506に挿入される。サンプルストロー518と比較して、シースストロー516は、比較的大きい容積流を扱うために比較的大きい直径を有する。逆に、シースストロー516と比較して、サンプルストロー518は、比較的小さい容積流を扱うために比較的小さい直径を有する。シースストロー516とサンプルストロー518との間の直径差は、シース流体208及びサンプル流体210がそのそれぞれのベッセル(504及び506)から吸引されている相対的容積流量を制御する。
図4、図6、及び図7を参照すると、真空ポンプ704は、フルイディクス制御システム604内の変換器TR1及びTR2によって検知される圧力間の差圧フィードバックを取得システム608から受信する。差圧フィードバックに基づいて、真空ポンプ704は、ステッパーピンチ弁がサンプル流量を変化させるように調整する場合でも、一定コアストリーム速度を維持するように制御される。こうして、フローセル206を通る総流体流量は、実質的に変更されないままであり得る。シース流量は、ステッパーピンチ弁の変化によってほとんど全く変化しない。その理由は、シース流量がサンプル流量よりずっと大きいからである。例えば、サンプル流量を10μl/分から30μl/分まで増加させるために、シース流量は、15.99ml/分から15.97ml/分まで変化することになるだけである。ステッパー流量制御弁は、システムが、シース流量にほとんど又は全く影響を及ぼすことなく、サンプル流量を連続的に変動させることを可能にする。
図7を参照すると、ステッパー流量制御弁730はステッパーモーター731を含み、ステッパーモーター731は、サンプルストロー518の流れ抵抗より通常小さいシースストロー516の流れ抵抗を遠隔で調整する。ステッパー流量制御弁730は、フルディクスシステム604がほぼ同じ真空圧力を流体に適用している間に、シースストロー516の流れ抵抗を増減し得る。シースストロー516の流れ抵抗を増加させることは、フルディクスシステム604に、サンプルタンク506から取出される(シース流体208に対する)サンプル流体210の量を増加させる。対照的に、シースストロー516の流れ抵抗を減少させることは、フルディクスシステム604に、サンプルタンク506から取出される(シース流体208に対する)サンプル流体210の量を減少させる。従って、ステッパー流量制御弁730によるシースストロー516の制御は、フルディクスシステム604が、一定の全体流れ、従って、一定(例えば、安定)粒子速度を維持しながら、連続可変流量(例えば、可変サンプル流量及び可変シース流量)を有することを可能にする。
シース流体208の流量を制御することは、サンプル流体210内にサンプル粒子を含むサンプル流体210の流量を制御する。従って、システム600は、シース容積流量を制御することができ、それにより、サンプル容積流量及び粒子速度を制御することができる。システム600は、閉ループ(もともとは開ループ)で圧力及び速度のこれらの制御を実施する。典型的な商用システムが、望ましくないシステム加圧を停止することを必要とする開ループ補正を実施することに留意されたい。
ステッパー流量制御弁730は、例えば、フラッシュポンプP2、弁V1、ガス抜き器720、及びフローセル206を通過する流量を調節する。弁V2は、システムをフラッシュするために、流体の流れを流す。その後、弁V2は、サンプリングをセットアップするために閉鎖される。次のサンプルがサンプリングされる前の清浄化動作中に、フラッシュポンプP2は、サンプルストロー518のバックフラッシングを可能にするために、弁V2及びV3が閉鎖した状態で、シース流体を、弁V1、ガス抜き器720、及びフローセル206を通して押す。弁V2は、その後、バックフラッシングが終了した後に開放して、フローセル内の圧力を逃がす。
有利には、ステッパー流量制御弁730及びそのステッパーモーター731は、サンプル流体210の粘度が非常に可変であり得ることを考慮して、流体の精密制御を可能にする。例えば、サンプル流体210としての血液は、シース流体208の粘度の2倍である粘度を有し得る。容積流量が粘度に反比例することに留意されたい。
弁V1及びV3が開放している状態で、フルイディクスシステム604は、シース流体208及びサンプル流体210をフローセル206の上部を通して取出し、弁V3を通り、アキュムレーター702に入れる。アキュムレーター702は、フルイディクスシステム用の廃棄物バケットとして働く。真空ポンプ704は、フルイディクスシステム604内の真空圧力を維持(例えば、調節)する。また、真空ポンプ704は、廃棄物をアキュムレーター702から廃棄物ポンプタンク508に圧送する。
サンプル流体210が高い流量で流れている(例えば、シースストロー516の流れ抵抗が実質的に高い)場合、フルイディクスシステム604の真空は、フローセル206の前後の差圧を維持するために、より高い。サンプル流体210についてより低い流量を流すことをユーザーが所望する場合、シースストロー516の流れ抵抗は、適宜減少される。このポイントにおいて、真空ポンプ704は、比較的高い真空で動作しており、それが、フルイディクスシステム604に、ずっと高い速度でシステムを通してシース流体208を流し、それにより、サンプル流体210において安定速度の粒子を流す。従って、フルイディクスシステム604は、差圧が高過ぎることを検知し、圧力逃がし弁V5を開放し、差動設定点が満たされるまで弁V5をパルス駆動させる。従って、弁V5は、システム600内の圧力を維持(例えば、調節)する。
制限器740及び742は、アキュムレーター702内への流体の部分的ブリードを可能にするために、フルイディクスシステム604に対して常に開放している。そのため、真空ポンプ704は、少なくともわずかな量を常に圧送しており、そのことが、アキュムレーター702が、過剰な液体がないように保ち、アキュムレーター702が満杯にならないことを保証する。
ガス抜き器720は、フルイディクスシステム604からガスを除去する。概して、真空が流体に適用されるときはいつでも、ガスが生成される。従って、ガス抜き器720は、ガスがフローセル206に達する前にフルイディクスシステム604からガスを除去する。ガス抜き器ポンプ706は、サンプル注入チューブ(SIT:sample injection tube)フラッシュ吸引真空用の発生元として同様に働く。
サンプリングされる流体210(例えば、血液)がフルイディクスシステム604を通って流れるときはいつでも、サンプル流体210は、SITライン内に残留物を残す。残留物は、後続のサンプル流体が残留物によって汚染される可能性があるため、非常に望ましくない。従って、フルイディクスシステム604は、フラッシュポンプ732によってSITフラッシングを達成する。システムは、サンプル流体を流すことを終了する場合、弁V1を開放するが、弁V2又は弁V3を開放しない。システムは、その後、フルイディクスシステム604がシース流体208の全経路を加圧するようにフラッシュポンプP2を駆動する。シース流体208が(弁V2及びV3が閉鎖しているため)行く場所がないため、フルイディクスシステム604は、サンプル流体210の経路を通してシース流体208を押戻し、それにより、SIT経路の内部をリンスする。ガス抜き器ポンプ706は、SIT経路からのバックフラッシュを、バックフラッシュがSITの下の表面上に滴る前に吸い上げる。ガス抜き器720のこのアクションは、弁V6の開放によって可能にされ、弁V6の開放は、流体を、フローセル206から、弁V6の経路に沿って、ガス抜き器ポンプ706を通り、廃棄物タンク508に入るように流す。こうしたフラッシングは、SITの内径及び外径の両方を清浄化する(例えば、ストロー内に吹き込む(straw))。
ガス抜き器ポンプ706は、真空が所定の値(例えば、-9ポンド/平方インチ)を下回るため、ガス抜き器720の上の真空スイッチがトリガーされるときはいつでも起動される(例えば、ターンオンする)。フルイディクスシステム604は、逆止弁718を通してガスを引き出す。この場合、ガス抜き器720がシース流体208から引き出すガスの量は比較的少ない。ガス抜き器720は隔離されたままである。SITフラッシュが起こっている間、逆止弁は、ガス抜き器720の内部の真空圧力が喪失するのを防止する。
フルイディクスシステム604が流体に対するガス圧力を下げるときはいつでも、ガス抜き器720は流体をガス抜きする。例えば、加圧されたソーダ缶が開口されるとソーダ内で形成するガスのように、ガスが流体内で形成される。このシステムにおいて、プレナムタンク504内のシース流体208はほぼ大気圧にあり、一方、アキュムレーター702内の圧力は大気圧以下にある。シース流体208がシース経路に沿って流れるにつれて、シース流体208に対する圧力は連続して減少する。圧力が連続して低くなるため、気泡がシース流体208内で形成する傾向がある。この問題は、シース流体が前もって曝気された場合に悪化する。気泡は、サンプル流体210内の粒子とほぼ同じサイズである傾向がある。こうした気泡は、フルイディクスシステム604がサンプル流体210内の粒子を検出し分析しようと試みるときにバックグラウンド光学ノイズをもたらす。この理由で、多くの製造業者が、真空を用いて運転するフローサイトメトリーシステムを作らないことに留意されたい。気泡がシース流体208内で形成することに対処するために、ガス抜き器720は、気泡がフローセル206に入る可能性がある前に流体溶液から気泡(例えば、ガス)を除去する。
図8は、フルイディクスシステム604内の主要なフルイディクス流をモデル化する電気回路800の図である。図8において、電気回路800は、限定することなく、フローセル抵抗器RFC、可変シース抵抗器RSH、サンプル抵抗器RSA、圧力変換器TR1及びTR2、並びにアキュムレーター電圧Vを含む。
可変シース抵抗器RSH及びサンプル抵抗器RSAは、フローセル抵抗器RFCに並列に結合される。可変シース抵抗器RSH及びサンプル抵抗器RSAは、入口401においてフローセル206に入るシース流体とサンプル流体との比をモデル化する。オームの法則の流体力学的等価物を使用し、また、質量保存に留意して、この回路800における流れについての支配方程式は、以下の式によって近似される。
Figure 0007244419000003

Figure 0007244419000004
式3は、好ましい実施形態の真空フルイディクスアーキテクチャの場合、1次回路のシース及びサンプル脚部の両端の圧力降下が、シースプレナム内及びサンプルベッセル内の液体レベル間の静水ヘッド(hydrostatic head)差は別として、等しいと述べることに類似する。式4は、フローセルを通る総流量がシース流量及びサンプル流量の和に等しいと述べることに類似する。
シース流量は、より低いサンプル流量についての速度プロファイルに関してサンプル流量を支配するが、サンプル流量が増加するにつれて、物事を、フローセル206を通る総流量によって記述することが技術的により正確である。シース流量を削除するために式(4)を式(3)に代入することで、サンプル流量について以下の式がもたらされる。
Figure 0007244419000005
式5の検討は、総流量が固定である場合、シース経路抵抗を変更することによってサンプル流量が容易に操作され得ることを示す。本発明において、これは、ステッパーモーター調整式流量制御弁の使用によって達成される。これは、以下の範囲の連続可変流量を可能にする。
Figure 0007244419000006
式6は、シース抵抗が無限大である場合、理想的に、流れの全てがサンプル経路を通ることになることを示す。そして、シース抵抗がゼロである場合、理想的に、サンプル経路を通るいかなる流れも、プレナムとサンプルベッセルとの間の圧力ヘッドによることになる。しかし、実際には、シース経路抵抗は、常に非ゼロ値を有し、この値は、達成可能なサンプル流量の下限に影響を及ぼす。
システム性能に対する静水項ΔPの影響を認識することが同様に重要である。サンプルレベルがプレナムレベルより低い場合、静水項ΔPの符号は正である。これは、流量範囲が、シース経路抵抗RSHの或る選択について実質的に常にゼロスパンとなり(span zero)、コアストリーム幅を最小にするために十分に低い流量を保証し得ることを意味する。実際には、これは、低いサンプル流量を可能にするために、シース経路抵抗RSHの有限値をオフセットするために使用され得る。
しかし、サンプルレベルがプレナムレベルを超える場合、静水項ΔPの符号は負である。この場合、サンプル流量は、正の下限を有することになり、その正の下限は、非ゼロシース経路抵抗RSHと組み合わされると、高過ぎて、粒子直径と同程度に狭いコアストリーム幅を達成できない場合がある。この事例(case)は、分解能性能が、より高いCV(変動係数(coefficient of variation)、分散係数(coefficient of variance))のせいでフルディクスシステムによって制限されることになるため、回避されるべきである。
図9A~図9Cは、図7のステッパー流量制御弁730の一実施形態であるステッパーピンチ弁900の種々の配向を示す。図9Aはステッパーピンチ弁900の側面切欠き図を示す。図9Bはステッパーピンチ弁900の正面切欠き図を示す。図9Cはステッパーピンチ弁900の斜視図を示す。ステッパーピンチ弁900は、限定することなく、ヘッド901、ピンチアンビル902、ピンチハンマー903、ハンマーガイド904、ナット905、送りねじ906、ステッパーモーター907、センサー908及び909、チュービング通路910、ホームスイッチ911、リミットスイッチ912、及びマウントプレート913を含む。ステッパー流量制御弁730は、弁及び流量を調整するステッパーモーターを含むため、ステッパーモーター調整式流量制御弁と呼ぶこともできる。従って、ステッパーピンチ弁900は、弁及び流量を調整するステッパーモーター907を含むため、ステッパーモーター調整式流量ピンチ弁900と呼ぶこともできる。
ステッパーモーター907は、送りねじ906を回転式に駆動し、送りねじ906に結合する。ナット905は、送りねじ906上にねじ込まれ、送りねじ906に結合する。ナット905は、ピンチアンビル903と機械的連通状態にあるピンチハンマー903と機械的連通状態にある。送りねじ906の回転運動は、ナット905の併進運動を生成する。ナット905の併進運動は、ピンチアンビル902への/からのピンチハンマー903の併進運動を生成する。ピンチハンマー903の併進運動は、チュービング通路910の間隔(例えば、直径)を変化(例えば、減少/増加)させる。チュービング通路910はピンチハンマー903とピンチアンビル902との間に形成された凹状キャビティである。シースストロー516は、チュービング通路910を通過し、ピンチハンマー903及びピンチアンビル902と接触することができる。従って、シースストロー516の直径は、チュービング通路910の間隔に従って変化(例えば、減少/増加)する。ハンマーガイド904は、ピンチハンマー903がモーターシャフトに関してスピンしないようにする。従って、ピンチハンマー903は、送りねじ906の回転の併進によって垂直に移動される。
