実施の形態1
図1から図4を用いて、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100の構成を説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器がビルトインされる厨房家具の全体を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器を上側から見た図、図3は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器を前側から見た図、図4は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の概略の構成を示すブロック図である。
図1に示す厨房家具1Aはシステムキッチンとも呼ばれ、その上面部であるキッチンカウンターX1(カウンタートップとも言う)には流し台を備えている。また、キッチンカウンターX1には加熱調理器100をビルトインするための図示しない設置口が設けられており、後述する加熱調理器100の筐体部120が厨房家具1A内に収容され、天板部110がキッチンカウンターX1の上面に載るように設置される。加熱調理器100は商用電源と接続され、電圧200Vで周波数50Hz又は60Hzの交流電力が供給される。
図2に示す加熱調理器100の天板部110には、被加熱物を載置する望ましい位置を示す円形の位置マーク10R、10L、10Cが設けられている。円形の位置マーク10R、10L、10Cはトッププレート111の被加熱物を載置する面の裏面側に印刷されており、トッププレート111を透過して表側に見えている。
それぞれの円形の位置マーク10R、10L、10Cの直下には、鍋などの被加熱物を加熱するための図5に示す右加熱源140R(本発明の複数の加熱手段の1つ)、左加熱源140L(本発明の複数の加熱手段の1つ)、中央加熱源140C(本発明の複数の加熱手段の1つ)がそれぞれ設けられている。なお、右加熱源140R、左加熱源140L、中央加熱源140Cを総称して上面加熱源140とする場合がある。
各加熱源は、例えば鍋などの被加熱物を誘導加熱する誘導加熱コイル(以下、「IHコイル」という)で構成されている。位置マーク10R、10L、10Cは、IHコイルによって誘導加熱できる目安の範囲を表示しており、当該IHコイルの最大外径よりも少し大きな直径で描かれている。
それぞれの位置マーク10R、10L、10Cから見て使用者側には、それぞれ右加熱源(IH)用表示部250R、左加熱源(IH)用表示部250L、中央加熱源(IH)用表示部250Cが設けられている。右加熱源(IH)用表示部250Rは右加熱源140Rの火力、左加熱源(IH)用表示部250Lは左加熱源(IH)140Lの火力、中央加熱源(IH)用表示部250Cは中央加熱源(IH)140Cの火力をそれぞれ表示するものである。それぞれの加熱源の火力は、後段で説明する上面操作表示部200でも表示されるが、表示内容を切替えたときに上面操作表示部200では火力が表示されない場合もあるので用意されている。
本発明の実施の形態では位置マーク10R、10L、10Cを円形で表した例で説明したが、位置マーク10R、10L、10Cは、使用者に被加熱物が誘導加熱できる範囲を理解させることができればよいので円形である必要はない。例えば、被加熱物を載置する望ましい位置の中心点だけを、図形や「+」のような記号、あるいは文字で示しても良い。
また、全ての加熱源がIHコイルで構成されていなければならない訳ではないので、加熱源の内、何れか1つ、例えば中央加熱源をラジエントヒーターや赤外線ヒーター等の輻射式の加熱源に代えても良い。
右加熱源140Rと左加熱源140Lには、加熱された被加熱物が放射する赤外線を検知することで被加熱物の温度を測定するための温度検知部(図示せず)が設けられている。温度検知部は、被加熱物が放射してトッププレート111を透過した赤外線を検知している。トッププレート111は赤外線を透過しやすいものであることが望ましく、トッププレート111に位置マーク10R、10Lが印刷されている範囲において、その下方に温度検知部が配置されている箇所には、印刷がされていない赤外線が透過可能な赤外線透過窓11R、11Lが設けられている。
また、右加熱源(IH)140Rと左加熱源(IH)140Lには赤外線を検知して非接触で被加熱物の温度を検知する温度検知部の他に、トッププレート111に伝わる被加熱物の熱を、トッププレート111の裏面側に接触させて検知する温度検知部(図示せず)も設けられている。非接触式の温度検知部と接触式の温度検知部の数や組合せは、適宜選択可能である。なお、中央加熱源(IH)140Cには接触させて検知する温度検知部(図示せず)のみ設けられている。
天板部110の後方にはフレーム後方部113があり、フレーム後方部113には、本体内部の冷却風、又は、加熱室内の油煙等を排気するための排気口12R、12Lが設けられている。排気口12R、12Lにはスリットが設けられており、調理中の食材などが落ちにくくなっている。排気口12R、12Lの形状は格子形状でもよく、また、排気口12L、12Lのスリット、又は、格子はフレーム後方部113と別部品で取り外し可能になっていてもよい。
天板部110の前方には、複数の加熱源の調理の設定操作や加熱調理器100の設定変更操作、及び調理の状況や設定内容などの表示を行う上面操作表示部200が設けられている。上面操作表示部200は後段で詳しく説明する。
