JP7221790B2 - ガス発生器 - Google Patents
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Description
グ内に適切に配置する必要があり、ガス発生器の組立が容易ではない。また、ハウジング内でキャップが傾く等、ハウジング内でのキャップの配置が適切に行われないと、点火器の作動にもかかわらずキャップの摺動が好適に行われなくなり、場合によってはハウジング内の圧力が過剰に上昇してしまう虞がある。
更に備える。
空間とは、隔離した状態とはならない。これは連通部を利用して、燃焼により発生した燃焼生成物を第2空間から第3空間を介して第1空間に移すためである。なお、第3空間は、内筒部材と固定部と閉塞部材とで囲まれ連通部を介して第2空間と繋がる空間であるが、第1ガス発生剤及び第2ガス発生剤は充填されていない。上記ガス発生器では、第1空間は排出孔を介して外部と繋がっているが、第2空間は直接に排出孔を介して外部とは繋がっていない。すなわち、上記ガス発生器においては、第1空間において第1ガス発生剤の燃焼で生じた燃焼生成物は、排出孔を介して外部に排出されるが、第2空間において第2ガス発生剤の燃焼で生じた燃焼生成物は、連通部及び第3空間を介して一旦第1空間に移動した後に排出孔から外部に排出されることになる。このように想定される燃焼生成物の流れが生じることで、ガス発生器として設計された放出特性を発揮することが可能となる。
が第1空間から第3空間に移動することを抑制できる。
図1は、ガス発生器1の高さ方向の断面図である。ガス発生器1は、上部シェル2及び下部シェル3で形成されるハウジング4内に充填されたガス発生剤を燃焼させて、その燃焼生成物である燃焼ガスを放出するように構成されている。なお、図1における上側をガス発生器1の上側とし、図1における下側をガス発生器1の下側とする。上部シェル2は
周壁部2cと頂面部2dを有し、これらにより凹状の内部空間を形成する。頂面部2dは、後述の下部シェル3の底面部3bとともに、上面視で概ね円形状を有しており、周壁部2c及び後述の下部シェル3の周壁部3aは、それぞれ頂面部2d、底面部3bの周囲を囲み、各面部から概ね垂直に延在した環状の壁面を形成している。上部シェル2の内部空間は、後述するように第1ガス発生剤22が充填される空間である。周壁部2cの一端側に頂面部2dが接続し、その他端側は上部シェル2の開口部となる。そして、周壁部2cの当該他端側には、当該開口部から順に、嵌合壁部2a、突き当て部2bが設けられている。嵌合壁部2aによる内部空間の半径は、頂面部2d寄りの周壁部2cによる内部空間の半径より大きく形成され、嵌合壁部2aは、突き当て部2bを介して周壁部2cへと繋がっている。
となるように一端部41を切除することにより形成されている。内筒部材40の周方向には、夫々同形状の凹部48a及び凸部48bが均等に複数形成されている。凸部48bは、下部シェル3の底面部3bに当接している。凹部48aと下部シェル3の底面部3bとには隙間があり、この隙間が連通孔48として機能する。そして、この連通孔48が、本発明における連通部に相当する。また、凹部48aは、本発明における切除部に相当する。また、凹部48aは第2ガス発生剤26が通り抜けないような大きさに調整されている。
当て部2bが終端部15に突き当たった状態において、嵌合壁部14は下部シェル3の周壁部3aに嵌合された状態となる。なお、ハウジング4において、上部シェル2、下部シェル3の接触部位は、内部に充填されるガス発生剤の防湿等のために好適な接合方法(例えば、溶接等)により接合される。
各点火器の作動タイミングは決定され、それによってガス発生器1全体の出力性能が決まる。ここで、ガス発生器1では、第1点火器23が作動すると、第1ガス発生剤22が燃焼し、第1空間21で生じた燃焼ガスは、フィルタ32を経由してガス排出孔5を経て外部へと放出されることが想定されている。一方で、第1点火器23以降に作動する第2点火器27によって第2ガス発生剤26が燃焼されると、第2空間25で生じた燃焼ガスは、連通孔48を経て第3空間51へ移り、そこからさらに第1空間21へ移り、そしてフィルタ32およびガス排出孔5を経て外部へと放出されることが想定されている。したがって、ガス発生器1では、第1点火器23の作動時と第2点火器27の作動時のそれぞれにおいて、第3空間51における燃焼ガスの流れが適切に制御されなければ、ガス発生器1として想定された燃焼ガスの放出特性を発揮することができなくなる。
