[第1実施形態について]
まず、第1実施形態について説明する。
[スロットマシンの構成例]
図1に示すように、本実施の形態のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
図2に示すように、本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
図3に示すように、リール2L、2C、2Rの外周部には、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止、その停止操作を第1停止操作(または第1停止)と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止、その停止操作を第2停止操作(または第2停止)と称する。また、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止、その停止操作を第3停止操作(または第3停止)と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや後述する配当表1などが印刷された下部パネル1dが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
図2に示すように、筐体1a内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施の形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施の形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLNに予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLNに、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
なお、本実施形態では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインLNに表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブルおよびコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、乱数発生回路42、サンプリング回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えている。メイン制御部41は、ROM41bに記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
乱数発生回路42は、所定数のパルスを発生するたびにカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施の形態では、その範囲として0〜65535が定められている。メインCPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数値として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、メインCPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
メイン制御部41のCPU41aは、ROMから読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。
このように、メイン制御部41では、CPU41aがROM41bに格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、メイン制御部41(又はCPU41a)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU41aがプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
メイン制御部41が備えるRAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。なお、本実施の形態では、RAM41cの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの全ての内容が保存される。
メイン制御部41が備えるROM41aには、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM41bには、CPU41aが各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM41bには、CPU41aが遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
メイン制御部41が備えるRAM41cには、スロットマシン1におけるゲームの進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリアが設けられている。RAM41cとしては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU41aがROM41bから命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU41aにおける1命令の実行時間ごとに行われることになる。
メイン制御部41は、サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施の形態では、一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM91cの少なくとも一部の内容が保存される。なお、本実施の形態では、RAM91cの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM91cの全ての内容が保存される。なお、本実施の形態では、RAM91cの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM91cの全ての内容が保存される。
[設定値について]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施の形態では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施の形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
[初期化について]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、初期化すると不都合があるデータに加え、後述するRTフラグおよびRT残りゲーム数が格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数、後述する遊技状態フラグ等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、重要ワークおよび使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域、すなわち一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
このように本実施の形態では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなるが、この際、重要ワークに割り当てられてられたRTフラグやRT残りゲーム数は初期化されることなく保持されるようになっている。一方で、一般ワークに割り当てられた遊技状態フラグについては、初期化1が実行されることに伴って初期化されることとなる。
[内部抽選について]
本実施の形態のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(通常、内部中、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ラインLN(以下では、有効化された入賞ラインLNを単に入賞ラインLNと呼ぶ)に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(以下、「リプレイ」と称することもある)と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役(以下、「ボーナス」と称することもある)と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。なお、以下、「再遊技役」や「リプレイ」というときは、図12や図16に示す各種リプレイを総称する。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM41cに割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態および特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、後述するRTを特定するためのRTフラグの値、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。なお、特別役の持ち越しとは、内部抽選において特別役に当選したゲームで特別役が入賞しなかった場合に、特別役の当選状態を次ゲーム以降に持ち越し、特別役が入賞するまで特別役の当選状態を維持することである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御について]