センサー908及び909は、ピンチハンマー903及び/又はピンチアンビル902と機械的連通状態にある。センサー908及び909は、ピンチハンマー903又はピンチアンビル902がリミットにあるときを検出する。システム600の始動時、システム600は、センサー908及び909によって、ピンチハンマー903の運動範囲内のピンチハンマー903の位置を決定する。例えば、システム600のファームウェア内のアルゴリズムは、ピンチハンマー903を併進運動で自動循環させて、センサー908及び909をトリガーする。システム600はピンチハンマー903の位置を較正する。システムがピンチハンマー903の位置を較正すると、システム600は、特定の流量を達成するために、併進運動リミットの間でピンチハンマー903の値(例えば、チュービング通路910の直径)を設定するために構成される。
以下は、ピンチハンマー903の開ループ較正の例である。システムは、シース流体208の流量がゼロであるとき、ステッパーモーター907(従って、ピンチハンマー903)の位置を見出す。開ループモードにおいて、特定の流量を得るステッパー値に関して滴定が実施される。例えば、1~1000ステップのステッパーモーター範囲を仮定する。システム600は、ステップ♯540が60ミリリットル/分の流量に対応し、一方、ステップ♯800が120ミリリットル/分の流量に対応すると決定することができる。これらのステッパー値及び対応する流量は、システムのために保存されて、所望の流量についてステッパーモーターの他の後続の設定を補間する。この例において、流量はステッパー数にリニアに比例する。この開ループ較正技法はかなり頑健かつ正確である。
開ループ較正を使用することに対する代替法は、容積流量を測定するフィードバックデバイス(例えば、熱パルス流量計)を使用することである。例えば、システム600は、60マイクロリットル/分のサンプル流体流量を要求する入力を受信することができる。フィードバックデバイスに結合されるフィードバック回路は、流量が、60マイクロリットル/分等のほぼ所定のレートに達するまで、ステッパーモーター907を所定の位置に駆動する。こうした流量較正は、熱パルス流量計を用いた閉ループフィードバックと呼ぶことができる。
戻って図7を参照すると、ステッパーモーター調整式流量制御弁730は、障害物なしのサンプル経路を維持しながら、離散抵抗流れ経路又はコイルドチュービング圧縮機構(例えば、Vrane及びNortonによって出願された、「DUAL FEEDBACK VACUUM FLUIDICS FOR A FLOW-TYPE PARTICLE ANALYZER」という名称の米国特許第8,528,427号に見出される)に勝る有意の改善を示す。さらに、このより単純なフルイディクスシステム604は、サンプル流量の連続フィードバック制御に適している。
別の実施形態において、サンプル経路内の無侵襲流量計(例えば、SENSIRION SLI流量計)は、調整式流量制御弁のステッパー位置に対するフィードバックを提供する。これは、システムが、シリンジドライブに関連する、複雑さ、費用、又は信頼性の問題に関わることなく、真のサンプル流量制御を提供することを可能にする。ステッパーピンチ弁900は、システムで使用され得るステッパー流量制御弁730の一実施形態である。本明細書で述べるリニア流量制御弁等の、他の型及び実施形態の流量制御弁が、流体の流れを制御するシステムにおいて使用され得る。
図10A及び図10Bは、図6に示す、フルイディクスシステム604、放出オプティクス606、及び取得システム608の更なる詳細を示す。コアストリーム速度の直接制御は、フルイディクスシステム604内の粒子流に基づいて取得システム608によって行われるデュアルレーザー遅延測定を利用することによって達成される。デュアルレーザーを通過する粒子の間の時間遅延測定値ΔTは、粒子速度についてのプロキシとして使用され、流路内の流量を制御する平均時間遅延のフィードバック制御信号を生成し得る。代替的に、レーザー間の既知の距離Lによって、粒子速度は、計算され、流路内の流量を制御するフィードバック制御信号としての平均粒子速度を生成するために使用され得る。平均粒子速度を所望の一定値に維持するために、真空ポンプが制御されて、コア流れ速度を制御し、平均時間遅延又は平均粒子速度を一定に維持することができる。
生物学的粒子(例えば、細胞系(cell-lines))を識別するために放出光の最も広い帯域幅を利用するために、フルイディクスシステム604は、2つの励起レーザー波長を通常有する2つのレーザービーム(レーザービーム613、レーザービーム615)を放出するデュアルレーザーデバイス(レーザー612、レーザー614)を使用する。デュアルシリアル散乱チャネル(散乱チャネル632及び散乱チャネル634)は、流路内で異なる時点における既知の分離の2つのレーザービーム(レーザービーム613、レーザービーム615)からの散乱光を検出するために使用される。
システム600は、レーザービーム(613又は615)を通過する粒子が散乱光を常に生成するが、常に蛍光を発するわけではないという概念を利用する。システム600は、粒子から出る散乱光をデュアル散乱チャネル(散乱チャネル632、散乱チャネル634)によって検出して、サンプル流体内の粒子速度を計算する。レーザービーム(613、615)は、図10Aに示す既知の所定の距離Lだけ空間的に分離される。図10Aに示すレーザー分離距離Lは、レーザービーム613、615を発生するデュアルレーザー612と614との間でクロストークする限界まで出来る限り最小にすることができる。
粒子1006は、最初に、第1のレーザービーム613を通って流れ(例えば、通過し)、放出オプティクス606に、第1のレーザービームによって粒子から出る散乱光を測定するパルス1012を生成させる。粒子1006は、流路内でその流れを継続し、次に、第2のレーザービーム615を通って流れる(例えば、通過する)。放出オプティクス606は、第2のレーザービームによって粒子から出る散乱光を測定するパルス1014を発生する。
散乱チャネル632は、光学検出器(例えば、光検出器)によってパルス1012を検知し、パルス情報を取得システム608に送出する。第1の散乱チャネル632からのパルス情報は、他の情報の中でもとりわけ、例えば、粒子識別子(例えば、粒子1006)、レーザー識別子(例えば、レーザーデバイス612又はレーザービーム613)、及び第1のタイムスタンプ(例えば、タイムスタンプ♯1)を含むことができる。第2の散乱チャネル634は、光学検出器(例えば、光検出器)によって第2のパルス1014を検知し、第2のパルスについてのパルス情報を取得システム608に送出する。散乱チャネル634からのパルス情報は、他の情報の中でもとりわけ、例えば、粒子識別子(例えば、粒子1006)、レーザー識別子(例えば、レーザーデバイス614又はレーザービーム615)、及びタイムスタンプ(例えば、タイムスタンプ♯2)を含むことができる。
ここで図10Cを参照すると、第1の散乱チャネル632及び第2の散乱チャネル634によって検知される散乱光を示すパルス信号1012、1014の2つのピークからタイムスタンプを決定するピークサンプリング回路1060のブロック図が示される。第1の散乱チャネル632は、図10Bに示すパルス信号1012を生成するために、低ノイズ利得増幅器1063Aに結合された出力を有する光検出器1062Aを含む。第2の散乱チャネル634は、図10Bに示すパルス信号1014を生成するために、低ノイズ利得増幅器1063Bへの入力に結合された出力を有する光検出器1062Bを含む。
回路1060は、クロック信号CLK及びタイムスタンプ信号TSを生成するクロック又はタイマー1061をさらに含む。クロック信号CLKは、回路及びデバイスをともに同期させるために使用される。タイムスタンプ信号TSは、散乱パルス1012、1014のデジタルサンプルにタイムスタンプし、第1の散乱チャネル632及び第2の散乱チャネル634を通過する粒子の間の時間差を得るために使用される。
図10Dはパルス信号1012、1014を示す。パルス信号1012、1014を周期的にサンプリングして、それぞれのタイムスタンプを有する複数のデジタル信号を生成することが望ましい。パルスのデジタルサンプリングを可能にする閾値THが設定される。閾値より小さいパルス信号の振幅値は、パルスのデジタルサンプリングをディセーブルする又は終了させるノイズであると考えられる。パルス振幅が閾値を超えると、デジタルサンプリングが始まり、第1のサンプルがタイムスタンプTS1において取得される。N個のサンプルを、サンプル周期だけ分離されたタイムスタンプにおいて取得することができる。最後のサンプルが、タイムスタンプTSNにおいて取得され、その後、パルス信号の振幅は閾値THを下回り、それにより、パルスのデジタル取得の終了を示す。
戻って図10Cを参照すると、閾値THは、各散乱チャネルについて比較器1064A及び1064Bの1つの入力に結合される。利得増幅器1063A及び1063Bのアナログ出力A1、A2は、比較器1064A及び1064Bの第2の入力に結合される。比較器1064A及び1064Bは、パルス信号の振幅を閾値と比較する。パルス信号の振幅が閾値THを超えていると比較器が判定する場合、比較器は、その出力端子にイネーブル信号EN1、EN2を生成して、デジタルサンプリングを開始する。パルス信号の振幅が閾値THを下回っていることを比較器が検知すると、比較器は、振幅がノイズであると考えられる場合があるため、イネーブル信号EN1、EN2をシャットオフして、パルスの更なるデジタルサンプリングを停止する。
利得増幅器1063A及び1063Bのアナログ出力A1、A2は、アナログ-デジタル変換器(ADC)1065A及び1065Bのアナログ入力端子に同様に結合される。クロック信号は、アナログ-デジタル変換器(ADC)1065A及び1065Bのクロック端子に結合される。比較器1064A及び1064Bからのイネーブル出力EN1、EN2はアナログ-デジタル変換器(ADC)1065A及び1065Bのイネーブル入力端子に結合される。アナログ-デジタル変換器(ADC)1065A及び1065Bのデジタル出力D1、D2は、デュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bの第1のデータ入力に結合されて、デジタルデータサンプルを記憶する。クロック回路1061から出力されるタイムスタンプTSは、デュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bの第2のデータ入力に結合されて、各デジタルデータサンプルに関連するタイムスタンプを記憶する。
クロック信号は、アナログ-デジタル変換器(ADC)1065A及び1065Bのクロック端子及びデュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bのクロック端子に結合されて、デジタルサンプル及びタイムスタンプを同時に記憶する。比較器1064A及び1064Bからのイネーブル出力EN1、EN2は、デュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bのイネーブル端子にさらに結合されて、パルス1012、1014を示す複数のデジタルサンプルD1、D2のデュアルポート記憶デバイス1066A及び1066B内への記憶を可能にする。
デュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bは、TS1及びTS2レジスター/フリップフロップ1051及び1052に結合されて、それぞれの出力TSpeak1、TSpeak2を転送する。デュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bの出力は、TS1及びTS2レジスター/フリップフロップのデータ入力に結合される。
デュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bは、それぞれのタイムスタンプに関連するそれぞれのデジタルサンプルを記憶する。各パルス信号においてピーク振幅Peak1、Peak2を探索し、関連するタイムスタンプをピークタイムスタンプTSpeak1、TSpeak2として選択することが望ましい。図10Dに見られるように、最大のデジタルサンプル値が、パルス1012、1014のピーク振幅Peak1、Peak2を示す。ピーク振幅Peak1、Peak2に関連するタイムスタンプは、パルス1012、1014のそれぞれのピークPeak1、Peak2におけるピークタイムスタンプTSpeak1、TSpeak2である。
ピーク振幅Peak1、Peak2を決定し、それぞれのタイムスタンプTSpeak1、TSpeak2を選択するために、デュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bはソート可能テーブルとすることができる。この場合、デュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bは、ピーク振幅Peak1、Peak2についてのサンプル値が、最大デジタル値及びピークタイムスタンプTSpeak1、TSpeak2として選択されたその関連するタイムスタンプを有すると判定されるようにソートされる。別の場合、デュアルポート記憶デバイス1066A及び1066Bは、各パルス1012、1014についてピーク振幅Peak1、Peak2及び関連するピークタイムスタンプTSpeak1、TSpeak2を指摘する論理比較能力を含むことができる。
粒子についての各パルス内のピーク振幅についてのピークタイムスタンプTSpeak(例えば、TSpeak1及び/又はTSpeak2)は、レジスター1051、1052に記憶される。各パルスについてのピークタイムスタンプTSpeakがレジスターに記憶された状態で、以下でさらに説明するように、後続のデジタル減算が行われて、時間差を決定することができる。
戻って図10Bを参照すると、取得システム608は、他のデバイスのなかでもとりわけ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)の粒子計算ロジック1050を含むデータ取得チップDAC1002をさらに含むことができる。粒子計算ロジック1050は、散乱チャネル632、634に結合されて、パルス情報を受信し、デジタルタイムスタンプを生成する。ロジック1050は、ADC1065A及び1065Bによるパルス情報のサンプリングに応答してデジタルタイムスタンプを生成するためにクロック又はタイマー1061等のタイムキーピングデバイスを含む。粒子計算ロジック1050は、第1のピークタイムスタンプTSpeak1及び第2のピークタイムスタンプTSpeak2についてのデジタル値を記憶するレジスター/フリップフロップ1051、1052を含む。デジタル数理ロジックデバイス(加算器又は減算器)1053は、レジスター1051、1052に結合されて、デジタルタイムスタンプを受信し、第1のピークタイムスタンプTSpeak1と第2のピークタイムスタンプTSpeak2との間の時間差を計算する。
パケット化器1004は、粒子速度計算ロジック1050及び散乱チャネル632、634に結合される。パケット化器1004は、情報を収集し、2つのレーザービーム613、615を横切る流路を流れる粒子1006に関する事象データパケットになるように情報をともに構成する。事象データパケットは、流れの中の各粒子について生成され、取得システムの一部として取得ソフトウェア命令を実行するホストコンピュータに送出される。事象データパケットは、各散乱チャネルについてのパルス情報並びにピークタイムスタンプ間の時間差を含む。
