JP7218902B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、例えばパチンコ機等の遊技機に関する。
従来より、所定の条件が成立すると抽選を行い、この抽選の結果にもとづいて図柄の可変表示を行う遊技機が知られている。そして、抽選の結果が特定の結果であることを示す特定の表示結果で表示されると、遊技者に有利な遊技状態に制御される。
この種の遊技機では、上記抽選の結果が特定の結果となる確率等、遊技において遊技者の有利不利に関わる確率を示す複数の設定値のうちいずれか1つの設定値を設定し、以後、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機が知られている(例えば、特許文献1の段落[0063]参照)。上記の設定値は、例えばホールの遊技機管理者等、権限を有する者が設定することができる。
特開2011-206588号公報
しかし、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機では、例えば、権限を有しない者によって不正に設定値の変更や設定値の確認が行われたり、ノイズ等により設定値が変更されてしまう等といった様々な問題が発生することが懸念される。また、上記の設定値は、ホールおよび遊技者のいずれにとっても重要な要素であるから、権限を有する者によって厳重に管理されるべきものであり、その管理には利便性も要求される。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、利便性の高い遊技機を提供することにある。
本発明に係る遊技機は、
遊技者にとっての有利度にかかわる設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能であり、前記設定値についての設定値情報を含む遊技の進行にかかわる情報を記憶可能な記憶手段(例えば、メインRAM103)を有する制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
前記記憶手段に記憶される情報を消去する操作に用いられる特定操作手段(例えば、バックアップクリアスイッチ330)と、
電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路)と、
を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、
前記設定操作手段がON操作された状態(例えば、S22がYES判定)で前記特定操作手段がON操作され(例えば、S23がYES判定)且つ電源が投入されると、前記設定値を変更することが可能な設定変更状態に制御する(例えば、S24の処理を実行する)状態制御手段と、
前記設定変更状態において前記設定値が変更されたのち(例えば、S2510、S2520の処理が実行されたのち)、前記設定操作手段がOFF操作されると(例えば、S2470がNO判定)、前記設定値を、変更されたのちの設定値に確定する(例えば、S2480の処理を実行する)設定値確定手段と、を有し、
前記状態制御手段は、
前記設定変更状態において電源の供給が停止され、その後電源が投入されたとき、前記設定操作手段がOFF操作であっても、前記設定変更状態で復電可能であって、
前記設定値確定手段は、前記設定変更状態において電源の供給が停止され、電源の供給が停止しているときに前記設定操作手段がOFF操作され、前記設定操作手段がON操作されることなく前記設定変更状態に制御されたときは、前記設定操作手段がON操作された後さらにOFF操作されたときに、前記設定値を、変更されたのちの設定値に確定可能であり、
前記遊技機は、
前記設定値の変更が行われたことを示す設定履歴情報と、履歴情報の閲覧が行われたことを示す閲覧履歴情報とを含む履歴情報のうち少なくともいずれかが示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)を備え、
前記表示制御手段は、前記情報画面が表示されたのち、所定条件が成立するまでは前記情報画面を表示可能であるものの、前記所定条件が成立すると、前記情報画面を非表示する情報画面表示制限手段を有し、
前記情報画面の表示は、前記情報画面が表示されない第1の表示(例えば、図79や図80のS3101のパスワード要求表示処理にが行われたときの表示)を行ってから、前記情報画面が表示される第2の表示(例えば、図78のS3120の設定変更・確認履歴画面表示処理が行われたときの表示)を行うことが可能であり、
前記所定条件が成立するまでの前記情報画面を表示可能である間に、前記設定操作手段とは異なる操作手段による操作が複数回行われたことによって前記設定履歴情報が示される情報画面の閲覧が複数回行われたとしても、前記表示制御手段が表示可能な情報画面には、前記設定操作手段に基づく1回の前記閲覧履歴情報として表示可能であり、
前記遊技機の性能表示データを表示可能な性能表示手段は、前記設定操作手段がON操作された状態からOFF操作されたとき前記性能表示データを報知することが可能である
ことを特徴とする。
記の遊技機によれば、利便性の高い遊技機を提供することが可能となる。
本発明によれば、利便性の高い遊技機を提供することが可能となる。
第1実施形態に係るパチンコ遊技機における外観を示す斜視図の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機における外観を示す分解斜視図の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の操作ボタン群を示す図の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機を背面側から示す斜視図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの外観を示す正面図の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの外観斜視図を示す一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットを右斜め上から見た前方分解斜視図を示す一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の第1特別図柄表示部及び第2特別図柄表示部を含むLEDユニットを示す正面図の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の機能フローを示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の大当りの確率を示すテーブルの一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときのメイン図柄の選択率についての一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインROMに記憶される特別図柄の変動時間決定テーブルの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブ制御回路のプログラムROMに記憶される装飾図柄決定テーブルの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインROMに記憶される特別図柄の変動時間決定テーブルの他の例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときのメイン図柄の選択率についての第1変形例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときのメイン図柄の選択率についての第2変形例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブ制御回路のプログラムROMに記憶される装飾図柄決定テーブルの変形例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる電源投入処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技許可処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機において、(a)設定処理の一例を示すフローチャート、(b)設定処理の他の例を示すフローチャート、である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機における設定変更処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機におけるバックアップクリア処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機における設定確認処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技復帰処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機における異常時処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機における電源断発生時処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによるシステムタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによるスイッチ入力検出処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる始動口入賞検出処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による設定チェック処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる主制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる時短カウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる変動パターンテーブル設定処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUによるメイン処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUによるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUによるコマンド送信処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUによるメッセージ設定処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUによるディレクトテーブル登録処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUによるメッセージ送信処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の拡張例1のパチンコ遊技機におけるリミッタ回数の選択率の一例を設定値毎に示すテーブルである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の拡張例4のパチンコ遊技機において、役物連続作動右ゲートを遊技球が通過する態様の一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の拡張例4のパチンコ遊技機において、役物連続作動左ゲートを遊技球が通過する態様の一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行されるホールメニュータスクの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のホールメニュー画面が液晶表示装置の表示領域に表示されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のホールメニュー表示処理が実行されたときに、液晶表示装置の表示領域に表示されるホールメニュー画面の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のホールメニュー表示処理が実行されたときに、液晶表示装置の表示領域に表示されるホールメニュー画面の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のホールメニュー再表示処理が実行されたときに、液晶表示装置の表示領域に表示されるホールメニュー画面の一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域にエラー内容が表示された画面の一例であり、(a)設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたことを示す画面、(b)始動口異常入賞エラーが発生したことおよび設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたことを示す画面、(c)設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたことおよび始動口異常入賞エラーの両方が発生している状態で、バックアップクリア処理が実行されたことを示す報知期間が経過したのちの画面、である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行されるホールメニュータスクの他の例であって、サブCPUにより設定値情報の適否を判定する設定判定処理を実行する場合のフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行されるホールメニュー処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域に表示されるエラー情報履歴画面の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の一例であって、図59から続くフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の初期画面の一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の設定変更・確認履歴画面において「Page」が選択されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の設定変更・確認履歴画面において、ページ更新を行うことができるページ更新画面の一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の設定変更・確認履歴画面において「クリア」が選択されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の設定変更・確認履歴画面において、各履歴データがクリアされたデータクリア画面の一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、初期画面の例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、「設定表示」が選択されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、設定値が新たに加えて表示されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、「Page」が選択されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、ページ更新を行うことができるページ更新画面の例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域に表示されるホールメニュー画面において、設定値を確認することが可能な設定変更・確認履歴画面が表示されるまでの操作手順の一例を示すフロー図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行されるメンテナンス処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のメンテナンス画面が液晶表示装置の表示領域に表示されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域に表示されるメンテナンス画面の一例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域にガイド初期画像が表示されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域にユニメモ初期画像が表示されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示領域にパスワード要求画面が表示されたときの一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1において、認証処理の例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1において、設定変更・確認履歴処理が実行されたときに、パスワード要求画面が液晶表示装置の表示領域に表示される例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1において、液晶表示装置の表示領域に表示されるパスワード要求画面の例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1において、入力したパスワードが不適であったときに液晶表示装置の表示領域に表示される画面の例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1における液晶表示装置16の表示領域に表示されるホールメニュー画面において、設定値を確認することが可能な設定変更・確認履歴画面が表示されるまでの操作手順の一例を示すフロー図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、認証処理に適用されるボリュームパスワードを発生するボリュームスイッチの構成例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、認証処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、設定変更・確認履歴処理が実行されたときに、パスワード要求画面が液晶表示装置の表示領域に表示される例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、液晶表示装置の表示領域に表示されるボリュームパスワード要求表示画面の例である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、設定変更・確認履歴情報の設定値確認手順の一例を示すフロー図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機のサブCPUにより実行される設定変更・確認履歴処理の変形例3に係る遊技システムの構成例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の変形例3に係る遊技システムを構成するパチンコ遊技機における設定変更・確認履歴処理の一例を示すフローチャートである 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の変形例3に係る遊技システムの携帯無線通信端末およびサーバ装置における設定変更・確認履歴処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の変形例3に係る遊技システムのパチンコ遊技機における二次元コードを含む設定変更・確認履歴画面の一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の変形例3に係る遊技システムにおける設定変更・確認履歴情報の設定値確認手順の一例を示すフロー図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の変形例3に係る遊技システムの携帯無線通信端末における二次元コード表示画面の一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の変形例3に係る遊技システムの携帯無線通信端末におけるパスワード入力画面の一例を示す図である。 第1実施形態に係るパチンコ遊技機の変形例3に係る遊技システムの携帯無線通信端末における設定変更・確認履歴画面の一例を示す図である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の第1特別図柄表示部及び第2特別図柄表示部を含むLEDユニットを示す正面図の一例である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機において、メインRAMの始動情報を保存するバッファ領域の構成を示す図であり、(A)その一例を示す図、(B)他の例を示す図である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の機能フローの一例を示す図である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り確率及び小当りの確率を示すテーブルの一例である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機において、非特定遊技状態における各遊技状態の一例を説明するための表である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の判定結果が大当りであるときの大当り図柄判定テーブルの一例である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の判定結果が小当りであるときの小当り図柄判定テーブルの一例である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブル番号設定テーブルの一例である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによるスイッチ入力検出処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる始動口入賞検出処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄変動開始領域チェック処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄変動パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる小当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる設定変更処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによるバックアップクリア処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機の普通電動役物の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間との関係の一例を示すタイムチャートであって、(a)LG状態、(b)HG状態、(c)RG状態、の場合を示す。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機において、各遊技状態における普通電動役物の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間との関係の他の例を示すタイムチャートである。 第2実施形態に係るパチンコ遊技機において、状態遷移の一例を示す図である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる電サポカウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特図短縮カウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである 第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる小当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の普通当り乱数判定テーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の普通図柄判定テーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の普通当り種類決定テーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる普通図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による普通図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の普通当り乱数判定テーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUにより実行される特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUにより実行される大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUにより実行される普通図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUにより実行される普通図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係るパチンコ遊技機の普通当り種類決定テーブルの一例である。 第5実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。 第5実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第5実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例ある。 第5実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例ある。 第5実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第5実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第5実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる大当り開始準備処理の一例を示すフローチャートである。 第5実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第5実施形態の変形例のパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによるST・GSTフラグ処理の一例を示すフローチャートである。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第6実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技の流れを説明するための図である。 第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。 第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。 第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。 第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。 第6実施形態の変形例に係るパチンコにおける遊技の流れを説明するための図である。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄変動パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる時短カウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる変動カウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによるアタッカー開放中処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによるV入賞装置開放終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機における第2特別図柄の変動時間の変動時間とV入賞口への遊技球の入賞タイミングとの関係を示すタイムチャートの一例であり、(A)Vシャッターが閉鎖してから1000msec後に時短遊技1回目の遊技を開始した場合、(B)Vシャッターが閉鎖してから3000msec後に時短遊技1回目の遊技を開始した場合、(C)Vシャッターの閉鎖直後に時短遊技1回目の遊技を開始した場合、のタイムチャートである。 第7実施形態に係るパチンコ遊技機において、時短遊技および保留遊技における第2特別図柄の変動表示の実行態様を説明するための図である。
[1.第1実施形態]
先ず、第1実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
[1-1.第1実施形態の遊技機の構成]
[1-1-1.外観構成]
まず、図1~図8を用いて、第1実施形態のパチンコ遊技機1の外観について説明する。図1は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1における外観を示す斜視図の一例である。図2は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1における外観を示す分解斜視図の一例である。図3は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1の操作ボタン群66を示す図の一例である。図4は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1を背面側から示す斜視図である。図5は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1における遊技盤ユニットの外観を示す正面図の一例である。図6は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1における遊技盤ユニット17の外観斜視図を示す一例である。図7は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1における遊技盤ユニット17を右斜め上から見た前方分解斜視図を示す一例である。図8は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1の第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74を含むLEDユニット70を示す正面図の一例である。また、図面に示されている方向は、正面視における方向である。したがって、例えば図面右方向に「左」と記載されているのは、当該図面が背面図であるため、図面上の「右」が正面視における「左」となる。同様に、図面左方向に「右」と記載されているものも、同様の理由により図面上の「左」が正面視における「右」となる。
なお、以下の説明では、特に説明がない限り、パチンコ遊技機1を遊技者から見て、手前側を前側とし、奥側を後側として、前後方向を規定する。また、パチンコ遊技機1を遊技者から見て、左手側を左側とし、右手側を右側として、左右方向を規定する。さらに、正面とは遊技者側から見た場合に視認できる側の面であり、背面とは遊技者の反対側から見た場合に視認できる側の面である。
図1、図2および図4~図7に示すように、パチンコ遊技機1は、木枠11、ベースドア12、ガラスドア13、皿ユニット14、発射装置15、液晶表示装置16、遊技盤ユニット17、払出ユニット18、及び、基板ユニット19を具備する。
木枠11は、正面視略矩形状の枠体である。木枠11には、前後方向に貫通する開口21が設けられる。木枠11の開口21には、ベースドア12が嵌め込まれる。ベースドア12は、各種の部材を支持するものである。具体的には、ベースドア12は、裏面側に払出ユニット18及び基板ユニット19を支持すると共に、表面側にガラスドア13や、皿ユニット14、発射装置15、液晶表示装置16及び遊技盤ユニット17を支持する。
ガラスドア13は、ベースドア12に対して開閉自在に軸着されるものである。ガラスドア13には、開口22、操作ボタン群66が設けられる。ガラスドア13の開口22には、透過性を有する保護ガラス23が配設される。保護ガラス23は、ガラスドア13がベースドア12に対して閉鎖された状態で後述する遊技盤ユニット17と前後方向に対向するように配置される。また、ガラスドア13の上部には、スピーカ24及びLED25が配設される。スピーカ24は、例えば音声での告知や、演出、エラー報知等を行うものである。LED25は、例えば光での告知や、演出等を行う演出用の発光手段であり、発光演出を実行できればLEDに限られず、例えばランプ等であってもよい。
図3に示すように、操作ボタン群66は、メインボタン662とセレクトボタン664とを有する。セレクトボタン664は、上セレクトボタン664a、下セレクトボタン664b、左セレクトボタン664cおよび右セレクトボタン664dを有する。以下において、セレクトボタン664と称するときは、上下左右セレクトボタン664a~664dの総称を意味する。
第1実施形態のパチンコ遊技機1は、メインボタン662およびセレクトボタン664のうち少なくともいずれか一方または両方を用いて、後述するガイドメニュー画面やホールメニュー画面等で操作を行うことができる。なお、操作ボタン群66を設ける位置は、ガラスドア13に限られず、皿ユニット14、例えば上皿26上等に設けてもよい。
皿ユニット14は、上皿26及び下皿27を一体化したユニット体である。皿ユニット14は、ベースドア12の前下部であって、ガラスドア13の下方に配置される。
上皿26は、遊技球を貯留するものであって、上皿26に貯留される遊技球は、発射装置15から後述する遊技領域20に向けて発射される。上皿26には、払出口61及び演出ボタン62が設けられる。貸し出される遊技球や賞球として払い出される遊技球は、払出口61から上皿26に払い出される。演出ボタン62は、所謂「CHANCEボタン」や、「プッシュボタン」等と呼ばれるものである。演出ボタン62は、遊技者によって操作される操作機能の他、所定の演出機能を有してもよい。所定の演出機能としては、例えば後述する特別図柄の大当り判定の結果にもとづいて上方に突出するような機能が相当する。
下皿27は、主に上皿26から溢れた遊技球を貯留するためのものである。下皿27には、払出口63が設けられる。上皿26から溢れた遊技球は、払出口63から下皿27に払い出される。
発射装置15は、上皿26に貯留された遊技球を、遊技領域20に向けて発射するためのものである。発射装置15は、ベースドア12の前右下部であって、皿ユニット14の右下方に配置される。発射装置15は、パネル体31、駆動装置(不図示)及び発射ハンドル32を具備する。
パネル体31は、発射装置15において皿ユニット14の右下部と一体化されるものである。発射ハンドル32は、パネル体31の表面側に配置される。前記駆動装置は、パネル体31の裏面側に配置され、例えば発射ソレノイド(図示せず)により構成される。こうして、発射装置15において、遊技者によって発射ハンドル32が操作されると、操作に応じた前記駆動装置の動作により遊技球が発射される。
液晶表示装置16は、特別図柄の大当り判定(以下、特別図柄の大当り判定を単に「大当り判定」や「特別抽選」と称することもある)の結果や、遊技に関する各種の演出画像を表示するものである。演出表示装置16の表示領域に表示される前記各種の演出画像には、例えば演出用識別図柄(装飾図柄)や、大当り判定の結果に応じた演出画像、大当り中の演出画像、デモ演出画像、特別図柄の変動表示(可変表示)の保留数等が含まれる。液晶表示装置16(より詳細には、液晶表示装置16の表示領域)は、遊技盤ユニット17の略中央(後述するセンターレール1742の内周側)に配置される。
なお、第1実施形態では、上記各種の演出画像を表示するものとして一つの液晶表示装置16を備えているが、二つの液晶表示装置を設けて、当該二つの液晶表示装置を用いて演出画像を表示するようにしても良い。
また、図4に示すように、第1実施形態のパチンコ遊技機1は、主制御回路100(後述する図9参照)を有する主制御基板30と、サブ制御回路200(後述する図9参照)を有するサブ制御基板40と、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路300(後述する図9参照)を有する払出・発射制御基板50と、電源を供給する電源供給回路338(後述する図9参照)を有する電源供給ユニット60と、電源スイッチ35と、バックアップクリアスイッチ330(後述する図9参照)とがそれぞれ設けられている。
第1実施形態のパチンコ遊技機1は、パチンコゲームにかかわる各種データが異なる複数の設定値(第1実施形態では「1」~「6」の6段階)が設けられている。設定「6」が遊技者に最も有利であり、設定値の値が小さくなるにつれて遊技者にとっての有利度も段階的に低くなる。
主制御基板30を収容する主基板ケース内には、設定値を変更する際に操作される設定スイッチ332、設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー328、性能表示モニタ334およびエラー報知モニタ336(いずれも後述の図9参照)が収容されている。性能表示モニタ334には、例えば後述する性能表示データや設定値が表示される。エラー報知モニタ336には、例えば後述するエラーコード等が表示される。なお、設定スイッチ332および設定キー328が主制御基板ケース内に収容されているのは、セキュリティ面を考慮して、パチンコ遊技機1の管理責任者(以下、「遊技機管理責任者」と称する)以外の第三者(例えば遊技者)が設定スイッチ332や設定キー328に容易にアクセスできないようにするためである。尚主基板ケース内とは、正に主基板ケースを開放しないと設定スイッチ332または/および設定キー328にアクセスできないものに加え、主基板ケースの設定スイッチ332および設定キー328の対応箇所にのみ切欠きがあり、遊技機管理責任者が管理する鍵を使用してパチンコ遊技機1を設置している島設備から当該パチンコ遊技機1を回動させて背面を露出させたときに、遊技機管理責任者が設定スイッチ332または/および設定キー328にアクセスできるようにされているものも含む。
遊技盤ユニット17は、保護ガラス23の後方に位置するように、ベースドア12の前方に配置される。遊技盤ユニット17の前側面には、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20が形成される。
図5~図7に示すように、遊技盤ユニット17は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20が形成される透明パネル172と、遊技領域20の略中央部に配置されるセンターユニット174と、普通電動役物ユニット400と、アタッカユニット500(以下、単に「大当り用アタッカユニット500」と称する場合もある)と、通過ゲート49と、裏ユニット176とを備える。センターユニット174、普通電動役物ユニット400、アタッカユニット500、及び通過ゲート49は、透明パネル172の前方側に設けられる。裏ユニット176は、遊技盤ユニット17を装飾するものであって、透明パネル172の後方側に設けられる。この裏ユニット176は、液晶表示装置16の表示領域の上部に配置される上部役物1000等(図7参照)の各役物を備える(以下、「役物群1000」と称する)。これらの各役物1000は、特別抽選の結果にもとづいて動作可能な演出役物として機能する。
透明パネル172には、後述する液晶表示装置16の表示領域が配置される部位に開口1722が形成されている。図5及び図7に示すように、透明パネル172の前面には、ガイドレール28が設けられるとともに遊技釘等が植設されている。発射装置15から発射された遊技球は、ガイドレール28から遊技領域20に向けて飛び出し、遊技釘等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域20の下方に向けて流下する。
ガイドレール28は、2つのレール状の部材(以下では、「外レール28a」及び「内レール28b」と称する。)により構成される。遊技領域20は、ガイドレール28によって区画(画定)される。内レール28bは、外レール28aと共に、発射された遊技球を遊技領域20の上部に案内するためのものである。内レール28bは、透明パネル172の左側において外レール28aの内側に配置される。
センターユニット174は、透明パネル172の開口1722の上方(液晶表示装置16の表示領域の上方)にセンターレール1742を備えており、正面視で円弧状に形成されている。センターレール1742は、遊技領域20の上部に配置されており、遊技領域20における遊技球の流下領域を、当該センターレール1742の左右に区分けするものである。
発射装置15によって発射された遊技球は、センターレール1742の左右に区分けされて遊技領域20を流下し、遊技領域20を流下する遊技球は、遊技盤ユニット17(詳しくは透明パネル172)に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向を変えながら下方へ向けて流下する。発射された遊技球は、発射ハンドル32の操作量に応じて流下領域が振り分けられる。具体的には、発射ハンドル32の操作量が小さい場合、発射された遊技球はセンターレール1742の左側領域を流下する。一方、発射ハンドル32の操作量が大きい場合、発射された遊技球はセンターレール1742の右側領域を流下する。なお、センターレール1742の左側領域に遊技球を流下させる打ち方は所謂「左打ち」と呼ばれ、センターレール1742の右側領域に遊技球を流下させる打ち方は所謂「右打ち」と呼ばれ、遊技者によって打ち分け可能とされている。
アタッカユニット500は、第1始動口420、大入賞口540及び特別電動役物600を一体化したユニット体である。アタッカユニット500は、遊技領域20内の略右下部であって、通過ゲート49の下方に配置される。
大入賞口540は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態の場合に開放可能な部分である。大入賞口540には、大入賞口スイッチ541が配設される(図9参照)。大入賞口540に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が大入賞口スイッチ541に検知される。大入賞口スイッチ541に遊技球が検知されると、予め設定された数の遊技球が払出口61から上皿26(又は、払出口63から下皿27)に払い出される。
特別電動役物600は、前後方向に進退可能なシャッタ610、及び当該シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620(図9参照)を具備する。特別電動役物600は、大入賞口540の上方に配置される。特別電動役物600は、大入賞口ソレノイド620によりシャッタ610が駆動されることによって、大入賞口540への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、大入賞口540への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態と、に移行(駆動)可能に構成される。特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1始動口420又は後述する第2始動口440に遊技球が入賞したときに行われる大当り判定の結果に基づいて、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。なお、第1始動口420又は後述する第2始動口440に遊技球が入賞したときに行われる大当り判定の結果は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74において、特別図柄の停止表示態様によって示される。
なお、この明細書において、単に「特別図柄」と称するときは、第1特別図柄および第2特別図柄の両方を意味するものとする。ただし、第1実施形態では特別図柄の数が2つ(第1特別図柄、第2特別図柄)であるが、特別図柄の数は1つであっても良い。
第1始動口420は、遊技球の入賞(通過)を条件に大当り判定の契機を与えると共に、大当り判定の結果を、液晶表示装置16や、後述する第1特別図柄表示部73に表示させる契機を与えるものである。第1始動口420には、第1始動口スイッチ421が配設される(図9参照)。第1始動口スイッチ421を遊技球が通過して第1始動口スイッチ421により検知されると、第1始動口420への遊技球の入賞となる。第1始動口スイッチ421に遊技球が検知されると、パチンコ遊技機1の内部(図9に示すメインCPU101)において大当り判定が行われると共に、予め設定された数の遊技球が払出口61から上皿26に又は払出口63から下皿27に払い出される(排出される)。なお、第1始動口420への遊技球の入賞は、左打ちによって行われる。
普通電動役物ユニット400は、第2始動口440、アウト口450及び普通電動役物460を一体化したユニット体である。普通電動役物ユニット400は、遊技領域20の略左下部に配置される。第2始動口440とアウト口450とは互いに隣接して配置されており、第2始動口440が正面視で右側に、アウト口450が正面視で左側に配置されている。従来、普通電動役物ユニット400は例えば第1始動口420の下方に配置されるものが多かった。しかし、近年、液晶表示装置16をより大型化することが要求されており、第1始動口420の下方に配置することが困難となっている。そこで第1実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技領域20の略左下部に普通電動役物ユニット400を配置するようにしている。
第2始動口440は、遊技球の入賞(通過)を条件に大当り判定の契機を与えると共に、大当り判定の結果を、液晶表示装置16や、後述する第2特別図柄表示部74に表示させる契機を与えるものである。第2始動口440には、第2始動口スイッチ441が配設される(図9参照)。第2始動口スイッチ441を遊技球が通過して第2始動口スイッチ441により検知されると、第2始動口440への遊技球の入賞となる。第2始動口スイッチ441に遊技球が検知されると、パチンコ遊技機1の内部(図9に示すメインCPU101)において大当り判定が行われると共に、予め設定された数の遊技球が、払出口61から上皿26に又は払出口63から下皿27に払い出される(排出される)。第2始動口440は、普通電動役物460によって入賞困難性が決定される。なお、第2始動口440への遊技球の入賞は、原則として右打ちによって行われる。
普通電動役物460は、右方向に回動可能な羽根部材4620、電チューソレノイド4630(例えば、図9参照)及び当該電チューソレノイド4630の動力を羽根部材4620に伝達する動力伝達機構(不図示)を具備する。普通電動役物460は、電チューソレノイド4630により羽根部材4620が駆動されることによって、遊技球の通過が容易な開放状態と遊技球の通過が困難な閉鎖状態との間で移行(駆動)可能に構成される。羽根部材4620が駆動されているときに当該羽根部材4620の上方を遊技球が通過すると、当該遊技球は、第2始動口440に入賞するか、アウト口450からパチンコ遊技機1の外部に排出される。普通電動役物460(羽根部材4620)による開閉駆動は、普通図柄表示部71において普通図柄が特定の停止表示態様となった場合に、所定の期間及び回数だけ行われる。
通過ゲート49は、遊技球の入賞(通過)を条件に普通図柄判定(以下、「普通抽選」と称する)の契機を与えるものである。通過ゲート49は、センターユニット174の下方右側であって、アタッカユニット500の上方右側に配置される。通過ゲート49には、通過ゲートスイッチ491が配設される(図9参照)。通過ゲート49に遊技球が通過すると、当該通過した遊技球が通過ゲートスイッチ491に検知される。通過ゲートスイッチ491に遊技球が検知されると、パチンコ遊技機1の内部(図2に示すメインCPU101)において普通抽選が行われる。なお、通過ゲート49への遊技球の通過は、右打ちによって行われる。
アタッカユニット500は、第1始動口420、大入賞口540及び特別電動役物600を一体化したユニット体である。アタッカユニット500は、遊技領域20の略右下部に配置される。アタッカユニット500が遊技領域20の略右下部に配置されるのは、近年、液晶表示装置16をより大型化することが要求されており、アタッカユニット500等の各種部材を遊技領域20に配置するには、かかる大型化された液晶表示装置16を回避する必要があるためである。
大入賞口540は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態の場合に開放可能な部分である。大入賞口540には、大入賞口スイッチ541が配設される(図9参照)。大入賞口540に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が大入賞口スイッチ541に検知される。大入賞口スイッチ541に遊技球が検知されると、予め設定された数の遊技球が払出口61から上皿26(又は、払出口63から下皿27)に払い出される(排出される)。
特別電動役物600は、前後方向に進退可能なシャッタ610、及び当該シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620(図9参照)を具備する。特別電動役物600は、大入賞口540の上方に配置される。特別電動役物600は、大入賞口ソレノイド620によりシャッタ610が駆動されることによって、大入賞口540への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、大入賞口540への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態と、に移行(駆動)可能に構成される。特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
なお、この明細書において、単に「特別図柄」と称するときは、第1特別図柄および第2特別図柄の両方を意味するものとする。同様に、単に「特別抽選」と称するときは、第1特別図柄の当り判定(以下、「第1特別抽選」と称する)及び第2特別図柄の当り判定(以下、「第2特別抽選」と称する)の両方を意味するものとする(第2実施形態についても同様)。
遊技盤ユニット17の左下部及び右下部には、複数の一般入賞口53が配置されており、一般入賞口53に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が一般入賞口スイッチ531に検知される。一般入賞口スイッチ531に遊技球が検知されると、予め設定された数の遊技球が払出装置340から払い出され、払出口61を通って上皿26(又は、払出口63を通って下皿27)に払い出される(排出される)。なお、一般入賞口スイッチ531は、複数の一般入賞口に共通するスイッチとして設けても良いし、複数の一般入賞口のうちいずれの一般入賞口に入賞したかを検知できるように各々の一般入賞口に対応させて設けても良い。
なお、第1実施形態においては、第1始動口420及び第2始動口440の賞球数は3個、一般入賞口53の賞球数は15個、大入賞口540の賞球数は15個にそれぞれ設定されている。この値(賞球数)は、任意に設計変更可能である。
アウト口57は、上述したアウト口450とは別に設けられており、遊技領域20の中央最下部(遊技球の流下方向における最下流位置)に配置される。アウト口57は、発射された遊技球が、いずれの始動口や入賞口にも入賞しなかった場合に、最終的に流入される。
LEDユニット70は、遊技盤ユニット17の右下部であって、ガイドレール41の外側に配置される(図5、図6参照)。LEDユニット70は、各種の表示部を一体化したユニット体である。具体的には、LEDユニット70は、前記各種の表示部として、普通図柄表示部71、普通図柄用保留表示部72、第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74、第1特別図柄用保留表示部75及び第2特別図柄用保留表示部76を具備する。
普通図柄表示部71は、普通図柄ゲームに対する判定(普通抽選)の結果を表示するものである。ここで、普通図柄ゲームとは、判定(普通抽選)の結果によって普通電動役物460を駆動して開放状態とするか否かを決定するゲームを指す。普通図柄表示部71は、表示LED71a・71bを具備する。表示LED71a・71bは、変動表示(可変表示)の開始条件が成立すると、交互に点灯・消灯を繰り返す変動表示を開始する。表示LED71a・71bの点灯・消灯による組み合わせ(表示パターン)は、普通図柄として表示される。表示LED71a・71bは、変動表示を開始した後、所定の期間経過後に停止表示を行う。
判定(普通抽選)の結果が当り(以下「普通当り」と称する)である場合、表示LED71a・71bの点灯・消灯の組み合わせ(普通図柄)が特定の停止表示態様となる。こうして、普通図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、普通電動役物460を開放状態とすることが決定し、普通電動役物460が所定のパターンで開閉駆動し、第2始動口440への遊技球の入賞が困難又は不可能な態様から入賞が容易な態様に変更される。
普通図柄用保留表示部72は、保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(以下、「普通図柄の変動表示の保留数」と称する)を表示するものである。普通図柄用保留表示部72は、表示LED72a・72bを具備する。普通図柄用保留表示部72は、表示LED72a・72bの点灯・消灯の組み合わせによって普通図柄の変動表示の保留数を表示する。例えば、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、表示LED72aが点灯すると共に、表示LED72bが消灯する。また、普通図柄の変動表示の実行が2回分保留されている場合には、表示LED72aが点灯すると共に、表示LED72bが点灯する。また、普通図柄の変動表示の実行が3回分保留されている場合には、表示LED72aが点滅すると共に、表示LED72bが点灯する。また、普通図柄の変動表示の実行が4回分保留されている場合には、表示LED72aが点滅すると共に、表示LED72bが点滅する。
第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74は、特別図柄ゲームに対する判定(大当り判定)の結果を表示するものである。ここで、特別図柄ゲームとは、判定(大当り判定)の結果によって遊技状態の移行又は維持を決定するゲームを指す。
第1特別図柄表示部73は、8個のLEDからなる表示LED群73aを具備する。表示LED群73aは、第1始動口420への遊技球の入賞(始動入賞)を契機として変動表示を行うと共に、当該遊技球の入賞に基づく大当り判定の結果を表示する。表示LED群73aは、変動表示の開始条件が成立すると、8個のLEDがそれぞれ点灯・消灯を繰り返す変動表示を開始する。表示LED群73aにおいて、8個のLEDの点灯・消灯による組み合わせ(表示パターン)は、特別図柄として表示される。表示LED群73aは、変動表示を開始した後、所定の期間経過後に停止表示を行う。
第1始動口420への遊技球の入賞に基づく大当り判定の結果が大当りである場合、表示LED群73aの8個のLEDの点灯・消灯の組み合わせ(特別図柄)が特定の停止表示態様となる。こうして、特別図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、遊技状態の移行が決定し、シャッタ610が所定のパターンで開閉駆動し、大入賞口540に遊技球が入賞可能な遊技状態となる。なお、以下の説明では、第1始動口420への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄表示部73に変動表示される特別図柄を、第1特別図柄と称する。
第2特別図柄表示部74は、8個のLEDからなる表示LED群74aを具備する。表示LED群74aは、第2始動口440への遊技球の入賞(始動入賞)を契機として変動表示を行うと共に、当該遊技球の入賞に基づく大当り判定の結果を表示する。表示LED群74aは、変動表示の開始条件が成立すると、8個のLEDがそれぞれ点灯・消灯を繰り返す変動表示を開始する。表示LED群74aにおいて、8個のLEDの点灯・消灯による組み合わせ(表示パターン)は、特別図柄として表示される。表示LED群74aは、変動表示を開始した後、所定の期間経過後に停止表示を行う。
第2始動口440への遊技球の入賞に基づく大当り判定の結果が大当りである場合、表示LED群74aの8個のLEDの点灯・消灯の組み合わせ(特別図柄)が特定の停止表示態様となる。こうして、特別図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、遊技状態の移行が決定し、シャッタ610が所定のパターンで開閉駆動し、大入賞口540に遊技球が入賞可能な遊技状態となる。なお、以下の説明では、第2始動口440への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄表示部74に変動表示される特別図柄を、第2特別図柄と称する。
このように、第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74の表示LED群73a・74aにおいて、第1又は第2特別図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、通常の遊技状態(通常遊技状態)から遊技者に有利な状態である大当り遊技状態への移行が決定する。なお、第1実施形態において、大当り判定は、第1始動口420への遊技球の入賞に基づく大当り判定と、第2始動口440への遊技球の入賞に基づく大当り判定と、が含まれる。すなわち、大当り判定の結果が大当りである場合には、大入賞口540が開放されるラウンド遊技が所定ラウンド数にわたって実行される大当り遊技状態に移行される。
第1特別図柄用保留表示部75及び第2特別図柄用保留表示部76は、保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(以下、「特別図柄の変動表示の保留数」と称する)を表示するものである。第1特別図柄用保留表示部75は、表示LED75a・75bを具備する。第2特別図柄用保留表示部76は、表示LED76a・76bを具備する。第1特別図柄用保留表示部75及び第2特別図柄用保留表示部76は、表示LED75a・75b及び76a・76bの点灯・消灯によって特別図柄の変動表示の保留数を表示する。表示LED75a・75b及び76a・76bの点灯・消灯の表示態様は、普通図柄用保留表示部72の表示LED72a・72bと同様である。
[1-1-2.電気的構成]
次に、図9を用いて、パチンコ遊技機1の制御回路について説明する。図9は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
図9に示すように、パチンコ遊技機1は、主に、遊技の制御を行う主制御回路100と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路200と、払出・発射制御回路300と、電源供給回路338と、から構成される。
主制御回路100は、メインCPU101、メインROM102(読み出し専用メモリ)及びメインRAM103(読み書き可能メモリ)等を具備しており、主基板ケース内に収容されている。
メインCPU101には、メインROM102や、メインRAM103等が接続される。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM102には、メインCPU101によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。
メインRAM103は、メインCPU101の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有し、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能である。なお、第1実施形態においては、メインCPU101の一時記憶領域としてメインRAM103を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
メインRAM103には、特別図柄ゲームの情報が始動記憶として記憶される記憶領域が設けられる。具体的には、メインRAM103には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が始動記憶として記憶される第1特別図柄始動記憶領域(0)と、上限4回分の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が始動情報として記憶される第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)と、が設けられる。また同様に、メインRAM103には、変動中の第2特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が始動情報として記憶される第2特別図柄始動記憶領域(0)と、上限4回分の第2特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が始動情報として記憶される第2特別図柄始動記憶領域(1)から第2特別図柄始動記憶領域(4)と、が設けられる。
また、主制御回路100は、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路104や、I/Oポート105、コマンド出力ポート106、バックアップコンデンサ107等を具備する。初期リセット回路104は、メインCPU101に接続される。I/Oポート105は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU101に送信したり、メインCPU101からの出力信号を各種の装置に送信したりするものである。コマンド出力ポート106は、メインCPU101からのコマンドをサブ制御回路200に送信するものである。バックアップコンデンサ107は、電断(電源OFF)時において、例えばメインRAM103に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM103に記憶されている各種データを保持するものである。
また、主制御回路100には、各種の装置(部材)が接続されている。
例えば、主制御回路100には、普通図柄表示部71や、普通図柄用保留表示部72、第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74、第1特別図柄用保留表示部75、第2特別図柄用保留表示部76、普通電動役物460の羽根部材4620を駆動する電チューソレノイド4630、シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620等が接続されている。主制御回路100は、信号を送信することにより、これらの装置(部材)の動作を制御することができる。また、主制御回路100には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する機能等を有する呼出装置(不図示)や、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ700にデータ送信するために用いる外部端子板323が接続されている。
また、主制御回路100には、第1始動口スイッチ421や、第2始動口スイッチ441、通過ゲートスイッチ491、大入賞口スイッチ541、一般入賞口スイッチ531、性能表示モニタ334等が接続されている。主制御回路100には、これらの部材で遊技球が検知された場合に、当該部材から所定の検知信号が供給される。また、主制御回路100には、電断時におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ330等が接続されている。
さらに、主制御回路100には、設定キー328および設定スイッチ332も接続されている。設定キー328は、後述の設定変更処理や設定確認処理を実行するための契機となる鍵または鍵に類するものである。設定スイッチ332は、押下操作可能であり、後述の設定変更処理の際に、セットされている設定値を変更するためのものである。上述したとおり、設定キー328および設定スイッチ332は、遊技機管理責任者以外の第三者(例えば遊技者)が容易にアクセスできないように主基板ケース内に収容されている。
また、主制御回路100には、払出・発射制御回路300が接続されている。払出・発射制御回路300には、遊技球の払い出しを行う払出装置340や、遊技球の発射を行う発射装置15、カードユニット360等が接続されている。払出装置340は、払出ユニット18に設けられる。カードユニット360には、球貸し操作パネル370が接続され、当該球貸し操作パネル370への遊技者の操作に応じた信号が供給される。
払出・発射制御回路300は、主制御回路100から供給される賞球制御コマンドや、カードユニット360から供給される貸し球制御信号を受け取ると、払出装置340に対して所定の信号を送信し、払出装置340に遊技球を払い出させる制御を行う。また、払出・発射制御回路300は、発射ハンドル32が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されると、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノイド(図示せず)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
さらに、コマンド出力ポート106には、サブ制御回路200(コマンド入力ポート208)が接続されている。サブ制御回路200は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置16における表示制御や、スピーカ24から発生させる音声に関する制御、LED25の光に関する制御等を行う。
なお、第1実施形態においては、主制御回路100からサブ制御回路200にコマンドを供給する一方、サブ制御回路200から主制御回路100に信号を供給できないように構成したが、これに限らず、サブ制御回路200から主制御回路100に信号を送信できるように構成してもよい。
サブ制御回路200は、サブCPU201、プログラムROM202、バックアップメモリとして機能するワークRAM203、表示制御回路204、音声制御回路205、LED制御回路206、役物制御回路207およびコマンド入力ポート208等を具備する。サブ制御回路200は、主制御回路100からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、サブ制御回路200には、演出ボタン62の操作によってON/OFFされる演出ボタンスイッチ621、メインボタン662の操作によってON・OFFされるメインボタンスイッチ6621、および、各セレクトボタン664a~664dの操作によってON・OFFされるセレクトボタンスイッチ6641a~6641dが接続されている。なお、実際には、各セレクトボタン664a~664dに対応するセレクトボタンスイッチ6641a~6641dが夫々設けられているが、図9では、便宜上、これらをまとめてセレクトボタンスイッチ6641と示している。
サブCPU201は、プログラムROM202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU201は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに従って、サブ制御回路200の制御を行う。
プログラムROM202には、サブCPU201によりパチンコ遊技機1の遊技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。
なお、第1実施形態においては、プログラムやテーブル等が記憶される記憶手段として、メインROM102及びプログラムROM202を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよい。例えば、前記記憶手段として、ハードディスク装置や、CD-ROM及びDVD-ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体を用いてもよい。また、前記プログラムやテーブル等は、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にダウンロードされ、ワークRAM203等に記録されるものでもよい。さらに、前記プログラムやテーブル等は、各々異なる記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM203は、サブCPU201の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、第1実施形態においては、サブCPU201の一時記憶領域としてワークRAM203を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路204は、液晶表示装置16における表示制御を行うための回路である。表示制御回路204は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)や、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を具備する。
表示制御回路204は、サブCPU201から供給されるデータに応じて、液晶表示装置16に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる。表示制御回路204は、サブCPU201から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置16に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、液晶表示装置16に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像データや、背景画像データ、演出用画像データ等の、遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路204は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで液晶表示装置16に供給する。液晶表示装置16に画像信号が供給されると、液晶表示装置16に当該画像信号に関する画像が表示される。こうして、表示制御回路204は、液晶表示装置16に遊技に関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路205は、スピーカ24から発生させる音声に関する制御を行うための回路である。音声制御回路205は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する)等を具備する。
前記音源ICは、スピーカ24から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU201から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ24から音声を発生させる。
LED制御回路206は、装飾LED等を含むLED25の制御を行うための回路である。LED制御回路206は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路や、複数種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を具備する。
役物制御回路207は、各役物の制御を行うための回路である。役物制御回路207は、各役物に対して、駆動信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動作パターンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を有する。
また、駆動回路は、サブCPU201から供給される役物作動命令に応じて、役物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パターンに対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また、点灯回路は、サブCPU201から供給される点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制御信号を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート208は、主制御回路100送信されたコマンドを受信するものである。
払出・発射制御回路300は、パチンコ遊技機1からの賞球や貸球の払い出しを制御するものであり、この払出・発射制御回路300には、遊技球を払い出すための払出装置340、遊技球を発射するための発射装置15、電断時におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ330等が接続されている。
電源供給回路338は、パチンコ遊技機1で遊技を行うために必要な電源電圧を、主制御回路100、サブ制御回路200、払出・発射制御回路300等に供給するために作成する電源回路である。
電源供給回路338には、電源スイッチ35等が接続されている。電源スイッチ35は、パチンコ遊技機1に必要な電源を供給するときにON操作するものである。
なお、設定キー328および設定スイッチ332は、上述したように主制御回路100に接続されているが、これに代えて、電源供給回路338に接続されるようにしても良い。この場合であっても、遊技機管理責任者以外の第三者(例えば遊技者)が設定スイッチ332や設定キー328に容易にアクセスできないように、所定のケース内に収容されていることが好ましい。このような場合であっても、所定のケース内とは、正に当該ケースを開放しないと設定スイッチ332や設定キー328にアクセスできないものに加え、上記ケースの設定スイッチ332および設定キー328の対応箇所にのみ切欠きがあり、遊技機管理責任者が管理する鍵を使用してパチンコ遊技機1を設置している島設備から当該パチンコ遊技機1を回動させて背面を露出させたときに、遊技機管理責任者が設定スイッチ332または/および設定キー328にアクセスできるようにされているものも含む。
ここで、性能表示モニタ334に表示される表示内容について説明する。性能表示モニタ334には、メインCPU101の制御により性能表示データが表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000発)の遊技球の発射に対して大当り遊技状態以外で払い出された遊技球の割合を示すデータであり、ベース値とも呼ばれる。
払出・発射制御回路300は、過去の遊技履歴に基づいてベース値を集計し、集計結果をメインRAM103の作業領域のうち後述する特定作業領域に記憶する。この特定作業領域については後述するが、後述のバックアップクリア処理が行われてもデータがクリアされない領域である。なお、ベース値の集計は、所定の操作が行われたことに基づいて行われるようにしても良いし、常に集計を行って性能表示モニタ334にベース値が常時表示されるようにしても良い。
払出・発射制御回路300は、初期電源投入(パチンコ遊技機1が製造されたのち初めての電源投入)から現在までの全遊技履歴に基づいて全ベース値の集計を実行する全履歴集計手段と、設定値毎の過去の遊技履歴に基づいて設定値別ベース値の集計を実行する設定値別履歴集計手段とを備える。
例えば遊技機管理責任者等によって全ベース値の表示操作が行われると、全履歴集計手段は、上記の全ベース値の集計を実行する。全履歴集計手段により集計された全ベース値は、メインCPU101によって性能表示モニタ334に表示される。また、設定値別ベース値の表示操作が行われると、設定値別履歴集計手段は、設定値別ベース値の集計を実行する。設定値別履歴集計手段により集計された設定値別ベース値は、メインCPU101によって性能表示モニタ334に表示される。
設定値別履歴集計手段は、要求(操作)に応じて、任意の設定値についてのベース値のみを集計することもできる。この場合、セットされている設定値についてのベース値だけでなく、セットされている設定値以外の他の設定値についてのベース値を集計することもできる。したがって、メインCPU101は、後述する設定変更処理を実行することなく、他の設定値についてのベース値を性能表示モニタ334に表示することができる。
なお、メインCPU101は、例えば遊技機管理責任者等による操作に応じて、全履歴集計手段により集計された全ベース値と、設定値別履歴集計手段により集計された設定値別ベース値との両方を性能表示モニタ334に表示することもできるし、これらのうちいずれか一方のみを選択的に性能表示モニタ334に表示することもできる。
また、メインCPU101は、特定の設定値のベース値のみを性能表示モニタ334に表示しても良いし、全設定値のベース値を一覧で表示しても良い。また、全ベース値と設定値別ベース値との両方を一覧で表示しても良い。全設定値のベース値を一覧で表示する場合や、全ベース値と設定値別ベース値との両方を一覧で表示する場合には、性能表示モニタ334と他の表示手段との両方を使って表示するようにしても良い。
また、メインCPU101は、全履歴集計手段と設定値別履歴集計手段とを備えるが、これらに加えてまたは設定値別履歴集計手段に代えて、後述する設定変更処理が実行されてから現在までの遊技履歴に基づいて設定変更後ベース値を集計する設定変更後履歴集計手段を備えるようにしても良い。この場合、メインCPU101は、設定変更後ベース値の表示操作に基づいて設定変更後の設定値別ベース値を性能表示モニタ334に表示することができる。
このように、全ベース値と、設定値別ベース値または/および設定変更後の設定値別ベース値とのうち全部または一部が性能表示モニタ334に表示されるようにすることで、パチンコ遊技機1における過去の遊技履歴に基づく情報を容易に確認することが可能となる。
なお、第1実施形態ではベース値を性能表示モニタ334に表示するようにしたが、遊技球の総払出数に対し、特別電動役物(大入賞口)、普通電動役物への入球により払い出された遊技球数(役物による払出)の割合を表示するようにしてもよい。また、それは総発射数に対する表示でもよく、さらに特別電動役物(大入賞口)により払い出された遊技球数の割合を表示するものでもよい。またそれらを設定別に表示してもよい。
また、エラー報知モニタ336には、後述するエラーコードが表示される。このエラー報知モニタ336には、エラーコードの他に、後述する設定変更処理中であることを示す設定変更中コード、後述設定確認処理中であることを示す設定確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中において、特別図柄表示装置において通常では表示することのない図柄(設定変更図柄)を表示するようにしてもよい。
[1-2.機能フロー]
次に、図10を用いて、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1の機能フローについて説明する。図10は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1の機能フローを示す図である。
図10に示すように、パチンコゲームは、ユーザの操作により遊技球が発射され、その遊技球が各種入賞した場合に遊技球の払出制御処理が行われるゲームである。また、パチンコゲームには、特別図柄を用いる特別図柄ゲーム、普通図柄を用いる普通図柄ゲームが含まれる。
特別図柄ゲームにおいて「大当り」となったときや、普通図柄ゲームにおいて「普通当り」となったときには、相対的に、遊技球が入賞する可能性が増大し、遊技球の払出制御処理が行われ易くなる。
また、各種入賞には、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の変動表示が行われるための一つの条件である特別図柄始動入賞や、普通図柄ゲームにおいて普通図柄の変動表示が行われるための一つの条件である普通図柄始動入賞も含まれる。
以下、特別図柄ゲーム及び普通図柄ゲームの処理フローの概要を説明する。特別図柄ゲーム及び普通図柄ゲームは、メインCPU101により制御処理として実行される。
(1)特別図柄ゲームにおいて特別図柄始動入賞があった場合には、各種カウンタ(例えば大当り判定用カウンタや図柄決定用カウンタ)からそれぞれ各種乱数値(例えば大当り判定用乱数値や図柄乱数値)が抽出(取得)され、抽出された各乱数値が記憶される(図10に示す特別図柄ゲーム中の特別図柄始動入賞処理のフロー参照)。
また、図10に示すように、特別図柄ゲーム中の特別図柄制御処理では、最初に、特別図柄の変動表示を開始する条件が成立したか否かが判別される。この判別処理では、特別図柄始動入賞によって乱数値等の各種データが記憶されているか否かを参照し、乱数値等の各種データが記憶されていることを一つの条件として、特別図柄の変動表示を開始する条件が成立したと判別する。
次いで、特別図柄の変動表示を開始する場合、大当り判定用カウンタから抽出された大当り判定用乱数値が参照され、「大当り」とするか否かの大当り判定が行われる。その後、停止図柄決定処理が行われる。この処理では、図柄決定用カウンタから抽出された図柄乱数値と、上述した大当り判定の結果とが参照され、停止表示させる特別図柄を決定する。
次いで、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、変動パターン決定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値と、上述した大当り判定の結果と、上述した停止表示させる特別図柄とが参照され、特別図柄の変動パターン(可変表示パターン)を決定する。
次いで、演出パターン決定処理が行われる。この処理では、演出パターン決定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値と、上述した大当り判定の結果と、上述した停止表示させる特別図柄と、上述した特別図柄の変動パターンとが参照され、特別図柄の変動表示に伴って実行する演出パターンを決定する。
次いで、決定された大当り判定の結果、停止表示させる特別図柄、特別図柄の変動パターン、及び、特別図柄の変動表示に伴う演出パターンが参照され、特別図柄の変動表示の制御を行う変動表示制御処理、及び、所定の演出を行う演出制御処理が実行される。
そして、変動表示制御処理及び演出表示制御処理が終了すると、「大当り」となるか否かが判定される。この判定処理において、「大当り」となったと判定されると、大当り遊技状態を行う大当り遊技状態制御処理が実行される。なお、大当り遊技状態では、上述した各種入賞の可能性が増大する。一方、「大当り」とならなかったと判定されると、大当り遊技状態制御処理が実行されない。
「大当り」とならなかったと判定された場合、又は、大当り遊技状態制御処理が終了した場合には、遊技状態を移行させるための遊技状態移行制御処理が行われる。この遊技状態移行制御処理では、大当り遊技状態とは異なる通常時の遊技状態の管理が行われる。
通常時の遊技状態としては、例えば、上述した大当り判定において、所定の確率で「大当り」と判定される遊技状態(以下、「通常遊技状態」という)や、「大当り」と判定される確率が通常遊技状態よりも増大する遊技状態(以下、「高確率遊技状態」という)や、後述する普通当り判定の結果として特別図柄始動入賞が得られやすくなる遊技状態(以下、「時短遊技状態」という)などが挙げられる。その後、再度、特別図柄の変動表示を開始させるか否かの判別処理を行い、その後は、上述した特別図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
なお、第1実施形態のパチンコ遊技機1において、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞した場合には、該始動入賞時に抽出される各種データ(大当り判定用乱数値、図柄乱数値等)が、特別図柄の変動表示を開始する条件が成立するまで記憶される。このように、特別図柄の変動表示を開始する条件が成立するまで各種データ(例えば大当り判定用乱数値等)を記憶することを「保留」といい、保留される各種データを始動情報という。
すなわち、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞した場合には、該始動入賞に対応する特別図柄の変動表示の実行が保留され、現在実行されている特別図柄の変動表示終了後に保留されている特別図柄の変動表示が順に開始される。以下では、保留されている特別図柄についての各種データを「保留球」ともいう。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、後述するように、2種類の特別図柄始動入賞(第1始動口入賞及び第2始動口入賞)を設け、各特別図柄始動入賞に対して最大4個まで特別図柄の変動表示の実行を保留することができる。すなわち、第1実施形態では、第1特別図柄の4個と第2特別図柄の4個とで合計最大8個まで、特別図柄の変動表示の実行を保留することができる。
なお、図10には示されていないが、第1実施形態のパチンコ遊技機1は、上述した保留球の情報に基づいて保留球の当落(「大当り」当選の有無)を判定し、さらに、その判定結果に基づいて所定の演出を行う機能、すなわち先読み演出機能を備えている。
(2)普通図柄ゲームにおいて普通図柄始動入賞があった場合には、普通当り判定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値が記憶される(図10に示す普通図柄ゲーム中の普通図柄始動入賞処理のフロー参照)。
また、図10に示すように、普通図柄ゲーム中の普通図柄制御処理では、最初に、普通図柄の変動表示を開始する条件が成立したか否かが判別される。この判別処理では、普通図柄始動入賞によって乱数値が記憶されているか否かが参照され、乱数値が記憶されていることを一つの条件として、普通図柄の変動表示を開始する条件が成立したと判別する。
次いで、普通図柄の変動表示を開始する場合、普通当り判定用カウンタから抽出された乱数値が参照され、「普通当り」とするか否かの普通当り判定が行われる。その後、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、普通当り判定の結果が参照され、普通図柄の変動パターンを決定する。
次いで、決定された普通当り判定の結果、及び、普通図柄の変動パターンが参照され、普通図柄の変動表示の制御を行う変動表示制御処理、及び、所定の演出を行う演出制御処理が実行される。
変動表示制御処理及び演出表示制御処理が終了すると、「普通当り」となるか否かが判定される。この判定処理において、「普通当り」となると判定されると、普通当り遊技を行う普通当り遊技制御処理が実行される。
普通当り遊技制御処理では、上述した各種入賞の可能性、特に、特別図柄ゲームにおける遊技球の特別図柄始動入賞の可能性が増大する。一方、「普通当り」とならないと判定されると、普通当り遊技制御処理が実行されない。その後、再度、普通図柄の変動表示を開始させるか否かの判別処理を行い、その後は、上述した普通図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
上述のように、パチンコゲームでは、特別図柄ゲームにおいて「大当り」となるか否か、遊技状態の移行状況、普通図柄ゲームにおいて「普通当り」となるか否か等の条件により、遊技球の払出制御処理の行われ易さが変化する。
なお、第1実施形態において、各種の乱数値の抽出方式としては、メインCPU101によりプログラムを実行することによって所定の範囲(幅)内で乱数値を生成するソフト乱数方式を用いる。しかしながら、各種の乱数値の抽出方式はこれに限定されず、例えば、パチンコ遊技機が、所定周期で乱数が更新される乱数発生器を備える場合には、その乱数発生器におけるカウンタ(いわゆる、リングカウンタ)から乱数値を抽出するハード乱数方式を、上述した各種乱数値の抽出方式として採用してもよい。
なお、ハード乱数方式を用いる場合は、所定周期とは異なるタイミングで、乱数値の初期値を決定することによって、所定周期で同じ乱数値が抽出されることを防止することができる。
[1-3.パチンコ遊技機の基本仕様]
次に、図11~図14を用いて、パチンコ遊技機1の基本仕様について説明する。図11はパチンコ遊技機1の大当りの確率を示すテーブルの一例であり、図12は、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときの当り種別(以下「メイン図柄」と称する)の選択率についての一例を示す図であり、図13はメインROM102に記憶される特別図柄の変動時間(可変表示時間)決定テーブルの一例を示す図である。図14は、サブ制御回路200のプログラムROM202に記憶される装飾図柄決定テーブルの一例を示す図である。なお、以下の説明において、図11~図14に示されていないメインCPU101およびメインRAM103の用語を用いているが、これらは図9に示されている。
図11に示される大当りの確率について説明するにあたり、先ず、パチンコ遊技機1における大当りについて簡単に説明する。
メインCPU101は、第1始動口420(例えば図5参照)への遊技球の入賞を検出すると、大当り判定用カウンタから第1特別図柄の大当り判定用乱数を抽出し、メインRAM103に記憶される第1特別図柄大当り乱数判定テーブル(図示せず)を参照して、抽出された大当り判定用乱数についての大当り判定(以下、「第1特別図柄の大当り判定」と称する)を行う。なお、第1特別図柄の大当り判定用乱数の抽出は、大当り遊技状態に制御されているときであっても行われる。
同様に、メインCPU101は、第2始動口440(例えば図5参照)への遊技球の入賞を検出すると、大当り判定用カウンタから第2特別図柄の大当り判定用乱数を抽出し、メインRAM103に記憶される第2特別図柄大当り乱数判定テーブル(図示せず)を参照して、抽出された大当り判定用乱数についての大当り判定(以下、「第2特別図柄の大当り判定」と称する)を行う。なお、第2特別図柄の大当り判定用乱数の抽出は、大当たり遊技状態に制御されているときであっても行われる。
第1特別図柄の大当り判定が行われると、「大当り」および「ハズレ」のいずれかに決定される。また、第2特別図柄の大当り判定が行われると、第1特別図柄の大当り判定と同様に、「大当り」および「ハズレ」のいずれかに決定される。メインRAM103に記憶される第1特別図柄の大当り乱数判定テーブルおよび第2特別図柄の大当り乱数判定テーブルには、それぞれ、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」及び「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
第1実施形態では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、総乱数は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数は0~65535の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。大当り確率は、大当り判定用乱数の範囲に対する大当り判定値データの数によって定められる。なお、大当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更することができる。
なお、確変フラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、遊技状態が「高確率遊技状態」であるか否かを管理するためのフラグである。遊技状態が「高確率遊技状態」である場合には、確変フラグは「1」となり、「低確率遊技状態」である場合には、確変フラグは「0」となる。
また、時短フラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、遊技状態が「時短遊技状態」であるか否かを管理するためのフラグである。遊技状態が「時短遊技状態」である場合には、時短フラグは「1」(時短フラグON)となり、「非時短遊技状態」である場合には、時短フラグは「0」(時短フラグOFF)となる。なお、時短遊技状態では、時短回数もメインCPU101によって管理されており、特別図柄が1回変動する毎に、メインCPU101により管理される時短カウンタの値が1減算される。
なお、時短フラグがON設定される時短遊技状態では、非時短遊技状態と比べて、普通当り判定において普通当りと判別される確率(普通当り確率)が高められる。そのため、時短遊技状態では、非時短遊技状態と比べて、普通電動役物460が閉鎖状態から開放状態になる頻度、すなわち第2始動口440への遊技球の入賞頻度が高められる。ただし、時短遊技状態において、非時短遊技状態と比べて普通当り確率を高めることに代えて、例えば、普通当り抽選の実行頻度を高める(普通図柄の変動時間が短くする)ことで、普通電動役物460が閉鎖状態から開放状態になる頻度を高めるようにしても良いし、普通電動役物460の開放態様を変えることで当該普通電動役物460に入賞しやすくしても良い。また、上記の三態様のうち二態様または三態様を組み合わせても良い。
第1実施形態のパチンコ遊技機1では、確変フラグおよび時短フラグのいずれもがOFFの通常遊技状態と、確変フラグON且つ時短フラグONの確変時短遊技状態と、確変フラグOFF且つ時短フラグONの時短遊技状態とのうち、いずれかの遊技状態にメインCPU101により制御されるように構成されている。
メインCPU101は、第1始動口420(例えば図5参照)への遊技球の入賞を検出して第1特別図柄の大当り判定用乱数を抽出すると、当該抽出した第1特別図柄の大当り判定用乱数値を、第1特別図柄の変動表示が開始されるまで始動情報として保留する。そして、第1特別図柄の変動表示を開始するときに、第1特別図柄の大当り判定を行い、大当りであるかハズレであるかを決定する。
メインCPU101は、第2始動口440(例えば図5参照)への遊技球の入賞を検出して第2特別図柄の大当り判定用乱数を抽出すると、当該抽出した第2特別図柄の大当り判定用乱数値を、第2特別図柄の変動表示が開始されるまで始動情報として保留する。そして、第2特別図柄の変動表示を開始するときに、第2特別図柄の大当り判定を行い、大当りであるかハズレであるかを決定する。
[1-3-1.大当り確率]
図11に示されるように、第1特別図柄の大当り判定においては、セットされている設定値に応じて大当り確率が異なっている。大当り確率が相対的に低い低確率遊技状態(確変フラグOFF)であるとき、設定値毎の大当り確率は、設定1で約300分の1、設定2で約290分の1、設定3で約280分の1、設定4で約270分の1、設定5で約260分の1、設定6で約250分の1となっている。また、大当り確率が相対的に高い高確率遊技状態(確変フラグON)であるとき、設定値毎の大当り確率は、設定1で約30分の1、設定2で約29分の1、設定3で約28分の1、設定4で約27分の1、設定5で約26分の1、設定6で約25分の1となっている。
すなわち、上述したとおり、第1実施形態では大当り判定用乱数の範囲(幅)が0~65535の範囲に固定値として設定されているため、第1特別図柄の大当り判定値データの数を設定値に応じて変えることで、設定値に応じて大当り確率を異ならせている。例えば、第1特別図柄における低確率遊技状態では、固定値である大当り判定用乱数の範囲(0~65535)に対して、大当り判定値データの数を、設定1で218個、設定2で226個、設定3で234個、設定4で243個、設定5で252個、設定6で262個とすることで、設定値に応じて大当り確率を異ならせている。また、高確率遊技状態における大当り判定値データの数は、設定1で21個、設定2で22個、設定3で23個、設定4で24個、設定5で25個、設定6で26個となっている。
また、第2特別図柄の大当り判定においても、セットされている設定値に応じて大当り確率が異なっている。大当り確率が相対的に低い低確率遊技状態(確変フラグOFF)であるとき、設定値毎の大当り確率は、設定1で300分の1、設定2で290分の1、設定3で280分の1、設定4で270分の1、設定5で260分の1、設定6で250分の1となっている。また、大当り確率が相対的に高い高確率遊技状態(確変フラグON)であるとき、設定値毎の大当り確率は、設定1で30分の1、設定2で29分の1、設定3で28分の1、設定4で27分の1、設定5で26分の1、設定6で25分の1となっている。
すなわち、第2特別図柄の大当り確率についても、大当り判定値データの数を設定値に応じて変えることで、設定値に応じて大当り確率を異ならせている。例えば、第2特別図柄における低確率遊技状態では、固定値である大当り判定用乱数の範囲(0~65535)に対して、大当り判定値データの数を、設定1で218個、設定2で226個、設定3で234個、設定4で243個、設定5で252個、設定6で262個とすることで、設定値に応じて大当り確率を異ならせている。また、高確率遊技状態における大当り判定値データの数についても、設定1で21個、設定2で22個、設定3で23個、設定4で24個、設定5で25個、設定6で26個となっている。
なお、第1特別図柄の大当り判定と第2特別図柄の大当り判定とでは、設定に応じて定められる大当り確率が同じである。すなわち、設定値が同じであれば、第1特別図柄の大当り判定における大当り確率と、第2特別図柄の大当り判定における大当り確率とが同じである。例えば設定3であれば、第1特別図柄の大当り判定における大当り確率は低確率遊技状態で280分の1(高確率遊技状態で28分の1)であり、この大当り確率は、第2特別図柄の大当り判定における大当り確率(低確率遊技状態で280分の1、高確率遊技状態で28分の1)と同じである。
第1実施形態では、設定値が設定1~設定6の6段階であるが、必ずしも6段階である必要はなく、複数段階であれば任意に定めることができる。
また、第1実施形態では、設定値が異なると大当り確率も異なるように構成しているが、これに限られず、複数の設定値で共通の大当り確率となるようにしても良い。例えば、設定1と設定2とで共通の大当り確率(第1の確率)とし、設定3と設定4とで共通の大当り確率(第1の確率よりも高い第2の確率)とし、設定5と設定6とで共通の大当り確率(第2の確率よりも高い第3の確率)となるようにしても良い。
また、第1実施形態では、メインCPU101により発生される大当り判定用乱数の範囲(幅)が0~65535の範囲に固定値として設定されており、固定値であるこの大当り判定用乱数の範囲に対して、大当り判定値データの数を設定値に応じて変えることで、設定値毎に大当り確率を異ならせているが、設定値毎に大当り確率を異ならせる手法はこれに限られず、大当り判定値データの数を全設定共通とし、総乱数としての大当り判定用乱数の範囲(幅)を設定値に応じて変えることで、設定値に応じて大当り確率を異ならせるようにしても良い。例えば、大当り判定値データの数を全設定共通の218個とし、大当り判定用乱数の範囲(幅)を、設定1で0~65535の範囲(大当り確率が約300分の1)、設定2で0~63219の範囲(大当り確率が290分の1)、設定3で0~61039の範囲(大当り確率が280分の1)、設定4で0~58859の範囲(大当り確率が270分の1)、設定5で0~56679の範囲(大当り確率が260分の1)、設定6で0~54499の範囲(大当り確率が250分の1)とし、メインCPU101が設定値に応じた範囲で大当り判定用乱数を発生させることで、設定値に応じて大当り確率を変えることができる。しかも、この手法によれば、分子(大当り判定値データの数)よりも桁数が多い分母(大当り判定用乱数の範囲)を変えることで大当り確率を変えることになるため、大当り判定用乱数の範囲を固定値として大当り判定値データの数を設定値に応じて変える手法と比べて、設定値毎の大当り確率を細かく設定することが可能となる。
なお、上記では、大当り判定値データの数を全設定共通とし、総乱数としての大当り判定用乱数の範囲(幅)を設定値に応じて変えているが、大当り判定値データの数を全設定共通とすることは必ずしも必須ではない。例えば、設定1では、大当り判定値データの数218個、大当り判定用乱数の範囲(幅)を0~65535の範囲(大当り確率が約300分の1)とし、設定2では、大当り判定値データの数219個、大当り判定用乱数の範囲(幅)を0~63509の範囲(大当り確率が約290分の1)とし、設定3では、大当り判定値データの数220個、大当り判定用乱数の範囲(幅)を0~61599の範囲(大当り確率が約280分の1)とし、設定4では、大当り判定値データの数221個、大当り判定用乱数の範囲(幅)を0~59669の範囲(大当り確率が約270分の1)とし、設定5では、大当り判定値データの数222個、大当り判定用乱数の範囲(幅)を0~57719の範囲(大当り確率が約260分の1)とし、設定6では、大当り判定値データの数223個、大当り判定用乱数の範囲(幅)を0~55749の範囲(大当り確率が約250分の1)としたように、大当り判定値データおよび大当り判定用乱数の範囲(幅)の両方を設定値に応じて変えた場合であっても、大当り判定用乱数の範囲を固定値として大当り判定値データの数を設定値に応じて変える手法と比べて、設定値毎の大当り確率を細かく設定することが可能となる。
なお、メインCPU101は、上記の総乱数としての大当り判定用乱数の範囲(幅)を設定値に応じて変えた場合には、後述するステップS72やステップS82の設定チェック処理(図31参照)において、設定値データが「0」~「5」の範囲内であるか否かの判別に加えてまたはこれに代えて、例えば、総乱数としての大当り判定用乱数の範囲(幅)が設定値に応じた範囲であるか否か、または/および、大当り判定値データの数が設定値に規定された数であるか否か等をチェックするようにしても良い。そして、当該チェックで正常でない(例えば、総乱数としての大当り判定用乱数の範囲(幅)または/および大当り判定値データの数が設定値に応じた範囲外)と判別された場合(後述するステップS721におけるNOに相当する場合)には、メインCPU101は、遊技許可フラグをOFFにし(後述するステップS722)、遊技を進行させることが不可能となる。
[1-3-2.大当り振分け]
次に、図12を参照して、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときの大当り振分け、すなわち、特別図柄の停止図柄(メイン図柄)の選択率について説明する。図12に示される例では、メイン図柄の振分は全設定共通となっている。なお、図12に示されるテーブルの内容はメインROM102に記憶されている。
図12に示されるように、第1特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるとき、メインCPU101は、抽出した図柄乱数に基づいて、メイン図柄を、特図1-1(振分確率25.0%)、特図1-2(振分確率25.0%)、特図1-3(振分確率25.0%)、および特図1-4(振分確率25.0%)のうちいずれかに決定する。特図1-1は、ラウンド数4、確変フラグOFF、時短回数100回の大当りである。特図1-2は、ラウンド数4、確変フラグON、次回の大当り遊技状態が実行されるまで時短が継続する(時短フラグは次回の大当り遊技状態が開始されたときにOFFに設定される)大当りである。特図1-3は、ラウンド数10、確変フラグOFF、時短回数100回の大当りである。特図1-4は、ラウンド数10、確変フラグON、次回の大当り遊技状態が実行されるまで時短が継続する大当りである。第1特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるとき、メインCPU101は、第1特別図柄を、後述する図13を参照して決定される変動時間にわたって変動表示したのち、上記決定されたメイン図柄で停止させる制御を実行する。
なお、第1実施形態では、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるとき、所定の条件が成立すると(第1実施形態では、特図1-2や特図1-4のように確変フラグONとなる大当りであると)、大当り遊技状態が終了したのち、次回の大当り遊技状態が開始されるまで高確率遊技状態が継続する所謂「確変ループ機」と呼ばれるものである。このような確変ループ機では、高確率遊技状態における特別図柄の大当り判定の結果が大当りであって、所定の条件が成立すると、大当り遊技状態が終了したのち、再び、次回の大当り遊技状態が開始されるまで高確率遊技状態が継続する。そして、高確率遊技状態における特別図柄の大当り判定の結果が大当りであって、所定の条件が成立しなければ(第1実施形態では、特図1-1や特図1-3のように確変フラグONとならない大当りであると)、大当り遊技状態が終了したのち、高確率遊技状態に制御されずに低確率遊技状態に制御される。
第2特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるとき、メインCPU101は、抽出した図柄乱数に基づいて、メイン図柄を、特図2-1(振分確率50.0%)または特図2-2(振分確率50.0%)に決定する。特図2-1は、ラウンド数10、確変フラグOFF、時短回数100回の大当りである。特図2-2は、ラウンド数10、確変フラグON、次回の大当り遊技状態が実行されるまで時短が継続する大当りである。第2特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるとき、メインCPU101は、第2特別図柄を、後述する図13を参照して決定される変動時間にわたって変動表示したのち、上記決定されたメイン図柄で停止させる制御を実行する。
なお、特別図柄の大当り判定の結果がハズレであるとき、メインCPU101は、ハズレ図柄を決定し、当該決定されたハズレ図柄で特別図柄を停止させる制御を実行する。
また、ラウンド数とは、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技のラウンド数である。また、確変フラグがONであれば大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態が高確率遊技状態(確変フラグがONに設定される遊技状態)に制御され、確変フラグがOFFであれば大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態が低確率遊技状態(確変フラグがOFFに設定される遊技状態)に制御される。以下において、ラウンド数4、確変フラグOFF、時短回数100回の大当り(例えば、特図1-1の大当り)を「4R通常大当り」と称し、ラウンド数4、確変フラグON、次回の大当たり遊技が実行されるまで時短が継続する大当り(例えば、特図1-2の大当り)を「4R確変大当り」と称し、ラウンド数10、確変フラグOFF、時短回数100回の大当り(例えば、特図1-3、特図2-1の大当り)を「10R通常大当り」と称し、ラウンド数10、確変フラグON、次回の大当たり遊技が実行されるまで時短が継続する大当り(例えば、特図1-4、特図2-2の大当り)を「10R確変大当り」と称する。
また、第1実施形態では、大当り判定の結果が大当りであるときは、常に時短フラグがONに設定されるようになっているが、必ずしもこれに限られず、抽出した図柄乱数に基づいて決定されるメイン図柄に応じて、時短フラグをONに設定するかOFFに設定するかを決定するようにしても良い。
[1-3-3.特別図柄の変動時間]
次に、図13を参照して、特別図柄の変動時間が決定されるまでの流れについて説明する。特別図柄の変動時間は、特別図柄の変動パターンと対応しているため、メインCPU101は、特別図柄の変動時間と特別図柄の変動パターンとを同時に決定することとなる。また、特別図柄の変動パターンは、サブ制御回路200(サブCPU201)により液晶表示装置16(例えば図5参照)に表示される演出内容(例えば装飾図柄の変動パターン)とも対応している。第1実施形態のパチンコ遊技機1では、決定される特別図柄の変動パターンが(すなわち変動時間や演出内容についても)設定値に応じて異なりうるように構成されている。なお、図13に示されるテーブルの内容はメインROM102に記憶されている。また、特別図柄の保留個数に応じてリーチ演出の実行確率を変えたり、特別図柄の保留個数が多くなるにつれて通常変動における変動時間が短くなるものもあるが、図13ではこれらを省略している。
図13に示されるように、メインCPU101は、第1特別図柄の大当り判定の結果にもとづいて第1特別図柄の変動時間を決定し、第2特別図柄の大当り判定の結果にもとづいて第2特別図柄の変動時間を決定する。
図13に示されるように、第1実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とで共通のテーブルを用いて特別図柄の変動時間が決定されるようになっている。ただし、これに代えて、第1特別図柄と第2特別図柄とで別のテーブルを用いて特別図柄の変動時間が決定されるようにしても良い。
また、特別図柄の変動時間決定テーブルは、特別図柄の大当り判定の結果と、遊技状態と、リーチ判定用乱数範囲と、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときのメイン図柄と、演出選択用乱数範囲と、変動パターン(可変表示パターン)と、変動パターン指定コマンドと、変動時間と、演出内容との関係を規定している。ただし、特別図柄の変動時間を決定するにあたり、確変時短遊技状態と時短遊技状態とは識別されない。また、特別図柄の変動時間を決定する際のリーチ判定用乱数範囲と演出選択用乱数範囲とについては、設定値に応じて異なる乱数範囲が設定されている。
リーチ判定用乱数範囲は、特別図柄の大当り判定の結果がハズレである場合に、設定値毎に、リーチ演出を実行するか否かの決定に供される乱数である。メインCPU101は、第1始動口420や第2始動口440(いずれも例えば図5参照)に遊技球が入賞したときに、リーチ判定用カウンタからリーチ判定用乱数を抽出し、当該抽出したリーチ判定用乱数をメインRAM103に格納する。上述したとおり、メインCPU101は、特別図柄の変動表示を開始するときに大当り判定用乱数値を用いて大当り判定を行うが、この大当り判定の結果がハズレであるときに、メインRAM103に格納されたリーチ判定用乱数を用いてリーチ演出を実行するか否かを決定する。第1実施形態では、リーチ判定用カウンタから抽出されるリーチ判定用乱数値が0~249の範囲に設定されているが、この範囲は適宜変更することができる。
例えば、通常遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグOFF)における特別図柄の大当り判定の結果がハズレの場合、リーチ演出を実行する旨が決定されるリーチ判定用乱数範囲は、設定1・2では0~25に規定されており、設定3・4では0~26に規定されており、設定5・6では0~27に規定されている。また、確変時短遊技状態(確変フラグON且つ時短フラグON)における特別図柄の大当り判定の結果がハズレの場合には、リーチ演出を実行する旨が決定されるリーチ判定用乱数範囲は、設定1・2では0~10に規定されており、設定3・4では0~11に規定されており、設定5・6では0~12に規定されている。
このように、第1実施形態のパチンコ遊技機1における特別図柄の大当り判定の結果がハズレの場合、リーチ演出は、設定1・2よりも設定3・4の方が実行されやすく、さらに、設定3・4よりも設定5・6の方が実行されやすくなっている。すなわち、設定値に応じてリーチ演出の実行頻度が異なっており、設定値がより高いほどリーチ演出の実行頻度が高くなる。
なお、第1実施形態では、リーチ演出を実行するか否かの決定に際し、リーチ判定用乱数範囲は、設定1と設定2とで共通し、設定3と設定4とで共通し、設定5と設定6とで共通しているが、これに限られず、全ての設定で異なるようにしても良い。
また、上述したリーチ演出を実行するか否かの決定は、特別図柄の大当り判定の結果がハズレである場合についての説明であるが、特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合、メインCPU101は、リーチ判定用カウンタから抽出されたリーチ判定用乱数の値がいずれであるかにかかわらずリーチ演出を実行する旨を決定する。
演出選択用乱数範囲は、設定値毎に、特別図柄の変動時間の決定に供される乱数である。メインCPU101は、第1始動口420や第2始動口440(いずれも例えば図5参照)に遊技球が入賞したときに、演出選択用カウンタから演出選択用乱数を抽出し、当該抽出した演出選択用乱数をメインRAM103に格納する。メインCPU101は、遊技状態と、リーチ演出を実行するか否かの決定(特別図柄の大当り判定の結果がハズレである場合のみ)の結果とに応じて、メインRAM103に格納された演出選択用乱数を用いて特別図柄の変動時間を決定する。第1実施形態では、演出選択用カウンタから抽出される演出選択用乱数値が0~99の範囲に設定されているが、この範囲は適宜変更することができる。なお、メインCPU101は、特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合には、遊技状態に応じて、メインRAM103に格納された演出選択用乱数を用いて特別図柄の変動時間を決定する。
具体的には、通常遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグOFF)における特別図柄の大当り判定の結果がハズレであって且つリーチ演出を実行する旨が決定された場合の特別図柄の変動時間は、次のように決定される。すなわち、特別図柄の変動時間が20000msec(通常中ノーマルリーチ)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では0~57に規定されており、設定3・4では0~58に規定されており、設定5・6では0~59に規定されている。また、特別図柄の変動時間が30000msec(通常中スーパーリーチA)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では58~89に規定されており、設定3・4では59~89に規定されており、設定5・6では60~89に規定されている。さらに、特別図柄の変動時間が40000msec(通常中スーパーリーチB)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1~6共通で90~99に規定されている。
また、通常遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグOFF)における特別図柄の大当り判定の結果がハズレであって且つリーチ演出を実行しない旨が決定された場合の特別図柄の変動時間は、次のように決定される。すなわち、特別図柄の変動時間が10000msec(通常変動A)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では0~51に規定されており、設定3・4では0~50に規定されており、設定5・6では0~49に規定されている。また、特別図柄の変動時間が5000msec(通常変動B)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では52~99に規定されており、設定3・4では51~99に規定されており、設定5・6では50~99に規定されている。
また、確変時短遊技状態(確変フラグON且つ時短フラグON)や通常時短遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグON)における特別図柄の大当り判定の結果がハズレであって且つリーチ演出を実行する旨が決定された場合の特別図柄の変動時間は、次のように決定される。すなわち、特別図柄の変動時間が25000msec(時短中ノーマルリーチ)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では0~57に規定されており、設定3・4では0~58に規定されており、設定5・6では0~59に規定されている。また、特別図柄の変動時間が35000msec(時短中スーパーリーチA)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では58~89に規定されており、設定3・4では59~89に規定されており、設定5・6では60~89に規定されている。さらに、特別図柄の変動時間が45000msec(時短中スーパーリーチB)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1~6共通で90~99に規定されている。
また、確変時短遊技状態(確変フラグON且つ時短フラグON)や通常時短遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグON)における特別図柄の大当り判定の結果がハズレであって且つリーチ演出を実行しない旨が決定された場合の特別図柄の変動時間は、次のように決定される。すなわち、特別図柄の変動時間が4000msec(短縮変動A)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では0~51に規定されており、設定3・4では0~50に規定されており、設定5・6では0~49に規定されている。また、特別図柄の変動時間が2000msec(短縮変動B)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では52~99に規定されており、設定3・4では51~99に規定されており、設定5・6では50~99に規定されている。
なお、メイン図柄は、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときに決定されるものであるため、特別図柄の大当り判定の結果がハズレであるときは、特別図柄の変動時間の決定とはかかわらない。
通常遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグOFF)における特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合の特別図柄の変動時間は、全てのメイン図柄について共通で、次のように決定される。すなわち、特別図柄の変動時間が20000msec(通常中ノーマルリーチ)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では0~1に規定されており、設定3・4では0~2に規定されており、設定5・6では0~3に規定されている。また、特別図柄の変動時間が30000msec(通常中スーパーリーチA)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では2~49に規定されており、設定3・4では3~49に規定されており、設定5・6では4~49に規定されている。さらに、特別図柄の変動時間が40000msec(通常中スーパーリーチB)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1~6共通で90~99に規定されている。
また、確変時短遊技状態(確変フラグON且つ時短フラグON)や通常時短遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグON)における特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合の特別図柄の変動時間は、全てのメイン図柄について共通で、次のように決定される。すなわち、特別図柄の変動時間が25000msec(時短中ノーマルリーチ)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では0~1に規定されており、設定3・4では0~2に規定されており、設定5・6では0~3に規定されている。また、特別図柄の変動時間が35000msec(時短中スーパーリーチA)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では2~49に規定されており、設定3・4では3~49に規定されており、設定5・6では4~49に規定されている。さらに、特別図柄の変動時間が45000msec(時短中スーパーリーチB)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1~6共通で50~99に規定されている。
このように、第1実施形態のパチンコ遊技機1において、遊技状態と、特別図柄の大当り判定の結果と、リーチ演出を実行するか否かの決定の結果とが同じである限り、特別図柄の変動時間は、設定1・2よりも設定3・4の方が短い変動時間に決定されやすく、さらに、設定3・4よりも設定5・6の方が短い変動時間に決定されやすくなっている。そのため、設定値がより高いほど特別図柄の変動時間の平均が短くなり、単位時間あたりの特別図柄の変動回数(すなわち抽選回数)が多くなる。ひいては、単位時間で見たときの大当り遊技状態の実行回数が多くなる期待度が高く、また、単位時間内に大当り遊技状態が実行される確率も高くなり、設定値が高いほど、遊技者にとって有利なゲームの実行が可能となる。
なお、第1実施形態では、特別図柄の変動時間の決定に際し、演出選択用乱数範囲は、設定1と設定2とで共通し、設定3と設定4とで共通し、設定5と設定6とで共通しているが、これに限られず、全ての設定値で異なるようにしても良い。
また、特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合の特別図柄の変動時間は、全てのメイン図柄について共通で決定されるようにしているが、これに限られず、メイン図柄に応じて特別図柄の変動時間が異なるように構成しても良い。
変動パターンは、変動時間および演出内容を表すデータである。例えば、変動パターン「02H」は、変動時間40000msecの通常中スーパーリーチBを表す。
変動パターン指定コマンドは、変動時間及び演出内容を表すデータとして、主制御回路100からサブ制御回路200へ送信される。例えば、メインCPU101により決定された変動パターンが「05H」であれば、「83H05H」の変動パターン指定コマンドが主制御回路100からサブ制御回路200へ送信される。このとき、主制御回路100(メインCPU101)により決定されたメイン図柄を特定する図柄指定コマンドもサブ制御回路200へ送信される。
[1-3-4.装飾図柄の停止図柄]
次に、図14を参照して、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときに、図12に示される選択率でメイン図柄が決定された場合の装飾図柄の停止図柄の一例について説明する。なお、図14に示されるテーブルの内容はサブ制御回路200のプログラムROM202に記憶されている。
サブ制御回路200(サブCPU201)は、主制御回路100から送信された図柄指定コマンドを受信すると、設定値にかかわらず、当該図柄指定コマンドにより特定されるメイン図柄にもとづいて装飾図柄の停止図柄を決定する。例えば、主制御回路100から送信された図柄指定コマンドにより特定されるメイン図柄が特図1-2であるとき、サブCPU201は、全ての装飾図柄が同一の特定図柄(例えば「7」図柄)となる態様の振分確率が0%であるから、全ての装飾図柄(第1実施形態では3つの装飾図柄)が同一の偶数図柄となる態様(振分確率30.0%)、または、全ての装飾図柄が同一の奇数図柄となる態様(振分確率70.0%)に決定する。第1実施形態では、特定図柄を「7」図柄としているが、これに限られず、遊技者からみて利益度合いの高い大当りであると認識できれば他の図柄(例えば、「V」図柄)を特定図柄としても良い。
なお、上述したとおり、図14に示されるメイン図柄は特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときに決定されるものである。したがって、サブCPU201は、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときに図14を参照して装飾図柄の停止図柄を決定し、特別図柄の大当り判定の結果がハズレであるときは、図14に示される図柄以外の図柄を、装飾図柄の停止図柄として決定する。図14に示される図柄以外の図柄とは、例えば、全ての装飾図柄のうち少なくとも一つの装飾図柄が他の装飾図柄と異なる図柄等が相当する。
このように、図14によると、特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合、全ての装飾図柄が停止したときの態様は、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちいずれの大当り判定の結果であるのか、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態が高確率遊技状態に制御される大当りであるか否か、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技のラウンド数が10Rであるか否か、によって異なりうる。
すなわち、図12を参照して決定されたメイン図柄が特図1-1、特図1-3または特図2-1(確変フラグがON設定されない4R通常大当りまたは10R通常大当り)であるときには、設定値に関係なく、必ず、全ての装飾図柄が同一の偶数図柄となる態様(以下「第1態様」と称する)で停止する。
また、メイン図柄が特図1-2(4R確変大当り)であるときには、設定値に関係なく、第1態様、または、全ての装飾図柄が同一の奇数図柄(特定図柄である「7」図柄以外の奇数図柄)となる態様(以下「第2態様」と称する)で停止する。
また、メイン図柄が特図1-4(10R確変大当り)であるときには、設定値に関係なく、全ての装飾図柄が同一の奇数図柄となる態様、または、全ての装飾図柄が同一の特定図柄となる態様(以下「特定態様」と称する)で停止する。
さらに、メイン図柄が特図2-2(10R確変大当り)であるときには、設定値に関係なく、特定態様で停止する。特図1-4および特図2-2はいずれも10R確変大当りであるが、特図1-4は第1始動口420への遊技球の入賞に基づく大当りであるから、通常遊技状態において大当りに当選した可能性が高い。また、特図2-2は第2始動口440への遊技球の入賞に基づく大当りであるから、高確率遊技状態または時短遊技状態において大当りに当選した可能性が高い。
このように、特別図柄が特定態様で停止すると、遊技者にとっての利益度合いが最も大きい10R確変大当りが確定し、全ての装飾図柄が同一の奇数図柄となる態様で停止すると、確変大当り(4R確変大当りまたは10R確変大当り)が確定する。一方、第1態様で停止した場合には、遊技者にとっての利益度合いが最も大きい10R確変大当りでないことは確定するものの、4R確変大当りの可能性は残されている。
なお、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであった場合、当該大当りがいずれの大当りであるかについては、装飾図柄が全て停止したときに遊技者に報知するようにしても良いし、大当り遊技状態の実行中に報知するようにしても良いし、大当り遊技状態が終了する際に報知するようにしても良い。また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では採用されていないが、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態が高確率遊技状態に制御される大当りであったにもかかわらず、当該高確率遊技状態に制御されることを遊技者に明示しない所謂「潜伏確変状態」に制御するようにしても良い。
[1-4.パチンコ遊技機の基本仕様の他の例]
なお、第1実施形態におけるパチンコ遊技機1の基本仕様は上述したとおりであるが、上述の仕様に限られず、適宜変更することができる。以下に、基本仕様を適宜変更した例について説明する。ただし、以下の説明は一例であり、これに限られないことは言うまでもない。
[1-4-1.特別図柄の変動時間の変形例]
次に、図15を参照して、特別図柄の変動時間(すなわち特別図柄の変動パターン)の変形例について説明する。図15は、メインROM102に記憶される特別図柄の変動時間決定テーブルの他の例を示す図である。なお、上述したとおり、特別図柄の保留個数に応じてリーチ演出の実行確率を変えたり、特別図柄の保留個数が多くなるにつれて通常変動における変動時間が短くなるものもあるが、図15においてもこれらを省略している。
また、図15を参照して説明する特別図柄の変動特別図柄の変形例にかかるパチンコ遊技機のメインCPUは、特別図柄の変動回数(すなわち特別図柄の抽選回数)の実行回数をカウントする抽選回数カウント手段(図示せず)を備えている。この抽選回数カウント手段は、例えば大当り遊技状態の開始時にリセットし、大当り遊技状態が終了したときを起点として特別図柄の変動回数のカウントを開始する。
図15に示されるように、他の例では、通常遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグOFF)における特別図柄の大当り判定の結果がハズレの場合、リーチ演出を実行するか否かの決定は、大当り遊技状態が終了した時点を起点としてカウントされる特別図柄の変動回数と、設定値との両方に応じて行われる。
具体的には、特定の時点(例えば大当り遊技状態が終了した時点)を起点とする特別図柄の変動回数が0~1000回の場合、リーチ演出を実行する旨が決定されるリーチ判定用乱数範囲は、設定1・2では0~25に規定されており、設定3・4では0~26に規定されており、設定5・6では0~27に規定されている。これらは図13と同じである。
一方、大当り遊技状態が終了した時点を起点とする特別図柄の変動回数が1001回以上になると、リーチ演出を実行する旨が決定されるリーチ判定用乱数範囲は、設定1・2では0~10に規定されており、設定3・4では0~5に規定されており、設定5・6では0~1に規定されている。すなわち、特別図柄の大当り判定の結果がハズレであれば、設定1・2では設定3・4と比べてリーチ演出の実行確率が2倍と高く、設定3・4では設定5・6と比べてリーチ演出の実行確率が5倍と高い(設定1・2では設定5・6と比べてリーチ演出の実行確率が10と高い)。
このように、大当り遊技状態が終了した時点を起点とする特別図柄の変動回数が1001回以上になると、大当り遊技状態が終了した時点を起点とする特別図柄の変動回数が0~1000回の場合と比べて、リーチ演出の実行確率が設定に応じて顕著に異なっている。
また、通常遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグOFF)における特別図柄の大当り判定の結果がハズレであって且つリーチ演出を実行する旨が決定された場合、特別図柄の変動時間についても、大当り遊技状態が終了した時点を起点とする特別図柄の変動回数が0~1000回の場合と1001回以上の場合とで、設定差が顕著となっている。
具体的には、大当り遊技状態が終了した時点を起点とする特別図柄の変動回数が0~1000回の場合、特別図柄の変動時間が20000msec(通常中ノーマルリーチ)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では0~57に規定されており、設定3・4では0~58に規定されており、設定5・6では0~59に規定されている。また、特別図柄の変動時間が30000msec(通常中スーパーリーチA)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1・2では58~89に規定されており、設定3・4では59~89に規定されており、設定5・6では60~89に規定されている。さらに、特別図柄の変動時間が40000msec(通常中スーパーリーチB)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1~6共通で90~99に規定されている。これらは図13と同じである。
一方、大当り遊技状態が終了した時点を起点とする特別図柄の変動回数が1001回以上になると、特別図柄の変動時間が20000msec(通常中ノーマルリーチ)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1~4では規定されておらず、設定5・6では0~99に規定されている。また、特別図柄の変動時間が30000msec(通常中スーパーリーチA)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1~4では0~89に規定されており、設定5・6では規定されていない。さらに、特別図柄の変動時間が40000msec(通常中スーパーリーチB)に決定される演出選択用乱数範囲は、設定1~4共通で90~99に規定されており、設定5・6では規定されていない。したがって、大当り遊技状態が終了した時点を起点とする特別図柄の変動回数が1001回以上といった所謂大ハマリした状況下では、実行されるリーチ演出により、セットされている設定値を遊技者に示唆することが可能となる。
また、通常遊技状態(確変フラグOFF且つ時短フラグOFF)における特別図柄の大当り判定の結果がハズレであって且つリーチ演出を実行する旨が決定された場合、大当り遊技状態が終了した時点を起点とする特別図柄の変動回数が1001回以上では、設定値が高いほどリーチ演出の実行確率が低い。また、リーチ演出が実行されたとしても、設定値が高いほど特別図柄の変動時間が短いリーチ演出の実行確率が高い。
このように、大当り遊技状態の終了を起点とする特別図柄の変動回数が1001回以上になると、より設定値が高いほど、1回あたりの特別図柄の変動時間の平均がより一層短くなり、単位時間あたりの特別図柄の変動回数(すなわち抽選回数)がより一層多くなる。ひいては、単位時間で見たときの大当り遊技の実行回数が多くなる期待度がより一層高く、また、単位時間内に大当り遊技が実行される確率もより一層高くなる。
また、大当り遊技状態の終了を起点とする特別図柄の変動回数が1000回未満においては、リーチ演出の実行頻度から、セットされている設定値を推測することは極めて困難であるが、大当り遊技状態の終了を起点とする特別図柄の変動回数が1001回以上になると、設定値に応じてリーチ演出の実行頻度が顕著に異なってくるため、所謂大ハマリしたときには、セットされている設定値を推測できる余地が生じうる。これにより、所謂大ハマリしたときには、ホールに対して直接的な損失を与えることなく(例えば遊技球を遊技者に付与する等を行うことなく)、遊技者に対してセットされている設定値を推測しうる機会を与えることで、遊技者に楽しみを与えることが可能となる。しかも、本来であればリーチ演出になって欲しいと遊技者が考えるところ、第1実施形態では、所謂大ハマリしたときにリーチ演出の実行頻度が低いほど、設定値が高いのではないかといった期待を遊技者が抱くことができるため、リーチ演出の実行頻度が低くても遊技の続行意欲の低下を軽減することができる。
なお、第1実施形態では、特別図柄の変動回数がカウントされる起点を、大当り遊技状態が終了した時点としたが、これに限られず、例えば、予め決められた期間を経過すると高確率遊技状態が終了する所謂ST機と呼ばれるパチンコ機において高確率遊技状態が終了したときや、時短遊技状態が終了したときなど、任意の時点を起点とすることができる。
また、第1実施形態では、特定の時点を起点とする特別図柄の変動回数が1001回以上になると、リーチ演出の実行確率および特別図柄の変動時間が設定値に応じて顕著に異なるが、必ずしも1001回以上である必要はない。例えば、遊技者にとってハマリであると感じられる程度であれば、その回数は特定の回数に限られない。
また、第1実施形態では、特定の時点を起点とする特別図柄の変動回数が規定回数以上になると、リーチ演出の実行確率および特別図柄の変動時間が設定値に応じて顕著に異なるが、設定値に応じて顕著に異なるのは、必ずしもリーチ演出の実行確率や特別図柄の変動時間に限られない。例えば、メインCPU101は、特別図柄の大当り抽選の結果が大当りであることが決定されてから実際に大当り遊技状態に制御するまでの間に所定の待機時間(以下「オープニング時間」と称する)を設けている。また、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了してから特別図柄の変動表示を開始するまでの間にも所定の待機時間(以下「エンディング時間」と称する)を設けている。サブCPU201(表示制御回路204)は、上記のオープニング時間においてオープニング演出を液晶表示装置16に表示し、上記のエンディング時間においてエンディング演出を液晶表示装置16に表示する。オープニング演出では、例えば、特別抽選の結果が大当りであった旨を示す演出や、特別抽選の結果が大当りであった旨を祝福する演出、大当り遊技状態での遊技手法(例えば右打ち等)を教示する演出等が行われる。エンディング演出では、大当り遊技状態において払い出された賞球量を示す演出、大当り遊技状態が継続された回数(連荘回数)を示す演出、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態が高確率遊技状態に制御されることを示す演出、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態での遊技手法(例えば左打ちに戻す等)を教示する演出、パチンコ遊技機1の製造メーカーのロゴを表示する演出等が行われる。
具体的には、上記オープニング時間、上記インターバル時間、および、上記エンディング時間のうち、全部または少なくとも一つの時間を設定値が高くなるほど短くすることによって、設定値が高くなるほど大当り遊技状態に要する時間を短くすることができる。その結果、単位時間あたりの特別図柄の変動回数(すなわち抽選回数)の平均を多くすることが可能となり、設定値が高いほど、遊技者にとって有利なゲームの実行が可能となる。
また、例えば、高設定値ほど出玉期待値が高い(例えば高設定値ほど大当り確率が高い等)パチンコ遊技機1にあっては、低設定値と比べて短時間で多量の賞球が払い出される可能性があることに鑑みれば、上記オープニング時間、上記インターバル時間、および、上記エンディング時間のうち、全部または少なくとも一つの時間を設定値が高くなるほど長くなるように構成しても良い。この場合、出玉期待値が高い高設定値ほど、上記オープニング時間、上記インターバル時間、および、上記エンディング時間のうち、全部または少なくとも一つの時間が長くなるため、高設定値による遊技の面白みを担保しつつ、単位時間で払い出される賞球を抑制することが可能となる。
なお、メインCPU101は、上記のオープニング時間、エンディング時間および大当り遊技状態に制御されているときであっても、始動口(第1始動口420,第2始動口440)への遊技球の入賞を検出すると各種乱数を抽出し、後述するステップSステップS74やステップS82の設定チェック処理(図31参照)を実行する。そして、この設定チェック処理において設定値データが「0」~「5」の範囲外であると判別された場合(後述するステップS721におけるNO)には、たとえ大当り遊技状態に制御されていたとしても、メインCPU101は、遊技許可フラグをOFFにし(後述するステップS722)、遊技を進行させることが不可能となる。
[1-4-2.大当り振分けおよび装飾図柄の停止図柄の変形例]
次に、図16~図18を参照して、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときの大当り振分け(メイン図柄の選択率)についての第1変形例および第2変形例と、これら第1変形例および第2変形例のときの装飾図柄の停止図柄について説明する。第1変形例および第2変形例では、メイン図柄の選択率が設定値に応じて異なっている。なお、図16は特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときのメイン図柄の選択率についての第1変形例を示す図であり、図17は特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときのメイン図柄の選択率についての第2変形例を示す図である。また、図18は、サブ制御回路200のプログラムROM202に記憶される装飾図柄決定テーブルの変形例であり、第1変形例および第2変形例に共通で用いられる。
[1-4-2-1.第1変形例]
先ず、図16および図18を参照して、上記第1変形例について説明する。なお、図16に示されるテーブルの内容はメインROM102に記憶されており、図18に示されるテーブルの内容はサブ制御回路200のプログラムROM202に記憶されている。
図16に示されるように、第1変形例では、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるとき、メインCPU101は、抽出した図柄乱数に基づいて、メイン図柄を、設定値に応じた確率で、特図1-1、特図1-2、特図1-3、特図1-4、特図1-5、特図1-6、特図1-7、および、特図1-8のうちいずれかに決定する。ただし、この第1変形例では、特図1-1と特図1-3とが「4R通常大当り」、特図1-2と特図1-4とが「4R確変大当り」、特図1-5と特図1-7と特図2-1と特図2-3とが「10R通常大当り」、特図1-6と特図1-8と特図2-2と特図2-4とが「10R確変大当り」となっている。
具体的には、メインCPU101は、設定1~設定4では共通確率で、メイン図柄を、特図1-1(振分確率12.5%)、特図1-2(振分確率12.5%)、特図1-3(振分確率12.5%)、特図1-4(振分確率12.5%)、特図1-5(振分確率12.5%)、特図1-6(振分確率12.5%)、特図1-7(振分確率12.5%)、および、特図1-8(振分確率12.5%)、のうちいずれかに決定する。これに対して、設定5では、メイン図柄を、特図1-1(振分確率10.0%)、特図1-2(振分確率10.0%)、特図1-3(振分確率15.0%)、特図1-4(振分確率15.0%)、特図1-5(振分確率10.0%)、特図1-6(振分確率10.0%)、特図1-7(振分確率15.0%)、および、特図1-8(振分確率15.0%)、のうちいずれかに決定する。また、設定6では、メイン図柄を、特図1-1(振分確率5.0%)、特図1-2(振分確率5.0%)、特図1-3(振分確率20.0%)、特図1-4(振分確率20.0%)、特図1-5(振分確率5.0%)、特図1-6(振分確率5.0%)、特図1-7(振分確率20.0%)、および、特図1-8(振分確率20.0%)、のうちいずれかに決定する。
すなわち、大当り種別が共通する特図1-2および特図1-4(いずれも4R確変大当り)は、両者の合成確率は設定に関係なくいずれも25.0%であるものの、高設定値(例えば設定5・6)では、特図1-2の選択率(設定5で10.0%、設定6で5.0%)よりも特図1-4の選択率(設定5で15.0%、設定6で20.0%)の方が高い(設定1~4では共通)。
同様に、大当り種別が共通する特図1-6および特図1-8(いずれも10R確変大当り)は、両者の合成確率は設定に関係なくいずれも25.0%であるものの、高設定値(例えば設定5・6)では、特図1-6の選択率(設定5で10.0%、設定6で5.0%)よりも特図1-8の選択率(設定5で15.0%、設定6で20.0%)の方が高い(設定1~4では共通)。
さらに、大当り種別が共通する特図2-2および特図2-4(いずれも10R確変大当り)についても、両者の合成確率は設定に関係なくいずれも50.0%であるものの、高設定値(例えば設定5・6)では、特図2-2の選択率(設定5で20.0%、設定6で10.0%)よりも特図2-4の選択率(設定5で30.0%、設定6で40.0%)の方が高い。
ところで、特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合、サブCPU201は、図18に示されるように、特図1-1、特図1-3、特図1-5、特図1-7、特図2-1、特図2-3(確変フラグがON設定されない4R通常大当りまたは10R通常大当り)であるときには、設定値に関係なく、必ず、例えば液晶表示装置16に表示される装飾図柄が第1態様で停止するよう制御する。
一方、特図1-2(4R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、第1態様(選択率50.0%)、または、第2態様(選択率50.0%)で停止するよう制御する。また、メイン図柄が特図1-4(4R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、第1態様(選択率25.0%)、または、第2態様(選択率75.0%)で停止するよう制御する。ここで、高設定値(例えば設定5・6)では、特図1-2の選択率(設定5で10.0%、設定6で5.0%)よりも特図1-4の選択率(設定5で15.0%、設定6で20.0%)の方が高い。そのため、特図1-2と特図1-4とは大当り種別(いずれも4R確変大当り)が同じであるにもかかわらず、高設定値では、低設定値(例えば設定1~4)と比べて、装飾図柄が第2態様(遊技者にとって第1態様よりも高い期待度を有する態様)で停止する確率が高くなる。
同様に、特図1-6(10R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、必ず、第2態様で停止するよう制御する。また、メイン図柄が特図1-8(10R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、第2態様(選択率50.0%)、または、特定態様(選択率50.0%)で停止するよう制御する。ここで、上述したとおり、高設定値(例えば設定5・6)では、特図1-6の選択率(設定5で10.0%、設定6で5.0%)よりも特図1-8の選択率(設定5で15.0%、設定6で20.0%)の方が高い。そのため、特図1-6と特図1-8とは大当り種別(いずれも10R確変大当り)が同じであるにもかかわらず、高設定値では、低設定値(例えば設定1~4)と比べて、装飾図柄が特定態様(遊技者にとって最も高い期待度を有する態様)で停止する確率が高くなる。
さらに同様に、特図2-2(10R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、第2態様(選択率50.0%)または特定態様(選択率50.0%)で停止するよう制御する。また、メイン図柄が特図2-4(10R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、必ず、特定態様で停止するよう制御する。ここで、上述したとおり、高設定値(例えば設定5・6)では、特図2-2の選択率(設定5で20.0%、設定6で10.0%)よりも特図2-4の選択率(設定5で30.0%、設定6で40.0%)の方が高い。そのため、特図2-2と特図2-4とは大当り種別(いずれも10R確変大当り)が同じであるにもかかわらず、高設定値では、低設定値(例えば設定1~4)と比べて、装飾図柄が特定態様で停止する確率が高くなる。
このように、特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合には、大当り種別が同じであったとしても、設定値に応じて装飾図柄の停止態様が異なりうるようにすることが実現可能となる。とくに高設定値(例えば設定5・6)であるときには、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときに特定の大当り種別(例えば10R確変大当り)に決定される合成確率が同じであったとしても、低設定値(例えば設定1~4)であるときと比べて、高い確率で、遊技者にとって相対的に高い期待度を有する態様(例えば特定態様)で装飾図柄を停止させることが可能となる。
[1-4-2-2.第2変形例]
次に、図17および図18を参照して、上記第2変形例について説明する。なお、図17に示されるテーブルの内容はメインROM102に記憶されている。
第1変形例では、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときに決定されるメイン図柄に応じて、確変フラグがON設定されるか否かが決定される。これに対して、第2変形例では、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときに決定されるメイン図柄に応じて、確変フラグがON設定されるか否かがただちに決定されるわけではない。詳述すると、第2変形例では、第1変形例と異なり、確変アタッカー(図示せず)を例えば大入賞口540(例えば図5参照)の内部に備えている。そして、例えば大当り遊技状態に制御されているときに、確変アタッカーへの遊技球の進入が検出されると当該大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態が高確率遊技状態に制御され、確変アタッカーへの遊技球の進入が検出されることなく大当り遊技状態が終了したときには当該大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態が低確率遊技状態に制御されるようにしたものである。このように、確変アタッカーへの遊技球の進入にもとづいて高確率遊技状態に制御されるパチンコ遊技機も所謂「確変ループ機」である。
図17に示されるように、第2変形例では、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときに決定されるメイン図柄に応じて、確変アタッカーへの遊技球の進入のしやすさが異なっている。例えば、特図1-1では確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様で大当り遊技状態に制御され、特図1-2では確変アタッカーへの遊技球の進入が容易な態様で大当り遊技状態に制御される。第1実施形態において、「確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様」での大当りであるときの時短回数は100回であり、「確変アタッカーへの遊技球の進入が容易な態様」での大当りであるときは次回の大当たり遊技が実行されるまで時短が継続する。
第1実施形態において、「確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様」は、大当り遊技状態に制御されている間に確変アタッカーに遊技球が進入する可能性がほぼないに等しい(ほぼ100%に近い確率で低確率遊技状態に制御される)態様である。また、「確変アタッカーへの遊技球の進入が容易な態様」は、確変アタッカーの配置部位(例えば大入賞口540(例えば図5参照))に向けて遊技球を発射する限り、大当り遊技状態に制御されている間に確変アタッカーに遊技球がほぼ進入する(ほぼ100%に近い確率で高確率遊技状態に制御される)態様である。したがって、この第2変形例では、「確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様」での大当りを「通常大当り」と称し、「確変アタッカーへの遊技球の進入が容易な態様」での大当りを「確変大当り」と称する。
ただし、「確変アタッカーへの遊技球の進入が容易な態様」であれば100%に近い確率で高確率遊技状態に制御され、「確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様」であれば100%に近い確率で低確率遊技状態に制御されることに代えて、「確変アタッカーへの遊技球の進入が容易な態様」であるときに、「確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様」よりも相対的に高い確率で高確率遊技状態に制御される態様であっても良い。
確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様と容易な態様とを作り出す方法として、例えば、確変アタッカーを内部に備える大入賞口540(例えば図5参照)とは別に、確変アタッカーを備えていない他の大入賞口(図示せず)を設けることが考えられる。そして、確変アタッカーへの遊技球の進入が容易な態様(例えば、特図1-2、特図1-4、特図1-6、特図1-8、特図2-2、特図2-4)であるときには大入賞口540を開放する大当り遊技状態に制御し、確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様(例えば、特図1-1、特図1-3、特図1-5、特図1-7、特図2-1、特図2-3)であるときには大入賞口540を開放せずに他の大入賞口を開放する大当り遊技状態に制御することで、確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様と容易な態様とを作り出すことができる。なお、確変アタッカーへの遊技球の進入が困難な態様と容易な態様とを作り出すことができれば、上記の態様に限定されない。
また、上記のように、確変アタッカーを内部に備える大入賞口540と、確変アタッカーを備えていない他の大入賞口(図示せず)とを設けた場合、大当り遊技状態において開放される大入賞口に設定差をもたせるようにしても良い。例えば、設定1などの低設定値では、大入賞口540よりも他の大入賞口が開放される大当り遊技状態が選択されやすく、設定6などの高設定値では、他の大入賞口よりも大入賞口540が開放される大当り遊技状態が選択されやすいといったように、高設定値であるほど大入賞口540が開放される大当り遊技状態が選択されやすいようにすることができる。
図17に示されるように、このような第2変形例では、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるとき、メインCPU101は、抽出した図柄乱数に基づいて、メイン図柄を、設定値に応じた確率で、特図1-1、特図1-2、特図1-3、特図1-4、特図1-5、特図1-6、特図1-7、および、特図1-8のうちいずれかに決定する。ただし、この第2変形例では、特図1-1と特図1-3とが「4R通常大当り」、特図1-2と特図1-4とが「4R確変大当り」、特図1-5と特図1-7と特図2-1と特図2-3とが「10R通常大当り」、特図1-6と特図1-7と特図2-2と特図2-4とが「10R確変大当り」となっている。
具体的には、メインCPU101は、設定1~設定4では共通確率で、メイン図柄を、特図1-1(振分確率12.5%)、特図1-2(振分確率12.5%)、特図1-3(振分確率12.5%)、特図1-4(振分確率12.5%)、特図1-5(振分確率12.5%)、特図1-6(振分確率12.5%)、特図1-7(振分確率12.5%)、および、特図1-8(振分確率12.5%)、のうちいずれかに決定する。これに対して、設定5では、メイン図柄を、特図1-1(振分確率10.0%)、特図1-2(振分確率10.0%)、特図1-3(振分確率15.0%)、特図1-4(振分確率15.0%)、特図1-5(振分確率10.0%)、特図1-6(振分確率10.0%)、特図1-7(振分確率15.0%)、および、特図1-8(振分確率15.0%)、のうちいずれかに決定する。また、設定6では、メイン図柄を、特図1-1(振分確率5.0%)、特図1-2(振分確率5.0%)、特図1-3(振分確率20.0%)、特図1-4(振分確率20.0%)、特図1-5(振分確率5.0%)、特図1-6(振分確率5.0%)、特図1-7(振分確率20.0%)、および、特図1-8(振分確率20.0%)、のうちいずれかに決定する。
すなわち、大当り種別が共通する特図1-2および特図1-4(いずれも4R確変大当り)は、両者の合成確率は設定に関係なくいずれも25.0%であるものの、高設定値(例えば設定5・6)では、特図1-2の選択率(設定5で10.0%、設定6で5.0%)よりも特図1-4の選択率(設定5で15.0%、設定6で20.0%)の方が高い(設定1~4では共通)。
同様に、大当り種別が共通する特図1-6および特図1-8(いずれも10R確変大当り)は、両者の合成確率は設定に関係なくいずれも25.0%であるものの、高設定値(例えば設定5・6)では、特図1-6の選択率(設定5で10.0%、設定6で5.0%)よりも特図1-8の選択率(設定5で15.0%、設定6で20.0%)の方が高い(設定1~4では共通)。
さらに、大当り種別が共通する特図2-2および特図2-4(いずれも10R確変大当り)についても、両者の合成確率は設定に関係なくいずれも50.0%であるものの、高設定値(例えば設定5・6)では、特図2-2の選択率(設定5で20.0%、設定6で10.0%)よりも特図2-4の選択率(設定5で30.0%、設定6で40.0%)の方が高い。
ところで、特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合、サブCPU201は、図18に示されるように、特図1-1、特図1-3、特図1-5、特図1-7、特図2-1、特図2-3(確変フラグがON設定されない4R通常大当りまたは10R通常大当り)であるときには、設定値に関係なく、必ず、例えば液晶表示装置16に表示される装飾図柄が第1態様で停止するよう制御する。
一方、特図1-2(4R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、第1態様(選択率50.0%)、または、第2態様(選択率50.0%)で停止するよう制御する。また、メイン図柄が特図1-4(4R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、第1態様(選択率25.0%)、または、第2態様(選択率75.0%)で停止するよう制御する。ここで、高設定値(例えば設定5・6)では、特図1-2の選択率(設定5で10.0%、設定6で5.0%)よりも特図1-4の選択率(設定5で15.0%、設定6で20.0%)の方が高い。そのため、特図1-2と特図1-4とは大当り種別(いずれも4R確変大当り)が同じであるにもかかわらず、高設定値では、低設定値(例えば設定1~4)と比べて、装飾図柄が第2態様(遊技者にとって第1態様よりも高い期待度を有する態様)で停止する確率が高くなる。
同様に、特図1-6(10R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、必ず、第2態様で停止するよう制御する。また、メイン図柄が特図1-8(10R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、第2態様(選択率50.0%)、または、特定態様(選択率50.0%)で停止するよう制御する。ここで、上述したとおり、高設定値(例えば設定5・6)では、特図1-6の選択率(設定5で10.0%、設定6で5.0%)よりも特図1-8の選択率(設定5で15.0%、設定6で20.0%)の方が高い。そのため、特図1-6と特図1-8とは大当り種別(いずれも10R確変大当り)が同じであるにもかかわらず、高設定値では、低設定値(例えば設定1~4)と比べて、装飾図柄が特定態様(遊技者にとって最も高い期待度を有する態様)で停止する確率が高くなる。
さらに同様に、特図2-2(10R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、第2態様(選択率50.0%)または特定態様(選択率50.0%)で停止するよう制御する。また、メイン図柄が特図2-4(10R確変大当り)であるときには、サブCPU201は、設定値に関係なく、必ず、特定態様で停止するよう制御する。ここで、上述したとおり、高設定値(例えば設定5・6)では、特図2-2の選択率(設定5で20.0%、設定6で10.0%)よりも特図2-4の選択率(設定5で30.0%、設定6で40.0%)の方が高い。そのため、特図2-2と特図2-4とは大当り種別(いずれも10R確変大当り)が同じであるにもかかわらず、高設定値では、低設定値(例えば設定1~4)と比べて、装飾図柄が特定態様で停止する確率が高くなる。
このように、第2変形例においても、第1変形例と同様に、特別図柄の大当り判定の結果が大当りである場合には、大当り種別が同じであったとしても、設定値に応じて装飾図柄の停止態様が異なりうるようにすることが実現可能となる。とくに高設定値(例えば設定5・6)であるときには、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときに特定の大当り種別(例えば10R確変大当り)に決定される合成確率が同じであったとしても、低設定値(例えば設定1~4)であるときと比べて、高い確率で、遊技者にとって相対的に高い期待度を有する態様(例えば特定態様)で装飾図柄を停止させることが可能となる。
なお、上述の第1変形例および第2変形例のいずれにおいても、設定値に応じてメイン図柄の選択率を異ならせることで、設定値に応じて装飾図柄の停止図柄が異なりうるように構成している。すなわち、サブCPU201は、設定値に応じて装飾図柄の停止図柄を制御しているのではなく、メイン図柄に応じて装飾図柄の停止図柄を制御し、その結果として、設定値に応じて装飾図柄の停止図柄が異なりうるようになっている。ただし、これに限られず、サブCPU201による制御によって、設定値に応じて装飾図柄の停止図柄が異なりうるように構成しても良い。
上述の第1変形例および第2変形例によれば、設定値に応じて特別図柄の選択率に差を設けること、すなわち、ラウンド数、確変突入率、時短突入率に設定差を設けることが可能となる。
[1-5.主制御回路による処理]
次に、図19~図40を参照して、パチンコ遊技機1のメインCPU101で実行される各種の処理について説明する。ただし、以下の説明(メインCPU101における処理の説明)において、電源スイッチ35、設定スイッチ332、設定キー328、性能表示モニタ334、エラー報知モニタ336、外部端子板323、ホールコンピュータ700の各用語を用いているが、これらは図9に示されている。
[1-5-1.電源投入処理]
図19は、メインCPU101による電源投入処理の一例を示すフローチャートである。例えばホール関係者が電源スイッチ35をON操作すると、パチンコ遊技機1の電源が投入される。パチンコ遊技機1の電源が投入されると、同図に示すように、メインCPU101は、電源投入時処理(ステップS10)と、設定値にかかわる設定処理(ステップS20)と、遊技復帰処理(ステップS30)とを、順に実行する。以下に、これらの各処理について説明する。なお、図示はしていないが、メインCPU101は、所定レベルまで電圧が降下していないかを常にチェックしており、停電発生時や電源スイッチ35のOFF操作等により電圧が所定レベルまで降下すると、後述する電源断発生時処理を行う。
[1-5-1-1.電源投入時処理]
図20は、電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1の電源が投入されると、同図に示すように、メインCPU101は、初期値をスタックポインタに設定する(ステップS11)。
次に、メインCPU101は、RWM(メインRAM103)に対するアクセスを許可(ステップS12)したのち、サブ制御回路200が信号を受け付け可能になるまで待機するサブ制御受信受付ウェイト処理を行う(ステップS13)。そしてその後、メインCPU101は、CPU内蔵の各種デバイスについて初期化処理を行う(ステップS14)。
次に、メインCPU101は、設定値にかかわるスイッチを有効化する(ステップS15)。設定値にかかわるスイッチとは、ステップS20の設定処理を行う際に用いるスイッチであり、例えば、設定処理を開始・終了させるための設定キー328や、設定値を変更するための設定スイッチ332等が相当する。そして、メインCPU101は、設定にかかわるスイッチを有効化(ステップS15)したのち、各スイッチの読込処理(ステップS16)を行い、その後、遊技許可処理(ステップS17)を行う。
図21は、遊技許可処理の一例を示すフローチャートである。ステップS17(図20参照)の遊技許可処理では、遊技の実行を許可するための遊技許可フラグの管理が行われる。遊技許可フラグは、遊技の実行を許可するか否かを示すフラグであり、例えば、RWM(メインRAM103)の作業領域が正常でないとき等、遊技を実行することができないときにOFFに設定される。以下に遊技許可処理(ステップS17)について説明する。
メインCPU101は、先ず、電断時状況識別フラグがONであるか否かを判別する(ステップS1710)。電断時状況識別フラグとは、前回の電断発生時の状況を識別するフラグである。すなわち、例えば後述する設定変更処理中等に電断が発生すると、設定変更処理が適正に完了する前に電断している可能性が高いため、電源を投入したときに、そのまま遊技の実行を許可することができない。そこで、電源を投入したときに、前回の電断発生時の状況を識別できるようにしている。第1実施形態では、例えば、通常遊技中や後述する設定確認処理中に電断が発生したときには、電断されるまでの間に、電断時状況識別フラグがONに設定される。一方、後述する設定変更処理中に電断が発生したときには、電断されるまでの間に、電断時状況識別フラグがOFFに設定される。また、後述するステップS722~ステップS727の異常状態中に電断が発生したときにも、電断時状況識別フラグがOFFに設定される。なお、未だ電源投入されたことがない初期状態、または長期間にわたって電源が投入されなかったためにメインRAM103のデータが消失したとき、電断時状況識別フラグはOFFである。上記の「通常遊技中」とは、設定変更処理および設定確認処理のいずれも行われていない遊技中を意味し、確変フラグおよび時短フラグのいずれもがOFFの通常遊技状態を意味するものではない(以下、同じ)。
ステップS1710において、メインCPU101は、電断時状況識別フラグがON(ステップS1710におけるYES)であるとステップS1720に移り、電断時状況識別フラグがOFF(ステップS1710におけるNO)であると遊技許可フラグをOFF(ステップS1750)にしたのちステップS1720に移る。
ステップS1720において、メインCPU101は、メインRAM103の作業領域のチェックを行う。この作業領域のチェックには、セットされている設定値データが規定の範囲内(第1実施形態では「0」~「5」の範囲内)であるか否かのチェックも含まれる。
なお、メインRAM103の作業領域は、後述するバックアップクリア処理が行われたときにデータがクリアされる一般作業領域と、後述するバックアップクリア処理が行われてもデータが原則クリアされずに保持される特定作業領域とに分かれている。この特定作業領域には、例えば、性能表示データやセットされている設定値データ等が記憶されている。設定値を示すデータである。第1実施形態では、6段階の設定値「1」~「6」のそれぞれに、「0」~「5」の設定値データが対応している。すなわち、例えばセットされている設定値が「4」であれば、メインRAM103に記憶される設定値データは「3」である。
ステップS1730において、メインCPU101は、メインRAM103の作業領域が正常であるか否かを判別し、正常(ステップS1730におけるYES)であるとステップS1740に移り、正常でないすなわち異常(ステップS1730におけるNO)であると遊技許可フラグをOFF(ステップS1760)にしたのちステップS1740に移る。例えば、設定値データが規定の範囲内(第1実施形態では「0」~「5」の範囲内)でないとき、メインCPU101は、メインRAM103の作業領域が正常でないと判別する。
ステップS1740において、メインCPU101は、遊技許可フラグがONであるか否かを判別する。このステップS1740では、通常遊技中や後述する設定確認処理中に電断が発生し(ステップS1710におけるYES)、メインRAM103の作業領域が正常であれば(ステップS1730におけるYES)、遊技許可フラグがONであると判別される。一方、設定変更処理中や異常状態中に電断が発生したとき(ステップS1710におけるNO)、および、メインRAM103の作業領域が正常でなければ(ステップS1730におけるNO)、遊技許可フラグがOFFであると判別される。そして、遊技許可フラグがON(ステップS1740におけるYES)である場合には、遊技許可処理を終了する。遊技許可フラグがOFF(ステップS1740におけるNO)である場合には、ステップS1770に移る。
なお、この明細書において、通常遊技中に発生する電断、設定確認処理中に発生する電断および設定変更処理中に発生する電断を、正常な電断とし、後述するステップS722~ステップS727において発生する電断を異常な電断とする。
ステップS1770において、メインCPU101は、設定キー328がON操作された状態で電源投入された(電源スイッチ35がONとなる操作が行われた)か否か、すなわち設定キースイッチ信号がONであるか否かを判別し、設定キースイッチ信号がON(ステップS1770におけるYES)であるとステップS1780に移り、設定キースイッチ信号がOFF(ステップS1770におけるNO)であるとステップS1810に移る。
ステップS1780において、メインCPU101は、バックアップクリアスイッチ330の押下操作が行われたか否か、すなわちバックアップクリア信号がONであるか否かを判別し、バックアップクリア信号がON(ステップS1780におけるYES)であるとステップS1790に移り、バックアップクリア信号がOFFであるとステップS1810に移る。
ステップS1790において、メインCPU101は、遊技許可フラグをONに設定し、ステップS1800に移る。
このようにメインCPU101は、前回の電断発生時の状況やメインRAM103の作業領域が正常でないこと等によって遊技許可フラグがOFFであったとしても(ステップS1740におけるNO)、設定キースイッチ信号ON(ステップS1770におけるYES)且つバックアップクリア信号ON(ステップS1780におけるYES)であると、ステップS1790において遊技許可フラグをONに設定する。すなわち、設定キー328がON操作された状態で電源投入操作とバックアップクリアスイッチ330の押下操作との両方が行われた場合には、遊技許可フラグがたとえOFFであったとしても遊技許可フラグがONに設定されるが、設定キースイッチ信号とバックアップクリア信号とのうち少なくともいずれか一つでもOFFであれば、遊技許可フラグがOFFからONに設定されることがない。
ステップS1800において、メインCPU101は、バックアップクリアフラグをONに設定し、遊技許可処理を終了する。バックアップクリアフラグは、後述するバックアップクリア処理を行う必要があるか否かを示すフラグであり、バックアップクリア処理を行う必要があるときはバックアップクリアフラグがONに設定され、バックアップクリア処理が行われるとバックアップクリアフラグがOFFに設定される。
ステップS1810において、メインCPU101は、遊技の実行が許可されない(遊技許可フラグがOFFである)ことを示すエラーコードがエラー報知モニタ336に表示されるように報知設定する。メインCPU101は、ステップS1810の処理を行うと、遊技許可処理を終了する。このように、エラーコードをエラー報知モニタ336に表示することで、ホール関係者は、エラー報知モニタ336に表示されたエラーコードを確認することで、遊技を実行できる状態でない(遊技許可フラグがOFFである)ことを把握することができる。第1実施形態では、遊技許可フラグがOFFであるとき、設定キースイッチ328がON操作された状態で電源投入操作とバックアップクリアスイッチ330の押下操作との両方が行われた場合に限り、遊技許可フラグをONに設定することが可能となっている。すなわち、遊技許可フラグがOFFであるときは、電断操作を行って電力の供給を一旦停止し、後述する設定変更処理が実行されない限り、遊技許可フラグがONにならない。なお、上記ではステップS1810の処理を行うと遊技許可処理を終了するようにしているが、これに代えて、ステップS1810の処理を行った後、ステップS1740に戻り、遊技許可フラグをONにする条件が成立するまで(図21で言えば、ステップS1780においてYESと判別されるまで)、ステップS1740~ステップS1810の処理をループするようにしても良い。
[1-5-1-2.設定処理]
図22(a)は、ステップS20(図19参照)の設定処理の一例を示すフローチャートであり、図22(b)は、ステップS20の設定処理の他の例を示すフローチャートである。図22(a)と図22(b)とで異なる点は、ステップS21において遊技許可フラグがOFFである(ステップS21におけるNO)と判別されたときの処理が異なるだけで、その他の処理(ステップS22~ステップS28の処理)は両者で共通する。以下に、設定処理について説明する。
図22(a)に示されるように、メインCPU101は、先ず、ステップS21において、遊技許可フラグがONであるか否かを判別する。メインCPU101は、遊技許可フラグがON(ステップS21におけるYES)であるとステップS22に移り、遊技許可フラグがOFF(ステップS21におけるNO)であると、設定変更処理(ステップS24)および設定確認処理(ステップS26)のいずれも実行せずに設定処理を終了する。
メインCPU101は、設定キースイッチ信号ON(ステップS22におけるYES)且つバックアップクリア信号ON(ステップS23におけるYES)であると、設定変更処理(ステップS24)を行い、設定キースイッチ信号ON(ステップS22におけるYES)且つバックアップクリア信号OFF(ステップS23におけるNO)であると、設定確認処理(ステップS26)を行う。したがって、設定キー328がON操作された状態で電源投入されると、バックアップクリア信号がONであれば設定変更処理(ステップS24)が実行され、バックアップクリア信号がOFFであれば設定確認処理(ステップS26)が実行される。
なお、メインCPU101は、設定キースイッチ信号OFF(ステップS22におけるNO)且つバックアップクリア信号ON(ステップS27におけるYES)であると、バックアップクリアフラグをONに設定し(ステップS28)、設定変更処理(ステップS24)および設定確認処理(ステップS26)のいずれも実行せずに設定処理を終了する。また、メインCPU101は、設定キースイッチ信号OFF(ステップS22におけるNO)且つバックアップクリア信号OFF(ステップS27におけるNO)であると、ステップS28の処理を実行せずに、設定処理を終了する(設定変更処理(ステップS24)および設定確認処理(ステップS26)についても実行されない)。
すなわち、前回の電断が通常遊技中や後述する設定確認処理中に発生した正常な電断であって、且つ、メインRAM103の作業領域が正常であれば、ステップS21においてYESと判別される。このとき、メインCPU101は、電源が投入されたときの設定キー328の操作状況およびバックアップクリアスイッチ330の押下操作の操作状況に応じて、設定変更処理(ステップS24)、設定確認処理(ステップS26)またはバックアップクリアフラグ処理(ステップS28)を実行する。なお、設定キー328およびバックアップクリアスイッチ330のいずれも操作されずに電源が投入された場合には、設定変更処理(ステップS24)、設定確認処理(ステップS26)およびバックアップクリアフラグ処理(ステップS28)のいずれも実行することなく、遊技復帰処理(ステップS30)に移り、この遊技復帰処理(ステップS30)が実行されたのち、遊技の実行が可能となる。
一方、前回の電断が異常な電断であったり、前回の電断が正常な電断であったとしても設定変更処理中に発生した電断であれば、ステップS21においてNOと判別される。このとき、メインCPU101は、電源が投入されたときの設定キー328の操作状況やバックアップクリアスイッチ330の押下操作の操作状況にかかわらず、設定変更処理(ステップS24)、設定確認処理(ステップS26)およびバックアップクリアフラグON(ステップS28)のいずれも実行せずに、設定処理を終了する。したがって、設定変更処理中に電断が発生したり前回の電断が異常な電断である場合には、設定キースイッチ信号ON(ステップS1770におけるYES)且つバックアップクリア信号ON(ステップS1780におけるYES)と判別されて(すなわち、設定キー328がON操作された状態で電源投入操作とバックアップクリアスイッチ330の押下操作との両方が行われて設定変更状態に制御されて)設定値が確定されたときに限り、設定変更処理(ステップS24)が実行されてステップS30の遊技復帰処理に移り、この遊技復帰処理(ステップS30)が実行されたのち、遊技の実行が可能となる。そのため、設定キー328およびバックアップクリアスイッチ330のいずれも操作されなかったり、操作されたとしてもいずれか一方のみが操作されただけであるときには、設定変更処理(ステップS24)、設定確認処理(ステップS26)およびバックアップクリアフラグ処理(ステップS28)のいずれも実行されずに遊技復帰処理(ステップS30)に移る。ただし、この遊技復帰処理(ステップS30)では、異常時処理(後述の図26のステップS38参照)が実行されることとなり、遊技を実行することができず、遊技停止状態となる。
このように、図22(a)のフローチャートで示される設定処理の一例では、設定変更処理中に電断が発生したり前回の電断が異常な電断である場合には、電源が投入されたときの設定キー328の操作状況やバックアップクリアスイッチ330の押下操作の操作状況にかかわらず、設定変更処理(ステップS24)、設定確認処理(ステップS26)およびバックアップクリアフラグON(ステップS28)のいずれも実行せずに、設定処理を終了している。ただし、これに限られず、図22(b)のフローチャートで示される設定処理の他の例のように、設定変更処理中に電断が発生した場合または/および前回の電断が異常な電断である場合に、メインCPU101は、電源が投入されたときの設定キー328の操作状況やバックアップクリアスイッチ330の押下操作の操作状況にかかわらず、強制的に設定変更処理(ステップS24)を実行するようにしてもよい。設定変更処理中に電断が発生したり前回の電断が異常な電断である場合に、電源が投入されたときの設定キー328の操作状況やバックアップクリアスイッチ330の押下操作の操作状況にかかわらず強制的に設定変更処理(ステップS24)が実行されるようにすることで、設定キー328やバックアップクリアスイッチ330の操作をし忘れた状態で電源を投入してしまったときに、再び電断を強いるような煩わしさを軽減することが可能となる。
なお、図22(a)に示されるフローチャートでは、ステップS21においてNOと判別されると、設定キー328の操作状況およびバックアップクリアスイッチ330の押下操作の操作状況のいずれも判別することなく設定処理を終了している。同様に、図22(b)に示されるフローチャートにおいても、ステップS21においてNOと判別されると、設定キー328の操作状況およびバックアップクリアスイッチ330の押下操作の操作状況のいずれも判別することなく設定変更処理(ステップS24)を実行している。ただし、これらに代えて、設定キー328の操作状況または/およびバックアップクリアスイッチ330の押下操作の操作状況を判別し、この判別結果にかかわらず、設定処理を終了したり設定変更処理(ステップS24)を実行したりしてもよい。
[1-5-1-3.設定変更処理]
図23は、設定変更処理の一例を示すフローチャートである。ステップS24(図22参照)の設定変更処理は、セットされている設定値を変更するための処理であるが、セットされている設定値と同じ設定値にして設定変更処理を終了することもできる。また、上述したように、遊技許可フラグがOFFであるときには、電断操作を行って電力の供給を一旦停止した上で設定変更処理を実行しない限り、遊技許可フラグがONにならない。
メインCPU101は、先ず、ステップS2410において、遊技許可フラグがONであるか否かを判別する。遊技許可フラグがOFF(ステップS2410におけるNO)であると、メインCPU101は、設定変更処理を実行することなく当該処理を終了する。なお、電源が投入された時点で遊技許可フラグがOFFであったとしても、設定キースイッチ信号ON且つバックアップクリア信号ONであるときは、ステップS1790(図21参照)において遊技許可フラグがONに設定されるため、設定変更処理が実行される。
メインCPU101は、遊技許可フラグがONであると(ステップS2410におけるYES)、ステップS2420に移り、バックアップクリア処理を実行する。このバックアップクリア処理については後述する。
メインCPU101は、ステップS2420のバックアップクリア処理を実行したのち、ステップS2430に移り、メインRAM103に記憶されている設定値データをレジスタに格納し、ステップS2440に移る。なお、バックアップクリア処理は、設定変更処理が開始されてから終了するまでの間であれば、どのタイミングで実行しても良い。
ステップS2440において、メインCPU101は、設定変更セキュリティ信号の出力設定を行う。この設定変更セキュリティ信号は、上述の外部端子板323を介してホールコンピュータ700に送信される。なお、設定変更セキュリティ信号は、同信号の出力期間内で一定時間以上(例えば50msec以上)出力される。
ステップS2450において、メインCPU101は、設定値情報が性能表示モニタ334に表示されるように報知設定する。この性能表示モニタ334には、レジスタに格納されている設定値データが設定値に変換されて表示される。例えば、レジスタに格納されている設定値データが「3」であるとき、性能表示モニタ334には、設定値データ「3」に対応する設定値「4」が表示される。ただし、レジスタに格納されている設定値データとセットされている設定値とが対応していれば、必ずしも、性能表示モニタには数字が表示される必要はない。例えば、設定値データ「0」~「5」をそれぞれ「A」~「F」と対応させて、レジスタに格納されている設定値データが例えば「3」であるときにはこれに対応する「D」が性能表示モニタ334に表示されるようにしても良い。なお、このステップ2450において、性能表示モニタ334には、レジスタに格納されている設定値データが設定値に変換されて表示されることとしたが、前のデータが破棄されることにより、予め定められた初期値(例えば「1」)が表示されるようにしても良い。また、このパチンコ遊技機1に初めて電源が投入されたときには、メインCPU101は、予め定められた初期値(例えば「1」)や、通常では表示されない値(例えば「8」)などが性能表示モニタ334に表示されるように制御してもよい。メインCPU101は、通常では表示されない値を性能表示モニタ334に表示するときには、ステップS2510において設定スイッチ332が押下されたと判定されない限り、正当な設定値を設定せず、遊技許可フラグをOFFにするようにしてもよい。
ステップS2460において、メインCPU101は、設定変更中であることを示す設定変更中コードがエラー報知モニタ336に表示されるように報知設定する。これにより、ホール関係者は、エラー報知モニタ336の表示を確認することで、設定変更処理中であることを把握することができる。
ステップS2470において、メインCPU101は、設定キースイッチ信号がOFFであるか否かを判別し、設定キースイッチ信号がOFFでなければ(ステップS2470におけるNO)、ステップS2510に移る。
ステップS2510において、メインCPU101は、設定スイッチ332が押下されたか否かを判別し、設定スイッチ332が押下されていれば(ステップS251におけるYES)、ステップS2520に移り、レジスタに格納されている設定値データを更新したのち、ステップS2440に戻る。一方、設定スイッチ332が押下されなければ(ステップS2510におけるNO)、ステップS2440に戻る。すなわち、設定変更処理では、設定キースイッチ信号がONであると判別されない限り(ステップS2470においてYESでない限り)、ステップS2510、ステップS2520、ステップS2440~ステップS2470をループする(ステップS2510、ステップS2520、ステップS2440~ステップS2470の処理が繰り返される)こととなる。
なお、メインCPU101は、設定スイッチ332が押下された(ステップS2510においてYESと判別した)とき、その後のステップS2450において、更新された設定値情報が性能表示モニタ334に表示されるように報知設定する。
また、メインCPU101は、設定キースイッチ信号がOFFである(ステップS2470におけるYES)と判別しない限り、設定スイッチ332が押下される都度、レジスタに格納されている設定値データを「0」~「5」まで循環増加させる(設定値データが「5」であるときに設定スイッチ332が押下されると「0」に戻る)。これにより、設定スイッチ332が押下される都度、性能表示モニタ334における表示も循環表示される。ただし、設定スイッチ332が押下される都度、レジスタに格納されている設定値データを「5」~「0」まで循環減少させるようにしても良いし、設定スイッチ332の押下態様によって循環増加と循環減少との両方を実行できるようにしても良い。
ステップS2470において、メインCPU101は、設定キースイッチ信号がOFF(ステップS2470におけるYES)と判別すると、ステップS2480に移る。ステップS2480に移ると、メインCPU101は、ステップS2510、ステップS2520、およびステップS2440~ステップS2470のループを終了する。
ステップS2480において、メインCPU101は、レジスタに格納されている設定値データをメインRAM103に記憶する。ステップS2480の処理が実行されると、設定値が確定する。すなわち、設定変更処理では、設定キースイッチ信号がOFFとなる操作が実行されたこと(ステップS2470においてYESと判別されたこと)にもとづいて設定値が確定し、設定キースイッチ信号がOFFとなる操作を実行せずに設定スイッチ332が押下されるだけ(ステップS2510、ステップS2520、ステップS2440~ステップS2470をループするだけ)であれば、レジスタに格納されている設定値データが更新されるだけで、メインRAM103に記憶されている設定値データの更新は行われない。
なお、ステップS2470において設定キースイッチ信号がOFF(ステップS2470におけるYES)と判別された後、再び設定キー328を戻す操作を行っても、当該操作は検出されず(設定キースイッチ信号がONと検出されず)、電源断操作(電源スイッチ35のOFF操作)を行わない限り、設定値を変更することができない。なお、その際(ステップS2470において設定キースイッチ信号がOFF(ステップS2470におけるYES)と判別された後、再び設定キー328を戻す操作を行った際)、メインCPU101は、レジスタに格納されている設定値データを性能表示モニタ334に表示し、設定確認ができる(設定確認処理を行う)ようにしても良い。その際(設定確認処理を行うようにした際)、メインCPU101は、遊技許可フラグを、設定キースイッチ信号がOFFになるまでOFFとするようにしてもよい。
ところで、設定変更処理中に電断が発生したり前回の電断が異常な電断であるときに、その後に電源が投入されたとき(電断復帰時)の設定キー328の操作状況やバックアップクリアスイッチ330の押下操作の操作状況(設定キースイッチ信号やバックアップクリア信号の状態)にかかわらず強制的に設定変更処理(図23参照)を実行するようにした場合(図22(b)参照)には、設定キー328がON操作されなくとも(設定キースイッチ信号がOFFのまま)設定変更処理が実行される。このように、設定キー328がON操作されずに設定変更処理(ステップS24)が実行されたときには、設定キースイッチ信号がOFFのままであることがあるため、メインCPU101は、ステップS2470において設定キースイッチ信号がOFF(ステップS2470におけるYES)であるとただちに判別せずに、設定キー328が一旦ON操作された上でOFF操作されたことをもって、設定キースイッチ信号がOFFであると判別し、ステップS2480に移る(設定値を確定する)。なおこの場合、メインCPU101は、設定キースイッチ信号がONとなったことを検出し、さらに設定キースイッチ信号がOFFとなったことを検出したことをもって、ステップS2480においてYESと判別するようにしてもよいし、設定キースイッチ信号がONとなったことを検出しなくとも、設定キースイッチ信号がONからOFFとなったことを検出したことをもって、ステップS2480においてYESと判別するようにしてもよい。なお、上記において、設定変更処理中に電断が発生したり前回の電断が異常な電断であるとき、電断復帰時の設定キースイッチ信号やバックアップクリア信号の状態にかかわらず強制的に設定変更処理を実行すると記載したが、これに限られない。例えば、メインCPU101により、電断復帰時の設定キースイッチ信号やバックアップクリア信号の状態にかかわらず状態を強制的に設定変更状態に変更することとしてもよい。また、電断復帰時の設定キースイッチ信号やバックアップクリア信号の状態にかかわらず電断が発生したときの設定変更状態で電断復帰する(すなわち、電断発生時にその状態を保持し、その後の電断復帰時に、電断復帰時の設定キースイッチ信号やバックアップクリア信号の状態にかかわらず、保持した状態に戻す処理を実行する)ようにしてもよい。
ステップS2490において、メインCPU101は、性能表示データが性能表示モニタ334に表示されるように報知設定し、ステップS2500において、初期化コードがエラー報知モニタ336に表示されるように報知設定し、設定変更処理を終了する。
なお、ステップS2470において設定キースイッチ信号がOFF(ステップS2470におけるYES)と判別されることで、設定キースイッチ信号がOFFになったことを示すコマンド、すなわち設定変更処理が終了したことを示すコマンドとして初期化コマンドがサブCPU201に送信されることとなる。
ステップS24(図22参照)の設定変更処理が終了すると、ステップS20(図19参照)の設定処理が終了し、ステップS30(図19参照)の遊技復帰処理に移る。
なお、ステップS24(図22参照)の設定変更処理が実行されたのちに後述の遊技復帰処理を経て遊技の実行が可能となった場合、遊技が開始されたのちの一定期間において、または、遊技が開始されたのちの所定のタイミングにおいて、設定変更処理が実行された可能性があることを示唆する情報、設定変更処理によってより高設定値に変更された可能性があることを示唆する情報、設定変更処理によってより低設定値に変更された可能性があることを示唆する情報、設定変更処理によって設定値が複数段階以上変更された(例えば設定6から設定4といったように2段階以上変更された)可能性があることを示唆する情報等、設定変更処理にかかわる情報を、例えば液晶表示装置16等に表示するようにしても良い。例えば、液晶表示装置16等で行われる演出や装飾図柄の変動パターンを、設定変更処理が実行されたときと実行されていないときとで異なりうるようにしたり、設定変更処理によってより高設定値に変更されたときと低設定値に変更されたときとで異なりうるようにしたり、設定変更処理によって設定値が複数段階以上変更されたときと複数段階以上変更されていないときとで異なりうるようにしても良い。
また、上述した設定変更セキュリティ信号の出力期間、およびエラー報知モニタ336に設定変更中コードが表示される期間は、設定変更処理が開始されてから当該設定変更処理の終了処理が実行されるまでとなっている。ただし、これらの期間を完全に一致させる必要はない。
なお、上記の設定変更処理は、内部的に遊技許可フラグがONおよびOFFのいずれであったとしても実行される処理である。また、上記ステップS24における設定変更処理が開始されたこと、ステップS2510において設定スイッチが押下されるごと、ステップS2480の処理を実行する際など、所定のタイミングにおいてサブ制御回路200に対しコマンドを送信することにより液晶表示装置16やスピーカ24、LED25などにおいて、設定変更中である旨の報知、設定値が変更されている旨の報知、設定変更が完了した旨の報知などを行うようにしてもよい。
[1-5-1-4.バックアップクリア処理]
図24は、ステップS2420(図23参照)のバックアップクリア処理の一例を示すフローチャートである。このバックアップクリア処理は、メインRAM103の作業領域に記憶されている情報をクリアする処理である。ただし、このバックアップクリア処理では、上述したとおり、一般作業領域に記憶されている情報はクリアされるが、特定作業領域に記憶されている情報は原則としてクリアされない。
メインCPU101は、先ず、ステップS2421において、バックアップクリアフラグがOFFであるか否かを判別する。メインCPU101は、バックアップクリアフラグがOFF(ステップS2421におけるYES)であるときはバックアップクリア処理を実行することなく当該処理を終了し、バックアップクリアフラグがON(ステップS2421におけるNO)であるときはステップS2422に移る。
ステップS2422において、メインCPU101は、RWM(メインRAM103)の作業領域をクリアする。ただし、前回の電断が設定変更処理中に発生していれば、前回の電断が発生した設定変更処理中にバックアップクリア処理の全部または一部が実行されている可能性がある。そのため、前回の電断が設定変更処理中に発生した場合には、前回の電断が発生した設定変更処理中に実行されたバックアップクリア処理とあわせてメインRAM103の作業領域をクリアするようにし、今回のバックアップクリア処理では部分的にクリアするだけとしても良い。
なお、ステップS2422の処理では、上述したように、特定作業領域に記憶されている性能表示データや設定値データは原則としてクリアされない。ただし、RWM(メインRAM103)に記憶されている設定値データが異常である(例えば、セットされている設定値データが規定の範囲外である)と判別されたときは、設定値データもクリアされる。また、RWM(メインRAM103)に記憶されている性能表示データが異常であると判別されたときは、性能表示データもクリアされる。なお、設定値データが異常であるときには設定値データもクリアされるようにしているが、その際は遊技許可フラグをOFFにして、設定変更処理(例えば、図23参照)を行わない限り遊技許可フラグをONにしないようにしてもよい。
ステップS2423において、メインCPU101は、バックアップクリア処理が実行されたことを示す情報(メインRAM103の作業領域がクリアされたことを示す情報)が表示されるように報知設定する。その後、ステップS2424において、メインCPU101は、バックアップクリアフラグをOFFに設定し、バックアップクリア処理を終了する。なお、上記の報知設定(バックアップクリア処理が実行されたことを示す情報)は例えばサブ制御回路200へコマンド送信され、表示制御回路204(図9参照)により、バックアップクリア処理が実行されたことを示す画像が例えば液晶表示装置16に表示される。
なお、設定変更処理(例えば、図23参照)に伴ってバックアップクリア処理が実行される場合、設定変更処理のステップS2450において、メインCPU101は、設定値情報が性能表示モニタ334に表示されるように報知設定する。これと同様に、設定変更処理を伴わずにバックアップクリア処理が実行される場合にも、設定値情報が性能表示モニタ334に表示されるように報知設定するようにするとよい。
[1-5-1-5.設定確認処理]
図25は、設定確認処理の一例を示すフローチャートである。ステップS26(図22参照)の設定確認処理は、セットされている設定値を確認するための処理である。セットされている設定値はメインRAM103に格納される。
メインCPU101は、先ず、ステップS2610において、遊技許可フラグがONであるか否かを判別する。遊技許可フラグがOFF(ステップS2610におけるNO)であると、メインCPU101は、設定確認処理を実行することなく当該処理を終了する。
メインCPU101は、遊技許可フラグがONであると(ステップS2610におけるYES)、ステップS2620に移り、設定確認セキュリティ信号の出力設定を行う。この設定確認セキュリティ信号は、上述の外部端子板323を介してホールコンピュータ700に送信される。なお、設定確認セキュリティ信号は、同信号の出力期間内で一定時間以上(例えば50msec以上)出力される。
ステップS2630において、メインCPU101は、設定値情報が性能表示モニタ334に表示されるように報知設定する。この性能表示モニタ334に表示される設定値情報は、セットされている設定値データを示す情報である。例えば、メインRAM103に記憶されている設定値データが「3」であるとき、性能表示モニタ334には、設定値データ「3」に対応する「4」が設定値を示す情報として表示される。
ステップS2640において、メインCPU101は、設定確認中であることを示す設定確認中コードがエラー報知モニタ336に表示されるように報知設定する。これにより、ホール関係者は、エラー報知モニタ336の表示を確認することで、設定確認処理中であることを把握することができる。
ステップS2650において、メインCPU101は、設定キースイッチ信号がOFFであるか否かを判別し、設定キースイッチ信号がOFFでなければ(ステップS2650におけるNO)、ステップS2620に戻る。すなわち、設定確認処理では、設定キースイッチ信号がONであると判別されない限り(ステップS2650においてYESでない限り)、ステップS2620~ステップS2650の処理をループする(ステップS2620~ステップS2650の処理が繰り返される)こととなる。
ステップS2650において、メインCPU101は、設定キースイッチ信号がOFF(ステップS2650におけるYES)と判別すると、ステップS2660に移る。ステップS2660に移ると、メインCPU101は、ステップS2620~ステップS2650の各処理を終了する。
なお、ステップS2650において設定キースイッチ信号がOFF(ステップS2650におけるYES)と判別されることで、後述するステップS37において、設定確認処理が終了したことを示すコマンドとして電断復帰コマンドがサブCPU201に送信されることとなる。
ステップS2660において、メインCPU101は、性能表示データが性能表示モニタ334に表示されるように報知設定し、ステップS2670において、エラー報知モニタ336に何らの情報も表示されないよう非報知設定し、設定確認処理を終了する。
ステップS26(図22参照)の設定確認処理が終了すると、ステップS20(図19参照)の設定処理が終了し、ステップS30(図19参照)の遊技復帰処理に移る。
[1-5-1-6.遊技復帰処理]
図26は、遊技復帰処理の一例を示すフローチャートである。ステップS30(図19参照)の設定処理では、遊技許可フラグがONであることを前提として、遊技が実行できる状態に復帰させる処理が行われる。以下に、遊技復帰処理について説明する。
メインCPU101は、先ず、ステップS31において、遊技許可フラグがONであるか否かを判別する。遊技許可フラグがOFF(ステップS31におけるNO)であると、メインCPU101は、ステップS38の異常時処理を実行する。この異常時処理については後述する。
メインCPU101は、遊技許可フラグがON(ステップS31におけるYES)であると、ステップS32に移り、全スイッチを有効化する処理を行う。
ステップS33において、メインCPU101は、バックアップクリア信号がOFFであるか否かを判別する。メインCPU101は、バックアップクリア信号がOFFであると(ステップS33におけるYES)、ステップS34に移る。
ステップS34において、メインCPU101は、電断時状況識別フラグがONであるか否かを判別する。メインCPU101は、電断時状況識別フラグがONであれば(ステップS34におけるYES)、ステップS35に移る。上述したとおり、電断時状況識別フラグは、通常遊技中(設定変更処理および設定確認処理のいずれも行われていない遊技中)や設定確認処理中に電断が発生するとONに設定され、設定変更処理中に電断が発生するとOFFに設定される。したがって、前回の電断が通常遊技中や設定確認処理中に発生した場合に、ステップS35の処理が行われる。
ステップS35において、メインCPU101は、電断復旧時に初期値を必要とする作業領域の初期設定を行う。