次に、図7のSd3におけるリール回転処理において実行するリール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ラインLNに4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ラインLNに揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインLNに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインLNに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインLNに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ラインLNに揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ラインLNに揃わないようになっている。
なお、本実施の形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ラインLNに揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ラインLNに揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ラインLNに揃える制御を行っても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役とリプレイが同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ラインLNに揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ラインLNに揃わないようになっている。
本実施の形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
なお、本実施の形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、本実施の形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を説明する。
[起動処理(メイン)]
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、図5および図6のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行う。
図5および図6に示すように、メイン制御部41は、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa2)、IレジスタおよびIYレジスタの値を初期化する(Sa3)。IレジスタおよびIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa4)、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算する(Sa5)。
Sa6のステップでは、Sa5のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa6のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、重要ワークを除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa22)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa23)、設定キースイッチ37がonであれば、設定変更中であることを示す設定変更開始コマンドを生成し(Sa19)、生成した設定変更開始コマンドをコマンドバッファに格納し(Sa20)、図8および図9において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa21)、当選役の当選確率の変更などを行う設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、図7に示すゲーム処理に移行する。
Sa23のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa24)、RAM異常を示すエラー開始コマンドを生成し(Sa25)、生成したエラー開始コマンドをコマンドバッファに格納し(Sa26)、図8および図9において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa27)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。そして、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどして、RAM異常エラー状態が解除されると、図7に示すゲーム処理に移行する。
Sa6のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa7)。正常に電断処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa7のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、Sa22のステップに移行して初期化1を実行し、その後、Sa23のステップにおいて設定キースイッチ37がonであれば、前述したSa19〜Sa21の処理を行い、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。また、Sa27のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、前述したSa24〜Sa27の処理を行い、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。そして、RAM異常エラー状態が解除されると、図7に示すゲーム処理に移行する。
Sa7のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa8)、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa9)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa10)、設定キースイッチ37がonであれば、初期化1を実行し(Sa15)、前述したSa19〜Sa21の処理を行い、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、図7に示すゲーム処理に移行する。
Sa10のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa11)、電断復帰1コマンド(図8参照)を生成してコマンドバッファに格納する(Sa12)。次いで、電断復帰2コマンド(図8参照)を生成してコマンドバッファに格納する(Sa13)。次いで、電断復帰3コマンド(図8参照)を生成してコマンドバッファに格納する(Sa14)。次いで、電断復帰4コマンド(図8参照)を生成してコマンドバッファに格納する(Sa15)。次いで、ホットスタートコマンド(図8参照)を生成してコマンドバッファに格納する(Sa16)。そして、図8および図9において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa17)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。電断前に図7に示すゲーム処理中のいずれかの処理が行われていた場合には、Sa11で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値に基づいて、ゲーム処理のSd1〜Sd6の処理のうち、電断前に行われていた処理に戻る。また、例えば、電断前に図8および図9に示すタイマ割込処理中のいずれかの処理が行われていた場合には、Sa11で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値に基づいて、タイマ割込処理のSk1〜Sk26の処理のうち、電断前に行われていた処理に戻る。
[各種コマンドについて]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトのモードデータとコマンドの内容を示す1バイトのEXTデータとからなる。サブ制御部91は、モードデータからコマンドの種類を判別し、EXTデータからコマンドの内容を判別する。
各コマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに設けられたコマンド送信用バッファに一時的に格納され、図8および図9に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。
サブ制御部91は、メイン制御部41からコマンドを受信したときに、受信したコマンドの種類に応じて、液晶表示器51から表示されている画像、スピーカ53,54から出力される音声、前面扉1bに設けられたランプなどの制御を行う。
設定変更開始コマンドは、設定変更が開始されたことを示すコマンドである。設定変更開始コマンドは設定変更の開始時に送信される。EXTデータには、設定変更が開始されたことを示す値が設定される。
設定変更終了コマンドは、設定変更が終了したことおよび設定変更により選択された設定値を示すコマンドである。設定変更終了コマンドは設定変更の終了時に送信される。EXTデータには、設定変更により選択される6種類の設定値のいずれかが設定される。
エラー開始コマンドは、エラーが発生したことを示すコマンドである。EXTデータには、8種類のエラーのいずれかが設定される。エラー開始コマンドはエラー処理の開始時に送信される。8種類のエラーには、オーバーフロータンク35内のメダルが満タンになったことを示すオーバーフロータンク溢れエラー、ホッパータンク34a内のメダルがなくなったことを示す払出メダルなしエラー、払い出すメダルがホッパータンク34aなどで詰まったことを示す払出メダル詰まりエラー、メダルセレクタでのメダルの検出異常が発生したことを示す投入信号異常エラー、リールの回転が正常に行われていないことを示すリール回転異常エラー、内部抽選の結果から入賞が予想される入賞予想フラグと実際に入賞した入賞結果とが一致しなかったことを示す不正入賞エラー、RAM異常を示すRWM内容エラーが設定されている。
