[第1実施の形態]
本発明の実施の形態を以下に説明する。初めに図1〜図30を参照しながら、第1実施形態を説明する。
[スロットマシンの構成例]
図1に示すように、本実施の形態のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
図2に示すように、本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
図3に示すように、リール2L、2C、2Rの外周部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初の停止を第1停止、2番目の停止を第2停止、3番目の停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容(すなわち、エラーの種類)を示すエラーコードやエラー状態に制御されていることを示すエラー状態中表示、設定値を変更可能な設定変更状態中であることを示す設定変更状態中表示等が表示される遊技補助表示器12、設定されている賭数を点灯により報知する1BETLED14、2BETLED15、および3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態および打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。設定値を表示する設定値表示器24は前面扉1bの内側に取り付けられているが、設定変更状態中表示を行う遊技補助表示器12は前面扉1bの外側に取り付けられている。このため、設定変更状態中であることは外部から視認することができるが、設定値については外部から視認することができないようになっている。これにより、設定値が遊技者に察知されてしまうことを防止できる。なお、設定値表示器24は、設定値の他、発生した各種のエラーを表示する機能も備える。
図2に示すように、筐体1a内部には、リールユニット2、外部出力基板1000、ホッパーユニット34、および電源ボックス100が設けられている。リールユニット2は、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リールのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)を備える。ホッパーユニット34は、メダルを貯留するホッパータンク34a、メダルを払い出すためのホッパーモータ34b、払い出されたメダルを検出する払出センサ34cを備える。
ホッパーユニット34の側部には、溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、満タン状態を検出する満タンセンサ35aが設けられている。
電源ボックス100の前面には、設定値を変更可能な設定変更状態または設定値を確認可能な設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、および電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1でのゲームの流れは次のとおりである。まず、メダルの投入、あるいはクレジットの使用により賭数を設定する。すると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。なお、LM1〜4は、無効ラインである。この状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転する。その後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLNに予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルに対応するクレジットが加算される。クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルがメダル払出口9(図1参照)から払い出される。入賞ラインLNに、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行する。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
[初期化について]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、初期化すると不都合があるデータに加え、ボーナスとは異なる通常遊技状態において、いずれの遊技状態にあるのかを特定する通常遊技状態フラグなどが格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数、遊技状態フラグ等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、重要ワークおよび使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域、すなわち一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
このように本実施の形態では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなるが、この際、重要ワークに割り当てられた通常遊技状態フラグなどは初期化されることなく保持されるようになっている。一方で、一般ワークに割り当てられた遊技状態フラグについては、初期化1が実行されることに伴って初期化されることとなる。
[入賞役について]
入賞となる役の種類には、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(以下、「リプレイ」と称することもある)と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役とがある。さらに、特別役には、ビッグボーナス(BB)とレギュラーボーナス(RB)とが存在する。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。なお、以下、「再遊技役」や「リプレイ」というときは各種リプレイを総称する。なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。
[内部抽選について]
内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると、所定の乱数回路から乱数値を抽出し、当該抽出した乱数値に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理が行われる。乱数回路は、所定の数値範囲(0〜65535)内の数値を所定の更新規則にしたがって更新する。メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときに乱数回路が更新している数値を乱数値として抽出する。内部抽選において抽選対象役に当選したときには、当該抽選対象役に含まれる入賞役の当選フラグがRAMの所定領域に設定される。特別役の当選フラグについては、当選した特別役に入賞するまで持ち越される一方、それ以外の入賞役に対応する当選フラグは、入賞の発生の有無にかかわらず、当選したゲームが終了したときに消去される。
[リールの停止制御について]
メイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる制御を行う。滑りコマ数は、0〜4である。したがって、メイン制御部41は、停止操作の検出から最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。
特別役(BB)が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が入賞する。
[遊技状態]
スロットマシン1は、複数種類の遊技状態に移行し得る。遊技状態は、ビッグボーナスと称される遊技状態と、レギュラーボーナスと称される遊技状態と、それらの遊技状態とは異なる通常遊技状態とに分けることができる。ビッグボーナスには、特別役(BB)の入賞が発生したときに移行する。レギュラーボーナスには、特別役(RB)の入賞が発生したときに移行する。特別役(BB)の抽選対象役としてBB1およびBB2が設けられている。BB1およびBB2のいずれかに入賞することでビッグボーナスに移行するが、入賞のための図柄の組合せが異なる。BB1は、入賞ライン上に「赤7−赤7−赤7」が揃ったときに入賞となる一方、BB2は、入賞ライン上に「白7−白7−白7」が揃ったときに入賞となる。このため、特別役(BB)が当選していても、目押しすべき図柄を間違えるとビッグボーナスを発生させることができない。
通常遊技状態は、不利遊技状態と有利遊技状態とに分かれる。有利遊技状態は不利遊技状態よりもメダルの払出率が高い。たとえば、リプレイの当選率を異ならせることによって不利遊技状態と有利遊技状態とを実現することが可能である。不利遊技状態において所定の昇格入賞が発生すれば、有利遊技状態に移行する。このことを“昇格“ともいう。逆に、有利遊技状態において所定の転落入賞が発生すれば、不利遊技状態に移行する。このことを“転落”ともいう。なお、有利遊技状態として、メダルの払出率が異なる第1有利遊技状態と第2有利遊技状態とをさらに設けてもよい。たとえば、第2有利遊技状態は第1有利遊技状態よりも一層、リプレイの当選率が高い状態とする。この場合、第1有利遊技状態において、所定の昇格入賞が発生すれば、第2有利遊技状態に昇格する一方、所定の転落入賞が発生すれば、不利遊技状態に転落するようにしてもよい。
[重複当選役]
当選役の中には、押し順によって入賞の内容が異なる当選役が存在する。このような当選役のことを、ここでは“重複当選役”と呼ぶ。リプレイおよび小役の当選役として、複数種類の重複当選役が設定されている。リプレイの重複当選役には、特定の押し順に対応して昇格入賞が発生する一方、他の押し順に対応して転落入賞が発生するように定められた重複当選役が含まれている。特定の押し順は、正解手順とも称され、それ以外の押し順は、不正解手順とも称される。このように、重複当選役に昇格入賞と転落入賞との機能を設けることによって遊技性を高めることができる。
そこで、本実施の形態では、このような重複当選役として、複数種類の特別な再遊技役を設けている。それは、リプレイGR1〜GR6である。リプレイGR1〜GR6のそれぞれには異なる正解手順が定められている。リプレイGR1〜GR6は、いずれも図柄の組合せを目押しのタイミングに関わらず、常に引込み可能な組合せとする(引込率100%)。したがって、当選している特別な再遊技役の種類と、押し手順とに応じて、昇格入賞が発生するか否かが確定する。
たとえば、リプレイGR1に対応する正解手順は「左中右」であり、リプレイGR2に対応する正解手順は「左右中」であり、リプレイGR3に対応する正解手順は「中左右」であり、リプレイGR4に対応する正解手順は「中右左」であり、リプレイGR5に対応する正解手順は「右左中」であり、リプレイGR6に対応する正解手順は「右中左」である。リプレイGR1〜GR6のいずれが当選していたとしても、それぞれに対応する正解手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで昇格入賞が発生する一方、不正解手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときには転落入賞となる。したがって、仮に、高確率でリプレイが当選するようなリプレイタイム(RT)であり、かつ、リプレイの引込率が100%であるために、確実にリプレイを狙えるとしても、押し順によって移行する遊技状態が異なることになる。なお、重複当選役には、昇格入賞と転落入賞とに加えて、その入賞が発生したとしても現状の遊技状態が維持されるような“通常入賞”をさらに設けてもよい。その場合、第1の押し順に対応して昇格入賞が発生し、第2の押し順に対応して通常入賞が発生し、それ以外の押し順に対応して転落入賞が発生するようにしてもよい。
[AT]
遊技者に対してストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の手順を教えるための演出をナビ演出という。重複当選役が当選しているゲームにおいて、正解手順を報知する演出がナビ演出に該当する。その他、目押しすべき図柄を教える演出、あるいは、目押しのタイミングを教える演出もナビ演出の例である。たとえば、リプレイGR1が当選しているゲームにおいて、「左中右!」といった正解手順を液晶表示器51に表示することによってナビ演出が行なわれる。あるいは、BB1が当選しているゲームにおいて、たとえば「赤7を狙え!」の画像を液晶表示器51に表示することによってナビ演出が行なわれる。ナビ演出の対象となる役のことをナビ対象役ともいう。また、ナビ演出が行われる期間をアシストタイム(AT)という。
ATへは、AT抽選に当選したことに基づいて移行する。メイン制御部41は、たとえば、特定の小役(たとえば、チェリー等)の当選を契機に、ATの権利であるナビストックを付与するか否かのナビストック抽選を行う。ナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否かおよび付与する場合にはその個数が決定される。ナビストック数が残っているときに、ナビストックに当選した場合には、残っているナビストック数に今回当選したナビストック数が上乗せ加算される。なお、有利遊技状態の一例となるRT(リプレイ当選率が高い状態)においてATに制御される状態を特にARTいう。なお、ナビ演出の態様は、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであってもよい。
[送信用ナビ番号]
メイン制御部41はサブ制御部91に対して、ナビ演出に必要なナビ番号を送信する。特に、これを送信用ナビ番号という。送信用ナビ番号は、それぞれの正解手順に対応して予め定めた番号であり、メイン制御部41とサブ制御部91とでその番号を共有している。送信用ナビ番号には、リプレイGR1〜6に対応する正解手順(押順)と、特別役(BB)に対応する正解手順(入賞図柄)とが対応付けられている。送信用ナビ番号「1」「2」、「3」、「4」、「5」、「6」は、それぞれ、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、「右中左」の押順を意味する。したがって、たとえば、リプレイGR1当選時は、正解手順である「左中右」を特定可能な送信用ナビ番号「1」が送信される。一方、送信用ナビ番号「7」、「8」は、それぞれ、「赤7」、「白7」の入賞図柄を意味する。したがって、たとえば、BB1当選時は、正解手順である「赤7」を特定可能な送信用ナビ番号「7」が送信される。これらの送信用ナビ番号は、押し順コマンドの情報としてメイン制御部41からサブ制御部91へ送信される。
[設定値について]
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、設定値に応じて、内部抽選で用いる当選確率を決定することにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
ただし、設定値によって当選確率が変化しない抽選対象役も存在する。遊技者にとっての有利度合いが高い状態への移行を決定するための抽選対象役がそれである。遊技者にとっての有利度合いが高い状態とは、AT(Assist Time)のようにメダルの純増枚数が多くなるような状態、あるいは、CZと呼ばれるAT抽選の高確率状態のことである。たとえば、メイン制御部41は、このような抽選対象役に当選したことを契機として、遊技者にとっての有利度合いが高い状態へ移行させるか否かを決定するための乱数抽選を行う。このような乱数抽選を有利期間作動抽選ともいう。また、有利期間作動抽選の当選確率も設定値によって変化しない。
また、上記のように設定差によって当選確率を変えるものと当選確率を変えないものとを定めるものに限らず、以下のようにしてもよい。すなわち、設定値に応じて内部抽選の当選確率を変化させ設定値に応じて有利区間作動抽選の当選確率を変化させないもの、設定値に応じて内部抽選の当選確率を変化させず設定値に応じて有利区間作動抽選の当選確率を変化させるもの、設定値に応じて内部抽選の当選確率を変化させるとともに設定値に応じて有利区間作動抽選の当選確率をも変化させるもの、のいずれかが行われるものであってもよい。
[管理者状態]
「設定変更状態」および「設定確認状態」のように、遊技者とは異なる管理者が設定に関わる作業を行うための状態を「管理者状態」と称する。遊技機が管理者状態にあるときには、遊技者の遊技が進行不可能となる。「管理者状態」に対して、遊技の進行が可能な状態を「遊技可能状態」とも称する。なお、遊技者の遊技が不可能な状態として、管理者状態以外にも、投入エラー等のエラーが検出されている状態もある。
「設定変更状態」に移行し設定値を変更するためには、スロットマシン1の内部に設けられた設定キースイッチ37を店員等の管理者がon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。このとき、遊技者の遊技が不可能な状態となる。前面扉1bを開放し設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作(すなわち、設定値の選択操作)が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、前面扉1bを閉鎖すると遊技の進行が可能な状態に移行する。以下、設定変更状態におけるリセット/設定スイッチ38の操作を設定値選択操作と称し、設定変更状態におけるスタートスイッチ7の操作を設定値確定操作と称して説明することがある。
また、「設定確認状態」に移行し設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で前面扉1bを開放し設定キースイッチ37をon状態とすると、遊技者の遊技が不可能な状態になり、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、前面扉1bを閉鎖するとゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。
[メダルセレクタ]
次いで、メダルセレクタ29の構造を、主に図5および図6に基づいて説明する。なお、以下の説明において、前面扉1bの裏面側からメダルセレクタ29を見た状態を、メダルセレクタ29の前面側として説明する。
メダルセレクタ29は、図5および図6に示すように直方体形状に構成されており、その本体部の内部には、正面視略L字状のメダル流下通路133が形成されている。メダル流下通路133の側壁は、図5(b)および図6(b)に示すように、流下するメダルの上端が下端よりも前方側に傾く姿勢となるように下方から上方にかけて前面側に傾斜している。
メダルセレクタ29の本体部の上面には、メダル流下通路133の上流側に連通する流入口141が形成されており、メダル投入口4から投入されたメダルがメダル流下通路133に流入するようになっている。また、メダルセレクタ29の本体部の側面には、メダル流下通路133の下流側に連通する流出口142が形成されており、流出口142から排出されたメダルはメダルシュート149に案内されてホッパータンク34aに導かれる。
また、メダル流下通路133の上流側には、流入口141から流入したメダルの通過を検出する前述の投入口センサ26が設けられており、メダル流下通路133の下流側には、流出口142に排出されるメダルの通過を検出する前述の投入メダルセンサ31a〜cが設けられている。
また、メダルセレクタ29では、投入されたメダルの真偽(形状、大きさ、厚み等)が判別されるようになっており、真正なメダルは、その通過が投入メダルセンサ31a〜cにて検出された後、メダルセレクタ29の本体側面に形成された流出口142から流出され、偽メダルはその通過が投入メダルセンサ31a〜cにて検出される前に、メダルセレクタ29の本体下部に形成された返却部137から下方に向けて落下し、メダルセレクタ29の下方に設けられたメダル返却通路132を介してメダル払出口9から下皿に返却されるようになっている。
メダル流下通路133の下部には、図5および図6に示すように、投入されたメダルの通過が投入口センサ26により検出される位置よりも下流側の位置から、メダル流下通路133を流下するメダルの通過が投入メダルセンサ31a〜cに検出される位置よりも上流側の位置にかけて、流路切替板147が設けられている。流路切替板147は、本体部の前面側に設けられる流路切替ソレノイド30の励磁に連係して、メダル流下通路133を流下するメダルの下面が案内されない非案内位置(図5(a)(b)の位置)と、メダル流下通路133を流下するメダルの下面が案内される案内位置(図6(a)(b)の位置)と、の間を移動可能なように取り付けられている。
流路切替板147は、流路切替ソレノイド30が励磁されていない状態(off状態)において、図5(a)(b)に示すように、非案内位置となるように付勢されることでメダル流下通路133の側方に退避しており、メダル流下通路133を流下するメダルの下面が案内されない状態となる。このため、流入口141から流入してメダル流下通路133を流下するメダルは、流路切替板147によってその下面が案内されないことから、図5(b)に示すように、メダル流下通路133から落下して、返却部137から排出され、メダル返却通路132を介してメダル払出口9から返却される。
また、流路切替板147は、流路切替ソレノイド30が励磁されると(on状態)、図6(a)(b)に示すように、非案内位置から案内位置に移動することで、メダル流下通路133を流下するメダルの下面が案内される状態となる。このため、流入口141から流入してメダル流下通路133を流下するメダルは、その下面が流路切替板147により案内されることで、図6(b)に示すように、メダル流下通路133から落下することなく、流出口142の方へ流下して、投入メダルセンサ31a〜cに検出され、流出口142から排出される。
なお、本実施の形態では、投入口センサ26、投入メダルセンサ31a〜cとして、投光部と受光部の間をメダルが通過することにより受光部が投光部からの光の遮断を検知することでメダルの通過を検出するフォトセンサを用いているが、投光部と受光部を通路の一端側に配置し、受光部がメダルに反射した投光部の光を検知することでメダルの通過を検出する反射型センサを用いてもよい。また、メダルの通過に連動して動作する可動片の動作を検知することでメダルの通過を検出する物理センサを用いてもよい。
[エラー]
スロットマシン1は、様々なエラーを検知する機能を備える。ここでは、スロットマシン1が検知可能なエラーの具体例として、メダルセレクタ29の異常を示す投入エラーと、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラーと、オーバーフロータンク35が満タン状態であることを示す満タンエラーとを順に説明する。
投入エラーには、投入エラー1〜投入エラー3がある。投入エラー1とは、メダルセレクタ29内でメダルが詰まる等、メダルセレクタ29内でメダルが滞留状態であることが検出された場合に判定されるエラーである。たとえば、不正行為者が、スロットマシン1内に異物を投入するという不正行為をして異物がメダルセレクタ29内で詰まると、投入エラー1は発生する。
投入エラー2とは、正規のタイミングとは異なるタイミングでメダルセレクタ29内のメダルの通過が生じたとき(メダル投入部4からホッパータンク34aにメダルが入ったとき)に検出されるエラーである。ここで、正規のタイミングとは、クレジットに空きがある状態または賭け数が最大値に到達していない状態、かつ、リールが回転していない状態である。通常、正規のタイミングとは異なるタイミングで、メダル投入部4からメダルが投入された場合には、メダルの流路として、流路切替ソレノイド30によりメダル払出口9側の流路が選択されているため、ホッパータンク34aには入らず、メダル払出口9からメダルが払出されることになる。つまり、正規のタイミングとは異なるタイミングでメダル投入部4からホッパータンク34a方向にメダルが流下し投入エラー2が発生しているときは、不正行為者により何かしらの不正行為が行われている可能性がある。
投入エラー3とは、メダル投入部4からホッパータンク34aまでの流路を正規の通過順(投入メダルセンサ31a〜cの順)とは異なる順路でメダルが通過したときに発生するエラーである。たとえば、投入エラー3はメダルの逆流が生じたときなどに発生するエラーであって、投入エラー3が発生しているときは、不正行為が行われている可能性がある。
払出エラーには、払出エラー1〜払出エラー3がある。払出エラー1とは、ホッパータンク34aにメダルが貯留されていないことが検出された場合等、ホッパータンク34aが空である場合に判定されるエラーである。たとえば、ホッパータンク34a内のメダルを不正行為者が不正に取り出すという不正行為を行った場合に払出エラー1が発生する。
払出エラー2とは、ホッパータンク34a内において払出されたメダルが詰まったことが検出された場合等、ホッパータンク34aからメダル払出口9の間でメダルが詰まった場合に判定されるエラーである。不正行為者がスロットマシン1内にメダル以外の異物を投入する等の不正行為を行った場合に払出エラー2は発生する。
払出エラー3とは、正規のタイミングとは異なるタイミングでメダルの払い出し(ホッパータンク34aからメダル払出口9にメダルが払い出されること)が生じたときに検出されるエラーである。ここで、正規のタイミングとは、払出処理が実行されているタイミングである。払出エラー3は、不正行為者がメダル払出口から何らかの方法で不正にメダルを取り出そうとするときに生じ得るエラーであって、不正行為が行われている可能性があるときに発生する。
満タンエラーとは、オーバーフロータンク35が満タン状態であることが満タンセンサ35aにより検出された場合に判定されるエラーである。満タンエラーが発生した場合には、オーバーフロータンク35からメダルが溢れ、スロットマシン1の内部にメダルがこぼれるといった安全上の問題が発生する虞がある。
[エラー報知処理]
メイン制御部41は、上述したようなエラーを検出すると、エラー報知処理(図22参照)を実行し、遊技の進行が不能な遊技不能状態とする。遊技不能状態では、スタートスイッチ7およびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が無効化される。また、メイン制御部41は、流路切替ソレノイドをoffからonに切り替える。これにより、メダル投入口4に投入されたメダルは賭数の設定あるいはクレジットの加算に用いられることなく、返却される。さらに、メイン制御部41は、設定値表示器24の表示をエラーコードに切り替える(図22のSb3参照)。また、メイン制御部41は、サブ制御部91に対してエラー開始コマンドを送信する(図23のSk16参照)。エラー開始コマンドを受信したサブ制御部91は、液晶表示器51の画面をエラー表示に切り替えるとともに、スピーカ53,54からエラー報知音を出力する。以降、液晶表示器51にもナビ演出を含む様々な遊技に関する演出が表示されなくなり、その結果、実質的に遊技の進行が妨げられる。
エラーの解除条件は、設定キースイッチ37を捻ってon状態にするか、あるいはリセットスイッチ23が操作(リセット操作ともいう)されることにより成立する(図22のsb10,sb11参照)。メイン制御部41は、リセット操作を受け付けると、設定値表示器24のエラーコードの表示をクリアする。また、メイン制御部41は、エラーの報知を終了する旨を示すエラー解除コマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、エラー解除コマンドを受信すると、液晶表示器51のエラー画像の表示をクリアするとともに、スピーカ53,54からのエラー報知音の出力を停止する。さらに、エラーの解除条件が成立すると、メイン制御部41は、流路切替ソレノイドをoffからonに切り替えることで、ホッパータンク34a側へとメダルを案内する。また、エラーの解除条件が成立すると、メイン制御部41は、スタートスイッチ7やストップスイッチの操作に基づく処理を実行する。このように、エラーが解除されると、遊技の進行が可能になる。
一方、本実施の形態においては、管理者状態においては、設定キースイッチ37がon状態になったり、リセット操作されたりしても、エラーの解除条件が成立しない。
[信号の外部出力]
メイン制御部41は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す信号を外部出力基板1000からスロットマシンの外部へ出力するための制御を行う。外部出力基板1000から出力された信号は、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板を介してホールコンピュータなどのホール機器に出力される。ホール機器は、受信した信号に基づいて、遊技状態などを把握する。