そこで、ガス発生器1では、上述したように第3空間51における燃焼ガスの流れを好適に制御できるように、閉塞部材50が配置されている。閉塞部材50について図3及び図4に基づいて説明する。図3に示すように、閉塞部材50は、円筒状の周壁面50aと、周壁面50aの底面部3b側の端部から半径方向内側に延出した板状の延出部50bとを有している。延出部50bはその中心部に第1点火器23を貫通させる孔を有した環状であり、さらに延出部50bは、周壁面50aに対して折り曲げられて接続しているため、閉塞部材50全体において、その接続部位の近傍は比較的剛性が高く形成されている。そして、周壁面50aは、内筒部材40の第2周壁部44の内側に圧入される。また、延出部50bは、内筒部材40の一端部41が下部シェル3の底面部3bに当接した状態のときに、第1固定部3cの頂部3c2に沿って該頂部3c2に接するように配置される。この結果、周壁面50aの外表面が第2周壁部44の内周面に接した状態、且つ、延出部50bの外表面が第1固定部3cの頂部3c2の上面に接した状態となるため、閉塞部材50が第3空間51の開口部を第1空間21側から閉塞した状態で内筒部材40に対して固定される。
の後に第2点火器27が作動すると、図4に示すように、第3空間51を閉塞している延出部50bが変形する。この変形により、第1固定部3cの頂部3c2と閉塞部材50との間に間隙が形成され、第2ガス発生剤26の燃焼ガスが第3空間51から第1空間21へと流れ込むことができるようになる。第1空間21へ流れ込んだ当該燃焼ガスは、フィルタ32を通過した後、ガス排出孔5から外部へ放出されていく。
円滑に排出させることができる。そのため、連通孔48の開口部に第2ガス発生剤26が接近しないように例えばフィルタを配置する必要もないので、部品点数を低減することができる。
ここで、閉塞部材50の変形例について、図5及び図6に基づいて説明する。本変形例の閉塞部材50も、図3に示す形態と同様に、円筒状の周壁面50aとそれより半径方向内側に延出する延出部50bを有しており、周壁面50aは、内筒部材40の第2周壁部44の内側に圧入され、延出部50bは、第1固定部3cの頂部3c2に沿って該頂部3c2に接する。また、本変形例の閉塞部材50には、延出部50b上に脆弱部50dが形成されている。この脆弱部50dは、延出部50bの他の部位よりも強度が弱められた部位であり、具体的には、延出部50bの内側端部(周壁面50aが接続されていない端部)から始まり、その外側端部(周壁面50aと接続している端部)の近くまで至る破断線である。延出部50bには、放射状に複数の脆弱部50dが形成されている。
内筒部材40の変形例について説明する。図2には、凹部48a及び凸部48bが内筒部材40の周方向に均等に配置されているが、凹部48a及び凸部48bは、内筒部材40の周方向に均等に配置される必要は必ずしもない。例えば、第2ガス発生剤26の燃焼ガスが、内筒部材40から第3空間に均等に流れ込むように、凹部48a及び凸部48bの形状及び配置を調整してもよい。ここで、第2点火器27が作動すると、第2点火器27を起点として第2ガス発生剤26が燃焼する。そのため、内筒部材40において第2点火器27と距離が近い箇所には、第2ガス発生剤26の燃焼ガスは早く到達し、内筒部材40において第2点火器27と距離が遠い箇所には、第2ガス発生剤26の燃焼ガスは遅く到達する。したがって、内筒部材40の周方向で、第2ガス発生剤26の燃焼ガスが到達する時期が異なるため、仮に内筒部材40の周方向に凹部48a及び凸部48bを均等に配置した場合には、第3空間51における燃焼ガスの流れが不均一になり得る。これに
より、所望の燃焼ガスの放出特性が得られない場合には、凹部48a及び凸部48bの形状及び配置を調整することにより、第3空間51における燃焼ガスの流れをより均一に近づけることができるため、所望の放出特性を得ることが可能となる。この場合、例えば、第2点火器27に近いほど連通孔48が小さくなるように、凹部48a及び凸部48bを配置することにより、内筒部材40において第2点火器27と距離が近い箇所に多くの燃焼ガスが流れ込むことを抑制できる。
