JP7225871B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、トレッド部にブロックを有するタイヤに関する。
下記特許文献1には、バットレス部表面に、サイドウォール部側からトレッド端に向けて、トレッド周方向に相互に隣接して並列する二個の隆起部が設けられたタイヤが記載されている。この種のタイヤは、隆起部がエッジ効果を発揮して、雪上路面でのトラクション性能を向上する。
国際公開第2013/150783号
近年、タイヤの雪路性能をより一層向上することが望まれている。発明者らは、種々の実験を行ったところ、大きな接地圧が作用するトレッド部を改良することが、雪路性能の向上に適していることを突き止めた。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、雪路性能を向上することができるタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を含むタイヤであって、前記トレッド部には、踏面を有するブロックが設けられ、前記ブロックは、前記踏面に連なってタイヤ周方向に延びる縦壁面と、前記踏面に連なってタイヤ軸方向に延びる横壁面とを含み、前記ブロックには、前記縦壁面と前記横壁面と前記踏面とが交わるコーナ部を斜めに切り欠いた面取り部と、前記面取り部と前記踏面とが交わる面取りエッジとが設けられ、前記面取り部には、前記踏面からタイヤ半径方向の内側に延びる複数の第1凹部が設けられ、前記第1凹部のそれぞれは、前記面取りエッジの長手方向に振幅する。
本発明に係るタイヤは、前記踏面が、前記第1凹部のタイヤ半径方向の外端から延びて前記ブロック内に終端する途切れ溝が設けられるのが望ましい。
本発明は、トレッド部を含むタイヤであって、前記トレッド部には、踏面を有するブロックが設けられ、前記ブロックは、前記踏面に連なってタイヤ周方向に延びる縦壁面と、前記踏面に連なってタイヤ軸方向に延びる横壁面とを含み、前記ブロックには、前記縦壁面と前記横壁面と前記踏面とが突き合わされるコーナ部を切り欠いた面取り部と、前記面取り部と前記踏面とが交わる面取りエッジとが設けられ、前記面取り部には、前記面取りエッジの長手方向に延びる複数の第2凹部が設けられ、前記第2凹部のそれぞれは、前記面取りエッジと直交する方向に振幅する。
本発明に係るタイヤは、前記トレッド部が、第1トレッド端と第2トレッド端とを有し、前記ブロックが、最も第1トレッド端側に配された第1ショルダーブロックと、最も第2トレッド端側に配された第2ショルダーブロックとして形成されているのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記第1ショルダーブロックの前記面取り部が、前記第1ショルダーブロックのタイヤ周方向の第1の側に設けられ、前記第2ショルダーブロックの前記面取り部は、前記第2ショルダーブロックの前記第1の側とは逆側のタイヤ周方向の第2の側に設けられるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記面取り部と前記踏面との間の角度が、5~70度であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記第1凹部又は前記第2凹部の深さが、0.5~3mmであるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記第1凹部又は前記第2凹部が、その長手方向と直角な横断面がV字状であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記第1凹部又は前記第2凹部が、その長手方向と直角な横断面が円弧状であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記第1凹部又は前記第2凹部が、その長手方向と直角な横断面が四角形以上の多角形状であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記面取り部のタイヤ周方向長さ及び前記面取り部のタイヤ軸方向長さが、前記ブロックのタイヤ周方向長さの10%~50%であるのが望ましい。
本発明のタイヤのブロックには、縦壁面と横壁面と踏面とが交わるコーナ部を斜めに切り欠いた面取り部と、前記面取り部と前記踏面とが交わる面取りエッジとが設けられている。また、前記面取り部には、前記踏面からタイヤ半径方向の内側に延びる複数の第1凹部が設けられている。このような面取り部及び第1凹部は、前記縦壁面及び前記横壁面で形成される雪柱の体積を増加させるので、大きな雪柱を形成することができる。