メイン制御部41は、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態がRB(レギュラーボーナス)中の旨を示すRB中信号、遊技状態がBB(ビッグボーナス)中の旨を示すBB中信号、ATの開始を示すAT信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、設定変更状態または設定確認状態に移行している旨を示す設定中信号、メダルセレクタ29の異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号を遊技制御基板40から外部出力基板1000へ出力する。
遊技制御基板40から外部出力基板1000へ出力される信号は、その信号が示す事象の発生で立ち上がり、その事象の終了で立ち下がる信号である。たとえば、メダルIN信号およびメダルOUT信号は、メダル数に応じた数から成るパルス信号である。また、ドア開放信号は、ドアの開放が検出された時に立ち上がり、ドアの開放が検出されなくなったときに立ち下がることによって、信号の立ち上がりと立ち下がりとの時間差でその事象の発生している期間を示す信号である。
外部出力基板1000は、遊技制御基板40から出力された信号を入力する入力端子と、遊技制御基板40から出力された各種の信号のうち、特定の信号群を対象として、その論理和から成る論理和信号を生成するための回路と、信号を遊技店(ホール)の情報提供端子板へ出力する出力端子とを備える。特定の信号群は、遊技不能状態のときに出力され続ける信号の集合であり、具体的には、設定中信号、投入エラー信号、および払出エラー信号から成る。外部出力基板1000において、これらの信号のいずれかが立ち上がっていれば、立ち上がった状態が維持されるように、それらの信号の立ち上がり部分の論理和から成る信号が生成され、生成された論理和信号が出力端子から情報提供端子板へと出力される。本実施の形態においては、遊技不能状態のときに出力され続ける信号群の論理和信号を「外部出力信号1」と称する。外部出力信号1が出力されているときは、設定中信号とエラー信号とのいずれの信号が出力されているのかは判別できないものの、管理者は遊技の進行が不能な状態であることを知ることができる。なお、外部出力信号1の信号構成は、これに限らず、設定中信号や各エラー信号を識別可能に外部出力する構成にしてもよい。
「外部出力信号1」以外の信号、すなわち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、AT信号、およびドア開放信号は、各信号に対応する出力端子からそれぞれの信号として情報提供端子板に出力される。本実施の形態においては、これらの信号のうち、ドア開放信号を「外部出力信号2」と称する。
なお、検出された投入エラーの種類(投入エラー1〜投入エラー3)に関わらず、同じ態様の投入エラー信号が遊技制御基板40から出力され、また、検出された払出エラーの種類(払出エラー1〜払出エラー3)に関わらず、同じ態様の払出エラー信号が遊技制御基板40から出力される。ただし、それぞれのエラーの種類に応じた信号を遊技制御基板40から外部出力基板1000へと出力してもよい。また、外部出力基板1000は、新号の論理和をとるのではなく、すべての信号をそれぞれに対応する出力端子から情報提供端子板へと出力するようにしてもよい。
ドア開放信号(外部出力信号2)は、外部出力基板1000のそれ専用の端子から外部出力される。このため、管理者は、外部出力されたドア開放信号の状態によって、前面扉1bが開放しているか否かを特定できる。すでに説明したとおり、スロットマシン1の設定値を変更あるいは確認するための正規の手順は、管理者が前面扉1bを開放した上で、その内部に設けられた設定キースイッチ37をon状態にするという手順を含む。正規の手順を踏んでいる場合には、設定中信号がon状態になったときには、ドア開放信号がon状態になっている。このとき、ドア開放信号がon状態かつ外部出力信号1がon状態となる。ところが、前面扉1bが閉じている状態で設定キースイッチ37をon状態にすると、ドア開放信号がoff状態で設定中信号がonになる。このとき、ドア開放信号がoff状態かつ外部出力信号1がon状態となる。したがって、管理者は、外部出力基板1000から出力される信号のうち、ドア開放信号と外部出力信号1とに着目することによって、前面扉1bが閉じた状態で不正に設定変更が行われている可能性の有無を認識できる。
[設定確認状態と外部出力信号との関係]
図7は、設定確認状態と外部出力信号との関係について説明するタイミングチャートである。横軸は時刻tを示し、上から「ドア開放検出スイッチ」、「設定キースイッチ」、「管理者状態」、「外部出力信号1」、および「外部出力信号2」が、onまたはoffのいずれであるかを示している。
管理者状態がon状態となる条件は、ドア開放検出スイッチ25および設定キースイッチ37がon状態となることである。また、外部出力信号1は、上述のように、設定中信号、投入エラー信号、および払出エラー信号の論理和から成る信号であるが、ここでは、設定中信号のみが出力されている状況を想定している。設定キースイッチ37がoff状態からon状態に切り替わることで設定中信号が出力され、これにより外部出力信号1はoff状態からon状態に切り替わることになる。
また、管理者状態は、一度on状態に切り替わると、設定キースイッチ37がoff状態にならないかぎり、ドア開放検出スイッチ25の状態に関わらずその状態を維持する。また、同様に外部出力信号1も、一度on状態に切り替わると、設定キースイッチ37がoff状態にならないかぎり、ドア開放検出スイッチ25の状態に関わらずその状態を維持する。
また、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えたとき、本来外部出力信号1はoff状態となる。しかし、本実施の形態においては、設定キースイッチ37がoff状態に切り替わってから2秒間は外部出力信号1はon状態を継続させるようにしている。
また、設定キースイッチ37がon状態のままでドア開放検出スイッチ25がon状態からoff状態に切り替わっても、管理者状態が維持されるとともに、外部出力信号1のみが外部出力される構成となっている。たとえば、設定キースイッチ37on状態のままでドア開放検出スイッチ25がoff状態に切り替わったときに、その旨を示す異常信号を別途出力することも考えられるが、本実施の形態ではそのような異常信号を別途出力するようなことは行わない。
以下、図7のタイミングチャートに基づいて説明する。遊技可能状態から設定確認状態に切り替えるためには、店員などの管理者が、電源が投入されているon状態で、まず前面扉1bを開く必要がある。時刻t1において、前面扉1bの開放により、ドア開放検出スイッチ25は、off状態からon状態に切り替わる。ドア開放検出スイッチ25がon状態に切り替わることで、外部出力信号2はoff状態からon状態へと切り替わる。
次に、前面扉1bが開かれた状態で、時刻t2において、管理者が設定キースイッチ37をon状態にする。このとき、ドア開放検出スイッチ25および設定キースイッチ37はともにon状態となる。これにより、同時に管理者状態もon状態となる。また、設定キースイッチ37がon状態に切り替わることで設定中信号が出力されるため、外部出力信号1はoff状態からon状態に切り替わる。
次に、時刻t3において、管理者が、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えている。これにより、管理者状態はoff状態となる。このとき、外部出力信号1の出力条件を満たさなくなるが、2秒間は外部出力信号1はon状態を継続する。そして、2秒経過後である時刻t3’において外部出力信号1はoff状態に切り替わる。
最後に、時刻t4において、管理者が前面扉1bを閉じることで遊技の進行が可能となる。このとき、ドア開放検出スイッチ25はon状態からoff状態に切り替わるとともに、外部出力信号2もon状態からoff状態に切り替わる。
[設定確認状態と外部出力信号との関係]
図8は、設定確認状態と外部出力信号との関係について説明するタイミングチャートである。図7においては、ドア開放検出スイッチ25がoff状態からon状態に切り替わった後に、設定キースイッチ37がoff状態からon状態に切り替わるケースについて説明した。図8においては、設定キースイッチ37がoff状態からon状態に切り替わった後に、ドア開放検出スイッチ25がoff状態からon状態に切り替わるケースについて説明する。
設定確認を行う場合には、図7のように、ドア開放をした後に設定キースイッチをonにする手順が通常である。図8のようなケースは、たとえば、ドア開放をしたが、なんらかの不具合によりドア開放検出スイッチ25がしばらく検出されず、設定キースイッチ37が先に検出してしまったようなケースが想定される。あるいは、設定キースイッチ37がon状態でドアを閉じて、再度ドアを開いたような場合には、設定キースイッチ37よりもドア開放検出スイッチ25の方が後でon状態となる。
時刻t1において、設定キースイッチ37がon状態になる。このとき、ドア開放検出スイッチ25はoff状態であるので、管理者状態はoff状態のままである。また、設定キースイッチ37がon状態に切り替わることで設定中信号が出力されるため、外部出力信号1はoff状態からon状態に切り替わる。
次に、時刻t2において、ドア開放検出スイッチ25がoff状態からon状態に切り替わっている。ドア開放検出スイッチ25がon状態に切り替わることで、外部出力信号2はoff状態からon状態へと切り替わる。また、ドア開放検出スイッチ25および設定キースイッチ37はともにon状態となるため、設定確認状態(管理者状態)もon状態となる。
次に、時刻t3において、管理者が、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えている。これにより、管理者状態はoff状態となる。このとき、外部出力信号1の出力条件を満たさなくなるが、2秒間は外部出力信号1はon状態を継続する。そして、2秒経過後である時刻t3’において外部出力信号1はoff状態に切り替わる。
最後に、時刻t4において、管理者が前面扉1bを閉じることで遊技の進行が可能となる。このとき、ドア開放検出スイッチ25はon状態からoff状態に切り替わるとともに、外部出力信号2もon状態からoff状態に切り替わる。
[設定確認状態中にエラーが発生したとき]
次に、設定変更状態または設定確認状態においてエラーが発生した際の処理について、図9〜図11に基づいて以下に説明する。
図9は、設定確認状態でエラーが発生した際の処理について説明するタイミングチャートである。横軸は時刻tを示し、上から「エラー検出フラグ」、「エラー処理」、「ドア開放検出スイッチ」、「設定キースイッチ」、「流路切替ソレノイド」、および「外部出力信号1」が、onまたはoffのいずれであるかを示している。「エラー検出フラグ」は、エラーが発生した旨および発生したエラーの種類を示すフラグである。「エラー検出フラグ」は、メイン制御部41が記憶する。ここでは、発生したエラーが投入エラーおよび払出エラーのいずれかである場合を想定して説明する。
以下、図9に基づいて設定確認状態においてエラーが発生した際の処理について説明する。遊技可能状態から設定確認状態に切り替えるためには、店員などの管理者が、電源が投入されているon状態で、まず前面扉1bを開く必要がある。時刻t1において、前面扉1bの開放により、ドア開放検出スイッチ25は、off状態からon状態に切り替わる。次に、前面扉1bが開かれた状態で、時刻t2において、管理者が設定キースイッチ37をon状態にする。これにより、設定確認状態となり、設定確認処理が実行される。
遊技可能状態から設定確認状態に切り替わると、流路切替ソレノイド30はon状態からoff状態に切り替わる。これにより、流路切替板147は案内位置から非案内位置に切り替わるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダル払出口9から返却されるようになる。
また、設定確認状態に移行することで設定中信号が出力されるため、外部出力信号はoff状態からon状態に切り替わる。
次に、時刻t3において、タイマ割込処理によって投入エラーまたは払出エラー(以下、投入等エラーとも称する)が検出されたとする。このとき、エラーの種類に応じたエラー検出フラグが設定される。エラー検出フラグが設定されている場合、エラー処理が実行される。ただし、設定キースイッチがon状態にあるときには、設定キースイッチがon状態からoff状態となるまで、エラー処理は実行されない。設定キースイッチがon状態にあるときには、設定値表示器24に設定値が表示される訳であるが、このときにエラー表示をも併せて設定値表示器24に行うと、表示内容が複雑になり、管理者にとって煩わしい表示となるためである。
したがって、時刻t4において、管理者が、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えると、設定確認状態が終了し、これに伴い、エラー処理が実行される。エラー処理が実行されることによって、設定値表示器24の表示が設定値からエラー表示に切り替わる。具体的には、設定値表示器24にエラーの種類に応じたエラーコードが表示される。また、エラー処理が実行されることによって、メイン制御部41から、サブ制御部91に対してエラー開始コマンドが送信される。エラー開始コマンドを受信したサブ制御部91側では、エラー処理中である旨を液晶表示器51に表示する。
さらにこのとき、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態を維持する(off状態を維持する)。すなわち、流路切替板147は非案内位置のままであるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダル払出口9から返却される。
さらにこのとき、設定キースイッチ37がoffとなることで設定中信号はoffとなるが、未だ投入等エラーが解除されていなければ投入エラー信号または払出エラー信号はonを維持するため、外部出力信号1はon状態のまま継続される。
次に、時刻t5において、リセットスイッチ23によるリセット操作によりエラーの解除条件が成立してエラー検出フラグが解除されると、メイン制御部41は、設定値表示器24のエラーコードの表示をクリアする。また、メイン制御部41は、エラー処理を終了する旨を示すエラー解除コマンドを設定し、エラー解除コマンドを受信したサブ制御部91側では、エラー処理中である旨を示す報知を終了させる。
最後に、時刻t6において、管理者が前面扉1bを閉じることで遊技の進行が可能となる。
一方、時刻t4において、投入等エラーが検出されていない場合、エラー検出フラグは設定されていない。設定確認処理が終了し、管理者状態である設定確認状態から遊技可能状態に切り替わったときに、エラー検出フラグが設定されていないため、エラーコードを設定値表示器24に表示させることも、また、エラー開始コマンドがサブ制御部91に送信されることもない。
このとき、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態から励磁されている状態に切り替わる(off状態からon状態へと切り替わる)。すなわち、流路切替板147は非案内位置から案内位置に切り替わるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダルを貯留するためのホッパータンク34a側へ排出されるようになる。
さらにこのとき、設定キースイッチ37がoffとなることで設定中信号はoffとなる。また、投入エラー信号または払出エラー信号もoffのままであるため、外部出力信号はon状態からoff状態へと切り替わる。
[設定変更状態中にエラーが発生したとき]
図10は、設定変更状態でエラーが発生した際の処理について説明するタイミングチャートである。設定変更を行うのは、通常、ホールの閉店時間である。スロットマシン1の電源がoffになっている状態で、管理者は前面扉1bを開放する。そして、管理者は、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする。この作業により、設定変更状態に移行するとともに、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。設定変更を行う場合は、設定確認を行う場合と異なり、電源がoffの状態でドア開放することになる。このため、スロットマシン1の電源をonにしたタイミングでドア開放検出スイッチ25がon状態で検出される。また、同時に、設定キースイッチ37もon状態でスロットマシン1の電源をonにするため、スロットマシン1の電源をonにしたタイミングで設定キースイッチ37もon状態で検出される。すなわち、スロットマシン1の電源をonにした時刻t1において、ドア開放検出スイッチ25および設定キースイッチ37はon状態で検出される。
電源をonにしたタイミングでは、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態である(off状態)。流路切替板147非案内位置であるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダル払出口9から返却されるようになる。
また、設定変更状態に移行することで設定中信号が出力されるため、外部出力信号はon状態で出力される。
次に、時刻t2において、タイマ割込処理によって投入等エラーが検出されたとする。このとき、エラー検出フラグが設定される。エラー検出フラグが設定されている場合、エラー処理が実行される。しかし、設定変更状態中(管理者状態中)は、エラー処理はon状態にはならず、off状態のままである。
時刻t3において、管理者が、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えると、設定変更状態が終了する。設定変更状態が終了した時刻t3の時点から、先に設定済みのエラー検出フラグに基づいたエラー処理が実行される。エラー処理が実行されることにより、既に説明したとおり、設定値表示器24および液晶表示器51の双方でエラー表示が行われる。
さらにこのとき、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態を維持する(off状態を維持する)。すなわち、流路切替板147は非案内位置のままであるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダル払出口9から返却される。
さらにこのとき、設定キースイッチ37がoffとなることで設定中信号はoffとなるが、未だ投入等エラーが解除されていなければ投入エラー信号または払出エラー信号がonを維持するため、外部出力信号はon状態のまま継続される。
次に、時刻t4において、リセットスイッチ23によるリセット操作によりエラーの解除条件が成立してエラー検出フラグが解除されると、メイン制御部41は、設定値表示器24のエラーコードの表示をクリアする。また、メイン制御部41は、エラーの報知を終了する旨を示すエラー解除コマンドを設定し、エラー解除コマンドを受信したサブ制御部91側では、エラー報知を終了させる。
最後に、時刻t5において、管理者が前面扉1bを閉じることで遊技の進行が可能となる。
一方、時刻t3において、投入等エラーの検出が検出されていない場合、エラー検出フラグは設定されていない。設定確認処理が終了し、管理者状態である設定確認状態から遊技可能状態に切り替わったときに、エラー検出フラグが設定されていないため、エラー処理は実行されない。このため、エラー処理を開始した旨を示すエラー開始コマンドは設定されず、エラーコードを設定値表示器24に表示させることもない。サブ制御部91においても、エラー開始コマンドを受信しないため、エラー処理中である旨を報知するエラー中報知は実行されない。
このとき、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態から励磁されている状態に切り替わる(off状態からon状態へと切り替わる)。すなわち、流路切替板147は非案内位置から案内位置に切り替わるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダルを貯留するためのホッパータンク34a側へ排出されるようになる。
さらにこのとき、設定キースイッチ37がoffとなることで設定中信号はoffとなる。また、投入エラー信号または払出エラー信号もoffのままであるため、外部出力信号はon状態からoff状態へと切り替わる。
図11は、設定変更状態でエラーが発生した際の処理について説明するタイミングチャートである。本実施の形態においては、スロットマシン1の電源をonにしたタイミングでは、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態(off状態)とした。しかし、これに限らず、スロットマシン1の電源をonにしたタイミングで、流路切替ソレノイド30を励磁されていない状態から励磁されている状態に一瞬切り替えてもよい(off状態からon状態に短時間のみ切り替える)。スロットマシン1の電源をonにしてすぐに流路切替ソレノイド30をon状態に切り替えておくことで、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダルを貯留するためのホッパータンク34a側へ排出される。これにより、速やかに遊技の進行が可能となる。
スロットマシン1の電源をonにした時刻t1において、流路切替ソレノイド30を励磁されていない状態から励磁されている状態に切り替える処理を行う(off状態からon状態に切り替える)。これにより、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダルを貯留するためのホッパータンク34a側へ排出される。そして、次に、時刻t1において、ドア開放検出スイッチ25および設定キースイッチ37はon状態で検出される。さらに、管理者状態である設定変更状態に切り替わることで、流路切替ソレノイド30は励磁されている状態から励磁されていない状態に切り替わる(on状態からoff状態に切り替わる)。これにより、流路切替板147は案内位置から非案内位置に切り替わるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダル払出口9から返却されるようになる。結果として、流路切替ソレノイド30は、off状態からon状態に一瞬切り替わった直後に再度off状態となる。
また、設定変更状態に移行することで設定中信号が出力されるため、外部出力信号はon状態で出力される。時刻t2〜t5までの処理に関しては、図10に示す時刻t2〜t5までの処理と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を説明する。
[起動処理(メイン)]
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、図12のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行う。
図12に示すように、メイン制御部41は、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa2)、IレジスタおよびIYレジスタの値を初期化する(Sa3)。IレジスタおよびIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa4)、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算する(Sa5)。
Sa6のステップでは、Sa5のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa6のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、重要ワークを除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa19)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa20)、設定キースイッチ37がonであれば、設定開始を示す設定コマンドを生成し(Sa16)、生成した設定変更中コマンドをコマンドバッファに格納し(Sa17)、図23において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa18)、当選役の当選確率の変更などを行う設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、図15に示すゲーム処理に移行する。
Sa20のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa21)、RAM異常を示すエラーコマンドを生成し(Sa22)、生成したエラーコマンドをコマンドバッファに格納し(Sa23)、図23において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa24)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。そして、たとえば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどして、RAM異常エラー状態が解除されると、図15に示すゲーム処理に移行する。
Sa6のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa7)。正常に電断処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa7のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、Sa19のステップに移行して初期化1を実行し、その後、Sa20のステップにおいて設定キースイッチ37がonであれば、前述したSa16〜Sa18の処理を行い、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。また、Sa20のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、前述したSa21〜Sa24の処理を行い、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。そして、RAM異常エラー状態が解除されると、図15に示すゲーム処理に移行する。
Sa7のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa8)、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa9)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa10)、設定キースイッチ37がonであれば、初期化1を実行し(Sa15)、前述したSa16〜Sa18の処理を行い、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、図15に示すゲーム処理に移行する。
Sa10のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa11)、復帰コマンドを生成して(Sa12)、コマンドバッファに格納し(Sa13)、設定変更状態中に電断が発生して設定変更状態に復帰したことを識別するための停電復旧フラグをRAM41cにセットし(Sa14a)、図23において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa14)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。電断前に図15に示すゲーム処理中のいずれかの処理が行われていた場合には、Sa11で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値およびバックアップRAMのバックアップデータに基づいて、ゲーム処理のSq1〜Sq7の処理のうち、電断前に行われていた処理に戻る。また、たとえば、電断前に図23に示すタイマ割込処理中のいずれかの処理が行われていた場合には、Sa11で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値およびバックアップRAMのバックアップデータに基づいて、タイマ割込処理のSk1〜Sk26の処理のうち、電断前に行われていた処理に戻る。