エラー解除コマンドは、エラーが解除されたことを示すコマンドである。エラー解除コマンドはエラー処理の解除時に送信される。EXTデータには、エラーが解除されたことを示す値が設定される。
精算開始時コマンドは、メダルの精算が開始されたことを示すコマンドである。精算開始時コマンドは精算処理の開始時に送信される。EXTデータには、投入されたメダルが精算されたことを示すデータとクレジットされたメダルが精算されたことを示すデータとのいずれかが設定される。
精算終了コマンドは、メダルの精算が終了したことを示すコマンドである。精算終了コマンドは精算処理の終了時に送信される。EXTデータには、精算が終了したことを示す値が設定される。
メダル投入コマンドは、メダルが投入されたことを示すコマンドである。メダル投入コマンドは、クレジットの加算を伴わないメダルの投入時に送信される。EXTデータには、投入したメダルの枚数(1〜3枚のいずれか)を示す値が設定される。
クレジット増加コマンドは、クレジットされたメダルの枚数が増加したことを示すコマンドである。クレジット増加コマンドは、クレジットの加算を伴うメダルの投入時に送信される。EXTデータには、クレジットが増加したことを示す値が設定される。
遊技カウンタ1コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである。遊技カウンタ1コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
リール加速情報コマンドは、リールの回転が開始したことを示すコマンドである。リール加速情報コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、9種類のリールの回転開始パターンのうちのいずれかを示す値が設定される。
内部当選コマンドは、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示すコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示す値が設定される。
当選番号コマンドは、内部抽選の結果を示すコマンドである。当選番号コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、内部抽選の結果を示す値が設定される。
BB投入枚数1コマンドは、BBのゲームで投入したメダルの枚数を示すコマンドである。BB投入枚数1コマンドは、リールの回転開始時に送信される。EXTデータには、投入されたメダルの枚数を示す値が設定される。
リール停止受付1コマンドは、第1停止が行われたことを示すコマンドである。リール停止受付1コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、各ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
リール滑りコマ数1コマンドは、第1停止が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである。リール滑りコマ数1コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
リール停止位置1コマンドは、第1停止が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである。リール停止位置1コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
リール停止受付2コマンドは、第2停止が行われたことを示すコマンドである。リール停止受付2コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、各ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
リール滑りコマ数2コマンドは、第2停止が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである。リール滑りコマ数2コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
リール停止位置2コマンドは、第2停止が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである。リール停止位置2コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
リール停止受付3コマンドは、第3停止が行われたことを示すコマンドである。リール停止受付3コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、各ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
リール滑りコマ数3コマンドは、第3停止が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである。リール滑りコマ数3コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
リール停止位置3コマンドは、第3停止が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである。リール停止位置3コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
遊技カウンタ2コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである。遊技カウンタ2コマンドは、全リールの停止後に送信される。EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
RT情報2コマンドは、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示すコマンドである。RT情報2コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示す値が設定される。
入賞番号1コマンドは、入賞の種類を示すコマンドである。入賞番号1コマンドは、メダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、BBの作動状態(BB中か否か)と入賞の種類を示す値が設定される。
入賞番号2コマンドは、入賞の種類を示すコマンドである。入賞番号1コマンドは、メダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、BBの作動状態(BB中か否か)と入賞の種類を示す値が設定される。
入賞枚数コマンドは、入賞により払い出されるメダルの枚数を示すコマンドである。入賞枚数コマンドは、メダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、メダルの払出枚数を示す値が設定される。
BB払出枚数1コマンドは、BB時のメダルの払出枚数を示すコマンドである。BB払出枚数1コマンドは、BB中におけるメダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、BB中におけるメダルの払出枚数を示す値(上位7ビット)が設定される。
BB払出枚数2コマンドは、BB時のメダルの払出枚数を示すコマンドである。BB払出枚数2コマンドは、BB中におけるメダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、BB中におけるメダルの払出枚数を示す値(下位7ビット)が設定される。
BB終了待ちコマンドは、BBの終了待ちであることを示すコマンドである。BB終了待ちコマンドはBB終了時に送信される。EXTデータには、終了待ちのBBの種類(本実施形態では1種類)を示す値が設定される。
BB終了コマンドは、BBが終了することを示すコマンドである。BB終了コマンドはBB終了時、自動精算の開始時、打ち止め処理の開始時に送信される。EXTデータには、終了するBBの種類(本実施形態では1種類)を示す値が設定される。
RT情報1コマンドは、RTの状態を示すコマンドである。RT情報1コマンドは、ゲームの終了時に送信される。EXTデータには、RTの状態を示す値が設定される。
BB作動種別コマンドは、BB中か否かを示すコマンドである。BB作動種別コマンドは、ゲームの終了時に送信される。EXTデータには、BB中か否かを示す値が設定される。
遊技終了コマンドは、ゲームを終了したときの遊技状態(BB、RB、リプレイ入賞)を示すコマンドである。遊技終了コマンドは、ゲームの終了時に送信される。EXTデータには、ゲームを終了したときの遊技状態(BB、RB、リプレイ入賞)を示す値が設定される。
ドアコマンドは、前面扉1bが開放されているか否かを示すコマンドである。ドアコマンドは、電源投入時、設定変更開始時、RWM内容エラー開始時、ゲーム終了時、ドア開閉時に送信される。EXTデータには、ドアの開放状態(開放あるいは閉鎖のいずれであるか)を示す値が設定される。
電断復帰1コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである。電断復帰1コマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
電断復帰2コマンドは、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示すコマンドである。電断復帰2コマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示す値が設定される。
