JP7221023B2 - 車両前部のハーネス配索構造 - Google Patents

車両前部のハーネス配索構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7221023B2
JP7221023B2 JP2018201977A JP2018201977A JP7221023B2 JP 7221023 B2 JP7221023 B2 JP 7221023B2 JP 2018201977 A JP2018201977 A JP 2018201977A JP 2018201977 A JP2018201977 A JP 2018201977A JP 7221023 B2 JP7221023 B2 JP 7221023B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
harness
shroud
vehicle
fixing
routing structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018201977A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020066399A (ja
Inventor
隼人 八汐
俊輝 本橋
仙昌 八橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Yazaki Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp, Yazaki Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2018201977A priority Critical patent/JP7221023B2/ja
Publication of JP2020066399A publication Critical patent/JP2020066399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7221023B2 publication Critical patent/JP7221023B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)

Description

本発明は、車両前部に配置されるホーンなどの電装品のハーネス配索構造に関するものである。
自動車等の車両では、車両前部に位置するフロントグリル等の開口部から空気を取り込み、ラジエータ等の冷却系部品の冷却に利用している。具体的には、車両の走行中は、開口部から導入される走行風で冷却系部品を冷却し、停車中は、冷却部品の背後に配置されたファンにより冷却系部品を介して開口部から空気を吸い込むことにより、冷却部品を冷却するようにしている。
開口部から導入される空気を冷却系部品に集中させるために、冷却系部品の左右前方には、各々プレート状のエアガイドが備えられている。例えば、冷却系部品を保持するシュラウドの左右両端に沿って上下方向に延在するエアガイドが備えられる。この構造により、開口部から導入される空気が左右のエアガイドによって冷却系部品に効率良く集められる。なお、特許文献1には、エアガイドとしてウォッシャ液タンクを利用した車両前部の導風構造が開示されている。
特開2004-284438号公報
車両前部には、外気温度センサやクラッシュセンサ等のセンサ類やホーン等の電装品が配置される。これらの電装品は、車両の前部中央、すなわち左右のエアガイドの間に配置される場合が多い。そのため、例えばエアガイドに切欠部を形成してシュラウドとエアガイドとの間に隙間を設け、車体に配索されたハーネス(ワイヤハーネス)を、当該隙間を通じて電装品に接続する構造が採用されている。
しかし、このようなハーネス配索構造では、前記開口部から導入される空気の一部がシュラウドとエアガイドとの上記隙間から車両側方に漏れる(逃げる)こととなる。このような空気の漏が生じると、冷却系部品の冷却性能や車両の空力性能を低下させる要因の1つとなる場合がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、冷却系部品の冷却性能や車両の空力性能の低下を抑制することができる、車両前部のハーネス配索構造を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る車両前部のハーネス配索構造は、車体に固定され、ラジエータを含む冷却系部品を保持するシュラウドと、前記シュラウドの前方で上下方向に延在し、車両前方から導入される空気を前記冷却系部品に案内する左右一対のエアガイドと、前記シュラウドと前記エアガイドとの間に形成される隙間を通じて前記一対のエアガイドの内外の領域に亘って車幅方向に配索されるハーネスと、前記隙間に配置されて前記ハーネスを前記シュラウドに固定する固定部材と、を含み、前記固定部材は、前記ハーネスを前記シュラウドに固定するハーネス固定部と、前記ハーネスの軸方向に沿ってその一方側から視たときに、前記ハーネス固定部から外向きに延びる延設部と、を備えているものである。なお、上記「ハーネス」とは、複数の電線を束ねて構成される所謂ワイヤハーネスの他、電線1本も含む主旨である。