なお、電断前に設定変更状態中であり、図13および図14に示す設定変更処理中のいずれかの処理が行われていた場合において、設定キースイッチがonのままで電断復帰したときは、Sa10で設定キースイッチがonであることが判定され、設定変更処理では最初の処理であるSr1の処理から処理が実行される。しかし、電断中に設定キースイッチがoffに戻されて電断が復帰したときには、図12のSa11で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値およびバックアップRAMのバックアップデータに基づいて、設置変更処理のSr1〜Sr28の処理のうち、電断前に行われていた処理に戻る。電断前に設定変更状態中であったか否かは図12のSa14aでセットされる停電復旧フラグの有無を判定することにより識別することができる。また、電断復帰により設定変更状態に復帰するときには、設定値表示器24や設定値表示器24の表示状態もバックアップRAMのバックアップデータにもとづいて電断前の表示状態に復帰する。
また、電断前にエラー状態中である場合には、バックアップRAMに図24のSk26でセットされるエラー検出フラグが記憶される。よって、電断復帰時にはエラー検出フラグがセットされていると判定されるのでエラー報知処理が最初から再開される(図22のSb1)。
[設定変更処理]
図13および図14は、メイン制御部41が実行する設定変更処理の制御内容を示すフローチャートである。メイン制御部41は、設定変更処理を行うことにより設定変更状態に制御する。
設定変更処理では、まず、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値を読み出して、読み出した値を表示値とする(Sr1)。次いで、リセット/設定スイッチ38による設定値選択操作とスタートスイッチ7による設定値確定操作とを受け付け開始するまでの時間をカウントする操作遅延カウンタにカウント値をセットする(Sr2)。操作遅延カウンタのカウント値として、たとえば3秒に相当する値をセットする。
次いで、表示値が設定可能な範囲(1〜6)外か否かを判定し(Sr3)、表示値が設定可能な範囲内であればSr5のステップに進み、表示値が設定可能な範囲外であれば、表示値を1に補正し(Sr4)、Sr5のステップに進む。
Sr5のステップでは、遊技補助表示器12によって設定変更状態に制御されていることを示す設定変更中表示を表示し、設定値表示器24によってSr1で読み出した表示値、すなわち選択された設定値を示す設定値表示を表示する。また、Sr4で設定値を補正した場合には補正した表示値を設定値表示器24によって表示する。具体的には、遊技補助表示器12では他の状態では表示されない表示(たとえば「− −」(ハイフンを2つ表示))を表示して設定変更状態に制御されていることを表示する。また、設定値表示器24には、1〜6のうちのいずれかの数字を表示する。
次いで、Sr2cでカウント値をセットした操作遅延カウンタのカウント値をCPU41aにクロックが入力されるごとに「1」ずつ減算する(Sr6)。次いで、操作遅延カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する(Sr7)。カウント値が「0」になっていない場合にはカウント値の減算を繰り返す。カウント値が「0」になった場合には、リセット/設定スイッチ38による設定値選択操作とスタートスイッチ7による設定値確定操作との受け付けが開始される。換言すると、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7のoffからonの変化の検出待ちの状態となる。このように、Sr5で設定値表示器24による表示をした後に操作遅延カウンタのカウント値が「0」になったときに、設定値選択操作と設定値確定操作とが受け付け開始されるので、遊技補助表示器12による設定変更中表示と設定値表示器24による設定値表示とが表示されるタイミングは設定値選択操作と設定値確定操作との受け付けが開始されるタイミングよりも早い。
次いで、図12のSa14aでセットされる停電復旧フラグがセットされているか否かを判定する(Sr8)。停電復旧フラグがセットされている場合には、Sr6のステップに戻る。このとき、操作遅延カウンタに初期値を再セットする。また、停電復旧フラグをクリアする。
停電復旧フラグがセットされていない場合には、設定開始を示す設定コマンドをサブ制御部91にすでに送信したか否かを判定する(Sr9)。設定コマンドを送信済みである場合にはSr12のステップに進む。設定コマンドを送信済みでない場合には、設定開始を示す設定コマンドを生成し、生成した設定コマンドをコマンドバッファに格納する(Sr11)。
Sr12では、リセット/設定スイッチ38がoffからonに変化したか否かを判定する(Sr12)。
リセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出された場合には、停電復旧フラグがセットされているか否かを判定する(Sr13)。停電復旧フラグがセットされている場合には、Sr6のステップに戻る。このとき、操作遅延カウンタに初期値を再セットする。また、停電復旧フラグをクリアする。
停電復旧フラグがセットされていない場合には、エッジデータをクリアし(Sr14)、表示値を1加算し(Sr15)、設定値表示器24に1加算した設定値を表示する(Sr16)。そして、Sr8のステップに戻る。
また、Sr12のステップでリセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出されなかった場合には、スタートスイッチ7がoffからonに変化したか否かを判定する(Sr17)。スタートスイッチ7のoffからonの変化が検出されなかった場合には、Sr8のステップに戻る。
スタートスイッチ7のoffからonの変化が検出された場合には、停電復旧フラグがセットされているか否かを判定する(Sr18)。停電復旧フラグがセットされている場合には、Sr6のステップに戻る。このとき、操作遅延カウンタに初期値を再セットする。また、停電復旧フラグをクリアする。
停電復旧フラグがセットされていない場合には、エッジデータをクリアし(Sr19)、設定値表示器24に表示されている値を0に更新し(Sr21)、設定キースイッチ37がoffの状態か否かを判定する(Sr22)。設定キースイッチ37がoffの状態の場合には判定を繰り返し、設定キースイッチ37がonの状態になるまで待機する。設定キースイッチ37がoffの状態でない場合(設定キースイッチ37がonの状態の場合)には、設定キースイッチ37がoffの状態となるまで待機する(Sr23)。
なお、起動処理(メイン)の実行時にSa10で設定キースイッチ37がonの状態であると判定され、設定変更処理が実行されたときは、設定キースイッチ37はonの状態なので、Sr22でNと判定されるとともにSr22でYと判定される。一方、設定変更状態中に電断が発生して電断復帰した場合は起動処理(メイン)の実行時にSa10で設定キースイッチ37がoffの状態であると判定される。よって、設定変更処理が実行されたときは、設定キースイッチ37はoffの状態なので、Sr22でYと判定される。しかし、Sr22でNと判定されるとともにSr22でYと判定されないと処理が進行しない、よって、設定変更状態中に電断が発生して電断復帰した場合に設定変更状態を終了させるには、設定キースイッチ37をoffの状態からonの状態にし、さらにoffの状態に戻す必要がある。
Sr23のステップにおいて設定キースイッチ37のoffが判定されると、表示値を設定値ワークに格納して(Sr24)、設定の終了および新たな設定値を示す設定コマンドを生成し(Sr25)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファに格納する(Sr26)、ゲーム処理に移行する。
なお、Sr12でのリセット/設定スイッチ38がoffからonに変化したか否かの判定は、タイマ割込処理(メイン)により所定回数連続してリセット/設定スイッチ38がoffからonに変化したことを検出されたか否かを判定することによって判定している。これにより、ノイズなどに起因してリセット/設定スイッチ38がoffからonに変化したものでなく、操作がされたことによりリセット/設定スイッチ38がoffからonに変化したことを検出している。検出回数のカウントは検出回数カウンタを用いて行われる。そして、Sr12での各操作が検出されたが検出回数が所定回数に達していないときに電断が発生したときは、電断復帰時に検出回数カウンタのカウント値を初期化する。これにより、意図しない操作が検出されてしまうことを防止している。なお、リセット/設定スイッチ38がoffからonに変化した時間が所定時間に達したことを検出することにより同様の効果を得ることも可能である。なお、Sr17でのスタートスイッチ7がoffからonに変化したか否かの判定も同様に行われている。
本実施形態では、Sr1〜Sr5のいずれかの処理中に電断が発生したときには、Sr5の処理を行った後にSr6およびSr7の処理が行われて設定値選択操作と設定値確定操作との受け付けが開始される。よって、電断復帰後により設定変更状態に復帰したときは、遊技補助表示器12による設定変更中表示と設定値表示器24による設定値表示とが表示されるタイミングは設定値選択操作と設定値確定操作との受け付けが再開されるタイミングよりも早い。なお、Sr1〜Sr5のいずれかの処理中に電断が発生したときにはSr6およびSr7の処理が2度繰り返して実行されないように停電復旧フラグは電断復帰時にクリアされる。
また、Sr7〜Sr8で電断が発生したときには、電断した処理から復帰するので、電断復帰時にはSr5の処理も復帰する。よって、電断復帰時には遊技補助表示器12による設定変更中表示と設定値表示器24による設定値表示とが即座に復帰する。一方、Sr7〜Sr8で電断が発生したときには、Sr8の処理を必ず通過するので、再度Sr6およびSr7の処理が行われてから設定値選択操作と設定値確定操作との受け付けが再開される。よって、Sr7〜Sr8のいずれかの処理中に電断が発生し、電断復帰により設定変更状態に復帰したときには、遊技補助表示器12による設定変更中表示と設定値表示器24による設定値表示とが再開されるタイミングは設定値選択操作と設定値確定操作との受け付けが再開されるタイミングよりも早い。
また、Sr9〜Sr13で電断が発生したときには、電断した処理から復帰するので、電断復帰時にはSr5の処理も復帰する。よって、電断復帰時には遊技補助表示器12による設定変更中表示と設定値表示器24による設定値表示とが即座に復帰する。一方、Sr9〜Sr13で電断が発生したときには、Sr13の処理を必ず通過するので、再度Sr6およびSr7の処理が行われてから設定値選択操作と設定値確定操作との受け付けが再開される。よって、Sr9〜Sr13のいずれかの処理中に電断が発生し、電断復帰により設定変更状態に復帰したときには、遊技補助表示器12による設定変更中表示と設定値表示器24による設定値表示とが再開されるタイミングは設定値選択操作と設定値確定操作と受け付けが再開されるタイミングよりも早い。
また、Sr14〜Sr18で電断が発生したときには、電断した処理から復帰するので、電断復帰時にはSr5の処理も復帰する。よって、電断復帰時には遊技補助表示器12による設定変更中表示と設定値表示器24による設定値表示とが即座に復帰する。一方、Sr14〜Sr18で電断が発生したときには、Sr13の処理を必ず通過するので、再度Sr6およびSr7の処理が行われてから設定値選択操作と設定値確定操作との受け付けが再開される。よって、Sr14〜Sr18のいずれかの処理中に電断が発生し、電断復帰により設定変更状態に復帰したときには、遊技補助表示器12による設定変更中表示と設定値表示器24による設定値表示とが再開されるタイミングは設定値選択操作と設定値確定操作との受け付けが再開されるタイミングよりも早い。
なお、たとえば、Sr6の処理を行っているときに電断が発生したときには、操作遅延カウンタにカウント値として初期値が再セットされる。これにより、電断復帰後に、設定値表示や設定変更中表示の再開に一定時間遅れて設定値選択操作および設定値確定操作の受け付けが再開される。
なお、設定変更状態中に電断が発生したときに、電断復帰後は設定変更処理を最初から(Sr1から)再開するように構成することも可能である。この場合には、停電復旧フラグをセットすることなく、処理を最初から再開すればよい。この構成によっても本発明の効果を得ることができる。
[各種コマンドについて]
本実施の形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、内部当選コマンド、押し順コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、遊技状態コマンド、復帰コマンド、設定変更中コマンド、設定コマンド、エラーコマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選の結果に応じて当選した抽選対象役が属するグループを特定可能なコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信することにより、スタートスイッチ7の操作、および当選した抽選対象役が属するグループを特定可能である。
押し順コマンドは、内部抽選において当選した抽選対象役に応じて、遊技者にとって有利となる図柄組合せを停止させるための操作手順(正解手順ともいう)を特定可能なコマンドである。押し順コマンドには、正解手順を特定可能な送信用ナビ番号が含まれている。押し順コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときに送信される。AT中においては、押し順コマンドが送信されるのに対して、非AT中においては、押し順コマンドは送信されない。このため、サブ制御部91は、AT中においては押し順コマンドを受信することにより、正解手順を特定可能となる一方で、非AT中においては正解手順を特定できないようになっている。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。リール2L、2C、2Rは、賭数の設定が行われた状態でスタートスイッチ7が操作されると回転開始するので、リール回転開始コマンドを受信すると、スタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたとき(すなわち押下されたとき)に送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことおよび操作された順序を特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞が発生したか否かおよび入賞役の種類など入賞結果を特定可能なコマンドであり、第3停止に対するストップスイッチの操作時にリールの停止位置を検出して送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動 時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
起動時設定コマンドは、メイン制御部41の起動から設定変更状態に移行することを示すコマンドであり、起動処理(メイン)で設定キースイッチ37がon状態になっていることが判定されたときに送信される。また、起動処理(メイン)では、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、起動時設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定コマンドは、設定変更状態の開始、終了、確定した設定値を示すコマンドであり、設定変更状態の開始時および終了時に送信される。
上述した複数種類のコマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに設けられたコマンド送信用バッファに一時的に格納され、図23に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。
[ゲーム処理]
図15は、メイン制御部41が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
図15に示すように、ゲーム処理では、BET処理(Sq1)、内部抽選処理(Sq2)、リール回転処理(Sq3)、入賞判定処理(Sq4)、払出処理(Sq5)、ゲーム終了時処理(Sq6)、エラー報知処理(Sq7)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sq1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
Sq2のステップにおける内部抽選処理では、Sq1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。なお、内部抽選により特別役(BBまたはRB)に当選した場合は特別役持ち越しフラグセットされる。そして、上記したように特別役持ち越しフラグの有無を判定することによって特別役の持ち越しの有無を判定し、持ち越しの有無に応じた当選役(特別役持ち越し中は特別役は内部抽選の対象から除外される)について判定処理が行われる。
Sq3のステップにおけるリール回転処理では、ストップスイッチ7の操作に応答して各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、Sq2のステップにおける内部抽選の結果および遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sq4のステップにおける入賞判定処理では、Sq3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。なお、特別役が入賞した場合には本処理において特別役持ち越しフラグがクリアされる。
Sq5のステップにおける払出処理では、Sq4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sq6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
Sq7のステップにおけるエラー報知処理では、エラーが発生した旨およびエラーの種類を報知する処理を実行する。メイン制御部41は、Sq1〜Sq6の処理を行っているときにエラーの発生が検出された場合には、各処理を中断して本処理を実行する。そして、エラーが解除されたときに中断前の処理に復帰させる。
また、ゲーム処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成してコマンドバッファに設定し、サブ制御部91に送信されるようになっている。
次に、メイン制御部41がメイン処理において呼び出して実行するBET処理について、図16〜図18に基づいて説明する。
図16に示すように、BET処理では、まず、RAM41cにおいて賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアする(Sc1)。そして、遊技状態に応じた規定数をRAM41cに設定し(Sc2)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて、当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(Sc3)。
Sc3のステップにおいて、当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1加算した後(Sc4)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照して、BETカウンタの値が規定数であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(Sc5)。そして、Sc5のステップにおいて、BETカウンタの値が規定数でなければ、Sc4のステップに戻る一方で、BETカウンタの値が規定数であれば、Sc6のステップに進み、クレジットの値に応じてメダルの投入の可否を判定する投入可否判定処理を実行する。また、Sc3のステップにおいて、当該ゲームがリプレイゲームでないと判定されれば、Sc6のステップに進み、投入可否判定処理を実行する。
Sc6のステップにおいて投入可否判定処理を実行した後、ポート入力処理において取得された設定キースイッチ37に対応する入力ポートの状態を参照し、設定キースイッチ37がonの状態であるか否かを判定し(Sc9)、設定キースイッチ37がonの状態であれば、確認のために設定値を表示する設定確認処理を実行する(Sc10)。
そして、Sc10のステップにおいて設定確認処理が終了した後、またはSc9のステップにおいて設定キースイッチ37がonでないと判定した場合は、Sc11のステップに進み、メダルの投入を判定するメダル投入判定処理を実行する。
Sc11のステップにおいてメダル投入判定処理を実行した後は、RAM41cの所定領域に設定されている確定データを参照して、スタートスイッチ7、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10のいずれかがoffの状態からonの状態に変化したか否かを各スイッチの確定データに基づいて判定し(Sc12、Sc21、Sc26)、いずれのスイッチもoffの状態からonの状態に変化していないと判定した場合は、Sc9のステップに戻る。
Sc12のステップにおいて、スタートスイッチ7がoffの状態からonの状態に変化したと判定した場合は、他のスイッチがonの状態か否かを各スイッチの確定データに基づいて判定し(Sc13)、他のスイッチがonでないと判定した場合は、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(Sc14)。Sc13のステップにおいて他のスイッチがonの状態であると判定した場合、またはSc14のステップにおいてBETカウンタの値が規定数に達していないと判定した場合は、Sc9のステップに戻る。一方、Sc13のステップにおいて他のスイッチがonの状態でないと判定し、かつSc14のステップにおいてBETカウンタの値が規定数に達している場合は、RAM41cの抽選用ワークに、乱数格納ワークの値を設定し(Sc15)、投入可能フラグをクリアし(Sc16)、流路切替ソレノイド30に対応する出力ポートの値をoffを示す値とし(Sc17)、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止するとともに、投入要求LED17をoffの状態に設定する(Sc18)。そして、所定期間(本実施の形態では、500ms)にわたり投入メダルセンサ31a〜cによるメダル詰りエラーの検出を無効化するための検出時間無効化タイマを設定し(Sc19)、ゲーム開始時の設定を行った後(Sc20)、BET処理を終了してメイン処理に復帰する。
Sc21のステップにおいて、MAXBETスイッチがoffの状態からonの状態に変化したと判定した場合は、BETカウンタの値が規定数に達しているか否かを判定し(Sc22)、規定数に達していない場合は、クレジットカウンタの値が0か否かを判定する(Sc23)。Sc23のステップにおいて、クレジットカウンタの値が0でない場合はクレジットカウンタを1減算し(Sc24)、BETカウンタを1加算して(Sc25)、Sc23のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数に達するか、クレジットカウンタの値が0となるまで、Sc22〜Sc25の処理を繰り返し行う。そして、Sc22のステップにおいてBETカウンタの値が規定数に達していると判定した場合、またはSc23のステップにおいて、クレジットカウンタの値が0であると判定した場合は、Sc9のステップに戻る。
Sc26のステップにおいて、精算スイッチ10がoffの状態からonの状態に変化したと判定した場合は、クレジットまたは賭数の設定に用いられたメダルを返却する精算処理を実行する(Sc27)そして、精算処理が終了した後は、Sc9のステップに戻る。
次に、メイン制御部41が実行するメダル投入判定処理について、図19に基づいて説明する。
図19に示すように、メダル投入判定処理では、投入可能フラグが設定されているか否かを判定して(Sd1)、投入可能フラグが設定されており、メダルの投入が可能な状態である場合は、投入メダルセンサ31a〜cの遷移データを取得し(Sd2)、投入可能フラグが設定されておらず、メダルの投入が不可能な状態である場合は、メダル投入判定処理を終了させて、BET処理に復帰する。
Sd2のステップにおいて投入メダルセンサ31a〜cの遷移データを取得した後は、取得した遷移データに基づいて、メダルセレクタ29のメダル流下通路133内を流出口142方向へメダルが通過中であるか否かを判定する(Sd3)。Sd3のステップにおいて、メダルが通過中でないと判定した場合は、流路切替ソレノイド30に対応する出力ポートの値をonを示す値に設定して(Sd4)、メダル流下通路133を流出口142側に切り替え新たなメダルの投入を許可し、投入要求LED17をonの状態に設定して(Sd5)、Sd6のステップへ進む。一方、Sd3のステップにおいて、メダルが通過中であると判定した場合は、流路切替ソレノイド30および投入要求LED17をonの状態に設定することなく、Sd6のステップへ進む。
Sd6のステップでは、Sd2のステップで取得した遷移データが正常であるか否かを判定し、遷移データが正常であると判定した場合は、更に、投入メダルセンサ31a〜cの出力に変化があるか否かを判定する(Sd7)。Sd6のステップにおいて遷移データが正常でないと判定した場合は、投入エラーを示すエラーコードを設定して(Sd13)、メダル投入判定処理を終了させ、Sd7のステップにおいて、投入メダルセンサ31a〜cの出力に変化がないと判定した場合も、メダル投入判定処理を終了させて、BET処理に復帰する。
Sd6のステップにおいては、投入メダルセンサ31a〜cの遷移データが正常であると判定し、かつ、Sd7のステップにおいて、投入メダルセンサ31a〜cの出力に変化があると判定した場合は、更に、投入メダルセンサ31a〜cの出力のいずれかがonの状態であるか否かを判定する(Sd8)。
Sd8のステップにおいて、投入メダルセンサ31a〜cの出力のいずれかがonの状態であると判定した場合は、RAM41cを参照して1枚投入可能フラグが設定されているか否か、すなわち、投入メダルセンサ31a〜cにより検出されているメダルがスロットマシン1に投入可能な最終メダルであり、このメダルの投入によってクレジットの値が上限数に達するか否かを判定する。Sd9のステップにおいて、1枚投入可能フラグが設定されている場合は、流路切替ソレノイド30に対応する出力ポートの値をoffを示す値に設定し(Sd10)、メダル流下通路133をメダル払出口9側に切り替え、新たなメダルの投入を禁止し、投入要求LED17をoffの状態に設定し(Sd11)、投入メダルセンサ31a〜cによるメダル詰りエラーの検出を無効化するための検出時間無効化タイマを設定した後(Sd12)、メダル投入判定処理を終了して、BET処理に復帰する。一方、Sd9のステップにおいて、1枚投入可能フラグが設定されていないと判定した場合は、Sd10〜Sd12のステップを行うことなく、メダル投入判定処理を終了して、BET処理に復帰する。
また、Sd8のステップにおいて、投入メダルセンサ31a〜cの出力のいずれもonの状態でないと判定した場合は、BETカウンタの値を参照して、賭数が規定数に達しているか否かを判定し(Sd14)、賭数が規定数に達していない場合は、BETカウンタに1加算して(Sd15)、投入可否判定処理を実行した後、メダル投入判定処理を終了して、BET処理に復帰する。一方、Sd14のステップにおいて、賭数が規定数に達していると判定した場合は、クレジットカウンタに1加算して(Sd17)、投入可否判定処理を実行した後、メダル投入判定処理を終了して、BET処理に復帰する。
このように、メダル投入判定処理では、投入可能フラグが設定されており、メダルが通過中でない場合には、流路切替ソレノイド30および投入要求LED17をoffの状態に制御する。