図3に示す厨房家具1AのキッチンカウンターX1の上部には天板部110があり、キッチンカウンターX1の下部には、図示しない加熱室の前面側の開口を閉塞するための加熱室扉50が設けられている。
加熱室扉50は前面板55と取っ手53とで構成され、前面板55にはのぞき窓54が設けられている。のぞき窓54は、加熱室内の被加熱物の調理状況などが確認できるように、加熱室の内部が見えるようにしたものである。
加熱室扉50の取っ手53に手を掛け、前方に引き出すように移動させると、加熱室扉50の移動に連動して被加熱物や焼き網を載置する図示しない受け皿が加熱室の前側の開口から外へ引き出される。
加熱室内で被加熱物を調理するときは、受け皿を引き出し、その受け皿に被加熱物を直接載置、あるいは受け皿に焼き網を載置し、その焼き網に被加熱物を載置して、加熱室扉50を後方に移動させると受け皿が加熱室に収容され、加熱室扉50で加熱室の前面側の開口が閉塞され調理が可能な状態となる。
加熱室扉50により加熱室の前面側の開口が閉塞されているか、閉塞されていないか、言い換えると加熱室扉50が閉じているか、閉じていないかは、筐体部120に設けられている図示しない加熱室扉開閉検知手段により検知され、加熱室扉50が閉じていることが検知されると調理が可能な状態となる。
加熱室内の上部と下部には、加熱室加熱源195(本発明の複数の加熱手段の1つ)(図4参照)として、シーズヒーターあるいはネオセラムなどのガラス管ヒーターのような輻射式の加熱源である上ヒーター195A(図4参照)、下ヒーター195B(図4参照)が被加熱物を挟むように配置されている。輻射式の加熱源は加熱室内部に設けられるだけでなく、加熱室の上面と下面の外部に面状ヒーターを取付けるようにしてもよい。
また、加熱室加熱源195(図4参照)は上下同じ構成のものではなくてもよく、例えば上部には輻射式の加熱源を設け、下面はIHコイルで誘導加熱するようにしてもよい。さらに、加熱室内にマイクロ波を供給し被加熱物を高周波加熱するようにしてもよい。
次に、図5から図11を用いて、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の操作について説明する。図5は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の上面操作表示部のホーム画面の拡大図、図6は初期のホーム画面において表示されていない操作表示エリアの表示状態が表示された一例を示す概略図、図7は操作表示エリアに表示される加熱源に対応した加熱源用操作表示エリアの一例を示す概略図、図8は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の上面操作表示部に左加熱源(IH)用操作画面が表示された一例を示す概略図、図9は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の左加熱源(IH)が通電されて使用中である状態を示す、上面操作表示部の左加熱源(IH)用操作画面の一例を示す概略図、図10は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の左加熱源(IH)での調理メニューを選択するときの選択画面の変遷の一例を示す概略図、図11は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の左加熱源(IH)が通電されて使用中であるときに上面操作表示部のホーム画面に戻したときの一例を示す概略図、図12は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の上面操作表示部に、左加熱源(IH)が通電されて使用中であるとき、右加熱源(IH)用操作画面が表示された一例を示す概略図、図13は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の左加熱源(IH)、右加熱源(IH)が通電されて使用中である状態を示す、上面操作表示部の右加熱源(IH)用操作画面の一例を示す概略図、図14は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の左加熱源(IH)、及び右加熱源(IH)が通電されて使用中であるときに上面操作表示部のホーム画面に戻したときの一例を示す概略図、図15は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の上面操作表示部に、左加熱源(IH)が通電されて使用中であるとき、中央加熱源(IH)用操作画面が表示された一例を示す概略図、図16は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の上面操作表示部に、左加熱源(IH)が通電されて使用中であるとき、グリル(加熱室加熱源)用操作画面が表示された一例を示す概略図である。
図2に示す上面操作表示部200は、静電容量式のタッチキーで操作部が構成されている。電極に指先を近づける、あるいは触れると静電容量し、キーが操作されたことを検知するようになっている。また、触れるだけでなく、指でなぞるように動かすことで、画面や表示されたキーをスクロールさせることも可能である。表示部は液晶表示手段であり、静電容量式のタッチキーの透明電極と重ねて配置され、静電容量式のタッチキーの透明電極越しにキーや設定内容などを表示するようになっている。
図2に示す上面操作表示部200では、複数の加熱源の全ての操作と表示を行うため、複数の加熱源、詳しくは右加熱源140R、左加熱源140L、中央加熱源140C、加熱室加熱源195の何れの加熱源を使用するか選択できる、図5に示すメインメニューが表示されている初期画面であるホーム画面200Aが設けられている。