次に、ステップS36において、メインCPU101は、電断復旧時の遊技状態が高確率遊技状態である場合には、高確率遊技状態であることを示す報知設定を行う。
次に、ステップS37において、メインCPU101は、電断復帰時のコマンド(電断復帰コマンド)をサブ制御回路200に対して送信する処理を行う。このコマンドには、セットされている設定値についての設定値情報も含まれる。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS30(図19参照)の遊技復帰処理を終了し、一連の電源投入処理が終了する。これにより、遊技の実行が可能となる。上記の電断復帰コマンドは、電断復帰時であることを示すコマンド、または、設定確認処理が終了したことを示すコマンドとして機能する。
ステップS33において、メインCPU101は、バックアップクリア信号がON(ステップS33におけるNO)であると判別すると、ステップS39のバックアップクリア処理に移る。このバックアップクリア処理は、図23に示すステップS2420のバックアップクリア処理(図24に示すバックアップクリア処理)と同様であるため、説明を省略する。
ステップS39のバックアップクリア処理が終了すると、メインCPU101は、ステップS40に移り、RWM(メインRAM103)の初期化時に初期値を必要とする作業領域の初期設定を行う。
次に、ステップS41において、メインCPU101は、RWM初期化時のコマンド(初期化コマンド)をサブ制御回路200に対して送信する処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS30(図19参照)の遊技復帰処理を終了し、一連の電源投入処理が終了する。これにより、遊技の実行が可能となる。なお、上記の初期化コマンドは、設定変更処理が終了した(バックアップクリア処理も実行されている)ことを示すコマンド、または、設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたことを示すコマンドとして機能する。
また、上記した設定確認セキュリティ信号の出力期間、およびエラー報知モニタ336に設定確認中コードが表示される期間は、設定確認処理が開始されてから当該設定確認処理の終了処理が実行されるまでとなっている。ただし、これらの期間を完全に一致させる必要はない。
[1-5-1-7.異常時処理]
図27は、異常時処理の一例を示すフローチャートである。ステップS38(図26参照)の異常時処理は、上述したとおり、ステップS31(図26参照)の処理において、遊技許可フラグがOFF(ステップS31におけるNO)であると判別されたときに実行される処理である。
先ず、ステップS381において、メインCPU101は、遊技許可フラグがOFFであること、すなわち遊技を実行することができないことを示す異常コマンドを、サブ制御回路200に対して送信する処理を行う。サブCPU201は、異常コマンドを受信するとバックアップ不良と判断し、パチンコ遊技機1が正常でない旨の情報をサブCPU201(表示制御回路204)の制御により液晶表示装置16に表示することが可能となる。
なお、メインCPU101は、必ずしも異常コマンドを送信しなくてもよい。例えば、サブCPU201は、サブ制御回路200(図9参照)への電源供給が開始されてから所定時間(例えば30秒)、メインCPU101からの正常なコマンドを受信できなかった場合にバックアップ不良と判断するようにしてもよい。
ステップS382において、メインCPU101は、異常セキュリティ信号の出力設定を行う。この異常セキュリティ信号は、上述の外部端子板323を介してホールコンピュータ700に送信される。
ステップS383において、メインCPU101は、遊技の実行が許可されない(遊技許可フラグがOFFである)ことを示すエラーコードがエラー報知モニタ336に表示されるように報知設定する。これにより、ホール関係者は、エラー報知モニタ336の表示を確認することで、遊技を実行できる状態でない(遊技許可フラグがOFFである)ことを把握することができる。
ステップS384において、メインCPU101は、電断検知信号がONであるか否かを判別する。電断検知信号は、電圧が所定レベルまで降下するとONとなる信号である。そして、メインCPU101は、電断検知信号がON(ステップS384におけるYES)であると判別すると、ステップS385に移り、電源断発生時処理が実行される。一方、電断検知信号がOFFの場合(ステップS384におけるNO)、メインCPU101は、ステップS382~ステップS384をループする(ステップS382~ステップS384の処理が繰り返される)。
[1-5-1-8.電源断発生時処理]
図28は、電源断発生時処理の一例を示すフローチャートである。上述したように、メインCPU101は、所定レベルまで電圧が降下していないかを常にチェックしており、電圧が所定レベルまで降下すると、電源断発生時処理を行う。
メインCPU101は、先ず、割込処理が実行されないように割込禁止設定を行う(ステップS3851)。そして、メインRAM103の作業領域におけるチェックサムを算出し、この算出結果と各種の遊技データをメインRAM103のバックアップ領域に記憶(保存)する(ステップS3852)。このチェックサムは、復電時に、停電前のメインRAM103の内容が適正に保持されているか否かをチェックするために使用される。このようにして、電力の供給が停止されたとしても、メインRAM103に記憶されている各種の遊技データを保持することが可能となっている。
次いで、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に設けられたバックアップフラグに、電断時状況識別フラグを設定する(ステップS3853)。すなわち、上述したとおり、メインCPU101は、電断が通常遊技中(設定変更処理および設定確認処理のいずれも行われていない遊技中)や設定確認処理中に発生したのであれば電断時状況識別フラグをONに設定し、設定変更処理中に発生したのであればOFFに設定する。
メインCPU101は、ステップS3851~ステップS3853の処理を終えると、ステップS3854に移り、RWM(メインRAM103)へのアクセスを禁止し、無限ループに入って電力供給の停止に備える。
このように遊技許可フラグがOFFであるときは、上述したとおり、電断操作を行って電力の供給を一旦停止し、後述する設定変更処理が実行されない限り、遊技許可フラグがONにならないようになっている。
ところで、この処理では、ごく短時間の停電等(以下「瞬停」と称する)により電源電圧が不安定になって電源断発生時処理が開始されてしまうと、無限ループから復帰することができなくなるおそれがある。かかる弊害を回避するため、メインCPU101には、図示しないウォッチドックタイマが設けられており、所定時間、ウォッチドックタイマが更新されないとリセットがかかるように構成されている。ウォッチドックタイマは、正常に処理が行われている間は定期的に更新されるが、電源断発生時処理に入ると、更新が行われなくなる。その結果、瞬停によって電源断発生時処理に入り、図28の無限ループに入った場合でも所定期間経過後にリセットがかかり、電源投入時と同じプロセスでメインCPU101が起動することになる。
なお、RWM(メインRAM103)のバックアップ領域に代えて、書き換え可能な不揮発性メモリ(EEPROMなど)を備えるようにしてもよい。この場合、データをバックアップさせるために常時の電力供給を必要としないといったメリットがある。
若しくは、RWM(メインRAM103)の全領域を、電力の常時供給によってデータがバックアップされるバックアップ領域としてもよい。この場合、電源遮断時において、メインRAM103に記憶されているデータを他の領域に退避させる必要がなくなる。また、電源復帰時にも、退避データを処理領域に読み出す必要がなくなるため、これらの処理に要する負荷が軽減されるようになる。
[1-5-1-9.操作者側から見た電源投入処理の流れ]
以上がメインCPU101による電源投入処理の制御フローであるが、操作を行う者(例えばホール関係者等)から見た電源投入処理の流れについて簡単に説明する。
[1-5-1-10.設定変更処理の流れ]
先ず、設定変更処理、すなわちセットされている設定値を変更するための流れについて説明する。セットされている設定値を変更するためには、先ずは電源断操作(電源スイッチ35のOFF操作)を行う必要がある。そして、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作し、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作の両方を行う。
電源スイッチ35をON操作すると、全スイッチの操作が無効化を経て、全スイッチのうち設定にかかわる操作(例えば、設定キー328の操作、設定スイッチ332の操作)のみが有効化されて、設定変更処理が開始され、設定変更を行うことが可能な状態となる。
設定変更処理が開始されると、設定変更処理中であることを示す設定変更中コードがエラー報知モニタ336に表示される。さらに、性能表示モニタ334の表示は、電源スイッチ35がON操作された後、消灯状態から、セットされている設定値を示す情報に切り替わる。
設定変更処理において、バックアップクリア処理、すなわちメインRAM103の初期化処理(メインRAM103の作業領域のクリア、メインRAM103の作業領域のクリア報知、メインRAM103の作業領域の初期設定、RWMの初期化時のコマンド送信)が実行されると、バックアップクリア処理が実行された旨の音声がスピーカ24から出力される。なお、後述するとおり、バックアップクリア処理が実行された旨の表示は行われないが、スピーカ24からの音声出力に代えてまたは加えて、バックアップクリア処理が実行された旨を液晶表示装置16の表示領域に表示するようにしてもよい。
設定変更処理では、設定スイッチ332を押下する毎に、性能表示モニタ334に表示されている設定値を示す情報が循環増加表示される。すなわち、設定値を示す情報は、設定値が「1」~「5」であるときは設定スイッチ332を押下する毎に1ずつ増加するが、設定値が「6」であるときは設定スイッチ332を押下すると「1」に戻って表示される。
設定変更処理中に設定キー328をOFF操作すると設定変更状態が終了し、性能表示モニタ334に表示されている設定値がセットされる。また、エラー報知モニタ336の表示は設定変更中コードから初期化コードに変更され、性能表示モニタ334には性能表示(ベース値)が表示され、全スイッチの操作が有効化される。
このように、設定変更処理中は、全スイッチのうち設定にかかわる操作(例えば、設定キー328の操作、設定スイッチ332の操作)のみが有効化され、その他のスイッチは全て無効化されたままである。そして、設定キー328をOFF操作すると、全スイッチが有効化される。
[1-5-1-11.設定確認処理の流れ]
次に、設定確認処理、すなわちセットされている設定値を確認するための流れについて説明する。設定確認処理は、内部的に遊技許可フラグがONであることを条件として実行される処理であり、内部的に遊技許可フラグがOFFであるときには実行されない。
セットされている設定値を確認するためには、内部的に遊技許可フラグがONであることを条件として、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作し、バックアップクリアスイッチ330を押下操作せずに、電源スイッチ35のON操作を行う。
電源スイッチ35をON操作すると、全スイッチの操作が無効化を経て、全スイッチのうち設定キー328の操作のみが有効化されて、設定確認処理が開始され、セットされている設定を確認できる状態となる。
設定確認処理が開始されると、設定確認処理中であることを示す設定確認中コードがエラー報知モニタ336に表示される。さらに、性能表示モニタ334の表示は、電源スイッチ35がON操作された後、消灯状態から、セットされている設定値を示す情報に切り替わる。
なお、設定確認処理中は、設定スイッチ332を押下操作したとしても、性能表示モニタ334に表示されている設定値を示す情報は変化しない。
設定確認処理中に設定キー328をOFF操作すると設定確認状態が終了し、エラー報知モニタ336の表示は設定確認中コードから非表示に変更され、性能表示モニタ334には性能表示(ベース値)が表示され、全スイッチの操作が有効化される。
このように、設定確認処理中は、全スイッチのうち設定キー328のみが有効化され、その他のスイッチは全て無効化されたままである。したがって、設定スイッチ332も無効化されたままである。そして、設定キー328をOFF操作すると、全スイッチが有効化される。なお、上記の通り設定確認処理においては電源スイッチ35の操作に関係なく、通常遊技中において実行可能な処理としてもよい。
[1-5-1-12.異常時処理における流れ]
上述したとおり、内部的に遊技許可フラグがOFFであるとき、設定変更処理を実行することはできるものの設定確認処理を実行することができない。そのため、内部的に遊技許可フラグがOFFであるときに、設定変更処理を実行するための操作(電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作し、バックアップクリアスイッチ330を押下操作し且つ電源スイッチ35のON操作)を行わずに、設定確認処理を実行するための操作を行った場合、設定変更処理を伴わないバックアップ処理(詳細は後述する)を行った場合、または、ただ単に電源を投入する操作だけを行った場合には、異常時処理が実行される。以下に、異常時処理における流れを説明する。
電源スイッチ35をON操作した後、全スイッチの操作が無効化を経て、全スイッチのうち設定にかかわる操作(例えば、設定キー328の操作、設定スイッチ332の操作)のみが有効化される(内部的には異常時処理が開始される)。設定にかかわる操作が有効化される理由は、設定変更処理の実行により遊技許可フラグをONにすることができるようにするためである。
異常時処理が開始されると、遊技を実行できない状態であることを示すエラーコードがエラー報知モニタ336に表示される。これにより、操作者は、遊技を実行できない状態であることを確認できる。さらに、性能表示モニタ334には、エラーであることを示す情報が表示される。
さらに、異常時処理が開始されると、設定にかかわる操作についても無効化される。すなわち、全スイッチの操作が無効化される。したがって、異常時処理が開始されると、いずれの操作を実行しても反応しなくなり、電源スイッチ35をOFF操作した上で上述の設定変更処理を行わない限り、遊技を実行できる状態にパチンコ遊技機1を復旧させることができない。なお、全スイッチの操作が無効化とは、サブ制御回路200により制御される各デバイスも一切停止する遊技が一切できない状況であるもの、一部のサブ制御回路200により制御される各デバイス(例えばLED25)は制御可能な状態であるものも含む。
[1-5-2.システムタイマ割込処理]
図29は、メインCPU101によるシステムタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。システムタイマ割込処理は、例えば2msごとに実行される。同図に示すように、メインCPU101は、各レジスタの値をメインRAM103のスタックエリアに退避する(ステップS51)。
次に、メインCPU101は、各種の乱数値を更新する乱数更新処理を行う(ステップS52)。
次に、メインCPU101は、各種スイッチからの入力信号を検出するためのスイッチ入力検出処理を実行する(ステップS353。スイッチ入力検出処理については、図30を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、各種タイマの値を更新するタイマ更新処理を行う(ステップS54)。
次に、メインCPU101は、サブ制御回路200に各種コマンドを出力(送信)するコマンド出力処理を行う(ステップS55)。
次に、メインCPU101は、サブ制御回路200に各種遊技情報を出力(送信)する遊技情報出力処理を行う(ステップS56)。遊技情報は、主制御回路100、サブ制御回路200、払出・発射制御回路300などにおいて処理される遊技に関わる情報であり、サブ制御回路200や払出・発射制御回路300、ホールコンピュータ700に送信される。
次に、メインCPU101は、退避した各レジスタの値を復帰させる処理を行う(ステップS57)。この処理を終了すると、メインCPU101は、システムタイマ割込処理を終了する。
[1-5-2-1.スイッチ入力検出処理]
図30は、メインCPU101によるスイッチ入力検出処理の一例を示すフローチャートである。スイッチ入力検出処理は、先述したシステムタイマ割込処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、始動口入賞検出処理を実行する(ステップS61)。始動口入賞検出処理については、図31を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、一般入賞口通過検出処理を行う(ステップS62)。一般入賞口通過検出処理では、例えば一般入賞口53への入賞時に払出個数等を示す払出情報をセットする。
次に、メインCPU101は、大入賞口通過検出処理を行う(ステップS63)。大入賞口通過検出処理では、例えば大入賞口540への入賞時に払出個数等を示す払出情報をセットする。
次に、メインCPU101は、球通過検出器通過検出処理を行う(ステップS65)。球通過検出器通過検出処理では、通過ゲート49(例えば図5参照)への遊技球の通過検出を球通過検出器(図示せず)に検出されたことに基づいて普通図柄ゲームの抽選結果(乱数値)を抽出する。この処理を終了すると、メインCPU101は、スイッチ入力検出処理を終了する。
[1-5-2-2.始動口入賞検出処理]
図31は、メインCPU101による始動口入賞検出処理の一例を示すフローチャートである。始動口入賞検出処理は、先述したスイッチ入力検出処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、まず、メインCPU101は、第1始動口スイッチ421で遊技球を検出したか否かを判別する(ステップS71)。第1始動口スイッチ421で遊技球を検出した場合(ステップS71におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52の処理に移る。第1始動口スイッチ421で遊技球を検出していない場合(ステップS71におけるNO)、メインCPU101は、ステップS81の処理に移る。
ステップS72において、メインCPU101は、設定チェック処理を行う。この設定チェック処理については後述する。
ステップS73において、メインCPU101は、第1特別図柄についての大当り判定乱数及び図柄乱数等の各種乱数を抽出するとともに、第1始動口入賞に応じた払出情報をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数(第1特別図柄の保留個数)が4個未満であるか否かを判別する(ステップS74)。当該保留個数が4個未満の場合(ステップS74におけるYES)、メインCPU101は、ステップS75の処理に移る。当該保留個数が4個の場合(ステップS74におけるNO)、メインCPU101は、第1始動口420への遊技球の入賞に基づいて抽出した各種乱数を破棄し、ステップS80の処理に移る。
ステップS75において、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数を1加算する処理を行う。
次に、メインCPU101は、第1始動口420への遊技球の入賞に基づいて抽出した各種乱数を、第1特別図柄の変動開始条件が成立するまでメインRAM103に格納する処理を行う(ステップS76)。これにより、抽出した乱数についての第1特別図柄の変動表示が、変動開始条件が成立するまで保留される。
次に、メインCPU101は、第1特別停止図柄判断処理を行う(ステップS77)。第1特別停止図柄判断処理では、第1特別図柄について抽出された大当り判定用乱数値及び図柄乱数値に基づいて、第1特別図柄用の大当り乱数判定テーブル、図柄判定テーブルおよび大当り種類決定テーブルを参照し、メイン図柄(停止表示される予定の第1特別図柄)に係る図柄指定コマンドや当り時選択図柄コマンド等を決定する。
次に、メインCPU101は、変動パターン決定処理を実行する(ステップS78)。変動パターン決定処理は、先述した始動口入賞検出処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。また、メインCPU101は、図13(または図15)の特別図柄の変動時間決定テーブルを参照し、大当り判定の結果、リーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づいて、変動パターンを選択し、決定する処理を行う。
なお、図13や図15に示されるように、変動パターンには、装飾図柄の変動表示時間が対応付けて記憶されているため、上記の変動パターン決定処理において決定された変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドは、実質的に、変動時間を表すことが可能な情報となる。
次に、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数増加コマンドをセットする処理を行う(ステップS79)。第1始動口入賞の保留個数増加コマンドは、第1特別図柄の保留個数を1増加する旨を示すコマンドであり、ステップS78の処理で決定された変動パターンを示すコマンド等とともにサブ制御回路200へと送信される。
ステップS80において、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数オーバーフローコマンドをセットする処理を行い、ステップS81に移る。第1始動口入賞の保留個数オーバーフローコマンドは、第1特別図柄の保留個数が上限(例えば4個)であるときに第1始動口入賞があった旨を示すコマンドであり、サブ制御回路200へと送信される。
なお、図31からも明らかであるが、第1始動口入賞の保留個数オーバーフローコマンドがサブ制御回路200に送信されるのは、後述するステップS72の設定チェック処理において設定値データが正常で判別されることが前提である。
ステップS81において、メインCPU101は、第2始動口スイッチ441で遊技球を検出したか否かを判別する(ステップS81)。第2始動口スイッチ441で遊技球を検出した場合(ステップS81におけるYES)、メインCPU101は、ステップS82の処理に移る。第2始動口スイッチ441で遊技球を検出していない場合(ステップS81におけるNO)、メインCPU101は、始動口入賞検出処理を終了する。
ステップS82において、メインCPU101は、設定チェック処理を行う。この設定チェック処理については後述するが、ステップS72と同様の処理である。
ステップS83において、メインCPU101は、第2特別図柄についての大当り判定乱数及び図柄乱数等の各種乱数を抽出するとともに、第2始動口入賞に応じた払出情報をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数(第2特別図柄の保留個数)が4個未満であるか否かを判別する(ステップS84)。当該保留個数が4個未満の場合(ステップS84におけるYES)、メインCPU101は、ステップS85の処理に移る。当該保留個数が4個の場合(ステップS84におけるNO)、メインCPU101は、第2始動口440への遊技球の入賞に基づいて抽出した各種乱数を破棄し、始動口入賞検出処理を終了する。
ステップS85において、メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数を1加算する処理を行う。
次に、メインCPU101は、第2始動口440への遊技球の入賞に基づいて抽出した各種乱数を、第2特別図柄の変動開始条件が成立するまでメインRAM103に格納する処理を行う(ステップS86)。これにより、抽出した乱数についての第2特別図柄の変動表示が、変動開始条件が成立するまで保留される。
次に、メインCPU101は、第2特別停止図柄判断処理を行う(ステップS87)。第2特別停止図柄判断処理も、第1特別停止図柄判断処理と同様に、第2特別図柄について抽出された抽出された大当り判定用乱数値及び図柄乱数値に基づいて、第2特別図柄用の大当り乱数判定テーブル、図柄判定テーブルおよび大当り種類決定テーブルを参照し、メイン図柄(停止表示される予定の第2特別図柄)に係る図柄指定コマンドや大当り時選択図柄コマンド等を決定する。
次に、メインCPU101は、変動パターン決定処理を実行する(ステップS88)。この変動パターン決定処理は、ステップS78と同様に、先述した始動口入賞検出処理の実行中にサブルーチンとして呼び出され、メインCPU101は、図13(または図15)の特別図柄の変動時間決定テーブルを参照し、大当り判定の結果、リーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づいて、変動パターンを選択する処理を行う。
次に、メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数増加コマンドをセットする処理を行う(ステップS89)。第2始動口入賞の保留個数増加コマンドは、第2特別図柄の保留個数を1増加する旨を示すコマンドであり、ステップS88の処理で決定された変動パターンを示すコマンド等とともにサブ制御回路200へと送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、始動口入賞検出処理を終了する。
なお、第1始動口420への遊技球入賞と第2始動口440への遊技球入賞とが同時検出された場合には、ステップS72の設定チェック処理とステップS82の設定チェック処理とのうちいずれか一方のみを行うようにしても良い。
また、第1実施形態では、第2始動口スイッチ441で遊技球が検出された場合(ステップS81におけるYES)に、第2始動口入賞の保留個数が4個(ステップS84におけるNO)であったとしても、メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数オーバーフローコマンドをサブ制御回路200に送信せずに、第2始動口440への遊技球の入賞に基づいて抽出した各種乱数を破棄して始動口入賞検出処理を終了している。これは、後述する設定値示唆演出を効果的に行うことができるのは、非時短遊技状態のときであるからである。
[1-5-2-3.設定チェック処理]
図32は、メインCPU101による設定チェック処理の一例を示すフローチャートであり、この設定チェック処理はステップS72とステップS82(いずれも図31参照)とで同じ処理である。設定チェック処理は、セットされている設定値が正常であるか否かのチェックを行う処理である。この設定チェック処理では、例えばステップS1720(図21参照)において実行されるRWM(メインRAM103)の作業領域チェックと同様の処理を行っても良いが、第1実施形態では、セットされている設定値が正常であるか否かのチェックに重点をおいている。
同図に示すように、メインCPU101は、先ず、ステップS721において、メインRAM103に記憶されている設定値データが適正(例えば規定の範囲内)であるか否かをチェックする。上述したとおり、第1実施形態では、設定値「1」~「6」に対応する設定値データとして「0」~「5」がメインRAM103に記憶されているため、ここでは、設定値データが「0」~「5」の範囲内であるか否かが判別される。設定値データが「0」~「5」の範囲内である場合(ステップS721におけるYES)には、設定チェック処理を終了する。設定値データが「0」~「5」の範囲外である場合(ステップS721におけるNO)には、ステップS722に移る。
ステップS722において、メインCPU101は、遊技許可フラグをOFFに設定し、ステップS723に移る。
ステップS723において、メインCPU101は、特別図柄が変動表示中であるか否かを判別する。メインCPU101は、特別図柄が変動表示中であると判別すると(ステップS723におけるYES)、ステップS724に移り、特別図柄が変動表示中でないと判別すると(ステップS723におけるNO)、ステップS725に移る。
ステップS724において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄の停止を禁止する。すなわち、図13(または図15)に示される特別図柄の変動時間決定テーブルを参照してステップS78またはステップS88(いずれも図31参照)で決定された特別図柄の変動時間が経過したとしても、特別図柄の変動表示が継続され、特別図柄が停止表示されない。そしてその後、ステップS726に移る。
例えば、メインCPU101により特別図柄の変動表示が行われているときに始動口420,440に遊技球が入賞すると、当該特別図柄の変動表示中(当該特別図柄の変動表示が終了する前)にステップS72(またはステップS82)の設定チェック処理が実行される場合がある。メインCPU101は、この設定チェック処理において正常でない(ステップS721におけるNO)と判別すると、たとえ特別図柄の変動表示中であったとしても(変動表示中の特別図柄の大当り判定の結果が表示されていなくても)、遊技許可フラグをOFFにし、異常時処理を実行する。この場合、電源を一旦落として設定変更処理を実行しない限り遊技を実行することができないため、変動表示中の特別図柄の大当り判定の結果は、保留中のデータも含めてバックアップクリア処理においてクリアされることとなる。
ステップS726において、メインCPU101は、遊技球の発射を禁止する。すなわち、払出・発射制御回路300(図9参照)から発射ソレノイド(図示せず)に電力の供給が行われないよう制御される。したがって、遊技者が発射ハンドル32を握持して時計回り方向へ回動操作したとしても、遊技球が発射されず、遊技を行うことが不可能な状態となる。
メインCPU101は、ステップS726において遊技球の発射を禁止すると、ステップS727の異常時処理に移る。
ステップS725において、メインCPU101は、特別図柄の変動表示を禁止し、次の新しい変動表示が開始されないようにする。例えば、特別図柄が変動表示中でないときに特別図柄の変動表示が保留されたり、特別図柄の変動表示が停止して次の変動表示の開始待ちであったとしても、特別図柄の変動表示が開始されない。メインCPU101は、ステップS725の処理を終了すると、ステップS726に移る。
ステップS727の異常時処理において、メインCPU101は、ステップS38(図26参照)の異常時処理と同様の処理を行う。すなわち、電断検知信号ONが検出されるまで図27に示されるステップS381~ステップS384の処理が行われ、電断検知信号ONが検出されると、ステップS385の電源断発生時処理、すなわち図28に示されるステップS3851~ステップS3854の処理が行われる。
このように、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、第1始動口420への遊技球の入賞時と第2始動口440への遊技球の入賞時とに設定チェック処理を行い、メインRAM103に記憶されている設定値データが正常でなければ遊技の実行が禁止されるようになっている。そのため、遊技の実行中であっても、設定値データが正常でないときは遊技を継続して行うことが不可能となり、電源を一旦落として再び電源を投入して設定変更処理を行わない限り、遊技を実行することができない。これにより、例えば設定が正常でない状態で遊技が継続して行われてしまうことを防止できる。
また、メインCPU101は、ステップS721において設定値データが適正でないと判別したときには、特別図柄の変動表示が未だ開始されずに保留されていたとしても、上述したとおり、電源を一旦落として再び電源を投入して設定変更処理を行わない限り遊技を実行することができないため、メインRAM103に記憶されている上記保留にかかる各種データ(例えば大当り判定用乱数等)は全てクリアされることとなる。すなわち、保留されている各種データが、第1始動口420への遊技球の入賞に基づくものであるか、第2始動口440への遊技球の入賞に基づくものであるかにかかわらず、全てクリアされる。これにより、上記保留にかかる各種データが正常でない設定値に基づいて処理が行われてしまうことを防止でき、セキュリティ性を高めることが可能となる。
また、上述したとおり、設定チェック処理は、ステップS72とステップS82(いずれも図31参照)とで同じ処理が行われる。したがって、第1始動口420に遊技球が入賞したときに行われた設定チェック処理(ステップS72)において設定値データが正常でないと判別されたとき(ステップS721におけるNO)、ステップS724において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄が第1特別図柄であるときのみならず第2特別図柄であるときも、当該変動表示中の第2特別図柄の停止を禁止する。同様に、第2始動口440に遊技球が入賞したときに行われた設定チェック処理(ステップS82)において設定値データが正常でないと判別されたとき(ステップS721におけるNO)も、ステップS724において、メインCPU101は、変動表示中の特別図柄が第2特別図柄であるときのみならず第1特別図柄であるときも、当該変動表示中の第1特別図柄の停止を禁止する。
また、同様に、第1始動口420に遊技球が入賞したときに行われた設定チェック処理(ステップS72)において設定値データが正常でないと判別されたとき(ステップS721におけるNO)、ステップS725において、メインCPU101は、変動表示が保留されている特別図柄が第1特別図柄であるときのみならず第2特別図柄であるときも、当該第2特別図柄の変動表示を禁止する。同様に、第2始動口440に遊技球が入賞したときに行われた設定チェック処理(ステップS82)において設定値データが正常でないと判別されたとき(ステップS721におけるNO)も、ステップS725において、メインCPU101は、変動表示が保留されている特別図柄が第2特別図柄であるときのみならず第1特別図柄であるときも、当該第1特別図柄の変動表示を禁止する。
また、第1実施形態では、電源投入時(図21のステップS1730参照)の他、第1始動口420・第2始動口440への遊技球の入賞時に設定チェック処理を行っているが、これに限られず、例えば、設定確認処理時(図22のステップS24参照)、設定変更処理時(図22のステップS26参照)、バックアップクリア処理の実行時(図24参照)、特別図柄の変動表示が開始されるとき、特別図柄の変動停止時、通過ゲートスイッチ491(図9参照)による通過検出時、普通図柄の変動開始時、普通図柄の変動停止時等、所定のタイミングを契機として設定チェック処理を行うようにしても良い。なお、上記の所定のタイミングは例示列挙である。また、設定チェック処理は、特定のタイミングを契機として行うだけでなく、複数のタイミング(例えば、上記の全てまたは一部のタイミング)を契機として行うようにしても良い。このような場合であっても、例えば設定が正常でない状態で遊技が継続して行われてしまうことを防止できる。
また、第1実施形態では、設定チェック処理において設定値データが正常でないと判別されると、大当り遊技状態中であるか否かにかかわらずただちに遊技許可フラグをOFFにして遊技を進行させることが不可能となるようにしているが、これに限られず、設定チェック処理において設定値データが正常でないと判別したタイミングと、遊技の実行を不可能にするタイミングとをずらすようにしても良い。これにより、第1始動口420または第2始動口440に遊技球が入賞したにもかかわらず変動表示が行われないことによって生じうる遊技者の損失感を軽減することができる。ただし、設定値データが正常でない状態で各種判定処理(例えば大当り判定処理等)が行われることは好ましくないため、各種判定処理を行わず、所定時間にわたって特別図柄の変動表示を行ったのち、当該特別図柄をハズレで停止させるようにすることが好ましい。
なお、図32では示されていないが、ステップS722において遊技許可フラグがOFFに設定されると、普通図柄が変動表示中であれば当該普通図柄についても停止が禁止されるようにすることが好ましい。また、普通図柄が変動表示中でない場合には、普通図柄の変動表示を禁止にすることが好ましい。
[1-5-3.主制御メイン処理]
図33は、メインCPU101による主制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に電源が投入されると、同図に示すように、メインCPU101は、初期設定処理を行う(ステップS91)。この処理において、メインCPU101は、先述の電源投入時処理等の処理を行う。
次に、メインCPU101は、初期値乱数更新処理を行う(ステップS92)。この処理において、メインCPU101は、初期値乱数カウンタを更新する処理を行う。
次に、メインCPU101は、特別図柄制御処理を行う(ステップS93)。特別図柄制御処理については、図34を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、普通図柄制御処理を行う(ステップS94)。普通図柄制御処理については、図40を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、図柄表示部制御処理を行う(ステップS95)。この処理において、メインCPU101は、ステップS93及びステップS94でメインRAM103に記憶された特別図柄制御処理の結果及び普通図柄制御処理の結果に応じて、特別図柄表示部(第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74)及び普通図柄表示部71を駆動するための制御信号をメインRAM103に記憶する処理を行う。これにより、メインCPU101は、特別図柄表示部(第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74)及び普通図柄表示部71に制御信号を送信し、特別図柄表示部(第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74)及び普通図柄表示部71は、受信した制御信号に基づいて特別図柄や普通図柄についての変動表示及び停止表示を行う。
次に、メインCPU101は、遊技情報データ生成処理を行う(ステップS96)。この処理において、メインCPU101は、サブ制御回路200や払出・発射制御回路300、ホールコンピュータ700に送信するための遊技情報データに関する遊技状態コマンドを生成し、メインRAM103に記憶する。
次に、メインCPU101は、記憶・遊技状態データ生成処理を行う(ステップS97)。この処理において、メインCPU101は、確変フラグの値及び時短フラグの値に基づいて、サブ制御回路200に送信する記憶・遊技状態データを生成し、当該記憶・遊技状態データをメインRAM103に記憶する。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS92の処理に戻る。
[1-5-3-1.特別図柄制御処理]
図34は、メインCPU101による特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄制御処理は、先述した主制御メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。なお、同図に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「00」~「08」)は、制御状態フラグの値を示す。この制御状態フラグは、メインRAM103内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU101は、制御状態フラグの数値に応じた処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
図34に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグをロードする処理を行う(ステップS101)。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された制御状態フラグの値を読み出す。メインCPU101は、読み出した制御状態フラグの値に基づいて、後述のステップS102~S110の各処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの状態を示すものであり、ステップS102~S110のいずれかの処理を実行可能にするものである。また、メインCPU101は、ステップS102~S110の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定された所定のタイミングで各処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各処理を実行せずに、他のサブルーチンに係る処理を実行する。もちろん、所定の周期で先述のシステムタイマ割込処理(図29参照)も実行する。
次に、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を行う(ステップS102)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)である場合に、特別図柄の変動表示の保留個数をチェックし、保留個数が「0」でない場合(保留球がある場合)には、始動口入賞検出処理で得られた大当り判定の結果、メイン図柄の決定結果、特別図柄の変動パターンの決定結果等を取得する。また、メインCPU101は、この処理において、制御状態フラグに、後述の特別図柄可変表示時間管理処理(ステップS93)を示す値(「01」)にセットし、今回の処理で取得された変動パターンに対応する特別図柄の変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、始動口入賞検出処理で決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動表示時間が経過した後、後述の特別図柄変動時間管理処理が実行されるように設定される。一方、保留個数が「0」である場合(保留球がない場合)、メインCPU101は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理については、図35を参照して詳述する。
次に、メインCPU101は、特別図柄変動時間管理処理を行う(ステップS103)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)であり、特別図柄の変動表示時間が経過した場合に、制御状態フラグに、後述の特別図柄表示時間管理処理(ステップS104)を示す値(「02」)をセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、このステップS103の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を行う(ステップS104)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であり、ステップS103の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、大当り判定の結果が「大当り」であるか否かを判別する。そして、大当り判定の結果が「大当り」である場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大当り開始インターバル管理処理(ステップS105)を示す値(「03」)をセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、このステップS104の処理でセットされた大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大当り開始インターバル管理処理が実行されるように設定される。一方、大当り判定の結果が「大当り」でない場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の特別図柄ゲーム終了処理(ステップS110)を示す値(「08」)をセットする。すなわち、この場合には、後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。この特別図柄表示時間管理処理については、図36を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、大当り開始インターバル管理処理を行う(ステップS105)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)であり、ステップS104の処理でセットされた大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口540を開放させるため、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。また、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口開放中処理(ステップS106)を示す値(「04)」をセットするとともに、大入賞口540の開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、後述の大入賞口開放中処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を行う(ステップS106)。この処理において、まず、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(「04」)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定数以上であるという条件、及び、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判別する。一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、大入賞口540を閉鎖させるため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口内残留球監視処理(ステップS107)を示す値(「05」)をセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ステップS107でセットされた大入賞口内残留球監視時間が経過した後、後述の大入賞口内残留球監視処理が実行されるように設定される。なお、この大入賞口開放中処理の終了直前には、サブ制御回路200に対してラウンド間表示コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大入賞口内残留球監視処理を行う(ステップS107)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値(「05」)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上である(最終ラウンドである)という条件が満たされたか否かを判別する。上記条件を満たさないと判別した場合、メインCPU101は、大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(「06」)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU101は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大入賞口再開放前待ち時間管理処理が実行されるように設定される。一方、ステップS107において、上記条件を満たしたと判別した場合、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間(大当り終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされた大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大当り終了インターバル処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上ではないと判別した場合、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(ステップS108)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(「06」)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値を「1」増加するように記憶更新する。また、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を示す値(「04」)を制御状態フラグにセットする。そして、メインCPU101は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理で上述した大入賞口開放中処理(ステップS106)が再度実行されるように設定される。なお、大入賞口再開放前待ち時間管理処理の終了直前には、サブ制御回路200に対して大入賞口開放中表示コマンドが送信される。
また、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上であると判別した場合に、大当り終了インターバル処理を行う(ステップS109)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「08」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS109の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。なお、上述したメイン図柄が特図1-2、特図1-8および特図2-2のうちのいずれかである場合、メインCPU101は、遊技状態を高確率遊技状態に移行させる制御を行い、上述したメイン図柄が特図1-1、特図1-3および特図2-1のうちのいずれかである場合には、遊技状態を低確率遊技状態(確変フラグOFF)にする制御を行う。
次に、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了した場合、又は、大当り判定の結果が「ハズレ」であった場合、特別図柄ゲーム終了処理を行う(ステップS110)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「08」)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を「1」減少するように記憶更新する。また、メインCPU101は、次回の特別図柄の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。さらに、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS110の処理後、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS102)が実行されるように設定される。この特別図柄ゲーム終了処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄制御処理を終了する。
上述したように、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、制御状態フラグに各種値を順次セットすることにより、特別図柄ゲームを進行させる。具体的に、遊技状態が大当り遊技状態でなく、大当り判定の結果が「ハズレ」である場合に、メインCPU101は、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「08」の順にセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS102)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS103)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS104)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS110)をこの順で所定のタイミングで実行する。
また、メインCPU101は、遊技状態が大当り遊技状態でなく、大当り判定の結果が「大当り」である場合、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「03」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS102)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS103)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS104)及び大当り開始インターバル管理処理(ステップS105)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU101は、大当り遊技状態への移行制御が実行された場合、制御状態フラグを「04」、「05」、「06」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大入賞口開放中処理(ステップS106)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS107)及び大入賞口再開放前待ち時間管理処理(ステップS108)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を実行する。
なお、大当り遊技状態中に、当該大当り遊技状態の終了条件が成立した場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「04」、「05」、「07」、「08」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大入賞口開放中処理(ステップS106)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS107)、大当り終了インターバル処理(ステップS109)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS110)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了する。
上述したように、特別図柄制御処理では、ステータスに応じて処理フローを分岐させている。また、図33に示す主制御メイン処理中のステップS94の普通図柄制御処理(後述の図40参照)もまた、特別図柄制御処理と同様に、ステータスに応じて処理フローを分岐させる。
第1実施形態のパチンコ遊技機1における処理プログラムは、ステータスに応じて処理を分岐させて行う場合にコール命令で、小モジュールから親モジュールへの純粋な戻り処理が可能となるように、プログラミングされている。その結果、上記処理を実行するためにジャンプテーブルを配置する場合と比較して、プログラムの容量を削減することができる。
[1-5-3-2.特別図柄記憶チェック処理]
図35は、メインCPU101による特別図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄記憶チェック処理は、先述した特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、まず、メインCPU101は、メインRAM103内の所定の記憶領域から制御状態フラグをロード処理によって読み出す(ステップS111)。
次に、メインCPU101は、読み出した制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)であるか否かを判別する(ステップS112)。制御状態フラグが「00」でないと判別した場合(ステップS112におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を終了する。一方、制御状態フラグが「00」であると判別した場合(ステップS112におけるYES)、メインCPU101は、ステップS113の処理に移る。
ステップS113において、メインCPU101は、第2始動口入賞(第2特別図柄の変動表示)の保留個数(第2始動情報数)が「0」であるか否かを判別する。メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数が「0」であると判別した場合(ステップS113におけるYES)、ステップS114の処理に移り、第2始動口入賞の保留個数が「0」でないと判別した場合(ステップS113におけるNO)、ステップS121の処理に移る。
ステップS114において、メインCPU101は、第1始動口入賞(第1特別図柄の変動表示)の保留個数(第1始動情報数)が「0」であるか否かを判別する。メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数が「0」でないと判別した場合(ステップS114におけるNO)、ステップS115の処理に移り、第1始動口入賞の保留個数が「0」であると判別した場合(ステップS114におけるYES)、ステップS120の処理に移る。
ステップS115において、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数に対応する第1始動情報数の値を「1」減算する。第1実施形態において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた第1特別図柄始動記憶領域(0)~第1特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動表示中又は保留中の第1特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームの始動情報があるか否かを判別する。第1特別図柄始動記憶領域(0)には、変動表示中の第1特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。そして、第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の第1特別図柄の変動表示(保留球)に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。なお、各第1特別図柄始動記憶領域の始動情報には、例えば、第1始動口420の入賞時に抽出した大当り判定用乱数値や図柄乱数値、決定された変動パターン等を示すデータが含まれる。
次に、ステップS116において、メインCPU101は、第1始動口入賞に基づいて特別図柄記憶転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄始動記憶領域(1)~(4)のデータを、それぞれ第1特別図柄始動記憶領域(0)~(3)にシフトする。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して保留減算コマンドを送信する。その後、メインCPU101は、ステップS117の処理に移る。
ステップS117において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)をセットする処理を行う。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄演出開始コマンドを送信する。
ステップS118において、メインCPU101は、大当り判定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、始動口入賞時に抽出され、かつ、第1特別図柄始動記憶領域(0)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた大当り判定用乱数値に基づき、入賞始動口の種別に対応する大当り判定テーブル(図示せず)を参照して、判定値データを取得する。そして、メインCPU101は、取得した判定値データに基づいて、「大当り」であるか「ハズレ」であるかを判定(大当り判定)する。
次に、ステップS119において、メインCPU101は、ステップS78またはステップS88(いずれも図31参照)の変動パターン決定処理で決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
また、ステップS120において、メインCPU101は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU101は、サブ制御回路200に対してデモ表示コマンドを送信する。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
また、ステップS121において、メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数に対応する第2始動情報数の値を「1」減算する。第1実施形態において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた第2特別図柄始動記憶領域(0)~第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動表示中又は保留中の第2特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームの始動情報があるか否かを判別する。第2特別図柄始動記憶領域(0)には、変動表示中の第2特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。そして、第2特別図柄始動記憶領域(1)~第2特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の第2特別図柄の変動表示(保留球)に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。なお、各第2特別図柄始動記憶領域の始動情報には、例えば、第2始動口440の入賞時に抽出した大当り判定用乱数値や図柄乱数値、決定された変動パターン等を示すデータが含まれる。
次に、メインCPU101は、第2始動口入賞に基づいて特別図柄記憶転送処理を行う(ステップS122)。この処理において、メインCPU101は、第2特別図柄始動記憶領域(1)~(4)のデータを、それぞれ第2特別図柄始動記憶領域(0)~(3)にシフトする。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して保留減算コマンドを送信する。その後、メインCPU101は、ステップS117の処理に移り、ステップS118およびステップS119の処理を実行したのち、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
[1-5-3-3.特別図柄表示時間管理処理]
図36は、メインCPU101による特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄表示時間管理処理は、先述した特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS131)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS131におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS131におけるYES)、メインCPU101は、ステップS132の処理に移る。
ステップS132において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS132におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS132におけるYES)、メインCPU101は、ステップS133の処理に移る。
ステップS133において、メインCPU101は、特別図柄ゲームが「大当り」であるか否かを判別する。特別図柄ゲームが「大当り」であると判別した場合(ステップS133におけるYES)、メインCPU101は、ステップS134の処理に移る。一方、特別図柄ゲームが「大当り」でないと判別した場合(ステップS133におけるNO)、メインCPU101は、ステップS140の処理に移る。
ステップS134において、メインCPU101は、大当りを示す大当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS135の処理に移る。
ステップS135において、メインCPU101は、時短カウンタ、並びに時短フラグ及び確変フラグをクリアする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS136の処理に移る。
ステップS136において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始インターバル時間(例えば、5000ms)を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS137)。
次に、メインCPU101は、特別図柄に対応する大当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS138)。これにより、サブ制御回路200には、大当り開始コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大当り種類決定テーブル(図12、図16または図17参照)を参照し、特別図柄(図柄指定コマンドの種別)に対応するラウンド数上限値(大入賞口開放回数上限値)をメインRAM103にセットし、ラウンド数表示LEDパターンフラグをセットする(ステップS139)。なお、ラウンド数表示LEDパターンフラグは、残りラウンド数を所定パターンで表示するか否かを示すフラグである。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS140において、メインCPU101は、時短カウンタ減算処理を行う。この時短カウンタ減算処理については、図37を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「08」)をセットする処理を行う(ステップS141)。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
[1-5-3-4.時短カウンタ減算処理]
図37は、メインCPU101による時短カウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである。時短カウンタ減算処理は、先述した特別図柄表示時間管理処理あるいは後述の大当り終了インターバル処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、時短カウンタの値が0であるか否かを判別する(ステップS151)。時短カウンタは、セットされた時短カウンタの値が0になるまで計数する減算カウンタである。時短カウンタの値が0である場合(ステップS151におけるYES)、メインCPU101は、ステップS154の処理に移る。時短カウンタの値が0でない場合(ステップS151におけるNO)、メインCPU101は、時短カウンタ減算処理を終了する。なお、詳細は後述するが、第1実施形態において時短カウンタとしてセットされる回数は100回または10000回である。
ステップS152において、メインCPU101は、時短カウンタの値を1減算する処理を行う。
次に、メインCPU101は、再び時短カウンタの値が0であるか否かを判別する(ステップS153)。時短カウンタの値が0である場合(ステップS153におけるYES)、メインCPU101は、ステップS154の処理に移る。時短カウンタの値が0でない場合(ステップS153におけるNO)、メインCPU101は、時短カウンタ減算処理を終了する。
ステップS154において、メインCPU101は、時短フラグをクリアすなわち「0」にセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、時短カウンタ減算処理を終了する。
[1-5-3-5.大当り終了インターバル処理]
図38は、メインCPU101による大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。大当り終了インターバル処理は、先述した特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)であるか否かを判別する(ステップS161)。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)でないと判別した場合(ステップS161におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)であると判別した場合(ステップS161におけるYES)、ステップS162の処理に移る。
ステップS162において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた大当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS162におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS162におけるYES)、メインCPU101は、ステップS163の処理に移る。
ステップS163において、メインCPU101は、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする。大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグは、大当り時のラウンド数をLEDの発光パターンによって表示するか否かを示す管理フラグとして用いられる。
次に、メインCPU101は、ラウンド数振り分けフラグをクリアする(ステップS164)。このラウンド数振り分けフラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、1ラウンド中にあっても予め決められた回数だけ大入賞口540を周期的に開閉させるか否かを示すためのフラグである。1ラウンド中でも大入賞口540を周期的に開閉させる場合は、ラウンド数振り分けフラグが「1」となる。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄大当り終了表示コマンドを送信する。
次に、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「08」)をセットする処理を行う(ステップS165)。
次に、メインCPU101は、大当りフラグをクリアし(S166)、ステップS167に移る。
ステップS167において、メインCPU101は、確変大当りであったか否か、すなわち大当り遊技状態が終了した後の遊技状態において確変フラグをONするか否かを判別する。確変大当りである場合(ステップS167におけるYES)、メインCPU101は、ステップS168の処理に移る。確変大当りでない場合(ステップS167におけるNO)、メインCPU101は、ステップS169の処理に移る。
ステップS168において、メインCPU101は、確変フラグとして「1」をセットする処理を行う(以下、この明細書において単に「確変フラグをセットする」と称する)。
次に、ステップS169において、メインCPU101は、時短フラグとして「1」をセットする処理を行う(以下、この明細書において単に「時短フラグをセットする」と称する)。
次に、メインCPU101は、時短カウンタに規定の時短回数をセットする処理を行う(ステップS170)。例えば第1実施形態では、大当り種類決定テーブル(図12、図16または図17)を参照して、時短回数100回の大当り(例えば、特図1-1、特図1-3、特図2-1など)であるときには時短カウンタに100回をセットし、次回の大当り遊技状態が実行されるまで時短が継続する大当り(例えば、特図1-2、特図1-8、特図2-2など)であるときには時短カウンタに10000回をセットする。ただし、次回の大当り遊技状態が実行されるまで時短が継続する大当りであるときにセットされる時短カウンタは10000回に限定されるものではなく、ホールの開店から閉店まで遊技を継続したとしても現実的に起こりえない回数であれば良い。このように、ホールの開店から閉店まで遊技を継続したとしても現実的に起こりえない回数を時短カウンタにセットすることで、実質的に、次回の大当り遊技状態が実行されるまで時短が継続することとなる。さらには、時短回数100回の大当りであるときにはカウンタ処理を行い(時短カウンタに100回をセットし)、次回の大当り遊技状態が実行されるまで時短が継続する大当りであるときにはフラグ処理を行う(時短フラグがONである限り時短遊技状態を継続する)ようにしても良い。
次に、メインCPU101は、変動パターンテーブル設定処理を実行する(ステップS171)。変動パターンテーブル設定処理については、図39を参照して後述する。この処理を終了すると、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。
[1-5-3-6.変動パターンテーブル設定処理]
図39は、メインCPU101による変動パターンテーブル設定処理の一例を示すフローチャートである。変動パターンテーブル設定処理は、先述した電源投入時処理あるいは大当り終了インターバル処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、電源投入時であるか否かを判別する(ステップS181)。電源投入時である場合(ステップS181におけるYES)、メインCPU101は、ステップS182の処理に移る。電源投入時でない場合(ステップS181におけるNO)、メインCPU101は、ステップS183の処理に移る。
ステップS182において、メインCPU101は、図13(または図15)に示される特別図柄の変動時間決定テーブルを参照する際のテーブルパターンとして、テーブルパターン1をセットする処理を行う。テーブルパターン1は、図13(または図15)に示される特別図柄の変動時間決定テーブルのうち、確変フラグおよび時短フラグのいずれもがONの場合(大当りおよびハズレの両方)のテーブルパターンが相当する。
次に、メインCPU101は、時短フラグがONであるか否かを判別する(ステップS183)。時短フラグがONである場合(ステップS183におけるYES)、メインCPU101は、ステップS184の処理に移る。時短フラグがOFFである場合(ステップS183におけるNO)、メインCPU101は、ステップS185の処理に移る。
ステップS184において、メインCPU101は、図13(または図15)に示される特別図柄の変動時間決定テーブルを参照する際のテーブルパターンとして、テーブルパターン2をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、変動パターンテーブル設定処理を終了する。テーブルパターン2は、図13(または図15)に示される特別図柄の変動時間決定テーブルのうち、時短フラグがOFFの場合(大当りおよびハズレの両方)のテーブルパターンが相当する。
ステップS185において、メインCPU101は、図13(または図15)に示される特別図柄の変動時間決定テーブルを参照する際のテーブルパターンとして、テーブルパターン3をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、変動パターンテーブル設定処理を終了する。テーブルパターン3は、図13(または図15)に示される特別図柄の変動時間決定テーブルのうち、時短フラグがONの場合(大当りおよびハズレの両方)のテーブルパターンが相当する。
[1-5-4.普通図柄制御処理]
図40は、メインCPU101による普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄制御処理は、先述した主制御メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。なお、図40に示すフローチャート中の各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「00」~「04」)は、普通図柄制御状態フラグを示し、この普通図柄制御状態フラグは、メインRAM103内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグの数値に対応する各処理を実行することにより、普通図柄ゲームを進行させる。
図40に示すように、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を行う(ステップS191)。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された普通図柄制御状態フラグを読み出す。メインCPU101は、読み出した普通図柄制御状態フラグの値に基づいて、後述のステップS192~S196の各種の処理を実行するか否かを判定する。この普通図柄制御状態フラグは、普通図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS192~S196のいずれかの処理を実行可能にするものである。また、メインCPU101は、ステップS162~S166の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定される所定のタイミングで各処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各処理を実行せずに他のサブルーチン処理を実行する。もちろん、所定の周期で先述のシステムタイマ割込処理(図29参照)も実行する。
次に、メインCPU101は、普通図柄記憶チェック処理を行う(ステップS192)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)である場合に、普通図柄の変動表示の保留個数をチェックし、保留個数が「0」でないときには、普通当り判定等の処理を行う。また、この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに後述の普通図柄変動時間監視処理(ステップS193)を示す値(「01」)をセットし、今回の処理で決定された変動時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、ステップS192の処理により、決定された普通図柄の変動時間が経過した後、後述の普通図柄変動時間監視処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、普通図柄変動時間監視処理を行う(ステップS193)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間監視処理を示す値(「01」)であり、普通図柄の変動時間が経過した場合に、普通図柄制御状態フラグに後述の普通図柄表示時間監視処理(ステップS194)を示す値(「02」)をセットし、確定後待ち時間(例えば0.5秒)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、ステップS193の処理により、セットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の普通図柄表示時間監視処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、普通図柄表示時間監視処理を行う(ステップS194)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間監視処理を示す値(「02」)であり、ステップS193の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、普通抽選の結果が「普通当り」であるか否かを判別する。そして、普通抽選の結果が「普通当り」である場合、メインCPU101は、普通電動役物開放設定処理を行い、普通図柄制御状態フラグに後述の普通電動役物開放処理(ステップS195)を示す値(「03」)をセットする。すなわち、この処理により、後述の普通電動役物開放処理が実行されるように設定される。一方、普通抽選の結果が「普通当り」でない場合、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに後述の普通図柄ゲーム終了処理(ステップS195)を示す値(「04」)をセットする。すなわち、この場合には、後述の普通図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、ステップS194において普通当り判定の結果が「普通当り」であると判定された場合、普通電動役物開放処理を行う(ステップS195)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通電動役物開放処理を示す値(「03」)である場合に、普通電動役物460の開放中において所定数の入賞があったという条件、及び、普通電動役物460の開放上限時間を経過した(普通電役開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされたか否かを判別する。上記一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、普通電動役物460の羽根部材4620(例えば、図5を参照)を閉鎖状態にするため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに後述の普通図柄ゲーム終了処理(ステップS196)を示す値(「04」)をセットする。すなわち、この処理により、後述の普通図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、普通図柄ゲーム終了処理を行う(ステップS196)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了処理を示す値(「04」)である場合に、普通図柄の変動表示の保留個数を示すデータを「1」減少させるように記憶更新する。また、メインCPU101は、次回の普通図柄の変動表示を行うために、普通図柄記憶領域の更新を行う。さらに、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに普通図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)をセットする。すなわち、ステップS196の処理後、上述した普通図柄記憶チェック処理(ステップS192)が実行されるように設定される。この処理を終了すると、メインCPU101は、普通図柄制御処理を終了する。
[1-6.サブ制御回路メイン処理]
一方、サブCPU201は、サブ制御回路メイン処理を実行することとなる。このサブ制御回路メイン処理について図41を用いて説明する。図41は、サブCPU201によるメイン処理の一例を示すフローチャートである。なお、このサブ制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
図41に示すように、サブCPU201は、RAMアクセス許可、作業領域の初期化、ハードウェア初期化、デバイス初期化、アプリケーション初期化、バックアップ復帰初期化等といった初期化処理を行う(ステップS201)。
次に、サブCPU201は、ウォッチドッグタイマのカウンタ値をクリアする処理を行う(ステップS202)。ウォッチドッグタイマは、起動時にリセット時間(例えば2000ms)が設定され、サービスパルスの書き込みが行われなかった場合(タイムアウト時)に電断処理が実行されることとなる。
次に、サブCPU201は、操作手段入力処理を実行する(ステップS203)。
次に、サブCPU201は、コマンド解析処理を実行する(ステップS204)。コマンド解析処理については、図42を参照して後述する。
次に、サブCPU201は、演出態様決定処理を実行する(ステップS205)。演出態様決定処理は、主制御回路100から送信された各種コマンドに基づいて、液晶表示装置16に表示される演出態様を決定する処理である。
上記の演出態様決定処理(ステップS205)で決定される演出態様には、セットされている設定値を示唆する設定示唆演出も含まれる。この設定示唆演出について、第1の例および第2の例を挙げて説明する。
(第1の例)
設定示唆演出の第1の例は、第1始動口420(例えば図5参照)への遊技球の入賞が保留上限を超えて行われたことを条件に行われる。例えば、サブCPU201は、第1始動入賞口オーバーフローポイントをカウントしており、第1始動口入賞の保留個数オーバーフローコマンドが主制御回路100から送信されると、第1始動入賞口オーバーフローポイントに1加算する。そして、この第1始動入賞口オーバーフローポイントが所定のポイント(例えば50ポイント)に達すると、メインCPU101は、上記の演出態様決定処理において、設定示唆演出を実行する旨を決定する。通常遊技状態等の時短フラグがOFFの非時短遊技状態では、第1始動口420への遊技球の入賞が容易でないため、第1始動入賞口オーバーフローが発生すると、遊技者の落胆ははかりしれない。そこで、非時短遊技状態において第1始動入賞口オーバーフローが発生したことを条件に設定示唆演出を行うようにすることで、ホールに直接的な損失を与えることなく遊技者の落胆を抑制することが可能となる。また、遊技者のなかには、第1始動口420への遊技球の入賞が保留上限であると、遊技球の発射を中断する遊技者もいる。この点、第1始動口420の遊技球の入賞が保留上限を超えたことを条件に設定示唆演出を行うようにすることで、遊技を促進させることも可能となる。
なお、上記設定示唆演出の第1の例では、第1始動入賞口オーバーフローポイントが所定のポイントに達したときに設定示唆演出を行っているが、必ずしもこれに限られず、第1始動口入賞の保留個数オーバーフローコマンドが主制御回路100から送信されたことをもって設定示唆演出を行うようにしても良い。この場合、設定示唆演出の実行頻度が高くなるため、例えば、設定示唆演出が1回行われただけでは設定を推測することが困難な演出であることが好ましい。例えば、1回の設定示唆演出から得られる情報だけでは設定を推測することが困難であるが、複数回の設定示唆演出から得られる複数の情報を集めることで設定を推測することが可能となるようにすることが考えられる。
また、上述したとおり、第1始動口入賞の保留個数オーバーフローコマンドがサブ制御回路200に送信されるのは、ステップS72の設定チェック処理において設定値データが正常であると判別されることが前提である。そのため、設定チェック処理において設定値データが正常であると判別されなかったときには、たとえ、第1始動口420(例えば図5参照)への遊技球の入賞が保留上限を超えて行われたとしても、サブCPU201は、第1始動入賞口オーバーフローポイントへの加算を行わない。したがって、第1始動口420(例えば図5参照)への遊技球の入賞が保留上限を超えて行われると第1始動入賞口オーバーフローポイントが所定のポイントに達するような状況下(例えば所定のポイント50ポイントに対して49ポイントであるとき)において、第1始動口420(例えば図5参照)への遊技球の入賞が保留上限を超えて行われたときにステップS72の設定チェック処理(図31参照)において正常でないと判別されると、サブCPU201による設定示唆演出が行われることなく、メインCPU101は、遊技許可フラグをOFFにし(後述するステップS722)、遊技を進行させることが不可能となる。
また、上記設定示唆演出の第1の例では、第2始動口440(例えば図5参照)への遊技球の入賞が保留上限を超えて行われたとしても設定示唆演出が行われないが(図31参照)、第2始動口440への遊技球の入賞が保留上限を超えたことを条件に、第1始動口420への遊技球の入賞が保留上限を超えたときと同様に、設定示唆演出を行うようにしても良い。
(第2の例)
設定示唆演出の第2の例は、リーチ演出の実行中に、特定の入賞口に遊技球が入賞したときに行われる。例えば、サブCPU201は、リーチ演出の開始時に、第1始動口420、第2始動口440および各一般入賞口53(例えば図5参照)のうち特定の入賞口を、例えば抽選によりランダムに決定する。そして、リーチ演出の実行中に、上記決定された特定の入賞口への遊技球の入賞コマンドが主制御回路100から送信されると、設定示唆演出を実行する旨を決定する。例えば、遊技者のなかには、変動時間が長いリーチ演出が実行されると、遊技球の発射を中断する遊技者がいる。そこで、リーチ演出の実行中に、特定の入賞口への遊技球の入賞検出に基づいて設定示唆演出を実行することで、リーチ演出中であっても遊技球の発射を促すことが可能となる。また、リーチ演出には、リーチ演出が開始された時点で期待度が低いことがただちに分かる場合もある。このような場合、遊技者にとっては、リーチ演出が終了するまで次に変動表示が開始されず、興趣が低下する虞がある。この点、リーチ演出の実行中に、特定の入賞口への遊技球の入賞検出に基づいて設定示唆演出を実行することで、興趣の低下を抑制することが可能となる。しかも、設定値を遊技機管理責任者が設定できるようになると、遊技者は、自らが遊技を行うパチンコ遊技機の設定値が低いのではないかと疑心暗鬼になるおそれがあるが、この第2の例によれば、そのようなおそれを軽減することができ、興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、上記特定の入賞口を、第1始動口420、第2始動口440および各一般入賞口53(例えば図5参照)のなかから例えば抽選によりランダムに決定した場合、いずれが特定の入賞口であるかを開示せずに秘匿にすることが好ましい。これにより、遊技者は、いずれの入賞口を狙えばいいかといった点に面白みが生まれる。
また、上記設定示唆演出の第2の例では、上記特定の入賞口を、第1始動口420、第2始動口440および各一般入賞口53(例えば図5参照)のなかから例えば抽選によりランダムに決定するようにしているが、必ずしも特定の入賞口をランダムに決定することに限られず、固定の入賞口を特定の入賞口としても良い。
また、上記設定示唆演出の第1の例および第2の例では、いずれも、サブCPU201が設定示唆演出を実行する旨を決定しているが、メインCPU101が決定するようにしても良い。
なお、リーチ演出の実行中に、特定の入賞口に遊技球が入賞した場合、当該特定の入賞口が始動口であればステップS72またはステップS82(いずれも図31参照)の設定チェック処理が行われる。そしてこの場合の設定示唆演出は、上記の設定チェック処理で正常であると判別されたとき(ステップS721におけるYES)に限り行われる。メインCPU101は、上記の設定チェック処理で正常でないと判別したとき(ステップS721におけるNO)は、設定示唆演出を行わないのみならず、ステップS734の処理によって変動表示中の特別図柄についても停止を禁止する。また、サブCPU201についても、リーチ演出を伴う装飾図柄の変動演出中であったとしても、当該装飾図柄の変動演出を継続する。ただし、サブCPU201は、音声制御回路205による音演出の出力を停止しても良いし、出力される音量を小さくしても良い。
次に、サブCPU201は、コマンド送信処理を実行する(ステップS206)。コマンド送信処理については、図43を参照して後述する。
次に、表示制御回路204は、描画制御処理を実行する(ステップS207)。この処理において、表示制御回路204は、サブCPU201から送信されたメッセージ(演出指定情報)に基づいて液晶表示装置16に画像を表示させるための描画制御を行う。
次に、音声制御回路205は、音声制御処理を実行する(ステップS208)。この処理において、音声制御回路205は、サブCPU201から送信されたメッセージ(演出指定情報)に基づいてスピーカ24に音声を出力させるための音声制御を行う。
次に、LED制御回路206は、LED25の発光態様についての制御処理を実行する(ステップS209)。この処理において、LED制御回路206は、サブCPU201から送信されたメッセージ(演出指定情報)に基づいてLED25を点灯あるいは点滅させるための発光制御を行う。
次に、役物制御回路207は、役物制御処理を実行する(ステップS210)。この処理において、役物制御回路207は、サブCPU201から送信されたメッセージ(演出指定情報)に基づいて役物群を作動させる演出用駆動モータを動作させるための駆動制御を行う。このようなサブ制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期化処理が終了した後、ステップS202~S210の各処理が繰り返し実行される。
[1-6-1.コマンド解析処理]
図42は、サブCPU201によるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。コマンド解析処理は、先述したサブ制御回路メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、サブCPU201は、主制御回路100(メインCPU101)から受信後、ワークRAM203の受信バッファに格納されたコマンドを解析する処理を行う(ステップS241)。
次に、サブCPU201は、受信したコマンドに対して整合性チェックを行う(ステップS242)。整合性チェックは、コマンド受信に際して目的とするデータが存在し、そのデータに誤りや欠けが無いことを検証するために行われる。
次に、サブCPU201は、サブ抽選処理を行う(ステップS243)。この処理において、サブCPU201は、受信したコマンドが変動パターン指定コマンドである場合に、当該変動パターン指定コマンドに基づいて抽選により演出パターンを選択する。この処理を終了すると、サブCPU201は、コマンド解析処理を終了する。なお、サブ抽選処理においては、演出パターンを含む演出に係る全ての事項について抽選で選択するようにしてもよいし、演出パターンとして演出の種類(セリフ予告の有無やSU予告の有無等)のみを抽選で選択し、当該演出において実行される演出内容(エフェクトの種類やカットインの種類等)は、別途サブルーチン化された他の処理で演出情報として選択されるようにしてもよい。第1実施形態では、サブ抽選処理において演出の種類を示す演出パターンが選択され、その後、当該演出パターンに基づいて実行される演出内容が演出情報として後述の演出態様決定処理により選択されるようになっている。
ところで、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技の実行中、ステップS72およびステップS82(図31参照)において設定チェック処理を行い、この設定チェック処理において、設定値データが「0」~「5」の範囲内でなければ(図32のステップS721におけるNO)、ステップS722~ステップS726の処理を実行した上で、ステップS727の異常時処理を実行している。ただし、例えば、主制御基板30が不正に取り替えられたりした場合には、ステップS72またはステップS82の設定チェック処理が実行されない可能性が高い。また、不正信号が入力されてセットされている設定値が変更されるような場合には、設定値データが「0」~「5」の範囲内である可能性がある。そこで、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、ステップS72またはステップS82において設定チェック処理が実行されない場合や、設定値が不正に変更された可能性があるにもかかわらず設定値データが「0」~「5」の範囲内である場合(例えば、ステップS721においてYESと判別される場合)を想定し、サブCPU201により設定値情報の適否を判定する設定判定処理を実行するようにしている。この設定判定処理について、図示せずに以下に説明する。
先ず、メインCPU101は、特定のタイミング(例えば、第1始動口420・第2始動口440への遊技球の入賞時、特別図柄の変動表示が保留されているとき、特別図柄の変動表示が開始されるときなど)で、メインRAM103に記憶されている設定値情報を示すコマンドを送信する。そして、このコマンドを受信したサブCPU201は、今回受信したコマンドで示される設定値情報(以下「今回設定値」と称する)の適否判定を行う。この適否判定は、例えば、前回受信したコマンドで示される設定値情報(以下「前回設定値」と称する)と今回設定値とが一致しているか否かを判別する処理である。
そして、サブCPU201は、前回設定値と今回設定値とが一致していれば設定値が正常であると判定し、前回設定値と今回設定値とが一致していなければ設定値が異常であると判定する。
また、受信した設定値情報が異常であるとき、サブCPU201は、設定値異常時処理を実行する。この異常時実行処理は、例えば、液晶表示装置16の表示領域に、設定値が異常である旨を報知する画像を表示したり、これに代えてまたは加えて、設定値が異常である旨を報知する音声を出力する処理である。
なお、上述した設定値情報の適否判定は、前回設定値と今回設定値とが一致しているか否かの判定に限られず、例えば、3回以上にわたって受信した設定値情報の全てが一致しているか否かを判定するようにしてもよいし、複数回にわたって受信した設定値情報のうち一部(例えば、前々回受信したコマンドで示される設定値および今回設定値)の設定値情報が一致しているか否かを判定するようにしてもよい。ただし、設定変更処理(図22のステップS24参照)が実行された旨を示すコマンド(例えば、設定変更開始コマンドや初期化コマンド)をサブCPU201が受信したときには、今回設定値をワークRAM203に記憶するだけで、前回設定値を含む過去の設定値と今回設定値とが一致しているか否かの判定は行わない。
また、上述の設定判定処理(設定値情報の適否判定)は、遊技の実行中に限らず、電断後に電源投入された場合であっても、設定変更処理が実行されない限り実行することが好ましい。電断後に電源投入された場合に実行される設定判定処理については、図56を参照して後述する。
上述のサブCPU201により実行される設定判定処理は、コマンド解析処理(ステップS204)において実行してもよいし、コマンド解析処理のサブルーチンを抜けた後に実行してもよい。
[1-6-2.コマンド送信処理]
図43は、サブCPU201によるコマンド送信処理の一例を示すフローチャートである。コマンド送信処理は、先述したサブ制御回路メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、サブCPU201は、各制御回路204~207に対して制御用のコマンド(メッセージ)を送信する際、メッセージ設定処理を実行する(ステップS251)。この処理において、サブCPU201は、演出態様決定処理で得られた演出情報に基づいてメッセージ(演出指定情報)を生成し、当該メッセージを一時的にワークRAM203のディレクトバッファに格納する処理を行う。このメッセージ設定処理については、図44を参照して後述する。
次に、サブCPU201は、ディレクトテーブル登録処理を実行する(ステップS252)。この処理において、サブCPU201は、ディレクトバッファに格納されたメッセージと演出情報とに基づいて、これらに対応するディレクトテーブルをワークRAM203の所定領域にセットする処理を行う。このディレクトテーブル登録処理については、図45を参照して後述する。
次に、サブCPU201は、メッセージ送信処理を実行する(ステップS253)。この処理において、サブCPU201は、ディレクトバッファに格納されたメッセージをディレクトテーブルに基づく所定のタイミングで読み出し、当該メッセージを所定の制御回路204~207に送信する処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU201は、コマンド送信処理を終了する。このメッセージ送信処理については、図46を参照して後述する。
[1-6-2-1.メッセージ設定処理]
図44は、サブCPU201によるメッセージ設定処理の一例を示すフローチャートである。メッセージ設定処理は、先述したコマンド送信処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、サブCPU201は、演出情報に基づいて送信するデバイス(制御回路204~207)の設定を行う(ステップS261)。
次に、サブCPU201は、システム動作の有無を設定する処理を行う(ステップS262)。
次に、サブCPU201は、ステージ情報や各演出情報の設定を行う(ステップS263)。
次に、サブCPU201は、予告パターンの設定を行う(ステップS264)。これにより、ディレクトバッファには、送信先となるデバイス(制御回路204~207)や、システム動作の有無、ステージ情報や各演出情報、予告パターンを示すメッセージが格納される。この処理を終了すると、サブCPU201は、メッセージ設定処理を終了する。
[1-6-2-2.ディレクトテーブル登録処理]
図45は、サブCPU201によるディレクトテーブル登録処理の一例を示すフローチャートである。ディレクトテーブル登録処理は、先述したコマンド送信処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、サブCPU201は、シングルテーブルを登録する処理を行う(ステップS271)。
次に、サブCPU201は、演出態様決定処理で決定された演出情報に基づいてマスターテーブルを登録する処理を行う(ステップS272)。
次に、サブCPU201は、マスターテーブルで使用するスレーブテーブルを登録する処理を行う(ステップS273)。
次に、サブCPU201は、ディレクトバッファにセットされたメッセージに対応するディレクトテーブルをスレーブテーブルとして登録する処理を行う(ステップS274)。この処理を終了すると、サブCPU201は、ディレクトテーブル登録処理を終了する。
[1-6-2-3.メッセージ送信処理]
図46は、サブCPU201によるメッセージ送信処理の一例を示すフローチャートである。メッセージ送信処理は、先述したコマンド送信処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、サブCPU201は、ディレクトテーブルに対応するディレクトバッファにメッセージが登録されていれば、当該メッセージに設定された「送信先デバイス」に従い各デバイス(制御回路204~207)にメッセージを送信する処理を行う(ステップS281)。
次に、サブCPU201は、メッセージの送信完了後、不要なディレクトテーブルを破棄する処理を行う(ステップS282)。この処理を終了すると、サブCPU201は、メッセージ送信処理を終了する。
[1-7.第1実施形態に係る遊技機の拡張性]
上述したとおり、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、セットされている設定値に応じて、大当り確率、リーチ確率、特別図柄の変動時間、メイン図柄の選択率(ラウンド数、確変突入率、時短突入率)を変えるようにしたが、必ずしも、設定値に応じてこれらの全部を変える必要はなく、設定値に応じてこれらのうち1つだけ変えても良いし複数を変えても良い。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、普通図柄表示部71において、停止表示された普通図柄が所定の態様(「普通当り」の態様)である場合には、普通電動役物460が所定の期間だけ閉鎖状態から開放状態になる。そこで、普通電動役物460が閉鎖状態から開放状態となるタイミングや開放状態から閉鎖状態となるタイミング(すなわち遊技球の発射タイミング)を遊技者に報知するようにしても良い。この場合、遊技球の発射タイミングの報知を行う頻度を、設定値に応じて変える(高設定値ほど発射タイミングの報知頻度を高める)ようにしても良い。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、バックアップクリア処理(例えばステップS39)を行うと、メインRAM103の作業領域のうちの一般作業領域に記憶されているデータがクリアされる。このバックアップクリア処理は、設定変更処理(ステップS24)を実行したときにも必ず行われるため、バックアップクリア処理を行うと、必ず、メインRAM103の作業領域のうちの一般作業領域に記憶されているデータがクリアされる。ただし、これに代えて、設定変更処理を実行したときに行われるバックアップクリア処理と、設定変更処理を実行せずに行われるバックアップクリア処理とで、データがクリアされるメインRAM103のクリアアドレス範囲を異ならせるようにしても良い。例えば、大当り遊技状態が終了したのち、所定数のゲームが実行されるまで(特別図柄が所定回数変動表示されるまで)は高確率遊技状態とし、所定数のゲームの実行が終了したのちは低確率遊技状態に移行するパチンコ遊技機(所謂「ST機」と呼ばれるパチンコ遊技機)において、高確率遊技状態に制御されているとき(所定数のゲームの実行が終了する前)に、設定変更処理を伴わずにバックアップクリア処理が行われたときには確変フラグをOFF設定し、設定変更処理の実行にともなってバックアップクリア処理が行われたときには確変フラグのON設定を継続する(高確率遊技状態の残りゲーム数の記憶を保持する)ようにしても良い。さらには、設定変更処理の実行にともなってバックアップクリア処理が行われたときには、前回と同じ設定値にセットされたときは確変フラグのON設定を継続し、前回と異なる設定値にセットされたときは確変フラグをOFF設定するようにしても良い。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態における各ラウンドゲームにおいて、大入賞口540は、当該大入賞口540に入賞した遊技球のカウントが10球に達したときと、開放状態の時間が30secに達したときとのうちいずれか一方の条件を満たすと、閉鎖状態となる。そこで、大当り遊技状態における各ラウンドゲームにおいて、大入賞口540が開放状態から閉鎖状態となる条件を、設定値に応じて変えるようにしても良い。例えば、大入賞口540が開放状態から閉鎖状態となる条件を複数用意し(例えば、1ラウンドの間に大入賞口540に遊技球を入賞させることができる遊技球数の期待値が異なる複数の条件を用意し)、設定値に応じてかかる条件を変えることで、高設定値ほど上記期待値が高い条件が選択されやすいようにしても良い。具体例としては、設定値に応じて、ラウンドゲームにおける大入賞口540の開放時間を抽選により決定することで、高設定値ほど大入賞口540の開放時間が長くなりやすいようにすることが考えられる。また、設定値に応じて、ラウンドゲームにおいて大入賞口540が開放状態から閉鎖状態となる遊技球のカウントを変えることで、高設定値ほど大入賞口540への遊技球数が多くなりやすいようにすることも考えられる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、停止表示された普通図柄が普通当りの態様である場合には、普通電動役物460が所定の期間だけ閉鎖状態から開放状態になるが、普通電動役物460が開放状態となる時間(開放時間)を、設定値に応じて異ならせることで、高設定値ほど、普通電動役物460の開放時間が長くなりやすいようにしても良い。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、特図1-2や特図1-4のように確変フラグONとなる大当りであるとき、大当り遊技状態が終了したのち、次回の大当り遊技が実行されるまで高確率遊技状態が継続するが、必ずしもこれに限られず、特定のタイミング(例えば、第1始動口420・第2始動口440への遊技球の入賞時、特別図柄の変動表示が保留されているとき、特別図柄の変動表示が開始されるとき)で、高確率遊技状態から低確率遊技状態に移行させるか否かの移行抽選を、実行するようにしても良い。この場合、高確率遊技状態から低確率遊技状態への移行確率を設定値に応じて異ならることで、高設定値ほど高確率遊技状態の継続確率を高める(高確率遊技状態から低確率遊技状態への移行確率を低くする)ようにしても良い。なお、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、例えば第1始動口420・第2始動口440への遊技球の入賞時に設定チェック処理(ステップS72、ステップS82)を行っているが、この設定チェック処理で正常でないと判別されたとき(ステップS721におけるNO)は、設定変更処理(ステップS24)の実行によりバックアップクリア処理(ステップS2420)において上記移行抽選の結果もクリアされる(確変フラグもOFFに設定される)。
上記のとおり、第1実施形態では、セットされている設定値に応じて、大当り確率、リーチ確率、特別図柄の変動時間、メイン図柄の選択率(ラウンド数、確変突入率、時短突入率)を変えるようにしたパチンコ遊技機1について説明したが、設定差を設けることは上述の実施形態に限られず、一部構成を変更しても良い。以下に、一部構成を変更した他の拡張例について説明する。なお、以下の他の拡張例の説明において特に言及しない構成については、第1実施形態の構成と同様であるが、以下では、ステップ番号を除いて、例えばメインCPU等の各部材にあえて符号を付していない。
[1-7-1.拡張例1]
拡張例1のパチンコ遊技機は、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるとき、所定の条件が成立すると、大当り遊技状態が終了したのち、次回の大当り遊技状態が開始されるまで高確率遊技状態が継続する所謂「確変ループ機」を例に挙げて説明する。この拡張例1では、大当り遊技状態と高確率遊技状態とが繰り返し実行される回数(以下「ループ回数」と称する)に上限を設け、ループ回数がこの上限に達すると、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を低確率遊技状態に制御するとともに、設定値に応じて、上記ループ回数の上限(以下「リミッタ回数」と称する)が異なりうるようにしている(このような遊技機は「リミッタ機」とも呼ばれる)。これについて、図47を参照して説明する。なお、図47は、拡張例1のパチンコ遊技機におけるリミッタ回数の選択率の一例を設定値毎に示すテーブルである。
拡張例1にかかるパチンコ遊技機のメインCPUは、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるとループ回数をチェックするループ回数チェック手段と、ループ回数が0であるとリミッタ回数抽選を行うリミッタ回数抽選手段と、ループ回数が規定の範囲内(本例では1~4の範囲内)であるとループ回数をインクリメントするループ回数カウント手段と、ループ回数が規定値(本例ではリミッタ上限の5)であると、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を低確率状態に制御する遊技状態制御手段と、ループ回数が規定値であるとループ回数をリセットするループ回数リセット手段とを備える。なお、リミッタ回数抽選は、大当り判定の結果が大当りであると判別したとき、大当り遊技状態の開始時、大当り遊技状態中、大当り遊技状態の終了時のどのタイミングで行っても良い。
図47に示すように、設定1では、リミッタ回数が、例えば、25%の確率で1回に決定され、30%の確率で2回に決定され、25%の確率で3回に決定され、15%の確率で4回に決定され、5%の確率で5回に決定される。設定2では、リミッタ回数が、例えば、25%の確率で1回に決定され、25%の確率で2回に決定され、25%の確率で3回に決定され、20%の確率で4回に決定され、5%の確率で5回に決定される。設定3では、リミッタ回数が、例えば、15%の確率で1回に決定され、25%の確率で2回に決定され、25%の確率で3回に決定され、20%の確率で4回に決定され、15%の確率で5回に決定される。設定4では、リミッタ回数が、例えば、15%の確率で1回に決定され、20%の確率で2回に決定され、25%の確率で3回に決定され、25%の確率で4回に決定され、15%の確率で5回に決定される。設定5では、リミッタ回数が、例えば、5%の確率で1回に決定され、20%の確率で2回に決定され、25%の確率で3回に決定され、25%の確率で4回に決定され、25%の確率で5回に決定される。設定6では、リミッタ回数が、例えば、5%の確率で1回に決定され、10%の確率で2回に決定され、25%の確率で3回に決定され、30%の確率で4回に決定され、25%の確率で5回に決定される。すなわち、高設定値になるほど、より大きなリミッタ回数に決定される期待度が高くなる。
このように、設定値に応じてリミッタ回数に対する期待度を異ならせて、高設定値ほど、大当り遊技状態と高確率遊技状態とがより多く繰り返されうるようにすることで、ワンチャンス(大当りに1回当選したときに低確率遊技状態に制御されるまでの機会)で遊技者に付与される賞球量を設定値に応じて異ならせることが可能となる。しかも、設定値に応じてリミッタ回数に対する期待値を異ならせてはいるものの、リミッタ回数を抽選により決定しているため、リミッタ回数によって設定値が遊技者に推測されてしまうといったことも防止可能となっている。
なお、上記拡張例1では、リミッタ回数を設置値に応じて抽選により決定しているが、必ずしも抽選は必須ではなく、例えば、設定値が遊技者に推測されてしまうといった懸念はあるものの、設定1・2では3回、設定3・4では4回、設定5・6では5回といったように、設定値に応じてリミッタ回数を一義的に決定するようにしても良い。
なお、上記のリミッタ回数は、第1特別図柄と第2特別図柄とのそれぞれに対して別に定めても良いし、第1特別図柄と第2特別図柄との両方に対してあわせて定めても良い。
例えば、上記のリミッタ回数を第1特別図柄と第2特別図柄とのそれぞれに対して別に定める場合、第1特別図柄の大当り判定の結果が大当りであれば第1特別図柄についての第1リミッタ回数を決定し、ループ中に第1特別図柄の大当り判定の結果に基づく大当り遊技状態に制御されると、第1特別図柄についてのループ回数をインクリメントする。ただし、上記ループ中に第2特別図柄の大当り判定の結果に基づく大当り遊技状態に制御されたときには、第1特別図柄についてのループ回数をインクリメントせずに、第2特別図柄についての第2リミッタ回数を決定する。この場合、第1リミッタ回数と第2リミッタ回数とのうちいずれかがリミッタ回数に達したときにループを終了(低確率遊技状態に制御)しても良いし、第1リミッタ回数と第2リミッタ回数との両方がリミッタ回数に達したときにループを終了するようにしても良い。
また、例えば、上記のリミッタ回数を第1特別図柄と第2特別図柄との両方に対してあわせて定める場合、第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかを問わず大当り判定の結果が大当りであったときにリミッタ回数を決定し、ループ中に、第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかを問わず大当り判定の結果に基づく大当り遊技状態に制御されると、ループ回数をインクリメントする。そして、このループ回数がリミッタ回数に達するとループを終了する。
さらに、上述した拡張例1のパチンコ遊技機は、所謂確変ループ機であるが、必ずしも確変ループ機である必要はなく、例えば、所謂「ST機」と呼ばれるパチンコ遊技機に上記の技術思想を適用することもできる。「ST機」とは、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を必ずまたは所定の抽選結果に基づいて高確率遊技状態に制御し、当該高確率遊技状態を所定回数(以下「ST回数」と称する)の特別図柄の変動表示が行われるまで継続し、上記所定回数の特別図柄の変動表示が行われると高確率遊技状態を終了して低確率遊技状態に制御するパチンコ遊技機である。このような「ST機」であっても、設定値に応じてリミッタ回数に対する期待度を異ならせることができる。すなわち、高設定値ほど、大当り遊技状態と高確率遊技状態とがより多く繰り返されうるようにすることで、ワンチャンス(大当りに1回当選したときに低確率遊技状態に制御されるまでの機会)で遊技者に付与される賞球量を設定値に応じて異ならせることが可能である。
なお、所謂「ST機」では、「ST回数」を予め定められた回数(例えば70回)に設定することが可能であるが、設定値に応じてST回数が異なりうるようにすることもできる。例えば、「ST機」のメインCPUは、ST回数を抽選により決定し、設定値に応じて決定されるST回数の期待値が異なるようにすることができる。具体例としては、抽選により決定されるST回数の期待値を、設定1で60回、設定2で63回、設定3で66回、設定4で69回、設定5で72回、設定6で75回とすることで、高設定値ほどST回数の期待値を高くすることができる。ただし、上記のST回数を抽選で決定することは必須ではなく、設定値に応じてST回数が一義的に決定されるようにしても良い。なお、設定値に応じてST回数が異なるようにしたときには、時短回数を全設定値で共通にすると好ましい。例えば、ST回数またはST回数の期待値が、設定1で60回、設定2で63回、設定3で66回、設定4で69回、設定5で72回、設定6で75回であるとき、全設定共通で時短回数を例えば60回にすることが考えられる。そして、サブCPUは、ST回数が一定ゲーム数(例えば60ゲーム)に達するまでは高確率遊技状態であることを把握できる演出を例えば液晶表示装置16で行い、ST回数が一定ゲーム数に達すると、高確率遊技状態であるか否かにかかわらず、高確率遊技状態であることを把握し難い演出を例えば液晶表示装置で行うことが好ましい。これにより、遊技者に設定値を察知されないようにしつつ、設定値に応じてST回数やST回数の期待値を異ならせることが可能となる。
また、拡張例1のパチンコ遊技機においても、例えば第1始動口・第2始動口への遊技球の入賞時等に設定チェック処理(ステップS72、ステップS82)が行われる。そして、この設定チェック処理で正常でないと判別されたとき(ステップS721におけるNO)は、たとえループ中(すなわち、大当り遊技状態と高確率遊技状態とが繰り返し実行されているとき)であっても、ループ回数がリミッタ回数にいたることなく、設定変更処理(ステップS24)の実行によりバックアップクリア処理(ステップS2420)において上記ループ回数もクリアされる(確変フラグもOFFに設定される)。
[1-7-2.拡張例2-1]
拡張例2のパチンコ遊技機は、特定口が設けられる特定領域を有している。この特定領域は、例えば役物によって遊技球の流下領域と区画形成されており、通常は特定領域内への遊技球の進入が困難(または不可能)とされている。また、特別図柄の大当り判定の結果として、大当りの他に小当りも用意されている。
具体的には、メインCPUは、設定値に応じて定められた大当り確率で特別図柄の大当り判定を行い、この大当り判定の結果がハズレであるときに小当りの当落判定を行う。そして、小当りの当落判定の結果が小当りであるときに小当り遊技を実行する。すなわち、上記大当りは条件装置の作動を伴う当りであるが、上記小当りは条件装置の作動を伴う当りではない。
また、この拡張例2において、例えば、時短フラグがOFFに設定される非時短遊技状態等の通常遊技状態では、第1始動口への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄ゲームと、第2始動口への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄ゲームとのうち、第1特別図柄ゲームが主として行われる。一方、時短フラグがONに設定される時短遊技状態等の例えば確変時短遊技状態では、第1特別図柄ゲームと第2特別図柄ゲームとのうち、第2特別図柄ゲームが主として行われる。また、第2特別図柄ゲームでは、大当り判定の結果がハズレであるときに、所定の確率で小当りに当選する。なお、第1特別図柄ゲームにおける大当り判定の結果がハズレであるとき、小当りの当落判定を行っても行わなくて良い。
また、メインCPUは、始動口への遊技球の進入(受け入れ)に基づいて行われる特別図柄についての大当り判定の結果が小当りであると、所定の可動片を作動させて特定領域を閉鎖態様から開放態様にする小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、小当り遊技の実行により開放態様となった特定領域に遊技球が入賞したことに基づいて、払出・発射制御回路を介して所定個数(例えば10球)の遊技球を賞球として払い出す払出手段とを備える。
また、この拡張例2では、時短回数が例えば5回に設定されるとともに、特定領域内に特定口が設けられている。そして、例えば5回の時短遊技状態において普通当りとなって始動口に遊技球が入賞した結果、小当りになると、所定の可動片が作動し、特定領域が開放する。このとき、特定領域内に進入した遊技球がさらに特定口に進入したことが検出されると、メインCPUは、大当り遊技を実行する。また、5回の時短遊技状態において普通当りとならなかった場合には、メインCPUは時短遊技状態を終了し、非時短遊技状態に制御する。なお、時短遊技状態では、遊技領域の右側領域に向けて遊技球を発射させる右打ちで遊技が行われ、非時短遊技状態では、遊技領域の左側領域に向けて遊技球を発射させる左打ちで遊技が行われる。
このようなパチンコ遊技機にあって、この拡張例2では、少なくとも第2特別図柄ゲームにおける小当り確率を設定値に応じて異ならせることで、第2特別図柄ゲームが主として行われる例えば時短遊技状態において、特定領域の開放頻度ひいては出玉を設定値に応じて異ならせることが可能となる。
例えば、小当りの確率を、設定1で9分の1、設定2で8分の1、設定3で7分の1、設定4で6分の1、設定5で5分の1、設定6で4分の1とする。この場合、普通図柄の変動時間が高設定であるほど長かったり、普通電動役物の開放態様が高設定ほど始動口に遊技球が入賞し難い態様であったりしない限り、高設定値であるほど始動口に遊技球が入賞しやすくなる。その結果、高設定値であるほど特定領域への遊技球の入賞頻度が高くなり、ひいては、設定値に応じて出玉スピードに差を設けることが可能となる。
なお、この拡張例2では、時短遊技状態において、確変フラグをONに設定しても良いが、必ずしも確変フラグをONに設定する必要はない。
また、メインCPUにより特別図柄の変動表示が行われているときに第1始動口または第2始動口に遊技球が入賞すると、この場合も、ステップS72またはステップS82の設定チェック処理が実行される。メインCPUは、この設定チェック処理において正常でない(ステップS721におけるNO)と判別すると、変動表示中の特別図柄についての大当り判定の結果がたとえ小当りであったとしても、遊技許可フラグをOFFにし、異常時処理を実行する。したがって、変動表示中の特別図柄についての大当り判定の結果が小当りであったとしても、設定チェック処理で正常でないと判別されたときには、メインCPUは、上記小当りに基づく小当り遊技を実行することなく、遊技許可フラグをOFFにし、異常時処理を実行する。したがって、変動表示中の特別図柄についての大当り判定の結果が小当りであった旨も含めて各種データがバックアップクリア処理においてクリアされない限り、遊技許可フラグがONに設定されないこととなる。
[1-7-3.拡張例2-2]
拡張例2-2のパチンコ遊技機は、第1始動口および第2始動口を備えている。メインCPUは、第1始動口への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄の大当り判定(以下、「第1特別抽選」と称する)を行い、第2始動口への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄の大当り判定(以下、「第2特別抽選」と称する)を行う。
また、メインCPUは、第1特別抽選と第2特別抽選とのうち、第1特別図柄の抽選(以下、「第1特別抽選」と称する)が主として行われる第1遊技状態(例えば、確変フラグおよび時短フラグの両方がOFFに設定される通常遊技状態)と、第2特別図柄の抽選(以下、「第2特別抽選」と称する)が主として行われる第2遊技状態(例えば、確変フラグがONに設定され且つ時短フラグがOFFに設定される有利遊技状態)とを含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段を備える。このパチンコ遊技機では、第1遊技状態において特定の図柄で大当りに当選すると、大当り遊技が終了したのち、第2遊技状態に制御される。
また、遊技領域の右側領域には普図ゲートが設けられており、普通ゲートに遊技球が通過すると普通図柄抽選(以下、「普通抽選」と称する)が行われる。この普通抽選の結果が特定の結果(例えば普通当り)であると、メインCPUは、所定の可動部材(例えば電動チューリップ)を開放し、これによって第2始動口への遊技球の入賞が容易化される。したがって、遊技領域の右側領域に向けて遊技球を発射させて遊技を行った場合には、遊技領域の左側領域に向けて遊技球を発射させて遊技を行った場合と比べて第2始動口への遊技球の入賞頻度が高められる。
メインCPUは、第1特別抽選において、設定値に応じて定められた大当り確率で第1特別図柄の大当り判定を行い、この大当り判定の結果が大当りであるときには、所定の大入賞口が複数ラウンド数にわたって開放される大当り遊技を実行する第1大当り遊技実行手段を備える。
また、メインCPUは、第2特別抽選において、設定値に応じて定められた大当り確率で第2特別図柄の大当り判定を行い、この大当り判定の結果が大当りであるときには、所定の大入賞口が複数ラウンド数にわたって開放される大当り遊技を実行する第2大当り遊技実行手段を備える。また、メインCPUは、上記第2特別抽選において、上記第2特別図柄の大当り判定の結果がハズレであるときには小当りの当落判定を行い、この小当りの当落判定の結果が小当りであるときに小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段も備える。
なお、第1特別抽選における大当り確率と第2特別抽選における大当り確率とは共通している。確変フラグがOFFに設定される第1遊技状態における大当り確率は、例えば、設定1で300分の1、設定2で290分の1、設定3で280分の1、設定4で270分の1、設定5で260分の1、設定6で250分の1とされている。また、確変フラグがONに設定される第2遊技状態における大当り確率は、例えば、設定1で30分の1、設定2で29分の1、設定3で28分の1、設定4で27分の1、設定5で26分の1、設定6で25分の1とされている。
メインCPUは、第1特別抽選の結果が大当りであるときに、所定の大入賞口が複数ラウンド数にわたって開放される大当り遊技を実行する第1大当り遊技実行手段と、第2特別抽選の結果が大当りであるときに、所定の大入賞口が複数ラウンド数にわたって開放される大当り遊技を実行する第2大当り遊技実行手段とを有している。第1特別抽選の結果が大当りであるときに開放される大入賞口と、第2特別抽選の結果が大当りであるときに開放される大入賞口とは、共通の大入賞口であっても良いし、異なる大入賞口であっても良い。
また、第1特別抽選における小当り確率は、確変フラグがONおよびOFFのいずれであっても0(設定1~設定6で共通)である。また、第2特別抽選における小当り確率は、確変フラグがONおよびOFFのいずれであっても、例えば、設定1で9分の1、設定2で8分の1、設定3で7分の1、設定4で6分の1、設定5で6分の1とされている。このように、第2特別抽選における小当り確率は、セットされている設定値に応じて異なるものの、いずれの設定値であっても第1特別抽選における小当り確率より高い。
また、メインCPUは、第2特別抽選の結果が小当りであるとき、小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段を有している。小当り遊技では、第2特別抽選の結果が大当りであるときに開放される大入賞口と同じ大入賞口が開放される遊技である。この大入賞口に遊技球が入賞すると、払出・発射制御回路は、払出装置を作動させて、所定数の遊技球が賞として払い出されるよう制御する。ただし、小当り遊技では、大入賞口に入賞させることができる遊技球数が大当り遊技よりも少ないため、遊技者にとっての有利度合いは、大当り遊技よりも小当り遊技の方が低い。
また、上述したとおり、第1特別抽選における小当り確率は0である。すなわち、メインCPUは、第1特別図柄の大当り判定の結果がハズレであるときに、小当り確率が0の小当り判定を行っている。ただし、これに代えて、第1特別図柄の大当り判定の結果がハズレであるときに、メインCPUは、小当り判定そのものを行わないようにしても良い。
なお、上記大当りは条件装置の作動を伴う当りであるが、上記小当りは条件装置の作動を伴う当りではない。
また、メインCPUは、第1始動口への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄の変動表示を行う第1特別図柄変動表示制御手段と、第2始動口への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄の変動表示を行う第2特別図柄変動表示制御手段とを備える。第1特別図柄変動表示制御手段は、第1特別図柄を所定時間にわたって変動表示させた後、第1特別抽選の結果が表示されるように第1特別図柄を停止させる。また、第2特別図柄変動表示制御手段は、第2特別図柄を所定時間にわたって変動表示させた後、第2特別抽選の結果が表示されるように第2特別図柄を停止させる。
第1特別図柄変動表示制御手段による第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄変動表示制御手段による第2特別図柄の変動表示とは、同じタイミングで行うことが可能に構成されている。すなわち、第1始動口への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄の変動表示が行われているときに第2始動口に遊技球が入賞すると、第1特別図柄が変動表示中であっても第2特別図柄の変動表示が開始される。第2始動口への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄の変動表示が行われているときに第1始動口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄が変動表示中であっても第1特別図柄の変動表示が開始される。
また、第1特別図柄変動表示制御手段により実行される第1特別図柄の変動時間の平均時間は、確変フラグがONである場合とOFFである場合とでほぼ同じであるが、第2特別図柄変動表示制御手段により実行される第2特別図柄の変動時間の平均時間は、確変フラグがONである場合とOFFである場合とで顕著に異なっている。例えば、第1特別図柄の変動時間の平均時間は、第1遊技状態で10sec、第2遊技状態で10secである一方、第2特別図柄の変動時間の平均時間は、第1遊技状態で1000sec、第2遊技状態で1secとされている。特別抽選(第1特別抽選、第2特別抽選)は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が開始されるときに行われるが、特別抽選の結果が表示されるのは特別図柄の変動表示が停止したときである。したがって、第1遊技状態において第2始動口に遊技球が入賞したとき、第2特別抽選はすでに行われているものの、当該第2特別抽選の結果が表示されるまでに相当の時間を要することとなる。
このように、確変フラグがOFFに設定される第1遊技状態では、遊技領域の例えば右側領域に向けて遊技球を発射させて第2始動口に遊技球が入賞したとしても、第2特別図柄の変動表示が停止されるまでに時間を要してしまう。しかも、第2特別図柄は、変動時間が異なる複数のパターンのうちいずれかのパターンで変動表示されるため、仮に第2特別図柄が小当りを示す態様で停止して(小当りであることが確定して)大入賞口が所定時間(例えば1.8秒)開放したとしても、第2特別図柄が小当りであることが確定するタイミングを掴みづらくなっている。そのため、第2特別図柄が小当りであることが確定するタイミングを狙って大入賞口に遊技球を入賞させるといった、所謂狙い打ちを行うことも困難となっている。さらに、第1遊技状態では、遊技領域の例えば右側領域に向けて遊技球を発射させた場合には、例えばサブCPUの制御によってスピーカから警告音が出力される。そのため、第1遊技状態では、遊技領域の例えば左側領域に向けて遊技球を発射させて遊技が行われる。一方、第2遊技状態では、普図ゲートに遊技球を通過させることによって普通抽選をつうじて第2始動口への遊技球の入賞が容易化されるだけでなく第2特別図柄の変動時間も1secと短く、しかも第2特別抽選ではいずれの設定値であっても10分の1よりも高い確率で小当りに当選するため、遊技領域の例えば右側領域に向けて遊技球を発射させる遊技が行われる。
第1遊技状態における第2特別図柄の変動時間の平均時間(例えば、1000sec)は、第1遊技状態における第1特別図柄の変動時間の平均時間(例えば、10sec)の例えば50倍以上であることが好ましいが、少なくとも10倍以上であることが好ましい。
なお、サブCPUは、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示と同期して、装飾図柄の変動表示が例えば液晶表示装置に表示されるよう制御する装飾図柄変動表示制御手段を備える。ただし、この装飾図柄変動表示制御手段は、第1遊技状態では、第2始動口に遊技球が入賞したとしても、第2特別図柄に同期させる装飾図柄の変動表示を目立つ態様で行わず、第1始動口に遊技球が入賞したときに第1特別図柄に同期させる装飾図柄の変動表示を目立つ態様で行う。
上記の「目立つ態様」の例について詳述すると、液晶表示装置は、例えば、表示領域の略中央において、左図柄(第1図柄)、中図柄(第2図柄)および右図柄(第3図柄)を変動表示させて特別抽選の結果を表示可能となっている。また、表示領域の四隅のうちの例えば一隅の小さな領域において、第1特別図柄および第2特別図柄それぞれに同期して変動表示(例えば点滅)させることが可能な第4図柄(例えば○や△のような形状)を表示可能となっている。第1図柄~第3図柄が表示領域を占める割合は、第4図柄が表示領域を占める割合と比べると極めて大きいため、遊技者の注視は、第4図柄よりも第1図柄~第3図柄に向くこととなる。そして、例えば、サブCPUは、第1遊技状態において、第2始動口に遊技球が入賞したときは第1図柄~第3図柄を変動表示させずに第4図柄のみ変動表示を行う一方、第1始動口に遊技球が入賞したときは第1図柄~第3図柄を変動表示させるとともに第4図柄の変動表示も行う。このようにして、第1遊技状態では、第2始動口に遊技球が入賞したとしても、第2特別図柄に同期させる装飾図柄の変動表示を目立つ態様で行わず、第1始動口に遊技球が入賞したときに第1特別図柄に同期させる装飾図柄の変動表示を目立つ態様で行うといったことを実現できる。
上述した拡張例2-2のパチンコ遊技機によれば、第1遊技状態では、たとえ第2始動口に遊技球が入賞したとしても第2特別抽選の結果がほとんど表示されないが、第2遊技状態では、第2始動口への遊技球の入賞が容易化されるだけでなく第2特別図柄の変動時間の平均時間が1secと短い。しかも、第2遊技状態では、第2始動口に遊技球が入賞したときに、第2特別抽選の結果が小当りとなる確率(設定に応じて9分の1~4分の1)が大当りとなる確率(設定に応じて30分の1~25分の1)よりも高いため、小当り遊技による大入賞口の開放が高い頻度で行われ、時短フラグをセットすることなく(すなわち普通抽選の実行頻度を高めることなく)、賞としての遊技球が払い出される機会を増加させることが可能となる。しかも、第2特別抽選の結果が小当りとなる確率はセットされている設定に応じて異なるため、大当り遊技が実行されていない状態であっても、セットされている設定値に応じて出玉を異ならせることが可能となる。
また、メインCPUにより特別図柄の変動表示が行われているときに第1始動口または第2始動口に遊技球が入賞すると、この場合も、ステップS72またはステップS82の設定チェック処理が実行される。したがって、メインCPUは、例えば第2遊技状態において、第2特別図柄の変動表示中に第1始動口に遊技球が入賞した場合にも、ステップS72またはステップS82の設定チェック処理を行う。そして、メインCPUは、この設定チェック処理において正常でない(ステップS721におけるNO)と判別すると、遊技許可フラグをOFFにし、異常時処理を実行する。すなわち、第2遊技状態において、変動表示中の第2特別図柄についての大当り判定の結果がたとえ小当りであったとしても、設定チェック処理で正常でないと判別されたときには、メインCPUは、上記小当りに基づく小当り遊技を実行することなく、遊技許可フラグをOFFにし、異常時処理を実行する。したがって、第2遊技状態において変動表示中の第2特別図柄についての大当り判定の結果がたとえ小当りであったとしても、第2遊技状態である旨の情報および小当りである旨の情報も含めて各種データがバックアップクリア処理においてクリアされない限り、遊技許可フラグがONに設定されないこととなる。
[1-7-4.拡張例3]
拡張例3のパチンコ遊技機は、大当り遊技状態に制御されるためのルートが2つあるパチンコ遊技機であり、そのために、特定口が設けられる特定領域を有している。この特定領域は、例えば役物によって遊技球の流下領域と区画形成されており、通常は特定領域内への遊技球の進入が困難(または不可能)とされている。また、特別図柄の大当り判定の結果として、大当りの他に小当りも用意されている。
具体的には、メインCPUは、設定値に応じて定められた大当り確率で特別図柄の大当り判定を行い、この大当り判定の結果がハズレであるときに小当りの当落判定を行う。そして、小当りの当落判定の結果が小当りであるときに小当り遊技を実行する。すなわち、上記大当りは条件装置の作動を伴う当りであるが、上記小当りは条件装置の作動を伴う当りではない。
また、この拡張例3において、例えば、時短フラグがOFFに設定される非時短遊技状態等の通常遊技状態では、第1始動口への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄ゲームと、第2始動口への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄ゲームとのうち、第1特別図柄ゲームが主として行われる。一方、時短フラグがONに設定される時短遊技状態等の例えば確変時短遊技状態では、第1特別図柄ゲームと第2特別図柄ゲームとのうち、第2特別図柄ゲームが主として行われる。また、第2特別図柄ゲームでは、大当り判定の結果がハズレであるときに、所定の確率で小当りに当選する。なお、第1特別図柄ゲームにおける大当り判定の結果がハズレであるとき、小当りの当落判定を行っても行わなくて良い。
また、メインCPUは、始動口への遊技球の進入(受け入れ)に基づいて行われる特別図柄についての大当り判定の結果が小当りであると、所定の可動片を作動し、上記特定領域の内部への遊技球の進入を許容する小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段を備える。このように所定の可動片が作動したことによって上記特定領域の内部に遊技球の進入し、当該特定領域の内部に進入した遊技球が上記特定口に進入(受け入れ)が検出されると、メインCPUは、大当り遊技状態に制御する。すなわち、メインCPUは、始動口への遊技球の入賞に基づいて行われた大当り判定処理の結果が大当りであるときに、大入賞口を開放するラウンド遊技が複数ラウンドにわたって行われる第1大当り遊技状態に制御する第1大当り遊技制御手段と、上記小当り遊技が実行されたときに上記特定口に遊技球が進入したことに基づいて、上記所定の可動片を作動させるラウンド遊技が複数ラウンドにわたって行われる第2大当り遊技状態に制御する第2大当り遊技制御手段とを備える。
このようなパチンコ遊技機にあって、この拡張例3では、始動口への遊技球の入賞のしやすさ(例えば、小当り遊技の実行頻度や、普通電動役物の開放パターン)を設定値に応じて異ならせている。なお、この拡張例3においても、メインCPUは、遊技者が右打ちしたときに遊技球が通過しうるゲートへの通過を検出したことに基づいて行われる普通抽選の結果が普通当りであるときに、普通電動役物を閉鎖状態から開放状態に制御する。普通電動役物が開放状態になると始動口への遊技球の入賞が容易化される。設定値に応じて小当り遊技の実行頻度を異ならせる手法としては、例えば、普通抽選における普通当りの確率を設定値に応じて異ならせたり、普通図柄の変動時間を設定値に応じて異ならせたりすることで実現できる。
始動口への遊技球の入賞のしやすさを設定値に応じて異ならせる手法として、普通抽選における普通当りの確率を設定値に応じて異ならせる手法を例に挙げて説明する。
例えば、普通当りの確率を、設定1で60分の1、設定2で50分の1、設定3で40分の1、設定4で30分の1、設定5で20分の1、設定6で10分の1とする。この場合、普通図柄の変動時間が高設定であるほど長かったり、普通電動役物の開放態様が高設定ほど始動口に遊技球が入賞し難い態様であったりしない限り、高設定値であるほど始動口に遊技球が入賞しやすくなる。その結果、高設定値であるほど、小当り遊技の実行頻度が高くなり、ひいては、第2大当り遊技制御手段により大当り遊技状態に制御される機会が促進される。このようにして、設定値に応じて出玉スピードに差を設けることが可能となる。
なお、この拡張例3においても、メインCPU101により特別図柄の変動表示が行われているときに第1始動口または第2始動口に遊技球が入賞すると、ステップS72またはステップS82の設定チェック処理が実行される。メインCPU101は、この設定チェック処理において正常でない(ステップS721におけるNO)と判別すると、変動表示中の特別図柄についての大当り判定の結果がたとえ小当りであったとしても、遊技許可フラグをOFFにし、異常時処理を実行する。したがって、変動表示中の特別図柄についての大当り判定の結果が小当りであったとしても、設定チェック処理で正常でないと判別されたときには、メインCPU101は、上記小当りに基づく小当り遊技を実行することなく、遊技許可フラグをOFFにし、異常時処理を実行する。したがって、変動表示中の特別図柄についての大当り判定の結果が小当りであった旨も含めて各種データがバックアップクリア処理においてクリアされない限り、遊技許可フラグがONに設定されないこととなる。
[1-7-5.拡張例4]
拡張例4のパチンコ遊技機は、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであったとしても、それだけをもってただちに大当り遊技状態に制御されるのではなく、特別図柄の大当り判定の結果が大当りであることに基づいて条件装置が作動し、条件装置が作動したことを前提として遊技球が所定の領域を通過(または進入)したことに基づいて役物連続作動装置が作動するようにしたものである。以下、図48および図49を参照して説明する。図48は役物連続作動右ゲートを遊技球が通過する態様の一例を示す図であり、図49は役物連続作動左ゲートを遊技球が通過する態様の一例を示す図である。
図48および図49に示されるように、この拡張例4のパチンコ遊技機は、遊技領域に、役物連続作動左ゲート1100および役物連続作動右ゲート1110を備えている。また、遊技領域を流下する遊技球を、役物連続作動左ゲート1100と役物連続作動右ゲート1110とのうちいずれかに振り分けることが可能な振分装置1120が、役物連続作動ゲート1100・1110の上方に配置されている。
役物連続作動左ゲート1100および役物連続作動右ゲート1110には、それぞれ、遊技球の通過を検出可能な左ゲートセンサおよび右ゲートセンサ(いずれも図示せず)が設けられている。この左ゲートセンサおよび右ゲートセンサは、通常時は遊技球の通過検出が無効化されており、条件装置が作動したことに基づいて有効化される。また、左ゲートセンサおよび右ゲートセンサは、条件装置が作動したことに基づいて有効化されたのち、役物連続作動左ゲート1100と役物連続作動右ゲート1110とのうちいずれかを遊技球が通過したことを検出したことに基づいて無効化される。
左ゲートセンサが役物連続作動左ゲート1100への遊技球の通過を検出すると、メインCPUは、例えば8ラウンドのラウンド遊技が実行される8R大当り遊技状態に制御する。また、右ゲートセンサが役物連続作動右ゲート1110への遊技球の通過を検出すると、メインCPUは、2ラウンドのラウンド遊技が実行される2R大当り遊技状態(選択率50%)と、16ラウンドのラウンド遊技が実行される16R大当り遊技状態(選択率50%)とのうちいずれを実行するかを抽選で決定し、当該抽選で決定された大当り遊技状態に制御する。
なお、左ゲートセンサが役物連続作動左ゲート1100への遊技球の通過を検出したときと、右ゲートセンサが役物連続作動右ゲート1110への遊技球の通過を検出したときとで、大当り遊技状態において払い出される賞球量の期待値は同じとなっている。
また、役物連続作動左ゲート1100または役物連続作動右ゲート1110を通過した遊技球は、そのまま遊技領域を流下するが、これに代えて、アウト口からパチンコ遊技機の機外に排出されるように構成しても良い。
振分装置1120は、規則的な動作により、当該振分装置1120の上方に到達した遊技球を、役物連続作動左ゲート1100と役物連続作動右ゲート1110とのうちいずれかに振り分ける。振分装置1120が左側に傾いた第1姿勢では遊技球が役物連続作動右ゲート1110を通過しやすく(図48参照)、振分装置1120が右側に傾いた第2姿勢では遊技球が役物連続作動左ゲート1100を通過しやすい(図49参照)。
この拡張例4では、設定値に応じて、役物連続作動左ゲート1100と役物連続作動右ゲート1110とで遊技球の通過のしやすさを異ならせている。例えば、振分装置1120の動作を、設定1では第1姿勢0.5秒と第2姿勢1.5秒とを繰り返す動作、設定2では第1姿勢0.7秒と第2姿勢1.3秒とを繰り返す動作、設定3では第1姿勢0.9秒と第2姿勢1.1秒とを繰り返す動作、設定4では第1姿勢1.1秒と第2姿勢0.9秒とを繰り返す動作、設定5では第1姿勢1.3秒と第2姿勢0.7秒とを繰り返す動作、設定6では第1姿勢1.5秒と第2姿勢0.5秒とを繰り返す動作とすることで、設定値に応じて、大当り遊技状態の態様に変化をもたせることが可能となる。
なお、この拡張例4では、左ゲートセンサが役物連続作動左ゲート1100への遊技球の通過を検出したときと、右ゲートセンサが役物連続作動右ゲート1110への遊技球の通過を検出したときとで、大当り遊技状態において払い出される賞球量の期待値が同じである。すなわち、設定値に応じて大当り遊技状態の態様に変化を持たせることはできるものの、設定値に応じて大当り遊技状態において払い出される賞球量に差がないが、これに限られず、左ゲートセンサが役物連続作動左ゲート1100への遊技球の通過を検出したときと、右ゲートセンサが役物連続作動右ゲート1110への遊技球の通過を検出したときとで、大当り遊技状態において払い出される賞球量の期待値を異ならせても良い。例えば、左ゲートセンサが役物連続作動左ゲート1100への遊技球の通過を検出したときは、2R大当り遊技状態(選択率70%)と16R大当り遊技状態(選択率30%)とのうちいずれを実行するかを上記の選択率で行なわれる抽選で決定し、右ゲートセンサが役物連続作動右ゲート1110への遊技球の通過を検出したときは、2R大当り遊技状態(選択率30%)と16R大当り遊技状態(選択率70%)とのうちいずれを実行するかを上記の選択率で行なわれる抽選で決定するようにしても良い。この場合、設定値に応じて大当り遊技状態において払い出される賞球量に差をもたせることができ、高設定値ほど、多量の遊技球が賞球として払い出される期待値の高い大当り遊技状態に制御される可能性を高めることが可能となる。
また、この拡張例4では、条件装置が作動した状況下で二つのゲート(役物連続作動左ゲート1100,役物連続作動右ゲート1110)のうちいずれかを遊技球が通過すると役物連続作動装置が作動して大当り遊技状態に制御されるように構成されている。ただし、始動口への遊技球の入賞に基づいて行われた特別図柄の大当り判定の結果が大当りであることに基づいて条件装置が作動したとしても、遊技球が上記二つのゲートのいずれをも通過する前に始動口に遊技球が入賞することがある。この場合、条件装置が作動したものの未だ上記二つのゲートのいずれにも遊技球が通過していない状況下で、メインCPU101は、始動口への遊技球の入賞に基づいて設定チェック処理(例えば図31のステップS72参照)を実行し、当該設定チェック処理において正常でない(例えば図32のステップS721におけるNO)と判別されることがある。この場合、たとえ条件装置が作動したいたとしても、メインCPU101は、遊技許可フラグをOFFにし(後述するステップS722)、遊技を進行させることが不可能となる。
また、この拡張例4では、振分装置1120の下方に、条件装置が作動していることを前提として遊技球の通過を検出すると役物連続作動装置が作動する二つのゲート(役物連続作動左ゲート1100,役物連続作動右ゲート1110)が設けられているが、振分装置1120の下方に設けるのは必ずしも役物連続作動ゲートに限られず、例えば、始動口および一般入賞口であっても良い。すなわちこの場合、振分装置1120は、規則的な動作により、当該振分装置1120の上方に到達した遊技球を、特別図柄の大当り判定契機となる始動口と、当該大当り判定契機とならない一般入賞口とのうちいずれかに振り分ける。そして、振分装置1120の動作を、例えば、設定1では第1姿勢0.5秒と第2姿勢1.5秒とを繰り返す動作、設定2では第1姿勢0.7秒と第2姿勢1.3秒とを繰り返す動作、設定3では第1姿勢0.9秒と第2姿勢1.1秒とを繰り返す動作、設定4では第1姿勢1.1秒と第2姿勢0.9秒とを繰り返す動作、設定5では第1姿勢1.3秒と第2姿勢0.7秒とを繰り返す動作、設定6では第1姿勢1.5秒と第2姿勢0.5秒とを繰り返す動作とすることで、設定値に応じて、始動口への入賞率を異ならせることが可能となる。しかも、このようなパチンコ遊技機によれば、設定値に応じて始動口への入賞率を異ならせることが可能ではあるものの、いかなる設定値であったとしても遊技者による遊技球の発射タイミングで始動口への入賞を狙うことができるという面白みをもたせることが可能となる。
[1-7-6.拡張例5]
拡張例5のパチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の基本仕様にかかるデータを設定値に応じて異ならせるものではなく、パチンコ遊技機のゲーム性を設定値に応じて変更できるようにしたものである。なお、この拡張例5では、設定値を設定1~設定5の5段階のうちいずれかにセットすることができるように構成されているが、必ずしも5段階である必要はなく、複数段階であれば任意に定めることができる。
具体的には、設定値が設定1にセットされた場合、メインCPUは、例えば99分の1の確率特別図柄の大当り判定を行い、当該大当り判定の結果が大当りであると、例えば5ラウンドの大当り遊技状態に制御する。すなわち、設定値が設定1にセットされると、大当り確率が100分の1未満と比較的高い代わりに、1回の大当り遊技状態で払い出される賞球量が比較的少ない、所謂甘デジと呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能となる。
また、設定値が設定2にセットされた場合、メインCPUは、例えば300分の1の確率特別図柄の大当り判定を行い、当該大当り判定の結果が大当りであると、例えば12ラウンド(例えば出玉約1500個)の大当り遊技状態に制御する。すなわち、設定値が設定2にセットされると、大当り確率が300分の1、1回の大当り遊技状態で払い出される賞球量が約1500個といった、一般的なデジパチと呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能となる。そしてこの遊技機において、メインCPUは、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を高確率遊技状態に制御し、予め決められた期間を経過すると高確率遊技状態が終了して低確率遊技状態に制御する。すなわち、設定値が設定2にセットされると、所謂ST機と呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能となる。
また、設定値が設定3にセットされた場合、メインCPUは、例えば300分の1の確率特別図柄の大当り判定を行い、当該大当り判定の結果が大当りであると、例えば12ラウンド(例えば出玉約1500個)の大当り遊技状態に制御する。すなわち、設定値が設定2にセットされると、大当り確率が300分の1、1回の大当り遊技状態で払い出される賞球量が約1500個といった、一般的なデジパチと呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能となる。そしてこの遊技機において、メインCPUは、大当り判定の結果が大当りであるとき、例えば図柄乱数を用いて確変フラグをON設定するか否かを決定し、確変フラグがON設定されると、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、次回の大当り遊技状態が実行されるまで高確率遊技状態に制御する。すなわち、設定値が設定3にセットされると、所謂確変ループ機と呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能となる。
また、設定値が設定4にセットされた場合、メインCPUは、例えば300分の1の確率特別図柄の大当り判定を行い、当該大当り判定の結果が大当りであると、例えば12ラウンド(例えば出玉約1500個)の大当り遊技状態に制御する。すなわち、設定値が設定2にセットされると、大当り確率が300分の1、1回の大当り遊技状態で払い出される賞球量が約1500個といった、一般的なデジパチと呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能となる。そしてこの遊技機において、メインCPUは、大当り判定の結果が大当りであるとき、例えば図柄乱数を用いて確変フラグをON設定するか否かを決定し、確変フラグがON設定されると、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、次回の大当り遊技状態が実行されるまで高確率遊技状態に制御する。ただし、大当り遊技状態と高確率遊技状態とが繰り返し実行される回数(上述した「ループ回数」)に上限を設け、ループ回数がこの上限に達すると、メインCPUは、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を低確率遊技状態に制御する。すなわち、設定値が設定4にセットされると、所謂リミッタ機と呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能となる。なお、上記のゲーム性では、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態が高確率遊技状態であれば、当該高確率遊技状態は次回の大当り遊技状態が実行されるまで継続するようにしているが、これに限られず、大当り遊技状態が終了したのちの高確率遊技状態を、予め決められた期間が経過すると終了して低確率遊技状態に制御される所謂ST機であっても良い。
また、設定値が設定5にセットされた場合、メインCPUは、例えば300分の1の確率特別図柄の大当り判定を行い、当該大当り判定の結果が大当りであると、例えば12ラウンド(例えば出玉約1500個)の大当り遊技状態に制御する。すなわち、設定値が設定2にセットされると、大当り確率が300分の1、1回の大当り遊技状態で払い出される賞球量が約1500個といった、一般的なデジパチと呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能となる。そしてこの遊技機において、メインCPUは、大当り遊技状態が終了すると、必ずまたは一定の確率で確変フラグをON設定し、確変フラグがON設定されると、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、高確率遊技状態に制御する。また、メインCPUは、高確率遊技状態において、特別図柄の大当り判定を行う際に遊技状態移行抽選を行い、当該遊技状態移行抽選において遊技状態を移行する旨を決定すると、確変フラグをOFF設定し、高確率遊技状態から低確率遊技状態に移行させる制御を実行する。すなわち、設定値が設定5にセットされると、高確率遊技状態において低確率遊技状態への移行抽選が行われるゲーム性での遊技を実行することが可能となる。
このように、拡張例5のパチンコ遊技機では、設定値に応じて、例えば大当り確率のようなスペックではなく、パチンコ遊技機のゲーム性を変えることができ、バリエーションに富んだゲーム性でのパチンコゲームを1台で実行することが可能となる。
なお、上記では、設定1では所謂甘デジと呼ばれるゲーム性での遊技が実行可能であり、設定2では所謂ST機と呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能であり、設定3では所謂確変ループ機と呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能であり、設定4では所謂リミッタ機と呼ばれるゲーム性での遊技を実行することが可能であり、設定5では高確率遊技状態において低確率遊技状態への移行抽選が行われるゲーム性での遊技を実行することが可能であるが、これらの全部のゲーム性を設定値に応じて実行できるようにすることは必須ではない。ただし、設定値に応じて、所謂ST機と呼ばれるゲーム性と、所謂確変ループ機と呼ばれるゲーム性とを切り替えて実行できる方が好ましい。所謂ST機と呼ばれるゲーム性および所謂確変ループ機と呼ばれるゲーム性は、いずれも、大当り遊技状態終了後に高確率遊技状態に制御される可能性がある点で共通するものの、当該高確率遊技状態が次回の大当り遊技状態まで継続するか中途で終了するかで大きく異なる。このように、一見は似ているものの実質的には異なる2つのゲーム性を切り替えて実行できるようにすることで、遊技機の管理責任者等によるパチンコ遊技機の活用の仕方に幅を持たせつつ興趣の向上を図ることが可能なパチンコ遊技機を提供することができる。
[1-8.ホールメニュータスク]
先ず、図50~図53を参照してホールメニュータスクについて説明する。ホールメニュータスクはホールメニューを制御するタスクである。ホールメニュータスクは、サブCPU201によって、所定の周期、第1実施形態では33msec毎に行われる。
図50は、サブCPU201により実行されるホールメニュータスクの一例を示すフローチャートである。
図50に示されるように、サブCPU201は、先ず、設定変更処理中または設定確認処理中であるかを判別する(ステップS301)。具体的には、サブCPU201は、電源投入時にメインCPU101から送信される設定操作コマンド(設定変更開始コマンド、設定確認開始コマンド)を受信したか否かを判別する。
サブCPU201は、設定変更処理中または設定確認処理中であると判別、すなわち設定操作コマンドを受信したと判別すると(ステップS301におけるYES)、ステップS302のホールメニュー表示処理を実行する。このホールメニュー表示処理(ステップS302)は、後述のホールメニュー画面を表示制御回路204により液晶表示装置16の表示領域に表示する処理である。なお、ホールメニュー画面は、後述のステップS310の処理が実行されたときも液晶表示装置16の表示領域に表示されるが、ステップS302において表示されるホールメニュー画面と、ステップS310において表示されるホールメニュー画面とでは異なる点があり、これについては後述する。
ステップS302のホールメニュー表示処理が実行されたときに液晶表示装置16の表示領域に表示される画像(画面)について、図51~図53を参照して説明する。図51は、ステップS302のホールメニュー表示処理が実行されたときに、ホールメニュー画面が液晶表示装置16の表示領域に表示されたときの一例を示す図である。図52および図53は、ステップS302のホールメニュー表示処理が実行されたときに、液晶表示装置16の表示領域に表示されるホールメニュー画面の一例を示す図である。
図51~図53に示されるように、ホールメニュー表示処理(ステップS302)が実行されると、液晶表示装置16の表示領域にはホールメニュー画面が表示される。ホールメニュー画面は、図52および図53に示されるように、画面左側領域のホールメニュー項目表示領域1610と、画面下方の左右方向略中央の操作説明領域1620と、画面略中央に配置されるプレビュー表示領域1630と、を有する。
ホールメニュー項目表示領域1610には、ホールメニューの各項目が表示される。図51~図53には、便宜上、ホールメニュー項目として、時刻設定、賞球情報、設定履歴・設定確認履歴、エラー情報履歴、監視履歴、警告表示設定のみが図示されているが、これらの項目の他に、報知設定、省電力設定(省電力モード)、メンテナンス、役物動作確認、液晶輝度設定、液晶確認、音量調節設定等の項目が表示されるようにしてもよい。ただし、ステップS302は、設定変更処理中または設定確認処理中の処理であるため、ホールメニュー画面の表示を終了して遊技画面に復帰させることができない。そのため、ホールメニューの項目の中に、ホールメニュー終了の項目はない。
操作説明領域1620には、操作ボタン群66(図3参照)に対応する画像、すなわちメインボタン662および上下左右の各セレクトボタン664a~664dに対応する画像が表示される。なお、ホールメニュー画面では、操作ボタン群66のうち有効化されている操作ボタンと無効化されている操作ボタンとを区別することができるように表示される。例えば図51~図53では、有効化されている操作ボタンが白塗りで表示されており(メインボタン662および上下セレクトボタン664a,664bが有効化されており)、無効化されている操作ボタンが黒塗りで表示されている(左右セレクトボタン664c,664dが無効化されている)。
有効化されているセレクトボタン(上下セレクトボタン664a,664b)を操作者が操作することで、複数のホールメニューの項目のうちいずれかを選択することができる。図51および図52では、実線で囲まれたホールメニュー項目が選択されているホールメニュー項目である。例えば、図51では、実線で囲まれた「時刻設定」が選択されていることを示している。また、図53では、実線で囲まれた「設定変更・確認履歴」が選択されていることを示している。
第1実施形態のパチンコ遊技機1において、サブCPU201は、選択されている項目をハイライト表示する。ただし、選択されている項目を操作者が把握しやすい態様であれば必ずしもハイライト表示に限られない。なお、時刻設定の項目が選択されている画面(図51および図52参照)が、ホールメニュー画面の初期画面である。
プレビュー表示領域1630には、複数のホールメニューの項目のうち選択されている項目についてのプレビュー画面が表示される。例えば、「時刻設定」の項目が選択されているときは、時刻設定画面がプレビュー表示され(図51および図52参照)、「設定変更・確認履歴」の項目が選択されているときは、設定変更・確認履歴画面がプレビュー表示される(図53参照)。ただし、設定変更・確認履歴画面のプレビュー画面では、設定値が表示されないようにすることが好ましい。なお、上記のプレビュー画面内では操作を行うことができない。例えば、時刻設定画面がプレビュー表示されているとき、プレビュー表示されている時刻設定画面において時刻を設定する操作を行うことができず、ホールメニュー項目として表示されている時刻設定が選択決定されたことによって表示される時刻設定画面において時刻を設定する操作を行うことができる。
さらに、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に、ホールメニュー画面とあわせて、ホールメニュー画面における操作を阻害しないように例えば右下の極小領域に、「設定変更中です」または「設定確認中です」といった文字を表示する。また同時に、サブCPU201は、音声制御回路205(図9参照)を介して「設定変更中です」または「設定確認中です」といった音声がスピーカ24から出力されるよう制御する。さらに、サブCPU201は、LED制御回路206(図9参照)を介してLED25(例えば、図1参照)を白色で全点灯させる制御を実行する。このようにして、設定変更中であるか設定確認中であるかを、ホールメニュー画面における操作を阻害することなく操作者に把握させるようにしている。
次に、図50に戻り、サブCPU201は、ステップS303において、ホールメニュー処理を実行する。このホールメニュー処理(ステップS303)についての詳細は後述する。
サブCPU201は、ホールメニュー処理(ステップS303)を実行したのち、設定変更処理または設定確認処理が終了したか否か、すなわち、設定変更処理が終了したことを示すコマンド(初期化コマンド)または設定確認処理が終了したことを示すコマンド(電断復帰コマンド)を、メインCPU101から受信したか否かを判別する(ステップS304)。サブCPU201は、初期化コマンドおよび電断復帰コマンドのいずれをも受信していなければ(ステップS304におけるNO)、ステップS303のホールメニュー処理を継続して実行する。
また、メインCPU101は、初期化コマンドを送信する場合には、当該コマンドと同じタイミングで、変更後の設定値情報についてもサブCPU201に送信する。
なお、変更後の設定値情報は、初期化コマンドと必ずしも同じタイミングで送信される必要はなく、設定変更処理と対応付けることができれば異なるタイミングで送信されるようにしてもよい。
また、メインCPU101は、電断復帰コマンドを送信する場合には、設定値が変更されていないため設定値情報をサブCPU201に送信する必要はないが、設定値情報についてもサブCPU201に送信するようにしてもよい。
サブCPU201は、ステップS304において、設定変更処理または設定確認処理が終了、すなわち初期化コマンドまたは電断復帰コマンドをメインCPU101から受信すると(ステップS304におけるYES)、ワークRAM203に記憶されている履歴数が所定数N以上であるか否かを判別する(ステップS305)。これは、ワークRAM203に記憶されている履歴数に応じて、データの上書きを行うか、空き領域にデータを書き込むかを適宜決定することで、極力多くの履歴データを残しつつ、履歴を記録したいときに記録できないといった事態が発生してしまうことを未然に防止するようにしたものである。なお、所定数Nは、ワークRAM203に記憶できる容量に応じて適宜設定することができるが、第1実施形態では例えば500に設定されている。
ワークRAM203に記憶されている履歴情報の履歴数が所定数N以上であれば(ステップS305におけるYES)、ステップS306に移り、履歴情報の上書き処理(ステップS306)を実行する。ステップS306の履歴情報の上書き処理は、ワークRAM203に記憶されている履歴のうち、最も先に記憶された履歴(最も古い履歴情報)から順に上書きされる。
なお、ステップS306の履歴情報の上書き処理では、ワークRAM203にすでに記憶されている履歴情報に対して新たな履歴情報を上書きすることで、ワークRAM203に記憶されている履歴情報が結果的に消去されるようにしているが、これに限られない。例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信したときに、新たな履歴情報をワークRAM203に記憶させると所定の上限を超えるおそれがあれば、ワークRAM203に記憶されている履歴情報の少なくとも一部を消去した上で、歴情報を記憶するようにしてもよい。また、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信していなくとも、これ以上の履歴情報をワークRAM203に記憶させると上限を超えるおそれがあるときに、ワークRAM203記憶されている設定履歴情報の少なくとも一部を消去するようにしてもよい。
サブCPU201は、ワークRAM203に記憶されている履歴数が所定数N未満であれば(ステップS305におけるNO)、ステップS307に移り、ワークRAM203の空き領域に履歴情報を記録する履歴情報記録処理(ステップS307)を実行する。
なお、本明細書において、ステップS306の履歴情報の上書き処理およびステップS307の履歴情報記録処理を総称して、履歴記録処理と称する場合がある。
なお、履歴情報とは、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドをメインCPU101から受信したときの、RTC209により計時されている時間情報、操作種別情報(設定変更処理が実行された旨の情報または設定確認処理が実行された旨の情報)、および、設定値情報等の情報である。具体的には、初期化コマンドを受信した場合には、初期化コマンドを受信した時間情報と、設定変更処理が実行された旨の情報と、メインCPU101から送信された設定変更後の設定値情報とを対応付けた情報が履歴情報である。また、電断復帰コマンドを受信した場合には、電断復帰コマンドを受信した時間情報と、設定確認処理が実行された旨の情報と、メインCPU101から送信された現在の設定値情報とを対応付けた情報が履歴情報である。電断復帰コマンドを受信した場合に、メインCPU101から送信された現在の設定値情報を履歴情報に含むことは必須ではないが、上述した設定判定処理を実行するために、メインCPU101から送信された現在の設定値情報を履歴情報に含むことが好ましい。また、閲覧履歴も上記の履歴情報に含まれ、ホールメニュー処理(ステップS303)において設定変更・確認履歴の閲覧が行われていれば、ステップS306において閲覧履歴が履歴情報として上書き処理されるか、またはステップS307においてワークRAM203の空き領域に閲覧履歴が履歴情報として記録される。
なお、正常な状態では、電源が投入されると、サブCPU201が起動した後にメインCPU101からはすぐに何らかのコマンド(例えば、電断復帰コマンド、設定操作コマンドなど)が送信されることとなるが、サブCPU201は、起動してから所定時間(例えば30秒)経過してもメインCPU101からのコマンドが受信されないときには異常と判断し、サブ制御回路200側において遊技停止状態とする。サブ制御回路200側において遊技停止状態となったときの表示出力、音声出力およびLED25の各態様については後述する。
また、ワークRAM203に記憶させる履歴情報の1つである時間情報は、日時の情報のみならず、時分までの情報あるいは時分秒までの情報まで記憶させることが好ましい。
サブCPU201は、ステップS306またはステップS307の処理を実行したのち、ステップS308に移る。
サブCPU201は、ステップS308において、設定変更が行われたか否か、すなわち、ステップS304において初期化コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS308)。なお、ステップS301において受信した設定操作コマンドが設定変更開始コマンドであるときは、ステップS304において電断復帰コマンドを受信することはなく、ステップS301において受信した設定操作コマンドが設定確認開始コマンドであるときは、ステップS304において初期化コマンドを受信することはない。また、ステップS308の処理では、設定変更が行われたことをサブCPU201が判別できればよいため、ステップS304において受信したコマンドが初期化コマンドであるか否かの判別に代えて、例えば変更後の設定値情報を受信したことをもって設定変更処理が行われたと判別するようにしてもよい。
サブCPU201は、設定変更が行われたと判別すると(ステップS308におけるYES)、設定変更初期化処理を行い(ステップS309)、ステップS310に移る。
サブCPU201は、ステップS310において、ホールメニュー再表示処理を実行する。このとき、再表示されるホールメニュー画面は、設定変更中または設定確認中に表示されるホールメニュー画面(ステップS302において表示されるホールメニュー画面)とは異なり、設定変更処理が終了して遊技の実行が可能な状態(またはステップS30の遊技復帰処理中)に表示される画面であり、例えば図54に示されるように、ホールメニューの項目の中の一つに、ホールメニュー終了の項目が表示される。なお、図54は、ステップS310のホールメニュー再表示処理が実行されたときに、液晶表示装置16の表示領域に表示されるホールメニュー画面の一例を示す図である。
すなわち、設定変更中または設定確認中に表示されるホールメニュー画面(ステップS302において表示されるホールメニュー画面)では、操作者の意思でホールメニュー画面の表示を終了することはできないが、設定変更処理が終了したのちに再表示されるホールメニュー画面(ステップS310において表示されるホールメニュー画面)では、操作者の意思でホールメニュー画面の表示を終了することができるように構成されている。なお、ステップS302において表示されるホールメニュー画面(例えば、図52参照)とステップS310において表示されるホールメニュー画面(図54参照)とは、各項目のうちのいずれかを選択決定して操作できるといった機能面(例えば、設定変更・確認履歴画面を閲覧できるといった機能面)等は共通する。
また、サブCPU201は、ステップS308において設定変更が行われたと判別したとき(ステップS308におけるYES)、ステップS310のホールメニュー再表示処理において、液晶表示装置16の表示領域に、ホールメニュー画面とあわせて、ホールメニュー画面における操作を阻害しないように例えば右下の極小領域に、「設定が変更されました」といった文字を表示する。選択されたホールメニュー項目の画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)が表示されたときにも、同様に、当該画面における操作を阻害しないように例えば右下の極小領域に、「設定が変更されました」といった文字を表示する。また同時に、サブCPU201は、音声制御回路205(図9参照)を介して「設定が変更されました。RAMが初期化されました」といった音声がスピーカ24から出力されるよう制御する。これにより、設定が変更されたこと(あわせてバックアップクリア処理が実行されたこと)を、ホールメニュー画面または選択されたホールメニュー項目の画面における操作を阻害することなく操作者に把握させることが可能となる。さらに、サブCPU201は、LED制御回路206(図9参照)を介してLED25(例えば、図1参照)を赤色で全点灯させる制御を実行する。
一方、ステップS308において設定確認が行われたと判別したとき(ステップS308におけるNO)、すなわちステップS304において受信したコマンドが設定確認処理の終了を示す電断復帰コマンドであるとき、サブCPU201は、ステップS309~ステップS314の処理を実行せずに、ステップS315の遊技画面復帰処理を実行する。したがって、設定確認処理が終了したときは、ホールメニュー再表示処理(ステップS310)は実行されない。また、液晶表示装置16の表示領域に設定確認が終了した旨を示す文字も表示しない。さらに、設定確認が終了した旨を示す音声も出力しない。ただし、LED制御回路206(図9参照)を介してLED25(例えば、図1参照)を赤色で全点灯させる制御がサブCPU201により実行される。
ところで、ステップS302の処理が実行されるときおよびステップS310の処理が実行されるときは、いずれも、液晶表示装置16の表示領域にホールメニュー画面が表示されるが、ステップS302の処理が実行されるときは設定確認中または設定変更中であるため遊技を実行することができないのに対し、ステップS310の処理が実行されるときは遊技を実行することができる。しかし、上述したように、ステップS302の処理が実行されるときとステップS310の処理が実行されるときとで、液晶表示装置16の表示領域への文字表示の態様(設定確認終了時は表示されない)、スピーカ24から出力させる音声の態様、および、LED25の発光態様が大きく異なっている。そのため、液晶表示装置16の表示領域にホールメニュー画面や選択されたホールメニュー項目の画面が表示されていたとしても、ホールメニュー画面や選択されたホールメニュー項目の画面における操作(例えば、ホールメニュー項目を選択する操作やページ更新するための操作等)を阻害することなく、パチンコ遊技機1が遊技を実行することが可能な状態であるか不可能な状態であるかを、外観で容易に把握することが可能となっている。
サブCPU201は、ステップS310の処理を実行すると、ステップS311に移り、ホールメニュー処理を実行する。このステップS311のホールメニュー処理は、基本的にステップS303と同様の処理であるが、後述する図60のステップS3072におけるYESのときの処理が異なっており、これについては後述する。
サブCPU201は、ステップS312において、再表示されたホールメニュー画面において、「ホールメニュー終了」が選択されたか否かを判別する。「ホールメニュー終了」が選択されたと判別すると(ステップS312におけるYES)、サブCPU201は、遊技画面復帰表示処理(ステップS315)を行う。この遊技画面復帰表示処理において、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、パチンコ遊技機1(例えば発射ハンドル32)が所定期間操作されなかった場合に表示される初期映像を表示する。そして、サブCPU201は、ステップS315の遊技画面復帰処理を実行した後、ステップS316に移る。
一方、ステップS312において「ホールメニュー終了」が選択されていないと判別すると(ステップS312におけるNO)、サブCPU201は、所定時間(例えば30秒)が経過していないか否かを判別する(ステップS313)。図50では図示を省略しているが、設定変更処理または設定確認処理が終了したとき(ステップS304におけるYES)、ホールメニュー再表示処理(ステップS310)を実行したとき、ホールメニュー処理(ステップS311)においていずれかのホールメニュー項目が選択されたとき等、操作者が何らかの操作を行ったことにもとづいて計時を開始しており、ステップS313の処理は、この計時時間が所定時間経過していないか否かを判別する処理であり、操作者が所定時間以上にわたって何らの操作も実行しなければ、サブCPU201は、ステップS313においてYESと判別する。
サブCPU201は、無操作のまま所定時間(例えば30秒)が経過したと判別すると(ステップS313におけるYES)、再表示されたホールメニュー画面の表示を終了し、ステップS315の遊技画面復帰表示処理を実行する。
また、無操作のまま所定時間(例えば30秒)が経過していなければ(ステップS313におけるNO)、サブCPU201は、演出制御オブジェクトを生成するコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS314)。演出制御オブジェクトを生成するコマンドは、遊技が実行されると受信可能となるコマンドであり、例えば、図柄の変動開始コマンド、図柄の変動確定(変動停止)コマンド、大当り遊技の実行開始コマンド、大当り遊技におけるラウンド数を示すコマンド、大当り遊技におけるラウンドインターバルコマンド、大当り遊技の終了コマンド、初期化コマンド、電断復帰コマンド等である。サブCPU201は、ステップS314において、これらの演出制御オブジェクトを生成するコマンドのうちいずれかのコマンドを受信したと判別すると、再表示されたホールメニュー画面の表示を終了し、ステップS315の遊技画面復帰表示処理を実行する。これにより、メインCPU101による遊技の進行にあわせた遊技画面が液晶表示装置16の表示領域に表示されることとなり、例えばメインCPU101による遊技が進行しているにもかかわらず遊技とは無関係の画像が表示される等といった、遊技の進行が阻害されることを防止することが可能となる。一方、演出制御オブジェクトを生成するコマンドを受信していないと判別すると(ステップS314におけるNO)、ステップS311に戻る。
サブCPU201は、遊技画面復帰表示処理(ステップS315)を実行すると、ステップS316に移り、ホールメニュー表示禁止処理を実行する。このホールメニュー表示禁止処理は、液晶表示装置16の表示領域に、ホールメニュー画面が再び表示されることを禁止する処理である。すなわち、ホールメニュー表示禁止処理(ステップS316)が実行されると、設定キー328を再びON操作したとしてもホールメニュー画面が表示されず、電源OFF操作を行って設定変更処理または設定確認処理が実行されない限りホールメニュー表示処理(ステップS302)を実行することができない。
このように、ホールメニュー画面は、原則的には設定変更処理または設定確認処理の実行中に液晶表示装置16の表示領域に表示される画面である。ただし、設定変更処理が実行されたときには、この設定変更処理が終了したとしても、例えば、ホールメニュー画面において操作者自身が「ホールメニュー終了」の項目を選択しないこと(ステップS312におけるNO)、無操作時間が所定時間経過しないこと(ステップS313におけるNO)、演出制御オブジェクトを生成するコマンドを受信していないこと(ステップS314におけるNO)といった一定条件下では、ステップS311~ステップS314の処理が繰り返し実行され、ホールメニュー画面が継続して表示されることとなる。したがって、ホールメニュー画面または選択されたホールメニュー項目の画面(例えば設定変更・確認履歴画面)において操作者が何らかの操作を行っていれば、ホールメニュー画面または選択されたホールメニュー項目の画面の表示が終了することなく継続して表示されることとなる。これにより、設定変更処理または設定確認処理が終了したとしても、操作者がホームメニュー画面または選択されたホールメニュー項目の画面を操作する時間に猶予を持たせることが可能となる。しかも、操作者が「ホールメニュー終了」を選択し忘れたとしても、所定時間(例えば30秒)にわたって無操作であるとホールメニュー画面または選択されたホールメニュー項目の画面の表示が終了して遊技画面復帰処理(ステップS315)が実行されるため、権限を有しない者(例えば遊技機管理者でないホール係員や遊技者)が設定変更履歴、設定確認履歴、閲覧履歴などの秘匿情報を容易に閲覧することができず、セキュリティ性を担保することが可能となる。
なお、第1実施形態では、ステップS314において、演出制御オブジェクトを生成するコマンドを受信したと判別したときに遊技画面復帰処理(ステップS315)およびホールメニュー表示禁止処理(ステップS316)を行っているが、必ずしもこれに限られず、例えば、発射ハンドル32が操作されたことを示すコマンドを受信したこと等、遊技の実行が開始されると受信可能となる特定のコマンドを受信したことにもとづいて、遊技画面復帰処理(ステップS315)およびホールメニュー表示禁止処理(ステップS316)を行うようにしてもよい。
ここで、設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理を含めて、エラーが発生したときの報知態様について、図55を参照して説明する。図55は、液晶表示装置16の表示領域にエラー内容が表示された画面の一例であり、(a)設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたことを示す画面、(b)始動口異常入賞エラーが発生したことおよび設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたことを示す画面、(c)設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたことおよび始動口異常入賞エラーの両方が発生している状態で、バックアップクリア処理が実行されたことを示す報知期間(例えば30秒)が経過したのちの画面、を示す図である。
図55に示されるように、複数のエラーが発生した場合、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に発生したエラー内容を全て表示するとともに、優先順位の高いエラー順に、音声制御回路205(図9参照)を介してスピーカ24から音声を出力するとともに、LED制御回路206(図9参照)を介してLED25の発光制御を実行する。
設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたとき、他にエラーが発生していない場合には、サブCPU201は、図55(a)に示されるように、液晶表示装置16の表示領域内に「RAMがクリアされました」といった文字が表示されるよう制御するとともに、「RAMがクリアされました」といった音声がスピーカ24から出力されるよう制御し、さらに、LED制御回路206(図9参照)を介してLED25(例えば、図1参照)を赤色で全点灯させる制御を実行する。なお、「RAMがクリアされました」といった文字は、「設定が変更されました」といった文字が表示される上述の極小領域(図54参照)よりも大きな領域を用いて表示される。
すなわち、第1実施形態では、設定変更処理を行うときはバックアップクリア処理も必ず実行され(図23参照)、設定変更処理終了後に実行されるステップS310のホールメニュー再表示処理では、上述したとおり、「設定が変更されました」といった文字が液晶表示装置16の表示領域に表示されるものの、バックアップクリア処理が実行されたことについては表示されず、「設定が変更されました。RAMが初期化されました」といった音声がスピーカ24から出力されるだけにとどまる。これに対し、設定変更処理を伴わずにバックアップクリア処理が実行されたとき、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域内において、上述の極小領域(図54参照)よりも大きな領域を用いて「RAMがクリアされました」といった文字が表示されるよう制御するとともに、「RAMがクリアされました」といった音声がスピーカ24から出力されるよう制御する(図55(a)参照)。ここで、設定変更処理を伴うバックアップクリア処理における主たる目的は設定値を変更することである(バックアップクリア処理ではない)のに対し、設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理ではバックアップクリア処理が主たる目的であると考えられる。そのため、設定変更処理を伴うバックアップクリア処理が実行されたときは、再表示されるホールメニュー画面の操作を阻害しない態様で、バックアップクリア処理が実行されたことを控えめに報知するようにしている。これに対し、設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたときは、バックアップクリア処理が実行されたことを、設定変更処理を伴うバックアップクリア処理が実行されたときよりも目立つ態様で報知することで、バックアップクリア処理が不正に実行されることを抑制できるようにしている。
なお、バックアップクリア処理が実行されたあと、他のエラーとして例えば始動口異常入賞エラーも発生していれば、例えば図55(b)に示されるように、始動口異常入賞エラーが発生したことと、バックアップクリア処理が実行されたこととの両方が、液晶表示装置16の表示領域に文字として表示される。このとき、始動口異常入賞エラーよりもバックアップクリア処理が実行されたことの方が優先順位が高いため、発生した順にかかわらず、バックアップクリア処理が実行された旨を示す文字が上位に表示される。また、優先順位が高いバックアップクリア処理が実行されたことを報知する音声がスピーカ24から出力されるとともに、バックアップクリア処理が実行されたことを示す態様でLED25が発光される。
また、バックアップクリア処理が実行されたことおよび始動口異常入賞エラーの両方が発生している状態で、バックアップクリア処理が実行されたことについての報知期間(例えば30秒)が経過すると、バックアップクリア処理が実行されたことを示す文字が液晶表示装置16の表示領域から削除され、他のエラーが発生していなければ、始動口異常入賞エラーを示す文字のみが液晶表示装置16の表示領域に表示される。また、スピーカ24から出力される音声は、バックアップクリア処理が実行されたことを報知する音声から始動口異常入賞エラーが発生したことを報知する音声に変化するとともに、LED25の発光態様も、バックアップクリア処理が実行されたことを示す態様から始動口異常入賞エラーが発生したことを示す態様に変化する。このようにして、発生しているエラー内容を容易に把握することができるようになっている。
なお、上記では、設定変更処理中または設定確認処理中であると判別、すなわち設定操作コマンドを受信したと判別したとき(ステップS301におけるYES)に、ホールメニュー表示処理(ステップS302)を実行する旨を説明したが、設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたときにも実行するようにするとよい。設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作せずに、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作の両方が行われると実行される(図22参照)。バックアップクリア処理が実行されると、メインCPU101は初期化コマンドをサブCPU201に送信するので、設定操作コマンドを受信せずに初期化コマンドを受信したサブCPU201は、設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたと判別することができ、ホールメニュー表示処理(ステップS302)およびホールメニュー処理(ステップS303)を実行することができる。
[1-9.ホールメニュータスクの他の例]
ところで、第1実施形態のパチンコ遊技機1のメインCPU101は、電源投入時処理(図20参照)の遊技許可処理(ステップS17)において、メインRAM103の作業領域が正常であるか否かを判別しており(図21のステップS1730参照)、例えば、設定値データが規定の範囲内(第1実施形態では「0」~「5」の範囲内)でないとき、メインRAM103の作業領域が正常でないと判別し(ステップS1730におけるNO)、遊技許可フラグをOFFにし(ステップS1760参照)、遊技を実行できないようにしている。ただし、例えば、主制御基板30が不正に取り替えられたりした場合には、RAM103の作業領域チェック処理(ステップS1720)が実行されない可能性が高い。また、不正信号が入力されてセットされている設定値が変更されるような場合には、設定値データが「0」~「5」の範囲内である可能性がある。そこで、遊技の実行中に実行される上述の設定判定処理と同様に、ステップS1720において作業領域チェック処理が実行されない場合や、設定値が不正に変更された可能性があるにもかかわらず設定値データが「0」~「5」の範囲内である場合(例えば、ステップS1730においてYESと判別される場合)を想定し、サブCPU201により設定値情報の適否を判定する設定判定処理(ステップS317およびステップS318の処理)を実行するようにしてもよい。この場合のホールメニュータスクを図56に示す。図56は、サブCPU201により実行されるホールメニュータスクの他の例であって、サブCPU201により設定値情報の適否を判定する設定判定処理を実行する場合のフローチャートである。以下において、ホールメニュータスクの他の例について説明する。ただし、図50と共通する処理についての説明は省略し、設定判定処理についてのみ説明する。
先ず、メインCPU101は、設定確認処理が終了したことを示す電断復帰コマンドを送信する場合であっても、遊技の進行に用いられる現在の設定値としてメインRAM103に記憶されている設定値情報をサブCPU201に送信する。
一方、電断復帰コマンドを受信したサブCPU201は、設定変更が行われていないと判別し(ステップS308におけるNO)、ステップS317に移る。このステップS317において、サブCPU201は、設定値チェック処理を実行する。この設定値チェック処理(ステップS317)は、現在の設定値情報(電断前にメインCPU101から送信された、ワークRAM203に記憶されている設定値情報)およびメインCPU101から送信された設定値情報(電断後にメインCPU101から送信された設定値情報)を確認する処理である。なお、ステップS308において設定変更が行われていないと判別したとき(ステップS308におけるNO)、ステップS309~ステップS314の処理は実行しない。
設定値チェック処理(ステップS317)において現在の設定値情報およびメインCPU101から送信された設定値情報を確認した後、サブCPU201は、設定値適否判断処理すなわち設定値が適正であるか否かを判断する(ステップS318)。このとき、現在の設定値情報とメインCPU101から送信された設定値情報とが一致していれば適正と判断し(ステップS318におけるYES)、ステップS315に移る。ステップS315以降の処理は上述したとおりである。
一方、現在の設定値情報とメインCPU101から送信された設定値情報とが一致していなければ不適であると判断し(ステップS318におけるNO)、ステップS319に移り、サブCPU201は、設定値異常時処理を実行する。
上記の設定値異常時処理は、液晶表示装置16の表示領域に、設定値が異常である旨を報知する画像を表示する処理である。なお、この設定値異常時処理(ステップS319)では、設定値が異常である旨を報知する画像を表示する処理に代えてまたは加えて、設定値が異常である旨を報知する音声を出力する処理を実行するようにしてもよい。
このように、メインCPU101から送信されたコマンドが設定確認処理の終了を示す電断復帰コマンドである場合に、サブCPU201は、設定判定処理(ステップS317およびステップS318の処理)を実行し、設定値が適正でないと判断したときには(ステップS318におけるNO)設定値異常時処理(ステップS319)を実行することで、設定値が適正でないことを遊技機管理者に報知することが可能となる。
なお、上述の設定判定処理(ステップS317およびステップS318の処理)は、設定確認処理が終了したときに実行しているが、設定変更処理および設定確認処理のいずれも実行せずに、設定変更処理を伴わないバックアップ処理(電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作せずに、バックアップクリアスイッチ330の押下操作し且つ電源スイッチ35のON操作)を実行した場合や、ただ単に電源を投入しただけの場合にも実行することが好ましい。設定変更処理が実行されない限り、電断前に受信した設定値情報と電断後に受信した設定値情報とが一致しているか否かの判定を実行することで、サブCPU201により設定値情報の適否を判定することが可能だからである。
[1-10.ホールメニュー処理]
次に、図57を参照して、ホールメニュータスク(図50、図56参照)におけるホールメニュー処理(ステップS303)について説明する。図57は、サブCPU201により実行されるホールメニュー処理の一例を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、セレクトボタン664または/およびメインボタン662が操作者に操作されたことに基づいて各種情報・設定の確認や各種設定の変更を行う対象であるホールメニュー項目を選択するホールメニュー選択処理を行う(ステップS3001)。なお、図57のホールメニュー選択処理では、ホールメニュー項目が、時刻設定、賞球情報、設定履歴・設定確認履歴、エラー情報履歴、監視履歴、警告表示設定、報知設定、省電力モード、メンテナンス、役物動作確認、液晶輝度設定、音量調節設定の場合について説明するが、ホールメニュー項目は、上述したとおりこれらに限られない。
次に、サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューは「時刻設定」であるか否かを判別する(ステップS3002)。ステップS3002において、選択したホールメニューが「時刻設定」であると判別した場合(ステップS3002におけるYES)、サブCPU201は、時刻設定処理を行う(ステップS3003)。この時刻設定処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に時刻設定画面(不図示)を表示し、操作者が、設定されている時刻の確認及び変更を行うことを可能とする。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「時刻設定」でないと判別した場合(ステップS3002におけるNO)、ステップS3001で選択されたホールメニューが「賞球情報」であるか否かを判別する(ステップS3004)。サブCPU201は、選択したホールメニューが「賞球情報」であると判別した場合(ステップS3004におけるYES)、賞球情報処理を行う(ステップS3005)。この賞球情報処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に賞球情報画面(不図示)を表示し、操作者によって、賞球情報の確認が行われることを可能とする。賞球情報は、例えば、本日払い出された賞球数情報、本日払い出された賞球数と発射された遊技球数との差分情報、過去数日間に払い出された日毎の賞球数情報、過去数日間に払い出された賞球数と発射された賞球数との差分情報(日毎)等である。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「賞球情報」でないと判別した場合(ステップS3004におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「設定変更・確認履歴」であるか否かを判別する(ステップS3006)。サブCPU201は、選択したホールメニューが「設定変更・確認履歴」であると判別した場合(ステップS3006におけるYES)、設定変更・確認履歴処理を行う(ステップS3007)。この設定変更・確認履歴処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に、後述する設定変更・確認履歴画面(例えば、後述の図61参照)を表示し、操作者が、設定の確認履歴、変更履歴及び閲覧履歴を確認することを可能とする。
また、サブCPU201は、セレクトボタン664が操作されて「設定変更・確認履歴」が選択されている状態で、メインボタン662が操作されたことを検知すると、液晶表示装置16の表示領域に、設定変更・確認履歴画面(例えば、後述の図61参照)を表示し、操作者が、設定(設定値)の変更履歴、設定(設定値)の確認履歴、閲覧履歴、確認した設定(設定値)及び変更後の設定(設定値)を確認することを可能とする。なお、設定変更・確認履歴処理の詳細については、図59および図60を参照して後述する。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「設定変更・確認履歴」でないと判別した場合(ステップS3006におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「エラー情報履歴」であるか否かを判別する(ステップS3008)。サブCPU201は、選択したホールメニューが「エラー情報履歴」であると判別した場合(ステップS3008におけるYES)、エラー情報履歴処理を行う(ステップS3009)。このエラー情報履歴処理において、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域にエラー情報履歴画面(例えば、図58参照)を表示し、操作者がエラー情報履歴の確認や変更を行うことを可能とする。
なお、エラー情報履歴処理において表示されるエラー履歴は、例えば、サブCPU201がバックアップ不良と判断したときにエラー履歴としてワークRAM203に記憶された情報等である。サブCPU201がバックアップ不良と判断するのは、上述したとおり、メインCPU101から異常コマンドを受信したときであってもよいし、メインCPU101から異常コマンドを送信せずに、サブ制御回路200(図9参照)への電源供給が開始されてから所定時間(例えば30秒)、メインCPU101からの正常なコマンドを受信できなかったときであってもよい。