また、メダル投入判定処理では、投入メダルセンサ31a〜cの遷移データが正常であり、投入メダルセンサ31a〜cのいずれかの出力がoffからonに変化しており、1枚投入可能フラグが設定されている場合、すなわち、スロットマシン1に投入可能な最終メダルの投入が検出されたときに、流路切替ソレノイド30および投入要求LED17をoffの状態に制御する。このため、1枚投入可能フラグが設定されており、投入メダルセンサ31aがメダルを検出したときに、他の投入メダルセンサ31b、31cが当該メダルを検出する前に、メダルの流下通路を流出口142側からメダル返却通路132側に切り替えるようになっており、メダルがあと1枚だけ投入可能な状態では、最後の1枚のメダルが投入されてから極力早い段階でメダルの流下経路が流出口142側からメダル返却通路132側に切り替わるので、更にメダルが流下してきた場合でも当該メダルが内部に取り込まれてしまうことを防止できる。
また、流路切替ソレノイド30がonからoffに切り替わったときには、検出時間無効化タイマが設定され、その後所定期間にわたり投入メダルセンサ31a〜cの検出時間がメダル詰り判定時間を超えてもメダル詰りエラーが判定されないようになっており、メダルの流下経路が流出口142側からメダル返却通路132側に切り替わった後、投入されたメダルが勢いでメダル流下通路133を流出口142側に流下してしまった際に、メダルの通過速度が通常よりも遅くなってもメダル詰りエラーと判定されてしまうことがないようになっている。
また、投入メダルセンサ31a〜cの遷移データが正常であり、投入メダルセンサ31a〜cの出力がonからoffに変化した場合、すなわちメダル流下通路133を流下するメダルが正常に流出口142に流下した場合に、投入されたメダルを賭数またはクレジットに加算する。
次に、メイン制御部41が実行する投入可否判定処理について、図20に基づいて説明する。投入可否判定処理は、BET処理、メダル投入判定処理、精算処理、設定確認処理、エラー処理などの各処理に基づいて呼び出すことが可能なように共通モジュール化されている。
図20に示すように、投入可否判定処理では、RAM41cの遊技RAM領域に割り当てられたクレジットカウンタおよびBETカウンタを参照してクレジットの値および賭数の値を特定するとともに、ROM41bの遊技データ領域を参照してクレジットの上限数(本実施の形態では、50)を特定する(Se1)。そして、クレジットの値と賭数の値との和が、投入可能な最大のメダル数(本実施の形態では、クレジットの上限数50と賭数の最大数3との和)に達しているか否かを判定し(Se2)、クレジットの値と賭数の値との和が、投入可能な最大のメダル数に達していると判定した場合は、メダルの投入可能を示す投入可能フラグをクリアして(Se3)、投入可否判定処理を終了して、呼び出し元の処理に復帰する。
一方、Se2のステップにおいて、クレジットの値と賭数の値との和が、投入可能な最大のメダル数に達していないと判定した場合は、クレジットの値と賭数の値との和が、投入可能な最大のメダル数より1少ない数に達しているか否かを判定する(Se4)。Se4のステップにおいて、クレジットの値と賭数の値との和が、投入可能な最大のメダル数より1少ない数に達している、すなわち、あと1枚だけメダルをスロットマシン1に投入可能な状態である場合は、メダルをあと1枚投入可能であることを示す1枚投入可能フラグを設定し(Se5)、投入可能フラグを設定して(Se6)、投入可否判定処理を終了する。一方で、Se5のステップにおいてクレジットの値と賭数の値との和が、投入可能な最大のメダル数より1少ない数に達していない場合は、投入可能フラグを設定して(Se6)、投入可否判定処理を終了する。
このように、本実施の形態の投入可否判定処理は、共通モジュール化されて遊技プログラムに含まれているので、精算処理、設定確認処理、エラー処理に基づいて呼び出すことが可能であり、遊技プログラムの容量を低減することができる。
また、本実施の形態の投入可否判定処理は、クレジットの値と賭数の値との和が、投入可能な最大のメダル数に達していないと判定した場合には、投入可能フラグを設定する。投入可能フラグが設定されることで、投入可否判定処理の後、メダル投入判定処理において参照されて、当該投入可否判定処理での判定結果、すなわち投入可能フラグが設定されていることに応じて、流路切替ソレノイド30がonの状態となる。
また、クレジットの値と賭数の値との和が投入可能な最大のメダル数より1少ない数に達していると判定した場合に、1枚投入可能フラグを設定する。1枚投入可能フラグが設定されることで、投入可否判定処理の後、メダル投入判定処理において投入されたメダルの通過が検出された際に参照されて、当該投入可否判定処理での判定結果、すなわち1枚投入可能フラグが設定されていることに応じて、流路切替ソレノイド30がoffの状態となる。
また、本実施の形態では、クレジットに記憶することができるメダルの最大数(本実施の形態では、50)が、ROM41bの遊技データ領域に記憶されており、投入可否判定処理では、ROM41bの遊技データ領域に設定された値を参照してクレジットの最大数を特定するようになっている。
次に、メイン制御部41がBET処理において実行する設定確認処理について、図21に基づいて説明する。
図21に示すように、設定確認処理においては、まず、メダルの投入が可能な旨を示す投入可能フラグをクリアし(Sg1)、流路切替ソレノイド30に対応する出力ポートの値をoffを示す値に設定して(Sg2)、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止する。そして、投入要求LED17を消灯し(Sg3)、設定確認処理を実行中である旨を示す設定確認中フラグをRAM41cの所定領域に設定する(Sg4)。設定確認中フラグが設定されている状態で、次回タイマ割込処理が実行されて外部出力2処理が行われることで、設定確認中フラグが設定されていることに連動して、外部出力基板1000から出力される外部出力信号としての設定中信号がonの状態に切り替えられる。
そして、所定期間(本実施の形態では、500ms)にわたり投入メダルセンサ31a〜cによるメダル詰りエラーの検出を無効化するための検出時間無効化タイマを設定する(Sg5)。その後、設定確認処理を開始した旨を示す設定確認開始コマンドをコマンドキューに設定し(Sg6)、現在設定されている設定値を設定値表示器24に表示させ(Sg7)、ポート入力処理において取得された設定キースイッチ37に対応する入力ポートの状態を参照し、設定キースイッチ37がon状態か否かを判定し(Sg8)、設定キースイッチ37がonの状態であると判定した場合は、設定キースイッチ37がoffの状態となるまで待機する。
Sg8のステップにおいて、設定キースイッチ37がonの状態でないと判定した場合は、設定値表示器24の設定値の表示を非表示にする(Sg9)。その後、所定期間(本実施の形態では、タイマ割込処理の4回分の時間間隔に相当する2.24ms(ミリ秒))にわたり設定確認処理の進行を遅延させるための遅延期間タイマをRAM41cの所定領域に設定し(Sg10)、当該所定期間が経過したか否かを判定して(Sg11)、当該所定期間が経過するまで待機する。なお、Sg10のステップでは、遅延期間タイマとしてRAM41cの所定領域に4が設定され、その後、タイマ割込処理毎に当該遅延期間タイマの値が1ずつ減算されることとなり、Sg11のステップでは、当該遅延期間タイマの値が0である場合に、所定期間が経過したと判定するようになっている。
Sg11のステップにおいて、遅延期間タイマに基づいて所定期間が経過したと判定した場合は、設定確認処理を終了させる旨を特定可能な設定確認終了コマンドを設定し(Sg12)、Sg4のステップで設定された設定確認中フラグを解除する(Sg13)。設定確認中フラグが解除されている状態で、次回タイマ割込処理が実行されて外部出力2処理が行われることで、設定確認中フラグが設定されていないことに連動して、設定中信号がoffの状態に切り替えられる。
Sg13のステップの後には、投入可否判定処理を呼び出して実行し(Sg14)、投入可否判定処理が終了した後に、設定確認処理を終了させてBET処理に復帰する。
設定確認処理の実行中に行われるタイマ割込処理において、投入等エラーが検出された場合、エラー検出フラグがレジスタに設定される。しかし、設定確認処理においては、エラー処理が実行されないため、メイン制御部41により設定されているエラーコードが設定値表示器24に表示され、サブ制御部91側によりエラー処理中である旨が報知されることはない。メイン制御部41およびサブ制御部91でのエラー処理(エラー報知)は、設定確認処理が終了した後の「エラー報知処理」において実行される。
このように、本実施の形態では、設定確認処理を実行するときに、既に流路切替ソレノイド30をonの状態に設定する処理が行われているか否かに関わらず、流路切替ソレノイド30に対応する出力ポートの値をoffを示す値に設定することで、メダルセレクタ29の流路切替板147を非案内位置に位置させて、メダル流下通路133を返却部137側に切り替えるようになっている。
また、本実施の形態では、設定確認処理を開始したときに、メダルの投入可能を示す投入可能フラグをクリアすることで、メダルの投入が不可能な状態とした後、流路切替ソレノイド30をoffの状態に設定するようになっており、投入可能フラグがクリアされることで、投入メダルセンサ31a〜cに基づくメダルの投入判定が行われない状態となる。
また、本実施の形態では、設定確認処理を開始したときに、設定確認処理を開始した旨を示す設定確認開始コマンドを設定することで、サブ制御部91に対して設定確認開始コマンドを送信するようになっている。なお、設定確認開始コマンドを受信したサブ制御部91側では、設定確認状態中である旨を報知する設定確認中報知を実行し、設定確認状態中である旨を示す音声をスピーカ53、54から出力させて、設定確認状態中であること、メダル投入口4よりメダルを投入できないことを遊技者に報知する。
また、本実施の形態では、設定確認処理において設定キースイッチ37がoffの状態とされて、設定確認処理を終了させるときに、設定確認処理を終了する旨を示す設定確認終了コマンドを設定することで、サブ制御部91に対して設定確認終了コマンドを送信するようになっている。なお、設定確認終了コマンドを受信したサブ制御部91側では、設定確認中である旨を示す報知を終了させる。
また、本実施の形態では、設定確認処理において流路切替ソレノイド30をoffの状態に設定したときに、メダル検出無効化タイマを設定することで、所定期間(本実施の形態では、500ms)にわたり、投入メダルセンサ31a〜cでの検出を無効化するようになっている。
また、本実施の形態では、設定確認処理において流路切替ソレノイド30をoffの状態に設定したときに、投入要求LED17を消灯させるようになっている。
また、本実施の形態では、設定確認処理を終了させるときに、投入可否判定処理を呼び出して実行し、賭数とクレジットの値と賭数の値との和が、投入可能な最大のメダル数に達している場合は、投入可能フラグをクリアする一方で、賭数とクレジットの値と賭数の値との和が、投入可能な最大のメダル数に達していない場合は、投入可能フラグを設定するので、設定確認処理が終了された後に復帰するBET処理において、投入可否判定処理での判定結果、すなわち投入可能フラグが設定されているか否かに応じて、流路切替ソレノイド30のon‐offの状態が切り替えられることとなる。
また、本実施の形態では、設定確認処理において、設定確認中フラグが設定された後、設定キースイッチがonの状態であると判定されたときに、遅延期間タイマが設定されることで、その後、所定の遅延期間(2.24ms(ミリ秒))が経過するまで設定確認処理が進行されることなく待機されることとなり、設定確認中フラグが設定された状態で、遅延期間内にタイマ割込処理が実行されることで、当該タイマ割込処理の外部出力2処理において設定確認中フラグが参照されて、設定確認中フラグが設定されていることに基づいて、外部出力基板1000から出力される外部出力信号としての設定中信号がonの状態に切り替えられる。
また、本実施の形態では、設定確認処理において、設定キースイッチがonの状態であると判定されたときに、所定の遅延期間が少なくともタイマ割込処理において外部出力2処理が行われるまでの時間(本実施の形態では、タイマ割込処理4回分の時間)であり、かつ設定中信号が外部機器で検出するのに十分な時間に相当するように遅延期間タイマが設定されることで、当該所定の遅延期間が経過するまで設定確認処理が終了することなく待機されるので、当該所定の遅延期間内に実行されるタイマ割込処理の外部出力2処理において、確実に、設定中信号がonの状態に切り替えられるとともに、設定中信号のonの状態が外部機器で検出できる時間にわたり維持されることとなる。
また、本実施の形態では、設定確認処理において、設定確認開始コマンドがコマンドキューに設定された後、設定キースイッチがonの状態であると判定されたときに、遅延期間タイマが設定されることで、その後、所定の遅延期間(2.24ms(ミリ秒))が経過するまで設定確認処理が進行されることなく待機され、遅延期間内にタイマ割込処理が実行されることで、コマンドキューに設定された設定確認開始コマンドがサブ制御部91に対して送信されるようになっている。そして、遅延期間が経過した後、すなわち設定確認開始コマンドが送信された後に、設定確認終了コマンドがコマンドキューに設定され、その後のタイマ割込処理において送信されることとなるので、サブ制御部91側では、設定確認開始コマンドを受信した後、少なくとも遅延期間が経過した後に、設定確認終了コマンドを受信することとなり、少なくとも遅延期間にわたり設定確認中報知が実行されることなる。
また、メイン制御部41は、BET処理において、スタートスイッチ7、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10については、各スイッチの確定データに基づいてonの状態であるか否かを判定する一方で、BET処理および設定確認処理において、設定キースイッチ37については、対応する入力ポートの状態に基づいてonの状態であるか、offの状態であるかを判定するようになっており、遊技の進行に関するスイッチの操作の検出に要する期間(本実施の形態では、タイマ割込処理4回分の期間)に比較して、設定確認状態を開始または終了するためのスイッチの操作の検出に要する期間(タイマ割込処理1回分の期間)が短く設定されている。
[エラー報知処理]
図22は、メイン制御部41が図15のSq7において実行するエラー報知処理の制御内容を示すフローチャートである。前述したように、図15のSq1〜Sq6の処理を実行しているときにエラーが検出されたときには、そのときに実行している処理を中断して本処理を実行する。エラーは、図23および図24に示すメイン制御部41が一定時間ごとに実行するタイマ割込処理(メイン)のエラー検出処理(図24のSk26)によって検出される。
エラー報知処理では、まず、図23および図24に示すタイマ割込処理(メイン)のエラー検出処理(図24のSk26)においてエラーが検出され、エラー検出フラグがセットされたか否かを判定する(Sb1)。エラー検出フラグがセットされていない場合には処理を終了する。
エラー検出フラグがセットされている場合には、現在の設定値表示器24の表示状態をスタックに退避する(Sb2)。そして、エラー状態に制御されていることを示すエラー状態中表示およびレジスタに格納されているエラーコードを示すエラーコード表示(エラー種類表示)を設定値表示器24に表示する(Sb3)。具体的には、設定値表示器24で1桁目はエラー状態中表示である「E」を示し、2桁目はエラーコードを示す数字を示す表示(たとえば「E 1」)を行う。
次いで、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23によるエラー解除操作を受け付け開始するまでの時間をカウントする操作遅延カウンタにカウント値をセットする(Sb4)。操作遅延カウンタのカウント値として、たとえば3秒に相当する値をセットする。
次いで、エラーコードがRAM異常エラーであるか否かを判定し(Sb5)、RAM異常エラーを示すエラーコードである場合には、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sb5のステップにおいてRAM異常エラーを示すエラーコードではないと判定された場合には、Sb4でカウント値をセットした操作遅延カウンタのカウント値をCPU41aにクロックが入力されるごとに「1」ずつ減算する(Sb6)。そして、操作遅延カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する(Sb7)。カウント値が「0」になっていない場合にはカウント値の減算を繰り返す。
カウント値が「0」になった場合には、リセット/設定スイッチ38およびリセットスイッチ23によるエラー解除操作の受け付けが開始される。換言すると、リセット/設定スイッチ38およびリセットスイッチ23のoffからonの変化の検出待ちの状態となる。このように、Sb3で設定値表示器24によるエラー状態中表示およびエラーコード表示をした後に操作遅延カウンタのカウント値が「0」になるとエラー解除操作が受け付け開始されるので、設定値表示器24によるエラー状態中表示およびエラーコード表示のタイミングはエラー解除操作が受け付け開始されるタイミングよりも早い。
操作遅延カウンタのカウント値が「0」になった場合には、エラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドを生成し、コマンドバッファに格納し(Sb8)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファに格納する(Sb9)。
次いで、リセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出されたか否かを判定し(Sb10)、リセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23のoffからonの変化が検出されているか否かを判定し(Sb11)、リセットスイッチ23のoffからonの変化も検出されていなければ、Sb10のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23のoffからonの変化が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sb10のステップにおいてリセット/設定スイッチ38のoffからonの変化が検出された場合、またはSb11のステップにおいてリセットスイッチ23のoffからonの変化が検出された場合には、スイッチの検出状態がoffからonに変化した旨またはonからoffに変化した旨を示すエッジデータ(offからonに変化した場合には立ち上がりエッジと呼び、onからoffに変化した場合には立ち下がりエッジと呼ぶ)をクリアし(Sb12)、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Sb13)、設定値表示器24の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させ(Sb14)、エラー状態が解除された旨を示すエラーコマンドを生成し(Sb15)、コマンド格納処理を行ってコマンドバッファ内のエラーコマンドを格納し(Sb16)、エラー検出フラグをクリアして(Sb17)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、RAM異常以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除され、元の状態に復帰することはない。
なお、Sb10でのリセット/設定スイッチ38がoffからonに変化したか否かの判定は、タイマ割込処理(メイン)により所定回数連続してリセット/設定スイッチ38がoffからonに変化したことを検出されたか否かを判定することによって判定している。これにより、ノイズなどに起因してリセット/設定スイッチ38がoffからonに変化したものでなく、操作がされたことによりリセット/設定スイッチ38がoffからonに変化したことを検出している。検出回数のカウントは検出回数カウンタを用いて行われる。そして、Sb10での各操作が検出されたが検出回数が所定回数に達していないときに電断が発生したときは、電断復帰時に検出回数カウンタのカウント値を初期化する。これにより、意図しない操作が検出されてしまうことを防止している。なお、リセット/設定スイッチ38がoffからonに変化した時間が所定時間に達したことを検出することにより同様の効果を得ることも可能である。なお、Sb11でのリセットスイッチ23がoffからonに変化したか否かの判定も同様に行われている。
また、エラー状態中に電断して電断復帰したときには、Sb1の処理から再開されるので、電断復帰時にはSb3の処理によるエラー状態中表示およびエラーコード表示が再開される。そして、再度Sb6およびSb7の処理が行われてからエラー解除操作の受け付けが再開される。よって、エラー状態中に電断が発生し、電断復帰によりエラー状態に復帰したときには、設定値表示器24によるエラー状態中表示およびエラーコード表示が再開されるタイミングはエラー解除操作の受け付けが再開されるタイミングよりも早い。
なお、エラー状態中に電断が発生したときには、電断復帰時には電断により中断した処理から再開するように構成することも可能である。この場合には、エラー解除操作の前および後に停電復旧フラグがセットされているか否かを判定する処理を追加し、停電復旧フラグがセットされている場合には、操作遅延カウンタにカウント値の初期値を再セットして、Sb6の処理に戻るようにすればよい。この構成によっても本発明の効果を得ることができる。
[タイマ割込処理(メイン)]
図23および図24は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
図23および図24に示すように、タイマ割込処理(メイン)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sk1)。
次いで、停電判定処理を行う(Sk2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sk2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sk3)、電断フラグが設定されていなければ、Sk4に進み、電断フラグが設定されていた場合には、電断処理(メイン)に移行する。
Sk4のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行う。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk5)。この実施形態では、タイマ割込1とは、モータを制御してリールの開始制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、リール始動処理など、Sk9〜Sk11の処理が行われる。また、タイマ割込2とは、LED表示制御や、時間カウンタの更新、ドア開閉状態の監視、制御信号等の出力制御、コマンドおよび外部出力信号の更新を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、LEDダイナミック表示処理など、Sk12〜Sk17の処理が行われる。また、タイマ割込3とは、リールの原点通過を検出したり、スイッチ入力を監視したり、乱数値の読み出しを行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、原点通過時処理など、Sk20〜Sk22の処理が行われる。また、タイマ割込4とは、停止スイッチの入力を検出してリールの停止制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、停止スイッチ処理など、Sk23〜Sk25の処理が行われる。Sk5のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk6)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、Sk10のモータステップ処理において変更した位相信号データやSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk7)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk8)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sk9)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sk10)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk11)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk8のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk12)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk14)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求などを行うドア監視処理(Sk15)、コマンドバッファに設定された設定変更中コマンドや復帰コマンド、エラーコマンド等の各種コマンドをサブ制御部91に送信するコマンド送信処理(Sk16)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk17)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk6のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sk18)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理(Sk20)、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rなどのスイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理(Sk21)、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(Sk22)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk18のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk25)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
Sk26のステップでは、エラーの発生を検出するエラー検出処理を実行する(Sk26)。エラー検出処理では、複数種類のエラーのうちのいずれかが発生したときに、エラーが発生した旨および発生したエラーの種類を示すエラー検出フラグをRAM41cにセットする。なお、本実施形態では、エラーとして、RAM異常エラーの他に、投入メダル詰まりエラー、メダル切れエラー、払出しエラー、払出メダル詰りエラー、満タンエラー、リール回転エラー、異常入賞エラー、ドア開放エラーが設定されているが、エラーの種類は適宜変更可能である。
Sk27のステップでは、Sk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、割込前の処理に戻る(Sk27)。
[電断処理(メイン)]
図25は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sm1)。なお、前述したIレジスタおよびIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sm2)、全ての出力ポートを初期化する(Sm3)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sm4)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sm5)。
その後、電圧が低下してメイン制御部41のCPU41aが停止する待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
次に、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する各種制御内容を以下に説明する。
[タイマ割込処理(サブ)]
図26は、サブ制御部が一定間隔毎に実行するタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。図26を参照して、サブ制御部91(CPU91c)が内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)について説明する。