図5に示すようにホーム画面200Aのメインメニューキーエリア201には、左加熱源140Lを選択し、後段で説明する調理の設定を行う操作画面200B(図8参照)を呼び出す左加熱源操作キー201A、右加熱源140Rを選択し、調理の設定を行う操作画面(図12参照)を呼び出す右加熱源操作キー201B、中央加熱源140Cを選択し、調理の設定を行う操作画面(図15参照)を呼び出す中央加熱源操作キー201C、加熱室加熱源195を選択し、調理の設定を行う操作画面((図16参照)を呼び出す加熱室加熱源195の設定操作のためのグリル操作キー201Dのように、それぞれ加熱源の選択、設定を行う操作キーが表示されている。なお、以降の説明において、加熱室加熱源195の操作をグリル操作、加熱室加熱源195の用操作をグリル用操作と言い換える場合がある。
また、加熱源の選択、設定を行う他に、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100の本体の設定、例えば図示しない音声報知手段の音量調整、最大使用電力の設定などを行うその他設定キー201Eもメインメニューキーエリア201に表示されている。
それから、ホーム画面200A(図5参照)には電源キー202、チャイルドロックキー203も表示されている。電源キー202は、後段で説明する左加熱源(IH)用操作画面200B(図8参照)、右加熱源(IH)用操作画面200C(図12参照)、中央加熱源(IH)用操作画面200D(図15参照)、グリル用操作画面200E(図16参照)など全ての操作用画面においても表示される常時表示キーである。これは使用者が緊急で電源を切りたいときに、いつでも電源が切れるようにするためで、電源キーは常時表示するようになっている。
常時表示される常時表示キーである電源キー202に対し、チャイルドロックキー203はホーム画面200A(図5参照)には表示されているが、後段で説明する左加熱源(IH)用操作画面200B(図8参照)では、チャイルドロックキー203が表示されていた箇所にホーム画面200A(図5参照)に戻るためのホームキー212が表示されている。チャイルドロックキー203は、操作画面に応じて別の操作キーあるいは表示に変わる可変操作キーである。
ホーム画面200A(図5参照)に表示されている左加熱源操作キー201A、右加熱源操作キー201B、中央加熱源操作キー201C、グリル操作キー201Dなども、後段で説明する左加熱源(IH)用操作画面200B(図8参照)が表示されると、別の操作キーあるいは表示に変わる可変操作キーである。
図6は、何れの加熱源も使用されていないときには表示されていないが、それそれの加熱源が使用されているときに操作表示エリア221に表示される加熱源に対応した、それぞれの加熱源用操作表示エリア、左加熱源(IH)用操作表示エリア221L、グリル用操作表示エリア221G、中央加熱源(IH)用操作表示エリア221C、右加熱源(IH)用操作表示エリア221Rの全てが表示された状態を表している。
それぞれの加熱源用操作表示エリアは、図7に示すように加熱源を使用中であることを表示する加熱源使用中の表示を行う加熱源使用中表示230、使用中の加熱源を停止させる加熱源停止キー231、使用中の加熱源の設定変更を行うための加熱源設定キー232で構成される。加熱源使用中表示230、加熱源停止キー231、加熱源設定キー232は、隣接して設けられており、使用者に対して同じ加熱源に対する表示と操作キーであることが分かりやすい表示になっている。
加熱源設定キー232を操作すると、例えば、左加熱源(IH)140Lを使用中であれば、後段で説明するが左加熱源(IH)140Lを使用中の左加熱源(IH)用操作画面200B(図9参照)が表示され設定ができるようになる。
加熱源使用中表示230は操作キーではなく表示のみで、加熱源停止キー231と加熱源設定キー232は加熱源の使用中に有効となる操作キーである。
加熱源使用中表示230はそれぞれの加熱源の使用中を表示することに違いはあるが、左加熱源(IH)用操作表示エリア221L、グリル用操作表示エリア221G、中央加熱源(IH)用操作表示エリア221C、右加熱源(IH)用操作表示エリア221Rは全て同じ構成になっている。
ホーム画面200A(図5参照)に表示されている左加熱源操作キー201Aを操作すると、図8に示す左加熱源(IH)用操作画面200Bが表示される。前述のように常時表示キーである電源キー202は、左加熱源(IH)用操作画面200Bにおいても表示される。電源キー202は、常に同じ位置に表示されることが好ましいが、何れの画面においても表示されていることが最重要であるので、表示される位置は変更されてもよい。
電源キー202以外は、左加熱源(IH)用操作画面200Bになってから表示される調理設定キー210aと火力温度設定キー210bとスタート・ストップキー210cで構成される操作キー210、ホーム画面200Aで表示されていたチャイルドロックキー203に変わって表示されたホーム画面200A(図5参照)に戻るためのホームキー212、及び操作キーではない左加熱源(IH)140Lの加熱の設定火力を表示する火力設定表示211が表示される。
調理設定キー210aは、左加熱源(IH)140Lで行う調理メニューを変更する。図8に示す矢印Y1は、実際に画面に表示されているものではなく、調理設定キー210aの操作イメージを模式的に表したもので、矢印Y1が向いている方向、ここでは画面上方向、あるいは画面下方向に調理設定キー210aを指先でなぞるように操作、言い換えると指先でスクロールするように操作すると調理メニューが変更でき、通常加熱と別の調理メニューが表示される。