図58に示すように、エラー情報履歴画面の略中央には、エラー情報履歴表が配置されている。エラー情報履歴表は、エラーコードが表示されるエラー内容列、エラーコードが記録された日時が表示される発生日時列、エラーが解除された日時が表示される解除日時列を有している。また、エラー情報履歴画面の左下部には、エラー情報履歴画面における操作方法が表示されている。例えば、セレクトボタン664a~664d(図3参照)を操作することでカーソル(不図示)を上下左右に移動することができる旨が示されており、メインボタン662を操作することで決定することができる旨が示されている。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「エラー情報履歴」でないと判別した場合(ステップS3008におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「監視履歴」であるか否かを判別する(ステップS3010)。選択したホールメニューが「監視履歴」であると判別した場合(ステップS3010におけるYES)、サブCPU201は、監視履歴処理を行う(ステップS3011)。この監視履歴処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に監視履歴処理画面(不図示)を表示し、操作者が監視履歴の確認を行うことを可能とする。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「監視履歴」でないと判別した場合(ステップS3010におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「警告表示設定」であるか否かを判別する(ステップS3012)。選択したホールメニューが「警告表示設定」であると判別した場合(ステップS3012におけるYES)、サブCPU201は、警告表示設定処理を行う(ステップS3013)。この警告表示設定処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に警告表示設定画面(不図示)を表示し、操作者が警告表示設定の確認及び変更を行うことを可能とする。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「警告表示設定」でないと判別した場合(ステップS3012におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「報知設定」であるか否かを判別する(ステップS3014)。選択したホールメニューが「報知設定」であると判別した場合(ステップS3014におけるYES)、サブCPU201は、報知設定処理を行う(ステップS3015)。この報知設定処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に報知設定画面(不図示)を表示し、操作者が報知設定の確認及び変更を行うことを可能とする。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「報知設定」でないと判別した場合(ステップS3014におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「省電力モード」であるか否かを判別する(ステップS3016)。選択したホールメニューが「省電力モード」であると判別した場合(ステップS3016におけるYES)、サブCPU201は、省電力モード処理を行う(ステップS3017)。この省電力モード処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に省電力モード画面(不図示)を表示し、操作者が省電力モードの設定の確認及び変更を行うことを可能とする。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「省電力モード」でないと判別した場合(ステップS3016におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「メンテナンス」であるか否かを判別する(ステップS3018)。選択したホールメニューが「メンテナンス」であると判別した場合(ステップS3018におけるYES)、サブCPU201は、メンテナンス処理を行う(ステップS3019)。メンテナンス処理の詳細については図72を参照して後述する。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「メンテナンス」でないと判別した場合(ステップS3018におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「役物動作確認」であるか否かを判別する(ステップS3020)。選択したホールメニューが「役物動作確認」であると判別した場合(ステップS3020におけるYES)、サブCPU201は、役物動作確認処理を行う(ステップS3021)。この役物動作確認処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に役物動作確認画面(不図示)を表示し、操作者が役物の動作の確認を行うことを可能とする。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「役物動作確認」でないと判別した場合(ステップS3020におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「液晶輝度設定」であるか否かを判別する(ステップS3022)。選択したホールメニューが「液晶輝度設定」であると判別した場合(ステップS3022におけるYES)、サブCPU201は、液晶輝度設定処理を行う(ステップS3023)。この液晶輝度設定処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に液晶輝度設定画面(不図示)を表示し、操作者が液晶表示装置16の輝度の設定確認及び変更を行うことを可能とする。
サブCPU201は、ステップS3001で選択したホールメニューが「液晶輝度設定」でないと判別した場合(ステップS3022におけるNO)、ステップS3001で選択したホールメニューが「音量調整設定」であるか否かを判別する(ステップS3024)。選択したホールメニューが「音量調整設定」であると判別した場合(ステップS3024におけるYES)、サブCPU201は、音量調整設定処理を行う(ステップS3025)。この音量調整設定処理では、サブCPU201は、液晶表示装置16に音量調整設定画面(不図示)を表示し、操作者がスピーカ24から出力される音の音量の設定確認及び変更を行うことを可能とする。
ステップS3003、ステップS3005、ステップS3007、ステップS3009、ステップS3011、ステップS3013、ステップS3015、ステップS3017、ステップS3019、ステップS3021、ステップS3023、ステップS3025の処理後、及びステップS3001で選択したホールメニューが「音量調整設定」でないと判別した場合(ステップS3024におけるNO)、サブCPU201は、ホールメニュー処理を終了し、処理をホールメニュータスク(図50参照)のステップS304に戻す。
[1-11.設定変更時・設定確認時における各種デバイスの態様等]
設定変更時・設定確認時における各種デバイス(液晶表示装置16、スピーカ24、LED25、メインRAM103、性能表示モニタ334)の態様等については上述したとおりであるが、理解しやすいように以下にまとめて説明する。
先ず、設定変更時について、各種操作が実行される順に沿って説明する。電源投入前の電源OFF状態では、電源スイッチ35はOFFとなっている。このとき、液晶表示装置16、スピーカ24、LED25および性能表示モニタ334は消灯している。設定変更処理を開始するためには、電源を投入する前に設定キー328をON操作する必要があるが、設定キー328をON操作したとしても、電源が投入されない限り、液晶表示装置16、スピーカ24、LED25および性能表示モニタ334は消灯したままである。
次に、設定キー328をON操作した状態でバックアップクリアスイッチ330および電源スイッチ35の両方をON操作すると、メインCPU101は、設定変更状態に制御し、設定操作コマンド(設定変更開始コマンド)を送信する。サブCPU201は、メインCPU101から送信された設定操作コマンド(設定変更開始コマンド)を受信したことに基づいて、設定変更状態に制御された(設定変更状態が開始された)と判断する。設定変更状態に制御されると、遊技を実行できない状態となり、サブCPU201は、表示制御回路204により、液晶表示装置16の表示領域に、ホールメニュー画面を表示するとともに「設定変更中です」といった文字を表示する。また同時に、サブCPU201は、音声制御回路205により「設定変更中です」といった音声をスピーカ24から出力するとともに、LED制御回路206によりLED25を白色で全点灯する。また、メインCPU101は、設定変更セキュリティ信号を、外部端子板323を介してホールコンピュータ700に送信する。さらに、メインCPU101は、メインRAM103の作業領域がクリアされるバックアップクリア処理を実行する。なお、性能表示モニタ334には、セットされている設定値がメインCPU101により表示される。
次に、設定変更状態において設定スイッチ332を操作すると、設定値が更新される。ただし、この段階ではまだ設定値が確定していない。性能表示モニタ334には更新された設定値が表示される。また、液晶表示装置16の表示領域には、ホールメニュー画面が表示されるとともに、「設定変更中です」といった文字が継続して表示されている。また同時に、「設定変更中です」といった音声がスピーカ24から継続して出力されるとともに、LED25が継続して白色で全点灯している。第1実施形態では、設定値が更新されたとしても、確定するまではレジスタに格納されているだけでメインRAM103には記憶されていないが、設定値が確定しなくとも、更新された設定値をメインRAM103の作業領域に記憶するようにしてもよい。また、第1実施形態では、設定スイッチ332を操作することによって設定値が更新されるようにしているが、他の操作手段(例えば、バックアップクリアスイッチ330)を操作することによって設定値が更新されるようにしてもよい。
次に、設定キー328をOFF操作すると、メインCPU101は、設定変更状態を終了し、初期化コマンドを送信する。サブCPU201は、メインCPU101から送信された初期化コマンドを受信したことに基づいて、設定変更状態が終了したと判断する。設定変更状態が終了すると、遊技を実行できる状態となる。ただし、設定変更状態が終了したとしても、遊技の実行が開始されない限り(例えば演出制御オブジェクトを生成するコマンドを受信しない限り)、サブCPU201は、少なくとも所定期間(例えば30秒)は、表示制御回路204により液晶表示装置16の表示領域に、ホールメニュー画面または選択されたホールメニュー項目の画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を表示するとともに、「設定が変更されました」といった文字を液晶表示装置16の表示領域に表示する。ただし、バックアップクリア処理が実行されたことについは表示されない。また同時に、サブCPU201は、少なくとも所定期間(例えば30秒)は、音声制御回路205により「設定が変更されました。RAMが初期化されました。」といった音声をスピーカ24から出力するとともに、LED制御回路206によりLED25を赤色で全点灯する。このような、液晶表示装置16の表示領域における表示、スピーカ24からの出力およびLED25の赤色での全点灯は、ホールメニュー画面または選択されたホールメニュー項目の画面において何らかの操作が行われる限り継続され、無操作期間が所定期間継続するか、遊技の実行が開始されると終了する。なお、性能表示モニタ334には、ベース値がメインCPU101により表示される。ところで、上記ではバックアップクリア処理が実行されたことについては表示されないこととしたが、サブCPU201は、「設定が変更されました」という表示に加え、「RAMがクリアされました」という表示を併記するようにしてもよい。
このように、設定変更状態が終了したとしても、「設定が変更されました」といった文字表示、「設定が変更されました。RAMが初期化されました。」といった音声出力、LED25の赤色全点灯を少なくとも所定期間(例えば30秒)にわたって行うことで、例えば設定変更・確認履歴画面等が閲覧される等の不正が、権限を有しない第三者によって行われることを抑制することが可能となる。また、設定変更状態中と設定変更状態が終了したときとで少なくともLED25の発光態様が明確に異なるため、遊技を実行できる状態であるか否かを外観で容易に把握することができる。
以上が、設定変更時における各種デバイス(液晶表示装置16、スピーカ24、LED25、メインRAM103、性能表示モニタ334)の態様等である。
次に、設定確認時について、各種操作が実行される順に沿って説明する。電源投入前の電源OFF状態では、電源スイッチ35はOFFとなっている。このとき、液晶表示装置16、スピーカ24、LED25および性能表示モニタ334は消灯している。設定確認処理を開始するためには、電源を投入する前に設定キー328をON操作する必要があるが、設定キー328をON操作したとしても、電源が投入されない限り、液晶表示装置16、スピーカ24、LED25および性能表示モニタ334は消灯したままである。
次に、設定キー328をON操作した状態で電源スイッチ35をON操作すると(バックアップクリアスイッチ330はON操作しない)、メインCPU101は、設定確認状態に制御し、設定操作コマンド(設定確認開始コマンド)を送信する。サブCPU201は、メインCPU101から送信された設定操作コマンド(設定確認開始コマンド)を受信したことに基づいて、設定確認状態に制御された(設定確認状態が開始された)と判断する。設定確認状態に制御されると、遊技を実行できない状態となり、サブCPU201は、表示制御回路204により、液晶表示装置16の表示領域に、ホールメニュー画面を表示するとともに、「設定確認中です」といった文字を表示する。また同時に、サブCPU201は、音声制御回路205により「設定確認中です」といった音声をスピーカ24から出力するとともに、LED制御回路206によりLED25を白色で全点灯する。また、メインCPU101は、設定確認セキュリティ信号を、外部端子板323を介してホールコンピュータ700に送信する。なお、性能表示モニタ334には、セットされている設定値がメインCPU101により表示される。
次に、設定キー328をOFF操作すると、メインCPU101は、設定確認状態を終了し、電断復帰コマンドを送信する。サブCPU201は、メインCPU101から送信された電断復帰コマンドを受信したことに基づいて、設定確認状態が終了したと判断する。設定確認状態が終了すると、遊技を実行できる状態となる。また、サブCPU201は、メインCPU101から送信された電断復帰コマンドを受信したことに基づいて、遊技画面復帰表示処理(ステップS316)を実行する。このとき、サブCPU201は、設定確認が終了した旨を示す文字については表示せず、設定確認が終了した旨を示す音声も出力しない。ただし、サブCPU201は、所定期間(例えば30秒)にわたってLED25を赤色で全点灯し、遊技の実行が開始されるとLED25の赤色全点灯を終了する。なお、性能表示モニタ334には、メインCPU101によりベース値が表示される。
このように、設定確認状態が終了したとしても、LED25の赤色全点灯を少なくとも所定期間(例えば30秒)にわたって行うことで、例えば設定変更・確認履歴画面等が閲覧される等の不正が、権限を有しない第三者によって行われることを抑制することが可能となる。また、設定変更状態中と設定変更状態が終了したときとで、少なくともLED25の発光態様が明確に異なるため、遊技を実行できる状態であるか否かを外観で容易に把握することができる。
なお、上述したとおり、サブCPU201は、起動してから所定時間(例えば30秒)経過してもメインCPU101から何らコマンドが受信されずに異常と判断したときには、遊技停止状態であると判断する。サブCPU201は、遊技停止状態であると判断すると、表示制御回路204および音声制御回路205により「設定値を決定してください」と表示出力および音声出力し、LED制御回路206によりLED25(例えば、図1参照)を白全点滅とする。この状態は、再度メインCPU101により設定変更状態に制御され、この設定変更状態の終了に基づく初期化コマンドをサブCPU201が受信するまで継続する。
以上が、設定確認時における各種デバイス(液晶表示装置16、スピーカ24、LED25、メインRAM103、性能表示モニタ334)の態様等である。
[1-12.設定変更・確認履歴処理]
次に、ホールメニュー処理(図50のステップS303参照)における設定変更・確認履歴処理(ステップS3007)について説明する。設定変更・確認履歴処理においては、設定値の設定変更の履歴、設定値の確認の履歴、設定変更および確認を行った閲覧履歴を液晶表示装置16の表示領域に設定変更・確認履歴情報(後述の「設定変更履歴情報」および「設定確認履歴情報」の総称)として表示する。以下において、設定変更・確認履歴処理を説明する前に、まず、設定変更、設定確認および閲覧について説明する。
第1実施形態において、設定変更操作は、上述したとおり、設定変更処理において行うことができる。この設定変更処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作し、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作の両方を行うことで開始される。設定変更処理が開始されると、性能表示モニタ334に設定値が表示されることは上述したとおりである。そして、例えば設定スイッチ332を押下することにより、性能表示モニタ334に表示される設定値を「1」~「6」の範囲で増減させ、所望の設定値となったときに設定キースイッチ信号がOFFとなるように操作すると、複数の設定値のうち遊技の進行に供される一の設定値が決定され、設定変更処理が終了する。
設定変更の履歴を表示可能とするため、上述したとおり、メインCPU101は、設定変更処理を実行した後、設定変更処理が終了したことを示す初期化コマンドと、変更後の設定値情報とを、サブCPU201に送信する。
一方、サブCPU201は、設定変更処理が終了したことを示す初期化コマンドを受信すると、操作種別情報(設定変更処理が実行された旨の情報)、設定変更後の設定値を示す設定値情報、および、RTC209により現在計時されている日時データすなわち初期化コマンドを受信した日時データを、設定変更履歴情報としてワークRAM203に記憶させる。このときに記憶される設定変更履歴情報は、例えば、後述する図61に表示される設定変更・確認履歴画面中の「No.3」および「No.4」の欄に表示される情報に相当する。
また、第1実施形態において、設定値の確認を行うときは、上述したとおり、メインCPU101によって設定確認処理が実行される必要がある。この設定確認処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作することで実行される。設定確認処理が開始されると、性能表示モニタ334に設定値が表示されることは上述したとおりである。そして、設定キースイッチ信号がOFFとなるように操作されると、設定確認処理が終了する。なお、設定キースイッチ信号がOFFとなるように操作された後、再び設定キースイッチ信号がONとなるように操作された場合に、再び設定確認処理が実行されるようにしてもよいことは上述したとおりである。
また、設定確認の履歴を表示可能とするため、上述したとおり、メインCPU101は、設定確認処理を実行した後、設定確認処理が終了したことを示すコマンドとして電断復帰コマンドを、サブCPU201に送信する。このとき、設定値は変更されていないが、上述の設定判定処理(ステップS317およびステップS318の処理、図56参照)を実行するために、設定値情報についても、メインCPU101からサブCPU201に送信されることが好ましい。
一方、サブCPU201は、設定確認処理が終了したことを示す電断復帰コマンドを受信すると、操作種別情報(設定確認処理が実行された旨の情報)、および、RTC209により現在計時されている日時データすなわち電断復帰コマンドを受信した日時データを、設定確認履歴情報としてワークRAM203に記憶させる。このときに記憶される設定確認履歴情報は、例えば、後述する図61に表示される設定変更・確認履歴画面中の「No.1」の欄に示される情報に相当する。なお、図61に表示される設定変更・確認履歴画面中の「No.1」の欄に示されるように、設定確認処理が実行された旨の情報および時間情報と対応付けて、設定値情報についてもあわせて表示するようにしてもよい。
なお、第1実施形態に係るワークRAM203は、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能な記憶保持格納領域を構成している。したがって、操作者によってパチンコ遊技機1の電源が断された場合や停電等によって電断された場合であっても、ワークRAM203に記憶される例えば設定変更・確認履歴情報の記憶が保持される。
第1実施形態において、閲覧とは、ホールメニュー画面(図52、図53を参照)において、「設定変更・確認履歴」がハイライト表示されている状態でメインボタン662が押下されて、ワークRAM203に記憶されている設定変更・確認履歴情報が示される設定変更・確認履歴画面(例えば、後述する図61参照)が表示されることをいう。
閲覧の履歴(閲覧履歴)を表示可能とするため、サブCPU201は、以下の処理を実行する。すなわち、設定変更処理中または設定確認処理中であるとき(ステップS301におけるYES)、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域にホールメニュー画面を表示する(ステップS301)。そして、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定されると(ステップS3006におけるYES)、サブCPU201は、「設定変更・確認履歴」をハイライト表示する(図53参照)。この状態で、メインボタン662が押下されると、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶されている設定変更・確認履歴情報を読み出し、設定変更・確認履歴画面(例えば、後述する図61参照)を液晶表示装置16の表示領域に表示するとともに、閲覧が行われたことを示す操作種別情報(閲覧されたことを示す情報)と、RTC209により現在計時されている日時データ、すなわち、閲覧されたとき(メインボタン662が押下されたとき)の日時データとを対応付けてワークRAM203に記憶させる。これが、上述の履歴記録処理(ステップS306、ステップS307)において閲覧履歴が記録されるときの処理である。すなわち、閲覧履歴は、設定変更処理中および設定確認処理中のいずれであっても、設定変更・確認履歴画面が液晶表示装置16の表示領域に表示されると、ワークRAM203に記録される。サブCPU201は、閲覧履歴をワークRAM203に記憶させるとき、例えば、上記閲覧履歴を既に記憶されている設定変更・確認履歴情報に統合してワークRAM203に記憶させる。このときに記憶される閲覧履歴は、例えば、後述する図61に表示される設定変更・確認履歴画面中の「No.2」および「No.5」の欄に表示される情報に相当する。
ここで、ステップS306、ステップS307の履歴記録処理についてまとめると、以下のとおりである。先ず、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定され(ステップS3006におけるYES)、且つ、ステップS304において受信したコマンドが設定変更処理の終了を示す初期化コマンドであるときは、サブCPU201は、設定の変更履歴および閲覧履歴の両方を行う。また、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定され(ステップS3006におけるYES)、且つ、ステップS304において受信したコマンドが設定確認処理の終了を示す電断復帰コマンドであるときは、サブCPU201は、設定の確認履歴および閲覧履歴の両方を行う。また、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定されず(ステップS3006におけるNO)、且つ、ステップS304において受信したコマンドが初期化コマンドであるときは、サブCPU201は、設定の変更履歴と閲覧履歴とのうち閲覧履歴については行わず設定の変更履歴のみを行う。さらに、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定されず(ステップS3006におけるNO)、且つ、ステップS304において受信したコマンドが電断復帰コマンドであるときは、サブCPU201は、設定の確認履歴と閲覧履歴とのうち閲覧履歴については行わず設定の確認履歴のみを行う。したがって、ステップS306、ステップS307の履歴記録処理では、ステップS304で受信したコマンドが初期化コマンドであるか電断復帰コマンドであるかにかかわらず、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定されると(ステップS3006におけるYES)、閲覧記録が行われる。
なお、設定変更処理中または設定確認処理中であるとき以外にも、上述したように設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたときにホールメニュー表示処理(ステップS302)やホールメニュー処理(ステップS303)を実行する場合には、上記の閲覧記録が行われるようにすることで、遊技店店員の不正監視にもなる。すなわち、設定変更処理または設定確認処理を行うためには専用の鍵(設定キー328の対応箇所にのみ切欠きがあり、遊技機管理責任者が管理する鍵)が必要となり、この専用の鍵を持たない例えば一般の店員では閲覧を行うことができないが、設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理については、専用の鍵を持たない一般の遊技店店員や不正遊技者がバックアップ処理を行うことにより閲覧することが可能となる。そこで、設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理が実行されたときにもサブCPU201による閲覧記録が行われるようにすることで、その時刻に対応する防犯カメラ(通常店内に設置されている防犯カメラ)等の映像と照合し、閲覧を行った人物を特定することが可能となる。
なお、ステップS306、ステップS307の履歴記録処理において、ステップS304で受信したコマンドが設定変更処理の終了を示す初期化コマンドであるか設定確認処理の終了を示す電断復帰コマンドであるかにかかわらず、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定されると(ステップS3006におけるYES)、閲覧記録が行われることは上述したとおりであるが、必ずしもこれに限られない。例えば、サブCPU201は、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定され(ステップS3006におけるYES)、且つ、ステップS304において受信したコマンドが電断復帰コマンドであるときは、設定の確認履歴および閲覧履歴の両方を行うが、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定され(ステップS3006におけるYES)、且つ、ステップS304において受信したコマンドが初期化コマンドであるときは、設定の変更履歴と閲覧履歴とのうち設定の変更履歴のみを記録し、閲覧履歴については記録しないようにしてもよい。これにより、閲覧履歴の記録回数を極力抑えることが可能となり、閲覧履歴が不必要に増えて不正を発見しづらくなってしまうことを抑制できる。これについて説明すると、設定変更を伴う不正が行われたときは、遊技機管理責任者の記憶にない設定の変更履歴をもって不正の可能性があることを察知可能であるが、設定の確認履歴を伴う不正については設定の確認履歴だけで不正の可能性があることを察知し難い。そこで、設定変更が行われたときは閲覧されたか否かにかかわらず閲覧履歴を記録せずに、設定確認が行われたときは閲覧(少なくとも設定値情報が閲覧)されていれば閲覧履歴を記録するようにしたものである。不正を行う者は、設定変更後に閲覧するよりも、設定確認後に閲覧することの方が主であると考えられるからである。すなわち、同じ時間帯において、閲覧履歴がなく設定確認履歴だけであれば不正の可能性が低いが、設定確認履歴および閲覧履歴の両方の履歴回数が多いと、不正の可能性があると考えられる。なお、ステップS304において受信したコマンドが初期化コマンドであるか電断復帰コマンドであるかにかかわらず、ホールメニュー処理(ステップS303)において「設定変更・確認履歴」が選択決定されていれば(ステップS3006におけるYES)、設定の変更履歴または設定の確認履歴と閲覧履歴との両方を記録するようにし、液晶表示装置16の表示領域に設定変更・確認履歴画面を表示する際に、設定確認処理が実行された旨の操作種別情報であるときは閲覧履歴についてもあわせて表示するようにし、設定変更処理が実行された旨の操作種別情報であるときは閲覧履歴を表示しないようにしてもよい。
また、ステップS306、ステップS307の履歴記録処理は、ステップS302のホールメニュー表示処理が開始されてからステップS315の遊技画面復帰表示処理が実行されるまでの間に、複数回にわたって閲覧が行われたとしても、閲覧記録は、設定変更処理または設定確認処理が終了したときに実行されるステップS306またはステップS307の1回に限り実行される。例えば、ホールメニュー画面(例えば、図53参照)において「設定変更・確認履歴」を選択して決定すると(ステップS3046におけるYES)、設定変更・確認履歴画面(例えば、図61参照)が表示されるが、この設定変更・確認履歴画面において「戻る」を選択して決定すると再びホールメニュー画面に戻る。そして、このホールメニュー画面において「設定変更・確認履歴」を選択して決定すると再び設定変更・確認履歴画面が表示される。このように、ステップS302~ステップS315の間に複数回にわたって設定変更・確認履歴画面が閲覧されたとしても、閲覧記録は1回となる。
ステップS302~ステップS315の間に行われる閲覧記録を1回に限ることが好ましい理由は次のとおりである。すなわち、例えば不正を目的として設定変更、設定確認または閲覧を行った者は、意図的に閲覧記録を増やして履歴数を多くし、不正の発見を困難ならしめる行為を行う可能性がある。そこで、このような行為が行われたとしても、ステップS301~ステップS312の間に、設定変更、設定確認または閲覧が複数回にわたって行われたとしてもこれらの履歴を1回に限り記録し、電源を一旦OFFにして再投入しない限り履歴が記録されないようにすることで、これらの履歴が徒に増えることを防止することが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、設定変更処理の終了後はホールメニュー再表示処理(ステップS310)が実行され、設定確認処理の終了後はホールメニュー再表示処理が実行されずに遊技画面復帰処理(ステップS315)が実行されるが、例えば、設定キー328をOFF操作して設定変更処理または設定確認処理が終了した後であっても、設定キー328を再びON操作すればホールメニュー画面が表示されるような仕様である場合には、遊技画面に復帰した後、再びホールメニュー画面を表示することができる。この場合、再び表示されたホールメニュー画面において「設定変更・確認履歴」を選択決定したり、設定キー328のON・OFF操作を繰り返し実行する都度、閲覧したことになるが、このような場合であっても閲覧記録を1回にすることが好ましい。
なお、第1実施形態のパチンコ遊技機1は、メインボタン662、セレクトボタン664の他に、電源スイッチ35、発射ハンドル32、ボリュームスイッチ108、設定スイッチ332、設定キー328、バックアップクリアスイッチ330等の操作手段を有している。このうち、メインボタン662、セレクトボタン664および発射ハンドル32は遊技者が操作することができる操作部であるが、電源スイッチ35、ボリュームスイッチ108、設定スイッチ332、設定キー328およびバックアップクリアスイッチ330については、遊技者が操作することができず、遊技機管理者といった特定の者のみが操作できる操作部である。
また、第1実施形態では、設定値を確認可能な設定変更・確認履歴画面(例えば、図61参照)が表示されたことを閲覧履歴として記憶するようにしているが、設定値が表示されない設定変更・確認履歴画面(例えば、後述の図66参照)が表示されたことを閲覧履歴として記憶する構成としてもよい。
次に、図59、図60および図61~図65を参照して、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理と、設定変更・確認履歴処理が実行されたときに液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面とを対比しつつ説明する。
なお、図59は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の一例を示すフローチャートである。図60は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の一例であって、図59から続くフローチャートである。図61は、液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の初期画面(設定変更・確認履歴画面に移行したときの画面)の一例を示す図である。図62は、設定変更・確認履歴画面において「Page」が選択されたときの一例を示す図である。図63は、設定変更・確認履歴画面において、ページ更新を行うことができるページ更新画面の一例を示す図である。図64は、設定変更・確認履歴画面において「クリア」が選択されたときの一例を示す図である。図65は、設定変更・確認履歴画面において、各履歴データがクリアされたデータクリア画面の一例を示す図である。
ホールメニュー処理(図57参照)において「設定変更・確認履歴」が選択されると(図57のステップS3006におけるYES)、サブCPU201は、設定変更・確認履歴画面表示処理を行う(ステップS3051)。このとき、液晶表示装置16の表示領域には、設定変更・確認履歴画面の初期画面(図61参照)が表示される。この設定変更・確認履歴画面の初期画面では、「戻る」がハイライト表示されている。
なお、液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面(例えば図61参照)は、設定変更・確認履歴表示領域1640と、操作説明領域1650と、第1選択領域1660aと、第2選択領域1660bとを有する。図61では、第1選択領域1660aには「Page」が表示され、第2選択領域1660bには「クリア」および「戻る」が表示されている例が示されている。
例えば図61に示されるように、設定変更・確認履歴表示領域1640には、時間情報と、操作種別情報と、設定値情報とが対応付けられて、一覧で表示される。日時の欄には、設定変更・設定確認・閲覧が行われた日時が表示される。操作種別の欄には、操作種別(設定変更、設定確認、閲覧)が表示される。設定値の欄には、設定変更が行われたときは変更後の設定値が表示され、設定確認が行われたときはそのときの設定値が表示される。なお、操作種別の欄には、設定変更の場合は単に「変更」と表示され、設定確認の場合は単に「確認」と表示される。
このように、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、設定変更・確認履歴画面の初期画面において、時間情報と、操作種別情報(設定変更、設定確認、閲覧)とが対応付けられて表示される。さらに、操作種別が設定変更であるときには設定後の設定値が、設定確認であるときとにはそのときの設定値が、それぞれ、日時および操作種別と対応付けて表示される。
サブCPU201は、設定変更・確認履歴画面表示処置(ステップS3051)を実行したのち、計時処理を実行する(ステップS3052)。この計時処理は、サブCPU201に内蔵されるタイマの計時を開始する処理である。ここで、タイマの計時を開始するのは、設定変更・確認履歴画面表示処理(ステップS3051)が実行されてから(液晶表示装置16の表示領域に設定変更・確認履歴画面の初期画面(図61参照)が表示されてから)、所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときに、ホールメニュー画面(例えば、図52参照)が表示されるようにするためである。
サブCPU201は、ステップS3053において、セレクトボタン664が操作されたか否かを判別する。セレクトボタン664が操作されなければ(ステップS3053におけるNO)、後述するステップS3071に移り、設定変更・確認履歴画面の初期画面(図61参照)において「戻る」に決定されたか否かを判別する。設定変更・確認履歴画面の初期画面では、上述したとおり「戻る」がハイライト表示(選択)されているため、セレクトボタン664が操作されずにメインボタン662を押下操作すると、「戻る」に決定される。
サブCPU201は、セレクトボタン664が操作されたと判別すると(ステップS3053におけるYES)、選択された項目をハイライト表示する(ステップS3054)。例えば、「戻る」がハイライト表示されている設定変更・確認履歴画面の初期画面(図61参照)において上セレクトボタン664aを操作すると、ハイライト表示が「戻る」から「Page」に移動する(図62参照)。
サブCPU201は、選択された項目をハイライト表示(ステップS3054)した後、計時処理を実行する(ステップS3055)。この計時処理は、ステップS3052で開始されたタイマの計時をクリアし、再び、サブCPU201に内蔵されるタイマの計時を開始する処理である。タイマの計時をクリアして再び計時を開始するのは、設定変更・確認履歴画面において選択された項目がハイライト表示(ステップS3054)されてから所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときに、ホールメニュー画面(例えば、図52参照)が表示されるようにするためである。
サブCPU201は、ステップS3056において、「Page」に決定されたか否かを判別する。液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面において「Page」が選択された状態(ハイライト表示された状態)で操作者がメインボタン662を押下すると、サブCPU201は、「Page」に決定されたと判別する。
サブCPU201は、「Page」に決定されたと判別すると(ステップS3056におけるYES)、ページ更新画面表示処理を実行する(ステップS3057)。ページ更新画面表示処理が実行されると、液晶表示装置16の表示領域には、設定変更・確認履歴画面におけるページ更新画面(図63参照)が表示される。この設定変更・確認履歴画面におけるページ更新画面では、「Page」の表記の左右に、左右セレクトボタン664c,664dを模した画像と、「次ページ」および「前ページ」とが表示される。これにより、左セレクトボタン664cを操作すると設定変更・確認履歴画面が前ページに更新され、下セレクトボタン664dを操作すると設定変更・確認履歴画面が次ページに更新されることを、操作者が把握することができる。なお、設定変更・確認履歴画面の1ページ目が表示されているときに左セレクトボタン664cを操作すると最終ページが表示され、最終ページが表示されているときに右セレクトボタン664dを操作すると1ページ目が表示されるように循環表示すると、利便性を高めることができる。
一方、「Page」に決定されていなければ(ステップS3056におけるNO)、サブCPU201は、後述するステップS3065に移り、設定変更・確認履歴画面において「クリア」に決定されたか否かを判別する。
サブCPU201は、ページ更新画面表示処理(ステップ3057)を実行すると、計時処理を実行する(ステップS3058)。この計時処理は、ステップS3055で開始されたタイマの計時をクリアし、再び、サブCPU201に内蔵されるタイマの計時を開始する処理である。タイマの計時をクリアして再び計時を開始するのは、ページ更新画面表示処理(ステップS3057)が実行されてから(設定変更・確認履歴画面におけるページ更新画面(図63参照)が表示されてから)、所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときに、ホールメニュー画面(例えば、図52参照)が表示されるようにするためである。
サブCPU201は、ステップS3059において、ページ更新操作が行われたか否かを判別する。ページ更新操作が行われていなければ(ステップS3059におけるNO)、後述するステップS3062に移る。
サブCPU201は、ページ更新操作が行われたと判別すると(ステップS3059におけるYES)、ページ更新処理を実行する(ステップS3060)。液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面におけるページ更新画面(図63参照)において左右セレクトボタン664c,664dが操作されると、サブCPU201は、ページ更新処理が行われたと判別し、液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面を、次ページまたは前ページの設定変更・確認履歴画面に更新して表示する。なお、次ページまたは前ページの設定変更・確認履歴画面に更新されたときの設定変更・確認履歴画面の図示は省略している。
なお、第1実施形態において、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面におけるページ更新画面(図63参照)において左右セレクトボタン664c,664dが操作されるとページ更新処理を行うようにしているが、ページ更新処理を行うための操作はこれに限られない。例えば、上下セレクトボタン664a,664bを操作することによって設定変更・確認履歴画面中の「No.1」~「No.5」のうちいずれかを選択できるようにし、下セレクトボタン664bが操作され、且つ、最後の行であると判別されたときにページ更新処理を行うようにしてもよい。後述する設定変更・確認履歴処理の変形例におけるページ更新処理も同様である。
サブCPU201は、ページ更新処理(ステップ3060)を実行すると、計時処理を実行する(ステップS3061)。この計時処理は、ステップS3058で開始されたタイマの計時をクリアし、再び、サブCPU201に内蔵されるタイマの計時を開始する処理である。タイマの計時をクリアして再び計時を開始するのは、ページ更新処理(ステップS3060)が実行されてから(次ページまたは前ページの設定変更・確認履歴画面が表示されてから)、所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときに、ホールメニュー画面(例えば、図52参照)が表示されるようにするためである。
サブCPU201は、ステップS3061の計時処理を実行した後、ステップS3059に戻り、ページ更新操作が行われたか否かを判別する。
サブCPU201は、ステップS3062において、セレクトボタン664が操作されたか否かを判別する。セレクトボタン664が操作されなければ(ステップS3062におけるNO)、後述するステップS3072に移る。この場合、ステップS3071ではなくステップS3072に移るのは、設定変更・確認履歴画面のページ更新画面では、設定変更・確認履歴画面の初期画面のように「戻る」がハイライト表示(選択)されているわけではないからである。
サブCPU201は、セレクトボタン664が操作されたと判別すると(ステップS3062におけるYES)、選択された項目をハイライト表示する(ステップS3063)。例えば、設定変更・確認履歴画面(図63参照)において下セレクトボタン664bを操作すると、ハイライト表示が「Page」から「クリア」に移動する(図64参照)。
サブCPU201は、選択された項目をハイライト表示(ステップS3063)した後、計時処理を実行する(ステップS3064)。この計時処理は、ステップS3061で開始されたタイマの計時をクリアし、再び、サブCPU201に内蔵されるタイマの計時を開始する処理である。タイマの計時をクリアして再び計時を開始するのは、設定変更・確認履歴画面において選択された項目がハイライト表示されてから所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときに、ホールメニュー画面(例えば、図52参照)が表示されるようにするためである。
サブCPU201は、ステップS3064の計時処理を実行した後、ステップS3065に移り、「クリア」に決定されたか否かを判別する。液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面において「クリア」が選択された状態(ハイライト表示された状態)で操作者がメインボタン662を押下すると、サブCPU201は、「クリア」に決定されたと判別する。
サブCPU201は、「クリア」に決定されたと判別すると(ステップS3065におけるYES)、設定変更・確認履歴データクリア処理を実行する(ステップS3066)。この設定変更・確認履歴データクリア処理は、ワークRAM203に記憶されている設定変更履歴、設定確認履歴および閲覧履歴の全てのデータを消去する処理である。設定変更・確認履歴データクリア処理が実行されると、液晶表示装置16の表示領域における設定変更・確認履歴表示領域1640に表示されていた各履歴データが全て消去される(図65参照)。ステップS3065の設定変更・確認履歴データクリア処理が実行されると、「戻る」の項目がハイライト表示される。
なお、上記の設定変更・確認履歴データクリア処理(ステップS3066)では、ワークRAM203に記憶されている設定変更履歴、設定確認履歴および閲覧履歴の全てのデータを消去しているが、必ずしも全てのデータを消去することに限られず、一部のデータのみを消去できるようにしてもよい。一部のデータを消去する態様としては、例えば、図64のNo.1~No.5のうちの特定のNoに対応する時間(日時)情報と操作種別情報と設定値情報とを消去する態様、設定変更・確認履歴画面をページ毎に消去する態様、複数の操作種別(設定変更、設定確認、閲覧)のうち特定の操作種別に対応する日時(時間)情報と操作種別情報と設定値情報とを消去する態様、時間(日時)情報と操作種別情報と設定値情報とのうち特定の情報(例えば設定値情報)のみを消去する態様などが考えられる。
また、設定変更・確認履歴データクリア処理(ステップS3066)は、特定の条件を満たした者だけで実行されるようにすることが好ましい。例えば、設定変更・確認履歴画面において「クリア」が選択された状態(ハイライト表示された状態)では、例えばパスワードの入力を、メインボタン662の押下が有効化される条件としてもよい。この場合、パスワードを入力せずに操作者がメインボタン662を押下すると、パスワードを要求する画面が表示され、正しいパスワードが入力された場合に限り、設定変更・確認履歴データクリア処理が実行されるようにすることができる。これにより、設定変更履歴、設定確認履歴および閲覧履歴のデータを誤ってクリアしてしまうことを防止できる。また、例えば、不正を目的として設定変更処理や閲覧を行った者は、自らの不正を隠すために設定変更履歴、設定確認履歴および閲覧履歴のデータを消去するおそれがあると考えられる。そこで、例えばパスワードを知っている者等、特定の者だけが設定変更・確認履歴データクリア処理を実行できるようにすることで、不正を目的として設定変更処理や閲覧を行うことを抑制することが可能となる。
サブCPU201は、設定変更・確認履歴データクリア処理(ステップS3066)を実行すると、計時処理を実行する(ステップS3067)。この計時処理は、ステップS3064で開始されたタイマの計時をクリアし、再び、サブCPU201に内蔵されるタイマの計時を開始する処理である。タイマの計時をクリアして再び計時を開始するのは、設定変更・確認履歴データクリア処理(ステップS3066)が実行されてから(設定変更・確認履歴表示領域1640に表示されていた各履歴データが全て消去されてから)、所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときに、ホールメニュー画面(例えば、図52参照)が表示されるようにするためである。
サブCPU201は、ステップS3068において、セレクトボタン664が操作されたか否かを判別する。セレクトボタン664が操作されなければ(ステップS3068におけるNO)、後述するステップS3072に移る。この場合、ステップS3072ではなくステップS3071に移るのは、各履歴データがクリアされたデータクリア画面では、セレクトボタン664が操作されない限り、「戻る」がハイライト表示(選択)されているからである。したがって、各履歴データがクリアされたデータクリア画面において「戻る」がハイライト表示されない仕様であれば、ステップS3072に移る。
サブCPU201は、セレクトボタン664が操作されたと判別すると(ステップS3068におけるYES)、選択された項目をハイライト表示する(ステップS3069)。
サブCPU201は、選択された項目をハイライト表示(ステップS3069)した後、計時処理を実行する(ステップS3070)。この計時処理は、ステップS3067で開始されたタイマの計時をクリアし、再び、サブCPU201に内蔵されるタイマの計時を開始する処理である。タイマの計時をクリアして再び計時を開始するのは、設定変更・確認履歴画面において選択された項目がハイライト表示(ステップS3069)されてから所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときに、ホールメニュー画面(例えば、図52参照)が表示されるようにするためである。
サブCPU201は、ステップS3071において、「戻る」に決定されたか否かを判別する。液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面において「戻る」が選択された状態(ハイライト表示された状態)で操作者がメインボタン662を押下すると、サブCPU201は、「戻る」に決定されたと判別する。
サブCPU201は、「戻る」に決定されたと判別すると(ステップS3071におけるYES)、ホールメニュー画面表示処理を実行し(ステップS3073)、設定変更・確認履歴処理を終了する。このホールメニュー画面表示処理は、液晶表示装置16の表示領域に、設定変更・確認履歴画面に代えて、ホールメニュー画面の初期画面(図52参照)を表示する処理である。
なお、ステップS3071において「戻る」に決定されなければ(ステップS3071におけるNO)、サブCPU201は、所定時間経過したか否かを判別する(ステップS3072)。
サブCPU201は、ステップS3072において所定時間経過したと判別すると(ステップS3072におけるYES)、ステップS3073に移り、液晶表示装置16の表示領域に表示されている設定変更・確認履歴画面を終了し、ホールメニュー画面の初期画面(図52参照)を表示する。すなわち、操作者の意思で「戻る」の項目を選択決定しなくても、無操作期間が所定期間継続すると、設定変更・確認履歴画面の表示が終了し、ホールメニュー画面の初期画面が表示されることとなる。
一方、ステップS3072において所定時間経過していなければ(ステップS3072におけるNO)、サブCPU201は、ステップS3053に戻り、ステップS3053以降の処理を継続する。
このように、設定変更中または設定確認中に液晶表示装置16に表示される設定変更・確認履歴画面では、何らの操作も行われることなく所定時間が経過すると、設定変更・確認履歴画面が終了し、ホールメニュー画面が表示されるように構成されている。ただし、ホールメニュー画面では、たとえ無操作であったとしても設定変更中または設定確認中である限りホールメニュー画面が終了することなく、サブCPU201は、ホールメニュー画面の表示が継続するよう制御する。この場合、ホールメニュー画面には、ホールメニュー終了の項目は表示されない。
なお、ステップS3072において所定時間経過した(ステップS3072におけるYES)と判別されたときにステップS3073に移る処理は、上述のステップS303(図50、図56参照)のホールメニュー処理(すなわち設定変更中または設定確認中)における処理であり、ステップS311(図50、図56参照)のホールメニュー処理(すなわち設定変更または設定確認が終了したのち)では異なる処理を実行する(不図示)。具体的には、ステップS311のホールメニュー処理における設定変更・確認履歴処理(ステップS3007)において無操作のまま所定時間経過したとき(ステップS311のホールメニュー処理におけるステップS3072において所定時間経過した(ステップS3072におけるYES)と判別されたとき)、サブCPU201は、ステップS315(図50、図56参照)に移り、設定変更・確認履歴画面の表示を終了して遊技画面復帰表示処理(ステップS315)およびホールメニュー表示禁止処理(ステップS316)を実行する。すなわち、設定変更中または設定確認中における設定変更・確認履歴画面では、無操作時間が所定時間にわたって継続するとホールメニュー画面に戻るだけである(再び設定変更・確認履歴画面を閲覧することができる)が、設定変更処理が終了して再表示されたホールメニュー画面を経由して表示される設定変更・確認履歴画面では、無操作時間が所定時間にわたって継続すると、再び設定変更・確認履歴画面を閲覧することができなくなる。
また、ステップS3072において所定時間経過していない(ステップS3072におけるNO)と判別されたときにステップS3053に戻る処理についても、上述のステップS303(図50、図56参照)のホールメニュー処理(すなわち設定変更中または設定確認中)における処理であり、ステップS311(図50、図56参照)のホールメニュー処理(すなわち設定変更または設定確認が終了したのち)では異なる処理を実行する(不図示)。具体的には、ステップS311のホールメニュー処理における設定変更・確認履歴処理(ステップS3007)において無操作期間が所定期間に至っていなくても(ステップS3072におけるNO)、例えば、演出制御オブジェクトを生成するコマンドを受信したと判別されたとき等の所定の終了条件が成立したことにもとづいて、遊技画面復帰処理(ステップS315)およびホールメニュー表示禁止処理(ステップS316)を実行する。すなわち、設定変更中または設定確認中における設定変更・確認履歴画面では、無操作時間が所定時間にわたって継続するとホールメニュー画面に戻るだけである(再び設定変更・確認履歴画面を閲覧することができる)が、設定変更処理が終了して再表示されたホールメニュー画面を経由して表示される設定変更・確認履歴画面では、無操作時間が所定時間にいたっていなくても、再び設定変更・確認履歴画面を閲覧することができなくなる。言い換えると、設定変更処理が終了したのちに再表示されたホールメニュー画面を経由して表示される設定変更・確認履歴画面では、所定期間にわたって無操作期間が継続されず、上記の所定の終了条件が成立しない限り、ステップS3053~ステップS3072の処理が繰り返し実行されることとなる。
このように、設定変更処理が実行されたときには、この設定変更処理が終了したとしても、設定変更や設定確認の履歴といった秘匿情報を操作者が閲覧する時間に猶予を持たせつつ、所定時間(例えば30秒)にわたって無操作であると設定変更・確認履歴画面の表示が終了して遊技画面復帰処理(ステップS315)およびホールメニュー禁止処理(ステップS316)が実行されるため、権限を有しない者(例えば遊技機管理者でないホール係員や遊技者)が設定変更履歴、設定確認履歴、閲覧履歴などの秘匿情報を容易に閲覧することができず、セキュリティ性を担保することが可能となる。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、例えば図61に示される設定変更・確認履歴画面では、操作種別(設定変更、設定確認、閲覧)にかかわらず、時間情報と操作種別情報と設定値情報との全部が示される一覧画面が表示される。すなわち、設定変更されたときの時間情報と設定値情報とが表示される第1の情報(例えば、図61のNo.3)と、設定確認されたときの時間情報と設定値情報とが表示される第2の情報(例えば、図61のNo.3、No.4)と、閲覧されたときの時間情報と設定値情報とが表示される第3の情報(例えば、図61のNo.2、No.5)とが一覧で表示される。しかし、操作者(例えば遊技機管理者)は、特定の操作種別情報にターゲットを絞り込んで表示させたい場合がある。そこで、時間情報と操作種別情報と設定値情報とが一覧で表示される画面(例えば、図61参照)と、上記の第1の情報と上記の第2の情報と上記の第3の情報とのうち特定の情報のみに絞り込まれた絞込画面とを、操作者の意思によって選択的に液晶表示装置16の表示領域に表示可能に構成するとよい。これにより、操作者の利便性を高めることが可能となる。とくに上記の第1の情報は、不正発見のみならず、その設定値で何日間営業を行ったか等の情報を知ることができるため、営業上における利便性も高い。上記の絞込画面は、特定の操作種別情報にターゲットを絞り込んで表示できればよいため、操作種別とは関係のない情報(例えば、現在時刻情報など)が表示されていてもよい。
[1-13.設定変更・確認履歴処理において表示される表示画面の他の例]
次に、設定変更・確認履歴処理において液晶表示装置16の表示領域に表示される表示画面の他の例について、図66~図70を参照して説明する。ただし、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理は、図59および図60と同様であるため、この他の例では、液晶表示装置16の表示領域に表示される画面について説明し、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理についての説明は省略する。
図66は、液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、初期画面の例を示す図である。図67は、液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、「設定表示」が選択されたときの一例を示す図である。図68は、液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、設定値が新たに加えて表示されたときの一例を示す図である。図69は、液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、「Page」が選択されたときの一例を示す図である。図70は、液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面の他の例であって、ページ更新を行うことができるページ更新画面の例を示す図である。
例えば図66に示されるように、設定変更・確認履歴画面は、設定変更・確認履歴表示領域1670と、操作説明領域1680と、第1選択領域1690aと、第2選択領域1690bとを有する。
図66に示される設定変更・確認履歴画面の初期画面では、確認設定変更・確認履歴表示領域1670に、時間情報および操作種別情報は表示されるものの、設定値情報については表示されない。すなわち、図66に示される設定変更・確認履歴画面は、時間情報と操作種別情報と設定値情報とのうち時間情報および操作種別情報のみが表示される画面である。なお、時間情報が表示される日時の欄には、設定変更・設定確認・閲覧が行われた日時が表示され、操作種別情報が表示される操作種別の欄には、操作種別(設定変更、設定確認、閲覧)が表示される。
また、設定変更・確認履歴画面の初期画面では、第2選択領域1690bに、「クリア」および「戻る」の他に、「設定表示」も表示される。なお、設定変更・確認履歴の初期画面では、「戻る」が選択表示(ハイライト表示)されている。この他の例においても、セレクトボタン664を操作することによって、ハイライト表示される項目を選択することができるようになっている。
セレクトボタン664を操作して「設定表示」を選択すると、「設定表示」がハイライト表示される(図67参照)。そして、「設定表示」が選択(ハイライト表示)されている状態で、メインボタン662が押下されたことをサブCPU201が検知すると、時間情報および操作種別情報は表示されるものの設定値情報については表示されない設定変更・確認履歴画面の初期画面に代えて、時間情報と操作種別情報と設定値情報とが一覧で表示された設定変更・確認履歴画面(一覧画面)が表示される(図68参照)。このように、この他の例では、設定変更・確認履歴画面の初期画面では設定値が表示されていないものの、「設定表示」を選択して決定することで、日時および操作種別と対応付けて新たに設定値が一覧で表示されることとなる。なお、設定変更・確認履歴画面の初期画面に代えて、時間情報と操作種別情報と設定値情報とが表示された設定変更・確認履歴画面が表示されると、図68に示されるように「戻る」がハイライト表示される。
時間情報と操作種別情報と設定値情報とが表示された設定変更・確認履歴画面(図68参照)において、セレクトボタン664を操作して「Page」を選択すると、「Page」がハイライト表示される(図69参照)。そして、「Page」が選択(ハイライト表示)されている状態でメインボタン662が押下されたことをサブCPU201が検知すると、サブCPU201によってページ更新処理が実行される。このページ更新処理が実行されると、液晶表示装置16の表示領域には、設定変更・確認履歴画面におけるページ更新画面(図70参照)が表示される。このページ更新画面では、左右セレクトボタン664c,664dを操作することで、次ページまたは前ページに更新することができる。
また、時間情報および操作種別情報は表示されるものの設定値情報が表示されない設定変更・確認履歴画面の初期画面(図66参照)において、「Page」を選択してメインボタン662を押下した場合にも、サブCPU201によってページ更新処理が実行される。ただし、このページ更新処理が実行されたときは、液晶表示装置16の表示領域に、時間情報および操作種別情報は表示されるものの、設定値情報が表示されない設定変更・確認履歴画面におけるページ更新画面が表示される。このページ更新画面では、左右セレクトボタン664c,664dを操作すると、設定値が表示されない設定変更・確認履歴画面の次ページまたは前ページに更新することができる。ただし、時間情報および操作種別情報は表示されるものの設定値情報が表示されない設定変更・確認履歴画面では、ページ更新処理を実行できないように構成してもよい。
なお、この他の例では、例えば図66のように時間情報と操作種別情報と設定値情報とのうち時間情報および操作種別情報のみが画面と、例えば図68のように時間情報と操作種別情報と設定値情報とが一覧で表示される画面とを選択的に表示可能となっているが、図66の画面は、時間情報と操作種別情報と設定値情報とのうちいずれか一または二の情報のみが表示される画面であればよい。
また、時間情報と操作種別情報と設定値情報とが一覧で表示された設定変更・確認履歴画面は、特定の条件を満たした者(例えば、適正なパスワードを入力した者など)だけが閲覧できるようにしてもよいが、これについては後述する。
図71は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1の液晶表示装置16の表示領域に表示されるホールメニュー画面において、設定値を確認することが可能な設定変更・確認履歴画面が表示されるまでの操作手順の一例を示すフロー図である。図71に示すように、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、設定変更・確認履歴情報を閲覧するための第1の手順として、設定変更処理または設定確認処理が実行されたときにホールメニュー画面を表示する。上述したとおり、設定変更処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作し、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作の両方を行うことで実行できる。また、設定確認処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作することで実行できる。なお、設定キー328は、一方向に回す操作を行うことにより設定キースイッチ信号をオンにすることができ、逆方向に回す(元の位置に戻す)ことで設定キースイッチ信号をオフにすることができる構成となっている。
なお、第1実施形態のパチンコ遊技機1において、設定キー328のON操作は、設定変更処理および設定確認処理のいずれを実行する場合であっても行われる操作であるが、これに限られず、設定変更処理および設定確認処理のうち少なくともいずれか一方の処理を実行するときに行われる操作であってもよい。後述するいずれの変形例においても同様である。
第2の手順として、第1実施形態のパチンコ遊技機1は、ホールメニュー画面(例えば、図53参照)で、ホールメニューの中の「設定変更・確認履歴」が選択決定されることにより、「設定変更・確認履歴」がハイライト表示され、かつ、日時データおよび操作種別(設定変更、確認、閲覧のうちの対応する操作種別)のみが表示された設定変更・確認履歴情報を含む設定変更・確認履歴画面のプレビュー画面(図53参照)を表示する(設定値は表示されていない)。
第3の手順として、第1実施形態のパチンコ遊技機1は、第2の手順で表示されたホールメニュー画面(図53参照)において、「設定変更・確認履歴」がハイライト表示されている状態でメインボタン662が押下されることにより設定変更・確認履歴画面(図61参照)を、液晶表示装置16の表示領域に表示する。この設定変更・確認履歴画面には、日時データと操作種別(設定変更、確認、閲覧のうちの対応する操作種別)と設定値とが対応付けられている。
よって、設定キー328の使用及び操作することができる者(権限を有する者)は、上記第1~第3の手順を経て表示される設定変更・確認履歴画面(図61参照)の設定変更・確認履歴を見ることで、出玉率を規定する設定値の設定変更、設定変更の確認、設定変更および確認の閲覧の各履歴と対応する設定値とを一目で確認することができるようになる。なお、権限を有する者とは、設定変更、設定変更の確認等に関する権限が与えられた者であって、ホールの店長等を意味する。以下、「権限を有する者」は、「管理権限者」と称することもある。
上述したように、第1実施形態に係る遊技機を構成するパチンコ遊技機1は、各種画像を表示する液晶表示装置16と、メインボタン662及びセレクトボタン664等の操作ボタン群66と、遊技に関わる制御を行う制御部であるメインCPU101と、液晶表示装置16の表示の制御を行う表示制御部であるサブCPU201と、を備え、制御部は、設定値(例えば、設定1~6)の変更又は確認を可能にする設定手段である設定スイッチ332と、サブCPU201に各種データを送信するデータ送信手段と、を備え、表示制御部は、データ送信手段からの各種データを受信する受信手段と、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能なバックアップメモリとして機能するワークRAM203と、日時を計時するRTC209と、を備え、メインCPU101は、データ送信手段によって、設定変更又は設定確認と設定値とをサブCPU201に送信し、サブCPU201は、データ受信手段によって受信されたデータが設定変更又は設定確認の場合には、ワークRAM203に設定変更又は設定確認、設定値及びRTC209からの日時データを設定変更・確認履歴情報として記憶し、メインRAM203に記憶された設定変更又は設定確認と日時データとを液晶表示装置16に表示する設定表示機能を備え、設定変更又は設定確認と日時データとが表示された状態で、メインボタン662が操作された場合にワークRAM203に記憶された設定値を表示する構成を有している。
この構成により、ワークRAM203に設定変更又は設定確認、設定値及びRTC209からの日時データを設定変更・確認履歴情報として記憶するので、設定変更又は設定確認及び日時データが表示された状態で、メインボタン662が操作された場合にワークRAM203に記憶された設定値を表示することができる。したがって、ホールメニューの「設定変更・確認履歴」が選択された場合に、設定値に関する各履歴を確認することができ、不正な設定変更又は設定確認が行われたか否かを判断することができるようになる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、設定値を受信した日時データをRTC209から取得し、設定値と、日時データと、設定変更を表す情報と、を対応づけて記憶する構成としてもよい。
この構成により、変更後の設定値と、変更された日時データと、設定変更を表す情報と、を対応づけて記憶するので、権限を有する者が設定値の変更が行われた日時を特定することができ、設定値を変更する等の不正が行われていた場合にその不正を特定することが可能になる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、設定値を確認したこと表す情報を受信した日時をRTC209から取得し、日時データと、設定確認を表す情報と、を対応づけて記憶する構成としてもよい。
この構成により、設定値を確認した日時データと、設定確認を表す情報と、を対応づけて記憶するので、権限を有する者が設定値の確認が行われた日時を特定することができ、設定値を確認する等の不正が行われていた場合にその不正を特定することが可能になる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、ワークRAM203の設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとが表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示する構成としてもよい。
この構成により、設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとが表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、閲覧履歴を表示することができる。したがって、設定値が表示されないホールメニューの「設定変更・確認履歴」が選択された状態において、設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認、設定値および日時データの表示に加えて、閲覧履歴を表示することができるので、ゴト行為などの不正の目的で設定変更又は設定確認の閲覧履歴の閲覧が行われたか否かを判断することができる。
上記構成によって、第1実施形態では、設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとをそれぞれ対応づけた設定変更・確認履歴情報を保存および表示することができるので、設定値に関する各履歴を確認することができ、不正な設定変更又は設定確認が行われたか否かを判断することができるパチンコ遊技機1を提供することができる。
また、第1実施形態に係る遊技機を構成するパチンコ遊技機1は、各種画像を表示する液晶表示装置16と、メインボタン662及びセレクトボタン664等の操作部と、遊技に関わる制御を行う制御部であるメインCPU101と、液晶表示装置16の表示の制御を行う表示制御部であるサブCPU201と、を備え、制御部は、設定値(例えば、設定1~6)の変更又は確認を可能にする設定手段である設定スイッチ332と、サブCPU201に各種データを送信するデータ送信手段と、を備え、表示制御部は、データ送信手段からの各種データを受信する受信手段と、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能なワークRAM203と、日時を計時するRTC209と、を備え、メインCPU101は、データ送信手段によって、設定変更又は設定確認と設定値とをサブCPU201に送信し、サブCPU201は、データ受信手段によって受信されたデータが設定変更又は設定確認の場合には、ワークRAM203に設定変更又は設定確認、設定値及びRTC209からの日時データを設定変更・確認履歴情報として記憶し、ワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報を液晶表示装置16に表示する設定表示機能を備え、ワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報が液晶表示装置16に表示された場合には日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示する構成を有している。
この構成により、ワークRAM203の設定変更・確認履歴情報が表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16の表示領域に閲覧履歴を表示することができる。したがって、不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、設定変更・確認履歴情報が液晶表示装置16に表示された日時データをRTC209から取得し、日時データと、閲覧履歴を表す情報と、を対応づけて記憶する構成としてもよい。
この構成により、日時データと、閲覧履歴を表す情報と、を対応づけて記憶するので、設定値に関する情報の閲覧が行われた日時を特定することができ、設定値を変更する等の不正が行われていた場合にその不正を特定することが可能になる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、ワークRAM203の設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとが表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示する構成としてもよい。
この構成により、設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとが表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示することができる。したがって、設定値が表示されないホールメニューの「設定変更・確認履歴」が選択された状態において、設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認、設定値および日時データの表示に加えて、閲覧履歴を表示することができるので、ゴト行為などの不正の目的で設定変更又は設定確認の閲覧履歴の閲覧が行われたか否かを判断することができる。
上述した構成によって、第1実施形態では、設定変更確認・履歴情報を閲覧した閲覧履歴と日時データとを対応づけた閲覧履歴情報を保存および表示することができるので、設定値に関する不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できるパチンコ遊技機1を提供することができる。
[1-14.メンテナンス処理]
次に、図72~図74を参照して、サブCPU201により実行されるメンテナンス処理(ステップS3019)と、メンテナンス処理が実行されたときに液晶表示装置16の表示領域に表示されるメンテナンス画面とを対比しつつ説明する。なお、図72は、サブCPU201により実行されるメンテナンス処理の一例を示すフローチャートである。図73は、メンテナンス画面が液晶表示装置16の表示領域に表示されたときの一例を示す図である。図74は、液晶表示装置16の表示領域に表示されるメンテナンス画面の一例である。
メンテナンス処理において、サブCPU201は、メンテナンス画面(図73および図74参照)を液晶表示装置16の表示領域に表示する。このメンテナンス処理では、例えば、演出ボタンスイッチ621、上部役物1000等の演出役物といった、サブCPU201に接続されたデバイス(例えば、各種センサ、作動する各種役物等)をメンテナンス処理の対象とし、これらのデバイスが正常に作動するか否かを操作者に確認させることができる。
図73および図74に示すように、サブCPU201は、メンテナンス画面(図73および図74参照)の略中央に、各種装置(各種センサや各種役物等)の動作状態表示表を表示する。この動作状態表示表は、例えば28個の各種装置の名称が表示されている名称列と、名称列に表示されている各種装置に付された通し番号(1~28)が表示されている番号列と、各種装置の動作状態を示す動作状態列と、を有している。動作状態列の「OFF」表示は、各種装置からの入力がない旨を表している。各種装置から入力があると、動作状態列の表示は、「OFF」表示から「ON」表示に変更される。例えば、メンテナンス画面の表示中に、演出ボタン1が操作されると、サブCPU201は、演出ボタン1の動作状態列の表示を、「OFF」表示から「ON」表示に変更する。なお、「ON」表示は赤字で表示される。上記の「各装置から入力」とは、サブCPU201による入力ポート等の検出に基づくものである。また、演出役物のそれぞれには少なくとも通常位置(待機位置)に存在することを検出するセンサがあり、通常位置を検出するセンサがONの場合に表示をOFFとして、通常位置を検出するセンサがOFFの場合すなわち演出役物が移動した場合に表示をONとするものとする。
また、サブCPU201は、メンテナンス画面の下方に、メンテナンス画面における操作方法を表示する。具体的には、メインボタン662と上セレクトボタン664aと下セレクトボタン664bとを同時に押下すると、ホールメニュー画面の初期画面(図52参照)に戻る(再表示される)旨が表示されており、さらにその下方には、メインボタン662およびセレクトボタン664夫々に対応する画像が表示されている。図74では、全部のセレクトボタン664a~624dに対応する画像が有効であることを示す白抜きで表示されている。
メンテナンス処理(図72参照)において、サブCPU201は、先ず、サブデバイス入力情報を取得する(ステップS3081)。サブデバイス入力情報は、図74に示す動作状態表示表の通し番号21~28が付された各種装置の作動状態の検出結果である。サブデバイス入力情報には、上記各種装置において入力がある状態であるオン状態か入力がない状態であるオフ状態かを示すサブ入力状態情報が含まれている。
次に、サブCPU201は、取得したサブデバイス入力情報におけるサブ入力状態情報を読み出すサブ入力状態情報編集処理を行う(ステップS3082)。
次に、サブCPU201は、ステップS3082で読み出したサブ入力状態情報に基づいて、メンテナンス画面(図73、図74参照)を液晶表示装置16の表示領域に表示するメンテナンス画面表示処理を行う(ステップS3083)。この処理で、メンテナンス画面の表示及び表示の更新(例えば、「OFF」表示から「ON」表示への変更)が行われる。
次に、サブCPU201は、メインボタン662と上セレクトボタン664aと下セレクトボタン664bとが同時に操作されたか否かを判別する(ステップS3084)。メインボタン662と上セレクトボタン664aと下セレクトボタン664bとが同時に操作されたと判別した場合(ステップS3084におけるYES)、サブCPU201は、メンテナンス処理及びホールメニュー処理(図57参照)を終了し、処理をホールメニュータスク(図50参照)のステップS304に戻す。
一方、メインボタン662と上セレクトボタン664aと下セレクトボタン664bとが同時に操作されていないと判別した場合(ステップS3084におけるNO)、サブCPU201は、処理をステップS3081に戻す。
ところで、近年のパチンコ遊技機やパチスロでは、1デバイスで複数の機能を有するものもある。例えば、第1実施形態のパチンコ遊技機1でいえば、演出ボタン62に、操作ボタンとしての機能と、演出ボタンとしての機能とを持たせたような場合である。演出ボタンの機能としては、例えば、特別図柄の抽選結果にもとづいて上方に向けて突出移動するような機能が相当する。そして、図74に示される通し番号21の「演出ボタン1」が選択決定されると、サブCPU201は、演出ボタン62の操作機能についてのメンテナンスを実行する。また、図74に示される通し番号22の「演出ボタン2」が選択決定されると、サブCPU201は、演出ボタン62を上方に突出移動させて、演出機能についてのメンテナンスを実行する。メンテナンス操作の結果が正常判定であれば、サブCPU201は、メンテナンス画面表示処理(ステップS3083)を実行し、メンテナンス画面の表示処理を実行する(「OFF」表示から「ON」表示に変更する)。なお、「メインボタン2」が選択決定されたことによって上方に突出した演出ボタン62は、例えば、正常判定された場合、セレクトボタン664を操作して図74に示される他の通し番号の項目が選択された場合、メインボタン662と上セレクトボタン664aと下セレクトボタン664bとが同時に押下されてメンテナンスモードが終了した場合に、通常状態(上方に突出する前の状態)に戻るようサブCPU201により制御される。
また、近年のパチンコ遊技機やパチスロでは、駆動手段が異なる複数の演出役物が備えられているものもあり、このような遊技機では、駆動手段が異なる複数の演出役物を同時に作動させてメンテナンスを実行してもよいし、駆動手段が異なる複数の演出役物の夫々を異なるタイミングで作動させてメンテナンスを実行してもよいし、単独で作動させてメンテナンスを実行してもよい。例えば、駆動手段が夫々異なる演出役物1~演出役物3を備える遊技機において、例えば図74に示される通し番号14の「演出役物1+2」が選択決定されると、サブCPU201は、演出役物1および演出役物2を同時に作動させてメンテナンスを実行する。また、例えば図74に示される通し番号17の「演出役物1→2」が選択決定されると、サブCPU201は、先ずは演出役物1を作動させ、その後に演出役物2を作動させてメンテナンスを実行する。さらに例えば図74に示される通し番号11の「演出役物1」が選択決定されると、サブCPU201は、演出役物1を単独で作動させてメンテナンスを実行する。なお、例えば演出1と演出3とが同時に作動すると干渉し合って作動不能となる場合には、例えば図74の通し番号15の「演出役物1+3」を選択できないか、または選択しても決定できない(メインボタン662の操作が有効化されない)ように構成されている。図74では、通し番号15の「演出役物1+3」を、選択できない項目として網掛け表示している。ただし、例えば演出1と演出3とが同時に作動した場合には干渉し合って作動不能となるものの、タイミングを異ならせて作動させた場合(例えば、先ずは演出役物1を作動させ、その後に演出役物3を作動させる場合)に干渉しなければ、例えば図74に示される通し番号18の「演出役物1→3」が選択決定できるようにするとよい。このように、複数の演出役物を、複数で作動させたり、タイミングを異ならせて作動させたり、単独で作動させたりすることを可能にするとともに、同時に作動すると干渉するような場合には同時に作動できないようにすることで、トラブルの発生を回避しつつメンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
なお、図74には示されていないが、遊技球やメダルの払出センサ、払出担保球センサ、貸出ボタン(球貸ボタンとも称される)、CRカードの返却ボタン、パチスロの精算ボタン、封入された遊技球を循環させることで遊技を可能にしたパチンコ遊技機にあっては、遊技球の発射検出センサなどについても、メンテナンスの対象にすることが好ましい。また、第1実施形態のパチンコ遊技機1では、サブCPU201に接続されるデバイス(各種センサ、各種役物等)をメンテナンス処理の対象として説明したが、これに限られず、メインCPU101に接続されるデバイス(例えば、電源スイッチ35、第1始動口スイッチ421、第2始動口スイッチ441等)をメンテナンス処理の対象としてもよい。さらには、CR機において、貸出ボタンやCRカードの返却ボタンが操作されたことにもとづいて球貸機とパチンコ遊技機との間(CRパチスロの場合は球貸機とパチスロとの間)で擬似的な信号通信を行い、この信号通信の通常状態を検出し、正常であればメンテナンス画面の表示処理を実行する(「OFF」表示から「ON」表示に変更する)ようにしてもよい。
[1-15.携帯端末連携機能]
次に、図75~図77を参照してパチンコ遊技機1の携帯端末連携機能を例に説明する。
パチンコ遊技機1の携帯端末連携機能は、パチンコ遊技機1と携帯端末とを連携させる機能である。パチンコ遊技機1の携帯端末連携機能を使用すると、遊技者が行った遊技に関する詳細な情報を記録したり、所定の条件を満たすことによりパチンコ遊技機1の遊技結果に影響を与えない機能をカスタマイズしたりすることができる。
所定の条件としては、例えば、特別図柄の大当り判定の結果が条件装置の作動を伴わない小当りに決定されることや、特定の演出が実行されたことなどを挙げることができる。また、パチンコ遊技機1の遊技結果に影響を与えない機能をカスタマイズすることとしては、例えば、大当り遊技中や高確率遊技状態中に出力される音楽を特別な曲に変更したり、液晶表示装置16に表示されるキャラクタの衣装を変更したりすること等が挙げられる。
携帯端末連携機能を使用する場合は、まず、液晶表示装置16の表示領域にガイドメニュー画面(ガイド初期画像)を表示させる。液晶表示装置16の表示領域に表示される装飾図柄の変動表示が行われていない状態で例えばメインボタン662に対する押圧操作を行うと、液晶表示装置16の表示領域にガイド初期画像が表示される。
図75は、液晶表示装置16の表示領域にガイド初期画像が表示されたときの一例を示す図である。ガイド初期画像は、「ユニメモ(登録商標)」という文字と、「好きなメニューを選んで下さい」という文字と、ガイドメニューとを含む。
図75に示すように、ガイドメニューの項目は、「ユニメモを始める」と、「大当り図柄・ラウンド数」と、「機種サイト」と、「遊技に戻る」とを含む。ガイド初期画像では、「ユニメモを始める」がハイライト表示されている。そして、これら複数のガイドメニューの項目のうちハイライト表示される項目を、上下セレクトボタン664a,664bを操作することによって選択できる。また、メインボタン662を操作すると、ハイライト表示されている項目に決定される。図75では、複数の各項目が実線の枠で囲まれており、ハイライト表示されている「ユニメモを始める」がより太い実線の枠で囲まれている。
ガイドメニューの「ユニメモを始める」を選択すると、液晶表示装置16の表示領域にユニメモ初期画像が表示される。また、「大当り図柄・ラウンド数」を選択すると、液晶表示装置16の表示領域に大当り図柄・ラウンド数が表示される(不図示)。そして、「機種サイト」を選択すると、液晶表示装置16の表示領域に機種サイト用登録コードが表示される(不図示)。
「ゲームに戻る」を選択すると、液晶表示装置16の表示領域に表示されるガイド初期画像の表示が終了する(ガイドメニューの表示も終了する)。そして、液晶表示装置16の表示領域には、遊技を行う際に表示される演出用の映像や、発射ハンドル32が所定期間操作されなかったり、第1始動口420及び第2始動口440のいずれにも所定期間入賞しなかったりした場合に表示されるデモ映像が表示される。また、ガイドメニューの項目の何れも選択せずに所定の時間が経過した場合も、液晶表示装置16の表示領域には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、上記のデモ映像が表示される。
図76は、液晶表示装置16の表示領域にユニメモ初期画像が表示されたときの一例を示す図である。ユニメモ初期画像は、「ユニメモ」という文字と、「好きなキャラクタをカスタマイズしよう」という文字と、ユニメモメニューとが表示される。ユニメモメニューの項目は、「パスワード入力」と、「記録する」と、「記録して終了する」と、「会員登録」と、「遊技に戻る」と、「戻る」とを含む。ユニメモ初期画像では、「パスワード入力」がハイライト表示されている。そして、これら複数のユニメモメニューの項目のうちハイライト表示される項目を、セレクトボタン664a~664dを操作することによって選択できる。また、メインボタン662を操作すると、ハイライト表示されている項目に決定される。図76では、複数の各項目が実線の枠で囲まれており、ハイライト表示されている「パスワード入力」がより太い実線の枠で囲まれている。
そして、「パスワード入力」が選択されて決定されると、液晶表示装置16の表示領域にパスワード要求画面が表示される(図77参照)。
図77は、液晶表示装置16の表示領域にパスワード要求画面が表示されたときの一例を示す図である。パスワード表示画像は、「パスワードを入力して下さい」という文字と、パスワード入力メニューとを含む。
パスワード入力メニューには、複数のパスワード入力メニューの項目が表示される。パスワード入力メニューの項目は、「決定」と、「削除」と、「0」~「9」の数字と、「A」~「F」のアルファベットと、「遊技に戻る」と、「戻る」とを含む。パスワード表示画像では、「0」~「9」及び「A」~「F」のうち、ハイライト表示される項目を、セレクトボタン664a~664dを操作することによって選択でき、メインボタン662を操作すると、ハイライト表示されている数字またはアルファベットに決定される。決定された数字またはアルファベットは、パスワード表示画像に表示される。パスワード入力メニューの「決定」が選択されて決定されると、パスワード表示画像に表示された複数の文字を、入力するパスワードとして決定する。そして、パスワード入力メニューの「削除」が選択されると、最後に入力した文字から1文字ずつ、パスワード表示画像から削除される。
パスワード入力メニューの「遊技に戻る」が選択されると、液晶表示装置16の表示領域には、遊技を行う際に表示する演出用の映像や、発射ハンドル32が所定期間操作されなかったり、第1始動口420及び第2始動口440のいずれにも所定期間入賞しなかったりした場合に表示されるデモ映像が表示される。また、パスワード入力メニューの「戻る」が選択されると、液晶表示装置16の表示領域にユニメモ初期画像が表示される。
[1-16.設定変更・確認履歴処理の変形例]
以下に、設定変更・確認履歴処理の変形例1~3について説明する。
[1-16-1.設定変更・確認履歴処理の変形例1]
先ず、設定変更・確認履歴処理の変形例1について、図78~図83を参照して、設定変更・確認履歴の変形例1について説明する。
この変形例1における設定変更・確認履歴処理は、設定値を閲覧するための認証機能を有する点以外は、図59および図60を参照して上述した設定変更・確認履歴処理と略同一である。以下においては、図59および図60を参照して上述した設定変更・確認履歴処理と異なる点について詳述する。なお、図59および図60を参照して上述した設定変更・確認履歴処理では、所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときにホールメニュー画面(例えば、図52参照)が表示されるようにするために計時処理(図59のステップS3052等を参照)を行う旨を説明した。この変形例1においても、図59および図60を参照して上述した設定変更・確認履歴処理と同様に計時処理を行い、所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときにホールメニュー画面を表示するようにしてもよいが、以下の説明では、計時処理の説明を省略する。
図78は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1を示すフローチャートである。この設定変更・確認履歴処理は、図57のステップS3006において表示中のホールメニュー画面(図52、図53参照)の中から「設定変更・確認履歴」が選択(ハイライト表示)されている状態でメインボタン662が押下されることを条件に開始される。
設定変更・確認履歴処理が開始されると、サブCPU201は、管理者権限を認証する認証処理を行う(ステップS3100)。この認証処理について、図79を参照して説明する。図79は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1において、認証処理の例を示すフローチャートである。
図79に示されるように、認証処理において、サブCPU201は、先ず、ホールメニュー画面が表示されている液晶表示装置16の表示領域に、例えば図80および図81に示されるように、パスワードを要求するパスワード要求画面をさらに表示する(ステップS3101)。図80は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1において、設定変更・確認履歴処理が実行されたときに、パスワード要求画面が液晶表示装置16の表示領域に表示される例を示す図である。図81は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1において、液晶表示装置16の表示領域に表示されるパスワード要求画面の例である。
なお、本変形例1では、設定変更・確認履歴処理が開始されると(ホールメニュー画面において「設定変更・確認履歴」が選択(ハイライト表示)されている状態でメインボタン662が押下されると)、例えば図80および図81に示されるように、ホールメニュー画面が表示されている状態でパスワード要求画面が表示されるが、必ずしもこれに限られない。例えば、設定変更・確認履歴が開始されると、時間情報と操作種別情報と設定値情報とのうち時間情報および操作種別情報のみが表示される(設定値が表示されない)設定変更・確認履歴画面を表示し、この設定変更・確認履歴画面が表示されている状態でパスワード要求画面が表示されるようにしてもよいし、ホールメニューおよび設定変更・確認履歴画面のいずれも表示することなくパスワード要求画面のみが表示されるようにしてもよい。
パスワードが入力されると、サブCPU201は、パスワード入力処理を実行し(ステップS3102)、ステップS3103に移る。
サブCPU201は、ステップS3103において、入力されたパスワードが適正であるか否かを判別し、入力されたパスワードが適正であれば(ステップS3103におけるYES)、認証処理を終了する。一方、入力されたパスワードが適正でないと判別すると(ステップS3103におけるNO)、サブCPU201は、認証NG表示処理を実行する(ステップS3104)。認証NG表示処理が実行されると、液晶表示装置16の表示領域には、例えば図82に示される画面が表示される。ここで、図82は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1において、入力したパスワードが不適であったときに液晶表示装置16の表示領域に表示される画面の例を示す図である。
サブCPU201は、ステップS3100の認証処理を実行すると、認証結果が正しい、つまり、パスワードが適正であると判別した場合(ステップS3103におけるYES)には認証OKと判別し(ステップS3110におけるYES)、ステップS3120に移る。一方、パスワードが適正でないと判別した場合(ステップS3103におけるNO)に、サブCPU201は、認証OKでないと判別し(ステップS3110におけるNO)、設定変更・確認履歴処理を終了する。
なお、サブCPU201は、パスワード要求画面においてパスワードが入力された後、例えばメインボタン662が押下されると、入力されたパスワードの適否を判別する。入力されたパスワードが不適であったり、パスワードを入力せずにメインボタン662を押下した場合には、上述したステップS3103の認証NG処理が実行される。そして、正しいパスワードが入力されて例えばメインボタン662が押下された場合に限り、時間情報と操作種別情報と設定値情報とが表示された設定変更・確認履歴画面が表示されるようにすることができる。これにより、不正を目的として設定値の履歴情報が閲覧されてしまうことを防止することが可能となる。
サブCPU201は、ステップS3120において、設定変更・確認履歴画面表示処理を行う。このとき、液晶表示装置16の表示領域には、日時データと操作種別と設定値とが対応付けて示される設定変更・確認履歴画面(例えば、図61参照)が表示される。
ステップS3120の設定変更・確認履歴画面表示処理の後、サブCPU201は、ページ更新操作されたか否かを判別する(ステップS3130)。ページ更新操作が行われたと判別すると(ステップS3130におけるYES)、ページ更新処理を実行し(ステップS3140)、その後、ステップS3130に移る。一方、ページ更新操作が行われていなければ(ステップS3130におけるNO)、ステップS3150に移る。
サブCPU201は、ステップS3150において、「クリア」に決定されたか否かを判別する。液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面(例えば、図64参照)において「クリア」が選択された状態(ハイライト表示された状態)で操作者がメインボタン662を押下すると、サブCPU201は、「クリア」に決定されたと判別する。
サブCPU201は、「クリア」に決定されたと判別すると(ステップS3150におけるYES)、設定変更・確認履歴データクリア処理を実行し(ステップS3160)、ステップS3180に移る。上記の設定変更・確認履歴データクリア処理は、ワークRAM203に記憶されている設定変更履歴、設定確認履歴および閲覧履歴のデータを消去する処理である。設定変更・確認履歴データクリア処理が実行されると、液晶表示装置16の表示領域に表示されていた各履歴データが全て消去される(例えば、図65参照)。一方、「クリア」に決定されていなければ(ステップS3150におけるNO)、ステップS3170に移る。
サブCPU201は、ステップS3170において、「戻る」に決定されたか否かを判別する。液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面(例えば、図61参照)において「戻る」が選択された状態(ハイライト表示された状態)で操作者がメインボタン662を押下すると、サブCPU201は、「戻る」に決定されたと判別する。
サブCPU201は、「戻る」に決定されたと判別すると(ステップS3170におけるYES)、ホールメニュー画面表示処理を実行し(ステップS3180)、設定変更・確認履歴処理を終了する。一方、「戻る」に決定されなければ(ステップS3170におけるNO)、ステップS3130に移り、ステップS3130移行の処理を継続する。
図83は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例1における液晶表示装置16の表示領域に表示されるホールメニュー画面において、設定値を確認することが可能な設定変更・確認履歴画面が表示されるまでの操作手順の一例を示すフロー図である。図83に示すように、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、設定変更・確認履歴情報を閲覧するための第1の手順として、設定変更処理または設定確認処理が実行されたときにホールメニュー画面を表示する。上述したとおり、設定変更処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作し、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作の両方を行うことで実行できる。また、設定確認処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作することで実行できる。なお、設定キー328は、一方向に回す操作を行うことにより設定キースイッチ信号をオンにすることができ、逆方向に回す(元の位置に戻す)ことで設定キースイッチ信号をオフにすることができる構成となっている。
第2の手順として、パチンコ遊技機1は、ホールメニュー画面(例えば、図53参照)で、ホールメニューの中の「設定変更・確認履歴」が選択決定されることにより、「設定変更・確認履歴」がハイライト表示され、かつ、日時データおよび操作種別(設定変更、確認、閲覧のうちの対応する操作種別)のみが表示された設定変更・確認履歴情報を含む設定変更・確認履歴画面のプレビュー画面(図53参照)を表示する(設定値は表示されていない)。
第3の手順として、パチンコ遊技機1は、パスワードの入力を要求し(図80、図81参照)、入力されたパスワードの適否判定を行う。
第4の手順として、パチンコ遊技機1は、第3の手順で入力されたパスワードが適正であれば、設定値情報、より詳しくは、日時データと操作種別(設定変更、確認、閲覧のうちの対応する操作種別)と設定値とが対応付けられている設定変更・確認履歴画面(例えば、図68参照)を、液晶表示装置16の表示領域に表示する。
よって、設定キー328の使用及び操作することができる者(権限を有する者)は、上記第1~第4の手順を経て表示される設定変更・確認履歴画面(図61参照)の設定変更・確認履歴を見ることで、出玉率を規定する設定値の設定変更、設定変更の確認、設定変更および確認の閲覧の各履歴と対応する設定値とを一目で確認することができるようになる。なお、権限を有する者とは、設定変更、設定変更の確認等に関する権限が与えられた者であって、ホールの店長等を意味する。以下、「権限を有する者」は、「管理権限者」と称することもある。
上述したように、第1実施形態に係る遊技機を構成するパチンコ遊技機1は、各種画像を表示する液晶表示装置16と、メインボタン662及びセレクトボタン664等の操作ボタン群66と、遊技に関わる制御を行う制御部であるメインCPU101と、液晶表示装置16の表示の制御を行う表示制御部であるサブCPU201と、を備え、制御部は、設定値(例えば、設定1~6)の変更又は確認を可能にする設定手段である設定スイッチ332と、サブCPU201に各種データを送信するデータ送信手段と、を備え、表示制御部は、データ送信手段からの各種データを受信する受信手段と、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能なバックアップメモリとして機能するワークRAM203と、日時を計時するRTC209と、を備え、メインCPU101は、データ送信手段によって、設定変更又は設定確認と設定値とをサブCPU201に送信し、サブCPU201は、データ受信手段によって受信されたデータが設定変更又は設定確認の場合には、ワークRAM203に設定変更又は設定確認、設定値及びRTC209からの日時データを設定変更・確認履歴情報として記憶し、メインRAM203に記憶された設定変更又は設定確認と日時データとを液晶表示装置16に表示する設定表示機能を備え、設定変更又は設定確認と日時データとが表示された状態で、メインボタン662が操作された場合にワークRAM203に記憶された設定値を表示する構成を有している。
この構成により、ワークRAM203に設定変更又は設定確認、設定値及びRTC209からの日時データを設定変更・確認履歴情報として記憶するので、設定変更又は設定確認及び日時データが表示された状態で、メインボタン662が操作された場合にワークRAM203に記憶された設定値を表示することができる。したがって、ホールメニューの「設定変更・確認履歴」が選択された場合に、設定値に関する各履歴を確認することができ、不正な設定変更又は設定確認が行われたか否かを判断することができるようになる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、設定値を受信した日時データをRTC209から取得し、設定値と、日時データと、設定変更を表す情報と、を対応づけて記憶する構成としてもよい。
この構成により、変更後の設定値と、変更された日時データと、設定変更を表す情報と、を対応づけて記憶するので、権限を有する者が設定値の変更が行われた日時を特定することができ、設定値を変更する等の不正が行われていた場合にその不正を特定することが可能になる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、設定値を確認したこと表す情報を受信した日時をRTC209から取得し、日時データと、設定確認を表す情報と、を対応づけて記憶する構成としてもよい。
この構成により、設定値を確認した日時データと、設定確認を表す情報と、を対応づけて記憶するので、権限を有する者が設定値の確認が行われた日時を特定することができ、設定値を確認する等の不正が行われていた場合にその不正を特定することが可能になる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、ワークRAM203の設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとが表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示する構成としてもよい。
この構成により、設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとが表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、閲覧履歴を表示することができる。したがって、設定値が表示されないホールメニューの「設定変更・確認履歴」が選択された状態において、設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認、設定値および日時データの表示に加えて、閲覧履歴を表示することができるので、ゴト行為などの不正の目的で設定変更又は設定確認の閲覧履歴の閲覧が行われたか否かを判断することができる。
上記構成によって、第1実施形態では、設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとをそれぞれ対応づけた設定変更・確認履歴情報を保存および表示することができるので、設定値に関する各履歴を確認することができ、不正な設定変更又は設定確認が行われたか否かを判断することができるパチンコ遊技機1を提供することができる。
また、第1実施形態に係る遊技機を構成するパチンコ遊技機1は、各種画像を表示する液晶表示装置16と、メインボタン662及びセレクトボタン664等の操作部と、遊技に関わる制御を行う制御部であるメインCPU101と、液晶表示装置16の表示の制御を行う表示制御部であるサブCPU201と、を備え、制御部は、設定値(例えば、設定1~6)の変更又は確認を可能にする設定手段である設定スイッチ332と、サブCPU201に各種データを送信するデータ送信手段と、を備え、表示制御部は、データ送信手段からの各種データを受信する受信手段と、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能なワークRAM203と、日時を計時するRTC209と、を備え、メインCPU101は、データ送信手段によって、設定変更又は設定確認と設定値とをサブCPU201に送信し、サブCPU201は、データ受信手段によって受信されたデータが設定変更又は設定確認の場合には、ワークRAM203に設定変更又は設定確認、設定値及びRTC209からの日時データを設定変更・確認履歴情報として記憶し、ワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報を液晶表示装置16に表示する設定表示機能を備え、ワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報が液晶表示装置16に表示された場合には日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示する構成を有している。
この構成により、ワークRAM203の設定変更・確認履歴情報が表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16の表示領域に閲覧履歴を表示することができる。したがって、不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、設定変更・確認履歴情報が液晶表示装置16に表示された日時データをRTC209から取得し、日時データと、閲覧履歴を表す情報と、を対応づけて記憶する構成としてもよい。
この構成により、日時データと、閲覧履歴を表す情報と、を対応づけて記憶するので、設定値に関する情報の閲覧が行われた日時を特定することができ、設定値を変更する等の不正が行われていた場合にその不正を特定することが可能になる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、ワークRAM203の設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとが表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示する構成としてもよい。
この構成により、設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認と、設定値と、日時データとが表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示することができる。したがって、設定値が表示されないホールメニューの「設定変更・確認履歴」が選択された状態において、設定変更・確認履歴情報のうち設定変更又は設定確認、設定値および日時データの表示に加えて、閲覧履歴を表示することができるので、ゴト行為などの不正の目的で設定変更又は設定確認の閲覧履歴の閲覧が行われたか否かを判断することができる。
上述した構成によって、第1実施形態では、設定変更確認・履歴情報を閲覧した閲覧履歴と日時データとを対応づけた閲覧履歴情報を保存および表示することができるので、設定値に関する不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できるパチンコ遊技機1を提供することができる。
[1-16-2.設定変更・確認履歴処理の変形例2]
次に、設定変更・確認履歴処理の変形例2について、図84~図88を参照して、設定変更・確認履歴の変形例2について説明する。
この設定変更・確認履歴処理の変形例2における設定変更・確認履歴処理は、認証機能の構成が異なる以外は変形例1のものと基本的な構成は略同一である。以下においては、特に変形例1との相違点について詳述する。
設定変更・確認履歴処理の変形例2に係るパチンコ遊技機1は、スピーカ24の音量を調整する音量調整手段として例えばスライドスイッチを備えるようにし、複数の音量位置(ボリューム位置)、例えば音量「大」、「中」、「小」に対応する3つのボリューム位置のいずれかに切換操作するとともに、所定の操作順序で複数のボリューム位置に切り換え操作するように構成し、その切り換え操作順が予め設定した順序と一致するときに管理者権限を有するユーザとして認証するようにしている。なお、スピーカ24の音量を調整する音量調整手段は、スライドスイッチに限られず、例えば、ジョグダイヤルを回して音量を調整し、ジョグダイヤルを押圧すると音量が確定するようにしてもよい。
このように、設定変更・確認履歴処理の変形例2に係るパチンコ遊技機1は、ボリューム位置の変更順序に対応するボリュームパスワードに基づいて認証を行う認証処理機能を有する。この変形例2では、例えば音声制御回路205に上記認証処理機能が付加された制御プログラムが記憶され、サブCPU201が、その制御プログラムにしたがってボリュームパスワードに基づく認証処理を実行する。
図84は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、認証処理(図85参照)に適用されるボリュームパスワードを発生するボリュームスイッチ108の構成例を示す図である。ボリュームスイッチ108は、例えば、サブ制御回路200の回路基板内に配置されており、初期設定値を設定するスライド操作が可能になっている。例えば、ボリュームスイッチ108は、音量「小」、「中」、「大」に対応する3つのボリューム位置603a、603b、603c(以下、ボリューム位置1、2、3ということもある)のいずれかに切換操作されるとともに、所定の操作順序で複数のボリューム位置1、2、3に順次切り換え操作されるようになっている。具体的には、初期設定値を設定する場合、ボリュームスイッチ108を「大」→「中」→「小」→「中」のようにスライドさせることで、設定できる。すなわち、サブCPU201は、ボリュームスイッチ108のボリューム位置1、2、3を検出する位置検出部を構成する。
一方、管理者権限を有するユーザ(管理権限者)を設定する場合、所定の管理者設定手順に従って、ボリュームスイッチ108を初期設定時とは異なる順序で、複数のボリューム位置を経由する所定の認証操作パターンで操作し、その複数のボリューム位置および操作順序をメモリに記憶させておく。そして、設定値の変更履歴の閲覧等のために管理者権限が必要な場合に、ボリュームスイッチ108を所定の認証操作パターンで操作し、設定値の変更履歴の閲覧等を可能にする。
上記認証操作パターンとしては、例えば、図84におけるボリューム位置2(音量「中」)からボリューム位置1(音量「小」)への位置変更を表す操作パターン、またはボリューム位置2からボリューム位置3(音量「大」)への位置変更を表す操作パターン等を予め保持しておくことができる。
これにより、サブCPU201は、ボリュームスイッチ108の上記各ボリューム位置を示すボリューム位置情報から操作パターンを認識し、該操作パターンが予め設定されている認証操作パターンと一致するか否かによって管理権限者から否かを判定することができる。
このように、設定変更・確認履歴処理の変形例2において、ボリュームスイッチ108は、ボリューム位置の操作パターンに対応したボリュームパスワードを入力する操作部として機能する。この設定変更・確認履歴処理の変形例2におけるボリュームスイッチ108は、設定スイッチ332、設定キー328、電源スイッチ35、バックアップクリアスイッチ330と同様に、遊技者が操作することができない操作部である。これに対し、例えば、メインボタン662、セレクトボタン664、発射ハンドル32等は、遊技者が操作することができる操作部である。
図85は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、認証処理の一例を示すフローチャートである。この認証処理は、図57のステップS3006において表示中のホールメニュー(図52参照)の中から「設定変更・確認履歴」が選択され(ステップS3006におけるYES)、ホールメニュー画面で「設定変更・確認履歴」がハイライト表示されている状態(図53参照)でメインボタン662が押下されることにより開始される。
この認証処理が開始されると、サブCPU201は、ホールメニュー画面が表示されている液晶表示装置16の表示領域に、ボリュームパスワードの入力を促す画面を表示するボリュームパスワード要求表示処理(ステップS3201)を実行する。
図86は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、設定変更・確認履歴処理が実行されたときに、パスワード要求画面が液晶表示装置16の表示領域に表示される例を示す図である。図87は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、液晶表示装置16の表示領域に表示されるボリュームパスワード要求表示画面の例である。図86、図87に示すように、図85のステップS3201のボリュームパスワード要求表示処理において、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に、例えば、「※ボリュームスイッチを操作してパスワードを入力してください。パスワード入力後に設定値が表示されます。」等のメッセージを、設定変更・確認履歴情報とともに表示する。
なお、本変形例2では、設定変更・確認履歴処理が開始されると(ホールメニュー画面において「設定変更・確認履歴」が選択(ハイライト表示)されている状態でメインボタン662が押下されると)、例えば図86および図87に示されるように、ホールメニュー画面が表示されている状態でボリュームパスワード要求画面が表示されるが、必ずしもこれに限られない。例えば、設定変更・確認履歴が開始されると、時間情報と操作種別情報と設定値情報とのうち時間情報および操作種別情報のみが表示される(設定値が表示されない)設定変更・確認履歴画面を表示し、この設定変更・確認履歴画面が表示されている状態でボリュームパスワード要求画面が表示されるようにしてもよいし、ホールメニューおよび設定変更・確認履歴画面のいずれも表示することなくボリュームパスワード要求画面のみが表示されるようにしてもよい。
上記ボリュームパスワード要求表示画面の表示後、サブCPU201は、ボリュームスイッチ108のボリューム位置情報の変更順序、すなわち操作パターンを監視する操作パターン取得処理を継続的に実行する(ステップS3202)。
上記ボリューム位置情報の入力監視中にボリューム位置情報が入力されると、サブCPU201は、そのボリューム位置情報から当該ボリューム位置情報に対応する操作パターンを抽出して予め設定している認証操作パターンと照合し、両者が一致するか否かにより正しい操作がされたか否かを判定する(ステップS3203)。ここで、正しい操作が行われたことが判定された場合(ステップS3203におけるYES)、サブCPU201は、図78におけるステップS3120以降の処理を実行する。
これに対し、正しい操作が行われなかったことが判定された場合(ステップS3203におけるNO)、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に認証がNGである旨を表示する認証NG表示処理を行う(ステップS3204)。これにより、サブCPU201は、認証処理を終了して図78におけるステップS3110の処理に移行する。なお、上記認証NG表示処理では、液晶表示装置16の表示領域に、例えば、「ボリュームパスワードが間違っています。最初からやり直して下さい。」等のメッセージが表示される。
なお、図84においては、本発明に係る操作スイッチとして3つのボリューム位置を有するボリュームスイッチ108を用いる例を挙げているが、これに限らず、例えば、操作スイッチは、少なくとも3つ以上の任意の位置を取り得ることが可能なスイッチであってもよい。この場合、サブCPU201に、操作スイッチの各ボリューム位置を検出可能な位置検出機能を設け、この位置検出機能によって検出された位置情報(ボリューム位置情報を取得し、取得された順序とワークRAM203に予め記憶された所定の操作順序と一致したことを条件に、ワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報を表示するように構成してもよい。
図88は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例2において、設定変更・確認履歴情報の設定値確認手順の一例を示すフロー図である。図88に示すように、設定変更・確認履歴処理の変形例2では、設定変更・確認履歴情報の設定値確認の第1の手順として、設定変更処理または設定確認処理が実行されたときにホールメニュー画面を表示する。上述したとおり、設定変更処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作し、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作の両方を行うことで実行できる。また、設定確認処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作することで実行できる。なお、設定キー328は、一方向に回す操作を行うことにより設定キースイッチ信号をオンにすることができ、逆方向に回す(元の位置に戻す)ことで設定キースイッチ信号をオフにすることができる構成となっている。
第2の手順として、パチンコ遊技機1は、ホールメニュー画面(例えば、図53参照)で、ホールメニューの中の「設定変更・確認履歴」が選択決定されることにより、「設定変更・確認履歴」がハイライト表示され、かつ、日時データおよび操作種別(設定変更、確認、閲覧のうちの対応する操作種別)のみが表示された設定変更・確認履歴情報を含む設定変更・確認履歴画面のプレビュー画面(図53参照)を表示する(設定値は表示されていない)。
第3の手順として、パチンコ遊技機1は、ボリュームパスワードの入力を要求し(図86、図87参照)、入力されたボリュームパスワードを取り込み、取り込んだボリュームパスワードの適否判断を行う。ボリュームパスワードの適否判断は、取り込んだボリュームパスワードと認証操作パターン(認証用パスワード)とを照合することで行われ、両者が一致して認証OKが得られた場合に、ボリュームパスワードが適正であると判断する。
第4の手順として、パチンコ遊技機1は、第3の手順で入力されたボリュームパスワードが適正であれば、設定値情報、より詳しくは、日時データと操作種別(設定変更、確認、閲覧のうちの対応する操作種別)と設定値とが対応付けられている設定変更・確認履歴画面(例えば、図68参照)を、液晶表示装置16の表示領域に表示する。
上述したように、第1実施形態に係る遊技機を構成するパチンコ遊技機1は、各種画像を表示する液晶表示装置16と、少なくとも遊技者の操作を受け付ける操作部であるメインボタン662及びセレクトボタン664と、遊技者が操作することのない非遊技操作部と、遊技に関わる制御を行う制御部であるメインCPU101と、液晶表示装置16の表示の制御を行う表示制御部であるサブCPU201と、を備え、制御部は、設定値(例えば、設定1~6)の変更又は確認を可能にする設定スイッチ332と、表示制御部に各種データを送信するデータ送信手段と、を備え、表示制御部は、データ送信手段からの各種データを受信する受信手段と、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能なワークRAM203と、日時を計時するRTC209と、を備え、メインCPU101は、データ送信手段によって、設定変更又は設定確認と設定値をサブCPU201に送信し、サブCPU201は、データ受信手段によって受信されたデータが設定変更又は設定確認の場合には、ワークRAM203に設定変更又は設定確認、設定値及びRTC209からの日時データを設定変更・確認履歴情報として記憶し、ワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報を液晶表示装置16に表示する設定表示機能を備え、非遊技操作部を所定の順序で操作されたことを条件にワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報を表示する構成を有している。
この構成により、非遊技操作部を所定の順序で操作されたことを条件にワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報を表示することができる。したがって、所定の操作順序を知った権限を有する者のみ、設定変更・確認履歴情報を保存および表示することができるので、設定値に関する不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できるようになる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、ワークRAM203の設定変更・確認履歴情報が表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示する構成としてもよい。
この構成により、ワークRAM203の設定変更・確認履歴情報が表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16に閲覧履歴を表示することができる。したがって、不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1において、非遊技操作部は、音量を調整する操作スイッチ、例えば、ボリュームスイッチ108である構成としてもよい。
この構成により、権限を有する者のみが知っている操作順序で認証することができるので、権限を有するものを識別する操作スイッチを追加することがなく、コストを低減することができる。なお、この操作順序は、パチンコ遊技機1をホールに納品する際に示され、権限を有するもののみが設定変更や設定確認の際に用いる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1において、操作スイッチは、少なくとも3つ以上の任意の位置を取り得ることが可能なスイッチであって、サブCPU201が、操作スイッチの各ボリューム位置を検出可能な位置検出機能をさらに備え、設定表示機能は、位置検出機能によって検出されたボリューム位置情報を取得し、取得されたボリューム位置情報の順序と予め記憶された所定の操作順序と一致したことを条件に、ワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報を表示する構成としてもよい。
この構成により、3つ以上の任意のボリューム位置の操作順序を予め所定の操作順序として記憶しておき、当該操作順序を予め権限を有する者に知らしめておくことで、権限を有するものを識別する操作スイッチを追加することがなく、権限を有する者のみが知っている操作順序で認証することができる。
上述した構成によって、第1実施形態では、権限を有する者のみ設定変更・確認履歴情報を保存および表示することができるので、設定値に関する不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できるパチンコ遊技機1を提供することができる。
第1実施形態に係るパチンコ遊技機1は、上述したように、設定変更・確認履歴情報を表示する際に、ホールにおける設定値に関する権限を有する者のみ、表示できるようボリュームスイッチ108による操作により認証する構成について説明したが、以下に説明する設定変更・確認履歴処理の変形例3に係るパチンコ遊技機1のように、設定変更・確認履歴情報を表示する際に、パチンコ遊技機1における入力部から入力されるパスワードを用いた認証するよう構成してもよい。
[1-16-3.設定変更・確認履歴処理の変形例3]
次に、設定変更・確認履歴処理の変形例3について、図89~図96を参照して、設定変更・確認履歴の変形例3について説明する。
図89は、サブCPU201により実行される設定変更・確認履歴処理の変形例3に係る遊技システム210の構成例を示す図である。この遊技システム210は、パチンコ遊技機1Aと、携帯無線通信端末220と、ネットワーク230に配置されるサーバ装置240と、を備えて構成される。遊技システム210は、後述するように、パチンコ遊技機1A、携帯無線通信端末220、サーバ装置240が協働して設定変更・確認履歴情報の確認に係る認証処理を行う。
遊技システム210において、パチンコ遊技機1Aは、上述したパチンコ遊技機1の各機能に加えて、設定変更・確認履歴情報およびURL(Uniform Resource Locator)を含む二次元コードを生成する機能、該二次元コードを液晶表示装置16A(図92参照)の表示領域に表示する機能を備えている。二次元コードに含まれる設定変更・確認履歴情報は、具体的には、例えば図61に示す設定変更・確認履歴画面に表示されるような情報内容であり、設定値を含んでいる。パチンコ遊技機1AにおけるサブCPUは、本発明に係る二次元コードを生成する生成手段を構成する。
携帯無線通信端末220は、スマートホン等の移動通信端末であり、制御部221、表示操作部222、カメラ部(図示せず)等を備えて構成される。表示操作部222は、表示部および操作部の機能を備えたものであり、タッチパネル等により構成される。カメラ部は、パチンコ遊技機1Aの液晶表示装置16Aの表示領域に表示された二次元コード161a(登録商標)等(図92参照)を読み取る(撮像する)機能部である。表示操作部222、カメラ部は、それぞれ、本発明における操作表示部、撮像手段を構成する。
制御部221は、CPU、ストレージデバイス(フラッシュメモリ、microSDメモリカード等)、RAM、通信回路等を有し、CPUが例えばストレージデバイス又はR AMに記憶されている制御プログラムに従った各種動作の制御を行う。第1実施形態において、制御部221は、撮像された二次元コードを解析し、設定変更・確認履歴情報およびURLを抽出する抽出部、操作表示部222にパスワードを入力するパスワード入力画面(後述の図95参照)を表示する入力画面表示制御部、パスワード入力画面で入力された入力パスワードを上記URLに基づいてサーバ装置240に送信し、サーバ装置240から通知される認証結果を取得する認証結果取得部、取得した認証結果が正しい場合、設定変更・確認履歴情報を設定値を含む態様で表示操作部222に表示する履歴情報表示制御部を有する。抽出部、表示制御部、認証結果取得部、履歴情報表示制御部は、上記ストレージデバイス等に予めインストールした専用アプリケーションに従って作動するCPUにより実現可能な機能である。第1実施形態に係る遊技機を構成するパチンコ遊技機1の制御部221の構成要素である抽出部、入力画面表示制御部、認証結果取得部、履歴情報表示制御部は、それぞれ、本発明における抽出手段、入力画面表示制御手段、認証結果取得手段、履歴情報表示制御手段を構成する。
サーバ装置240は、コンピュータにより実現され、上記URLで識別される認証サービスの専用サイトを管理する機能、上記URLへアクセスした携帯無線通信端末220からの入力パスワードを受信し、予め設定されているパスワードと照合してパスワードが正しいか否かを判定し、その認証結果を携帯無線通信端末220に通知する認証サービス機能等を備えている。サーバ装置240は、本発明に認証手段を構成する。
図90は、変形例3に係る遊技システム210を構成するパチンコ遊技機1Aにおける設定変更・確認履歴処理の一例を示すフローチャートである。この設定変更・確認履歴処理は、パチンコ遊技機1Aの液晶表示装置16Aの表示領域に表示されたホールメニュー画面(例えば図51参照)に表示される複数のホールメニューの項目の中から「設定変更・確認履歴」が選択決定され、ホールメニュー画面において「設定変更・確認履歴」がハイライト表示されている状態(例えば図53参照)でメインボタン662が押下されることを条件に開始される。
なお、図59および図60を参照して上述した設定変更・確認履歴処理では、所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときにホールメニュー画面(例えば、図52参照)が表示されるようにするために計時処理(図59のステップS3052等を参照)を行う旨を説明した。この変形例3においても、図59および図60を参照して上述した設定変更・確認履歴処理と同様に計時処理を行い、所定時間(例えば30秒)以内に何らの処理も行われなかったときにホールメニュー画面を表示するようにしてもよいが、この変形例3における説明では、計時処理の説明を省略している。
この設定変更・確認履歴処理が開始されると、サブCPUは、ワークRAMから設定変更・確認履歴情報を読み出し、この設定変更・確認履歴情報と認証サービスの専用サイトのURLとを含む二次元コード161a(図92参照)を生成する二次元コード生成処理を行う(ステップS3301)。次いで、サブCPU201は、ステップS3301で読み出した設定変更・確認履歴情報と生成した二次元コード161aとを、例えば図92に示す態様で液晶表示装置16Aの表示領域に表示する二次元コード表示処理を実行する(ステップS3302)。
上記ステップS3302における二次元コード表示処理の実行後、サブCPU201は、メインボタン662、セレクトボタン664の操作に基づくデータクリア要求、カーソル移動(改ページ)要求、処理戻し要求を受け付け可能な受付可能状態に移行する。メインボタン662は処理戻し要求を行うためのボタンである。セレクトボタン664は、カーソル移動(改ページ)要求を行うためのボタンである。また、メインボタン662とセレクトボタン664を一緒に操作することにより、データクリア要求を指示することができる。
上記受付可能状態に移行後、サブCPU201は、ステップS3303~ステップS3305の処理を行う。なお、図90においては、図59に示されるステップS3056~ステップS3064の処理が省略されているが、これらの処理を行うためには、図90のステップS3302とステップS3303との間に、図59に示されるステップS3056~ステップS3064の処理を追加することになる。
図90において、ステップS3302の二次元コード表示処理の後、サブCPU201は、ステップS3303において、「クリア」に決定されたか否かを判別する。液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面(例えば図92参照)において「クリア」が選択された状態(ハイライト表示された状態)で操作者がメインボタン662を押下すると、サブCPU201は、「クリア」に決定されたと判別する。
サブCPU201は、「クリア」に決定されたと判別すると(ステップS3303におけるYES)、設定変更・確認履歴データクリア処理を実行し(ステップS3304)、ステップS3306に移る。上記の設定変更・確認履歴データクリア処理は、ワークRAM203に記憶されている設定変更履歴、設定確認履歴および閲覧履歴のデータを消去する処理である。設定変更・確認履歴データクリア処理が実行されると、液晶表示装置16の表示領域の設定変更・確認履歴表示領域に表示されていた各履歴データが全て消去される(図65参照)。一方、「クリア」に決定されていなければ(ステップS3303におけるNO)、ステップS3305に移る。
サブCPU201は、ステップS3305において、「戻る」に決定されたか否かを判別する。液晶表示装置16の表示領域に表示される設定変更・確認履歴画面(例えば、図92参照)において「戻る」が選択された状態(ハイライト表示された状態)で操作者がメインボタン662を押下すると、サブCPU201は、「戻る」に決定されたと判別する。
サブCPU201は、「戻る」に決定されたと判別すると(ステップS3305におけるYES)、ホールメニュー画面表示処理を実行し(ステップS3306)、設定変更・確認履歴処理を終了する。一方、「戻る」に決定されなければ(ステップS3305におけるNO)、ステップS3303に移り、ステップS3303以降の処理を継続する。
このように、第1実施形態において、サブCPU201は、「クリア」に決定されたと判別すると(ステップS3303におけるYES)、二次元コード161a(図92参照)とともに表示している設定変更・確認履歴情報をクリアするようにしてもよい。この場合、パチンコ遊技機1Aは、二次元コード161aを表示しているが、認証結果を取得していないため、認証結果がOKもしくはNGにかかわらず、設定変更・確認履歴情報をクリアすることができるようになっている。
図91は、変形例3に係る遊技システム210の携帯無線通信端末220およびサーバ装置240における設定変更・確認履歴処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、パチンコ遊技機1Aの液晶表示装置16Aの表示領域に表示された二次元コード161aを携帯無線通信端末220で撮影することを条件に開始される。
携帯無線通信端末220で二次元コード161aの撮影が行われると、制御部221は、撮影により得られた画像データを読み込み、該画像データに基づき表示操作部222に例えば図94に示す態様で二次元コード161aを表示する二次元コード読込み表示処理を行う(ステップS3401)。
引き続き、携帯無線通信端末220では、制御部221が、読み込んだ二次元コードを解析し、その中に含まれる設定変更・確認履歴情報とURLを抽出して例えばRAM内の所定の記憶領域に一時的に保持する二次元コード取得処理を実行する(ステップS3402)。次いで、制御部221は、上記URLに基づき認証サービスの専用サイトにアクセスしてパスワード入力画面(図95参照)を表示し、パスワードを受け付けるパスワード入力表示処理を実行する(ステップS3403)。
ステップS3403でパスワード入力表示処理を実行した後、携帯無線通信端末220の制御部221は、サーバ装置240と連携し、以下のステップS3404およびステップS3405を経てパスワードの認証処理を行う。
パスワードの認証処理において、携帯無線通信端末220の制御部221は、まず、パスワード表示欄222c(図95参照)に対してパスワードが入力されたか否かを監視しながら(ステップS3404)、テンキー222bからのパスワードの入力を受け付ける処理を行う。ここで、パスワードが入力された場合(ステップS3404におけるYES)、制御部221は、入力されたパスワードをサーバ装置240へ伝送する。
サーバ装置240では、携帯無線通信端末220から送られてきたパスワードを予め登録されている登録パスワードと照合し、両者が一致するか否かによって認証OKか認証NGかを判定する。サーバ装置240では、上記判定結果を携帯無線通信端末220に通知する。このように、第1実施形態では、認証だけサーバ装置240で行っている。つまり、サーバ装置240は、認証結果のみを携帯無線通信端末220に返すようになっている。
これに対し、携帯無線通信端末220の制御部221は、ステップS3404で受け付けた入力パスワードを伝送した後、サーバ装置240からの認証結果の通知を待ち、通知された認証結果が認証OKか認証NGかによってパスワードは正しいか否かを判定する(ステップS3405)。
ここで、パスワードは正しくないと判定された場合(ステップS3405におけるNO)、制御部221は、表示操作部222にパスワードが認証NGであることを示すメッセージ等を表示する認証NG表示処理を行い(ステップS3410)、その後、処理を終了する。認証NG表示処理では、メッセージ欄222dに例えば、「パスワードが間違っています。最初からやり直して下さい。」等のメッセージが表示される。
これに対し、パスワードは正しいと判定された場合(ステップS3405におけるYES)、制御部221は、ステップS3402で一時的に保持しておいた設定変更・確認履歴情報を表示操作部222に表示する設定変更・確認履歴表示処理を行う(ステップS3406)。この設定変更・確認履歴表示処理において、制御部221は、上記ステップS3402で保持しておいた設定変更・確認履歴情報を予め設定されている表示フォーマットに従って埋め込んだ(配置した)表示用の情報を作成し、この表示用の情報に基づき設定変更・確認履歴情報を表示操作部222に表示する(図96参照)処理を行う。
図92は、変形例3に係る遊技システム210のパチンコ遊技機1Aにおける二次元コードを含む設定変更・確認履歴画面の一例を示す図である。
図92に示すように、パチンコ遊技機1Aにおいて、サブCPU201は、図90の二次元コード表示処理(ステップS3302)において、パチンコ遊技機1Aの液晶表示装置16Aの表示領域に設定変更・確認履歴情報と二次元コード161aとを含む設定変更・確認履歴画面を表示する。設定変更・確認履歴画面116gに表示される二次元コード161aは、上述したように、液晶表示装置16Aの表示領域に表示中の設定変更・確認履歴情報と、認証サービスの専用サイトのURLとを含んでいる。
なお、ステップS3302の二次元コード表示処理(図90参照)で二次元コード161aを表示する際、サブCPU201が、液晶表示装置16Aの表示領域に、例えば、「※二次元コードを携帯端末で読み取って認証サービスにアクセスしてください。」等、認証サービスへの移行を促すメッセージを表示する構成としてもよい。
図93は、変形例3に係る遊技システム210における設定変更・確認履歴情報の設定値確認手順の一例を示すフロー図である。この設定値確認手順については、便宜上、第1実施形態の最後に説明する。
図94は、変形例3に係る遊技システム210の携帯無線通信端末220における二次元コード表示画面の一例を示す図である。携帯無線通信端末220は、上記S1101の二次元コード読込み表示処理において、図94に示すような二次元コード222aを表示操作部222に表示する。
図95は、変形例3に係る遊技システム210の携帯無線通信端末220におけるパスワード入力画面の一例を示す図である。上記ステップS3403のパスワード入力表示処理(図91参照)では、携帯無線通信端末220が、上記URLへアクセスし、図95に示すパスワード入力画面を表示操作部222に表示する。
図95に示すように、パスワード入力画面には、「0」~「9」及び「※」、「♯」のキーを有するテンキー222bと、テンキー222bにより入力されるパスワードを表示するパスワード表示欄222cと、メッセージ欄222dが表示される。メッセージ欄222dには、例えば、「※パスワードを入力してください。パスワード入力後に設定値が表示されます。」等、パスワードの入力を促すメッセージが表示されている。携帯無線通信端末220では、図95に示すパスワード入力画面において、テンキー22 2bを操作してパスワードを入力したパスワード表示欄222cに隠し文字「*」に変換したパスワードを表示させることができる。
図96は、変形例3に係る遊技システム210の携帯無線通信端末220における設定変更・確認履歴画面222gの一例を示す図である。図96に示すように、設定変更・確認履歴画面222gは、上記S1102で一時的に保持したおいた設定変更・確認履歴情報が、例えば、図61に示す設定変更・確認履歴画面と同等の表示フォーマットで表示されたものである。すなわち、図96において、設定変更・確認履歴情報は、設定変更・確認日時に対応して設定値が表示されている。
携帯無線通信端末220において、予めインストールした専用アプリケーションは、上述した表示フォーマット、図96に示す設定変更・確認履歴画面222gの上記表示フォーマット、設定変更・確認履歴情報のスクロール、一括削除の処理機能をサポートしている。これにより、制御部221は、図91における設定変更・確認履歴処理中、S11 07での設定変更・確認履歴表示処理を後、設定変更・確認履歴情報とともに表示操作部222に表示されている決定ボタン222e、セレクトボタン664の操作に基づくページ更新要求を受け付け可能
な受付可能状態に移行する。
上記受付可能状態に移行後、携帯無線通信端末220の制御部221では、ページ更新操作が行われたか否かを判別する(ステップS3407)。ページ更新操作が行われたか否かの判別は、セレクトボタン664が操作され、且つ、最後の行に至ったと判別されると、ページ更新操作が行われたと判別し(ステップS3407におけるYES)、ページ更新処理を実行する(ステップS3408)。ここで、セレクトボタン664が操作されてページ更新操作が行われたと判別される限り(すなわち、セレクトボタン664が操作され、且つ、最後の行に至ったと判別される限り)、ページのスクロールを続行するページ更新処理を行う(ステップS3408)。
制御部221は、ページ更新操作が停止されたと判別すると(ステップS3407におけるNO)、すなわち、セレクトボタン664の操作が停止され、決定ボタン222eが押下されていないと判別すると、ステップS3409に移る。このステップS3409において、「戻る」に決定されたと判別すると(ステップS3071におけるYES)、制御部221は、ホールメニュー画面表示処理(ステップS3410)を実行し、設定変更・確認履歴処理を終了する。一方、「戻る」に決定されていないと判別すると(ステップS3409におけるNO)、制御部221は、ステップS340に戻る。
なお、第1実施形態に係る遊技システム210では、パチンコ遊技機1A側で設定変更・確認履歴情報を所謂生データのままで二次元コードに変換して液晶表示装置16Aの表示領域に表示し(図90のステップS3301、ステップS3302参照)、携帯無線通信端末220側でパチンコ遊技機1Aの液晶表示装置16Aの表示領域に表示された二次元コードを撮影して設定変更・確認履歴情報を生データに戻す処理を行っている(図91のステップS3401、ステップS3402参照)。
一方で、近年の移動通信端末は、二次元コードを読み取って解析する機能が標準装備されているものも多い。
この点について、第1実施形態に係る遊技システム210では、携帯無線通信端末220に専用のアプリケーションをインストールし、この専用アプリケーションによってパチンコ遊技機1A側と同等の表示フォーマットで表示することを可能としている。
言い換えると、専用アプリケーションをインストールしていない移動通信端末では、設定変更・確認履歴情報を生データとして見ることができても、パチンコ遊技機1A側と同等の表示フォーマットで表示された状態で見ることができず、設定変更・確認履歴情報を認識することは困難である。
よって、第1実施形態において、携帯無線通信端末220に専用アプリケーションをインストールして用いることで、権限のある者だけが設定値付きの設定変更・確認履歴情報をみることができるという、十分な機密性を確保することができる。
上述したように、第1実施形態では、二次元コードを読み取った段階で、それによって得られるデータはすべて携帯無線通信端末220に取り込まれるが、専用アプリケーションが有する表示フォーマットに従って上記データが図96のように表示される。したがって、当該表示フォーマットを有する専用アプリケーションを有しなければ、汎用のバーコードリーダで読み取ったとしても、二次元コードを読み取った文字列がどのような表示であるかを理解させることができないので、一定の機密性を確保できる。当該アプリケーションは、パチンコ遊技機1Aの納品時に配布され、権限を有する者だけが取得できるようになっている。
第1実施形態において、パスワードの認証をサーバ装置240からの認証結果の通知を受け、通知された認証結果が認証OKか認証NGかによってパスワードは正しいか否かを判定したが、これに限定されず、サーバ装置240からパスワードを携帯無線通信端末220が受け取り、入力したパスワードとサーバ装置240から受け取ったパスワードとの一致を判断して入力されたパスワードが正しいか否かを判断してもよく、又、機密性をさらに確保したい場合には、パチンコ遊技機1A側で設定変更・確認履歴情報を暗号化してから二次元コードを生成して表示し、携帯無線通信端末220にインストールする専用アプリケーションには上記暗号化に対応する設定変更・確認履歴情報の復号化機能を追加する構成としてもよい。
次に、第1実施形態に係る遊技システム210における設定変更・確認履歴情報の設定値確認手順について図93のフロー図を参照して説明する。
図93に示すように、第1実施形態に係る遊技システム210における設定変更・確認履歴情報の設定値確認のための第1の手順として、パチンコ遊技機1Aは、設定変更処理または設定確認処理が実行されたときにホールメニュー画面を表示する。上述したとおり、設定変更処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作し、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作の両方を行うことで実行できる。また、設定確認処理は、電源が投入されていない状態で、設定キー328をON操作することで実行できる。なお、設定キー328は、一方向に回す操作を行うことにより設定キースイッチ信号をオンにすることができ、逆方向に回す(元の位置に戻す)ことで設定キースイッチ信号をオフにすることができる構成となっている。
第2の手順として、パチンコ遊技機1Aは、ホールメニュー画面(例えば、図53参照)で、ホールメニューの中の「設定変更・確認履歴」が選択決定されることにより、「設定変更・確認履歴」がハイライト表示され、かつ、日時データおよび操作種別(設定変更、確認、閲覧のうちの対応する操作種別)のみが表示された設定変更・確認履歴情報を含む設定変更・確認履歴画面のプレビュー画面(図53参照)を表示する(設定値は表示されていない)。
第3の手順として、パチンコ遊技機1Aは、設定変更・確認履歴画面のプレビュー画面(図53参照)において「設定変更・確認履歴」が選択されている(ハイライト表示されている)状態でメインボタン662が押下されると、ワークRAM203に保持している設定変更・確認履歴情報およびURLを含む二次元コードを生成し、該二次元コードを設定変更・確認履歴情報とともに表示させる(図92参照)。
第4の手順として、携帯無線通信端末220は、パチンコ遊技機1Aに表示された二次元コードを撮影する(図94参照)。二次元コードの撮影後、携帯無線通信端末220は、二次元コードに含まれる設定変更・確認履歴情報およびURLを抽出する。
第5の手順として、携帯無線通信端末220は、第3の手順で抽出したURLに基づき認証サービスの専用サイトにアクセスし、この専用サイトによって提供されるパスワード入力画面(図95参照)からパスワードの入力を行う。
このパスワードは、例えば、遊技システム210のメーカーから取扱い説明書等で開示され、遊技システム210、あるいは個々のパチンコ遊技機1A等に関連付けて登録されているパスワードである。専用サイトでは、サーバ装置240が携帯無線通信端末220からの入力パスワードを受け付け、登録パスワードと照合してパスワード認証を行う。ここで、サーバ装置240は、認証OKの場合にその旨を携帯無線通信端末220に通知する。
第6の手順として、携帯無線通信端末220は、第5の手順で認証OKが得られた場合に、第4の手順で抽出した設定変更・確認履歴情報を所定の表示フォーマットの画面(図96参照)として設定値を含む内容で表示操作部222に表示する。これにより、パスワードを入力した管理権限者は、携帯無線通信端末220の表示操作部222に表示された画面上でこの設定変更・確認履歴情報を設定値とともに確認することができる。
上述したように、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1Aは、各種画像を表示する液晶表示装置16Aと、各種操作を受け付ける操作部であるメインボタン662及びセレクトボタン664と、遊技に関わる制御を行う制御部であるメインCPU101と、液晶表示装置16Aの表示の制御を行う表示制御部であるサブCPU201と、を備え、制御部は、設定値(例えば、設定1~6)の変更又は確認を可能にする設定スイッチ332、表示制御部に各種データを送信するデータ送信手段と、を備え、表示制御部は、データ送信手段からの各種データを受信する受信手段と、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能なワークRAM203と、日時を計時するRTC209と、を備え、メインCPU101は、データ送信手段によって、設定変更又は設定確認と設定値とをサブCPU201に送信し、サブCPU201は、データ受信手段によって受信されたデータが設定変更又は設定確認の場合には、ワークRAM203に設定変更又は設定確認、設定値及びRTC209からの日時データを設定変更・確認履歴情報として記憶し、ワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報を液晶表示装置16Aの表示領域に表示する設定表示機能を備え、設定表示機能によって設定変更又は設定確認及び日時データが表示された状態で、操作部であるメインボタン662が操作された場合に設定変更・確認履歴情報を二次元コードにより表示する構成を有している。
この構成により、ワークRAM203に設定変更又は設定確認、設定値及び日時計時手段からの日時データを設定変更・確認履歴情報として記憶するので、設定変更又は設定確認及び日時データが表示された状態で、メインボタン662が操作された場合にワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報を二次元コードにより表示することができる。したがって、携帯無線通信端末220において二次元コードを読み取って、パスワード認証した後に表示を許可するようにすれば、所定のパスワードを知った権限を有する者のみ、設定変更・確認履歴情報を保存および表示することができるので、設定値に関する不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1Aにおいて、サブCPU201は、設定表示機能によってワークRAM203の設定変更・確認履歴情報が表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16Aの表示領域に閲覧履歴を表示する構成としてもよい。
この構成により、ワークRAM203の設定変更・確認履歴情報が表示された場合には、表示された日時データを閲覧履歴としてワークRAM203に記憶し、液晶表示装置16Aの表示領域に閲覧履歴を表示することができる。したがって、不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できる。
また、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1Aは、表示制御機能によって表示される二次元コードが携帯無線通信端末220で読み込まれることを契機として所定のサーバ装置240からの情報に基づいて携帯無線通信端末220に設定変更・確認履歴情報を表示する構成としてもよい。
この構成により、表示制御機能によって表示される二次元コードが携帯無線通信端末220で読み込まれることを契機として所定のサーバ装置240からの情報、例えば予め定められたパスワードと、携帯無線通信端末220で入力されたパスワードとが一致したことを条件に、携帯無線通信端末220に設定変更・確認履歴情報を表示することができる。したがって、権限を有する者のみが知っているパスワードで認証することができるので、権限を有するものを識別する入力手段をパチンコ遊技機1A側に追加することがなく、コストを低減することができる。なお、このパスワードは、パチンコ遊技機1Aをホールに納品する際に示され、権限を有するもののみが設定変更や設定確認の際に用いる。
また、第1実施形態に係る遊技システム210は、上述したパチンコ遊技機1Aと、ネットワーク230に接続され、認証のためのサイトを管理するサーバ装置240と、を有し、パチンコ遊技機1Aは、ワークRAM203に記憶された設定変更・確認履歴情報およびサイトのURLの二次元コードを生成する生成機能をさらに有し、サーバ装置240は、携帯無線通信端末220からのパスワードを予め設定されたパスワードと比較して認証し、認証結果を携帯無線通信端末220に通知する認証サービス機を有し、携帯無線通信端末220は、表示および操作機能を備える表示操作部222と、液晶表示装置16Aの表示領域に表示された二次元コードを撮像するカメラ部と、撮像された二次元コードを解析し、設定変更・確認履歴情報およびURLを抽出する抽出部と、パスワードを入力するパスワード入力画面を表示する入力画面表示制御部と、パスワード入力画面での入力パスワードをURLに基づいてサーバ装置240に送信し、サーバ装置240から通知される認証結果を取得する認証結果取得部と、取得した認証結果が正しい場合、設定変更・確認履歴情報を表示操作部222に表示する履歴情報表示制御部と、を有する構成である。
この構成により、第1実施形態に係る遊技システムは、パチンコ遊技機1Aの表示制御機能によって表示される二次元コードを携帯無線通信端末220で読み取り、サーバ装置240による認証を経て携帯無線通信端末220に設定変更・確認履歴情報を表示できる。したがって、所定のパスワードを知った権限を有する者のみ、設定変更確認情報を保存および表示することができるので、設定値に関する不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できるようになる。
上述した構成により、第1実施形態では、権限を有する者のみ設定変更・確認履歴情報を保存および表示することができるので、設定値に関する不自然な操作がされたか否かを判断することができるばかりか、不正行為を調査する契機か否かを判断できるパチンコ遊技機1Aおよび遊技システム210を提供することができる。
以上、本発明の各実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明は、ここで説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施形態を含むことは言うまでもない。
[1-17.パチスロへの適用例]
例えば、第1実施形態に係る発明をパチスロに適用することもできる。第1実施形態に係る発明をパチスロに適用する場合、設定変更処理および設定確認処理を実行する手順がパチンコ遊技機1と異なる。
パチスロでは、電源OFFの状態で設定キーをOFFからONに操作したことを条件に設定変更処理に移行し、設定値の変更が可能となる。そして、スタートレバーの操作が検知されたか、もしくは設定キーがONからOFFになったことが検知された場合に、設定変更が確定する。
設定変更の履歴を表示可能とするため、パチスロのメインCPUは、上述した設定変更が行われ、設定キーの操作によって設定スイッチから発生する信号を入力し、次いで、スタートレバーが操作されたことを示す信号を受信すると、設定変更が行われたことを表すデータと、現在の設定値を示すコマンドとを、サブCPUに送信する。なお、パチスロのメインCPUは、遊技の進行に関わる制御を行う制御部を構成している。メインCPUはまた表示制御部に各種データを送信するデータ送信手段を構成している。
一方、サブCPUは、メインCPUから受信されたデータが設定変更が行われたことを表す初期化コマンドである場合、設定変更であることを示す操作種別情報(設定変更を表す情報)と、RTCにより現在計時されている日時データ、すなわち、初期化コマンドを受信した日時データとを設定変更確認履歴情報としてワークRAM203に記憶する。パチスロのサブCPUは、表示部の表示の制御を行う表示制御部を構成している。また、サブCPUは、データ送信手段からの各種データを受信する受信手段を構成している。
パチスロにおいて、設定値の確認とは、設定キーを操作(右方向に回動)し、設定用鍵型スイッチから発生する信号に基づいて7セグ表示機に現在の設定値を表示することをいう。このように、パチスロ1は、電源ON状態で設定キーをOFFからONに操作したことを条件に設定確認処理に移行し、7セグ表示機に設定値が表示されるようになっている。パチスロの設定スイッチは、メインCPUとともに設定値の変更又は確認を可能にする設定手段を構成している。
設定値の確認の履歴を表示可能とするため、メインCPUは、上述した操作により設定値の確認が行われ、設定キーの操作によって設定スイッチから発生する信号を入力すると、設定値を確認したことを表すデータと、現在の設定値である設定確認コマンドをサブCPUに送信する。
一方、サブCPUは、メインCPUから受信されたデータが設定値を確認したことを表す設定確認コマンドである場合、設定値の確認であることを示す操作種別情報(設定確認を表す情報)と、RTCにより現在計時されている日時データ、すなわち、設定値を確認したこと表す設定確認コマンドを受信した日時データとを設定変更確認履歴情報として、バックアップメモリとして機能するワークRAM203に記憶する。このワークRAM203は、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能となっている。
設定変更開始コマンドまたは設定確認コマンドを受信したサブCPUは、設定キーがOFFからONになったと判別する。そして、サブCPUは、設定キーがOFFからONになったと判別すると、パチスロが備える液晶表示装置のメイン画面に、ホールメニュー画面を表示するホールメニュー表示処理を行う。パチスロで表示されるホールメニュー画面は、第1実施形態のパチンコ遊技機1の液晶表示装置16に表示されるホールメニュー画面(例えば図52参照)に表示されている「賞球情報」に代えて「トータルメダル情報」が表示されるなど細かい点で異なる箇所はあるものの、基本的には、第1実施形態のパチンコ遊技機1の液晶表示装置16に表示されるホールメニュー画面と同様の画面である。
パチスロにおいて、閲覧とは、設定キーを操作(右方向に回動)し、液晶表示装置のメイン画面に表示されるホールメニュー画面中の「設定変更・確認履歴」が選択(ハイライト表示)されている状態でメインボタンが押下されることを条件に、ワークRAM203に記憶されている設定変更確認履歴情報を、例えば、設定変更・確認履歴画面として表示する。
なお、パチスロのサブCPUは、ホールメニュー処理、設定変更・確認履歴処理、メンテナンス処理、認証処理など、第1実施形態のパチンコ遊技機1のサブCPU201によって実行される処理と同様の処理を実行することができる。また、パチンコ遊技機1の実施形態をパチスロに適用した場合、パチンコ遊技機1の実施形態において説明したホールメニュー画面、設定変更・確認履歴画面、エラー情報履歴画面、ガイドメニューの画面、パスワード要求画面、入力したパスワードが不適であったときに表示される画面、携帯無線通信端末に表示される画面などと同様の画面が、パチスロの液晶表示装置のメイン画面や携帯無線通信端末に表示される。
なお、パチスロでは、ボーナス抽選により「ボーナス当選」が決定されると、ボーナス振り分け抽選によって「SBB」、「BB」、「RB」の何れかを決定する。しかし、本発明の遊技機としては、ボーナス振り分け抽選によって「SBB又はBB」、「RB」の何れかを決定し、前兆ゲームの終了時に「SBB」、「BB」の何れかを決定するようにしてもよい。
また、パチスロでは、「SBB」又は「BB」の前兆ゲームが行われている場合に、「BB前兆フラグ」がオンになっている。つまり、「SBB」と「BB」の前兆ゲームは、「BB前兆フラグ」で管理している。しかし、本発明の遊技機としては、「SBB」用の前兆フラグと「BB」用の前兆フラグを設ける構成としてもよい。この場合は、「SBB」に対応する前兆ゲームの演出と、「BB」に対応する前兆ゲームの演出を異ならせてもよい。
また、パチスロでは、第1のART(「SBB」、「BB」、「RB」)及び第2のARTが、それぞれ滞在ゲーム数の遊技を消化したことを条件に終了するが、第1のART及び第2のARTとしては、所定回数のナビ(表示補助情報の報知)が行われたことを条件に終了する構成にしてもよい。
また、パチスロでは、第1のARTにおける「SBB」の滞在ゲーム数を例えば「100」に固定してもよいし、「BB」と同様に、「SBB」中に滞在ゲーム数に上乗せゲーム数が加算(上乗せ)される構成であってもよい。
また、パチスロでは、BRで発生する可能性がある追加上乗せA,B,Cの演出を行うゲーム数を例えば「2」に固定してもよい。すなわち、追加上乗せA,B,Cの演出が決定されると、追加上乗せゲーム数カウンタに「2」をセットする構成としてもよい。しかし、追加上乗せA,B,Cの演出を行うゲーム数としては、可変にしてもよい。例えば、追加上乗せ演出の種別(追加上乗せA,B,C)に応じて、追加上乗せゲーム数カウンタにセットする値を異ならせてもよい。
また、パチスロでは、第2のARTの滞在ゲーム数として、例えば「50」といった固定のゲーム数に決定されるようにしてもよいし、これに代えて、所定のゲーム数を1セットとし(例えば、1セット「50」ゲーム)、第2のARTのゲーム数を、抽選によって決定した複数のセット数で設定してもよい。例えば、第2のARTの滞在ゲーム数を、1セット「50」ゲームを2セット、すなわち合計「100」ゲームに設定してもよい。また、この場合、セット間に停止順序を報知せず、且つ、遊技毎にARTゲーム数カウンタの値を減算しない所定の期間を設けてもよい。また、この所定の期間における遊技毎に上乗せゲーム数抽選を行ってもよい。そして、この所定の期間が終了する前(この所定の期間を遊技回数が所定の遊技回数に達したときに終了させる場合は、この所定の遊技回数に達する前)に、順押し以外の停止順序で停止操作(変則押し)が行われた場合は、所定の期間を強制的に終了し、変則押しが行われた遊技の次の遊技からARTゲーム数カウンタの値を遊技毎に「1」減算してもよい。
また、パチスロでは、パチンコ遊技機1に設ける役物として、ステッピングモータの駆動によって回転する回転役物123を有する回転役物ユニット122を例に説明した。しかし、これに限らず、パチンコ遊技機1に、例えば、ステッピングモータやソレノイドなどの駆動によって左右方向や上下方向又は前後方向に移動する役物を設けてもよい。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機について説明する。なお、この第2実施形態では、第1実施形態と共通する構成及び制御についての記載は省略するが、省略された記載は、この第2実施形態のパチンコ遊技機においても適用される。また、第1実施形態のパチンコ遊技機1の説明において、例えば、「第1実施形態では、~」、「第1実施形態のパチンコ遊技機1では、~」、「第1実施形態において、~」又は「第1実施形態のパチンコ遊技機1において、~」のように、第1実施形態のパチンコ遊技機1に限定されるような記載であったとしても、以下の第2実施形態において特に説明がない限り、第2実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第2実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。したがって、第1実施形態に示した各構成(変形例で示した各構成、拡張例で示した各構成も含む)を、第2実施形態で示した構成と部分的に置換したり組み合わせたりすることが可能であることは言うまでもない。なお、第1実施形態のパチンコ遊技機1と異なる形状であったとしても、同様の機能を有する構成については、便宜上、同じ符号を付している場合がある(例えばセンターユニット174等)。また、第1実施形態のパチンコ遊技機1と同じ形状や同じ処理であったとしても、便宜上、異なる符合やステップ番号を付している場合がある(例えば、第1実施形態のステップS101と第2実施形態のステップS1011等)。
[2-1.遊技機の構成]
[2-1-1.外観構成]
まず、図97及び図98を用いて、パチンコ遊技機の外観等について説明する。図97は、第2実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。図98は、第2実施形態に係るパチンコ遊技機の第1特別図柄表示部及び第2特別図柄表示部を含むLEDユニットを示す正面図の一例である。図98が図8と異なる点は、図8のLEDユニット70は普通図柄用保留表示部72及び第2特別図柄用保留表示部76を有するのに対し、図98のLEDユニット70はこれらを有しない点である。また、各図面に示されている方向は、正面視における方向である。
なお、以下の説明では、特に説明がない限り、パチンコ遊技機を遊技者から見て、手前側を前側とし、奥側を後側として、前後方向を規定する。また、パチンコ遊技機を遊技者から見て、左手側を左側とし、右手側を右側として、左右方向を規定する。さらに、正面とは遊技者側から見た場合に視認できる側の面であり、背面とは遊技者の反対側から見た場合に視認できる側の面である。
図97に示すように、遊技盤ユニット17は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20が形成される透明パネル172と、遊技領域20の略中央部に配置されるセンターユニット174と、遊技球が通過可能な通過ゲート49と、通過ゲート49の下方に配置される第1始動口420と、第1始動口420の下方に配置される第2始動口440と、遊技領域20を流下する遊技球の一部を第1始動口420に向かう入賞経路に振り分け可能な振分部材800と、振分部材800により入賞経路に振り分けられた遊技球を通過ゲート49及び第1始動口420の上流側に設けられた閉鎖領域836に向けて1個ずつ送り出す送出部材820と、閉鎖領域836に送り出された遊技球を通過ゲート49に導くことが可能な誘導部材840と、普通電動役物ユニット400と、大当り用アタッカユニット500と、小当り入賞口560と、前後方向に進退させることで小当り入賞口560を開閉させることが可能なシャッタ562と、シャッタ562を駆動する小当り入賞口ソレノイド520(図99参照)と、一般入賞口53と、アウト口57とを備える。また、遊技盤ユニット17の後方側には裏ユニット(図97において図示せず)とを備える。
通過ゲート49は、遊技領域の左右方向の略中央であってセンターユニット174(液晶表示装置16)の下方に配置されている。
通過ゲート49の下方には、第1始動口420が配置されており、第1始動口420の下方には、第2始動口440が配置されている。
振分部材800は、センターユニット174の左側領域であって、小当り入賞口560の下流側且つ第1始動口420及び第2始動口440のいずれよりも上流側に配置されており、左側領域を流下する全部または略全部の遊技球を、通過ゲート49に向かう流下経路または通過ゲート49に向かわない流下経路に振り分ける。
振分部材800によって通過ゲート49に向かう流下経路に振り分けられて通過ゲート49を通過した遊技球は、その全部又は略全部が第1始動口420に入賞する。
振分部材800によって通過ゲート49に向かわない流下経路に振り分けられた遊技球は、例えば飛び跳ねたり突飛な挙動をしなければ通過ゲート49をほぼ通過することがなく、同様に第1始動口420にもほぼ入賞することがない。ただし、後述する羽根部材4622が開放されると第2始動口440への遊技球の入賞(すなわち、第2始動口スイッチ441への遊技球の通過)が容易となり、振分部材800によって通過ゲート49に向かわない流下経路に振り分けられた遊技球は、第2始動口440に入賞する可能性がある。
振分部材800は、上部振分部材802と下部振分部材804とを備えており、上部振分部材802及び下部振分部材804は互いに上下となるように配置されている。
上部振分部材802は、遊技球が転動できるクルーン状の転動面を有しており、この転動面には、転動する遊技球が通過可能な孔が3つ設けられている。これら3つの孔のうち1つは下部振分部材804に導かれる孔であり、残りの2つは遊技領域20(振分部材800の下方)に戻される孔である。つまり、上部振分部材802の転動面を転動する遊技球の3分の1は下部振分部材804に導かれ、3分の2は遊技領域20に戻される。
下部振分部材804も、遊技球が転動できるクルーン状の転動面を有しており、この転動面には、転動する遊技球が通過可能な孔が3つ設けられている。これら3つの孔のうち1つは送出部材820(より詳しくは後述する受止部材810)に導かれる孔であり、残りの2つは遊技領域20(振分部材800の下方)に戻される孔である。つまり、下部振分部材804を転動する遊技球の3分の1は送出部材820に導かれ、3分の2は遊技領域20に戻される。
なお、センターユニット174の左側領域に向けて発射された遊技球は、100%又は略100%の確率で振分部材800に受け入れられるように構成されている。
液晶表示装置16の左方であって、下部振分部材804と送出部材820との間には、下部振分部材804から送出部材820に導かれた遊技球を受け止めて一時的に待機させる受止部材810が設けられている。受止部材810で待機できる遊技球は1個のみであるため、受止部材810に遊技球が待機している状態で送出部材820に導かれた遊技球は、受止部材810から落下して遊技領域20を流下するように構成されている。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機では、下部振分部材804から送出部材820に導かれた遊技球のうち受止部材810で受け止めることができる遊技球の比率は、概ね80%となるように設計されている。すなわち、下部振分部材804から送出部材820に導かれた遊技球のうち概ね20%の遊技球が遊技領域20に落下する。
送出部材820は、第1回転部材822と第2回転部材828とを備えている。第1回転部材822は、正面視が円形の部材で構成されており、外周縁部に、遊技球を受け入れ可能な複数のポケット824が外周方向に沿って等間隔で形成されている。
第1回転部材822は、正面視で例えば時計周りに一定周期で回転しており、受止部材810に待機している遊技球は、第1回転部材822に形成された複数のポケット824のうちいずれかと対向したときに、対向したポケット824に受け入れられる。なお、第1回転部材822は透明の収納ケース826に収納されているため、第1回転部材822に形成されたポケットに受け入れられた遊技球がポケット824から落下することはない。
第2回転部材828は、第1回転部材822と同じ形状をしており、外周縁部に、遊技球を受け入れ可能な複数のポケット830が外周方向に沿って等間隔で形成されている。また、第1回転部材822と同様に、収納ケース832に収納されているため、第2回転部材828に形成されたポケット830に受け入れられた遊技球がポケット830から落下することはない。
また、第2回転部材828は、正面視で第1回転部材822の右方の奥側に配置されており、正面視で第1回転部材822と反対方向に一定周期で回転している。
第1回転部材822に形成された複数のポケット824の各々は、第2回転部材828と対向したときに、第2回転部材828に形成された複数のポケット830のうちいずれかのポケット830と連通するようになっている。これにより、第1回転部材822のポケット824に受け入れられた遊技球は、第2回転部材828のポケット830に受け入れられる。
液晶表示装置16の下方であって通過ゲート49及び第1始動口420の上流側には、遊技球を一時的に閉じ込めることができる閉鎖領域836が形成されており、第2回転部材828のポケット830に受け入れられた遊技球は、閉鎖領域836に導かれる。
正面視で閉鎖領域836の手前側には、閉鎖領域836に閉じ込められている遊技球を通過ゲート49に導くことが可能な誘導部材840が設けられている。
誘導部材840は、上方から見た場合に円形の部材で構成されており、外周縁部に、遊技球を受け入れ可能な例えば3つのポケット842が外周方向に沿って形成されている。また、誘導部材840は、上方からみて時計周り又は反時計周りに一定周期で回転している。
誘導部材840に形成された3つのポケット842は、受け入れた遊技球の全部又は略全部を通過ゲート49に導くことが出来るように構成されている。第2実施形態のパチンコ遊技機では、閉鎖領域836に閉じ込められた遊技球は、誘導部材840を経由しないと閉鎖領域836から遊技領域20に流下することがないように構成されているため、閉鎖領域836に閉じ込められた遊技球は、100%又は略100%の確率で通過ゲート49に導かれる。また、上述した通り、通過ゲート49を通過した遊技球の全部又は略全部が第1始動口420に入賞する。
なお、閉鎖領域836は、閉鎖領域836に送られてきた遊技球を閉じ込めているが、必ずしも閉鎖領域836とする必要はなく、第2回転部材828から送り出された遊技球の大半を誘導部材840で受け入れることができれば、開放された領域であっても良い。
以上をまとめると、センターユニット174の左側領域に向けて発射された遊技球の略全部が振分部材800に受け入れられる。振分部材800の上部振分部材802に受け入れられた遊技球は、3分の1の確率で下部振分部材804に導かれる。下部振分部材804に導かれた遊技球は、3分の1の確率で受止部材810に導かれる。受止部材810に導かれた遊技球は、概ね80%の確率で受止部材810に受け止められ、その結果、概ね80%の確率で第1回転部材822のポケット824に受け入れられる。第1回転部材822のポケット824に受け入れられた遊技球は第2回転部材828を経て全て閉鎖領域836に導かれる。閉鎖領域836に導かれた遊技球は、誘導部材840により100%又は略100%の確率で通過ゲート49に導かれる。通過ゲート49を通過した遊技球の全部又は略全部が第1始動口420に入賞する。
したがって、センターユニット174の左側領域に向けて250発の遊技球が発射された場合、250発の遊技球のうち概ね22個(1/3×1/3×0.8×250=22)の遊技球が通過ゲート49を通過すなわち第1始動口420に安定的に入賞する。ここで、遊技球を連続発射させたときに1分間に発射される遊技球数が100球であるとすると、1分間で第1始動口420に入賞する遊技球数は8~9個となる。すなわち、概ね7秒毎といったほぼ一定の周期で安定的に第1始動口420に遊技球が入賞することとなる。
この種のパチンコ遊技機では、始動口に遊技球が入賞しない期間が続くことは興趣が低下する一因となる。この点、第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、安定して第1始動口420に入賞するため、始動口に遊技球が入賞しないことに起因する興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、送出部材820に受け入れられた遊技球は、第1回転部材822及び第2回転部材828によって、閉鎖領域836において遊技球が必要以上に渋滞しないようになっている。すなわち、通過ゲート49に遊技球が連続通過ひいては第1始動口420に遊技球が連続入賞し難くなっており、一の遊技球が第1始動口420に入賞してから一定時間が経過した後、他の遊技球が第1始動口420に入賞するように構成されている。上記の一定時間は、後述するLG状態において決定されうる第1特別図柄の変動時間のうち、変動時間が最も短い変動時間よりも長いことが好ましい。
このように、第2実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動口420への遊技球の連続入賞を抑制しつつもほぼ一定の周期で第1始動口420に遊技球を入賞させることが可能となる。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機では、送出部材820及び誘導部材840の両方の機能によって、第1始動口420への遊技球の連続入賞を抑制しているが、必ずしもこれに限られず、送出部材820及び誘導部材840のうちいずれか一方を備えて、一の遊技球が第1始動口420に入賞してから一定時間が経過した後、他の遊技球が第1始動口420に入賞させるようにしても良い。
大当り用アタッカユニット500は、大入賞口540及び特別電動役物600を一体化したユニット体である。大当り用アタッカユニット500は、遊技領域20内の略右下部に、右側領域を流下した遊技球が入賞可能に配置される。大当り用アタッカユニット500が遊技領域20の略右下部に配置されるのは、近年、液晶表示装置16をより大型化することが要求されており、大当り用アタッカユニット500等の各種部材を遊技領域20に配置するには、かかる大型化された液晶表示装置16を回避する必要があるためである。
大入賞口540は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態の場合に開放可能な部分である。大入賞口540には、大入賞口スイッチ541が配設される(図99参照)。大入賞口540に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が大入賞口スイッチ541に検知される。大入賞口スイッチ541に遊技球が検知されると、メインCPU101は、予め設定された数(例えば15個)の遊技球を払出装置340から払い出す処理を行う。払出装置340から払い出された遊技球は、払出口61を通って上皿26(又は、払出口63を通って下皿27)に払い出される(排出される)。
特別電動役物600は、作動により大入賞口540を開閉させることが可能なシャッタ610、及び当該シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620(図99参照)を具備する。特別電動役物600は、大入賞口ソレノイド620によりシャッタ610が駆動されることによって、大入賞口540への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、大入賞口540への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態と、に移行(駆動)可能に構成される。特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74において特別図柄が特定の停止表示態様(大当りを示す停止態様)となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。なお、第1始動口420又は後述する第2始動口440に遊技球が入賞したときに行われる当り判定の結果は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74において、特別図柄の停止表示態様によって示される。
なお、この第2実施形態では、特別抽選の結果に小当りも含まれる。すなわち、第1実施形態と異なり、特別抽選には、大当り判定及び小当り判定の両方が含まれる。
小当り入賞口560は、小当り遊技状態において小当り遊技が実行されるときに、シャッタ562を作動させることで開放される。シャッタ562には、小当り入賞口ソレノイド520が配設される(図99参照)。小当り入賞口560に遊技球が入賞すると、この入賞した遊技球が小当り入賞口スイッチ521に検知される。小当り入賞口スイッチ521に遊技球が検知されると、メインCPU101は、予め設定された数(例えば15個)の遊技球を払出装置340から払い出す処理を行う。払出装置340から払い出された遊技球は、払出口61を通って上皿26(又は、払出口63を通って下皿27)に払い出される。
第2実施形態では、第1特別抽選の結果が「小当り」であった場合と第2特別抽選の結果が「小当り」であった場合とで同じ小当り入賞口560を開放するものの、メインCPU101は、第1特別抽選の結果が「小当り」であった場合には小当り入賞口560の開放時間を例えば500msecにセットし、第2特別抽選の結果が「小当り」であった場合には小当り入賞口560の開放時間を例えば1800msecにセットするようにしている。
なお、第1特別抽選の結果が「小当り」であった場合及び第2特別抽選の結果が「小当り」であった場合の小当り入賞口560の開放時間は上記に限定されるものではないが、本発明の趣旨によれば、第2特別抽選の結果が「小当り」であった場合には、第1特別抽選の結果が「小当り」であった場合よりも小当り入賞口560の開放時間を長くする等、遊技球が入賞し易い態様で小当り入賞口560を開放させることが好ましい。
また、第2実施形態では、第1特別抽選の結果が「小当り」であった場合と第2特別抽選の結果が「小当り」であった場合とで共通の小当り入賞口560を開放しているが、これに限られず、第1特別抽選の結果が「小当り」であった場合と第2特別抽選の結果が「小当り」であった場合とで異なるアタッカを開放するようにしても良い。
第1始動口420は、遊技球の入賞(通過)を条件に当り判定の契機を与えると共に、当り判定の結果を、液晶表示装置16や、後述する第1特別図柄表示部73に表示させる契機を与えるものである。第1始動口420には、第1始動口スイッチ421が配設される(図99参照)。第1始動口420に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が第1始動口スイッチ421に検知される。第1始動口スイッチ421に遊技球が検知されると、メインCPU101は、予め設定された数(例えば3個)の遊技球を払出装置340から払い出す処理を行うとともに、第1特別図柄の当り判定(大当り判定、小当り判定)を行う。払出装置340から払い出された遊技球は、払出口61を通って上皿26(又は、払出口63を通って下皿27)に払い出される。なお、第1始動口420への遊技球の入賞は、原則として左打ちによって行われる。
普通電動役物ユニット400は、第2始動口440及び普通電動役物460を一体化したユニット体である。普通電動役物ユニット400は、遊技領域20の略中央の下部に配置される。
第2始動口440は、遊技球の入賞(通過)を条件に当り判定の契機を与えると共に、当り判定の結果を、液晶表示装置16や、後述する第2特別図柄表示部74に表示させる契機を与えるものである。第2始動口440には、第2始動口スイッチ441が配設される(図99参照)。第2始動口440に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が第2始動口スイッチ441に検知される。所定条件下で第2始動口スイッチ441に遊技球が検知されると、メインCPU101は、予め設定された数(例えば1個)の遊技球を払出装置340から払い出す処理を行うとともに、第2特別図柄の当り判定(大当り判定、小当り判定)を行う。払出装置340から払い出された遊技球は、払出口61を通って上皿26(又は、払出口63を通って下皿27)に払い出される。なお、第2始動口440は、常には後述する羽根部材4622が閉鎖することによって遊技球の入賞が困難または不可能とされているが、羽根部材4622が開放すると遊技球の入賞が容易となる。第2始動口440への遊技球の入賞は、原則として左打ちによって行われる。
普通電動役物460は、左右方向に回動可能な左右一対の羽根部材4622、電チューソレノイド4630(例えば、図99参照)及び当該電チューソレノイド4630の動力を羽根部材4622に伝達する動力伝達機構(不図示)を具備する。普通電動役物460は、電チューソレノイド4630により羽根部材4622が駆動されることによって、遊技球の通過が容易な開放状態と遊技球の通過が困難な閉鎖状態との間で移行(駆動)可能に構成される。羽根部材4622が駆動されているときに当該羽根部材4622の上方を遊技球が通過すると、当該遊技球は、第2始動口440に入賞する。普通電動役物460(羽根部材4622)による開閉駆動は、普通図柄表示部71において普通図柄が特定の停止表示態様(普通当りを示す停止態様)となった場合に、所定の期間及び回数だけ行われる。
通過ゲート49は、遊技球の入賞(通過)を条件に普通抽選(以下「普通当り判定」と称することもある)の契機を与えるものである。通過ゲート49は、第1始動口420の直上に配置されており、通過ゲート49を通過した全ての遊技球が第1始動口420に入賞するように構成されている。ただし、通過ゲート49を通過した全ての遊技球が第1始動口420を通過する構成に必ずしも限定されるものではなく、通過ゲート49を通過した遊技球のうち、大部分が第1始動口420に入賞し、一部の僅かな遊技球が第1始動口420に入賞しないような構成であっても良い。
また、通過ゲート49には、通過ゲートスイッチ491が配設される(図99参照)。通過ゲート49に遊技球が通過すると、当該通過した遊技球が通過ゲートスイッチ491に検知される。通過ゲートスイッチ491に遊技球が検知されると、メインCPU101は、普通図柄の当り判定を行う。なお、通過ゲート49への遊技球の通過は、左打ちによって行われる。
遊技盤ユニット17の左下部及び右下部には、複数の一般入賞口53が配置されており、一般入賞口53に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が一般入賞口スイッチ531に検知される。一般入賞口スイッチ531に遊技球が検知されると、予め設定された数の遊技球が払出装置340から払い出され、払出口61を通って上皿26(又は、払出口63を通って下皿27)に払い出される(排出される)。なお、一般入賞口スイッチは、複数の一般入賞口に共通するスイッチとして設けても良いし、複数の一般入賞口のうちいずれの一般入賞口に入賞したかを検知できるように各々の一般入賞口に対応させて設けても良い。
なお、第2実施形態においては、第1始動口420の賞球数は3個、第2始動口440の賞球数は1個、一般入賞口53の賞球数は15個、小当り入賞口560の賞球数は15個、大入賞口540の賞球数は15個にそれぞれ設定されている。この値(賞球数)は、任意に設計変更可能である。
アウト口57は、遊技領域20の中央最下部(遊技球の流下方向における最下流位置)に配置される。アウト口57は、発射された遊技球が、いずれの始動口や入賞口にも入賞しなかった場合に、最終的に流入され、パチンコ遊技機の外部に排出される。
LEDユニット70は、遊技盤ユニット17の右下部であって、ガイドレール28の外側に配置される(図97参照)。LEDユニット70は、各種の表示部を一体化したユニット体である。具体的には、LEDユニット70は、前記各種の表示部として、普通図柄表示部71、第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74及び第1特別図柄用保留表示部75を具備する。
普通図柄表示部71は、普通図柄ゲームに対する判定(普通抽選)の結果を表示するものである。ここで、普通図柄ゲームとは、判定(普通抽選)の結果によって普通電動役物460を駆動して開放状態とするか否かを決定するゲームを指す。普通図柄表示部71は、表示LED71a・71bを具備する。表示LED71a・71bは、変動表示(可変表示)の開始条件が成立すると、交互に点灯・消灯を繰り返す変動表示を開始する。表示LED71a・71bの点灯・消灯による組み合わせ(表示パターン)は、普通図柄として表示される。表示LED71a・71bは、変動表示を開始した後、所定の期間経過後に停止表示を行う。
判定(普通抽選)の結果が当り(以下「普通当り」と称する)である場合、表示LED71a・71bの点灯・消灯の組み合わせ(普通図柄)が特定の停止表示態様となる。こうして、普通図柄が特定の停止表示態様(普通当り)で停止表示されると、普通電動役物460を開放状態とすることが決定し、普通電動役物460が所定のパターンで開閉駆動し、第2始動口440への遊技球の入賞が困難な閉鎖態様から入賞が容易な態様に変更される。
第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74は、特別図柄ゲームに対する判定(当り判定)の結果を表示するものである。ここで、特別図柄ゲームとは、判定(当り判定)の結果によって遊技状態の移行又は維持を決定するゲームを指す。
第1特別図柄表示部73は、8個のLEDからなる表示LED群73aを具備する。表示LED群73aは、第1始動口420への遊技球の入賞(始動入賞)を契機として変動表示を行うと共に、当該遊技球の入賞に基づく当り判定の結果を表示する。表示LED群73aは、変動表示の開始条件が成立すると、8個のLEDがそれぞれ点灯・消灯を繰り返す変動表示を開始する。表示LED群73aにおいて、8個のLEDの点灯・消灯による組み合わせ(表示パターン)は、特別図柄として表示される。表示LED群73aは、変動表示を開始した後、所定の期間経過後に停止表示を行う。
第1始動口420への遊技球の入賞に基づく当り判定の結果が大当りである場合、表示LED群73aの8個のLEDの点灯・消灯の組み合わせ(特別図柄)が特定の停止表示態様となる。こうして、特別図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、遊技状態の移行が決定し、シャッタ610が所定のパターンで開閉駆動し、大入賞口540に遊技球が入賞可能な遊技状態となる。なお、以下の説明では、第1始動口420への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄表示部73に変動表示される特別図柄を、第1特別図柄と称する。
第2特別図柄表示部74は、8個のLEDからなる表示LED群74aを具備する。表示LED群74aは、第2始動口440への遊技球の入賞(始動入賞)を契機として変動表示を行うと共に、当該遊技球の入賞に基づく当り判定の結果を表示する。表示LED群74aは、変動表示の開始条件が成立すると、8個のLEDがそれぞれ点灯・消灯を繰り返す変動表示を開始する。表示LED群74aにおいて、8個のLEDの点灯・消灯による組み合わせ(表示パターン)は、特別図柄として表示される。表示LED群74aは、変動表示を開始した後、所定の期間経過後に停止表示を行う。
第2始動口440への遊技球の入賞に基づく当り判定の結果が大当りである場合、表示LED群74aの8個のLEDの点灯・消灯の組み合わせ(特別図柄)が特定の停止表示態様となる。こうして、特別図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、遊技状態の移行が決定し、シャッタ610が所定のパターンで開閉駆動し、大入賞口540に遊技球が入賞可能な遊技状態となる。なお、以下の説明では、第2始動口440への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄表示部74に変動表示される特別図柄を、第2特別図柄と称する。
このように、第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74の表示LED群73a・74aにおいて、第1又は第2特別図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、通常の遊技状態(通常遊技状態)から遊技者に有利な状態である大当り遊技状態への移行が決定する。なお、第2実施形態において、当り判定は、第1始動口420への遊技球の入賞に基づく当り判定と、第2始動口440への遊技球の入賞に基づく当り判定と、が含まれる。すなわち、当り判定の結果が大当りである場合には、大入賞口540が開放されるラウンド遊技が所定ラウンド数にわたって実行される大当り遊技状態に移行され、当り判定の結果が小当りである場合には、小当り入賞口560が開放される小当り遊技が実行される小当り遊技状態に移行される。
第1特別図柄用保留表示部75は、保留されている第1特別図柄の変動表示の実行回数(以下、「第1特別図柄の変動表示の保留数」と称する)を表示するものである。第1特別図柄用保留表示部75は、表示LED75a・75b・75c・75dを具備する。第1特別図柄用保留表示部75は、表示LED75a・75b・75c・75dの点灯・消灯によって第1特別図柄の変動表示の保留数を表示する。
なお、詳細は後述するが、第2特別図柄の変動表示の実行回数については保留されない。すなわち、メインCPU101は、第2始動口440に遊技球が入賞したときに、第2始動口入賞が有効であるか否かを判別し、第2始動口入賞が有効でなければ、第2始動口440への入賞に基づいて後述する乱数値(大当り判定用乱数値や図柄乱数値)が抽出(取得)されたとしても破棄され、これらの乱数値が後述の第2特別抽選に供されることがない。なお、第2始動口入賞が有効であると判別される条件については後述する。
[2-1-2.電気的構成]
次に、図99を用いて、パチンコ遊技機の制御回路について説明する。図99は、第2実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。図99が図9と主として異なる点は、例えば、図9では小当り入賞口ソレノイド520及び小当り入賞口スイッチ521が主制御回路100に接続されていないのに対し、図99ではこれらが主制御回路100に接続されている点や、図9では普通図柄用保留表示部72及び第2特別図柄用保留表示部76が主制御回路100に接続されてるのに対し、図99ではこれらが主制御回路100に接続されていない点等である。
図99に示すように、パチンコ遊技機は、主に、遊技の制御を行う主制御回路100と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路200と、払出・発射制御回路300と、電源供給回路338と、から構成される。
主制御回路100は、メインCPU101、メインROM102(読み出し専用メモリ)及びメインRAM103(読み書き可能メモリ)等を具備しており、主基板ケース内に収容されている。
メインCPU101には、メインROM102や、メインRAM103等が接続される。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM102には、メインCPU101によりパチンコ遊技機の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。
メインRAM103は、メインCPU101の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有し、無通電状態であっても書き込まれた情報を記憶保持可能である。なお、第2実施形態においては、メインCPU101の一時記憶領域としてメインRAM103を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
メインRAM103には、特別図柄ゲームの各種データを記憶する記憶領域が設けられる。
また、主制御回路100は、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路104や、I/Oポート105、コマンド出力ポート106、バックアップコンデンサ107等を具備する。初期リセット回路104は、メインCPU101に接続される。I/Oポート105は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU101に送信したり、メインCPU101からの出力信号を各種の装置に送信したりするものである。コマンド出力ポート106は、メインCPU101からのコマンドをサブ制御回路200に送信するものである。バックアップコンデンサ107は、電断(電源OFF)時において、例えばメインRAM103に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM103に記憶されている各種データを保持するものである。
また、主制御回路100には、各種の装置(部材)が接続されている。
例えば、主制御回路100には、普通図柄表示部71や、第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74、第1特別図柄用保留表示部75、普通電動役物460の羽根部材4622を駆動する電チューソレノイド4630、シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620等が接続されている。主制御回路100は、信号を送信することにより、これらの装置(部材)の動作を制御することができる。また、主制御回路100には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する機能等を有する呼出装置(不図示)や、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ700にデータ送信するために用いる外部端子板323が接続されている。
また、主制御回路100には、第1始動口スイッチ421や、第2始動口スイッチ441、通過ゲートスイッチ491、小当り入賞口スイッチ521、大入賞口スイッチ541、一般入賞口スイッチ531、性能表示モニタ334等が接続されている。主制御回路100には、これらの部材で遊技球が検知された場合に、当該部材から所定の検知信号が供給される。また、主制御回路100には、電断時におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ330等が接続されている。なお、第1実施形態と異なり、普通図柄用保留表示部や第2特別図柄用保留表示部は構成として存在していないが、異なる機種で各種部品を流用できるように、主制御回路100に接続されずに普通図柄用保留表示部や第2特別図柄用保留表示部が存在していても良い。
[2-1-2-1.始動情報の保留領域]
次に、図100を用いて、変動開始条件が成立するまで特別図柄の始動情報が保存されるバッファ領域について説明する。図100は、メインRAM103の始動情報を保存するバッファ領域の構成を示す図であり、(A)その一例を示す図、(B)他の例を示す図である。
なお、この明細書において、特別図柄の変動開始条件すなわち特別抽選を実行することができる条件を変動開始条件と称する。
図100(A)に示されるように、メインRAM103は、第1特別図柄の始動情報(以下「第1始動情報」と称する)を変動開始条件が成立するまで保存するバッファ領域として保留領域を有するが、第2特別図柄の始動情報(以下「第2始動情報」と称する)を保存する保留領域は有していない。以下に詳述する。
先ず、第1始動口420に遊技球が入賞すると、メインCPU101は、第1始動口入賞が有効であるか否かを判別し、第1始動口入賞が有効であれば、第1始動情報を保留領域に保存する。第1始動口入賞が有効でなければ、メインCPU101は、所定数(第2実施形態では3個)の遊技球を賞球として払い出すものの、取得された第1始動情報を保留領域に保存せずに破棄する。ただし、第1始動情報は、第1始動口入賞が有効でないときには取得しないようにしても良い。
保留領域は、変動開始条件が成立するまで第1始動情報を保存する領域であり、最大で4個まで保留できるように、第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域及び第4保留領域を有する。
第1始動口入賞は、第1保留領域~第4保留領域のうち一つ以上の保留領域に第1始動情報を保存できる条件が成立していれば有効と判別され、例えば、第1保留領域~第4保留領域の全部に第1始動情報が保存されていて空きがないときには有効でないと判別される。
変動開始条件が成立すると、メインCPU101は、第1保留領域に保存されている第1始動情報を、メインRAM103の保留領域とは異なる変動開始領域(図示せず)に転送する。変動開始領域は、変動開始条件が成立したときに、特別抽選に供される始動情報を格納する領域である。したがって、メインCPU101は、変動開始領域に第1始動情報が格納されている場合には、変動開始領域に格納されている第1始動情報を用いて第1特別抽選を行い、この第1特別抽選の結果に基づいて第1特別図柄の変動表示を実行する。
なお、変動開始条件は、特別抽選及び特別図柄の変動表示を実行することができる状態となったときに成立する条件であり、第2実施形態のパチンコ遊技機では、少なくとも、大当り遊技状態中(インターバルも含む)、小当り遊技状態中(インターバルも含む)又は特別図柄の変動表示中(インターバルも含む)中には成立しない。