図26に示すように、タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。次いで、停電判定処理を行う(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sp2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では、起動処理(サブ)の判定で用いるバックアップフラグをバックアップデータの作成後にセットしたり、起動処理(サブ)の判定で用いるチェックサムをバックアップデータの排他的論理和を算出して計算するなどの処理を実行する。
電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する(Sp4)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
Sp5のステップでは、サブ制御部91は、設定変更状態中報知処理を実行する(Sp5)。設定変更状態中報知処理では、メイン制御部41からの設定開始を示す設定コマンド(図13のSr10参照)を受けて、液晶表示器51により設定変更状態中である旨を示す画像を表示する。そして、設定終了を示す設定コマンド(図14のSr25)を受けて、液晶表示器51による設定変更状態中である旨の表示を終了する。なお、液晶表示器51は演出の実行の際に演出画像の表示にも用いられる。
また、図13のSr8の処理までに電断が発生したときは、電断復帰後にSr8でYと判定されてSr6およびSr7の処理が行われ、Sr7でYと判定されて設定値選択操作の受け付けが再開されてから、Sr10およびSr11の処理で設定開始を示す設定コマンドが送信されることになる。そして、サブ制御部91は、設定開始を示す設定コマンドを受信したときには、受信から一定時間が経過した後に設定変更状態中である旨を示す画像を表示する。よって、電断復帰時に設定値選択操作の受け付けが再開されるタイミングは設定変更状態中である旨を示す画像の表示が行われるタイミングより早くなる。
Sp6のステップでは、サブ制御部91は、エラー状態中報知処理を実行する(Sp6)。エラー状態中報知処理では、メイン制御部41からのエラー状態中である旨を示すエラーコマンド(図22のSb8参照)を受けて、液晶表示器51によりエラー状態中である旨を示す画像を表示する。そして、エラー状態の解除を示すエラーコマンド(図22のSb15)を受けて、液晶表示器51によるエラー状態中である旨の表示を終了する。なお、液晶表示器51は演出の実行の際に演出画像の表示にも用いられる。
また、図22のSb8の処理までに電断が発生したときは、電断復帰後にSb6およびSb7の処理が行われ、Sb7でYと判定されてエラー解除操作の受け付けが再開されてから、Sb8およびSb9の処理でエラーコマンドが送信されることになる。そして、サブ制御部91は、エラーコマンドを受信したときには、受信から一定時間が経過した後にエラー状態中である旨を示す画像を表示する。よって、電断復帰時にエラー解除操作の受け付けが再開されるタイミングはエラー状態中である旨を示す画像の表示が行われるタイミングより早くなる。
図27は、設定確認処理における外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。設定確認処理では、設定値の表示が開始され、現時点での設定値が設定値表示器24に表示され、設定確認中フラグがRAM41cに設定され、設定確認中フラグが設定されていることに基づいて、外部出力基板1000より外部出力信号として設定中信号の出力がonの状態となる。また、設定確認開始コマンドが設定され、当該コマンドがサブ制御部91に対して送信される。これに対して、サブ制御部91では、設定確認開始コマンドを受信することで、メイン制御部41が設定確認状態である旨を示す画像および音声を液晶表示器51、スピーカ53、54より出力させる設定確認中報知が開始される。
この状態で、メイン制御部41では、設定キースイッチ37が操作されて、設定キースイッチ37のoffの状態が検出されたときに、設定値表示器24での設定値の表示が終了され、遅延期間タイマが設定される。そして、所定の遅延期間(本実施の形態では、2.24ms)が経過した後に、設定確認中フラグがRAM41cからクリアされることで、設定変状態信号の出力がoffの状態とされる。また、設定確認終了コマンドが設定され、当該コマンドがサブ制御部91に対して送信される。これに対して、サブ制御部91では、設定確認終了コマンドを受信することで、メイン制御部41での設定確認状態が終了されたと判定し、設定確認中報知を終了させる。
このように、本実施の形態では、メイン制御部41は、設定確認処理において設定確認状態を終了させる操作が行われたときに遅延期間を設定し、遅延期間の経過後に設定確認中フラグをクリアするので、遅延期間中において、外部出力信号の出力がonの状態で維持され、遅延期間の経過した後に、設定確認中フラグのクリアされた後に、外部出力信号の出力がoffの状態にされる。
本実施の形態のメイン制御部41は、遊技が行われていないときに、設定キースイッチ37がonの状態とされた場合に、設定値を確認可能に設定値表示器24に表示する設定確認処理を開始させ、設定キースイッチ37がoffの状態とされた場合に、設定確認処理を終了させる。
このような構成では、設定キースイッチ37がonの状態とされた後、すぐに設定キースイッチ37がoffの状態とされた場合には、不正に設定確認がされた場合など設定確認がされたことを外部で認識できず、不正がされた可能性を特定できない虞がある。
これに対して、本実施の形態のメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態とされた場合に、設定値を確認可能に表示する設定確認処理を開始させて、設定値表示器24での設定値の表示を開始させた後、設定キースイッチ37がoffの状態とされた場合に、設定値表示器24での設定値の表示を終了させた後に、エラー処理に復帰する構成であって、設定キースイッチ37がonの状態とされて、設定確認処理が行われていることをメイン制御部41が管理する設定値表示器24での設定値の表示を開始させるとともに、設定確認処理が行われていることをメイン制御部41の外部で認識可能に出力する外部出力制御(設定中信号を出力する制御、設定確認開始コマンドを送信する制御)を開始させ、設定キースイッチ37がoffの状態とされたときに、設定値表示器24での設定値の表示を終了させる一方で、遅延期間タイマを設定して、所定の遅延期間が経過した後に外部出力制御を終了させた後に、設定確認処理を終了させるので、設定値表示器24での設定値の表示は、設定確認処理の開始操作を契機に開始され、終了操作を契機に終了される一方で、設定確認処理が行われていることを外部で認識可能に出力する外部出力制御は、設定確認処理の開始操作を契機に開始され、終了操作がされた後も所定の遅延時間が経過するまで継続されるので、設定確認処理が実行されたことをメイン制御部41の外部で確実に認識させることができる。
また、本実施の形態のメイン制御部41は、設定確認処理を実行可能な構成であって、設定キースイッチ37がonの状態とされて、設定確認処理を開始したきに、設定確認中フラグを設定することで外部出力制御として外部出力信号である設定中信号の出力を開始させ、設定キースイッチ37がoffの状態とされた後、所定の遅延期間が経過した後に、設定確認中フラグを解除することで設定中信号の出力を終了させるので、スロットマシン1の外部に接続される外部機器で、設定中信号の出力に基づいて設定確認処理が実行されたことをメイン制御部41の外部で確実に認識させることができる。
特に、図28に示すように、設定キースイッチ37がonの状態とされて設定確認処理が開始された後、設定中信号の出力状態を制御する外部出力2処理が行われるタイマ割込処理が実行されるまでの期間において、設定確認中フラグがクリアされてしまうと、設定中信号がonに切り替わることなく設定確認処理が終了してしまうこととなるが、設定確認処理が開始された後、設定中信号の出力状態を制御する外部出力2処理が行われるタイマ割込処理が実行されるまでの期間よりも長い期間が所定の遅延期間として設定されることで、設定キースイッチ37がonの状態が検出されて設定確認処理が行われたにも関わらず、外部出力信号として設定中信号がonの状態に切り替えられず、外部機器で設定中信号が検出されなくなってしまうことを防止できる。
また、設定中信号が入力される外部機器においては、設定中信号がonの状態に切り替わったことを検出するのに一定の時間を要することとなるが、設定キースイッチ37がonの状態とされて設定確認処理が開始され、設定中信号がonの状態に切り替わった後、offの状態に切り替わるまでの期間として、外部機器において設定中信号がonの状態に切り替わったことを検出するのに十分な時間が確保されるように所定の遅延期間が設定されることで、設定キースイッチ37がonの状態が検出されて設定確認処理が行われて設定中信号がonの状態に切り替わったにも関わらず、外部機器で設定中信号が検出されなくなってしまうことを防止できる。
また、本実施の形態のメイン制御部41は、設定確認処理を実行可能な構成であって、設定キースイッチ37がonの状態とされて、設定確認処理を開始したきに、外部出力制御として設定確認処理が開始されたことを特定可能な設定確認開始コマンドをサブ制御部91に対して送信させ、設定キースイッチ37がoffの状態とされた後、所定の遅延期間が経過した後に、設定確認処理が終了されることを特定可能な設定確認終了コマンドをサブ制御部91に対して送信させた後、設定確認処理を終了させるのに対して、サブ制御部91は、設定確認開始コマンドを受信したときに、設定確認処理が行われていることを報知する設定確認中報知を開始して、設定確認終了コマンドを受信したときに、設定確認中報知を終了させるので、サブ制御部91側において、設定確認開始コマンドおよび設定確認終了コマンドに基づいて、メイン制御部41で設定確認処理が実行されたことを確実に認識させることができる。
特に、設定確認開始コマンドを送信した後、設定確認終了コマンドを送信するまで遅延させる所定の遅延期間として、サブ制御部91が設定確認コマンドを受信して設定確認中報知を開始した後、設定確認中報知を店員等が認識するのに十分な期間が設定されることで、設定キースイッチ37がonの状態が検出されて設定確認処理が行われたにも関わらず、設定確認中報知により設定確認処理が行われたことを認識できなくなってしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、メイン制御部41は、設定確認処理において設定キースイッチ37がoffの状態であると判定した場合に、遅延期間タイマを設定することで、所定の遅延期間の経過後に設定確認終了コマンドをサブ制御部91に対して送信し、これに対して、サブ制御部91は、設定確認終了コマンドを受信したときに、設定確認中報知を終了させる構成であるが、メイン制御部41は、設定確認処理において設定キースイッチ37がoffの状態であると判定したときに、設定確認終了コマンドをサブ制御部91に対して送信し、サブ制御部91は、設定確認終了コマンドを受信してから所定の遅延期間が経過した後に、設定確認中報知を終了させる構成としてもよいし、メイン制御部41は、設定確認処理において設定キースイッチ37がoffの状態であると判定したときに、遅延期間タイマを設定し、所定の遅延時間の経過後に、設定確認終了コマンドをサブ制御部91に対して送信し、サブ制御部91は、設定確認終了コマンドを受信してからさらに所定の遅延期間が経過した後に、設定確認中報知を終了させる構成としてもよい。このような構成では、メイン制御部41は、設定確認処理において、設定確認状態の終了させるための操作が行われた後、少なくとも所定の遅延期間が経過した後に、サブ制御部91が設定確認報知を終了させるように管理することができる。
また、本実施の形態では、メイン制御部41は、設定確認処理において、設定確認開始コマンドを送信した後に、所定の遅延期間が少なくとも4回分のタイマ割込処理の時間間隔に相当するように遅延期間タイマを設定し、当該遅延期間の経過後に、設定確認中フラグを解除し、設定確認終了コマンドを送信する構成であるが、メイン制御部41は、設定確認開始コマンドを送信した後から、設定確認中フラグの解除し、設定確認終了コマンドを送信するまでに、意図的に遅延させる処理を備える構成であれば、タイマ割込4回分未満の時間間隔を遅延期間として設定してもよいし、タイマ割込4回分以上の時間間隔を遅延期間として設定してもよく、このような構成において、上記のように所定の遅延期間として、設定中信号の出力状態を制御する外部出力2処理が行われるタイマ割込処理が実行されるまでの期間よりも長い期間、外部機器において設定中信号がonの状態に切り替わったことを検出するのに十分な時間が確保される期間、設定確認中報知を店員等が認識するのに十分な期間等が設定される構成であれば、設定確認処理が実行されたことをメイン制御部41の外部で確実に認識させることができる。
また、本実施の形態のメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態とされ、設定中信号の出力を開始させるとともに、設定確認開始コマンドを送信させた後、所定の遅延時間が経過した後に、設定中信号の出力を終了させるとともに、設定確認終了コマンドを送信させる構成であり、設定中信号の出力を終了させるまでの遅延期間と、設定確認終了コマンドを送信させる遅延期間とが、同じ時間間隔に設定されているが、設定中信号の出力を終了させるまでの遅延期間と、設定確認終了コマンドを送信させる遅延期間とが、異なる時間間隔とする構成してもよい。
また、本実施の形態では、メイン制御部41は、設定確認処理において、設定キースイッチ37がonの状態とされたときに、設定値を設定値表示器24に表示させ、設定キースイッチ37がoffの状態とされたときに、設定値表示器24の設定値の表示を停止させる構成であるが、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態とされたときに、設定値を設定値表示器24に表示させ、設定キースイッチ37がoffの状態とされたときに、遅延期間タイマを設定し、所定の遅延期間が経過したときに、設定値表示器24の設定値の表示を停止させる構成であってもよい。このような構成とすることで、設定キースイッチ37がoffの状態とされた後、所定の遅延期間が経過するまでの期間にわたり、設定値表示器24での設定値の表示を維持することで、設定値表示器24による設定値の表示を外部で確実に認識させることができる。
また、本実施の形態のメイン制御部41は、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R等の遊技の進行に係る各種スイッチ類の操作については、前回と今回のタイマ割込処理で取得された入力データが同じ状態であることを示す確定データ、すなわち複数のタイミングで取得された入力データに基づいて、操作されたことを検出する一方で、設定確認処理を開始する契機となる設定キースイッチ37の操作については、その時点における対応する入力ポートの状態、すなわち単一のタイミングで取得された設定キースイッチ37のon/offの状態に基づいて、操作されたことを検出するようになっており、設定キースイッチ37の操作を検出するのに要する時間は、遊技の進行に係る操作を検出するのに要する時間よりも相対的に短いため、極短時間であっても設定キースイッチ37がonの状態となった場合には、設定確認状態に移行して外部出力制御が実行されることとなるので、不正がなされた可能性があれば、高い割合で検出することが可能となり、一方で遊技の進行に係る操作を検出するのに要する時間が相対的に長いことで、静電気などのノイズによって誤って操作が検出されてしまうことなく、操作がされたか否かの判定精度を高めることができる。
なお、本実施の形態では、設定確認処理を開始させる際、および設定確認処理において設定確認処理を終了させる際に、その時点における対応する入力ポートの状態に基づいて設定キースイッチ37のon-offの状態を判定する構成であるが、設定確認処理を開始させる際または終了させる際に、設定キースイッチ37の確定データに基づいてon-offの状態を判定する構成であってもよい。この場合でも、設定キースイッチ37の確定データの取得に要する時間を、遊技を進行させるための他のスイッチ類よりも確定データの取得に要する時間よりも短く設定することで、極短時間であっても設定キースイッチ37がonの状態となった場合には、設定確認状態に移行して外部出力制御が実行されることとなり、不正がなされた可能性があれば、高い割合で検出することが可能となり、一方で遊技の進行に係る操作を検出するのに要する時間が相対的に長いことで、静電気などのノイズによって誤って操作が検出されてしまうことなく、操作がされたか否かの判定精度を高めることができる。
また、本実施の形態のメイン制御部41は、設定キースイッチ37が操作されることで設定確認処理を開始する構成であり、設定キースイッチ37は、前面扉1bを開放することで操作することが可能となっているので、設定確認処理へ移行させるために一手間を要することから、不正により設定確認処理が実行されることを防止できる。
なお、本実施の形態のメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態とされることで設定確認処理を行う構成であるが、設定キースイッチ37がonの状態とされた際に、ドア開放検出スイッチ25の出力に基づいて前面扉1bが開放されていることが特定される場合に、設定確認処理を行う構成としてもよく、このような構成とすることで、前面扉1bを開放せずに設定値確認処理が実行させることができないため、不正により設定確認処理が実行されることをより効果的に防止できる。
前述した実施の形態においては、図9および図11に示したように、管理者状態においてタイマ割込処理によって投入等エラーが検出されエラー検出フラグが設定されたときには、当該管理者状態から状態移行した後の遊技可能状態においてエラー処理が実行される。仮に、管理者状態においてエラー処理が実行されてしまった場合、設定値表示器24にエラーコードが表示されてしまい、管理者による設定確認や設定変更が行えなくなってしまう。また、管理者状態においてエラー処理が実行されてしまった場合、液晶表示器51の画面上においてエラー画像が表示されるとともに、スピーカ53,54からエラー報知音が出力されてしまい、管理者による設定確認や設定変更の邪魔になってしまう。そこで、本実施の形態においては、管理者状態において投入等エラーが検出されエラー検出フラグが設定されても、当該管理者状態中ではエラー処理を実行しないようにすることで、当該管理者状態における管理者の設定変更操作または設定確認操作が中断してしまうといった不都合を生じさせない。さらに、管理者状態から遊技可能状態に状態移行した後においては、エラー処理を実行することで、投入等エラーによる異常の発生を管理者に示唆することができる。また、遊技可能状態から管理者状態に状態移行したときに、流路切替ソレノイドがonからoffに切り替わることで、メダルが通過する通路が、メダルを貯留するためのホッパータンク34a側への取込通路からメダル払出口9側への返却通路へと切り替えられるため、遊技が進行不可能な管理者状態であるにもかかわらずメダルがスロットマシン1の内部に取り込まれてしまうことを防ぐことができる。
前述した実施の形態においては、図9〜10に示したように、さらに、管理者状態から遊技可能状態に状態移行した後においては、エラー処理が実行されているときに、流路切替ソレノイドがoff状態を維持することで、メダルが通過する通路が、メダル払出口9側への返却通路からメダルを貯留するためのホッパータンク34a側への取込通路へと切り替えられないため、投入等エラーによる異常が発生しているにもかかわらずメダルがスロットマシン1の内部に取り込まれてしまうことを防ぐことができる。
前述した実施の形態においては、図9〜10に示したように、さらに、遊技可能状態から管理者状態に状態移行したときに設定キースイッチ37がon状態になることで設定中信号が外部出力信号として外部出力されるため、適切なタイミングで外部出力信号(設定中信号)を外部出力することができる。
前述した実施の形態においては、図9〜10に示したように、さらに、管理者状態から遊技可能状態に状態移行した後においては、エラー処理が実行されているときには外部出力信号の外部出力が維持される(設定中信号は検出されなくなるが、投入エラー信号または払出エラー信号が新たに検出されるため、外部出力信号の出力は維持される)のに対して、エラー処理が実行されていないときには外部出力信号の外部出力が終了するため、エラー処理の実行有無に応じて適切に外部出力信号を外部出力することができる。
図29は、設定変更状態中に電断が発生し、電断復帰したときの各表示や各操作の状態を示すタイミングチャートである。また、図30は、エラー状態中に電断が発生し、電断復帰したときの各表示や各操作の状態を示すタイミングチャートである。
図29に示すように、設定変更状態に移行すると設定値の表示(図中「設定値表示」)が遊技補助表示器12によって表示され、設定変更状態中である旨の表示(図中「設定変更中表示」)が設定値表示器24によって表示される(図13のSr5参照)。そして、設定値選択操作および設定値確定操作の受け付け開始が遅延され(図13のSr6参照)、各表示が行われてから一定時間が経過したときに設定値選択操作および設定値確定操作の受け付けが開始される(図13のSr7でYと判定されたときにSr12およびSr17に進む部分)。また、各操作の受け付けが開始されてから一定時間が経過した後に液晶表示器51において設定変更状態中である旨の表示(図中「設定変更中報知」)が行われる(図13のSr10,Sr11、図26のSp5参照)。
設定変更状態中に電断が発生し、電断復帰した場合には、まず、設定値表示と設定変更中表示との表示が再開される(図13のSr5参照)。各表示が再開してから一定時間が経過したときに設定値選択操作および設定値確定操作の受け付けが再開される(図13のSr5の処理以降で電断復帰したときは、Sr5を行った後にSr8,Sr13,Sr18のいずれかでYと判定されたときにSr6の処理を行ってSr7でYと判定されたときにSr12およびSr17に進む部分)。また、各操作の受け付けが開始されてから一定時間が経過した後に液晶表示器51において設定変更中報知が再開される(図13のSr10,Sr11、図26のSp5参照)。
以上のように、電断復帰後に設定値表示および設定変更中表示が再開されるタイミングは設定値選択操作および設定値確定操作の受け付けが再開されるタイミングよりも早い。よって、各表示を確認せずに誤って設定値選択操作および設定値確定操作を行ってしまうことを抑止することができる。
図30に示すように、エラーが発生してエラーが検出されたときに(図22のSb1でYと判定されたとき)、エラー状態に移行するとエラーコードの表示(図中「エラーコード表示」)と、エラー状態中である旨の表示(図中「エラー状態中表示」)とが設定値表示器24によって表示される(図22のSb3参照)。そして、エラー解除操作の受け付けが遅延され(図22のSb6参照)、各表示が開始されてから一定時間が経過したときにエラー解除操作が受け付けられる(図22のSb7でYと判定されたときにSb10およびSb11に進む部分)。また、各操作の受け付けが開始されてから一定時間が経過した後に液晶表示器51において設定変更状態中である旨の表示(図中「設定変更状態中報知」)が行われる(図13のSb8,Sb9、図26のSp6参照)。
エラー状態中に電断が発生し、電断復帰した場合には、まず、エラーコード表示とエラー状態中表示との表示が再開される(図22のSb3参照)。各表示が再開されてから一定時間が経過したときにエラー解除操作の受け付けが再開される(図22のSb6の処理を行ってSb7でYと判定されたときにSb10およびSb11に進む部分)。また、各操作の受け付けが開始されてから一定時間が経過した後に液晶表示器51において設定変更状態中報知が行われる(図13のSb8,Sb9、図26のSp6参照)。
以上のように、電断復帰後にエラーコード表示およびエラー状態中表示が再開されるタイミングはエラー解除操作の受け付けが再開されるタイミングよりも早い。よって、各表示を確認せずに誤ってエラー解除操作を行ってしまうことを抑止することができる。
[第2実施形態に係るスロットマシン]
第2実施形態における設定確認状態(管理者状態)と外部出力信号との関係について、図31および図32に基づいて以下に説明する。なお、第1実施形態に係るスロットマシン1が備える基本構成は、第2実施形態に係るスロットマシン1においても備わっているものとする。
[設定確認状態と外部出力信号との関係]
図31は、第2実施形態における設定確認状態と外部出力信号との関係について説明するタイミングチャートである。なお、図31および図32の説明においては、投入エラー信号または払出エラー信号が検出されないものとする。
外部出力信号1は、上述のように、設定中信号、投入エラー信号、および払出エラー信号の論理和から成る信号である。しかし、第2実施形態においては、管理者状態、投入エラー信号、および払出エラー信号の論理和から成る信号で構成される。すなわち、第1実施形態においては、ドア開放検出スイッチ25の検出有無にかかわらず設定キースイッチ37がon状態であれば、外部出力信号1が出力されるのに対し、第2実施形態においては、ドア開放検出スイッチ25が検出されていない場合は、管理者状態はoff状態となるため外部出力信号1が出力されない。
以下、図31に基づいて説明する。遊技可能状態から設定確認状態に切り替えるためには、店員などの管理者が、電源が投入されているon状態で、まず前面扉1bを開く必要がある。時刻t1において、前面扉1bの開放により、ドア開放検出スイッチ25は、off状態からon状態に切り替わる。ドア開放検出スイッチ25がon状態に切り替わることで、外部出力信号2はoff状態からon状態へと切り替わる。
次に、前面扉1bが開かれた状態で、時刻t2において、管理者が設定キースイッチ37をon状態にする。これにより、同時に管理者状態もon状態となる。管理者状態がon状態に切り替わることで、外部出力信号1はoff状態からon状態に切り替わる。
次に、時刻t3において、管理者が、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えている。これにより、管理者状態はoff状態となる。このとき、外部出力信号1の出力条件を満たさなくなるが、2秒間は外部出力信号1はon状態を継続する。そして、2秒経過後である時刻t3’において外部出力信号1はoff状態に切り替わる。
最後に、時刻t4において、管理者が前面扉1bを閉じることで遊技の進行が可能となる。
図32は、第2実施形態における設定確認状態と外部出力信号との関係について説明するタイミングチャートである。図31においては、ドア開放検出スイッチ25がoff状態からon状態に切り替わった後に、設定キースイッチ37がoff状態からon状態に切り替わるケースについて説明した。図32においては、設定キースイッチ37がoff状態からon状態に切り替わった後に、ドア開放検出スイッチ25がoff状態からon状態に切り替わるケースについて説明する。
設定確認を行う場合には、図31のように、ドア開放をした後に設定キースイッチをonにする手順が通常である。図32のようなケースは、たとえば、ドア開放をしたが、なんらかの不具合によりドア開放検出スイッチ25がしばらく検出されず、設定キースイッチ37が先に検出してしまったようなケースが想定される。あるいは、設定キースイッチ37がon状態でドアを閉じて、再度ドアを開いたような場合には、設定キースイッチ37よりもドア開放検出スイッチ25の方があとでon状態となる。
時刻t1において、設定キースイッチ37をon状態になる。このとき、ドア開放検出スイッチ25はoff状態であるので、管理者状態はoff状態のままである。管理者状態がoff状態であるため、外部出力信号1はoff状態のままである。
次に、時刻t2において、ドア開放検出スイッチ25がoff状態からon状態に切り替わっている。これにより、外部出力信号2はoff状態からon状態へと切り替わる。また、ドア開放検出スイッチ25および設定キースイッチ37はともにon状態となるため、設定確認状態(管理者状態)もon状態となる。これにより、外部出力信号1はoff状態からon状態に切り替わる。
次に、時刻t3において、管理者が、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えている。これにより、管理者状態はoff状態となる。このとき、外部出力信号1の出力条件を満たさなくなるが、2秒間は外部出力信号1はon状態を継続する。そして、2秒経過後である時刻t3’において外部出力信号1はoff状態に切り替わる。