同様に、火力温度設定キー210bを矢印Y2が向いている方向に指先でスクロールするように操作すると、火力設定が変更できる。火力設定は、火力設定表示211に表示されている、火力1から火力8、保温、最大出力の3kWが選択できる。
図10に調理メニューが切替え表示される一例が示してあり、通常加熱と表示されている左加熱源(IH)用操作画面200Bの状態から、調理設定キー210aを例えば上方向にスクロールするように操作すると予熱調理の設定を行う予熱設定画面200Ba、ゆでもの調理の設定を行う予熱設定画面200Bb、煮込み調理の設定を行う予熱設定画面200Bc、揚げ物調理の設定を行う予熱設定画面200Bdと切替わり、揚げ物調理の設定を行う予熱設定画面200Bdから、さらに上方向に指でスクロールするように操作すると通常加熱と表示されている左加熱源(IH)用操作画面200Bに戻るようになっている。
なお、この調理メニューの切替えは一例であるので、切替える調理メニューの数がこの例より多くてもよいし、少なくてもよい。また、操作方法についてもスクロールするように操作するものに限られるものではなく、1回ずつ操作するようにしてもよいし、押し続ける(タッチし続ける)ようにして、その間、連続して調理メニューが切替わるようにしてもよい。
図8に示す左加熱源(IH)用操作画面200Bのように、調理メニューが通常加熱で火力4の状態からスタート・ストップキー210cを操作すると、左加熱源(IH)140Lの加熱が開始され、図9に示すように左加熱源(IH)用操作表示エリア221Lの加熱源使用中表示230に左加熱源(IH)140Lを使用中であることが表示される。また、左加熱源(IH)140Lの加熱を停止させる加熱源停止キー231と左加熱源(IH)140Lの加熱設定を変更する加熱源設定キー232も表示される。
図9に示す左加熱源(IH)140Lを使用中の状態から他の加熱源での加熱を行いたいときは、ホーム画面200Aに戻るためのホームキー212を操作する。ホームキー212を操作すると、図11に示すホーム画面200Aに表示が切替わる。このとき、図5に示すホーム画面200Aとは異なり、左加熱源(IH)140Lが使用中であるので、左加熱源(IH)用操作表示エリア221Lが表示されていて、ホーム画面200Aに戻っても左加熱源(IH)140Lが使用中であることが使用者に分かるようになっている。
左加熱源(IH)140Lを使用中の状態から、右加熱源(IH)140Rを使用したいときは、右加熱源(IH)140Rを選択し、調理の設定を行う操作画面を呼び出す右加熱源操作キー201Bを操作すると、図12に示す右加熱源(IH)用操作画面200Cが表示される。左加熱源(IH)140Lが使用中であるので、図12に示す右加熱源(IH)用操作画面200Cにおいても左加熱源(IH)用操作表示エリア221Lが表示されている。また、同様に常時表示キーである電源キー202は、右加熱源(IH)用操作画面200Cにおいても表示される。
左加熱源(IH)140Lを使用中の状態から、中央加熱源(IH)140Cを使用したいときは、中央加熱源(IH)140Cを選択し、調理の設定を行う操作画面を呼び出す中央加熱源操作キー201Cを操作すると、図15に示す中央加熱源(IH)用操作画面200Dが表示される。左加熱源(IH)140Lが使用中であるので、図15に示す右加熱源(IH)用操作画面200Dにおいても左加熱源(IH)用操作表示エリア221Lが表示されている。また、同様に常時表示キーである電源キー202は、右加熱源(IH)用操作画面200Dにおいても表示される。
左加熱源(IH)140Lを使用中の状態から、加熱室加熱源(本発明の複数の加熱手段の1つ)195を使用したいときは、加熱室加熱源195を選択し、調理の設定を行う操作画面を呼び出すグリル操作キー201Dを操作すると、図16に示す、グリル用操作画面200Eが表示される。左加熱源(IH)140Lが使用中であるので、図16に示すグリル用操作画面200Eにおいても左加熱源(IH)用操作表示エリア221Lが表示されている。また、同様に常時表示キーである電源キー202は、グリル用操作画面200Eにおいても表示される。
右加熱源(IH)140Rの設定は、左加熱源(IH)140Lの設定と同様、調理設定キー210aを矢印Y1が向いている方向に調理設定キー210aを指先でスクロールするように操作すると調理メニューが変更でき、火力温度設定キー210bを矢印Y2が向いている方向に指先でスクロールするように操作すると、火力設定が変更できる。
調理メニュー、火力の設定を行った後、図12に示す右加熱源(IH)用操作画面200Cのように、調理メニューが通常加熱で火力3の状態からスタート・ストップキー210cを操作すると、右加熱源(IH)140Rの加熱が開始され、図13に示すように右加熱源(IH)用操作表示エリア221Rの加熱源使用中表示230に右加熱源(IH)140Rを使用中であることが表示される。また、右加熱源(IH)140Rの加熱を停止させる加熱源停止キー231と右加熱源(IH)140Rの加熱設定を変更する加熱源設定キー232も表示される。
図13に示すように、左加熱源(IH)140L及び右加熱源(IH)140Rを使用中の状態から、さらに他の加熱源での加熱を行いたいときは、ホーム画面200Aに戻るためのホームキー212を操作する。ホームキー212を操作すると、図14に示すホーム画面200Aに表示が切替わる。