上述したように、第2始動口440への遊技球の入賞によって取得した第2始動情報を保存する領域は存在しない。第2始動口440に遊技球が入賞すると、メインCPU101は、第2始動口入賞が有効であるか否かを判別し、第2始動口入賞が有効であれば、取得した第2始動情報を、上述した変動開始領域に格納する。第2始動口入賞が有効でなければ、メインCPU101は、所定数(第2実施形態では1個)の遊技球を賞球として払い出すものの、取得された第2始動情報を変動開始領域に格納せずに破棄する。ただし、第2始動情報は、第2始動口入賞が有効でないときには取得しないようにしても良い。
第2始動口入賞は、変動開始条件が成立しているときに限り有効と判別される。
メインCPU101は、変動開始領域に第2始動情報が格納されている場合には、変動開始領域に格納されている第2始動情報を用いて第2特別抽選を行い、この第2特別抽選の結果に基づいて第2特別図柄の変動表示を実行する。
なお、メインCPU101は、変動開始領域に格納されている始動情報が、第1始動情報であるか第2始動情報であるかを判別することができる。
次に、図100(B)を用いて、変動開始条件が成立するまで特別図柄の始動情報が保存されるバッファ領域の他の例について説明する。
図100(B)に示されるように、メインRAM103は、第1始動情報を変動開始条件が成立するまで保存する保留領域と、保留機能はないものの第2始動情報を一時的に保存する仮保存領域とを有する。第1始動口420に遊技球が入賞したときのメインCPU101による処理は図100(A)と同様であるが、第2始動口440に遊技球が入賞したときのメインCPU101による処理は図100(A)と異なる。
第2始動口440に遊技球が入賞すると、メインCPU101は、第2始動口入賞が有効であるか否か(すなわち変動開始条件が成立しているか否か)を判別し、第2始動口入賞が有効であれば、第2始動情報を仮保存領域に保存する。第2始動口入賞が有効でなければ、メインCPU101は、所定数(第2実施形態では1個)の遊技球を賞球として払い出すものの、取得された第2始動情報を仮保存領域に保存せずに破棄する。
仮保存領域に第2始動情報が保存されているとき、メインCPU101は、第1保留領域に保存されている第1始動情報を変動開始領域に転送する処理と同様に、仮保存領域に保存されている第2始動情報を変動開始領域に転送する処理を行う。
メインCPU101は、変動開始領域に第1始動情報が格納されている場合には、この第1始動情報を用いて第1特別抽選及び第1特別図柄の変動表示を実行し、変動開始領域に第2始動情報が格納されている場合には、この第2始動情報を用いて第2特別抽選及び第2特別図柄の変動表示を実行する。これにより、仮保存領域に記憶された第2始動情報を変動開始領域に転送するといった処理と、第1保留領域に保存された第1始動情報を変動開始領域に転送する処理とを共通化することができ、制御負荷を軽減することができる。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動情報が保存される保留領域、及び、第1始動情報または第2始動情報は、いずれもメインRAM103のバッファ領域であるが、必ずしもメインRAM103が保留領域及び変動開始領域を有しているものに限られず、例えば、メインCPU101が内蔵するメモリが保留領域及び変動開始領域を有していてもよいし、これらのうちいずれか一方をメインRAM103のバッファ領域とし、他方をメインCPU101が内蔵するメモリの領域としても良い。
また、第2実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動口入賞が有効であると判別されたときは第1始動情報が保留領域に保留され、第2始動口入賞が有効であると判別されたときは変動開始条件が成立しているときに限り有効と判別される。すなわち、第1始動情報については保留されるものの、第2始動情報については保留されないように構成されている。ただし、必ずしもこれに限られず、第1始動口入賞が有効であると判別されたときのメインCPU101による処理を、第2始動口入賞が有効であると判別されたときと同様にしても良い。すなわち、第1始動情報及び第2始動情報のいずれについても保留されないように構成し、第1始動口420に遊技球が入賞したとしても、メインCPU101は、変動開始条件が成立しているときに限り第1始動口入賞を有効と判別するようにしても良い。
[2-2.機能フロー]
次に、図101を用いて、第2実施形態に係るパチンコ遊技機の機能フローについて説明する。図101は、第2実施形態に係るパチンコ遊技機の機能フローを示す図である。図101が図10と異なる点は、図10では、当り判定の処理として大当り判定して行われないが、図101では、当り判定の処理として大当り判定及び小当り判定が行われる点である。
図101に示すように、パチンコゲームは、ユーザの操作により遊技球が発射され、その遊技球が各種入賞した場合に遊技球の払出制御処理が行われるゲームである。また、パチンコゲームには、特別図柄を用いる特別図柄ゲーム、普通図柄を用いる普通図柄ゲームが含まれる。
特別図柄ゲームにおいて「大当り」または「小当り」となったときや、普通図柄ゲームにおいて「普通当り」となったときには、相対的に、遊技球が入賞する可能性が増大し、遊技球の払出制御処理が行われ易くなる。
また、各種入賞には、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の変動表示が行われるための一つの条件である特別図柄始動入賞や、普通図柄ゲームにおいて普通図柄の変動表示が行われるための一つの条件である普通図柄始動入賞も含まれる。
以下、特別図柄ゲーム及び普通図柄ゲームの処理フローの概要を説明する。特別図柄ゲーム及び普通図柄ゲームは、メインCPU101により制御処理として実行される。
(1)特別図柄ゲームにおいて特別図柄始動入賞があった場合には、各種カウンタ(例えば大当り判定用カウンタや図柄決定用カウンタ)からそれぞれ始動情報(例えば大当り判定用乱数値や図柄乱数値等の各種乱数値)が抽出(取得)される。第1特別図柄の始動情報が抽出されたとき、第1始動口入賞が有効であれば抽出された第1始動情報が保留領域に保存され、第1始動口入賞が有効でなければ抽出された第1始動情報は破棄される。また、第2特別図柄の始動情報が抽出されたとき、第2始動口入賞が有効であれば抽出された第2始動情報は変動開始領域に格納され、第2始動口入賞が有効でなければ抽出された第2始動情報は格納されずに破棄される(図101に示す特別図柄ゲーム中の特別図柄始動入賞処理のフロー参照)。
また、図101に示すように、特別図柄ゲーム中の特別図柄制御処理では、最初に、特別図柄の変動表示を開始する条件が成立したか否かが判別される。この判別処理では、例えば、大当り遊技状態中でないか否か、小当り遊技中でないか否か、特別図柄の変動表示が実行中でないか否か等の一定の条件が成立しているか否かを判別し、これら一定の条件が成立していると、変動開始条件が成立したと判別する。
次いで、特別図柄の変動表示を開始する場合、特別図柄の当り判定処理(特別抽選)が行われる。この特別抽選では、大当り判定用カウンタから抽出された大当り判定用乱数値が参照され、特別図柄の当り判定が行われる(先ずは「大当り」とするか否かの大当り判定が行われ、「大当り」でなければ「小当り」とするか否かの小当り判定が行われる)。その後、停止図柄決定処理が行われる。この処理では、図柄決定用カウンタから抽出された図柄乱数値と、上述した特別図柄の当り判定の結果とが参照され、停止表示させる特別図柄を決定する。
次いで、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、変動パターン決定用カウンタからリーチ判定用乱数及び演出選択用乱数の乱数値が抽出され、その乱数値と、上述した特別図柄の当り判定の結果と、上述した停止表示させる特別図柄とが参照され、特別図柄の変動パターン(可変表示パターン)を決定する。特別図柄の変動パターンは、詳細は後述するが、変動パターンテーブル番号設定テーブル(後述する図107参照)を参照して変動パターンテーブル番号を設定し、設定された変動パターンテーブル番号に対応する変動パターンテーブル(後述する図108参照)を参照して決定される。
そして、変動表示制御処理が終了し、特別図柄が「大当り」を示す態様で表示されると、大当り遊技状態に制御される大当り遊技制御処理が実行される。また、変動表示制御処理が終了し、「小当り」を示す態様が表示されると、小当り遊技状態に制御される小当り遊技制御処理が実行される。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、上述した各種入賞の可能性が増大する。一方、「大当り」を示す態様及び「小当り」を示す態様のいずれも表示されなかった場合には、大当り遊技制御処理及び小当り遊技制御処理のいずれも実行されない。
大当り遊技制御処理又は小当り遊技制御処理が終了した場合には、遊技状態を非特定遊技状態に移行させるための遊技状態移行制御処理が行われる。この遊技状態移行制御処理により移行された後の遊技状態では、大当り遊技状態及び小当り遊技状態のいずれでもない非特定遊技状態の管理が行われる。
非特定遊技状態としては、例えば、上述した大当り判定において、所定の確率で「大当り」と判定される遊技状態(以下、「通常遊技状態」という)や、「大当り」と判定される確率が通常遊技状態よりも増大する遊技状態(以下、「高確率遊技状態」という)や、普通電動役物460にかかわる制御や特別図柄の変動時間にかかわる制御が変更される遊技状態(以下、「時短遊技状態」という)などが挙げられる。その後、次遊技として、特別図柄の変動表示を開始させるか否かの判別処理を行い、上述した特別図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機において、例えば第1特別図柄の変動表示中のように変動開始条件が成立していないときに遊技球が始動入賞した場合には、該始動入賞時に抽出される第1始動情報(大当り判定用乱数値、図柄乱数値等)は、変動開始条件が成立するまで記憶される。このように、変動開始条件が成立するまで第1始動情報を記憶することを「保留」という。
すなわち、変動開始条件が成立していないときに遊技球が第1始動口420に始動入賞した場合には、該始動入賞に対応する第1特別図柄の変動表示の実行が保留され、現在実行されている特別図柄の変動表示終了後に、保留されている第1特別図柄の変動表示が順に開始される。以下では、保留されている第1特別図柄についての第1始動情報を「保留球」ともいう。
また、第2実施形態のパチンコ遊技機では、2種類の特別図柄始動入賞(第1始動口入賞及び第2始動口入賞)を設けているが、第1始動口420に遊技球が入賞した場合に限り、最大4個まで第1特別図柄の変動表示の実行を保留することができる。一方、第2始動口440に遊技球が入賞したとしても、第2特別図柄の変動表示の実行は保留されない。
なお、図101には示されていないが、第2実施形態のパチンコ遊技機は、上述した保留球の情報に基づいて保留球の当落(「大当り」当選の有無)を判定し、さらに、その判定結果に基づいて所定の演出を行う機能、すなわち先読み演出機能を備えている。
(2)普通図柄ゲームにおいて普通図柄始動入賞があった場合には、普通当り判定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値が記憶される(図101に示す普通図柄ゲーム中の普通図柄始動入賞処理のフロー参照)。
また、図101に示すように、普通図柄ゲーム中の普通図柄制御処理では、最初に、普通図柄の変動表示を開始する条件が成立したか否かが判別される。この判別処理では、普通図柄始動入賞によって乱数値が記憶されているか否かが参照され、乱数値が記憶されていることを一つの条件として、普通図柄の変動表示を開始する条件が成立したと判別する。
次いで、普通図柄の変動表示を開始する場合、普通当り判定用カウンタから抽出された乱数値が参照され、「普通当り」とするか否かの普通当り判定が行われる。その後、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、普通当り判定の結果が参照され、普通図柄の変動パターンを決定する。
次いで、決定された普通当り判定の結果、及び、普通図柄の変動パターンが参照され、普通図柄の変動表示の制御を行う変動表示制御処理が実行される。
変動表示制御処理が終了すると、「普通当り」となるか否かが判定される。この判定処理において、「普通当り」となると判定されると、普通当り遊技を行う普通当り遊技制御処理が実行される。
普通当り遊技制御処理では、上述した各種入賞の可能性、特に、特別図柄ゲームにおける遊技球の特別図柄始動入賞の可能性が増大する。「普通当り」とならないと判定されると、普通当り遊技制御処理が実行されない。その後、再度、普通図柄の変動表示を開始させるか否かの判別処理を行い、その後は、上述した普通図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
上述のように、パチンコゲームでは、特別図柄ゲームにおいて「大当り」となるか否か、遊技状態の移行状況、普通図柄ゲームにおいて「普通当り」となるか否か等の条件により、遊技球の払出制御処理の行われ易さが変化する。
なお、第2実施形態において、各種の乱数値の抽出方式としては、メインCPU101によりプログラムを実行することによって所定の範囲(幅)内で乱数値を生成するソフト乱数方式を用いる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、例えば、パチンコ遊技機が、所定周期で乱数が更新される乱数発生器を備える場合には、その乱数発生器におけるカウンタ(いわゆる、リングカウンタ)から乱数値を抽出するハード乱数方式を、上述した各種乱数値の抽出方式として採用してもよい。
なお、ハード乱数方式を用いる場合は、所定周期とは異なるタイミングで、乱数値の初期値を決定することによって、所定周期で同じ乱数値が抽出されることを防止することができる。
[2-3.パチンコ遊技機の基本仕様]
次に、図102~図108を用いて、パチンコ遊技機の基本仕様について説明する。図102はパチンコ遊技機の大当り及び小当りの確率を示すテーブルの一例、図103はパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例、図104は、非特定遊技状態における各遊技状態の一例を説明するための表、図105はパチンコ遊技機の特別図柄の判定結果が大当りであるときの大当り図柄判定テーブルの一例、図106はパチンコ遊技機の特別図柄の判定結果が小当りであるときの小当り図柄判定テーブルの一例、図107はパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブル番号設定テーブルの一例、図108はパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブル(変動時間決定テーブル)の一例である。図示しない当り乱数判定テーブルを含めて、特別図柄判定テーブル、大当り図柄判定テーブル、小当り図柄判定テーブル、変動パターンテーブル番号設定テーブル及び変動パターンテーブル等のテーブルはメインROM102に記憶される。なお、第2実施形態のパチンコ遊技機の基本仕様は、第1実施形態のパチンコ遊技機1と異なっており、以下に説明する。
図102に示される大当り及び小当りの確率について説明するにあたり、先ず、パチンコ遊技機における遊技の流れについて簡単に説明する。
メインCPU101(図99参照(以下同様))は、通過ゲート49(例えば図97参照)への遊技球の通過を検出すると、普通当り判定用カウンタから乱数を抽出し、抽出された乱数を用いて普通当り判定を行い、この普通当り判定の結果に基づいて普通図柄の変動表示(可変表示)を行う。詳細は後述するが、第2実施形態では、普通当り判定において「普通当り」となる確率(以下「普通当り確率」と称する)は略100%である。また、普通図柄の変動表示中に遊技球が通過ゲート49を通過したときは、抽出された乱数は破棄され、普通当り判定及び普通図柄の変動表示の実行にかかる保留は行われない。ただし、普通当り確率は略100%に限定されるものではなく、例えば100%や95%等であっても良い。また、普通図柄の変動表示中に遊技球が通過ゲート49を通過したときに普通当り判定及び普通図柄の変動表示の実行にかかる保留が行われるようにしても良い。なお、乱数の抽出及び普通当り判定は、特別図柄の変動表示中、大当り遊技状態中及び小当り遊技状態中のいずれであっても行われる。
第2実施形態のパチンコ遊技機では、上述したとおり、通過ゲート49を通過した全ての遊技球は、第1始動口420に入賞するように構成されている。
メインCPU101は、第1始動口420(例えば図97参照)への遊技球の入賞すなわち第1始動口スイッチ421への遊技球の通過を検出すると、大当り判定用カウンタから第1特別図柄の大当り判定用乱数等の第1始動情報を抽出し、第1始動口入賞が有効であれば、抽出された第1始動情報を保留領域に保存する。そして、変動開始条件が成立すると、保留領域のうち第1保留領域に保存されている第1始動情報を変動開始領域に転送(格納)し、メインRAM103に記憶される第1特別図柄の当り乱数判定テーブル(図示せず)を参照して、第1始動情報を用いた第1特別抽選(第1特別図柄の大当り判定及び小当り判定)を行う。一方、第1始動口入賞が有効でなければ、メインCPU101は、抽出された第1始動情報を破棄する。なお、第1始動情報の抽出は、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されているときであっても行われるが、抽出された第1始動情報は変動開始条件が成立するまで保留され、第1特別抽選及び第1特別図柄の変動表示は、第1始動開始条件が成立したことに基づいて実行される。
メインCPU101は、第2始動口440(例えば図97参照)への遊技球の入賞すなわち第2始動口スイッチ441への遊技球の通過を検出すると、大当り判定用カウンタから第2特別図柄の大当り判定用乱数等の第2始動情報を抽出する。メインCPU101は、第2始動口入賞が有効であれば、抽出された第2始動情報を保留せずに変動開始領域に格納し、メインRAM103に記憶される第2特別図柄の当り乱数判定テーブル(図示せず)を参照して、第2始動情報を用いた第2特別抽選(第2特別図柄の大当り判定及び小当り判定)を行う。一方、第2始動口入賞が有効でなければ、メインCPU101は、抽出された第2始動情報を破棄する。すなわち、第2始動情報の抽出は、第1特別図柄の変動表示中、第2特別図柄の変動表示中、大当たり遊技状態や小当り遊技状態に制御されているときであっても行われるが、この場合の第2始動口入賞は有効ではないため、抽出された第2始動情報は第2特別抽選に供されずに破棄される。
第1特別抽選が行われると、「大当り」、「小当り」および「ハズレ」のいずれかに決定される。また、第2特別抽選が行われた場合にも、「大当り」、「小当り」および「ハズレ」のいずれかに決定される。メインROM102に記憶される第1特別図柄の当り乱数判定テーブルおよび第2特別図柄の当り乱数判定テーブル(いずれも図示せず)には、それぞれ、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」「小当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」及び「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
第2実施形態では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数の総乱数は8192である。すなわち、上記の大当り判定用乱数は0~8191の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。大当り確率は、大当り判定用乱数の範囲に対する大当り判定値データの数によって定められ、小当り確率は、大当り判定用乱数の範囲に対する小当り判定値データの数によって定められる。なお、大当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更することができ、例えば0~65535の範囲(幅)で発生するようにしても良い。
なお、確変フラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、遊技状態が「高確率遊技状態」であるか否かを管理するためのフラグである。遊技状態が「高確率遊技状態」である場合には、確変フラグは「1」(確変フラグON)となり、「低確率遊技状態」である場合には、確変フラグは「0」(確変フラグOFF)となる。
また、時短フラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、遊技状態が「時短遊技状態」であるか否かを管理するためのフラグである。遊技状態が「時短遊技状態」である場合には、時短フラグは「1」(時短フラグON)となり、「非時短遊技状態」である場合には、時短フラグは「0」(時短フラグOFF)となる。なお、時短遊技状態では、時短回数もメインCPU101によって管理されており、特別図柄が1回変動する毎に、時短回数が1減算される。
なお、詳細は後述するが、メインCPU101は、時短フラグがONである時短遊技状態と時短フラグがOFFである非時短遊技状態とで、普通電動役物460にかかわる制御及び特別図柄の変動時間にかかわる制御を異ならせている。普通電動役物460にかかわる制御としては、例えば、普通電動役物460の開放時間、普通図柄の変動時間及び普通当り確率のうち少なくとも一つ以上の制御を、外観では把握できない程度に時短遊技状態と非時短遊技状態とで異ならせている。また、特別図柄の変動時間にかかわる制御としては、例えば、特別図柄の変動時間の平均を、時短遊技状態と非時短遊技状態とで異ならせている。
ただし、時短遊技状態と非時短遊技状態とで、普通電動役物460にかかわる制御及び特別図柄の変動時間にかかわる制御の両方を異ならせることは必須ではない。例えば、時短遊技状態と非時短遊技状態とで、イ)普通電動役物460にかかわる制御を同じとし、特別図柄の変動時間にかかわる制御だけを異ならせるようにしても良いし、ロ)普通電動役物460にかかわる制御を異ならせて、特別図柄の変動時間にかかわる制御を同じとしても良いし、ハ)普通電動役物460にかかわる制御(普通電動役物460の開放時間、普通図柄の変動時間、普通当り確率等)のうちいずれか一部のみの制御を異ならせるようにしても良い。上記ハ)の場合、特別図柄の変動時間にかかわる制御は、時短遊技状態と非時短遊技状態とで同じであっても良いし異ならせても良い。
第2実施形態のパチンコ遊技機において、メインCPU101は、大入賞口540が開放制御されるラウンド遊技を所定ラウンド数にわたって実行される大当り遊技状態、小当り入賞口560が開放制御される小当り遊技状態、または、大当り遊技状態及び小当り遊技状態のいずれでもない非特定遊技状態に制御する。非特定遊技状態には、確変フラグおよび時短フラグのいずれもがOFFの通常遊技状態と、確変フラグON且つ時短フラグONの高確時短遊技状態と、確変フラグOFF且つ時短フラグONの低確時短遊技状態と、確変フラグON且つ時短フラグOFFの高確非時短遊技状態とがあり、メインCPU101は、非特定遊技状態において、通常遊技状態、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態及び高確非時短遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御する。非特定遊技状態における各遊技状態の詳細については後述する。
メインCPU101は、第1始動口420(例えば図97参照)への遊技球の入賞を検出して第1特別図柄の大当り判定用乱数等の第1始動情報を抽出すると、第1始動口入賞が有効であるか否かを判別し、第1始動口入賞が有効であれば当該抽出した第1始動情報を、第1特別図柄の変動表示が開始されるまで第1始動情報として保留する。そして、変動開始条件が成立して第1特別図柄の変動表示を開始するときに、第1特別抽選を行い、大当りであるか小当りであるかハズレであるかを決定する。また、第1始動口420(例えば図97参照)への遊技球の入賞を検出して第1始動情報を抽出したとしても、第1始動口入賞が有効でなければ、当該抽出した第1始動情報を保留せず(第1特別抽選にも用いず)に破棄する。
メインCPU101は、第2始動口440(例えば図97参照)への遊技球の入賞を検出して第2特別図柄の大当り判定用乱数等の第2始動情報を抽出すると、第2始動口入賞が有効であるか否かを判別し、第2始動口入賞が有効であれば当該抽出した第2始動情報を用いた第2特別抽選を行い、大当りであるか小当りであるかを決定する。第2実施形態では、第2特別抽選の結果が「ハズレ」となる確率が極めて小さい(例えば8192分の1)。ただし、これに代えて、第2特別抽選の結果に「ハズレ」が含まれていなくても良い(すなわち第2特別抽選の結果が「ハズレ」となる確率が0であっても良い)。また、第2始動口440(例えば図97参照)への遊技球の入賞を検出して第2始動情報を抽出したとしても、第2始動口入賞が有効でなければ、当該抽出した第2始動情報を第2特別抽選に用いずに破棄する。
[2-3-1.大当り確率]
図102に示されるように、第1特別抽選においては、セットされている設定値に応じて大当り確率が異なっている。大当り確率が相対的に低い通常遊技状態や低確時短遊技状態(確変フラグOFF)であるとき、設定値毎の大当り確率は、設定1で8192分の26(約315分の1)、設定2で8192分の27(約303分の1)、設定3で8192分の28(約293分の1)、設定4で8192分の29(約282分の1)、設定5で8192分の30(約273分の1)、設定6で8192分の31(約264分の1)となっている。また、大当り確率が相対的に高い高確時短遊技状態や高確非時短遊技状態(確変フラグON)であるとき、設定値毎の大当り確率は、設定1で8192分の130(約63分の1)、設定2で8192分の135(約61分の1)、設定3で8192分の140(約59分の1)、設定4で8192分の145(約56分の1)、設定5で8192分の150(約55分の1)、設定6で8192分の155(約53分の1)となっている。なお、小当り確率は、確変フラグがONであるか否か及び設定値にかかわらず共通であり、8192分の25(約328分の1)と、確変フラグがOFFであるときの大当り確率とほぼ同じ確率となっている。ただし、小当り確率を、低設定よりも高設定の方が高くなるように、設定値毎に異なる確率にしても良い。
また、第2特別抽選においても、セットされている設定値に応じて大当り確率が異なっている。具体的には、大当り確率が相対的に低い通常遊技状態や低確時短遊技状態(確変フラグOFF)であるとき、設定値毎の大当り確率は、設定1で8192分の26(約315分の1)、設定2で8192分の27(約303分の1)、設定3で8192分の28(約293分の1)、設定4で8192分の29(約282分の1)、設定5で8192分の30(約273分の1)、設定6で8192分の31(約264分の1)となっている。また、大当り確率が相対的に高い高確時短遊技状態や高確非時短遊技状態(確変フラグON)であるとき、設定値毎の大当り確率は、設定1で8192分の130(約63分の1)、設定2で8192分の135(約61分の1)、設定3で8192分の140(約59分の1)、設定4で8192分の145(約56分の1)、設定5で8192分の150(約55分の1)、設定6で8192分の155(約53分の1)となっている。なお、小当り確率は、確変フラグがONであるか否か及び設定値にかかわらず共通であり、8192分の8036(約1.02分の1)となっている。ただし、図102に示されるように、第2特別抽選の小当り確率は、第1特別抽選の小当り確率と顕著に異なる。
なお、第1特別抽選と第2特別抽選とでは、設定に応じて定められる大当り確率が同じである。すなわち、設定値が同じであれば、第1特別抽選における大当り確率と、第2特別抽選における大当り確率とが同じである。例えば設定3であれば、第1特別抽選における大当り確率は確変フラグがOFFのときで8192分の28(確変フラグがONのときで8192分の140)であり、この大当り確率は、第2特別抽選における大当り確率(確変フラグがOFFのときで8192分の28、確変フラグがONのときで8192分の140)と同じである。ただし、小当り確率については、低設定よりも高設定の方が高くなるように設定値毎に異なる確率にしても良い。
また、第2実施形態でも、設定値が設定1~設定6の6段階であるが、必ずしも6段階である必要はなく、複数段階であれば任意に定めることができる。
[2-3-1.特別図柄判定テーブル]
図103は、上述した通り、主制御回路100のメインROM102に記憶されている特別図柄判定テーブル(第1特別図柄、第2特別図柄)の一例である。特別図柄判定テーブル(第1特別図柄、第2特別図柄)は、第1始動口420あるいは第2始動口440に遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」及び「図柄指定コマンド」を決定するために参照される。「当り時選択図柄コマンド」は、大当りまたは小当りであるときの当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の変動停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
第2実施形態の特別図柄判定テーブル(第1特別図柄)において、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「0」~「19」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z0」に決定し(「z0」の選択確率:100分の20)、図柄指定コマンドを「zA1」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「20」~「39」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z1」に決定し(「z1」の選択確率:100分の20)、図柄指定コマンドを「zA2」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「40」~「51」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z2」に決定し(「z2」の選択確率:100分の12)、図柄指定コマンドを「zA2」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「52」~「58」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z3」に決定し(「z3」の選択確率:100分の7)、図柄指定コマンドを「zA2」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「59」~「64」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z4」に決定し(「z4」の選択確率:100分の6)、図柄指定コマンドを「zA2」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「65」~「79」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z5」に決定し(「z5」の選択確率:100分の15)、図柄指定コマンドを「zA3」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「80」~「89」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z6」に決定し(「z6」の選択確率:100分の10)、図柄指定コマンドを「zA3」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「90」~「99」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z7」に決定し(「z7」の選択確率:100分の10)、図柄指定コマンドを「zA3」に決定する。
また、特別図柄判定テーブル(第1特別図柄)において、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「0」~「3」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z8」に決定し(「z8」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA4」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「4」~「7」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z9」に決定し(「z9」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA4」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「8」~「11」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z10」に決定し(「z10」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA4」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「12」~「15」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z11」に決定し(「z11」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA4」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「16」~「19」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z12」に決定し(「z12」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA4」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「20」~「23」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z13」に決定し(「z13」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA4」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「24」~「27」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z14」に決定し(「z14」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA4」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「28」~「31」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z15」に決定し(「z15」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA4」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「32」~「35」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z16」に決定し(「z16」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA4」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「36」~「39」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z17」に決定し(「z17」の選択確率:100分の4)、図柄指定コマンドを「zA5」に決定する。また、小当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「40」~「99」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z18」に決定し(「z18」の選択確率:100分の60)、図柄指定コマンドを「zA6」に決定する。
なお、特別図柄判定テーブル(第1特別図柄)において、ハズレ判定値データが得られた場合、メインCPU101は、いずれの当り時選択図柄コマンドにも決定せず、図柄指定コマンドを「zA7」に決定する。
また、特別図柄判定テーブル(第2特別図柄)において、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「0」~「54」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z19」に決定し(「z19」の選択確率:100分の55)、図柄指定コマンドを「zA2」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「55」~「59」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z20」に決定し(「z20」の選択確率:100分の5)、図柄指定コマンドを「zA2」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「60」~「62」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z21」に決定し(「z21」の選択確率:100分の3)、図柄指定コマンドを「zA2」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「63」~「64」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z22」に決定し(「z22」の選択確率:100分の2)、図柄指定コマンドを「zA2」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「65」~「79」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z23」に決定し(「z23」の選択確率:100分の15)、図柄指定コマンドを「zA3」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「80」~「89」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z24」に決定し(「z24」の選択確率:100分の10)、図柄指定コマンドを「zA3」に決定する。また、大当り判定値データが得られた場合であって図柄乱数値が「90」~「99」のいずれかである場合、メインCPU101は、当り時選択図柄コマンドを「z25」に決定し(「z25」の選択確率:100分の10)、図柄指定コマンドを「zA3」に決定する。
また、特別図柄判定テーブル(第2特別図柄)において、小当り判定値データが得られた場合、メインCPU101は、図柄乱数値が「0」~「99」のいずれかであったとしても、当り時選択図柄コマンドを「z26」に決定し(「z26」の選択確率:100分の100)、図柄指定コマンドを「zA8」に決定す。
なお、特別図柄判定テーブル(第2特別図柄)において、ハズレ判定値データが得られた場合には、メインCPU101は、いずれの当り時選択図柄コマンドにも決定せず、図柄指定コマンドを「zA9」に決定する。
[2-3-2.非特定遊技状態における各遊技状態]
ここで、非特定遊技状態における各遊技状態について、図104を参照して説明する。図104は、上述した通り、非特定遊技状態における各遊技状態の一例を説明するための表である。なお、図104に示される特定遊技状態には、通常遊技状態、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態及び高確非時短遊技状態がある。これら4つの遊技状態を、以下において、遊技状態(大分類)と称する。
図104に示されるように、確変フラグOFF且つ時短フラグOFFであるとき、メインCPU101は、遊技状態(大分類)を通常遊技状態に制御する。また、確変フラグON且つ時短フラグONであるとき、メインCPU101は、遊技状態(大分類)を高確時短遊技状態に制御する。また、確変フラグOFF且つ時短フラグONであるとき、メインCPU101は、遊技状態(大分類)を低確時短遊技状態に制御する。また、確変フラグON且つ時短フラグOFFであるとき、メインCPU101は、遊技状態(大分類)を高確非時短遊技状態に制御する。
上記の通常遊技状態には、遊技状態(中分類)として、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が通常遊技状態のなかで最も低いローゲーム状態(以下「LG状態」と称する)と、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値がLGよりも高いハイゲーム状態(以下「HG状態」と称する)とがある。ただし、HG状態であったとしても、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値は1より小さい。
さらに、上記のHG状態には、遊技状態(小分類)として、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が通常遊技状態のなかで最も高いビッグハイゲーム状態(以下「BHG状態」と称する)と、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値がBHG状態よりも低いもののLG状態よりも高いミドルハイゲーム状態(以下「MHG状態」と称する)と、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値がMHGよりも低いもののLG状態よりも高いスモールハイゲーム状態(以下「SHG状態」と称する)とがある。なお、遊技状態(小分類)として、BHG状態、MHG状態及びSHG状態のうちいずれに制御されるかは、後述する遊技モードによって決まる。例えば、小当り図柄判定テーブル(図106参照)に示される当り時選択図柄コマンドが「z8」の小当りに当選したとき、メインCPU101は、小当り遊技状態が終了したのちの遊技モードを8にセットし、小当り遊技状態が終了してから100回の遊技(特別図柄の変動表示)が実行されるまでSHG状態に制御する。また、小当り図柄判定テーブルに示される当り時選択図柄コマンドが「z13」の小当りに当選したとき、メインCPU101は、小当り遊技状態が終了したのちの遊技モードを13にセットし、小当り遊技状態が終了してから10回の遊技が実行されるまでSHG状態に制御し、その後10回の遊技が実行されるまでMHG状態に制御し、さらにその後10回の遊技が実行されるまでBHG状態に制御する。
第2実施形態において、メインCPU101は、BHG状態における単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が概ね90%、MHG状態における単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が概ね70%、SHG状態における単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が概ね50%となるように制御する。詳細は後述するが、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値は、小当り遊技状態に制御される頻度を変えることによって実現される。なお、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値は上記に限定されないことは言うまでもない。
このように、第2実施形態のパチンコ遊技機では、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を下回る通常遊技状態(大分類)として、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が異なる複数の遊技状態(LG状態、HG状態(BHG状態、MHG状態、SHG状態))を設けることで、単調となりがちな通常遊技状態における遊技興趣を高めることが可能となる。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機では、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を下回る通常遊技状態として、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が最も小さいLG状態の他に、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が異なる3つのHG状態(BHG状態、MHG状態、SHG状態)が設けられているが、HG状態の数は必ずしも3つである必要はなく、1つ又は2つだけであっても良いし、4つ以上であっても良い。このような場合でも、単調となりがちな通常遊技状態における遊技興趣を高めることが可能となる。
高確時短遊技状態及び低確時短遊技状態では、中分類や小分類の遊技状態に分類されない。第2実施形態において、メインCPU101は、高確時短遊技状態及び低確時短遊技状態における単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値を、LG状態よりも高い30%~50%となるように制御する。ただし、時短フラグがONにセットされる高確時短遊技状態や低確時短遊技状態では、小当り遊技状態に制御される頻度を変えて賞球数を増やすのではなく、例えば第2始動口440に遊技球が入賞したときに払い出される賞球数を増やして、高確時短遊技状態及び低確時短遊技状態における単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が概ね100%(例えば95~100%)となるようにしても良い。
低確時短遊技状態において時短遊技が消化されると(時短カウンタが0になると)、確変フラグOFF且つ時短フラグOFFになるため、メインCPU101は、遊技モードに応じてHG状態又はLG状態に制御する。
また、高確非時短遊技状態では、メインCPU101は、小当り遊技状態に制御される頻度をHG状態よりも高めて、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超えるラッシュゲーム状態(以下「RG状態」と称する)に制御する。
第2実施形態では、大当たり図柄判定テーブル(図105参照)に示されるように、確変フラグがONにセットされるときはHGカウンタが100000にセットされるため、高確非時短遊技状態では、「大当り」に当選して遊技モードが再びセットされない限りRG状態が継続する。すなわち、第2実施形態では、高確非時短遊技状態とRG状態とが同義である。このように、一旦RG状態に制御されると、「大当り」に当選するまでRG状態が継続するため、RG状態に制御されてから当該RG状態が終了するまでの1回のRG状態中に払い出される賞球数が、大当り遊技状態に制御されてから当該大当り遊技状態が終了するまでの1回の大当り遊技状態中に払い出される賞球数よりも多くなる可能性を秘めている。しかも、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態において確変フラグがONとなる大当りに当選した場合には、大当り遊技状態が終了した後ただちに又は時短遊技の消化後さらにRG状態に制御されるため、RG状態は、大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態となる可能性のある遊技状態である。
高確時短遊技状態において時短遊技が消化されると(時短カウンタが0になると)、確変フラグON且つ時短フラグOFFになる。大当り図柄判定テーブル(図105参照)に示されるように、大当り遊技状態が終了したのちに確変フラグがONにセットされる「大当り」に当選したときはHGカウンタが100000にセットされるため(ホールの営業時間中にHGカウンタが0になることがないため)、高確時短遊技状態において時短遊技が消化されると、メインCPU101は、必ず高確非時短遊技状態すなわちRG状態に制御することとなる。
[2-3-3.大当り図柄判定テーブル]
図105は、上述した通り、主制御回路100のメインROM102に記憶されている大当り図柄判定テーブルの一例である。特別抽選の結果が「大当り」であるとき、メインCPU101は、大当り図柄判定テーブルを参照し、当り時選択図柄コマンドに応じて、ラウンド数、大当り遊技が終了して非特定遊技状態に移行したのちの遊技状態において確変フラグや時短フラグをオンするか否か、時短回数、遊技モード、HGカウンタをセットする。なお、図105中の「遊技進行パターン」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。また、図105中の「選択率」の欄は、図103を参照して決定付けられる各当り時選択図柄コマンドの選択率を示したものである。
なお、遊技モードは、後述する変動パターンテーブル番号設定テーブル(図107参照)に示されるように、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターンテーブルの変動パターンテーブル番号を決定する際に用いられるモードであり、大当り図柄判定テーブル(図105参照)や後述する小当り図柄判定テーブル(図106参照)に示されるように、当り時選択図柄コマンドに応じて決定される。
また、HGカウンタは、HG状態又はRG状態からLG状態(HG状態、RG状態及びLG状態については後述する)に移行するまでの遊技回数を管理するカウンタであり、遊技(特別図柄の変動表示)が実行される都度減算される。ただし、HGカウンタと後述する時短カウンタとが同時に減算されることはなく、遊技が実行されたとしても時短フラグがONであるときはHGカウンタが減算されずに時短カウンタが減算され、時短フラグがOFFであるときに限り、遊技が実行されるとHGカウンタが減算される。
第2実施形態の大当り図柄判定テーブル(第1特別図柄)において、当り時選択図柄コマンドが「z0」である場合、メインCPU101は、ラウンド数10、確変フラグON、時短フラグOFF(時短回数0)、遊技モード1、HGカウンタ100000をセットする(この大当りを以下「MAX大当り」と称する)。この場合、10Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技が行われることなくただちにRG状態に移行する。RG状態は、大当りに当選するまで継続し、小当りに当選したとしても終了しない。
当り時選択図柄コマンドが「z1」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグON、時短フラグOFF(時短回数0)、遊技モード1、HGカウンタ100000をセットする(この大当りを以下「RUSH大当り」と称する)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技が行われることなくただちにRG状態に移行する。RG状態は、大当りに当選するまで継続し、小当りに当選したとしても終了しない。
当り時選択図柄コマンドが「z2」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグON、時短フラグON、時短回数4、遊技モード2、HGカウンタ100000をセットする(この大当りを以下「時短4回RUSH大当り」と称する)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を4回実行し、その後RG状態に移行する。RG状態は、大当りに当選するまで継続し、小当りに当選したとしても終了しない。
当り時選択図柄コマンドが「z3」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグON、時短フラグON、時短回数24、遊技モード3、HGカウンタ100000をセットする(この大当りを以下「時短24回RUSH大当り」と称する)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を24回実行し、その後RG状態に移行する。RG状態は、大当りに当選するまで継続し、小当りに当選したとしても終了しない。
当り時選択図柄コマンドが「z4」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグON、時短フラグON、時短回数54、遊技モード4、HGカウンタ100000をセットする(この大当りを以下「時短54回RUSH大当り」と称する)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を54回実行し、その後RG状態に移行する。RG状態は、大当りに当選するまで継続し、小当りに当選したとしても終了しない。
当り時選択図柄コマンドが「z5」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグOFF、時短フラグON、時短回数4、遊技モード5、HGカウンタ0をセットする(この大当りを以下「時短4回通常大当り」と称する)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を4回実行し、その後LG状態に移行する。
当り時選択図柄コマンドが「z6」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグOFF、時短フラグON、時短回数4、遊技モード6、HGカウンタ100をセットする(この大当りを以下「時短4回SHG大当り」と称する)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を4回実行し、その後SHG状態(最大100回)に移行する。SHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が100回行われるとSHG状態が終了し、LG状態に移行する。SHG状態が終了する前に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、このSHG状態は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z7」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグOFF、時短フラグON、時短回数4、遊技モード7、HGカウンタ100をセットする(この大当りを以下「時短4回BHG大当り」と称する)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を4回実行し、その後BHG状態(最大100回)に移行する。BHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が100回行われるとBHG状態が終了し、LG状態に移行する。BHG状態が終了する前に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、このBHG状態は終了する。
また、大当り図柄判定テーブル(第2特別図柄)において、当り時選択図柄コマンドが「z19」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグON、時短フラグOFF(時短回数0)、遊技モード1、HGカウンタ100000をセットする(RUSH大当り)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技が行われることなくただちにRG状態に移行する。RG状態は、大当りに当選するまで継続し、小当りに当選したとしても終了しない。
当り時選択図柄コマンドが「z20」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグON、時短フラグON、時短回数4、遊技モード2、HGカウンタ100000をセットする(時短4回RUSH大当り)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を4回実行し、その後RG状態に移行する。RG状態は、大当りに当選するまで継続し、小当りに当選したとしても終了しない。
当り時選択図柄コマンドが「z21」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグON、時短フラグON、時短回数24、遊技モード3、HGカウンタ100000をセットする(時短24回RUSH大当り)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を24回実行し、その後RG状態に移行する。RG状態は、大当りに当選するまで継続し、小当りに当選したとしても終了しない。
当り時選択図柄コマンドが「z22」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグON、時短フラグON、時短回数54、遊技モード4、HGカウンタ100000をセットする(時短54回RUSH大当り)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を54回実行し、その後RG状態に移行する。RG状態は、大当りに当選するまで継続し、小当りに当選したとしても終了しない。
当り時選択図柄コマンドが「z23」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグOFF、時短フラグON、時短回数4、遊技モード5、HGカウンタをセットする(時短4回通常大当り)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を4回実行し、その後LG状態に移行する。
当り時選択図柄コマンドが「z24」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグOFF、時短フラグON、時短回数4、遊技モード6、HGカウンタ100をセットする(時短4回SHG大当り)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を4回実行し、その後SHG状態(最大100回)に移行する。SHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が100回行われるとSHG状態が終了し、LG状態に移行する。SHG状態が終了する前に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、このSHG状態は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z25」である場合、メインCPU101は、ラウンド数4、確変フラグOFF、時短フラグON、時短回数4、遊技モード7、HGカウンタ100をセットする(時短4回BHG大当り)。この場合、4Rの大当り遊技状態が終了した後、時短遊技を4回実行し、その後BHG状態(最大100回)に移行する。BHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が100回行われるとBHG状態が終了し、LG状態に移行する。BHG状態が終了する前に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、このBHG状態は終了する。
このように、第2実施形態のパチンコ遊技機では、大当り図柄(当り時図柄コマンド)に応じて、大当り遊技状態が終了したのちに制御される遊技状態が異なるが、大当り図柄(当り時選択図柄コマンド)は大当り図柄判定テーブル(図105)に示される数に限られない。例えば、大当り図柄判定テーブル(図105)に示される第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の大当たり図柄(当り時選択図柄コマンド)に代えて又は加えて、規定回数(以下「天井遊技数」と称する)の遊技(特別図柄の変動表示)が実行されたのちに、例えばHG状態(100回)に制御される所謂天井機能を有する大当り図柄が設けられるようにしても良い。
天井機能を有する大当り図柄としては、例えば、大当り遊技状態が終了した後、「LG状態での天井遊技が510回→HG状態での遊技が100回」に制御される大当り図柄A(ラウンド数4、確変フラグOFF、時短フラグOFF、時短回数0、HGカウンタ610)、大当り遊技状態が終了した後、「低確時短遊技状態での遊技が4回→LG状態での天井遊技が510回→HG状態での遊技が100回」に制御される大当り図柄B(ラウンド数4、確変フラグOFF、時短フラグON、時短回数4、HGカウンタ614)、大当り遊技状態が終了した後、「低確時短遊技状態での遊技が100回→LG状態での天井遊技が510回→HG状態での遊技が100回」に制御される大当り図柄C(ラウンド数4、確変フラグOFF、時短フラグON、時短回数100、HGカウンタ710)が設けられていても良い。このように天井機能を有する大当りに当選したときは、長きにわたって大当りとならなかったとしても、遊技者の精神的負担を軽減することが可能となる。
[2-3-4.小当り図柄判定テーブル]
図106は、上述した通り、主制御回路100のメインROM102に記憶されている小当り図柄判定テーブルの一例である。特別抽選の結果が「小当り」であるとき、メインCPU101は、小当り図柄判定テーブルを参照し、当り時選択図柄コマンドに応じて、普通電動役物460の開放パターン、遊技モード、HGカウンタをセットする。なお、図106中の「遊技進行パターン」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。また、図106中の「選択率」の欄は、図103を参照して決定付けられる各当り時選択図柄コマンドの選択率を示したものである。
第2実施形態の小当り図柄判定テーブル(第1特別図柄)において、当り時選択図柄コマンドが「z8」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード8、HGカウンタ100をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、SHG状態(最大100回)に移行する。SHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が100回行われるとSHG状態が終了し、LG状態に移行する。SHG状態が終了する前に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、このSHG状態は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z9」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード9、HGカウンタ100をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、MHG状態(最大100回)に移行する。MHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が100回行われるとMHG状態が終了し、LG状態に移行する。MHG状態が終了する前に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、このMHG状態は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z10」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード10、HGカウンタ100をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、BHG状態(最大100回)に移行する。BHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が100回行われるとBHG状態が終了し、LG状態に移行する。BHG状態が終了する前に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、このBHG状態は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z11」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード11、HGカウンタ110をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、予め定められた「LG状態10回→SHG状態(最大100回)」の遊技進行パターンで遊技が進行する。上記の遊技進行パターンのうちSHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が100回行われると上記の遊技進行パターンでの遊技が終了し、LG状態に移行する。上記の遊技進行パターンでの遊技中に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、この遊技進行パターンでの遊技は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z12」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード12、HGカウンタ130をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、予め定められた「LG状態30回→MHG状態(最大100回)」の遊技進行パターンで遊技が進行する。上記の遊技進行パターンのうちMHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が100回行われると上記の遊技進行パターンでの遊技が終了し、LG状態に移行する。上記の遊技進行パターンでの遊技中に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、この遊技進行パターンでの遊技は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z13」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード13、HGカウンタ30をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、予め定められた「SHG状態10回→MHG状態10回→BHG状態10回」の遊技進行パターンで遊技が進行する。上記の遊技進行パターンのうち最後のBHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が10回行われると上記の遊技進行パターンでの遊技が終了し、LG状態に移行する。上記の遊技進行パターンでの遊技中に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、この遊技進行パターンでの遊技は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z14」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード14、HGカウンタ20をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、予め定められた「SHG状態10回→MHG状態10回」の遊技進行パターンで遊技が進行する。上記の遊技進行パターンのうちBHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が10回行われると上記の遊技進行パターンでの遊技が終了し、LG状態に移行する。上記の遊技進行パターンでの遊技中に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、この遊技進行パターンでの遊技は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z15」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード15、HGカウンタ100をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、「LG状態10回→BHG状態10回→LG状態10回→BHG状態70回」の遊技進行パターンで遊技が進行する。上記の遊技進行パターンのうちBHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が70回行われると上記の遊技進行パターンでの遊技が終了し、LG状態に移行する。上記の遊技進行パターンでの遊技中に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、この遊技進行パターンでの遊技は終了する。
当り時選択図柄コマンドが「z16」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード16、HGカウンタ20をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、予め定められた「LG状態10回→BHG状態10回」の遊技進行パターンで遊技が進行する。上記の遊技進行パターンのうちBHG状態において遊技(特別図柄の変動表示)が10回行われると上記の遊技進行パターンでの遊技が終了し、LG状態に移行する。上記の遊技進行パターンでの遊技中に大当り又は小当りに当選してHGカウンタがセットされると、この遊技進行パターンでの遊技は終了する。
なお、当り時選択図柄コマンドが「z15」である場合に実行される遊技進行パターンと、当り時選択図柄コマンドが「z16」である場合に実行される遊技進行パターンとは、途中まで(LG状態10回→BHG状態10回の後、LG状態に移行するまで)は同じパターンである。
当り時選択図柄コマンドが「z17」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード17、HGカウンタ100000をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、メインCPU101は、BHG状態に制御する。このBHG状態は、第1特別抽選または第2特別抽選の結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御されるまで継続しうる。ただし、第1特別抽選または第2特別抽選の結果が「大当り」となる前に、第1特別抽選または第2特別抽選の結果が「小当り」となって小当り遊技状態に制御されると、このBHG状態は終了する。なお、第1特別抽選の結果が小当りであって、当り時選択図柄コマンドが「z17」の小当りである場合に、小当り遊技状態が終了した後のBHG状態において、第1特別抽選の結果が「小当り」であったとしても、メインCPU101は、新たにHGカウンタをセットせずにBHG状態を継続する制御を実行しても良い。すなわち、第1特別抽選の結果が「小当り」であるときには、当り時選択図柄コマンドに基づいてHGカウンタがリセットされることが原則であるが、例えば当り時選択図柄コマンドが「z17」の小当りに当選したことによってBHG状態に制御されているような特定条件が成立した場合には、メインCPU101は、HGカウンタをリセットせずにBHG状態を持ち越す制御を行っても良い。
当り時選択図柄コマンドが「z18」である場合、メインCPU101は、開放パターン1、遊技モード0、HGカウンタ0をセットする。この場合、小当り遊技状態が終了した後、RG状態及びHG状態に移行することなくただちにLG状態に移行する。
このように、小当り図柄(当り時選択図柄コマンド)に応じて遊技進行パターンが異なるようにすることで、通常遊技状態における遊技進行パターンにバリエーションを持たせることができ、単調となりがちな通常遊技状態における遊技興趣を高めることが可能となる。
なお、この明細書において、当り時選択図柄コマンドが「z17」のように大当り又は小当りに当選するまでBHG状態が継続する小当りをスーパー小当りと称し、当り時選択図柄コマンドが「z8」、「z9」、「z10」、「z13」及び「z14」のように小当り遊技状態が終了した後ただちに回数が決められたHG状態に移行する小当りを第1小当りと称し、当り時選択図柄コマンドが「z11」、「z12」、「z15」及び「z16」のように小当り遊技状態が終了した後ただちにHG状態に移行するのではなく、LG状態での遊技を行った後にHG状態に移行する小当りを第2小当りと称する。また、当り時選択図柄コマンドが「z18」のようにHG状態に移行しない小当りを非HG小当りと称する。
第2実施形態のパチンコ遊技機では、第1特別抽選の結果がスーパー小当りであるとき、メインCPU101は、小当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、大当り又は小当りに当選するまでBHG状態に制御するようにしているが、必ずしもBHG状態に制御する必要はなく、MHG状態やSHG状態のようにLG状態よりも単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が高くなる遊技状態に制御するようにしても良い。
また、例えば、小当り遊技状態が終了したのち、BHG状態に制御される第1スーパー小当り、MHG状態に制御される第2スーパー小当り、SHG状態に制御される第3スーパー小当りのように遊技者にとっての利益度合いが異なる複数のスーパー小当りを用意し、メインCPU101が、小当り図柄に応じていずれかのスーパー小当りに制御するように構成しても良い。
また、第2特別抽選の結果が「小当り」の場合、すなわち図103の特別図柄判定テーブル(第2特別図柄)において小当り判定値データが得られた場合(当り時選択図柄コマンドが「26」である場合)、メインCPU101は、開放パターン2、遊技モード0をセットし、HGカウンタはセットしない。
[2-3-5.変動パターンテーブル番号設定テーブル]
図107は、上述した通り、主制御回路100のメインROM102に記憶されている変動パターンテーブル番号設定テーブルの一例である。第2実施形態のパチンコ遊技機では、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターンテーブル(後述の図108参照)が複数用意されており、変動パターンテーブル番号設定テーブルは、上記の複数の変動パターンテーブルのうち特別図柄の変動パターンを決定する際に参照するテーブル番号を決定するためのテーブルである。
第1特別図柄の変動表示が行われるとき、詳細は後述するが、メインCPU101は、第1特別抽選の結果(ハズレ、小当り、大当り)、確変フラグがONであるか否か、時短フラグがONであるか否か、第1特別図柄の始動情報が記憶されているか否か(第1特別図柄の保留の有無)、遊技モード、HGカウンタ(残回数(以下「残回数」の表記は省略する))、リーチ判定用乱数、当り時選択図柄コマンドのうち全部または一部の情報に基づいて、変動パターンテーブル番号を決定する。
第2特別図柄の変動表示が行われるとき、メインCPU101は、第2特別抽選の結果がハズレであるときは変動パターンテーブル番号を13に決定し、第2特別抽選の結果が小当りであるときは変動パターンテーブル番号を14に決定し、第2特別抽選の結果が大当りであるときは変動パターンテーブル番号を「15」に決定する。
なお、小当り図柄判定テーブル(図106参照)及び変動パターンテーブル番号設定テーブル(図107参照)に示されるように、遊技モードが0であるとき、遊技モードが11であって且つHGカウンタが100~109のとき、遊技モードが12であって且つHGカウンタが100~129のとき、遊技モードが15であって且つHGカウンタが70~79及び90~99のとき、遊技モードが16であって且つHGカウンタが10~19のときに、メインCPU101はLG状態に制御する。すなわち、LG状態では、リーチ判定用乱数に基づいて、変動パターンテーブル番号が「2」又は「3」に決定される。
また、遊技モードが10であって且つHGカウンタが0~99のとき、遊技モードが7であって且つHGカウンタが0~99のとき、遊技モードが13であって且つHGカウンタが0~9のとき、遊技モードが14であって且つHGカウンタが0~9のとき、遊技モードが15であって且つHGカウンタが0~69及び80~89のとき、遊技モードが16であって且つHGカウンタが0~9のとき、遊技モードが17であるときに、メインCPU101はBHG状態に制御する。すなわち、BHG状態では、リーチ判定用乱数に基づいて、変動パターンテーブル番号が「2」又は「6」に決定される。
また、遊技モードが9であって且つHGカウンタが0~99のとき、遊技モードが12であって且つHGカウンタが0~99のとき、遊技モードが13であって且つHGカウンタが10~19のときに、メインCPU101はMHG状態に制御する。すなわち、MHG状態では、リーチ判定用乱数に基づいて、変動パターンテーブル番号が「2」又は「5」に決定される。
また、遊技モードが6であって且つHGカウンタが0~99のとき、遊技モードが8であって且つHGカウンタが0~99のとき、遊技モードが11であって且つHGカウンタが0~99のとき、遊技モードが13であって且つHGカウンタが20~29のとき、遊技モードが14であって且つHGカウンタが10~19のときに、メインCPU101はSMG状態に制御する。すなわち、SMG状態では、リーチ判定用乱数に基づいて、変動パターンテーブル番号が「2」又は「4」に決定される。
このように、第1特別抽選の結果が「小当り」である場合には、小当り入賞口560が開放パターン1で開放されるといった小当り遊技状態の態様は、第1特別抽選の結果が「小当り」となったときの小当り図柄(当り時選択図柄コマンド)にかかわらず同じである。ただし、小当り遊技状態が終了したのちの遊技状態における第1特別図柄の変動パターン(変動時間)については、第1特別抽選の結果が「小当り」となったときの小当り図柄に応じて第1特別図柄の変動パターン番号を異ならせることで、第2始動口入賞が有効と判別される期間の長さの期待値を異ならせることができる。このようにして、第1特別抽選の結果が「小当り」となったときには、小当り遊技状態が終了した後の遊技状態において、第1特別抽選の結果が「小当り」となったときの小当り図柄に応じて、第2特別抽選の結果が「小当り」であることに基づいて小当り遊技状態に制御される頻度を変えることができる。すなわち、第1特別抽選の結果が「小当り」となったとき、小当り遊技状態が終了した後の遊技状態において、第1特別抽選の結果が「小当り」となったときの小当り図柄に応じて第1特別図柄の変動パターンテーブルを異ならせることにより、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値を異ならせることができる。
また、確変フラグがONであって且つ時短フラグがONの高確時短遊技状態、及び、確変フラグがOFFであって且つ時短フラグがONの低確時短遊技状態では、変動パターンテーブル番号が「11」に決定される。
また、確変フラグがONであって且つ時短フラグがOFFの高確非時短遊技状態(RG状態)では、変動パターンテーブル番号が「12」に決定される。この場合、第1特別図柄の変動時間が600msecと短いため、大当り遊技状態が終了してただちにRG状態に移行する場合に、第1特別図柄の始動情報が保留領域に保留されていたとしても当該保留にかかる始動情報を用いた第1特別抽選がただちに消化される。そのため、大当り遊技状態が終了してただちにRG状態に移行したとしても、第1始動情報が保留されていることによって第2始動口入賞が有効でないと判別され難いようになっている。
なお、第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の大当たり図柄(当り時選択図柄コマンド)に、天井機能を有する大当り図柄として、上述した大当り図柄A~Cが含まれている場合には、変動パターンテーブル番号設定テーブルを、大当り図柄A~Cのいずれかであったときにも、変動パターンテーブル番号を決定できるようにする必要がある。例えば、大当り図柄Aの場合であれば、HGカウンタが「0~99」(HG状態100回)の場合と「100~609」(LG状態での天井遊技510回)の場合とに応じて、変動パターンテーブル番号を設定する。また、大当り図柄Bの場合であれば、HGカウンタが「0~99」(HG状態100回)の場合と「100~609」(LG状態での天井遊技510回)の場合と「610~613」(時短回数消化までの4回)とに応じて、変動パターンテーブル番号を設定する。また、大当り図柄Cの場合であれば、HGカウンタが「0~99」(HG状態100回)の場合と「100~609」(LG状態での天井遊技510回)の場合と「610~709」(時短回数消化までの100回)とに応じて、変動パターンテーブル番号を設定する。
[2-3-6.変動パターンテーブル]
図108は、上述した通り、主制御回路100のメインROM102に記憶されている特別図柄の変動パターンテーブル(特別図柄の変動時間決定テーブル)の一例である。メインCPU101は、決定された変動パターンテーブル番号の変動パターンテーブルを参照し、設定値に応じて、演出選択用乱数に基づいて変動パターンを決定する。変動パターンが決定されると、変動パターン指定コマンド及び変動時間も同時に決定される。なお、図108中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものであり、サブCPU201により表示制御回路204を介して液晶表示装置16に表示される演出画像(例えば装飾図柄の変動態様)や、サブCPU201により音声制御回路205を介してスピーカ24から出力される音声(例えば装飾図柄の変動音)の内容を示している。
図108に示される演出選択用乱数範囲は、設定値毎に、特別図柄の変動時間の決定に供される乱数である。メインCPU101は、第1始動口420や第2始動口440(いずれも例えば図97参照)に遊技球が入賞したときに、演出選択用カウンタから演出選択用乱数を抽出し、当該抽出した演出選択用乱数をメインRAM103に格納する。メインCPU101は、図107を参照して決定された変動パターンテーブル番号に対応する変動パターンテーブルを参照し、演出選択用乱数に基づいて変動パターン及び変動パターン指定コマンドを決定する。ただし、特別図柄の変動時間は特別図柄の変動パターンと対応しているため、メインCPU101は、特別図柄の変動時間と特別図柄の変動パターンとを同時に決定することとなる。また、特別図柄の変動パターンは、サブ制御回路200(サブCPU201)により液晶表示装置16(例えば図97参照)に表示される演出内容(例えば装飾図柄の変動パターン)とも対応している。
なお、図108に示されるリーチ演出Aは第1特別抽選の結果が大当りの可能性があることを示すリーチ演出、リーチ演出Bは第1特別抽選の結果がスーパー小当り以外の小当りの可能性があることを示すリーチ演出、リーチ演出Cは第1特別抽選の結果がスーパー小当りの可能性があることを示すリーチ演出、リーチ演出Dは第1特別抽選の結果がMAX大当りの可能性があることを示すリーチ演出である。
また、第2実施形態では、特別図柄の変動時間の決定に際し、演出選択用乱数範囲は、設定1と設定2とで共通し、設定3と設定4とで共通し、設定5と設定6とで共通しているが、これに限られず、全ての設定値で異なるようにしても良い。
変動パターン指定コマンドは、変動時間及び演出内容を表すデータとして、主制御回路100からサブ制御回路200へ送信される。例えば、メインCPU101により決定された変動パターンが「05H」であれば、「83H05H」の変動パターン指定コマンドが主制御回路100からサブ制御回路200へ送信される。このとき、主制御回路100(メインCPU101)により決定された図柄指定コマンドもサブ制御回路200へ送信される。
[2-4.主制御回路による処理]
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される各種の処理のうち、第1実施形態と異なる処理を中心に説明する。
[2-4-1.スイッチ入力検出処理]
図109は、メインCPU101によるスイッチ入力検出処理の一例を示すフローチャートである。スイッチ入力検出処理は、先述したシステムタイマ割込処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、始動口入賞検出処理を実行する(ステップS61)。始動口入賞検出処理については、図110を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、一般入賞口通過検出処理を行う(ステップS62)。一般入賞口通過検出処理では、例えば一般入賞口53への入賞時に払出個数等を示す払出情報をセットする。
次に、メインCPU101は、大入賞口通過検出処理を行う(ステップS63)。大入賞口通過検出処理では、例えば大入賞口540への入賞時に払出個数等を示す払出情報をセットする。
次に、メインCPU101は、小当り入賞口通過検出処理を行う(ステップS64)。小当り入賞口通過検出処理では、例えば小当り入賞口560への入賞時に払出個数等を示す払出情報をセットする。
次に、メインCPU101は、球通過検出器通過検出処理を行う(ステップS65)。球通過検出器通過検出処理では、通過ゲート49(例えば図97参照)への遊技球の通過検出を球通過検出器(図示せず)に検出されたことに基づいて普通図柄ゲームの抽選結果(乱数値)を抽出する。この処理を終了すると、メインCPU101は、スイッチ入力検出処理を終了する。
[2-4-2.始動口入賞検出処理]
図110は、メインCPU101による始動口入賞検出処理の一例を示すフローチャートである。始動口入賞検出処理は、先述したスイッチ入力検出処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、まず、メインCPU101は、第2始動口スイッチ441(図99参照)で遊技球を検出したか否かを判別する(ステップS731)。第2始動口スイッチ441で遊技球を検出した場合(ステップS731におけるYES)、メインCPU101は、ステップS732の処理に移る。第2始動口スイッチ441で遊技球を検出していない場合(ステップS731におけるNO)、メインCPU101は、ステップS738の処理に移る。
ステップS732において、メインCPU101は、設定チェック処理を行う。この設定チェック処理については後述する。
ステップS733において、メインCPU101は、第2始動情報(第2特別図柄の大当り判定用乱数及び図柄乱数等の各種乱数)を抽出するとともに、第2始動口入賞に応じた払出情報をセットする処理を行う。第2実施形態のパチンコ遊技機では、第2始動口440に遊技球が入賞したことに基づいて払い出される賞球は1個である。
次に、メインCPU101は、第2始動口入賞が有効であるか否かを判別する(ステップS734)。第2始動口入賞が有効であると判別される条件は、上述した通りである。そして、第2始動口入賞が有効であれば(ステップS734におけるYES)、メインCPU101は、抽出した第2始動情報を変動開始領域に格納し(ステップS735)、ステップS736に移る。一方、第2始動口入賞が有効でなければ(ステップS734におけるNO)、メインCPU101は、ステップS735及びステップS736の処理を実行せずに抽出した第2始動情報を破棄し、ステップS738に移る。
ステップS736において、メインCPU101は、第2特別図柄変動開始フラグをONにセットする。第2始動口入賞が有効であるときに第2特別図柄変動開始フラグをONにセットするのは、第2特別抽選及び第2特別図柄の変動表示が必ず実行されることを担保するためである。
ステップS738において、メインCPU101は、第1始動口スイッチ421で遊技球を検出したか否かを判別する(ステップS738)。第1始動口スイッチ421で遊技球を検出した場合(ステップS738におけるYES)、メインCPU101は、ステップS739の処理に移る。第1始動口スイッチ421で遊技球を検出していない場合(ステップS738におけるNO)、メインCPU101は、始動口入賞検出処理を終了する。
ステップS739において、メインCPU101は、設定チェック処理を行う。この設定チェック処理については後述するが、ステップS732と同様の処理である。
ステップS740において、メインCPU101は、第1始動情報(第1特別図柄の大当り判定用乱数及び図柄乱数等の各種乱数)を抽出するとともに、第1始動口入賞に応じた払出情報をセットする処理を行う。第2実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動口420に遊技球が入賞したことに基づいて払い出される賞球数は3個である。
次に、メインCPU101は、第1始動口入賞が有効であるか否かを判別する(ステップS741)。第1始動口入賞が有効であると判別される条件は、上述した通り、第1始動口入賞の保留個数(第1特別図柄の保留個数)が4個未満であることであり、4個であると第1始動口入賞は有効でないと判別される。第1始動口入賞が有効である場合(ステップS741におけるYES)、メインCPU101は、ステップS742の処理に移る。当該保留個数が4個の場合(ステップS741におけるNO)、メインCPU101は、第1始動口420への遊技球の入賞に基づいて抽出した第1始動情報を破棄し、始動口入賞検出処理を終了する。
ステップS742において、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数を1加算する処理を行う。
次に、メインCPU101は、第1始動口420への遊技球の入賞に基づいて抽出した第1始動情報を、変動開始条件が成立するまで保留領域に保存する(ステップS743)。これにより、抽出した第1始動情報についての第1特別図柄の変動表示は、変動開始条件が成立するまで保留される。
次に、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数増加コマンドをセットする処理を行う(ステップS744)。第1始動口入賞の保留個数増加コマンドは、第1特別図柄の保留個数を1増加する旨を示すコマンドであり、サブ制御回路200へと送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、始動口入賞検出処理を終了する。
なお、第1始動口420への遊技球入賞と第2始動口440への遊技球入賞とが同時検出された場合には、ステップS732の設定チェック処理とステップS739の設定チェック処理とのうちいずれか一方のみを行うようにしても良い。
また、第2実施形態では、第1始動口スイッチ421で遊技球が検出された場合(ステップS738におけるYES)に、第1始動口入賞の保留個数が4個(ステップS741におけるNO)であったとしても、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数オーバーフローコマンドをサブ制御回路200に送信せずに、第1始動口420への遊技球の入賞に基づいて抽出した第1始動情報を破棄して始動口入賞検出処理を終了している。これは、後述する設定値示唆演出を効果的に行うことができるのが、時短フラグがOFFの遊技状態のときであるからである。
なお、取得した第2始動情報が保留されない第2実施形態において第1実施形態で説明した設定チェック処理(図32参照)を行う場合、第2始動口入賞が有効であるか否かにかかわらず、第2始動口440へ遊技球の入賞に基づいて行われるようにしても良いし、第2始動口入賞が有効であるときに限り行われるようにしても良い。
[2-4-3.特別図柄制御処理]
図111は、メインCPU101による特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。図111の特別図柄制御処理が、図34の特別図柄制御処理と異なるのは、図30では第2始動情報を保留できるのに対し、図111では第2始動情報を保留しないことを前提として処理を行う点(特にステップS1012の特別図柄変動開始領域チェック処理)、及び、図40では小当り遊技状態にかかわる処理が行われないのに対し、図111では小当り遊技状態にかかわる処理が行われる点である。
特別図柄制御処理は、先述した主制御メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。なお、同図に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「00」~「11」)は、制御状態フラグの値を示す。この制御状態フラグは、メインRAM103内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU101は、制御状態フラグの数値に応じた処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
図111に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグをロードする処理を行う(ステップS1011)。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された制御状態フラグの値を読み出す。メインCPU101は、読み出した制御状態フラグの値に基づいて、後述のステップS1012~S1023の各処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの状態を示すものであり、ステップS1012~S1023のいずれかの処理を実行可能にするものである。また、メインCPU101は、ステップS1012~S1023の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定された所定のタイミングで各処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各処理を実行せずに、他のサブルーチンに係る処理を実行する。もちろん、所定の周期で先述のシステムタイマ割込処理(図29参照)も実行する。
次に、メインCPU101は、特別図柄変動開始領域チェック処理を行う(ステップS1012)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動開始領域チェック処理を示す値(「00」)である場合に、変動開始領域に第2始動情報が格納されているか否かをチェックし、変動開始領域に第2始動情報が格納されている場合には、第2始動口入賞検出処理で得られた第2特別抽選の結果、第2特別図柄の停止図柄の決定結果、第2特別図柄の変動パターンの決定結果等を取得する。変動開始領域に第2始動情報が格納されていない場合には、第1特別図柄の変動表示の保留個数等をチェックし、第1始動口入賞検出処理で得られた第1特別抽選の結果、第1特別図柄の停止図柄の決定結果、第1特別図柄の変動パターンの決定結果等を取得する。また、メインCPU101は、この処理において、制御状態フラグに、後述の特別図柄変動時間管理処理(ステップS1013)を示す値(「01」)にセットし、今回の処理で取得された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、始動口入賞検出処理で決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間が経過した後、後述の特別図柄変動時間管理処理が実行されるように設定される。一方、変動開始領域に第2始動情報が格納されておらず且つ第1特別図柄の保留領域に保存されている第1始動情報の保留個数が「0」である場合(保留球がない場合)、メインCPU101は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この特別図柄変動開始領域チェック処理については、図112を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、特別図柄変動時間管理処理を行う(ステップS1013)。この処理において、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)であり、特別図柄の変動時間が経過した場合に、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の特別図柄表示時間管理処理(ステップS1014)を示す値(「02」)をセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、このステップS1013の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を行う(ステップS1014)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であり、ステップS1013の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、特別抽選の結果が「大当り」であるか否かを判別し、「大当り」でないと判別した場合には、「小当り」であるか否かを判別する。そして、特別抽選の結果が「小当り」である場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の小当り開始インターバル管理処理(ステップS1015)を示す値(「03」)をセットし、小当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットするとともに、特別図柄の種別に応じた開放パターン(小当り入賞口560の開放パターン)をセットする。例えば、小当り図柄判定テーブル(図106参照)に示される通り、メインCPU101は、第1特別抽選の結果が「小当り」であるときは、例えば遊技球を入賞させることが相対的に困難な開放パターン1(例えば、最大500msecの開放時間)で小当り入賞口560を開放し、第2特別抽選の結果が「小当り」であるときは、例えば遊技球を入賞させることが相対的に容易な開放パターン2(例えば、最大1800msecの開放時間)で小当り入賞口560を開放する。
また、特別抽選の結果が「大当り」である場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大当り開始インターバル管理処理(ステップS1018)を示す値(「06」)をセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。このように、ステップS1014の処理でセットされた小当り開始インターバルまたは大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、後述の小当り開始インターバル管理処理または大当り開始インターバル管理処理が実行されるように設定される。一方、特別抽選の結果が「大当り」および「小当り」のいずれでもない場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の特別図柄ゲーム終了処理(ステップS1023)を示す値(「11」)をセットする。すなわち、この場合には、小当り開始インターバル管理処理(ステップS1015)および大当り開始インターバル管理処理(ステップS1018)のいずれも実行されず、後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。この特別図柄表示時間管理処理については、図117を参照して後述する。
制御状態フラグに、小当り開始インターバル管理処理(ステップS1015)を示す値(「03」)がセットされている場合、メインCPU101は、小当り開始インターバル管理処理を行う(ステップS1015)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)であり、ステップS1014の処理でセットされた小当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に小当り入賞口560を開放させるため、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。また、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の小当りアタッカ開放中処理(ステップS1016)を示す値(「04)」をセットするとともに、小当り入賞口560の開放上限時間(例えば1.8秒)を小当りアタッカ開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、後述の小当りアタッカ開放中処理(ステップS1016)が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、小当りアタッカ開放中処理を行う(ステップS1016)。この処理において、まず、メインCPU101は、制御状態フラグが小当りアタッカ開放中処理を示す値(「04」)である場合に、小当りアタッカ入賞カウンタが所定数(例えば3個)以上であるという条件、及び、開放上限時間を経過した(小当りアタッカ開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判別する。一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、小当り入賞口560を閉鎖させるため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、制御状態フラグに、小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)をセットし、小当り終了インターバルに対応する時間(小当り終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされた小当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述の小当り終了インターバル処理が実行されるように設定される。
また、メインCPU101は、小当り終了インターバルに対応する時間が経過したと判別した場合に、小当り終了インターバル処理を行う(ステップS1017)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)であり、小当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS1017の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、制御状態フラグに、大当り開始インターバル管理処理(ステップS1018)を示す値(「06」)がセットされている場合、メインCPU101は、大当り開始インターバル管理処理を行う(ステップS1018)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(「06」)であり、ステップS1014の処理でセットされた大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に大入賞口540を開放させるため、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。また、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口開放中処理(ステップS1019)を示す値(「07)」をセットするとともに、大入賞口540の開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、後述の大入賞口開放中処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を行う(ステップS1019)。この処理において、まず、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(「07」)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定数以上であるという条件、及び、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判別する。一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、大入賞口540を閉鎖させるため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口内残留球監視処理(ステップS1020)を示す値(「08」)をセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ステップS1020でセットされた大入賞口内残留球監視時間が経過した後、後述の大入賞口内残留球監視処理が実行されるように設定される。なお、この大入賞口開放中処理の終了直前には、サブ制御回路200に対してラウンド間表示コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大入賞口内残留球監視処理を行う(ステップS1020)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値(「08」)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上である(最終ラウンドである)という条件が満たされたか否かを判別する。上記条件を満たさないと判別した場合、メインCPU101は、大入賞口再開放待ち時間管理処理(ステップS1021)を示す値(「09」)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU101は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大入賞口再開放前待ち時間管理処理が実行されるように設定される。一方、ステップS1020において、上記条件を満たしたと判別した場合、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間(大当り終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされた大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大当り終了インターバル処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上ではないと判別した場合、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(ステップS1021)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(「09」)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値を「1」増加するように記憶更新する。また、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を示す値(「07」)を制御状態フラグにセットする。そして、メインCPU101は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理で上述した大入賞口開放中処理(ステップS1019)が再度実行されるように設定される。なお、大入賞口再開放前待ち時間管理処理の終了直前には、サブ制御回路200に対して大入賞口開放中表示コマンドが送信される。
また、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上であると判別した場合に、大当り終了インターバル処理を行う(ステップS1022)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS1022の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了した場合、小当り遊技状態が終了した場合、又は、特別抽選の結果が「ハズレ」であった場合、特別図柄ゲーム終了処理を行う(ステップS1023)。
メインCPU101は、上記の特別図柄ゲーム終了処理が第1特別図柄ゲーム終了処理である場合には、変動開始領域をクリアするとともに保留個数を示すデータを「1」減算し、第2特別図柄ゲーム終了処理である場合には、変動開始領域をクリアする。また、メインCPU101は、上記の特別図柄ゲーム終了処理が第1特別図柄ゲーム終了処理である場合には、第1特別図柄の保留領域の更新を行う。さらに、メインCPU101は、特別図柄変動開始領域チェック処理を示す値(「00」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS1023の処理後、上述した特別図柄変動開始領域チェック処理(ステップS1012)が実行されるように設定される。この特別図柄ゲーム終了処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄制御処理を終了する。
上述したように、第2実施形態のパチンコ遊技機では、制御状態フラグに各種値を順次セットすることにより、特別図柄ゲームを進行させる。具体的に、遊技状態が大当り遊技状態及び小当り遊技状態のいずれでもなく、特別抽選の結果が「ハズレ」である場合に、メインCPU101は、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「11」の順にセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄変動開始領域チェック処理(ステップS1012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS1013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS1014)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS1023)をこの順で所定のタイミングで実行する。
また、メインCPU101は、遊技状態が大当り遊技状態及び小当り遊技状態のいずれでもなく、特別抽選の結果が「小当り」である場合、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「03」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄変動開始領域チェック処理(ステップS1012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS1013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS1014)及び小当り開始インターバル管理処理(ステップS1015)をこの順で所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU101は、小当り遊技状態への移行制御が実行された場合、制御状態フラグを「04」、「05」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した小当りアタッカ開放中処理(ステップS1016)を実行し、小当り遊技状態を実行する。
なお、小当り遊技状態中に、小当り遊技状態の終了条件が成立した場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「11」にセットする。これにより、メインCPU101は、小当りアタッカ開放中処理(ステップS1016)及び小当り終了インターバル処理(ステップS1017)をこの順で所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態を終了する。
また、メインCPU101は、遊技状態が大当り遊技状態及び小当り遊技状態のいずれでもなく、特別抽選の結果が「大当り」である場合、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「06」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄変動開始領域チェック処理(ステップS1012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS1013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS1014)及び大当り開始インターバル管理処理(ステップS1018)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU101は、大当り遊技状態への移行制御が実行された場合、制御状態フラグを「07」、「08」、「09」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大入賞口開放中処理(ステップS1019)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS1020)及び大入賞口再開放前待ち時間管理処理(ステップS1021)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を実行する。
なお、大当り遊技状態中に、当該大当り遊技状態の終了条件が成立した場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「07」、「08」、「10」、「11」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大入賞口開放中処理(ステップS1019)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS1020)、大当り終了インターバル処理(ステップS1022)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS1023)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了する。
[2-4-4.特別図柄変動開始領域チェック処理]
図112は、メインCPU101による特別図柄変動開始領域チェック処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄変動開始領域チェック処理は、先述した特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、まず、メインCPU101は、メインRAM103内の所定の記憶領域から制御状態フラグをロード処理によって読み出す(ステップS1211)。
次に、メインCPU101は、読み出した制御状態フラグが特別図柄変動開始領域チェック処理を示す値(「00」)であるか否かを判別する(ステップS1212)。制御状態フラグが「00」でないと判別した場合(ステップS1212におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄変動開始領域チェック処理を終了する。一方、制御状態フラグが「00」であると判別した場合(ステップS1212におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1213の処理に移る。
ステップS1213において、メインCPU101は、第2特別図柄変動開始フラグがONであるか否かを判別する。メインCPU101は、第2特別図柄変動開始フラグがONであると判別した場合(ステップS1213におけるYES)、第2始動情報がすでに変動開始領域に格納されているため、ステップS1214の処理に移り、第2特別図柄変動開始フラグをクリアすなわちOFFにセットする(ステップS1214)。一方、第2特別図柄変動開始フラグがONでないと判別した場合(ステップS1213におけるNO)、ステップS1215の処理に移る。
ステップS1215において、メインCPU101は、第1始動口入賞(第1特別図柄の変動表示)の保留個数(始動情報の記憶数)が「0」より大きいか否かを判別する。すなわち、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた第1特別図柄の保留領域(第1保留領域~第4保留領域)にデータが保存されているか否かを判別する。第1保留領域~第4保留領域には、保留されている4回分の第1始動情報が保存される。メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数が「0」より大きいと判別した場合(ステップS1215におけるYES)、ステップS1216の処理に移り、第1始動口入賞の保留個数が「0」より大きくない(すなわち第1始動入賞の保留個数が「0」)と判別した場合(ステップS1215におけるNO)、ステップS1224の処理に移る。
ステップS1216において、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数の値を「1」減算する。
次に、ステップS1217において、メインCPU101は、第1始動情報の転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1保留領域に保存されている第1始動情報にかかるデータを変動開始領域にシフトするとともに、第2保留領域~第4保留領域に保存されている第1始動情報にかかるデータを、それぞれ第1保留領域~第3保留領域にシフトする。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して保留減算コマンドを送信する。その後、メインCPU101は、ステップS1218の処理に移る。
ステップS1218において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)をセットする処理を行う。
ステップS1219において、メインCPU101は、変動開始領域に格納されている始動情報を用いて、特別図柄の当り判定処理(特別抽選)を行う。この処理において、メインCPU101は、変動開始領域に第2始動情報が格納されている場合には、この第2始動情報を用いて第2特別抽選を行い、変動開始領域に第1始動情報が格納されている場合には、この第1始動情報を用いて第1特別抽選を行う。この当り判定処理において、メインCPU101は、変動開始領域に格納されている大当り判定用乱数値に基づき、第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかの種別に対応する当り判定テーブル(図示せず)を参照して、判定値データを取得する。そして、メインCPU101は、取得した判定値データに基づいて、「大当り」であるか否かを判定(大当り判定)し、「大当り」でなかった場合には「小当り」であるか否かを判定(小当り判定)し、「大当り」及び「小当り」のいずれでもなかった場合には「ハズレ」であると判定する。
このようにして、第2特別図柄変動開始フラグがONであるときは、第2特別抽選及び第2特別図柄の変動表示が必ず実行されるようにしている。
次に、ステップS1220において、メインCPU101は、特別図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかの種別に対応する特別図柄判定テーブル(図103参照)を参照して、当り時選択図柄コマンド及び図柄指定コマンドを取得する。そして、特別抽選の結果が大当り又は小当りである場合には、大当り図柄判定テーブル又は小当り図柄判定テーブルを参照して、取得した当り時選択図柄コマンドに対応する大当りの内容(ラウンド数、確変フラグ、時短フラグ、時短回数、遊技モード、HGカウンタ)又は小当りの内容(小当り入賞口560の開放パターン、遊技モード、HGカウンタ)をセットする。なお、メインCPU101は、取得した図柄指定コマンドをサブ制御回路200に対して送信する。
次に、ステップS1221において、メインCPU101は、特別図柄変動パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、変動パターンテーブル番号設定テーブル(図107参照)を参照して、変動パターンテーブル番号を決定し、決定された変動パターンテーブル番号に対応する変動パターンテーブル(図108参照)を参照して、特別図柄の変動パターンを決定する。この特別図柄変動パターン決定処理の詳細については後述する。
次に、ステップS1222において、メインCPU101は、ステップS1221の特別図柄変動パターン決定処理で決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。その後、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して送信する特別図柄演出開始コマンドをセットし(ステップS1223)、特別図柄変動開始領域チェック処理を終了する。
また、ステップS1224において、メインCPU101は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU101は、サブ制御回路200に対してデモ表示コマンドを送信する。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄変動開始領域チェック処理を終了する。
[2-4-5.特別図柄変動パターン決定処理]
図113は、メインCPU101による特別図柄変動パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄変動パターン決定処理は、先述した特別図柄変動開始領域チェック処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、ステップS1311において、メインCPU101は、当り判定処理(ステップS1219で当り判定処理を行った特別図柄の種別が第1特別図柄であるか否かを判別する。ステップS1219において行われた当り判定処理が第1特別図柄の当り判定処理であった場合(ステップS1311におけるYES)、メインCPU101は、第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理(ステップS1312)を行い、ステップS1219において行われた当り判定処理が第2特別図柄の当り判定処理であった場合(ステップS1311におけるNO)、メインCPU101は、第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理(ステップS1315)を行う。第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理(ステップS1312)又は第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理(ステップS1315)が終了すると、ステップS1316に移り、ステップS1316の処理を行った後、特別図柄変動パターン設定処理を終了する。なお、第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理(ステップS1312)及び第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理(ステップS1315)の詳細については後述する。
ステップS1316において、メインCPU101は、ステップS1312又はステップS1315でセットされた変動パターンテーブル番号の変動パターンテーブル(図108参照)を参照し、第1始動口420又は第2始動口440(いずれも例えば図97参照)に遊技球が入賞したときに演出選択用カウンタから抽出した演出選択用乱数に基づいて、特別図柄の変動パターン、変動パターン指定コマンド及び変動時間を決定する。例えば、変動パターンテーブル番号が「5」にセットされたとき、メインCPU101は、演出選択用乱数が「40(設定1・2)」であれば特別図柄の変動パターンを通常変動Aに決定し、演出選択用乱数が「60(設定1・2)」であれば特別図柄の変動パターンを通常変動Bに決定し、演出選択用乱数が「80(設定1・2)」であれば特別図柄の変動パターンを通常変動Cに決定する。なお、特別図柄の変動パターンと変動パターン指定コマンドと変動時間とはそれぞれ対応しているため、特別図柄の変動パターンと変動パターン指定コマンドと変動時間とが同時に決定される。なお、メインCPU101は、決定された変動パターン指定コマンドをサブ制御回路200に対して送信する。
[2-4-6.第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理]
図114は、メインCPU101による第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理の一例を示すフローチャートである。第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理は、先述した特別図柄変動パターン決定処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、ステップS13121において、メインCPU101は、ステップS1219(図112参照)において行われた当り判定の結果が「大当り」であるか否かを判別する。ここで「大当り」と判別すると(ステップS13121におけるYES)、ステップS13122に移り、「大当り」でないと判別すると(ステップS13121におけるNO)、ステップS13125に移る。
ステップS13122において、メインCPU101は、ステップS1220(図112参照)において行われた特別図柄決定処理において取得された当り時選択図柄コマンドが「z0」であるか否かを判別し、当り時選択図柄コマンドが「z0」である場合(ステップS13122におけるYES)には、変動パターンテーブル番号を「9」にセットし(ステップS13123)、第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。また、当り時選択図柄コマンドが「z0」以外である場合(ステップS13122におけるNO)には、変動パターンテーブル番号を「10」にセットし(ステップS13124)、第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。したがって、リーチ演出Dは、遊技者にとっての利益度合いが最も大きい大当り(当り時選択図柄コマンドが「z0」の大当り)に当選したことを確定付けるリーチ演出として機能することとなる。
ステップS13125において、メインCPU101は、ステップS1219(図112参照)において行われた当り判定の結果が「小当り」であるか否かを判別する。ここで「小当り」と判別すると(ステップS13125におけるYES)、ステップS13126に移り、「小当り」でないすなわち「ハズレ」であると判別すると(ステップS13125におけるNO)、ステップS13130の第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理を行い、特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。なお、第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理については後述する。
ステップS13126において、メインCPU101は、確変フラグ及び時短フラグの両方ともOFFであるか否かを判別し、確変フラグ及び時短フラグの両方ともOFFである場合(ステップS13126におけるYES)にはステップS13127に移り、確変フラグ及び時短フラグのうちいずれか一方でもONである場合(ステップS13126におけるNO)にはステップS13129に移る。
ステップS13127において、メインCPU101は、ステップS1220(図112参照)において行われた特別図柄決定処理において取得された当り時選択図柄コマンドが「z17」であるか否かを判別し、当り時選択図柄コマンドが「z17」である場合(ステップS13127におけるYES)には、変動パターンテーブル番号を「7」にセットし(ステップS13128)、第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。また、当り時選択図柄コマンドが「z17」以外である場合(ステップS13127におけるNO)には、ステップS13129に移る。
ステップS13129において、メインCPU101は、変動パターンテーブル番号を「8」にセットし、第1特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。
[2-4-7.第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理]
図115は、メインCPU101による第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理の一例を示すフローチャートである。第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理は、先述した特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理の実行中に、第1特別抽選の結果が「大当り」及び「小当り」のいずれでもない「ハズレ」のときにサブルーチンとして呼び出される処理である。この第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理においてセットされる変動パターンテーブル番号は、変動パターンテーブル番号設定テーブル(図107)に示されている。
図115に示すように、ステップS13131において、メインCPU101は、確変フラグがONであるか否かを判別する。ここで確変フラグがONであると判別すると(ステップS13131におけるYES)、ステップS13132に移り、確変フラグがOFFであると判別すると(ステップS13131におけるNO)、ステップS13135に移る。
ステップS13132において、メインCPU101は、時短フラグがONであるか否かを判別する。時短フラグがON、すなわち確変フラグ及び時短フラグの両方ともONである場合(ステップS13132におけるYES)、メインCPU101は、変動パターンテーブル番号を「11」にセットし(ステップS13133)、第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。また、時短フラグがONでない、すなわち確変フラグがON且つ時短フラグがOFFである場合(ステップS13132におけるNO)、メインCPU101は、変動パターンテーブル番号を「12」にセットし(ステップS13134)、第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。
ステップS13135において、メインCPU101は、時短フラグがONであるか否かを判別する。時短フラグがON、すなわち確変フラグがOFF且つ時短フラグがONである場合(ステップS13135におけるYES)、メインCPU101は、変動パターンテーブル番号を「11」にセットし(ステップS13136)、第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。
また、時短フラグがONでない、すなわち確変フラグ及び時短フラグの両方ともOFFである場合(ステップS13135におけるNO)、メインCPU101は、第1特別図柄の保留があるか否か、すなわち第1始動情報が保留領域に保存されているか否かを判別する(ステップS13137)。
第1特別図柄の保留があるとき(ステップS13137におけるYES)、メインCPU101は、変動パターンテーブル番号を「1」にセットし(ステップS13138)、ステップS13139に移る。このように、第1特別図柄の保留があるときに変動パターンテーブル番号を「1」にセットして短縮変動Aに決定可能とすることで、第1始動情報の保留が極力溜まらないようにすることが可能となる。ただし、第1特別図柄の保留があったとしても、短縮変動Aに決定されないようにし、最短変動時間を例えば6000msecとしても良い。
ステップS13140において、メインCPU101は、遊技モードが「5」より大きいか否かすなわち「0」でないか否かを判別し、遊技モードが「5」より大きければすなわち「0」でなければ(ステップS13140におけるYES)、遊技モード、HGカウンタ及び設定値に応じたリーチ判定用乱数に基づいて、変動パターンテーブル番号をセットする(ステップS13141)。例えば、遊技モードが「6」、HGカウンタが「50」、リーチ判定用乱数が「10(設定1・2)」であれば、変動パターンテーブル番号が「4」にセットされる(図107参照)。この場合、HGカウンタが0~99のいずれであっても、セットされる変動パターンテーブル番号は共通である。なお、遊技モードが「6」であったとしても、時短フラグがONであるときは、変動パターンテーブル番号が「4」にセットされる。ステップS13141の処理を行うと、メインCPU101は、ステップS13142に移る。
また、メインCPU101は、ステップS13139においても遊技モードが「5」より大きいか否かを判別し、遊技モードが「5」より大きければ(ステップS13139におけるYES)、ステップS13142に移り、遊技モードが「5」以下であれば(ステップS13139におけるNO)、第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。
ステップS13142において、メインCPU101は、HGカウンタから1を減算する処理を行い、ステップS13143に移る。なお、HGカウンタは、時短フラグがONであるときは第1特別図柄の変動表示が行われたとしても減算されず、時短フラグがOFFであるときに限り減算される。
なお、第2実施形態では、遊技モードが「5」より大きいか否かを判別してHGカウンタの減算を行っているが、HGカウンタの減算は必ずしも遊技モードを判別して行う必要はなく、例えば、大当りまたは小当りに当選したときの大当り図柄または小当り図柄(RG状態またはHG状態に制御される図柄であったか否か)と時短フラグの設定とを判別してHGカウンタの減算を行うようにしても良い。
ステップS13143において、メインCPU101は、HGカウンタが0であるか否かを判別し、HGカウンタが0であれば(ステップS13143におけるYES)、遊技モードを「0」にセットし(ステップS13144)、第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。HGカウンタが0でなければ(ステップS13143におけるNO)、メインCPU101は、遊技モードを変更することなく第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。
ステップS13140において遊技モードが「5」以下すなわち「0」であると判別されると(ステップS13140におけるNO)、メインCPU101は、設定値に応じたリーチ判定用乱数に基づいて、変動パターンテーブル番号を「2」又は「3」にセットし(ステップS13145)、第1特別図柄ハズレ時変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。例えば、リーチ判定用乱数が「8(設定1・2)」であれば変動パターンテーブル番号が「2」にセットされ、リーチ判定用乱数が「10(設定1・2)」であれば変動パターンテーブル番号が「3」にセットされる(図107参照)。
[2-4-8.第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理]
図116は、メインCPU101による第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理の一例を示すフローチャートである。第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理は、先述した特別図柄変動パターン決定処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、ステップS13151において、メインCPU101は、ステップS1219(図112参照)において行われた当り判定の結果が「大当り」であるか否かを判別する。ここで「大当り」と判別すると(ステップS13151におけるYES)、メインCPU101は、変動パターンテーブル番号を「15」にセットし(ステップS13152)、第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。
ステップS1219(図112参照)において行われた当り判定の結果が「大当り」でないと判別すると(ステップS13151におけるNO)、メインCPU101は、上記の当り判定の結果が「小当り」であるか否かを判別する(ステップS13153)。ここで「小当り」と判別すると(ステップS13153におけるYES)、メインCPU101は、変動パターンテーブル番号を「14」にセットし(ステップS13154)、第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。
また、ステップS1219(図112参照)において行われた当り判定の結果が「大当り」及び「小当り」のいずれでもないすなわち「ハズレ」であると判別すると(ステップS13153におけるNO)、メインCPU101は、変動パターンテーブル番号を「13」にセットし(ステップS13155)、第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理を終了する。第2特別図柄変動パターンテーブル番号設定処理を終了すると、ステップS1316に移り、その後、特別図柄変動パターン設定処理を終了する。
[2-4-9.特別図柄表示時間管理処理]
図117は、メインCPU101による特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄表示時間管理処理は、先述した特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS1041)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS1041におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS1041におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1042の処理に移る。
ステップS1042において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS1042におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS1042におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1043の処理に移る。
ステップS1043において、メインCPU101は、当り判定(図112のステップS1219参照)の結果が「大当り」であるか否かを判別する。当り判定の結果が「大当り」であると判別した場合(ステップS1043におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1044の処理に移る。一方、特別図柄ゲームが「大当り」でないと判別した場合(ステップS1043におけるNO)、メインCPU101は、ステップS1050の処理に移る。
ステップS1044において、メインCPU101は、大当りを示す大当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS1045の処理に移る。
ステップS1045において、メインCPU101は、時短カウンタ、HGカウンタ、時短フラグ及び確変フラグをクリアすなわちOFFにセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS1046の処理に移る。
ステップS1046において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す値(「06」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始インターバル時間(例えば、5000ms)を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS1047)。
次に、メインCPU101は、特別図柄の種別に対応する大当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS1048)。これにより、サブ制御回路200には、大当り開始コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大当り図柄判定テーブル(図105参照)を参照し、当り時選択図柄コマンドに対応するラウンド数(ラウンド数上限値)、確変フラグ及び時短フラグのON/OFF、時短回数(時短カウンタ)、HGカウンタ、遊技モードをメインRAM103にセットし、ラウンド数表示LEDパターンフラグをセットする(ステップS1049)。なお、ラウンド数表示LEDパターンフラグは、残りラウンド数を所定パターンで表示するか否かを示すフラグである。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS1050において、メインCPU101は、時短カウンタ減算処理を行う。この時短カウンタ減算処理については、図37を参照して上述した通りである。
ステップS1051において、メインCPU101は、当り判定(図112のステップS1219参照)の結果が「小当り」であるか否かを判別する。当り判定の結果が「小当り」であると判別した場合(ステップS1051におけるYES)、メインCPU101は、小当りを示す小当りフラグをセットする処理を行う(ステップS1052)。この処理を終了すると、メインCPU101は、後述の小当り開始インターバル管理処理(ステップS105)を示す値(「03」)をセットし(ステップS1053)、小当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS1054)。
次に、メインCPU101は、特別図柄の種別に対応する小当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行い(ステップS1055)、特別図柄表示時間管理処理を終了する。ステップS1055の処理を行うことにより、サブ制御回路200には、小当り開始コマンドが送信される。
ステップS1051において、上記の当り判定の結果が「小当り」でないすなわち「ハズレ」であると判別した場合(ステップS1051におけるNO)、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う(テップS1056)。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
[2-4-10.小当り終了インターバル処理]
図118は、メインCPU101による小当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。小当り終了インターバル処理は、先述した特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)であるか否かを判別する(ステップS1611)。制御状態フラグが小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)でないと判別した場合(ステップS1611におけるNO)、メインCPU101は、小当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)であると判別した場合(ステップS1611におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1612の処理に移る。
ステップS1612において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた小当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS1612におけるNO)、メインCPU101は、小当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS1612におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1613の処理に移る。
ステップS1613において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行い(ステップS1613)、ステップS1614に移る。
ステップS1614において、メインCPU101は、小当りフラグをクリアする処理、すなわち、メインRAM103の所定領域にON設定されている小当りフラグをOFFに設定する処理を行い、ステップS1615に移る。
ステップS1615において、メインCPU101は、特別図柄決定処理(図112のステップS1120を参照)において特別図柄判定テーブル(図103参照)を参照して取得された当り時選択図柄コマンドに応じて遊技モードをセットする。当り時選択図柄コマンドに応じた遊技モードは、小当り図柄判定テーブル(図106参照)に示される通りである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z10」のとき、小当り図柄判定テーブルに示されるように、メインCPU101は、遊技モードに「10」をセットする。なお、図118には図示されていないが、確変フラグがONのとき、メインCPU101は、遊技モードをセットせずに(ステップS1615の処理を実行せずに)、ステップS1614の処理を行った後、小当りインターバル処理を終了する(HGカウンタもセットされない)。
次に、ステップS1616において、メインCPU101は、ステップS1615でセットされた遊技モードが「8」~「16」のうちのいずれであるか否かを判別する。そして、ステップS1615でセットされた遊技モードが「8」~「16」のうちのいずれかであるとき(ステップS1616におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1617に移る。ステップS1615でセットされた遊技モードが「8」~「16」のうちのいずれでもないとき(ステップS1616におけるNO)、メインCPU101は、ステップS1618に移る。
ステップS1617において、メインCPU101は、ステップS1220(図112参照)において行われた特別図柄決定処理において特別図柄判定テーブル(図103参照)を参照して取得された当り時選択図柄コマンドに応じたHGカウンタをセットし(ステップS1615)、小当り終了インターバル処理を終了する。なお、ステップS1615でセットされる当り時選択図柄コマンドに応じたHGカウンタは、小当り図柄判定テーブル(図106参照)に示される通りである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z10」のとき、小当り図柄判定テーブルに示されるように、メインCPU101は、HGカウンタに「100」をセットする。
ステップS1618において、メインCPU101は、ステップS1615でセットされた遊技モードが「17」であるか否かを判別する。そして、ステップS1615でセットされた遊技モードが「17」であるとき(ステップS1618におけるYES)、メインCPU101は、小当り図柄判定テーブル(図106参照)に示されるように、HGカウンタに「100000」をセットし(ステップS1619)、その後、小当り終了インターバル処理を終了する。なお、セットされる遊技モードは「17」である。一方、ステップS1615でセットされた遊技モードが「17」でないとき(ステップS1618におけるNO)、すなわちステップS1615でセットされた遊技モードが「8」~「17」のうちいずれでもないとき(遊技モードが「0」(当り時選択図柄コマンドが「z18」)のとき)、メインCPU101は、ステップS1620に移る。
ステップS1620において、メインCPU101は、HGカウンタを「0」にセットし、小当り終了インターバル処理を終了する。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機では、セットされた遊技モードに応じてHGカウンタをセットするようにしているが、これに限られず、例えば小当りに当選したときの小当り図柄に応じてHGカウンタをセットするようにしても良い。
また、上記のHGカウンタ「100000」は、ホールの営業時間内に実行することが不可能な遊技回数(特別図柄の変動回数)としてセットされるものである。また、当り時選択図柄コマンドが「z17」であるとき、セットされる遊技モードは「17」であるから、小当り遊技状態が終了したのちの遊技状態では、図107に示されるように変動パターンテーブル番号が2又は6にセットされるBHG状態となる。したがって、当り時選択図柄コマンドが「z17」の小当りに当選したときは、第1特別抽選又は第2特別抽選の結果が「大当り」となってHGカウンタが新たにセットされるか、第1特別抽選の結果が「小当り」となってHGカウンタが新たにセットされるまで、メインCPU101は継続してBHG状態に制御する。
また、BHG状態だけに限らず全てのHG状態において、第1特別抽選又は第2特別抽選の結果が「大当り」又は「小当り」になると、遊技モード及びHGカウンタが新たにセットされる。HGカウンタが新たにセットされると、現在のHG状態は終了し、小当り遊技状態の終了後に、新たにセットされたHG状態に制御されるが、非HG小当り(当り時選択コマンド「z18」の小当り)に当選した場合には、HGカウンタが0にセットされるので、小当り遊技状態の終了後、LG状態に制御されることとなる。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機において、メインCPU101は、上記の非HG小当り(当り時選択図柄コマンドが「z18」)に当選した場合にHGカウンタを0にセットしているが、これに限られず、例えば、HGカウンタをセットしないようにしても良い。この場合、HGカウンタが0より大きい状態において、第1特別抽選の結果が小当りであって、その小当り図柄が非HG小当りであったとしても、メインCPU101は、単に小当り入賞口560を開閉させる処理を行うだけで、第1特別図柄の変動パターンを決定する際に用いる変動パターンテーブルを変更せずにそれまで用いていた変動パターンテーブルがそのまま維持される。したがって、例えば当り時選択図柄コマンドが「z17」の小当りに当選したとき、メインCPU101は、第1特別抽選の結果が小当りであって、その小当りが非HG小当りであったとしても、継続してBHG状態に制御することとなる。BHG状態において当り時選択図柄コマンドが「z8」~「z16」のいずれかに当選した場合には、メインCPU101は、小当り図柄(当り時選択図柄コマンド)の種別に応じてHGカウンタをリセットするため、第1特別抽選の結果が小当りであったとき、非HG小当りである方が遊技者にとって好ましい。そのため、当り時選択図柄コマンドが「z17」の小当りの当選に基づいてBHG状態に制御されているとき、第1特別抽選の結果が「小当り」でる場合には、サブCPU201は、小当り図柄の種別を明示しない演出を実行すると、興趣を高めることができる。ここで、上記の「HGカウンタが0より大きい状態」とは、HG状態のみならず、例えば当り時選択図柄コマンドが「z15」のようにHG状態に移行する前にLG状態に制御される場合には当該LG状態も含む趣旨である。
また、第2実施形態のパチンコ遊技機では、第1特別抽選の結果が小当りであって当り時選択図柄コマンドが「z18」であったときに、小当り入賞口560を開閉させる処理に加えてHGカウンタを0にセットする処理を行うようにしても良いし、HGカウンタをセットせずに単に小当り入賞口560を開閉させる処理を行うだけの処理を行うようにしても良い旨を説明したが、そもそも当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当りを設けることは必須ではない。
なお、ステップS1619においてセットされるHGカウンタは、ホールの営業時間内に実行することが不可能な遊技回数であれば「100000」に限られない。
ところで、小当り終了インターバル処理においてHGカウンタがセットされるのは、第1特別抽選の結果が「小当り」のときであり、小当り図柄判定テーブル(図106参照)に示されるように、第2特別抽選の結果が「小当り」であるときは、HGカウンタはセットされない。したがって、HGカウンタが0より大きいときに第2特別抽選の結果が「小当り」であったとしても、この「小当り」に基づいて新たにHGカウンタがセットされることなく、現状のHGカウンタが継続することとなる。すなわち、メインCPU101は、現在のHG状態が継続するよう制御する。
[2-4-11.大当り終了インターバル処理]
図119は、メインCPU101による大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。大当り終了インターバル処理は、先述した特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であるか否かを判別する(ステップS1811)。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)でないと判別した場合(ステップS1811におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であると判別した場合(ステップS1811におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1812の処理に移る。
ステップS1812において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた大当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS1812におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS1812におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1813の処理に移る。
ステップS1813において、メインCPU101は、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする。大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグは、大当り時のラウンド数をLEDの発光パターンによって表示するか否かを示す管理フラグとして用いられる。
次に、メインCPU101は、ラウンド数振り分けフラグをクリアする(ステップS1814)。このラウンド数振り分けフラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、1ラウンド中にあっても予め決められた回数だけ大入賞口540を周期的に開閉させるか否かを示すためのフラグである。1ラウンド中でも大入賞口540を周期的に開閉させる場合は、ラウンド数振り分けフラグが「1」となる。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄大当り終了表示コマンドを送信する。
次に、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う(ステップS1815)。
次に、メインCPU101は、ステップS1816において、大当りフラグをクリアする処理、すなわち、メインRAM34の所定領域にON設定されている大当りフラグをOFFに設定する処理を行い、ステップS1817に移る。
ステップS1817において、メインCPU101は、ステップS1220(図112参照)において行われた特別図柄決定処理において特別図柄判定テーブル(図103参照)を参照して取得された当り時選択図柄コマンドに応じた遊技モードをセットする(ステップS1817)。当り時選択図柄コマンドに応じた遊技モードは、大当り図柄判定テーブル(図105参照)に示される通りである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z3」のとき、大当り図柄判定テーブルに示されるように、メインCPU101は、遊技モードに「3」をセットする。
次に、ステップS1818において、メインCPU101は、ステップS1817でセットされた遊技モードが「1」~「4」のうちのいずれであるか否かを判別する。そして、ステップS1817でセットされた遊技モードが「1」~「4」のうちのいずれかであるとき(ステップS1818におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1819に移る。ステップS1817でセットされた遊技モードが「1」~「4」のうちのいずれでもないとき(ステップS1818におけるNO)、メインCPU101は、ステップS1820に移る。
ステップS1819において、メインCPU101は、確変フラグとして「1」をセットし(すなわち確変フラグをONにし)、ステップS1821に移る。
一方、ステップS1820において、メインCPU101は、確変フラグとして「0」をセットし(すなわち確変フラグをOFFにし)、ステップS1821に移る。
ステップS1821において、メインCPU101は、ステップS1817でセットされた遊技モードが「2」~「7」のうちのいずれであるか否かを判別する。そして、ステップS1817でセットされた遊技モードが「2」~「7」のうちのいずれかであるとき(ステップS1821におけるYES)、メインCPU101は、ステップS1822に移る。ステップS1817でセットされた遊技モードが「2」~「7」のうちのいずれでもないとき(ステップS1821におけるNO)、メインCPU101は、ステップS1823に移る。
ステップS1822において、メインCPU101は、時短フラグとして「1」をセットし(すなわち時短フラグをONにし)、ステップS1824に移る。
ステップS1824において、メインCPU101は、時短カウンタに規定の時短回数をセットする処理を行う。第2実施形態では、大当り図柄判定テーブル(図105参照)を参照して、当り時選択図柄コマンドが「z0」、「z1」又は「z19」であるときは時短カウンタに0回をセットし、当り時選択図柄コマンドが「z2」、「z5」~「z7」又は「z20」であるときは時短カウンタに4回をセットし、当り時選択図柄コマンドが「z3」又は「z21」であるときは時短カウンタに24回をセットし、当り時選択図柄コマンドが「z4」又は「z22」であるときは時短カウンタに54回をセットする。メインCPU101は、ステップS1824の処理を終了後、ステップS1825に移る。
一方、ステップS1823において、メインCPU101は、時短フラグとして「0」をセットし(すなわち時短フラグをOFFにし)、ステップS1825に移る。
ステップS1825において、メインCPU101は、HGカウンタをセットする処理を行う。第2実施形態では、大当り図柄判定テーブル(図105参照)を参照して、当り時選択図柄コマンドが「z0」~「z4」、「z19」~「z22」であるときはHGカウンタに100000回をセットし、当り時選択図柄コマンドが「z6」、「z7」、「z24」又は「z25」であるときはHGカウンタに100回をセットし、当り時選択図柄コマンドが「z5」又は「z23」であるときはHGカウンタに0をセットする。この処理を終了すると、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。
なお、上記のHGカウンタ「100000」は、ホールの営業時間内に実行することが不可能な遊技回数(特別図柄の変動回数)としてセットされるものである。したがって、当り時選択図柄コマンドが「z0」~「z4」、「z19」~「z22」のうちのいずれかであるとき、メインCPU101は、次回大当り遊技状態に制御されるまで(「大当り」に当選したことによってHGカウンタが再びセットされない限り)、RG状態に制御する。すなわち、「大当り」に当選しなければ、RG状態が継続することとなる。なお、ステップS1825においてセットされるHGカウンタは、ホールの営業時間内に実行することが不可能な遊技回数であれば「100000」に限られない。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機では、セットされた遊技モードに応じて、確変フラグ、時短フラグ及びHGカウンタをセットするようにしているが、これに限られず、例えば大当りに当選したときの大当り図柄に応じて、確変フラグ、時短フラグ及びHGカウンタをセットするようにしても良い。
また、第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の大当たり図柄(当り時選択図柄コマンド)に、天井機能を有する大当り図柄(上述した大当り図柄A~C)が含まれている場合、メインCPU101は以下のように処理を行う。
すなわち、大当り図柄Aの大当りに当選したとき、メインCPU101は、HGカウンタに610回(=天井遊技510回+HG状態100回)をセットし、確変フラグ及び時短フラグをクリアすなわちOFFにセットするとともに時短カウンタに0をセットする。メインCPU101は、HGカウンタが「0~99」のときはHG状態に制御するため、リーチ演出に決定される場合を除き、変動パターンテーブル番号を「4」~「6」のいずれかに決定する。また、メインCPU101は、HGカウンタが「100~609」のときはLG状態に制御するため、リーチ演出に決定される場合を除き、変動パターンテーブル番号を「3」に決定する。すなわち、メインCPU101は、天井遊技が消化されると(HGカウンタが99になると)、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照する変動パターンテーブルの変動パターンテーブル番号を、「3」から「4」~「6」のいずれかに変更し、HG状態(100回)に制御する。
また、大当り図柄Bの大当りに当選したとき、メインCPU101は、HGカウンタに610回(=天井遊技510回+HG状態100回)をセットし、確変フラグOFF、時短フラグON、時短カウンタに4回をセットする。メインCPU101は、時短フラグがONであるときは特別図柄の変動表示が行われたとしてもHGカウンタを減算せず、時短フラグがOFFであるときに限りHGカウンタ減算する。したがって、大当り図柄Bに当選したとき、大当り遊技状態が終了したのち、4回の遊技が実行されるまでは、時短カウンタ及びHGカウンタのうち時短カウンタのみが減算される。そして、時短カウンタが0になると、メインCPU101は、遊技が実行される都度、HGカウンタを減算する。メインCPU101は、HGカウンタが「0~99」のときはHG状態に制御するため、リーチ演出に決定される場合を除き、変動パターンテーブル番号を「4」~「6」のいずれかに決定する。また、メインCPU101は、HGカウンタが「100~609」のときはLG状態に制御するため、リーチ演出に決定される場合を除き、変動パターンテーブル番号を「3」に決定する。すなわち、メインCPU101は、時短カウンタが消化され、さらにその後天井遊技が消化されると(HGカウンタが99になると)、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照する変動パターンテーブルの変動パターンテーブル番号を、「3」から「4」~「6」のいずれかに変更し、HG状態(100回)に制御する。
さらに、大当り図柄Cの大当りに当選したとき、メインCPU101は、HGカウンタに610回(=天井遊技510回+HG状態100回)をセットし、確変フラグOFF、時短フラグON、時短カウンタに100回をセットする。メインCPU101は、時短フラグがONであるときは特別図柄の変動表示が行われたとしてもHGカウンタを減算せず、時短フラグがOFFであるときに限りHGカウンタ減算する。したがって、大当り図柄Cに当選したとき、大当り遊技状態が終了したのち、100回の遊技が実行されるまでは、時短カウンタ及びHGカウンタのうち時短カウンタのみが減算される。そして、時短カウンタが0になると、メインCPU101は、遊技が実行される都度、HGカウンタを減算する。メインCPU101は、HGカウンタが「0~99」のときはHG状態に制御するため、リーチ演出に決定される場合を除き、変動パターンテーブル番号を「4」~「6」のいずれかに決定する。また、メインCPU101は、HGカウンタが「100~609」のときはLG状態に制御するため、リーチ演出に決定される場合を除き、変動パターンテーブル番号を「3」に決定する。すなわち、メインCPU101は、時短カウンタが消化され、さらにその後天井遊技が消化されると(HGカウンタが99になると)、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照する変動パターンテーブルの変動パターンテーブル番号を、「3」から「4」~「6」のいずれかに変更し、HG状態(100回)に制御する。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機のようにHG状態として複数のHG状態(BHG状態、MHG状態、SHG状態)が用意されている場合には、天井遊技が消化されたのち、いずれか特定のHG状態に制御されるようにしても良いし、大当り図柄に応じて制御されるHG状態が異なるようにしても良い。
また、HGカウンタがセットされる(すなわち、天井遊技が消化されたのちにHG状態に制御される)大当り図柄と、HGカウンタがセットされない大当り図柄とを用意し、特別抽選の結果が大当りであったときに、サブCPU201により実行される演出を、HGカウンタがセットされる大当り図柄であるか、HGカウンタがセットされない大当り図柄であるかを、外観で把握し難くすると好ましい。さらには、遊技者にとっての利益度合いが異なる複数のHG状態が用意されている場合には、遊技者にとっての利益度合いがより高いHG状態(例えばBHG状態)に制御される可能性があることを遊技者に期待させる演出を行うようにしても良い。
ところで、時短カウンタ及びHGカウンタの各値は、いずれも、メインRAM103に格納される。すなわち、メインRAM103は、上述した保留領域や変動開始領域とは別に、確変フラグや時短フラグの設定、時短カウンタ値及びHGカウンタ値等を格納するバッファ領域を有する。具体的には、第2実施形態におけるメインRAM103のバックアップクリア時のクリア領域は、F0000~F1BDである。確変フラグ、時短フラグ、時短カウンタ、遊技モード及びHGカウンタもこの領域に記憶され、バックアップクリア時に消去されることとなる。詳しくは、確変フラグ、時短フラグ及び時短カウンタ値については、上記領域のうちF1A0~F1AFに記憶され、遊技モード及びHGカウンタ値については、F1B0~F1BDに記憶される。上述したように、バックアップクリア処理が行われると全てが消去されることとなるが、第2実施形態では、設定変更処理を伴うバックアップクリア処理においては、クリア領域をF0000~F1AFとしている。そのため、設定変更を伴うバックアップクリア処理が行われた時には、遊技モード及びHGカウンタ値は消去されずに保持される。
上記のバックアップクリア処理について、図120及び図121を参照して説明する。図120は、第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによる設定変更処理の一例を示すフローチャートである。図121は、第2実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPUによるバックアップクリア処理の一例を示すフローチャートである。
図120に示される設定変更処理において、図23に示される設定変更処理と異なる点は、遊技許可フラグがONであるとメインCPU101が判別したとき(ステップS2410におけるYES)の処理である。図23に示される設定変更処理では、遊技許可フラグがONであるとき(ステップS2410におけるYES)、バックアップクリア処理(ステップS2420)が行われる。これに対し、図120でに示される設定変更処理では、遊技許可フラグがONであるとき(ステップS2410におけるYES)、メインCPU101は、設定変更フラグをONにセットし(ステップS2415)、その後、ステップS2420Aのバックアップクリア処理を行う。
次に、図121に示されるバックアップクリア処理において、以下に説明する。メインCPU101は、先ず、ステップS2421Aにおいて、バックアップクリアフラグがOFFであるか否かを判別する。メインCPU101は、バックアップクリアフラグがOFF(ステップS2421AにおけるYES)であるときはバックアップクリア処理を実行することなく当該処理を終了し、バックアップクリアフラグがON(ステップS2421AにおけるNO)であるときはステップS2422Aに移る。
ステップS2422Aにおいて、メインCPU101は、設定変更フラグがONであるか否かを判別する。設定変更フラグがONであるとき(ステップS2422AにおけるYES)、メインCPU101は、メインRAM103のF0000~F1AFの領域をクリアする処理を実行し(ステップS2423A)、ステップS2424Aに移る。
ステップS2424Aにおいて、メインCPU101は、F0000~F1AFのクリア報知設定を行い、その後、設定変更フラグをOFFにセットし(ステップS2425A)、ステップS2428Aに移る。
メインCPU101は、設定変更フラグがONでないと判別したとき(ステップS2422AにおけるNO)、メインRAM103のF0000~F1BDの領域をクリアする処理を実行し(ステップS2426A)、ステップS2427Aに移る。
ステップS2427Aにおいて、メインCPU101は、F0000~F1BDのクリア報知設定を行い、その後、ステップS2428Aに移る。
ステップS2428Aにおいて、メインCPU101は、バックアップクリアフラグをOFFにセットし、バックアップクリア処理を終了する。
したがって、例えばホールの遊技機管理者がホールの営業開始前に設定変更処理を行った場合、その後さらに設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理を行わなければ、HGカウンタ値がクリアされず、前日のホール営業終了時点でのHGカウンタが引き継がれることとなる。よって、例えばホールの遊技機管理者は、設定変更及びHGカウンタ値の両方をクリアしたい場合には、設定変更処理を行った後さらに設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理を行えばよく、確変フラグや時短フラグはOFFにしたいもののHGカウンタを残したい場合には、設定変更処理を伴わないバックアップクリア処理を行わずに設定変更処理を行うようにすれば良い。このようにして、ホールの遊技機管理者が所望する態様でホールの営業を行うことが可能となる。
なお、第2実施形態では、セットされた遊技モードに応じて、確変フラグ及び時短フラグの設定やHGカウンタの減算を行うようにしているため、その遊技モードを、HGカウンタ値と同じメインRAM103の領域(F1B0~F1BD)に記憶している。ただし、確変フラグ及び時短フラグの設定やHGカウンタの減算に遊技モードを用いない場合には、HGカウンタ値と同じメインRAM103の領域(F1B0~F1BD)に遊技モードを記憶する必要がないことは言うまでもない。
また、第1特別図柄又は/及び第2特別図柄の大当たり図柄(当り時選択図柄コマンド)が上述した大当り図柄B又は大当り図柄C(すなわち時短遊技が消化された後に天井遊技が開始される大当り図柄)であった場合、時短遊技が消化される前(時短カウンタの値が0になる前)に設定変更処理を行ったとき、メインCPU101は、時短フラグ及び時短カウンタ値をクリアするため、時短フラグ及び時短カウンタ値がクリアされるまでに消化された時短回数にかかわらず、天井遊技(残回数)510回からLG状態が開始されることとなる。一方、設定変更処理を伴わずにバックアップクリア処理を行った場合には、メインCPU101がHGカウンタ値もクリアするため、天井遊技数が設定されていない状態で遊技が開始されることとなる。なお、LG状態において設定変更処理を行ったときは、メインCPU101は、設定変更処理が行われる前のHGカウンタ値を引継ぐ。
また、天井機能を有する大当り図柄(上述した大当り図柄A~C)が含まれている場合に、特別抽選の結果が大当り図柄A~Cのいずれか(天井遊技数がセットされる大当り図柄)であった場合、メインCPU101は、天井遊技数が消化されさらにHG状態(100回)が終了したのちの遊技状態をLG状態に制御するが、この場合は、特別抽選の結果が再び大当り図柄A~Cのいずれかとならない限り、天井遊技数がセットされないようになっている。
なお、天井遊技の実行中に特別抽選の結果が大当り又は非特定小当り以外の小当り(第1小当り、第2小当り、スーパー小当り)であった場合には、HGカウンタ値が新たにセットされるため、それまでの天井カウンタ値は引き継がれない。
このように、特別抽選の結果に天井機能を有する大当り図柄が含まれるパチンコ遊技機によれば、単調な遊技となりがちな通常遊技状態における遊技興趣を高めることが可能となる。
[2-4-12.普通図柄制御処理]
図122は、メインCPU101による普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。図122の普通図柄制御処理が、図40の普通図柄制御処理と異なるのは、図40では普通図柄の始動情報(以下「普通始動情報」と称する)を保留できるのに対し、図122では普通始動情報を保留しないことを前提として処理を行う点である(特にステップS1912の普通図柄変動開始領域チェック処理)。
普通図柄制御処理は、先述した主制御メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。なお、図122に示すフローチャート中の各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「00」~「04」)は、普通図柄制御状態フラグを示し、この普通図柄制御状態フラグは、メインRAM103内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグの数値に対応する各処理を実行することにより、普通図柄ゲームを進行させる。
図122に示すように、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を行う(ステップS1911)。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された普通図柄制御状態フラグを読み出す。メインCPU101は、読み出した普通図柄制御状態フラグの値に基づいて、後述のステップS1912~ステップS1916の各種の処理を実行するか否かを判定する。この普通図柄制御状態フラグは、普通図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS1912~ステップS1916のいずれかの処理を実行可能にするものである。また、メインCPU101は、ステップS1912~ステップS1916の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定される所定のタイミングで各処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各処理を実行せずに他のサブルーチン処理を実行する。もちろん、所定の周期で先述のシステムタイマ割込処理(図29参照)も実行する。
次に、メインCPU101は、普通図柄変動開始領域チェック処理を行う(ステップS1912)。図40では、普通図柄記憶チェック処理と称したが、図40では普通始動情報が保留されるのに対し、図122では普通始動情報が保留されないため、普通図柄変動開始領域チェック処理と称する。この普通図柄変動開始領域チェック処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動開始領域チェック処理を示す値(「00」)である場合に、普通図柄の変動開始領域に普通始動情報が格納されているか否かをチェックし、普通図柄の変動開始領域に普通始動情報が格納されている場合には、普通当り判定等の処理を行う。また、この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに後述の普通図柄変動時間監視処理(ステップS193)を示す値(「01」)をセットし、今回の処理で決定された変動時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、ステップS192の処理により、決定された普通図柄の変動時間が経過した後、後述の普通図柄変動時間監視処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、普通図柄変動時間監視処理を行う(ステップS1913)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間監視処理を示す値(「01」)であり、メインCPU101によりセットされた普通図柄の変動時間が経過した場合に、普通図柄制御状態フラグに後述の普通図柄表示時間監視処理(ステップS1914)を示す値(「02」)をセットし、確定後待ち時間(例えば0.5秒)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、ステップS1913の処理により、セットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の普通図柄表示時間監視処理が実行されるように設定される。
なお、第2実施形態において、時短フラグがOFFであるときとONであるときとで普通図柄の変動時間の変化を外観で把握し難いように、メインCPU101は、普通図柄の変動時間を、時短フラグがOFFであるときは例えば510msecにセットし、時短フラグがONであるときは例えば500msecにセットする。なお、普通図柄の変動表示の前後にはインターバルが設定されるため、普通図柄の変動時間とインターバル時間との合計時間は、時短フラグがOFFであるときは例えば1000msec、時短フラグがONであるときは例えば990msecとなる。ただし、普通図柄の変動時間及びインターバル時間が上記に限定されないことは言うまでもない。
次に、メインCPU101は、普通図柄表示時間監視処理を行う(ステップS1914)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間監視処理を示す値(「02」)であり、ステップS1913の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、普通抽選の結果が「普通当り」であるか否かを判別する。そして、普通抽選の結果が「普通当り」である場合、メインCPU101は、普通電動役物開放設定処理を行い、普通図柄制御状態フラグに後述の普通電動役物開放処理(ステップS1915)を示す値(「03」)をセットする。すなわち、この処理により、後述の普通電動役物開放処理が実行されるように設定される。また、普通抽選の結果が「普通当り」でないとき、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに後述の普通図柄ゲーム終了処理(ステップS1916)を示す値(「04」)をセットする。すなわち、この場合には、後述の普通図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
なお、第2実施形態において、時短フラグがOFFであるときとONであるときとで普通当り確率の変化を外観で把握し難いように、メインCPU101は、普通当り確率を、時短フラグがOFFであるときは例えば32768分の32767にセットし、時短フラグがONであるときは例えば32768分の32768にセットする。ただし、普通当り確率が上記に限定されないことは言うまでもない。
また、上記の普通電動役物開放設定処理においても、時短フラグがOFFであるときとONであるときとで普通電動役物の開放態様の変化を外観で把握し難いように、メインCPU101は、普通電動役物の開放時間を、時短フラグがOFFであるときは例えば3000msecにセットし、時短フラグがONであるときは例えば3100msecにセットする。ただし、普通電動役物の開放時間が上記に限定されないことは言うまでもない。
次に、メインCPU101は、ステップS1914において普通抽選の結果が「普通当り」であると判定された場合、普通電動役物開放処理を行う(ステップS1915)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通電動役物開放処理を示す値(「03」)である場合に、普通電動役物460の開放中において所定数の入賞があったという条件、及び、普通電動役物460の開放上限時間を経過した(普通電役開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされたか否かを判別する。上記一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、普通電動役物460の羽根部材4622(例えば、図97を参照)を閉鎖状態にするため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに後述の普通図柄ゲーム終了処理(ステップS1916)を示す値(「04」)をセットする。すなわち、この処理により、後述の普通図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、普通図柄ゲーム終了処理を行う(ステップS1915)。なお、この実施形態のパチンコ遊技機には、普通図柄の変動表示は保留されない。すなわち、普通図柄の変動表示が行われておらず且つ普通図柄の変動表示にかかるインターバル中でもないときに通過ゲート49を遊技球が通過した場合に限り、抽出した普通図柄の始動情報にかかる普通抽選及び普通図柄の変動表示が行われ、普通図柄の変動表示が行われているときに通過ゲート49を遊技球が通過したとしても、抽出した普通図柄の始動情報に基づく普通図柄の変動表示は保留されず、抽出した普通図柄の始動情報は破棄される。ステップS1915の処理を終了すると、メインCPU101は、普通図柄制御処理を終了する。
なお、第2実施形態では、時短フラグがONであるときは、時短フラグがOFFであるときと比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普通当り確率アップ、及び、普通電動役物460の開放時間延長を行っている。ただし、上述した通り、時短フラグがONであるときとOFFであるときとで、普通図柄の変動時間の短縮、普通当り確率アップ、及び、普通電動役物460の開放時間延長のうちいずれか一つまたは二つのみを変えるようにしても良いし、普通電動役物460にかかわる制御(普通図柄の変動時間の短縮、普通当り確率アップ、普通電動役物460の開放時間延長)を変えずに、特別図柄の変動時間を変えるようにしても良い。
[2-4-13.普通電動役物の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間との関係]
次に、図123を参照して、普通電動役物460の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間(第1特別抽選の結果がハズレの場合)との関係について説明する。図123は、普通電動役物460の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間との関係の一例を示すタイムチャートである。なお、図123に示される普通図柄の変動時間(1000msec)は、インターバル時間も含めた概ねの時間であり、普通電動役物460の開放時間(3000msec)も概ねの時間である。また、第2始動口入賞が有効であるとメインCPU101により判別される期間を網掛けで示している。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機において、通過ゲート49が第1始動口420の直上に配置されており、通過ゲート49を通過した全ての遊技球が第1始動口420に入賞するように構成されている。そのため、普通図柄の変動表示が行われると、変動開始条件が成立していれば必ず第1特別図柄の変動表示も行われる。また、普通当り確率は上述したとおり略100%であるから、通過ゲート49を遊技球が通過すると略100%の確率で普通電動役物460が開放される。
図123(a)は、LG状態における普通電動役物460の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間との関係の一例を示すタイムチャートである。LG状態では、第1特別抽選の結果がハズレの場合、変動パターンテーブル番号2又は3の変動パターンテーブル(図108参照)に基づいて第1特別図柄の変動表示が行われる。
したがって、LG状態では、図123(a)に示されるように、第1特別図柄の変動パターンが通常変動A及び通常変動Bのいずれに決定されたとしても、普通電動役物460が開放している期間の全期間において第1特別図柄が変動表示されることとなる。そのため、普通電動役物460が開放している期間中にたとえ第2始動口440に遊技球が入賞したとしても、この第2始動口入賞が有効と判別されることに期待を持つことができない。なお、大当り及び小当りの確率を示すテーブル(図102参照)に示されるように、第1特別抽選において「小当り」に当選する確率は相対的に小さく、しかも、第1特別抽選の結果が「小当り」であるときは、第2特別抽選の結果が「小当り」であるときよりも遊技球が入賞し難い態様で小当り入賞口560が開放する。そのため、LG状態では、小当り遊技状態に制御されることによる賞球の払い出しは左程期待できない。
図123(b)は、HG状態における普通電動役物460の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間との関係の一例を示すタイムチャートである。HG状態では、第1特別抽選の結果がハズレの場合、変動パターンテーブル番号2又は4~6のいずれかの変動パターンテーブル(図108参照)に基づいて第1特別図柄の変動表示が行われる。
したがって、HG状態では、図123(b)に示されるように、第1特別図柄の変動パターンが通常変動A又は通常変動Bに決定されたときには、普通電動役物460が開放している期間の全期間において第1特別図柄が変動表示されることとなる。一方、第1特別図柄の変動パターンが通常変動Cに決定されたときには、普通電動役物460が開放している期間において第1特別図柄の変動表示が行われない期間が生じる。そのため、普通電動役物460が開放し且つ第1特別図柄の変動表示が行われていない期間に第2始動口440に遊技球が入賞すると、この第2始動口入賞は有効であると判別され、抽出した第2始動情報に基づいて第2特別抽選及び第2特別図柄の変動表示が行われる。ここで、大当り及び小当りの確率を示すテーブル(図102参照)に示されるように、第2特別抽選が行われると、「大当り」でなければ必ず「小当り」に当選する。そのため、HG状態では、LG状態と比べて小当り遊技状態に制御される頻度が高められる。
なお、BHG状態とMHG状態とSHG状態とでは、通常変動Cに決定される確率を異ならせることで小当り遊技状態に制御される確率を変えて、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が異なるようにしている。具体的には、変動パターンテーブル番号4と5と6とでは通常変動Cに決定される確率が異なっており、BHG状態では変動パターンテーブル番号2又は6の変動パターンテーブルに基づいて第1特別図柄の変動表示が行われ、MHG状態では変動パターンテーブル番号2又は5の変動パターンテーブルに基づいて第1特別図柄の変動表示が行われ、SHG状態では変動パターンテーブル番号2又は4の変動パターンテーブルに基づいて第1特別図柄の変動表示が行われるようにしている。
図123(c)は、RG状態における普通電動役物460の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間との関係の一例を示すタイムチャートである。RG状態では、第1特別抽選の結果がハズレの場合、変動パターンテーブル番号12の変動パターンテーブル(図108参照)に基づいて第1特別図柄の変動表示が決定されるため、第1特別図柄の変動パターンは必ず短縮変動Aに決定される。
したがって、RG状態では、図123(c)に示されるように、第1特別抽選の結果がハズレのときには、普通電動役物460が開放している期間と第1特別図柄の変動表示の実行期間とが重複しない。そのため、普通電動役物460が開放したときに第2始動口440に遊技球が入賞すると、この第2始動口入賞が必ず有効であると判別され、抽出した第2始動情報に基づいて第2特別抽選及び第2特別図柄の変動表示が行われることとなる。また、第2特別抽選が行われると、「大当り」でなければ必ず「小当り」に当選するため、RG状態では、HG状態(BHG状態)よりも小当り遊技状態に制御される頻度が高められ、単位時間当たりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超える。
このように、第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、第2始動口入賞が有効であるとメインCPU101により判別される期間の長さの期待値を変えるだけで、小当り遊技状態に制御される頻度、すなわち単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値を容易に変更することが可能となる。
しかも、第2実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技状態は右打ちで遊技が進行するものの、LG状態のみならずHG状態やRG状態でも左打ちで遊技が進行するため、遊技球の発射強度を変えることなく、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が異なる複数の遊技状態での遊技を実現することができる。とくに従来のパチンコ遊技機では、例えば、大当り遊技状態では右打ち、通常遊技状態では左打ちで遊技が進行するものが多かったため、左打ちは遊技者にとって不利な遊技状態であるという意識が根強く、左打ち時は遊技が単調となりがちであった。この点、第2実施形態のパチンコ遊技機では、上述したように、大当り遊技状態よりも期間中の出玉が多くなる可能性のあるRG状態では左打ちで遊技が進行するため、これまでの概念を打ち破る新たな遊技性を実現することが可能となる。
また、第2実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技状態を経由することなくLG状態からHG状態に移行させることが可能となる。従来のパチンコ遊技機では、大当り遊技状態とは別に、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態に制御されるものもあるが、大当りの当選を契機に制御されるものであるため、大当りに当選するまでの通常遊技状態が単調となりがちであった。よって、大当り遊技状態を経由することなくLG状態からHG状態に移行させることで、大当りに当選するまでの単調となりがちな通常遊技状態における遊技の低下を抑制することが可能となる。
また、第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、第2始動口440に入賞したときに払い出される賞球数は1個であるため、第2始動口入賞が有効と判別されることに期待を持つことができないLG状態において、普通電動役物460は、第2始動口440への1個の入賞に対して1個の賞球が払い出されるといったベース確保の機能を有する。これに対し、第2始動口入賞が有効と判別される可能性のある遊技状態(HG状態、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態、RG状態)では、第2始動口440に入賞したときに払い出される賞球数(1個)に加えて、小当り入賞口560への1個の入賞に対して15個の賞球が払いだされるため、ベースアップの機能を普通電動役物460に持たせることができる。このように、遊技状態に応じて普通電動役物460の機能を変えることができるといった、これまでにない新たな遊技性を実現することができる。
ところで、一般的な従来のパチンコ遊技機では、保留領域に保存される始動情報の数が多いことは、特別抽選及び特別図柄の変動表示が連続して行われるため、遊技者にとって安心材料となる。しかし、第2実施形態のパチンコ遊技機では、保留領域への第1始動情報の保存(保留)が促進されて第1特別図柄の変動表示が連続して行われると、第1特別図柄の変動パターンがたとえ図123(b)に示される通常変動Cであったとしても、第2始動口入賞が有効と判別される期間が短くなってしまい、かえって興趣が低下してしまう虞がある。
この点、第2実施形態のパチンコ遊技機では、図97を参照して上述したとおり、送出部材820(第1回転部材822及び第2回転部材828(いずれも図97参照))によって、一の遊技球が第1始動口420に入賞してから一定時間が経過した後に他の遊技球が第1始動口420に入賞するように構成されている。そのため、保留領域への第1始動情報の保留が抑制され、第2始動口入賞が有効と判別される期間が短くなってしまうことを抑制することが可能となる。とくに、上記の一定時間は、LG状態において決定されうる第1特別図柄の変動時間のうち、変動時間が最も短い変動時間よりも長いことが好ましい。第2実施形態のパチンコ遊技機において、LG状態では変動パターンテーブル番号2または3に決定されるため、このうち最も短い第1特別図柄の変動時間は6000msecである。したがって、送出部材820は、一の遊技球が第1始動口420に入賞してから少なくとも6000msecが経過したのちに、他の遊技球が第1始動口420に入賞するように構成されていることが好ましい。
さらに、第2実施形態のパチンコ遊技機では、第1特別図柄の保留があるときは変動パターンテーブル番号が「1」にセットされるため、変動パターンテーブル(図108参照)に示されるように、第1特別図柄の変動パターンが80%(設定1・2の場合)と比較的高い確率で短縮変動Aに決定される。これにより、仮に第1始動情報の保留が一時的にたまったとしても、一時的にたまった第1始動情報を短時間で消化することが可能となり、第2始動口入賞が有効と判別される期間を極力確保することが可能となる。
なお、RG状態では、第1特別図柄の変動パターンが、普通電動役物460が開放している期間と第1特別図柄の変動表示の実行期間とが重複しない短縮変動Aに必ず決定されるようにしているが、これに限られず、短縮変動Aの他に、普通電動役物460が開放している期間の全期間において第1特別図柄が変動表示される変動パターン(例えば通常変動A)に決定されるようにしても良い。この場合であっても、短縮変動Aに決定される確率と通常変動Aに決定される確率とを調整することによって、単位時間当たりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超えるようにすることが可能である。
なお、第2実施形態では、第2特別抽選の結果が「大当り」でなければ100%に近い確率で「小当り」に当選するようにしているが、これに限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、「小当り」の確率を適宜設定することができる。
また、第2実施形態では、LG状態において、通常変動A及び通常変動Bのいずれの変動パターンに決定されたとしても、普通電動役物460が開放している期間の全期間において第1特別図柄が変動表示されるようにしているが、これに限られない。例えば、普通電動役物460が開放している期間において第1特別図柄の変動表示が行われない期間が生じる変動パターン(例えば通常変動C)を設けて、このような変動パターンに決定される確率をHG状態と比べて低くなるようにしても良い。
なお、第1特別抽選の結果が「大当り」又は「小当り」であるときには、変動パターンテーブル番号設定テーブル(図107参照)及び変動パターンテーブル(図108参照)に示されるように、通常変動A及び通常変動Bのいずれよりも変動時間が長いリーチ演出A~Dのいずれかに決定される。すなわち、普通電動役物460が開放されている期間と第1特別図柄の変動表示の実行期間とが重複する。そのため、第1特別抽選の結果が「大当り」又は「小当り」であるときには、普通電動役物460が開放したときに第2始動口440に遊技球が入賞したとしても、抽出した第2始動情報が破棄されて第2特別抽選及び第2特別図柄の変動表示が行われない。
[2-4-14.普通電動役物の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間との関係(他の例)]
次に、図124を参照して、普通電動役物460の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間(第1特別抽選の結果がハズレの場合)との関係の他の例について説明する。図124は、各遊技状態における普通電動役物の開放タイミングと第1特別図柄の変動時間との関係の他の例を示すタイムチャートである。なお、図124に示される普通図柄の変動時間(1000msec)は、インターバル時間も含めた概ねの時間であり、普通電動役物460の開放時間(3000msec)も概ねの時間である。また、第2始動口440に遊技球が入賞したときに第2特別抽選及び第2特別図柄の変動表示を実行可能な期間を網掛けで示している。
図124に示されるように、他の例では、第1特別抽選の結果がハズレの場合、メインCPU101は、第1特別図柄の変動パターンを以下のように決定している。すなわち、RG状態では、普通電動役物460が開放している期間と第1特別図柄の変動表示の実行期間とが重複しない変動パターンに決定する。また、BHG状態では、普通電動役物460が開放している期間と第1特別図柄の変動表示の実行期間との重複期間が相対的に小さい変動パターンに決定する。また、MHG状態では、普通電動役物460が開放している期間において第1特別図柄の変動表示が行われない期間が生じる範囲で、普通電動役物460が開放している期間と第1特別図柄の変動表示の実行期間との重複期間がMHG状態よりも大きい変動パターンに決定する。また、SHG状態では、普通電動役物460が開放している期間において第1特別図柄の変動表示が行われない期間が生じる範囲で、普通電動役物460が開放している期間と第1特別図柄の変動表示の実行期間との重複期間が相対的に大きい変動パターンに決定する。
このように、遊技状態毎に第1特別図柄の変動時間を変えることで、第2特別抽選及び第2特別図柄の変動表示の実行頻度、すなわち小当り遊技状態に制御される頻度を変えることができ、遊技状態毎に、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値を異ならせることが可能となる。
なお、図124に示される第1特別図柄の変動時間は平均変動時間であっても良い。すなわち、各遊技状態において複数の変動パターンが用意されており、第1特別図柄の変動時間の平均が図124に示されるように、第1特別図柄の変動パターンが決定されるようにしても良い。
また、上記設定示唆演出の第1の例では、第2始動口440(例えば図97参照)への遊技球の入賞があったときには設定示唆演出が行われないが、例えば第2始動口入賞が有効でないと判別された回数が規定回数を超えたことを条件に、設定示唆演出を行うようにしても良い。