最後に、時刻t4において、管理者が前面扉1bを閉じることで遊技の進行が可能となる。このとき、ドア開放検出スイッチ25はon状態からoff状態に切り替わるとともに、外部出力信号2もon状態からoff状態に切り替わる。
[変形例]
次に、第1実施形態および第2実施形態の変形例について説明する。なお、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明は省略する。
[設定確認状態と外部出力信号との関係]
図33は、第1実施形態および第2実施形態の変形例として、設定確認状態と外部出力信号との関係について説明するタイミングチャートである。図7および図31においては、設定キースイッチ37がon状態からoff状態に切り替わった後に、ドア開放検出スイッチ25がon状態からoff状態に切り替わるケースについて説明した。図33においては、ドア開放検出スイッチ25がon状態からoff状態に切り替わった後に、設定キースイッチ37がon状態からoff状態に切り替わるケースについて説明する。
設定確認を終了する場合には、図7などに示したように、設定キースイッチをoffにした後にドアを閉じる手順が通常である。図33のようなケースは、たとえば、ドアを閉じていないにも関わらず、なんらかの不具合によりドア開放検出スイッチ25がoff状態を検出してしまい、設定キースイッチ37がoff状態になるよりも先にドア開放検出スイッチ25がoff状態を検出してしまったようなケースが想定される。
以下、図33に基づいて説明する。遊技可能状態から設定確認状態に切り替えるためには、店員などの管理者が、電源が投入されているon状態で、まず前面扉1bを開く必要がある。時刻t1において、前面扉1bの開放により、ドア開放検出スイッチ25は、off状態からon状態に切り替わる。ドア開放検出スイッチ25がon状態に切り替わることで、外部出力信号2はoff状態からon状態へと切り替わる。
次に、前面扉1bが開かれた状態で、時刻t2において、管理者が設定キースイッチ37をon状態にする。このとき、ドア開放検出スイッチ25および設定キースイッチ37はともにon状態となる。これにより、同時に管理者状態もon状態となる。
ここで、外部出力信号1が出力するためには、第1実施形態では設定キースイッチ37がon状態(設定中信号がon状態)であることが必要であり、第2実施形態では管理者状態がon状態であることが必要である。時刻t2においては、第1実施形態および第2実施形態のいずれにおいても出力条件を満たすため、外部出力信号1はoff状態からon状態に切り替わる。
次に、時刻t3において、設定キースイッチ37がon状態のままでドア開放検出スイッチ25はoff状態に切り替わっている。このため、外部出力信号2は、on状態からoff状態に切り替わっている。また、このとき、設定確認状態はon状態であり、ドア開放検出スイッチ25はoff状態となっている。管理者状態は、一度on状態に切り替わると、ドア開放検出スイッチ25の状態に関わらずその状態を維持する。このため、管理者状態はon状態のままである。また、同様に外部出力信号1も、一度on状態に切り替わると、ドア開放検出スイッチ25の状態に関わらずその状態を維持する。このため、外部出力信号1はon状態のままである。
また、設定キースイッチ37がon状態のままでドア開放検出スイッチ25がon状態からoff状態に切り替わっても、異常信号を別途出力ような構成にはなっておらず、外部出力信号1のみが外部出力される。
次に、時刻t4において、管理者が設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えている。これにより、管理者状態はon状態からoff状態に切り替わる。管理者状態がoff状態となることで外部出力信号1の出力条件を満たさなくなるが、2秒間は外部出力信号1はon状態を継続する。そして、2秒経過後である時刻t4’において外部出力信号1はoff状態に切り替わる。
[設定変更状態と外部出力信号との関係]
図34は、第1実施形態および第2実施形態の変形例として、設定変更状態と外部出力信号との関係について説明するタイミングチャートである。設定変更を行うのは、通常、ホールの閉店時間である。スロットマシン1の電源がoffになっている状態で、管理者は前面扉1bを開放する。そして、管理者は、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする。この作業により、設定変更状態に移行するとともに、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。
設定変更を行う場合は、設定確認を行う場合と異なり、電源がoffの状態でドア開放することになる。このため、スロットマシン1の電源をonにしたタイミング(時刻t1)でドア開放検出スイッチ25がon状態で検出される。また、同時に、設定キースイッチ37もon状態でスロットマシン1の電源をonにするため、スロットマシン1の電源をonにしたタイミングで設定キースイッチ37もon状態で検出される。
また、ドア開放検出スイッチ25がon状態に切り替わることで、外部出力信号2はoff状態からon状態へと切り替わる。これにより、同時に管理者状態もon状態となる。
ここで、外部出力信号1が出力するためには、第1実施形態では設定キースイッチ37がon状態(設定中信号がon状態)であることが必要であり、第2実施形態では管理者状態がon状態であることが必要である。時刻t1においては、第1実施形態および第2実施形態のいずれにおいても出力条件を満たすため、外部出力信号1はoff状態からon状態に切り替わる。
次に、時刻t2において、管理者が、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えている。これにより、管理者状態はoff状態となる。管理者状態がoff状態となることで外部出力信号1の出力条件を満たさなくなるが、2秒間は外部出力信号1はon状態を継続する。そして、2秒経過後である時刻t2’において外部出力信号1はoff状態に切り替わる。
最後に、時刻t3において、管理者が前面扉1bを閉じることで遊技の進行が可能となる。このとき、ドア開放検出スイッチ25はon状態からoff状態に切り替わるとともに、外部出力信号2もon状態からoff状態に切り替わる。
[外部出力について]
前述した第1および第2実施形態においては、外部出力するエラー信号として、投入エラー信号、および払出エラー信号を記載した。しかし、これに限らず、設定変更状態中と設定確認状態中とに発生しうるものであればどのようなエラー信号を外部出力してもよい。また、「外部出力信号1」を設定中信号、投入エラー信号、および払出エラー信号で構成し、「外部出力信号2」をドア開放信号で構成した。しかし、これに限らず、「外部出力信号1」を設定中信号、投入エラー信号、払出エラー信号、およびドア開放信号で構成し、外部出力信号として「外部出力信号1」のみを出力するものであってもよい。また、「外部出力信号1」および「外部出力信号2」の信号構成について、上記のような構成に限るものでなく、その他の信号を追加した構成であってもよく、構成している信号の一部を削除するものであってもよい。
前述した第1および第2実施形態においては、図7で示したように、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えたとき、2秒間は外部出力信号1はon状態を継続させるようにしている。しかし、外部出力信号1の出力継続時間は2秒に限らず、外部出力信号の受信側で当該外部出力信号1が受信可能である程度の期間であれば、出力継続時間はどのようなものであってもよい。
図35〜図37を参照しながら、上記第1および第2実施形態の変形例について説明する。なお、変形例に係るスロットマシンにおいても、タイマ割込処理は、設定確認状態中および設定変更状態中のいずれにおいても常に行われるため、設定確認状態中および設定変更状態中のいずれにおいてもエラーが発生したときには、当該エラーが検知されて、エラー検出フラグが設定される。その他、上記各実施形態と同様の部分については詳しい説明は省略する。
上記各実施形態においては、設定変更状態または設定確認状態の管理者状態において投入等エラーの異常が検知されたときには、管理者状態が設定変更状態および設定確認状態のいずれの管理状態であったかにかかわらず、管理者状態から遊技可能状態に移行してからエラー処理を実行し、メイン制御部41によりエラーコードが設定値表示器24に表示され、さらに、サブ制御部91側によりエラー処理中である旨が報知されるようにした。
変形例においては、管理者状態において投入等エラーの異常が検知されたときには、該管理者状態から遊技可能状態に移行したときに、管理者状態が設定変更状態あった場合にはエラー処理を実行しない。一方、管理者状態が設定確認状態あった場合にはエラー処理を実行し、メイン制御部41によりエラーコードが設定値表示器24に表示され、さらに、サブ制御部91側によりエラー処理中である旨が報知されるようにした。
[設定確認状態中にエラーが発生したとき]
図35は、設定確認状態でエラーが発生した際の処理の変形例を説明するタイミングチャートである。遊技可能状態から設定確認状態に切り替えるためには、店員などの管理者が、電源が投入されているon状態で、まず前面扉1bを開く必要がある。時刻t1において、前面扉1bの開放により、ドア開放検出スイッチ25は、off状態からon状態に切り替わる。次に、前面扉1bが開かれた状態で、時刻t2において、管理者が設定キースイッチ37をon状態にする。これにより、設定確認状態となり、設定確認処理が実行される。
遊技可能状態から設定確認状態に切り替わると、流路切替ソレノイド30はon状態からoff状態に切り替わる。これにより、流路切替板147は案内位置から非案内位置に切り替わるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダル払出口9から返却されるようになる。
また、設定確認状態に移行することで設定中信号が出力されるため、外部出力信号はoff状態からon状態に切り替わる。
次に、時刻t3において、タイマ割込処理によって投入等エラーが検出されたとする。このとき、エラー検出フラグが設定される。エラー検出フラグが設定されている場合、エラー処理が実行される。しかし、設定確認状態中(管理者状態中)はエラー処理はon状態にはならず、off状態のままである。
時刻t4において、管理者が、設定キースイッチ37をon状態からoff状態に切り替えると、設定確認状態が終了する。設定変更状態が終了した時刻t4の時点から、先に設定済みのエラー検出フラグに基づいたエラー処理が実行される。エラー処理が実行されることにより、既に説明したとおり、設定値表示器24および液晶表示器51の双方でエラー表示が行われる。
さらにこのとき、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態を維持する(off状態を維持する)。すなわち、流路切替板147は非案内位置のままであるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダル払出口9から返却される。
さらにこのとき、設定キースイッチ37がoffとなることで設定中信号はoffとなるが、未だ投入等エラーが解除されていなければ投入エラー信号または払出エラー信号がonを維持するため、外部出力信号はon状態のまま継続される。
次に、時刻t5において、リセットスイッチ23によるリセット操作によりエラーの解除条件が成立してエラー検出フラグが解除されると、メイン制御部41は、設定値表示器24のエラーコードの表示をクリアする。また、メイン制御部41は、エラー処理を終了する旨を示すエラー解除コマンドを設定し、エラー解除コマンドを受信したサブ制御部91側では、エラー処理中である旨を示す報知を終了させる。
最後に、時刻t6において、管理者が前面扉1bを閉じることで遊技の進行が可能となる。
一方、時刻t4において、投入等エラーの検出が検出されていない場合、エラー検出フラグは設定されていない。設定確認処理が終了し、管理者状態である設定確認状態から遊技可能状態に切り替わったときに、エラー検出フラグが設定されていないため、エラー処理は実行されない。このため、エラー処理を開始した旨を示すエラー開始コマンドは設定されず、エラーコードを設定値表示器24に表示させることもない。サブ制御部91においても、エラー開始コマンドを受信しないため、エラー処理中である旨を報知するエラー中報知は実行されない。
このとき、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態から励磁されていない状態に切り替わる(off状態からon状態へと切り替わる)。すなわち、流路切替板147は非案内位置から案内位置に切り替わるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダルを貯留するためのホッパータンク34a側へ排出されるようになる。
さらにこのとき、設定キースイッチ37がoffとなることで設定中信号はoffとなる。また、投入エラー信号または払出エラー信号もoffのままであるため、外部出力信号はon状態からoff状態へと切り替わる。
[設定変更状態中にエラー発生したとき]
図36は、設定変更状態でエラーが発生した際の処理の変形例1を説明するタイミングチャートである。設定変更を行うのは、通常ホールが閉店している時間である。スロットマシン1の電源がoffになっている状態で、前面扉1b開放する。そして、設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする。この作業により、設定変更状態に移行するとともに、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。設定変更を行う場合は、設定確認を行う場合と異なり、電源がoffの状態でドア開放することになる。このため、スロットマシン1の電源をonにしたタイミングでドア開放検出スイッチ25がon状態で検出される。また、同時に、設定キースイッチ37もon状態でスロットマシン1の電源をonにするため、スロットマシン1の電源をonにしたタイミングで設定キースイッチ37もon状態で検出される。すなわち、スロットマシン1の電源をonにした時刻t1において、ドア開放検出スイッチ25および設定キースイッチ37はon状態で検出される。
電源をonにしたタイミングでは、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態である(off状態)。流路切替板147非案内位置であるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダル払出口9から返却されるようになる。
また、設定変更状態に移行することで設定中信号が出力されるため、外部出力信号はon状態で出力される。
次に、時刻t2において、タイマ割込処理によって投入等エラーが検出されたとする。このとき、エラー検出フラグが設定される。エラー検出フラグが設定されている場合、エラー処理が実行される。しかし、設定変更状態中(管理者状態中)は、エラー処理はon状態にはならず、off状態のままである。
管理者による設定変更が終了したとき、設定キースイッチ37をoff状態にする。これにより、時刻t3において、設定キースイッチ37はoff状態からon状態に切り替わっている。
投入等エラーが検出されている場合、エラー検出フラグは設定されたままである。設定変更処理が終了し、管理者状態である設定変更状態から遊技可能状態に切り替わったときに、エラー検出フラグが設定されている(投入等エラーを検出し続けている)とエラー処理が実行される。しかし、図36に示す変形例においては、設定変更状態から遊技可能状態に切り替わるときにエラー検出フラグの設定が削除される。これにより、管理者状態から遊技可能状態に移行したときには、エラー処理が実行されない。
なお、本実施の形態では、エラー処理が実行される前にエラー検出フラグの設定を削除する処理を行うようにしたが、これに限らず、投入等エラーが検出されても、そもそもエラー検出フラグを設定されないようにしてもよい。このように、設定変更状態中においてエラー検出フラグが設定されなければ、設定変更状態から遊技可能状態に移行してもエラー処理が実行されない。
設定キースイッチ37がoffとなると、設定中信号はoffとなる。また、投入エラー信号または払出エラー信号もoffのままであるため、外部出力信号はon状態からoff状態へと切り替わる。
最後に、時刻t4において、管理者が前面扉1bを閉じることで遊技の進行が可能となる。
[設定変更状態中にエラー発生したとき]
図37は、設定変更状態でエラーが発生した際の処理の変形例2を説明するタイミングチャートである。図36では、スロットマシン1の電源をonにしたタイミングでは、流路切替ソレノイド30は励磁されていない状態(off状態)とした。しかし、これに限らず、スロットマシン1の電源をonにしたタイミングで、流路切替ソレノイド30を励磁されていない状態から励磁されている状態に一瞬切り替えてもよい(off状態からon状態に短時間のみ切り替える)。スロットマシン1の電源をonにしてすぐに流路切替ソレノイド30をon状態に切り替えておくことで、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダルを貯留するためのホッパータンク34a側へ排出される。これにより、速やかに遊技の進行が可能となる。
スロットマシン1の電源をonにした時刻t1において、流路切替ソレノイド30を励磁されていない状態から励磁されている状態に切り替える処理を行う(off状態からon状態に切り替える)。これにより、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダルを貯留するためのホッパータンク34a側へ排出される。そして、次に、時刻t1において、ドア開放検出スイッチ25および設定キースイッチ37はon状態で検出される。さらに、管理者状態である設定変更状態に切り替わることで、流路切替ソレノイド30は励磁されている状態から励磁されていない状態に切り替わる(on状態からoff状態に切り替わる)。これにより、流路切替板147は案内位置から非案内位置に切り替わるため、メダル投入口4から投入されたメダルは、メダル払出口9から返却されるようになる。結果として、流路切替ソレノイド30は、off状態からon状態に一瞬切り替わった直後に再度off状態となる。
また、設定変更状態に移行することで設定中信号が出力されるため、外部出力信号はon状態で出力される。時刻t2〜t5までの処理に関しては、図36に示す時刻t2〜t5までの処理と同様であるので、説明を省略する。
前述した実施の形態においては、図36および図37に示したように、設定変更状態において投入等エラーが検出され異常が発生したときには当該設定変更状態の終了後にエラー処理が実行されないため、店員等の管理者による作業がエラー処理によって煩わしくなってしまうといった不都合が生じない。また、図35に示したように、設定確認状態において投入等エラーが検出され異常が発生したときには当該設定確認状態の終了後にエラー処理が実行されるため、設定確認状態後においてエラー処理が実行されないことによって不正などを防止することができないといった不都合が生じない。これにより、異常の発生に伴う不都合が生じることがない。
前述した実施の形態においては、図36および図37に示すように、設定変更状態においてエラー検出フラグを設定しても、設定キースイッチがoffに切り替わって設定変更状態から遊技可能状態に切り替わったときにはエラー検出フラグの設定が削除される(エラー検出フラグがoffに切り替わる)。これにより、設定変更状態においては、設定確認状態と同様にスロットマシン1で発生した異常を検知するため、状態にかかわらず異常を検知する処理を共通化することができ、記憶容量を余分に使用する必要がない。
また、前述した実施の形態においては、投入等エラーが検出されても、そもそもエラー検出フラグを設定されないようにしてもよい。これにより、設定変更状態においては異常が検知されないため、設定変更状態における処理を簡素化することができる。さらに、設定変更状態においては、タイマ割込が実行されないことで、投入等エラーが検出されないものであってもよい。あるいは、設定変更状態においては、タイマ割込が実行されても、投入等エラーは検出されないものであってもよい。
前述した実施の形態においては、図35に示したように、管理者状態において投入等エラーが検出され異常が検知されたときには、当該管理者状態から状態移行した後の遊技可能状態においてエラー処理が実行される。このため、管理者状態において投入等エラーが検出され異常が発生したときでも、当該管理者状態における管理者の設定変更操作または設定確認操作が中断してしまうといった不都合が生じず、さらに、管理者状態から遊技可能状態に状態移行した後において投入等エラーによる異常の発生を管理者に示唆することができる。また、遊技可能状態から管理者状態に状態移行したときに、流路切替ソレノイドがonからoffに切り替わることで、メダルが通過する通路が、メダルを貯留するためのホッパータンク34a側への取込通路からメダル払出口9側への返却通路へと切り替えられるため、遊技が進行不可能な管理者状態であるにもかかわらずメダルがスロットマシン1の内部に取り込まれてしまうことを防ぐことができる。
前述した実施の形態においては、図35に示したように、さらに、管理者状態から遊技可能状態に状態移行した後においては、エラー処理が実行されているときに、流路切替ソレノイドがoff状態を維持することで、メダルが通過する通路が、メダル払出口9側への返却通路からメダルを貯留するためのホッパータンク34a側への取込通路へと切り替えられないため、投入等エラーによる異常が発生しているにもかかわらずメダルがスロットマシン1の内部に取り込まれてしまうことを防ぐことができる。
前述した実施の形態においては、図35に示したように、さらに、遊技可能状態から管理者状態に状態移行したときに設定キースイッチ37がon状態になることで設定中信号が外部出力信号として外部出力されるため、適切なタイミングで外部出力信号(設定中信号)を外部出力することができる。
前述した実施の形態においては、図35に示したように、さらに、管理者状態から遊技可能状態に状態移行した後においては、エラー処理が実行されているときには外部出力信号の外部出力が維持される(設定中信号は検出されなくなるが、投入エラー信号または払出エラー信号が新たに検出されるため、外部出力信号の出力は維持される)のに対して、エラー処理が実行されていないときには外部出力信号の外部出力が終了するため、エラー処理の実行有無に応じて適切に外部出力信号を外部出力することができる。
[パチンコ遊技機について]
次に、図38を用いて、本発明をパチンコ遊技機に適用した場合の例を説明する。以下、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
図38は、パチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機は、遊技盤2に設けられた遊技領域に遊技媒体であるパチンコ玉を打込むことで遊技が行われる。パチンコ遊技機においては、遊技領域に設けられた始動領域(普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口)をパチンコ玉が通過することにより、抽出された乱数に基づいて、大当りを発生させるか否か、大当りを発生させるときには当該大当り終了後において大当りとなる確率が通常時よりも向上する確変状態や時短状態に制御するか否かなどについて決定される。さらに、パチンコ遊技機においては、画像表示装置5で所定の演出が実行される。たとえば、大当りに制御すると決定されたときには、キャラクタの演出画像が画像表示装置5に表示される。なお、スロットマシン1において管理者状態へ移行するには、前面扉1bを開放して設定キースイッチ37を操作する必要があるが、これと同様に、パチンコ遊技機においても、スロットマシン1の設定キースイッチ37に相当するようなものが、複数の扉(枠)を開放することで操作可能な位置(枠の背面位置)に備えられている。そして、複数の扉を開放し、設定変更キースイッチを操作することでパチンコ遊技機においても設定変更が可能となる。
以上のようなパチンコ遊技機に本発明を適用する場合には、たとえば、パチンコ遊技機で設定値を選択および設定可能な場合に、電断復帰後は設定値の表示を復帰させた後に設定値選択操作や設定値確定操作を有効にすることが可能である。また、電断復帰後はエラーコード表示およびエラー状態中表示を復帰させた後にエラー解除操作を有効にすることが可能である。
また、パチンコ遊技機における設定変更状態としては、演出の設定内容(音、色、キャラクタ、役物の動作など)を変更する状態、大当り抽選の当選確率を変更する状態、あるいは大当りとなる確率が通常時よりも向上する確変状態や時短状態(時短、確変)の当選確率を変更する状態について適用できる。適用例について以下説明する。
たとえば、管理者が演出の設定内容(音、色、キャラクタ、役物の動作など)を変更または確認する状態、または大当り抽選(時短、確変)の当選確率を変更または確認する状態に移行したときに、設定スイッチがon状態になることで設定中信号が外部出力信号として外部出力されるようなものであってもよい。
また、たとえば、管理者が演出の設定内容(音、色、キャラクタ、役物の動作など)を変更または確認する状態、または大当り抽選(時短、確変)の当選確率を変更または確認する状態から通常の遊技状態に移行した後においては、エラー処理が実行されているときには外部出力信号の外部出力が維持されるのに対して、エラー処理が実行されていないときには外部出力信号の外部出力が終了するようなものであってもよい。
また、たとえば、演出の設定内容(音、色、キャラクタ、役物の動作など)を変更する状態、または大当り抽選(時短、確変)の当選確率を変更する状態において異常が発生したときに当該変更状態の終了後にエラー処理が実行されず、演出の設定内容(音、色、キャラクタ、役物の動作など)を確認する状態、または大当り抽選(時短、確変)の当選確率を確認する状態においてエラーが検出され異常が発生したときには当該確認状態の終了後にエラー処理が実行されるようにしてもよい。
[遊技補助表示器に関する変形例]
次に、メイン制御部41がゲームの進行状況等に応じて遊技補助表示器12の点灯態様を切り替えるタイミング、メイン制御部41が行う遊技補助表示器12の出力バッファの設定に関する制御、遊技補助表示器12の出力バッファの変形例について説明する。以下、図39〜図41を用いて説明するが、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明は省略する。また、以下、説明する変形例の各制御を上記実施形態に適用すると上記実施形態の効果に加え、以下に説明する変形例の効果を奏することが可能である。
図39(a)に示すように、メイン制御部41は、ゲームを開始させるために1以上の賭数が設定されるときに、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12の全てのセグメントを消灯させて非表示に制御する。そして、規定数の賭数が設定された状態でスタート操作が行われることで、ゲームに関するリール2L、2C、2Rの回転制御を開始させる。この際、RAM41cの所定領域を参照して標準押し順のナビ番号「0」が設定されており、ナビ報知を行わない場合には、遊技補助表示器12の全てのセグメントを消灯させた状態で維持する。そして、第3停止の操作が行われた後、全てリール2L、2C、2Rが停止されたときに、いずれかの小役の入賞が発生している場合には、入賞により払い出されるメダルの枚数を払出枚数表示データとして遊技補助表示器12の出力バッファに設定し、遊技補助表示器12に払い出されるメダルの枚数を表示させる。そして、次のゲームを開始させるために1以上の賭数が設定されることで、遊技補助表示器12の出力バッファを再び初期化して、遊技補助表示器12を非表示に制御する。これにより、ナビ報知を行わないゲームにおいては、1以上の賭数が設定されるときから、入賞によりメダルの払い出しが開始されるときまでの期間にわたり、遊技補助表示器12が非表示に制御され、全てのリール2L、2C、2Rが停止されてメダルの払い出しが開始されたときから、1以上の賭数が設定されるか、または待機条件(一定時間操作がないこと、精算操作がされること)が成立して待機状態に移行するまでの期間にわたり、遊技補助表示器12に払出枚数表示としてメダルの枚数を表示させるように制御されることとなる。尚、第3停止の操作が行われて、全てリール2L、2C、2Rが停止されたときに、再遊技役が入賞している場合およびいずれの入賞も発生していない場合には、遊技補助表示器12の出力バッファに払出枚数表示データを設定しないことで、遊技補助表示器12の点灯態様を非表示で維持して、一のゲームを開始させるために1以上の賭数が設定されるときから、次のゲームを開始させるために賭数が設定されるときまでの期間にわたり、すなわち一のゲーム中の全ての期間にわたって、遊技補助表示器12の点灯態様を非表示に制御する。