流れの中の複数の粒子の各粒子について、取得システム608は、少なくとも以下の情報:レーザーデバイス(612、614)間の距離L、粒子識別子、レーザー識別子、対応するタイムスタンプ、及び各粒子についてのピークタイムスタンプ間の時間差(時間遅延)を有する。各粒子についての時間遅延は、記憶デバイスに記憶され、平均時間遅延が決定され得るように累積され得る。平均時間遅延は、時間遅延の累積をともに加算し、その時間遅延に関連する粒子の総数で割ることによって決定することができる。平均時間遅延は、粒子の一定流量又は速度及び一定平均時間遅延を維持する制御信号を生成するために使用され得る。
デジタル数理ロジックデバイスを有する取得システム608(例えば、デバイス1053、又は、プロセッサロジック、メモリ、及び命令を有するホストコンピュータ610)は、式8(例えば、粒子速度は、距離Lをタイムスタンプ間の時間差で割った値に等しい)に従って各粒子の粒子速度をさらに計算し、粒子に関する事象データパケットの一部としてその値を含むことができる。複数の粒子が既知の期間にわたって流路内を流れている状態で、システム(例えば、デバイス1053、又は、プロセッサ数理ロジック、メモリ、及び命令を有するホストコンピュータ610)は、或る期間にわたって通過する複数の粒子について平均粒子速度を正確に計算し得る。
各粒子についての粒子速度は、記憶デバイスに記憶され、平均粒子速度が決定され得るように累積され得る。平均粒子速度は、粒子速度の累積をともに加算し、その粒子速度に関連する粒子の総数で割ることによって決定することができる。
各粒子を識別することに関して、サンプル流体内の粒子の密度は、比較的低く、それにより、粒子は、レーザーデバイス(612、614)のそばを過度に頻繁に通過しない。例えば、フルイディクスシステム604は、粒子が10000粒子/秒(例えば、事象/秒)より小さい値及び約5メートル/秒の平均粒子速度でレーザーデバイス(612、614)を通って流れるようなサンプル流量及び粒子密度で動作することができる。この例において、10000粒子/秒(例えば、事象/秒)は、「事象レート(event rate)」又は粒子周波数と呼ぶことができる。こうした事象レート及び平均粒子速度によって、粒子間の分離は、通常、約150マイクロメートルと200マイクロメートルとの間になり、それは、十分に高い信号対ノイズ比を有するために十分な分離である。
対照的に、粒子が、例えば、同じ流量で50000粒子/秒の高い事象レートでレーザーデバイス(612、614)のそばを通過する場合、フルイディクスシステム604は、レーザーデバイス(612、614)の間で過度に大量の粒子同時発生を生成する場合がある。こうした場合、システム600は、より高い事象レートについて必要とされる粒子分離が減少するため、2つの異なる粒子を同じ粒子であると誤って解釈する場合がある。こうした同時発生は、過度に低い信号対ノイズ比をもたらす場合があり、取得システム608の計算を信頼性がないものにする場合がある。
幸いにも、同時発生が問題にならないようにシステム600が粒子間の分離を十分に大きく維持することは容易である。さらに、システム600は、或る期間にわたって複数の粒子の平均粒子速度を計算する。平均粒子速度は、必要に応じて流量を調整するフィードバック制御信号として使用されて、2つの散乱チャネルのそれぞれにおいて高い信号対ノイズ比を維持し得る。そのため、起こる場合があるいずれの同時発生も、粒子間の分離が十分に高く維持される限り、外れ値として扱われ得る。
典型的な商用フローサイトメーターシステムは基本的に異なる。典型的な商用システムは、デュアルレーザーを有することができるが、デュアルレーザーは、粒子の速度を測定するために使用されない。典型的な商用システムは、1つの位置において第1のレーザーによって粒子から出る散乱光を検出する1つの側方散乱チャネルのみを有することができる。第2のレーザーは、通常、粒子に結合したマーカーからの蛍光を検知するだけである蛍光検出器のみを有する。粒子は、蛍光マーカーによって常にマーキングされるわけではなく、マーキングされても、粒子は、励起レーザー光の間違った波長によって常に蛍光を発するわけではない。散乱チャネルではなく蛍光検出器に関連付けられた第2のレーザーによって、粒子に付着したマーカーからの蛍光のみが検出され得る。典型的な商用システムは、蛍光のみを使用することによって粒子速度を計算できない。その理由は、粒子を、異なる波長で励起する両方のレーザーの下で蛍光を発する蛍光マーカーでラベル付けすることができないからである。例えば、青波長のレーザーではなく、赤波長のレーザーによって励起されると蛍光を発する蛍光マーカーによって赤に化学着色されるサンプル内の粒子を考える。通常、デュアルレーザーは異なる波長を有し、デュアルレーザーは、赤に染色される粒子を励起し検出する1つのレーザー、及び、青に染色される粒子を励起し検出する別のレーザーであるが、両方を励起するレーザーではない。従って、2つのレーザーの一方のみがサンプル流内の蛍光を発するそれぞれの粒子を励起する状態で、粒子速度は、2つの蛍光検出器によって測定できない。2つの散乱チャネルは、蛍光色素マーカーによらず、また、レーザー励起波長によらず、関連するレーザーのそばを粒子が流れるときに粒子を検出し得る。
典型的な商用システムと対照的に、システム600は、レーザービーム(613及び615)を通過する粒子が散乱光を一貫して生成することを利用する。従って、システム600は、デュアル散乱検出器チャネル(632、634)によって構成されて、レーザービーム613とレーザービーム615との両方が打つことによって、粒子から出る散乱光を2回検出する。
コアストリーム速度は、流路216内の容積流量に比例する。技術的に正確な意味で、コアストリーム速度は、流路内の総流量に比例する。さらに、総容積流量は、流路の端にわたる差圧に比例する。完全を期すため、これらの関係は、以下の式として形式的に表現され得る。
Figure 0007244419000007
レーザー遅延は、図10Aに示すように、2つの空間的に分離したレーザービーム(613、615)の間の粒子流時間を記述する。図10A及び図10Bを参照すると、レーザー遅延は、同じ粒子1006についてインライン検出器チャネル(632、634)によって検出される信号パルスに関連するタイムスタンプ間の差から決定され得る。一実施形態において、レーザービーム(613、615)は、精密であるレーザー遅延を約±0.1マイクロ秒以内にし得る。レーザー遅延は、以下の式によって粒子速度に関連する。
Figure 0007244419000008
レーザー遅延は、空間的に分離したレーザービーム(613、615)を有するフローサイトメーターにおけるデータ取得の重要なパラメーターである。その値の正確な知識は、取得システムが、異なるレーザービーム(613、615)からのパルスを同じ粒子1006に関連付けることを可能にする。やはり図10Bを参照すると、パルス1012は、粒子がレーザービーム613を通過するときに生成される。その直後に、粒子は、レーザービーム615を通過するときにパルス1014を生成することになる。取得システム608は、正しいレーザー遅延を知っている場合、パルス1012及びパルス1014を同じ粒子に正しく関連付け得る。レーザー遅延の計算は、サイトメーターのための毎日の品質管理手順の一部として、通常実施され、その日の残りの部分について一定のままであると仮定される。この例において、取得システム608は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)で集積されたDAC(デジタル-アナログ変換器)1002等のエレクトロニクスを含む。
しかし、実際には、主にコアストリーム速度の変動によって、レーザー遅延において或る程度の不確実性が存在する。これらの変動は、以下のもの等の、多くの原因から生じ得る。以下のものとは、液体レベルの変化、温度シフト、コアストリーム内の粒子位置、レーザー位置のドリフト等である。レーザー遅延の不確実性を補償するために、取得システムは、窓拡張(window extension)の概念を使用する。窓拡張は、レーザービーム613において測定されるパルス幅に公差域を付加し、この増加した窓を期待間隔として適用して、パルス1012を収集する。増加した窓は、本質的に取得システム608が或る範囲のレーザー遅延にわたってパルスを関連付けることを可能にするフルイディクスシステム許容因子である。より大きい窓拡張は、より大きい速度変動を可能にするが、粒子信号が全く存在しない収集間隔の部分にわたって、より多くのバックグラウンド光がパルス1014(第2のパルス)に統合されるため、信号対ノイズ比が低いという犠牲を払う。
システム600の有利な実施形態は、取得システム608によるレーザー遅延の連続モニタリングを使用する。レーザー遅延値の移動平均は、フルイディクスシステム604に給送され、差圧設定点値を周期的に補正して、レーザー遅延が非常に厳しい公差内にあるままであることを保証するために使用される。こうしたフィードバック(例えば、補正)は、窓拡張アプローチが最も可能性が低いことを保証する。差動設定点補正のための基本アルゴリズムは、以下の式で与えられる。
Figure 0007244419000009

は以下の式によって与えられる範囲を有する、フローセルの抵抗に関連する実験定数である。
Figure 0007244419000010
式10は、流路の内部の流動様式の考えられる範囲を示す。下限は、純粋に非粘性の(ベルヌーイ(Bernoulli))流れによる流れ抵抗を示す。上限は、純粋に粘性の(ポアズイユ(Poiseuille))流れによる流れ抵抗を示す。
再び図7及び図8を参照すると、レーザー遅延補正された差圧設定点はフィードバックループで使用され、フィードバックパラメーターはフローセル206の端にわたって測定された差圧である。システム利得Gは、PID(比例積分微分(proportional-integral-derivative))コントローラー、並びに、真空ポンプ704、アキュムレーター702、並びに1次流れ経路抵抗ネットワーク(RFC、RSH、RSA)及び圧力変換器(TR1、TR2)の物理的特性を含む。
典型的なフローサイトメーターは差動フィードバックを使用することができる。しかし、典型的なフローサイトメーターは、運転状態と停止状態との間で差動フィードバックモードと静的フィードバックモードとの間での切換えを必要とする扱い難いサンプル流量スキームによって妨害される。また、フローサイトメーターは、粘度変化を補償するために温度入力を必要とする。
有利には、本発明の実施形態は、これらの商業的に入手可能なスキームのいずれについても必要性が全くない。レーザー遅延を利用することは、コアストリーム速度の直接測定及び制御を提供する。温度補償は、熱効果がレーザー遅延シフトに対する寄与を示すため不必要である。安定したレーザー間隔を考慮すると、フィードバックパラメーターとしてレーザー遅延を使用することは、本質的に、それ自身を維持するためにフィードバックパラメーターとしてコアストリーム速度を使用することに帰する。かなり重要なニュアンスは、差動設定点に対する補正として、レーザー遅延が複合フィードバックシステムの外側ループとして働くことである。差圧は内側ループとして働く。これは、取得システム808が何千ものレーザー遅延測定値に基づいて正確な移動平均を計算することを可能にする。事象(例えば、粒子)がない場合、システムは、最後に更新された設定点補正に基づいて圧力差を維持する。これは、システムが、「開ループ(open loop)」に入ることを防止し、ロバスト制御を保証する。
典型的なフルイディクスシステムにおいて、サンプル流量管理の上述の扱い難さは、真空フィードバックスキームの制限に起因する。こうしたシステムは、アキュムレーター内の真空を逃がし得る圧力フィードバック機構を全く組込まない。その真空ポンプは、アキュムレーター内の真空レベルを上げ得る又は維持し得るだけである。この真空ポンプの制限は特にやっかいである。その理由は、一定総流量を維持しながらサンプル流量を低減するために、システムが、より低いシース経路抵抗に応答してアキュムレーター圧力を低減しなければならないからである。こうしたシステムは、特別な運転事例として、プレナムから直接、シース流体でアキュムレーターを満杯にする(廃棄物ヘッドレベルを妥協する)ことによってこの低減を達成するだけである。かなりのワークフロー時間がかかるこの特別な運転事例中に、取得システムはディセーブルされなければならない。
有利には、システム600は、真空フィードバック制御ループの一部である圧力逃がしアルゴリズムによって制御される専用真空エアブリード弁(例えば、図7の弁V5)を組込むことによって、典型的なシステムのこの問題を完全に解決する。
図11は、フローサイトメトリーシステムのフルイディクスシステム604において真空逃がしを制御するフィードバック制御システム及び方法1100のブロック図である。真空ポンプは逆に動作できない。従って、図7の弁V5等の真空逃がし弁が使用されて、過真空条件を解決するためにアキュムレーター702により速く空気を供給することができる。
一実施形態において、取得システム608は、図7に示す、アキュムレーター702と大気圧に対する流量制限器740との間に結合された弁V5を制御する方法1100を実施する。取得システム608は、例えば、制御プロセスを実行するファームウェアレイヤ1108A、及び、周辺ハードウェア1110にインターフェースするアナログインターフェース回路要素1108Bを含むことができる。分析システム610は、例えば、分析システム610がインターフェースする周辺ハードウェア1110を含んで、フローサイトメトリーシステム内の真空を検知し制御することができる。周辺ハードウェア1110は、フローセル206の流路216の端にわたる差圧を検知する圧力変換器TR2及びTR1(又は差圧変換器DPTR)を含み、大気に対してアキュムレーター702内の真空を放出するために制御可能弁V5を制御し、それにより、アキュムレーター702内の圧力を増加させて、差圧を変更する。
システム及び方法1100を使用して、弁V5は、圧力(真空)放出機構として動作して、図7に示すアキュムレーター702内の圧力(例えば、ポンド/平方インチ又はPSI)を補正する。システム及び方法1100は、フローサイトメトリーシステム内のフルイディクスシステムが、連続的で、かつ、典型的なフローサイトメトリーシステムよりずっと応答性が高いことを可能にする。方法1100は、他のフローサイトメトリーシステム(2013年9月10日にDavid Vrane他に対して発行された「DUAL FEEDBACK VACUUM FLUIDICS FOR A FLOW-TYPE PARTICLE ANALYZER」という名称の米国特許第8,528,427号に記載される)で使用されるいわゆるデュアルフィードバックループ(静的及び動的)についての必要性もなくす。
フィードバック制御システム及び方法1100についてのシステムパラメーターは、限定することなく、オフセット1101、利得1102、圧力設定点1104、圧力設定点公差1105、真空ポンプ状態1106、及び弁5の状態1107の入力システムパラメーター、並びに、圧力読出し1103の出力システムパラメーターを含む。
弁5は開放されて、流量制限器742によって大気にブリードアウトされるより迅速に、フルイディクスシステムのアキュムレーター702内の真空を放出する。概して、真空ポンプ704の通常動作中に、弁V5は、短期間にわたって周期的に開放される。弁V5が周期的に開放される普通でない場合が存在する。