この構造によれば、シュラウドとエアガイドとの間の隙間にハーネスと共に固定部材が配置されるので、当該隙間にハーネスのみが配索される場合に比べて空気が漏れ(逃げ)難くなる。そのため、車両前部から導入される空気が当該隙間を通じて漏れること、ひいては冷却系部品の冷却性能や車両の空力性能が低下することを抑制することが可能となる。
特に、ハーネス固定部の外周面とシュラウド又はエアガイドとの間に延設部が介在することで前記隙間が埋められるため、当該隙間を通じて空気が漏れる(逃げる)ことがより効果的に抑制される。
この場合、前記シュラウドは、前記固定部材を係止する係止孔を備え、前記ハーネス固定部は、前記係止孔に差し込まれて当該ハーネス固定部を前記シュラウドに係止させる軸状の係止部を備えているのが好適である。
この構造によれば、ハーネス固定部に設けられた軸状の係止部を係止孔に差し込むだけの簡素な構成で、ハーネスが固定部材と共にシュラウドに固定される。
この場合、前記シュラウドが、前記係止孔を備える第1面とこの第1面に対して略直角に繋がる第2面とからなり当該シュラウドの前部で車幅方向に延在する段付部を有する場合には、前記ハーネス固定部は、前記段付部に沿って車幅方向に延びる形状を有し、その長手方向の一箇所に前記第1面に向かって突出する前記係止部を備え、前記延設部は、ハーネス固定部の前記長手方向における前記係止部の両側に設けられ、各々、前記第2面に向かって延びているものであるのが好適である。
この構造によれば、固定部材の1箇所に設けられる軸状の係止部を係止孔に差し込むだけで、ハーネスを固定部材と共にシュラウドに固定することができる。しかも、係止部の両側に各々延設部が設けられているので、係止部を支点として固定部材が回転することが抑制される。すなわち、延設部が段付部の第2面に当接することで固定部材が回転することが阻止される。そのため、前記隙間から空気が漏れることを抑制しつつ、シュラウドに対してハーネスを安定的に固定することができる。
なお、上記の各ハーネス配索構造において、前記ハーネスは、外周面に所定間隔で周溝が並んだ外皮チューブを備え、前記ハーネス固定部は、前記外皮チューブを外側から保持する内周面と、当該内周面から内向きに突出して前記周溝に突入する複数の突起部とを備えるのが好適である。
この構造によれば、ハーネスのうち、外皮チューブは固定部材によりシュラウドに固定されるものの、外皮チューブの内側に配される電線等についてはその長手方向の変位が許容される。そのため、固定部材によってハーネスを固定することによって電線等にストレスが働くことを抑制することが可能となる。
また、本発明の他の一局面に係る車両前部のハーネス配索構造は、車体に固定され、ラジエータを含む冷却系部品を保持するシュラウドと、前記シュラウドの前方で上下方向に延在し、車両前方から導入される空気を前記冷却系部品に案内する左右一対のエアガイドと、前記シュラウドと前記エアガイドとの間に形成される隙間を通じて前記一対のエアガイドの内外の領域に亘って車幅方向に配索されるハーネスと、前記隙間に配置されて前記ハーネスを前記シュラウドに固定する固定部材と、を含み、前記ハーネスは、外周面に所定間隔で周溝が並んだ外皮チューブを備え、前記ハーネス固定部は、前記外皮チューブを外側から保持する内周面と、当該内周面から内向きに突出して前記周溝に突入する複数の突起部とを備えるものである。
この構造によれば、シュラウドとエアガイドとの間の隙間にハーネスと共に固定部材が配置されるので、当該隙間にハーネスのみが配索される場合に比べて空気が漏れ(逃げ)難くなる。そのため、車両前部から導入される空気が当該隙間を通じて漏れること、ひいては冷却系部品の冷却性能や車両の空力性能が低下することを抑制することが可能となる。しかも、ハーネスのうち、外皮チューブは固定部材により車体に固定されるものの、外皮チューブの内側に配される電線等についてはその長手方向の変位が許容されるため、固定部材によってハーネスを固定することによって電線等にストレスが働くことを抑制することが可能となる。
上記の各態様に係る車両前部のハーネス配索構造によれば、冷却系部品の冷却性能や車両の空力性能の低下を抑制することが可能となる。