一方で、図39(b)に示すように、メイン制御部41は、ナビ報知を行う場合には、規定数の賭数が設定された状態でスタート操作が行われた後に、ゲームに関するリール2L、2C、2Rの回転制御を開始させるときに、RAM41cの所定領域を参照して、押し順コマンド送信処理によりナビ番号「1」〜「6」のいずれかが送信用ナビ番号として設定されている場合、または特別役のナビ報知の実施条件が成立しており、ナビ番号「7」および「8」のいずれかが送信用ナビ番号として設定されている場合には、該当するナビ番号を表示させるナビ報知表示データを遊技補助表示器12の出力バッファに設定して、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させる。その後、第3停止のストップスイッチの操作が行われ、当該ストップスイッチが離されたときに、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12の点灯態様を非表示に制御し、その後、所定の待機期間にわたり待機する。そして、所定の待機期間が経過した後に、いずれかの小役の入賞が発生しているか否かを判定し、小役の入賞が発生している場合には、入賞により払い出されるメダルの枚数を払出枚数表示データとして遊技補助表示器12の出力バッファに設定し、遊技補助表示器12に払い出されるメダルの枚数を表示させる。これにより、ナビ報知を行うゲームにおいては、ゲームの開始に伴ってリールの回転が開始されたときから、第3停止操作のストップスイッチが離されたときまでの期間にわたり、遊技補助表示器12にナビ報知としてナビ番号が継続して表示されるように制御される。そして、出力バッファが初期化されることで、遊技補助表示器12の点灯態様が一旦非表示に制御された後、全てのリール2L、2C、2Rが停止されてメダルの払い出しが開始されたときから、1以上の賭数が設定されるときまでの期間にわたり、遊技補助表示器12に払出枚数表示としてメダルの枚数が表示させるように制御される。
また、図39(b)に示すように、メイン制御部41は、ゲームのスタート操作が行われた際には、上述の押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、押し順コマンドに基づきナビ番号を特定し、当該ナビ番号に基づいてナビ報知が行われることが特定される場合には、当該ナビ番号に基づいて特定される有利操作態様を示唆するナビ演出を実行する。ナビ演出では、たとえば、ナビ番号に基づく停止順を示す数字を、液晶表示器51の表示領域51a上のストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する位置に表示させたり、ナビ番号に基づく停止操作のタイミングを示唆する画像(たとえば、「赤7」の画像等)を、液晶表示器51の表示領域51aに表示させることで、有利操作態様を示唆する。
従来のスロットマシンは、遊技の進行に関する制御を行うメイン制御部と、演出に関する制御を行うサブ制御部とを備え、メイン制御部は、遊技者に払い出されるメダル枚数や、遊技に関するエラーの発生時にその内容を示すエラーコードを表示させることが可能な遊技補助表示器を備え、また、内部抽選結果を特定可能なコマンドをサブ制御部に対して送信することが可能であり、サブ制御部は、当該コマンドに基づいて特定される内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利な操作態様を、サブ制御部が備える液晶表示器等に表示させて報知する構成であった。
このような構成では、サブ制御部や液晶表示器に不具合が生じることで有利な操作態様が特定できず、遊技者に不利益が生じる虞があるため、本実施例では、メイン制御部41側で有利な操作態様を表示させる制御を行うとともに、遊技者に払い出されるメダル数が表示される遊技補助表示器12を利用して有利な操作態様を表示させるようになっているが、遊技者に払い出されるメダル数と遊技者にとって有利な操作態様とを、メイン制御部41が備える遊技補助表示器12に表示させる構成とすると、一の表示器において遊技者に払い出されるメダル数と、遊技者にとって有利な操作態様と、がいずれも表示されることとなるため、その際の表示が切り替わったときに表示内容を誤認させてしまう虞がある。
これに対して、本実施例のメイン制御部41は、所定内容として遊技者に払い出されるメダルの払出枚数や、遊技に関するエラーの発生時にその内容を示すエラーコードを表示させることが可能な遊技補助表示器12を備え、遊技補助表示器12に、所定内容とは異なる表示内容として遊技者にとって有利なストップスイッチの有利操作態様(停止順および停止タイミング)を識別可能なナビ番号を表示させることが可能であり、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容としてメダルの払出枚数を表示させる場合に、遊技補助表示器12の表示内容を一旦初期化して非表示の状態としてから所定内容を表示させるので、メイン制御部41側が直接制御する表示器にナビ番号を表示させる場合に、新たな表示手段を設けることなく、所定内容としてメダルの払出枚数等を表示させる遊技補助表示器12を利用してナビ番号を表示させることにより、所定内容もナビ番号も表示することができるとともに、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容を表示させる場合に、遊技補助表示器12の表示内容を一旦初期化して非表示としてから所定内容を表示させるので、遊技補助表示器12に表示された表示内容がナビ番号であるか、所定内容であるか、が誤認されてしまうことを防止できる。
次に、メイン制御部41が行う遊技補助表示器12の出力バッファの設定に関する制御について、図40に基づいて説明する。
本実施例のメイン制御部41は、上述のように、遊技補助表示器12の出力バッファに払出枚数表示データを設定することで、第1の表示内容として小役の入賞により付与されるメダルの払出枚数を表示させることが可能であり、当該出力バッファにナビ報知表示データを設定することで、第2の表示内容として遊技者にとって有利な停止操作態様を示唆するナビ番号を表示させることが可能であり、さらに、当該出力バッファにエラー表示データを設定することで、特別表示内容としてエラー発生時にその内容を示すエラーコードを表示させることが可能である。
図40(a)に示すように、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに払出枚数表示データが設定されており、第1の表示内容として払出枚数を表示させている期間中にエラーを検出した場合には、その後、遊技補助表示器12の表示内容を特別表示内容に切り替える所定の表示切替条件としてエラー表示条件が成立したときに、エラー状態に制御するとともに、出力バッファのデータをRAM41cの所定領域に退避させる退避処理を行って、出力バッファに設定されている払出枚数表示データをRAM41cの所定領域に退避させる。そして、出力バッファを一旦初期化することで、遊技補助表示器12の表示内容を非表示に制御した後、特別表示内容を表示させるためのデータとしてエラー表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12に特別表示内容としてエラーコードを表示させるように制御しつつ、エラー状態に制御して待機する。
そして、リセットスイッチ23が所定の操作手順で操作さることで、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、RAM41cに退避されているデータを出力バッファに復帰させる復帰処理を行って、第1の表示内容としての払出枚数を表示させるための払出枚数表示データをRAM41cの所定領域から出力バッファに復帰させることで、遊技補助表示器12に第1の表示内容として払出枚数を表示させる。
このように、本実施例のメイン制御部41は、エラーを検出した後、エラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファにエラー表示データを設定するので、エラーを検出したときからエラー表示条件が成立するまでの期間において、遊技補助表示器12の表示内容が変更されることを制限して、当該期間の経過したときに、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させることができるようになっている。
また、本実施例のメイン制御部41は、ゲームが開始され少なくとも1つのリールを回転制御しているときに、エラーを検出した場合には、全てのリールの停止操作が行われて、全てのリールが停止することで、当該ゲームが終了したときに、当該エラーを報知する構成であるが、ゲームが開始されリールを回転制御している場合に、エラーを検出した場合には、エラーを検出したときに当該エラーを報知する構成としても良く、このような構成では、メイン制御部41は、遊技補助表示器12によりナビ報知としてナビ番号を表示させているときに、エラーを検出したことにより、遊技補助表示器12にエラーの内容を示すエラーコードを表示させる場合がある。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに、払出枚数表示データとして、小役の入賞に伴い払い出されるメダルの総枚数(本実施例では、8枚)を表示させるデータを設定することで、第1の表示内容として遊技補助表示器12に払い出されるメダルの総枚数を表示させている期間中にエラーを検出した場合には、その後、エラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の表示内容を特別表示内容として検出されたエラーの内容を示すエラーコードを表示させるように切り替える構成(図40参照)であるが、メイン制御部41は、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示させる際に、払出枚数表示データの初期データを設定した後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新して、遊技補助表示器12の表示を更新するように制御する構成としても良く、このような構成において、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新しつつ、小役の入賞に伴い所定枚数のメダルを払い出す制御を行っている途中で、たとえば、ホッパーユニット34内のメダルが不足して払出エラー(E1)が検出されて、エラー表示条件が成立するような場合には、払出センサ34cにより最後に検出されたメダルの枚数(たとえば、4枚目等)を表示させるための払出枚数表示データを退避領域に退避させることとなる。その後、出力バッファを一旦初期化することで、遊技補助表示器12の表示内容を非表示に制御し、払出エラーを示すエラー表示データを出力バッファに設定して、エラーコードを表示させる。そして、復帰条件が成立したときには、払出枚数表示データとして、払出センサ34cにより最後に検出されたメダルの枚数(たとえば、4枚目等)を表示させるための払出枚数表示データを、遊技補助表示器12の出力バッファに復帰させることで、遊技補助表示器12での払出枚数の表示を、エラーが検出されたときの表示内容に復帰させることができる。
図40(b)に示すように、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データが設定されており、第2の表示内容としてナビ番号を表示させている期間中にエラーを検出した場合には、その後、エラー表示条件が成立したときに、エラー状態に制御するとともに、上述の第1の表示内容を特別表示内容に切り替える際と共通の退避処理を行うことで、出力バッファに設定されているナビ報知表示データをRAM41cの所定領域に退避させることができる。
そして、遊技補助表示器12の出力バッファにエラー表示データを設定して、特別表示内容としてエラーコードを表示させつつ、エラー状態で待機して、復帰条件が成立したときには、上述のRAM41cに退避されている第1の表示内容のデータを出力バッファに復帰させる際と共通の復帰処理を行うことで、RAM41cのナビ報知表示データを出力バッファに復帰させて、遊技補助表示器12にエラー検出前と同様のナビ番号を表示させることができる。
このように、本実施例のメイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに、払出枚数表示データが設定されている場合にも、ナビ報知表示データが設定されている場合にも、共通の退避処理を行うことで、払出枚数表示データ、ナビ報知表示データをRAM41cの所定領域に退避させることができるようになっている。
また、メイン制御部41は、RAM41cの所定領域に退避されている払出枚数表示データを遊技補助表示器12の出力バッファに復帰させる場合にも、RAM41cの所定領域に退避されているナビ報知表示データを当該出力バッファに復帰させる場合にも、共通の復帰処理を行うことで、RAM41cの所定領域に退避されている払出枚数表示データ、ナビ報知表示データを出力バッファに復帰させることができるようになっている。
本実施例のように、一の表示器において遊技者に払い出されるメダル数と、遊技者にとって有利な有利操作態様と、がいずれも表示される構成では、払い出されるメダル数を表示させるための表示処理と、有利操作態様を表示させるための表示処理とが互いに干渉して、遊技補助表示器に意図しない表示が行われる虞がある。
これに対して、本実施例のメイン制御部41が備える遊技補助表示器12は、出力バッファに所定のデータが設定されることで、当該所定のデータに基づく表示内容を表示させることが可能な構成であり、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに所定のデータとして払出枚数表示データを設定することで、第1の表示内容として小役の入賞により付与されるメダルの払出枚数を表示させることが可能であり、当該出力バッファにナビ報知表示データを設定することで、第2の表示内容として遊技者にとって有利な停止操作態様を示唆するナビ番号を表示させることが可能であり、さらに、当該出力バッファにエラー表示データを設定することで、特別表示内容としてエラー発生時にその内容を示すエラーコードを表示させることが可能な構成であって、遊技補助表示器12に、第1の表示内容としてメダルの払出枚数を表示させている状態で、特別表示内容を表示させる条件としてエラー表示条件が成立したときには、退避処理を実行して、出力バッファに設定されている払出枚数表示データをRAM41cの所定領域に退避させた後、特別表示内容としてエラーコードを表示させるためのエラー表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させ、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、復帰処理を実行して、RAM41cに退避させていた払出枚数表示データを出力バッファに復帰させることで、遊技補助表示器12に再び第1の表示内容としてメダルの払出枚数を表示させることが可能であり、遊技補助表示器12に、第2の表示内容として遊技者にとって有利な停止操作態様を示唆するナビ番号を表示させている状態で、エラー表示条件が成立する場合に、上述の退避処理を実行することで、出力バッファに設定されているナビ報知表示データをRAM41cの所定領域に退避させた後、特別表示内容としてエラーコードを表示させるためのエラー表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させ、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、上述の復帰処理を実行することで、RAM41cの所定領域に退避させたナビ報知表示データを出力バッファに復帰させることで、遊技補助表示器12に再び第2の表示内容としてナビ番号を表示させることが可能な構成であり、第1の表示内容または第2の表示内容の表示中に特別表示内容の表示に切り替える条件が成立したときに、出力バッファに設定されている第1の表示内容させるためのデータまたは第2の表内容させるためのデータを退避し、特別表示内容を出力バッファに設定することで特別表示内容を表示させ、復帰条件が成立したときに退避した第1の表示内容を表示させるためのデータまたは第2の表示内容を表示させるためのデータを、出力バッファに復帰させて、第1の表示内容または第2の表示内容を再び表示させるので、異なる種類の情報をそれぞれ正しく表示させることができる。
また、共通の退避処理を実行することで、出力バッファに設定されている払出枚数表示データをRAM41cの所定領域に退避させること、出力バッファに設定されているナビ報知表示データをRAM41cの所定領域に退避させることが可能であるので、これらの表示内容を退避する退避処理の容量を軽減することができる。
尚、本実施例のメイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに所定のデータを設定することで、遊技補助表示器12に所定の表示内容を表示させることが可能であり、表示内容を切り替える際には、出力バッファに設定されているデータをRAM41cに退避させて、新たなデータを設定することで、遊技補助表示器12の表示内容を新たなデータに基づく表示内容に切り替えることが可能な構成であるが、第1の出力バッファと第2の出力バッファとを切り替え可能に設けて、遊技補助表示器12の出力バッファとして第1の出力バッファが設定されているときには、第1の出力バッファに設定されているデータに基づく表示内容が遊技補助表示器12に表示される一方で、遊技補助表示器12の出力バッファとして第2の出力バッファが設定されているときには、第2の出力バッファに設定されているデータに基づく表示内容が遊技補助表示器12に表示される構成として、出力バッファを第1の出力バッファと第2の出力バッファとで切り替えることで、遊技補助表示器12の表示内容を切り替え可能な構成としても良い。
具体的には、図41に示すように、遊技補助表示器12の出力バッファとして第1の出力バッファと第2の出力バッファとが設けられている構成において、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファとして設定されている第1の出力バッファに払出枚数表示データを設定することで、遊技補助表示器12に払出枚数を表示させている場合に、エラーを検出したときには、発生しているエラーの内容を示すエラーコードを含むエラー表示データを第2の出力バッファに設定する一方で、第1の出力バッファに設定されている払出枚数表示データをそのまま保持させる。その後、エラー表示条件が成立したときに、エラー状態に制御するとともに、遊技補助表示器12の出力バッファを第1の出力バッファから第2の出力バッファに切り替えることで、遊技補助表示器12に第2の出力バッファに設定されているエラー表示データに基づいてエラーコードを表示させるように制御しつつ、エラー状態に制御して待機する。
そして、リセットスイッチ23が所定の操作手順で操作さることで、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第2の出力バッファから第1の出力バッファに切り替えることで、遊技補助表示器12に第1の出力バッファに保持されている払出枚数表示データに基づいて払出枚数を表示させる。また、復帰条件が成立したときに遊技補助表示器12の出力バッファを切り替える際には、エラー状態が解除されたことに基づいて、第2の出力バッファを初期化する。
また、図示しないが、遊技補助表示器12の出力バッファを第1の出力バッファとして、当該第1の出力バッファにナビ報知表示データを設定することで、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させているときに、エラーを検出し、発生しているエラーの内容を示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させる場合には、エラーを検出したときに、第2の出力バッファにエラー表示データを設定し、その後、エラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第2の出力バッファに切り替えることで、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させることができ、その後、復帰条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第1の出力バッファに切り替えることで、遊技補助表示器12の表示内容をナビ番号に復帰させることができる。
このような構成とすることで、本実施例の構成と同様に、第1の表示内容として小役の入賞により付与されるメダルの払出枚数、第2の表示内容として遊技者にとって有利な停止操作態様を示唆するナビ番号、特別表示内容としてエラー発生時にその内容を示すエラーコードを、共通の遊技補助表示器12に表示させることが可能である。
また、メイン制御部41は、エラーを検出したときに、発生しているエラーの内容示すエラーコードを含むエラー表示データを第2の出力バッファに設定し、エラー状態が解除されて復帰条件が成立するときに、第2の出力バッファを初期化してエラー表示データを消去するので、エラーを検出したときから復帰条件が成立するまでの期間、すなわちエラーが発生している期間にわたり、第2の出力バッファにエラー表示データが保持されるので、当該第2の出力バッファに設定されているデータを利用して所定の判定処理、たとえば、エラーの発生状況の判定等を行うことができるようになっている。
また、メイン制御部41は、エラーを検出したときにエラー表示データを第2の出力バッファに設定する一方で、第1の出力バッファに設定されているデータをそのまま保持させるので、当該第1の出力バッファに設定されているデータを利用して所定の判定処理、たとえば、ナビ報知中であるか、払い出し中であるか等の制御状況の判定等を行うことができるようになっている。
また、メイン制御部41は、エラー表示データを第2の出力バッファに設定した後、エラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第2の出力バッファに切り替えるので、出力バッファを第2の出力バッファに切り替えた後に遅延なく、遊技補助表示器12に第2の出力バッファに設定されているデータに基づく表示内容を表示させることができるようになっている。
また、このような構成においても、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示させる際に、払出枚数表示データの初期データを設定した後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新して、遊技補助表示器12の表示を更新するように制御する構成としても良く、このような構成においても、払出枚数表示データが更新されている途中でエラーが発生し、エラー表示条件が成立した場合に、第2の出力バッファに基づいて遊技補助表示器12においてエラーコードを表示させている期間においては、更新の途中である払出枚数表示データが第1の出力バッファに保持されるので、復帰条件が成立したときに、第1の出力バッファに基づいて遊技補助表示器12の表示を行わせることで、遊技補助表示器12での払出枚数の表示を、エラーが検出されたときの表示内容に復帰させることができる。
このように、メイン制御部41が、遊技補助表示器12と、遊技補助表示器12に所定の表示内容を表示させるためのデータを設定するための出力バッファとして第1の出力バッファおよび第2の出力バッファを備える構成において、メイン制御部41は、通常表示内容として遊技者にとって有利な有利操作態様を示すナビ番号および特別表示内容として発生しているエラーの内容を示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させることが可能な構成であり、遊技補助表示器12の出力バッファとして第1の出力バッファを設定し、当該第1の出力バッファにナビ報知表示データを設定することで、通常表示内容としてナビ番号を表示させることが可能であり、通常表示内容を表示させている状態で、特別表示内容を表示させる切り替え条件としてエラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第1の出力バッファから第2の出力バッファに切り替えることにより、第2の出力バッファに設定されているデータに基づいて、遊技補助表示器12に特別表示内容を表示させ、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第2の出力バッファから第1の出力バッファに切り替えることにより、再び、遊技補助表示器12に第1の表示内容としてナビ番号を表示させる構成とすることでも、本実施例の構成と同様に、遊技補助表示器12において異なる種類の情報をそれぞれ正しく表示させることができる。
[電断からの復帰について]
メイン制御部41のRAM41cは、スロットマシン1への電力供給が停止された場合であっても、バックアップ電源により電力が供給されることで記憶内容を保持することが可能であり、スロットマシン1への電力供給が停止されて、電断検出回路48の出力に基づいて電断が検出される場合には、RAM41cに設定されているメイン制御部41での制御状態を、電断から復帰する際に復帰させることができるように電断処理を行って、その後、スロットマシン1への電力供給が開始されたときには、電断が検出されたときの制御状態で制御を開始することができるようになっている。以下、図42を用いてこのような制御について説明する。なお、上記実施形態と同様の部分については詳しい説明は省略する。
図42に示すように、メイン制御部41は、ゲームの進行に伴い少なくとも1つ以上のリールを回転制御しており、かつ遊技補助表示器12にナビ報知を行っている場合に、電断が検出されたときには、電断に関連する制御を行って、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12の点灯態様を非表示に制御するとともに、回転制御を行っているリールのリールモータの励磁パターン、励磁制御のステップ数やナビ番号等を含む制御状態をスロットマシン1への電力供給が再開された際に、電断が検出されたときの内容で復帰させることができるように電断処理を行う。
その後、スロットマシン1への電力供給が再開されることで、メイン制御部41での制御状態を電断前の制御状態に復帰させる際には、電断が検出されたときにRAM41cに記憶されていた制御状態に基づいて電断前の制御状態に復帰させるが、制御状態のうち全てのストップスイッチによる停止操作の受け付け状態については、無効に変更して設定する。これにより、メイン制御部41は、全てのストップスイッチによる停止操作の受け付けが無効化されている状態で復帰することになる。
また、メイン制御部41は、制御状態を電断前の状態に復帰させる際に、ナビ番号、各リールのリールモータの励磁パターンおよびステップ数については、電断が検出されたときにRAM41cに記憶されていたままの内容で復帰させる。そして、復帰した際には、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示す復帰コマンド、およびナビ番号を特定可能な押し順コマンドを含むメイン制御部41側での制御状態を特定可能な各種コマンドをサブ制御部91に対して送信する。その後は、上述のゲーム開始時と共通の制御を実行して、RAM41cに設定されている制御状態に基づいてゲームを進行させるための制御を行うことで、RAM41cに設定されているナビ番号に基づいてナビ報知表示データを遊技補助表示器12の出力バッファに設定して、遊技補助表示器12におけるナビ番号の表示を再開させるように制御した後、RAM41cに設定されているリールモータの励磁パターンすなわち定速パターンに基づいて、電断前に回転制御していたリールのリールモータを電断が検出された時の励磁パターンのステップ数から励磁して、該当するリールを再び所定の定速回転で回転させるように制御し、当該リールが所定の定速回転となった場合に、該当するリールのストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効化する制御を行う。