システム清浄化サイクル中等で、完全な真空放出についての必要性が存在する場合、弁5の状態1107は、真に設定されて、ORゲート1142を通してファームウェアロジックの多くをバイパスさせ、弁5の状態1107が偽に設定されるまで、或る期間にわたって弁V5を開放する。
真空ポンプ704が使用されていない場合、真空は、アキュムレーター内にほとんど存在しないとすることができ、弁V5を開放状態にし、アキュムレーター702内の真空をダンプするように制御する必要性が存在しない。この場合、真空ポンプ状態1106は、オフ状態を示す偽を設定することができる。真空ポンプ状態は、ANDゲート1140に対する2つの入力の一方である。真空ポンプ状態が偽に設定される場合、ビット値ζを生成するプロセスは無視され、ANDゲート1140の出力は偽である。この場合、弁V5が状態1107でなければ、弁V5は、開放されてアキュムレーター702内の真空をダンプするように制御されない。
ファームウェアレイヤ1108Aは、幾つかのアクション又はプロセス及びシステムパラメーターにインターフェースするロジックを含む。
アクション1120にて、システムは、圧力読出し1101、利得1102、及び、アナログ回路要素1108Bからのデジタルフィードバック誤差信号eを受信する。システムは、誤差信号eに基づいて利得係数K2 1102及びオフセットOS 1101を使用して圧力読出し1103を計算する。
アクション1121にて、システムは、アクション1122にて比較を実施する前に、圧力読出し1103及び/又は遅延パラメーター1133を読取る。
アクション1122にて、システムは、圧力読出し1103から圧力設定点1104を引いた値が圧力設定点公差1105より大きいか否かを判定する。大きくない(noである)場合、システムは、アクション1124に進み、システムは、カウンターNをゼロ(0)に設定し、アクション1132にジャンプする。しかし、大きい(yesである)場合、システムは、アクション1126に進み、その後、システムは、現在のカウンター値Nをインクリメントし、アクション1128に進む。
アクション1128にて、システムは、カウンター値Nが所定の数値(例えば、10)以上であるか否かを判定する。アクション1128にて、yesである場合、システムは、ビット値ζを真(論理1)に等しくなるように設定する。しかし、アクション1128又はアクション1122にて、noである場合、アクション1132にて、システムは、ビット値ζを偽(論理0)に等しくなるように設定する。いずれの場合も、ビット値ζは、その出力が、2入力ロジックゲート1140の入力に結合された状態で記憶される。アクション1130、1132のいずれかにてビットを設定した後、プロセスは継続してアクション1133を行う。アクション1133にて、所定の待ち時間(例えば、0.1秒)が、プロセスがアクション1121にループバックするまでに経過して、アクション1121、1122、1124、11126、1128、1130、1132の1つ又はそれより多くを繰返す。
待ち1133が0.1秒に設定され、所定の比較回数が10に設定された状態で、アクション1128は、概して、ビット値ζが真に設定され、真空ポンプ704の通常の制御及び動作中に弁V5がアキュムレーター内の真空を放出するように作動され得る前に1秒遅延をもたらす。
ロジックゲート1140、1142は、弁V5が弁ドライバー回路1138によって開放される前に論理機能を実行する。論理ANDゲートによって、システムは、ビット値ζに対して真空ポンプ状態1106との論理AND演算1140を実施する。ビット値ζ及び真空ポンプ状態1106がともに真である場合、論理AND演算1140の結果として得られる出力は真である。そうでなければ、ビット値ζ又は真空ポンプ状態1106が偽である場合、論理AND演算1140の結果として得られる出力は偽である。システムは、論理AND演算1140の結果に対して弁V5の状態1107との論理OR演算1142を実施する。論理AND演算1140の結果又は弁V5の状態1107のいずれかが真である場合、論理OR演算1142の結果として得られる出力は真である。論理AND演算1140及び弁V5の状態1107がともに偽である場合のみ、論理OR演算1142の結果として得られる出力は偽である。
弁ドライバー回路1138は、ORゲートの出力に結合されて、論理OR演算1142の結果を受信し、弁V5を制御する。
アクション1136にて、圧力変換器調整及びPI(比例積分(proportional-integral))フィードバック回路は、フローセルの流路の前後で圧力変換器TR2及びTR1(又は差圧変換器DPTR)によって検知された差圧に応答して、アナログフィードバック誤差信号eを生成する。アクション1134にて、ADC(アナログ-デジタル変換器)は、アナログフィードバック誤差信号eを受信し、この信号を、ファームウェアレイヤ1108Aがデジタル的に処理し得るデジタルフィードバック信号eに変換する。デジタルフィードバック信号eは、フィードバックループを完結させるためにアクション1120に入力され、アクションのサイクルを継続させる。他のアクション、プロセス、及び/又は詳細は、図を参照して論じられ、実装態様に応じて、フィードバック制御システム及び方法1100の一部とすることができる。
ここで図12を参照すると、図7に示すフルイディクスシステム604内の真空ポンプ704を制御する例示的な方法及びフィードバック制御システム1200のブロック図が示される。一実施形態において、取得システム608は、真空ポンプ704を制御する方法及びフィードバック制御システム1200を実施し提供するファームウェアレイヤ1208A及びアナログ回路要素1208Bを含む。分析システム610は、周辺ハードウェア1210にインターフェースして、真空ポンプモーターを検知し制御し、それにより、フローサイトメトリーシステム内に真空を生成する。周辺ハードウェア1210は、少なくとも1つの圧力変換器(例えば、図7に示す圧力変換器TR2)及び真空ポンプモーターM704を含む。
方法及びフィードバック制御システム1200を使用して、システムは、概して、真空ポンプ704を圧力設定点まで駆動し、変化が存在するときに、フローセル206内のコア速度流を制御する。圧力補正係数は、一対の散乱チャネルによって検知される、レーザー間の粒子流の測定された平均時間遅延(例えば、レーザー遅延1202)に応答して生成することができる。粒子速度は、レーザー間の時間遅延に反比例する。流路に沿うレーザー間の粒子の時間遅延が増加し、より遅い流体及び粒子速度を示す場合、真空が増大されて、コア速度流を増加させ、レーザー間の粒子時間遅延を減少させ得る。流路に沿うレーザー間の粒子の時間遅延が減少し、より速い流体及び粒子速度を示す場合、真空が低減されて、コア速度流を減少させ、レーザー間の粒子時間遅延を増加させ得る。圧力設定点1204は、真空ポンプ704を駆動する前に、レーザー間の測定された時間遅延に応答して補正される。
入力システムパラメーターは、限定することなく、オフセット1201、利得1202、圧力設定点1204、リファレンス設定点1205、補正定数1206、及び測定されたレーザー遅延1207を含む。出力システムパラメーターは圧力読出し1203を含む。
ファームウェアレイヤ1208Aは、幾つかのアクション又はプロセス及びシステムパラメーター及びアナログ回路1208Bにインターフェースする数理ロジックを含む。アナログ回路要素1208Bは、幾つかのアクション又はプロセス及びファームウェアレイヤ1208Aにインターフェースするデバイスを含む。
アナログ回路要素1208Bは、変換器TR2及びTR1(又は差圧変換器DPTR)の前後の差圧を受信する圧力変換器調整及びPI(比例積分)フィードバック回路を含む。アクション1228にて、圧力変換器調整及びPI(比例積分)フィードバック回路は、変換器TR2及びTR1によって検知された差圧から受信される電圧に基づいてアナログフィードバック信号-eを生成する。
アクション1224にて、アナログ-デジタル変換器(ADC)は、アナログフィードバック信号-eを受信し、この信号を、ファームウェアレイヤ1208Aのデジタルロジック及びプロセスが使用するためのデジタルフィードバック信号-eに変換する。
アクション1220にて、圧力計算デバイスは、オフセット1201、利得1202、及びアナログ回路要素1208Bからのデジタルフィードバック信号-eを受信する。圧力計算デバイスは、オフセット1201、利得1202、及びデジタルフィードバック信号-eに基づいて圧力読出し1203を計算する。
アクション1222にて、圧力補正計算器は、リファレンスレーザー遅延1205、補正定数1206、及び測定されたレーザー遅延1207を受信する。圧力補正計算器は、差圧ΔP、補正係数であって、リファレンスレーザー遅延1205、補正定数1206、及び測定されたレーザー遅延1207に基づく、補正係数を計算する。
アクション1221にて、合算器又は加算器は、圧力設定点Pを差圧ΔPに加算し、所望の圧力値Pを形成する。合算器又は加算器からの出力、デジタル値は、アナログ-デジタル変換器(ADC)1226に結合される。
アクション1226にて、ADCは、合算器又は加算器から所望の圧力値Pについてのデジタル値を受信し、所望の圧力Pについてのアナログ値に変換する。
アクション1227にて、システムは、DACからの所望の圧力Pと、圧力変換器調整及びPI(比例積分)フィードバック回路1228からのネガティブフィードバック信号-eとをともに加算又は合算することによって、指定された圧力(P-e)を計算する。指定された圧力(P-e)は、ポンプドライバー回路に結合される。
アクション1230にて、ポンプドライバー回路は、合算器又は加算器1227から、指定された圧力(P-e)を受信する。ポンプドライバー回路は真空ポンプモーター704に結合される。指定された圧力が増加し始める(真空の低減)場合、ポンプドライバー回路は、真空ポンプモーター704を高電圧で駆動して、アキュムレーター702内の真空を増大させることができる。指定された圧力が減少し始める(真空の増大)場合、ポンプドライバー回路は、真空ポンプモーター704を低電圧で駆動して、アキュムレーター702内の真空を低減させることができる。
ファームウェアレイヤ1208A及びアナログ回路要素1208Bのアクションは、アクションのサイクルで連続してループする。他のアクション、プロセス、及び/又は詳細は、図を参照して論じられ、実装態様に応じて、方法及びシステム1200の一部とすることができる。
図13は、図7のフルイディクスシステムと同様であるフルイディクスシステム1304を示す。しかし、図13のフルイディクスシステム1304において、ガス抜き器1320の位置決めが図7のガス抜き器720の位置決めと異なる。
図13のフルイディクスシステム1304は、図6に示すレーザービーム(613、615)の間の粒子流の時間に基づく圧力調節スキームを有する真空ベースフルイディクスアーキテクチャを有する。フルイディクスシステム1304は、遷移、不連続性、又は、おそらくは細胞に損傷を与えるぜん動ポンプが全くないサンプル経路を有する真空ベースシステムにおいて、連続サンプル流量調整を同様に提供する。フルイディクスシステム1304は、ぜん動ポンプの使用を完全に回避することによって、信頼性及び器具アップタイムを最大にしようとする。
フルイディクスシステム1304は、限定することなく、マニホールド組立体701、隔離弁V1~V5、ピンチ弁V6、圧力変換器(例えば、プローブ)TR1及びTR2、アキュムレーターベッセル(真空チャンバー)702、ダイヤフラム真空ポンプ704、ガス抜き器ポンプ706、プレナム流体208、サンプル流体210、サンプルベッセル506、出力センサー714、ステッパー載置位置716、逆止弁718、ガス抜き器1320、フローセル206、シースタンク726、プレナムタンク504、プレナムポンプ728、ステッパーピンチ弁730、フラッシュポンプ732、シースフィルター734、廃棄物タンク508、及びプレートローダー738、流量制限器740及び742、並びにシースフロートセンサー744を含む。
ここで図14を参照すると、フローサイトメーター用のフルイディクスシステム1404の代替の実施形態が示される。フルイディクスシステム1404は、リニア抵抗ステッパー弁V7を含む。リニア抵抗ステッパー弁V7は、サンプル流体210の流量を制御するためにシース流体208の流量を調節するステッパーモーターを含む。フルイディクスシステム1404は、図7のフルイディクスシステム604及び図13のフルイディクスシステム1304に含まれるステッパーピンチ弁730及びフラッシュポンプ732を含まない。
図14のフルイディクスシステム1404は、図6を参照して述べるレーザービーム(613、615)の間の粒子流の時間に基づく圧力調節スキームを有する真空ベースフルイディクスアーキテクチャを有する。フルイディクスシステム1404は、遷移、不連続性、又は、おそらくは細胞に損傷を与えるぜん動ポンプが全くないサンプル経路を有する真空ベースシステムにおいて連続サンプル流量調整を同様に提供する。フルイディクスシステム1404は、ぜん動ポンプの使用を完全に回避することによって、信頼性及び器具アップタイムを最大にしようとする。
フルイディクスシステム1404は、限定することなく、マニホールド組立体701、隔離弁V1~V5、ピンチ弁V6、圧力変換器(例えば、プローブ)TR1及びTR2、アキュムレーターベッセル(真空チャンバー)702、ダイヤフラム真空ポンプ704、ガス抜き器ポンプ706、プレナム流体208、サンプル流体210、サンプルベッセル506、出力センサー714、ステッパー載置位置716、逆止弁718、リニア抵抗ステッパー弁V7、フローセル206、シースタンク726、プレナムタンク504、プレナムポンプ728、シースフィルター734、廃棄物タンク508、プレートローダー738、流量制限器740及び742、並びにシースフロートセンサー744を含む。
以下は、図14に示すフルイディクスシステム1404の例示的な運転サイクルを提供する。始動すると、フルイディクスシステム1404は、圧力変換器TR1及びTR2からフィードバックを受信する。変換器TR1とTR2との間で検知される圧力差(差圧)は、運転しているとき連続であり、アキュムレーター702の内部の最小値になるまで真空ポンプ704を駆動して、図4に示すフローセル206内の流路216の入口401と出口404との間で一定圧力差を維持する。圧力変換器TR1及びTR2は、フローセル206内の流路216の入口401と出口404との間の差圧を測定する差圧変換器DPTRとすることができる。最小値は、フルイディクスシステム1404が、少なくとも最初に差圧(例えば、設定点圧力)であると考える値である。
フルイディクスシステム1404は、気泡がないことが望ましい。従って、フルイディクスシステム1404は、ガス気泡をなくすために弁V1~V5を開放し閉鎖するためのプロトコルを有する。例えば、フルイディクスシステム1404は弁V4を開放し、弁V4は、ガス気泡をシースフィルター734から引き出す。いつでも、プレナムタンク内のシースフロートセンサー744が所定の低レベルを下回る場合、プレナムポンプ728は、シースタンク726から流体を取出す。システムは、その後、すぐに運転できる。