本発明に係るハーネス配索構造が適用された車両前部の斜視図である。 シュラウドアッパメンバを取り外した状態の車両前部の斜視図である。 前記ハーネス配索構造を示す車両前部の要部拡大図である。 前記ハーネス配索構造を示す車両前部の要部断面図である。 固定部材の拡大図であり、(a)は固定部材の斜視図であり、(b)は固定部材の正面図である。 固定部材の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[車両前部の構造]
図1及び図2は、本発明に係るハーネス配索構造が適用された車両前部の斜視図であり、図1は、シュラウドアッパメンバ26が取り付けられた状態で、図2は、シュラウドアッパメンバ26が取り外された状態で車両前部が示されている。
同図に示すように、車両10の前部には、車幅方向(左右方向)に延在する正面視矩形のバンパレインフォースメント12が備えられている。バンパレインフォースメント12は、前方に向かって開放された断面ハット型のバンパービーム13と、このバンパービーム13の開放部を塞ぐようにその前面に接合されたプレート状のクロージングプレート14とで構成されている。バンパレインフォースメント12の左右両端は、各々、クラッシュカン16を介してフロントサイドフレーム18の前端部に連結されている。
バンパレインフォースメント12の前方には、図外のバンパカバーが備えられており、当該バンパカバーとバンパレインフォースメント12とより車両10のフロントバンパが構成されている。バンパカバーの車幅方向中央部には、空気取り入れ用の開口部又は切欠部が設けられており、当該開口部に、例えば網目状のフロントグリル(図示省略)が備えられている。この構造により、車両10の前部からその内部に空気を導入することが可能となっている。
バンパレインフォースメント12の後方であって左右のクラッシュカン16の間には、車両10の冷却系部品20が備えられている。冷却系部品20は、ラジエータ、空調用コンデンサ、或いはこれらが一体化された部品である。当例では、冷却系部品20は、車両前部からラジエータ等に導入する空気量を調整するためのグリルシャッタ装置22も含む。
グリルシャッタ装置22は、ラジエータ等の前方に配置されている。グリルシャッタ装置22は、車幅方向に延在して上下方向に互いに平行に並ぶ複数のブレード23(図4参照)と、これらブレード23を回転駆動するアクチュエータとを含み、各ブレード23の姿勢を変更することにより、当該グリルシャッタ装置22を通過する空気量を調整する。すなわち、ラジエータ等に導入する空気量を調整する。
冷却系部品20は、その周囲を覆うシュラウド24によって保持されている。シュラウド24は、詳しくは、冷却系部品20の上面に沿って車幅方向に延在するアッパメンバ25aと、冷却系部品20の下面に沿って車幅方向に延在するロアメンバ25bと、冷却系部品20の左右側面に沿って上下方向に延在し、アッパメンバ25aとロアメンバ25bとを連結する左右一対のサイドメンバ25cと、これらサイドメンバ25cの配列方向中間の位置で上下方向に延在し、アッパメンバ25aとロアメンバ25bとを連結するセンタメンバ25dとで構成されている。
シュラウド24には、車両前部に配置される図外の電装品、例えばホーン、ボンネットスイッチ、外気温センサ及びクラッシュセンサ等の電装品に接続されるワイヤハーネスWh1~Wh3が所定の経路で配索されている。ワイヤハーネスWh1~Wh3の配索構造については後に詳述する。
シュラウド24の上方には、図1に示すように、車幅方向に延在するシュラウドアッパメンバ26が備えられている。シュラウドアッパメンバ26の左右両端は、車両前後方向に延在する、車両10の強度部材である図外のエプロンレインフォースメント(エプロンメンバ)に連結されている。シュラウド24は、アッパメンバ25aを介してシュラウドアッパメンバ26に連結さており、従って、シュラウド24は、シュラウドアッパメンバ26を介してエプロンレインフォースメント(エプロンメンバ)に支持されている。
冷却系部品20の前方には、上下方向に延在し、車両前方から導入される空気を当該冷却系部品20に案内する左右一対のエアガイド30が備えられている。
これらエアガイド30は、各々プレート状を成し、シュラウド24の左右のサイドメンバ25cにほぼ沿って設けられている。詳しくは、エアガイド30は、ロアメンバ25bの位置からバンパレインフォースメント12(クロージングプレート14)の位置までサイドメンバ25cに沿って上方に延びるロアガイド部31aと、このロアガイド部31aの上端部に繋がり、バンパレインフォースメント12に沿って上方かつ外方(車幅方向外側)に向かって延び、さらに屈曲してバンパレインフォースメント12の上部に沿って内方(車幅方向内側)に向かって延びるセンタガイド部31bと、このセンタガイド部31bの端部に繋がり、バンパレインフォースメント12の上部からアッパメンバ25aの位置までサイドメンバ25cに沿って上方に延びるアッパガイド部31cと、を含む。この構成により、車両前部から導入される空気を、主に車幅方向において冷却系部品20に案内するようになっている。