また、第2実施形態のパチンコ遊技機では、通過ゲート49を通過した遊技球の略全部が第1始動口420に入賞すること、普通抽選の結果が普通当りであることに基づいて羽根部材4622が開放して第2始動口440への入賞が容易となること、第2始動口440への入賞に基づいて実行される第2特別抽選の結果の略全部が小当りであること、第1特別図柄が変動表示されていないときに第2始動口440に遊技球が入賞したときに限り第2特別抽選が実行されること、といった条件の下、第1特別抽選の結果が小当りであることを契機として第1特別図柄の変動パターンを変更することにより、第2始動口入賞が有効となる期間(羽根部材4622が開放している期間のうち第1特別図柄が変動表示されていない期間)の長さの期待値を変えることで、通常遊技状態を、LG状態、BHG状態、MHG状態及びSHG状態といった複数の状態を実現できるようにしているが、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が異なる複数の状態を実現する方法はこれに限られない。例えば、左打ちしたときに遊技球が入賞可能な第1始動口と、右打ちしたときに遊技球が入賞可能な第2始動口とを備え、第1状態では第1テーブル(例えば、第1特別図柄の変動時間10000msec、第2特別図柄の変動時間600000msec)を用いて特別図柄の変動パターンを決定するとともに、第1始動口への入賞に基づいて行われる第1特別抽選における小当り確率を例えば300分の1、第2始動口への入賞に基づいて行われる第2特別抽選における小当り確率を例えば10分の1とし、第1特別抽選の結果が小当りであることを契機として、第2テーブル(例えば、第1特別図柄の変動時間10000msec、第2特別図柄の変動時間1000msec)を用いて特別図柄の変動パターンを決定する第2状態に移行するようにしても良い。これにより、第1特別抽選の結果が小当りであることを契機として、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値を高めて、当該期待値が異なる複数の状態を実現することが可能となる。また、このようにして実現できる複数の状態における単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値を、それぞれ、例えば、50%、70%、90%と1以下(100%以下)にすれば、通常遊技状態として、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が異なる複数の状態を実現することができる。なお、上記では、第1特別抽選の結果が小当りであることを契機として、第2特別図柄の変動時間を短くすることで第1状態から第2状態に変更されるようにしたが、これに代えて、第1特別抽選の結果が小当りであることを契機として、第1特別図柄の変動時間を長くするとともに第2特別図柄の変動時間を短くすることで第1状態から第2状態に変更されるようにしても良い。また、変動時間を変更する契機は第2特別抽選の結果が小当りであることとしても良い。
また、天井機能を有する大当り図柄が設けられたパチンコ遊技機にあっては、特別抽選の結果が大当りであってその大当りの種別が上述の大当り図柄Aであった場合、上述した通り、大当り遊技状態が終了した後、低確時短遊技状態には制御されず、LG状態で510回の遊技が行われるとHG状態に移行する。また、大当り図柄Bであった場合には、大当り遊技状態が終了した後、低確時短遊技状態での遊技が4回実行され、その後、LG状態に移行し、LG状態で510回の遊技が行われるとHG状態に移行する。また、大当り図柄Cであった場合には、大当り遊技状態が終了した後、低確時短遊技状態での遊技が100回実行され、その後、LG状態に移行し、LG状態で510回の遊技が行われるとHG状態に移行する。すなわち、特別抽選の結果が大当りであったときに、大当り図柄A~Cの種別に応じて低確時短遊技状態に制御される回数が異なっている。
ここで、例えば変動パターンテーブル番号設定テーブル(図107)及び変動パターンテーブル(図108)を参照すると分かるように、確変フラグOFF且つ時短フラグがONの低確時短遊技状態では、特別図柄の変動パターンは、稀に(設定1・2で1%の確率で)短縮変動Aに決定されるものの、大部分は通常変動Aまたは通常変動Bに決定される(変動パターンテーブル番号「11」を参照)。そのため、低確時短遊技状態において第2始動口入賞が有効であると判別される確率は、LG状態において第2始動口入賞が有効であると判別される確率とほぼ同じくらいに低い。また、メインCPU101は、セットされた時短回数及び天井遊技数(510回)の両方が消化された後でなければHG状態に制御しない。すなわち、セットされる時短回数にかかわらず、LG状態において510回の遊技が実行されないとHG状態に制御されない。そのため、大当り図柄A~Bのように、セットされる時短回数が異なる天井機能を有する大当り図柄の種別が複数設けられた場合、遊技者にとっては、セットされる時短回数が少ない方が好ましい。そこで、このようにセットされる時短回数が異なる天井機能を有する大当り図柄の種別を複数設けることによって、面白みのある遊技を提供することが可能となる。
また、大当り図柄B又は大当り図柄Cに当選した場合、少なくとも低確時短遊技状態に制御される4回の遊技において、サブCPU201により実行される演出(液晶表示装置16における表示演出やスピーカ24からの音声演出等)を、大当り図柄B及び大当り図柄Cのいずれに当選したのかを把握し難い演出とすることが好ましい。この場合、大当り図柄Aに当選したときには、遊技者に期待を持たせるような演出であることが好ましい。
一方、第2実施形態のパチンコ遊技機では、LG状態と低確時短遊技状態とで特別図柄の変動表示パターン(変動時間)がほとんど変わらない。そのため、大当り図柄Aに当選した場合にも、少なくとも低確時短遊技状態に制御される4回の遊技において、サブCPU201は、大当り図柄A、大当り図柄B及び大当り図柄Cのいずれに当選したのかを把握し難い演出を実行するようにしても良い。
さらに、LG状態と低確時短遊技状態とで特別図柄の変動表示パターン(変動時間)がほとんど変わらないことを利用して、サブCPU201は、時短遊技が終了したタイミングを外観で把握し難い演出を実行するようにしても良い。例えば、大当り図柄B(時短回数4回)に当選したにもかかわらず、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態において100回の遊技が実行されるまで低確時短遊技状態であることを示す演出を実行しても良い。この場合、本来であればLG状態において天井遊技数(例えば510回)の遊技が実行されなければHG状態に制御されないところ、510回から96回(=100回-4回)を差し引いた414回の遊技が実行されたときにHG状態に移行することとなり、遊技者にサプライズ感を与えることとなる。
また、大当り遊技状態が終了した後、HG状態に制御されるまでに実行を要する遊技数が、510回(大当り図柄Aの場合)であるのか、514回(大当り図柄Bの場合)であるのか、610回(大当り図柄Cの場合)であるのかを、外観で把握し難い演出をサブCPU201により実行するようにしても良い。
[2-5.遊技の流れ]
図125は、遊技状態の遷移にともなってサブCPU201により実行される演出として、液晶表示装置16に表示される演出画像の一例を示す図である。図125中の(イ)~(ヌ)は、イ)LG状態における画像例、(ロ)「大当り」に当選したことを示す画像例、(ハ)「大当り」の種別を示す画像例、(二)RG状態が開始されることを示す画像例、(ホ)大当り遊技状態が終了し、RG状態又はHG状態に移行する可能性があるチャンスステージ(図125では「RG・HG獲得チャンス」と図示)における画像例、(へ)RG状態への移行準備中であることを示すRG天井待機ゾーン(図125では「RUSH GAME天井待機ZONE」と図示)における画像例、(ト)RG状態又はLG状態に移行する可能性があることを示す特定ステージにおける画像例、(チ)HG状態が開始されることを示す画像例、(リ)第1特別抽選において「小当り」に当選したことを示す画像例、(ヌ)HG状態への移行準備中であることを示すHG天井待機ゾーン(図125では「HG天井待機ZONE」と図示)における画像例、である。なお、液晶表示装置16に表示される演出画像は、表示制御回路204を介してサブCPU201により制御される。
なお、上記のチャンスステージ、RG天井待機ゾーン、特定ステージ及びHG天井待機ゾーンは、いずれも、サブCPU201により制御される表示上のステージ又はゾーンである。
先ず、(イ)に示されるLG状態において遊技を実行中、第1特別抽選又は第2特別抽選の結果が「大当り」であると、(ロ)に示されるように、例えば3例の装飾図柄がゾロ目で停止表示される。これにより、遊技者は、大当りに当選したことを把握することができる。
(ロ)に示される「大当り」に当選したことを示す画像例が表示された後、(ハ)に示されるように、「大当り」の種別を示す画像例が表示される。このとき、特別抽選が実行されたときに大当りの種別が内部的には決まっているものの、液晶表示装置16には、あたかも大当りの種別が再抽選によって決定されたかのような演出画像が表示される。第2実施形態では、特別抽選の結果が「MAX大当り」であるときは「MAX大当り」であることを把握できる演出画像(図125中の(ハ)のaの画像例)が表示され、特別抽選の結果が「RUSH大当り」であるときは「RUSH大当り」であることを把握できる演出画像(図125中の(ハ)のbの画像例)が表示され、特別抽選の結果が「MAX大当り」及び「RUSH大当り」のいずれでもないときは「MAX大当り」や「RUSH大当り」でないことを把握できる演出画像(図125中の(ハ)のcの画像例)が表示される。
図125中の(ハ)の(a)又は(b)の画像例が表示されると、大当り遊技状態が終了した後、(二)の画像例が表示されてRG状態が開始される。RG状態は「大当り」に当選するまで継続し、「大当り」に当選すると、図125では図示されていないが(ロ)の画像例を経由し、「大当り」の種別に応じて(ハ)の(a)~(c)のうちいずれかが表示される。
図125中の(ハ)の(c)の画像例が表示されると、大当り遊技状態が終了した後、(ホ)のチャンスステージに移行し、低確時短遊技状態又は高確時短遊技状態に制御される。図125中の(ハ)の(c)の画像例が表示されるのは、特別抽選の結果が、「時短4回RUSH大当り」、「時短24回RUSH大当り」、「時短54回RUSH大当り」、「時短4回通常大当り」、「時短4回SHG大当り」又は「時短4回BHG大当り」のときである。すなわち、チャンスステージは、所定回数の時短遊技が消化された後、RG状態、HG状態及びLG状態のいずれにも移行する可能性があるステージである。
また、特別抽選の結果が「時短4回RUSH大当り」であるとき、(ホ)のチャンスステージにおいて時短遊技が4回実行されると、(二)の画像例が表示されてRG状態が開始される。
また、特別抽選の結果が「時短24回RUSH大当り」又は「時短54回RUSH大当り」であって且つ天井待機ゾーン移行条件が成立したとき、(ホ)のチャンスステージにおいて時短遊技が4回実行されると、(へ)の画像例が表示され、RG天井待機ゾーンに移行する。RG天井待機ゾーンは、大当りに当選しない限りRG状態に移行することが確定するゾーンである。そして、特別抽選の結果が「時短24回RUSH大当り」の場合は天井待機ゾーンでの遊技が20回行われた後、特別抽選の結果が「時短54回RUSH大当り」の場合は天井待機ゾーンでの遊技が50回行われた後、(二)の画像例が表示され、RG状態に移行する。
なお、上記の天井待機ゾーン移行条件は、RG天井待機ゾーンに移行するための条件であり、天井待機ゾーン移行条件の成立可否はサブCPU201により決定される。天井待機ゾーン移行条件が成立しなかった場合には、(ト)の特定ステージに移行する。特定ステージは、RG状態に移行する場合もあればLG状態に移行する場合もあることを示すステージである。
また、特別抽選の結果が「時短4回SHG大当り」であるとき、(ホ)のチャンスステージにおいて時短遊技が4回実行されると、(チ)の画像例が表示されてSHG状態が開始される。
また、特別抽選の結果が「時短4回BHG大当り」であるとき、(ホ)のチャンスステージにおいて時短遊技が4回実行されると、(チ)の画像例が表示されてBHG状態が開始される。
なお、図125の(チ)は、HG状態が開始されることを示す画像例であって、SHG状態、MHG状態及びBHG状態のいずれが開始されるのかまで明示する画像でないが、これに代えて、SHG状態、MHG状態及びBHG状態のいずれが開始されるのかを明示する画像としても良い。
また、特別抽選の結果が「時短4回通常大当り」であるとき、又は、「時短24回RUSH大当り」若しくは「時短54回RUSH大当り」であって且つ天井待機ゾーン移行条件が成立しなかったとき、(ト)の特定ステージに移行する。
特別抽選の結果が「時短24回RUSH大当り」であって(ト)の特定ステージに移行したとき、20回の遊技が実行された後(4回は(ホ)のチャンスステージで実行される)、(二)の画像例が表示されてRG状態が開始される。
特別抽選の結果が「時短54回RUSH大当り」であって(ト)の特定ステージに移行したとき、50回の遊技が実行された後(4回は(ホ)のチャンスステージで実行される)、(二)の画像例が表示されてRG状態が開始される。
特別抽選の結果が「時短4回通常大当り」であって(ト)の特定ステージに移行したとき、20回又は50回の遊技が実行された後、(イ)のLG状態に移行する。
また、(イ)に示されるLG状態において遊技を実行中、第1特別抽選の結果が「小当り」であると、(リ)に示されるように、「小当り」に当選したことを示す画像例が表示される。これにより、遊技者は、小当りに当選したことを把握することができる。
さらに、第1特別抽選の結果が小当りのうち第1小当り又はスーパー小当りである場合には、(リ)の画像例が表示された後、(チ)の画像例が表示されてHG状態が開始される。一方、第1特別抽選の結果が小当りのうち第2小当りである場合には、(リ)の画像例が表示された後、(ヌ)の画像例が表示されてHG天井待機ゾーンに移行し、HG天井待機ゾーンでの遊技が所定回数実行された後、(チ)の画像例が表示されてHG状態が開始される。HG天井待機ゾーンは、大当り又は小当り(スーパー小当り、第1小当り、第2小当り)に当選しない限りHG状態に移行することが確定するゾーンである。
なお、当り時選択図柄コマンドが「z11」~「z16」の小当りのように、LG状態及び複数のHG状態(BHG状態、MHG状態、SHG状態)のうちの二以上の状態の間を予め定められたパターンで移行する遊技進行パターンがセットされる場合、上記遊技進行パターンを構成するLG状態では(ヌ)のHG天井待機ゾーンにおける画像例が液晶表示装置16に表示され、HG状態では(チ)の画像例が表示されてHG状態での遊技が実行される。とくに当り時選択図柄コマンドが「z11」、「z12」、「z15」及び「z16」である場合には、HG状態に制御される前のLG状態において、サブCPU201は、(ヌ)ののHG天井待機ゾーンにおける画像例(HG状態への移行準備中であることを示す画像例)を液晶表示装置16に表示する制御を実行する。
このように、第2実施形態のパチンコ遊技機では、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1よりも小さい通常遊技状態において、小当り図柄に応じて異なる遊技進行パターンで遊技が実行されうることとなり、単調な遊技となりがちな通常遊技状態における遊技興趣を高めることが可能となる。
また、小当り図柄判定テーブル(図106)に示されるように、当り時選択図柄コマンドが「z11」の小当りの場合には、HG天井待機ゾーン(LG状態)での遊技が10回実行されのちにSHG状態に移行する。また、当り時選択図柄コマンドが「z12」の小当りの場合には、HG天井待機ゾーン(LG状態)での遊技が30回実行されたのちにMHG状態に移行する。すなわち、小当り図柄に応じて、HG天井待機ゾーンに滞在する遊技実行回数が異なる。これにより、通常遊技状態であったとしても遊技者感情に起伏を与えることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、小当り図柄判定テーブル(図106)に示されるように、LG状態において、第1特別抽選の結果が小当りであって当り時選択図柄コマンドが「z18」であるとき、メインCPU101はHGカウンタを「0」にセットし、この小当りに基づいてHG状態に制御しない。ただしこの場合、サブCPU201は、(ヌ)のHG天井待機ゾーンにおける画像例と同じ演出(外観で区別できない程度に似た演出を含む)を実行する。すなわち、LG状態において、第1特別抽選の結果が小当りであって当り時選択図柄コマンドが「z18」であるとき、この小当りに基づいてHG状態には制御されないものの、当り時選択図柄コマンドが「z11」、「z12」、「z15」及び「z16」の小当りに対するガセの小当りとして機能し、HG状態への移行に対する期待感を遊技者に与えることが可能となる。
また、HG状態において、第1特別抽選の結果が小当りであって当り時選択図柄コマンドが「z18」であるとき、この小当りに基づいてHGカウンタが0にセットされるため、サブCPU201により(ヌ)のHG天井待機ゾーンにおける画像例が表示された場合には、当り時選択図柄コマンドが「z11」、「z12」、「z15」及び「z16」のうちいずれかの小当りであるのか、当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当りであるのかが明示されないため、興趣を高めることが可能となる。
なお、当り時選択図柄コマンドが「z18」であるときにHGカウンタをリセットしないようにした場合にも、LG状態において、第1特別抽選の結果が小当りであって当り時選択図柄コマンドが「z18」であるとき、サブCPU201は、(ヌ)のHG天井待機ゾーンにおける画像例と同じ演出(外観で区別できない程度に似た演出を含む)を実行する。この場合にも、HG状態への移行に対する期待感を遊技者に与えることが可能となる。また、HG状態において、第1特別抽選の結果が小当りであって当り時選択図柄コマンドが「z18」であるときにも、サブCPU201は、(ヌ)のHG天井待機ゾーンにおける画像例を実行する。この場合、当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当りに基づいてHGカウンタがリセットされないため、HG状態が格下げ(現在のHG状態よりも遊技者にとって有利度合いの低いHG状態にリセット)されるよりも、現状のHG状態が維持される当り時選択図柄コマンド「z18」の小当りであることを望むこととなり、興趣を高めることが可能となる。
また、上述した通り、当り時選択図柄コマンドが「z15」である場合に実行される遊技進行パターンと、当り時選択図柄コマンドが「z16」である場合に実行される遊技進行パターンとは、途中まで(LG状態10回→BHG状態10回の後、LG状態に移行するまで)は同じパターンである。そのため、当り時選択図柄コマンドが「z15」の小当りの場合に実行される「LG状態10回→BHG状態10回」の後のLG状態と、当り時選択図柄コマンドが「z16」の小当りの場合に実行される「LG状態10回→BHG状態10回」の後のLG状態とで、サブCPU201により実行される演出態様を、外観で把握し難い程度に同様とすることで、上記LG状態においてBHG状態に移行する期待を遊技者に与えることができるため、このLG状態において遊技興趣を高めることが可能となる。
なお、第1特別抽選の結果がスーパー小当りである場合には、第1特別抽選の結果が第1小当りや第2小当りであるときに表示される(リ)の画像例に代えて、より大きな利益が遊技者に与えられることを示す特別な演出画像が表示されるようにするとなお良い。
また、第1特別抽選の結果が非HG小当りであるときには、サブCPU201は、第1特別抽選の結果がスーパー小当り、第1小当り又は第2小当りであるときのように小当りに当選したことを遊技者に把握させる演出を行うのではなく、小当りに当選したことを遊技者が把握し難い態様(例えば、液晶表示装置16の片隅に小さな画像で表示するとともに、特別抽選の結果がハズレのときと同じ音演出を行う態様等)で演出を行うことが好ましい。第2実施形態では、第1特別抽選における小当りは、HG状態に移行させることを目的として設けたものであり、小当り入賞口560への入賞を主たる目的としていない(それ故、第1特別抽選の結果が小当りであるときには、第2特別抽選の結果が小当りであるときと比べて入賞し難い態様で小当り入賞口560が開放している)。そのため、第1特別抽選の結果が非HG小当りであるときに、小当りに当選したことを遊技者が把握し難かったとしても、遊技者に与える不利益は小さく、むしろ、せっかく小当りに当選したにもかかわらずHGに移行しないことを遊技者に把握されないようにして遊技者を落胆させないメリットの方が大きいと考えられる。
なお、第2特別抽選の結果が小当りである場合には、HG状態に移行することはないものの、小当り入賞口560に入賞させる観点から、小当りに当選したことを示す演出画像が表示される。
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機について説明する。この第3実施形態のパチンコ遊技機では、確変フラグがOFFであって後述する普通電動役物460にかかわる機能(以下「普電機能」と称する)が促進作動しない通常遊技状態として、発射球数に対する賞球数の期待値が相対的に小さい状態と、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が相対的に大きい状態とが用意されている。上記の通常遊技状態において発射球数に対する賞球数の期待値が異なる複数の状態を設けた点は、第2実施形態と同様である。ただし、第3実施形態を説明するにあたり、第1実施形態の構成と共通または類似する点が多いため、以下において、第1実施形態と共通する構成及び制御についての記載は省略する。ただし、省略された記載は、この第3実施形態のパチンコ遊技機においても適用される。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機の説明において、例えば、「第1実施形態では、~」、「第1実施形態のパチンコ遊技機1では、~」、「第1実施形態において、~」又は「第1実施形態のパチンコ遊技機1において、~」のように、第1実施形態のパチンコ遊技機1に限定されるような記載であったとしても、以下の第3実施形態において特に説明がない限り、第3実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第3実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。同様に、第2実施形態のパチンコ遊技機の説明において、第2実施形態のパチンコ遊技機に限定するような記載についても、以下の第3実施形態において特に説明がない限り、第3実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第3実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。したがって、第1実施形態または第2実施形態に示した各構成(変形例で示した各構成、拡張例で示した各構成も含む)を、第3実施形態で示した構成と部分的に置換したり組み合わせたりすることが可能である。
なお、第1実施形態のパチンコ遊技機1や第2実施形態のパチンコ遊技機と異なる形状であったとしても、同様の機能を有する構成については、便宜上、同じ符号を付している場合がある。また、第1実施形態のパチンコ遊技機1や第2実施形態のパチンコ遊技機と同じ形状や同じ処理であったとしても、便宜上、異なる符合やステップ番号を付している場合もある。
[3-1.遊技機の外観構成および電気的構成]
まず、図126および図127を用いて、第3実施形態のパチンコ遊技機の外観構成および電気的構成について、第1実施形態のパチンコ遊技機1と異なる点を主に説明する。図126は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。図127は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。なお、第3実施形態に係るパチンコ遊技機における第1特別図柄表示部及び第2特別図柄表示部を含むLEDユニットは、第1実施形態のパチンコ遊技機1と同様の構成である(例えば、図8参照)。したがって、第2実施形態のパチンコ遊技機(例えば、図98参照)とは異なり、普通図柄用保留表示部72及び第2特別図柄用保留表示部76も含まれる。
図126に示すように、遊技盤ユニット17は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20を有する。発射ハンドル32の操作量が大きい場合に遊技球が流下する遊技領域20の右側領域には、遊技球が通過可能な通過ゲート49が配置されており、通過ゲート49のさらに下流側には特別電動役物600が設けられている。
特別電動役物600は、前後方向に進退可能なシャッタ610、当該シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620(図127参照)および当該大入賞口ソレノイド620の動力をシャッタ610に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。大入賞口540の上方には特別電動役物600が設けられている。特別電動役物600は、大入賞口ソレノイド620によりシャッタ610が駆動されることによって、大入賞口540への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、大入賞口540への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態と、に移行(駆動)可能に構成される。特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74(いずれも図8参照)において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
大入賞口540に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、遊技球の流下経路として上下に2つの流下経路250,260が形成されている。右打ちされて大入賞口540に入賞せずにさらに下流側に向けて流下した遊技球は、例えば図126に示される分岐点255において、上方の流下経路250または下方の流下経路260に振り分けられる。
第2始動口440Aは上方の流下経路250を流下する遊技球が入賞可能に配置されており、第2始動口440Bは下方の流下経路260を流下する遊技球が入賞可能に配置されている。第2始動口440Bの上方には普通電動役物460が設けられている。
また、小当り入賞口560は、下方の流下経路260を流下したものの第2始動口440Bに入賞しなかった遊技球が入賞可能に配置されている。
普通電動役物460は、前後方向に進退させることで第2始動口440Bを開閉させることが可能なシャッタ442、当該シャッタ442を駆動する電チューソレノイド4630(図127参照)および当該電チューソレノイド4630の動力をシャッタ442に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。
普通電動役物460は、電チューソレノイド4630によりシャッタ442が駆動されることによって、第2始動口440Bへの遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、第2始動口440Bへの遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態との間で移行(駆動)可能に構成される。普通電動役物460すなわちシャッタ442は、普通図柄表示部71において普通図柄が特定の停止表示態様(普通当りを示す停止態様)となった場合に、所定の期間及び回数だけ閉鎖状態から開放状態への移行が行われる。
普電機能が促進作動すると、上記開放状態の頻度が高められて、下方の流下経路260を流下した遊技球の略全部が第2始動口440Bに入賞する。そのため、たとえ小当り入賞口560が開放されていたとしても、シャッタ442の作動により小当り入賞口560への遊技球の入賞が阻害される。一方、普電機能が促進作動していなければ、第2始動口440Bへの遊技球の入賞が不可能(又は困難)となるため、下方の流下経路260を流下した遊技球が第2始動口440Bに入賞する頻度は、普電機能が促進作動しているときと比べて低くなる。
第2始動口440Aは、第2始動口440Bのように遊技球の入賞の容易さが可変ではなく、遊技球の入賞の容易さが不変のポケット状に構成されている。また、右打ちされた遊技球についての第2始動口440Aへの入賞の容易さが、左打ちされた遊技球が第1始動口420に入賞することよりも容易となるように構成されている。第2始動口スイッチ441Aは、遊技球の通過により第2始動口440Aへの遊技球の入賞を検出するものである。第2始動口440Aへの入賞により払い出される賞球数は例えば1個である。上方の流下経路250を転動したものの第2始動口440Aに入賞しなかった遊技球は、アウト口57から機外に排出される。ただし、右打ちされた遊技球のうち分岐点255付近まで流下した遊技球を極稀に機外に排出するアウト口を、アウト口57と別に設けてもよい。
なお、図126では第2始動口440Aが小当り入賞口560の上方に配置されているが、第2始動口440Aに入賞しなかった遊技球は小当り入賞口560に入賞しないよう構成されている。
第2始動口440Bは、上述した通り、上方に普通電動役物460を備えており、シャッタ442が駆動されることによって開放状態と閉鎖状態との間で移行(駆動)される。第2始動口スイッチ441Bは、遊技球の通過により第2始動口440Bへの遊技球の入賞を検出するものである。第2始動口440Bへの入賞により払い出される賞球数は例えば1個である。シャッタ442は、電チューソレノイド4630(例えば、図127参照)により駆動される。
このように、第2始動口440Aおよび第2始動口440Bのいずれに遊技球が入賞したとしても、メインCPU101は第2特別抽選を行う。なお、払い出される賞球数は、第2始動口440Aへの入賞時および第2始動口440Bへの入賞時のいずれにおいても1個であるが、第2始動口440Bへの入賞時に払い出される賞球数は例えば4個としてもよい。
小当り入賞口560は、前後方向に進退させることで小当り入賞口560を開閉させることが可能なシャッタ562を備えている。シャッタ562は、小当り入賞口ソレノイド520(例えば、図127参照)により駆動される。小当り入賞口560が開放されたときに遊技球が入賞すると、入賞した遊技球が小当り入賞口スイッチ521に検知される。小当り入賞口スイッチ521に遊技球が検知されると、メインCPU101は、予め設定された数(例えば10個)の遊技球を払出装置340から払い出す処理を行う。
下方の流下経路260を転動する遊技球は、第2始動口440Bが開放されていれば第2始動口440Bに入賞し、第2始動口440Bが開放されていなければ第2始動口440Bに入賞せずにさらに下流側に流下する。第2始動口440Bに入賞しなかった遊技球は、小当り入賞口560が開放されていれば小当り入賞口560に入賞し、小当り入賞口560が開放されていなければ小当り入賞口560に入賞せずに、アウト口57から機外に排出される。
なお、通過ゲート49を遊技球が通過すると、メインCPU101は、普通図柄の始動情報(普通当り判定用乱数値や普通図柄乱数値)を最大4個まで保留する。また、メインCPU101は、第1始動口420に遊技球が入賞した場合に第1特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数値や図柄乱数値)を最大4個まで保留することは勿論、第2始動口440Aまたは第2始動口440Bに遊技球が入賞した場合にも、第2特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数値や図柄乱数値)を最大4個まで保留する。これらは第1実施形態のパチンコ遊技機1と同様である(第2実施形態とは異なる)。なお、通過ゲート49への遊技球の通過に基づいて行われる普通抽選の結果が「普通当り」となる確率は、例えば概ね1分の1である。また、普通図柄の変動時間は例えば100msecである。また、メインCPU101は、特別図柄が変動中であるか否か、大当り遊技状態に制御されているか否か、および、小当り遊技状態に制御されているか否か、にかかわらず、普通抽選および普通図柄の変動表示を実行する(他の実施形態のパチンコ遊技機においても同様)。
[3-2.第3実施形態に係るパチンコ遊技機の基本仕様]
次に、図128~図131を用いて、第3実施形態に係るパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、図128~図131に示される各テーブルは、メインROM102に記憶される。
[3-2-1.当り乱数判定テーブル]
図128は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。
図128に示されるとおり、第1特別抽選が行われると、「大当り」または「ハズレ」に決定される。また、第2特別抽選が行われた場合には、「大当り」、「小当り」および「ハズレ」のうちいずれかに決定される。メインROM102に記憶される当り乱数判定テーブルには、第1始動口420への入賞に基づいて実行される第1特別抽選に用いられるデータとして、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口440Aまたは第2始動口440Bへの入賞に基づいて実行される第2特別抽選に用いられるデータとして、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
第3実施形態では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数の総乱数は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数は0~65535の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。大当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する大当り判定値データの数によって定められ、小当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する小当り判定値データの数によって定められる。なお、大当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更しても良い。大当り確率および小当り確率は、図128において選択率として示される。
なお、図128には示されていないが、大当り確率および小当り確率は、低設定よりも高設定の方が高くなるように、設定値毎に異なるようにしても良い。
[3-2-2.特別図柄判定テーブル]
図129は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。
図129に示されるように、特別図柄判定テーブル(第1特別図柄、第2特別図柄)は、第1始動口420あるいは第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」及び「図柄指定コマンド」を決定するために参照されるテーブルである。例えば、第1始動口420に遊技球が入賞し、判定値データが「大当り判定値データ」であって図柄乱数値が「77」である場合には、当り時選択図柄コマンドが「z7」、「図柄指定コマンド」が「zA6」に決定される。「当り時選択図柄コマンド」は当り図柄を指定するためのコマンドであり、当り種類は、この「当り時選択図柄コマンド」に応じて定められる。また、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の変動停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。図柄乱数値は、例えば0~99の中から抽出される。
[3-2-3.大当り種類決定テーブル]
図130は第3実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。
図130に示されるように、大当り種類決定テーブルは、先述の当り時選択図柄コマンドに基づいて、大当りの種類(ラウンド数、確変フラグ、特図短縮回数、電サポ回数)を決定するために参照されるテーブルである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z3」であるとき、ラウンド数が「12」、確変フラグがOFF、特図短縮回数が「100」、電サポ回数が「0」、変動モードが「1」に決定される。
特図短縮回数は、第2特別図柄の変動表示が行われる際に、後述する特別図柄の変動パターンテーブル(図131参照)に示される高速変動A、高速変動Bまたは超速変動で行われる回数である。高速変動A、高速変動Bおよび超速変動は、いずれも、長変動A~Cよりも変動時間が短い。とくに超速変動は、概ね1000msecといった極めて短い時間で第2特別図柄の変動表示が行われる変動パターンである。
このように超速変動は、後述する他の実施形態のパチンコ遊技機も含めて、単位時間あたりの第2特別図柄の変動表示の実行回数の期待値が、他の変動パターン(第3実施形態であれば、リーチ演出A~C、確変中リーチ演出A~F、通常変動A,B、短縮変動A,B、長変動A~C、高速変動A,B)よりも高い。特別図柄の変動時間が短いと、単位時間あたりの第2特別図柄の変動表示の実行回数の期待値が高くなり、特別図柄ゲームが促進される。
電サポ回数は、普電機能が促進作動する特別図柄の変動回数である。普電機能は、普通電動役物460(より詳しくはシャッタ442)を促進作動させて所定の入賞口(第3実施形態に係るパチンコ遊技機においては第2始動口440B)への遊技球の入賞を可能(又は容易)にする機能であり、例えば後述する電サポフラグがONであるときに作動する。普電機能が促進作動すると、メインCPU101は、例えば、普通電動役物460による所定の入賞口の開放時間、普通電動役物460による開放回数、普通図柄の変動時間及び普通当り確率のうち少なくとも一つ以上を、所定の入賞口への入賞が可能(又は容易)となるように変更する。
変動モードは、詳細は後述するが、第2特別抽選の結果が小当りまたはハズレであるときに、第2特別図柄の変動パターンを決定する際に参照されるものである。変動モードが「1」~「3」のうちのいずかであるとき、通常遊技状態と比べて特別図柄の変動時間が短い。なお、変動モードが「1」~「3」のいずれでもなければ(例えば「0」の場合)、通常遊技状態である。
[3-2-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図131は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。メインCPU101は、第1始動口420に遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図131に示されるように、第1特別抽選の結果が大当りである場合、第1特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。また、第1特別抽選の結果がハズレである場合、第1特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数および演出選択用乱数に基づいて決定される。
また、第2特別図柄の結果が大当りである場合、第2特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および演出選択用乱数に基づいて決定される。第2特別抽選の結果が小当りである場合およびハズレである場合には、第2特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況、リーチ判定用乱数、上述した変動モード、および、演出選択用乱数に基づいて決定される。例えば、第2特別抽選の結果が小当りまたはハズレ、確変フラグがON、リーチ判定用乱数が「11」~「29」のいずれかである場合において、変動モードが「1」~「3」のいずれでもなければ長時間(例えば、概ね600000msec)にわたって第2特別図柄の変動表示が行われ、変動モードが「1」~「3」のいずれかであれば変動モードが「0」の場合と比べて短い時間で第2特別図柄の変動表示が行われる。さらに、変動モードが「1」の場合と「2」の場合と「3」の場合とでも、第2特別図柄の変動時間が異なる。
なお、特別図柄の変動時間は特別図柄の変動パターンと対応しているため、メインCPU101は、特別図柄の変動時間と特別図柄の変動パターンとを同時に決定することとなる。また、特別図柄の変動パターンは、サブ200(サブCPU201)により液晶表示装置16(例えば図126参照)に表示される演出内容(例えば装飾図柄の変動パターン)とも対応している。
また、図131中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものであり、サブCPU201により実行される演出の内容を示している。
なお、図131には示されていないが、設定値毎に、演出選択用乱数範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(変動時間)が異なりうるようにしてもよい。
[3-3.主制御回路による処理]
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される各種の処理のうち、第1実施形態と異なる処理を中心に説明し、第1実施形態と同様の処理については極力説明を省略する。
なお、図示しないが、メインCPU101は、第2始動口440Aおよび第2始動口440Bの夫々に第2始動口スイッチ441Aおよび第2始動口スイッチ441Bを設けることによって、第2始動口440Aへの遊技球の入賞検出と、第2始動口440Bへの遊技球の入賞検出とを区別できるようになっている。
[3-3-1.特別図柄制御処理]
図132は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
特別図柄制御処理は、主制御メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。なお、同図に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「00」~「11」)は、制御状態フラグの値を示す。この制御状態フラグは、メインRAM103内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU101は、制御状態フラグの数値に応じた処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
図132に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグをロードする処理を行う(ステップS4011)。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された制御状態フラグの値を読み出す。メインCPU101は、読み出した制御状態フラグの値に基づいて、後述のステップS4012~S4023の各処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの状態を示すものであり、ステップS4012~S4023のいずれかの処理を実行可能にするものである。また、メインCPU101は、ステップS4012~S4023の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定された所定のタイミングで各処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各処理を実行せずに、他のサブルーチンに係る処理を実行する。もちろん、所定の周期で、第1実施形態で説明したシステムタイマ割込処理(図29参照)も実行する。
次に、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を行う(ステップS4012)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)である場合に、特別図柄の変動表示の保留個数をチェックし、保留個数が「0」でない場合(保留球がある場合)には、始動口入賞検出処理で抽出された乱数から各種情報を取得する。また、メインCPU101は、この処理において、制御状態フラグに、後述の特別図柄変動時間管理処理(ステップS4013)を示す値(「01」)をセットし、今回の処理で取得された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、始動口入賞検出処理で決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。一方、保留個数が「0」である場合(保留球がない場合)、メインCPU101は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理については、図133を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、特別図柄変動時間管理処理を行う(ステップS4013)。この処理において、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)であり、特別図柄の変動時間が経過した場合に、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の特別図柄表示時間管理処理(ステップS4014)を示す値(「02」)をセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、このステップS4013の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を行う(ステップS4014)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であり、ステップS4013の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、特別抽選の結果を判別する。そして、特別抽選の結果が「小当り」である場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の小当り開始インターバル管理処理(ステップS4015)を示す値(「03」)をセットし、小当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
また、特別抽選の結果が「大当り」である場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大当り開始インターバル管理処理(ステップS4018)を示す値(「06」)をセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。このように、ステップS4014の処理でセットされた小当り開始インターバルまたは大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、後述の小当り開始インターバル管理処理または大当り開始インターバル管理処理が実行されるように設定される。一方、特別抽選の結果が「大当り」および「小当り」のいずれでもない場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の特別図柄ゲーム終了処理(ステップS4023)を示す値(「11」)をセットする。すなわち、この場合には、小当り開始インターバル管理処理(ステップS4015)および大当り開始インターバル管理処理(ステップS4018)のいずれも実行されず、後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。この特別図柄表示時間管理処理については、図134を参照して後述する。
次に、制御状態フラグに、小当り開始インターバル管理処理(ステップS4015)を示す値(「03」)がセットされている場合、メインCPU101は、小当り開始インターバル管理処理を行う(ステップS4015)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)であり、ステップS4014の処理でセットされた小当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に小当り入賞口560を開放させるため、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。また、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の小当りアタッカ開放中処理(ステップS4016)を示す値(「04)」をセットするとともに、小当り入賞口560の開放上限時間(例えば1800msec)を小当りアタッカ開放時間タイマ(図示せず)にセットする。すなわち、この処理により、後述の小当りアタッカ開放中処理(ステップS4016)が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、小当りアタッカ開放中処理を行う(ステップS4016)。この処理において、まず、メインCPU101は、制御状態フラグが小当りアタッカ開放中処理を示す値(「04」)である場合に、開放時間を経過した(小当りアタッカ開放時間タイマが「0」である)という条件が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判別する。一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、小当り入賞口560を閉鎖させるため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、制御状態フラグに、小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)をセットし、小当り終了インターバルに対応する時間(小当り終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされた小当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述の小当り終了インターバル処理(ステップS4017)が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、小当り終了インターバルに対応する時間が経過したと判別した場合に、小当り終了インターバル処理を行う(ステップS4017)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)であり、小当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS4017の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、制御状態フラグに、大当り開始インターバル管理処理(ステップS4018)を示す値(「06」)がセットされている場合、メインCPU101は、大当り開始インターバル管理処理を行う(ステップS4018)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(「06」)であり、ステップS4014の処理でセットされた大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に大入賞口540を開放させるため、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。また、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口開放中処理(ステップS4019)を示す値(「07)」をセットするとともに、大入賞口540の開放上限時間(例えば30000msec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、後述の大入賞口開放中処理(ステップS4019)が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を行う(ステップS4019)。この処理において、まず、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(「07」)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定数以上であるという条件、及び、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判別する。一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、大入賞口540を閉鎖させるため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口内残留球監視処理(ステップS4020)を示す値(「08」)をセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ステップS4019でセットされた大入賞口内残留球監視時間が経過した後、後述の大入賞口内残留球監視処理が実行されるように設定される。なお、この大入賞口開放中処理の終了直前には、サブ制御回路200に対してラウンド間表示コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大入賞口内残留球監視処理を行う(ステップS4020)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値(「08」)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上である(最終ラウンドである)という条件が満たされたか否かを判別する。上記条件を満たさないと判別した場合、メインCPU101は、大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(「09」)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU101は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大入賞口再開放前待ち時間管理処理が実行されるように設定される。一方、ステップS4020において、上記条件を満たしたと判別した場合、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間(大当り終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされた大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大当り終了インターバル処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上ではないと判別した場合、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(ステップS4021)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(「09」)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値を「1」増加するように記憶更新する。また、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を示す値(「07」)を制御状態フラグにセットする。そして、メインCPU101は、開放上限時間(例えば30000msec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理で上述した大入賞口開放中処理(ステップS4019)が再度実行されるように設定される。なお、大入賞口再開放前待ち時間管理処理の終了直前には、サブ制御回路200に対して大入賞口開放中表示コマンドが送信される。
また、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上であると判別した場合に、大当り終了インターバル処理を行う(ステップS4022)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS4022の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了した場合、小当り遊技状態が終了した場合、又は、大当り判定の結果が「ハズレ」であった場合、特別図柄ゲーム終了処理を行う(ステップS4023)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を「1」減少するように記憶更新する。また、メインCPU101は、次回の特別図柄の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。さらに、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS4023の処理後、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS4012)が実行されるように設定される。この特別図柄ゲーム終了処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄制御処理を終了する。
上述したように、第3実施形態のパチンコ遊技機では、制御状態フラグに各種値を順次セットすることにより、特別図柄ゲームを進行させる。具体的に、大当り判定の結果が「ハズレ」である場合に、メインCPU101は、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「11」の順にセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS4012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS4013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS4014)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS4023)をこの順で所定のタイミングで実行する。
また、メインCPU101は、特別抽選の結果が「小当り」である場合、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「03」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS4012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS4013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS4014)及び小当り開始インターバル管理処理(ステップS4015)をこの順で所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU101は、小当り遊技状態への移行制御が実行された場合、制御状態フラグを「04」、「05」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した小当りアタッカ開放中処理(ステップS4016)を実行し、小当り遊技状態を実行する。
なお、小当り遊技状態中に、小当り遊技状態の終了条件が成立した場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「11」にセットする。これにより、メインCPU101は、小当りアタッカ開放中処理(ステップS4016)及び小当り終了インターバル処理(ステップS4017)をこの順で所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態を終了する。
また、メインCPU101は、特別抽選の結果が「大当り」である場合、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「06」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS4012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS4013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS4014)及び大当り開始インターバル管理処理(ステップS4018)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU101は、大当り遊技状態への移行制御が実行された場合、制御状態フラグを「07」、「08」、「09」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大入賞口開放中処理(ステップS4019)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS4020)及び大入賞口再開放前待ち時間管理処理(ステップS4021)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を実行する。
なお、大当り遊技状態中に、当該大当り遊技状態の終了条件が成立した場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「07」、「08」、「10」、「11」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大入賞口開放中処理(ステップS4019)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS4020)、大当り終了インターバル処理(ステップS4022)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS4023)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了する。
[3-3-2.特別図柄記憶チェック処理]
図133は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄記憶チェック処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。
先ず、メインCPU101は、特別図柄制御処理(ステップS4011参照)で読み出した制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)であるか否かを判別する(ステップS40122)。制御状態フラグが「00」でないと判別した場合(ステップS40122におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を終了する。一方、制御状態フラグが「00」であると判別した場合(ステップS40122におけるYES)、メインCPU101は、ステップS40123の処理に移る。
ステップS40123において、メインCPU101は、第2始動口入賞(第2特別図柄の変動表示)の保留個数(第2始動情報数)が「0」であるか否かを判別する。メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数が「0」であると判別した場合(ステップS40123におけるYES)、ステップS40124の処理に移り、第2始動口入賞の保留個数が「0」でないと判別した場合(ステップS40123におけるNO)、ステップS40128の処理に移る。
ステップS40124において、メインCPU101は、第1始動口入賞(第1特別図柄の変動表示)の保留個数(第1始動情報数)が「0」であるか否かを判別する。メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数が「0」でないと判別した場合(ステップS40124におけるNO)、ステップS40125の処理に移り、第1始動口入賞の保留個数が「0」であると判別した場合(ステップS40124におけるYES)、ステップS40127の処理に移る。
ステップS40125において、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数(第1始動情報数)の値を「1」減算する。第3実施形態において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた第1特別図柄始動記憶領域(0)~第1特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動表示中又は保留中の第1特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームの始動情報があるか否かを判別する。第1特別図柄始動記憶領域(0)には、変動表示中の第1特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。そして、第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の第1特別図柄の変動表示(保留球)に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。なお、各第1特別図柄始動記憶領域の始動情報には、例えば、第1始動口420の入賞時に抽出した大当り判定用乱数値や演出選択用乱数値、決定された変動パターン等を示すデータが含まれる。
次に、ステップS40126において、メインCPU101は、第1始動口入賞に基づいて特別図柄記憶転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄始動記憶領域(1)~(4)のデータを、それぞれ第1特別図柄始動記憶領域(0)~(3)にシフトする。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して保留減算コマンドを送信する。その後、メインCPU101は、ステップS40130の処理に移る。
ステップS40130において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)をセットする処理を行う。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄演出開始コマンドを送信する。
ステップS40131において、メインCPU101は、大当り判定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、始動口入賞時に抽出され、かつ、第1特別図柄始動記憶領域(0)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた大当り判定用乱数値に基づき、入賞始動口の種別に対応する大当り判定テーブル(図示せず)を参照して、判定値データを取得する。そして、メインCPU101は、取得した判定値データに基づいて、「大当り」であるか「小当り」であるか「ハズレ」であるかを判定(大当り判定)する。
次に、ステップS40132において、メインCPU101は、特別図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS40131において取得した判定値データ(図128参照)に基づいて当り時選択図柄コマンドを決定する。
次に、ステップS40133において、メインCPU101は、特別図柄変動パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンテーブル(図131参照)を参照し、ステップS40131において決定した当り時選択図柄コマンドに基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。
次に、ステップS40134において、メインCPU101は、特別図柄演出開始コマンドをセットする。これにより、サブ制御回路200には、特別図柄演出開始コマンドが送信される。
次に、ステップS40135において、メインCPU101は、ステップS40133の特別図柄変動パターン決定処理で決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
なお、ステップS40127において、メインCPU101は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU101は、サブ制御回路200に対してデモ表示コマンドを送信する。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
また、ステップS40128において、メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数(第2始動情報数)の値を「1」減算する。第3実施形態において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた第2特別図柄始動記憶領域(0)~第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動表示中又は保留中の第2特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームの始動情報があるか否かを判別する。第2特別図柄始動記憶領域(0)には、変動表示中の第2特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。そして、第2特別図柄始動記憶領域(1)~第2特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の第2特別図柄の変動表示(保留球)に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。なお、各第2特別図柄始動記憶領域の始動情報には、例えば、第2始動口440A,440Bの入賞時に抽出した大当り判定用乱数値や演出選択用乱数値、決定された変動パターン等を示すデータが含まれる。
次に、メインCPU101は、第2始動口入賞に基づいて特別図柄記憶転送処理を行う(ステップS40129)。この処理において、メインCPU101は、第2特別図柄始動記憶領域(1)~(4)のデータを、それぞれ第2特別図柄始動記憶領域(0)~(3)にシフトする。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して保留減算コマンドを送信する。その後、メインCPU101は、ステップS40130の処理に移り、ステップS40131~ステップS40135の処理を実行したのち、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
[3-3-3.特別図柄表示時間管理処理]
図134は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄表示時間管理処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS40141)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS40141におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS40141におけるYES)、メインCPU101は、ステップS40142の処理に移る。
ステップS40142において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS40142におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS40142におけるYES)、メインCPU101は、ステップS40143の処理に移る。
ステップS40143において、メインCPU101は、特別抽選の結果が「大当り」であるか否かを判別する。特別抽選の結果が「大当り」であると判別した場合(ステップS40143におけるYES)、メインCPU101は、ステップS40144の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「大当り」でないと判別した場合(ステップS40143におけるNO)、メインCPU101は、ステップS40150の処理に移る。
ステップS40144において、メインCPU101は、各フラグおよび各カウンタ値の初期化処理を行う。具体的には、メインCPU101は、電サポカウンタの値、特図短縮カウンタの値、電サポフラグおよび確変フラグをクリアする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS40145の処理に移る。
ステップS40145において、メインCPU101は、大当りを示す大当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS40146の処理に移る。
ステップS40146において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す値(「06」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS40147)。
次に、メインCPU101は、特別図柄に対応する大当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS40148)。これにより、サブ制御回路200には、大当り開始コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大当り種類決定テーブル(図130参照)を参照し、特別図柄(当り時選択図柄コマンド)に対応するラウンド数上限値(大入賞口開放回数上限値)をメインRAM103にセットし、ラウンド数表示LEDパターンフラグをセットする(ステップS40149)。なお、ラウンド数表示LEDパターンフラグは、残りラウンド数を所定パターンで表示するか否かを示すフラグである。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS40150において、メインCPU101は、電サポカウンタ減算処理を行う。この電サポカウンタ減算処理については、図135を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、特図短縮カウンタ減算処理を行う(ステップS40151)。この特図短縮カウンタ減算処理については、図136を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、特別抽選の結果が「小当り」であるか否かを判別する(ステップS40152)。特別抽選の結果が「小当り」であると判別した場合(ステップS40152におけるYES)、メインCPU101は、ステップS40153の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「小当り」でないと判別した場合(ステップS40152におけるNO)、メインCPU101は、ステップS40157の処理に移る。
ステップS40153において、メインCPU101は、小当りを示す小当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS40154の処理に移る。
ステップS40154において、メインCPU101は、制御状態フラグに小当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、小当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS40155)。
次に、メインCPU101は、小当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS40156)。これにより、サブ制御回路200には、小当り開始コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、ステップS40157において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
[3-3-4.電サポカウンタ減算処理]
図135は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による電サポカウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである。電サポカウンタ減算処理は、特別図柄表示時間管理処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、先ず、電サポカウンタの値が0より大きいか否かを判別する(ステップS401501)。電サポカウンタは、セットされた電サポカウンタの値が0になるまで計数する減算カウンタである。なお、電サポカウンタは、大当り遊技状態が終了する際にセットされ、セットされる回数は、大当り種類決定テーブル(図130)に示されるように、例えば、0回、50回または100回である。
電サポカウンタの値が0より大きい場合(ステップS401501におけるYES)、メインCPU101は、電サポカウンタの値を1減算する処理(ステップS401502)を行い、ステップS401503の処理に移る。一方、電サポカウンタの値が0より大きくない場合すなわち0である場合(ステップS401501におけるNO)、メインCPU101は、電サポカウンタ減算処理を終了する。
ステップS401503において、メインCPU101は、電サポカウンタが0であるか否かを判別する。電サポカウンタが0でなければ(ステップS401503におけるNO)、メインCPU101は、電サポカウンタ減算処理を終了する。一方、電サポカウンタが0であれば(ステップS401503におけるYES)、メインCPU101は、電サポフラグをOFFにセット、すなわち「0」をセットする処理を行う(ステップS401504)。この処理を終了すると、メインCPU101は、電サポカウンタ減算処理を終了する。
[3-3-5.特図短縮カウンタ減算処理]
図136は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特図短縮カウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである。特図短縮カウンタ減算処理は、特別図柄表示時間管理処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、特図短縮カウンタの値が0より大きいか否かを判別する(ステップS401511)。特図短縮カウンタは、セットされた特図短縮カウンタの値が0になるまで計数する減算カウンタである。なお、特図短縮カウンタは、大当り遊技状態が終了する際にセットされ、セットされる回数は、大当り種類決定テーブル(図130)に示されるように、例えば、0回、100回または100000回である。100000回としたのは、ホールの営業時間内に消化することが不可能な遊技回数(特別図柄の変動回数)とするためである。なお、特図短縮カウンタが100000回にセットされるのは、特別抽選の結果が、大当り遊技状態終了後に確変フラグがONにセットされる大当りであった場合である。
特図短縮カウンタの値が0より大きい場合(ステップS401511におけるYES)、メインCPU101は、特図短縮カウンタの値を1減算する処理(ステップS401512)を行い、ステップS401513の処理に移る。一方、特図短縮カウンタの値が0である場合(ステップS401511におけるNO)、メインCPU101は、特図短縮カウンタ減算処理を終了する。
ステップS401513において、メインCPU101は、特図短縮カウンタが0であるか否かを判別する。特図短縮カウンタが0でなければ(ステップS401513におけるNO)、メインCPU101は、特図短縮カウンタ減算処理を終了する。一方、特図短縮カウンタが0であれば(ステップS401513におけるYES)、ステップS40514に移る。
ステップS40514において、メインCPU101は、変動モードを「0」にセットする。この処理を終了すると、メインCPU101は、特図短縮カウンタ減算処理を終了する。
なお、大当り遊技状態終了後に確変フラグがONにセットされる所謂「確変大当り」であるときは、特図短縮回数が100000にセットされるため(図130参照)、特図短縮カウンタが「0」と判別されることは現実的にありえない。そのため、ステップS401513において特図短縮カウンタが「0」(ステップS401503におけるYES)と判別されるのは、大当り遊技状態終了後に確変フラグがONにセットされない大当り(例えば、当り時選択図柄コマンド「z3」)のときである。
[3-3-6.小当り終了インターバル処理]
図137は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による小当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。小当り終了インターバル処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)であるか否かを判別する(ステップS40171)。制御状態フラグが小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)でないと判別した場合(ステップS40171におけるNO)、メインCPU101は、小当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)であると判別した場合(ステップS40171におけるYES)、メインCPU101は、ステップS40172の処理に移る。
ステップS40172において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた小当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS40172におけるNO)、メインCPU101は、小当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS40172におけるYES)、メインCPU101は、ステップS40173の処理に移る。
ステップS40173において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行い、ステップS40174に移る。
ステップS40174において、メインCPU101は、小当りフラグをクリアする処理、すなわち、メインRAM103の所定領域にON設定されている小当りフラグをOFFに設定する処理を行い、小当り終了インターバル処理を終了する。
[3-3-7.大当り終了インターバル処理]
図138は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。大当り終了インターバル処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であるか否かを判別する(ステップS40221)。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)でないと判別した場合(ステップS40221におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であると判別した場合(ステップS40221におけるYES)、メインCPU101は、ステップS40222の処理に移る。
ステップS40222において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた大当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS40222におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS40222におけるYES)、メインCPU101は、ステップS40223の処理に移る。
ステップS40223において、メインCPU101は、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする。大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグは、大当り時のラウンド数をLEDの発光パターンによって表示するか否かを示す管理フラグとして用いられる。
次に、メインCPU101は、ラウンド数振り分けフラグをクリアする(ステップS40224)。このラウンド数振り分けフラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、1ラウンド中にあっても予め決められた回数だけ大入賞口540を周期的に開閉させるか否かを示すためのフラグである。1ラウンド中でも大入賞口540を周期的に開閉させる場合は、ラウンド数振り分けフラグが「1」となる。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄大当り終了表示コマンドを送信する。
次に、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う(ステップS40225)。
次に、メインCPU101は、ステップS40226において、大当りフラグをクリアする処理、すなわち、メインRAM34の所定領域にON設定されている大当りフラグをOFFに設定する処理を行い、ステップS40227に移る。
ステップS40227において、メインCPU101は、特別図柄決定処理(ステップS40132)において取得された当り時選択図柄コマンドに応じた変動モードをセットする(ステップS40227)。当り時選択図柄コマンドに応じた変動モードは、大当り種類決定テーブル(図130参照)に示される通りである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z7」のとき、メインCPU101は、変動モードとして「3」をセットする。
次に、ステップS40228において、メインCPU101は、確変大当りであったか否か、すなわち大当り遊技状態が終了した後の遊技状態において確変フラグをONするか否かを判別する。確変大当りである場合には(ステップS40228におけるYES)、確変フラグをONにセットし(ステップS40229)、ステップS40230に移る。一方、確変大当りでない場合には(ステップS40228におけるNO)、ステップS40230に移る。
ステップS40230において、メインCPU101は、特別図柄決定処理(ステップS40132)において取得された当り時選択図柄コマンドに応じた電サポ回数が0より大きいか否かを判別する(ステップS40230)。ここで、電サポ回数が0より大きければ(ステップS40230におけるYES)、ステップS40231に移る。一方、電サポ回数が0であれば(ステップS40230におけるNO)、大当り終了インターバル処理を終了する。
ステップS40231において、メインCPU101は、電サポフラグをONにセットする。その後、メインCPU101は、電サポ回数をセットし(ステップS40232)、大当り終了インターバル処理を終了する。
[3-4.変動モード]
次に、変動モードについて説明する。特別抽選の結果が「大当り」であるとき、変動モードは「1」~「3」のいずれかにセットされる。
変動モードは第2特別図柄の変動パターンを決定する際に参照されるものであり、変動モード「1」~「3」のうち、変動モード「1」の場合の変動時間が最も長く、変動モード「3」の場合の変動時間が最も短い。第2特別抽選では概ね3分の1といった確率で小当りに当選するため、小当り入賞口560への入賞が阻害されなければ(普電機能が促進作動しなければ)、第2特別図柄の変動時間が短いほど、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が大きくなる。すなわち、変動モード「1」~「3」のうち、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が最も大きいのは変動モード「3」であり、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が最も小さいのは変動モード「1」である。
また、確変フラグがOFFであって普電機能が促進作動しない通常遊技状態として、変動モードが「0」の通常遊技状態と、変動モードが「1」の通常遊技状態(以下「第1有利遊技状態」と称する)とがある。
変動モードが「0」に制御されるのは通常遊技状態に限られており、バックアップクリア処理が行われたとき、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態が変動モード「1」の低確低ベース状態(通常遊技状態)であって当該通常遊技状態において特図短縮カウンタが消化されたとき等である。
また、変動モードが「1」に制御されるのも、詳細は後述するが通常遊技状態に限られている。
図131の特別図柄の変動パターンテーブルに示されるように、変動モードが「0」の通常遊技状態の場合、第2特別抽選の結果が「大当り」でなければ、第2特別図柄の変動パターンは、変動モードが「1」の通常遊技状態の場合と比べて変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかに決定される。この長変動A~Cは、第1始動口420に遊技球が入賞したときに行われる第1特別図柄の変動時間と比べても、変動時間が極めて長い。そのため、変動モードが「0」の通常遊技状態では、一般的な遊技者は左打ちで遊技を行う。この場合の単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値は、例えば概ね30~50%である。
一方、変動モードが「1」の通常遊技状態の場合、第2特別抽選の結果が「大当り」でなければ、第2特別図柄の変動パターンは、変動モードが「0」の通常遊技状態の場合と比べて変動時間が極めて短い高速変動Aに決定される。また、第2特別抽選が行われたときは概ね3分の1の確率で小当り遊技状態が制御されるのに対し、第1特別抽選が行われたときは小当り遊技状態に制御されることがないため(図128を参照)、変動モードが「1」の通常遊技状態では、一般的な遊技者は右打ちで遊技を行う。この場合の単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値は、例えば概ね80~95%である。
なお、この第3実施形態では、第1特別抽選において小当りが抽選対象に含まれていないが、第2特別抽選における小当り確率と比べて低い確率(例えば300分の1)であれば、第1特別抽選において小当りを抽選対象に含めるようにしてもよい。
また、図131の特別図柄の変動パターンテーブルでは、変動モードが「1」の通常遊技状態の場合の第2特別図柄の変動時間と、第1始動口420に遊技球が入賞したときに行われる第1特別図柄の変動時間と同じ変動時間とが同じであるが、これは同じである必要はない。
[3-5.遊技の流れ]
次に、遊技の流れについて説明する。
先ず、変動モード「0」の通常遊技状態では、上述したとおり、一般的な遊技者は左打ちで遊技を行うため、遊技領域20に向けて発射された遊技球は、第2始動口440A,440Bではなく第1始動口420に入賞しうる。
変動モード「0」の通常遊技状態において第1始動口420に遊技球が入賞すると、メインCPU101は、第1特別抽選を行う。通常遊技状態において第1特別抽選の結果が「大当り」となる確率は、当り乱数判定テーブル(図128参照)に示されるように概ね319分の1である。
通常遊技状態において行われた第1特別抽選の結果が「大当り」であったとき、メインCPU101は、特別図柄判定テーブル(図129参照)を参照して当り時選択図柄コマンドを決定する。その後、メインCPUは、大当り種類決定テーブル(図130参照)を参照し、決定された当り時選択図柄コマンドに基づいて大当りの種類(ラウンド数、確変フラグ、特図短縮回数、電サポ回数、変動モード)を決定し、大当り遊技状態に制御する。
なお、図126に示されるように、大入賞口540は右側領域に配置されているため、大当り遊技状態では、右打ちで遊技が行われる。
次に、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態について説明する。
大当り種類決定テーブル(図130参照)に示されるように、当り時選択図柄コマンドが「z1」、「z2」、「z7」、「z8」、「z10」、「z11」、「z16」および「z17」のうちのいずれかであるとき、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、確変フラグがON且つ普電機能が促進作動する高確高ベース状態に制御する。このような高確高ベース状態では、下方の流下経路260を遊技球が流下したとしても、かかる遊技球の略全部が第2始動口440Bに入賞してしまい、小当り入賞口560への入賞が阻害される。この場合、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値は、変動モードにかかわらず、例えば90~100%である。そして、セットされた電サポ回数が消化されると、メインCPU101は、高確高ベース状態から、確変フラグがON且つ普電機能が促進作動しない高確低ベース状態に移行させる。なお、高確高ベース状態から移行したのちの高確低ベース状態では、変動モードに応じて単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が異なるが、これについては後述する。
当り時選択図柄コマンドが「z0」、「z6」、「z9」および「z15」のうちのいずれかであるとき、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、確変フラグがON且つ普電機能が促進作動しない高確低ベース状態に制御する。このような高確低ベース状態では、高確高ベース状態と比べて第2始動口440Bが開放状態となる頻度が低くなり、小当り入賞口560への入賞頻度が高められる。この場合、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値は、変動モードに応じて異なっている。この第3実施形態では、高確低ベース状態での変動モードは「2」または「3」であり(図130参照)、変動モード「2」の高確低ベース(以下「第2有利遊技状態」と称する)では例えば概ね100~110%、変動モード「3」の高確低ベース(以下「第3有利遊技状態」と称する)では例えば概ね110~120%となっている。
なお、第2有利遊技状態および第3有利遊技状態は次回の大当り遊技状態に制御されるまで継続するが、必ずしもこれに限られず、例えば、所謂ST機と呼ばれるパチンコ機のように、一定回数の特別図柄の変動表示が行われると確変フラグをOFFにセットして、第1有利遊技状態または変動モード「0」の通常遊技状態に制御されるようにしてもよい。
当り時選択図柄コマンドが「z3」または「z12」であるとき、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、変動モード「1」の低確低ベース状態(通常遊技状態)である第1有利遊技状態に制御する。この場合の単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値は、上述したとおり、例えば概ね80~95%であり、変動モード「0」の通常遊技状態と比べると、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が大きい。そして、セットされた特図短縮カウンタが消化されると、メインCPU101は、変動モードを「0」にセットする。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z3」であるとき、特図短縮回数は100回にセットされるため、大当り遊技状態の終了後、変動モード「1」での遊技が100回行われると変動モードが「0」にセットされる。すなわち、第1有利遊技状態での遊技が100回行われると、変動モード「0」の通常遊技状態に移行する。
当り時選択図柄コマンドが「z4」、「z5」、「z13」および「z14」のうちのいずれかであるとき、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、変動モード「1」の低確高ベース状態に制御する。このような低確高ベース状態では、高確高ベース状態と同様に小当り入賞口560への入賞が阻害されるため、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値は、例えば90~100%である。そして、セットされた電サポ回数が消化されると、メインCPU101は、低確高ベース状態から、確変フラグがOFF且つ普電機能が促進作動しない通常遊技状態に移行させる。さらに、セットされた特図短縮回数が消化されると、メインCPU101は、変動モードを「0」にセットする。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z4」(電サポ回数50回、特図短縮回数100回)であるとき、大当り遊技状態の終了後、変動モード「1」の低確高ベース状態での遊技が50回行われると変動モード「1」の通常遊技状態である第1有利遊技状態に移行し、さらに、第1有利遊技状態での遊技が50回(低確高ベース状態での遊技とあわせて100回)行われると変動モード「0」の通常遊技状態に移行する。また、当り時選択図柄コマンドが「z5」(電サポ回数100回、特図短縮回数100回)であるとき、大当り遊技状態の終了後、変動モード「1」の低確高ベース状態での遊技が100回行われると、第1有利遊技状態に制御されることなく、変動モード「0」の通常遊技状態に移行する。
このように、第3実施形態のパチンコ遊技機によれば、所謂通常大当り(大当り遊技状態が終了したのち、確変フラグがセットされない通常遊技状態に制御される大当り)に当選した場合であっても、変動モード「0」の通常遊技状態と比べて単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が大きい第1有利遊技状態に制御される。そのため、通常大当りに当選したことの落胆を軽減することが可能となる。
しかも、通常大当りであったとしてもその都度、大当りの種別(当り時選択図柄コマンド)に応じてセットされる電サポ回数が異なるため(例えば、0回、50回または100回)、セットされる電サポ回数に応じて低確高ベース状態から第1有利遊技状態への移行タイミングを異ならせることができ、興趣を高めることが可能となる。
なお、第3実施形態のパチンコ遊技機では、セットされた電サポ回数の遊技が消化されると低確高ベース状態から第1有利遊技状態に移行するようにしているが、低確高ベース状態から第1有利遊技状態への移行条件はこれに限られない。例えば、小当りが導出された場合等、都度異なりうる条件が成立したときに低確高ベース状態から第1有利遊技状態に移行するようにしてもよい。
また、表示制御回路204を介してサブCPU201により液晶表示装置16に表示される表示演出、音声制御回路205を介してサブCPU201によりスピーカ24から出力される音演出、LED制御回路206を介してサブCPU201により実行されるLED25の発光演出、および役物制御回路207を介してサブCPU201により実行される役物群1000の動作演出のうち少なくとも一つ以上の演出を、第1有利遊技状態と、第2有利遊技状態または/および第3有利遊技状態とで同様の演出を行うようにすると、第1有利遊技状態における遊技を、第2有利遊技状態または/および第3有利遊技状態における遊技と同様の遊技であるように見せることができ、興趣を高めることが可能となる。
また、変動モード「0」の通常遊技状態と比べて遊技者に有利な遊技状態として、第1有利遊技状態、第2有利遊技状態および第3有利遊技状態があり、これらは単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が互いに異なる。このように、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が異なる遊技者に有利な遊技状態を複数設けることにより、第2特別図柄の変動時間を変えるだけといった簡易な構成で遊技者に有利な有利状態のバリエーションを増やすことができ、興趣を高めることが可能となる。
さらに、大当り遊技状態の終了後、電サポ回数が異なる複数の低確高ベース状態のうちのいずれかに制御され、セットされた電サポ回数が消化されると第1有利遊技状態に制御される可能性があるため、遊技者に期待感を持たせつつ低確高ベース状態の遊技を実行することができ、興趣を高めることが可能となる。とくに、サブCPU201により実行される演出を、セットされた電サポ回数(すなわち、第1有利遊技状態に移行するのか否か、第1有利遊技状態に移行する場合には移行タイミング)を外観で把握できない演出とすることにより、上記の作用効果がより顕著に奏される。この場合、メインCPU101による制御についても、セットされた電サポ回数等の情報を外観で把握できないように制御することが好ましい。
[4.第4実施形態]
次に、第4実施形態のパチンコ遊技機について説明する。この第4実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技状態とは別の有利遊技状態として、様々な出玉増加パターンでの有利遊技状態の実現を可能としたものである。この第4実施形態を説明するにあたり、第1実施形態の構成と共通または類似する点が多いため、以下において、第1実施形態と共通する構成及び制御についての記載は省略する。ただし、省略された記載は、この第4実施形態のパチンコ遊技機においても適用される。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機の説明において、例えば、「第1実施形態では、~」、「第1実施形態のパチンコ遊技機1では、~」、「第1実施形態において、~」又は「第1実施形態のパチンコ遊技機1において、~」のように、第1実施形態のパチンコ遊技機1に限定されるような記載であったとしても、以下の第4実施形態において特に説明がない限り、第4実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第4実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。同様に、第2実施形態および第3実施形態のパチンコ遊技機の説明において、第2実施形態や第3実施形態のパチンコ遊技機に限定するような記載についても、以下の第4実施形態において特に説明がない限り、第4実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第4実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。したがって、第1実施形態~第3実施形態に示した各構成(変形例で示した各構成、拡張例で示した各構成も含む)を、第4実施形態で示した構成と部分的に置換したり組み合わせたりすることが可能である。
なお、第1実施形態~第3実施形態のパチンコ遊技機と異なる形状であったとしても、同様の機能を有する構成については、便宜上、同じ符号を付している場合がある。また、第1実施形態~第3実施形態のパチンコ遊技機と同じ形状や同じ処理であったとしても、便宜上、異なる符合やステップ番号を付している場合もある。
[4-1.遊技機の外観構成および電気的構成]
図139は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。なお、第4実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図は、図127と同様であるため、図示を省略する。
図139に示すように、遊技盤ユニット17は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20を有する。発射ハンドル32の操作量が大きい場合に遊技球が流下する遊技領域20の右側領域には、遊技球が通過可能な通過ゲート49が配置されており、通過ゲート49のさらに下流側には特別電動役物600が設けられている。右打ちされた遊技球の全部または略全部が通過ゲート49を通過するように構成されている。
特別電動役物600は、前後方向に進退可能なシャッタ610、当該シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620(図127参照)および当該大入賞口ソレノイド620の動力をシャッタ610に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。特別電動役物600は、大入賞口540の上方に配置される。特別電動役物600は、大入賞口ソレノイド620によりシャッタ610が駆動されることによって、大入賞口540への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、大入賞口540への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態と、に移行(駆動)可能に構成される。特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74(いずれも図8参照)において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
大入賞口540に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には普通電動役物460が設けられている。普通電動役物460は、前後方向に進退させることで第2始動口440Bを開閉させることが可能なシャッタ442、当該シャッタ442を駆動する電チューソレノイド4630(図127参照)および当該電チューソレノイド4630の動力をシャッタ442に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。
普通電動役物460は、電チューソレノイド4630によりシャッタ442が駆動されることによって、第2始動口440Bへの遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、第2始動口440Bへの遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態との間で移行(駆動)可能に構成される。普通電動役物460すなわちシャッタ442は、普通図柄表示部71において普通図柄が特定の停止表示態様(普通当りを示す停止態様)となった場合に、所定の期間及び回数だけ行われる。
第2始動口440Bは、上述した通り、シャッタ442が駆動されることによって開放状態と閉鎖状態との間で移行(駆動)される。第2始動口スイッチ441Bは、遊技球の通過により第2始動口440Bへの遊技球の入賞を検出するものである。第2始動口440Bへの入賞により払い出される賞球数は例えば1個である。シャッタ442は、電チューソレノイド4630(例えば、図127参照)により駆動される。
第2始動口440Bに入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には小当り入賞口560が配置されている。小当り入賞口560は、前後方向に進退させることで小当り入賞口560を開閉させることが可能なシャッタ562を備えており、入賞により払い出される賞球数は例えば10個である。シャッタ562は、小当り入賞口ソレノイド520(例えば、図127参照)により駆動される。
小当り入賞口560に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、第2始動口440Aが配置されている。この第2始動口440Aは、第2始動口440Bのように遊技球の入賞の容易さが可変ではなく、遊技球の入賞の容易さが不変のポケット状に構成されている。
また、右打ちされた遊技球についての第2始動口440Aへの入賞の容易さと、左打ちされた遊技球についての第1始動口420への入賞の容易さとを比較した場合、前者の方が容易となるように構成されている。この第4実施形態のパチンコ遊技機では、右打ちされて第2始動口440A付近まで流下した遊技球の大半は第2始動口440Aに入賞するように構成されている。
第2始動口スイッチ441Aは、遊技球の通過により第2始動口440Aへの遊技球の入賞を検出するものである。第2始動口440Aへの入賞により払い出される賞球数は例えば1個である。
なお、第2始動口440Aおよび第2始動口440Bのいずれに遊技球が入賞したとしても、メインCPU101は第2特別抽選を行う。
右打ちされたものの、大入賞口540、第2始動口440B、小当り入賞口560および第2始動口440Aのいずれにも入賞しない遊技球も極稀にあり、このような遊技球はアウト口57から機外に排出される。ただし、例えば普通電動役物460の右方等に、普通電動役物460付近まで流下した遊技球を極稀に機外に排出するアウト口を、アウト口57と別に設けてもよい。
次に、右側領域に向けて発射された遊技球の挙動について説明する。特別電動役物600(シャッタ610)の開放駆動により大入賞口540への遊技球の入賞が可能(又は容易)となる開放状態であれば、右側領域を流下する遊技球の略全部が大入賞口540に入賞する。大入賞口540への遊技球の入賞が不可能(又は困難)な閉鎖状態であれば、右側領域を流下する遊技球は、大入賞口540に入賞せずに、さらに下流側の普通電動役物460ひいては第2始動口440Bに向けて流下する。
大入賞口540への遊技球の入賞が不可能(又は困難)な閉鎖状態であって、第2始動口440Bへの遊技球の入賞が可能(又は容易)な開放状態であれば、右側領域を流下する遊技球の略全部が第2始動口440Bに入賞する。大入賞口540および第2始動口440Bのいずれもが閉鎖状態であるとき、右側領域を流下する遊技球は、小当り入賞口560が開放状態であれば小当り入賞口560に入賞する。大入賞口540、第2始動口440Bおよび小当り入賞口560のいずれもが閉鎖状態であれば、右側領域を流下する遊技球は、その大半(少なくとも半分以上)が第2始動口440Aに入賞するように構成されている。
なお、大入賞口540、第2始動口440B、小当り入賞口560および第2始動口440Aのいずれにも入賞しなかった遊技球は、アウト口450から機外に排出される。
また、通過ゲート49を遊技球が通過すると、メインCPU101は、普通図柄の始動情報(普通当り判定用乱数値や普通図柄乱数値)を最大4個まで保留する。また、メインCPU101は、第1始動口420に遊技球が入賞した場合に第1特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数値や図柄乱数値)を最大4個まで保留することは勿論、第2始動口440Aまたは第2始動口440Bに遊技球が入賞した場合にも、第2特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数値や図柄乱数値)を最大4個まで保留する。これらは第1実施形態のパチンコ遊技機と同様である(第2実施形態とは異なる)。
[4-2.第4実施形態に係るパチンコ遊技機の基本仕様]
次に、図140~図146を用いて、パチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、図140~図146に示される各テーブルは、メインROM102に記憶される。
[4-2-1.当り乱数判定テーブル]
図140は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。
図140に示されるとおり、第1特別抽選が行われると、「大当り」または「ハズレ」に決定される。また、第2特別抽選が行われた場合には、「大当り」または「小当り」に決定される。メインROM102に記憶される当り乱数判定テーブルには、第1始動口420への入賞に基づいて実行される第1特別抽選に用いられるデータとして、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口440Aまたは第2始動口440Bへの入賞に基づいて実行される第2特別抽選に用いられるデータとして、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
なお、第2特別抽選の結果に「ハズレ」が含まれていないが、低い確率(例えば100分の1)で第2特別抽選の結果が「ハズレ」に決定されるようにしてもよい。また、第1特別抽選の結果に「小当り」が含まれていないが、低い確率(例えば300分の1)で第1特別抽選の結果が「小当り」に決定されるようにしてもよい。
第4実施形態では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数の総乱数は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数は0~65535の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。大当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する大当り判定値データの数によって定められ、小当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する小当り判定値データの数によって定められる。なお、大当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更しても良い。大当り確率および小当り確率は、図140において選択率として示される。
なお、図140には示されていないが、大当り確率および小当り確率は、低設定よりも高設定の方が高くなるように、設定値毎に異なるようにしても良い。
[4-2-2.特別図柄判定テーブル]
図141は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。
図141に示されるように、特別図柄判定テーブル(第1特別図柄、第2特別図柄)は、第1始動口420あるいは第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」及び「図柄指定コマンド」を決定するために参照されるテーブルである。例えば、第1始動口420に遊技球が入賞し、判定値データが「大当り判定値データ」であって図柄乱数値が「77」である場合には、当り時選択図柄コマンドが「z2」、「図柄指定コマンド」が「zA3」に決定される。
[4-2-3.大当り種類決定テーブル]
図142は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。
図142に示されるように、大当り種類決定テーブルは、先述の当り時選択図柄コマンドに基づいて、大当りの種類(ラウンド数、確変フラグ、電サポフラグ、電サポ回数)を決定するために参照されるテーブルである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z3」であるとき、ラウンド数が「15」、確変フラグがON、電サポ回数が「100000」に決定される。
電サポ回数は、普電機能が促進作動する特別図柄の変動回数である。普電機能は、第2始動口440Bへの遊技球の入賞を可能(又は容易)にする機能であり、例えば、普通電動役物460の開放時間(シャッタ442が駆動されることによって第2始動口440Bへの遊技球の入賞が可能(又は容易)な開放状態となる時間)、普通電動役物460の開放回数、普通図柄の変動時間及び普通当り確率のうち少なくとも一つ以上を、第2始動口440Bへの入賞が可能(又は容易)となるように変更する制御である。したがって、普電機能が促進作動すると、上第2始動口440Bへの遊技球の入賞を可能(又は容易)にする頻度が高められる。なお、電サポフラグがONであれば(電サポ回数が0より大きければ)、普電機能が促進作動し、電サポフラグがOFFであれば(電サポ回数が0であれば)、普電機能が促進作動しない。
[4-2-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図143は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。メインCPU101は、第1始動口420に遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図143に示されるように、第1特別抽選の結果が大当りである場合、第1特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。また、第1特別抽選の結果がハズレである場合、第1特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況、第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数および演出選択用乱数に基づいて決定される。
また、第2特別図柄の変動パターンは、第2特別図柄の結果が大当りおよび小当りのいずれの場合においても、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、電サポフラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。とくに第2特別図柄の結果が小当りである場合、確変フラグおよび電サポフラグのいずれもがOFFである通常遊技状態では、変動時間が概ね600000msecといった長時間にわたって第2特別図柄の変動表示が行われる長変動A~Cのいずれかに決定される。また、確変フラグがONであるとき、および、確変フラグがOFFであったとしても電サポフラグがONであるときは、変動時間が1000msecといった極めて短い時間だけ第2特別図柄の変動表示が行われる超速変動に決定される。
なお、特別図柄の変動時間は特別図柄の変動パターンと対応しているため、メインCPU101は、特別図柄の変動時間と特別図柄の変動パターンとを同時に決定することとなる。また、特別図柄の変動パターンは、サブ200(サブCPU201)により液晶表示装置16(例えば図139参照)に表示される演出内容(例えば装飾図柄の変動パターン)とも対応している。
また、図143中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものであり、サブCPU201により表示制御回路204を介して液晶表示装置16に表示される演出画像(例えば装飾図柄の変動態様)や、サブCPU201により音声制御回路205を介してスピーカ24から出力される音声(例えば装飾図柄の変動音)の内容を示している。
なお、図143には示されていないが、設定値毎に、演出選択用乱数範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(変動時間)が異なりうるようにしてもよい。
[4-2-5.普通当り乱数判定テーブル]
図144は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機の普通当り乱数判定テーブルの一例である。
図144に示されるとおり、普通抽選が行われると、「普通当り」または「ハズレ」に決定される。メインROM102に記憶される普通当り乱数判定テーブルには、通過ゲート49への遊技球の通過に基づいて実行される普通抽選に用いられるデータとして、「普通当り」又は「ハズレ」に決定される普通当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「普通当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
第4実施形態では、普通当り判定用乱数の総乱数は256である。すなわち、上記の普通当り判定用乱数は0~255の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。普通当り確率は、普通当り判定用乱数の範囲に対する普通当り判定値データの数によって定められる。なお、普通当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更してもよい。普通当り確率は、図144において選択率として示される。
[4-2-6.普通図柄判定テーブル]
図145は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機の普通図柄判定テーブルの一例である。
図145に示されるように、普通図柄判定テーブルは、普電機能の状態と、先述の判定値データと、通過ゲート49を遊技球が通過した際に取得される普通図柄乱数値とに基づいて、停止図柄を決定付ける「普通当り時選択図柄コマンド」を決定するために参照されるテーブルである。普電機能が促進作動しているとき(電サポフラグがONであるとき)が高ベース状態であり、普電機能が促進作動していないとき(電サポフラグがOFFであるとき)が低ベース状態である。例えば、低ベース状態において通過ゲート49を遊技球が通過し、判定値データが「普通当り判定値データ」であって図柄乱数値が「777」である場合には、当り時選択図柄コマンドが「fz2」に決定される。「普通当り時選択図柄コマンド」は、普通当り図柄を指定するためのコマンドであり、普通当り種類は、この「普通当り時選択図柄コマンド」に応じて定められる。普通図柄乱数値は、例えば0~1023の中から抽出される。なお、高ベース状態では、当り時選択図柄コマンドが必ず「fz1」に決定され、「fz2」または「fz3」に決定される余地はない。
[4-2-7.普通当り種類決定テーブル]
図146は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機の普通当り種類決定テーブルの一例である。
図146に示されるように、普通当り種類決定テーブルは、先述の普通当り時選択図柄コマンドに基づいて、普通当りの種類(普通電動役物開放パターン、普通電動役物開放パターンコマンド)を決定するために参照されるテーブルである。図146中の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものであり、メインCPU101により実行される普通電動役物460ひいてはシャッタ442の開閉制御の開放パターンの態様を示している。例えば、普通当り時選択図柄コマンドが「fz3」であるとき、普通電動役物460ひいてはシャッタ442は、第2始動口440Bを、先ず100msec開放し、その後300000msec閉鎖し、その後100msec開放し、100msec経過するとシャッタ442が閉鎖する。
[4-3.主制御回路による処理]
次に、第4実施形態のパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される各種の処理のうち、第1実施形態と異なる処理を中心に説明する。
なお、図示しないが、メインCPU101は、第2始動口440Aおよび第2始動口440Bの夫々に第2始動口スイッチ441Aおよび第2始動口スイッチ441Bを設けることによって、第2始動口440Aへの遊技球の入賞検出と、第2始動口440Bへの遊技球の入賞検出とを区別できるようになっている。
[4-3-1.特別図柄制御処理]
第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄制御処理は、図132に示される特別図柄制御処理と同様の処理であるため、図示および説明を省略する。
[4-3-2.特別図柄記憶チェック処理]
第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄記憶チェック処理は、図133に示される特別図柄記憶チェック処理と同様の処理であるため、図示および説明を省略する。
[4-3-3.特別図柄表示時間管理処理]
図147は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄表示時間管理処理は、図134に示される特別図柄表示時間管理処理と異なる処理があるため、重複する記載も含めて以下に説明する。なお、この特別図柄表示時間管理処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される処理である。
図147に示されるように、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS50141)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS50141におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS50141におけるYES)、メインCPU101は、ステップS50142の処理に移る。
ステップS50142において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS50142におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS50142におけるYES)、メインCPU101は、ステップS50143の処理に移る。
ステップS50143において、メインCPU101は、特別抽選の結果が「大当り」であるか否かを判別する。特別抽選の結果が「大当り」であると判別した場合(ステップS50143におけるYES)、メインCPU101は、ステップS50144の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「大当り」でないと判別した場合(ステップS50143におけるNO)、メインCPU101は、ステップS50150の処理に移る。
ステップS50144において、メインCPU101は、各フラグおよび各カウンタ値の初期化処理を行う。具体的には、メインCPU101は、電サポカウンタの値および確変フラグをクリアする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS50145の処理に移る。
ステップS50145において、メインCPU101は、大当りを示す大当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS50146の処理に移る。
ステップS50146において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す値(「06」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS50147)。
次に、メインCPU101は、特別図柄に対応する大当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS50148)。これにより、サブ制御回路200には、大当り開始コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大当り種類決定テーブル(図142参照)を参照し、特別図柄(当り時選択図柄コマンド)に対応するラウンド数上限値(大入賞口開放回数上限値)をメインRAM103にセットし、ラウンド数表示LEDパターンフラグをセットする(ステップS50149)。なお、ラウンド数表示LEDパターンフラグは、残りラウンド数を所定パターンで表示するか否かを示すフラグである。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS50150において、メインCPU101は、電サポカウンタ減算処理を行う。
次に、メインCPU101は、特別抽選の結果が「小当り」であるか否かを判別する(ステップS50152)。特別抽選の結果が「小当り」であると判別した場合(ステップS50152におけるYES)、メインCPU101は、ステップS50153の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「小当り」でないと判別した場合(ステップS50152におけるNO)、メインCPU101は、ステップS50157の処理に移る。
ステップS50153において、メインCPU101は、小当りを示す小当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS50154の処理に移る。
ステップS50154において、メインCPU101は、制御状態フラグに小当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、小当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS50155)。
次に、メインCPU101は、小当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS50156)。これにより、サブ制御回路200には、小当り開始コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、ステップS50157において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
[4-3-4.電サポカウンタ減算処理]
第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による電サポカウンタ減算処理は、図133に示される電サポカウンタ減算処理と同様の処理であるため、図示および説明を省略する。
[4-3-5.小当り終了インターバル処理]
第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による小当り終了インターバル処理は、図137に示される小当り終了インターバル処理と同様の処理であるため、図示および説明を省略する。
[4-3-6.大当り終了インターバル処理]
図148は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。この大当り終了インターバル処理は、図138に示される大当り終了インターバル処理と異なる処理があるため、重複する記載も含めて以下に説明する。なお、この大当り終了インターバル処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される処理である。
図148に示されるように、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であるか否かを判別する(ステップS50221)。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)でないと判別した場合(ステップS50221におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であると判別した場合(ステップS50221におけるYES)、メインCPU101は、ステップS50222の処理に移る。
ステップS50222において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた大当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS50222におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS50222におけるYES)、メインCPU101は、ステップS50223の処理に移る。
ステップS50223において、メインCPU101は、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする。大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグは、大当り時のラウンド数をLEDの発光パターンによって表示するか否かを示す管理フラグとして用いられる。
次に、メインCPU101は、ラウンド数振り分けフラグをクリアする(ステップS50224)。このラウンド数振り分けフラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、1ラウンド中にあっても予め決められた回数だけ大入賞口540を周期的に開閉させるか否かを示すためのフラグである。1ラウンド中でも大入賞口540を周期的に開閉させる場合は、ラウンド数振り分けフラグが「1」となる。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄大当り終了表示コマンドを送信する。
次に、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う(ステップS50225)。
次に、メインCPU101は、ステップS50226において、大当りフラグをクリアする処理、すなわち、メインRAM34の所定領域にON設定されている大当りフラグをOFFに設定する処理を行い、ステップS50228に移る。
ステップS50228において、メインCPU101は、確変大当りであったか否か、すなわち大当り遊技状態が終了した後の遊技状態において確変フラグをONするか否かを判別する。確変大当りである場合には(ステップS50228におけるYES)、確変フラグをONにセットし(ステップS50229)、ステップS50230に移る。一方、確変大当りでない場合には(ステップS50228におけるNO)、ステップS50230に移る。
ステップS50230において、メインCPU101は、特別図柄決定処理(ステップS50132)において取得された当り時選択図柄コマンドに応じた電サポ回数が0より大きいか否かを判別する(ステップS50230)。ここで、電サポ回数が0より大きければ(ステップS50230におけるYES)、ステップS50231に移る。一方、電サポ回数が0であれば(ステップS50230におけるNO)、大当り終了インターバル処理を終了する。
ステップS50231において、メインCPU101は、電サポフラグをONにセットする。その後、メインCPU101は、電サポ回数をセットし(ステップS50232)、大当り終了インターバル処理を終了する。
[4-3-7.普通図柄制御処理]
図149は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
普通図柄制御処理は、主制御メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。なお、同図に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「00」~「05」)は、普通図柄制御状態フラグの値を示す。この普通図柄制御状態フラグは、メインRAM103内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグの数値に応じた処理を実行することにより、普通図柄ゲームを進行させる。
図149に示すように、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を行う(ステップS5111)。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された普通図柄制御状態フラグの値を読み出す。メインCPU101は、読み出した普通図柄制御状態フラグの値に基づいて、後述のステップS5112~S5117の各処理を実行するか否かを判定する。この普通図柄制御状態フラグは、普通図柄ゲームの状態を示すものであり、ステップS5112~S5117のいずれかの処理を実行可能にするものである。また、メインCPU101は、ステップS5112~S5117の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定された所定のタイミングで各処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各処理を実行せずに、他のサブルーチンに係る処理を実行する。もちろん、所定の周期で、第1実施形態で説明したシステムタイマ割込処理(図29参照)も実行する。
次に、メインCPU101は、普通図柄記憶チェック処理を行う(ステップS5112)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)である場合に、普通図柄の変動表示の保留個数をチェックし、保留個数が「0」でない場合(保留球がある場合)には、球通過検出器通過検出処理(図30参照)で得られた情報(普通当り判定用乱数値等)を取得する。また、メインCPU101は、この処理において、普通図柄制御状態フラグに、後述の普通図柄変動時間管理処理(ステップS5113)を示す値(「01」)をセットし、今回の処理で取得された普通図柄の変動パターンに対応する普通図柄の変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、球通過検出器通過検出で決定された普通図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過した後、後述の普通図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、普通図柄変動時間管理処理を行う(ステップS5113)。この処理において、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)であり、普通図柄の変動時間が経過した場合に、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに、後述の普通図柄表示時間管理処理(ステップS5114)を示す値(「02」)をセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、このステップS5113の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の普通図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、普通図柄表示時間管理処理を行う(ステップS5114)。この処理において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であり、ステップS5113の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、普通抽選の結果を判別する。そして、普通抽選の結果が「普通当り」である場合、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに、後述の普通電動役物開放処理(ステップS5115)を示す値(「03」)をセットし、普通電動役物開放処理に対応する時間を待ち時間タイマにセットする。そして、ステップS5114の処理でセットされた普通電動役物開放処理に対応する時間が経過した後、普通電動役物開放処理が実行されるように設定される。一方、普通抽選の結果が「ハズレ」である場合、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに、後述の普通図柄ゲーム終了処理(ステップS5117)を示す値(「05」)をセットする。すなわち、この場合には、普通電動役物開放処理(ステップS5115)が実行されず、後述の普通図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。この普通図柄表示時間管理処理については、図151を参照して後述する。
次に、普通図柄制御状態フラグに、普通電動役物開放処理(ステップS5115)を示す値(「03」)がセットされている場合、メインCPU101は、普通電動役物開放処理(ステップS5115)を行う。この普通電動役物開放処理は、後述するステップS51130でセットされた普通電動役物開放パターンに基づいて、普通電動役物460ひいてはシャッタ442を開放させる処理である。メインCPU101は、上記の普通電動役物開放パターンで、普通電動役物460の開放処理を実行する。そして、普通電動役物開放終了インターバル処理を示す値(「04」)を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通電動役物開放終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、普通電動役物開放処理を終了すると、後述の普通電動役物開放終了インターバル処理が実行されるように設定される。
次に、普通図柄制御状態フラグに、普通電動役物開放終了インターバル処理を示す値(「04」)がセットされている場合、メインCPU101は、普通電動役物開放終了インターバル処理を行う(ステップS5116)。この処理において、メインCPU101は、後述するステップS51144でセットされた普通当りフラグをクリアし、普通図柄ゲーム終了処理を示す値(「05」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS5116の処理後に後述の普通図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了処理を示す値(「05」)である場合(普通抽選の結果が「ハズレ」である場合、普通抽選の結果が「普通当り」であって普通電動役物開放処理が終了した場合)、普通図柄ゲーム終了処理を行う(ステップS5117)。この処理において、メインCPU101は、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を「1」減少するように記憶更新する。また、メインCPU101は、次回の普通図柄の変動表示を行うために、普通図柄記憶領域の更新を行う。さらに、メインCPU101は、普通図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)を普通図柄制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS5117の処理後、上述した普通図柄記憶チェック処理(ステップS5112)が実行されるように設定される。この普通図柄ゲーム終了処理を終了すると、メインCPU101は、普通図柄制御処理を終了する。
[4-3-8.普通図柄記憶チェック処理]
図150は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による普通図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄記憶チェック処理は、普通図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。
先ず、メインCPU101は、普通図柄制御処理(ステップS5111参照)で読み出した制御状態フラグが普通図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)であるか否かを判別する(ステップS51122)。普通図柄制御状態フラグが「00」でないと判別した場合(ステップS51122におけるNO)、メインCPU101は、普通図柄記憶チェック処理を終了する。一方、普通図柄制御状態フラグが「00」であると判別した場合(ステップS51122におけるYES)、メインCPU101は、ステップS51123の処理に移る。
ステップS51123において、メインCPU101は、変動表示の実行が保留されている普通図柄の保留個数が「0」であるか否かを判別する。メインCPU101は、普通図柄の保留個数が「0」であると判別した場合(ステップS51123におけるNO)、普通図柄記憶チェック処理を終了する。一方、普通図柄の保留個数が「0」でないと判別した場合(ステップS51123におけるYES)、ステップS51124の処理に移る。
ステップS51124において、メインCPU101は、普通図柄の保留個数に対応する普通始動情報数の値を「1」減算する。第4実施形態において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた普通図柄始動記憶領域(0)~普通図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動表示中又は保留中の普通図柄の変動表示に対応する普通図柄ゲームの始動情報があるか否かを判別する。普通図柄始動記憶領域(0)には、変動表示中の普通図柄の変動表示に対応する普通図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。そして、普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の普通図柄の変動表示(保留球)に対応する普通図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。なお、普通図柄始動記憶領域の始動情報には、例えば、通過ゲート49への遊技球の通過時に抽出した普通当り判定用乱数値や普通演出選択用乱数値等が含まれる。
次に、ステップS51125において、メインCPU101は、普通図柄始動情報の転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄始動記憶領域(1)~(4)のデータを、それぞれ普通図柄始動記憶領域(0)~(3)にシフトする。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して保留減算コマンドを送信する。その後、メインCPU101は、ステップS51126の処理に移る。
ステップS51126において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに普通図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)をセットする処理を行う。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して普通図柄演出開始コマンドを送信する。
ステップS51127において、メインCPU101は、普通当り判定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、通過ゲート49への遊技球の通過時に抽出され、かつ、普通図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた普通当り判定用乱数値に基づき、普通当り判定テーブル(図示せず)を参照して、普通当り判定値データを取得する。そして、メインCPU101は、取得した普通当り判定値データに基づいて、「普通当り」であるか「ハズレ」であるかを判定(普通当り判定)する。
次に、ステップS51128において、メインCPU101は、普通図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄判定テーブル(図145参照)を参照し、ステップS51127において取得した普通当り判定値データに基づいて普通当り時選択図柄コマンドを決定する。
次に、ステップS51129において、メインCPU101は、普通図柄変動パターン決定処理(普通図柄変動時間決定処理)を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄の変動パターンを、例えば変動時間100msecの変動パターンに決定する。
次に、ステップS51130において、メインCPU101は、普通電動役物開放パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通当り種類決定テーブル(図146参照)を参照し、ステップS51128の処理で決定された普通当り時選択図柄コマンドに基づいて、普通電動役物460ひいてはシャッタ442の開放パターンを決定する。
なお、普通図柄の変動時間は100msecに限られないが、高ベース状態において小当り入賞口560への遊技球の入賞が阻害されるように、普通電動役物460すなわちシャッタ442がほぼフルオープン状態となることが好ましい。
次に、ステップS51131において、メインCPU101は、ステップS51129の普通図柄変動パターン決定処理で決定された普通図柄の変動パターンに対応する変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。この処理を終了すると、メインCPU101は、普通図柄記憶チェック処理を終了する。
[4-3-9.普通図柄表示時間管理処理]
図151は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による普通図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄表示時間管理処理は、普通図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS51141)。普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS51141におけるNO)、メインCPU101は、普通図柄表示時間管理処理を終了する。一方、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS51141におけるYES)、メインCPU101は、ステップS51142の処理に移る。
ステップS51142において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた普通図柄の変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS51142におけるNO)、メインCPU101は、普通図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS51142におけるYES)、メインCPU101は、ステップS51143の処理に移る。
ステップS51143において、メインCPU101は、普通図柄ゲームが「普通当り」であるか否かを判別する。普通図柄ゲームが「普通当り」であると判別した場合(ステップS51143におけるYES)、メインCPU101は、ステップS51144の処理に移る。一方、普通図柄ゲームが「普通当り」でないと判別した場合(ステップS51143におけるNO)、メインCPU101は、ステップS51149の処理に移る。
ステップS51144において、メインCPU101は、普通当りを示す普通当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS51145の処理に移る。
ステップS51145において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに普通電動役物開放処理を示す値(「03」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、普通当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS51146)。
次に、メインCPU101は、普通当り種類決定テーブル(図146参照)を参照し、普通電動役物開放パターンをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS51147)。
次に、メインCPU101は、普通電動役物開放パターンコマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS51148)。これにより、サブ制御回路200には、普通当り開始コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
また、ステップS51149において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに普通図柄ゲーム終了処理を示す値(「04」)をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
[4-4.遊技の流れ]
次に、上述した各テーブルを用いて上記の各制御処理が実行されたときの遊技の流れとして、確変フラグがOFF且つ普電機能が促進作動しない通常遊技状態において遊技を開始した場合のその後の遊技の流れについて説明する。なお、通常遊技状態では、特別図柄の変動パターンテーブル(図143参照)に示されるように、第2特別図柄の変動パターンは、第1特別図柄の変動パターンとは異なり、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかに決定される。そのため、通常遊技状態では、一般的な遊技者は左打ちで遊技を行う。左打ちで遊技が行われると、遊技領域20に向けて発射された遊技球は、第2始動口440A,440Bではなく第1始動口420に入賞しうる。
通常遊技状態において第1始動口420に遊技球が入賞すると、メインCPU101は、第1特別抽選を行う。通常遊技状態において第1特別抽選の結果が「大当り」となる確率は、当り乱数判定テーブル(図140参照)に示されるように概ね319分の1である。
なお、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行った場合であっても、右打ちされた遊技球が通過ゲート49を通過して普通当りの結果が得られると、普通電動役物460が開放し、第2始動口440Bに遊技球が入賞する可能性があるが、第2始動口440Bへの遊技球の入賞によって払い出される賞球は1個である。また、普通電動役物460が開放せずに第2始動口440Aに遊技球が入賞したとしても、第2始動口440Aへの遊技球の入賞によって払い出される賞球は1個である。さらに、第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞すると、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかで第2特別図柄の変動表示が行われるため、小当り入賞口560が開放される頻度は極めて小さい。一方、第1始動口420に遊技球が入賞したときは、第2始動口440A,Bに遊技球が入賞したときよりも多くの賞球(例えば4個)が払い出される。また、第1始動口420に遊技球が入賞したときの第1特別図柄の変動時間は概ね10000msecである。そのため、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はない。
通常遊技状態において行われた第1特別抽選の結果が「大当り」であったとき、メインCPU101は、特別図柄判定テーブル(図141参照)を参照して当り時選択図柄コマンドを決定する。その後、メインCPUは、大当り種類決定テーブル(図142参照)を参照し、決定された当り時選択図柄コマンドに基づいて大当りの種類(ラウンド数、確変フラグ、電サポ回数)を決定し、大当り遊技状態に制御する。
図139に示されるように、大入賞口540は右側領域に配置されているため、大当り遊技状態では、右打ちで遊技が行われる。
次に、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態について説明する。
大当り種類決定テーブル(図142参照)に示されるように、当り時選択図柄コマンドが「z1」または「z4」であるとき、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、確変フラグがON且つ普電機能が促進作動する高確高ベース状態に制御する。この高確高ベース状態では、第2特別抽選の結果が「小当り」であるとき、第2特別図柄の変動パターンは、変動時間が例えば1000msecと極めて短時間である超速変動に決定される(図143参照)。よって、遊技者は右打ちで遊技を行う。
また、当り時選択図柄コマンドが「z0」または「z3」であるとき、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、確変フラグがON且つ普電機能が促進作動しない高確低ベース状態に制御する。この高確低ベース状態では、第2特別抽選の結果が「小当り」であるとき、第2特別図柄の変動パターンは、変動時間が例えば1000msecと極めて短時間である超速変動に決定されるため(図143参照)、右打ちで遊技が行われる。
さらに、当り時選択図柄コマンドが「z2」または「z5」であるとき、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、確変フラグがOFF且つ普電機能が促進作動する低確高ベース状態に制御し、電サポ100回が消化されると、通常遊技状態に制御する。低確高ベース状態では、第2特別抽選の結果が「小当り」であるとき、第2特別図柄の変動パターンは、変動時間が例えば1000msecと極めて短時間である超速変動に決定されるため(図143参照)、右打ちで遊技が行われる。なお、電サポ100回が消化されると通常遊技状態に移行するため、通常遊技状態に移行されたのちは左打ちで遊技が行われる。
普通図柄判定テーブル(図145参照)および普通当り種類決定テーブル(図146)に示されるように、高ベース状態(高確高ベース状態、低確高ベース状態)では、普通抽選の結果が普通当りであるとき、普通当り時選択図柄コマンドが必ず「fz1」に決定されるため、普通電動役物460が6000msec開放される。また、右打ちされた遊技球の全部または略全部が通過ゲート49を通過するとともに、普通図柄の変動時間は例えば100msecと極めて短いため、高ベース状態では普通電動役物460ひいてはシャッタ442がほぼフルオープン状態となる。したがって、高ベース状態では、右打ちされた遊技球の全部または略全部が第2始動口440Bに入賞し、小当り入賞口560への入賞が阻害される。第2始動口440Bに遊技球が入賞したときに払い出される賞球数は、上述した通り1個である。したがって、高ベース状態では、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超えることはない。
これに対し、低ベース状態(高確低ベース状態、低確低ベース状態(通常遊技状態))では、普通抽選の結果が普通当りであるとき、概ね3分の1~4分の1の確率で普通当り時選択図柄コマンドが「fz2」または「fz3」に決定される。なお、上述した通り、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はないため、以下では、高確低ベースで右打ちされた場合の遊技の流れについて説明する。
高確低ベース状態において、普通抽選の結果が普通当りであって普通当り時選択図柄コマンドが「fz1」に決定されたときは、普通電動役物460が6000msec開放されるため、普通電動役物460が開放されている間、右打ちされた遊技球の全部または略全部が第2始動口440Bに入賞し、小当り入賞口560への入賞が阻害される。
ただし、高確低ベース状態において、普通抽選の結果が普通当りであって普通当り時選択図柄コマンドが「fz2」に決定されたとき、普通電動役物460は、先ず1000msec開放し、その後2000msec閉鎖し、その後1000msec開放し、この1000msecが経過すると普通電動役物460の開放制御が終了する。普通電動役物460の開放制御が終了しないと普通図柄の変動表示が開始されないため、普通電動役物460が閉鎖されている2000msecの間は、右打ちされた遊技球が第2始動口440Bに入賞しない。上述した通り、第2特別抽選が行われたときは大当りでなければ小当りとなるため、右打ちされた遊技球はほぼ小当り入賞口560に入賞することとなる。
さらに、高確低ベース状態において、普通抽選の結果が普通当りであって普通当り時選択図柄コマンドが「fz3」に決定されたとき、普通電動役物460は、先ず100msec開放し、その後300000msec閉鎖し、その後100msec開放し、この1000msec経過すると普通電動役物460の開放制御が終了する。上述した通り、普通電動役物460の開放制御が終了しなければ普通図柄の変動表示が開始されないため、小当り入賞口560が開放されていれば、普通当り時選択図柄コマンドが「fz2」に決定されたときよりも長時間(300000msec)にわたって、右打ちされた遊技球の大半が小当り入賞口560に入賞できる状態となる。すなわち、普通当り時選択図柄コマンドが「fz3」に決定されたときの出玉増加速度は、普通当り時選択図柄コマンドが「fz2」に決定されたときの出玉増加速度よりも大きい。
小当り入賞口560に入賞したときに払い出される賞球数は上述した通り10個であるから、普通当り時選択図柄コマンドが「fz2」または「fz3」に決定されうる高確低ベース状態では、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超えることとなる。
しかも、高確低ベース状態は次回の大当り遊技状態に制御されるまで継続するため、1回の高確低ベース状態の間に、普通当り時選択図柄コマンドが「fz2」および「fz3」のいずれにも決定されないパターンや、普通当り時選択図柄コマンド「fz3」に決定されずに「fz2」に1回しか決定されないパターンや、普通当り時選択図柄コマンド「fz3」が複数回にわたって決定されるパターンなど、さまざまなパターンが生じうる。
このように、第4実施形態のパチンコ遊技機によれば、普電機能が促進作動すると第2始動口440Bが開放されて第2始動口440Bへの遊技球の入賞が可能(又は容易)となるが、第2始動口440Bが開放されると、たとえ小当り入賞口560が開放されていたとしても、小当り入賞口560への遊技球の入賞が不可能(又は困難)となる。また、普電機能が促進作動せずに第2始動口440Bが閉鎖されていると、小当り入賞口560が開放していれば、この小当り入賞口560への遊技球の入賞が可能(又は容易)となる。なお、上述した通り、第2始動口440Bに遊技球が入賞したときに払い出される賞球数(例えば、1個)よりも、小当り入賞口560に遊技球が入賞したときに払い出される賞球数(例えば、10個)の方が多い。したがって、普通電動役物460の開放パターンを複数パターン設けて普通当り時選択図柄コマンドに応じたパターンで普通電動役物460を開放するだけといった簡易な構成で、大当り遊技状態とは別の遊技者に有利な高確低ベース状態として、様々な出玉増加パターンでの有利遊技状態(高確低ベース状態)の実現を可能ならしめたこれまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることができる。
[4-5.第4実施形態の第1変形例]
次に、第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機について説明する。第4実施形態のパチンコ遊技機では、普通電動役物460の開放パターンを複数設けることによって、高確低ベース状態において様々な出玉増加パターンを実現可能としたが、第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機では、変動時間が異なる普通図柄の変動パターンを複数設けることによって、高確低ベース状態において様々な出玉増加パターンを実現可能とするものである。
なお、この第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第4実施形態と共通または類似する点が多いため、以下において、第4実施形態と共通する構成及び制御についての記載は省略する。ただし、省略された記載は、この第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機においても適用される。
第4実施形態のパチンコ遊技機の説明において用いた図面のうち、パチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図(図139)、パチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図(図127)、パチンコ遊技機の当り乱数判定テーブル(図140)、メインCPU101による特別図柄制御処理を示すフローチャート(図132)、メインCPU101による特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャート(図133)、メインCPU101による小当り終了インターバル処理を示すフローチャート(図137)、およびメインCPU101による普通図柄制御処理を示すフローチャート(図149)については、この第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機においても用いる。
また、第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機の説明に用いる以下の図152~図160は、第4実施形態のパチンコ遊技機の説明に用いた図面を改変した図、または第4実施形態のパチンコ遊技機の説明に用いられていない新たな図であるが、詳細は後述する。
なお、第4実施形態のパチンコ遊技機の説明において用いた図面のうち、普通図柄判定テーブル(図145)、普通当り種類決定テーブル(図146)、電サポカウンタ減算処理を示すフローチャート(図135)については、この第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機の説明において用いない。
[4-5-1.特別図柄判定テーブル]
図152は、図141に代えて用いる図であって、第4実施形態の第1変形例に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。
図152に示されるように、特別図柄判定テーブル(第1特別図柄、第2特別図柄)は、第1始動口420あるいは第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」及び「図柄指定コマンド」を決定するために参照されるテーブルである。例えば、第1始動口420に遊技球が入賞し、判定値データが「大当り判定値データ」であって図柄乱数値が「77」である場合には、当り時選択図柄コマンドが「z1」、「図柄指定コマンド」が「zA2」に決定される。
[4-5-2.大当り種類決定テーブル]
図153は、図142に代えて用いる図であって、第4実施形態の第1変形例に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。
図153に示されるように、大当り種類決定テーブルは、先述の当り時選択図柄コマンドに基づいて、大当りの種類としてラウンド数を決定するために参照されるテーブルである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z3」であるとき、ラウンド数が「4」に決定される。
なお、第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機は、所謂初当りしてから大当り遊技状態が所定回数(例えば5回)実行するまでは確変フラグがONにセットされ、大当り遊技状態が所定回数(例えば5回)実行されると確変フラグがOFFにセットされる、所謂リミッタ付きのパチンコ遊技機である。そのため、当り時選択図柄コマンドが「z0」~「z3」のいずれであっても、大当り遊技状態が所定回数(例えば5回)継続して実行されていなければ、大当り遊技状態が終了した後、確変フラグがONにセットされる。ただし、1回目の大当り遊技状態が終了した後は右打ちで遊技が行われため第2特別抽選が行われるが、この第2特別抽選では、大当りに当選したとき、20%の確率で15ラウンドに決定され、80%の確率で4ラウンドに決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z0」~「z3」のいずれであっても、普電機能は促進作動しない(電サポ回数は0回である)。すなわち、第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機は、普電機能が促進作動することのない遊技機であるが、これに限られるものではない。
[4-5-3.特別図柄の変動パターンテーブル]
図154は、図143に代えて用いる図であって、第4実施形態の第1変形例に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。メインCPU101は、図153の特別図柄の変動パターンテーブルを参照し、第1始動口420に遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図154に示されるように、第1特別抽選の結果が大当りである場合、第1特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。また、第1特別抽選の結果がハズレである場合、第1特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況、第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数および演出選択用乱数に基づいて決定される。
次に、第2特別図柄の変動パターンは、第2特別図柄の結果に応じて、以下に説明する。
第2特別図柄の結果が大当り場合、第2特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。とくに確変フラグがOFFであれば、変動時間が概ね600000msecといった長時間にわたって第2特別図柄の変動表示が行われる長変動A~Cのいずれかに決定され、確変フラグがONであれば確変中リーチ演出D~Fのいずれかに決定される。
第2特別図柄の結果が小当りの場合も、第2特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。とくに確変フラグがOFFであれば、変動時間が概ね600000msecといった長時間にわたって第2特別図柄の変動表示が行われる長変動A~Cのいずれかに決定され、確変フラグがONであれば変動時間が1000msecといった極めて短い時間だけ第2特別図柄の変動表示が行われる超速変動に決定される。
第2特別図柄の結果がハズレの場合、第2特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数(確変フラグがONのときのみ)および演出選択用乱数に基づいて決定される。とくに確変フラグがOFFであれば、変動時間が概ね600000msecといった長時間にわたって第2特別図柄の変動表示が行われる長変動A~Cのいずれかに決定され、確変フラグがONであれば、確変中リーチ演出に決定されることもあるが、大部分は、変動時間が1000msecといった極めて短い時間だけ第2特別図柄の変動表示が行われる超速変動に決定される。
なお、特別図柄の変動時間は特別図柄の変動パターンと対応しているため、メインCPU101は、特別図柄の変動時間と特別図柄の変動パターンとを同時に決定することとなる。また、特別図柄の変動パターンは、サブ200(サブCPU201)により液晶表示装置16(例えば図152参照)に表示される演出内容(例えば装飾図柄の変動パターン)とも対応している。
また、図154中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものであり、サブCPU201により表示制御回路204を介して液晶表示装置16に表示される演出画像(例えば装飾図柄の変動態様)や、サブCPU201により音声制御回路205を介してスピーカ24から出力される音声(例えば装飾図柄の変動音)の内容を示している。
なお、図154には示されていないが、設定値毎に、演出選択用乱数範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(変動時間)が異なりうるようにしてもよい。
[4-5-4.普通当り乱数判定テーブル]
図155は、図144に代えて用いる図であって、第4実施形態の第1変形例に係るパチンコ遊技機の普通当り乱数判定テーブルの一例である。
図155に示されるとおり、普通抽選が行われると、「普通当り」または「ハズレ」に決定される。メインROM102に記憶される普通当り乱数判定テーブルには、通過ゲート49への遊技球の通過に基づいて実行される普通抽選に用いられるデータとして、「普通当り」又は「ハズレ」に決定される普通当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「普通当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
第4実施形態の第1変形例では、普通当り判定用乱数の総乱数は1024である。すなわち、上記の普通当り判定用乱数は0~1023の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。普通当り確率は、普通当り判定用乱数の範囲に対する普通当り判定値データの数によって定められる。なお、普通当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更してもよい。普通当り確率は、図155において選択率として示される。すなわち、この第4実施形態の第1変形例では、概ね43回に1回の割合で普通抽選の結果が「ハズレ」となる。図155に示される選択率はこれに限られないことは勿論であるが、概ね30~50回の割合で普通抽選の結果が「ハズレ」となることが好ましい。
[4-5-5.普通図柄の変動パターンテーブル]
図156は、新たな図であって、第4実施形態の第1変形例に係るパチンコ遊技機の普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。
メインCPU101は、通過ゲート49を遊技球が通過したことに基づいて、例えば図156に示される普通図柄の変動パターンテーブルを用いて、普通図柄の変動パターンを決定する。
図156に示されるように、普通抽選の結果が普通当りである場合、普通図柄の変動パターンは、変動時間100msecの変動パターン(01H)に決定される。
また、普通抽選の結果が「ハズレ」である場合、普通図柄の変動パターンは、通過ゲート49を遊技球が通過したときに抽出される普通図柄変動パターン決定用乱数に基づいて、変動時間が異なる複数の変動パターン(02H~05H)のうちいずれかに決定される。とくに普通抽選の結果が「ハズレ」であって普通図柄変動パターン決定用乱数が特定の乱数(98,99)である場合には、例えば600000msecと極めて長い時間にわたって普通図柄の変動表示が行われる特定パターンに決定される。
なお、図156には示されていないが、設定値毎に普通図柄変動パターン決定用乱数範囲を変えて低設定よりも高設定の方が上記の特定パターンに決定される確率が高くなる等、設定値毎に決定される普通図柄の変動パターンが異なるようにしても良い。
[4-5-6.特別図柄表示時間管理処理]
図157は、図147に代えて用いる図であって、第4実施形態の第1変形例に係るパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄表示時間管理処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS52141)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS52141におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS52141におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52142の処理に移る。
ステップS52142において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS52142におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS52142におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52143の処理に移る。
ステップS52143において、メインCPU101は、特別抽選の結果が「大当り」であるか否かを判別する。特別抽選の結果が「大当り」であると判別した場合(ステップS52143におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52144の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「大当り」でないと判別した場合(ステップS52143におけるNO)、メインCPU101は、ステップS52152の処理に移る。
ステップS52144において、メインCPU101は、確変フラグをクリアする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS52145の処理に移る。
ステップS52145において、メインCPU101は、大当りを示す大当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS52146の処理に移る。
ステップS52146において、メインCPU101は、大当りカウンタが「0」であるか否かを判別する。大当りカウンタは、所謂初当りしたのち確変フラグがOFFにセットされることなく大当り遊技状態に制御された回数を示すものである。なお、大当りカウンタが「0」であるときは、所謂初当りであることを示す。
次に、メインCPU101は、大当りカウンタが「0」であると判別したとき、大当りカウンタに「5」をセットし(ステップS52147)、ステップS52148移る。
ステップS52148において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す値(「06」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS52149)。
次に、メインCPU101は、特別図柄に対応する大当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS52150)。これにより、サブ制御回路200には、大当り開始コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大当り種類決定テーブル(図153参照)を参照し、特別図柄(当り時選択図柄コマンド)に対応するラウンド数上限値(大入賞口開放回数上限値)をメインRAM103にセットし、ラウンド数表示LEDパターンフラグをセットする(ステップS52151)。なお、ラウンド数表示LEDパターンフラグは、残りラウンド数を所定パターンで表示するか否かを示すフラグである。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS52152において、メインCPU101は、特別抽選の結果が「小当り」であるか否かを判別する。特別抽選の結果が「小当り」であると判別した場合(ステップS52152におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52153の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「小当り」でないと判別した場合(ステップS52152におけるNO)、メインCPU101は、ステップS52157の処理に移る。
ステップS52153において、メインCPU101は、小当りを示す小当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS52154の処理に移る。
ステップS52154において、メインCPU101は、制御状態フラグに小当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、小当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS52155)。
次に、メインCPU101は、小当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS52156)。これにより、サブ制御回路200には、小当り開始コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、ステップS52157において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
[4-5-7.大当り終了インターバル処理]
図158は、図148に代えて用いる図であって、第4実施形態の第1変形例に係るパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。大当り終了インターバル処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であるか否かを判別する(ステップS52221)。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)でないと判別した場合(ステップS52221におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であると判別した場合(ステップS52221におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52222の処理に移る。
ステップS52222において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた大当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS52222におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS52222におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52223の処理に移る。
ステップS52223において、メインCPU101は、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする。大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグは、大当り時のラウンド数をLEDの発光パターンによって表示するか否かを示す管理フラグとして用いられる。
次に、メインCPU101は、ラウンド数振り分けフラグをクリアする(ステップS52224)。このラウンド数振り分けフラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、1ラウンド中にあっても予め決められた回数だけ大入賞口540を周期的に開閉させるか否かを示すためのフラグである。1ラウンド中でも大入賞口540を周期的に開閉させる場合は、ラウンド数振り分けフラグが「1」となる。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄大当り終了表示コマンドを送信する。
次に、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行い(ステップS52225)、ステップS52226に移る。
次に、メインCPU101は、ステップS52226において、大当りフラグをクリアする処理、すなわち、メインRAM34の所定領域にON設定されている大当りフラグをOFFに設定する処理を行い、ステップS52227に移る。
ステップS52227において、メインCPU101は、大当りカウンタの値を1減算する処理を行い、ステップS52228の処理に移る。
ステップS52228において、メインCPU101は、大当りカウンタの値が「0」より大きいか否かを判別する。大当りカウンタの値が「0」より大きければ(ステップS52228におけるYES)、ステップS52229に移る。一方、大当りカウンタの値が「0」より小さければ(ステップS52228におけるNO)、ステップS52229の処理をスキップして、大当り終了インターバル処理を終了する。
ステップS52229において、メインCPU101は、確変フラグをONにセットし、大当り終了インターバル処理を終了する。
[4-5-8.普通図柄記憶チェック処理]
図159は、図150に代えて用いる図であって、第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される普通図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄記憶チェック処理は、普通図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。
先ず、メインCPU101は、普通図柄制御処理(ステップS5111参照)で読み出した制御状態フラグが普通図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)であるか否かを判別する(ステップS52122)。普通図柄制御状態フラグが「00」でないと判別した場合(ステップS52122におけるNO)、メインCPU101は、普通図柄記憶チェック処理を終了する。一方、普通図柄制御状態フラグが「00」であると判別した場合(ステップS52122におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52123の処理に移る。
ステップS52123において、メインCPU101は、変動表示の実行が保留されている普通図柄の保留個数が「0」であるか否かを判別する。メインCPU101は、普通図柄の保留個数が「0」であると判別した場合(ステップS52123におけるNO)、普通図柄記憶チェック処理を終了する。一方、普通図柄の保留個数が「0」でないと判別した場合(ステップS52123におけるYES)、ステップS52124の処理に移る。
ステップS52124において、メインCPU101は、普通図柄の保留個数に対応する普通始動情報数の値を「1」減算する。第4実施形態の第1変形例において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた普通図柄始動記憶領域(0)~普通図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動表示中又は保留中の普通図柄の変動表示に対応する普通図柄ゲームの始動情報があるか否かを判別する。普通図柄始動記憶領域(0)には、変動表示中の普通図柄の変動表示に対応する普通図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。そして、普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の普通図柄の変動表示(保留球)に対応する普通図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。なお、普通図柄始動記憶領域の始動情報には、例えば、通過ゲート49への遊技球の通過時に抽出した普通当り判定用乱数値や普通演出選択用乱数値等が含まれる。
次に、ステップS52125において、メインCPU101は、普通図柄始動情報の転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄始動記憶領域(1)~(4)のデータを、それぞれ普通図柄始動記憶領域(0)~(3)にシフトする。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して保留減算コマンドを送信する。その後、メインCPU101は、ステップS52126の処理に移る。
ステップS52126において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに普通図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)をセットする処理を行う。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して普通図柄演出開始コマンドを送信する。
ステップS52127において、メインCPU101は、普通当り判定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、通過ゲート49への遊技球の通過時に抽出され、かつ、普通図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた普通当り判定用乱数値に基づき、普通当り判定テーブル(図示せず)を参照して、普通当り判定値データを取得する。そして、メインCPU101は、取得した普通当り判定値データに基づいて、「普通当り」であるか「ハズレ」であるかを判定(普通当り判定)する。
次に、ステップS52128において、メインCPU101は、普通図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄判定テーブル(図152参照)を参照し、ステップS52127において取得した普通当り判定値データに基づいて普通当り時選択図柄コマンドを決定する。
次に、ステップS52129において、メインCPU101は、普通図柄変動パターン決定処理(普通図柄変動時間決定処理)を行う。この処理において、メインCPU101は、普通図柄の変動パターンテーブル(図156)を参照し、通過ゲート49を遊技球が通過したことに基づいて抽出された普通図柄変動パターン決定用乱数値に応じて、普通図柄変動パターンを決定する。
次に、ステップS52130において、メインCPU101は、ステップS52129において決定された普通図柄変動パターンに応じた変動時間をセットする。これにより、セットされた変動時間にわたって普通図柄の変動表示が行われる。
次に、ステップS52131において、メインCPU101は、普通図柄変動パターンコマンドをセットする。これにより、サブ制御回路200には、普通図柄変動パターンコマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、普通図柄記憶チェック処理を終了する。
[4-5-9.普通図柄表示時間管理処理]
図160は、図151に代えて用いる図であって、第4実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される普通図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄表示時間管理処理は、普通図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS52141)。普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS52141におけるNO)、メインCPU101は、普通図柄表示時間管理処理を終了する。一方、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS52141におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52142の処理に移る。
ステップS52142において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた普通図柄の変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS52142におけるNO)、メインCPU101は、普通図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS52142におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52143の処理に移る。
ステップS52143において、メインCPU101は、普通図柄ゲームが「普通当り」であるか否かを判別する。普通図柄ゲームが「普通当り」であると判別した場合(ステップS52143におけるYES)、メインCPU101は、ステップS52144の処理に移る。一方、普通図柄ゲームが「普通当り」でないと判別した場合(ステップS52143におけるNO)、メインCPU101は、ステップS52149の処理に移る。
ステップS52144において、メインCPU101は、普通当りを示す普通当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS52145の処理に移る。
ステップS52145において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに普通電動役物開放処理を示す値(「03」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、普通当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS52146)。
次に、メインCPU101は、普通電動役物開放パターンとして、普通電動役物460の開放時間および開放時間(例えば1800msecの開放1回)を、メインRAM103にセットする処理を行う(ステップS52147)。この処理を終了すると、メインCPU101は、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
また、ステップS52148において、メインCPU101は、普通図柄判定の結果(普通抽選の結果)がハズレ(以下「普通ハズレ」と称する)であることを示す普通ハズレコマンドをセットする処理を行う。これにより、サブ制御回路200には、普通ハズレコマンドが送信される。
次に、ステップS51149において、メインCPU101は、普通図柄制御状態フラグに普通図柄ゲーム終了処理を示す値(「04」)をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
[4-5-10.遊技の流れ]
確変フラグがOFFである通常遊技状態において遊技を開始した場合のその後の遊技の流れについて説明する。なお、通常遊技状態では、特別図柄の変動パターンテーブル(図154参照)に示されるように、第2特別図柄の変動パターンは、第1特別図柄の変動パターンとは異なり、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかに決定される。そのため、通常遊技状態では、一般的な遊技者は左打ちで遊技を行う。左打ちで遊技が行われると、遊技領域20に向けて発射された遊技球は、第2始動口440A,440Bではなく第1始動口420に入賞しうる。
通常遊技状態において第1始動口420に遊技球が入賞すると、メインCPU101は、第1特別抽選を行う。通常遊技状態において第1特別抽選の結果が「大当り」となる確率は、当り乱数判定テーブル(図140参照)に示されるように概ね319分の1である。
なお、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行った場合であっても、右打ちされた遊技球が通過ゲート49を通過して普通当りの結果が得られると、普通電動役物460が開放し、第2始動口440Bに遊技球が入賞する可能性があるが、第2始動口440Bへの遊技球の入賞によって払い出される賞球は1個である。また、普通電動役物460が開放せずに第2始動口440Aに遊技球が入賞したとしても、第2始動口440Aへの遊技球の入賞によって払い出される賞球は1個である。さらに、第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞すると、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかで第2特別図柄の変動表示が行われるため、小当り入賞口560が開放される頻度は極めて小さい。一方、第1始動口420に遊技球が入賞したときは、第2始動口440A,Bに遊技球が入賞したときよりも多くの賞球(例えば4個)が払い出される。また、第1始動口420に遊技球が入賞したときの第1特別図柄の変動時間は概ね10000msecである。そのため、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はない。
通常遊技状態において行われた第1特別抽選の結果が「大当り」であったとき、メインCPU101は、特別図柄判定テーブル(図152参照)を参照して当り時選択図柄コマンドを決定する。その後、メインCPUは、大当り種類決定テーブル(図153参照)を参照し、決定された当り時選択図柄コマンドに基づいて大当りの種類(ラウンド数)を決定し、大当り遊技状態に制御する。
図139に示されるように、大入賞口540は右側領域に配置されているため、大当り遊技状態では、右打ちで遊技が行われる。
次に、所謂初当りに基づく大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態について説明する。
第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機では、普電機能が促進作動せず、所謂初当りに基づく大当り遊技状態が終了したときは必ず確変フラグがONにセットされるため、初当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、メインCPU101は、高確低ベース状態に制御する。この高確低ベース状態では、第2特別抽選の結果が「小当り」であるとき、第2特別図柄の変動パターンは、変動時間が例えば1000msecと極めて短時間である超速変動に決定されるため(図154参照)、右打ちで遊技が行われる。
初当りに基づく大当り遊技状態が終了した後の高確低ベース状態では、第2特別抽選の結果が大当りでなければ第2特別図柄の変動パターンが超速変動に決定されるとともに小当りが導出されるため、小当り入賞口560が通常遊技状態と比べて極めて高い頻度で繰り返し開放される。しかし、普通抽選の結果が普通当りであるときは、普通図柄の変動パターンが変動時間100msecの変動パターンに決定される。また、右打ちされた遊技球の殆どが通過ゲート49を通過して連続して普通当りとなるため、普通電動役物460ひいてはシャッタ442がほぼフルオープン状態となる。したがって、高確低ベース状態における普通抽選の結果が普通当りであるときは、右打ちされた遊技球の全部または略全部が第2始動口440Bに入賞するため、たとえ小当り入賞口560が高い頻度で開放されたとしても、小当り入賞口560への入賞が阻害される。第2始動口440Bに遊技球が入賞したときに払い出される賞球数は、上述した通り1個である。
これに対し、高確低ベース状態において、普通抽選の結果が普通ハズレであるときは、普通図柄の変動時間が10000msec、20000msec、30000msecおよび600000msecのうちいずれかに決定される。メインCPU101は、普通図柄の変動表示が停止し、普通当りを示す態様が導出されたことに基づいて普通電動役物460ひいてはシャッタ442の開放動作を行うため、普通図柄が変動表示している間や、普通図柄の変動表示が停止したとしても普通当りが導出されなかったときは、普通電動役物460が開放されない。そのため、普通電動役物460が閉鎖している間は小当り入賞口560への入賞が阻害されず、右打ちされた遊技球の大半が小当り入賞口560に入賞することとなる。小当り入賞口560に遊技球が入賞したときに払い出される賞球数は、上述した通り10個である。そのため、普通抽選の結果が普通ハズレに決定されうる高確低ベース状態では、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超えることとなる。
なお、高確低ベース状態において、普通抽選の結果が普通ハズレであるときは、普通図柄の変動時間が長くなるにつれて、出玉増加速度が大きくなる。
このように、第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機は、所定回数(例えば5回)の大当り遊技状態が行われるまでの間に、普通抽選の結果が普通ハズレであって且つより変動時間が長い普通図柄の変動パターンを引くことができるかといったゲーム性である。
このような第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機では、高確低ベース状態は次回の大当り遊技状態に制御されるまで継続するため、1回の高確低ベース状態の間に、普通抽選の結果が1度も普通ハズレとならないパターンや、普通抽選の結果が1度だけ普通ハズレであったとしても普通図柄の変動時間が10000msecに決定される場合や、普通抽選の結果が2度普通ハズレとなってしかも2度とも普通図柄の変動時間が600000msecに決定される場合など、さまざまなパターンが生じうる。
したがって、第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機によれば、普通抽選の結果が普通ハズレであるときに、普通図柄の変動時間が異なる複数の変動パターンを設けるだけといった簡易な構成で、大当り遊技状態とは別の遊技者に有利な高確低ベース状態として、様々な出玉増加パターンでの有利遊技状態(高確低ベース状態)の実現を可能ならしめたこれまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることができる。