このとき、図11に示すホーム画面200Aとは異なり、左加熱源(IH)140Lに加え右加熱源(IH)140Rも使用中であるので、左加熱源(IH)用操作表示エリア221L及び右加熱源(IH)用操作表示エリア221Rが表示されていて、ホーム画面200Aに戻っても左加熱源(IH)140L及び右加熱源(IH)140Rが使用中であることが使用者に分かるようになっている。
以上のように、複数の加熱源の操作と表示を1つの操作表示部で行うようにしたので、部品点数を増やすことなく、操作しやすい操作表示部にすることができ、使用者に使いやすい加熱調理器を提供できる。
また、複数の加熱源を選択するホーム画面に簡単に戻れるようにしたので、使用者が加熱源の選択を容易に行うことができるようになっている。
さらに、ホーム画面に戻っても、使用中の加熱源が表示されており、その加熱源を停止するキーも表示されているので、使用者が加熱調理器の使用状態が把握でき、停止操作も行えるので安心して使用できるようになっている。
実施の形態2
本発明の実施の形態2に係る加熱調理器は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器と操作表示部の配置が異なる。よって、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器と同じ構成については説明を省略する場合がある。以降、図17から図21を用いて、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器300の構成を説明する。図17は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器がビルトインされる厨房家具の全体を示す斜視図、図18は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器を上側から見た図、図19は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の外観斜視図、図20は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器を前側から見た図、図21は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の概略の構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態1同様、図17に示す厨房家具1Aはシステムキッチンとも呼ばれ、その上面部であるキッチンカウンターX1(カウンタートップとも言う)には流し台を備えている。また、キッチンカウンターX1には加熱調理器300をビルトインするための図示しない設置口が設けられており、後述する加熱調理器300の筐体部120が厨房家具1A内に収容され、天板部110がキッチンカウンターX1の上面に載るように設置される。加熱調理器100は商用電源と接続され、電圧200Vで周波数50Hz又は60Hzの交流電力が供給される。
図18に示す加熱調理器100の天板部110には、被加熱物を載置する望ましい位置を示す円形の位置マーク10R、10L、10Cが設けられている。円形の位置マーク10R、10L、10Cはトッププレート111の被加熱物を載置する面の裏面側に印刷されており、トッププレート111を透過して表側に見えている。
それぞれの円形の位置マーク10R、10L、10Cの直下には、鍋などの被加熱物を加熱するための図5に示す右加熱源140R(本発明の複数の加熱手段の1つ)、左加熱源140L(本発明の複数の加熱手段の1つ)、中央加熱源140C(本発明の複数の加熱手段の1つ)がそれぞれ設けられている。
各加熱源は、例えば鍋などの被加熱物を誘導加熱する誘導加熱コイル(以下、「IHコイル」という)で構成されている。位置マーク10R、10L、10Cは、IHコイルによって誘導加熱できる目安の範囲を表示しており、当該IHコイルの最大外径よりも少し大きな直径で描かれている。
それぞれの位置マーク10R、10L、10Cから見て使用者側には、それぞれ右加熱源(IH)用表示部250R、左加熱源(IH)用表示部250L、中央加熱源(IH)用表示部250Cが設けられている。右加熱源(IH)用表示部250Rは右加熱源140R(図21参照)の火力、左加熱源(IH)用表示部250Lは左加熱源(IH)140L(図21参照)の火力、中央加熱源(IH)用表示部250Cは中央加熱源(IH)140C(図21参照)の火力をそれぞれ表示するものである。それぞれの加熱源の火力は、後段で説明する前面操作表示部700でも表示されるが、表示内容を切替えたときに前面操作表示部700では火力が表示されない場合もあるので用意されている。
本発明の実施の形態では位置マーク10R、10L、10Cを円形で表した例で説明したが、位置マーク10R、10L、10Cは、使用者に被加熱物が誘導加熱できる範囲を理解させることができればよいので円形である必要はない。例えば、被加熱物を載置する望ましい位置の中心点だけを、図形や「+」のような記号、あるいは文字で示しても良い。
また、全ての加熱源がIHコイルで構成されていなければならない訳ではないので、加熱源の内、何れか1つ、例えば中央加熱部をラジエントヒーターや赤外線ヒーター等の輻射式の加熱源に代えても良い。
右加熱源140Rと左加熱源140Lには、加熱された被加熱物が放射する赤外線を検知することで被加熱物の温度を測定するための温度検知部(図示せず)が設けられている。温度検知部は、被加熱物が放射してトッププレート111を透過した赤外線を検知している。トッププレート111は赤外線を透過しやすいものであることが望ましく、トッププレート111に位置マーク10R、10Lが印刷されている範囲において、その下方に温度検知部が配置されている箇所には、印刷がされていない赤外線が透過可能な赤外線透過窓11R、11Lが設けられている。