[ハーネスの配索構造]
図1、図2に示すように、車両10は、その前部の主に右側領域に配索される第1ワイヤハーネスWh1と、左側領域に配索される第2ワイヤハーネスWh2と、中央部に配策される第3ワイヤハーネスWh3とを備えている。ワイヤハーネスWh1~Wh3は、各々、ホーン等の電装品の動力となる電力や制御用の電気信号を伝達するための複数の電線1、当該電線1の末端に取り付けられたコネクタ2、および複数の電線1を束ねた外皮チューブ3などで構成される。
第1ワイヤハーネスWh1(以下、第1ハーネスWh1と略す)は、車両10の右側のフロントサイドフレーム18、シュラウド24のサイドメンバ25cの右側面およびアッパメンバ25aの前側面に沿って配索されており、当該第1ハーネスWh1の末端(車両前部側の末端)はアッパメンバ25aの中央部分に至っている。一方、第2ワイヤハーネスWh2(以下、第2ハーネスWh2と略す)は、車両10の左側のフロントサイドフレーム18、シュラウド24のサイドメンバ25cの左側面およびアッパメンバ25aの前側面に沿って配索されており、当該第2ハーネスWh2の末端(車両前部側の末端)はアッパメンバ25aの中央部分に至っている。また、第3ワイヤハーネスWh3(以下、第3ハーネスWh3と略す)は、センタメンバ25dに沿って配策されている。
図3は、ハーネス配策構造、詳しくは第1ハーネスWh1の配索構造を示す車両前部の要部拡大図であり、図4は、第1ハーネスWh1の配索構造を示す車両前部の要部断面図である。
図2~図4に示すように、第1ハーネスWh1は、シュラウド24(アッパメンバ25a)と、右側のエアガイド30と、シュラウドアッパメンバ26との間に形成される矩形の隙間Cを通じて、左右のエアガイド30の内外の領域Re1、Re2に亘って車幅方向に配索されている。
詳しくは、シュラウド24のアッパメンバ25aには、その上面前端から垂下する縦壁部41(本発明の「第1面」に相当する)とその下端から前方に延びる略水平は平面部42(本発明の「第2面」に相当する)とからなりかつ車幅方向に延在する段付部40が形成されている。この段付部40を上から覆おうようにシュラウドアッパメンバ26が形成されるとともに、当該シュラウドアッパメンバ26の先端に下向きに垂下する垂下部26aが設けられている。そして、このシュラウドアッパメンバ26の垂下部26aの前面に当接、又は近接するようにエアガイド30のアッパガイド部31cが設けられることで、図4に示すように、シュラウド24と、右側のエアガイド30と、シュラウドアッパメンバ26との間に、左右のエアガイド30の内側の領域Re1と外側の領域Re2とを連通する隙間Cが形成されている。
第1ハーネスWh1は、この段付部40に沿って配索され、固定部材50によってシュラウド24のアッパメンバ25aに固定されている。
図5(a)は、固定部材50の斜視図(下方から視た斜視図)であり、図5(b)は、固定部材50の正面図である。図3~図5(a)、(b)に示すように、固定部材50は、第1ハーネスWh1をアッパメンバ25aに固定するハーネス固定部52と、ハーネス固定部52から延びる脚部54とを有し、これらハーネス固定部52と脚部54とが同一の樹脂材料で一体成型された構成を有する。
ハーネス固定部52は、段付部40に沿って幅方向に延びる直方体状の形状を有する。ハーネス固定部52は、その長手方向に沿った分割線で分割可能な第1、第2の分割部53a、53bと、これらを開閉可能に連結するヒンジ部53cとを有し、両分割部53a、53bの間に第1ハーネスWh1を挟み込んだ状態で、これら分割部53a、53bが互いに係止されることで第1ハーネスWh1を保持する。
ハーネス固定部52の長手方向中央であって第2分割部53bの外壁面には、フックを備えた円筒状の軸状係止部55(本発明の「係止部」に相当する)が突設されている。この軸状係止部55が、前記段付部40の縦壁部41に形成された係止孔41aに差し込まれることで、ハーネス固定部52がアッパメンバ25aに係止され、第1ハーネスWh1がアッパメンバ25aに固定されている。
前記脚部54は、固定部材50の長手方向両端、具体的にはハーネス固定部52における第1分割部53aの長手方向両端に各々設けられている。各脚部54は、第1ハーネスWh1の軸方向に沿ってその一方側(図3の例では車幅方向の一方側)から視たときに、ハーネス固定部52から外向きに延びている。当例では、各脚部54は、前記段付部40の平面部42に向かって延びている。このように、ハーネス固定部52の長手方向両端に各々脚部54が設けられていることで、前記軸状係止部55を中心(支点)として固定部材50が回転することが規制される。