また、高確低ベース状態における普通抽選の結果が普通ハズレであるときに、普通図柄変動パターンコマンドを受信したサブCPU201は、普通図柄の変動時間に基づく演出を実行することが好ましい。すなわち、普通図柄の変動時間が10000msecであるときと、20000msecであるときと、30000msecであると、600000msecとで、獲得しうる賞球量の期待値が異なることから、普通図柄の変動時間に応じて、有利度合い(例えば獲得可能な賞球量の度合い)を把握できる演出を実行してもよい。例えば、普通図柄の変動時間が10000msecであるときには「1ラウンド当り!」のような演出を実行し、普通図柄の変動時間が20000msecであるときには「2ラウンド当り!」のような実行し、普通図柄の変動時間が30000msecであるときには「3ラウンド当り!」のような演出を実行し、普通図柄の変動時間が600000msecであるときには「スーパー当り」のような演出を実行するようにするとよい。このように、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超える可能性がある有利遊技状態が実行されるとき、有利の度合いを示す演出が実行されるようにすることで、興趣を高めることが可能となる。
なお、サブCPU201により実行される演出としては、表示制御回路204を介して液晶表示装置16に表示される表示演出、音声制御回路205を介してスピーカ24から出力される音演出、LED制御回路206を介して実行されるLED25の発光演出、および役物制御回路207を介して実行される役物群1000の動作演出のうち少なくとも一つ以上の演出が相当する。
ところで、高確低ベース状態において、普通抽選の結果が普通ハズレであって、普通図柄の変動時間が600000msecに決定された場合には、普通図柄の変動が終了する前に例えば第2特別抽選の結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御されることが生じうる。さらには、大当り遊技状態に制御される時間は概ね180000~300000msecであるから、大当り遊技状態が終了したのちも依然として、変動時間600000msecの普通図柄の変動表示が終了せずに継続していることが生じうる。上述した通り、普通図柄が変動表示している間は普通電動役物460が開放されないため、普通電動役物460の開放によって小当り入賞口560への入賞が阻害されず、右打ちされた遊技球の大半が小当り入賞口560に入賞することとなる。このように、普通図柄の変動時間が600000msecに決定された場合には、普通図柄の変動表示が終了する前に大当り遊技状態に制御されたとしても、さらにこの大当り遊技状態が終了したときに普通図柄の変動表示が停止せずに継続していれば、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態において普通抽選の結果が「普通ハズレ」とならなくとも、大当り遊技状態の終了後ただちに有利遊技状態に制御されることとなり、大当り遊技状態に制御されている間も遊技興趣を高めることが可能となる。例えば、普通図柄の変動時間が600000msecに決定され、この普通図柄の変動が開始された後に例えば300000msecの大当り遊技状態が開始された場合には、大当り遊技状態終了後の概ね300000msecは、小当り入賞口560へ入賞し放題となり、興趣を高めることが可能となる。
なお、第4実施形態の第1変形例のパチンコ遊技機では普電機能が促進作動することがないが、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態において普電機能が促進作動するパチンコ遊技機にも、本発明を適用することができる。とくに、普通抽選の結果が普通ハズレであって普通図柄の変動時間が600000msecに決定された場合には、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態において普電機能が促進作動するにもかかわらず、右打ちされた遊技球の大半が小当り入賞口560に入賞するといったことを生じさせることが可能となる。
[4-6.第4実施形態の第2変形例]
次に、第4実施形態の第2変形例のパチンコ遊技機について説明する。第4実施形態の第2変形例のパチンコ遊技機は、第4実施形態のパチンコ遊技機と大部分で共通しているが、普通抽選の結果が普通当りであったときの普通電動役物460の開放パターンが異なる。また、この第4実施形態の第2変形例のパチンコ遊技機では、普通電動役物460が開放処理されているときに第2始動口440Bに遊技球が1球入賞すると、メインCPU101は、普通電動役物460の開放処理が終了する。
なお、この第4実施形態の第2変形例のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第4実施形態の構成と共通または類似する点が多いため、以下において、第4実施形態と共通する構成及び制御についての記載は省略する。ただし、省略された記載は、この第4実施形態の第2変形例のパチンコ遊技機においても適用される。
第4実施形態のパチンコ遊技機の説明において用いた図面のうち、遊技盤ユニットの正面図(図139)、制御回路を示すブロック図(図127)、当り乱数判定テーブル(図140)、特別図柄判定テーブル(図141)、大当り種類決定テーブル(図142)、特別図柄の変動パターンテーブル(図143)、普通当り乱数判定テーブル(図144)、普通図柄判定テーブル(図145)、メインCPU101による特別図柄制御処理を示すフローチャート(図132)、メインCPU101による特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャート(図133)、メインCPU101による小当り終了インターバル処理を示すフローチャート(図137)、メインCPU101による特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャート(図147)、メインCPU101による電サポカウンタ減算処理を示すフローチャート(図135)、メインCPU101による小当り終了インターバル処理を示すフローチャート(図137)、メインCPU101による大当り終了インターバル処理を示すフローチャート(図148)、メインCPU101による普通図柄制御処理を示すフローチャート(図149)、メインCPU101による普通図柄記憶チェック処理を示すフローチャート(図150)、およびメインCPU101による普通図柄表示時間管理処理を示すフローチャート(図151)については、この第4実施形態の第2変形例のパチンコ遊技機の説明においても用い、普通当り種類決定テーブルについては、図146に代えて図161を用いる。
[4-6-1.普通当り種類決定テーブル]
図161は、第4実施形態の第2変形例に係るパチンコ遊技機の普通当り種類決定テーブルの一例である。図161に示されるように、普通当り種類決定テーブルは、普通当り時選択図柄コマンドに基づいて、普通当りの種類(普通電動役物開放パターン、普通電動役物開放パターンコマンド)を決定するために参照されるテーブルである。図161中の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものであり、メインCPU101により実行される普通電動役物460ひいてはシャッタ442の開放パターンの態様を示している。
具体的には、普通当り時選択図柄コマンドが「fz1」であるとき、普通電動役物460ひいてはシャッタ442は、6000msec開放する。また、普通当り時選択図柄コマンドが「fz2」であるとき、普通電動役物460ひいてはシャッタ442は、先ず500msec開放し、その後2000msec閉鎖し、その後1000msec開放するといった一連の動作が実行される。さらに、普通当り時選択図柄コマンドが「fz3」であるとき、普通電動役物460ひいてはシャッタ442は、先ず5000msec開放し、その後60000msec閉鎖し、その後1000msec開放するといった一連の動作が実行される。ただし、普通当り時選択図柄コマンドが「fz1」~「fz3」のいずれの場合であっても、シャッタ442が開放されているときに第2始動口440Bに遊技球が入賞すると、その時点で図161の備考欄に示される開放パターン(一連の動作)は中途で終了する。例えば、普通当り時選択図柄コマンドが「fz3」であるとき、シャッタ442の最初の開放時(5000msec開放時)に第2始動口440Bに遊技球が入賞すると、その時点でシャッタ442が閉鎖して普通電動役物460の一連の動作が終了し、その後の60000msecの閉鎖および1000msecの開放は行われない。そして、普通図柄の始動情報が保留されていれば、メインCPU101は、普通図柄の新たな変動表示を開始する。
このような第4実施形態の第2変形例のパチンコ遊技機では、確変フラグがON且つ普電機能が促進作動しない高確低ベース状態において、概ね30%の確率で、小当り入賞口560への遊技球の入賞チャンスがおとずれる。
具体的には、高確低ベース状態において右打ちされた遊技球が通過ゲート49を通過すると、例えば256分の255の確率で普通当りとなり、そのうち例えば28.2%の確率で普通当り時選択図柄コマンドが「fz2」に決定される。この場合、最初の開放時(500msec開放時)に第2始動口440Bに遊技球が入賞してしまうと、普通図柄の新たな変動表示(例えば変動時間100msec)が開始されて普通電動役物460の開放処理が実行される可能性が高いため、小当り入賞口560に遊技球を入賞させるチャンスが喪失されうる。ただし、最初の開放時(500msec開放時)に第2始動口440Bに遊技球が入賞しなければ普通電動役物460が2000msec閉鎖され、しかも第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞すると1.01分の1と極めて高い確率で小当りに当選するため、普通電動役物460が2000msec閉鎖されている間、小当り入賞口560への遊技球の入賞が可能となる。
また、高確低ベース状態において右打ちされた遊技球が通過ゲート49を通過して普通当りとなり且つ普通当り時選択図柄コマンドが「fz3」に決定された場合には、最初の開放時(5000msec開放時)に第2始動口440Bに遊技球が入賞してしまうと、60000msecの閉鎖および2回目の開放(1000msec開放)が行われることなく次の普通図柄の変動表示が開始されてしまうため、小当り入賞口560に遊技球を入賞させるチャンスが喪失しかねない。ただし、最初の開放時(5000msec開放時)に第2始動口440Bに遊技球が入賞しなければ普通電動役物460が60000msec閉鎖され、この間、小当り入賞口560への遊技球の入賞が可能となり、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超える遊技者に有利な有利遊技状態を作り出すことが可能となる。とくに、最初の開放時(5000msec開放時)に第2始動口440Bに遊技球を入賞させてしまうと上記の有利遊技状態に制御されないものの、遊技球を連続発射している遊技者が咄嗟の判断で最初の開放時(5000msec開放時)に第2始動口440Bへの遊技球の入賞を回避することができれば上記の有利遊技状態に制御されるといった、技術介入要素をもたせることでこれまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることができる。
なお、高確低ベース状態において右打ちされた遊技球が通過ゲート49を通過して普通当りとなり且つ普通当り時選択図柄コマンドが「fz3」に決定された場合には、サブCPU201により、最初の開放時(5000msec開放時)に第2始動口440Bに遊技球が入賞しないように、遊技球の発射の停止を促す演出を実行するようにしてもよい。サブCPU201により実行される演出としては、表示制御回路204を介して液晶表示装置16に表示される表示演出、音声制御回路205を介してスピーカ24から出力される音演出、LED制御回路206を介して実行されるLED25の発光演出、および役物制御回路207を介して実行される役物群1000の動作演出のうち少なくとも一つ以上の演出が相当する。
[5.第5実施形態]
次に、第5実施形態のパチンコ遊技機について説明する。この第5実施形態のパチンコ遊技機は、第1特別図柄または第2特別図柄が「大当り」を示す態様で停止したとしても、ただちに大当り遊技状態に制御されるのではなく、後述する大当り開始準備処理を行い、この大当り開始準備処理の間に賞球を獲得可能としたものである。この第5実施形態を説明するにあたり、第1実施形態の構成と共通または類似する点が多いため、以下において、第1実施形態と共通する構成及び制御についての記載は省略する。ただし、省略された記載は、この第5実施形態のパチンコ遊技機においても適用される。
また、第5実施形態のパチンコ遊技機の説明において、例えば、「第1実施形態では、~」、「第1実施形態のパチンコ遊技機1では、~」、「第1実施形態において、~」又は「第1実施形態のパチンコ遊技機1において、~」のように、第1実施形態のパチンコ遊技機1に限定されるような記載であったとしても、以下の第5実施形態において特に説明がない限り、第5実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第5実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。同様に、第2実施形態~第4実施形態のパチンコ遊技機の説明において、第2実施形態~第4実施形態のパチンコ遊技機に限定するような記載についても、以下の第5実施形態において特に説明がない限り、第5実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第5実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。したがって、第1実施形態~第4実施形態に示した各構成(変形例で示した各構成、拡張例で示した各構成も含む)を、第5実施形態で示した構成と部分的に置換したり組み合わせたりすることが可能である。
なお、第1実施形態~第4実施形態のパチンコ遊技機と異なる形状であったとしても、同様の機能を有する構成については、便宜上、同じ符号を付している場合がある。また、第1実施形態~第4実施形態のパチンコ遊技機と同じ形状や同じ処理であったとしても、便宜上、異なる符合やステップ番号を付している場合もある。
[5-1.遊技機の外観構成および電気的構成]
まず、図162および図163を用いて、第5実施形態のパチンコ遊技機の外観構成および電気的構成について、第3実施形態のパチンコ遊技機と異なる点を主に説明する。図162は、第5実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。図163は、第5実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
なお、この第5実施形態のパチンコ遊技機では、第1特別図柄または第2特別図柄が「大当り」を示す態様で停止したとしても、大当り遊技状態に制御するための条件である条件装置と役物連続作動装置とのうち、条件装置のみが作動する。そして、条件装置が作動したことを前提として、遊技領域20に設けられた後述する役連作動ゲートを遊技球が通過したことに基づいて役物連続作動装置が作動し、大当り遊技状態に制御されるように構成されている。
図162に示すように、遊技盤ユニット17は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20を有する。発射ハンドル32の操作量が大きい場合に遊技球が流下する遊技領域20の右側領域には、役連作動ゲート80が配置されている。
役連作動ゲート80の上方には役連作動ゲート80に遊技球を導く開口81が形成されているとともに、この開口81を塞ぐ誘導片82が設けられている。この誘導片82は、誘導片ソレノイド811(図163参照)により駆動されることによって、右打ちされた遊技球が開口81から落下して役連作動ゲート80を通過可能な開放態様と、右打ちされた遊技球が開口81を落下しない(役連作動ゲート80を通過することが不可能な)閉鎖態様との間で作動可能に構成されている。誘導片82が開放態様であるとき、右打ちされた遊技球は、必ずまたは殆どが役連作動ゲート80を通過するように構成されている。
役連作動ゲート80を遊技球が通過すると、役連作動ゲートスイッチ801により役連作動ゲート80への遊技球の通過が検出される。ただし、メインCPU101は、後述する条件装置が作動していることを前提として、役連作動ゲートスイッチによる役連作動ゲート80の最初の通過検出を有効であると判別する。なお、図示はしないが、メインCPU101により実行される図30のスイッチ入力検出処理では、役連作動ゲートスイッチ801による遊技球の通過検出処理も実行される。
役連作動ゲート80の下方には通過ゲート49が配置されている。この通過ゲート49は、誘導片82が閉鎖態様であるときは遊技球が通過することができず、誘導片82が開放態様となって役連作動ゲート80を通過した遊技球は、必ずまたは殆どが通過するように構成されている。
役連作動ゲート80および誘導片82のさらに下流側には、普通電動役物460が設けられている。普通電動役物460は、前後方向に進退させることで入賞口446を開閉させることが可能なシャッタ442、当該シャッタ442を駆動する電チューソレノイド4630(図163参照)および当該電チューソレノイド4630の動力をシャッタ442に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。
入賞口入賞スイッチ447は、入賞口446への遊技球の入賞を検出するものである。入賞口446は、第1始動口420、第2始動口440、大入賞口540、小当り入賞口560および一般入賞口53とは別の入賞口であって、入賞口446に遊技球が入賞すると、メインCPU101は、払出・発射制御回路300を介して例えば10個の賞球を払い出す処理を行う。なお、入賞口446に遊技球が入賞したとしても特別抽選は実行されない。
また、普通抽選の結果が「普通当り」であると、メインCPU101は、入賞口446に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞するかまたは上限時間(例えば5800msec)が経過するまで普通電動役物460の開放処理を実行するが、普通電動役物460には、役連作動ゲート80を通過した遊技球のみならず、右打ちされた全部の遊技球が入賞口446への入賞が可能となっている。
入賞口446に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、特別電動役物600が設けられている。特別電動役物600は、前後方向に進退可能なシャッタ610、当該シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620(図163参照)および当該大入賞口ソレノイド620の動力をシャッタ610に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。特別電動役物600は、大入賞口540の上方に配置される。特別電動役物600は、大入賞口ソレノイド620によりシャッタ610が駆動されることによって、大入賞口540への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、大入賞口540への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態と、に移行(駆動)可能に構成される。特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74(いずれも図8参照)において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
大入賞口540に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、第2始動口440が配置されている。この第2始動口440は、入賞口446のように遊技球の入賞の容易さが可変でなく、遊技球の入賞の容易さが一定のポケット状に構成されている。なお、第3実施形態のパチンコ遊技機とは異なり、第2始動口440は一つだけである。
また、右打ちされた遊技球についての第2始動口440への入賞の容易さと、左打ちされた遊技球についての第1始動口420への入賞の容易さとを比較した場合、前者の方が容易となるように構成されている。
第2始動口スイッチ441は、遊技球の通過により第2始動口440への遊技球の入賞を検出するものである。第2始動口440への入賞により払い出される賞球数は例えば1個である。右打ちされた遊技球のうち、入賞口446および大入賞口540のいずれにも入賞しなかった遊技球の大半は、第2始動口440に入賞するように構成されている。
第2始動口440の下方には小当り入賞口560が配置されている。小当り入賞口560は、小当り入賞口ソレノイド520(図163参照)の動力がシャッタ562に伝達されてシャッタ562が前後方向に進退し、小当り入賞口560を開閉させることが可能となっている。小当り入賞口560への遊技球の入賞により払い出される賞球数は例えば10個である。ただし、右打ちされた遊技球のうち、入賞口446および大入賞口540のいずれにも入賞しなかった遊技球の大半が第2始動口440に入賞するため、小当り入賞口560に遊技球が入賞することはほとんどない。この小当り入賞口560は、第5実施形態のパチンコ遊技機を実現する上で必須の構成ではない。
右打ちされたものの、第2始動口440、大入賞口540および小当り入賞口560のいずれにも入賞しなかった遊技球は、アウト口57から機外に排出される。ただし、例えば第2始動口440の右方等に、第2始動口440付近まで流下した遊技球を極稀に機外に排出するアウト口を、アウト口57と別に設けてもよい。
なお、通過ゲート49を遊技球が通過すると、メインCPU101は、普通図柄の始動情報(普通当り判定用乱数値や普通図柄乱数値)を最大4個まで保留する。また、メインCPU101は、第1始動口420に遊技球が入賞した場合に第1特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数値や図柄乱数値)を最大4個まで保留することは勿論、第2始動口440に遊技球が入賞した場合にも、第2特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数値や図柄乱数値)を最大4個まで保留する。これらは第1実施形態のパチンコ遊技機と同様である(第2実施形態とは異なる)。なお、通過ゲート49への遊技球の通過に基づいて行われる普通抽選の結果が「普通当り」となる確率は、例えば概ね1分の1である。また、普通図柄の変動時間は例えば100msecである。
[5-2.第5実施形態に係るパチンコ遊技機の基本仕様]
次に、図164~図165を用いて、第5実施形態に係るパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。図164は第5実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例、図165は第5実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。これらのテーブルはメインROM102に記憶される。なお、第5実施形態のパチンコ遊技機では、当り乱数判定テーブルは図128と同じであり、特別図柄の変動パターンテーブルは図154と同様である。
[5-2-1.特別図柄判定テーブル]
図164に示されるように、特別図柄判定テーブル(第1特別図柄、第2特別図柄)は、第1始動口420あるいは第2始動口440に遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」及び「図柄指定コマンド」を決定するために参照されるテーブルである。例えば、第1始動口420に遊技球が入賞し、判定値データが「大当り判定値データ」であって図柄乱数値が「77」である場合には、当り時選択図柄コマンドが「z1」、「図柄指定コマンド」が「zA2」に決定される。
[5-2-2.大当り種類決定テーブル]
図165に示されるように、大当り種類決定テーブルは、先述の当り時選択図柄コマンドに基づいて、大当りの種類(ラウンド数、確変フラグ)を決定するために参照されるテーブルである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z1」であるとき、ラウンド数が「10」、確変フラグがONに決定される。なお、第5実施形態のパチンコ遊技機では、確変フラグがONであるときは右打ちにより遊技が行われるが、入賞口446および大入賞口540のいずれかが開放されていなければ右打ちされた遊技球の大半が第2始動口440に入賞するため、遊技者は、遊技球の消費を抑えつつ遊技を行うことができる、ただし、上述した通り、第2始動口440に遊技球が入賞したときの賞球数が1個であるため、確変フラグONの高確遊技状態において、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超えることはない。
[5-2-3.特別図柄の変動パターンテーブル]
メインCPU101は、第1始動口420に遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口440に遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。上述したとおり、第5実施形態に係るパチンコ遊技機では、特別図柄の変動パターンテーブルが図154と同様であるため、特別図柄の変動パターンテーブルの図示および説明を省略する。
[5-3.主制御回路による処理]
次に、第5実施形態のパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される各種の処理のうち、第1実施形態と異なる処理を中心に説明する。
[5-3-1.特別図柄制御処理]
図166は、第5実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。図166の特別図柄制御処理において、図132に示される特別図柄制御処理と異なる点は、図166に示されるように、大当り開始インターバル管理処理(ステップS6019)の前に、大当り開始準備処理(ステップS6018)の処理が行われる点である。図166に示される特別図柄制御処理について、重複する記載も含めて以下に説明する。
特別図柄制御処理は、主制御メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。なお、同図に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「00」~「12」)は、制御状態フラグの値を示す。この制御状態フラグは、メインRAM103内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU101は、制御状態フラグの数値に応じた処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
図166に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグをロードする処理を行う(ステップS6011)。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された制御状態フラグの値を読み出す。メインCPU101は、読み出した制御状態フラグの値に基づいて、後述のステップS6012~S6024の各処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの状態を示すものであり、ステップS6012~S6024のいずれかの処理を実行可能にするものである。また、メインCPU101は、ステップS6012~S6024の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定された所定のタイミングで各処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各処理を実行せずに、他のサブルーチンに係る処理を実行する。もちろん、所定の周期で、第1実施形態で説明したシステムタイマ割込処理(図29参照)も実行する。
次に、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を行う(ステップS6012)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)である場合に、特別図柄の変動表示の保留個数をチェックし、保留個数が「0」でない場合(保留球がある場合)には、始動口入賞検出処理で抽出された乱数から各種情報を取得する。また、メインCPU101は、この処理において、制御状態フラグに、後述の特別図柄変動時間管理処理(ステップS6013)を示す値(「01」)をセットし、今回の処理で取得された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、始動口入賞検出処理で決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。一方、保留個数が「0」である場合(保留球がない場合)、メインCPU101は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理は、図133と同じ処理である。
次に、メインCPU101は、特別図柄変動時間管理処理を行う(ステップS6013)。この処理において、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)であり、特別図柄の変動時間が経過した場合に、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の特別図柄表示時間管理処理(ステップS6014)を示す値(「02」)をセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、このステップS6013の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を行う(ステップS6014)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であり、ステップS6013の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、特別抽選の結果を判別する。そして、特別抽選の結果が「小当り」である場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の小当り開始インターバル管理処理(ステップS6015)を示す値(「03」)をセットし、小当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。このように、ステップS6014の処理でセットされた小当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、後述の小当り開始インターバル管理処理が実行されるように設定される。
また、特別抽選の結果が「大当り」である場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、大当り開始準備処理(ステップS6018)を示す値(「06」)をセットする。
一方、特別抽選の結果が「大当り」および「小当り」のいずれでもない場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の特別図柄ゲーム終了処理(ステップS6024)を示す値(「12」)をセットする。すなわち、この場合には、小当り開始インターバル管理処理(ステップS6015)および大当り開始準備処理(ステップS6018)のいずれも実行されず、後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。この特別図柄表示時間管理処理については、図167を参照して後述する。
制御状態フラグに、小当り開始インターバル管理処理(ステップS6015)を示す値(「03」)がセットされている場合、メインCPU101は、小当り開始インターバル管理処理を行う(ステップS6015)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)であり、ステップS6014の処理でセットされた小当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に小当り入賞口560を開放させるため、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。また、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の小当りアタッカ開放中処理(ステップS6016)を示す値(「04)」をセットするとともに、小当り入賞口560の開放上限時間(例えば1800msec)を小当りアタッカ開放時間タイマ(図示せず)にセットする。すなわち、この処理により、後述の小当りアタッカ開放中処理(ステップS6016)が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、小当りアタッカ開放中処理を行う(ステップS6016)。この処理において、まず、メインCPU101は、制御状態フラグが小当りアタッカ開放中処理を示す値(「04」)である場合に、開放時間を経過した(小当りアタッカ開放時間タイマが「0」である)という条件が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判別する。一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、小当り入賞口560を閉鎖させるため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、制御状態フラグに、小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)をセットし、小当り終了インターバルに対応する時間(小当り終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされた小当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述の小当り終了インターバル処理が実行されるように設定される。なお、小当り終了インターバル処理は、図137と同じ処理である。
次に、メインCPU101は、小当り終了インターバルに対応する時間が経過したと判別した場合に、小当り終了インターバル処理を行う(ステップS6017)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが小当り終了インターバル処理を示す値(「05」)であり、小当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「12」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS6017の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
なお、第5実施形態のパチンコ遊技機を実現する上で小当り遊技状態に制御することは必須でないため、ステップS6015~ステップS6017の処理は必須ではない。
次に、制御状態フラグに、大当り開始準備処理(ステップS6018)を示す値(「06」)がセットされている場合、メインCPU101は、大当り開始準備処理を行う(ステップS6018)。この大当り開始準備処理については、図168を参照して後述する。
次に、制御状態フラグに、大当り開始インターバル管理処理(ステップS6019)を示す値(「07」)がセットされている場合、メインCPU101は、大当り開始インターバル管理処理を行う(ステップS6019)。この処理において、メインCPU101は、後述する大当り開始準備処理でセットされた大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に大入賞口540を開放させるため、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。また、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口開放中処理(ステップS6020)を示す値(「08)」をセットするとともに、大入賞口540の開放上限時間(例えば30000msec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、後述の大入賞口開放中処理(ステップS6020)が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を行う(ステップS6020)。この処理において、まず、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理(すなわちラウンド遊技中処理)を示す値(「08」)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定数以上であるという条件、及び、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判別する。一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、大入賞口540を閉鎖させるため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口内残留球監視処理(ステップS6021)を示す値(「09」)をセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ステップS6020でセットされた大入賞口内残留球監視時間が経過した後、後述の大入賞口内残留球監視処理が実行されるように設定される。なお、この大入賞口開放中処理の終了直前には、サブ制御回路200に対してラウンド間表示コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大入賞口内残留球監視処理を行う(ステップS6021)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値(「09」)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上である(最終ラウンドである)という条件が満たされたか否かを判別する。上記条件を満たさないと判別した場合、メインCPU101は、大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(「10」)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU101は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大入賞口再開放前待ち時間管理処理が実行されるように設定される。一方、ステップS6021において、上記条件を満たしたと判別した場合、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を示す値(「11」)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間(大当り終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされた大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大当り終了インターバル処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上ではないと判別した場合、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(ステップS4021)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(「09」)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値を「1」増加するように記憶更新する。また、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を示す値(「04」)を制御状態フラグにセットする。そして、メインCPU101は、開放上限時間(例えば30000msec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理で上述した大入賞口開放中処理(ステップS4019)が再度実行されるように設定される。なお、大入賞口再開放前待ち時間管理処理の終了直前には、サブ制御回路200に対して大入賞口開放中表示コマンドが送信される。
また、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上であると判別した場合に、大当り終了インターバル処理を行う(ステップS4022)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「11」)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「12」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS4022の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了した場合、小当り遊技状態が終了した場合、又は、大当り判定の結果が「ハズレ」であった場合、特別図柄ゲーム終了処理を行う(ステップS6024)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「12」)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を「1」減少するように記憶更新する。また、メインCPU101は、次回の特別図柄の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。さらに、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS6024の処理後、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS6012)が実行されるように設定される。この特別図柄ゲーム終了処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄制御処理を終了する。
上述したように、第5実施形態のパチンコ遊技機では、制御状態フラグに各種値を順次セットすることにより、特別図柄ゲームを進行させる。具体的に、大当り判定の結果が「ハズレ」である場合に、メインCPU101は、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「12」の順にセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS6012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS6013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS6014)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS6024)をこの順で所定のタイミングで実行する。
また、メインCPU101は、特別抽選の結果が「小当り」である場合、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「03」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS6012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS6013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS6014)及び小当り開始インターバル管理処理(ステップS6015)をこの順で所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU101は、小当り遊技状態への移行制御が実行された場合、制御状態フラグを「04」、「05」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した小当りアタッカ開放中処理(ステップS6016)を実行し、小当り遊技状態を実行する。
なお、小当り遊技状態中に、小当り遊技状態の終了条件が成立した場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「12」にセットする。これにより、メインCPU101は、小当りアタッカ開放中処理(ステップS6016)及び小当り終了インターバル処理(ステップS6017)をこの順で所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態を終了する。
また、メインCPU101は、特別抽選の結果が「大当り」である場合、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「06」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS6012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS6013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS6014)及び大当り開始準備処理(ステップS6018)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態に移行させる準備する制御を実行する。
さらに、メインCPU101は、大当り開始準備処理中に大当りを開始するための全ての条件が成立した場合、制御状態フラグを「07」、「08」、「09」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大当り開始インターバル管理処理(ステップS6019)、大入賞口開放中処理(ステップS6020)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS6021)及び大入賞口再開放前待ち時間管理処理(ステップS6022)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を実行する。
なお、大当り遊技状態中に、当該大当り遊技状態の終了条件が成立した場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「08」、「09」、「11」、「12」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大入賞口開放中処理(ステップS6020)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS6021)、大当り終了インターバル処理(ステップS6023)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS6024)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了する。
[5-3-2.特別図柄表示時間管理処理]
図167は、第5実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄表示時間管理処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS60141)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS60141におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS40131におけるYES)、メインCPU101は、ステップS60142の処理に移る。
ステップS60142において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS60132におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS60142におけるYES)、メインCPU101は、ステップS60143の処理に移る。
ステップS60143において、メインCPU101は、特別抽選の結果が「大当り」であるか否かを判別する。特別抽選の結果が「大当り」であると判別した場合(ステップS60143におけるYES)、メインCPU101は、ステップS60144の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「大当り」でないと判別した場合(ステップS60143におけるNO)、メインCPU101は、ステップS60148の処理に移る。
ステップS60144において、メインCPU101は、大当り第1条件成立処理を行う。大当り第1条件成立処理は、大当り遊技状態に制御するための条件の一つである大当り第1条件を成立させる処理であり、例えば、条件装置を作動させたり、役連作動ゲート80への遊技球の通過検出を有効化する等の処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS60145の処理に移る。
ステップS60145において、メインCPU101は、確変フラグをクリアする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS60146の処理に移る。
ステップS60146において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り開始準備処理を示す値(「06」)をセットする処理を行い、ステップS60147に移る。
ステップS60147において、メインCPU101は、大当り開始準備コマンドセットする。これにより、サブ制御回路200には、大当り開始準備コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS60148において、メインCPU101は、特別抽選の結果が「小当り」であるか否かを判別する。特別抽選の結果が「小当り」であると判別した場合(ステップS60148におけるYES)、メインCPU101は、ステップS60149の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「小当り」でないと判別した場合(ステップS60148におけるNO)、メインCPU101は、ステップS60153の処理に移る。
ステップS60149において、メインCPU101は、小当りを示す小当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS60150の処理に移る。
ステップS60150において、メインCPU101は、制御状態フラグに小当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、小当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS60151)。
次に、メインCPU101は、小当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS60152)。これにより、サブ制御回路200には、小当り開始コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、ステップS60153において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「12」)をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
[5-3-3.大当り開始準備処理]
図168は、第5実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による大当り開始準備処理の一例を示すフローチャートである。大当り開始準備処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り開始準備処理を示す値(「06」)であるか否かを判別する(ステップS60181)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「06」)でないと判別した場合(ステップS60181におけるNO)、メインCPU101は、大当り開始準備処理を終了する。一方、制御状態フラグが大当り開始準備処理を示す値(「06」)であると判別した場合(ステップS60181におけるYES)、メインCPU101は、ステップS60182の処理に移る。
ステップS60182において、メインCPU101は、大当り第2条件成立処理を行い、ステップS60183に移る。大当り第2条件成立処理は、大当り遊技状態に制御するための条件の一つである大当り第2条件を成立させる処理であり、例えば、誘導片82の開放処理や、役物連続作動装置を作動させる処理等を行う。なお、大当り第2条件成立処理は、大当り第1条件が成立しなければ(ステップS60146に示されるように制御状態フラグに「06」がセットされなければ)実行されない処理である。
メインCPU101は、誘導片82の開放処理を行う場合、1分間に100発の遊技球が発射されることを考慮し、通過ゲート49を遊技球が例えば概ね5個通過する程度の時間として例えば3000msecだけ誘導片82を開放させる。また、メインCPU101は、役物連続作動装置を作動させる処理では、役連作動ゲート80への遊技球の通過が有効であると、役物連続作動装置を成立させる。なお、役連作動ゲート80への遊技球の通過が有効となるのは、上述した通り、条件装置が作動していることを前提として最初に遊技球が通過したときである。
ステップS60183において、メインCPU101は、大当り第2条件が成立したか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、例えば、役物連続作動装置が成立したか否か等を判別する。
メインCPU101は、大当り第2条件が成立していないと判別したとき(ステップS60183におけるNO)、制御状態フラグを新たにセットすることなく大当り開始準備処理を終了する。なお、制御状態フラグは大当り開始準備処理を示す値(「06」)のままであるから、役物連続作動装置が作動しなければ、メインCPU101は、大当り開始インターバル管理処理には移らない。
メインCPU101は、大当り第2条件が成立していると判別すると(ステップS60183におけるYES)、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す値(「07」)をセットする処理を行う(ステップS60184)。
次に、メインCPU101は、大当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS60185)。この第5実施形態では、少なくとも30000msec以上の時間が待ち時間タイマにセットされることが好ましいが、その理由については後述する。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS60186の処理に移る。
ステップS60186において、大当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS60186)。これにより、サブ制御回路200には、大当り開始コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、特別図柄(当り時選択図柄コマンド)に対応するラウンド数上限値(大入賞口開放回数上限値)をメインRAM103にセットし、ラウンド数表示LEDパターンフラグをセットする(ステップS60187)。なお、ラウンド数表示LEDパターンフラグは、残りラウンド数を所定パターンで表示するか否かを示すフラグである。この処理を終了すると、メインCPU101は、大当り開始準備処理を終了する。
[5-3-4.大当り終了インターバル処理]
図169は、第5実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。大当り終了インターバル処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「11」)であるか否かを判別する(ステップS60231)。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「11」)でないと判別した場合(ステップS60231におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「11」)であると判別した場合(ステップS60231におけるYES)、メインCPU101は、ステップS60232の処理に移る。
ステップS60232において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた大当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS60232におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS60232におけるYES)、メインCPU101は、ステップS60233の処理に移る。
ステップS60233において、メインCPU101は、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする。大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグは、大当り時のラウンド数をLEDの発光パターンによって表示するか否かを示す管理フラグとして用いられる。
次に、メインCPU101は、ラウンド数振り分けフラグをクリアする(ステップS60234)。このラウンド数振り分けフラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、1ラウンド中にあっても予め決められた回数だけ大入賞口540を周期的に開閉させるか否かを示すためのフラグである。1ラウンド中でも大入賞口540を周期的に開閉させる場合は、ラウンド数振り分けフラグが「1」となる。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄大当り終了表示コマンドを送信する。
次に、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「12」)をセットする処理を行う(ステップS60235)。
次に、メインCPU101は、ステップS60236において、大当り条件クリア処理を行う。大当り条件クリア処理は、条件装置の作動や役物連続装置の作動等をクリアする処理である。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS60237に移る。
次に、ステップS60237において、メインCPU101は、確変大当りであったか否か、すなわち大当り遊技状態が終了した後の遊技状態において確変フラグをONするか否かを判別する。確変大当りである場合には(ステップS60237におけるNO)、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、確変大当りでない場合には(ステップS60237におけるYES)、確変フラグをONにセットする処理を行い(ステップS60238)、大当り終了インターバル処理を終了する。
[5-4.遊技の流れ]
次に、上述した各テーブルを用いて上記の各制御処理が実行されたときの遊技の流れとして、確変フラグがOFFである通常遊技状態において遊技を開始した場合のその後の遊技の流れについて説明する。
なお、通常遊技状態では、特別図柄の変動パターンテーブル(図154参照)に示されるように、第2特別図柄の変動パターンは、第1特別図柄の変動パターンとは異なり、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかに決定される。そのため、通常遊技状態では、一般的な遊技者は左打ちで遊技を行う。左打ちで遊技が行われると、遊技領域20に向けて発射された遊技球は、第2始動口440ではなく第1始動口420に入賞しうる。
通常遊技状態において第1始動口420に遊技球が入賞すると、メインCPU101は、第1特別抽選を行う。通常遊技状態において第1特別抽選の結果が「大当り」となる確率は、当り乱数判定テーブル(図127参照)に示されるように概ね319分の1である。
なお、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行った場合であっても、大当り第1条件が成立しなければ誘導片82が開放されないため、通過ゲート49を遊技球が通過せず、普通電動役物460の開放処理が行われない。そのため、入賞口446への遊技球の入賞に基づいて賞球が払い出されない。また、大当り遊技状態に制御されなければ大入賞口540が開放されないため、大入賞口540への遊技球の入賞に基づいても、賞球が払い出されない。また、右打ちされた遊技球は第2始動口440に入賞しうるものの、第2始動口440への遊技球の入賞によって払い出される賞球は1個である。さらに、第2始動口440に遊技球が入賞すると、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかで第2特別図柄の変動表示が行われる。一方、第1始動口420に遊技球が入賞したときは、第2始動口440に遊技球が入賞したときよりも多くの賞球(例えば4個)が払い出される。また、第1始動口420に遊技球が入賞したときの第1特別図柄の変動時間は概ね10000msecである。そのため、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はない。
通常遊技状態において行われた第1特別抽選の結果が「大当り」であったとき、メインCPU101は、特別図柄判定テーブル(図164参照)を参照して当り時選択図柄コマンドを決定する。その後、メインCPUは、大当り種類決定テーブル(図165参照)を参照し、決定された当り時選択図柄コマンドに基づいて大当りの種類(ラウンド数、確変フラグ)を決定し、大当り第1条件成立処理として、条件装置の作動および役連作動ゲート80への遊技球の通過検出の有効化等が実行され、右打ちで遊技が行われることとなる。
条件装置が作動し、役連作動ゲート80への遊技球の通過検出が有効化されると、大当り第2条件成立処理として、誘導片82を3000msecだけ開放させる開放処理が行われる。誘導片82が開放して右打ちされた遊技球が役連作動ゲート80を通過して有効検出されると、大当り開始インターバル管理処理が実行される。
なお、誘導片82の開放処理が行われたにもかかわらず役連作動ゲート80への遊技球の通過が有効検出されなかった場合には、大当り開始インターバル管理処理には進まず、メインCPU101は、再び誘導片82を3000msecだけ開放させる開放処理を実行する。この処理は、役連作動ゲート80への遊技球の通過が有効検出されるまで実行される。
ところで、誘導片82の開放処理が行われると、通過ゲート49には5個程度の遊技球が通過可能となる。普通図柄の始動情報は、上述した通り最大4個まで保留可能であり、普通抽選の結果が「普通当り」となる確率は上述した通り概ね1分の1であるから、変動中の普通図柄の始動情報を含めて、普通電動役物460の開放処理が最大で5回実行されることになる。
また、普通図柄の変動時間は例えば100msecであり、普通当りになったときに開放処理が行われる普通電動役物460の開放時間は例えば最大5800msecである。そして、普通電動役物460が1回開放されたときに最大で例えば10個まで入賞口446に遊技球を入賞させることができる。例えば、1回あたりの普通電動役物460の開放処理時に10個の遊技球が入賞口446に入賞し、それが5回行われた場合、最大で、概ね750個の賞球が払い出されることとなる。
このように、この第5実施形態のパチンコ遊技機によれば、大入賞口540への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数に加えて、普通電動役物460の開放処理(入賞口446への遊技球の入賞)によっても賞球が払い出されるため、興趣を高めることが可能となる。
また、メインCPU101は大当り遊技状態に制御されているか否かにかかわらず普通図柄の変動表示を実行するため、上述の大当り開始インターバル管理処理が開始されたとしても普通電動役物460の開放処理が実行され、入賞口446への遊技球の入賞に基づいて賞球の払い出しを受けることができるといった、遊技者に有利な有利状態とすることが可能となる。すなわち、遊技者は、入賞口446への遊技球の入賞に基づく賞球の払い出しと、大入賞口540への遊技球の入賞に基づく賞球の払い出しとの両方の利益を享受することが可能になるといった、これまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となる。
なお、この第5実施形態のパチンコ遊技機では、大当り第2条件を成立させるための処理の一つである誘導片82の開放処理として、例えば、通過ゲート49を遊技球が例えば概ね5個通過する程度の時間として例えば3000msecだけ誘導片82を開放させるようにしている。ただし、誘導片82の開放処理は、所定時間経過で閉鎖させる処理に限られず、例えば、通過ゲート49を所定数(例えば5個)の遊技球が通過するまで誘導片82を開放する(すなわち、所定数の遊技球が通過すると誘導片82を閉鎖する)ようにしてもよいし、誘導片82を遊技球が通過したことを検知するスイッチを設けて所定数(例えば5個)の遊技球が誘導片82を通過するまで開放する(すなわち、所定数の遊技球が通過すると誘導片82を閉鎖する)ようにしてもよい。
また、この第5実施形態のパチンコ遊技機では、役連作動ゲート80と通過ゲート49とをそれぞれ別に備えているが、これに限られず、役連作動ゲート80の機能と通過ゲート49の機能とを兼用する一つの兼用ゲートを備えるようにしてもよい。この場合、大当り第1条件が成立すると、大当り第2条件の成立条件である兼用ゲートに、あらかじめ設定された個数(例えば5個)の遊技球が進入可能となるため、この個数分の遊技球について入賞口446への遊技球の入賞に基づく賞球の払い出しを、大当り遊技状態に制御されることを確定させた上で受けることが可能となり、興趣を高めることができる。
また、最大5回まで行われる上記の普通電動役物460の開放処理は、大当り開始インターバルに対応する時間が経過するまでに行われることが好ましい。上記の普通電動役物460の開放処理が行われている間に大当り開始インターバルに対応する時間が経過してしまうと、右打ちされた遊技球の殆どが入賞口446に入賞してしまい、大入賞口540への入賞が阻害され、その分の賞球の払い出しが受けられなくなるおそれがあるからである。したがって、メインCPU101は、大当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理(ステップS60185)を行うとき、上記の普通電動役物460の開放処理が5回行われたとしても大入賞口540への遊技球の入賞が阻害されない時間(この第5実施形態では少なくとも30000msec以上)を、待ち時間タイマにセットすることが好ましい。
また、例えば従来の小当りRUSHであれば大当り遊技状態に制御されると小当りRUSHが中途で終了したため、小当りRUSHの恩恵をどのくらい享受できるかはその時の運であった。しかし、この第4実施形態の第2変形例のパチンコ遊技機によれば、入賞口446への遊技球の入賞に基づいて賞球の払い出しを受けることができる有利状態を、普通図柄の変動時間といった時間で管理することが可能となり、従来の小当りRUSHのように中途で終了するといったことがなく、興趣の低下を抑制することができる。
[5-5.第5実施形態の変形例]
次に、第5実施形態の変形例のパチンコ遊技機について説明する。図170は、第5実施形態の変形例のパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。
第5実施形態のパチンコ遊技機では、メインCPU101は、大当り第2条件成立処理における誘導片82の開放処理として、通過ゲート49を遊技球が例えば概ね5個通過する程度の時間(例えば3000msec)だけ誘導片82を開放させる処理を行うようにしたが、第5実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、例えば20個以上の遊技球が通過ゲート49を通過できるようにしたものである。
この第5実施形態の変形例を実現するにあたり、第5実施形態のパチンコ遊技機と異なる点は、図170に示すように、遊技球を滞留させることが可能な滞留装置83が誘導片82と役連作動ゲート80との間に設けられている点、誘導片82が開放態様とされる時間が第5実施形態のパチンコ遊技機よりも長い点、および、待ち時間タイマにセットされる大当り開始インターバル時間が第5実施形態のパチンコ遊技機よりも長い点であり、その他の構成や制御は共通する。誘導片82が開放態様とされる時間は、通過ゲート49を遊技球が例えば20個以上通過できる程度の時間(例えば12000msec~15000msec)である。また、待ち時間タイマにセットされる大当り開始インターバル時間は例えば120秒である。
上記の滞留装置83は、例えばクルーンで構成されており、誘導片82が開放されて開口81から落下した遊技球の全部またはほぼ全部を受け入れるように構成されている。この滞留装置83は、遊技球が1個ずつ時間差を設けて落下する構成であることが好ましい。さらには、普通図柄の変動時間が例えば100msecであり普通電動役物460の開放時間が例えば最大5800msecであるから、滞留装置83から1個の遊技球が落下した後、例えば5900msecの時間が経過した後に次の遊技球が滞留装置83から落下する構成であることが好ましいが、これは必須ではない。
また、この第5実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、大当り第2条件を成立させるための処理の一つである誘導片82の開放処理として、例えば、通過ゲート49を遊技球が例えば概ね20個通過する程度の時間として例えば12000msec~15000msecだけ誘導片82を開放させるようにしている。ただし、誘導片82の開放処理は、所定時間経過で閉鎖させる処理に限られず、例えば、通過ゲート49を所定数(例えば20個)の遊技球が通過するまで誘導片82を開放する(すなわち、所定数の遊技球が通過すると誘導片82を閉鎖する)ようにしてもよいし、誘導片82を遊技球が通過したことを検知するスイッチを設けて所定数(例えば20個)の遊技球が誘導片82を通過するまで開放する(すなわち、所定数の遊技球が通過すると誘導片82を閉鎖する)ようにしてもよい。
また、この第5実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、役連作動ゲート80と通過ゲート49とをそれぞれ別に備えているが、これに限られず、第5実施形態のパチンコ遊技機と同様に、役連作動ゲート80の機能と通過ゲート49の機能とを兼用する一つの兼用ゲートを備えるようにしてもよい。この場合、大当り第1条件が成立すると、大当り第2条件の成立条件である兼用ゲートに、あらかじめ設定された個数(例えば20個)の遊技球が進入可能となるため、この個数分の遊技球について入賞口446への遊技球の入賞に基づく賞球の払い出しを、大当り遊技状態に制御されることを確定させた上で受けることが可能となり、興趣を高めることができる。
普通図柄の始動情報を保留できる個数は上述した通り最大4個であるが、上記の滞留装置83を誘導片82と役連作動ゲート80との間に配置することにより、保留されている普通図柄の始動情報が消化したのちに、滞留装置83から落下した遊技球が役連作動ゲート80および通過ゲート49を通過することが可能となる。このように、第5実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、大入賞口540への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数に加えて、普通電動役物460の開放処理(入賞口446への遊技球の入賞)によっても払い出される賞球を、第5実施形態のパチンコ遊技機よりもさらに多く払い出されるうることとなり、興趣を高めることが可能となる。
[6.第6実施形態]
次に、第6実施形態のパチンコ遊技機について説明する。この第6実施形態のパチンコ遊技機は、大当り遊技状態が終了したのち、特別図柄の変動表示が所定回数行われるまでは高確遊技状態(第6実施形態において、以下「ST状態」と称する)に制御され、特別抽選の結果が「大当り」となることなく特別図柄の変動表示が所定回数行われた後、低確率遊技状態に制御される所謂ST機と呼ばれる遊技機である。このような遊技機において、低確率遊技状態であるにもかかわらずST状態と類似する擬似ST状態(以下「GST状態」と称する)に制御可能とすることで、従来より知られている高確遊技状態や時短遊技状態といった遊技者に有利な遊技状態とは別の第三の有利遊技状態の実現を可能としたものである。この第6実施形態を説明するにあたり、第1実施形態と共通する構成及び制御についての記載は省略する。ただし、省略された記載は、この第6実施形態のパチンコ遊技機においても適用される。
また、第6実施形態のパチンコ遊技機の説明において、例えば、「第1実施形態では、~」、「第1実施形態のパチンコ遊技機1では、~」、「第1実施形態において、~」又は「第1実施形態のパチンコ遊技機1において、~」のように、第1実施形態のパチンコ遊技機1に限定されるような記載であったとしても、以下の第6実施形態において特に説明がない限り、第6実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第6実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。同様に、第2実施形態~第5実施形態のパチンコ遊技機の説明において、第2実施形態~第5実施形態のパチンコ遊技機に限定するような記載についても、以下の第6実施形態において特に説明がない限り、第6実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第6実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。したがって、第1実施形態~第5実施形態に示した各構成(変形例で示した各構成、拡張例で示した各構成も含む)を、第6実施形態で示した構成と部分的に置換したり組み合わせたりすることが可能である。
なお、第1実施形態~第5実施形態のパチンコ遊技機と異なる形状であったとしても、同様の機能を有する構成については、便宜上、同じ符号を付している場合がある。また、第1実施形態~第5実施形態のパチンコ遊技機と同じ形状や同じ処理であったとしても、便宜上、異なる符合やステップ番号を付している場合もある。
[6-1.遊技機の外観構成および電気的構成]
まず、図171および図172を用いて、第6実施形態のパチンコ遊技機の外観構成および電気的構成について、第3実施形態のパチンコ遊技機と異なる点を主に説明する。図171は、第6実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。図172は、第6実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
図171に示すように、遊技盤ユニット17は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20を有する。発射ハンドル32の操作量が大きい場合に遊技球が流下する遊技領域20の右側領域には、遊技球が通過可能な通過ゲート49が配置されており、通過ゲート49のさらに下流側には特別電動役物600が設けられている。
特別電動役物600は、前後方向に進退可能なシャッタ610、当該シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620(図172参照)および当該大入賞口ソレノイド620の動力をシャッタ610に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。特別電動役物600は、大入賞口540の上方に配置される。特別電動役物600は、大入賞口ソレノイド620によりシャッタ610が駆動されることによって、大入賞口540への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、大入賞口540への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態と、に移行(駆動)可能に構成される。特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74(いずれも図8参照)において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。大入賞口540への遊技球の入賞により払い出される賞球数は例えば15個である。
大入賞口540に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、普通電動役物460が設けられている。普通電動役物460は、前後方向に進退させることで第1始動口420Bを開閉させることが可能なシャッタ442、当該シャッタ442を駆動する電チューソレノイド4630(図172参照)および当該電チューソレノイド4630の動力をシャッタ442に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。
普通電動役物460は、電チューソレノイド4630によりシャッタ442が駆動されることによって、第1始動口420Bへの遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、第1始動口420Bへの遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態との間で移行(駆動)可能に構成される。普通電動役物460すなわちシャッタ442は、普通図柄表示部71において普通図柄が特定の停止表示態様(普通当りを示す停止態様)となった場合に、所定の期間及び回数だけ閉鎖状態から開放状態への移行が行われる。
なお、第1実施形態のパチンコ遊技機1と同様に液晶表示装置16の下方にも第1始動口が配置されているが、両者を区別するために、この明細書において、液晶表示装置16の下方に配置されている第1始動口を第1始動口420Aと称し、普通電動役物460のシャッタ442が作動したときに遊技球が入賞可能となる第1始動口420Bと称する。ただし、第1始動口420Aおよび第1始動口420Bのいずれに遊技球が入賞したとしても、メインCPU101は第1特別抽選を行う。
このように、第6実施形態のパチンコ遊技機では、第3実施形態のパチンコ遊技機とは異なり、第1始動口420が二つ設けられている。詳しくは、第3実施形態のパチンコ遊技機では、左打ちしたときに入賞可能な第1始動口420が液晶表示装置16の下方に一つだけ設けられているのに対し、第6実施形態のパチンコ遊技機では、左打ちしたときに入賞可能な第1始動口420Aが液晶表示装置16の下方に設けられている他に、右打ちしたときにシャッタ442が開放していれば入賞が可能(又は容易)となる第1始動口420Bが設けられている。
また、第1始動口スイッチ421Aは、遊技球の通過により第1始動口420Aへの遊技球の入賞を検出するものである。また、第1始動口スイッチ421Bは、遊技球の通過により第1始動口420Bへの遊技球の入賞を検出するものである。第1始動口420Aへの遊技球の入賞により払い出される賞球数は例えば4個であるが、第1始動口420Bへの遊技球の入賞により払い出される賞球数は例えば1個である。
第1始動口420Bに入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、小当り入賞口560が配置されている。小当り入賞口560は、小当り入賞口ソレノイド520(図172参照)の動力がシャッタ562に伝達されてシャッタ562が前後方向に進退し、小当り入賞口560を開閉させることが可能となっている。
通過ゲート49を遊技球が通過すると普通図柄の変動表示が行われ、普通抽選の結果が「普通当り」である図柄態様が表示されると、普通電動役物460が開放されることによって右打ちされた遊技球が第1始動口420Bに入賞し、小当り入賞口560への遊技球の入賞が阻害される。なお、普通図柄が変動表示される時間は例えば100msecであり、普通抽選の結果が「普通当り」となる確率は概ね1分の1であるが、これに限られない。
右打ちされた遊技球が大入賞口540および第1始動口420Bのいずれにも入賞しなかった場合には、小当り入賞口560に遊技球が入賞することもある。ただし、小当り入賞口560への遊技球の入賞により払い出される賞球数は例えば1個であるため、小当り入賞口560への遊技球の入賞によって所謂出玉の増加は期待できない。なお、小当り入賞口560は、第6実施形態のパチンコ遊技機を実現する上で必須の構成ではない。
小当り入賞口560に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、第2始動口440が配置されている。この第2始動口440は、第1始動口420Bのように遊技球の入賞の容易さが可変ではなく、遊技球の入賞の容易さが不変のポケット状に構成されている。
また、右打ちされた遊技球についての第2始動口440への入賞の容易さと、左打ちされた遊技球についての第1始動口420Aへの入賞の容易さとを比較した場合、前者の方が容易となるように構成されている。
第2始動口スイッチ441は、遊技球の通過により第2始動口440への遊技球の入賞を検出するものである。第2始動口440への入賞により払い出される賞球数は例えば1個である。右打ちされたものの、大入賞口540、第1始動口420B、小当り入賞口560および第2始動口440のいずれのも入賞しなかった遊技球は、アウト口57から機外に排出される。ただし、右打ちされて第2始動口440に至った遊技球の大半は第2始動口440に入賞するように構成されている。また、例えば普通電動役物460の右方等に、普通電動役物460付近まで流下した遊技球を極稀に機外に排出するアウト口を、アウト口57と別に設けてもよい。
[6-2.第6実施形態に係るパチンコ遊技機の基本仕様]
次に、図173~図176を用いて、第6実施形態のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、図173~図176に示される各テーブルは、メインROM102に記憶される。
[6-2-1.当り乱数判定テーブル]
図173は、第6実施形態に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。
図173に示されるとおり、第1特別抽選および第2特別抽選のいずれが行われた場合も、「大当り」、「小当り」または「ハズレ」に決定される。ただし、第1特別抽選が行われたときの小当り確率が概ね819分の1と極めて低いのに対し、第2特別抽選が行われたときの小当り確率は概ね5分の1である。メインROM102に記憶される当り乱数判定テーブルには、第1始動口420Aまたは第1始動口420Bへの入賞に基づいて実行される第1特別抽選に用いられるデータとして、STフラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口440への入賞に基づいて実行される第2特別抽選に用いられるデータとして、STフラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
第6実施形態では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数の総乱数は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数は0~65535の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。大当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する大当り判定値データの数によって定められ、小当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する小当り判定値データの数によって定められる。なお、大当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更しても良い。大当り確率および小当り確率は、図173において選択率として示される。
なお、図173には示されていないが、大当り確率および小当り確率は、低設定よりも高設定の方が高くなるように、設定値毎に異なるようにしても良い。
[6-2-2.特別図柄判定テーブル]
図174、は第6実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。
図174に示されるように、特別図柄判定テーブル(第1特別図柄、第2特別図柄)は、第1始動口420A,420Bあるいは第2始動口440に遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」及び「図柄指定コマンド」を決定するために参照されるテーブルである。例えば、第1始動口420Bに遊技球が入賞し、判定値データが「大当り判定値データ」であって図柄乱数値が「77」である場合には、当り時選択図柄コマンドが「z4」、「図柄指定コマンド」が「zA1」に決定される。
[6-2-3.大当り種類決定テーブル]
図175は、図175は第6実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。
図175に示されるように、大当り種類決定テーブルは、先述の当り時選択図柄コマンドに基づいて、大当りの種類(ラウンド数、STフラグ、GSTフラグ、電サポ回数)を決定するために参照されるテーブルである。なお、電サポ回数は、特別抽選の結果が「大当り」となったときの制御状態に応じて異なる。例えば、特別抽選の結果が「大当り」となったときの制御状態がST状態(電サポ有り)であって、当り時選択図柄コマンドが「z3」であれば、電サポ回数は70回に決定される。なお、この第6実施形態のパチンコ遊技機では、電サポフラグがONとなるのはST状態のときのみであり、GST状態において電サポフラグがONになることはない。
なお、この第6実施形態のパチンコ機の説明において、特別抽選の結果が「大当り」であるときの大当りの種類を、当り時選択図柄コマンドが「z0」であるときを「特1:3R通常」、当り時選択図柄コマンドが「z1」~「z4」であるときを「特1:3R確変」、当り時選択図柄コマンドが「z5」であるときを「特1:10R確変」、当り時選択図柄コマンドが「z7」であるときを「特2:10R通常」、当り時選択図柄コマンドが「z8」であるときを「特2:10R確変」と称する。
電サポ回数は、普電機能が促進作動する特別図柄の変動回数である。普電機能は、第1始動口420Bへの遊技球の入賞を可能(又は容易)とする機能であり、例えば、普通電動役物460の開放時間(シャッタ442が駆動されることによって第1始動口420Bへの遊技球の入賞が可能(又は容易)な開放状態となる時間)、普通電動役物460の開放回数、普通図柄の変動時間及び普通当り確率のうち少なくとも一つ以上を、第1始動口420Bへの入賞が可能(又は容易)となるように変更する制御である。したがって、普電機能が作動すると、第1始動口420Bへの遊技球の入賞を可能(又は容易)にする頻度が高められる。なお、電サポフラグがONであれば(電サポ回数が0より大きければ)、普電機能が促進作動し、電サポフラグがOFFであれば(電サポ回数が0であれば)普電機能が促進作動しない。
[6-2-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図176は、第6実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。メインCPU101は、第1始動口420A,420Bに遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口440に遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図176に示されるように、第1特別抽選の結果が大当りである場合、第1特別図柄の変動パターンは、STフラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第1始動口420A,420Bに遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。また、第1特別抽選の結果が小当りである場合およびハズレである場合には、第1特別図柄の変動パターンは、STフラグの状況(ONであるかOFFであるか)、第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数および演出選択用乱数に基づいて決定される。
また、第2特別図柄の結果が大当りである場合、第2特別図柄の変動パターンは、STフラグの状況(ONであるかOFFであるか)、GSTフラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第2始動口440に遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。第2特別抽選の結果が小当りである場合およびハズレである場合には、第2特別図柄の変動パターンは、STフラグの状況(ONであるかOFFであるか)、GSTフラグの状況(ONであるかOFFであるか)、第2始動口440に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数および演出選択用乱数に基づいて決定される。例えば、第2特別抽選の結果が小当りまたはハズレである場合において、STフラグおよびGSTフラグのいずれもがOFFである場合には、変動時間が概ね600000msecといった長時間にわたって第2特別図柄の変動表示が行われる。また、例えば、第2特別抽選の結果が小当りまたはハズレである場合において、STフラグがONである場合や、STフラグがOFFであったとしてもGSTフラグがONである場合(リーチ判定用乱数が5~99の場合)には、変動時間が1000msecといった極めて短い時間だけ第2特別図柄の変動表示が行われる超速変動に決定される。
このようにGSTフラグがONであると、STフラグがOFFであった(ST中でなかった)としても、第2特別図柄の変動パターンが超速変動に決定されうる。第2特別図柄の変動パターンは、STフラグまたはGSTフラグの状況に応じて決定されることから、特別抽選の結果が「大当り」であること(より詳しくは大当り遊技状態の終了)を契機として変更されることとなる。
なお、特別図柄の変動時間は特別図柄の変動パターンと対応しているため、メインCPU101は、特別図柄の変動時間と特別図柄の変動パターンとを同時に決定することとなる。また、特別図柄の変動パターンは、サブ200(サブCPU201)により液晶表示装置16(例えば図97参照)に表示される演出内容(例えば装飾図柄の変動パターン)とも対応している。
また、図176中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものであり、サブCPU201により表示制御回路204を介して液晶表示装置16に表示される演出画像(例えば装飾図柄の変動態様)や、サブCPU201により音声制御回路205を介してスピーカ24から出力される音声(例えば装飾図柄の変動音)の内容を示している。
なお、図176には示されていないが、設定値毎に、演出選択用乱数範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(変動時間)が異なりうるようにしてもよい。
[6-3.主制御回路による処理]
次に、第6実施形態のパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される各種の処理のうち、第1実施形態と異なる処理を中心に説明する。
なお、特別図柄制御処理は図132と同様の処理、特別図柄記憶チェック処理は図133と同様の処理、電サポカウンタ減算処理は図135と同様の処理、小当り終了インターバル処理は図137と同様の処理であるため、ここでは説明を省略する。
[6-3-1.特別図柄表示時間管理処理]
図177は、第6実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄表示時間管理処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS70141)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS70141におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS70141におけるYES)、メインCPU101は、ステップS70142の処理に移る。
ステップS70142において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS70142におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS70142におけるYES)、メインCPU101は、ステップS70143の処理に移る。
ステップS70143において、メインCPU101は、特別抽選の結果が「大当り」であるか否かを判別する。特別抽選の結果が「大当り」であると判別した場合(ステップS70143におけるYES)、メインCPU101は、ステップS70144の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「大当り」でないと判別した場合(ステップS70143におけるNO)、メインCPU101は、ステップS70150の処理に移る。
ステップS70144において、メインCPU101は、各フラグおよび各カウンタ値の初期化処理を行う。具体的には、メインCPU101は、電サポカウンタ、STフラグおよびGSTフラグをクリアする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS70145の処理に移る。
ステップS70145において、メインCPU101は、大当りを示す大当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS70146の処理に移る。
ステップS70146において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す値(「06」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS70147)。
次に、メインCPU101は、特別図柄に対応する大当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS70148)。これにより、サブ制御回路200には、大当り開始コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大当り種類決定テーブル(図175参照)を参照し、特別図柄(当り時選択図柄コマンド)に対応するラウンド数上限値(大入賞口開放回数上限値)をメインRAM103にセットし、ラウンド数表示LEDパターンフラグをセットする(ステップS70149)。なお、ラウンド数表示LEDパターンフラグは、残りラウンド数を所定パターンで表示するか否かを示すフラグである。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS70150において、メインCPU101は、STフラグ・GSTフラグ処理を行い、ステップS70151に移る。STフラグ・GSTフラグ処理については、図178を参照して後述する。
ステップS70151において、メインCPU101は、電サポカウンタ減算処理を行う。この電サポカウンタ減算処理は、上述した通り図135と同じ処理であるため説明を省略する。
次に、メインCPU101は、特別抽選の結果が「小当り」であるか否かを判別する(ステップS70152)。特別抽選の結果が「小当り」であると判別した場合(ステップS70152におけるYES)、メインCPU101は、ステップS70153の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「小当り」でないと判別した場合(ステップS70152におけるNO)、メインCPU101は、ステップS70157の処理に移る。
ステップS70153において、メインCPU101は、小当りを示す小当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS70154の処理に移る。
ステップS70154において、メインCPU101は、制御状態フラグに小当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、小当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS70155)。
次に、メインCPU101は、小当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS70156)。これにより、サブ制御回路200には、小当り開始コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、ステップS70157において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
[6-3-2.STフラグ・GSTフラグ処理]
図178は、第6実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101によるST・GSTフラグ処理の一例を示すフローチャートである。ST・GSTフラグ処理は、後述する大当り終了インターバル処理においてセットされたゲームカウンタを、特別図柄の変動表示が実行される毎に減算し、ゲームカウンタの値が0になったときに、STフラグまたはGSTフラグをOFFにセットする処理である。このST・GSTフラグ処理は、特別図柄表示時間管理処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。
なお、ゲームカウンタは、大当り遊技状態が終了した後、ST状態またはGST状態に制御される回数(特別図柄の変動表示が行われる回数)である。
ステップS701501において、メインCPU101は、ゲームカウンタの値が0より大きいか否かを判別する。ゲームカウンタは、セットされたゲームカウンタの値が0になるまで計数する減算カウンタである。なお、ゲームカウンタは、大当り遊技状態が終了する際にセットされ、セットされる回数は、第6実施形態のパチンコ遊技機では例えば300回である。
ゲームカウンタの値が0より大きい場合(ステップS701501におけるYES)、メインCPU101は、ゲームカウンタの値を1減算する処理(ステップS701502)を行い、ステップS701503の処理に移る。一方、ゲームカウンタの値が0である場合(ステップS701501におけるNO)、メインCPU101は、STフラグ・GSTフラグ処理を終了する。
ステップS701503において、メインCPU101は、ゲームカウンタが0であるか否かを判別する。ゲームカウンタが0であれば(ステップS701503におけるYES)、メインCPU101は、ステップS701504に移る。一方、ゲームカウンタが0でなければ(ステップS701503におけるNO)、メインCPU101は、STフラグ・GSTフラグ処理を終了する。
ステップS701504において、メインCPU101は、STフラグおよびGSTフラグをクリアする。ただし、STフラグおよびGSTフラグのいずれもがONとなることがないため、STフラグおよびGSTフラグの両方をクリアするのではなく、STフラグおよびGSTフラグのうちONにセットされているフラグのみをクリアするようにしてもよい。この処理を終了すると、メインCPU101は、STフラグ・GSTフラグ処理を終了する。
[6-3-3.大当り終了インターバル処理]
図179は、第6実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。大当り終了インターバル処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であるか否かを判別する(ステップS70221)。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)でないと判別した場合(ステップS70221におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であると判別した場合(ステップS70221におけるYES)、メインCPU101は、ステップS70222の処理に移る。
ステップS70222において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた大当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS70222におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS70222におけるYES)、メインCPU101は、ステップS70223の処理に移る。
ステップS70223において、メインCPU101は、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする。大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグは、大当り時のラウンド数をLEDの発光パターンによって表示するか否かを示す管理フラグとして用いられる。
次に、メインCPU101は、ラウンド数振り分けフラグをクリアする(ステップS70224)。このラウンド数振り分けフラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、1ラウンド中にあっても予め決められた回数だけ大入賞口540を周期的に開閉させるか否かを示すためのフラグである。1ラウンド中でも大入賞口540を周期的に開閉させる場合は、ラウンド数振り分けフラグが「1」となる。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄大当り終了表示コマンドを送信する。
次に、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う(ステップS70225)。
次に、メインCPU101は、ステップS70226において、大当りフラグをクリアする処理、すなわち、メインRAM34の所定領域にON設定されている大当りフラグをOFFに設定する処理を行い、ステップS70227に移る。
ステップS70227において、メインCPU101は、STフラグがONにセットされるST大当り(当り時選択図柄コマンド「z1」~「z5」および「z8」)であったか否かを判別する。ST大当りであったと判別した場合(ステップS70227におけるYES)、メインCPU101は、ステップS70228に移る。一方、ST大当りでなかったと判別した場合(ステップS70227におけるNO)、メインCPU101は、ステップS70229に移る。
ステップS70228において、メインCPU101は、STフラグをONにセットする処理を行う。STフラグがONにセットされると、STフラグがOFFのときと比べて、特別抽選が行われたときの「大当り」の確率が高められる。この第6実施形態では、図173に示されるように、STフラグがOFFのときの「大当り」の確率は概ね218分の1であるのに対し、STフラグがONのときの「大当り」の確率は概ね145分の1となっている。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS70231に移る。なお、STフラグがONにセットされているとき、第2特別図柄の変動パターンは、変動時間が例えば1000msecと極めて短い超速変動に決定される(図176参照)。
ステップS70229において、メインCPU101は、第2特別図柄での大当り(第2特別抽選の結果が大当り)であったか否かを判別する。第2特別図柄での大当りであった場合(ステップS70229におけるYES)、メインCPU101は、ステップS70230の処理に移る。一方、第2特別図柄での大当りでなかった場合、すなわち第1特別図柄で大当りであった場合には、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。
ステップS70230において、メインCPU101は、GSTフラグをONにセットする処理を行う。GSTフラグがONにセットされると、STフラグがONにセットされたときのように特別抽選が行われたときの「大当り」の確率が高められるわけではないが(「大当り」の確率は概ね218分の1)、第2特別図柄の変動パターンが、リーチ判定用乱数が0~4の範囲内でなければ、STフラグがONにセットされているときと同様に、変動時間が例えば1000msecと極めて短い超速変動に決定される(図176参照)。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS70231に移る。
ステップS70231において、メインCPU101は、ゲームカウンタセット処理を行う。この処理でセットされるゲームカウンタの値は、上述した通り例えば300回である。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS70232に移る。なお、この処理では、STフラグがONにセットされるときとGSTフラグがONにセットされるときとで、セットされるゲームカウンタの値は同じである。すなわち、ST状態に制御される回数とGST状態に制御される回数とが同じである。
ステップS70232において、メインCPU101は、電サポ回数セット処理を行う。ここでセットされる電サポ回数は、大当り種類決定テーブル(図175参照)を参照して決定された回数である。この処理を終了すると、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。
[6-4.遊技の流れ]
次に、図180を参照し、上述した各テーブルを用いて上記の各制御処理が実行されたときの遊技の流れについて説明する。図180は、第6実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技の流れを説明するための図である。なお、図180に示される通常状態、第1状態、第2状態および第3状態は、遊技の流れを説明するために、便宜上、外観で把握できる状態として定義したものである。
通常状態は、内部的には、メインCPU101のよる制御として、普電機能が促進作動しておらず、STフラグおよびGSTフラグのいずれもがOFFの通常遊技状態である。また、サブCPU201は、通常状態では、通常遊技状態であることを把握できる通常演出が行われる通常演出状態に制御する。
第1状態は、通常状態において、第1特別抽選の結果が「大当り」であって、当り時選択図柄コマンドが「z1」~「z4」のいずれかに決定された(大当りの種類が「3R確変」に決定された)ときの大当り遊技状態が終了した後の状態である。第1状態では、STフラグがONであるとともに、普電機能が促進作動する点において、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態である。
第2状態は、第1状態において、セットされた電サポ回数が消化されてからSTフラグがOFFになるまでの状態である。第2状態は、STフラグがONである点は第1状態と同様であるが、普電機能が促進作動せず、主として第2特別図柄の超速変動により遊技が進行する点で、第1状態よりも遊技者にとって有利な状態である。
第3状態は、第2状態において、第2特別抽選の結果が「大当り」であったときに、大当り遊技状態が終了した後の状態である。第3状態は、STフラグがONの場合とOFFの場合とがあるものの、主として第2特別図柄の超速変動により遊技が進行する点で、第2状態と同様である。ただし、第3状態は、最大で300ゲームにわたって滞在する点で、第1状態において電サポ回数が消化された後に移行する第2状態よりは有利である。
STフラグおよびGSTフラグのいずれもがOFF且つ普電機能が促進作動しない通常遊技状態では、第2特別図柄の変動パターンは、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかに決定される(図176参照)。一方、第1特別図柄の変動パターンは、長変動A~Cよりも変動時間が短い通常変動Aや通常変動B等に決定される。そのため、通常遊技状態では、一般的な遊技者は左打ちで遊技を行う。左打ちで遊技が行われると、遊技領域20に向けて発射された遊技球は、第1始動口420Bや第2始動口440ではなく、第1始動口420Aに入賞しうる。
なお、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行った場合には、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかで第2特別図柄の変動表示が行われるため小当り入賞口560が開放される頻度が低いだけでなく、右打ちされた遊技球が第1始動口420Bや第2始動口440に入賞したとしても払い出される賞球は1個である。一方、第1始動口420Aに遊技球が入賞したときは、第1始動口420Bや第2始動口440に遊技球が入賞したときよりも多くの賞球(例えば4個)が払い出される。また、第1始動口420Aに遊技球が入賞したときの第1特別図柄の変動時間は概ね10000msecである。そのため、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はない。
通常遊技状態において、特別抽選の結果が「大当り」となる確率は概ね218分の1である。左打ちで遊技が行われて第1特別抽選の結果が「大当り」であると、例えば、50%の確率で「特1:3R通常」の大当りに決定され、49%の確率で「特1:3R確変」の大当りに決定され、1%の確率で「特1:10R確変」の大当りに決定される。
通常遊技状態において「特1:3R通常」の大当りに決定された場合、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了した後、通常遊技状態に制御する。そのため、再び第1特別抽選の結果が「大当り」となることを期待して遊技が行われる。通常遊技状態では、サブCPU201は、通常遊技状態であることを把握できる通常演出が行われる通常演出状態に制御する。
通常遊技状態において「特1:3R確変」の大当りに決定された場合には、大当り遊技状態が終了した後、第1状態に移行し、通常遊技状態において「特1:10R確変」の大当りに決定された場合には、大当り遊技状態が終了した後、第3状態に移行する。
第1状態に移行すると、メインCPU101は、ST状態に制御するとともに普電機能を促進作動させる。すなわち、第1状態は、大当り確率が145分の1の電サポ有りの状態である。第1状態においてセットされる電サポ御回数は、大当り種類決定テーブル(図175参照)に示される通りである。また、第1状態に移行すると、サブCPU201はチャンスゾーン演出状態に制御する。このチャンスゾーン演出状態は、現在の遊技状態が通常遊技状態よりも有利な状態であることを示す演出状態である。
第1状態では、普電機能が促進作動し、通常遊技状態と比べて第1始動口420Bへの遊技球の入賞が容易となるため、右打ちで遊技が行われる。この第1状態では、右打ちされた遊技球の殆どが第1始動口420Bに入賞し、第2始動口440への遊技球の入賞が阻害される。そのため、第1状態では、主として第1特別図柄の通常変動A,Bにより遊技が進行する。
第1状態ではSTフラグがONであるから、特別抽選の結果が「大当り」となる確率は概ね145分の1である。
また、第1状態において、第1特別抽選の結果が「大当り」であると、例えば、50%の確率で「特1:3R通常」の大当りに決定され、49%の確率で「特1:3R確変」の大当りに決定され、1%の確率で「特1:10R確変」の大当りに決定される。
第1状態において「特1:3R通常」の大当りに決定された場合、大当り遊技状態が終了した後、メインCPU101は通常遊技状態に制御する。そのため、再び第1特別抽選の結果が「大当り」となることを期待して左打ちで遊技が行われる。
また、第1状態において「特1:3R確変」の大当りに決定された場合には、大当り遊技状態が終了した後も第1状態となる。すなわち、メインCPU101は、ST状態に制御するとともに普電機能を促進作動させ、サブCPU201は、チャンスゾーン演出状態に制御する。第1状態において「特1:10R確変」の大当りに決定された場合には、大当り遊技状態が終了した後、第3状態に移行する。
第1状態において、セットされた電サポ回数(30回、50回、70回または100回)が消化されて普電機能の促進作動が終了すると、第2状態に移行する。この第1状態において、セットされた電サポ回数が消化される確率はセットされる電サポ回数に応じて異なるが、合成確率は概ね56%である。
第2状態に移行すると、メインCPU101は、電サポフラグをOFFにセットし、普電機能の促進作動を終了する。STフラグはONのままである。すなわち第2状態は、大当り確率が概ね145分の1のST状態(電サポなし)である。この第2状態において、サブCPU201は特定ゾーン演出状態に制御する。この特定ゾーン演出状態は、現在の遊技状態が通常遊技状態および第1状態よりも有利な状態であることを示す演出状態である。
第2状態では、普電機能が促進作動しないため、右打ちされた遊技球の大半が第2始動口440に入賞し、第2特別図柄は、主として、変動時間が例えば1000msecと極めて短時間の超速変動が行われる。
第2状態において、特別抽選の結果が「大当り」になることなくセットされたゲームカウンタが消化されると、第2状態を終了し、メインCPU101は通常遊技状態に制御するとともに、サブCPU201は通常演出状態に制御する。
また、第2状態において、第2特別抽選の結果が「大当り」であると、例えば、50%の確率で「特2:10R通常」の大当りに決定され、50%の確率で「特2:10R確変」の大当りに決定される。
第2状態において第2特別抽選の結果が「大当り」であると、大当りの種類が「特2:10R通常」および「特2:10R確変」のいずれに決定されたとしても、大当り遊技状態が終了した後、第3状態に移行する。
第3状態に移行すると、メインCPU101は、第2状態において当選した大当りの種類が「特2:10R通常」であったときには大当り確率が概ね218分の1のGST状態(電サポなし)に制御し、第2状態において当選した大当りの種類が「特2:10R確変」であったときには大当り確率が概ね145分の1のST状態(電サポなし)に制御する。また、サブCPU201は、上記の大当りの種類が「特2:10R通常」および「特2:10R確変」のいずれであったとしても、特別ゾーン演出状態に制御する。この特別ゾーン演出状態は、現在の遊技状態が通常遊技状態および第1状態よりも有利な状態であることを示す演出状態である。
第3状態では、ST状態(電サポなし)およびGST状態(電サポなし)のいずれあっても普電機能が促進作動しないため、右打ちされた遊技球の大半が第2始動口440に入賞し、第2特別図柄の変動表示は、主として、変動時間が例えば1000msecと極めて短時間の超速変動で行われる。
第3状態において、特別抽選の結果が「大当り」になることなくセットされたゲームカウンタが消化されると、第3状態を終了し、メインCPU101は通常遊技状態に制御するとともに、サブCPU201は通常演出状態に制御する。
また、第3状態において、第2特別抽選の結果が「大当り」であると、例えば、50%の確率で「特2:10R通常」の大当りに決定され、50%の確率で「特2:10R確変」の大当りに決定される。
第3状態において第2特別抽選の結果が「大当り」であると、大当りの種類が「特2:10R通常」および「特2:10R確変」のいずれに決定されたとしても、大当り遊技状態が終了した後、再び第3状態となる。ただし、上記の大当りの種類が「特2:10R通常」であったときには、メインCPU101はGST状態(電サポなし)に制御し、上記の大当りの種類が「特2:10R確変」であったときには、メインCPU101はST状態(電サポなし)に制御する。
なお、この第6実施形態のパチンコ遊技機では、メインCPU101によりST状態(電サポなし)に制御される第3状態において、第3状態が継続する確率(セットされたゲームカウンタ(例えば300ゲーム)が消化される前に第2特別抽選の結果が「大当り」となる確率)は概ね87%である。また、メインCPU101によりGST状態(電サポなし)に制御される第3状態において、第3状態が継続する確率(セットされたゲームカウンタ(例えば300ゲーム)が消化される前に第2特別抽選の結果が「大当り」となる確率)は概ね75%である。
このように、第6実施形態のパチンコ遊技機によれば、ST状態と類似するGST状態に制御可能とすることで、第3状態を、従来より知られている高確遊技状態や時短遊技状態といった遊技者に有利な遊技状態とは別の第三の有利遊技状態として位置付けることができる。
さらに、メインCPU101による制御がST状態およびGST状態のいずれであっても、サブCPU201により共通の演出状態(特別ゾーン演出状態)に制御されるため、GST状態も遊技者に有利な状態であると遊技者に意識付けることが可能となる。また、第3状態における第2特別抽選の結果が「大当り」であるとき、「特2:10R確変」に決定される確率がそれほど高くなくとも(この第6実施形態では50%)、第3状態では「特2:10R通常」に決定される確率と合算した確率(例えば100%の確率)で第3状態が継続するといった、これまでにない新たなゲーム性を提供することができ、興趣を高めることが可能となる。
なお、上記の「サブCPU201により共通の演出状態(特別ゾーン演出状態)に制御される」とは、、ST状態においてサブCPU201により行われる演出と、GST状態においてサブCPU201により行われる演出とが全く同一であることに限定されず、外観上把握できない程度に似た演出も含む趣旨である。さらには、例えばGST状態に制御されているときに行われず、ST状態に制御されているときに行われる特定演出を用意して、サブCPU201は、ST状態において所定の条件が成立したときに上記特定演出を実行するようにすることで、ST状態であることを示唆するようにしてもよい。
ところで、第6実施形態のパチンコ遊技機では、右打ちされて第2始動口440に至った遊技球の大半は第2始動口440に入賞するように構成されているものの、小当り入賞口560に遊技球が入賞したとしても払い出される賞球は1個であるため、第2状態および第3状態のいずれであったとしても、小当り入賞口560への遊技球の入賞によって所謂出玉の増加を期待できないように構成されている。
また、上述した第6実施形態のパチンコ遊技機では、特別抽選の結果が「大当り」であったことを契機(より詳しくは大当り遊技状態の終了を契機)に第2特別図柄の変動パターンを変更するようにしたが、これに限られない。
例えば、メインCPU101は、例えば大当り遊技状態が終了した後の遊技数(特別図柄の変動回数)をカウントするカウント手段を有し、このカウント手段によりカウントされた遊技数に基づいて第2特別図柄の変動パターンを決定してもよい。例えば、大当り遊技状態が終了したのちの遊技数が規定回数(例えば1000回)にいたるまでは主として長変動A,Bに決定し、該遊技数が上記の規定回数動にいたったことに基づいて主として超速変動に決定するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって興趣が低下しうる通常状態が長期間にわたって継続してしまうことを抑制できる。とくに、従来より知られている高確遊技状態や時短遊技状態は、大当り遊技状態が終了した後でなければ制御されることがなかったが、GST状態は、大当り遊技状態が終了した後でなくとも制御することが可能である。
また、メインCPU101は、上記のカウント手段によりカウントされた遊技数に基づいて第2特別図柄の変動パターンを次のように決定してもよい。例えば、大当り遊技状態が終了したのちの遊技数が「0~99」では主として超速変動に決定し、該遊技数が「100~299」では主として長変動A,Bに決定し、該遊技数が「300~399」では主として超速変動に決定する等のように、大当り遊技状態が終了したのちの遊技数に応じて第2特別図柄の変動パターンを変更してもよい。これにより、第2特別図柄の変動パターンが超速変動に決定される遊技範囲においては、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、例えば、第2特別図柄の変動パターンが主として長変動A,Bに決定される状態(例えば通常遊技状態)において、特別抽選の結果が小当りであることに基づいて第2特別図柄の変動パターンが主として超速変動に決定されるようにしてもよいし、小当りの種類を複数設けて特別抽選の結果が特定の小当りであることに基づいて第2特別図柄の変動パターンが主として超速変動に決定されるようにしてもよい。これにより、、通常状態において、必ずしも「大当り」であることを示す図柄組合せが導出されなくとも第2有利状態に制御されうるため、興趣を高めることが可能となる。
また、第6実施形態のパチンコ遊技機では、小当り入賞口560への遊技球の入賞によって所謂出玉の増加を期待できない仕様となっているが、小当り入賞口560への遊技球の入賞に基づく出玉の増加を期待できないようにする手法は上記に限られず、例えば、小当り入賞口560が開放されていたとしても小当り入賞口560への遊技球の入賞を不可能(又は困難)に構成する等、様々な手法を採用することができる。このように構成することで、第2始動口440のように遊技球の入賞の容易さが不変のポケット状に構成されていたとしても、第2始動口440への遊技球に基づいて払い出される賞球を1個とすることが可能となる。
なお、第6実施形態のパチンコ遊技機では、第2特別図柄の変動パターンが主として超速変動に決定される第2状態や第3状態において、小当り入賞口560への遊技球の入賞によって出玉の増加を期待できない仕様となっているが、これは必須ではない。例えば、小当り入賞口560への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球を例えば10個にする等によって、第2特別図柄の変動パターンが主として超速変動に決定される状態において、例えば単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超えるようにする等、出玉が増加するように構成してもよい。またこの場合、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値を、ST状態では1を超えるようにし、GST状態では通常遊技状態よりは高いものの1を超えないようにすることで、同じ有利状態(第2状態、第3状態)であってもそのなかで有利度合いに優劣を設けることができ、メリハリのある遊技性を提供することが可能となる。
[6-5.第6実施形態の変形例]
次に、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機について説明する。第6実施形態のパチンコ遊技機では、第6実施形態のパチンコ遊技機と異なる手法により、低確率遊技状態であるにもかかわらずST状態と類似する擬似ST状態(以下「GST状態」と称する)に制御可能とすることで、従来より知られている高確遊技状態や時短遊技状態といった遊技者に有利な遊技状態とは別の第三の有利遊技状態の実現を可能としたものである。
なお、この第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第6実施形態と共通または類似する点が多いため、以下において、第6実施形態と共通する構成及び制御についての記載は省略する。ただし、省略された記載は、この第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機においても適用される。
第6実施形態のパチンコ遊技機の説明において用いた図面のうち、図176~図179については、この第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機においても用いるものとする。ただし、図177および図179については、第6実施形態のパチンコ遊技機と処理が異なる箇所が存在するため、これについては後述する。
また、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では特別抽選の結果に「小当り」が含まれていないため、メインCPU101により実行される特別図柄制御処理は図34と同様の処理である。したがって、各処理においてセットされる制御状態フラグは、図34に示される制御状態フラグと整合される(例えば、ステップS70146においてセットされる制御状態フラグは「06」ではなく「03」となる)。
第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機の説明に用いる以下の図181~図186は、第6実施形態のパチンコ遊技機の説明に用いた図面を改変した図である。以下、第6実施形態の変形例について説明する。
[6-5-1.遊技機の外観構成および電気的構成]
まず、図181および図182を用いて、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機の外観構成および電気的構成について、第6実施形態のパチンコ遊技機と異なる点を主に説明する。図181は、第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。図182は、第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
なお、この第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、第6実施形態のパチンコ遊技機とは異なり、大入賞口540の内部に確変アタッカーが設けられている。この確変アタッカーについては後述する。
また、第6実施形態のパチンコ遊技機では、左打ちしたときに入賞可能な第1始動口420Aおよび右打ちしたときにシャッタ442が開放していれば入賞が可能(又は容易)となる第1始動口420Bが設けられているが、この第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、左打ちしたときに入賞可能な第1始動口420が液晶表示装置16の下方に一つだけ設けられている。
図181に示すように、遊技盤ユニット17は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20を有する。発射ハンドル32の操作量が大きい場合に遊技球が流下する遊技領域20の右側領域には、遊技球が通過可能な通過ゲート49が配置されており、通過ゲート49のさらに下流側には特別電動役物600が設けられている。
特別電動役物600は、第6実施形態と同様の構成であり、特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74(いずれも図8参照)において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。大入賞口540への遊技球の入賞により払い出される賞球数は例えば15個である。
なお、図示はされていないが、第6実施形態のパチンコ遊技機とは異なり、大入賞口540の内部に確変アタッカーが設けられている。この確変アタッカーは、常には遊技球の進入が不可能であり、大当り遊技状態に制御されたときに、特定のタイミング(例えば、特定のラウンド遊技(例えば1R))において進入可能となるように構成されている。確変アタッカースイッチ551(図182参照)は、確変アタッカーへの遊技球の進入を検出するものである。大当り遊技状態に制御されているときに確変アタッカーへの遊技球の進入が検出されると、メインCPU101は、当該大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を高確率遊技状態(STフラグONの状態)に制御し、確変アタッカーへの遊技球の進入が検出されることなく大当り遊技状態が終了したときには当該大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を低確率遊技状態(STフラグOFFの状態)に制御する。
大入賞口540に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、普通電動役物460が設けられている。この普通電動役物460は、第6実施形態と同様の構成であるが、第6実施形態では開放状態になると第1始動口420Bへの遊技球の入賞が可能(又は容易)となっていたのに対し、この第6実施形態の変形例では開放状態になると第2始動口440への遊技球の入賞が可能(又は容易)となる。
普通電動役物460は、電チューソレノイド4630によりシャッタ442が駆動されると、上述した通り、第2始動口440への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、第2始動口440への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態との間で移行(駆動)可能に構成される。普通電動役物460すなわちシャッタ442は、普通図柄表示部71において普通図柄が特定の停止表示態様(普通当りを示す停止態様)となった場合に、所定の期間及び回数だけ行われる。
右打ちされたものの、大入賞口540および第2始動口440のいずれにも入賞しなかった遊技球は、アウト口57から機外に排出される。ただし、例えば特別電動役物600の右方等に、特別電動役物600付近まで流下した遊技球を極稀に機外に排出するアウト口を、アウト口57と別に設けてもよい。
なお、図181では、小当り入賞口560を設ける必要がないため、小当り入賞口560を図示していない。
通過ゲート49を遊技球が通過すると普通図柄の変動表示が行われ、普通抽選の結果が「普通当り」である図柄態様が表示されると、普通電動役物460が開放されることによって右打ちされた遊技球が第2始動口440に入賞する。第2始動口440への遊技球の入賞によって払い出される賞球数は例えば1個である。なお、普通図柄が変動表示される時間は例えば100msecであり、普通抽選の結果が「普通当り」となる確率は概ね1分の1であるが、これに限られない。
[6-5-2.第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機の基本仕様]
次に、図183~図185を用いて、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、図183~図185に示される各テーブルは、メインROM102に記憶される。
[6-5-2-1.当り乱数判定テーブル]
図183は、第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。
図183に示されるとおり、第1特別抽選および第2特別抽選のいずれが行われた場合も、「大当り」または「ハズレ」に決定される。メインROM102に記憶される当り乱数判定テーブルには、第1始動口420への入賞に基づいて実行される第1特別抽選に用いられるデータとして、STフラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口440への入賞に基づいて実行される第2特別抽選に用いられるデータとして、STフラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
第6実施形態の変形例では、第6実施形態と同様に、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数の総乱数は65536であるが、当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更しても良い。大当り確率および小当り確率は、図183において選択率として示される。
なお、図183には示されていないが、大当り確率および小当り確率は、低設定よりも高設定の方が高くなるように、設定値毎に異なるようにしても良い。
[6-5-2-2.特別図柄判定テーブル]
図184は第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。
図184に示されるように、特別図柄判定テーブル(第1特別図柄、第2特別図柄)は、第1始動口420あるいは第2始動口440に遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」及び「図柄指定コマンド」を決定するために参照されるテーブルである。例えば、第2始動口440に遊技球が入賞し、判定値データが「大当り判定値データ」であって図柄乱数値が「77」である場合には、当り時選択図柄コマンドが「z5」、「図柄指定コマンド」が「zA5」に決定される。
[6-5-2-3.大当り種類決定テーブル]
図185は、第6実施形態の変形例に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。
図185に示されるように、大当り種類決定テーブルは、先述の当り時選択図柄コマンドに基づいて、大当りの種類(ラウンド数、確変アタッカーへの遊技球の進入が困難であるか容易であるか、GSTフラグ、電サポ回数)を決定するために参照されるテーブルである。例えば、特別抽選の結果が「大当り」となったときの制御状態がGST状態(電サポ100回)であって、当り時選択図柄コマンドが「z3」であれば、ラウンド数「3」、確変アタッカーへの進入困難、GSTフラグON、電サポ回数「0」に決定される。
なお、確変アタッカーへの遊技球の進入が困難である場合(当り時選択図柄コマンドが「z0」、「z2」および「z3」のうちいずれかに決定された場合)と、確変アタッカーへの遊技球の進入が容易である場合(当り時選択図柄コマンドが「z1」、「z4」および「z5」のうちいずれかに決定された場合)とで、大当り遊技状態に制御されたときに、確変アタッカーへの遊技球の進入が可能となる特定のラウンド遊技(例えば1R)の開放態様が異なる。例えば、大入賞口540への遊技球の入賞が可能となる時間を、前者の場合には例えば最大で1800msecとし、後者の場合には最大で30000msecとすることで、確変アタッカーへの遊技球の進入の困難性(容易性)を変えることができる。したがって、前者の場合であっても確変アタッカーに遊技球が進入するとSTフラグがONにセットされ、後者の場合であっても確変アタッカーに遊技球が進入しなければSTフラグがONにセットされない。なお、確変アタッカーへの遊技球の進入の困難性(容易性)を変える上記の手法は一例であって、これに限られない。
この第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、ST状態またはGST状態では電サポフラグがONとなり、ST状態やGST状態において電サポフラグがOFFになることはない。ただし、この第6実施形態の変形例では、電サポフラグがONであるときの普通電動役物460の開放時間が例えば6000msec、電サポフラグがOFFであるときの普通電動役物460の開放時間が例えば5900msecであり、電サポフラグがONであるときとOFFであるときとで普電機能の作動頻度が実質的に大きく変わる点はない。
なお、この第6実施形態の変形例パチンコ機の説明において、特別抽選の結果が「大当り」であるときの大当りの種類を、当り時選択図柄コマンドが「z0」であるときを「特1:3R通常」、当り時選択図柄コマンドが「z1」であるときを「特1:10確変」、当り時選択図柄コマンドが「z2」であるときを「特2:10R通常」、当り時選択図柄コマンドが「z3」であるときを「特2:5R通常」、当り時選択図柄コマンドが「z4」であるときを「特2:10R確変」、当り時選択図柄コマンドが「z5」であるときを「特2:5R確変」と称する。
電サポ回数は、第6実施形態のパチンコ遊技機と同様に、特別抽選の結果が「大当り」となったときの制御状態に応じて異なる。大当り種類決定テーブル(図185参照)の電サポ回数の欄に制御状態として示される「GST状態(電サポ100回)」は、大当り遊技状態が終了したときにセットされた100回の電サポを消化中のGST状態であることを示し、「GST状態(電サポ300回)」は、大当り遊技状態が終了したときにセットされた300回の電サポを消化中のGST状態であることを示している。なお、この第6実施形態の変形例では、ST状態に制御されるときは電サポが例えば300回にセットされる。
なお、この第6実施形態の変形例のパチンコ機の説明において、特別抽選の結果が「大当り」であるときの大当りの種類を、当り時選択図柄コマンドが「z0」であるときを「特1:3R通常」、当り時選択図柄コマンドが「z1」であるときを「特1:10R確変」、当り時選択図柄コマンドが「z2」であるときを「特2:5R通常」、当り時選択図柄コマンドが「z3」であるときを「特2:10R通常」、当り時選択図柄コマンドが「z4」であるときを「特2:5R確変」、当り時選択図柄コマンドが「z5」であるときを「特2:10R確変」と称する。
また、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、第6実施形態のパチンコ遊技機と同様に、第2特別図柄の変動パターンは、STフラグおよびGSTフラグのいずれもがOFFにセットされているときは長変動A~Cに決定されるが、STフラグがONにセットされているときおよびGSTフラグがONにセットされているときは主として超速変動に決定される(図176参照)。
[6-5-3.その他]
上述したとおり、メインCPU101により実行される特別図柄表示時間管理処理(図177参照)、および大当り終了インターバル処理(図179参照)については、第6実施形態のパチンコ遊技機と処理が異なる箇所が存在する。以下において、上記の異なる処理について説明する。
先ず、特別図柄表示時間管理処理(図177参照)を参照して、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機において異なる点を説明する。第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、上述した通り、特別抽選の結果に「小当り」が含まれていない(図183参照)。そのため、図177のステップS70152~ステップS70156の処理は、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では実行されず、ステップS70151の処理を終了すると、メインCPU101はステップS70157の処理を実行する。なお、セットされる制御状態フラグは整合を図る必要がある(例えば、ステップS70157においてセットされる制御状態フラグは、特別図柄ゲーム終了処理を示す値として、「11」ではなく「08」(例えば図34参照)がセットされる)。
次に、大当り終了インターバル処理(図179参照)を参照して、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機において異なる2点を説明する。
第1点目は、第6実施形態のパチンコ遊技機において、メインCPU101は、ステップS70227において、STフラグがONにセットされるST大当りであったか否かを判別しているが、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、これに代えて、大当り遊技状態において確変アタッカーへの遊技球の進入が検出されたか否かを判別している(この処理のステップ番号をステップS702271とする)。そして、確変アタッカーへの遊技球の進入が検出されたと判別した場合(ステップS702271におけるYES)、メインCPU101は、ステップS70228に移る。一方、確変アタッカーへの遊技球の進入が検出されなかったと判別した場合(ステップS702271におけるNO)、メインCPU101は、ステップS70229に移る。
第2点目は、第6実施形態のパチンコ遊技機では、ステップS70231において、STフラグがONにセットされるときおよびGSTフラグがONにセットされるときのいずれにおいても、セットされるゲームカウンタの値は例えば300回で同じである。これに対し、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、特別抽選の結果が「大当り」であってその大当りが、「特1:3R通常」であるときと、「特1:10R確変」、「特2:10R通常」、「特2:5R通常」、「特2:10R確変」または「特2:5R確変」であるときとで異なる。前者の場合はセットされるゲームカウンタの値は例えば100回であり、後者の場合はセットされるゲームカウンタの値は例えば300回である。
[6-5-4.遊技の流れ]
次に、図186を参照し、上述した各テーブルを用いて上記の各制御処理が実行されたときの遊技の流れについて説明する。図186は、第6実施形態の変形例に係るパチンコにおける遊技の流れを説明するための図である。なお、図186に示される通常状態、第1状態および第2状態は、遊技の流れを説明するために、便宜上、外観で把握できる状態として定義したものである。
通常状態は、内部的には、メインCPU101のよる制御として、普電機能が促進作動しておらず、STフラグおよびGSTフラグのいずれもがOFFの通常遊技状態である。また、サブCPU201は、通常状態では、通常遊技状態であることを把握できる通常演出が行われる通常演出状態に制御する。
第1状態は、通常状態において、第1特別抽選の結果が「大当り」であってその大当りの種類が「特1:3R通常」に決定されたときの大当り遊技状態が終了した後の状態である。第1状態では、GSTフラグがONであるため、第2特別図柄は、変動時間が例えば1000msecと極めて短時間の超速変動が主として行われる点において、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な状態である。
第2状態は、通常状態において第1特別抽選の結果が「大当り」であってその大当りの種類が「特1:10確変」に決定されたとき、および、第1状態において第2特別抽選の結果が「大当り」であるとき(大当りの種類は問わず)に、大当り遊技状態が終了した後の状態である。第2状態は、STフラグがONにセットされうる(第1状態ではGSTフラグがONにセットされてSTフラグがONにセットされない)点、および、特別図柄が300回変動表示されるまで普電機能が促進作動しうる(第1状態では特別図柄が100回変動表示されるまでしか普電機能が促進作動しない)点において、第1状態よりも遊技者にとって有利な状態である。
STフラグおよびGSTフラグのいずれもがOFF且つ普電機能が促進作動しない通常遊技状態では、第2特別図柄の変動パターンは、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかに決定される(図176参照)。一方、第1特別図柄の変動パターンは、長変動A~Cよりも変動時間が短い通常変動Aや通常変動B等に決定される。そのため、通常遊技状態では、一般的な遊技者は左打ちで遊技を行う。左打ちで遊技が行われると、遊技領域20に向けて発射された遊技球は、第2始動口440ではなく、第1始動口420に入賞しうる。
なお、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行った場合には、普通電動役物460にかかる制御が作動していなくとも、上述した通り当該制御が作動しているときと普通電動役物460の開放態様は変わらないものの、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかで第2特別図柄の変動表示が行われる。一方、第1始動口420に遊技球が入賞したときは、第2始動口440に遊技球が入賞したときよりも多くの賞球(例えば4個)が払い出される。また、第1始動口420に遊技球が入賞したときの第1特別図柄の変動時間は概ね10000msecである。そのため、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はない。
通常遊技状態において、特別抽選の結果が「大当り」となる確率は概ね238分の1である。左打ちで遊技が行われて第1特別抽選の結果が「大当り」であると、例えば、99%の確率で「特1:3R通常」の大当りに決定され、1%の確率で「特1:10R確変」の大当りに決定される。
通常遊技状態において「特1:3R通常」の大当りに決定された場合、大当り遊技状態が終了した後、第1状態に移行し、通常遊技状態において「特1:10R確変」の大当りに決定された場合には、大当り遊技状態が終了した後、第2状態に移行する。
第1状態に移行すると、メインCPU101は、GST状態に制御するとともにゲームカウンタの値を100回にセットし、大当りに当選しなければ、普電機能を、特別図柄の変動表示が100回行われるまで促進作動させる。すなわち、第1状態は、大当り確率が238分の1の電サポ有り(100回)のGST状態である。また、第1状態に移行すると、サブCPU201は特定ゾーン演出状態に制御する。この特定ゾーン演出状態は、現在の遊技状態が通常遊技状態よりも有利な状態であることを示す演出状態である。
第1状態において、特別抽選の結果が「大当り」になることなくセットされた回数(例えば100回)の電サポが消化されると、第1状態は終了し、通常状態に移行する。
一方。第1状態において、第2特別抽選の結果が「大当り」であると、その大当りの種類が「特2:10R通常」、「特2:5R通常」、「特2:10R確変」および「特2:5確変」のいずれに決定されたとしても、第2状態に移行する。
第2状態に移行すると、メインCPU101は、第1状態において当選した大当りの種類が「特2:10R通常」または「特2:5R通常」であったときには大当り確率が概ね238分の1のGST状態(電サポ300回)に制御し、第2状態において当選した大当りの種類が「特2:10R確変」または「特2:5R確変」であったときには大当り確率が概ね126分の1のST状態(電サポ300回)に制御する。また、サブCPU201は、メインCPU101によりST状態およびGST状態のいずれに制御されていたとしても、特別ゾーン演出状態に制御する。この特別ゾーン演出状態は、現在の遊技状態が通常遊技状態および第1状態よりも有利な状態であることを示す演出状態である。
第2状態において、特別抽選の結果が「大当り」になることなくセットされた回数(例えば400回)の電サポが消化されると、第2状態は終了し、通常状態に移行する。
また、第2状態において、第2特別抽選の結果が「大当り」であると、例えば、15%の確率で「特2:10R通常」に決定され、15%の確率で「特2:5R通常」に決定され、35%の確率で「特2:10R確変」に決定され、35%の確率で「特2:5R確変」に決定される。
第2状態において第2特別抽選の結果が「大当り」であると、大当りの種類を問わず、大当り遊技状態が終了した後、再び第2状態となる。ただし、上記の大当りの種類が「特2:10R通常」または「特2:5R通常」であったときには、メインCPU101はGST状態(電サポ300回)に制御し、上記の大当りの種類が「特2:10R確変」または「特2:5R確変」であったときには、メインCPU101はST状態(電サポ300回)に制御する。
なお、この第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、メインCPU101によりST状態(電サポ300回)に制御される第2状態において、第2状態が継続する確率(セットされたゲームカウンタ(例えば300ゲーム)が消化される前に第2特別抽選の結果が「大当り」となる確率)は概ね91%である。また、メインCPU101によりGST状態(電サポ300回)に制御される第2状態において、第2状態が継続する確率(セットされたゲームカウンタ(例えば300ゲーム)が消化される前に第2特別抽選の結果が「大当り」となる確率)は概ね72%である。
このように、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機においても、ST状態と類似するGST状態に制御可能とすることで、第2状態を、従来より知られている高確遊技状態や時短遊技状態といった遊技者に有利な遊技状態とは別の第三の有利遊技状態として位置付けることができる。しかも、第2状態における第2特別抽選の結果が「大当り」であるとき、30%の確率で「特2:10R通常」または「特2:5R通常」に決定されるにもかかわらず、第2状態では例えば100%の確率で第2状態が継続するといった、これまでにない新たなゲーム性を提供することができ、興趣を高めることが可能となる。
なお、上述した第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では、特別抽選の結果が「大当り」であったことを契機(より詳しくは大当り遊技状態の終了を契機)に第2特別図柄の変動パターンを変更するようにしたが、これに限られない。
例えば、メインCPU101は、第2特別図柄の変動パターンを、大当り遊技状態の終了を起点として、特別図柄の変動回数が規定回数(例えば1000回)にいたるまでは主として長変動A,Bに決定し、特別図柄の変動回数が上記の規定回数動にいたったことに基づいて主として超速変動に決定するようにしてもよい。
また、メインCPU101は、第2特別図柄の変動パターンを、大当り遊技状態の終了を起点とする特別図柄の変動回数が「0~99」では主として超速変動に決定し、特別図柄の変動回数が「100~299」では主として長変動A,Bに決定し、特別図柄の変動回数が「300~399」では主として超速変動に決定する等のように、特別図柄の変動回数に応じて第2特別図柄の変動パターンを変更してもよい。
また、第6実施形態の変形例のパチンコ遊技機では特別抽選の結果に「小当り」が含まれていないが、特別抽選の結果に「小当り」を含めて、例えば、特別抽選の結果が小当りであることを契機として、第2特別図柄の変動パターンが主として超速変動に決定されるようにしてもよい。また、小当りの種類を複数設けて特別抽選の結果が特定の小当りであることに基づいて第2特別図柄の変動パターンが主として超速変動に決定されるようにしてもよい。
[7.第7実施形態]
次に、第7実施形態のパチンコ遊技機について説明する。この第7実施形態のパチンコ遊技機は、特別抽選の結果が大当りであると大当り遊技状態に制御されるとともに、小当りによって開放する小当りアタッカーに進入した遊技球が小当りアタッカー内のV入賞口に入賞したときにも大当り遊技状態に制御される、所謂1種・2種混合機と呼ばれるパチンコ遊技機である。この第7実施形態に記載される発明は、小当りアタッカー内のV入賞口を開閉させるように常時一定動作するVシャッターを設けるとともに、小当りアタッカーに進入した遊技球をV入賞口の上流側で一旦保持(係止)し、かかる係止が解除されてV入賞口に遊技球が入賞すると大当り遊技状態に制御されることを前提としたものである。なお、第1実施形態のパチンコ機は所謂1種・2種混合機ではないものの、第7実施形態のパチンコ遊技機と第1実施形態のパチンコ遊技機1とが共通乃至類似する箇所がある。そのため、第7実施形態を説明するにあたり、第1実施形態と共通する構成及び制御についての記載は省略するものとする。ただし、省略された記載は、この第7実施形態のパチンコ遊技機においても適用される。
また、第1実施形態のパチンコ遊技機の説明において、例えば、「第1実施形態では、~」、「第1実施形態のパチンコ遊技機1では、~」、「第1実施形態において、~」又は「第1実施形態のパチンコ遊技機1において、~」のように、第1実施形態のパチンコ遊技機1に限定されるような記載であったとしても、以下の第7実施形態において特に説明がない限り、第7実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第7実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。同様に、第2実施形態~第6実施形態のパチンコ遊技機の説明において、第2実施形態~第6実施形態のパチンコ遊技機に限定するような記載についても、以下の第7実施形態において特に説明がない限り、第7実施形態における趣旨を逸脱しない範囲で、第7実施形態のパチンコ遊技機にも適用することができる。したがって、第1実施形態~第6実施形態に示した各構成(変形例で示した各構成、拡張例で示した各構成も含む)を、第7実施形態で示した構成と部分的に置換したり組み合わせたりすることが可能である。
なお、第1実施形態~第6実施形態のパチンコ遊技機と異なる形状であったとしても、同様の機能を有する構成については、便宜上、同じ符号を付している場合がある。また、第1実施形態~第6実施形態のパチンコ遊技機と同じ形状や同じ処理であったとしても、便宜上、異なる符合やステップ番号を付している場合もある。
[7-1.遊技機の外観構成および電気的構成]
まず、図187および図188を用いて、第7実施形態のパチンコ遊技機のパチンコ遊技機の外観構成および電気的構成について、第3実施形態のパチンコ遊技機と異なる点を主に説明する。図187は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機における遊技盤ユニットの正面図の一例である。図188は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
図187に示すように、遊技盤ユニット17は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20を有する。発射ハンドル32の操作量が大きい場合に遊技球が流下する遊技領域20の右側領域には、遊技球が通過可能な通過ゲート49が配置されている。
なお、上述した通り第7実施形態のパチンコ遊技機は所謂1・2種混合機であるが、液晶表示装置16の下方に第1始動口420が配置されている点は、第1実施形態~第6実施形態のパチンコ遊技機と同様である。
第7実施形態のパチンコ遊技機では、通過ゲート49の下流側に、V入賞装置422が配置されている。V入賞装置422は、V入賞装置422の内部に遊技球が進入できるように開口された開閉入賞口4221と、開閉入賞口4221を開閉させることが可能な小当りアタッカー4222と、開閉入賞口4221からV入賞装置422の内部に進入した遊技球が入賞可能なV入賞口4223と、開閉入賞口4221からV入賞装置422の内部に進入した遊技球のうちV入賞口4223に入賞しなかった遊技球を受け入れ可能なハズレ口4224と、V入賞口4223を開閉させるVシャッター4225と、V入賞装置422の内部に進入した遊技球のうち1球のみを係止(保持)することが可能な係止部材4226とを備える。
小当りアタッカー4222は、弧状に沿った部材からなり、常には開閉入賞口4221を閉鎖している。そして、特別図柄の変動表示が停止して「小当り」であることを示す図柄組合せが確定表示(導出)されると、特別図柄の変動表示が停止するとほぼ同時に、アタッカーソレノイド4227(図188参照)の駆動により小当りアタッカー4222が例えば1回作動する。小当りアタッカー4222が1回作動すると開閉入賞口4221は例えば1000msec開放する。そして、小当りアタッカー4222の作動により開閉入賞口4221が開放している間、V入賞装置422の内部に制御的に進入可能な遊技球は、1回の開放あたり最大10個である。
アタッカースイッチ4228(図188参照)は、V入賞装置422の内部への遊技球の進入を検出するスイッチである。アタッカースイッチ4228によりV入賞装置422の内部への遊技球の進入が検出されると、メインCPU101は、払出・発射制御回路300を介して例えば10個の賞球を払い出す。また、アタッカー入賞カウンタの値が加算される。アタッカー入賞カウンタが規定値に達すると、開閉入賞口4221を開放することができる最大時間(例えば1800msec)が経過していなくても、アタッカーソレノイド4227により小当りアタッカー4222が駆動して開閉入賞口4221が閉鎖される。
V入賞口4223を開閉させるVシャッター4225は、Vシャッター用ソレノイド4229の駆動により、V入賞口4223への遊技球の入賞が不可能(又は困難)な閉鎖態様と、V入賞口4223への遊技球の入賞が可能(又はは容易)な開放態様との間で、常時一定動作を行っている。この第7実施形態のパチンコ遊技機では、例えば、「4000msec閉鎖⇒1000msec開放⇒4000msec閉鎖」の動作を繰り返す5000msecのサイクル(周期)で常時一定動作を行っている。
係止部材4226は、V入賞口4223の上方に設けられており、開閉入賞口4221が開放されてV入賞装置422の内部に進入した遊技球のうち1球のみを保持することができるように構成されている。V入賞装置422に複数の遊技球が進入した場合には、係止部材4226により1球のみが保持され、その他の遊技球はハズレ口4224から機外に排出される。また、係止部材4226は、小当りアタッカー4222が開放してから一定時間(例えば3000msec)経過後に、係止用ソレノイド4230の駆動により遊技球の係止を解除する。係止部材4226における係止が解除された遊技球は、V入賞口4223に向けて落下し、このタイミングでV入賞口4223が開放されていればV入賞口4223に入賞し、このタイミングでV入賞口4223が閉鎖していればハズレ口4224に受け入れられる。
なお、係止用ソレノイド4230は、特別図柄の変動表示の停止時にV入賞装置422の内部に進入した遊技球を保持可能となるように係止部材4226を作動させて、当該保持可能となってから一定時間が経過すると遊技球の保持が解除されるように係止部材4226を作動させるようにしてもよいし、V入賞装置422の内部に最初の遊技球の進入時に当該遊技球を保持可能となるように係止部材4226を作動させて、当該保持可能となってから一定時間が経過すると遊技球の保持が解除されるように係止部材4226を作動させるようにしてもよい。
V入賞口スイッチ4231は、遊技球の通過によりV入賞口4223への遊技球の入賞を検出するものである。メインCPU101は、小当りアタッカー4222が開放してから所定時間(例えば4000msec)内にV入賞口4223への遊技球の入賞を検出すると、大当り遊技状態に制御する。
V入賞装置422の内部に進入しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、特別電動役物600が設けられている。特別電動役物600は、前後方向に進退可能なシャッタ610、当該シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620(図127参照)および当該大入賞口ソレノイド620の動力をシャッタ610に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。特別電動役物600は、大入賞口540の上方に配置される。特別電動役物600は、大入賞口ソレノイド620によりシャッタ610が駆動されることによって、大入賞口540への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、大入賞口540への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態と、に移行(駆動)可能に構成される。特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74(いずれも図8参照)において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
大入賞口540に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には普通電動役物460が設けられている。普通電動役物460は、前後方向に進退させることで第2始動口440を開閉させることが可能なシャッタ442、当該シャッタ442を駆動する電チューソレノイド4630(図188参照)および当該電チューソレノイド4630の動力をシャッタ442に伝達する動力伝達機構(不図示)を備える。
普通電動役物460は、電チューソレノイド4630によりシャッタ442が駆動されることによって、第2始動口440への遊技球の入賞が可能(又は容易)な開放状態と、第2始動口440への遊技球の入賞が不可能(又は困難)な閉鎖状態との間で移行(駆動)可能に構成される。普通電動役物460すなわちシャッタ442は、普通図柄表示部71において普通図柄が特定の停止表示態様(普通当りを示す停止態様)となった場合に、所定の期間及び回数だけ行われる。
時短機能が作動すると、第2始動口440Aへの遊技球の入賞が容易な開放状態の頻度が高められ、小当りアタッカー4222や大入賞口540が開放されていなければ、第2始動口440への遊技球の入賞が可能(又は容易)となる。なお、第2始動口440への遊技球の入賞により払い出される賞球数は例えば1個である。
なお、時短機能は、一般的には、普電機能の促進作動および特別図柄の変動時間の短縮のうち、両方または少なくともいずれか一方が行われる機能であるが、この第7実施形態のパチンコ遊技機では、普電機能の促進作動および特別図柄の変動時間の短縮の両方が行われる機能である。ただし、これは必須ではなく、時短機能と、普電機能の促進作動とを同義と解釈してもよい。
なお、右打ちされた遊技球のうち、V入賞装置422、大入賞口540および第2始動口440のいずれにも入賞しなかった遊技球は、アウト口57から機外に排出される。
なお、通過ゲート49を遊技球が通過すると、メインCPU101は、普通図柄の始動情報(普通当り判定用乱数値や普通図柄乱数値)を最大4個まで保留し、保留された順に普通抽選を行う。普通抽選の結果が「普通当り」となる確率は例えば100分の99であり、極めて高い確率で「普通当り」となる。
[7-2.第7実施形態に係るパチンコ遊技機の基本仕様]
次に、図189~図192を用いて、パチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、図189~図192に示される各テーブルは、メインROM102に記憶される。
[7-2-1.当り乱数判定テーブル]
図189は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機の当り乱数判定テーブルの一例である。
図189に示されるとおり、第1特別抽選が行われると、「大当り」、「小当り」および「ハズレ」のうちいずれかに決定される。また、第2特別抽選が行われた場合には、「大当り」または「小当り」に決定され、「ハズレ」には決定されないようになっている。ただし、第2特別抽選が行われた場合に「ハズレ」に決定されないようにすることは必須ではなく、例えば「ハズレ」に決定されることがありうるものの「ハズレ」よりも「小当り」に決定される確率が高くなるようにしてもよいし(例えば、300分の240の確率で「小当り」に決定され、300分の1の確率で「大当り」に決定され、300分の59の確率で「ハズレ」に決定されるようにしてもよいし)、例えば300分の1といった極めて低い確率で「ハズレ」に決定されるようにしてもよい。さらには、「ハズレ」に決定される確率が「小当り」に決定される確率よりも高くなるようにしてもよい(例えば、300分の100の確率で「小当り」に決定され、300分の1の確率で「大当り」に決定され、300分の199の確率で「ハズレ」に決定されるようにしてもよい)。
メインROM102に記憶される当り乱数判定テーブルには、第1始動口420への入賞に基づいて実行される第1特別抽選に用いられるデータとして、「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口440への入賞に基づいて実行される第2特別抽選に用いられるデータとして、「大当り」又は「小当り」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」)との関係が規定されている。
なお、この第7実施形態のパチンコ遊技機では、時短フラグがONにセットされる場合はあるが、確変フラグがONにセットされることはない。
第7実施形態では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数の総乱数は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数は0~65535の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。大当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する大当り判定値データの数によって定められ、小当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する小当り判定値データの数によって定められる。なお、大当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更しても良い。大当り確率および小当り確率は、図189において選択率として示される。
なお、図189には示されていないが、大当り確率および小当り確率は、低設定よりも高設定の方が高くなるように、設定値毎に異なるようにしても良い。また、大当り確率や小当り確率のみならず、例えば、小当りアタッカー4222の開放時間を設定毎に変えてV入賞装置422への入賞率を変えたり、V入賞口4223の開放頻度や開放時間を設定毎に変えてV入賞口4223への入賞率を変えたり、時短継続回数を設定値毎に変えたりする等、これらのうちの一つまたは二つ以上を採用することにより、大当り遊技状態に制御される期待値が低設定よりも高設定の方が高くなるように構成してもよい。
[7-2-2.特別図柄判定テーブル]
図190は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。
図190に示されるように、特別図柄判定テーブル(第1特別図柄、第2特別図柄)は、第1始動口420あるいは第2始動口440に遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」及び「図柄指定コマンド」を決定するために参照されるテーブルである。例えば、第1始動口420に遊技球が入賞し、判定値データが「大当り判定値データ」であって図柄乱数値が「77」である場合には、当り時選択図柄コマンドが「z2」、「図柄指定コマンド」が「zA1」に決定される。
[7-2-3.大当り種類決定テーブル]
図191は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。
図191に示されるように、大当り種類決定テーブルは、先述の当り時選択図柄コマンドに基づいて、大当りの種類(ラウンド数、時短回数、時短遊技時の固定変動フラグ、保留遊技時の固定変動フラグ)を決定するために参照されるテーブルである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z5」であるとき、ラウンド数が「15」、時短回数が「4」、時短遊技時の固定変動フラグON、保留遊技時の固定変動フラグOFFに決定される。なお、時短遊技時の固定変動フラグと保留遊技時の固定変動フラグとは別フラグであるが、詳細は後述する。また、図191中の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。また、この第7実施形態では、第1特別抽選の結果が「大当り」であったときは時短遊技時の固定変動フラグおよび保留遊技時の固定変動フラグのいずれもONにセットされないが、これに限られない。
時短回数は、普電機能が促進作動する特別図柄の変動回数である。普電機能は、第2始動口440への遊技球の入賞を可能(又は容易)にする機能である。したがって、普電機能が促進作動すると、第2始動口440への遊技球の入賞を可能(又は容易)にする頻度が高められる。例えば、時短フラグがOFFであるとき、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を相対的に長時間(例えば600000msec)にわたって実行するとともに、普通電動役物460を相対的に短い時間(例えば600msec)だけ開放する制御を行う。一方、時短フラグがONであるとき、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を相対的に短い時間(例えば1000msec)だけ実行するとともに、普通電動役物460を相対的に長い時間(例えば3000msec)にわたって開放する制御を行う。したがって、時短フラグがOFFであるときにたとえ右打ちしたとしても右打ちされた遊技球が第2始動口440に入賞することは殆どないのに対し、時短フラグがONであるときは1000msec程度で普通電動役物460が開放されるため、右打ちされた遊技球が第2始動口440に入賞しやすくなる。
なお、第7実施形態では、時短回数がセットされる場合、セットされる時短回数は「4回」であるため、V入賞装置422への遊技球の入賞チャンスは少なくとも4回与えられる。ただし、時短遊技状態における最後(例えば4回目)の第2特別図柄の変動表示が終了するまで(特別図柄の変動表示が停止して特別抽選の結果が導出されるまで)は時短フラグがONにセットされているため、時短フラグがOFFにセットされるまでの間に第2始動口440に遊技球が入賞して第2特別図柄の変動表示(第2始動情報)を4個まで保留することができる。したがって、V入賞口4223への遊技球の入賞チャンスは、時短遊技状態における第2特別図柄の変動表示(第7実施形態において「時短遊技」と称する)の4回と、時短フラグがOFFにセットされるまでの間に保留された第2特別図柄の変動表示(第7実施形態において「保留遊技」と称する)の4回と、をあわせて合計8回与えられる可能性がある。
また、時短遊技時の固定変動フラグは、時短遊技の4回を、予め決定された変動パターンで変動表示を行うか否かを示すフラグである。すなわち、時短遊技時の固定変動フラグがONであれば、時短遊技の4回を、予め決定された変動パターンで変動表示を行う。一方、時短遊技時の固定変動フラグがOFFであれば、4回の時短遊技において、その都度ランダムで変動パターンが決定される。
また、保留遊技時の固定変動フラグは、保留遊技(最大4回)を、予め決定された変動パターンで変動表示を行うか否かを示すフラグである。すなわち、保留遊技時の固定変動フラグがONであれば、保留遊技(最大4回)を、予め決定された変動パターンで変動表示を行う。一方、保留遊技時の固定変動フラグがOFFであれば、最大4回の保留遊技において、その都度ランダムで変動パターンが決定される。
したがって、例えば当り時選択図柄コマンドが「z5」であれば、時短遊技の4回は予め決定された変動パターンで変動表示が行われ、保留遊技(最大4回)はランダムに決定された変動パターンで変動表示が行われる。
[7-2-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図192は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。
メインCPU101は、第1始動口420に遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口440A,440Bに遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図192に示されるように、第1特別抽選の結果が「大当り」または「小当り」である場合、第1特別図柄の変動パターンは、第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。
また、第1特別抽選の結果が「ハズレ」である場合、第1特別図柄の変動パターンは、時短フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数および演出選択用乱数に基づいて決定される。なお、時短遊技状態では通常は右打ちされるため第1始動口420に遊技球が入賞することは殆どないが、時短遊技状態において仮に第1始動口420に遊技球が入賞してしまった場合には、第1始動口420に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数および演出選択用乱数に基づいて第1特別図柄の変動パターンを決定するようにしている。
また、第2特別図柄の結果が「大当り」である場合、第2特別図柄の変動パターンは、第2始動口440に遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。
第2特別抽選の結果が「小当り」である場合には、第2特別図柄の変動パターンは、時短フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、時短遊技または保留遊技の固定変動フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および演出選択用乱数に基づいて決定される。例えば、第2特別抽選の結果が「小当り」であり、時短フラグON且つ時短遊技の固定変動フラグがONであれば、第2特別図柄の変動パターンは、例えば、変動時間が1000msecの特定短縮演出Cに常に決定される。また、第2特別抽選の結果が「小当り」であり、時短フラグON且つ時短遊技の固定変動フラグがOFFであれば、第2特別図柄の変動パターンは、演出選択用乱数値に応じて、変動時間が互いに異なる特定短縮演出C~Fのうちいずれかに都度決定される。
さらに、第2特別抽選の結果が「小当り」であり、時短フラグOFF且つ保留遊技の固定変動フラグがONであれば、第2特別図柄の変動パターンは、例えば、変動時間が6000msecの特定通常演出Cに常に決定される。また、第2特別抽選の結果が「小当り」であり、時短フラグおよび保留遊技の固定変動フラグのいずれもがOFFであれば、第2特別図柄の変動パターンは、演出選択用乱数値に応じて、変動時間が互いに異なる特定短縮演出C~Fのうちいずれかに都度決定される。
なお、第2特別抽選が行われた場合、時短フラグがONであるときの第2特別図柄の変動表示が時短遊技であり、時短フラグがOFFであるときの第2特別図柄の変動表示が保留遊技である。ただし、時短フラグがOFFである場合、たとえ右打ちしたとしても右打ちされた遊技球が第2始動口440に入賞することは殆どないものの、突発的に第2始動口440に入賞してしまう場合がある。この場合、時短フラグOFF且つ保留遊技の固定変動フラグがOFFであるから、第2特別抽選の結果が「大当り」および「小当り」のうちいずれであったとしても、第2始動口440に遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて第2特別図柄の変動パターンが決定される。
また、特別図柄の変動時間は特別図柄の変動パターンと対応しているため、メインCPU101は、特別図柄の変動時間と特別図柄の変動パターンとを同時に決定することとなる。また、特別図柄の変動パターンは、サブ200(サブCPU201)により液晶表示装置16(例えば図187参照)に表示される演出内容(例えば装飾図柄の変動パターン)とも対応している。
なお、図192中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものであり、サブCPU201により実行される演出の内容を示している。
また、図192には示されていないが、設定値毎に、演出選択用乱数範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(変動時間)が異なりうるようにしてもよい。
[7-3.主制御回路による処理]
次に、第7実施形態のパチンコ遊技機のメインCPU101により実行される各種の処理のうち、第1実施形態と異なる処理を中心に説明する。
[7-3-1.特別図柄制御処理]
図193は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
特別図柄制御処理は、主制御メイン処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。なお、同図に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「00」~「11」)は、制御状態フラグの値を示す。この制御状態フラグは、メインRAM103内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU101は、制御状態フラグの数値に応じた処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
図193に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグをロードする処理を行う(ステップS8011)。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶された制御状態フラグの値を読み出す。メインCPU101は、読み出した制御状態フラグの値に基づいて、後述のステップS8012~S8023の各処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの状態を示すものであり、ステップS8012~S8023のいずれかの処理を実行可能にするものである。また、メインCPU101は、ステップS8012~S8023の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定された所定のタイミングで各処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各処理を実行せずに、他のサブルーチンに係る処理を実行する。もちろん、所定の周期で、第1実施形態で説明したシステムタイマ割込処理(図29参照)も実行する。
次に、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を行う(ステップS8012)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)である場合に、特別図柄の変動表示の保留個数をチェックし、保留個数が「0」でない場合(保留球がある場合)には、始動口入賞検出処理で抽出された乱数から各種情報を取得する。また、メインCPU101は、この処理において、制御状態フラグに、後述の特別図柄変動時間管理処理(ステップS8013)を示す値(「01」)をセットし、今回の処理で取得された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、始動口入賞検出処理で決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。一方、保留個数が「0」である場合(保留球がない場合)、メインCPU101は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理については、図194を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、特別図柄変動時間管理処理を行う(ステップS8013)。この処理において、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)であり、特別図柄の変動時間が経過した場合に、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の特別図柄表示時間管理処理(ステップS8014)を示す値(「02」)をセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、このステップS8013の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を行う(ステップS8014)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であり、ステップS8013の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、特別抽選の結果を判別する。そして、特別抽選の結果が「小当り」である場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述のV入賞装置開放インターバル管理処理(ステップS8015)を示す値(「03」)をセットし、小当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
また、特別抽選の結果が「大当り」である場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大当り開始インターバル管理処理(ステップS8018)を示す値(「06」)をセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。このように、ステップS8014の処理でセットされた小当り開始インターバルまたは大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、後述のV入賞装置開放インターバル管理処理または大当り開始インターバル管理処理が実行されるように設定される。一方、特別抽選の結果が「大当り」および「小当り」のいずれでもない場合、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の特別図柄ゲーム終了処理(ステップS8023)を示す値(「11」)をセットする。すなわち、この場合には、V入賞装置開放インターバル管理処理(ステップS8015)および大当り開始インターバル管理処理(ステップS8018)のいずれも実行されず、後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。この特別図柄表示時間管理処理については、図197を参照して後述する。
制御状態フラグに、V入賞装置開放インターバル管理処理(ステップS8015)を示す値(「03」)がセットされている場合、メインCPU101は、V入賞装置開放インターバル管理処理を行う(ステップS8015)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグがV入賞装置開放インターバル管理処理を示す値(「03」)であり、ステップS8014の処理でセットされた小当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、小当りアタッカー4222を作動させて開閉入賞口4221を開放し、V入賞装置422への遊技球の入賞を可能にするため、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。また、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述のV入賞装置開放中処理(ステップS8016)を示す値(「04)」をセットするとともに、小当りアタッカー4222の開放上限時間(例えば1800msec)をアタッカ開放時間タイマ(図示せず)にセットする。すなわち、この処理により、後述のV入賞装置開放中処理(ステップS8016)が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、V入賞装置開放中処理を行う(ステップS8016)。詳細は後述するが、この処理において、まず、メインCPU101は、制御状態フラグがV入賞装置開放中処理を示す値(「04」)である場合に、アタッカー入賞カウンタが所定数(例えば5個)以上であるという条件、及び、開放上限時間(例えば1800msec)を経過した(小当りアタッカ開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判別する。一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、アタッカーソレノイド4227により小当りアタッカー4222を駆動させて開閉入賞口4221を閉鎖させるため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、V入賞口スイッチ4231によりV入賞口4223への遊技球の入賞の検出があったか否かを判別し、V入賞口4223への遊技球の入賞の検出がなければ、制御状態フラグに、V入賞装置開放終了インターバル処理を示す値(「05」)をセットし、V入賞装置開放終了インターバルに対応する時間(V入賞装置開放終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされたV入賞装置開放終了インターバル時間が経過した後、後述のV入賞装置開放終了インターバル処理が実行されるように設定される。一方、V入賞口4223への遊技球の入賞の検出があったと判別すると、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口内残留球監視処理(ステップS4020)を示す値(「08」)をセットし、V入賞装置開放終了インターバル時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされたV入賞装置開放終了インターバル時間が経過した後、後述の大入賞口内残留球監視時間が実行されるように設定される。なお、後述の大入賞口再開放前待ち時間管理処理(ステップS8021)において大入賞口開放回数カウンタの値が「1」増加するため、上述のV入賞装置開放中処理が、大当り遊技状態における1ラウンド目のラウンド遊技となる。また、図示していないが、V入賞口4223への遊技球の入賞の検出があったと判別すると、メインCPU101は、大当りフラグをセットする処理も実行する。
制御状態フラグに、制御状態フラグがV入賞装置開放終了インターバル処理を示す値(「05」)がセットされている場合、メインCPU101は、V入賞装置開放終了インターバル処理を行う(ステップS8017)。この処理において、メインCPU101は、V入賞装置開放終了インターバル時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS8017の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
次に、制御状態フラグに、大当り開始インターバル管理処理(ステップS8018)を示す値(「06」)がセットされている場合、メインCPU101は、大当り開始インターバル管理処理を行う(ステップS8018)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(「06」)であり、ステップS8014の処理でセットされた大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に大入賞口540を開放させるため、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。また、この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口開放中処理(ステップS8019)を示す値(「07)」をセットするとともに、大入賞口540の開放上限時間(例えば30000msec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、後述の大入賞口開放中処理(ステップS8019)が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を行う(ステップS8019)。この処理において、まず、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(「07」)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定数以上であるという条件、及び、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判別する。一方の条件が満たされた場合、メインCPU101は、大入賞口540を閉鎖させるため、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU101は、制御状態フラグに、後述の大入賞口内残留球監視処理(ステップS8020)を示す値(「08」)をセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ステップS8019でセットされた大入賞口内残留球監視時間が経過した後、後述の大入賞口内残留球監視処理が実行されるように設定される。なお、この大入賞口開放中処理の終了直前には、サブ制御回路200に対してラウンド間表示コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大入賞口内残留球監視処理を行う(ステップS8020)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値(「08」)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上である(最終ラウンドである)という条件が満たされたか否かを判別する。上記条件を満たさないと判別した場合、メインCPU101は、大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(「09」)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU101は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大入賞口再開放前待ち時間管理処理が実行されるように設定される。一方、ステップS8020において、上記条件を満たしたと判別した場合、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間(大当り終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理でセットされた大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大当り終了インターバル処理が実行されるように設定される。
次に、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上ではないと判別した場合、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(ステップS8021)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(「09」)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値を「1」増加するように記憶更新する。また、メインCPU101は、大入賞口開放中処理を示す値(「07」)を制御状態フラグにセットする。そして、メインCPU101は、開放上限時間(例えば30000msec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理で上述した大入賞口開放中処理(ステップS8019)が再度実行されるように設定される。なお、大入賞口再開放前待ち時間管理処理の終了直前には、サブ制御回路200に対して大入賞口開放中表示コマンドが送信される。
また、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上であると判別した場合に、大当り終了インターバル処理を行う(ステップS8022)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS8022の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。
なお、V入賞装置開放中処理(ステップS8016)においてV入賞口4223への遊技球の入賞の検出があったと判別された場合には、サブCPU201は、この大当り遊技状態における2ラウンド目以降のラウンド遊技を、シャッタ610を駆動させて大入賞口540への遊技球の入賞を可能とする処理を実行する。ただし、2ラウンド目以降のラウンド遊技の処理はこれに限られず、例えば、小当りアタッカー4222を駆動させてV入賞装置422への遊技球の入賞を可能とする処理を、ラウンド遊技として実行してもよい。
次に、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了した場合、小当り遊技状態が終了した場合、又は、大当り判定の結果が「ハズレ」であった場合、特別図柄ゲーム終了処理を行う(ステップS8023)。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を「1」減少するように記憶更新する。また、メインCPU101は、次回の特別図柄の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。さらに、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、ステップS8023の処理後、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS8012)が実行されるように設定される。この特別図柄ゲーム終了処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄制御処理を終了する。
上述したように、第7実施形態のパチンコ遊技機では、制御状態フラグに各種値を順次セットすることにより、特別図柄ゲームを進行させる。具体的に、大当り判定の結果が「ハズレ」である場合に、メインCPU101は、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「11」の順にセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS8012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS8013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS8014)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS8023)をこの順で所定のタイミングで実行する。
また、メインCPU101は、特別抽選の結果が「小当り」である場合、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「03」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS8012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS8013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS8014)及びV入賞装置開放インターバル管理処理(ステップS8015)をこの順で所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU101は、小当り遊技状態への移行制御が実行された場合、制御状態フラグを「04」にセットする。これにより、メインCPU101は、上述したV入賞装置開放中処理(ステップS8016)、すなわち小当り遊技状態を実行することとなる。
そして、V入賞装置開放中処理(ステップS8016)において、V入賞口4223への遊技球の入賞の検出があった場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「08」、「09」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、大入賞口内残留球監視処理(ステップS8020)および大入賞口再開放前待ち時間管理処理(ステップS8021)をこの順で実行し、大当り遊技状態を実行する。
一方、V入賞装置開放中処理(ステップS8016)において、V入賞口4223への遊技球の入賞の検出がなかった場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「05」にセットする。これにより、メインCPU101は、上述したV入賞装置開放終了インターバル処理(ステップS8017)を実行し、小当り遊技状態を終了する。
また、メインCPU101は、特別抽選の結果が「大当り」である場合、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「06」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS8012)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS8013)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS8014)及び大当り開始インターバル管理処理(ステップS8018)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU101は、大当り遊技状態への移行制御が実行された場合、制御状態フラグを「07」、「08」、「09」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大入賞口開放中処理(ステップS8019)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS8020)及び大入賞口再開放前待ち時間管理処理(ステップS8021)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を実行する。
なお、大当り遊技状態中に、当該大当り遊技状態の終了条件が成立した場合、メインCPU101は、制御状態フラグを「07」、「08」、「10」、「11」の順でセットする。これにより、メインCPU101は、上述した大入賞口開放中処理(ステップS8019)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS8020)、大当り終了インターバル処理(ステップS4022)及び特別図柄ゲーム終了処理(ステップS8023)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了する。
[7-3-2.特別図柄記憶チェック処理]
図194は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄記憶チェック処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。
先ず、メインCPU101は、特別図柄制御処理(ステップS8011参照)で読み出した制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)であるか否かを判別する(ステップS80122)。制御状態フラグが「00」でないと判別した場合(ステップS80122におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を終了する。一方、制御状態フラグが「00」であると判別した場合(ステップS80122におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80123の処理に移る。
ステップS80123において、メインCPU101は、第2始動口入賞(第2特別図柄の変動表示)の保留個数(第2始動情報数)が「0」であるか否かを判別する。メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数が「0」であると判別した場合(ステップS80123におけるYES)、ステップS80124の処理に移り、第2始動口入賞の保留個数が「0」でないと判別した場合(ステップS80123におけるNO)、ステップS80128の処理に移る。
ステップS80124において、メインCPU101は、第1始動口入賞(第1特別図柄の変動表示)の保留個数(第1始動情報数)が「0」であるか否かを判別する。メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数が「0」でないと判別した場合(ステップS80124におけるNO)、ステップS80125の処理に移り、第1始動口入賞の保留個数が「0」であると判別した場合(ステップS80124におけるYES)、ステップS80127の処理に移る。