サンプルベッセル506が取付けられると、チューブセンサー714は、フルイディクスシステム1404が、システムのサンプルストロー518をいつでもサンプルベッセル506内に下げることができることを示す。代替のサンプリングシナリオにおいて、プラッターローダー738は、サンプルストロー518が、サンプルベッセル506の代わりに、例えば96ウェルプレート又は384ウェルプレート等のウェルプレートから流体を取出すことを可能にするxステージ及びyステージステッパーモーターを含む。サンプルストロー518がステッパーサンプル注入チューブ位置(SITD)716に達すると、1つ又はそれより多いセンサーは、フルイディクスシステム1404に、弁V1及びV3を開放させる。フルイディクスシステム1404内の調節システムは、設定点圧力を満たすように差圧を駆動し始める。
フルイディクスシステム1404の一実施形態において、真空ポンプ704はアキュムレーターベッセル702を排出させる。アキュムレーターベッセル702は、システムのための駆動真空源として働き、真空ポンプ704は、取得システム608によって行われるレーザー遅延測定から導出される差圧リファレンスからこの発生元を維持する。アキュムレーターベッセル702は、フローセル206の出口404についてパルス減衰器及び一定ヘッドリファレンスとして同様に働き、それにより、フローセル206を、廃棄物タンク508内の液体レベルに関連するヘッド効果から隔離する。
フルイディクスシステム1404は、プレナムタンク504によってシース流体208をフローセル206に供給する。プレナムタンク504内の液体レベルは、シースタンク726からシースを取出すプレナムポンプ728による周期的な再充填によって精密なレベルに維持される。こうして、プレナムタンク504は、フローセル206の入口についての一定ヘッドリファレンスとして働き、従って、フローセル206を、シースタンク726内の液体レベルに関連するヘッド効果から隔離する。
マニホールド組立体701は、フルイディクスシステム1404内の流体流を制御する弁V1~V5のネットワークを含む。主要なサンプル取得モードにおいて、弁V1及びV3は開放している。このモードにおいて、シース流体208及びサンプル流体210は、アキュムレーター702内の真空によってフローセル206内に同時に引込まれる。
弁V2が閉鎖すると、変換器TR1は、入口401においてフローセル206の内部の圧力を測定し、変換器TR2は、図4に示すフローセル206の出口404の圧力を測定する。弁V1及びV3が開放していると、変換器TR1及びTR2(又は差圧変換器DPTR)は、フローセル206の流路216の端にわたる差圧を測定する。出口404と入口401との間の圧力降下、流路216の端にわたる差圧は、コアストリーム速度(ほぼ一定温度を仮定する)に比例する総容積流量に比例する。例えば、式7を参照されたい。動作温度は、通常、約15℃~20℃の間にあり、それを超えると、水の粘度は20%程度だけ変化し得る。容積流量(シース流体速度を含む)は粘度に反比例する。
フルイディクスシステム1404が運転する際、フルイディクスシステム1404は、シース流体208及びサンプル流体210を同時に取出す。フルイディクスシステム1404は、シース流体208を、プレナムタンク504から取出し、シースフィルター734を通り、ガス抜き器1320を通り、弁V1を通り、リニア抵抗ステッパー弁V7を通り、フローセル206にもたらす。同時に、フルイディクスシステム1404は、サンプル流体210をサンプルベッセル506から取出し、フローセル206にもたらす。
シースストロー516とリニア抵抗ステッパー弁V7との間の相対的物理(流体)抵抗によって、フルイディクスシステム1404は、シース流体208とサンプル流体210との間の相対的流量を調節する。フルイディクスシステム1404(例えば、リニア抵抗ステッパー弁V7の使用を通して)は、例えば、10.50ミリリットル/分になるようにシース流体208の流量を調節することができ、一方、フルイディクスシステム1404は、例えば、10.00マイクロリットル/分になるようにサンプル流体210の流量を調節する。他の流量も、フルイディクスシステム1404の範囲内にある。
リニア抵抗ステッパー弁V7は、フローセル206内のシース流体208の流量を調節するための可変物理的流体抵抗を提供するために、可変ピストン弁を有するドライブモーターを含む。シース流体208の流量を調節し制御することは、システムが、フローセル206内のサンプル流体210の可変流量を連続して制御することを可能にする。
シースストロー516はプレナムタンク504に挿入される。サンプルストロー518はサンプルベッセル506に挿入される。サンプルストロー518と比較して、シースストロー516は、比較的大きい容積流を扱うために比較的大きい直径を有する。逆に、シースストロー516と比較して、サンプルストロー518は、比較的小さい容積流を扱うために比較的小さい直径を有する。シースストロー516とサンプルストロー518との間の直径差は、シース流体208及びサンプル流体210がそのそれぞれのベッセル(504及び506)から吸引されている相対的溶液レートに影響を及ぼす。
図4、図6、及び図14を再び参照すると、真空ポンプ704は、フルイディクスシステム1404内の変換器TR1及びTR2によって検知される圧力間の差圧フィードバックを取得システム608から受信する。差圧フィードバックに基づいて、真空ポンプ704は、リニア抵抗ステッパー弁V7がシース流量を変化させるように調整する場合でも、一定コアストリーム速度を維持するように制御される。こうして、フローセル206を通る総流体流量は、実質的に変更されないままであり得る。リニア抵抗ステッパー弁V7は、システムが、シース流量を直接変更することによってサンプル流量を連続して変更することを可能にする。リニア抵抗ステッパー弁V7によるシース流体208の流量の制御は、フルイディクスシステム1404が、一定の全体流れ、従って、一定(例えば、安定)粒子速度を維持しながら、連続可変流量(例えば、可変サンプル流量及び可変シース流量)を有することを可能にする。
シース流体208の流量を調節(例えば、制御)することは、サンプル流体210内にサンプル粒子を含むサンプル流体210の流量を調節(例えば、制御)する。従って、システム600は、シース容積流量を制御することができ、それにより、サンプル容積流量及び粒子速度を制御することができる。システム600は、閉ループ(もともとは、開ループ)で圧力及び速度のこれらの制御を実施する。典型的な商用システムが、望ましくないシステム加圧を停止することを必要とする開ループ補正を実施することに留意されたい。
リニア抵抗ステッパー弁V7は、例えば、弁V1、ガス抜き器1320、及びフローセル206を通過する流量を調節する。弁V2は、システムをフラッシュするために、流体の流れを流す。その後、弁V2は、サンプリングをセットアップするために閉鎖される。
有利には、リニア抵抗ステッパー弁V7は、サンプル流体210の粘度が非常に可変であり得ることを考慮して、流体の精密制御を可能にする。例えば、サンプル流体210としての血液は、シース流体208の粘度の2倍である粘度を有し得る。容積流量が粘度に反比例することに留意されたい。
弁V1及びV3が開放している状態で、フルイディクスシステム1404は、シース流体208及びサンプル流体210をフローセル206の上部を通して取り出し、弁V3を通り、アキュムレーター702に入れる。アキュムレーター702は、フルイディクスシステムの廃棄物バケットとして働く。真空ポンプ704は、フルイディクスシステム1404内の真空圧力を維持(例えば、調節)する。また、真空ポンプ704は、廃棄物をアキュムレーター702から廃棄物ポンプタンク508に圧送する。
サンプル流体が高い流量で流れている(例えば、リニア抵抗ステッパー弁V7を通るシース流体の流量が実質的に減少する)場合、フルイディクスシステム1404の真空は、フローセル206の前後の差圧を維持するためにより高い。サンプル流体210についてより低い流量を流すことをユーザーが所望する場合、リニア抵抗ステッパー弁V7を通るシース流体の流量は適宜増加する。このポイントにおいて、真空ポンプ704は、比較的高い真空で動作しており、それが、フルイディクスシステム1404に、ずっと高い速度でシステムを通してシース流体208を流し、それにより、サンプル流体210において安定速度の粒子を流す。従って、フルイディクスシステム1404は、差圧が高過ぎることを検知し、圧力逃がし弁V5を開放し、差動設定点が満たされるまで弁V5をパルス駆動させる。従って、弁V5は、システム600内の圧力を維持(例えば、調節)する。
制限器740及び742は、アキュムレーター702内への流体の部分的ブリードを可能にするためにフルイディクスシステム1404に対して実質的に常に開放している。そのため、真空ポンプ704は、少なくともわずかな量を実質的に常に圧送しており、そのことが、アキュムレーター702が、過剰な液体がないままであるため、アキュムレーター702が満杯にならないことを保証する。
ガス抜き器1320は、フルイディクスシステム1404からガスを除去する。概して、真空が流体に適用されるときはいつでも、ガスが生成される。従って、ガス抜き器1320は、ガスがフローセル206に達する前にフルイディクスシステム1404からガスを除去する。ガス抜き器ポンプ706は、サンプル注入チューブ(SIT)フラッシュ吸引真空用の発生元として同様に働く。
ガス抜き器ポンプ706は、真空が所定の値(例えば、-9ポンド/平方インチ)を下回るため、ガス抜き器1320の上の真空スイッチがトリガーされるときはいつでも起動される(例えば、ターンオンする)。フルイディクスシステム1404は、逆止弁718を通してガスを引き出す。この場合、ガス抜き器1320がシース流体208から引き出すガスの量は比較的少ない。ガス抜き器1320は隔離されたままである。SITフラッシュが起こっている間、逆止弁V6は、ガス抜き器1320の内部の真空圧力が喪失されるのを防止する。
フルイディクスシステム1404が流体に対するガス圧力を下げるときはいつでも、ガス抜き器1320は流体をガス抜きする。例えば、加圧されたソーダ缶が開口されるとソーダ内で形成するガスのように、ガスが流体内で形成する。このシステムにおいて、プレナムタンク504内のシース流体208はほぼ大気圧にあり、一方、アキュムレーター702内の圧力は大気圧以下にある。シース流体208がシース経路に沿って流れるにつれて、シース流体208に対する圧力は連続して減少する。圧力が連続して低くなるため、気泡がシース流体208内で形成する傾向がある。この問題は、シース流体が前もって曝気された場合に悪化する。気泡は、サンプル流体210内の粒子とほぼ同じサイズである傾向がある。こうした気泡は、フルイディクスシステム1404がサンプル流体210内の粒子を検出し分析しようと試みるときにバックグラウンド光学ノイズをもたらす。この理由で、多くの製造業者が、真空を用いて運転するフローサイトメトリーシステムを作らないことに留意されたい。気泡がシース流体208内で形成することに対処するために、ガス抜き器1320は、気泡がフローセル206に入る可能性がある前に流体溶液から気泡(例えば、ガス)を除去する。
ここで図15を参照すると、リニア抵抗ステッパー弁V7の概略図が示される。リニア抵抗ステッパー弁V7は、限定しないが、入口ポート1502、出口ポート1504、ピストン1508、ピストンボア(中空円柱)1506、及びステッパーモーター1512を含む。シース流体208は、入口ポート1502に入り、ピストンボア1506に入り、ピストン1508を通過しかつピストンボア1506を通って流れ、出口ポート1504を介してピストンボア1506を出て、フローセル206(図14に示す)まで流れる。
ピストンボア1506は中心軸を有する実質的に円柱の空間である。ピストンボア1506はリニア抵抗ステッパー弁V7の内壁によって形成される。ピストン1508は中心軸を有する実質的に円柱のデバイスである。ピストン1508の中心軸及びピストンボア1506の中心軸は実質的に同一直線上にある。直径Dはピストンボア1506の中空円形シリンダーにわたる直径(例えば、内径)である。直径Dはピストン1508の円形シリンダーにわたる直径である。ピストン1508がピストンボア1506内に延在するにつれて、ピストン1508は、ピストンボア1506の内部の空間(チャンバー)の容積を減少させる。逆に、ピストン1508がシリンダーから引き出されるにつれて、ピストンボア1506の内部の空間(チャンバー)の容積は増加する。
ピストン1508及びピストンボア1506のそれぞれは、離間しているがオーバーラップする円柱側壁を有する。ピストン1508及びピストンボア1506は、本明細書で環状領域とも呼ばれる可変高さリング状空間又はギャップによって互いに離間する。ピストンボア1506の直径Dとピストン1508の直径Dとの間の半径方向距離は、可変高さリング状空間又はギャップを通って流れる所望の流体の粘度についてのリニア物理的流体抵抗を確立するのを助ける。
長さLは、ピストン1508が、同一直線上の軸に沿ってピストンボア1506の環状領域内に延在する距離(側壁オーバーラップ距離)である。また、長さLは、ピストンボア1506の直径Dとピストン1508の直径Dとの間のリング状空間又はギャップの環状領域の高さである。
ピストンボア直径D及びピストン直径Dは、所望の量の物理的流体抵抗(抗力)を、リニア抵抗ステッパー弁V7を通って流れるシース流体208に正確に加えることができるように設計され機械加工されるべきである。一実施形態において、以下の式11は、リニア抵抗ステッパー弁V7を通って流れるシース流体208にピストン1508及びピストンボア1506が加える可変高さ環状領域内の物理的流体抵抗RSHを規定する。
Figure 0007244419000011
式11は、以下のパラメーターを含む:
SH=リニア抵抗ステッパーV7がシース流体208に加える抵抗、
=ピストンボア1506の直径、
=ピストン1508の直径、
μ=流動シース流体208の動的粘度、
L=直径DとDとの間の環状領域(ギャップ)の長さ(高さ)。
有利には、式11に従って、リニア抵抗ステッパー弁V7の物理的流体抵抗RSHは、ピストンボア1506の直径Dとピストン1508の直径Dとの間の環状リング(ギャップ)状領域の高さ又は長さLに線形に比例する傾向がある。ピストン1508がピストンボア1506内にさらに押込まれるにつれて、ピストンの側壁とピストンボアの側壁との間により高い環状領域(ギャップ)が存在し、それにより、環状領域(ギャップ)の高さ又は長さLが増加する。ピストン1508がピストンボア1506から引抜かれるにつれて、ピストンの側壁とピストンボアの側壁との間の環状領域(ギャップ)がより短くなり、それにより、環状領域(ギャップ)の長さLが減少する。
長さLと物理的流体抵抗との間の線形性は、フルイディクスシステム1404内で十分に高い精度でシース流量(従って、サンプルレート)を調節することを容易にする。リニアステッパーモーター1512は、ピストン1508を容易に押込みかつ引抜いて、環状領域(ギャップ)の長さL(高さ)を調整し得る。
対照的に、図7に示すフルイディクスシステム604は、ステッパーピンチ弁730の直径を変更することによってシース流量を制御することによってサンプル流量を調節する。残念ながら、ステッパーピンチ弁730の抵抗は、4乗されたステッパーピンチ弁730のチュービングの直径に比例する傾向がある(例えば、抵抗∝直径)。非線形性は、十分な精度でシース流量(従って、サンプル流量)を調節することを難しくする。図7のシステム604の別の難題は、ステッパーピンチ弁730のチュービングのために通常使用される材料が、信頼性があり再現性のある抵抗を提供しない傾向があるため、サンプル流量が、制御するのがより難しい可能性があることである。