固定部材50は、シュラウド24と、右側のエアガイド30と、シュラウドアッパメンバ26との間に形成される前記隙間Cに配置されるようにアッパメンバ25aに固定さている。換言すれば、前記隙間Cに固定部材50が配置されるようにアッパメンバ25aの前記係止孔41aの位置が設定されている。当例では、固定部材50の長手方向の一端部が隙間Cに介在するように、アッパメンバ25aに対して固定部材50が固定されている。このように、前記隙間Cに固定部材50が配置されることで、図4に示すように、前記隙間Cが固定部材50によってある程度塞がれている。
ハーネス固定部52のうち前記第1分割部53aの外壁面(ハーネス固定部52のうち軸状係止部55が設けられる側とは反対側に位置する外壁面)には、前記隙間Cをより塞ぐべく、ハーネス固定部52から前方に向かって突出するリブ56が形成されている。当例では、当該リブ56および前記脚部54が本発明の「延設部」に相当する。
なお、第1ハーネスWh1の前記外皮チューブ3は、いわゆるコルゲートチューブと称されるチューブであり、固定部材50は、いわゆるコルゲートクリップと称される固定部材である。すなわち、図6に示すように、外皮チューブ3は、その外周面に、一定の間隔(所定間隔)で長手方向に並ぶ複数の周溝3aを備え、ハーネス固定部52(各分割部53a、53b)は、外皮チューブ3を外側から保持する内周面58を有し、当該内周面58には内向きに突出して前記周溝3aに突入する複数の突起部58aが備えられている。これにより、第1ハーネスWh1は、固定部材50によってアッパメンバ25aに固定されながらも、外皮チューブ3の内部に配索される電線1については、その長手方向への変位が許容されるようになっている。
以上、第1ハーネスWh1の配索構造について説明したが、第2ハーネスWh2の配索構造も、基本的には第1ハーネスWh1の配索構造と同等である。すなわち、第2ハーネスWh2は、シュラウド24と、左側のエアガイド30と、シュラウドアッパメンバ26との間に形成される矩形の隙間Cを通じて、アッパメンバ25aの段付部40に沿って左右のエアガイド30の内外の領域Re1、Re3に亘って車幅方向に配索されている。そして、前記隙間Cに配置されるようにアッパメンバ25aに係止された固定部材50によってシュラウド24に固定されている。
なお、第3ハーネスWh3は、センタメンバ25dに沿って配策され、コネクタ同士の嵌合により、第2ハーネスWh2に接続されている。
[作用効果]
以上、本発明の実施形態に係る車両前部のハーネス配索構造について説明したが、この構造によれば、シュラウド24とエアガイド30との間の隙間CにハーネスWh1、Wh2と共に固定部材50が配置されているので、当該隙間CにハーネスWh1、Wh2のみが配索される場合に比べて空気が漏れ(逃げ)難くなる。すなわち、車両前部から導入されて、左右のエアガイド30により冷却系部品20に集められる空気が、両エアガイド30の内側の領域Re1から前記隙間Cを通じて外側の領域Re2、Re3に漏れることを、固定部材50を利用して抑制することができる。従って、当該隙間Cを通じて空気が漏れることにより、冷却系部品20の冷却性能や車両10の空力性能が低下することを合理的な構成で抑制することができる。
特に、固定部材50は、ハーネスWh1、Wh2を保持するための部位であるハーネス固定部52に加え、このハーネス固定部52から外向きに延びる延設部を備えているので、すなわち、ハーネスWh1、Wh2の軸方向に沿ってその一方側から視たときにハーネス固定部52から外向きに延びる脚部54やリブ56を備えているので、前記隙間Cをより多く塞いで空気の漏れを抑制することができる。
しかも、固定部材50の上記脚部54は、上述した通り、固定部材50が軸状係止部55を中心(支点)として回転することを規制するものであるため、この固定部材50によれば、前記隙間Cを通じて空気が漏れることを防止する部分(隙間Cを塞ぐための部分)と固定部材50の回転を規制する部分とが兼用される。従って、合理的な固定部材50の構成で、前記隙間Cから空気が漏れること、ひいては冷却系部品20の冷却性能や車両10の空力性能が低下することを抑制できる。
また、ハーネスWh1、Wh2の前記外皮チューブ3がコルゲートチューブからなり、固定部材50がコルゲートクリップからなることで、上述の通り、ハーネスWh1、Wh2をアッパメンバ25aに固定しながらも、内部に配索される電線1については、その長手方向への変位が許容される。そのため、特定の経路に沿ってハーネスWh1、Wh2を固定しながらも、当該固定位置において電線1に張力が働いて当該電線1が断線するといったトラブルの発生を抑制することができるという利点もある。