ステップS80125において、メインCPU101は、第1始動口入賞の保留個数に対応する第1始動情報数の値を「1」減算する。第7実施形態において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた第1特別図柄始動記憶領域(0)~第1特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動表示中又は保留中の第1特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームの始動情報があるか否かを判別する。第1特別図柄始動記憶領域(0)には、変動表示中の第1特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。そして、第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の第1特別図柄の変動表示(保留球)に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。なお、各第1特別図柄始動記憶領域の始動情報には、例えば、第1始動口420の入賞時に抽出した大当り判定用乱数値や演出選択用乱数値、決定された変動パターン等を示すデータが含まれる。
次に、ステップS80126において、メインCPU101は、第1始動口入賞に基づいて特別図柄記憶転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄始動記憶領域(1)~(4)のデータを、それぞれ第1特別図柄始動記憶領域(0)~(3)にシフトする。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して保留減算コマンドを送信する。その後、メインCPU101は、ステップS80130の処理に移る。
ステップS80130において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)をセットする処理を行う。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄演出開始コマンドを送信する。
ステップS80131において、メインCPU101は、大当り判定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2特別図柄始動記憶領域(0)に大当り判定用乱数値がセットされているときはこの大当り判定用乱数に基づいて、第2入賞始動口に対応する大当り判定テーブル(図示せず)を参照して、判定値データを取得する。また、第2特別図柄始動記憶領域(0)に大当り判定用乱数値がセットされていなければ、第1特別図柄始動記憶領域(0)にセットされている大当り判定用乱数値に基づいて、第1入賞始動口に対応する大当り判定テーブル(図示せず)を参照して、判定値データを取得する。そして、メインCPU101は、取得した判定値データに基づいて、「大当り」であるか「小当り」であるか「ハズレ」であるかを判定(大当り判定)する。
次に、ステップS80132において、メインCPU101は、特別図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS80131において取得した判定値データに基づいて当り時選択図柄コマンドを決定する(図190参照)。
次に、ステップS80133において、メインCPU101は、特別図柄変動パターン決定処理を行う。この特別図柄変動パターン決定処理については、図195および図196を参照して後述する。
次に、ステップS80134において、メインCPU101は、特別図柄演出開始コマンドをセットする。これにより、サブ制御回路200には、特別図柄演出開始コマンドが送信される。
次に、ステップS80135において、メインCPU101は、ステップS80133の特別図柄変動パターン決定処理で決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
なお、ステップS80127において、メインCPU101は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU101は、サブ制御回路200に対してデモ表示コマンドを送信する。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
また、ステップS80128において、メインCPU101は、第2始動口入賞の保留個数に対応する第2始動情報数の値を「1」減算する。第7実施形態において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた第2特別図柄始動記憶領域(0)~第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動表示中又は保留中の第2特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームの始動情報があるか否かを判別する。第2特別図柄始動記憶領域(0)には、変動表示中の第2特別図柄の変動表示に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。そして、第2特別図柄始動記憶領域(1)~第2特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の第2特別図柄の変動表示(保留球)に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動情報として記憶される。なお、各第2特別図柄始動記憶領域の始動情報には、例えば、第2始動口440の入賞時に抽出した大当り判定用乱数値、変動スケジュール決定用乱数値、演出選択用乱数値、決定された変動パターン等を示すデータが含まれる。
次に、メインCPU101は、第2始動口入賞に基づいて特別図柄記憶転送処理を行う(ステップS80129)。この処理において、メインCPU101は、第2特別図柄始動記憶領域(1)~(4)のデータを、それぞれ第2特別図柄始動記憶領域(0)~(3)にシフトする。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して保留減算コマンドを送信する。その後、メインCPU101は、ステップS80130の処理に移り、ステップS80131~ステップS80135の処理を実行したのち、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
[7-3-3.特別図柄変動パターン決定処理]
図195は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄変動パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄変動パターン決定処理は、特別図柄記憶チェック処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、まず、メインCPU101は、当り判定の種別が第2特別図柄であって当り判定の結果が「小当り」であるか否かを判別する(ステップS80141)。
メインCPU101は、当り判定の種別が第2特別図柄であって当り判定の結果が「小当り」であると判別した場合(ステップS80141におけるYES)、ステップS80142の処理に移り、当り判定の種別が第2特別図柄であって当り判定の結果が「小当り」でないと判別した場合(ステップS80141におけるNO)、ステップS80143の処理に移る。
ステップS80142において、メインCPU101は、第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理を行い、ステップS80143に移る。なお、第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理の詳細については、図196を参照して後述する。
ステップS80143において、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンテーブル(図192参照)を参照して、特別図柄の変動パターンを決定する。メインCPU101は、この処理を行うと、特別図柄変動パターン決定処理を終了する。
[7-3-4.第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理]
図196は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理は、特別図柄変動パターン決定処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、まず、メインCPU101は、時短フラグがONであるか否かを判別する(ステップS80151)。
メインCPU101は、時短フラグがONであると判別すると(ステップS80151におけるYES)、ステップS80152に移る。一方、時短フラグがONでないすなわちOFFであると判別すると(ステップS80151におけるNO)、メインCPU101は、ステップS80155に移る。
ステップS80152において、メインCPU101は、時短遊技時の固定変動フラグがONであるか否かを判別する。
メインCPU101は、時短遊技時の固定変動フラグがONであると判別すると(ステップS80152におけるYES)、ステップS80153に移る。一方、時短遊技時の固定変動フラグがONでないすなわちOFFであると判別すると(ステップS80152におけるNO)、メインCPU101は、ステップS80154に移る。
ステップS80153において、メインCPU101は、第2特別図柄の変動パターンを、特定短縮演出C(図192参照)に決定する。メインCPU101は、この処理を行うと、第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理を終了する。
ステップS80154において、メインCPU101は、第2特別図柄の変動パターンを、演出選択用乱数に基づいて特定短縮演出C~F(図192参照)のいずれかに決定する。メインCPU101は、この処理を行うと、第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理を終了する。
ステップS80155において、メインCPU101は、保留遊技時の固定変動フラグがONであるか否かを判別する。
メインCPU101は、保留遊技時の固定変動フラグがONであると判別すると(ステップS80155におけるYES)、ステップS80156に移る。一方、保留遊技時の固定変動フラグがONでないすなわちOFFであると判別すると(ステップS80155におけるNO)、メインCPU101は、ステップS80157に移る。
ステップS80156において、メインCPU101は、第2特別図柄の変動パターンを、特定通常演出C(図192参照)に決定する。メインCPU101は、この処理を行うと、第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理を終了する。
ステップS80157において、メインCPU101は、第2特別図柄の変動パターンを、演出選択用乱数に基づいて特定通常演出C~F(図192参照)のいずれかに決定する。メインCPU101は、この処理を行うと、第2特別図柄小当り時変動パターン決定処理を終了する。
[7-3-5.特別図柄表示時間管理処理]
図197は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄表示時間管理処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(ステップS83141)。制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(ステップS83141におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(ステップS83141におけるYES)、メインCPU101は、ステップS83142の処理に移る。
ステップS83142において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた変動表示確定後の待ち時間(変動表示開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS83142におけるNO)、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS83142におけるYES)、メインCPU101は、ステップS83143の処理に移る。
ステップS83143において、メインCPU101は、特別抽選の結果が「大当り」であるか否かを判別する。特別抽選の結果が「大当り」であると判別した場合(ステップS83143におけるYES)、メインCPU101は、ステップS83144の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「大当り」でないと判別した場合(ステップS83143におけるNO)、メインCPU101は、ステップS83150の処理に移る。
ステップS83144において、メインCPU101は、各フラグおよび各カウンタ値の初期化処理を行う。具体的には、メインCPU101は、時短カウンタ、時短フラグをクリア(OFFにセット)する処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS83145の処理に移る。
ステップS83145において、メインCPU101は、大当りを示す大当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS83146の処理に移る。
ステップS83146において、メインCPU101は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す値(「06」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS83147)。
次に、メインCPU101は、特別図柄に対応する大当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS83148)。これにより、サブ制御回路200には、大当り開始コマンドが送信される。
次に、メインCPU101は、大当り種類決定テーブル(図191参照)を参照し、特別図柄(当り時選択図柄コマンド)に対応するラウンド数上限値(大入賞口開放回数上限値)をメインRAM103にセットし、ラウンド数表示LEDパターンフラグをセットする(ステップS83149)。なお、ラウンド数表示LEDパターンフラグは、残りラウンド数を所定パターンで表示するか否かを示すフラグである。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS83150において、メインCPU101は、時短カウンタ減算処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS83151に移る。なお、時短カウンタ減算処理については、図198を参照して後述する。
ステップS83151において、メインCPU101は、変動カウンタ減算処理を行う。変動カウンタは、4回の時短遊技が終了したのちに最大4回まで実行可能な保留遊技の残り回数を示すカウンタである。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS83152に移る。なお、変動カウンタ減算処理については、図199を参照して後述する。
次に、メインCPU101は、特別抽選の結果が「小当り」であるか否かを判別する(ステップS83152)。特別抽選の結果が「小当り」であると判別した場合(ステップS83152におけるYES)、メインCPU101は、ステップS83153の処理に移る。一方、特別抽選の結果が「小当り」でないと判別した場合(ステップS83152におけるNO)、メインCPU101は、ステップS83157の処理に移る。
ステップS83153において、メインCPU101は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS83154の処理に移る。
ステップS83154において、メインCPU101は、制御状態フラグにV入賞装置開放インターバル管理処理を示す値(「03」)をセットする処理を行う。
次に、メインCPU101は、小当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を行う(ステップS83155)。
次に、メインCPU101は、小当り開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う(ステップS83156)。これにより、サブ制御回路200には、小当り開始コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、ステップS83157において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
[7-3-6.時短カウンタ減算処理]
図198は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による時短カウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである。時短カウンタ減算処理は、特別図柄表示時間管理処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、先ず、時短フラグがONであるか否かを判別する(ステップS831501)。
時短フラグがONである合(ステップS831501におけるYES)、メインCPU101は、時短カウンタの値を1減算する処理(ステップS831502)を行い、ステップS831503の処理に移る。一方、時短フラグがONでないすなわちOFFである場合(ステップS831501におけるNO)、メインCPU101は、時短カウンタ減算処理を終了する。なお、時短カウンタは、セットされた時短カウンタの値が0になるまで計数する減算カウンタであり、大当り遊技状態が終了する際にセットされる。セットされる回数は、大当り種類決定テーブル(図191)に示されるように、例えば、0回または4回である。
ステップS831503において、メインCPU101は、時短カウンタが0であるか否かを判別する。時短カウンタが0でなければ(ステップS831503におけるNO)、メインCPU101は、時短カウンタ減算処理を終了する。一方、時短カウンタが0であれば(ステップS831503におけるYES)、メインCPU101は、ステップS831504に移る。
ステップS831504において、メインCPU101は、時短フラグをクリアすなわちOFFにセットする処理を行う。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS831505に移る。
ステップS831505において、メインCPU101は、時短遊技時の固定変動フラグをクリアする。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS831506に移る。なお、時短遊技時の固定変動フラグはOFFの場合もあるが、ステップS831505では時短遊技時の固定変動フラグを常にOFFにしている。ただし、これに代えて、時短遊技時の固定変動フラグがONであるかOFFであるかを判別し、時短遊技時の固定変動フラグがONであるときにのみ、時短遊技時の固定変動フラグクリアするようにしてもよい。
ステップS831506において、メインCPU101は、第2特別図柄の保留数を変動カウンタにセットする。この処理を終了すると、メインCPU101は、時短カウンタ減算処理を終了する。
[7-3-7.変動カウンタ減算処理]
図199は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による変動カウンタ減算処理の一例を示すフローチャートである。変動カウンタ減算処理は、特別図柄表示時間管理処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、先ず、変動カウンタが0より大きいか否かを判別する(ステップS831511)。変動カウンタが0より大きくないすなわち0であるとき、メインCPU101は、変動カウンタ減算処理を終了する。一方、変動カウンタが0より大きければ(ステップS831511におけるYES)、メインCPU101は、ステップS831512に移る。なお、変動カウンタは、時短遊技状態の終了時(時短フラグのクリア後)にセットされるため、時短フラグがONであるときは、ステップS831511においてNOと判別される。
ステップS831512において、メインCPU101は、変動カウンタの値を1減算する処理を行い、ステップS831513の処理に移る。なお、変動カウンタは、セットされた変動カウンタの値が0になるまで計数する減算カウンタであり、上述した通り、時短遊技状態の終了時にセットされる。第2特別図柄は最大4個まで保留できるため、ステップS831506(図198参照)の処理において、変動カウンタにセットされる数の最大値は4である。
ステップS831513において、メインCPU101は、変動カウンタが0であるか否かを判別する。変動カウンタが0でなければ(ステップS831513におけるNO)、メインCPU101は、変動カウンタ減算処理を終了する。一方、変動カウンタが0であれば(ステップS831513におけるYES)、メインCPU101は、ステップS831514に移る。
ステップS831514において、メインCPU101は、保留遊技時の固定変動フラグをクリアする。この処理を終了すると、メインCPU101は、変動カウンタ減算処理を終了する。なお、保留遊技時の固定変動フラグはOFFの場合もあるが、ステップS831514では保留遊技時の固定変動フラグを常にOFFにしている。ただし、これに代えて、保留遊技時の固定変動フラグがONであるかOFFであるかを判別し、保留遊技時の固定変動フラグがONであるときにのみ、保留遊技時の固定変動フラグをクリアするようにしてもよい。
[7-3-8.V入賞装置開放中処理]
図200は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101によるV入賞装置開放中処理の一例を示すフローチャートである。V入賞装置開放中処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグがV入賞装置開放中処理を示す値(「04」)であるか否かを判別する(ステップS80161)。制御状態フラグがV入賞装置開放処理を示す値(「04」)でないと判別した場合(ステップS80161におけるNO)、メインCPU101は、V入賞装置開放中処理を終了する。一方、制御状態フラグがV入賞装置開放中処理を示す値(「04」)であると判別した場合(ステップS80161におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80162の処理に移る。
ステップS80162において、メインCPU101は、V入賞装置422への遊技球の入賞数を示すアタッカー入賞カウンタの値が上限の5個に達したか否かを判別する。アタッカー入賞カウンタの値が5個以上であると判別すると(ステップS80162におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80163に移る。一方、アタッカー入賞カウンタの値が5個に達していなければ(ステップS80162におけるNO)、メインCPU101は、ステップS80164に移る。
ステップS80163において、メインCPU101は、待ち時間タイマをクリアする。ステップS80163の処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS80165に移る。
一方、ステップS80164では、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でなければ(ステップS80164におけるNO)、メインCPU101は、V入賞装置開放中処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であれば(ステップS80164におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80165に移る。
ステップS80165において、メインCPU101は、V入賞口スイッチ4231によるV入賞口4223への遊技球の入賞検出があったか否かを判別する。V入賞口スイッチ4231によるV入賞口4223への遊技球の入賞検出があれば(ステップS80165におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80166に移る。一方、V入賞口スイッチ4231によるV入賞口4223への遊技球の入賞検出がなければ(ステップS80165におけるNO)、メインCPU101は、ステップS80170に移る。
ステップS80166において、メインCPU101は、制御状態フラグに、大入賞口内残留球監視処理(ステップS8020)を示す値(「08」)をセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、後述の大入賞口内残留球監視処理が実行されるように設定される。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS80167に移る。
ステップS80167において、メインCPU101は、V大当り開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS80168に移る。
ステップS80168において、メインCPU101は、V大当り開始コマンドをセットする。これにより、サブ制御回路200には、V大当り開始コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、V入賞装置開放中処理を終了する。
ステップS80170では、メインCPU101は、制御状態フラグに、V入賞装置開放終了インターバル処理を示す値(「05」)をセットし、V入賞装置開放中処理を終了する。
[7-3-9.V入賞装置開放終了インターバル処理]
図201は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101によるV入賞装置開放終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。V入賞装置開放終了インターバル処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。この処理は、V入賞装置開放中処理(ステップS8016)において、V入賞口スイッチ4231によるV入賞口4223への遊技球の入賞検出がなかった場合に実行される処理である。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグがV入賞装置開放終了インターバル処理を示す値(「05」)であるか否かを判別する(ステップS80171)。制御状態フラグがV入賞装置開放終了インターバル処理を示す値(「05」)でないと判別した場合(ステップS80171におけるNO)、メインCPU101は、V入賞装置開放終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグがV入賞装置開放終了インターバル処理を示す値(「05」)であると判別した場合(ステップS80171におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80172の処理に移る。
ステップS80172において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされたV入賞装置開放終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS80172におけるNO)、メインCPU101は、V入賞装置開放終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS80172におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80173の処理に移る。
ステップS80173において、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行い、ステップS80174に移る。
ステップS80174において、メインCPU101は、V入賞装置開放終了コマンドをセットする。これにより、サブ制御回路200には、V入賞装置開放終了コマンドが送信される。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS80175に移る。
ステップS80175において、メインCPU101は、小当りフラグをクリアする処理、すなわち、メインRAM103の所定領域にON設定されている小当りフラグをOFFに設定する処理を行い、V入賞装置開放終了インターバル処理を終了する。
[7-3-10.大当り終了インターバル処理]
図202は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機のメインCPU101による大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。大当り終了インターバル処理は、特別図柄制御処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。同図に示すように、メインCPU101は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であるか否かを判別する(ステップS80221)。制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)でないと判別した場合(ステップS80221におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「10」)であると判別した場合(ステップS80221におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80222の処理に移る。
ステップS80222において、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマにセットされた大当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(ステップS80222におけるNO)、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(ステップS80222におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80223の処理に移る。
ステップS80223において、メインCPU101は、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする。大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグは、大当り時のラウンド数をLEDの発光パターンによって表示するか否かを示す管理フラグとして用いられる。
次に、メインCPU101は、ラウンド数振り分けフラグをクリアする(ステップS80224)。このラウンド数振り分けフラグは、メインRAM103に格納される管理フラグの一つであり、1ラウンド中にあっても予め決められた回数だけ大入賞口540を周期的に開閉させるか否かを示すためのフラグである。1ラウンド中でも大入賞口540を周期的に開閉させる場合は、ラウンド数振り分けフラグが「1」となる。このときまた、メインCPU101は、サブ制御回路200に対して特別図柄大当り終了表示コマンドを送信する。
次に、メインCPU101は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「11」)をセットする処理を行う(ステップS80225)。
次に、メインCPU101は、ステップS80226において、大当りフラグをクリアする処理、すなわち、メインRAM34の所定領域にON設定されている大当りフラグをOFFに設定する処理を行い、ステップS80227に移る。
ステップS80227において、メインCPU101は、時短フラグがONにセットされる時短大当りであったか否かを判別する。
メインCPU101は、時短大当りでなかった、すなわち時短フラグがONにセットされない通常大当りであったと判別すると(ステップS80227におけるNO)、大当り終了インターバル処理を終了する。一方、時短大当りであったと判別すると(ステップS80227におけるYES)、メインCPU101は、ステップS80228に移る。
なお、図202では図示していないが、小当り経由で大当り遊技状態に制御されたとき、すなわち、特別抽選の結果が「小当り」であることに基づいて小当りアタッカー4222が作動し、V入賞口4223に遊技球が入賞して大当り遊技状態に制御されたときには、必ず時短フラグがONにセットされるようにしている。ただし、これは必須ではなく、例えば特別抽選の結果が「小当り」であるときに、例えば第1始動口420または第2始動口440への遊技球の入賞時に抽出された演出選択用乱数を用いて決定された当り時選択図柄コマンドに応じて、時短フラグをONにセットするか否かや時短回数を決定するようにしてもよい。
ステップS80228において、メインCPU101は、時短フラグをONにセットし、この処理を終了するとステップS80229に移る。
ステップS80229において、メインCPU101は、時短カウンタをにセットする。第7実施形態のパチンコ遊技機では、大当り種類決定テーブル(図191参照)に示される通り、セットされる時短回数は「4」である。この処理を終了すると、メインCPU101は、ステップS80230に移る。
ステップS80230において、メインCPU101は、大当りの種類に応じた固定変動フラグ処理を行う。この処理では、大当りの種類決定テーブル(図191参照)に示される大当りの種類に応じて、時短遊技時の固定変動フラグおよび保留遊技時の固定変動フラグのフラグ処理を行う。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z4」であれば、時短遊技時の固定変動フラグおよび保留遊技時の固定変動フラグの両方をONにセットする。また、例えば、当り時選択図柄コマンドが「z5」であれば、時短遊技時の固定変動フラグおよび保留遊技時の固定変動フラグのうち、時短遊技時の固定変動フラグのみをONにセットする。この処理を終了すると、メインCPU101は、大当り終了インターバル処理を終了する。
[7-4.遊技の流れ]
次に、上述した各テーブルを用いて上記の各制御処理が実行されたときの遊技の流れについて説明する。
先ず、時短フラグがOFFの通常遊技状態では、右打ちしたとしても普通図柄の変動時間が例えば600000msecと長時間であるため、遊技者が右打ちする実益はない。そのため、一般的な遊技者は、通常遊技状態では左打ちで遊技を行う。
通常遊技状態において行われた第1特別抽選の結果が「大当り」であったとき、メインCPU101は、特別図柄判定テーブル(図190参照)を参照して当り時選択図柄コマンドを決定する。その後、メインCPUは、大当り種類決定テーブル(図191参照)を参照し、決定された当り時選択図柄コマンドに基づいて大当りの種類(ラウンド数、時短回数、時短遊技時の固定変動フラグ、保留遊技時の固定変動フラグ)を決定し、大当り遊技状態に制御する。
なお、図187に示されるように、大入賞口540は右側領域に配置されているため、大当り遊技状態では、右打ちで遊技が行われる。
次に、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態について説明する。
大当り種類決定テーブル(図191参照)に示されるように、当り時選択図柄コマンドが「z0」、「z1」、および「z4」~「z7」のうちのいずれかであるとき、メインCPU101は、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態を、時短フラグがONにセットされる時短遊技状態に制御する。このような時短遊技状態では、普通図柄の変動時間が例えば1000msecと短縮され、しかも普通抽選の結果は極めて高い確率で「普通当り」となるため、普通電動役物460の開放頻度が高められ、ひいては第2始動口440への遊技球の入賞頻度が高められる。そのため、時短遊技状態では、右打ちで遊技が行われる。
第2始動口440に遊技球が入賞すると、メインCPU101は第2特別抽選を行う。この第2特別抽選では、図189に示されるように極めて高い確率で小当りに当選する。小当りに当選すると、メインCPU101は、小当りアタッカー4222を作動させて、開閉入賞口4221からV入賞装置422への遊技球の入賞が可能な状態となる。
なお、上述した通り、セットされる時短回数は「4回」であるため、V入賞装置422への遊技球の入賞チャンスは少なくとも4回与えられる。また、第2特別図柄の変動表示を4個まで保留することができる。そのため、V入賞口4223への遊技球の入賞チャンスは、時短遊技の4回と保留遊技の4回(最大)とをあわせて合計8回与えられる可能性がある。
V入賞装置422に遊技球が入賞すると、V入賞装置422に入賞した遊技球数が複数であったとしても、遊技球が1個だけ係止部材4226によって係止される。V入賞装置422に入賞したものの係止部材4226によって係止されなかった遊技球は、そのままハズレ口4224に受けいれられる。
係止部材4226はV入賞口4223の上方に配置されており、小当りアタッカー4222の作動によりV入賞口4223が開放されるタイミングで係止部材4226による遊技球の係止が解除されると、係止部材4226による係止が解除された遊技球はV入賞口4223に入賞する。一方、V入賞口4223が閉鎖されているタイミングで係止部材4226による遊技球の係止が解除されると、係止部材4226による係止が解除された遊技球はV入賞口4223に入賞せずにハズレ口4224に受け入れられる。
V入賞口4223に遊技球が入賞すると、V入賞大当りとなり、メインCPU101は大当り遊技状態に制御する。
ところで、この第7実施形態のパチンコ遊技機では、上述した通り、第2特別図柄の変動パターンを決定するにあたり、時短遊技においては、時短遊技時の固定変動フラグがONであるときは4回の時短遊技の全部について変動時間1000msecで第2特別図柄の変動表示が行われ、時短遊技時の固定変動フラグがOFFであるときは4回の時短遊技の全部について都度異なりうる変動時間(ランダムな変動時間)で第2特別図柄の変動表示が行われる。また、保留遊技においては、保留遊技時の固定変動フラグがONであるときは最大4回の保留遊技の全部について変動時間1000msecで第2特別図柄の変動表示が行われ、保留遊技時の固定変動フラグがOFFであるときは最大4回の保留遊技の全部について都度異なりうる変動時間(ランダムな変動時間)で第2特別図柄の変動表示が行われる。
以下、時短遊技における第2特別図柄の変動表示および保留遊技における第2特別図柄の変動表示が実行されたときの遊技の流れについて、図203および図204を参照して説明する。なお、図203は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機における第2特別図柄の変動時間の変動時間とV入賞口4223への遊技球の入賞タイミングとの関係を示すタイムチャートの一例であり、(A)Vシャッター4225が閉鎖してから1000msec後に時短遊技1回目の特別図柄の遊技(第2特別図柄の変動表示)を開始した場合、(B)Vシャッター4225が閉鎖してから3000msec後に時短遊技1回目の遊技(第2特別図柄の変動表示)を開始した場合、(C)Vシャッター4225の閉鎖直後に時短遊技1回目の遊技(第2特別図柄の変動表示)を開始した場合、のタイムチャートを示している。また、図204は、第7実施形態に係るパチンコ遊技機において、時短遊技および保留遊技における第2特別図柄の変動表示の実行態様を説明するための図である。
なお、第7実施形態のパチンコ遊技機では時短遊技が4回であるが、図203では、説明の便宜上、時短遊技が5回以上行われた場合を示す。
先ず、図203を参照して、第2特別図柄の変動時間の変動時間とV入賞口4223への遊技球の入賞タイミングとの関係について説明する。
なお、図203に示されるタイムチャートは、以下が前提条件となっている。
・小当りアタッカー4222の開放時間が例えば1000msecで固定。
・小当りアタッカー4222の開放時間が例えば1000msecで固定。
・小当りアタッカー4222の開放によりV入賞装置422に入賞した遊技球の排出時間(小当りアタッカー4222が閉鎖してから次変動が開始されるまでのインターバル時間)が2000msecで固定。
・係止部材4226が小当りアタッカー4222と同時に作動し、小当りアタッカー4222が開放されてから2000msecで遊技球の保持を解除。
・係止部材4226による保持が解除された遊技球は、Vシャッター4225の開放時はV入賞口4223に導かれ、Vシャッター4225の閉鎖時はハズレ口4224に導かれる。
・Vシャッター4225は、「4000msec閉鎖⇒1000msec開放」の5000msecのサイクルで常時一定動作。
・第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄の保留)が途切れないこと。
・V入賞装置422の内部に制御的に進入可能な遊技球は1回の開放あたり最大10個であるものの、遊技盤の構成上は最大でも9個までしか進入できない構成となっていること。
なお、図203に示されるa~gは、係止部材4226による遊技球の保持が解除されるタイミングであり、aが1回目の時短遊技における解除タイミング、bが2回目の時短遊技における解除タイミング、cが3回目の時短遊技における解除タイミング、dが4回目の時短遊技における解除タイミング、eが5回目の時短遊技における解除タイミング、fが6回目の時短遊技における解除タイミング、gが7回目の時短遊技における解除タイミングを示す。
以下に、係止部材4226による遊技球の保持が解除されるタイミングとVシャッター4225の開放タイミングとの関係、すなわち、係止部材4226による保持が解除された遊技球がV入賞口4223に入賞するか否かを、図203(A)~(C)を参照して説明する。
先ず、図203(A)を参照して、Vシャッター4225が閉鎖してから1000msec後に時短遊技1回目の遊技が開始(すなわち第2特別図柄の変動表示が開始)された場合について説明する。
なお、この第7実施形態についての以下の説明において、例えば「時短遊技1回目の遊技」は、第2特別図柄の変動表示から開始されてからV入賞装置422に入賞した遊技球の排出時間が経過するまでであり、「時短遊技1回目の遊技が開始」と「第2特別図柄の変動表示の開始」とは同義としている。時短遊技2回目~7回目も同様である。
時短遊技1回目の遊技では、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングとVシャッター4225の開放タイミングとが合っているため(図203(A)のaを参照)、係止部材4226による保持が解除された遊技球は、V入賞口4223に入賞し、メインCPU101は大当り遊技状態に制御する。本来であれば、V入賞口4223に遊技球が入賞して大当り遊技状態に制御されると、大当り遊技状態が終了するまで次変動が開始されないが、図203(A)では、説明の便宜上、次変動が開始される図を示す。
時短遊技2回目の遊技では、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングとVシャッター4225の開放タイミングとがずれているため(図203(A)のbを参照)、係止部材4226による保持が解除された遊技球はハズレ口4224に導かれ、大当り遊技状態には制御されない。
同様に、時短遊技3回目~5回目および7回目の遊技においても、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングとVシャッター4225の開放タイミングとがずれているため(図203(A)のc~eおよびgを参照)、係止部材4226による保持が解除された遊技球はハズレ口4224に導かれ、大当り遊技状態には制御されない。
一方、時短遊技6回目の遊技では、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングとVシャッター4225の開放タイミングとが合っているため(図203(A)のfを参照)、係止部材4226による保持が解除された遊技球は、V入賞口4223に入賞し、メインCPU101は大当り遊技状態に制御する。
次に、図203(B)を参照して、Vシャッター4225が閉鎖してから3000msec後に時短遊技1回目の遊技が開始された場合について説明する。
この場合、時短遊技1回目、2回目および4回目~7回目の遊技において、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングとVシャッター4225の開放タイミングとがずれているため(図203(B)のaを参照)、係止部材4226による保持が解除された遊技球はハズレ口4224に導かれ、大当り遊技状態には制御されない。
一方、時短遊技3回目の遊技では、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングとVシャッター4225の開放タイミングとが合っているため(図203(B)のcを参照)、係止部材4226による保持が解除された遊技球は、V入賞口4223に入賞し、メインCPU101は大当り遊技状態に制御する。なお、この場合も、本来であれば大当り遊技状態が終了するまで次変動が開始されないが、図203(B)では、説明の便宜上、次変動が開始される図を示す。
次に、図203(C)を参照して、Vシャッター4225の閉鎖直後に時短遊技1回目の遊技が開始された場合について説明する。
この場合、時短遊技1回目~4回目および6回目において、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングとVシャッター4225の開放タイミングとがずれているため(図203(C)のa~dおよびfを参照)、係止部材4226による保持が解除された遊技球はハズレ口4224に導かれ、大当り遊技状態には制御されない。
一方、時短遊技5回目では、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングとVシャッター4225の開放タイミングとが合っているため(図203(C)のeを参照)、係止部材4226による保持が解除された遊技球は、V入賞口4223に入賞し、メインCPU101は大当り遊技状態に制御する。なお、この場合も、本来であれば大当り遊技状態が終了するまで次変動が開始されないが、図203(C)では、説明の便宜上、次変動が開始される図を示す。
このように、V入賞口4223への遊技球のV入賞チャンスは5000msecに1回周期的におとずれ、しかも1回のV入賞チャンスは1000msecである。そのため、第7実施形態のパチンコ遊技機では、時短遊技1回あたりの遊技期間(例えば4000msec)とV入賞チャンスの到来周期(例えば5000msec)とをずらすとともに、複数回(例えば4回)の第2特別図柄の変動時間を予め定めるようにしている。そのため、時短遊技を複数回実行すれば、複数回の第2特別図柄の変動時間を都度ランダムに決めた場合と比べて、係止部材4226により遊技球の係止が解除されるタイミングとVシャッター4225によりV入賞口4223が開放されるタイミングとが合う確率(以下「V入賞確率」と称する)を高めることが可能となる。
なお、上記では時短遊技の場合を例に挙げて説明したが、保留遊技においても同様である。
ただし、4回の時短遊技が終了したとき(時短フラグがクリアされたとき)に、4回目の時短遊技終了後ただちに保留遊技1回目の遊技が開始されると、4回の時短遊技においてV入賞しなかったとしても、保留遊技では必ずV入賞してしまう。そのため、4回の時短遊技が終了したとき、時短遊技状態終了を示す所定のインターバル時間が経過したのちに保留遊技が開始されるようにすることが好ましい。
また、時短遊技状態終了を示す所定のインターバル時間を設けたとしても、かかるインターバル時間と、V入賞チャンスの到来周期とが同じであれば、保留遊技(最大4回)では4回の時短遊技と同じ結果となる。つまり、4回の時短遊技でV入賞しなければ保留遊技でもV入賞しないこととなる。そのため、上記のインターバル時間は、V入賞チャンスの到来周期と異なるようにすることが好ましい。ただし、例えば上記のインターバル時間は、一定の時間である必要はなく例えば抽選等により都度異なりうるようにしてもよい。この場合、結果的に、インターバル時間とV入賞チャンスの到来周期とが同じとなる場合が生じてもよい。
また、上記では、第2特別図柄の停止と小当りアタッカー4222の開放とがほぼ同時であるが、これに限られず、第2特別図柄が停止してから一定時間経過後に小当りアタッカー4222が開放されるようにしてもよい。すなわち、遊技の開始から遊技の終了までの間で、小当りアタッカー4222が開放されてから遊技が終了するまでの時間または第2特別図柄の変動が停止してから遊技が終了するまでの時間が一定であればよい。
また、上記では、4回の時短遊技および最大4回の保留遊技のいずれも、期間中は全遊技において第2特別図柄の変動表示が行われることを前提としている。すなわち、例えば3回目の時短遊技において第1特別図柄の変動表示が行われる等のように、時短遊技期間中または保留遊技期間中に第1特別図柄の変動表示が行われると、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングが変わってしまう。そのため、第7実施形態では、第1特別図柄の保留と第2特別図柄の保留とがある場合、メインCPU101は、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしている。
また、上記では第1特別図柄の変動パターンと第2特別図柄の変動パターンとを、互いに異なる変動パターンテーブル(図192参照)を参照して決定しているが、これは、4回の時短遊技および最大4回の保留遊技のいずれも期間中の全遊技において第2特別図柄の変動表示が行われることを前提としているためである。しかし、時短遊技または保留遊技の途中(例えば3回目の時短遊技)で第1特別図柄の変動表示が行われると、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングが変わってしまい、V入賞確率を高めることが困難となる。そこで、第1特別図柄の変動パターンと第2特別図柄の変動パターンとを同じ変動パターンテーブルを参照して決定することで、時短遊技期間中または保留遊技期間中に第1特別図柄の変動表示が行われたとしても、係止部材4226により遊技球の保持が解除されるタイミングが変わらないようにしてもよい。
また、上記では、4回の時短遊技が行われる場合について説明したが、時短遊技の回数はこれに限られず、例えば、100回の時短遊技が行われるようにしてもよいし、「小当り」に決定された回数があらかじめ決められた回数にいたると時短遊技を終了するようにしてもよい。この場合、「ハズレ」に決定されることがありうるようにすることが好ましい。また、「ハズレ」に決定されることがありうるようにした場合、V入賞口4223への遊技球のV入賞チャンスが4回連続で到来しなかったとしても、「ハズレ」に決定されることで例えば5回目にV入賞チャンスが到来することが生じうるため興趣の低下を抑制しうる。
次に、図204を参照して、時短遊技および保留遊技において、当り時選択図柄コマンド(図191参照)に基づいて第2特別図柄の変動表示が実行されたときの遊技の流れを説明する。
図204に示されるように、当り時選択図柄コマンドが「z4」であるとき、1回目~4回目の時短遊技における第2特別図柄の変動時間は全て1000msecに予め決定され、1回目~4回目の保留遊技における第2特別図柄の変動時間は全て6000msecに予め決定される。この場合、時短遊技(4回)におけるV入賞確率は概ね80%である。また、保留遊技(4回)におけるV入賞確率も概ね80%である。したがって、時短遊技および保留遊技(4回)の合計8回のうちいずれかでV入賞する確率は概ね96%となる。
また、当り時選択図柄コマンドが「z5」であるとき、1回目~4回目の時短遊技における第2特別図柄の変動時間は全て1000msecに予め決定され、1回目~4回目の保留遊技における第2特別図柄の変動時間は全て都度決定されるためランダムとなる。この場合、時短遊技(4回)におけるV入賞確率は概ね80%である。また、保留遊技(4回)におけるV入賞確率は概ね59%である。したがって、時短遊技および保留遊技(4回)の合計8回のうちいずれかでV入賞する確率は概ね92%となる。
また、当り時選択図柄コマンドが「z6」であるとき、1回目~4回目の時短遊技における第2特別図柄の変動時間は全て都度決定されるためランダムとなり、1回目~4回目の保留遊技における第2特別図柄の変動時間は全て6000msecに予め決定される。この場合、時短遊技(4回)におけるV入賞確率は概ね59%である。また、保留遊技(4回)におけるV入賞確率は概ね80%である。したがって、時短遊技および保留遊技(4回)の合計8回のうちいずれかでV入賞する確率は概ね92%となる。
また、当り時選択図柄コマンドが「z7」であるとき、1回目~4回目の時短遊技における第2特別図柄の変動時間は全て都度決定されるためランダムとなり、1回目~4回目の保留遊技における第2特別図柄の変動時間も全て都度決定されるランダムとなる。この場合、時短遊技(4回)におけるV入賞確率は概ね59%である。また、保留遊技(4回)におけるV入賞確率も概ね59%である。したがって、時短遊技および保留遊技(4回)の合計8回のうちいずれかでV入賞する確率は概ね83%となる。
このように、時短遊技回数分(4回)および保留遊技回数分(最大4回)の第2特別図柄の変動時間をあらかじめ決定することによって、係止部材4226による保持が解除された遊技球がV入賞口4223に入賞する確率を高めることが可能となる。また、時短遊技(又は保留遊技)1回あたりの遊技期間とV入賞チャンスの到来周期とが同じ時間ではなくずれているため、今回の第2特別図柄の可変表示において係止部材4226による保持が解除された遊技球がV入賞口スイッチ4231を通過しなかったとしても、次回以降の第2特別図柄の可変表示が実行されるたびに、V入賞口スイッチ4231を遊技球が通過する確率が高められていることとなり、興趣を高めることができる。
また、第2特別図柄の変動時間の決定方法を時短遊技と保留遊技とで異ならせることにより、ただ単にV入賞確率を高めるだけでなく、第2特別図柄の変動時間の決定方法(4回分の変動時間を予め決定するか都度決定するか)を変えるだけで、V入賞確率を複数設けることが可能となる。
なお、第7実施形態のパチンコ遊技機では、時短遊技と保留遊技との間にインターバル期間を設けて第2特別図柄の変動時間の決定方法を決定しているが、これに限られない。例えば、通常の時短遊技状態と特定の時短遊技状態とを設けて、通常の時短遊技状態では、時短遊技と保留遊技との間にインターバル期間を設けてそれぞれ第2特別図柄の変動時間の決定方法を決めるようにし、特定の時短遊技状態では、時短遊技と保留遊技との間にインターバル期間を設けずに、例えば4回の時短遊技および1回の保留遊技の合計5回分の変動時間を予め決定するようにしてもよい。この場合、特定の時短遊技状態では、V入賞確率を通常の時短遊技状態よりも高くすることが可能となる。さらにこの場合、通常の時短遊技状態に制御されているのか、特定の時短遊技状態に制御されているのかを、例えばサブCPU201により実行される演出等によって外観で把握できないようにすることが好ましい。
サブCPU201により実行される演出としては、表示制御回路204を介して液晶表示装置16に表示される表示演出、音声制御回路205を介してスピーカ24から出力される音演出、LED制御回路206を介して実行されるLED25の発光演出、および役物制御回路207を介して実行される役物群1000の動作演出のうち少なくとも一つ以上の演出が相当する。
また、所謂初当りによる大当り遊技状態の終了後の1回目の時短遊技状態では、時短遊技および保留遊技のいずれにおいても、第2特別図柄の変動時間をその都度ランダムに決定し、時短遊技または保留遊技においてV入賞した場合(所謂連荘した場合)には、時短遊技または/および保留遊技における第2特別図柄の変動時間を予め決定するようにしているが、これに限られず、第1特別抽選の結果が大当りである場合にも、時短遊技時の固定変動フラグまたは/および保留遊技時の固定変動フラグがONにセットされるようにしてもよい。
また、第7実施形態のパチンコ遊技機では、時短回数がセットされるときは例えば「4回」である。すなわち、例えば4回の第2特別図柄の変動表示時間のそれぞれが特定短縮演出Cに決定される。ただし、これに限られず、時短回数がより多くの例えば「5回」にセットされるプレミアム大当りを設けて、例えば5回の第2特別図柄の変動表示時間のそれぞれが特定短縮演出Cに決定されるようにしてもよい。プレミアム大当りに当選してメインCPU101がプレミアム時短遊技状態に制御すると、時短遊技におけるV入賞確率がほぼ100%となる。この場合、例えばサブCPU201により実行される演出も、プレミアム大当り以外の大当り(通常大当りや時短大当り)よりも遊技者に有利であることを把握できるプレミアム演出を行うことが好ましい。
さらに、上記のプレミアム大当りに当選してプレミアム時短遊技状態に制御された場合には、このプレミアム時短遊技状態においてV入賞したことに基づく大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を、時短回数が「4回」にセットされた通常の時短遊技状態においてV入賞したときと比べて、再びプレミアム時短遊技状態に制御される確率を高めるようにしてもよい。
なお、サブCPU201は、プレミアム大当りに当選したとしてもプレミアム演出を行わずに、時短回数が「4回」にセットされる通常の時短遊技状態に制御されているのか、プレミアム時短遊技状態に制御されているのかを、外観で把握できない演出を実行してもよい。
また、メインCPU7101は、所謂初当りによる大当り遊技状態に制御されたとき(例えば第1特別抽選の結果として「大当り」が導出されて大当り遊技状態に制御されたとき)は、この大当り遊技状態の終了後、時短回数が例えば「4回」の通常の時短遊技状態に制御し、時短遊技状態においてV入賞口4223に遊技球が入賞したことによって大当り遊技状態に制御されたときは、この大当り遊技状態に終了後、初当りによる大当り遊技状態に制御されたときよりも多くの回数(例えば「5回」)が時短回数としてセットされる特別な時短遊技状態に制御するようにしてもよい。すなわち、所謂初当りによる大当り遊技状態に制御されたときは、この大当り遊技状態の終了後、例えば4回の第2特別図柄の変動表示時間のそれぞれが特定短縮演出Cに決定され、時短遊技状態においてV入賞口4223に遊技球が入賞したことによって大当り遊技状態に制御されたときは、この大当り遊技状態に終了後、例えば5回の第2特別図柄の変動表示時間のそれぞれが特定短縮演出Cに決定されるようにしてもよい。特別な時短遊技状態に制御される場合、サブCPU201は、通常大当りや時短大当りよりも遊技者に有利であることを把握できる特別演出を行うことが好ましい。さらには、V入賞チャンスの到来周期が5000msecよりも大きい(例えば8000msec)場合には、時短遊技状態においてV入賞口4223に遊技球が入賞したことによって大当り遊技状態が継続される回数(所謂連荘回数)が多くなればなるほど、セットされる時短回数が増えるようにしてもよい。
このように、第7実施形態のパチンコ遊技機では、Vシャッター4225の動作態様を変えることなくセットされる時短回数を変えるだけで、大当り遊技状態に制御される確率を高めることが可能となる。
また、この第7実施形態のパチンコ遊技機では、4回の時短遊技において予め第2特別図柄の変動時間を決定する場合には全て1000msecに決め、保留遊技において予め第2特別図柄の変動時間を決定する場合には全て6000msecに決めているが、必ずしも全て同じ時間であることに限定されず、特別抽選の結果が「大当り」であったときの図柄(当り時選択図柄コマンド)に応じて第2特別図柄の変動時間を決定するようにしてもよい。例えば、1回目の時短遊技(又は保留遊技)1000msec、2回目の時短遊技(又は保留遊技)2000mec、3回目の時短遊技(又は保留遊技)1000msec、4回目の時短遊技(又は保留遊技)2000msecとしてもよいし、1回目の時短遊技(又は保留遊技)1000msec、2回目の時短遊技(又は保留遊技)2000mec、3回目の時短遊技(又は保留遊技)3000msec、4回目の時短遊技(又は保留遊技)4000msecとしてもよい。すなわち、時短遊技(又は保留遊技)1回あたりの遊技期間とV入賞チャンスの到来周期とがずれていればよい。ただし、時短遊技(又は保留遊技)1回あたりの遊技期間とV入賞チャンスの到来周期との時間差が、V入賞チャンスの到来周期の公約数であると、時短遊技(又は保留遊技)の回数が増えるにつれて、係止部材4226により遊技球の係止が解除されるタイミングとVシャッター4225によりV入賞口4223が開放されるタイミングとが近づいていく点で好ましい。
[8.その他]
第1実施形態~第7実施形態の各パチンコ遊技機に記載された各構成は、遊技媒体を用いて遊技を行い、その遊技の結果に基づいて特典が付与される形態全ての遊技機について、適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が発射されたり投入されたりすることで遊技を行い、その遊技の結果に基づいて遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路100自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、封入された遊技球を循環させて行う遊技やメダルレスで行う遊技を可能とするものであってもよい。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路100に装着され(接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
封入された遊技球を循環させて遊技を行うパチンコ遊技機の場合、遊技媒体としての遊技球が外部に排出されずに遊技可能に構成されているため、入賞したとき、賞球が払い出されることに代えて遊技媒体としての賞球データが付与される。この明細書において、賞には、賞球および賞球データのいずれの意味も含まれる。例えば、賞球数が15個の入賞口に入賞した場合、封入式の遊技機であれば、15個の賞球に対応する価値の賞球データが付与される。また、賞は、賞球および賞球データのみならず、賞球や賞球データに相当する遊技価値であってもよい。
主制御回路100に接続された遊技媒体管理装置が管理する場合、遊技媒体管理装置は、ROMおよびRWM(あるいはRAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱い装置と所定のインターフェイスを介して双方向通信機能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)若しくは遊技媒体の払出に係る役に入賞(当該役が成立)した場合の、遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払出を行上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、または遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、パチンコ遊技機1の前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることができる性能を有し、また、遊技者が直接操作する場合の他、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有し、また、外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられている場合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後遊技の結果所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際にはいずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンタ等に持っていくか、または他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では全遊技媒体を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機または遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、記録媒体を排出するだけに限らず、現金または現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしてもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、会員記録媒体に貯留して後日再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機または遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置または遊技媒体管理装置に対し遊技媒体または有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際にはワンタイムパスワード等遊技者にしか知り得ない情報を設定することや遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記録するようにしてもよい。
また、上記では、遊技媒体管理装置を、パチンコ遊技機に適用する場合について説明しているが、パチスロ機や、遊技球を用いるスロットマシンや、封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、遊技機内部の部品点数を減らすことができ、遊技機の原価および製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、部品を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
また、遊技媒体が外部に排出されずに遊技可能に構成された封入式の遊技機と、該遊技機に対して、遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増減に関するデータを通信ケーブルを介して光信号によって送受信が可能に接続された遊技媒体管理装置と、を有する遊技システムに本発明を適用した場合には、遊技システムを以下のように構成してもよい。
以下に、封入式の遊技機の概略を説明する。封入式の遊技機において、発射装置は、遊技領域の上方に位置し、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球を発射する。遊技者がハンドルを操作すると、払出制御回路により球送りソレノイドが駆動させられ、球送り杵が発射台の方向へと、待機状態の遊技球を押し出す。これにより、遊技球が発射台へ移動する。また、待機位置から発射台への経路には減算センサが設けられており、発射台へ移動する遊技球を検出する。減算センサによって遊技球が検出された場合には、持ち球数が1減算される。このように、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球を発射するように構成されているため、封入式の遊技機ではいわゆる戻り球(ファール球)を回避することができる。そして、遊技領域を転動した後に遊技領域から排出された遊技球は、球磨き装置によって磨かれる。球磨き装置によって磨かれた遊技球は、揚送装置によって上方へと搬送され、発射装置に導かれる。遊技球は封入式の遊技機の外部に排出されずに、当該遊技機において一定数(例えば、50個)の遊技球が一連の経路を循環するように構成されている。
封入式の遊技機では、遊技球が遊技機の外部に排出されないため、遊技球を一時的に保持するための上皿や下皿は設けられていない。封入式の遊技機では遊技球が外部に排出されないことから、遊技者の手元に遊技球が実際にあるわけではなく、遊技を行うことにより遊技球が現実に増減するわけではない。封入式の遊技機において、遊技者は遊技媒体管理装置からの貸出により持ち球を得てから遊技を開始する。ここで、持ち球を得るとは、遊技者が、データ管理上、遊技媒体を得ることをいう。そして、発射装置から遊技球が発射されることにより持ち球が消費され、持ち球数が減少する。また、遊技球が遊技領域に設けられた各入賞口等を通過することにより、入賞口に応じて設定された条件に従った数だけ払出が行われ、持ち球数が増加する。さらに、遊技媒体管理装置からの貸出によっても、持ち球数が増加する。なお、「遊技媒体の消費、貸出および払出」とは、持ち球の消費、貸出および払出が行われることを示す。また、「遊技媒体の増減」とは、消費、貸出および払出によって持ち球数が増減することを示す。また、「遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増減に関するデータ」とは遊技球が発射されることによる持ち球の減少と、貸出および払出による持ち球の増加とに関するデータである。
封入式の遊技機は、払出制御回路およびタッチパネル式である液晶表示装置を有している。払出制御回路は、遊技球が各入賞口等の通過を検出する各種センサに接続されている。払出制御回路は、持ち球数を管理している。例えば、遊技球が各入賞口を通過した場合には、そのことによる遊技球の払出個数を持ち球数に加算する。また、遊技球が発射されると持ち球数を減算する。払出制御回路は、遊技者の操作により、持ち球数に関するデータを遊技媒体管理装置へ送信する。また、上記の液晶表示装置は遊技機の上部に位置し、遊技媒体管理装置で管理する遊技価値から持ち球への変換(球貸し)や、持ち球の計数(返却)の要求を受け付ける。そして、これらの要求を遊技媒体管理装置を介して払出制御回路に伝え、払出制御回路が現在の持ち球数に関するデータを遊技媒体管理装置に送信するように指示する。ここで、「遊技価値」とは、貨幣・紙幣、プリペイド媒体、トークン、電子マネーおよびチケット等であり、遊技媒体管理装置によって持ち球に変換することが可能であるものを示す。なお、第1実施形態において、遊技媒体管理装置は、いわゆるCRユニットであり、紙幣およびプリペイド媒体等を受付可能に構成されている。また、計数された持ち球は、遊技システムが設置される遊技場などにおいて、景品交換等に用いることができる。
また、封入式の遊技機は、バックアップ電源を有している。これにより、夜間等に電源をOFFにした場合であっても、OFFにする直前のデータを保持することができる。また、このバックアップ電源により、例えば、扉開放センサによる扉枠開放の検出を継続して実行させてもよい。これにより、夜間に不正行為を行われることも防止することができる。なお、この場合は、扉枠が開放された回数等の情報を記憶するものであってもよい。さらに、電源が投入された際に、扉枠が開放された回数等の情報を、遊技機の液晶表示装置等に出力するものであってもよい。
遊技媒体管理装置は、遊技機接続基板を有している。遊技媒体管理装置は、遊技機接続基板を介して、遊技機とのデータ(送信信号)の送受信を行うように構成されている。送受信されるデータは、主制御回路に設けられたCPUの固有ID、払出制御回路に設けられたCPUの固有ID、遊技機に記憶された遊技機製造業者コード、セキュリティチップの製造業者コード、遊技機の型式コードなどの情報である。そして、遊技機および前記遊技媒体管理装置のいずれか一方を送信元とし他方を送信先として、送信元が送信信号を送信した際に、上記送信信号を受信した送信先が上記送信信号と同じ信号である確認用信号を上記送信元に送信し、上記送信元は、上記送信信号と上記確認用信号とを比較して、これらが同一か否かを判別するようにしている。
このように、送信元において、送信先から送信された確認用信号を送信信号と比較して、これらが同一か否かを判別することにより、送信元から送信した信号が改ざんされることなく、送信元に送信されていることを確認することができる。これにより、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を改ざんする等の不正行為を抑制することができる。
また、上記遊技システムにおいて、上記送信元は信号を変調する変調部を有し、該変調部により変調された信号を上記送信信号として送信し、上記送信先は上記変調部により変調された信号を復調する復調部を有することとしてもよい。
これにより、仮に、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を読み取られたとしても、この信号の解読は困難であり、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を改ざんする等の不正行為を抑制することができる。
また、上記遊技システムにおいて、上記送信先は、上記送信元からの上記送信信号を受信した際に、上記送信信号を受信したことを示す信号である承認信号を、上記確認用信号とは別に上記送信元に送信することとしてもよい。
これにより、送信信号と確認用信号とを比較することにより、正規の信号の送受信が行われたことを確認するだけでなく、承認信号に基づいて正規の信号の送受信が行われたことを確認することができるので、不正行為の抑制をより強化することができる。
[9.付記]
以上説明した第1実施形態のパチンコ遊技機によれば、以下のような遊技機を提供することができる。
[9-1.第1~第8の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、所定の条件が成立すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。抽選の結果が大当りであると、大当り遊技が開始されて、大入賞口が所定の開閉パターンで開閉する。上記の大当りが確変大当りであると、大当り遊技が終了したのち、高確率遊技状態に制御される。
この種の遊技機として、入球口への入球率や出玉傾向を左右する遊技要素(構造的要素や制御的要素)の状態を、あらかじめ所定の設定入力手段によって入力された遊技設定値に対応する状態に設定するぱちんこ遊技機が開示されている(例えば、特開2015-065977号公報参照)。
このような特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できるため、遊技釘や役物などの遊技盤構成に対する調整や整備ができなくなったとしても、遊技店ごとまたは遊技台ごとの出玉傾向の均一化を防止できる。
(第1の課題)
しかし、特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できるものの、入球口への入球率や出玉傾向を左右する構造的要素または制御的要素の状態を設定値に応じて変えることができるだけで、遊技興趣の向上への貢献度合いが必ずしも大きいとは言えない。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣の向上を図りつつ設定に応じて遊技要素の状態を好適に変えることが可能な遊技機を提供することにある。
上記第1の課題を解決するために、以下のような構成の第1の遊技機を提供する。
[9-1-1.第1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
所定条件の成立にもとづいて抽選を実行可能な抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101)と、
所定の変動時間にわたって所定の変動パターンで図柄(例えば、特別図柄)の変動表示が行われる表示手段(例えば、第1特別図柄表示部73,第2特別図柄表示部74)と、
前記表示手段において行われる変動パターンを、前記抽選の結果に基づいて決定する変動パターン決定手段(例えば、ステップS78の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記変動パターンの決定に供される変動パターンテーブルを記憶する変動パターンテーブル記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記変動パターン決定手段により決定された変動パターンに対応する変動時間にわたって前記図柄の変動表示(例えば、特別図柄の変動表示)を行い、前記抽選の結果を示す態様で停止表示する図柄表示制御手段(例えば、ステップS93の処理を実行可能なメインCPU101)と、
を備え、
前記変動パターンテーブル記憶手段は、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値が高くなるにつれて変動時間が相対的に短変動パターン(例えば通常変動B)に決定される確率が高くなるように規定された変動パターンテーブル(例えば、図13に示される特別図柄の変動時間決定テーブルテーブル)を記憶している
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、設定変更制御手段によりセットされた設定値が高くなるほど変動時間が短くなるため、高設定値ほど単位時間あたりの抽選回数が多くなり、ひいては抽選の結果に対する期待度が高められ、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
特定時からの前記抽選の実行回数をカウントする抽選回数カウント手段(例えば、メインCPU101)をさらに備えるとともに、
前記変動パターンテーブル記憶手段は、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値が高くなるにつれて前記短変動パターンに決定される確率が、前記変動パターンテーブルよりも高くなるように規定された他の変動パターンテーブル(例えば、図15に示される変動回数が1001以上であるときの特別図柄の変動時間決定テーブルテーブル)をさらに記憶しており、
前記変動パターン決定手段は、
前記抽選回数カウント手段によりカウントされた前記抽選の実行回数が所定の条件を満たしたとき(例えば、大当り遊技状態が終了してから1001回以上の特別図柄の大当り抽選が行われたとき)は、前記他の変動パターンテーブルを用いて前記変動パターンを決定可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、抽選回数カウント手段によりカウントされた抽選の実行回数が所定の条件を満たしたときは、他の変動パターンテーブルを用いて変動パターンが決定可能とされているため、高設定値ほど単位時間あたりの抽選回数が顕著に多くなり、抽選の実行回数が特定の実行回数においては遊技者の期待度が高められ、遊技興趣を向上させることが可能となる。なお、「所定の条件」は、例えば、大当り遊技状態が終了してから所定以上(例えば1001回以上)の特別図柄の大当り抽選が行われたとき等が相当するが、これに限られない。
(3)上記(2)に記載の遊技機において、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記図柄の変動表示が行われているときに、前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が前記適正判定手段により不適であると判別されると、前記図柄の変動表示についての抽選の結果を示す態様で前記図柄が停止表示されていなかったとしても、遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)と、
を備えることを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、図柄の変動表示(例えば、特別図柄の変動表示)が行われているときに、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報についての適・不適が判別されることがある。この場合、たとえ、図柄の変動表示についての抽選の結果を示す態様で図柄が停止表示されていなかったとしても、遊技情報についての適・不適の判別において不適であると判別された場合には、遊技を進行できないよう構成されている。これにより、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、以下のような構成の第2の遊技機を提供する。
[9-1-2.第2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
所定条件の成立にもとづいて抽選を実行可能な抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101)と、
所定の図柄による図柄演出(例えば、装飾図柄の変動演出)が行われ、前記図柄の停止態様によって前記抽選の結果が示されうる表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段において示されうる前記図柄の停止態様を、前記抽選の結果に基づいて決定する停止態様決定手段(例えば、ステップS205の処理を実行可能なサブCPU201)と、
前記停止態様決定手段による前記図柄の停止態様の決定に供される停止態様テーブル(例えば、図14の装飾図柄決定テーブル)を記憶する停止態様テーブル記憶手段(例えば、プログラムROM202)と、
前記停止態様決定手段により決定された停止態様で前記図柄が停止されるよう制御する図柄演出制御手段(例えば、ステップS207の処理を実行可能なサブCPU201)と、
前記抽選の結果が特定の結果(例えば、大当り)であることを示す態様(例えば、第1態様、第2態様、特定態様)で前記図柄が表示されると、遊技者に有利な複数の利益(例えば、4R通常大当り、4R確変大当り、10R通常大当り、10R確変大当り)のうちいずれかの利益を付与する利益付与手段(例えば、図10の大当り遊技制御を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記利益付与手段は、
前記抽選の結果が前記特定の結果(例えば、大当り)であることを示す停止態様で前記図柄が表示され、当該停止態様が特定停止態様(例えば、特定態様)であるとき、前記複数の利益のなかで相対的に有利度が高い特定利益(例えば、10R確変大当り)を付与可能に構成されており、
前記停止態様決定手段は、
前記抽選の結果が前記特定の結果(例えば、大当り)であるとき、前記設定変更制御手段によりセットされた設定値が高くなるにつれて、前記図柄の停止態様が前記特定停止態様で停止される確率が高められるように前記図柄の停止態様を決定可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、設定変更制御手段によりセットされた設定値が高くなるほど、図柄の停止態様を、複数の利益のなかで相対的に有利度が高い特定停止態様で停止される確率を高めることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記停止態様決定手段は、
前記抽選の結果が前記特定の結果(例えば、大当り)であるとき、前記設定値によらず前記特定利益が付与される確率が同じでありながらも、前記設定変更制御手段によりセットされた設定値が高くなるにつれて、前記図柄の停止態様が前記特定停止態様で停止される確率が高められるように前記図柄の停止態様を決定可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、抽選の結果が前記特定の結果(例えば、大当り)であるとき、設定がいずれであっても特定利益が付与される確率を同じとしつつも、設定変更制御手段によりセットされた設定値が高くなるにつれて特定停止態様で停止される確率が高められるため、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記図柄演出が行われているときに、前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が前記適正判定手段により不適であると判別されると、前記抽選の結果が前記特定の結果であって且つ前記図柄の停止態様が前記特定停止態様で停止される旨が前記停止態様決定手段により決定されていたとしても、遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)と、
を備えることを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、図柄演出(例えば、装飾図柄の変動演出)が行われているときに、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報についての適・不適が判別されることがある。この場合、たとえ、抽選の結果が特定の結果であって且つ図柄の停止態様が特定停止態様で停止される旨が決定されていたとしても、遊技情報についての適・不適の判別において不適であると判別された場合には、遊技を進行できないよう構成されている。これにより、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、以下のような構成の第3の遊技機を提供する。
[9-1-3.第3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
所定条件の成立にもとづいて抽選を実行可能な抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101、大当り抽選とメイン図柄決定抽選との両方を含む)と、
前記抽選に用いられる抽選テーブル(例えば、図16または図17の特別図柄の大当り判定の結果が大当りであるときのメイン図柄の選択率を示すテーブル)を記憶する抽選テーブル記憶手段と、
少なくとも図柄の変動表示が行われる表示手段(例えば、第1特別図柄表示部73,第2特別図柄表示部74)と、
前記図柄の変動表示を行い、前記抽選の結果を示す態様で停止表示する図柄表示制御手段(例えば、ステップS93の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記抽選の結果が特定の結果(例えば、大当り)であることを示す態様(例えば、特図1-1~特図1-8,特図2-1~特図2-4)で前記図柄が表示されると、遊技者に有利な複数の利益(例えば、4R通常大当り、4R確変大当り、10R通常大当り、10R確変大当り)のうちいずれかの利益を付与する利益付与手段(例えば、図10の大当り遊技制御を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記抽選テーブル記憶手段は、
前記複数の利益のうち相対的に有利度が高い特定利益(例えば、10R確変大当り)についての抽選確率が設定値に応じて異なる複数の抽選テーブルを記憶しており、
前記抽選手段は、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じた抽選テーブルを用いて前記抽選を行いうるよう構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、相対的に有利度が高い特定利益についての抽選確率が設定値に応じて異なる複数の抽選テーブルを用いて抽選が行われるため、設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて遊技者に付与される利益度合いを異ならせることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記利益付与手段は、
前記特定利益として、遊技者に有利な特別遊技状態と、当該特別遊技状態が終了したのちの遊技状態を相対的に高い確率で前記利益が付与される高確率遊技状態と、を少なくとも付与するものであり、
前記抽選テーブル記憶手段は、
前記高確率遊技状態に制御される確率が設定値に応じて異なる複数のテーブルを記憶している
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、高確率遊技状態に制御される確率が設定値に応じて異なるため、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記利益付与手段は、
前記特定利益として、前記抽選が促進される特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)をさらに付与するものであり、
前記抽選テーブル記憶手段は、
前記特定遊技状態に制御される確率が設定値に応じて異なる複数のテーブルを記憶している
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特定遊技状態に制御される確率が設定値に応じて異なるため、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記図柄の変動表示が行われているときに、前記適正判定手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が不適であると判別されると、前記図柄の変動表示にかかる抽選の結果が前記特定利益の付与する旨の結果であったとしても、遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)と、
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、図柄の変動表示が行われているときに、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報についての適・不適が判別されることがある。この場合、たとえ図柄の変動表示にかかる抽選の結果が特定利益の付与する旨の結果であったとしても、遊技を進行できないよう構成されている。これにより、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、以下のような構成の第4の遊技機を提供する。
[9-1-4.第4の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
遊技領域に設けられる第1の始動口及び第2の始動口を含む複数の始動口と、
前記複数の始動口のそれぞれへの遊技球の進入(例えば、受け入れ)にもとづいて異なる抽選態様で特別抽選を行う特別抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記特別抽選の結果が特別の結果(例えば、大当り)であることにもとづいて作動する特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段(例えば、図10の大当り遊技制御を実行するメインCPU101)と、
前記特別抽選の結果が特定の結果(例えば、小当り)であることにもとづいて、前記特別遊技よりも有利度合の低い特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記特別抽選手段は、
前記始動口への遊技球の進入(例えば、受け入れ)にもとづいて前記特別抽選を行うに際し、当該特別抽選を、前記特定の結果となる確率が前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なりうるように行うことが可能であるとともに、
前記特定遊技実行手段は、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値にかかわらず、前記第1の始動口に遊技球が進入したときよりも、前記第2の始動口に遊技球が進入したときの方が高い頻度で前記特定遊技を実行可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特定の結果となる確率が設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なりうるとともに、設定変更制御手段によりセットされた設定値にかかわらず、第1始動口に遊技球が進入したときよりも、第2始動口に遊技球が進入したときの方が高い頻度で特定遊技が実行される。すなわち、第2始動口に遊技球を入賞させると、高い頻度で特定遊技が実行されることを前提とした上で、設定値に応じて特定遊技の実行頻度を異ならせることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
なお、「前記第1の始動口に遊技球が進入したときよりも、前記第2の始動口に遊技球が進入したときの方が高い頻度で前記特定遊技を実行可能」とは、第1の始動口に遊技球が進入したときに、特定の結果についての当落判定(確率0を含む)を行うものの当該当落判定において特定の結果となる確率が第2の始動口に遊技球が進入したときよりも低い態様のみならず、第1の始動口に遊技球が進入したときに、特定の結果についての当落判定事態を行わない態様も含む。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
遊技領域に設けられる普通始動口(例えば、通過ゲート49)と、
前記普通始動口への遊技球の進入(例えば、通過)にもとづいて普通抽選を行う普通抽選手段(例えば、図10の普通ゲームにおいて普通当り判定を行うメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果が所定の結果(例えば、普通当り)であることにもとづいて、前記始動口への遊技球の進入(例えば、受け入れ)を容易化させることが可能な始動可変制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1の始動口(第1始動口420)への遊技球の進入にもとづいて第1特別図柄の変動表示を行い、前記第2の始動口(第2始動口440)への遊技球の進入にもとづいて第2特別図柄の変動表示を行う特別図柄変動表示制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第2特別図柄の変動表示の時間(例えば、平均時間1000sec)が遊技の進行に影響をおよぼす程度に長い第1遊技状態(例えば、確変フラグおよび時短フラグの両方がOFFに設定される通常遊技状態)、または、前記第1特別図柄の変動表示の時間(例えば、平均時間10sec)よりも前記第2特別図柄の変動表示(例えば、平均時間1sec)の方が短い第2遊技状態(例えば、確変フラグがONに設定され且つ時短フラグがOFFに設定される有利遊技状態)に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
をさらに備えることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2遊技状態では、第1特別図柄の変動表示の時間よりも第2特別図柄の変動表示の方が短いため、高い頻度で特定遊技を実行しつつ、設定値に応じて特定遊技の実行頻度を異ならせることを、普通抽選の実行頻度を高めることなく実現することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
前記特別抽選の結果を表示する表示手段(例えば、第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74)と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記始動口(例えば、第2始動口)に遊技球が進入したものの前記特別抽選の結果が表示される前に、前記適正判定手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が不適であると判別されると、前記特別抽選(例えば、第2特別抽選)の結果が前記特定の結果であったとしても、前記特定遊技実行手段により前記特定遊技を実行することなく遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)と、
を備えることを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、始動口(例えば、第2始動口)に遊技球が進入したとしても、当該始動口への遊技球の進入にもとづいて行われた特別抽選(例えば、第2特別抽選)の結果が示される前(例えば、特別図柄の変動表示中)に、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報についての適・不適が判別されることがある。この場合、たとえ始動口(例えば、第2始動口)への遊技球の進入にもとづいて行われた特別抽選(例えば、第2特別抽選)の結果が特定の結果(例えば、小当り)であったとしても、遊技情報についての適・不適の判別において不適であると判別された場合には、特定遊技(例えば、小当り遊技)が実行される前に遊技を進行できないよう構成されている。これにより、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、以下のような構成の第5の遊技機を提供する。
[9-1-5.第5の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
遊技領域に設けられる始動口と、
前記始動口への遊技球の進入(例えば、受け入れ)にもとづいて特別抽選を行う特別抽選手段と、
前記特別抽選の結果が特別の結果(例えば、大当り)であることにもとづいて作動する第1特別遊技を実行可能な第1特別遊技実行手段と、
遊技領域に設けられる普通始動口(例えば、通過ゲート49)と、
前記普通始動口への遊技球の進入(例えば、通過)にもとづいて普通抽選を行う普通抽選手段(例えば、図10の普通ゲームにおいて普通当り判定を行うメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果が所定の結果(例えば、普通当り)であることにもとづいて、前記始動口への遊技球の進入(例えば、受け入れ)を容易化させることが可能な始動可変制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記始動口への遊技球の進入(例えば、受け入れ)にもとづいて行われた前記特別抽選の結果が特定の結果(例えば、小当り)であることにもとづいて、特定口が設けられる特定領域内への遊技球の進入(例えば、受け入れ)が容易となるよう所定の可動片を作動させることが可能な特定領域可変制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特定領域内に設けられた前記特定口に遊技球が受け入れられたことにもとづいて作動する第2特別遊技を実行可能な第2特別遊技実行手段と、
を備え、
前記特定領域可変制御手段は、
前記特定領域内への遊技球の進入の容易さが前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なりうるように前記所定の可動片を作動させることが可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特定の結果となる確率が設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なりうるように行われるため、当該セットされた設定値に応じて所定の可動片の作動頻度が異なり、ひいては特典が付与される機会を当該セットされた設定値に応じて異ならせることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特定領域可変制御手段による前記所定の可動片の作動は、
前記始動口への遊技球の進入(例えば、受け入れ)の容易化さを前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異ならせて(例えば、普通当りの確率を異ならせる、普通図柄の変動時間を短くする等)前記特別抽選の実行頻度が当該セットされた設定値に応じて異なるようにすることで、前記特定領域内への遊技球の進入の容易さが当該セットされた設定値に応じて異なりうるように行われる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、始動口(例えば、第2始動口440)への遊技球の進入の容易さが設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なりうるように普通抽選がおこなわれるので、特定領域への遊技球の進入にもとづいて付与される特典の量が当該セットされた設定値に応じて異なることとなり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記特定領域可変制御手段による前記所定の可動片の作動は、
前記特別抽選において前記特定の結果(例えば、小当り)となる確率を前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異ならせることで、前記特定領域内への遊技球の進入の容易さが当該セットされた設定値に応じて異なりうるように行われる
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、始動口(例えば、第2始動口440)への遊技球の進入の容易さが設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なりうるように普通抽選がおこなわれるので、特定領域への遊技球の進入にもとづいて付与される特典の量が当該セットされた設定値に応じて異なることとなり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか一に記載の遊技機において、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
前記特別抽選の結果を表示する表示手段(例えば、第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74)と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記始動口に遊技球が進入したものの前記特別抽選の結果が表示される前に、前記適正判定手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が不適であると判別されると、前記特別抽選の結果が特定の結果であったとしても、前記特定領域可変制御手段により前記所定の可動片を作動させることなく遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)と、
を備えることを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、始動口に遊技球が進入したとしても、当該始動口への遊技球の進入にもとづいて行われた特別抽選の結果が示される前(例えば、特別図柄の変動表示中)に、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報についての適・不適が判別されることがある。この場合、たとえ始動口への遊技球の進入にもとづいて行われた特別抽選の結果が特定の結果であったとしても、遊技情報についての適・不適の判別において不適であると判別された場合には、所定の可動片が作動する前に遊技を進行できないよう構成されている。これにより、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、以下のような構成の第6の遊技機を提供する。
[9-1-6.第6の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
所定条件の成立にもとづいて抽選を実行可能な抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記抽選の結果が特別の結果(例えば、大当り)であることにもとづいて特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、図10の大当り遊技制御を実行するメインCPU101)と、
前記特別遊技状態が終了されたのちの遊技状態を、通常遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、高確率遊技状態)に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、ステップS169において確変フラグをセットした上で遊技を進行するメインCPU101)と、
前記特別遊技状態に制御されたのち、前記通常遊技状態に制御されることなく前記特別遊技状態と前記有利遊技状態とが繰り返された回数(例えば、ループ回数)をカウントするカウント手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記有利遊技状態における前記抽選の結果が前記特別の結果であるときにも、前記特別遊技状態に制御可能に構成されているとともに、
前記カウント手段によりカウントされた回数が規定回数となったときに、前記特別遊技状態が終了したのちの遊技状態を前記通常遊技状態に制御し、
前記規定回数は、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なりうるように構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特別遊技状態と有利遊技状態とを規定回数まで繰り返しことが可能であり、この規定回数が設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なるため、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記規定回数を抽選により決定する規定回数決定手段(例えば、リミッタ回数抽選を行うメインCPU101)をさらに備え、
前記規定回数決定手段は、
前記規定回数を決定する抽選を、前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて前記規定回数に対する期待値が異なるように行うよう構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特別遊技状態と有利遊技状態とを繰り返すことができる規定回数が抽選により決定され、しかもこの規定回数に対する期待値が設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なるため、遊技興趣を向上させることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記適正判定手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が不適であると判別されると、前記カウント手段によりカウントされた回数が前記規定回数未満であったとしても、前記カウント手段によりカウントされる回数が前記規定回数にいたることなく遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段と(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)、
を備えることを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、通常遊技状態に制御されることなく特別遊技状態と有利遊技状態とが繰り返された回数(すなわちループ回数)が規定回数にいたっていないとき(すなわちループ中)に、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報についての適・不適が判別されることがある。この場合、たとえループ中であったとしても、遊技情報についての適・不適の判別において不適であると判別された場合には、ループ回数が規定回数にいたることなく遊技を進行できないよう構成されている。これにより、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、以下のような構成の第7の遊技機を提供する。
[9-1-7.第7の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
所定条件の成立(例えば、第1始動口420への遊技球の受け入れ)にもとづいて抽選を実行可能な抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記抽選の結果が特別の結果(例えば、大当り)であることにもとづいて特別遊技状態に制御することも含めて、遊技の進行を制御可能な遊技制御手段(例えば、図10の大当り遊技制御を実行するメインCPU101)と、
前記特別遊技状態の開始に際して行われるオープニング演出と、当該特別遊技状態の終了に際して行われるエンディング演出とを少なくとも実行可能な演出制御手段(例えば、サブCPU201(表示制御回路204))と、
を備え、
前記抽選手段は、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値が高いほど有利度が高い態様で前記抽選を行うとともに、
前記演出制御手段は、
前記オープニング演出に要する時間と前記エンディング演出に要する時間とのうち少なくともいずれか一方を前記設定変更制御手段によりセットされた設定値が高いほど長くなりうるように、前記オープニング演出および前記エンディング演出を実行するよう構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、セットされた設定値が高いほど有利度が高い態様で抽選が行われる一方で、オープニング演出に要する時間とエンディング演出に要する時間とのうち少なくともいずれか一方はセットされた設定値が高いほど長くなりうる。そのため、高設定にでは、遊技興趣の向上を図りつつ、単位時間で払い出される賞球を抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記抽選の結果にもとづいて図柄の変動表示を行う図柄変動表示制御手段(例えば、ステップS93の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
をさらに備え、
前記抽選手段は、
前記特別遊技状態に制御されているときであるか否かにかかわらず、前記始動口への遊技球の入賞にもとづいて乱数を抽出可能であるとともに、
前記適正判定手段は、
前記特別遊技状態に制御されているときであったとしても、前記遊技情報についての適・不適を判別可能に構成されており、
前記遊技制御手段は、
前記適正判定手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が不適であると判別されると、前記特別遊技状態に制御されていたとしても遊技を進行できないよう制御する遊技進行不許可手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)を有する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特別遊技状態に制御されているときであったとしても遊技情報についての適・不適の判別が実行されることがある。このような場合において、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が不適であると判別されると、特別遊技状態に制御されていたとしても遊技を進行できないようになるため、セキュリティを担保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、以下のような構成の第8の遊技機を提供する。
[9-1-8.第8の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも第1進入口(例えば、役物連続作動左ゲート1100)および第2進入口(例えば、役物連続作動右ゲート1110)を有する複数の進入口と、
前記複数の進入口のうちいずれかに遊技球が進入可能となるように構成される進入許容手段(例えば、振分装置1120)と、
前記第1進入口に遊技球が進入したときと前記第2進入口に遊技球が進入したときとで異なる利益(例えば、ラウンド数が異なる、進入口の下方に始動口がある場合は抽選が実行されるか否か異なる等)を遊技者に付与可能な利益付与手段(例えば、図10の大当り遊技制御を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記進入許容手段は、
前記第1進入口と前記第2進入口とのうち前記遊技球の進入のしやすさが前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なりうるように構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1進入口に遊技球が進入したときと第2進入口に遊技球が進入したときとで遊技者に付与される利益が異なる可能性があるなかで、第1進入口と第2進入口とのうち遊技球の進入のしやすさが設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて異なりうるように構成されている。しかも、第1進入口と第2進入口とのうちいずれに遊技球が進入するかについては、遊技者が狙うことができうるため、遊技興趣の向上を図りつつ設定に応じて遊技要素の状態を好適に変えることが可能となる。
なお、「前記第1進入口に遊技球が進入したときと前記第2進入口に遊技球が進入したときとで異なる利益を遊技者に付与可能」とは、例えば、第1進入口に遊技球が進入したときと第2進入口に遊技球が進入したときとで大当り遊技状態におけるラウンド数が異なる場合の他、一方の進入口は抽選契機となる始動口である他方の進入口は抽選契機とならない一般入賞口である場合等が相当する。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
遊技領域に設けられる始動口(例えば、第1始動口420、第2始動口440)と、
前記始動口に遊技球が受け入れられたことにもとづいて抽選を行う抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記抽選の結果にもとづいて図柄の変動表示が行われる表示手段(例えば、第1特別図柄表示部73,第2特別図柄表示部74)と、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値の情報を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(例えば、ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記適正判定手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が不適であると判別されると、前記第1進入口または前記第2進入口に遊技球が進入したとしても遊技者に利益を付与することなく遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)と、
を備えることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、図柄の変動表示中、第1進入口または第2進入口に遊技球が進入したものの未だ利益が付与されていないとき等に、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報についての適・不適が判別されることがある。この場合、遊技者に利益が付与される可能性があるにもかかわらず遊技情報についての適・不適の判別において不適であると判別されたときには、遊技者に利益を付与することなく遊技を進行できないよう構成されている。これにより、セキュリティを担保することが可能となる。
(3)上記(2)に記載の遊技機において、
前記抽選の結果が特別の結果であることにもとづいて、少なくとも前記第1進入口と前記第2進入口とについて遊技球の進入を有効化する進入有効化手段(例えば、条件装置を作動させるメインCPU101)をさらに備え、
前記利益付与手段は、
前記第1進入口に遊技球が進入したときは所定の利益(例えば、8R大当り遊技状態)を遊技者に付与可能であるとともに、
前記第2進入口に遊技球が進入したときは前記所定の利益よりも利益度が大きい特定利益(例えば、16R大当り遊技状態)を遊技者に付与可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、遊技者は、より利益が大きい特定利益が付与される可能性がある第2進入口を狙って遊技を行うこととなり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
上記構成の本発明の第1~第8の遊技機によれば、興趣の向上を図りつつ設定に応じて遊技要素の状態を好適に変えることが可能となる。
[9-2.第9の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、所定の条件が成立すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。抽選の結果が大当りであると、大当り遊技が開始されて、大入賞口が所定の開閉パターンで開閉する。上記の大当りが確変大当りであると、大当り遊技が終了したのち、高確率遊技状態に制御される。
この種の遊技機として、入球口への入球率や出玉傾向を左右する遊技要素(構造的要素や制御的要素)の状態を、あらかじめ所定の設定入力手段によって入力された遊技設定値に対応する状態に設定するぱちんこ遊技機が開示されている(例えば、特開2015-065977号公報参照)。
このような特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できるため、遊技釘や役物などの遊技盤構成に対する調整や整備ができなくなったとしても、遊技店ごとまたは遊技台ごとの出玉傾向の均一化を防止できる。
(第2の課題)
しかし、特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できるものの、例えば遊技設定値等に異常が発生する場合があり、セキュリティが万全とは言い難い。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、セキュリティの向上を図りつつ設定に応じて遊技要素の状態を変えることが可能な遊技機を提供することにある。
上記第2の課題を解決するために、以下のような構成の第9の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶する遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
所定条件の成立(例えば、第1始動口420への遊技球の受け入れ)にもとづいて抽選を行う抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記抽選の結果にもとづいて図柄の変動表示を行う図柄変動表示制御手段(例えば、ステップS93の処理を実行可能なメインCPU101)と、
所定のタイミング(例えば、第1始動口420への遊技球の受け入れタイミング)で前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(例えば、ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記図柄の変動表示が行われているときに、前記適正判定手段により前記遊技情報に記憶されている前記遊技情報が不適であると判別されると、前記図柄の変動表示が行われていたとしても遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)と、
を備えることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、図柄の変動表示が行われているときに遊技情報についての適・不適の判別が行われることがある。このような場合において、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報が不適であると判別されると、図柄の変動表示が行われていたとしても遊技の進行を不許可とするので、セキュリティを向上することが可能となる。
上記構成の本発明の第9の遊技機によれば、セキュリティの向上を図りつつ設定に応じて遊技要素の状態を変えることが可能となる。
[9-3.第10の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、所定の条件が成立すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。抽選の結果が大当りであると、大当り遊技が開始されて、大入賞口が所定の開閉パターンで開閉する。上記の大当りが確変大当りであると、大当り遊技が終了したのち、高確率遊技状態に制御される。
この種の遊技機として、入球口への入球率や出玉傾向を左右する遊技要素(構造的要素や制御的要素)の状態を、あらかじめ所定の設定入力手段によって入力された遊技設定値に対応する状態に設定するぱちんこ遊技機が開示されている(例えば、特開2015-065977号公報参照)。
このような特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できるため、遊技釘や役物などの遊技盤構成に対する調整や整備ができなくなったとしても、遊技店ごとまたは遊技台ごとの出玉傾向の均一化を防止できる。
(第3の課題)
しかし、特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できるものの、設定値に応じて出玉傾向を変えることは、必ずしも設計負荷が軽いとは言い難い。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設計負荷の軽減を図りつつ設定に応じて遊技要素の状態を好適に変えることが可能な遊技機を提供することにある。
上記第3の課題を解決するために、以下のような構成の第10の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
所定幅で乱数を発生させる乱数発生手段(例えば、プログラムを実行することによって乱数値を生成するメインCPU101)と、
所定条件の成立にもとづいて乱数を抽出する乱数抽出手段(例えば、ステップS73の処理を実行するメインCPU101)と、
総乱数(例えば、大当り判定用乱数の範囲)と特定乱数(例えば、大当り判定値データ)とを規定する抽選テーブル(例えば、大当り乱数判定テーブル)を記憶するテーブル記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記乱数抽出手段により抽出された乱数を用いて抽選(例えば、ステップS118の処理)を行い、前記抽出された乱数が特定乱数(例えば、大当り判定値データ)であるときに、特別遊技状態に制御可能な特別遊技状態制御手段と、
を備え、
前記テーブル記憶手段は、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて少なくとも前記総乱数の数が異なる抽選テーブルを記憶しており、
前記乱数発生手段は、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じて前記抽選テーブルに規定されている数の総乱数を発生させるよう構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、分子(大当り判定値データの数)よりも桁数が多い分母(大当り判定用乱数の範囲)を変えることで、特別遊技状態に制御される確率(すなわち大当り確率)を変えることになるため、大当り判定用乱数の範囲を固定値として大当り判定値データの数を設定値に応じて変える手法と比べて、設定値毎の大当り確率を細かく設定することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記抽選の結果にもとづいて図柄の変動表示を行う図柄変動表示制御手段(例えば、ステップS93の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
前記所定条件の成立にもとづいて乱数が抽出されると、前記図柄の変動表示が開始されるまでに、前記乱数発生手段により発生された総乱数についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記乱数発生手段により発生された総乱数が前記適正判定手段により不適であると判別されると、遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)と、
を備えることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、乱数発生手段により発生された総乱数が不適であると判別されたときには、遊技を進行できないように構成されているため、セキュリティを担保しつつ、設定値毎の大当り確率を細かく設定することが可能となる。
上記構成の本発明の第10の遊技機によれば、設計負荷の軽減を図りつつ設定に応じて遊技要素の状態を好適に変えることが可能となる。
[9-4.第11および第12の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、所定の条件が成立すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。抽選の結果が大当りであると、大当り遊技が開始されて、大入賞口が所定の開閉パターンで開閉する。上記の大当りが確変大当りであると、大当り遊技が終了したのち、高確率遊技状態に制御される。
この種の遊技機として、入球口への入球率や出玉傾向を左右する遊技要素(構造的要素や制御的要素)の状態を、あらかじめ所定の設定入力手段によって入力された遊技設定値に対応する状態に設定するぱちんこ遊技機が開示されている(例えば、特開2015-065977号公報参照)。
このような特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できるため、遊技釘や役物などの遊技盤構成に対する調整や整備ができなくなったとしても、遊技店ごとまたは遊技台ごとの出玉傾向の均一化を防止できる。
(第4の課題)
しかし、特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できる一方、遊技者にとっては、出玉傾向を任意に設定できることによって疑心暗鬼になり、興趣が低下するおそれがある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設定に応じて遊技要素の状態を変えつつ、好適に興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することにある。
上記第4の課題を解決するために、以下のような構成の第11の遊技機を提供する。
[9-4-1.第11の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
遊技領域に設けられ、始動口を含む複数の入賞口(例えば、第1始動口420、第2始動口440、一般入賞口53)と、
前記複数の入賞口のうちいずれかに遊技球が受け入れられたことにもとづいて特典(例えば、賞球)を付与する特典付与手段(例えば、払出装置340)と、
前記始動口に遊技球が受け入れられたことにもとづいて抽選を実行可能な抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記抽選の結果にもとづいて行われる図柄の変動演出が少なくとも行われる表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記抽選の結果が特定の結果である可能性があることを示す特定態様(例えば、リーチ演出)で前記図柄の変動演出が行われているときに、前記複数の入賞口のうち特定の入賞口に遊技球が受け入れられたことにもとづいて、前記設定変更制御手段によりセットされた設定値についての設定値情報を示唆可能な設定示唆手段(例えば、サブCPU201)と、
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特定態様(例えば、リーチ演出)で図柄の変動演出が行われているときに特定の入賞口に遊技球が受け入れられたことにもとづいて、設定変更制御手段によりセットされた設定値についての設定値情報が示唆される可能性があるため、遊技者が疑心暗鬼になることを軽減することができる。また、特定態様で図柄の変動演出が行われると、遊技者が遊技球の発射をやめてしまうおそれもあるが、そのようなことも抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記規定回数を抽選により決定する規定回数決定手段(例えば、リミッタ回数抽選を行うメインCPU101)をさらに備え、
前記図柄の変動演出を前記特定態様(例えば、リーチ演出)で行うか否かを決定する特定態様決定手段(例えば、ステップS78の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定態様決定手段により前記図柄の変動演出を前記特定態様で行う旨が決定されたとき、前記複数の入賞口のうちのいずれかを前記特定の入賞口にランダムに決定する特定入賞口決定手段(例えば、メインCPU101)と、
をさらに備えることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特定入賞口は、固定の入賞口ではなく複数の入賞口のうちのいずれかにランダムに決定されるため、遊技興趣を高めることが可能となる。なお、ランダムに決定された特定入賞口は、開示せずに秘匿にすることが好ましい。これにより、遊技者は、いずれの入賞口を狙えばいいかといった点に面白みが生まれる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
前記適正判定手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が不適であると判別されると、前記特定の入賞口に遊技球が受け入れられたとしても、前記設定変更制御手段によりセットされた設定値についての設定値情報を示唆することなく遊技を進行できないよう制御する遊技制御手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)と、
を備えることを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、図柄の変動演出が行われているときや、特定の入賞口に遊技球が受け入れられたものの未だ設定値情報が示唆されていないときに、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報についての適・不適が判別されることがある。この場合、設定値情報が示唆される可能性があったとしても、遊技情報についての適・不適の判別において不適であると判別された場合には、設定変更制御手段によりセットされた設定値についての設定値情報を示唆することなく遊技を進行できないよう構成されている。これにより、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第4の課題を解決するために、以下のような構成の第12の遊技機を提供する。
[9-4-2.第12の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
遊技領域に設けられる始動口(例えば、第1始動口420、第2始動口440)と、
前記始動口に遊技球が受け入れられたことにもとづいて抽選を行う抽選手段(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記抽選の結果にもとづいて図柄の変動表示が行われる表示手段(例えば、第1特別図柄表示部73,第2特別図柄表示部74)と、
前記抽選の結果が特別の結果(例えば、大当り)であることにもとづいて特別遊技状態に制御することも含めて、遊技の進行を制御可能な遊技制御手段(例えば、図10の大当り遊技制御を実行するメインCPU101)と、
前記始動口への遊技球の受け入れにかかわる所定の条件を満たしたこと(例えば、オーバーフローポイントが所定ポイントに達したこと等)にもとづいて、前記設定変更制御手段によりセットされた設定値についての設定値情報を示唆可能な設定示唆手段(例えば、サブCPU201)と、
を備えることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、始動口への遊技球の受け入れにかかわる所定の条件を満たしたことにもとづいて、現在の設定値(設定変更制御手段によりセットされた設定値)についての設定値情報が示唆されうるため、遊技者が疑心暗鬼になることを軽減することができる。また、始動口に遊技球が受け入れられるように遊技の実行が促される。なお、「始動口への遊技球の受け入れにかかわる所定の条件を満たしたこと」とは、例えば、始動口に遊技球が受け入れられたにもかかわらず保留上限であったがために保留されなかった場合や、始動口に遊技球が受け入れられたにもかかわらず保留上限であったがために保留されなかったときにポイントを貯めて当該ポイントが所定ポイントに達した場合等が想定されるが、これらに限られない。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値を含む遊技の進行にかかわる遊技情報(例えば、保留記憶手段に記憶される保留記憶の数、保留記憶や変動表示についての抽選結果、設定値)を記憶可能な遊技情報記憶手段(例えば、RWM(メインRAM103))と、
所定のタイミングで前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報についての適・不適を判別する適正判定手段(ステップS72,ステップS82の処理を行うメインCPU101)と、
をさらに備え、
前記遊技制御手段は、
前記適正判定手段により前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記遊技情報が不適であると判別されると、前記始動口に遊技球が受け入れられると前記所定の条件を満たす可能性があった(例えば、オーバーフローポイントが所定ポイントに達した等)としても、前記設定変更制御手段によりセットされた設定値についての設定値情報を示唆することなく遊技を進行できないよう制御する遊技進行不許可手段(例えば、ステップS722の処理を実行するメインCPU101)を有する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、図柄の変動表示が行われているときに、遊技情報記憶手段に記憶されている遊技情報についての適・不適が判別されることがある。この場合、始動口に遊技球が受け入れられると所定の条件を満たす可能性があったとしても、当該遊技球が始動口に受け入れられたことによって行われた遊技情報についての適・不適の判別において不適であると判別された場合には、設定変更制御手段によりセットされた設定値についての設定値情報を示唆することなく遊技を進行できないよう構成されている。これにより、セキュリティを担保することが可能となる。
上記構成の本発明の第11の遊技機、第12の遊技機によれば、設定に応じて遊技要素の状態を変えつつ好適に興趣の低下を抑制することが可能となる。
[9-5.第13の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、所定の条件が成立すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。抽選の結果が大当りであると、大当り遊技が開始されて、大入賞口が所定の開閉パターンで開閉する。上記の大当りが確変大当りであると、大当り遊技が終了したのち、高確率遊技状態に制御される。
この種の遊技機として、入球口への入球率や出玉傾向を左右する遊技要素(構造的要素や制御的要素)の状態を、あらかじめ所定の設定入力手段によって入力された遊技設定値に対応する状態に設定するぱちんこ遊技機が開示されている(例えば、特開2015-065977号公報参照)。
このような特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できるため、遊技釘や役物などの遊技盤構成に対する調整や整備ができなくなったとしても、遊技店ごとまたは遊技台ごとの出玉傾向の均一化を防止できる。
(第5の課題)
しかし、特開2015-065977号公報に記載の遊技機によれば、遊技台ごとの出玉傾向を任意に設定できるものの、出玉管理が容易でなくなるおそれがある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、出玉管理を容易に行うことが可能な遊技機を提供することにある。
上記第5の課題を解決するために、以下のような構成の第13の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、遊技の進行にかかわるデータが異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値にもとづいて遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技の結果として入賞にもとづいて遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、払出装置340)と、
所定条件の成立にもとづいて行われた抽選の結果が特定の結果(例えば、大当り)であったことにもとづいて、前記入賞の頻度が高められる特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段(例えば、図10の大当り遊技制御を実行するメインCPU101)と、
前記払出手段により払い出された遊技媒体にかかわるデータを集計可能なデータ集計手段(例えば、払出・発射制御回路300)と、
前記データ集計手段により集計されたデータを所定の表示領域(性能表示モニタ334)に表示するデータ表示制御手段(メインCPU101)と、
を備え、
前記データ集計手段は、
全遊技履歴にもとづいて前記データを集計する全履歴集計手段と、
前記設定値毎の遊技履歴にもとづいて前記データを集計する設定値別履歴集計手段とを有し、
前記データ表示制御手段は、
前記全履歴集計手段により集計されたデータまたは/および前記設定値別履歴集計手段により集計されたデータを表示可能に構成されている
ことを特徴とする。
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、全履歴集計手段により集計されたデータと、設定値別履歴集計手段により集計されたデータとのうちいずれか一方または両方を表示することができるため、出玉管理を容易に行うことが可能となる。
上記構成の本発明の第13の遊技機によれば、出玉管理を容易に行うことが可能な遊技機を提供することにある。
[9-6.第14の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、所定の条件が成立すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。抽選の結果が大当りであると、大当り遊技が開始されて、大入賞口が所定の開閉パターンで開閉する。上記の大当りが確変大当りであると、大当り遊技が終了したのち、高確率遊技状態に制御される。
この種の遊技機として、スペックを変更することができる遊技機が開示されている(例えば、特開2011-010833号公報参照)。
このような特開2011-010833号公報に記載の遊技機によれば、容易に遊技機のスペックを変更することができるため、演出を実行するために必要な演出データを記憶した記憶手段の交換が不要となり、無駄を排除することが可能である。
(第6の課題)
しかし、特開2011-010833号公報に記載の遊技機によれば、無駄を排除することは可能ではあるものの、スペックを変更するだけでは面白みに欠けるおそれがある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することにある。
上記第6の課題を解決するために、以下のような構成の第14の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の操作(例えば、電源が投入されていないときに設定キー328をON操作した状態で、バックアップクリアスイッチ330の押下操作および電源スイッチ35のON操作)にもとづいて、設定値に応じてゲーム性が異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能な設定変更制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値にもとづくゲーム性での遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、
前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じたゲーム性にもとづいて抽選(例えば、ステップS73、ステップS83、ステップS118の処理)を実行可能な抽選手段と、
前記抽選の結果にもとづいて、前記設定変更制御手段によりセットされた設定値に応じた特典が付与される特別遊技(例えば、図10の大当り遊技制御)を実行可能な特別遊技実行手段と、
を少なくとも有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、設定変更制御手段によりセットされた設定値にもとづく異なるゲーム性での遊技を1台の遊技機で実行することが可能となり、遊技機管理責任者等による遊技機の活用の仕方に幅を持たせることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記複数の設定値のうち第1の設定値に設定されたときは、相対的に高い確率で前記抽選が行われる高確率状態において、所定期間内に前記抽選に当選しなければ当該高確率状態を終了するゲーム性(例えば、ST仕様)のもとで遊技を実行する第1遊技制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記複数の設定値のうち第2の設定値に設定されたときは、相対的に高い確率で前記抽選が行われる高確率状態において、前記抽選に当選するまで当該高確率状態が終了せずに継続するゲーム性(例えば、確変ループ仕様)のもとで遊技を実行する第2遊技制御手(例えば、メインCPU101)段と、
を少なくとも有する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第1遊技制御手段によるゲーム性および第2遊技制御手段によるゲーム性のいずれも高確率遊技状態に制御される点で共通するものの、第1遊技制御手段によるゲーム性では高確率遊技状態が次回の大当り遊技状態まで継続することなく中途で終了することがあり、第2遊技制御手段によるゲーム性では高確率遊技状態が次の特別遊技状態に制御されるまで継続して実行される点で大きく異なる。このように、一見は似ているものの実質的には異なる2つのゲーム性を切り替えて実行できるようにすることで、遊技機の管理責任者等によるパチンコ遊技機の活用の仕方に幅をもたせつつ興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することができる。
上記構成の本発明の第14の遊技機によれば、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
[9-7.第15~第26の遊技機]
従来より、所定の条件が成立すると抽選を行い、この抽選の結果にもとづいて図柄の可変表示を行う遊技機が知られている。そして、抽選の結果が特定の結果であることを示す特定の表示結果で表示されると、遊技者に有利な遊技状態に制御される。
この種の遊技機では、上記抽選の結果が特定の結果となる確率等、遊技において遊技者の有利不利に関わる確率を示す複数の設定値のうちいずれか1つの設定値を設定し、以後、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機が知られている(例えば、特開2011-206588号公報の段落[0063]参照)。上記の設定値は、例えばホールの遊技機管理者等、権限を有する者が設定することができる。
(第7の課題)
しかし、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機では、例えば、権限を有しない者によって不正に設定値の変更や設定値の確認が行われたり、ノイズ等により設定値が変更されてしまう等といった様々な問題が発生することが懸念される。
また、上記の設定値は、ホールおよび遊技者のいずれにとっても重要な要素であるから、権限を有する者によって厳重に管理されるべきものであり、その管理には利便性も要求される。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設定値にかかわる問題に対応可能な利便性の高い遊技機を提供することにある。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第15の遊技機を提供する。
[9-7-1.第15の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
所定の操作にもとづいて、前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の操作を行うことで、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
なお、設定操作情報は、設定値の変更が行われたときは設定値の変更が行われた旨を示す設定値変更情報であり、設定値の確認が行われたときは設定値の確認が行われた旨を示す設定値確認情報である。また、設定操作情報が設定値変更情報であるとき、設定値情報は、変更後の一の設定値についての設定値情報である。設定操作情報が設定値確認情報であるときは、設定されている一の設定値についての設定値情報を第2制御手段に送信してもよいが、一の設定値の変更が行われていないため、設定値情報を第2制御手段に送信することは必須ではない。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、
前記設定操作手段が操作された状態で電源が投入されると前記情報画面を表示可能であり、遊技の実行中は前記所定の操作が行われたとしても前記情報画面の表示を制限する情報画面制限手段(例えば、ステップS301においてNOと判別したときにホールメニュータスクを終了するサブCPU201、ステップS314においてYESと判別したときにステップS315の処理を実行するサブCPU201)を有する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、情報画面は、設定操作手段が操作された状態で電源が投入されると表示される画面であり、遊技の実行中は所定の操作が行われたとしても表示が制限される画面である。すなわち、設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されないと、情報画面が表示されない。そのため、権限のない第三者が不正を目的として情報画面を容易に閲覧することが困難であり、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第16の遊技機を提供する。
[9-7-2.第16の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)と、前記一の設定値についての設定値情報とを送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)と、前記設定値情報とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
所定の操作にもとづいて、前記履歴情報が示される情報画面を表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、を有し、
前記表示制御手段は、
前記所定の操作にもとづいて、前記履歴情報のうち前記設定値情報を含まない履歴情報が示される第1画面(例えば、図66の設定変更・確認履歴画面)を表示する第1画面表示制御手段(例えば、図66の設定変更・確認履歴画面を表示するサブCPU201)と、
前記第1画面が表示されたことを条件に、少なくとも前記設定値情報を含む履歴情報が示される第2画面(例えば、図68の設定変更・確認履歴画面)を表示する第2画面表示制御手段(例えば、図68の設定変更・確認履歴画面を表示するサブCPU201)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の操作を行うことで、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報と設定値情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
しかも、所定の操作が行われると、先ずは、履歴情報のうち設定値情報を含まない履歴情報が示される第1画面(例えば、図66の設定変更・確認履歴画面)を表示し、第1画面が表示されたことを条件に、設定値情報を含む履歴情報が示される第2画面(例えば、図68の設定変更・確認履歴画面)が表示されるように構成されている。
なお、各種情報を第2制御手段に送信可能な送信手段は、設定操作情報と設定値情報とを、ともに送信してもよいし別々に送信してもよい。設定操作情報は、設定値の変更が行われたときは設定値の変更が行われた旨を示す設定値変更情報であり、設定値の確認が行われたときは設定値の確認が行われた旨を示す設定値確認情報である。また、設定操作情報が設定値変更情報であるとき、設定値情報は、変更後の一の設定値についての設定値情報である。設定操作情報が設定値確認情報であるときは、設定されている一の設定値についての設定値情報を第2制御手段に送信してもよいが、一の設定値の変更が行われていないため、設定値情報を第2制御手段に送信することは必須ではない。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2画面表示制御手段は、
前記第2画面を、特定の条件を満たした場合に限り表示するよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特定の条件を満たした場合に限り、設定値情報を含む履歴情報が示される第2画面が表示されるので、設定値情報を容易に閲覧することができず、不正を目的として設定値情報が閲覧されることを抑制できる。なお、特定の条件とは、例えば、適正なパスワードが入力された場合等である。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
前記表示制御手段は、
前記設定操作手段が操作された状態で電源が投入されたときに前記情報画面を表示可能であり、遊技の実行中は前記所定の操作が行われたとしても前記情報画面の表示を制限する情報画面制限手段を有する
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、情報画面は、設定操作手段が操作された状態で電源が投入されると表示される画面であり、遊技の実行中は所定の操作が行われたとしても表示が制限される画面である。すなわち、設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されないと、情報画面が表示されない。そのため、権限のない第三者が不正を目的として情報画面を容易に閲覧することが困難であり、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第17の遊技機を提供する。
[9-7-3.第17の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
所定の操作にもとづいて、前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を表示可能な表示制御手段と、
前記情報画面が表示されたのち、所定条件が成立するまで(例えば、演出制御オブジェクトを生成するコマンドを受信するまで)は前記情報画面を表示可能であるものの、前記所定条件が成立すると、前記情報画面の表示を制限する情報画面表示制限手段(例えば、ステップS316のホールメニュー表示禁止処理を実行するサブCPU201)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の操作を行うことで、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
しかも、表示された情報画面は、所定条件が成立するまでは表示可能であるものの、所定条件が成立すると表示が制限されるよう構成されている。そのため、所定条件が一旦成立すると、情報画面を閲覧することができなくなるため、権限を有しない者が不正に閲覧を行おうとしても容易に閲覧することができず、セキュリティを担保することが可能となる。
なお、設定操作情報は、設定値の変更が行われたときは設定値の変更が行われた旨を示す設定値変更情報であり、設定値の確認が行われたときは設定値の確認が行われた旨を示す設定値確認情報である。また、設定操作情報が設定値変更情報であるとき、設定値情報は、変更後の一の設定値についての設定値情報である。設定操作情報が設定値確認情報であるときは、設定されている一の設定値についての設定値情報を第2制御手段に送信してもよいが、一の設定値の変更が行われていないため、設定値情報を第2制御手段に送信することは必須ではない。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第18の遊技機を提供する。
[9-7-4.第18の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
不特定の者(例えば、遊技者)が閲覧することが可能な通常画面(例えば、ガイド初期画像)と、特定の者(例えば、遊技機管理者)に限り閲覧することが可能であって前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)とを含む複数の画面のうち、いずれかの画面を前記表示手段に表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、を有し、
前記表示制御手段は、
前記通常画面については電源が投入されている限り表示可能である一方、前記情報画面については、少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されたときに表示するよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の表示手段には、不特定の者(例えば、遊技者)が閲覧することが可能な通常画面と、特定の者(例えば、遊技機管理者)に限り閲覧することが可能な情報画面とが表示される。そして、通常画面については電源が投入されている限り表示可能である一方、情報画面については、電源が投入されているだけでは表示されず、少なくとも設定操作手段が操作された状態で電源が投入されなければ表示されないように構成されている。そのため、情報画面については、権限を有しない不特定の者が容易に閲覧することができず、不正に閲覧されることを抑制できるようになっている。
ところで、上記の通常画面は、例えば会員登録を行った遊技者だけしか閲覧できないような場合には不特定の者が閲覧することが可能であると解釈できないかもしれないが、会員登録さえ行えば(すなわち、閲覧したいという意思さえあれば)誰でも閲覧することができるため、不特定の者が閲覧することが可能な通常画面であるといえる。これに対し、情報画面は、閲覧したいという意思があったとしても閲覧できるものではなく、例えば遊技機管理者のような権限を持つ者だけが閲覧できる画面である。
さらに、特定の者に限り閲覧できる情報画面では、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示されるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
なお、設定操作情報は、設定値の変更が行われたときは設定値の変更が行われた旨を示す設定値変更情報であり、設定値の確認が行われたときは設定値の確認が行われた旨を示す設定値確認情報である。また、設定操作情報が設定値変更情報であるとき、設定値情報は、変更後の一の設定値についての設定値情報である。設定操作情報が設定値確認情報であるときは、設定されている一の設定値についての設定値情報を第2制御手段に送信してもよいが、一の設定値の変更が行われていないため、設定値情報を第2制御手段に送信することは必須ではない。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、
前記設定操作手段が操作された状態で電源が投入されると前記情報画面を表示可能であり、遊技の実行中は前記情報画面の表示を制限する情報画面制限手段(例えば、ステップS301においてNOと判別したときにホールメニュータスクを終了するサブCPU201、ステップS314においてYESと判別したときにステップS315の処理を実行するサブCPU201)を有する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、情報画面は、設定操作手段が操作された状態で電源が投入されると表示される画面であり、遊技の実行中は所定の操作が行われたとしても表示が制限される画面である。すなわち、設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されないと、情報画面が表示されない。そのため、権限のない第三者が不正を目的として情報画面を容易に閲覧することが困難であり、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第19の遊技機を提供する。
[9-7-5.第19の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
所定の操作にもとづいて、前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、
特定の操作を受け付けると、前記履歴情報を前記第2記憶手段から消去する情報消去手段(例えば、ステップS3066やステップS3160などの処理を実行するサブCPU201)と、を有し、
前記情報消去手段は、
特定の条件を満たしたときに限り前記特定の操作を受け付けるよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の操作を行うことで、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
しかも、特定の操作(例えば、「クリア」の項目を選択した上でメインボタン662の押下操作)を受け付けると、履歴情報が消去されるよう構成されており、さらに上記特定の操作は、特定の条件を満たしたとき(例えば、入力されたパスワードが適正であったとき)に限り受け付け可能となっている。そのため、例えば権限を有しない者が不正を目的として設定値の変更や設定値の確認や閲覧が行われた履歴を消去しようとしても、特定の条件を満たさないとかかる消去を実行することができないため、不正の履歴が意図的に消去されてしまうことを防止できる。また、権限を有する者にとっては、履歴情報を消去することができるため利便性を高めることができる。
なお、設定操作情報は、設定値の変更が行われたときは設定値の変更が行われた旨を示す設定値変更情報であり、設定値の確認が行われたときは設定値の確認が行われた旨を示す設定値確認情報である。また、設定操作情報が設定値変更情報であるとき、設定値情報は、変更後の一の設定値についての設定値情報である。設定操作情報が設定値確認情報であるときは、設定されている一の設定値についての設定値情報を第2制御手段に送信してもよいが、一の設定値の変更が行われていないため、設定値情報を第2制御手段に送信することは必須ではない。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記送信手段は、
前記一の設定値についての設定値情報をさらに送信可能であり、
前記第2記憶手段は、
前記設定値情報についても前記履歴情報として記憶可能であるとともに、
前記表示制御手段は、
前記履歴情報に前記設定値情報が含まれる情報画面(例えば、図68の設定変更・確認履歴画面)を表示可能であり、
前記情報消去手段は、
前記設定値情報が含まれる履歴情報を、前記第2記憶手段から消去するよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、情報画面が表示されると、設定値情報といったより有益な情報を閲覧することが可能となる。しかも、このような有益な情報についても、権限を有する者が消去することができるため利便性を高めることができる。
なお、送信手段は、設定操作情報と設定値情報とを、ともに送信してもよいし別々に送信してもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記情報消去手段は、
前記履歴情報を前記第2記憶手段から消去するにあたり、履歴情報として前記第2記憶手段に記憶されている履歴情報のうちの一部のみを消去可能に構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第2記憶手段に記憶されている履歴情報のうち消去する履歴情報を、権限を有する者が取捨選択できるため、利便性が高められる。例えば、履歴情報は、一の設定操作情報と一の日時情報と一の設定値情報とが対応付けられて表示される(例えば、図68参照)。情報消去手段は、対応付けられた履歴情報(例えば、図68に示されるNo毎)に消去してもよいし、履歴情報に含まれる複数項目の情報のうち項目毎に消去してもよい(例えば、図68に示される日時の項目、操作種別の項目、設定値の項目のうちいずれかの項目の全部を消去してもよい)。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第20の遊技機を提供する。
[9-7-6.第20の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
所定の操作にもとづいて、前記履歴情報が示される情報画面を表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、を有し、
前記設定操作情報は、
前記一の設定値の変更が行われたことを示す情報であるか、前記一の設定値の確認が行われたことを示す情報であるかの操作種別を区別することが可能な情報であり、
前記表示制御手段は、
前記設定操作情報の種別にかかわらず、前記設定操作情報、前記時間情報および前記設定値情報の全部が履歴情報として示される一覧の情報画面(例えば、一覧画面)と、
前記設定操作情報のうち特定の種別に対応する、前記設定操作情報、前記時間情報および前記設定値情報が履歴情報として示される特定の情報画面(例えば、絞込画面)とを選択的に表示可能に構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の操作を行うことで、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
しかも、設定操作情報の種別にかかわらず、前記設定操作情報、前記時間情報および前記設定値情報の全部が履歴情報として示される一覧の情報画面と、設定操作情報のうち特定の種別に対応する、前記設定操作情報、前記時間情報および前記設定値情報が履歴情報として示される特定の情報画面とを選択的に表示可能であるため、操作者(例えば、遊技機管理者)の利便性を高めることができる。
なお、設定操作情報は、設定値の変更が行われたときは設定値の変更が行われた旨を示す設定値変更情報であり、設定値の確認が行われたときは設定値の確認が行われた旨を示す設定値確認情報である。また、設定操作情報が設定値変更情報であるとき、設定値情報は、変更後の一の設定値についての設定値情報である。設定操作情報が設定値確認情報であるときは、設定されている一の設定値についての設定値情報を第2制御手段に送信してもよいが、一の設定値の変更が行われていないため、設定値情報を第2制御手段に送信することは必須ではない。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、
特定の条件を満たした場合に限り、前記一覧の情報画面と前記特定の情報画面とを選択的に表示可能に構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特定の条件を満たした場合に限り、一覧の情報画面と特定の情報画面とを選択的に表示可能となるので、不正を目的として履歴情報が閲覧されることを抑制できる。なお、特定の条件とは、例えば、適正なパスワードが入力された場合等である。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
前記送信手段は、
前記一の設定値についての設定値情報をさらに送信可能であり、
前記第2記憶手段は、
前記設定値情報についても前記履歴情報として記憶可能であるとともに、
前記表示制御手段は、
前記履歴情報に前記設定値情報が含まれる情報画面を表示可能に構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、情報画面が表示されると、設定値情報といったより有益な情報を閲覧することが可能となる。しかも、このような有益な情報についても、権限を有する者が消去することができるため利便性を高めることができる。
なお、送信手段は、設定操作情報と設定値情報とを、ともに送信してもよいし別々に送信してもよい。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第21の遊技機を提供する。
[9-7-7.第21の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
所定の操作にもとづいて、前記履歴情報が示されない通常画面(例えば、ホールメニュー画面)を表示可能であるとともに、当該通常画面において所定の操作が行われると、前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、
所定条件が成立するまで(例えば、ステップS312、ステップS313またはステップS314においてYESと判別されるまで)は前記情報画面を表示可能であるものの、前記所定条件が成立すると、前記情報画面の表示を制限する情報画面表示制限手段(例えば、ステップS312、ステップS313またはステップS314においてYESと判別されたときにステップS315の処理を実行するサブCPU201)と、を有し、
前記第2記憶手段は、
前記通常画面において前記所定の操作が行われることによって前記情報画面が表示されると、前記情報画面が閲覧されたことを示す閲覧履歴を、前記履歴情報の一つとして記憶可能であるとともに、
前記情報画面の表示が制限されるまでの間に、前記通常画面において前記所定の操作が行われることによって前記情報画面が表示される回数が複数回にわたったとしても、1回の閲覧履歴として記憶するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の操作を行うことで、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
また、情報画面は、所定条件が成立するまでは表示可能であるものの、所定条件が成立すると表示が制限される。そのため、権限のない第三者が不正を目的として情報画面を容易に閲覧することが困難であり、セキュリティを担保することが可能となる。
また、情報画面は、通常画面において所定の操作が行われることによって表示される。そしてこのとき、閲覧履歴が第2記憶手段に記憶される。ただし、情報画面の表示が制限されるまでの間に、通常画面において所定の操作が行われることによって情報画面が表示される回数が複数回にわたったとしても、1回の設定履歴情報として記録される。これにより、不正を目的として設定変更、設定確認、情報画面の閲覧等を行った者が、数多くの閲覧履歴を意図的に作ることを困難ならしめることが可能となる。とくに、閲覧履歴の場合は、設定値の変更や確認と異なり、設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されるといった過程を経ることなく複数回にわたって閲覧することが可能であり、それ故数多くの履歴を意図的に作りやすいため、その効果は大きい。
なお、設定操作情報は、設定値の変更が行われたときは設定値の変更が行われた旨を示す設定値変更情報であり、設定値の確認が行われたときは設定値の確認が行われた旨を示す設定値確認情報である。また、設定操作情報が設定値変更情報であるとき、設定値情報は、変更後の一の設定値についての設定値情報である。設定操作情報が設定値確認情報であるときは、設定されている一の設定値についての設定値情報を第2制御手段に送信してもよいが、一の設定値の変更が行われていないため、設定値情報を第2制御手段に送信することは必須ではない。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第22の遊技機を提供する。
[9-7-8.第22の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更が行われたのか前記一の設定値の確認が行われたのかを区別可能な設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、設定変更履歴情報または設定確認履歴情報を含む履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
所定の操作にもとづいて、前記履歴情報が示されない通常画面(例えば、ホールメニュー画面)を表示可能であるとともに、当該通常画面において所定の操作が行われると、前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、を有し、
前記第2記憶手段は、
前記通常画面において前記所定の操作が行われることによって前記情報画面が表示されると、当該情報画面が閲覧されたことを示す閲覧履歴情報を、前記履歴情報の一つとして記憶可能であり、
さらに、前記設定操作手段が操作された状態で電源が投入された場合において、
前記一の設定値の確認と前記情報画面の閲覧とが行われたときは、前記設定確認履歴情報と前記閲覧履歴情報とのいずれもが表示される一方、
前記一の設定値の変更と前記情報画面の閲覧とが行われたときは、前記設定変更履歴情報と前記閲覧履歴情報とのうち前記閲覧履歴情報のみが表示されるよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の操作を行うことで、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
ところで、設定変更を伴う不正が行われたときは、遊技機管理責任者の記憶にない設定の変更履歴をもって不正の可能性があることを察知可能であるが、設定の確認履歴を伴う不正については、設定の確認履歴だけで不正の可能性があることを察知し難い。また、不正を行う者は、設定変更後に閲覧するよりも、設定確認後に閲覧することの方が主であると考えられる。そこで、設定操作手段が操作された状態で電源が投入された場合において、一の設定値の確認と情報画面の閲覧とが行われたときは、設定確認履歴情報と閲覧履歴情報とのいずれもが表示されるようにし、一の設定値の変更と情報画面の閲覧とが行われたときは、設定変更履歴情報と閲覧履歴情報とのうち閲覧履歴情報のみが表示されるようにしている。これにより、表示手段に表示される履歴情報量を極力抑えることが可能となり、履歴総数が不必要に増えて不正を発見しづらくなってしまうことを抑制できる。
なお、「前記一の設定値の変更と前記情報画面の閲覧とが行われたときは、前記設定変更履歴情報と前記閲覧履歴情報とのうち前記閲覧履歴情報のみが表示される」は、「設定変更履歴情報と閲覧履歴情報とのうち閲覧履歴情報のみを第2記憶手段に記憶することで、閲覧履歴情報のみが表示される態様」および「設定変更履歴情報および閲覧履歴情報のいずれもが第2記憶手段に記憶されるものの、これらの情報のうち閲覧履歴情報のみが表示制御手段による制御によって表示される態様」のいずれであってもよいが、第2記憶手段の負荷を軽減させる観点からいえば前者の方が好ましい。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第23の遊技機を提供する。
[9-7-9.第23の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
所定の操作にもとづいて、前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、
前記第2記憶手段に記憶されている履歴情報量が所定量を超えるとき、当該第2記憶手段に記憶されている履歴情報のうちの少なくとも一部を消去する制御を実行する履歴消去手段(例えば、ステップS306の処理を実行するサブCPU201)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の操作を行うことで、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
ところで、上記の履歴情報は第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)に記憶されるが、第2記憶手段に記憶可能な履歴情報量には上限があるため、第2記憶手段に記憶されている履歴情報量が多くなると、履歴情報を第2記憶手段に記録したいときに記録できないといった事態が発生してしまうおそれがある。そこで、第2記憶手段に記憶されている履歴情報が所定量を超えるとき、第2記憶手段に記憶されている履歴情報のうちの少なくとも一部を消去することで、新たな履歴情報を記録することができないといった事態が生じることを防止している。
なお、「前記第2記憶手段に記憶されている履歴情報量が所定量を超えるとき、当該第2記憶手段に記憶されている履歴情報のうちの少なくとも一部を消去する」とは、第2記憶手段にすでに記憶されている履歴情報に対して新たな履歴情報を上書きすることで結果的に履歴情報が消去されるようにしてもよいし、新たな履歴情報を第2記憶手段に記憶させるに際して所定量を超えるおそれがあるときは、第2記憶手段に記憶されている履歴情報の少なくとも一部を消去した上で履歴情報を記憶するようにしてもよい。また、新たな履歴情報を第2記憶手段に記憶させるときでなくとも、これ以上の履歴情報を第2記憶手段に記憶させると上限を超えるおそれがあるときに、第2記憶手段に記憶されている履歴情報の少なくとも一部を消去するようにしてもよい。
また、設定操作情報は、設定値の変更が行われたときは設定値の変更が行われた旨を示す設定値変更情報であり、設定値の確認が行われたときは設定値の確認が行われた旨を示す設定値確認情報である。また、設定操作情報が設定値変更情報であるとき、設定値情報は、変更後の一の設定値についての設定値情報である。設定操作情報が設定値確認情報であるときは、設定されている一の設定値についての設定値情報を第2制御手段に送信してもよいが、一の設定値の変更が行われていないため、設定値情報を第2制御手段に送信することは必須ではない。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、
前記設定操作手段が操作された状態で電源が投入されたときに前記情報画面を表示可能であり、遊技の実行中は前記所定の操作が行われたとしても前記情報画面の表示を制限する情報画面制限手段(例えば、ステップS301においてNOと判別したときにホールメニュータスクを終了するサブCPU201、ステップS314においてYESと判別したときにステップS315の処理を実行するサブCPU201)を有する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、情報画面は、設定操作手段が操作された状態で電源が投入されると表示される画面であり、遊技の実行中は所定の操作が行われたとしても表示が制限される画面である。すなわち、設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されないと、情報画面が表示されない。そのため、権限のない第三者が不正を目的として情報画面を容易に閲覧することが困難であり、セキュリティを担保することが可能となる。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第24の遊技機を提供する。
[9-7-10.第24の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更することが可能な設定変更状態または前記一の設定値を確認することが可能な設定確認状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われることを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
前記設定変更状態または/および前記設定確認状態において前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を前記表示手段に表示可能であるとともに、前記設定変更状態または/および前記設定確認状態が終了すると前記情報画面が表示されないよう当該情報画面の表示を制限可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、を有し、
前記表示制御手段は、
少なくとも前記設定変更状態が終了したときには、当該設定変更状態が終了したとしても所定時間が経過するまでは前記情報画面の表示を制限せずに前記情報画面を表示可能(例えば、ステップS310、ステップS311の処理を実行可能)であるとともに、
前記設定変更状態が終了したとしても、当該設定変更状態が終了したのちに表示される情報画面において当該情報画面にかかる所定の操作が行われる限り、前記情報画面の表示が制限されないよう制御可能(ステップS311~ステップS314の処理を繰り返し可能)に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、少なくとも、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
また、上記の情報画面は設定変更状態または/および設定確認状態において表示されるため、例えば権限を有しない第三者が容易に情報画面を閲覧することができないといったセキュリティ性が担保されている。しかも、少なくとも設定変更状態に制御されたときには、設定変更状態が終了してから所定時間が経過するまでは、情報画面にかかる所定の操作が行われる限り情報画面の表示が制限されないようにしたので、操作者の利便性を高めることも可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記送信手段は、
少なくとも前記一の設定値の変更が行われたときには、前記一の設定値についての設定値情報についても送信可能であり、
前記表示制御手段は、
前記設定変更状態または/および前記設定確認状態において、前記一の設定値についての設定値情報が前記履歴情報に含まれる情報画面を前記表示手段に表示可能に構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、履歴画面を表示するにあたり、一の設定値についての設定値情報も表示されるため、権限を有する者がより詳しい履歴情報を閲覧することが可能となる。とくに、一の設定値についての設定値情報は営業上にも有益な情報であるため、ホール経営に役立てることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記表示制御手段は、
前記設定変更状態が終了したのちに表示される情報画面において当該情報画面にかかる所定の操作が行われていたとしても、前記受信手段により遊技の進行にかかわる特定の情報を受信すると、前記情報画面の表示を終了する強制終了手段(例えば、ステップS314においてYESとは判別したときにステップS315の処理を実行するサブCPU201)を有する
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、情報画面において当該情報画面に係る所定の操作が行われていたとしても、受信手段により遊技の進行にかかわる特定の情報を受信すると情報画面の表示が強制的に終了するため、遊技の実行が阻害されない。そのため、遊技が実行できる状態を担保しつつ、権限を有する者による操作の利便性を確保できたり、権限を有しない第三者による不正を抑制できたりすることが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれかに記載の遊技機において、
前記設定変更状態が終了したのちに表示される情報画面において、当該情報画面にかかる前記所定の操作を阻害することなく、遊技を実行可能な状態であることを把握可能に構成されてなる(例えば、設定変更中または設定確認中はLED25が白色で全点灯されるのに対し、設定変更または設定確認が終了したときにLED25が赤色で全点灯される)
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、設定変更状態が終了したのちに表示される情報画面において、当該情報画面にかかる所定の操作が行われることを阻害することなく、遊技を実行可能な状態であることを把握することが可能であるため、遊技を実行できるにもかかわらずそれを把握できずに遊技が実行されないといった不具合の発生を防止することが可能となる。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第25の遊技機を提供する。
[9-7-11.第25の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な第1記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われることを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
前記設定状態において、種々の情報が示されうる情報画面(例えば、ホールメニュー画面、ホールメニュー項目の画面)を前記表示手段に表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、を有し、
前記情報画面は、
前記履歴情報が示される履歴画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)と、前記履歴情報は示されないものの所定の操作を行うことで前記履歴情報が示されることとなる非履歴画面(例えば、ホールメニュー画面)とを少なくとも含む複数の情報画面を有し、
前記表示制御手段は、
前記表示手段に前記複数の情報画面のうちのいずれか一の情報画面が表示されているときに所定の操作が行われると他の情報画面が表示されるよう制御する画面更新手段(例えば、ステップS3051、ステップS3057、ステップS3073等の処理を実行するサブCPU201)と、
前記設定状態において、前記非履歴画面が表示されているときは前記所定の操作が行なわれなくとも当該非履歴画面を継続して表示する(例えば、ステップS302のホールメニュー表示処理が実行されたのちのステップS303の処理においていずれの項目も選択されなかったときはホールメニュー画面を継続して表示する)一方、前記履歴画面が表示されているときは前記所定の操作が所定時間以上にわたって行われなければ当該履歴画面の表示が終了されるよう制御する特定表示制御手段(例えば、ステップS3072においてYESと判別したときにステップS315の処理を実行するサブCPU201)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、少なくとも、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される履歴画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、履歴画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
また、履歴情報が示されない非履歴画面については所定の操作が行われなくとも継続して表示されるが、履歴情報が示される履歴画面については所定の操作が所定時間以上にわたって行われなければ終了する。そのため、履歴情報が継続して表示され続けてしまうことによって権限のない第三者によって閲覧されてしまうということを防止できる。なお、上記の「継続して表示」には、一旦表示を終了して再表示することも含まれる。すなわち、所定の操作が所定時間以上にわたって行われなかった場合であっても表示されるのか、表示がなされなくなるのかが重要である。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記送信手段は、
少なくとも前記一の設定値の変更が行われたときには、前記一の設定値についての設定値情報についても送信可能であり、
前記表示制御手段は、
前記設定状態において前記履歴画面を前記表示手段に表示するにあたり、前記一の設定値についての設定値情報についても表示するよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、履歴画面を表示するにあたり、一の設定値についての設定値情報も表示されるため、権限を有する者がより詳しい履歴情報を閲覧することが可能となる。とくに、一の設定値についての設定値情報は営業上にも有益な情報であるため、ホール経営に役立てることが可能となる。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第26の遊技機を提供する。
[9-7-12.第26の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能であり、前記一の設定値についての設定値情報を含む遊技の進行にかかわる情報を記憶可能な第1記憶手段を有する第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
前記第1記憶手段に記憶される情報を消去する操作に用いられる特定操作手段(例えば、バックアップクリアスイッチ330)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
前記設定操作手段が操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で前記特定操作手段が操作され且つ電源が投入されると、前記一の設定値を変更することが可能な設定変更状態に制御する設定変更状態制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更が行われることを示す設定変更情報(例えば、設定変更開始コマンド)、前記一の設定値についての設定値情報(例えば、設定値の変更が行われたときの変更後の設定値情報)、および、前記第1記憶手段に記憶される情報を消去する消去処理が実行されたときには当該消去処理が実行されたことを示す情報(例えば、初期化コマンド)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記設定変更情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定変更情報と、当該設定変更情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な第2記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
少なくとも前記設定変更状態において前記履歴情報が示される情報画面を前記表示手段に表示可能な情報表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、
前記消去処理が実行されたことを報知可能な消去実行情報報知手段(例えば、表示制御回路104、スピーカ24の音声出力を制御する音声制御回路205およびLED25の点灯態様を制御するLED制御回路206)と、を有し、
前記消去実行情報報知手段は、
前記設定変更状態に制御されることなく前記消去処理(例えば、バックアップクリア処理)が実行されたとき、当該消去処理が実行されたことを把握できる第1態様(例えば、液晶表示装置16の表示領域内に「RAMがクリアされました」といった文字表示、「RAMがクリアされました」といった音声出力、LED25の赤色全点灯)で報知する第1報知手段(サブCPU201)と、
前記設定変更状態に制御されたことにともなって前記消去処理が実行されたとき、前記情報画面の視認が阻害されないよう当該消去処理が実行されたことを前記第1態様よりも把握し難い第2態様(例えば、液晶表示装置16での表示を行わず、「設定が変更されました。RAMが初期化されました」といった音声出力およびLED25の赤色全点灯のみ)で報知する第2報知手段(サブCPU201)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、少なくとも、設定変更情報と当該設定変更情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更等が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
また、第1記憶手段に記憶される情報を消去する消去処理(例えば、バックアップクリア処理)は、設定変更状態に制御されることなく実行される場合と、設定変更状態に制御されたことにともなって実行される場合とがある。設定変更状態に制御されることなく消去処理が実行されたときは、消去処理が実行されたことを把握できる第1態様で報知されるため、例えば権限を有しない第三者によって消去処理が実行されることを抑制することが可能となる。これに対し、設定変更状態に制御されたことにともなって消去処理が実行されたときは、一の設定値を変更することが主たる目的であり、消去処理はそれにともなって実行されただけであると考えられるため、第1態様よりも把握し難い第2態様で報知されるようにしている。さらに、設定変更状態に制御されたことにともなって消去処理が実行されたときは、履歴情報が示される情報画面が表示されるが、第2態様では、かかる情報画面の視認が阻害されないように消去処理の実行が報知されるため、利便性も担保することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
所定の音声を出力可能な音声出力手段(例えば、スピーカ24)をさらに備えるとともに、
前記第2制御手段は、
前記音声出力手段から出力される音声を制御可能な音声制御手段(例えば、音声制御回路206)をさらに有しており、
前記第1報知手段は、
前記消去処理が実行されたことを、前記表示手段と前記音声出力手段との両方を用いて報知し、
前記第2報知手段は、
前記消去処理が実行されたことを、前記表示手段と前記音声出力手段とのうち前記音声出力手段のみを用いて報知するよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、設定変更状態に制御されることなく消去処理(例えば、バックアップクリア処理)が実行されたときは、表示手段と音声出力手段との両方を用いて報知するため、消去処理が実行されたことを明確に把握することが可能となる。これに対し、設定変更状態に制御されたことにともなって消去処理が実行されたときは、表示手段と音声出力手段とのうち音声出力手段のみを用いて報知するため、情報画面の視認が阻害されないようにしつつも、消去処理の実行を把握することが可能となり、利便性を高めつつ、例えば権限を有しない第三者によって消去処理が実行されることを抑制することが可能となる。
上記構成の本発明の第15~第26の遊技機によれば、設定値にかかわる問題に対応可能な利便性の高い遊技機を提供することが可能となる。
[9-8.第27の遊技機]
従来より、所定の条件が成立すると抽選を行い、この抽選の結果にもとづいて図柄の可変表示を行う遊技機が知られている。そして、抽選の結果が特定の結果であることを示す特定の表示結果で表示されると、遊技者に有利な遊技状態に制御される。
この種の遊技機では、上記抽選の結果が特定の結果となる確率等、遊技において遊技者の有利不利に関わる確率を示す複数の設定値のうちいずれか1つの設定値を設定し、以後、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機が知られている(例えば、特開2011-206588号公報の段落[0063]参照)。上記の設定値は、例えばホールの遊技機管理者等、権限を有する者が設定することができる。
(第8の課題)
しかし、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機では、例えば、権限を有しない者によって不正に設定値の変更や設定値の確認が行われたり、ノイズ等により設定値が変更されてしまったり、制御基板が不正に取り替えられる等といった様々な問題が発生することが懸念される。
また、上記の設定値は、ホールおよび遊技者のいずれにとっても重要な要素であるから、権限を有する者によって厳重に管理されるべきものである。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設定値にかかわる問題に対応可能な遊技機を提供することにある。
上記第8の課題を解決するために、以下のような構成の第27の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段が操作されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する設定状態制御手段(例えば、ステップS24またはステップS26の処理を実行可能なメインCPU101)と、
少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を記憶可能な記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも前記一の設定値についての設定値情報を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された前記設定値情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記受信手段により前記設定値情報を受信したことにもとづいて、当該受信した設定値情報と、当該設定値情報に先だって受信した設定値情報とを用いて、前記一の設定値についての適否を判定する設定判定手段(例えば、前回設定値と今回設定値とが一致しているか否かを判別するサブCPU201)と、
前記設定判定手段により前記一の設定値が不適であると判定されると異常時処理を実行する異常時処理実行手段(例えば、設定値異常時処理を実行するサブCPU201)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1制御手段から複数回にわたって送信された一の設定値についての設定値情報を用いて、第2制御手段が一の設定値についての適否を判定することが可能となる。すなわち、第1制御手段において一の設定値についての適否を判定することが可能であったとしても、例えば第1制御手段が不正に交換された場合等には、一の設定値が正常であるか異常であるかにかかわらず、第1制御手段では一の設定値が正常であると判定されてしまう。そこで、第2制御手段が一の設定値についての適否を判定することができるようにすることで、例えば第1制御手段が不正に交換された場合等であっても、一の設定値についての適否をただちに発見することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記送信手段は、
前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す設定操作情報(例えば、設定操作コマンド)についても送信可能であり、
前記第2制御手段は、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報とを、履歴情報として記憶可能な前記記憶手段とは別の記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
所定の操作にもとづいて、前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を所定の表示手段に表示可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、所定の操作を行うことで、設定操作情報と当該設定操作情報にかかわる時間情報とが履歴情報として示される情報画面を閲覧可能することができるため、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。
なお、各種情報を第2制御手段に送信可能な送信手段は、設定操作情報および設定値情報の両方を送信する場合、これらの情報をともに送信してもよいし別々に送信してもよい。設定操作情報は、設定値の変更が行われたときは設定値の変更が行われた旨を示す設定値変更情報であり、設定値の確認が行われたときは設定値の確認が行われた旨を示す設定値確認情報である。また、設定操作情報が設定値変更情報であるとき、設定値情報は、変更後の一の設定値についての設定値情報である。設定操作情報が設定値確認情報であるときは、設定されている一の設定値についての設定値情報を第2制御手段に送信してもよいが、一の設定値の変更が行われていないため、設定値情報を第2制御手段に送信することは必須ではない。
また、「当該設定操作情報にかかわる時間情報」は、設定操作情報を第1制御手段から第2制御手段に送信した時間情報であってもよいし、設定操作情報を第2制御手段が受信した時間であってもよい。
上記構成の本発明の第27の遊技機によれば、設定値にかかわる問題に対応可能な遊技機を提供することが可能となる。
[9-9.第28の遊技機]
従来より、所定条件の成立にもとづいて抽選を行い、この抽選の結果にもとづいて遊技者に有利な遊技が実行される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、1つのデバイスで複数の機能を有する遊技機が提案されている。例えば、特開2012-170505号公報には、遊技者によって押下されるとともに、遊技者にインパクトを与えるために、遊技者の操作とは無関係に遊技機の本体から大きく突出した位置へ飛び出すようにした押しボタンが開示されている。
(第9の課題)
ところで、役物や各種センサ等の動作確認を行う場合、例えば特開2012-170505号公報に記載された押ボタンのように1つのデバイスで複数の機能を有するものについては、メンテナンス性が低下する虞が懸念される。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、1つのデバイスで複数の機能を有するものについてのメンテナンス性の向上を図ることが可能な遊技機を提供することにある。
上記第9の課題を解決するために、以下のような構成の第28の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定条件の成立にもとづいて抽選(例えば、特別抽選)を行い、当該抽選の結果にもとづいて遊技者に有利な遊技を実行可能な遊技機であって、
前記抽選の結果にもとづいて動作可能な役物(例えば、役物1000)と、
一つで複数の機能を有する複合手段(例えば、演出ボタン62)と、
遊技の進行に供される各種センサ(例えば、第1始動口スイッチ421等)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
少なくとも、前記役物の動作確認、前記複合手段の機能確認および前記各種センサの検出確認を含む複数のメンテナンス項目のうち実行されるメンテナンス項目を決定するメンテナンス項目決定手段(例えば、ステップS3084の処理を実行可能なサブCPU201)と、
前記メンテナンス項目を決定するにあたり、前記役物の動作確認、前記複合手段の機能確認および前記各種センサの検出確認を含む複数のメンテナンス項目のうちいずれかを選択可能な選択画面(例えば、図74のメンテナンス画面)を少なくとも表示するメンテナンス画面表示制御手段(例えば、ステップS3083の処理を実行可能なサブCPU201)と、
を備え、
前記メンテナンス項目決定手段は、
前記メンテナンス画面表示制御手段により表示された前記選択画面において選択されたメンテナンス項目に決定可能であり、
前記メンテナンス画面表示制御手段は、
一つでありながらも複数の機能を有する前記複合手段については、前記選択画面において、機能毎に項目を選択できるよう表示可能に構成される(例えば、図74の「演出ボタン1」の項目と「演出ボタン2」の項目とのうちいずれかを選択できるように表示される)