4 :ハウジング
5 :ガス排出孔
10 :上下隔壁部材
21 :第1空間
22 :第1ガス発生剤
23 :第1点火器
25 :第2空間
26 :第2ガス発生剤
27 :第2点火器
40 :内筒部材
48 :連通孔
49 :突起部
50 :閉塞部材
50a :周壁面
50b :延出部
50d :脆弱部
51 :第3空間
Claims (9)
- ハウジングと、
前記ハウジング内に配置される第1点火器と、
前記ハウジング内に配置され、前記第1点火器と同時に又は該第1点火器よりも遅れて作動される第2点火器と、
前記第1点火器が収容され、且つ該第1点火器により燃焼される第1ガス発生剤が充填される第1空間と、前記第2点火器が収容され、且つ該第2点火器により燃焼される第2ガス発生剤が充填される第2空間とを、前記ハウジング内に画定する隔壁部材と、
前記ハウジングに設けられ、前記第1空間と該ハウジングの外部とを連通する排出孔と、
前記第1点火器を収容する筒状の内筒部材であって、該内筒部材の内側空間は、前記第1空間の一部である内筒部材と、
を備える、ガス発生器であって、
前記ハウジングは、該ハウジングの底面から頂面に向かって延在し前記第1点火器を固定する固定部を含み、
前記内筒部材は、該内筒部材の前記固定部側の端部である一端部に、該内筒部材の前記内側空間と該内筒部材の外側の前記第2空間とを連通する連通部を有し、
前記内筒部材の内壁面と前記固定部の外壁面との間に形成され前記連通部から前記第1空間まで通じる第3空間を、前記第1空間側から閉塞する閉塞部材であって、前記第1空間側からの加圧に対してはその変形が阻害され、前記第3空間側からの加圧に対してはその変形が許容され前記第1空間と前記第3空間との間の閉塞状態を解消するように構成される閉塞部材を、更に備える、
ガス発生器。 - 前記内筒部材は、前記内側空間に向けて突出して前記固定部に形成された筒部に当接する突起部を、有し、
前記内筒部材の内壁面であって前記筒部に当接していない内壁面と、前記筒部の外壁面とで形成される空間が前記第3空間とされる、
請求項1に記載のガス発生器。 - 前記連通部は、前記内筒部材の前記一端部と、前記ハウジングの底面との隙間により形成される、
請求項1又は請求項2に記載のガス発生器。 - 前記内筒部材の前記一端部は、周縁が部分的に切除された切除部を、有し、
前記連通部は、前記切除部と前記ハウジングの底面との隙間により形成される、
請求項3に記載のガス発生器。 - 前記閉塞部材は、前記内筒部材の、前記第1空間側の内壁面に位置しており、前記第3空間の、該第1空間側の開口部を閉塞するように配置される、
請求項1から請求項4の何れか1項に記載のガス発生器。 - 前記閉塞部材は、
前記内筒部材に沿って延在する周壁面と、
前記周壁面の延在方向における一方の端部近傍から前記内筒部材の半径方向内側に前記固定部まで延出し、前記第3空間の、前記第1空間側の開口部を閉塞する延出部と、
を有する、
請求項5に記載のガス発生器。 - 前記延出部は、該延出部の他の部位より強度が弱められ、且つ、前記第2ガス発生剤の燃焼生成物により前記許容された変形を可能とする脆弱部を、含む、
請求項6に記載のガス発生器。 - 前記隔壁部材は、
前記ハウジングの内部空間を上部空間と下部空間とに分割する上下隔壁部材を、
含み、
前記内筒部材は、前記上下隔壁部材を貫通し、該内筒部材の前記一端部は前記下部空間に位置し、且つ、該内筒部材の前記一端部とは反対側の端部である他端部は前記上部空間に位置し、
前記内筒部材の前記内側空間が前記上部空間と繋がることで、前記第1空間が形成され、
前記下部空間のうち前記内筒部材の周囲の空間が、前記第2空間とされる、
請求項1から請求項7の何れか1項に記載のガス発生器。 - 前記第1空間に、前記第1ガス発生剤及び前記第2ガス発生剤の燃焼生成物を冷却又は濾過するフィルタを、更に含む、
請求項1から請求項8の何れか1項に記載のガス発生器。
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