[変形例]
上述した車両前部のハーネス配索構造は、本発明に係る車両前部のハーネス配索構造の好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構造は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態の固定部材50は、ハーネス固定部52に加えて、脚部54やリブ56といった延設部を備えており、当該延設部により隙間Cをより多く塞ぐ構成である。しかし、固定部材50の構成は、当該実施形態に限定されるものではなく、その形状は適宜変更可能である。例えば、固定部材50は、ハーネス固定部52のみで隙間Cの大部分を塞ぎ得るように形成されていてもよい。すなわち、ハーネス固定部52の断面積が隙間Cの断面積と同等となるように当該ハーネス固定部52が形成されることで、脚部54やリブ56といった延設部が省略された構成であってもよい。
また、上記実施形態では、固定部材50の長手方向一端部が隙間Cに介在するように、詳しくは、車両正面側から視たときに、固定部材50の長手方向一端部がエアガイド30(アッパガイド部31c)に重なるように当該固定部材50がシュラウド24(アッパメンバ25a)に固定されている。しかし、隙間Cに固定部材50が配置されていれば、その具体的な位置は実施形態に限定されるものではない。例えば、固定部材50の長手方向中央部がエアガイド30(アッパガイド部31c)に重なるように、当該固定部材50がシュラウド24に固定されてもよい。
10 車両
20 冷却系部品
24 シュラウド
26 シュラウドアッパメンバ
30 エアガイド
40 段付部
41 縦壁面(第1面)
42 平面部(第2面)
50 固定部材
54 脚部(延設部)
55 軸状係止部(係止部)
56 リブ(延設部)
C 隙間
Re1~Re3 領域
Wh1 第1ワイヤハーネス
Wh2 第2ワイヤハーネス
Wh3 第3ワイヤハーネス

Claims (5)

  1. 車体に固定され、ラジエータを含む冷却系部品を保持するシュラウドと、
    前記シュラウドの前方で上下方向に延在し、車両前方から導入される空気を前記冷却系部品に案内する左右一対のエアガイドと、
    前記シュラウドと前記エアガイドとの間に形成される隙間を通じて前記一対のエアガイドの内外の領域に亘って車幅方向に配索されるハーネスと、
    前記隙間に配置されて前記ハーネスを前記シュラウドに固定する固定部材と、を含み、
    前記固定部材は、前記ハーネスを前記シュラウドに固定するハーネス固定部と、前記ハーネスの軸方向に沿ってその一方側から視たときに、前記ハーネス固定部から外向きに延びる延設部と、を備えていることを特徴とする車両前部のハーネス配索構造。
  2. 請求項に記載の車両前部のハーネス配索構造において、
    前記シュラウドは、前記固定部材を係止する係止孔を備え、
    前記ハーネス固定部は、前記係止孔に差し込まれて当該ハーネス固定部を前記シュラウドに係止させる軸状の係止部を備えている、ことを特徴とする車両前部のハーネス配索構造。
  3. 請求項に記載の車両前部のハーネス配索構造において、
    前記シュラウドは、前記係止孔を備える第1面とこの第1面に対して略直角に繋がる第2面とからなり当該シュラウドの前部で車幅方向に延在する段付部を有し、
    前記ハーネス固定部は、前記段付部に沿って車幅方向に延びる形状を有し、その長手方向の一箇所に前記第1面に向かって突出する前記係止部を備え、
    前記延設部は、ハーネス固定部の前記長手方向における前記係止部の両側に設けられ、各々、前記第2面に向かって延びている、ことを特徴とする車両前部のハーネス配索構造。
  4. 請求項1乃至の何れか一項に記載のハーネス配策構造において、
    前記ハーネスは、外周面に所定間隔で周溝が並んだ外皮チューブを備え、
    前記ハーネス固定部は、前記外皮チューブを外側から保持する内周面と、当該内周面から内向きに突出して前記周溝に突入する複数の突起部とを備える、ことを特徴とする車両前部のハーネス配索構造。
  5. 車体に固定され、ラジエータを含む冷却系部品を保持するシュラウドと、
    前記シュラウドの前方で上下方向に延在し、車両前方から導入される空気を前記冷却系部品に案内する左右一対のエアガイドと、
    前記シュラウドと前記エアガイドとの間に形成される隙間を通じて前記一対のエアガイドの内外の領域に亘って車幅方向に配索されるハーネスと、
    前記隙間に配置されて前記ハーネスを前記シュラウドに固定する固定部材と、を含み、
    前記ハーネスは、外周面に所定間隔で周溝が並んだ外皮チューブを備え、
    前記ハーネス固定部は、前記外皮チューブを外側から保持する内周面と、当該内周面から内向きに突出して前記周溝に突入する複数の突起部とを備える、ことを特徴とする車両前部のハーネス配索構造。