また、右加熱源140Rと左加熱源140Lには赤外線を検知して非接触で被加熱物の温度を検知する温度検知部の他に、トッププレート111に伝わる被加熱物の熱を、トッププレート111の裏面側に接触させて検知する温度検知部(図示せず)も設けられている。非接触式の温度検知部と接触式の温度検知部の数や組合せは、適宜選択可能である。なお、中央加熱源140Cには接触させて検知する温度検知部(図示せず)のみ設けられている。
天板部110の後方にはフレーム後方部113があり、フレーム後方部113には、本体内部の冷却風、又は、加熱室内の油煙等を排気するための排気口12R、12Lが設けられている。排気口12R、12Lにはスリットが設けられており、調理中の食材などが落ちにくくなっている。排気口12R、12Lの形状は格子形状でもよく、また、排気口12L、12Lのスリット、又は、格子はフレーム後方部113と別部品で取り外し可能になっていてもよい。
図19は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器300の外観斜視図である。加熱調理器300は、上面を構成する天板部110と厨房家具1A内に収容される筐体部120で構成されている。天板部110には、ネオセラムなどの結晶化ガラスやホウケイ酸ガラスなどの強化ガラスで構成されるトッププレート111と、トッププレート111の周囲を覆うように設けられる金属のフレーム112が設けられている。
トッププレート111の下面にはトッププレート111を支えるための図示しない金属の補強材があり、この金属の補強材はトッププレート111に調理器具の落下などで衝撃が加わった場合にトッププレート111が破損することを抑制するものである。
筐体部120の内部には、魚や肉など被加熱物を内部に収容して調理する図示しない加熱室が設けられている。加熱室は被加熱物を出し入れするために前面側が開口しており、その前面側の開口を閉塞するための加熱室扉50が設けられている。図示しないが、例えば被加熱物を載置する焼き網や、被加熱物を直接載置したり被加熱物を載置した焼き網を載置したりする受け皿は加熱室扉50に連結されており、加熱室扉50の開閉と連動して被加熱物の出し入れを行うことができる。
加熱室扉50の横には前面パネル(前面操作表示部支持部材)710が設けられている。前面パネル(前面操作表示部支持部材)710には、複数の加熱源の調理の設定操作や加熱調理器300の設定変更操作、及び調理の状況や設定内容などの表示を行う前面操作表示部700が設けられている。前面操作表示部700は後段で詳しく説明する。
図20は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器を前側から見た図である。厨房家具1AのキッチンカウンターX1の上部には天板部110があり、キッチンカウンターX1の下部には、図示しない加熱室の前面側の開口を閉塞するための加熱室扉50が設けられている。
加熱室扉50は前面板55と取っ手53とで構成され、前面板55にはのぞき窓54が設けられている。のぞき窓54は、加熱室内の被加熱物の調理状況などが確認できるように、加熱室の内部が見えるようにしたものである。
加熱室扉50の取っ手53に手を掛け、前方に引き出すように移動させると、加熱室扉50の移動に連動して被加熱物や焼き網を載置する図示しない受け皿が加熱室の前側の開口から外へ引き出される。
加熱室内で被加熱物を調理するときは、受け皿を引き出し、その受け皿に被加熱物を直接載置、あるいは受け皿に焼き網を載置し、その焼き網に被加熱物を載置して、加熱室扉50を後方に移動させると受け皿が加熱室に収容され、加熱室扉50で加熱室の前面側の開口が閉塞され調理が可能な状態となる。
加熱室扉50により加熱室の前面側の開口が閉塞されているか、閉塞されていないか、言い換えると加熱室扉50が閉じているか、閉じていないかは、筐体部120に設けられている図示しない加熱室扉開閉検知手段により検知され、加熱室扉50が閉じていることが検知されると調理が可能な状態となる。
加熱室内の上部と下部には、加熱室加熱源195(本発明の複数の加熱手段の1つ)(図21参照)として、シーズヒーターあるいはネオセラムなどのガラス管ヒーターのような輻射式の加熱源である上ヒーター195A(図21参照)、下ヒーター195B(図21参照)が被加熱物を挟むように配置されている。輻射式の加熱源は加熱室内部に設けられるだけでなく、加熱室の上面と下面の外部に面状ヒーターを取付けるようにしてもよい。
また、加熱室加熱源195(図21参照)は上下同じ構成のものではなくてもよく、例えば上部には輻射式の加熱源を設け、下面はIHコイルで誘導加熱するようにしてもよい。さらに、加熱室内にマイクロ波を供給し被加熱物を高周波加熱するようにしてもよい。
前面操作表示部700は使用していないときは筐体部120内に収容されている。前面操作表示部700が取付けられている前面パネル(前面操作表示部支持部材)710は、下部側が筐体部120内で回動可能に軸支されていて、下部側の軸を中心に上部側が規制されている位置まで前方に回動するようになっている。
前面パネル(前面操作表示部支持部材)710は、筐体部120内に収容されているときはロックされている。その状態から図20に示す押し込み部711を押して更に筐体部120方向へ押し込むとロックが外れ、前方への回動方向へ付勢する図示しない付勢手段により前面パネル(前面操作表示部支持部材)710の上部側が規制されている位置まで前方に回動すると、図19に示すように前面操作表示部700が筐体部120外へ出現し、操作が可能となる。