前記第1凹部のそれぞれは、前記面取りエッジの長手方向に振幅する。このような第1凹部は、前記ブロックの接地時、前記面取り部において雪を逃がさずに捕まえることができる。これにより、前記面取り部では、強固な雪柱が形成される。
このため、本発明のタイヤは、大きな接地圧が作用するトレッド部において、雪柱せん断力を高めることができるので、優れた雪路性能を有する。
本発明の一実施形態のタイヤのブロックの斜視図である。 図1の面取り部の正面図である。 (a)は、図2のA-A線断面図、(b)及び(c)は、第1凹部の他の実施形態の断面図である。 図1のブロックが設けられたトレッド部の展開図である。 他の実施形態のブロックの斜視図である。 さらに他の実施形態のブロックの斜視図である。 (a)は、第2凹部が設けられたブロックの斜視図、(b)は、(a)の面取り部の正面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のタイヤ1のトレッド部2に設けられたブロック3の斜視図である。図1には、好ましい態様として、乗用車用の空気入りタイヤ1のブロック3が示される。但し、本発明は、例えば、重荷重用の空気入りタイヤ1や、他のカテゴリーのタイヤ1にも採用し得る。
図1に示されるように、ブロック3は、本実施形態では、略直方体形状に形成されている。ブロック3は、このような態様に限定されるものではなく、路面と接する踏面3aが、多角形状や、V字状など、種々の形状を選択しうる。
本実施形態のブロック3は、例えば、踏面3aと、踏面3aに連なってタイヤ周方向に延びる縦壁面3bと、踏面3aに連なってタイヤ軸方向に延びる横壁面3cとを含んでいる。
縦壁面3bは、例えば、トレッド部2に設けられたタイヤ周方向に延びる縦溝4の溝壁4aとして形成される。横壁面3cは、例えば、トレッド部2に設けられたタイヤ軸方向に延びる横溝5の溝壁5aとして形成される。本明細書では、「タイヤ周方向に延びる」とは、タイヤ周方向と並行で延びる態様は勿論、好ましくはタイヤ周方向に対して45度以下の角度、より好ましくは30度以下の角度、さらに好ましくは15度以下の角度で延びる態様をいう。同様に、「タイヤ軸方向に延びる」とは、タイヤ軸方向と並行で延びる態様は勿論、好ましくはタイヤ軸方向に対して45度以下の角度、より好ましくは30度以下の角度、さらに好ましくは15度以下の角度で延びる態様をいう。
本実施形態のブロック3には、縦壁面3bと横壁面3cと踏面3aとが交わるコーナ部3kを斜めに切り欠いた面取り部7と、面取り部7と踏面3aとが交わる面取りエッジ8とが設けられている。このような面取り部7は、縦壁面3b及び横壁面3c(縦溝4及び横溝5)で形成される雪柱の体積をさらに増加させて、大きな雪柱を形成することができる。面取り部7は、本実施形態では、三角形状に形成される。
本実施形態の面取り部7には、踏面3aからタイヤ半径方向の内側に延びる複数の第1凹部9が設けられている。このような第1凹部9は、縦壁面3b及び横壁面3cで形成される雪柱の体積をさらに増加させる。
図2は、面取り部7の正面図である。図1及び図2に示されるように、各第1凹部9は、面取りエッジ8の長手方向f1に振幅している。このような第1凹部9は、ブロック3の接地時、面取り部7において雪を逃がさずに捕まえることができる。これにより、本実施形態の面取り部7では、強固な雪柱が形成される。したがって、本実施形態のタイヤ1では、大きな接地圧が作用するトレッド部2において、高い雪柱せん断力が発揮されるので、雪路性能が向上する。なお、本明細書では、面取りエッジ8と直交する方向(以下、単に「直交方向」という場合がある。)をf2とする。
本実施形態の第1凹部9は、面取りエッジ8から面取り部7のタイヤ半径方向の内端7iまで延びている。なお、第1凹部9は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、内端7iに達することなく終端していても良い。第1凹部9のタイヤ半径方向の高さH1が、面取り部7のタイヤ半径方向の高さHaの80%以上であれば、有効な効果が発揮される。
第1凹部9は、面取り部7から深さ方向に延びる凹部壁12、及び、凹部壁12の長手方向f1の両側に配されてタイヤ半径方向に延びる縦エッジ13(図3に示す)を含んでいる。
各第1凹部9は、本実施形態では、長手方向f1に互いに接するように連続して配されている。このような第1凹部9は、雪柱の体積を大きくする。
図3(a)は、図2のA-A線断面図(第1凹部9の長手方向と直角な横断面)である。図3(a)に示されるように、第1凹部9は、例えば、横断面がV字状である。このような第1凹部9は、その凹部内の雪が凹部壁12を利用して排出されやすくなるので、雪路性能を高める。この実施形態では、凹部壁12は、両縦エッジ13から深さ方向に傾斜して直線状に延びている。