この際、該当するリールを再び所定の定速回転で回転させる制御においては、電断が検出された時点で設定されている励磁パターンとして定速パターンに基づいて、該当するリールモータの回転制御を開始させることとなり、このような場合には、該当するリールの状態(回転状態または停止状態)によって、該当するリールが正常に回転される場合もあれば、正常に回転されない場合もあり、正常に回転されない場合には、該当するリールについて正常に回転さるために再始動制御が行われることとなる。
そして、正常に回転される場合および正常に回転されない場合であって再始動制御により正常に回転されるようになった場合に、当該リールが所定の定速回転となったときに、該当するリールのストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効化する。その後、受け付けが有効化されたストップスイッチが操作されるまで待機し、ストップスイッチの操作が行われるときに、該当するリールを停止させる制御を行う。
これに対して、サブ制御部91は、電断から復帰した後、復帰コマンドを受信した後、押し順コマンドを受信することで、押し順コマンドにより特定されるナビ番号に基づいて、メイン制御部41側においてナビ報知が行われることが特定さえる場合には、ナビ番号に基づく遊技者にとって有利な有利操作態様を特定可能なナビ演出を再開させる。その後、ゲームの進行に応じて受信される各種コマンドに基づいて演出の制御を行うこととなる。これにより、メイン制御部41では、電断から復帰し、押し順コマンド等を送信した後、リールの回転制御を再開して、該当するリールが定速回転となることで、ストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効化するのに対して、サブ制御部91では、電断からの復帰後、押し順コマンドを受信したときに、ナビ演出を再開させるので、サブ制御部91は、メイン制御部41側において停止操作が有効化されるときには、既にナビ演出を行っている状態とすることとができるようになっている。
このように、本実施例のメイン制御部41は、電断が検出されたときには、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12を非表示に制御するので、電断が検出されたときから、スロットマシン1への電力供給が完全に停止するまでの期間において、遊技補助表示器12にナビ報知によるナビ番号が表示されることがないようになっている。また、電断が検出されたときには、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化し、スロットマシン1への電力供給が再開されて、メイン制御部41が復帰したときに、出力バッファにナビ報知表示データを再設定するように制御するので、電力供給が再開されたときからメイン制御部41が復帰するときまでの期間にわたり、遊技補助表示器12にナビ報知によるナビ番号が表示されることがないようになっている。
また、メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が再開されて、メイン制御部41が復帰したときに、遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データを再設定し、その後、電断が検出された時に回転制御を行っていたリールを再び所定の定速回転で回転させる制御を行って、該当するリールが定速回転となった場合に、当該リールのストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効化するように制御するので、スロットマシン1への電力供給が再開された際には、遊技補助表示器12にナビ報知によるナビ番号の表示を開始させた後に、ストップスイッチによる停止操作の受け付けが有効化されるようになっており、ナビ番号の表示が既に行われている状態で、停止操作の受け付けが有効化されるようになっている。
また、メイン制御部41は、リールの回転制御を行っているときに電断が検出され、その後、電断から復帰したときには、ゲーム開始時と共通の処理を実行して、復帰時に設定された制御状態に基づいてゲームの進行を制御するようになっている。
このように、本実施例のスロットマシン1は、遊技の制御を行うメイン制御部41と、演出の制御を行うサブ制御部91と、を備え、メイン制御部41は、メイン制御部41側が制御する遊技補助表示器12にて、遊技者にとって有利な操作態様を報知するナビ報知を行うことが可能な構成である。
このような構成では、遊技補助表示器12にてナビ報知を行っている状態で、電断が発生した場合に、電断復帰後もナビ報知が行われることとなるが、電断復帰後に、ナビ報知が復帰する前に停止操作を有効化する構成とすると、報知される有利な操作態様とは異なる操作態様にて停止操作がされてしまう虞がある。
これに対して、本実施例のメイン制御部41は、メイン制御部41側が制御する遊技補助表示器12にて、遊技者にとって有利な操作態様を報知するナビ報知を行うことが可能な構成であり、ゲームの開始に伴いリールの回転制御を開始した後、所定の有効化条件が成立した状態でストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作を受け付ける一方で、所定の有効化条件が成立した状態かつナビ報知を行っている状態で、スロットマシン1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときには、電力供給が再開されてから所定の有効化条件が成立するまでの期間において、ストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作を受け付けず、遊技補助表示器12にてナビ報知を再開し、所定の有効化条件が成立した後に、ストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作を受け付けるので、所定の有効化条件が成立した状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給が再開されてから有効化条件が成立するまでの期間においてストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作が受け付けられないこととなり、電力供給が再開した後、正常回転であるかが不明な状況においてリール2L、2C、2Rが停止されてしまうことを防止できる。また、所定の有効化条件が成立した状態、かつナビ報知を行っている状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、所定の有効化条件が成立するよりも早いタイミングでナビ報知が再開されることとなるので、ナビ報知が行われることで遊技者が有利操作態様が報知されることを知らずに、誤って有利操作態様以外の操作態様にてストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してしまうことを防止できる。
また、本実施例のメイン制御部41は、メイン制御部41が制御する遊技補助表示器12に、所定内容として、小役の入賞に伴い払い出されるメダルの払出枚数と、発生しているエラーの内容を示すエラーコードとを表示させることが可能であり、また、遊技補助表示器12に、所定内容とは異なる表示内容として、遊技者にとって有利な有利操作態様を識別可能なナビ番号を表示させることが可能であるので、メイン制御部41側が直接制御する遊技補助表示器12でナビ番号を表示させる場合に、所定内容を表示させる表示手段を利用してナビ番号を表示させることにより新たな表示手段を設けることなく、所定内容もナビ番号も表示することができる。
また、本実施例のメイン制御部41は、所定の有効化条件が成立した状態、かつナビ報知を行っている状態で、スロットマシン1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されて、メイン制御部41が電断前の状態に復帰したときに、ナビ報知を再開した後、スロットマシン1への電力供給が停止された際に回転制御を行っていたリールについて、リールの回転制御を再開する構成であり、電力供給が再開された後には、リールの停止状態に関わらず、電力供給が停止されたときと共通の表示態様にて遊技補助表示器12にナビ番号を表示させて、有利操作態様を報知するので、ナビ報知により有利操作態様を報知させる制御の再開に係る制御を簡素化することができる。
[上記実施形態の効果]
これまでの説明を踏まえて、スロットマシン1の構成から奏される効果について説明する。図7および図8に示すように、設定キースイッチ37をon状態にし前面扉1bが開放されているときに遊技可能状態から設定確認状態に移行する一方で、設定キースイッチ37をon状態にしても前面扉1bが開放されていなければ遊技可能状態から設定確認状態に移行しないものにおいて、前面扉1bが開放されているか否かにかかわらず、設定キースイッチ37をon状態にする操作がされているときに外部出力信号1が外部出力される。このように、設定キースイッチ37をon状態にする操作がされていることと外部出力信号1の外部出力とが連係するため、設定キースイッチ37をon状態にする操作がされていることについて外部から確認することができる。
また、図7および図31に示すように、前面扉1bの開放が検知されているときに外部出力信号2を外部出力することが可能であり、前面扉1bの開放検知に対応する外部出力信号2と、管理者状態への状態移行に対応する外部出力信号1とは、異なる端子を介して外部出力されるため、前面扉1bが開放されているか否かと、管理者状態へと状態移行しているか否かとを、信号が外部出力されている端子に応じて確認することができる。
また、図7および図31に示すように、設定キースイッチ37をoff状態に切り替える操作をしてからも2秒間は外部出力信号1の外部出力が維持されるため、設定キースイッチ37の切り替えが短時間で行われた場合であっても確実に外部出力信号1を外部出力することができる。
また、図33に示すように、一旦管理者状態へと状態移行した場合、当該管理者状態において前面扉1bが開放したか否かにかかわらず管理者状態が維持されるとともに、外部出力信号1の外部出力も維持されるため、管理者状態であることについて外部から確認することができる。
また、図33に示すように、一旦管理者状態へと状態移行した場合、当該管理者状態において前面扉1bが開放したか否かにかかわらず管理者状態が維持されるとともに、設定中信号に基づく外部出力信号1のみが外部出力されるため、前面扉1bが開放されたか否かに応じて異なる種類の信号を設ける必要がないため記憶容量の増大を抑えることができる。
また、図31および図32に示すように、設定キースイッチ37をon状態にする操作がされかつ前面扉1bが開放されているときに遊技可能状態から管理者状態へと状態移行する一方で、設定キースイッチ37をon状態にする操作がされても前面扉1bが開放されていなければ遊技可能状態から管理者状態へと状態移行しないものにおいて、設定キースイッチ37をon状態にする操作がされても前面扉1bが開放されていないことで管理者状態へと状態移行しないときには外部出力信号1が外部出力されない一方で、設定キースイッチ37をon状態にする操作がされかつ前面扉1bが開放されていることで管理者状態へと状態移行するときには外部出力信号1が外部出力される。このように、管理者状態へと状態移行されていることと外部出力信号1の外部出力とが連係するため、管理者状態へと状態移行されていることについて外部から確認することができる。
上記実施形態では、電断復帰後に設定値の選択に関する表示が再開するタイミングは設定値の選択に関する操作の受け付けが再開するタイミングよりも早い。(本例では、図13のSr5の処理以降で電断復帰したときは、Sr5を行った後にSr8,Sr13,Sr18のいずれかでYと判定されたときにSr6の処理を行ってSr7でYと判定されたときにSr12およびSr17に進む部分)。
よって、誤って設定値の選択に関する操作を行ってしまうことを抑止することができる。
上記実施形態では、設定変更状態に制御されたときに、設定値の選択に関する表示が開始した後に設定値の選択に関する操作が受け付けを開始する(本例では、図13のSr5の処理を行った後にSr6の処理を行ってSr7でYと判定されたときにSr12およびSr17に進む部分)。
よって、誤って設定値の選択に関する操作を行ってしまうことを抑止することができる。
上記実施形態では、電断復帰後に設定値表示および設定変更状態中表示が再開するタイミングは設定値の選択に関する操作の受け付けが再開するタイミングよりも早い。(本例では、図13のSr5の処理以降で電断復帰したときは、Sr5を行った後にSr8,Sr13,Sr18のいずれかでYと判定されたときにSr6の処理を行ってSr7でYと判定されたときにSr12およびSr17に進む部分)。
よって、誤って設定値の選択に関する操作を行ってしまうことを抑止することができる。
上記実施形態では、電断復帰後に設定値表示および設定変更状態中表示が再開するタイミングは設定値の選択に関する操作の受け付けが再開するタイミングよりも早い。(本例では、図13のSr5の処理以降で電断復帰したときは、Sr5を行った後にSr8,Sr13,Sr18のいずれかでYと判定されたときにSr6の処理を行ってSr7でYと判定されたときにSr12およびSr17に進む部分)。
よって、誤って設定値選択操作および設定値確定操作を行ってしまうことを抑止することができる。
上記実施形態では、電断復帰後に設定値選択操作の受け付けが再開するタイミングは、演出に用いる液晶表示器51において設定変更状態中報知が再開するタイミングよりも早い(図13のSr10,Sr11、図26のSp5参照)。
よって、最低限の表示が復帰したときに設定値選択操作を有効にすることができる。
上記実施形態では、タイマ割込処理(メイン)により所定回数連続して設定値選択操作および設定値確定操作を検出したときにこれらの操作が行われたことを検出し、各操作が検出されたが検出回数が所定回数に達していないときに電断が発生したときは、電断復帰時にこれらの操作の状況を初期化する(図13のSr12やSr17の判定中に電断したときに、電断復帰時にSr12やSr17の判定で用いる検出回数カウンタを初期化する部分)。
よって、意図しない操作を防止することができる。
上記実施形態では、電断復帰後にエラー状態に関する表示が再開するタイミングはエラー解除操作の受け付けが再開するタイミングよりも早い(本例では、図22のSb5の処理を行った後にSb6の処理を行ってSb7でYと判定されたときにSb10およびSb11に進む部分)。
よって、誤ってエラー解除操作を行ってしまうことを抑止することができる。
上記実施形態では、エラー状態に制御されたときに、エラー状態に関する表示が開始した後にエラー解除操作の受け付けが開始する(本例では、図22のSb5の処理を行った後にSb6の処理を行ってSb7でYと判定されたときにSb10およびSb11に進む部分)。
よって、誤ってエラー解除操作を行ってしまうことを抑止することができる。
上記実施形態では、電断復帰後にエラーコード表示およびエラー状態中表示が再開するタイミングはエラー解除操作の受け付けが再開するタイミングよりも早い(本例では、図22のSb5の処理を行った後にSb6の処理を行ってSb7でYと判定されたときにSb10およびSb11に進む部分)。
よって、誤って設定値選択操作および設定値確定操作を行ってしまうことを抑止することができる。
上記実施形態では、電断復帰後にエラー解除操作の受け付けが再開するタイミングは、演出に用いる液晶表示器51においてエラー状態中報知が再開するタイミングよりも早い(本例では、図22のSb8,Sb9、図26のSp6参照)。
よって、最低限の表示が復帰したときに設定値選択操作を有効にすることができる。
上記実施形態では、タイマ割込処理(メイン)により所定回数連続してエラー解除操作を検出したときにエラー解除操作が行われたことを検出し、エラー解除操作が検出されたが検出回数が所定回数に達していないときに電断が発生したときは、電断復帰時にこれらの操作の状況を初期化する(本例では、図13のSb10やSb11の判定中に電断したときに、電断復帰時にSb10やSb11の判定で用いるカウンタを初期化する部分)。
よって、意図しない操作を防止することができる。
[上記実施形態のその他の変形例について]
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
[エラー処理について]
本実施の形態においては、管理者状態において投入等エラーが検出され異常が検知されたときには、管理者状態中においてはメイン制御部41によるエラー報知およびサブ制御部91によるエラー報知のいずれも実行されず、当該管理者状態から遊技可能状態に移行した後においてメイン制御部41によるエラー報知およびサブ制御部91によるエラー報知(エラー処理)が行われるものであった。しかし、これに限らない。
管理者状態において実行されても、管理者による設定確認や設定変更の操作の邪魔にならず、管理者による設定確認や設定変更が中断してしまうといった不都合が生じないエラー処理であれば、管理者状態において実行されてもよい。たとえば、本実施の形態においては、設定値が設定値表示器24に表示される一方で、エラーコードも設定値表示器24に表示されるものであったが、設定値とエラーコードとが互いに異なる表示器で表示されるものであれば、管理者状態においてもエラーコードを表示してもよい。また、本実施の形態においては、管理者による設定確認や設定変更の邪魔になってしまうという理由で、液晶表示器51やスピーカ53,54によるエラー報知についても管理者状態において実行されなかったが、直接的には管理者による設定確認や設定変更の操作が中断しないため、管理者状態においても液晶表示器51やスピーカ53,54によるエラー報知を実行してもよい。
上述したように、管理者による設定確認や設定変更が中断しないものであれば、たとえば、管理者状態において投入等エラーが検出され異常が検知されたときには、管理者状態中においてメイン制御部41によるエラー報知のみを行って、サブ制御部91によるエラー報知を行わないものであってもよい。そして、当該管理者状態から遊技可能状態に移行した後において、メイン制御部41によるエラー報知およびサブ制御部91によるエラー報知が行われてもよい。あるいは、当該管理者状態から遊技可能状態に移行した後において、メイン制御部41によるエラー報知およびサブ制御部91によるエラー報知のいずれかが行われてもよい。
たとえば、管理者状態において投入等エラーが検出され異常が検知されたときには、管理者状態中においてサブ制御部91によるエラー報知のみを行って、メイン制御部41によるエラー報知を行わないものであってもよい。そして、当該管理者状態から遊技可能状態に移行した後において、メイン制御部41によるエラー報知およびサブ制御部91によるエラー報知が行われてもよい。あるいは、当該管理者状態から遊技可能状態に移行した後において、メイン制御部41によるエラー報知およびサブ制御部91によるエラー報知のいずれかが行われてもよい。
[エラーの解除について]
本実施の形態においては、リセットスイッチ23を操作することでエラー状態が解除されたが、設定変更操作(たとえば、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作、スタートスイッチ7の操作による設定値の確定操作)でエラー状態が解除されてもよいし、設定変更状態を終了する際に設定キースイッチ37をoffすることでエラー状態が解除されてもよい。
[設定操作手段について]
上記実施形態では、設定操作手段の操作として設定値選択操作と設定値確定操作とを例に挙げ、これらの操作の受け付けを再開するタイミングよりも特定の表示を再開するタイミングを早くしたが、いずれか一方の操作の受け付けを再開するタイミングよりも特定の表示を再開するタイミングを早くし、他方の操作は特定の表示よりも遅いタイミングで受付を再開してもよい。
[電断復帰後の設定変更状態について]
上記実施形態では、電断復帰後に設定キースイッチ38がoffの状態の場合でも設定変更状態に復帰する例を挙げたが、設定キースイッチ38がoffの状態で電断した場合に電断復帰後に設定キースイッチ38をonの状態にしないと設定変更状態に復帰しないように構成してもよい。この場合には、設定キースイッチ38の操作を有効にする旨の表示を行った後に設定キースイッチ38の操作を有効にすることにより、誤った操作が行われることを抑止することができる。
[特定の表示について]
上記実施形態では、特定の表示として設定値表示を設定値表示器24で行うとともに、設定変更状態中表示を遊技補助表示器12で行ったが、設定値表示および設定変更状態中表示を1つの表示器で行ってもよい。また、特定の表示として設定値表示のみを行ってもよい。
[エラー状態に関する表示について]
上記実施形態では、エラー状態に関する表示としてエラーコード表示およびエラー状態中表示を設定値表示器24で行ったが、エラーコード表示およびエラー状態中表示をそれぞれ別個の表示器で行ってもよい。また、エラー状態に関する表示としてエラーコード表示のみを行ってもよい。
[遊技機について]
パチンコ遊技機で用いられている遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、上記各実施形態や変形例を実現してもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させた場合に、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、本発明を実現することが可能である。
また、ゲームソフト(スロットマシンゲーム、パチンコ遊技機ゲーム)を起動する家庭用ゲーム機や他のコンピュータ装置、インストールされた携帯アプリ(スロットマシンアプリ、パチンコ遊技機アプリ)を起動する携帯端末を本発明の遊技機として構成することも可能である。
なお、上記実施形態に示すスロットマシン1やパチンコ遊技機1などの遊技機は、以下の発明を含むものである。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機1)において、エラーとして予め定められた所定の事象が発生したときに、遊技の進行を停止させるエラー状態に制御するエラー状態制御手段(たとえば、図24のSk26の処理を行う部分)と、前記エラー状態を解除して遊技の進行を再開させるために操作されるエラー解除操作手段(たとえば、リセットスイッチ23、リセット/設定スイッチ38)と、前記エラー解除操作手段が操作されたときに、前記エラー状態を解除して、該エラー状態の発生前の状態から遊技の進行を再開させるエラー解除手段(たとえば、図22のSb17の処理を行う部分)と、前記エラー状態において、前記エラー状態に関する表示を行うエラー状態関連表示手段(たとえば、設定値表示器24)と、電力供給が停止してもバックアップデータを所定期間保持可能なバックアップ記憶手段(たとえば、RAM41c)と、電力供給が開始したときに前記バックアップ記憶手段により保持されているバックアップデータにもとづいて電力供給停止前の状態に復帰させる復帰手段(たとえば、図12の処理を行う部分)とを備え、前記復帰手段は、前記エラー状態のときに電力供給が停止し、かつ電力供給が開始したときに前記バックアップデータ(たとえば、エラー検出フラグ)にもとづいて前記エラー状態に復帰させる場合には、前記エラー解除操作手段の操作の受け付けを再開させるタイミングよりも早いタイミングに前記エラー状態関連表示手段による表示を再開させる(たとえば、図22のSb5の処理を行った後にSb6の処理を行ってSb7でYと判定されたときにSb10およびSb11に進む部分)。この構成によれば、誤った操作が行われることを抑止できる。
エラー状態制御手段は、エラー状態関連表示手段による表示が開始された後にエラー解除操作手段の操作を受け付け開始するようにエラー状態の制御を行う(本例では、図22のSb5の処理を行った後にSb6の処理を行ってSb7でYと判定されたときにSb10およびSb11に進む部分)。この構成によれば、誤った操作が行われることを抑止できる。
エラー状態関連表示手段は、エラー状態に関する表示としてエラー状態に制御されていることを示すエラー状態中表示を行うエラー状態中表示手段(たとえば、設定値表示器24)と、前記エラー状態に関する表示として発生しているエラーの種類を示すエラー種類表示を行うエラー種類表示手段(たとえば、設定値表示器24)とを含み、復帰手段は、エラー状態のときに電力供給が停止し、かつ電力供給が開始したときにバックアップデータにもとづいて前記エラー状態に復帰させる場合には、エラー解除操作手段の操作の受け付けを再開させるタイミングよりも早いタイミングに前記エラー状態中表示および前記エラー種類表示を再開させる(たとえば、図22のSb5の処理を行った後にSb6の処理を行ってSb7でYと判定されたときにSb10およびSb11に進む部分)。この構成によれば、誤った操作が行われることを抑止できる。
演出の実行に用いられる演出実行手段(たとえば、液晶表示器51)を備え、前記演出実行手段は、エラー状態に制御されていることを示すエラー状態中報知も実行し、復帰手段は、エラー状態のときに電力供給が停止し、かつ電力供給が開始したときにバックアップデータにもとづいて前記エラー状態に再開させる場合には、報知手段による報知を再開させるタイミングよりも早いタイミングにエラー解除操作手段の操作の受け付けを再開させる(たとえば、図22のSb8,Sb9、図26のSp6参照)。この構成によれば、必要最低限の表示が復帰したときにエラー解除手段の操作を有効にすることができる。
所定操作が所定期間行われたときにエラー解除操作手段の操作が行われたことを検出する検出手段と、前記所定操作が行われているときに電力供給が停止するとともに電力供給が停止したときに所定操作が所定期間行われていない場合には、電力供給が開始したときに前記所定操作の操作状況に関するデータを初期化するデータ初期化手段とを備え、復帰手段は、初期化された前記データにもとづいて電力供給停止前の状態に復帰させる(たとえば、図13のSb10やSb11の判定中に電断したときに、電断復帰時にSb10やSb11の判定で用いるカウンタを初期化する部分)。この構成によれば、意図しない操作を防止することができる。
[スロットマシンの変形例について]
上記実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。また、遊技玉を発射して遊技を行うことが可能な遊技領域を備え、遊技領域に設けられた所定領域を遊技玉が通過することに応じて賭数の設定が可能となるスロットマシンであってもよい。
[エラー表示について]
エラーが発生したときのエラー表示は、メイン制御部41およびサブ制御部91のいずれにおいて行うものであってもよいし、メイン制御部41のみで表示を行うものであってもよいし、サブ制御部91のみで表示を行うものであってもよい。また、エラーが検出され、かつ、設定確認状態となっているときには、設定確認状態から遊技可能状態に切り替わったときを待ってエラー処理が行われるが、設定変更状態から遊技可能状態に切り替わったときにはエラー処理が行われないものであってもよい。
[ATについて]
上記スロットマシンの例では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。さらに、メイン制御部41は、たとえばAT抽選の高確率状態に制御するときなど抽選確率を向上させるときに、その旨をランプやLED(たとえば、遊技補助表示器12など)の点灯制御によって報知するようにしてもよい。より具体的に、メイン制御部41は、遊技補助表示器12によりナビ演出を所定回数実行することによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。あるいは、メイン制御部41は、サブ制御部91にナビ演出を所定回数実行させることによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。たとえば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
前述した実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを複数備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数のリールの表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであれば、3つのリールを備えるものに限らず、1のリールしか備えないものや、3以外の複数のリールを備えるスロットマシンであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。