また、前面パネル(前面操作表示部支持部材)710には、図21に示すように前面パネル開閉検知手段715が設けられており、図20に示すように前面パネル(前面操作表示部支持部材)710が閉じている(前面操作表示部700が筐体部120外へ出現していない)状態であるのか、図19に示すように前面パネル(前面操作表示部支持部材)710が開いている(前面操作表示部700が筐体部120外へ出現していて操作可能)状態であるのかが検知できるようになっている。
次に、図22から図25を用いて、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の操作について説明する。図22は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の上面操作表示部のホーム画面の拡大図、図23は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の上面操作表示部に左加熱源(IH)用操作画面が表示された一例を示す概略図、図24は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の左加熱源(IH)が通電されて使用中である状態を示す、上面操作表示部の左加熱源(IH)用操作画面の一例を示す概略図、図25は本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の左加熱源(IH)、及び右加熱源(IH)が通電されて使用中であるときに上面操作表示部のホーム画面に戻したときの一例を示す概略図である。
前面パネル(前面操作表示部支持部材)710が閉じてロックされている状態から、図20に示す押し込み部711を押して更に筐体部120方向へ押し込むとロックが外れ、前方への回動方向へ付勢する図示しない付勢手段により前面パネル(前面操作表示部支持部材)710の上部側が規制されている位置まで前方に回動すると、図19に示すように前面操作表示部700が筐体部120外へ出現し、前面パネル開閉検知手段715(図21参照)が前面パネル(前面操作表示部支持部材)710が開いたことを検出すると、図21に示す制御部190が加熱調理器300の電源をオンし、図19に示す前面操作表示部700での操作が可能となる。
前面操作表示部700を使用しないときには前面パネル(前面操作表示部支持部材)710といっしょに筐体部120内に収容できるようになっているので、使用していないときの加熱調理器はシンプルですっきりとした外観となる。
前面操作表示部700は、静電容量式のタッチキーで操作部が構成されている。電極に指先を近づける、あるいは触れると静電容量し、キーが操作されたことを検知するようになっている。また、触れるだけでなく、指でなぞるように動かすことで、画面や表示されたキーをスクロールさせることも可能である。表示部は液晶表示手段であり、静電容量式のタッチキーの透明電極と重ねて配置され、静電容量式のタッチキーの透明電極越しにキーや設定内容などを表示するようになっている。
図19に示す前面操作表示部700では、複数の加熱源の全ての操作と表示を行うため、複数の加熱源、詳しくは右加熱源140R、左加熱源140L、中央加熱源140C、加熱室加熱源195の何れの加熱源を使用するか選択できる、図22に示すメインメニューが表示されている初期画面であるホーム画面700Aが設けられている。
図22に示すようにホーム画面700Aのメインメニューキーエリア201には、左加熱源140Lを選択し、後段で説明する調理の設定を行う操作画面700B(図23参照)を呼び出す左加熱源操作キー201A、右加熱源140Rを選択し、調理の設定を行う操作画面(図示せず)を呼び出す右加熱源操作キー201B、中央加熱源140Cを選択し、調理の設定を行う操作画面(図示せず)を呼び出す中央加熱源操作キー201C、加熱室加熱源195を選択し、調理の設定を行う操作画面((図示せず)を呼び出す加熱室加熱源195の設定操作のためのグリル操作キー201Dのように、それぞれ加熱源の選択、設定を行う操作キーが表示されている。なお、以降の説明において、加熱室加熱源195の操作をグリル操作、加熱室加熱源195の用操作をグリル用操作と言い換える場合がある。
また、加熱源の選択、設定を行う他に、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器300の本体の設定、例えば図示しない音声報知手段の音量調整、最大使用電力の設定などを行うその他設定キー201Eもメインメニューキーエリア201に表示されている。
それから、ホーム画面700A(図22参照)には電源キー202、チャイルドロックキー203も表示されている。電源キー202は、後段で説明する左加熱源(IH)用操作画面700B(図23参照)など全ての操作用画面においても表示される常時表示キーである。これは使用者が緊急で電源を切りたいときに、いつでも電源が切れるようにするためで、電源キーは常時表示するようになっている。
常時表示される常時表示キーである電源キー202に対し、チャイルドロックキー203はホーム画面700A(図22参照)には表示されているが、後段で説明する左加熱源(IH)用操作画面700B(図23参照)では、チャイルドロックキー203が表示されていた箇所にホーム画面700A(図22参照)に戻るためのホームキー212が表示されている。チャイルドロックキー203は、操作画面に応じて別の操作キーあるいは表示に変わる可変操作キーである。