図3(b)及び(c)は、他の実施形態の第1凹部9の横断面である。第1凹部9は、例えば、図3(b)に示されるように、円弧状や、図3(c)に示されるように、四角形以上の多角形状(図3(c)は、五角形状)であっても良い。図3(b)及び(c)に示される態様では、第1凹部9で形成される雪柱の体積を一層大きくする。
第1凹部9の深さdは、0.5~3mmが望ましい。第1凹部9の深さdが0.5mm未満の場合、雪を効果的に捕まえることができないおそれがある。第1凹部9の深さdが3mmを超える場合、第1凹部9が隣接する面取り部7の剛性が小さくなり、第1凹部9や面取り部7で形成される雪柱を強固に形成できないおそれがある。前記深さdは、第1凹部9の最大深さである。
図1又は図2に示されるように、第1凹部9は、本実施形態では、深さdがタイヤ半径方向の内側に向かって漸減している。このような第1凹部9は、面取り部7の内端7i側の剛性低下を抑制して、強固な雪柱の形成を可能にする。同様の観点より、第1凹部9は、例えば、長手方向f1の幅w1がタイヤ半径方向の内側に向かって漸減している。また、第1凹部9の幅w1は、深さ方向の底部に向かって漸減している。
第1凹部9の振幅中心線9cは、面取りエッジ8から面取り部7の内端7iに向かって延びている。このような第1凹部9は、第1凹部9の縦エッジ13の長さが大きく維持されるので、高い雪柱せん断力を発揮する。
特に限定されるものではないが、上述の作用を効果的に発揮させるために、第1凹部9の最大振幅αは、第1凹部9の半波長λの10%~15%が望ましい。
面取り部7は、特に限定されるものではないが、例えば、タイヤ周方向の長さLa及び面取り部7のタイヤ軸方向の長さLbは、ブロック3のタイヤ周方向の長さLの10%~50%が望ましい。面取り部7の前記長さLa及び前記長さLbが、ブロック3の前記長さLの10%未満の場合、面取り部7によって形成される雪柱の体積が小さくなり、雪柱せん断力を高めることができないおそれがある。面取り部7の前記長さLa及び前記長さLbが、ブロック3の前記長さLの50%を超える場合、ブロック3の剛性が小さくなり、面取り部7によって形成される雪柱を強固に押し固めることができないおそれがある。このため、面取り部7のタイヤ周方向の長さLa及び面取り部7のタイヤ軸方向の長さLbは、ブロック3のタイヤ周方向の長さLの20%~40%が、一層望ましい。
同様の観点より、面取り部7のタイヤ半径方向の高さHaは、ブロック3の高さHの80%~95%が望ましく、85%~90%が一層望ましい。
面取り部7と踏面3aとの間の角度θは、5~70度であるのが望ましい。前記角度θが5度以下の場合、面取り部7による雪柱の体積が小さくなるおそれがある。前記角度θが70度を超える場合、面取り部7で雪を固める効果が減少し、面取り部7によるせん断力が小さくなるおそれがある。本明細書では、前記角度θは、面取り部7の内端7iと面取りエッジ8上の頂点8aとを通る仮想線nと踏面3aとの間の角度である。
ブロック3は、本実施形態では、第1凹部9のタイヤ半径方向の外端9eから延びて踏面3a内に終端する途切れ溝11が設けられている。このような途切れ溝11は、雪柱せん断力を高める他、第1凹部9の変形を促進して、凹部内の雪の排出を促進する。
本実施形態の途切れ溝11は、複数本設けられ、それぞれ、第1凹部9から延びている。各途切れ溝11は、本実施形態では、同じ向きに延びている。途切れ溝11は、例えば、タイヤ軸方向に延びている。このような途切れ溝11は、雪路に対して大きなトラクションを発揮する。
特に限定されるものではないが、ブロック3の剛性の過度の低下を抑制するために、途切れ溝11の幅w2(最大幅)は、第1凹部9の幅w1よりも小さいのが望ましい。途切れ溝11の幅w2は、例えば、第1凹部9の幅w1の40%~100%が望ましい。
図4は、本実施形態のブロック3を含むトレッド部2の全体の展開図である。図4に示されるように、トレッド部2は、第1トレッド端Te(図では、左側)と第2トレッド端Ti(図では、右側)とを有している。
前記各「トレッド端」Te、Tiは、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向両側の接地位置として定められる。正規状態において、各トレッド端Te、Ti間のタイヤ軸方向の距離がトレッド幅TWとして定められる。特に断りがない場合、タイヤ1の各部の寸法等は、正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。タイヤが乗用車用である場合、正規内圧は、180kPaである。