図14及び図15を再び参照すると、フルイディクスシステム1404は、図7のフラッシュポンプ732がなくても、従来の方法で動作し得る。例えば、フルイディクスシステム1404は、弁V1を閉鎖し、弁V7を開放し、ピストン1508を押し、サンプル経路210の下流に流体をバックフラッシュして、(例えば、直前の運転からの)キャリーオーバー流体を除去(例えば、フラッシュ)し得る。代替的に、フルイディクスシステム1404は、弁V1を閉鎖し、弁V7を開放し、ピストン1508を引き、サンプル流体を取出して(例えば、ブーストして)、シース経路208を準備する。その後、フルイディクスシステム1404は、弁V1及びV7を開放し得る。リニア抵抗ステッパー弁V7は、その後、電流に対する電子抵抗のように働き、弁を通って流れるシース流体に物理的流体抵抗を提供し得る。
一実施形態において、サンプルチューブ210の総容積は約13マイクロリットル(μl)であり、一方、弁V7の総容積は、ピストン及びボア直径の選択に応じて、約500μl~5000μlとの間のどこかを変動する。従って、ボア1506内のピストン1508の比較的小さい変位のみが、サンプル経路210を清掃するために必要とされる。こうした小さい変位によって、弁V7のフラッシング位置と通常動作ホーム位置との間で協働することが容易である。
弁V7がフラッシュポンプ又はブーストポンプとして使用される時間は、遷移ステージ(例えば、運転の開始/終了)中である。弁V7のボア内のピストンの1ストロークが、フルイディクスシステム1404をフラッシュ又はブーストするために通常必要とされる。従って、リニア抵抗ステッパー弁V7は、フラッシュポンプ、ブーストポンプ、及び/又はリニア流体抵抗器として効果的に動作する。対照的に、図7のフルイディクスシステム604は、フルイディクスシステム604を加圧し、フラッシュポンプ732をターンオンし、圧力を加えて、サンプル流体210をサンプル経路の下流に強制的に戻すことによってバックフラッシングを実施する。
ここで図16を参照すると、リニア抵抗ステッパー弁V7のパラメーター1650についての例示的なデータスプレッドシート1600が示される。データスプレッドシート1600は、フルイディクスシステム1404についてリニア抵抗ステッパー弁V7の異なるピストン位置を有する4つの異なるセットアップ(1601、1602、1603、1604)を含む。各セットアップ(1601、1602、1603、1604)は、本明細書で論じる式11に適合するパラメーター1650によって規定される。
リニア抵抗ステッパー弁V7のパラメーター1650は、限定することなく、温度(摂氏)、粘度(パスカル秒)、SIT直径(ミリメートル)、SIT長さ(ミリメートル)、SIT抵抗(パスカル秒/立方ミリメートル)、ピストンボア直径D(ミリメートル)、ピストン直径D(ミリメートル)、ピストンボア長さ(ミリメートル)、シース弁抵抗(パスカル秒/立方ミリメートル)、サンプル流量(マイクロリットル/分)、シース流量(マイクロリットル/分)、ヘッド差(ミリメートル)、ヘッド圧力(パスカル)、必要とされるシース抵抗(パスカル秒/立方ミリメートル)、必要とされる弁抵抗(パスカル秒/立方ミリメートル)、及び必要とされる長さL(ミリメートル)を含む。
これらのパラメーターの任意のパラメーターに対する変化は、予測可能な方法で他のパラメーターに影響を及ぼす。比較するために、例示的なセットアップ(1601、1602、1603、1604)の全ては、他のパラメーターの中でもとりわけ、温度、粘度、SIT直径、SIT長さ、SIT抵抗、ピストンボア直径D、ピストン直径D、及びピストンボア長さについて同じ値を有する。
データスプレッドシート1600は、ピストンの側壁とボアの側壁との間のオーバーラップの可変長さLに応答して、他のパラメーターの中でもとりわけ一定シース流量、一定ピストン直径D、及び一定ピストンボア直径Dを考慮して、フローサイトメーターにおける可変サンプル流量を提供するためにリニアステッパー弁の例示的な設計について例示的な計算を提供する。例えば、データスプレッドシート1600において、与えられたシース流量は10.50ml/分であり、与えられたピストン直径Dは6.38mmであり、与えられたピストンボア直径Dは6.47mmである。
リニア抵抗ステッパー弁V7が予測可能な量のベースシース弁抵抗を有することに留意されたい。図16の例において、ベースシース弁抵抗は14.68Pa・s/mmである。また、リニア抵抗ステッパー弁V7は、長さLがゼロより大きいときはいつでも、予測可能な量の弁抵抗を線形的に付加する。例えば、ゼロの長さを有するセットアップ1601において、弁抵抗は0.00Pa・s/mmであると計算される。0.42mmの長さを有するセットアップ1602において、弁抵抗は2.26Pa・s/mmであると計算される。4.16mmの長さを有するセットアップ1603において、必要とされる弁抵抗は22.63Pa・s/mmであると計算される。10.41mmの長さを有するセットアップ1604において、必要とされる弁抵抗は56.58Pa・s/mmであると計算される。各セットアップについての各抵抗は長さの約5倍であり、それにより、線形性を示す。
従って、この例示的な設計によって、セットアップ1601において、10.00μl/分の所望のサンプル流量について、必要とされる長さLは0.00mmである。セットアップ1602において、12.00ml/分の所望のサンプル流量について、必要とされる長さLは0.42mmである。セットアップ1603において、30.00ml/分の所望のサンプル流量について、必要とされる長さLは4.16mmである。セットアップ1604において、60.00ml/分の所望のサンプル流量について、必要とされる長さLは10.41である。
リニア抵抗ステッパー弁V7の機械加工(製造)中に、ピストンボア直径D及びピストン直径Dは、必要に応じて変更され得る2つの重要なパラメーターである。ピストンボア直径Dが(ピストン直径Dに対して)わずかに広いため、弁V7は、シース抵抗を制御するためのより高い粒度(例えば、より高い分解能及びより良好な信号対ノイズ比)を可能にする。図16の例において、ピストンボア1506内へのピストン1508についての約12.70mmの最大利用可能移動距離が存在する。シース抵抗を制御するより高い粒度のために、最大利用可能移動距離のほとんど(例えば、出来る限り多く)をピストン1508が使用するように、ピストンボア直径D及びピストン直径Dを設計する(例えば、サイズ決定する)ことが望ましい。より長い長さLは、リニア抵抗ステッパー弁V7のパラメーターについてより正確な再現性を提供する傾向がある。
図17A及び図17Bは、リニア抵抗ステッパー弁V7の一実施形態の2つの異なる図を示す。図17Aはリニア抵抗ステッパー弁V7の断面図を示す。図17Bはリニア抵抗ステッパー弁V7の3次元斜視図1751を示す。図18は、リニア抵抗ステッパー弁V7の分解3次元図を示す。
ここで図17A及び17B並びに図18を参照すると、リニア抵抗ステッパー弁V7は、限定することなく、ピストンボア1506、シール1704、パッキングリング1706、ピストン1508、送りねじ1708、ホームスイッチ1710、隔離弁1720、弁頭1702、出口ポート1504、入口ポート1502、ホーミングピン1712、ステッパーモーター1512、ガイド本体1714、ガイドピン1716、及びホームスイッチ1718を含む。
ステッパーモーター1512は、送りねじ1708を回転式に駆動し、送りねじ1708に結合される。送りねじ1708は、ピストン1508にねじ込まれ、ピストン1508に結合される。送りねじ1708の回転運動はピストン1508の併進運動を生成する。ピストン1508の併進運動は、図15を参照して述べるように、ピストン1508を、ピストンボア1506の環状領域内に可変長さLだけ移動させる。ピストン1508の併進運動は、図14及び図15を参照して述べるように、弁V7に結合された部品を通して流体をフラッシュ又はブーストするためにも使用することができる。
シール1704は、ピストン1508及びピストンボア1506と物理的接触状態にある。シール1704は、入口ポート1502に入る流体がピストンボア1506からしみ出ることを物理的に防止する。また、シール1704は、ピストン1508上に蓄積する塩を洗い流し/ふき取り得る。
図18は、リニア抵抗ステッパー弁V7を形成する別個のコンポーネントを示し、そのコンポーネントは、限定することなく、ピストンボア1506、シール1704、パッキングリング1706、ピストン1508、送りねじ1708、ホームスイッチ1710、ホームスイッチねじ1802、隔離弁1720、隔離弁ねじ1804、弁頭1702、出口ポート1504、入口ポート1502、ホーミングピン1712、ステッパーモーター1512、ガイド本体1714、ガイドピン1716、及びホームスイッチ1718を含む。
ここで戻って図14を参照すると、弁V7を含むフローサイトメーター内のコンポーネント及びフルイディクスシステム1404内で使用される流体の温度は、室温の変化等からともに変化し得る。温度が変化すると、流体に対する粘度変化は、リニア抵抗ステッパー弁V7のピストンボア直径D又はピストン直径Dに対する変化より実質的に著しい。一方、リニア抵抗ステッパー弁V7及びサンプル経路210はともに、粘度優位である(例えば、粘度が重要である)。幸いにも、弁V7及びサンプル経路210はともに、温度によってほぼ等しく(又は、比例的に)影響を受ける。例えば、弁V7及びサンプル経路210内の流体抵抗は、温度とともにほぼ等しく(又は、比例的に)変化する。従って、弁V7とサンプル経路210との両方に対する温度変化の効果は自己補償的である。
SIT経路及び関連する部品は、(温度による)膨張/収縮がほぼ等しい又は比例的であるため、プラスチックで作られ得る。従って、SIT経路及び関連する部品は全て、同様の熱及び抵抗挙動によって支配される。SIT経路及び関連する部品は、それにより熱的に安定である。
対照的に、図7のフルイディクスシステム604は、粘度優位ではない。実質的に対流性圧力降下がステッパーピンチ弁730の前後で起こり得る。対流性圧力降下は、粘度に依存せずかつ粘度に対して優位である。こうした非依存性は問題になり得る。
有利には、図14のフルイディクスシステム1404は、図7のフルイディクスシステム604より熱的に安定である。従って、リニア抵抗ステッパー弁V7のための材料は、運転の間の抵抗性能及び再現性に的を絞って(例えば、事前に温度/圧力効果に的を絞って)選択され得る。ガイド本体1714及び弁頭1702は、例えば、ステンレス鋼及び/又は他の材料を含むことができる。ピストン1508を形成する材料は、例えば、セラミック、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及び/又は他の材料を含むことができる。ピストン1508の材料は、塩がピストン1508上に蓄積するため、塩を落とすことができるように十分に滑り性があるべきである。例えば、フルイディクスシステム1404は、ピストン1508に背面シール1704を貼ることによってピストン1508をフラッシングすることによって塩蓄積物を洗い流し/ふき取り得る。概して、物理的に依存性のある部品についての材料は、温度及び/又は圧力の変化について名目上同様のレート(又は名目上比例するレート)で膨張又は収縮するように選択される。
フローサイトメーターにおけるフローサイトメトリーフルイディクスのためのシステム、方法、及び装置が述べられる。特に、サンプル流体のコアストリーム内の粒子の速度を測定するために、デュアルレーザーデバイス及びデュアル散乱チャネルを含むシステムが提供される。第1の散乱チャネルは、第1のレーザービームを通過する粒子によって生成される第1の光散乱を検出し、粒子はサンプル流体内を流れる。第2の散乱チャネルは、第2のレーザービームを通過する粒子によって生成される第2の光散乱を検出し、第1のレーザービーム及び前記第2のレーザービームは或る距離(L)だけ分離される。システムは、フローセル内の流路においてシース流量及びサンプル流量の割合を制御するためにステッパーモーター調整式流量制御弁も含む。サンプル流体とサンプル流体の周りのシース流体との総流量は、フローセル内の流路の端にわたる差圧に基づいて真空ポンプを制御するフィードバック制御システムによって、制御され、結果として、一定に保たれる。
幾つかの実施形態によれば、ステッパーモーター調整式流量制御弁はステッパーモーター調整式ピンチ弁である。他の実施形態によれば、ステッパーモーター調整式流量制御弁は、シース流体の流れに物理的流体抵抗を加えるリニア抵抗ステッパー弁である。この場合、物理的流体抵抗は、シース流体の流量を調節し、それにより、サンプル流体の流量を調節する。
ソフトウェアで実装されると、本発明の実施形態の要素は、本質的に、必要なタスクを実施するプログラム、コードセグメント、又は命令である。プログラム、コードセグメント、又は命令は、プロセッサによって読取られ実行され得るプロセッサ可読媒体又は記憶デバイスに記憶され得る。プロセッサ可読媒体は、情報を記憶し得る任意の媒体を含むことができる。プロセッサ可読媒体の例は、限定することなく、電子回路、半導体メモリデバイス、読出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、フロッピーディスク、CD-ROM、光ディスク、及び磁気ディスクを含む。プログラム又はコードセグメントを、インターネット、イントラネット等のようなコンピュータネットワークを介してダウンロードし、プロセッサ可読媒体又は記憶デバイスに記憶することができる。
先行する詳細な説明の或る部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対して演算を実施するアルゴリズム及び記号的表現によって提示されている場合がある。これらのアルゴリズム的記述及び表現は、データ処理技術の当業者の作業の実質を他の当業者に最も効果的に伝達する、当業者によって使用されるツールである。アルゴリズムは、本明細書において概して、所望の結果に導く演算の自己矛盾のないシーケンスであると考えられる。演算は、物理量の物理的操作を必要とする演算である。通常、必ずしもそうではないが、これらの量は、記憶され、転送され、結合され、比較され、別様に操作されることが可能な電気信号(例えば、電流又は電圧)又は磁気信号の形態をとることができる。これらの信号を、ビット、値、レベル、要素、シンボル、キャラクター、用語、数字等として指すことが、主に一般的使用のためにしばしば好都合であることがわかっている。
しかし、これらの及び同様の用語の全ては、適切な物理量に関連付けられ、これらの量に適用される好都合なラベルに過ぎない。別途特に述べない限り、上記議論から明らかであるように、説明全体を通して、「処理すること(processing)」又は「計算すること(computing)」又は「計算すること(calculating)」又は「決定すること(determining)」又は「表示すること(displaying)」等の用語を利用する議論が、コンピュータシステム、処理ロジック、又は同様の電子コンピューティングデバイスのアクション及びプロセスを指し、そのアクション及びプロセスが、自動的に又は半自動的に、コンピュータシステムのレジスター及びメモリ内で物理(電子)量として表現されるデータを操作し、コンピュータシステムのメモリもしくはレジスター又は他のこうした情報記憶、伝送、又は表示デバイス内の物理量として同様に表現される他のデータに変換することが認識される。