JP2018201977A 2018-10-26 2018-10-26 車両前部のハーネス配索構造 Active JP7221023B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201977A JP7221023B2 (ja) 2018-10-26 2018-10-26 車両前部のハーネス配索構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201977A JP7221023B2 (ja) 2018-10-26 2018-10-26 車両前部のハーネス配索構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020066399A JP2020066399A (ja) 2020-04-30
JP7221023B2 true JP7221023B2 (ja) 2023-02-13

Family

ID=70389399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018201977A Active JP7221023B2 (ja) 2018-10-26 2018-10-26 車両前部のハーネス配索構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7221023B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006266089A (ja) 2005-03-22 2006-10-05 Calsonic Kansei Corp ラジエータコアサポートの配管構造
JP2007216748A (ja) 2006-02-15 2007-08-30 Calsonic Kansei Corp 車両用エアガイド

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006266089A (ja) 2005-03-22 2006-10-05 Calsonic Kansei Corp ラジエータコアサポートの配管構造
JP2007216748A (ja) 2006-02-15 2007-08-30 Calsonic Kansei Corp 車両用エアガイド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020066399A (ja) 2020-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10790653B2 (en) Wire harness
JP5985309B2 (ja) プロテクタ
JP4706408B2 (ja) ワイヤハーネスの配索構造
KR20110001013A (ko) 전원 연결 박스
JP4591434B2 (ja) ワイヤハーネスの配索方向規制材
JP5061920B2 (ja) 車載用の電気接続箱
US9270101B2 (en) Outer cover structure for wire harness
JP2007076620A (ja) ワイヤハーネスの配索構造
JP7221023B2 (ja) 車両前部のハーネス配索構造
JP2006320096A (ja) ワイヤハーネスのプロテクタ挿通構造
KR101529067B1 (ko) 전원 연결 박스
JP2017022898A (ja) ワイヤハーネス
JP2004338672A (ja) 車両の前端構造
JP4412150B2 (ja) グロメットを用いたワイヤハーネスの配索構造
KR200431758Y1 (ko) 박스의 케이블 엔트리장치
KR102027744B1 (ko) 듀얼 덕트 캐리어
JP2007104763A (ja) ワイヤハーネスの配索構造
JPH1159290A (ja) ワイヤーハーネス取付構造
JP2009273279A (ja) ワイヤハーネス用の保持具
JP2000186593A (ja) 燃料噴射制御ユニットの取付部構造
JP4680740B2 (ja) ワイヤハーネスの配索構造
JP2004336971A (ja) ハーネスの配索構造
JP7201553B2 (ja) リレーボックス
KR100957489B1 (ko) 케이블 엔트리
JP7266001B2 (ja) ワイヤハーネスのクランプ構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7221023

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350