「正規荷重」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。タイ1ヤが乗用車用の場合、正規荷重は、前記荷重の88%に相当する荷重である。
この実施形態のトレッド部2では、ブロック3が、最も第1トレッド端Te側に配された第1ショルダーブロック3Aと、最も第2トレッド端Ti側に配された第2ショルダーブロック3Bとして形成されている。第1ショルダーブロック3A及び第2ショルダーブロック3Bは、この実施形態では、タイヤ周方向に並べられている。
この実施形態の第1ショルダーブロック3Aでは、面取り部7が、第1ショルダーブロック3Aのタイヤ周方向の第1の側(図4では、下側)に設けられている。また、この実施形態の第2ショルダーブロック3Bでは、面取り部7が、第2ショルダーブロック3Bの前記第1の側とは逆側のタイヤ周方向の第2の側(図4では、上側)に設けられている。このようなトレッド部2では、タイヤ1がタイヤ周方向のいずれの方向に回転した場合でも、面取り部7によって同じせん断力が発揮される。なお、第1ショルダーブロック3A及び第2ショルダーブロック3Bの面取り部7が、タイヤ周方向で同じ側に設けられても良い。このような態様では、タイヤ軸方向の両側で、面取り部7による同じせん断力が発揮される。
この実施形態のトレッド部2は、第1ショルダーブロック3Aと第2ショルダーブロック3Bとの間に、タイヤ周方向に連続して延びる1本以上の縦主溝4A、この実施形態では、3本の縦主溝4Aが設けられている。これにより、各縦主溝4A間には、タイヤ周方向に延びるリブ状の陸部6が設けられている。なお、トレッド部2は、このような態様に限定されるものではなく、種々の態様を採用しうる。
図5は、他の実施形態の第1凹部9が設けられたブロック3の斜視図である。図5には、本実施形態の構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されおり、その説明が省略される。図5に示されるように、この実施形態では、長手方向f1に隣接する各第1凹部9は、面取りエッジ8を切り欠いた隙間sを設けて並べられている。このような態様では、ブロック3の剛性がさらに高く維持される。
図6は、さらに他の実施形態の第1凹部9が設けられたブロック3の斜視図である。図6には、本実施形態の構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されており、その説明が省略される。図5に示されるように、この実施形態では、長手方向f1の幅w1が、タイヤ半径方向に沿って同じで形成されている。また、第1凹部9は、その深さ(図示省略)が、タイヤ半径方向に沿って同じで形成されている。このような第1凹部9も、縦壁面3b及び横壁面3cで形成される雪柱の体積を増加させるので、大きな雪柱を形成することができる。第1凹部9は、本実施形態では、その振幅中心線9cが直交方向f2と平行に延びている。
図7(a)は、他の実施形態のブロック3の斜視図である。図7(b)は、図7(a)のブロック3に設けられた面取り部7の正面図である。図7(a)及び(b)に示されるように、面取り部7には、面取りエッジ8の長手方向f1に延びる複数の第2凹部10が設けられている。
各第2凹部10は、直交方向f2に振幅している。このような第2凹部10も、ブロック3の接地時、面取り部7から逃げやすい雪を逃がさずに捕まえることができるので、面取り部7において強固な雪柱が形成される。第2凹部10の振幅中心線10cは、例えば、長手方向f1と平行に延びている。第2凹部10の幅w1や、深さ(図示省略)、及び、半波長λと振幅aとの比は、第1凹部9と同じ範囲内で形成されるのが望ましい。また、第2凹部10は、その長手方向と直角な横断面が、第1凹部9の横断面と同じように、円弧状、四角形以上の多角形状、又は、V字状であるのが望ましい。
以上、本発明の一実施形態のタイヤが詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図4の基本パターンを有するサイズ215/60R16のタイヤが、表1の仕様に基づき試作され、各試供タイヤの雪路性能がテストされた。各試供タイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
第1凹部又は第2凹部の幅w1:3.4mm
第1凹部又は第2凹部の最大振幅a/半波長λ:11.5%(面取りエッジ側)、11.9%(面取り部の内端側)
面取り部の高さHa/ブロック高さH:67%
面取り部の長さLa/ブロックの長さL:32%