ホーム画面700A(図22参照)に表示されている左加熱源操作キー201A、右加熱源操作キー201B、中央加熱源操作キー201C、グリル操作キー201Dなども、後段で説明する左加熱源(IH)用操作画面700B(図23参照)が表示されると、別の操作キーあるいは表示に変わる可変操作キーである。
また、ホーム画面700A(図22参照)には通電維持ロックキー705が設けられている。前述のように前面パネル開閉検知手段715(図21参照)が前面パネル(前面操作表示部支持部材)710が開いたことを検出すると、図21に示す制御部190が加熱調理器300の電源をオンし、図19に示す前面操作表示部700での操作が可能となるが、逆に前面パネル開閉検知手段715(図21参照)が前面パネル(前面操作表示部支持部材)710が閉じたことを検出すると、図21に示す制御部190が加熱調理器300の電源をオフするように構成されている。
通電維持ロックキー705は、使用者が加熱源を使用中に前面パネル(前面操作表示部支持部材)710を閉じたくても電源がオフしてしまうので閉じられない、ということがないように、前面パネル(前面操作表示部支持部材)710を閉じても加熱源の加熱を維持するための操作キーで、通電維持ロックキー705も電源キー同様、常時表示キーである。
ホーム画面700A(図22参照)に表示されている左加熱源操作キー201Aを操作すると、図23に示す左加熱源(IH)用操作画面700Bが表示される。前述のように常時表示キーである電源キー202、通電維持ロックキー705は、左加熱源(IH)用操作画面700Bにおいても表示される。電源キー202、通電維持ロックキー705は、常に同じ位置に表示されることが好ましいが、何れの画面においても表示されていることが最重要であるので、表示される位置は変更されてもよい。
電源キー202、通電維持ロックキー705以外は、左加熱源(IH)用操作画面700Bになってから表示される調理設定キー210aと火力温度設定キー210bとスタート・ストップキー210cで構成される操作キー210、ホーム画面700Aで表示されていたチャイルドロックキー203に変わって表示されたホーム画面700A(図22参照)に戻るためのホームキー212、及び操作キーではない左加熱源(IH)140Lの加熱の設定火力を表示する火力設定表示211が表示される。
調理設定キー210aは、左加熱源(IH)140Lで行う調理メニューを変更する。図23に示す矢印Y1は、実際に画面に表示されているものではなく、調理設定キー210aの操作イメージを模式的に表したもので、矢印Y1が向いている方向、ここでは画面上方向、あるいは画面下方向に調理設定キー210aを指先でなぞるように操作、言い換えると指先でスクロールするように操作すると調理メニューが変更でき、通常加熱と別の調理メニューが表示される。
同様に、火力温度設定キー210bを矢印Y2が向いている方向に指先でスクロールするように操作すると、火力設定が変更できる。火力設定は、火力設定表示211に表示されている、火力1から火力8、保温、最大出力の3kWが選択できる。
図23に示す左加熱源(IH)用操作画面700Bのように、調理メニューが通常加熱で火力4の状態からスタート・ストップキー210cを操作すると、左加熱源(IH)140Lの加熱が開始され、図24に示すように左加熱源(IH)用操作表示エリア221Lの加熱源使用中表示230に左加熱源(IH)140Lを使用中であることが表示される。また、左加熱源(IH)140Lの加熱を停止させる加熱源停止キー231と左加熱源(IH)140Lの加熱設定を変更する加熱源設定キー232も表示される。(加熱源使用中表示230、加熱源停止キー231、加熱源設定キー232については図7参照)
左加熱源(IH)140Lを使用中の状態から他の加熱源での加熱を行いたいときは、ホーム画面700Aに戻るためのホームキー212を操作する。ホームキー212を操作すると、図25に示すホーム画面700Aに表示が切替わる。このとき、図22に示すホーム画面700Aとは異なり、左加熱源(IH)140Lが使用中であるので、左加熱源(IH)用操作表示エリア221Lが表示されていて、ホーム画面700Aに戻っても左加熱源(IH)140Lが使用中であることが使用者に分かるようになっている。
左加熱源(IH)140Lが使用中である、図23に示す左加熱源(IH)用操作画面700Bの状態、あるいは図25に示すホーム画面700Aの状態から、使用者が加熱を維持しながら前面パネル(前面操作表示部支持部材)710を閉じたいときは、通電維持ロックキー705を操作してから前面パネル(前面操作表示部支持部材)710を閉じることで加熱が維持される。左加熱源(IH)140Lの加熱は、調理メニューで設定された調理が終了するまで維持され、調理が終了してから前面パネル(前面操作表示部支持部材)710が開かれることなく一定の時間が経過すると、図21に示す制御部190が加熱調理器300の電源をオフする。
以上のように、前面操作表示部は使用しないときに前面パネル(前面操作表示部支持部材)710といっしょに筐体部120内に収容できるようになっているので、使用していないときの加熱調理器はシンプルですっきりとした外観となり意匠性がよくなる。
また、キッチンの往来で前面パネル(前面操作表示部支持部材)が開いていると邪魔になるときに、通電維持ロックキーを使用することで前面パネル(前面操作表示部支持部材)を閉じても加熱源の加熱を維持できるので、使用者の使い勝手をよくすることができる。