さらに、本発明の実施形態は、いずれの特定のプログラミング言語をも参照して述べられてはいない。種々のプログラミング言語を、本明細書で述べる本発明の実施形態の教示を実装するために使用することができることが認識されるであろう。
本開示は他の実施形態又は目的を企図する。本発明の実施形態が、制限のためでなく例証のために本明細書において提示される、述べる実施形態の手段と別の手段によって実施され得ることが認識されるであろう。明細書及び図面は、本特許文書の排他的な範囲を制限することを意図されない。本明細書で論じる特定の実施形態についての種々の等価物を、特許請求される本発明によって同様に実施することができることが留意される。即ち、本発明の特定の実施形態が述べられたが、上記説明を考慮して、多くの代替、修正、置換え、及び変形が明らかになることが明白である。従って、本願発明が、添付する特許請求の範囲内に入る、全てのこうした代替、修正、及び変形を包含することが意図される。生成物、プロセス、又は方法が、述べた例示的な実施形態のうちの1つ又はそれより多い実施形態からの差を示すことは、生成物又はプロセスが特許請求の範囲(逐語範囲及び/又は他の法的に認められる範囲)外にあることを意味しない。
本発明は、以下の形態も有することができる。
(形態1)
フローサイトメーターの流路内の粒子の流れを制御する装置であって、
クロック信号及びデジタルタイムスタンプ信号を生成するタイムキーピングデバイスと、
前記タイムキーピングデバイスと通信状態の第1のレジスターであって、第1の散乱チャネルが、第1のレーザービームを通って流れる粒子によって散乱される光の第1のピークを検出することに基づいて、第1のピークデジタルタイムスタンプを記憶する、第1のレジスターと、
前記タイムキーピングデバイスと通信状態の第2のレジスターであって、第2の散乱チャネルが、第2のレーザービームを通って流れる前記粒子によって散乱される光の第2のピークを検出することに基づいて、第2のピークデジタルタイムスタンプを記憶する、第2のレジスターと、
前記粒子に関連する前記第1のピークタイムスタンプ及び前記第2のピークタイムスタンプを受信する、前記第1のレジスター及び前記第2のレジスターに結合したデジタル数理ロジックデバイスであって、前記第1のピークデジタルタイムスタンプと前記第2のピークデジタルタイムスタンプとの間の時間差を決定するように構成される、デジタル数理ロジックデバイスと、
を備え、
前記時間差は粒子速度に反比例し、前記流路のコア流体流量を制御するフィードバック制御信号の生成に寄与する、装置。
(形態2)
前記デジタル数理ロジックデバイスに結合されたパケット化デバイスであって、前記時間差を受信し、前記粒子に関する情報を有するデータパケットになるように前記時間差をともに構成する、パケット化デバイスをさらに備える、形態1に記載の装置。
(形態3)
前記時間差は、一定平均時間差及び一定平均粒子速度を維持するために前記流路内の流体流量を変動させる真空ポンプを制御する前記フィードバック制御信号の生成に寄与する、形態1に記載の装置。
(形態4)
前記デジタル数理ロジックデバイスは、前記第1のレーザーの位置と前記第2のレーザーの位置との間の前記流路の距離を前記時間差で割ることによって前記粒子の粒子速度を決定するようにさらに構成される、形態1に記載の装置。
(形態5)
前記デジタル数理ロジックデバイスは、或る期間にわたって複数の粒子について複数の時間差を記憶デバイス内に記憶し蓄積し、前記複数の時間差をともに加算し、粒子の総数で割ることによって平均時間差を決定するようにさらに構成される、形態1に記載の装置。
(形態6)
前記デジタル数理ロジックデバイスと通信状態の記憶デバイスは、或る期間にわたって複数のタイムスタンプ差を記憶し蓄積し、
前記記憶デバイスに結合された第2のデジタル数理ロジックデバイスは、前記複数のタイムスタンプ差をともに加算し、粒子の総数で割ることによって平均タイムスタンプ差を決定するように構成され、
前記平均タイムスタンプ差は、2つの側方散乱チャネルのそれぞれによる粒子検出において、流量を制御し、高い信号対ノイズ比を保証するための、前記フローサイトメーターシステムの前記フィードバック制御信号である、形態1に記載の装置。
(形態7)
記憶デバイスは、前記デジタル数理ロジックデバイスと通信状態で、或る期間にわたって複数の粒子速度を記憶し蓄積し、
第2のデジタル数理ロジックデバイスは、前記記憶デバイスに結合され、前記複数の粒子速度をともに加算し、粒子の総数で割ることによって平均粒子速度を決定するように構成され、
前記平均粒子速度は、2つの側方散乱チャネルのそれぞれによる粒子検出において、流量を制御し、高い信号対ノイズ比を保証するための、フローサイトメーターシステムのフィードバック制御信号である、形態1に記載の装置。
(形態8)
前記第1のレーザービームを通して流れる前記粒子によって散乱される光を受信するための、前記流路に隣接する第1の光検出器、及び、前記第1の光検出器からの信号を増幅し、前記第1のピークを有する第1のパルス信号を生成するための、前記第1の光検出器に結合された第1の利得増幅器を含む第1の散乱チャネルと、
前記第1のパルス信号を受信するための、前記第1の利得増幅器に結合された第1の比較器であって、前記第1のパルス信号の振幅を閾値と比較し、第1のサンプルイネーブル信号を生成するように構成される、第1の比較器と、
前記第1のパルス信号を受信するために前記第1の利得増幅器に結合され、前記第1のサンプルイネーブル信号を受信するために前記第1の比較器に結合された、第1のアナログ-デジタル変換器(ADC)であって、前記第1のサンプルイネーブル信号によってイネーブルされると、クロック信号によって、前記第1のパルス信号の振幅のデジタルサンプルを周期的に取得するように構成される、第1のアナログ-デジタル変換器(ADC)と、
前記第2のレーザービームを通して流れる前記粒子によって散乱される光を受信するための、前記流路に隣接する第2の光検出器、及び、前記第2の光検出器からの信号を増幅し、前記第2のピークを有する第2のパルス信号を生成するための、前記第2の光検出器に結合された第2の利得増幅器を含む第2の散乱チャネルと、
前記第2のパルス信号を受信するための、前記第2の利得増幅器に結合された第2の比較器であって、前記第2のパルス信号の振幅を前記閾値と比較し、第2のサンプルイネーブル信号を生成するように構成される、第2の比較器と、
前記第2のパルス信号を受信するために前記第2の利得増幅器に結合され、前記第2のサンプルイネーブル信号を受信するために前記第2の比較器に結合された、第2のアナログ-デジタル変換器(ADC)であって、前記第2のサンプルイネーブル信号によってイネーブルされると、前記クロック信号によって、前記第2のパルス信号の振幅のデジタルサンプルを周期的に取得するように構成される、第2のアナログ-デジタル変換器(ADC)と、
をさらに備え、
前記第1のADCによって周期的に取得される振幅の前記デジタルサンプルのうちの1つのデジタルサンプルは、前記第1のピークデジタルタイムスタンプに関連する第1のピーク振幅であり、
前記第2のADCによって周期的に取得される振幅の前記デジタルサンプルのうちの1つのデジタルサンプルは、前記第2のピークデジタルタイムスタンプに関連する第2のピーク振幅である、形態1に記載の装置。
(形態9)
前記タイムキーピングデバイス、前記第1のADC、及び前記第1のレジスターに結合された第1の記憶デバイスであって、前記第1のレーザービームを通って流れる前記粒子に関連する前記第1のパルス信号の複数のデジタル振幅サンプルにそれぞれ関連する複数のデジタルタイムスタンプを受信し記憶するように構成され、前記複数のデジタル振幅サンプル内で第1のピーク振幅を決定し、前記第1のピークデジタルタイムスタンプとして、関連するタイムスタンプを選択するようにさらに構成される、第1のデュアルポート記憶デバイスと、
前記タイムキーピングデバイス、前記第2のADC、及び前記第2のレジスターに結合された第2の記憶デバイスであって、前記第2のレーザービームを通って流れる前記粒子に関連する前記第2のパルス信号の複数のデジタル振幅サンプルにそれぞれ関連する複数のデジタルタイムスタンプを受信し記憶するように構成され、前記複数のデジタル振幅サンプル内で第2のピーク振幅を決定し、前記第2のピークデジタルタイムスタンプとして、関連するタイムスタンプを選択するようにさらに構成される、第2の記憶デバイスと、
をさらに備える、形態8に記載の装置。
(形態10)
第1のレーザービームを通して流路内を流れる粒子から第1の散乱光を検出することと、
前記第1の散乱光に基づいて第1のパルス信号を生成することと、
第1のピーク時間において前記第1のパルス信号の第1の最大ピークを決定することと、
第2のレーザービームを通して前記流路内を流れる前記粒子から第2の散乱光を検出することと、
前記第2の散乱光に基づいて第2のパルス信号を生成することと、
第2のピーク時間において前記第2のパルス信号の第2の最大ピークを決定することと、
前記第2のピーク時間と前記第1のピーク時間との間の測定された時間差を計算することと、
前記流路内のコア流体流量を制御するための、前記測定された時間差に基づく制御信号を生成することと、
を含む、フローサイトメーターのための方法。
(形態11)
前記測定された時間差は、前記流路内の粒子速度に反比例する、形態10に記載の方法。
(形態12)
前記第1のレーザービームと前記第2のレーザービームとの間の距離は予め決まっており、粒子速度は、前記測定された時間差で前記距離を割ることによって決定することができる、形態11に記載の方法。
(形態13)
前記第1の散乱光は第1の光検出器によって検出され、
前記第2の散乱光は第2の光検出器によって検出される、形態10に記載の方法。
(形態14)
前記制御信号は所望の圧力値であり、前記方法は、
前記所望の圧力が、真空チャンバー内の測定された圧力より小さいことに応答して、前記真空チャンバー内の圧力を減少させ真空度を上げるように真空ポンプを制御することをさらに含む、形態10に記載の方法。
(形態15)
前記制御信号は所望の圧力値であり、前記方法は、
前記所望の圧力が、真空チャンバー内の測定された圧力より大きいことに応答して、前記真空チャンバー内の圧力を増加させ真空度を下げるように真空ポンプを制御することをさらに含む、形態10に記載の方法。
(形態16)
制御可能ガス弁を制御するフローサイトメーターの制御システムであって、
真空チャンバーと開放大気に対する流量制限器との間で結合された制御可能ガス弁であって、弁開放信号に応答する、制御可能ガス弁と、
流路の端にわたって結合された差圧変換器であって、前記流路の端にわたる圧力を或る範囲の圧力レベルにわたって検知し、前記検知された差圧レベルに比例する差圧信号電圧を生成する、差圧変換器と、
前記差圧変換器に結合された調整回路(利得増幅器)であって、ノイズを低減し、前記差圧信号電圧を増幅する、調整回路(利得増幅器)と、
前記増幅された差圧信号電圧を受信するための、前記調整回路に結合されたアナログ-デジタル変換器であって、前記増幅された差圧信号電圧の連続時間アナログ信号形態を前記増幅された差圧信号電圧の時間サンプリングされたデジタル形態に周期的に変換し、デジタル差圧信号を生成する、アナログ-デジタル変換器と、
前記アナログ-デジタル変換器に結合された制御ロジックデバイスと、
を備え、前記制御ロジックデバイスは、
前記デジタル差圧信号に基づいて圧力レベルを周期的に決定する圧力計算器と、
前記圧力計算器に結合された遅延ループカウンターであって、前記真空チャンバーに結合された真空ポンプが動作可能である間に、前記制御可能ガス弁について前記弁開放信号の生成を可能にするリークビットを周期的に生成する、遅延ループカウンターと、
前記リークビットの生成に応答して前記制御可能ガス弁について前記弁開放信号を周期的に生成して、前記真空チャンバー内の圧力を増加させ、前記流路の端にわたる差圧を低減する、制御ロジックと、
を含む、制御システム。
(形態17)
前記制御ロジックは、流体サンプルを試験する前に、前記フローサイトメーターをセットアップ(例えば、ガス抜き、サンプルの装填及び変更、フラッシング)するときに、前記弁開放信号をさらに生成する、形態16に記載の制御システム。
(形態18)
前記制御ロジックは、前記真空チャンバーに結合された前記真空ポンプが動作可能でないとき、前記弁開放信号の周期的生成を許可しない、形態16に記載の制御システム。
(形態19)
前記制御ロジックデバイスと前記制御可能ガス弁との間に結合されたドライバー回路であって、前記流量制限器を通して前記開放大気に前記真空チャンバーを通気する開放位置になるように前記制御可能ガス弁を制御する前記弁開放信号の電圧を増幅する、ドライバー回路をさらに備える、形態16に記載の制御システム。
(形態20)
フローサイトメーターの流路内の流体の流れを制御する真空チャンバーを設けることと、
前記流路の端にわたる差圧の尺度を生成することと、
差圧の前記尺度が、前記流路の端にわたる所望のレベルの差圧より大きいか否かを判定することと、
前記流路の端にわたる前記測定された差圧が前記所望の差圧より大きいことに応答して、前記真空チャンバー内の圧力を増加させ真空度を下げる開放弁制御信号の生成を一時的に回避することと、
を含む、フローサイトメーターのための方法。
(形態21)
前記流路の端にわたる前記測定された差圧が前記所望の差圧より大きいことに応答して、前記真空チャンバー内の真空度を上げ圧力を減少させるように真空ポンプを制御することをさらに含む、形態20に記載の方法。
(形態22)
前記真空チャンバー内の圧力を増加させる前記開放弁制御信号を生成することをさらに含む、形態20に記載の方法。
(形態23)
前記開放弁制御信号は、前記真空チャンバーと大気との間に結合された制御可能ガス弁を開放して、前記真空チャンバー内の圧力を増加させる、形態22に記載の方法。
(形態24)
前記流路の端にわたる前記測定された差圧が前記所望の差圧より大きい限り、前記開放弁制御信号を生成し続ける、形態23に記載の方法。
(形態25)
所定の期間にわたって前記開放弁制御信号を生成して、前記所定の期間にわたって前記制御可能ガス弁を開放状態に保ち続ける、形態23に記載の方法。
(形態26)
真空ポンプを制御するフローサイトメーターの制御システムであって、
真空チャンバー(アキュムレーター)と開放大気との間で結合された制御可能真空ポンプであって、前記真空チャンバーから空気を排出するためにポンプ信号によって制御可能なポンプモーターを含む、制御可能真空ポンプと、
流路の端にわたって結合された差圧変換器であって、前記流路の端の圧力を或る範囲の圧力レベルにわたって検知し、前記検知された差圧レベルに比例する差圧アナログ信号電圧を生成する、差圧変換器と、
前記差圧変換器に結合された調整回路(利得増幅器)であって、ノイズを低減し、前記差圧アナログ信号電圧を増幅して増幅された差圧アナログ信号にする、調整回路(利得増幅器)と、
制御ロジックデバイスであって、
2つのレーザーの間で流れチャンバーにおいて測定された平均粒子時間遅延に基づいて圧力設定点からの所望の圧力変化を生成する圧力変化計算器と、
所望の圧力レベルを生成するために前記所望の圧力変化及び前記圧力設定点をともに加算する加算器と、
を含む、制御ロジックデバイスと、