面取り部の長さLb/ブロックの長さL:32%
<雪路性能>
各試供タイヤが、下記の条件で、排気量が1500ccの前輪駆動の乗用車の全輪に装着され、テストドライバーが、上記車両を雪路面のテストコースを走行させた。テストドライバーは、このときのハンドル応答性、トラクション及びグリップ等に関する走行特性を官能により評価した。結果は、比較例1を100とする評点で表示している。数値が大きいほど良好である。
リム(全輪):16×6.5J
内圧(全輪):240kPa
Figure 0007225871000001
テストの結果、実施例のタイヤは、優れた雪路性能を有しているのが確認できた。
1 タイヤ
2 トレッド部
3a 踏面
3b 縦壁面
3c 横壁面
3k コーナ部
7 面取り部
8 面取りエッジ
9 第1凹部

Claims (15)

  1. トレッド部を含むタイヤであって、
    前記トレッド部には、踏面を有するブロックが設けられ、
    前記ブロックは、前記踏面に連なってタイヤ周方向に延びる縦壁面と、前記踏面に連なってタイヤ軸方向に延びる横壁面とを含み、
    前記ブロックには、前記縦壁面と前記横壁面と前記踏面とが交わるコーナ部を斜めに切り欠いた面取り部と、前記面取り部と前記踏面とが交わる面取りエッジとが設けられ、
    前記面取り部には、前記踏面からタイヤ半径方向の内側に延びる複数の第1凹部が設けられ、
    前記第1凹部のそれぞれは、前記面取りエッジの長手方向に振幅する、
    タイヤ。
  2. 前記踏面は、前記第1凹部のタイヤ半径方向の外端から延びて前記ブロック内に終端する途切れ溝が設けられる、請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記第1凹部の深さは、0.5~3mmである、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記第1凹部は、その長手方向と直角な横断面がV字状である、請求項1ないし3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 前記第1凹部は、その長手方向と直角な横断面が円弧状である、請求項1ないし3のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 前記第1凹部は、その長手方向と直角な横断面が四角形以上の多角形状である、請求項1ないし3のいずれかに記載のタイヤ。
  7. トレッド部を含むタイヤであって、
    前記トレッド部には、踏面を有するブロックが設けられ、
    前記ブロックは、前記踏面に連なってタイヤ周方向に延びる縦壁面と、前記踏面に連なってタイヤ軸方向に延びる横壁面とを含み、
    前記ブロックには、前記縦壁面と前記横壁面と前記踏面とが突き合わされるコーナ部を切り欠いた面取り部と、前記面取り部と前記踏面とが交わる面取りエッジとが設けられ、
    前記面取り部には、前記面取りエッジの長手方向に延びる複数の第2凹部が設けられ、
    前記第2凹部のそれぞれは、前記面取りエッジと直交する方向に振幅する、
    タイヤ。
  8. 前記第2凹部の深さは、0.5~3mmである、請求項7に記載のタイヤ。
  9. 前記第2凹部は、その長手方向と直角な横断面がV字状である、請求項7又は8に記載のタイヤ。
  10. 前記第2凹部は、その長手方向と直角な横断面が円弧状である、請求項7又は8に記載のタイヤ。
  11. 前記第2凹部は、その長手方向と直角な横断面が四角形以上の多角形状である、請求項7又は8に記載のタイヤ。
  12. 前記トレッド部は、第1トレッド端と第2トレッド端とを有し、
    前記ブロックが、最も第1トレッド端側に配された第1ショルダーブロックと、最も第2トレッド端側に配された第2ショルダーブロックとして形成されている、請求項1ないし11のいずれかに記載のタイヤ。
  13. 前記第1ショルダーブロックの前記面取り部は、前記第1ショルダーブロックのタイヤ周方向の第1の側に設けられ、
    前記第2ショルダーブロックの前記面取り部は、前記第2ショルダーブロックの前記第1の側とは逆側のタイヤ周方向の第2の側に設けられる、請求項12記載のタイヤ。
  14. 前記面取り部と前記踏面との間の角度は、5~70度である、請求項1ないし13のいずれかに記載のタイヤ。
  15. 前記面取り部のタイヤ周方向長さ及び前記面取り部のタイヤ軸方向長さは、前記ブロックのタイヤ周方向長さの10%~50%である、請求項1ないし14のいずれかに記載のタイヤ。
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