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、一つでありながらも複数の機能を有する複合手段については、複数のメンテナンス項目のうちいずれかを選択可能な選択画面において機能毎に項目を選択できるよう表示されるため、メンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記複合手段は、
少なくとも、操作機能と、前記抽選の結果にもとづいて実行されうる演出機能とを有しており、
前記メンテナンス項目決定手段は、
前記選択画面において、前記操作機能の項目(例えば、演出ボタン1)が選択されたときは当該操作機能にかかるメンテナンス項目に決定し、前記演出機能の項目(例えば、演出ボタン2)が選択されたときは当該演出機能にかかるメンテナンス項目に決定可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、操作機能の項目が選択されたときは当該操作機能にかかるメンテナンス項目に決定し、演出機能の項目が選択されたときは当該演出機能にかかるメンテナンス項目に決定可能に構成されるため、操作機能および演出機能のいずれについても適切にメンテナンスを行うことが可能となる。
上記構成の本発明の第28の遊技機によれば、1つのデバイスで複数の機能を有するものについてのメンテナンス性の向上を図ることが可能な遊技機を提供することができる。
[9-10.第29の遊技機]
従来より、所定条件の成立にもとづいて行われる抽選の結果にもとづいて遊技者に有利な遊技を実行する遊技機において、抽選の結果にもとづいて動作する可動役物を備える遊技機が知られている。
この種の遊技機として、抽選の結果にもとづいて動作する可動役物として、駆動源がそれぞれ異なる第1可動役物および第2可動役物を備える遊技機が開示されている(例えば、特開2018-15273号公報参照)。
(第10の課題)
ところで、駆動源が異なる複数の可動役物を備える例えば特開2018-15273号公報に記載された遊技機では、メンテナンス作業が煩雑で煩わしい虞がある。とくに駆動源が異なる複数の可動役物が互いに干渉する可能性があるときにはそれが顕著である。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動源が異なる複数の可動役物を備える場合であっても、メンテナンス作業の煩わしさを軽減することが可能な遊技機を提供することにある。
上記第10の課題を解決するために、以下のような構成の第29の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定条件の成立にもとづいて抽選(例えば、特別抽選)を行い、当該抽選の結果にもとづいて遊技者に有利な遊技を実行可能な遊技機であって、
前記抽選の結果にもとづいて動作可能であり、駆動源がそれぞれ異なる第1役物および第2役物と、
遊技の進行に供される各種センサ(例えば、第1始動口スイッチ421等)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
少なくとも、前記第1役物の動作確認、前記第2役物の動作確認および前記各種センサの検出確認を含む複数のメンテナンス項目のうち実行されるメンテナンス項目を決定するメンテナンス項目決定手段(例えば、ステップS3084の処理を実行可能なサブCPU201)と、
前記メンテナンス項目を決定するにあたり、前記第1役物の動作確認、前記第2役物の動作確認および前記各種センサの検出確認を含む複数のメンテナンス項目のうちいずれかを選択可能な選択画面(例えば、図74のメンテナンス画面)を少なくとも表示するメンテナンス画面表示制御手段(例えば、ステップS3083の処理を実行可能なサブCPU201)と、
を備え、
前記メンテナンス項目決定手段は、
前記メンテナンス画面表示制御手段により表示された前記選択画面において選択されたメンテナンス項目に決定可能であり、
前記メンテナンス画面表示制御手段は、
前記第1役物および前記第2役物それぞれ単独での動作確認のみならず、前記第1役物および前記第2役物の両方を動作させたときの動作確認についても、前記選択画面において選択できるよう表示可能に構成されてなる(例えば、図74の「演出役物1+2」の項目等が表示されてなる)
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1役物および第2役物それぞれ単独での動作確認のみならず、第1役物および第2役物の両方を動作させたときの動作確認についても選択画面において選択できるため、メンテナンス作業の煩わしさを軽減することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記メンテナンス画面表示制御手段は、
前記第1役物を動作したのちに前記第2役物を動作させたときの動作確認を、前記選択画面において選択できるよう構成されてなる(例えば、図74の「演出役物1→2」の項目等が表示されてなる)
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第1役物の動作開始タイミングと第2役物の動作開始タイミングが異なりうる場合であっても、第1役物を動作したのちに第2役物を動作させたときの動作確認を選択画面において選択できるため、メンテナンス作業の煩わしさを軽減し、さらにはメンテナンス性を向上させることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記抽選の結果にもとづいて動作可能であり、前記第1役物および前記第2役物のいずれとも駆動源が異なる第3役物をさらに備え、
前記メンテナンス画面表示制御手段は、
前記第1役物または/および前記第2役物と前記第3役物とがいずれも動作したときに互いに干渉する可能性があるときは、前記第1役物または/および前記第2役物と前記第3役物とのいずれをも動作させることができない態様で前記選択画面を表示可能に構成されてなる(例えば、図74の「演出役物1+3」の項目を選択できないように表示されてなる)
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1役物または/および第2役物と第3役物とがいずれも動作したときに互いに干渉する可能性があるときは、選択画面において、第1役物または/および第2役物と第3役物とのいずれをも動作させる態様を選択することができないため、メンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
上記構成の本発明の第29の遊技機によれば、1つのデバイスで複数の機能を有するものについてのメンテナンス性の向上を図ることが可能な遊技機を提供することができる。
[9-11.第30および第31の遊技機]
従来より、所定の条件が成立すると抽選を行い、この抽選の結果にもとづいて図柄の可変表示を行う遊技機が知られている。そして、抽選の結果が特定の結果であることを示す特定の表示結果で表示されると、遊技者に有利な遊技状態に制御される。
この種の遊技機では、上記抽選の結果が特定の結果となる確率等、遊技において遊技者の有利不利に関わる確率を示す複数の設定値のうちいずれか1つの設定値を設定し、以後、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機が知られている(例えば、特開2011-206588号公報の段落[0063]参照)。上記の設定値は、例えばホールの遊技機管理者等、権限を有する者が設定することができる。
(第11の課題)
ところで、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機において、設定値は、出玉にかかわるため、ホールおよび遊技者のいずれにとっても重要な要素である。しかし、例えば電断等の発生により設定値に異常が生じる虞がある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設定値が適正に維持されることが可能な遊技機を提供することにある。
上記第11の課題を解決するために、以下のような構成の第30の遊技機を提供する。
[9-11-1.第30の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能であり、前記一の設定値についての設定値情報を含む遊技の進行にかかわる情報を記憶可能な記憶手段(例えば、メインRAM103)を有する制御手段(例えば、主制御回路100)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
前記記憶手段に記憶される情報を消去する操作に用いられる特定操作手段(例えば、バックアップクリアスイッチ330)と、
電源が投入されると前記制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記設定操作手段がON操作された状態で前記特定操作手段がON操作され且つ電源が投入されると、前記一の設定値を変更することが可能な設定変更状態に制御する状態制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)を有し、
前記状態制御手段は、
前記設定変更状態において電源の供給が停止されたとき、前記設定操作手段のON操作または/および前記特定操作手段のON操作が行われることなく電源が投入されたとしても、前記設定変更状態に制御可能又は電源の供給が停止されたときの前記設定変更状態で復電可能である(例えば、ステップS21においてNOと判別したときにステップS24の処理を実行する)
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、設定変更状態に制御されているときに例えば電断等が発生したとしても、その後に電源投入されると、設定変更状態に制御されるか又は電源の供給が停止されたときの設定変更状態で復電されるため、必ず設定値が設定され、設定値が適正に維持されることとなる。すなわち、例えば設定変更状態において意図しない電断等の発生により設定値が設定されていないといった事態の発生を防止することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記制御手段は、
前記設定変更状態において前記一の設定値が変更されたのち、前記設定操作手段がOFF操作されると、前記一の設定値を、変更されたのちの設定値に確定する設定値確定手段(例えば、ステップS2480の処理を実行するメインCPU101)をさらに有し、
前記設定値確定手段は、
前記設定操作手段がON操作されることなく前記設定変更状態に制御されるか又は電源の供給が停止されたときの前記設定変更状態で復電されたときは、前記設定操作手段がON操作された後さらにOFF操作されたときに、前記一の設定値を、変更されたのちの設定値に確定するよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、設定操作手段がON操作されることなく設定変更状態に制御されるか又は電源の供給が停止されたときの設定変更状態で復電された場合、設定操作手段を一旦ON操作する必要があるものの、設定操作手段をOFF操作するといった通常と変わらない操作を行うことで、一の設定値を確定させることが可能となる。これにより、設定操作手段がON操作されることなく設定変更状態に制御されるか又は電源の供給が停止されたときの設定変更状態で復電された場合であっても、煩雑な操作を行うことなく、好適に、設定値が設定されていないといった事態の発生を防止することが可能となる。
上記第11の課題を解決するために、以下のような構成の第31の遊技機を提供する。
[9-11-2.第31の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能であり、前記一の設定値についての設定値情報を含む遊技の進行にかかわる情報を記憶可能な記憶手段を有する制御手段(例えば、主制御回路100)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
前記記憶手段に記憶される情報を消去する操作に用いられる特定操作手段(例えば、バックアップクリアスイッチ330)と、
電源が投入されると前記制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記設定操作手段の操作状態と前記特定操作手段の操作状態とに応じて、電源が投入されたのちの状態を、前記一の設定値を変更することが可能な設定変更状態および前記一の設定値を確認することが可能な設定確認状態を含む複数の状態のうちいずれかに制御可能な状態制御手段(例えば、ステップS24、ステップS26、ステップS28等の処理を実行可能なメインCPU101)を有し、
前記状態制御手段は、
前記設定確認状態において電源の供給が停止され、その後電源が投入されたとき、前記設定操作手段の操作状態と前記特定操作手段の操作状態とに応じて、前記複数の状態のうちいずれかに制御し(例えば、ステップS22~ステップS28の処理を実行し)、
前記設定変更状態において電源の供給が停止され、その後電源が投入されたとき、前記設定操作手段および前記特定操作手段の操作状態にかかわらず前記設定変更状態に制御可能又は電源の供給が停止されたときの設定変更状態で復電可能である(例えば、ステップS21においてNOと判別したときにステップS24の処理を実行する)
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、操作者の利便性を確保しつつ、電断等の発生により設定値が設定されていないといった事態の発生を防止することが可能となる。すなわち、設定確認状態は、一の設定値を確認することができるだけで一の設定値の変更を行うことができない状態であるため、例えば意図しない電断等が発生したとしても、一の設定値に影響を及ぼすことは考えにくい。その一方、設定変更状態は、一の設定値を変更することができる状態であるため、例えば意図しない電断等が発生すると、一の設定値に影響を及ぼす虞がある。そこで、設定確認状態において電源の供給が停止されたときは、その後電源が投入されたときに、設定操作手段の操作状態と特定操作手段の操作状態とに応じて複数の状態のうちいずれかに制御されるようにし、設定変更状態において電源の供給が停止されたときは、その後に電源投入されると、設定変更状態に制御されるか又は電源の供給が停止されたときの設定変更状態で復電されるようにすることで、操作者の利便性を確保しつつ、意図しない電断等の発生により設定値が設定されていないといった事態の発生の防止を図るようにしたものである。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記状態制御手段は、
前記設定操作手段がON操作された状態で前記特定操作手段がON操作され且つ電源が投入されると、前記設定変更状態に制御するものであり、
前記制御手段は、
前記設定変更状態において前記一の設定値が変更されたのち、前記設定操作手段がOFF操作されると、前記一の設定値を、変更されたのちの設定値に確定する設定値確定手段をさらに有し、
前記設定値確定手段は、
前記設定操作手段がON操作されることなく前記設定変更状態に制御されるか又は電源の供給が停止されたときの前記設定変更状態で復電されたときは、前記設定操作手段がON操作された後さらにOFF操作されたときに、前記一の設定値を、変更されたのちの設定値に確定するよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、設定操作手段がON操作されることなく設定変更状態に制御されるか又は電源の供給が停止されたときの設定変更状態で復電された場合、設定操作手段を一旦ON操作する必要があるものの、設定操作手段をOFF操作するといった通常と変わらない操作を行うことで、一の設定値を確定させることが可能となる。これにより、設定操作手段がON操作されることなく設定変更状態に制御されるか又は電源の供給が停止されたときの設定変更状態で復電された場合であっても、煩雑な操作を行うことなく、好適に、設定値が設定されていないといった事態の発生を防止することが可能となる。
上記構成の本発明の第30および第31の遊技機によれば、設定値が適正に維持されることが可能な遊技機を提供することができる。
[9-12.第32の遊技機]
従来より、所定の条件が成立すると抽選を行い、この抽選の結果にもとづいて図柄の可変表示を行う遊技機が知られている。そして、抽選の結果が特定の結果であることを示す特定の表示結果で表示されると、遊技者に有利な遊技状態に制御される。
この種の遊技機では、上記抽選の結果が特定の結果となる確率等、遊技において遊技者の有利不利に関わる確率を示す複数の設定値のうちいずれか1つの設定値を設定し、以後、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機が知られている(例えば、特開2011-206588号公報の段落[0063]参照)。上記の設定値は、例えばホールの遊技機管理者等、権限を有する者が設定することができる。
(第12の課題)
ところで、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機において、設定値は、出玉にかかわるため、ホールおよび遊技者のいずれにとっても重要な要素である。しかし、例えばノイズの発生や不正行為等により設定値に異常が生じる虞がある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設定値が適正に維持されることが可能な遊技機を提供することにある。
上記第12の課題を解決するために、以下のような構成の第32の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能であり、前記一の設定値についての設定値情報を含む遊技の進行にかかわる情報を記憶可能な記憶手段(例えば、メインRAM103)を有する制御手段(例えば、主制御回路100)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
前記記憶手段に記憶される情報を消去する操作に用いられる特定操作手段(例えば、バックアップクリアスイッチ330)と、
電源が投入されると前記制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記設定操作手段がON操作された状態で前記特定操作手段がON操作され且つ電源が投入されると、前記一の設定値を変更することが可能な設定変更状態に制御する設定変更状態制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記記憶手段に記憶されている情報の適・不適を判別する適正判定手段(例えば、ステップS721の処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記記憶手段に記憶されている情報が不適であると判別されると異常状態(例えば、ステップS722~ステップS727の処理が実行される状態)に制御する異常制御手段(ステップS722~ステップS727の処理を実行するメインCPU101)と、
前記異常状態において電源の供給が停止された場合において、電源投入後に前記設定変更状態に制御されなかったときは、前記記憶手段に記憶される情報を消去する操作が行われたとしても遊技を実行できないよう制御する(例えば、ステップS1770においてNOと判別したときにステップS1790の処理を実行しない)一方、電源投入後に前記設定変更状態に制御されたときに遊技を実行できるよう制御する(例えば、ステップS1770においてYES且つステップS1780においてYESと判別したときにステップS1790の処理を実行する)する遊技実行手段(例えば、ステップS17の処理を実行するメインCPU101)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、例えばノイズの発生や不正行為等により異常状態が発生し、かかる異常状態において電源の供給が停止された場合において、電源投入後に設定変更状態に制御されなかったときは、たとえ、記憶手段に記憶される情報を消去する操作が行われたとしても遊技を実行することができず、電源投入後に設定変更状態に制御されたときに遊技を実行可能となる。異常状態が発生したとき、記憶手段に記憶される一の設定値情報が異常である可能性が高いため、一の設定値が必ず変更されるように設定変更状態に制御されたときに限り、遊技を実行することができるようにし、設定値が適正に維持されるようにしたものである。
上記構成の本発明の第32の遊技機によれば、設定値が適正に維持されることが可能な遊技機を提供することができる。
[9-13.第33の遊技機]
従来より、所定の条件が成立すると抽選を行い、この抽選の結果にもとづいて図柄の可変表示を行う遊技機が知られている。そして、抽選の結果が特定の結果であることを示す特定の表示結果で表示されると、遊技者に有利な遊技状態に制御される。
この種の遊技機では、上記抽選の結果が特定の結果となる確率等、遊技において遊技者の有利不利に関わる確率を示す複数の設定値のうちいずれか1つの設定値を設定し、以後、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機が知られている(例えば、特開2011-206588号公報の段落[0063]参照)。上記の設定値は、例えばホールの遊技機管理者等、権限を有する者が設定することができる。
(第13の課題)
しかし、設定された設定値にもとづいて遊技の進行が制御される遊技機では、例えば、権限を有しない者によって不正に設定値の変更や設定値の確認が行われたり、ノイズ等により設定値が変更されてしまう等といった様々な問題が発生することが懸念される。
また、上記の設定値は、ホールおよび遊技者のいずれにとっても重要な要素であるから、権限を有する者によって厳重に管理されるべきものである。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設定値にかかわる問題に対応可能な遊技機を提供することにある。
上記第13の課題を解決するために、以下のような構成の第33の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路100)と、
所定の表示手段(例えば、液晶表示装置16)と、
前記表示手段に表示される画像の表示制御を少なくとも実行可能な第2制御手段(例えば、サブ制御回路200)と、
前記一の設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段(例えば、設定キー328)と、
電源が投入されると、前記第1制御手段および前記第2制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、電源供給回路338)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
少なくとも前記設定操作手段がON操作された状態(例えば、設定キーがON状態)で電源が投入されると、前記一の設定値を変更または確認することが可能な設定状態に制御する状態制御手段(例えば、ステップS24、ステップS26、ステップS28などの処理を実行可能なメインCPU101)と、
前記設定状態では遊技を実行できないものの前記設定状態が終了すると遊技を実行できるよう制御可能な遊技実行手段(例えば、ステップS30の遊技復帰処理が未だ実行されていないステップS20の設定処理では遊技を実行できないもののステップS20の設定処理が終了するとステップS30の遊技復帰処理が実行されて遊技の実行を可能とする電源投入時処理を実行するメインCPU101)と、
各種情報を前記第2制御手段に送信可能であり、少なくとも、前記一の設定値の変更または確認が行われることを示す設定操作情報(例えば、操作種別情報)を送信可能な送信手段(例えば、コマンド出力ポート106やステップS55の処理を実行可能なメインCPU101)と、を有し、
前記第2制御手段は、
前記送信手段から送信された情報を受信可能な受信手段(例えば、コマンド入力ポート208)と、
前記受信手段により前記設定操作情報を受信したとき、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す演出を、遊技を実行できない前記設定状態において実行可能な設定操作演出実行手段(例えば、LED制御回路206を介してLED25を赤色で全点灯させる制御を実行するサブCPU201)と、を有し、
前記設定操作演出実行手段は、
前記設定状態が終了して遊技を実行できる状態になったとしても、所定期間が経過するまでは、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、受信手段により設定操作情報を受信したとき、一の設定値の変更または確認が行われることを示す演出を、遊技を実行できない設定状態において実行する。さらには、設定状態が終了して遊技を実行できる状態になったとしても、所定期間が経過するまでは、一の設定値の変更または確認が行われたことを示す演出が実行される。そのため、不正に設定値の変更や設定値の確認が行われるような場合にかかる不正を容易に発見することが可能であるとともに、不正が行われることそのものを抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記設定操作演出実行手段は、
前記設定状態が終了して遊技を実行できる状態になったのち、前記一の設定値の変更または確認が行われたことを示す演出を、遊技を実行できる状態であることを外観で把握できる態様で実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、遊技を実行できる状態であることを外観で把握できる態様で一の設定値の変更または確認が行われたことを示す演出が実行されるため、一の設定値の変更または確認が行われたことを示す演出が実行されつつも、遊技の進行が阻害されることを防止することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記状態制御手段は、
前記一の設定値を変更することが可能な設定変更状態に制御する設定変更状態制御手段(例えば、ステップS24の処理を実行可能なメインCPU101)を有するとともに、
前記第2制御手段は、
前記設定操作情報を前記受信手段により受信すると、少なくとも、前記受信手段により受信した設定操作情報と、当該設定操作情報にかかわる時間情報(例えば、初期化コマンドまたは電断復帰コマンドを受信した時間情報)とを、履歴情報として記憶可能な記憶手段(例えば、ワークRAM203)と、
前記設定状態において前記履歴情報が示される情報画面(例えば、設定変更・確認履歴画面)を前記表示手段に表示可能であるとともに、前記設定状態が終了すると前記情報画面が表示されないよう前記情報画面の表示を制限可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路204)と、をさらに有し、
前記表示制御手段は、
前記受信手段により前記設定変更状態が終了したことを示す設定操作情報を受信したとき、前記設定変更状態が終了したとしても、所定時間が経過するまでは前記情報画面の表示を制限せずに前記情報画面を表示可能(例えば、ステップS310~ステップS314の処理を実行可能)に構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、設定状態では履歴情報が示される情報画面を表示手段に表示可能であるとともに、設定状態が終了すると情報画面の表示が制限される。そのため、設定状態では、履歴情報が示される情報画面を閲覧することにより、設定値にかかわる様々な問題に対応することが可能となる。とくに、例えば権限を有しない第三者による不正を目的とした設定値の変更や設定値の確認が行われた可能性があるときには、情報画面を閲覧することで、上記不正が行われたか否かの追跡を行うことが可能となる。また、過去の履歴情報を閲覧することで、例えばホールの営業に活用できる等、利便性も高められる。さらに、設定状態が終了すると情報画面の表示が制限されるなかで、設定変更状態が終了したことを示す設定操作情報を受信したときには、設定変更状態が終了したとしても、所定時間が経過するまでは情報画面を表示可能となっている。そのため、仮に不正が行われたとしてもかかる不正を容易に発見することが可能であるとともに、不正が行われることそのものを抑制することが可能となる。
上記構成の本発明の第33の遊技機によれば、設定値にかかわる問題に対応可能な遊技機を提供することが可能となる。
[9-14.第34~第46の遊技機]
従来より、始動口に遊技球が入賞すると大当り判定を行い、大当りの結果であることが表示されると、遊技者に有利な大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機では、大当り遊技状態に制御されるまでの通常遊技状態が単調となりがちであった。また、せっかく大当り遊技状態に制御されたとしても、大当り遊技状態が終了すると、再び単調な遊技を行わなければならず、興趣が低下するおそれがあった。
近年、大当り遊技状態とは別に、遊技者に有利な遊技状態に移行するようにした遊技機が知られている。例えば特開2016-174800号公報には、2ラウンド大当たり遊技状態が終了すると高確時短状態に移行し、高確時短状態にて規定回数の変動が経過すると時短状態が終了し、小当り遊技が実行されやすい高確非時短状態に移行するようにした遊技機が開示されている。
(第14の課題)
特開2016-174800号公報に記載の遊技機によれば、2ラウンド大当り遊技状態の終了後に小当り遊技が実行されやすい高確非時短遊技状態に移行することにより、大当り遊技状態が終了したのちも興趣を高めることが可能となるものの、大当り遊技状態に制御されない限り高確非時短遊技状態に移行されないため、大当り遊技状態に制御されるまでの通常遊技状態が単調となりがちであることに変わりない。
上記第14の課題を解決するために、単調となりがちな遊技状態において興趣の低下を抑制することが可能な第34~第46の遊技機を提供する。
[9-14-1.第34の遊技機]
(1)第34の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、特定条件が成立したことに基づいて、前記特定テーブルを用いて決定可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、特定条件が成立し、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
(4)第34の遊技機の別例は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
発射された遊技球が通過可能な第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、メインCPU101)と、
発射された遊技球が通過可能な第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、前記第1特別抽選よりも高い確率で特定結果となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
を備え、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が相対的に小さい第1テーブルと、
単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が相対的に大きい第2テーブルと、
が少なくとも含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記第1特別図柄または/および前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられるテーブルを、前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果が前記特定結果であることに基づいて変更可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第1特別抽選または第2特別抽選の結果が特定結果(例えば、小当り)であることに基づいて、第1特別図柄または/および第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられるテーブルが変更される。そのため、第1特別抽選または第2特別抽選の結果が特定結果であることに基づいて、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値を変えることが可能となる。また、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が1以下の状態を複数にすることで、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が異なる複数の通常遊技状態を実現することができ、単調となりがちな遊技状態において興趣の低下を抑制することが可能となる。
[9-14-2.第35の遊技機]
(1)第35の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも複数種の特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1以下である通常遊技状態に制御可能な状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)の長さの期待値が異なる複数のテーブルが含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記通常遊技状態において、前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを前記複数のテーブルのうちいずれかを用いて決定するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)の長さの期待値が異なる複数のテーブルが含まれている。そして、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1以下である通常遊技状態では、第1特別図柄の可変表示パターンを、複数のテーブルのうちいずれかを用いて決定するように構成される。
そのため、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1以下である通常遊技状態において、第1特別図柄の可変表示パターンの決定に用いられるテーブルを変えることで、単位時間あたりに付与される発射球数に対する賞球数の期待値が異なる複数の状態のうちいずれかに制御されうるようにすることが可能となる。これにより、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成された通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい第1の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記第1の特定テーブルよりも大きい第2の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「6」)と、
が少なくとも含まれる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定される場合には第2特別抽選が実行され難く、第1の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」)を用いて決定される場合には通常テーブルを用いて決定される場合よりも第2特別抽選が実行されやすく、第2の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「6」)を用いて決定される場合には第1の特定テーブルを用いて決定される場合よりも第2特別抽選が実行されやすくなる。したがって、通常遊技状態において第1特別図柄の可変表示パターンの決定に用いられるテーブルを変えるだけで、単位時間あたりに付与される発射球数に対する賞球数の期待値を変えることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
[9-14-3.第36の遊技機]
(1)第36の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも特別結果(例えば、大当り)および複数種の特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)でありつつも特別結果(例えば、大当り)を抽選結果に含む第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示が行われて特別結果(例えば、大当り)が導出されると、遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記第1特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、前記特定テーブルを用いて決定可能であり、
導出された前記第1特別抽選の結果が第1の特定結果(例えば、小当り)(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z11」または「z12」の小当り)であるときは、予め定められた規定回数の遊技において前記特定テーブルを用いて決定し、前記規定回数の遊技が行われたのちは前記通常テーブルを用いて決定可能であるとともに、
導出された前記第1特別抽選の結果が第2の特定結果(例えば、小当り)(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当り)であるときは、前記特別遊技が実行されるまで前記特定テーブルを用いて決定可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなる。
さらに、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、導出された第1特別抽選の結果が第1の特定結果(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z11」または「z12」の小当り)であるときは、特定テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定される遊技が実行されるものの、この遊技は、予め定められた規定回数の遊技が実行されると終了する。一方、導出された第1特別抽選の結果が第2の特定結果(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当り)であるときは、特別遊技が実行されるまで、すなわち第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示が行われて特別結果(例えば、大当り)が導出されるまで、特定テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定される遊技が実行される可能性がある。このように、第1特別抽選の結果が特定結果(例えば、小当り)であるときは、特定テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定される遊技の実行期間を、特定結果の種別に応じてが異ならせることが可能となり、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記可変表示パターン決定手段は、
導出された前記第1特別抽選の結果が第2の特定結果(例えば、小当り)(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当り)であったとしても、前記特別遊技が実行される前に前記第1特別抽選の結果として前記第1の特定結果(例えば、小当り)が導出されると、前記特別遊技が実行されていないにもかかわらず、前記特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを決定する遊技が終了するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、導出された第1特別抽選の結果が第2の特定結果(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当り)であったとしても、特別遊技が実行される前に第1の特定結果(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z11」または「z12」の小当り)が導出されると、特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定される遊技が中途で終了する。そのため、導出された第1特別抽選の結果が第2の特定結果であったとしても、遊技者を安心させることなく緊張感のある遊技を行うことが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
[9-14-4.第37の遊技機]
(1)第37の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1より小さい通常遊技状態、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1より小さいものの前記通常遊技状態よりも大きい特定遊技状態または単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1よりも大きい特殊遊技状態を含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記通常遊技状態において用いられ、前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記特定遊技状態において用いられ、前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
前記特定遊技状態において用いられ、前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記特定テーブルよりも大きい特殊テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「12」)と、
が少なくとも含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、特定条件が成立したことに基づいて所定期間にわたって前記特定テーブルを用いて決定可能であるとともに、特殊条件が成立したことに基づいて所定期間にわたって前記特殊テーブルを用いて決定可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)や特殊テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「12」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルや特殊テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなる。
また、第1特別図柄の可変表示パターンは、特定条件が成立したときには特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定され、特殊条件が成立したときには特定テーブルよりも特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が高い特殊テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「12」)を用いて決定される。すなわち、特殊条件が成立したときには、特定条件が成立したときと比べて、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。したがって、特定条件が成立したときと特殊条件が成立したときとで、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が異なる遊技性を実現することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
[9-14-5.第38の遊技機]
(1)第38の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
所定の領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位して前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに遊技者に付与される賞の利益度合いが、特定条件の成立に基づいて変更されるよう制御する利益度変更手段と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定される通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる可変表示パターンに決定可能な特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれるとともに、
前記賞付与手段は、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときには第1の賞を付与し、前記特定入賞領域を遊技球が通過したときにはさらに第2の賞を付与するように構成されており、
前記利益度変更手段は、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定を、常には前記通常テーブルを用いて行い、前記特定条件の成立に基づいて前記特定テーブルを用いて行うことで、前記第1の賞および前記第2の賞のうち前記第1の賞のみが付与される態様から、前記第1の賞および前記第2の賞の両方が付与される態様に変更可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
ところで、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したときには第1の賞が付与され、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)を遊技球が通過したときには第2の賞が付与されるように構成されている。第1特別図柄の可変表示パターンは、常には通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定され、特定条件が成立したことに基づいて特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定される。すなわち、第2特別始動領域を遊技球が通過したとき、常には第1の賞が付与されるものの、特定条件が成立したときには、第1の賞に加えて第2の賞も付与されることとなる。したがって、特定条件が成立したときと成立していないときとで、第2特別始動領域に遊技球が入賞したときに付与される賞の価値が異なるといった、これまでにない新たな遊技性を実現することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
[9-14-6.第39の遊技機]
(1)第39の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも複数種の特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい複数の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記第1特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、前記特定テーブルを用いて決定可能な特定パターン決定手段を有し、
さらに前記複数の特定テーブルには、
前記特定期間の長さの期待値が異なる複数の特定テーブルが含まれるとともに、
前記特定パターン決定手段は、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数の特定テーブルのうち、前記第1特別抽選の結果として導出された前記特定結果の種別に応じて決定するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい複数の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、複数の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)には、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)の長さの期待値が異なる複数の特定テーブルが含まれており、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンは、複数の特定テーブルのうち、第1特別抽選の結果として導出された特定結果(例えば、小当り)の種別に応じて決定される。すなわち、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位されている期間のうち、特定期間の長さが特定結果(例えば、小当り)の種別に応じて異なることとなる。そのため、特定結果の種別に応じて特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過の容易さが異ならせることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
[9-14-7.第40の遊技機]
(1)第40の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記第1特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、前記特定テーブルを用いて決定可能であるとともに、
前記第1特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたとしても前記遊技が所定回数行われるまでは前記通常テーブルを用いて決定し、前記所定回数の遊技が行われたのちに前記特定テーブルを用いて決定可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、第1特別図柄の可変表示パターンは、第1特別抽選の結果として特定結果(例えば、小当り)が導出されたとしても遊技が所定回数行われるまでは通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定され、所定回数の遊技が行われたのちに特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定可能に構成される。すなわち、特定結果(例えば、小当り)が導出されたことに基づいて特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となった後、ただちに特定テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定されるようになるのではなく、所定回数の遊技が行われたのちに特定テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定されうるようになる。そのため、特定結果が導出されたことに基づいて特定入賞領域への遊技球の通過が容易となった後、ただちに特定テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定されなくとも、遊技者に与える落胆を軽減することができ、寧ろ、その後の遊技状態でも遊技者は期待を持って遊技を行うことが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
[9-14-8.第41の遊技機]
(1)第41の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも複数種の特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
所定の表示領域(例えば、液晶表示装置16)に演出画像が表示されるよう制御する演出制御手段(例えば、サブCPU201)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記第1特別抽選の結果として前記複数種の特定結果(例えば、小当り)のうち第1の特定結果(例えば、小当り)(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z11」または「z12」の小当り)が導出されたとき、前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記第1特別抽選の結果が導出されてから前記遊技が所定回数行われるまでは前記通常テーブルを用いて決定し、前記所定回数の遊技が行われたのちに前記特定テーブルを用いて決定する第1決定手段(例えば、遊技モード「11」または「12」のときにステップS1617の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選の結果として前記複数種の特定結果(例えば、小当り)のうち第2の特定結果(例えば、小当り)(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当り)が導出されたとき、前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記特定テーブルを用いることなく、前記通常テーブルを用いて決定する第2決定手段(例えば、ステップS1620の処理を実行するメインCPU101)と、
を有し、
前記演出制御手段は、
前記第1特別抽選の結果が前記第1の特定結果(例えば、小当り)および前記第2の特定結果(例えば、小当り)のいずれであったとしても、前記第1特別抽選の結果が導出されてから前記遊技が少なくとも前記所定回数行われるまでは、前記第1特別抽選の結果が前記第1の特定結果(例えば、小当り)であるか前記第2の特定結果(例えば、小当り)であるかを外観で把握し難い演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、第1特別図柄の可変表示パターンは、第1特別抽選の結果として第1の特定結果(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z11」または「z12」の小当り)が導出されたときは、第1特別抽選の結果が導出されてから所定回数の遊技が行われるまでは通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定され、所定回数の遊技が行われた後に、特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定される。一方、第1特別抽選の結果として第2の特定結果(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当り)が導出されたときは、特定テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定されることはなく、通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定される。すなわち、第1特別抽選の結果として第1の特定結果(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z11」または「z12」の小当り)が導出された場合及び第2の特定結果(例えば、当り時選択図柄コマンドが「z18」の小当り)が導出された場合のいずれにおいても、先ずは通常テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定されるものの、所定回数の遊技が行われた後に特定テーブルを用いて決定されるか否かにおいて大きく異なる。さらに、第1特別抽選の結果として第1の特定結果が導出された場合及び第2の特定結果が導出された場合のいずれにおいても、所定回数の遊技が行われるまでは、第1特別抽選の結果が第1の特定結果であるか第2の特定結果であるかを外観で把握し難い演出が実行されるため、この間の遊技興趣を高めることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
[9-14-9.第42の遊技機]
(1)第42の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも複数種の特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
少なくとも前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられるテーブルが遊技の進行に応じて変化する複数の遊技進行パターンのうち、いずれかの遊技進行パターンに設定する遊技進行パターン設定手段(例えば、ステップS1615の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記複数の遊技進行パターンには、
前記特定テーブルを用いて前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを決定する遊技が1回または複数回にわたって行われる特定遊技期間を少なくとも含む複数の遊技進行パターンが用意されており、
前記遊技進行パターン設定手段は、
前記複数の遊技進行パターンのうちいずれかの遊技進行パターンに設定するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する遊技が1回または複数回にわたって行われる特定遊技期間を少なくとも含む複数の遊技進行パターンが用意されており、この複数の遊技進行パターンのうちいずれで遊技が進行するように構成されている。そのため、遊技の進行パターンにバリエーションを持たせることができ、遊技が単調とならないようにすることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特定テーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間の長さの期待値が異なる複数の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)が含まれるとともに、
前記複数の遊技進行パターンには、
前記通常テーブルを用いて前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを決定する遊技が1回または複数回にわたって行われる通常遊技期間(例えば、LG状態に制御される期間)と、
前記複数の特定テーブルのうち、一の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」)を用いて前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを決定する遊技が1回または複数回にわたって行われる一の特定遊技期間(例えば、SHG状態に制御される期間)と、
前記複数の特定テーブルのうち、他の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「5」や「6」)を用いて前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを決定する遊技が1回または複数回にわたって行われる他の特定遊技期間(例えば、BHG状態やMHG状態に制御される期間)と、
のうち少なくとも二以上の遊技期間が含まれる複数の遊技進行パターンが用意されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定される通常遊技期間(例えば、LG状態に制御される期間)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)の長さの期待値が異なる複数の特定テーブルのうち一の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」)を用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定される一の特定遊技期間(例えば、SHG状態に制御される期間)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)の長さの期待値が一の特定テーブルとは異なる他の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「5」や「6」)を用いて第1特別図柄の可変表示パターンが決定される他の特定遊技期間(例えば、BHG状態やMHG状態に制御される期間)とのうち、少なくとも二以上の遊技期間が含まれる複数の遊技進行パターンのうち、いずれかの遊技進行パターンで遊技が進行しうる。そのため、設定された遊技進行パターンに応じて遊技者にとっての有利度合いが異なることとなり、より遊技興趣を高めることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果(例えば、小当り)となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブルを用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
[9-14-10.第43の遊技機]
(1)第43の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも複数種の特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
少なくとも前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられるテーブルが遊技の進行に応じて変化する複数の遊技進行パターンのうち、いずれかの遊技進行パターンに設定する遊技進行パターン設定手段(例えば、ステップS1615の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
所定の演出を行う演出制御手段(例えば、サブCPU201)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい少なくとも一以上の特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記複数の遊技進行パターンには、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記特定テーブルを用いて決定する特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)と、当該特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)の終了後に前記通常テーブルを用いて決定する通常期間と、当該通常期間の終了後にさらに前記特定テーブルを用いて決定する特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)とを含む第1遊技進行パターン(例えば、遊技モード「15」にセットされたときの遊技進行パターン)、および
前記特定期間が終了するまでの遊技進行パターンが前記第1遊技進行パターンと同じ第2遊技進行パターン(例えば、遊技モード「16」にセットされたときの遊技進行パターン)、
が含まれるとともに、前記第2遊技進行パターンにおける前記特定期間が終了すると前記第2遊技進行パターンを終了して、前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記通常テーブルを用いて決定するように構成されており、
前記演出制御手段は、
前記第2遊技進行パターンが終了したのち所定期間が経過するまで、前記第1遊技進行パターンの前記通常期間において行なわれる演出と外観で把握し難い演出を行いうる
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、少なくとも第1特別図柄の可変表示パターンの決定に用いられるテーブルが遊技の進行に応じて変化する複数の遊技進行パターンのうちいずれかで遊技が進行しうるように構成されている。上記の複数の遊技進行パターンには、特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて第1特別図柄の可変表示パターンを決定する特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)と、当該特定期間の終了後に通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて第1特別図柄の可変表示パターンを決定する通常期間と、当該通常期間の終了後にさらに特定期間とを含む第1遊技進行パターン(例えば、遊技モード「15」にセットされたときの遊技進行パターン)、および、特定期間が終了するまでの遊技進行パターンが第1遊技進行パターンと同じ第2遊技進行パターン(例えば、遊技モード「16」にセットされたときの遊技進行パターン)が少なくとも含まれている。さらに、第2遊技進行パターンが終了したのち所定期間が経過するまでは、第1遊技進行パターンの通常期間において行なわれる演出と外観で把握し難い演出を行いうる。そのため、特定テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンを決定する特定期間が終了したのちの所定期間は、特定テーブルを用いて第1特別図柄の可変表示パターンを決定する特定期間が到来するのか否かをただちに遊技者が把握することは困難であり、特定期間の到来を期待して遊技が進行されることとなり、この間の遊技興趣を高めることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
[9-14-11.第44の遊技機]
(1)第44の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、特定条件が成立したことに基づいて、前記特定テーブルを用いて決定可能に構成されており、
前記遊技機は、さらに、
前記第1特別始動領域に一の遊技球が通過したのち、前記通常テーブルのなかで前記第1特別図柄の可変表示時間が最も短い最短可変表示パターンの可変表示時間よりも長い時間が経過したのちに、他の遊技球を前記第1特別始動領域に通過させるよう構成された保留抑制手段(例えば、送出部材820)を備える
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、特定条件が成立し、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
さらに、この遊技機は、第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)に一の遊技球が通過したのち、通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)のなかで第1特別図柄の可変表示時間が最も短い最短可変表示パターンの可変表示時間よりも長い時間が経過したのちに、他の遊技球を第1特別始動領域に通過させるよう構成されている。そのため、第1特別図柄の可変表示が連続して行われることを抑制することができ、第1特別図柄の可変表示によって特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じないといった事態の発生を抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
[9-14-12.第45の遊技機]
(1)第45の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも特別結果(例えば、大当り)及び特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、特別結果(例えば、大当り)及び特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含み、前記特別結果でないときは抽選結果の全部または略全部が前記特定結果となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特別結果が導出されたことに基づいて、遊技者に有利な特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記遊技状態制御手段は、
少なくとも前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンが前記通常テーブルを用いて決定されることにより単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が相対的に小さい第1遊技状態(例えば、LG状態)に制御する第1遊技状態(例えば、LG状態)制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1遊技状態において一定回数(例えば510回の天井遊技数)の遊技が実行されると、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンが前記特定テーブルを用いて決定されることにより単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記第1遊技状態よりも大きい第2遊技状態(例えば、HG状態)に制御する第2遊技状態(例えば、HG状態)制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果が前記特別結果であるときに、当該特別結果(例えば、大当り)に基づく特別遊技状態が終了したのち、規定回数(例えば時短回数)の遊技が実行されまで、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記第2遊技状態よりも小さい第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)に制御する第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)制御手段(例えば、メインCPU101)と、
一の遊技状態から他の遊技状態に移行させる制御を実行可能な遊技状態移行制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を有し、
前記規定回数は、前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果が前記特別結果であったときに、当該特別結果(例えば、大当り)の種別に応じて異なる回数に決定されうるものであり、
前記遊技状態移行制御手段は、
前記特別遊技状態が終了したのちの遊技状態が前記第3遊技状態に制御された場合に、当該第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)において、前記特別結果の種別に応じて異なりうる前記規定回数の遊技が実行されると、当該第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)から前記第1遊技状態に移行させる第1移行制御手段と、
前記第3遊技状態から前記第1遊技状態に移行したのち、前記第3遊技状態において実行された前記規定回数の遊技数にかかわらず、当該第1遊技状態(例えば、LG状態)において前記一定回数の遊技が実行されたことに基づいて、前記第2遊技状態に移行させる第2移行制御手段と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
さらに、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定される第1遊技状態(例えば、LG状態)において一定回数の遊技が実行されると、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定される第2遊技状態(例えば、HG状態)に移行するため、長きにわたって特別遊技状態に制御されなかったとしても、遊技者の精神的負担を軽減することが可能となる。
また、特別遊技状態が終了したのちに第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)に制御される場合には、この第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)において規定回数の遊技が実行されると第1遊技状態(例えば、LG状態)に移行する。ただし、この規定回数は特別結果(例えば、大当り)の種別に応じて異なる回数に決定されうるため、特別結果の種別に応じて、第3遊技状態から第1遊技状態に移行するまでの遊技数が異なりうる。また、第1遊技状態において一定回数の遊技が実行されると第2遊技状態(例えば、HG状態)に移行するが、この一定回数はあくまでも第1遊技状態において実行された回数であるから、第1遊技状態から第2遊技状態への移行に上記の規定回数(すなわち第3遊技状態における遊技数)は影響を及ぼさない。したがって、上記の規定回数は少ない方が遊技者にとってのメリットは大きい。このように、特別結果の種別に応じて上記の規定回数を異ならせることにより、大当り遊技状態が終了してからHG状態に制御されるまでの遊技数にバリエーションを持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
なお、「この規定回数は特別結果(例えば、大当り)の種別に応じて異なる回数に決定される」とせずに「この規定回数は特別結果の種別に応じて異なる回数に決定されうる」としたのは、特別結果の種別が異なったとしても規定回数が同じ場合がありうることを想定したものである。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
所定の演出を実行する演出制御手段(例えば、サブCPU201)をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記第1遊技状態に制御されているのか前記第3遊技状態に制御されているのかを、外観で把握し難い演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第1遊技状態(例えば、LG状態)に制御されているのか第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)に制御されているのかを外観で把握し難い演出が実行されることにより、第2遊技状態(例えば、HG状態)に制御されるまでの遊技状態における興趣を高めることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(4)上記(1)~(2)のいずれか1つの遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
[9-14-13.第46の遊技機]
(1)第46の遊技機は、
複数の設定値のうちいずれか一の設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能であり、特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
前記一の設定値についての設定値情報を含む遊技にかかわる各種情報を記憶可能な揮発性の記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
所定の消去操作(例えば、バックアップクリアスイッチ330の押下操作)または前記一の設定値の変更操作が行われると、前記揮発性の記憶手段に記憶される各種情報を消去することが可能な情報消去手段(例えば、ステップS39またはステップS2420の処理を実行するメインCPU101)と、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも特別結果(例えば、大当り)及び特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、特別結果(例えば、大当り)及び特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含み、前記特別結果でないときは抽選結果の全部または略全部が前記特定結果となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する不揮発性の記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特別結果が導出されたことに基づいて、遊技者に有利な特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果として前記特定結果が導出されたことに基づいて、遊技球の通過が容易となる特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記特定入賞領域を遊技球が通過したことに基づいて賞を付与する賞付与手段(例えば、払出装置340)と、
複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記遊技状態制御手段は、
少なくとも前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンが前記通常テーブルを用いて決定されることにより単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が相対的に小さい第1遊技状態(例えば、LG状態)(LG状態)に制御する第1遊技状態(例えば、LG状態)制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1遊技状態において一定回数(例えば510回の天井遊技数)の遊技が実行されると、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンが前記特定テーブルを用いて決定されることにより単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記第1遊技状態よりも大きい第2遊技状態(例えば、HG状態)(HG状態)に制御する第2遊技状態(例えば、HG状態)制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果が前記特別結果であるときに、当該特別結果(例えば、大当り)に基づく特別遊技状態が終了したのち、規定回数(例えば、セットされた時短回数)の遊技が実行されまで、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記第2遊技状態よりも小さい第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)(低確時短)に制御する第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)制御手段(例えば、メインCPU101)と、
一の遊技状態から他の遊技状態に移行させる制御を実行可能な遊技状態移行制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を有し、
前記遊技状態移行制御手段は、
前記特別遊技状態が終了したのちの遊技状態が前記第3遊技状態に制御された場合に、当該第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)において前記規定回数の遊技が実行されると、当該第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)から前記第1遊技状態に移行させる第1移行制御手段と、
前記第3遊技状態から前記第1遊技状態に移行したのち、当該第1遊技状態(例えば、LG状態)において前記一定回数の遊技が実行されたことに基づいて、前記第2遊技状態に移行させる第2移行制御手段と、
を有しており、
前記揮発性の記憶手段は、
前記第1遊技状態において実行された遊技数情報を少なくとも記憶する第1記憶領域(例えば、メインRAM103のF1B0~F1BDの領域)と、
前記第3遊技状態に制御されていることを示す遊技状態情報および当該第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)において実行された遊技数情報を少なくとも記憶する第2記憶領域(例えば、メインRAM103のF1A0~F1AFの領域)と、
を有しており、
前記情報消去手段は、
前記所定の消去操作が行われたときは、前記第1記憶領域に記憶される情報および前記第2記憶領域に記憶される情報の両方を消去する第1消去手段(例えば、ステップS2426Aの処理を実行するメインCPU101)と、
前記一の設定値の変更操作が行われたときは、前記第1記憶領域に記憶される情報および前記第2記憶領域に記憶される情報のうち、前記第2記憶領域に記憶される情報のみを消去する第2消去手段(例えば、ステップS2424Aの処理を実行するメインCPU101)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
さらに、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定される第1遊技状態(例えば、LG状態)において一定回数の遊技が実行されると、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定される第2遊技状態(例えば、HG状態)に移行するため、長きにわたって特別遊技状態に制御されなかったとしても、遊技者の精神的負担を軽減することが可能となる。
また、特別遊技状態が終了したのちに第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)に制御される場合には、この第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)において規定回数(例えば、セットされた時短回数)の遊技が実行されると第1遊技状態(例えば、LG状態)に移行する。
ここで、揮発性の記憶手段には、少なくとも第1記憶領域(例えば、メインRAM103のF1B0~F1BDの領域)と第2記憶領域(例えば、メインRAM103のF1A0~F1AFの領域)とがあり、第1遊技状態(例えば、LG状態)において実行された遊技数情報は第1記憶領域に記憶され、第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)に制御されていることを示す遊技状態情報および当該第3遊技状態において実行された遊技数情報は第2記憶領域に記憶される。そして、揮発性の記憶手段に記憶される情報を消去する操作として、所定の消去操作(例えば、バックアップクリアスイッチ330の押下操作)が行われたときは、第1記憶領域に記憶される情報および第2記憶領域に記憶される情報の両方が消去される。これに対し、一の設定値の変更操作が行われたときは、第1記憶領域に記憶される情報を保存しつつ、第2記憶領域に記憶される情報のみが消去される。したがって、例えば遊技機管理責任者は、第1遊技状態において実行された遊技数情報を残しつつ、第3遊技状態に制御されていることを示す遊技状態情報および当該第3遊技状態において実行された遊技数情報を消去したり、一の設定値を変更したりすることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記第3遊技状態に制御されているときに前記第2記憶領域に記憶される情報が前記第2消去手段により消去されたとき、前記第1遊技状態に制御し、
前記第2移行制御手段は、
前記第3遊技状態に制御されているときに前記第2記憶領域に記憶される情報が前記第2消去手段により消去されたとき、当該第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)において実行された遊技数にかかわらず、前記第1遊技状態において前記一定回数の遊技が実行されたことに基づいて、前記第2遊技状態に移行させるよう構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)に制御されているときに第2記憶領域(例えば、メインRAM103のF1A0~F1AFの領域)に記憶される情報が第2消去手段(例えば、ステップS2424Aの処理を実行するメインCPU101)により消去されたときは第1遊技状態(例えば、LG状態)に制御されるが、第3遊技状態において実行された遊技数にかかわらず、第1遊技状態において一定回数の遊技が実行されると第2遊技状態(例えば、HG状態)に移行する。そのため、ホール開店時における遊技興趣を高めることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記規定回数は、前記第1特別抽選または前記第2特別抽選の結果が前記特別結果であったときに、当該特別結果(例えば、大当り)の種別に応じて異なる回数に決定されうるものであり、
前記第2移行制御手段は、
前記第3遊技状態から前記第1遊技状態に移行したのち、前記第3遊技状態において実行された前記規定回数の遊技数にかかわらず、当該第1遊技状態において前記一定回数の遊技が実行されたことに基づいて、前記第2遊技状態に移行させるよう構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、規定回数(例えば、時短回数)は特別結果(例えば、大当り)の種別に応じて異なる回数に決定されうるため、特別結果(例えば、大当り)の種別に応じて、第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)から第1遊技状態(例えば、LG状態)に移行するまでの遊技数が異なりうる。また、第1遊技状態において一定回数の遊技が実行されると第2遊技状態(例えば、HG状態)に移行するが、この一定回数はあくまでも第1遊技状態において実行された回数であるから、第3遊技状態において実行された遊技数にかかわらず、第1遊技状態において一定回数の遊技が実行されると第2遊技状態に移行する。したがって、上記の規定回数は少ない方が遊技者にとってのメリットは大きい。このように、特別結果(例えば、大当り)の種別に応じて上記の規定回数を異ならせることにより、大当り遊技状態が終了してからHG状態に制御されるまでの遊技数にバリエーションを持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
なお、「この規定回数は特別結果の種別に応じて異なる回数に決定される」とせずに「この規定回数は特別結果の種別に応じて異なる回数に決定されうる」としたのは、特別結果の種別が異なったとしても規定回数が同じ場合がありうることを想定したものである。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
所定の演出を実行する演出制御手段(例えば、サブCPU201)をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記第1遊技状態に制御されているのか前記第3遊技状態に制御されているのかを、外観で把握し難い演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第1遊技状態(例えば、LG状態)に制御されているのか第3遊技状態(例えば、低確時短遊技状態)に制御されているのかを外観で把握し難い演出が実行されることにより、第2遊技状態(例えば、HG状態)に制御されるまでの遊技状態における興趣を高めることが可能となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果(例えば、小当り)となりうる。そのため、特定入賞領域への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
[9-15.第47の遊技機]
従来より、始動口に遊技球が入賞すると大当り判定を行い、大当りの結果であることが表示されると、遊技者に有利な大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機では、大当り遊技状態に制御されるまでの通常遊技状態が単調となり、しかも始動口に遊技球が入賞しない状態が続くと遊技者のストレスが溜まる傾向にあった。また、せっかく大当り遊技状態に制御されたとしても、大当り遊技状態が終了すると、再び単調な遊技を行わなければならず、興趣が低下するおそれがあった。
近年、大当り遊技状態とは別に、遊技者に有利な遊技状態に移行するようにした遊技機が知られている。例えば特開2016-174800号公報には、小当り遊技が実行されやすい高確非時短状態に移行するようにした遊技機が開示されている。
(第15の課題)
特開2016-174800号公報に記載の遊技機によれば、大当り遊技状態や高確非時短状態では遊技者のストレスが溜まることは抑制されるものの、通常の遊技状態では、始動口に遊技球が入賞しない状態が続くと遊技者のストレスが溜まることに変わりない。
上記第15の課題を解決するために、遊技者のストレスを軽減しうる第47の遊技機を提供する。
(1)第47の遊技機は、
特別図柄の可変表示を行い、当該可変表示されている特別図柄が停止すると1回の遊技の結果が導出される遊技機であって、
通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が通過可能な普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて普通抽選を行うことが可能な普通抽選手段(例えば、ステップS1912の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果に基づいて普通図柄の可変表示を行い、前記普通抽選の結果を導出する普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS1913の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通抽選の結果として特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)を特定態様に変位させる可動制御手段(例えば、ステップS1914の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で発射された遊技球が通過可能な特別始動領域(例えば、第1始動口420)と、
前記特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、特別抽選を行うことが可能な特別抽選手段(例えば、ステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別抽選手段の結果に基づいて特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記特別抽選の結果を導出可能な特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルを記憶する記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、前記複数のテーブルのうちいずれかのテーブルを用いて決定する可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS1221の処理を実行するメインCPU101)と、
前記通常の態様で遊技球を発射し続ける限り、当該通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球を一定時間毎に1球ずつ前記特別始動領域を通過するように当該特別始動領域に導きうる安定遊技実現手段(例えば、振分部材800、受止部材810、送出部材820、閉鎖領域836及び誘導部材840)を備える
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、通常の態様(例えば、左打ち)で遊技球を発射し続ける限り、通常の態様で発射された遊技球を一定時間毎に1球ずつ特別始動領域(例えば、第1始動口420)を通過するように遊技球が導かれるように構成されるため、単位時間あたりに一定回数の遊技が行われることを担保することができる。このように、遊技球を安定的に特別始動領域に通過させることにより、遊技者のストレスを軽減させることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別始動領域は、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記普通始動領域を通過したときには必ず遊技球が通過するように構成される第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)と、
前記特定の普通抽選結果が導出されたことに基づいて前記所定の可動部材が前記特定態様に変位すると、前記通常の態様で発射された遊技球の通過が容易となる第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
を有し、
前記特別抽選手段は、
前記第1特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部がハズレでありつつも特定結果(例えば、小当り)を抽選結果に含む第1特別抽選を行うことが可能な第1特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がNOだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となる第2特別抽選を行うことが可能な第2特別抽選手段(例えば、ステップS1213の処理がYESだったときにステップS1219の処理を実行するメインCPU101)と、
を有し、
前記特別図柄可変制御手段は、
前記第1特別抽選手段の結果に基づいて第1特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第1特別抽選の結果を導出可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1312の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第2特別抽選手段の結果に基づいて第2特別図柄の可変表示を行い、前記遊技の結果として前記第2特別抽選の結果を導出可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS1315の処理の結果に基づいてステップS1013の処理を実行するメインCPU101)と、
を有し、
前記第2特別抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われているときに前記第2特別始動領域を遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選を行わず、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに前記第2特別抽選を行いうるように構成されており、
前記記憶手段に記憶される前記複数のテーブルには、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、前記特定期間が生じる期待値が前記通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)と、
が少なくとも含まれており、
前記可変表示パターン決定手段は、
前記第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンを、特定条件が成立したことに基づいて、前記特定テーブルを用いて決定可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示が行われているときに第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われない。すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われていない第2特別始動領域を遊技球が通過したときに第2特別抽が実行される。第2特別始動領域は、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位すると遊技球の通過が容易となる。また、第1特別図柄の可変表示に供される可変表示パターンの決定に用いられる複数のテーブルには、所定の可動部材(例えば、羽根部材4622)が特定態様に変位されている期間のうち、第1特別図柄の可変表示が行われない特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が相対的に小さい通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)と、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブルよりも大きい特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)とが含まれている。そして、特定条件が成立し、第2特別始動領域を遊技球が通過して第2特別抽選が行われたときには、第2特別抽選における抽選結果の略全部が特定結果(例えば、小当り)となるため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となって、賞が付与されやすくなる。
そのため、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定されたときには、特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じる期待値が通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)よりも大きくなり、特定期間中に第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過するとその略全部が特定結果(例えば、小当り)となって特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となり、賞が付与されやすくなる。これにより、従来の大当り遊技状態のような特別な遊技状態に制御されなくとも、第1特別図柄の可変表示パターンが特定テーブルを用いて決定されたときには賞が付与されやすくなるため、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
(3)上記(2)に記載の遊技機において、
前記第1特別始動領域に一の遊技球が通過したのち、前記通常テーブルのなかで前記第1特別図柄の可変表示時間が最も短い最短可変表示パターンの可変表示時間よりも長い時間が経過したのちに、他の遊技球を前記第1特別始動領域に通過させるよう構成された保留抑制手段(例えば、送出部材820)をさらに備える
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)に一の遊技球が通過したのち、通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)のなかで第1特別図柄の可変表示時間が最も短い最短可変表示パターンの可変表示時間よりも長い時間が経過したのちに、他の遊技球を第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)に通過させるよう構成されている。そのため、第1特別図柄の可変表示が連続して行われることを抑制することができ、第1特別始動領域に遊技球が安定供給されつつも、第1特別図柄の可変表示によって特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じないといった事態の発生を抑制することが可能となる。
(4)上記(2)または(3)に記載の遊技機において、
前記第2特別抽選手段は、
前記第2特別始動領域に遊技球が通過したとしても前記第2特別抽選に供される始動情報が保留されることなく、少なくとも前記第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で前記第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り、前記第2特別抽選を行うように構成される
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)に遊技球が通過したとしても始動情報が保留されることなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り第2特別抽選が行われる。すなわち、第2特別始動領域に遊技球が通過したときにはその略全部が特定結果(例えば、小当り)となるのではなく、少なくとも第1特別図柄の可変表示が行われていない状態で第2特別始動領域を遊技球が通過したときに限り特定結果(例えば、小当り)となりうる。そのため、特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)への遊技球の通過が容易となる頻度が徒に多くなってしまうことを抑制でき、単調となりがちな遊技状態における興趣の低下を好適に抑制することが可能となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記通常テーブルは、
前記所定の可動部材が前記特定態様に変位されている期間のうち、略全期間にわたって前記第1特別図柄の可変表示が行われる可変表示パターンに決定されるように構成される
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示パターンが通常テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「3」)を用いて決定されたときには、略全期間にわたって第1特別図柄の可変表示が行われることになるため特定期間(例えば、第2始動口入賞が有効と判別される期間)が生じ難く、第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を遊技球が通過したとしても第2特別抽選が行われ難い。したがって、第1特別図柄の可変表示パターンを、通常テーブルを用いて決定する場合と特定テーブル(例えば、変動パターンテーブル番号「4」~「6」)を用いて決定する場合との比率を変えるだけで、特定結果(例えば、小当り)の出現比率を容易に変えることが可能となる。
上記構成の本発明の第47の遊技機によれば、遊技者のストレスを軽減しうる遊技機を提供することが可能となる。
[9-16.第48の遊技機]
従来より、始動口に遊技球が入賞すると特別図柄の可変表示を行い、大当りを示す図柄組合せが表示されると、遊技者に有利な大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機では、確変大当りを示す図柄組合せが表示されると、大当り遊技状態が終了したのちに高確率状態に制御され、非確変大当りを示す図柄組合せが表示されると、大当り遊技状態が終了したのちに低確率状態に制御される。そのため、大当り遊技状態が終了したのちに高確率状態に制御された場合はよいが、大当り遊技状態が終了したのちに低確率状態に制御された場合には、せっかく大当り遊技状態に制御されたとしても、興趣が低下するおそれがあった。
近年では、遊技者の意識が集中しがちな大当り遊技状態とは別に、遊技者に有利な遊技状態に移行するようにした遊技機が知られている。例えば特開2016-174800号公報には、2ラウンド大当たり遊技状態が終了すると高確時短状態に移行し、高確時短状態にて規定回数の変動が経過すると時短状態が終了し、小当り遊技が実行されやすい高確非時短状態に移行するようにした遊技機が開示されている。
(第16の課題)
特開2016-174800号公報に記載の遊技機によれば、大当り遊技状態とは別に、遊技者に有利な状態である高確非時短遊技状態に移行させることができる。しかし、結局のところ、高確非時短遊技状態への移行は、確変大当りを示す図柄組合せが表示されることを前提とするものであるため、興趣が低下するおそれがあることに変わりない。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することにある。
上記第16の課題を解決するために、以下のような構成の第48の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて遊技球を発射して行われる遊技の結果として賞を付与可能な遊技機であって、
遊技領域に向けて通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)を通過したことに基づいて第1特別図柄の可変表示を実行可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS40133の処理の結果に基づいてステップS4013の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて特定の態様(例えば、右打ち)で発射された遊技球が第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441A,441B)を通過したことに基づいて第2特別図柄の可変表示を実行可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS40133の処理の結果に基づいてステップS4013の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が普通始動領域(例えば、通過ゲート49)を通過したことに基づいて普通図柄抽選を実行可能な普通図柄抽選手段(例えば、普通抽選を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が普通始動領域を通過したことに基づいて所定時間にわたって普通図柄の可変表示を行い、前記普通図柄抽選の結果を導出可能な普通図柄可変制御手段(例えば、普通図柄制御処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通図柄の可変表示が実行されて特定態様が導出されると、所定の可動部材(例えば、普通電動役物460のシャッタ442)を作動させて、遊技球が通過すると賞が付与される入賞領域(例えば、第2始動口スイッチ441B)への遊技球の通過を容易または可能にする入賞制御手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示が実行されて特別結果(例えば、大当り)が導出されると特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、ステップS4018~ステップS4022の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別結果の導出確率を、相対的に低い第1確率または相対的に高い第2確率に設定する特別確率設定手段と(例えば、ステップS40229、ステップS401514の処理を実行するメインCPU101)、
遊技球が通過すると賞が付与される特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記第2特別図柄の可変表示が実行されたときは前記第1特別図柄の可変表示が実行されたときよりも高い確率で特定結果(例えば、小当り)が導出されるとともに、該特定結果が導出されると、前記特定入賞領域への遊技球の通過が容易となる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する特定状態制御手段(例えば、ステップS4015~ステップS4017の処理を実行するメインCPU101)と、
前記入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能な第1態様(例えば、普電機能が促進作動しない態様)、または、該第1態様よりも前記入賞領域への遊技球の通過が容易な第2態様(例えば、普電機能が促進作動する態様)に制御可能な態様制御手段(例えば、普通図柄制御処理を実行するメインCPU101)と、
複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記態様制御手段は、
前記第2態様を、前記普通図柄抽選の結果として前記特定態様が導出される確率、前記普通図柄の可変表示時間、および、前記所定の可動部材の作動態様のうち少なくとも一つを前記第1態様と異ならせることにより、該第1態様よりも前記入賞領域への遊技球の通過が容易となるように制御し、
前記遊技状態制御手段は、
単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも低く、前記特別確率設定手段により前記第1確率に設定されるとともに前記態様制御手段により前記第1態様とされる通常状態(例えば、通常遊技状態)に制御する通常状態制御手段(例えば、ステップS401515の処理を実行するメインCPU101)、および
前記特別確率設定手段により前記第1確率に制御されるとともに前記態様制御手段により前記第1態様とされるものの、単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高い有利状態(例えば、第1有利遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、ステップS40227の処理において変動モードを「1」に設定するメインCPU101)を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、有利遊技状態(例えば、第1有利遊技状態)では、特別結果の導出確率が相対的に低い第1確率に制御されるとともに態様制御手段により第1態様(例えば、普電機能が促進作動しない態様)とされるものの、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が通常状態よりも高められるため、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が通常状態よりも高められる。したがって、特別結果の導出確率が第1確率に設定されるとともに態様制御手段により第1態様とされるような場合であったとしても、遊技者に与えうる落胆を軽減することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別確率設定手段により前記第1確率に制御されるものの、単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値を前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高くすることにより、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記通常状態よりも高められる有利状態を第1有利状態とし、
前記有利状態制御手段は、
前記第1有利状態に制御する第1有利状態制御手段の他に、
前記特別確率設定手段により前記第2確率に制御されている場合にも、単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値を前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高くすることにより、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記通常状態よりも高められる第2有利状態(例えば、第2有利遊技状態)に制御可能な第2有利状態制御手段(例えば、ステップS40227の処理において変動モードを「2」に設定するメインCPU101)を有する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特別結果の導出確率が相対的に高い第2確率に制御される場合にも、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高められるため、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が通常状態よりも高められる。
(3)上記(2)に記載の遊技機において、
所定の演出を実行可能な演出制御手段をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記第1有利状態に制御されているのか前記第2有利状態に制御されているのかを外観で把握することが困難な演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1有利状態に制御されているのか第2有利状態に制御されているのかを外観で把握することが困難であるため、第1有利状態であったとしても遊技者に期待を持たせることが可能となる。
上記構成の第48の遊技機によれば、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することができる。
[9-17.第49の遊技機]
従来より、始動口に遊技球が入賞すると大当り判定を行い、大当りの結果であることが表示されると、遊技者に有利な大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機では、大当り遊技状態に制御されるまでの通常遊技状態が単調となりがちであった。また、せっかく大当り遊技状態に制御されたとしても、大当り遊技状態が終了すると、再び単調な遊技を行わなければならず、興趣が低下するおそれがあった。
近年、大当り遊技状態とは別に、遊技者に有利な遊技状態に移行するようにした遊技機が知られている。例えば特開2016-174800号公報には、2ラウンド大当たり遊技状態が終了すると高確時短状態に移行し、高確時短状態にて規定回数の変動が経過すると時短状態が終了し、小当り遊技が実行されやすい高確非時短状態に移行するようにした遊技機が開示されている。
(第17の課題)
特開2016-174800号公報に記載の遊技機によれば、大当り遊技状態とは別に、遊技者に有利な状態である高確非時短遊技状態に移行させることができるものの、大当り遊技状態に制御されるまでの遊技が依然として単調であることに変わりない。
また、遊技内容を複雑にすれば単調な遊技を解消できる可能性はあるが、その場合は制御負荷が大きくなり、好ましくない。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣を高めることが可能な遊技機を提供することにある。
上記第17の課題を解決するために、以下のような構成の第49の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて遊技球を発射して行われる遊技の結果として賞を付与可能な遊技機であって、
遊技領域に向けて通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)を通過したことに基づいて第1特別図柄の可変表示を実行可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS40133の処理の結果に基づいてステップS4013の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて特定の態様(例えば、右打ち)で発射された遊技球が第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチA,B)を通過したことに基づいて第2特別図柄の可変表示を実行可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS40133の処理の結果に基づいてステップS4013の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が普通始動領域(例えば、通過ゲート49)を通過したことに基づいて普通図柄抽選を実行可能な普通図柄抽選手段(例えば、普通抽選を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が普通始動領域を通過したことに基づいて所定時間にわたって普通図柄の可変表示を行い、前記普通図柄抽選の結果を導出可能な普通図柄可変制御手段(例えば、普通図柄制御処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通図柄の可変表示が実行されて特定態様が導出されると、所定の可動部材(例えば、普通電動役物460のシャッタ442)を作動させて、遊技球が通過すると賞が付与される入賞領域(例えば、第2始動口スイッチ441AB)への遊技球の通過を容易または可能にする入賞制御手段と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示が実行されて特別結果(例えば、大当り)が導出されると特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、ステップS4018~ステップS4022の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技球が通過すると賞が付与される特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記第2特別図柄の可変表示が実行されたときは前記第1特別図柄の可変表示が実行されたときよりも高い確率で特定結果(例えば、小当り)が導出されるとともに、該特定結果が導出されると、前記特定入賞領域への遊技球の通過が容易となる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する特定状態制御手段(例えば、ステップS4015~ステップS4017の処理を実行するメインCPU101)と、
前記入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能な第1態様(例えば、普電機能が促進作動しない態様)、または、該第1態様よりも前記入賞領域への遊技球の通過が容易な第2態様に制御可能な態様制御手段(例えば、普通図柄制御処理を実行するメインCPU101)と、
複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記態様制御手段は、
前記第2態様を、前記普通図柄抽選の結果として前記特定態様が導出される確率、前記普通図柄の可変表示時間、および、前記所定の可動部材の作動態様のうち少なくとも一つを前記第1態様と異ならせることにより、該第1態様よりも前記入賞領域への遊技球の通過が容易となるように制御し、
前記遊技状態制御手段は、
単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも低く、前記態様制御手段により前記第1態様とされる通常状態(例えば、通常遊技状態)に制御する通常状態制御手段(例えば、ステップS401515の処理を実行するメインCPU101)、および
前記態様制御手段により前記第1態様とされるものの、単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高い有利状態(例えば、第1有利遊技状態、第2有利遊技状態)に制御する有利状態制御手段(例えば、ステップS40227の処理において変動モードを「1」または「2」に設定するメインCPU101)、
を含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能であり、
前記有利状態制御手段は、
単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が相対的に低い第1有利状態(例えば、第1有利遊技状態)、および
単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値を前記第1有利状態よりも高くすることにより、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記第1有利状態よりも高められる第2有利状態(例えば、第2有利遊技状態)、
を少なくとも含む複数の有利状態のうちいずれかに制御可能に構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも低く、態様制御手段により第1態様(例えば、普電機能が促進作動しない態様)とされる通常状態の他に、態様制御手段により第1態様とされるものの、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高い有利状態に制御される。そして、この有利状態には、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が相対的に低い第1有利状態、および、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値を第1有利状態よりも高くすることにより、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が第1有利状態よりも高められる第2有利状態が用意されている。このように、態様制御手段により第1態様とされる有利状態において、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値(すなわち変動時間)を変えるだけといった簡易で、遊技者に有利な有利状態のバリエーションを増やすことができ、興趣を高めることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
所定の演出を実行可能な演出制御手段をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記第1有利状態に制御されているのか前記第2有利状態に制御されているのかを外観で把握することが困難な演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第1有利状態に制御されているのか第2有利状態に制御されているのかを外観で把握することが困難であるため、第1有利状態であったとしても遊技者に期待を持たせることが可能となる。
上記構成の第49の遊技機によれば、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することができる。
[9-18.第50の遊技機]
従来より、始動口に遊技球が入賞すると特別図柄の可変表示を行い、大当りを示す図柄組合せが表示されると、遊技者に有利な大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機では、確変大当りを示す図柄組合せが表示されると、大当り遊技状態が終了したのちに高確率状態に制御され、非確変大当りを示す図柄組合せが表示されると、大当り遊技状態が終了したのちに低確率状態に制御される。そのため、大当り遊技状態が終了したのちに高確率状態に制御された場合はよいが、大当り遊技状態が終了したのちに低確率状態に制御された場合には、せっかく大当り遊技状態に制御されたとしても、興趣が低下するおそれがあった。
近年では、遊技者の意識が集中しがちな大当り遊技状態とは別に、遊技者に有利な遊技状態に移行するようにした遊技機が知られている。例えば特開2016-174800号公報には、2ラウンド大当たり遊技状態が終了すると高確時短状態に移行し、高確時短状態にて規定回数の変動が経過すると時短状態が終了し、小当り遊技が実行されやすい高確非時短状態に移行するようにした遊技機が開示されている。
(第18の課題)
特開2016-174800号公報に記載の遊技機によれば、大当り遊技状態とは別に、遊技者に有利な状態である高確非時短遊技状態に移行させることができる。しかし、結局のところ、高確非時短遊技状態への移行は、確変大当りを示す図柄組合せが表示されることを前提とするものであるため、興趣が低下するおそれがあることに変わりない。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することにある。
上記第18の課題を解決するために、以下のような構成の第50の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて遊技球を発射して行われる遊技の結果として賞を付与可能な遊技機であって、
遊技領域に向けて通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)を通過したことに基づいて第1特別図柄の可変表示を実行可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS40133の処理の結果に基づいてステップS4013の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて特定の態様(例えば、右打ち)で発射された遊技球が第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチA,B)を通過したことに基づいて第2特別図柄の可変表示を実行可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS40133の処理の結果に基づいてステップS4013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示が実行されて特別結果(例えば、大当り)が導出されると特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、ステップS4018~ステップS4022の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別結果の導出確率を、相対的に低い第1確率または相対的に高い第2確率に設定する確率設定手段(例えば、ステップS40229、ステップS401514の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技球が通過すると賞が付与される特定入賞領域(例えば、小当り入賞口スイッチ521)と、
前記第2特別図柄の可変表示が実行されたときは前記第1特別図柄の可変表示が実行されたときよりも高い確率で特定結果(例えば、小当り)が導出されるとともに、該特定結果が導出されると、前記特定入賞領域への遊技球の通過が容易となる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する特定状態制御手段(例えば、ステップS4015~ステップS4017の処理を実行するメインCPU101)と、
複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記確率設定手段により前記第1確率に設定され、単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも低くすることで、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が相対的に小さい第1状態(例えば、通常遊技状態)に制御する第1状態制御手段(例えば、ステップS401515の処理を実行するメインCPU101)、
前記確率設定手段により前記第1確率に設定されるとともに前記第2特別始動領域への遊技球の通過が前記第1状態よりも容易であり、単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高い第2状態(例えば、低確高ベース状態)に制御する第2状態制御手段(例えば、メインCPU101)、および
前記確率設定手段により前記第1確率に設定され、前記第2特別始動領域への遊技球の通過が前記第2状態よりも困難であり、単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高いとともに、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記第1状態および前記第2状態よりも高い第3状態(例えば、第1有利遊技状態)に制御する第3状態制御手段(例えば、メインCPU101)、
を含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能であるとともに、
前記第2状態に制御されているとき、所定条件の成立に基づいて当該第2状態から前記第3状態に移行させる制御を実行可能な状態移行制御手段(例えば、メインCPU101)を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特別結果の導出確率が相対的に低い第1確率に設定される第2状態に制御されたとしても、第2状態において所定の条件が成立すると、第2状態から第3状態に遊技状態を移行させる制御が実行される。第3状態(例えば、第1有利遊技状態)では、特別結果の導出確率が相対的に低い第1確率に制御されるものの、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高められるため、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が第1状態(例えば、通常遊技状態)よりも高められる。したがって、特別結果の導出確率が第1確率に設定される第2状態に制御された場合であったとしても、所定の条件が成立すると第3状態に移行するため、遊技者に与えうる落胆を軽減することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記状態移行制御手段は、
都度異なりうる所定条件の成立に基づいて、前記第2状態から前記第3状態に移行させる制御を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、都度異なりうる所定条件が成立すると第2状態から第3状態に移行するため、第2状態から第3状態に移行するタイミングを都度異ならせることが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
なお、「都度異なりうる所定条件」とは、第2状態から第3状態への移行タイミングが一定でなければよい趣旨である。例えば、複数回数のうちいずれかの回数に決定し、決定された回数の遊技が実行されると第2状態から第3状態に移行するようにしてもよいし、特別図柄の可変表示が行われて特定の結果が導出されると第2状態から第3状態に移行するようにしてもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
所定の演出を実行可能な演出制御手段(例えば、サブCPU201)をさらに備えるとともに、
前記遊技状態制御手段は、
前記確率設定手段により前記第2確率に設定され、前記第2特別始動領域への遊技球の通過が前記第2状態よりも困難であり、単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも高いとともに、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記第3状態(例えば、第1有利遊技状態)よりも高い第4状態(例えば、第2有利遊技状態)に制御する第4状態制御手段(例えば、メインCPU101)、
を有し、
前記演出制御手段は、
前記第3状態に制御されているのか前記第4状態に制御されているのかを外観で把握することが困難な演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第3状態に制御されているのか第4状態に制御されているのかを外観で把握することが困難であるため、第3状態であったとしても遊技者に期待を持たせることが可能となる。
上記構成の第50の遊技機によれば、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することができる。
[9-19.第51及び第52の遊技機]
従来より、始動口に遊技球が入賞すると特別図柄の可変表示を行い、大当りを示す図柄組合せが表示されると、遊技者に有利な大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、大当りを示す図柄組合せが表示される確率が高く且つ始動口への入賞が容易化される高確時短遊技状態において、規定回数の可変表示が行われると始動口への入賞の容易化を終了させて、小当り遊技の実行頻度を高めて出球が増加する高確非時短遊技状態に移行させるようにした遊技機が開示されている(例えば、特開2016-174800号公報参照)。
(第19の課題)
特開2016-174800号公報に記載の遊技機によれば、高確非時短遊技状態に移行させることによって出玉を増加させることができるが、近年、さらに新たな遊技性を備える遊技機が望まれている。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、新たな遊技性を備える遊技機を提供することにある。
上記第19の課題を解決するために、以下のような構成の第51の遊技機を提供する。
[9-19-1.第51の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて遊技球を発射して行われる遊技の結果として賞を付与可能な遊技機であって、
遊技領域に向けて発射された遊技球が普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)を通過したことに基づいて普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS5113の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通図柄の可変表示が実行されて特定態様(例えば、普通当りを示す態様)が導出されると、所定の入賞領域(例えば、第2始動口スイッチ441B)への遊技球の通過を容易または可能にする入賞制御を実行可能な入賞制御手段(例えば、ステップS5115の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が特別始動領域(第2始動口440A,440B)を通過したことに基づいて特別図柄の可変表示を実行可能な特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS5013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別図柄の可変表示が行われて特定の結果(例えば、小当り)を示す態様が導出されると、前記所定の入賞領域と比べて多くの賞が付与される特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)への遊技球の通過が容易となる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する特定入賞制御手段(例えば、ステップS5015~ステップS5017の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特定入賞領域への遊技球の通過が相対的に有利な状態(例えば、高確低ベース状態、低確低ベース状態)と相対的に不利な状態(例えば、高確高ベース状態、低確高ベース状態)とに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、普通図柄制御処理を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記所定の入賞領域への遊技球の通過が容易または可能であるときには前記特定状態であったとしても前記特定入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるとともに、前記所定の入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるときに前記特定状態であれば前記特定入賞領域への遊技球の通過が容易または可能となるよう構成されており、
前記入賞制御手段は、
前記特定入賞領域への遊技球の通過が相対的に有利な状態において、
前記所定の入賞領域を開放して該所定の入賞領域への遊技球の通過を容易または可能にする第1パターン(例えば、普通当り時選択図柄コマンドが「fz2」に決定されたときの普通電動役物開放パターン)、または該第1のパターンと比べて前記所定の入賞領域への遊技球の通過が困難な態様で該所定の入賞領域への遊技球の通過を容易または可能にする第2パターン(例えば、普通当り時選択図柄コマンドが「fz3」に決定されたときの普通電動役物開放パターン)で前記所定の入賞領域への入賞制御を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特定入賞領域への遊技球の通過が相対的に有利な状態(例えば、高確低ベース状態、低確低ベース状態)と相対的に不利な状態(例えば、高確高ベース状態、低確高ベース状態)とに制御可能に構成されている。また、所定の入賞領域(例えば、第2始動口440B)への遊技球の通過が容易または可能であるときには特定状態(例えば、小当り遊技状態)であったとしても特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)への遊技球の通過が困難または不可能であるとともに、所定の入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるときに特定状態であれば特定入賞領域への遊技球の通過が容易または可能となるよう構成されている。さらに、特定入賞領域を遊技球が通過したときは、所定の入賞領域を遊技球が通過したときよりも多くの賞が付与される。そして、特定入賞領域への遊技球の通過が相対的に有利な状態において、所定の入賞領域の開放パターンを変えるだけの簡易な構成で、所定の入賞領域と比べて多くの賞が付与される特定入賞領域への遊技球の通過の容易さを変えることができ、様々な出玉増加パターンでの遊技を実現可能ならしめたこれまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記所定の入賞領域は、所定の可動部材を作動させることによって、遊技球の通過が困難または不可能な第1態様(例えば、閉鎖状態)と、遊技球の通過が容易または可能な第2態様(例えば、開放状態)とに変位可能に構成されており、
前記入賞制御手段は、
前記入賞制御を開始してから終了するまでの期間のうち前記第2態様が占める期間が、前記第1パターンよりも前記第2パターンの方が長くなるよう制御する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、入賞制御を開始してから終了するまでの期間のうち第2態様が占める期間が、第1パターンよりも第2パターンの方が長くなるため、第2パターンでは、所定の入賞領域への遊技球の通過が第1パターンと比べて困難となり、その結果、特定入賞領域への遊技球の通過を可能にすることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記特別始動領域は、
一の特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441B)および他の特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441A)を少なくとも有するとともに、
前記所定の入賞領域を前記一の特別始動領域として構成してなり、
前記他の特別始動領域は、
前記特定入賞領域に入賞しなかった遊技球が入賞可能となるように配置されてなる
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、入賞制御手段による入賞制御が実行されているときは、所定の入賞領域である一の特別始動領域を遊技球が通過すると特定入賞領域への遊技球の通過が可能となるものの、特定入賞領域への遊技球の通過を困難または不可能にすることができる。また、入賞制御手段による入賞制御が実行されていないときは、他の特別始動領域を遊技球が通過すると特定入賞領域への遊技球の通過が可能となり、特定入賞領域への遊技球の通過を困難または不可能にすることができ、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。
上記第19の課題を解決するために、以下のような構成の第52の遊技機を提供する。
[9-19-2.第52の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて遊技球を発射して行われる遊技の結果として賞を付与可能な遊技機であって、
遊技領域に向けて発射された遊技球が普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)を通過したことに基づいて普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS5113の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通図柄の可変表示の実行中は所定の入賞領域(例えば、第2始動口スイッチ441B)への遊技球の通過が困難または不可能であるものの、前記普通図柄の可変表示が実行されて特定態様が導出されると、前記所定の入賞領域への遊技球の通過を容易または可能にする入賞制御手段(例えば、ステップS5115の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が特別始動領域(第2始動口440A,440B)を通過したことに基づいて特別図柄の可変表示を実行可能な特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS5013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別図柄の可変表示が行われて特定の結果(例えば、小当り)を示す態様が導出されると、前記所定の入賞領域と比べて多くの賞が付与される特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)への遊技球の通過が容易となる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する特定入賞制御手段(例えば、ステップS5015~ステップS5017の処理を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記所定の入賞領域への遊技球の通過が容易または可能であるときには前記特定状態であったとしても前記特定入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるとともに、前記所定の入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるときに前記特定状態であれば前記特定入賞領域への遊技球の通過が容易または可能となるよう構成されており、
前記普通図柄可変制御手段は、
前記普通図柄の可変表示を所定時間(例えば、100msec)にわたって実行し、該所定時間が経過したことに基づいて該普通図柄の可変表示を終了する第1普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS5113において、普通図柄の可変表示を100msecにわたって可変表示させるメインCPU101)と、
前記普通図柄の可変表示を前記所定時間よりも長い特定時間(例えば、10000msec、20000msec、30000msec、600000msec)にわたって実行し、該特定時間が経過したことに基づいて該普通図柄の可変表示を終了する第2普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS5113において、普通図柄の可変表示を10000msec、20000msec、30000msec、600000msecにわたって可変表示させるメインCPU101)と、を少なくとも有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、所定の入賞領域(例えば、第2始動口440B)への遊技球の通過が容易または可能であるときには特定状態(例えば、小当り遊技状態)であったとしても特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)への遊技球の通過が困難または不可能であるとともに、所定の入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるときに特定状態であれば特定入賞領域への遊技球の通過が容易または可能となるよう構成されている。また、特定入賞領域を遊技球が通過したときは、所定の入賞領域を遊技球が通過したときよりも多くの賞が付与される。そして、このような遊技機において普通図柄の可変表示時間を複数設けるだけの簡易な構成で、所定の入賞領域と比べて多くの賞が付与される特定入賞領への入賞の容易さを変えることができ、様々な出玉増加パターンでの遊技を実現可能ならしめたこれまでにない新たな遊技性を提供することが可能となり、興趣を高めることができる。
なお、前記特定入賞領域への遊技球の通過が相対的に有利な状態(例えば、高確低ベース状態、低確低ベース状態)と相対的に不利な状態(例えば、高確高ベース状態、低確高ベース状態)とに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、普通図柄制御処理を実行するメインCPU101)をさらに備え、前記普通図柄可変制御手段は、前記特定入賞領域への遊技球の通過が相対的に有利な状態において、前記普通図柄の可変表示を所定時間にわたって実行し、該所定時間が経過したことに基づいて該普通図柄の可変表示を終了する第1パターン(例えば、普通図柄変動パターンコマンド「8501H」)、または前記所定時間よりも長い特定時間にわたって前記普通図柄の可変表示を実行し、該特定時間が経過したことに基づいて該普通図柄の可変表示を終了する第2パターン(例えば、普通図柄変動パターンコマンド「8502H」~「85H05H」のいずれか)で前記普通図柄の可変表示を実行可能に構成されるようにすると、特定入賞領域への遊技球の通過が相対的に有利な状態において、様々な出玉増加パターンでの遊技が実行可能となり、より一層、興趣を高めることができる点で好ましい。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別始動領域は、
一の特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441B)および他の特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441A)を少なくとも有するとともに、
前記所定の入賞領域を前記一の特別始動領域として構成してなり、
前記他の特別始動領域は、
前記特定入賞領域に入賞しなかった遊技球が入賞可能となるように配置されてなる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、入賞制御手段による入賞制御が実行されているときは、所定の入賞領域である一の特別始動領域を遊技球が通過すると特定入賞領域への遊技球の通過が可能となるものの、特定入賞領域への遊技球の通過を困難または不可能にすることができる。また、入賞制御手段による入賞制御が実行されていないときは、他の特別始動領域を遊技球が通過すると特定入賞領域への遊技球の通過が可能となり、特定入賞領域への遊技球の通過を困難または不可能にすることができ、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
所定の演出を実行する演出制御手段(例えば、サブCPU201)と、
前記普通図柄の可変表示を、可変表示時間が異なる複数の可変表示パターンのうちいずれかに決定する普通図柄可変表示パターン決定手段(例えば、ステップS52129の処理を実行するメインCPU101)と、
をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記普通図柄可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンに応じた有利度合いを示す演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、普通図柄可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンに応じた有利度合いを示す演出が実行されるといった、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示が行われて特別結果(例えば、大当り)を示す態様が導出されると特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、ステップS4018~ステップS4022の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別結果の導出確率を、相対的に低い第1確率または相対的に高い第2確率に設定する確率設定手段(例えば、ステップS52228の判別結果に基づく処理を実行するメインCPU101)と、
前記確率設定手段により前記第1確率に設定されるとともに、前記特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御される頻度が相対的に低い通常遊技状態に制御する通常遊技状態制御手段(例えば、ステップS401515の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別遊技状態が終了したのち、前記確率設定手段により前記第1確率に設定されるととともに、前記特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御される頻度が前記通常遊技状態よりも高い高確遊技状態に制御する高確遊技制御手段(例えば、ステップS52229の処理を実行するメインCPU101)と、
をさらに備え、
前記特別遊技状態が終了したのちの遊技状態が所定回数にわたって連続して前記高確遊技状態に制御されると、前記特別遊技状態が終了したのちの遊技状態が前記通常遊技状態に制御されるよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、高確遊技状態では特定状態に制御される頻度が高められるため、特別遊技状態が終了したのちの遊技状態が通常遊技状態に制御されるまでの間、すなわち、所定回数にわたって連続して高確率遊技状態に制御されている間に、特定入賞領域にいか多くの遊技球を通過させて賞の付与を受けることができるかといった、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。
上記構成の第51及び第52の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。
[9-20.第53及び第54の遊技機]
従来より、始動口に遊技球が入賞すると特別図柄の可変表示を行い、大当りを示す図柄組合せが表示されると、遊技者に有利な大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、大当りを示す図柄組合せが表示される確率が高く且つ始動口への入賞が容易化される高確時短遊技状態において、規定回数の可変表示が行われると始動口への入賞の容易化を終了させて、小当り遊技の実行頻度を高めて出球が増加する高確非時短遊技状態に移行させるようにした遊技機が開示されている(例えば、特開2016-174800号公報参照)。
(第20の課題)
特開2016-174800号公報に記載の遊技機によれば、高確非時短遊技状態に移行させることによって出玉を増加させることができるものの、大当りを示す図柄組合せが表示される確率が高いため、せっかく高確非時短遊技状態に移行したとしてもすぐに終了してしまい、かえって興趣が低下しかねない。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することにある。
上記第20の課題を解決するために、以下のような構成の第53の遊技機を提供する。
[9-20-1.第53の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて遊技球を発射して行われる遊技の結果として賞を付与可能な遊技機であって、
遊技領域に向けて発射された遊技球が普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)を通過したことに基づいて、可変表示時間が異なる複数の可変表示パターン(例えば、普通図柄変動パターンが「02H」~「05H」)のうちいずれかの可変表示パターンにより普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS5113の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通図柄の可変表示が実行されて普通当りを示す態様が導出されると、所定の入賞領域(例えば、第2始動口スイッチ441B)への遊技球の通過を容易または可能にする入賞制御手段(例えば、ステップS5115の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が特別始動領域(第2始動口440A,440B)を通過したことに基づいて特別図柄の可変表示を実行可能な特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS5013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別図柄の可変表示が行われて特定の結果(例えば、小当り)を示す態様が導出されると、前記所定の入賞領域と比べて多くの賞が付与される特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)への遊技球の通過が容易となる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する特定入賞制御手段(例えば、ステップS5015~ステップS5017の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別図柄の可変表示が行われて特別の結果(例えば、大当り)を示す態様が導出されると、特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、ステップS5018~ステップS2022の処理を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記所定の入賞領域への遊技球の通過が容易または可能であるときには前記特定状態であったとしても前記特定入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるとともに、前記所定の入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるときに前記特定状態であれば前記特定入賞領域への遊技球の通過が容易または可能となるよう構成されており、
前記普通図柄可変制御手段は、
前記特別遊技状態に制御されているときにも前記普通図柄の可変表示を実行可能であるとともに、
前記複数の可変表示パターンのうち特定の可変表示パターン(例えば、普通図柄変動パターン「05H」)で前記普通図柄の可変表示が行われたときには、当該普通図柄の可変表示開始後に前記特別遊技状態が開始し、当該特別遊技状態が終了した後も該普通図柄の可変表示を継続可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、普通図柄の可変表示は可変表示時間が異なる複数の変動パターン(例えば、普通図柄変動パターンが「02H」~「05H」)のうちいずれかの変動パターンにより実行され、普通当りを示す態様が導出されると所定の入賞領域(例えば、第2始動口スイッチ441B)への遊技球の通過が容易または可能となる。そして、所定の入賞領域への遊技球の通過が容易または可能であるときには特定状態(例えば、小当り遊技状態)であったとしても特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)への遊技球の通過が困難または不可能であるとともに、所定の入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるときに特定状態であれば特定入賞領域への遊技球の通過が容易または可能となるよう構成されている。また、特定入賞領域を遊技球が通過したときは、所定の入賞領域を遊技球が通過したときよりも多くの賞が付与される。このような遊技機において、普通図柄の可変表示は特別遊技状態に制御されているときにも実行可能であるとともに、複数の変動パターンのうち特定の変動パターン(例えば、普通図柄変動パターン「05H」)で普通図柄の可変表示が行われたときには、この普通図柄の可変表示開始後に特別遊技状態が開始し、さらにこの特別遊技状態が終了した後も普通図柄の可変表示が継続可能となっている。そのため、特別遊技状態が終了した後も普通図柄の可変表示が継続していれば、たとえ特別遊技状態に制御されたとしても、特別遊技状態終了後ただちに特定入賞領域への遊技球の通過に基づく賞の付与が可能な状態となり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
所定の演出を実行する演出制御手段(例えば、サブCPU201)をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記複数の可変表示パターンのうち、前記普通図柄可変制御手段により実行される前記普通図柄の可変表示パターンに応じた有利度合いを示す演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、普通図柄可変制御手段により実行される普通図柄の可変表示パターンに応じた有利度合いを示す演出が実行されるといった、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。
上記第20の課題を解決するために、以下のような構成の第54の遊技機を提供する。
[9-20-2.第54の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて遊技球を発射して行われる遊技の結果として賞を付与可能な遊技機であって、
遊技領域に向けて発射された遊技球が普通始動領域を通過したことに基づいて所定時間(例えば、100msec)の普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄可変制御手段(例えば、ステップS5113の処理を実行するメインCPU101)と、
前記普通図柄の可変表示が実行されて普通当りを示す態様が導出されると、所定の入賞領域(例えば、第2始動口スイッチ441B)を、遊技球の通過が困難または不可能な第1態様(例えば、第2始動口440Bを閉鎖する態様)から、遊技球の通過が容易または可能な第2態様(例えば、第2始動口440Bを開放する態様)となるよう制御可能な入賞制御手段(例えば、ステップS5115の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が特別始動領域(第2始動口440A,440B)を通過したことに基づいて特別図柄の可変表示を実行可能な特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS5013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別図柄の可変表示が行われて特定の結果(例えば、小当り)を示す態様が導出されると、前記所定の入賞領域と比べて多くの賞が付与される特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)への遊技球の通過が容易となる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する特定入賞制御手段(例えば、ステップS5015~ステップS5017の処理を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記所定の入賞領域が前記第2態様であるときには前記特定状態であったとしても前記特定入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるとともに、前記所定の入賞領域が前記第1態様であるときに前記特定状態であれば前記特定入賞領域への遊技球の通過が容易または可能となるよう構成されており、
前記入賞制御手段は、
前記所定の入賞領域を、前記第1態様から前記第2態様としその後前記第1態様とする第1動作、該第1態様を前記所定時間よりも長時間(例えば、60000msc)にわたって継続する第2動作、該第2動作を前記長時間にわたって実行した後再び前記第2態様とする第3動作を、前記普通当りを示す態様が導出されたことに基づく一連の動作として実行可能であるとともに、
前記普通当りを示す態様が導出されて前記第1動作が実行されたときに前記所定の入賞領域を遊技球が通過すると、前記第2動作および前記第3動作をいずれも実行することなく、前記普通当りを示す態様が導出されたことに基づく一連の動作を終了するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、普通図柄の可変表示が所定時間(例えば、100msec)実行されて普通当りを示す態様が導出されると、所定の入賞領域(例えば、第2始動口スイッチ441B)を、遊技球の通過が困難または不可能な第1態様(例えば、第2始動口440Bを閉鎖する態様)から、遊技球の通過が容易または可能な第2態様(例えば、第2始動口440Bを開放する態様)となるようように構成されている。所定の入賞領域への遊技球の通過が容易または可能であるときには特定状態(例えば、小当り遊技状態)であったとしても特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)への遊技球の通過が困難または不可能であるとともに、所定の入賞領域への遊技球の通過が困難または不可能であるときに特定状態であれば特定入賞領域への遊技球の通過が容易または可能となるよう構成されている。また、特定入賞領域を遊技球が通過したときは、所定の入賞領域を遊技球が通過したときよりも多くの賞が付与される。
そして、このような遊技機において、所定の入賞領域は、第1態様から第2態様としその後前記第1態様とする第1動作、この第1態様を継続する第2動作、この第2動作を普通図柄の可変表示時間である所定時間(例えば、100msec)よりも長時間(例えば、60000msec)にわたって実行した後再び第2態様とする第3動作を、普通当りを示す態様が導出されたことに基づく1回の動作として実行される。ただし、第1動作が実行されたときに所定の入賞領域を遊技球が通過すると、第2動作および第3動作をいずれも実行することなく、普通当りを示す態様が導出されたことに基づく1回の動作を終了する。すなわち、第1動作時に所定の入賞領域への遊技球の入賞を回避することができれば、その後の第2動作が実行されて小当り入賞口560への遊技球の入賞により賞が付与されるといった、技術介入要素をもたせることでこれまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることができる。
なお、上記の第2動作において、普通図柄が可変表示される時間である所定時間(例えば、100msec)よりも長時間にわたって第1態様を継続するようにしたのは、第2動作が実行されずに次の普通図柄の可変表示が開始されたときの普通図柄の可変表示時間(第1態様とされる時間)よりも、第2動作において第1態様とされる時間を長時間とすることで、次の普通図柄の可変表示が実行されるよりも、第2動作が実行されることの方を有利とするためである。
上記構成の第53及び第54の遊技機によれば、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
[9-21.第55の遊技機]
従来より、始動口に遊技球が入賞すると特別図柄の可変表示を行い、大当りを示す図柄組合せが表示されると、遊技者に有利な大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、大当りを示す図柄組合せが表示される確率が高く且つ始動口への入賞が容易化される高確時短遊技状態において、規定回数の可変表示が行われると始動口への入賞の容易化を終了させて、小当り遊技の実行頻度を高めて出球が増加する高確非時短遊技状態に移行させるようにした遊技機が開示されている(例えば、特開2016-174800号公報参照)。
(第21の課題)
特開2016-174800号公報に記載の遊技機によれば、高確非時短遊技状態に移行させることによって出玉を増加させることができるが、近年、さらに新たな遊技性を備える遊技機が望まれている。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、新たな遊技性を備える遊技機を提供することにある。
上記第21の課題を解決するために、以下のような構成の第55の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて遊技球を発射して行われる遊技の結果として賞を付与可能な遊技機であって、
遊技領域に向けて発射された遊技球が通過可能な特別始動領域(例えば、第2始動口440A)を通過したことに基づいて特別図柄の可変表示を実行可能な特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS6013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別図柄の可変表示が行われて特別結果(例えば、大当り)が導出されると、賞の付与が可能となるラウンド遊技が複数ラウンドにわたって実行される特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御するための第1の条件(例えば、条件装置の作動)および第2の条件(例えば、役物連続作動装置の作動)のうち、前記第1の条件のみを成立させる第1条件成立手段(例えば、ステップS60144の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1の条件が成立したことを条件として特定領域(例えば、役連作動ゲート80)を遊技球が通過すると、前記第2の条件を成立させる第2条件成立手段(例えば、ステップS60182の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1の条件が成立し且つ前記第2の条件が成立したことに基づいて、前記特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、ステップS6018~ステップS6023の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技球が通過すると賞が付与される特定入賞領域(例えば、入賞口446)への遊技球の通過が可能となるよう制御する特定入賞制御手段(例えば、ステップS195の処理を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記特定入賞制御手段は、
前記第1の条件が成立してから前記ラウンド遊技が開始されるまでの間に前記特定入賞領域への遊技球の通過が可能となるよう制御可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特別図柄の可変表示が行われて特別結果が導出されると、ラウンド遊技において付与される賞に加えて、第1の条件が成立してからラウンド遊技が開始されるまでの間に特定入賞領域への遊技球の通過を可能とすることにより賞の付与が可能になるといった、これまでにない新たな遊技性を提供することができ、興趣を高めることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
遊技球が通過可能な普通領域(例えば、通過ゲートスイッチ491)と、
前記普通領域への遊技球の通過に基づいて普通始動情報を所定数まで保留可能な普通始動情報保留手段(例えば、メインCPU101)と、
をさらに備え、
前記特定入賞制御手段は、
前記特別遊技状態に制御されているか否かにかかわら前記普通始動情報保留手段に保留される普通始動情報を用いて普通図柄の可変表示を実行し、普通当りであることを示す態様が導出されると、前記特定入賞領域への遊技球の通過が可能となるよう制御可能に構成され、
前記普通領域は、
前記第1の条件が成立したことに基づいてあらかじめ設定された個数の前記遊技球の進入が可能な領域に配置され、
前記第2の条件は前記普通領域を遊技球が通過することである、
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特別遊技状態に制御されているか否かにかかわらず普通図柄の可変表示が実行されるため、大当り遊技状態に制御されたとしても特定入賞制御手段による特定入賞領域(例えば、入賞口446)への遊技球の通過を可能とする制御が実行される。すなわち、特定入賞領域への遊技球の通過に基づく賞の払い出しと、特別遊技状態における賞の払い出しとの両方の利益を遊技者が享受できるようになるといった、これまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となる。しかも、第1の条件が成立すると、第2の条件の成立条件である普通領域にあらかじめ設定された個数の遊技球が進入可能となるため、この個数分の遊技球について特定入賞領域への遊技球の通過に基づく賞の払い出しを、特別遊技状態に制御されることを確定させた上で受けることが可能となり、興趣を高めることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
遊技球が通過可能な普通領域と、
前記普通領域への遊技球の通過に基づいて普通始動情報を所定数まで保留可能な普通始動情報保留手段と、
をさらに備え、
前記第1の条件が成立したことに基づいて前記遊技球の進入を可能とし、該進入した複数の遊技球を一時的に滞留させて、該複数の遊技球を順に、前記普通領域を通過させることが可能な一時滞留手段(例えば、滞留装置83)をさらに備える
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1の条件が成立したことに基づいて滞留手段に進入した遊技球を一時的に滞留させて、これら複数の遊技球を順に、普通領域を通過させることが可能となる。そのため、特定入賞制御手段による特定入賞領域(例えば、入賞口446)への遊技球の通過を可能とする制御を、普通始動情報保留手段による普通始動情報の保留上限である所定数を超えて実行することが可能となり、より興趣の高い遊技を提供することが可能となる。
上記構成の第55の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。
[9-22.第56の遊技機]
従来より、始動口に遊技球が入賞すると特別図柄の可変表示を行い、大当りを示す図柄組合せが表示されると、遊技者に有利な大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、大当りを示す図柄組合せが表示される確率が高く且つ始動口への入賞が容易化される高確時短遊技状態において、規定回数の可変表示が行われると始動口への入賞の容易化を終了させて、小当り遊技の実行頻度を高めて出球が増加する高確非時短遊技状態に移行させるようにした遊技機が開示されている(例えば、特開2016-174800号公報参照)。
(第22の課題)
特開2016-174800号公報に記載の遊技機によれば、高確非時短遊技状態に移行させることによって出玉を増加させることができるが、近年、さらに新たな遊技性を備える遊技機が望まれている。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、新たな遊技性を備える遊技機を提供することにある。
上記第22の課題を解決するために、以下のような構成の第56の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて通常の態様(例えば、左打ち)で発射された遊技球が第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421A)を通過したことに基づいて第1特別図柄の可変表示を実行可能な第1特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS40133の処理を実行するメインCPU101)と、
遊技領域に向けて特定の態様(例えば、右打ち)で発射された遊技球が第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を通過したことに基づいて第2特別図柄の可変表示を実行可能な第2特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS40133の処理を実行するメインCPU101)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄の可変表示が行われて特別結果(例えば、大当り)が導出されると特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、ステップS4018~ステップS4022の処理を実行するメインCPU101)と、
複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、ステップS70150等の処理を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記通常の態様で発射された遊技球が前記第1特別始動領域を通過することよりも、前記特定の態様で発射された遊技球が前記第2特別始動領域を通過することの方が容易となるように構成されており、
前記遊技状態制御手段は、
単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも小さい通常状態に制御する通常状態制御手段(例えば、ステップS701504等の処理を実行するメインCPU101)、および
単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも大きい有利状態に制御する有利状態制御手段(例えば、ステップS70228,ステップS70230の処理を実行するメインCPU101)を有しており、
前記有利状態制御手段は、
前記特別結果の導出確率が相対的に高い高確率に設定される第1有利状態に制御する第1有利状態制御手段(例えば、ステップS70228の処理を実行するメインCPU101)、および、
前記特別結果の導出確率が相対的に低い低確率に設定される第2有利状態に制御する第2有利状態制御手段(例えば、ステップS70230の処理を実行するメインCPU101)を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、遊技者に有利な遊技状態である有利状態(例えば、第3状態)において、第1有利状態、または第1有利状態(例えば、ST状態)に類似する第2有利状態(例えば、GST状態)に制御可能とすることで、有利状態を、従来より知られている高確遊技状態や時短遊技状態といった遊技者に有利な遊技状態とは別の第三の有利遊技状態として位置付けることが可能な新たな遊技性を提供することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
所定の演出を実行する演出実行手段(例えば、サブCPU201)をさらに備え、
前記演出実行手段は、
前記第1有利状態に制御されているときと前記第2有利状態に制御されているときとで同じまたは外観で区別できない程度に同じ演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第1有利状態に制御されているときと第2有利状態に制御されているときとで同じまたは外観で区別できない程度に同じ演出が実行されるため、第2有利状態を、遊技者に有利な状態であると意識付けることができる。また、第1有利状態の継続確率がそれほど高くなくとも、有利状態としての継続確率を高めることが可能になるといった、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第2有利状態制御手段は、
前記通常状態において前記第1特別図柄または/および前記第2特別図柄の可変表が行われた回数が規定回数に達すると、前記第2有利状態に制御可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、通常状態において第1特別図柄または/および第2特別図柄の可変表が行われた回数が規定回数に達すると第2有利状態に制御されうるため、遊技者にとって興趣が低下しうる通常状態が長期間にわたって継続してしまうことを抑制できる。とくに、従来より知られている高確遊技状態や時短遊技状態は、特別図柄の可変表示において特別結果が導出されなければ制御されることがなかったが、第2有利状態は、特別図柄の可変表示において特別結果が導出されなくとも制御することが可能である。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別遊技状態が終了したのち、前記第1特別図柄または/および前記第2特別図柄の可変表が行われた回数をカウントするゲームカウント手段(例えば、メインCPU101)をさらに備え、
前記第2有利状態制御手段は、
前記特別遊技状態が終了したのち、前記第1特別図柄または/および前記第2特別図柄の可変表が行われた回数が規定の範囲内であるときに、前記第2有利状態に制御可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、特別遊技状態が終了したのち、第1特別図柄または/および第2特別図柄の可変表が行われた回数が規定の範囲内であるときに第2有利状態に制御可能に構成されるため、規定の範囲内では、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
遊技球が通過すると賞が付与される特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)と、
前記第1特別図柄または前記第2特別図柄が可変表示されて特定結果(例えば、小当り)が導出されると、前記特定入賞領域への遊技球の通過が容易となる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する特定状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
をさらに備え、
前記第2有利状態制御手段は、
前記通常状態において前記特定結果が導出されると、前記第2有利状態に制御可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、通常状態において、必ずしも特別結果が導出されなくとも、特定結果が導出されると第2有利状態に制御可能に構成されるため、遊技興趣を高めることが可能となる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
遊技球が通過すると賞が付与される特定入賞領域(例えば、小当り入賞口560)と、
前記第2特別図柄の可変表示が行われたときは前記第1特別図柄の可変表示が行われたときよりも高い確率で特定結果(例えば、小当り)が導出されるとともに、該特定結果が導出されると、前記特定入賞領域への遊技球の通過が容易となる特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する特定状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
をさらに備え、
前記有利状態制御手段は、
前記有利状態において、前記通常状態と比べて前記第2特別図柄への遊技球の通過の通過を容易にすることなく単位時間あたりの前記第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値を前記第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも大きくすることにより、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が前記通常状態よりも高くなるように構成される
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機によれば、有利状態において、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値が通常状態よりも高くすることにより、有利状態における興趣を高めることができる。とくに、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値を第1有利状態と第2有利状態とで異ならせると、より面白みのある遊技性を提供することができる。例えば、単位時間あたりの発射球数に対する賞の期待値を、第1有利状態ではを超えようにし、第2有利状態では1を超えないようにすることで、同じ有利状態であってもそのなかで有利度合いに優劣を設けることができ、メリハリのある遊技性を提供することが可能となる。
上記構成の第56の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。
[9-23.第57の遊技機]
従来より、パチンコ遊技機においては、デジパチと称される所謂1種タイプの遊技機や、羽根モノと称される2種タイプの遊技機が知られている。さらに近年では、デジパチと羽根モノとを混合した1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機が知られている。
この種の1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機では、第1始動口や第2始動口への入賞に基づいて特別図柄の可変表示を行い、大当り図柄が導出されると大当り遊技状態に制御される。また、大当り図柄が導出されなかったとしても、小当り図柄が導出されると小当り遊技状態に制御され、この小当り遊技状態において遊技球が入賞役物内に進入してV入賞口に入賞すると(所謂、2種大当り)、大当り遊技状態に制御されるパチンコ遊技機が開示されている(例えば、特開2013-233375号公報参照)。
また、例えば特開2013-233375号公報に開示された1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機では、常時一定動作を行ってV入賞口を開閉させるシャッターと、入賞役物内に進入した遊技球を1球だけ保持する保持部材とを備えるものが提案されている。このようなパチンコ遊技機では、保持部材による遊技球の保持が解除されるタイミングと、V入賞口が開放されるタイミングとが合うと、V入賞口に遊技球が入賞して大当り遊技状態に制御されるようになっている。
(第23の課題)
1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機において、常時一定動作を行ってV入賞口を開閉させるVシャッターと、入賞役物内に進入した遊技球を1球だけ保持する保持部材とを備えた場合、例えばVシャッターの動作態様を変えてV入賞口への遊技球の入賞確率を徒に上げることは好ましくない。その一方で、V入賞口への遊技球の入賞確率が低いと興趣が低下するおそれがある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣を高めることが可能な遊技機を提供することにある。
上記第23の課題を解決するために、以下のような構成の第57の遊技機を提供する。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が通過可能な特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)と、
遊技領域に向けて発射された遊技球が前記特別始動領域を通過したことに基づいて実行される特別図柄(例えば、第2特別図柄)の可変表示時間を決定する変動パターン決定手段(例えば、ステップS80133の処理を実行するメインCPU101)と、
前記変動パターン決定手段により決定された可変表示時間にわたって前記特別図柄の可変表示を実行可能であり、前記特別図柄の可変表示を行ったときに特定結果(例えば、「小当り」であることを示す図柄組合せ)を導出可能な特別図柄可変制御手段(例えば、ステップS4013の処理を実行するメインCPU101)と、
前記特別始動領域への遊技球の通過が不可能または困難な通常遊技状態(例えば、通常遊技状態)、または前記特別始動領域への遊技球の通過が可能または容易な特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)に制御可能であるとともに、前記特定遊技状態において前記特別図柄の可変表示が規定回数(例えば、4回)実行されることを含む条件を満たした場合に当該特定遊技状態を終了して前記通常遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別図柄の可変表示が実行されて前記特定結果が導出されると、所定領域(例えば、V入賞装置422内部の領域)への遊技球の進入が可能な特定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する進入制御手段(例えば、ステップS8015~ステップS8017の処理を実行するメインCPU101)と、
前記所定領域に進入した遊技球が通過可能な入賞領域(例えば、V入賞口スイッチ4231)と、
前記入賞領域への遊技球の通過が不可能または困難な第1態様(例えば、閉鎖態様)と、前記入賞領域への遊技球の通過が可能または容易な第2態様(例えば、開放態様)との間を、所定の周期で常時一定動作を行う可動部材(例えば、Vシャッター4225)と、
前記所定領域に進入した遊技球を保持可能に構成されており、前記特定結果が導出された以降に遊技球を保持可能な状態となり、保持可能な状態となってから一定時間が経過すると、遊技球の保持を解除する保持手段(例えば、係止部材4226)と、
遊技球が前記入賞領域を通過すると、特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、ステップS8018~ステップS8022の処理を実行するメインCPU101)と、
を備え、
前記保持手段により保持されなかった遊技球および前記保持手段により保持が保持されたものの前記可動部材が第1態様であるときに解除された遊技球は前記入賞領域を通過困難に、前記可動部材が前記第2態様であるときに前記保持手段により保持が解除された遊技球が前記入賞領域を通過容易に構成されており、
前記特別図柄可変制御手段は、
前記特定結果が導出された場合、該特定結果が導出されてから一定時間経過したときに次の特別図柄の可変表示を開始するよう構成されており、
前記変動パターン決定手段は、
前記特別図柄の可変表示時間を、当該特別図柄の可変表示が開始されてから次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの時間と前記所定の周期とが異なるように決定可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特別図柄の可変表示が開始されてから次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの時間と所定の周期とを異ならせることを可能とすることで、保持手段(例えば、係止部材4226)による保持が解除された遊技球が入賞領域(例えば、V入賞口スイッチ4231)を通過する可能性を高めることが可能となる。すなわち、今回の特別図柄の可変表示が実行されたときに、保持手段による保持が解除された遊技球が入賞領域を通過しなかったとしても、次回の特別図柄の可変表示が実行されたときに、保持手段により遊技球の保持が解除されるタイミングがずれることとなる。そのため、特別図柄の可変表示が実行されるたびに、保持手段による保持が解除された遊技球が入賞領域を通過する可能性が高くなっていくため、興趣を高めることが可能となる。
なお、「前記特別図柄の可変表示が規定回数実行されることを含む条件を満たした場合に当該特定遊技状態を終了」とは、特別図柄の可変表示が規定回数(例えば、4回や100回等)実行された場合のみならず、例えば特定結果(例えば「小当り」)が規定回数(例えば、4回や10回等)導出された場合等、他の条件によっても特定遊技状態が終了しうることを含む趣旨である。
また、「前記特定結果が導出された以降に遊技球を保持可能な状態となり、保持可能な状態となってから一定時間が経過すると、遊技球の保持を解除する」とは、例えば、イ)特別図柄の可変表示の停止時に所定領域(例えば、V入賞装置422の内部)に進入した遊技球を保持可能となって、当該保持可能となってから一定時間が経過すると遊技球の保持を解除する(すなわち、特別図柄の可変表示が停止してから一定時間が経過すると遊技球の保持を解除する)態様、ロ)所定領域に最初の遊技球の進入時に当該遊技球を保持可能となって、当該保持可能となってから一定時間が経過すると遊技球の保持を解除する(すなわち、所定領域へ遊技球が進入してから一定時間が経過すると遊技球の保持を解除する)態様、等の態様が相当するが、特定結果が導出された以降の所定時期から一定時間経過後の遊技球の保持が解除される態様であれば特定の態様に限定されない。
また、「前記保持手段により保持されなかった遊技球および前記保持手段により保持が保持されたものの前記可動部材が第1態様であるときに解除された遊技球は前記入賞領域を通過困難に、前記可動部材が前記第2態様であるときに前記保持手段により保持が解除された遊技球が前記入賞領域を通過容易に構成されており、」の記載のうち、「通過困難」には100%通過しない態様も含まれ、「通過容易」には100%通過する態様も含まれる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別始動領域とは別に設けられており、遊技領域に向けて発射された遊技球が通過可能な他の特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ421)をさらに備え、
前記特別遊技状態制御手段は、
前記他の特別始動領域への遊技球の通過に基づいて特別図柄の可変表示が実行されて特別結果(例えば、「大当り」であることを示す図柄組合せ)が導出されたときにも特別遊技状態に制御可能に構成されており、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別遊技状態が終了したのちに前記特定遊技状態に制御可能であるとともに、当該特定遊技状態において前記特別図柄の可変表示が規定回数実行されることを含む条件を満たすと、当該特定遊技状態を終了して前記通常遊技状態に制御可能に構成されており、
前記変動パターン決定手段(例えば、ステップS80133の処理を実行するメインCPU101)は、
前記特定遊技状態において実行される前記規定回数の前記特別図柄についての可変表示時間のみならず、前記規定回数の特別図柄の可変表示のうち最後に実行される特別図柄の可変表示の実行中に前記特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ)を通過したことに基づいて実行される特別図柄についての可変表示時間についても、当該特別図柄の可変表示が開始されてから次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの時間と前記所定の周期とが異なるように決定可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、規定回数(例えば、4回)の特別図柄についての可変表示時間のみならず、規定回数を超える回数の特別図柄の可変表示時間についても、特別図柄の可変表示が開始されてから次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの時間と所定の周期とを異ならせることを可能とすることで、遊技興趣をより長く高めることが可能となる。
(3)上記(2)に記載の遊技機において、
前記変動パターン決定手段(例えば、ステップS80133の処理を実行するメインCPU101)は、
さらに、前記特定遊技状態において実行される前記規定回数(例えば、4回)の前記特別図柄についての可変表示時間、または/および、前記規定回数の特別図柄の可変表示のうち最後に実行される特別図柄の可変表示の実行中に前記特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ441)を通過したことに基づいて実行される特別図柄についての可変表示時間を、その都度決定可能な変動パターン通常決定手段(例えば、ステップS80154、ステップS80157の処理を実行するメインCPU101)を有する
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、保持手段(例えば、係止部材4226)による保持が解除された遊技球が入賞領域(例えば、V入賞口スイッチ4231)を通過する可能性をただ単に高めるだけでなく、規定回数の特別図柄についての可変表示時間、または/および、規定回数の特別図柄の可変表示のうち最後に実行される特別図柄の可変表示の実行中に特別始動領域を通過したことに基づいて実行される特別図柄についての可変表示時間を、あらかじめ決定するか都度決定するかを変えるだけで、入賞領域への遊技球の通過確率を変えることが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記規定回数(例えば、4回)の前記特別図柄についての可変表示時間のそれぞれが一の特定の可変表示時間(例えば、特定短縮演出Cの1000msec)として決定される第1特定遊技状態(例えば、通常の時短遊技状態)、または
前記保持手段により保持が解除された遊技球が前記入賞領域を通過するように前記規定回数が前記第1特定遊技状態よりも多く(例えば、5回)、前記第1特定遊技状態よりも多い前記規定回数の前記特別図柄についての可変表示時間のそれぞれが一の特定の可変表示時間(例えば、特定短縮演出Cの1000msec)として決定される第2特定遊技状態(例えば、プレミアム時短遊技状態)に制御可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第2特定遊技状態(例えば、プレミアム時短遊技状態)では、規定回数(例えば、4回)よりも多く(例えば、5回)の特別図柄についての可変表示が一の特定の可変表示時間に決定されるため、保持手段により保持が解除された遊技球が入賞領域を通過する確率を第1特定遊技状態と比べてより一層高めることができ、興趣を高めることが可能となる。
(5)上記(4)に記載の遊技機において、
所定の演出を実行する演出制御手段(例えば、サブCPU201)をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記第1特定遊技状態であるか前記第2特定遊技状態であるかを外観で把握困難な演出を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、第1特定遊技状態(例えば、通常の時短遊技状態)であるか第2特定遊技状態(例えば、プレミアム時短遊技状態)であるかを外観で把握困難な演出が実行されるため、遊技者の期待感を煽ることが可能となり、興趣を高めることができる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)は、
前記特別図柄の可変表示が実行されて前記特別結果(例えば、「大当り」であることを示す図柄組合せ)が導出され、該特別結果が導出されたことに基づく特別遊技状態が終了したのちに前記特定遊技状態に制御されたときには、前記規定回数の前記特別図柄についての可変表示時間のそれぞれが一の特定の可変表示時間(例えば、特定短縮演出Cの1000msec)として決定される第1特定遊技状態(例えば、通常の時短遊技状態)に制御し、
前記保持手段による保持が解除された遊技球が前記入賞領域を通過したことによって前記特別遊技状態に制御された場合には、前記規定回数が前記第1特定遊技状態よりも多く(例えば、5回)、該規定回数の前記特別図柄についての可変表示時間のそれぞれが一の特定の可変表示時間(例えば、特定短縮演出Cの1000msec)として決定される第3特定遊技状態(例えば、特別な時短遊技状態)に制御可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機によれば、特別図柄の可変表示が実行されて特別結果が導出されたことによって特別遊技状態に制御された場合(例えば、第1特別抽選の結果として「大当り」が導出されて大当り遊技状態に制御された場合)よりも、保持手段による保持が解除された遊技球が入賞領域を通過したことによって特別遊技状態に制御された場合(例えば、時短遊技状態においてV入賞口4223に遊技球が入賞したことによって大当り遊技状態に制御された場合)の方が、大当り遊技状態の継続確率(すなわち連荘率)が高められ、特定遊技状態における遊技興趣を高めることが可能となる。
なお、「第3特定遊技状態」の規定回数は、「第1特定遊技状態」の規定回数よりも多ければ事足り、上記(4)に記載された「第2特定遊技状態」の規定回数と同じ回数であってもよいし異なる回数であってもよい。
上記構成の第57の遊技機によれば、興趣を高めることが可能な遊技機を提供することができる。
なお、第1実施形態~第7実施形態ではパチンコ遊技機に適用した場合の実施形態について説明したが、本明細書に記載された全ての発明は、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で、パチンコ機、ゲームマシン、スロットマシンその他の全ての遊技機において適用することができる。
16 液晶表示装置
24 スピーカ
49 通過ゲート
73 第1特別図柄表示部
74 第2特別図柄表示部
80 役連作動ゲート
102 メインROM
103 メインRAM
201 サブCPU
420 第1始動口
422 V入賞装置
440 第2始動口
460 普通電動役物
540 大入賞口
560 小当り用入賞口
600 特別電動役物

Claims (1)

  1. 遊技者にとっての有利度にかかわる設定値にもとづいて遊技の進行にかかわる制御を実行可能であり、前記設定値についての設定値情報を含む遊技の進行にかかわる情報を記憶可能な記憶手段を有する制御手段と、
    前記設定値にかかわる操作に用いられる設定操作手段と、
    前記記憶手段に記憶される情報を消去する操作に用いられる特定操作手段と、
    電力を供給可能な電力供給手段と、
    を備えた遊技機であって、
    前記制御手段は、
    前記設定操作手段がON操作された状態で前記特定操作手段がON操作され且つ電源が投入されると、前記設定値を変更することが可能な設定変更状態に制御する状態制御手段と、
    前記設定変更状態において前記設定値が変更されたのち、前記設定操作手段がOFF操作されると、前記設定値を、変更されたのちの設定値に確定する設定値確定手段と、を有し、
    前記状態制御手段は、
    前記設定変更状態において電源の供給が停止され、その後電源が投入されたとき、前記設定操作手段がOFF操作であっても、前記設定変更状態で復電可能であって、
    前記設定値確定手段は、前記設定変更状態において電源の供給が停止され、電源の供給が停止しているときに前記設定操作手段がOFF操作され、前記設定操作手段がON操作されることなく前記設定変更状態に制御されたときは、前記設定操作手段がON操作された後さらにOFF操作されたときに、前記設定値を、変更されたのちの設定値に確定可能であり、
    前記遊技機は、
    前記設定値の変更が行われたことを示す設定履歴情報と、履歴情報の閲覧が行われたことを示す閲覧履歴情報とを含む履歴情報のうち少なくともいずれかが示される情報画面を表示可能な表示制御手段を備え、
    前記表示制御手段は、前記情報画面が表示されたのち、所定条件が成立するまでは前記情報画面を表示可能であるものの、前記所定条件が成立すると、前記情報画面を非表示する情報画面表示制限手段を有し、
    前記情報画面の表示は、前記情報画面が表示されない第1の表示を行ってから、前記情報画面が表示される第2の表示を行うことが可能であり、
    前記所定条件が成立するまでの前記情報画面を表示可能である間に、前記設定操作手段とは異なる操作手段による操作が複数回行われたことによって前記設定履歴情報が示される情報画面の閲覧が複数回行われたとしても、前記表示制御手段が表示可能な情報画面には、前記設定操作手段に基づく1回の前記閲覧履歴情報として表示可能であり、
    前記遊技機の性能表示データを表示可能な性能表示手段は、前記設定操作手段がON操作された状態からOFF操作されたとき前記性能表示データを報知することが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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