前記所望の圧力レベルを受信するための、前記制御ロジックデバイスに結合されたデジタル-アナログ変換器(DAC)であって、前記所望の圧力レベルの時間サンプリングされたデジタル形態を前記所望の圧力レベルの連続時間アナログ信号形式に周期的に変換し、アナログの所望の圧力レベル信号を生成する、デジタル-アナログ変換器(DAC)と、
前記アナログの所望の圧力レベル信号を受信するために前記DACに、また、前記増幅された差圧アナログ信号を受信するために前記調整回路に結合されたアナログ信号合算器であって、前記増幅された差圧アナログ信号を前記アナログの所望の圧力レベル信号から連続的に引いて、ドライバー圧力レベルを生成する、アナログ信号合算器と、
前記アナログ信号合算器及び前記制御可能真空ポンプにかつ前記アナログ信号合算器と前記制御可能真空ポンプとの間に結合されたポンプドライバー回路であって、前記ドライバー圧力レベルを受信し、前記真空チャンバーから空気を排出するように前記ポンプモーターを制御するために前記ポンプ信号を周期的に生成する、ポンプドライバー回路と、
を備える、制御システム。
(形態27)
前記増幅された差圧信号電圧を受信するための、前記調整回路に結合されたアナログ-デジタル変換器であって、アナログ形態の前記増幅された差圧信号電圧をデジタル差圧信号に周期的に変換する、アナログ-デジタル変換器をさらに備え、
前記制御ロジックデバイスは、
前記アナログ-デジタル変換器に結合された圧力計算器であって、前記デジタル差圧信号に基づいて圧力レベルを周期的に決定する、圧力計算器をさらに含む、形態26に記載の制御システム。
(形態28)
前記2つのレーザーの間で前記流れチャンバーにおいて測定された前記測定された平均粒子時間遅延は、前記流路の端にわたる前記差圧に部分的に基づく、形態27に記載の制御システム。
(形態29)
第1のレーザービームを通過する粒子によって生成される第1の光散乱を検出する第1の散乱チャネルであって、前記粒子はサンプル流体の流路内を流れる、第1の散乱チャネルと、
前記流体サンプルの前記流路内を流れ、第2のレーザービームを通過する前記粒子によって生成される第2の光散乱を検出する第2の散乱チャネルであって、前記第1のレーザービーム及び前記第2のレーザービームは第1の所定の距離だけ分離される、第2の散乱チャネルと、
前記サンプル流体の流れ及びシース流体の流れを受取るフローセルであって、前記サンプル流体の流れは、前記シース流体の流れによって囲まれる、フローセルと、
前記シース流体の流れに対する物理的流体抵抗を加えるリニア抵抗ステッパー弁であって、前記物理的流体抵抗は前記シース流体の流量を調節し、それにより、前記サンプル流体の流量を調節する、リニア抵抗ステッパー弁と、
を備える、フローサイトメトリーシステム。
(形態30)
前記リニア抵抗ステッパー弁は、
ピストンボアを形成する内壁と、
シース流体を前記ピストンボアに入るように受取る入口ポートと、
シース流体を前記ピストンボアから送出する出口ポートと、
前記ピストンボアに入って或る長さを移動するように構成されるピストンと、
を備える、形態29に記載のフローサイトメトリーシステム。
(形態31)
前記ピストンボアは中心軸を有する円柱空間を含み、
前記ピストンは中心軸を有する円柱デバイスを含み、
前記ピストンボアの前記中心軸は前記ピストンの前記中心軸と同一直線上にある、形態30に記載のフローサイトメトリーシステム。
(形態32)
前記ピストンボアはボア直径を有し、
前記ピストンは、ピストン直径を有し、前記ピストンボアの環状領域に入って移動するように構成され、前記環状領域は、前記ピストンボア直径と前記ピストン直径との間のリング状空間である、形態30に記載のフローサイトメトリーシステム。
(形態33)
前記ピストンは、前記ピストンボア内に最大利用可能移動距離を有する、形態30に記載のフローサイトメトリーシステム。
(形態34)
ボア直径及びピストン直径は、前記ピストンが、前記最大利用可能移動距離のほとんどを移動して、前記物理的流体抵抗を必要量に設定するように設計される、形態33に記載のフローサイトメトリーシステム。
(形態35)
前記ピストンが前記最大利用可能移動距離のほとんどを移動することは、前記物理的流体抵抗の前記必要量の精度を増加させる、形態34に記載のフローサイトメトリーシステム。
(形態36)
前記ボア及び前記内壁は、前記ピストンボアを通過するシース流体に前記物理的流体抵抗を加えることができる、形態30に記載のフローサイトメトリーシステム。
(形態37)
前記物理的流体抵抗は、前記ピストンが前記ピストンボアに入って移動する長さに正比例する、形態30に記載のフローサイトメトリーシステム。
(形態38)
第1のレーザービームを通過する粒子によって生成される第1の光散乱を検出することであって、前記粒子はサンプル流体の流路内を流れることと、
前記流体サンプルの前記流路内を流れ、第2のレーザービームを通過する粒子によって生成される第2の光散乱を検出することであって、前記第1のレーザービーム及び前記第2のレーザービームは第1の所定の距離だけ分離されることと、
前記サンプル流体の流れ及びシース流体の流れを受取ることであって、前記サンプル流体の流れは前記シース流体の流れによって囲まれることと、
前記シース流体の流れに物理的流体抵抗を加えることであって、前記物理的流体抵抗は、前記シース流体の流量を調節し、それにより、前記サンプル流体の流量を調節することと、
を含む、フローサイトメーターのための方法。
(形態39)
前記物理的流体抵抗を加えることは、リニア抵抗ステッパー弁によって実施され、前記リニア抵抗ステッパー弁は、
ピストンボアを形成する内壁と、
シース流体を前記ピストンボアに入るように受取る入口ポートと、
シース流体を前記ピストンボアから送出する出口ポートと、
前記ピストンボアに入って或る長さを移動するように構成されるピストンと、
を備える、形態38に記載の方法。
(形態40)
前記ピストンボアは中心軸を有する円柱空間を含み、
前記ピストンは中心軸を有する円柱デバイスを含み、
前記ピストンボアの前記中心軸は前記ピストンの前記中心軸と同一直線上にある、形態39に記載の方法。
(形態41)
前記ピストンボアはボア直径を有し、
前記ピストンは、ピストン直径を有し、前記ピストンボアの環状領域に入って移動するように構成され、前記環状領域は、前記ピストンボア直径と前記ピストン直径との間のリング状空間である、形態39に記載の方法。
(形態42)
前記ピストンは、前記ピストンボア内に最大利用可能移動距離を有する、形態39に記載の方法。
(形態43)
ボア直径及びピストン直径は、前記ピストンが、前記最大利用可能移動距離のほとんどを移動して、前記物理的流体抵抗を必要量に設定するように設計される、形態42に記載の方法。
(形態44)
前記ピストンが前記最大利用可能移動距離のほとんどを移動することは、前記物理的流体抵抗の前記必要量の精度を増加させる、形態43に記載の方法。
(形態45)
前記ボア及び前記内壁は、前記ピストンボアを通過するシース流体に前記物理的流体抵抗を加えることができる、形態39に記載の方法。
(形態46)
前記物理的流体抵抗は、前記ピストンが前記ピストンボアに入って移動する長さに正比例する、形態39に記載の方法。
(形態47)
ピストンボアを形成する内壁と、
シース流体を前記ピストンボアに入るように受取る入口ポートと、
シース流体を前記ピストンボアから送出する出口ポートと、
前記ピストンボアに入って或る長さを移動するように構成されるピストンと、
を備え、前記内壁及び前記ピストンボアは、前記シース流体の流れに物理的流体抵抗を加えることができ、前記物理的流体抵抗は前記シース流体の流量を調節することができる、リニア抵抗ステッパー弁。
(形態48)
前記ピストンボアは中心軸を有する円柱空間を含み、
前記ピストンは中心軸を有する円柱デバイスを含み、
前記ピストンボアの前記中心軸は前記ピストンの前記中心軸と同一直線上にある、形態47に記載のリニア抵抗ステッパー弁。
(形態49)
前記ピストンボアはボア直径を有し、
前記ピストンは、ピストン直径を有し、前記ピストンボアの環状領域に入って移動するように構成され、前記環状領域は、前記ピストンボア直径と前記ピストン直径との間のリング状空間である、形態47に記載のリニア抵抗ステッパー弁。
(形態50)
前記ピストンは、前記ピストンボア内に最大利用可能移動距離を有する、形態47に記載のリニア抵抗ステッパー弁。
(形態51)
ボア直径及びピストン直径は、前記ピストンが、前記最大利用可能移動距離のほとんどを移動して、前記物理的流体抵抗を必要量に設定するようにサイズ決定される、形態50に記載のリニア抵抗ステッパー弁。
(形態52)
前記ピストンが前記最大利用可能移動距離のほとんどを移動することは、前記物理的流体抵抗の前記必要量の精度を増加させる、形態51に記載のリニア抵抗ステッパー弁。
(形態53)
前記物理的流体抵抗は、前記ピストンが前記ピストンボアに入って移動する前記長さに正比例する、形態47に記載のリニア抵抗ステッパー弁。

Claims (19)

  1. 第1のレーザービームを通過する粒子によって生成される第1の光散乱を検出する第1の散乱チャネルであって、前記粒子はサンプル流体の流路内を流れる、第1の散乱チャネルと、
    前記流体サンプルの前記流路内を流れ、第2のレーザービームを通過する粒子によって生成される第2の光散乱を検出する第2の散乱チャネルと、
    を備え、前記第1のレーザービーム及び前記第2のレーザービームは、第1の所定の距離だけ分離され、
    前記第1の散乱チャネルは、前記第1の光散乱を検出することに応答して第1のパルス情報を生成し、前記第1のパルス情報は第1のレーザー識別子及び第1のタイムスタンプを含み、
    前記第2の散乱チャネルは、前記第2の光散乱を検出することに応答して第2のパルス情報を生成し、前記第2のパルス情報は第2のレーザー識別子及び第2のタイムスタンプを含む、フローサイトメトリーシステム。
  2. 前記第1のレーザービームを生成するための、流路内の第1の位置における第1のレーザーデバイスと、
    前記第2のレーザービームを生成するための、前記流路内の第2の位置における第2のレーザーデバイスと、
    をさらに備え、
    前記第1のレーザーデバイス及び前記第2のレーザーデバイスは、第2の所定の距離だけ前記流路の中心軸に沿って順次に分離される、請求項1に記載のフローサイトメトリーシステム。
  3. 前記サンプル流体の流れ及びシース流体の流れを受取るフローセルをさらに備え、前記サンプル流体の流れは、前記シース流体の流れによって囲まれる、請求項1に記載のフローサイトメトリーシステム。
  4. 前記シース流体の前記サンプル流体に対する容積比を制御する流量制御弁をさらに備える、請求項3に記載のフローサイトメトリーシステム。
  5. 前記サンプル流体の流れの速度は、前記シース流体の前記サンプル流体に対する前記容積比に比例する、請求項4に記載のフローサイトメトリーシステム。
  6. 前記流量制御弁は、前記サンプル流体の速度に関連するフィードバックを受信し、
    前記流量制御弁は、前記受信されたフィードバックに応答して、前記シース流体について経路の流れ抵抗を調整する、請求項4に記載のフローサイトメトリーシステム。
  7. 前記第1のパルス情報及び前記第2のパルス情報を受信する取得システムをさらに備える、請求項1に記載のフローサイトメトリーシステム。
  8. 前記取得システムは、前記第2のタイムスタンプと前記第1のタイムスタンプとの間の時間差を計算することによって、前記粒子のレーザー遅延を計算する、請求項7に記載のフローサイトメトリーシステム。
  9. 前記時間差を受信し、前記粒子に関する情報を有するデータパケットになるように前記時間差をともに構成する、パケット化デバイスをさらに備える、請求項8に記載のフローサイトメトリーシステム。
  10. 前記取得システムは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)内に集積されたデジタル-アナログ変換器(DAC)を含む、請求項7に記載のフローサイトメトリーシステム。
  11. 前記フローサイトメトリーシステム内の圧力を調節する圧力逃がし弁と、
    前記圧力逃がし弁を制御する取得システムと、
    をさらに備える、請求項1に記載のフローサイトメトリーシステム。
  12. 第1のレーザービームを通過する粒子によって生成される第1の光散乱を検出する第1の散乱チャネルであって、前記粒子はサンプル流体の流路内を流れる、第1の散乱チャネルと、
    前記流体サンプルの前記流路内を流れ、第2のレーザービームを通過する粒子によって生成される第2の光散乱を検出する第2の散乱チャネルと、
    を備え、前記第1のレーザービーム及び前記第2のレーザービームは、第1の所定の距離だけ分離され、
    フローサイトメトリーシステム内の圧力を調節する圧力逃がし弁と、
    前記圧力逃がし弁を制御する取得システムと、
    をさらに備え、
    前記取得システムは、
    前記フローサイトメトリーシステムにおける圧力測定に関連するフィードバック信号を受信し、
    圧力設定点及び圧力設定点公差を受信し、
    前記フィードバック信号、前記圧力設定点、及び前記圧力設定点公差に応答して前記圧力設定点を調整する、フローサイトメトリーシステム。
  13. 前記フローサイトメトリーシステム内の真空圧力を調節する真空ポンプをさらに備え、
    前記取得システムは、更に前記真空ポンプを制御する、請求項12に記載のフローサイトメトリーシステム。
  14. 第1のレーザービームを通過する粒子によって生成される第1の光散乱を検出する第1の散乱チャネルであって、前記粒子はサンプル流体の流路内を流れる、第1の散乱チャネルと、
    前記流体サンプルの前記流路内を流れ、第2のレーザービームを通過する粒子によって生成される第2の光散乱を検出する第2の散乱チャネルと、
    を備え、前記第1のレーザービーム及び前記第2のレーザービームは、第1の所定の距離だけ分離され、
    フローサイトメトリーシステム内の真空圧力を調節する真空ポンプと、
    前記真空ポンプを制御する取得システムと、
    をさらに備え、
    前記取得システムは、
    前記フローサイトメトリーシステムにおける圧力測定に関連するフィードバック信号を受信し、
    圧力設定点、リファレンスレーザー遅延、補正定数、及び測定されるレーザー遅延を受信し、
    前記圧力設定点、前記リファレンスレーザー遅延、前記補正定数、及び前記測定されるレーザー遅延に応答して、前記真空ポンプについて、指定される圧力を計算する、フローサイトメトリーシステム。
  15. 前記フローサイトメトリーシステム内の圧力を調節する圧力逃がし弁を更に備える、請求項14に記載のフローサイトメトリーシステム。
  16. 前記第1の散乱チャネル及び前記第2の散乱チャネルはともに、側方散乱チャネル、前方散乱チャネル、又はオフ角散乱チャネルである、請求項1に記載のフローサイトメトリーシステム。
  17. 前記第1の散乱チャネルは前方散乱チャネルであり、前記第2の散乱チャネルは側方散乱チャネルである、請求項1に記載のフローサイトメトリーシステム。
  18. 前記第1の散乱チャネルは側方散乱チャネルであり、前記第2の散乱チャネルは前方散乱チャネルである、請求項1に記載のフローサイトメトリーシステム。
  19. 前記第1の所定の距離は前記第2の所定の距離と同等である、請求項に記載のフローサイトメトリーシステム。
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