電断復帰3コマンドは、BB中か否かおよび投入済みのメダルの枚数を示すコマンドである。電断復帰3コマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、BB中か否かおよび投入済みのメダルの枚数を示す値が設定される。
電断復帰4コマンドは、ゲームを終了したときの遊技状態(BB、RB、リプレイ入賞)を示すコマンドである。電断復帰4コマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、ゲームを終了したときの遊技状態(BB、RB、リプレイ入賞)を示す値が設定される。
ホットスタートコマンドは、電源をオフにしないで再起動することを示すコマンドである。ホットスタートコマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、電源をオフにしないで再起動することを示す値が設定される。
[ゲーム処理]
図7は、メイン制御部41が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
図7に示すように、ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。なお、内部抽選により特別役(BBまたはRB)に当選した場合は特別役持ち越しフラグセットされる。そして、上記したように特別役持ち越しフラグの有無を判定することによって特別役の持ち越しの有無を判定し、持ち越しの有無に応じた当選役(特別役持ち越し中は特別役は内部抽選の対象から除外される)について判定処理が行われる。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、ストップスイッチ7の操作に応答して各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、Sd2のステップにおける内部抽選の結果および遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。なお、特別役が入賞した場合には本処理において特別役持ち越しフラグがクリアされる。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
また、ゲーム処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成してコマンドバッファに設定し、サブ制御部91に送信されるようになっている。
[タイマ割込処理(メイン)]
図8および図9は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
図8および図9に示すように、タイマ割込処理(メイン)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sk1)。
次いで、停電判定処理を行う(Sk2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sk2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sk3)、電断フラグが設定されていなければ、Sk4に進み、電断フラグが設定されていた場合には、電断処理(メイン)に移行する。
Sk4のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行う。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk5)。この実施形態では、タイマ割込1とは、モータを制御してリールの開始制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するリール始動処理など、Sk9〜Sk11の処理が行われる。また、タイマ割込2とは、LED表示制御や、時間カウンタの更新、ドア開閉状態の監視、制御信号等の出力制御、コマンドおよび外部出力信号の更新を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するLEDダイナミック表示処理など、Sk12〜Sk17の処理が行われる。また、タイマ割込3とは、リールの原点通過を検出したり、スイッチ入力を監視したり、乱数値の読み出しを行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する原点通過時処理など、Sk20〜Sk22の処理が行われる。また、タイマ割込4とは、停止スイッチの入力を検出してリールの停止制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する停止スイッチ処理など、Sk23〜Sk25の処理が行われる。Sk5のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk6)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSk10のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk7)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk8)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sk9)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sk10)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk11)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk8のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk12)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk14)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求などを行うドア監視処理(Sk15)、コマンドバッファに設定された設定変更中コマンドや復帰コマンド、エラーコマンド等の各種コマンドをサブ制御部91に送信するコマンド送信処理(Sk16)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk17)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk6のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sk18)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理(Sk20)、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rなどのスイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理(Sk21)、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(Sk22)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk18のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk25)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
Sk26のステップでは、Sk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、割込前の処理に戻る。
[入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせについて]
本実施の形態のスロットマシン1においては、入賞ラインLNに予め定められた図柄組み合わせが揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴うボーナスと、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
なお、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
図10〜図13は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図14は、メイン制御部41により制御される遊技状態およびRTの遷移を説明するための図である。
図14に示すように、本実施の形態におけるスロットマシンは、通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態(以下、通常遊技状態を通常と称す)においては、RT0〜4のいずれかに制御される。
図10に示すように、入賞役のうちボーナスには、ビッグボーナス(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス(以下、各々のレギュラーボーナスをRBと称する)の2種類のボーナスが含まれる。
BBは、入賞ラインLNに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RBは、入賞ラインLNに「黒7−黒7−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
BBが入賞すると、BB中レギュラーボーナス(以下、BBRBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行される。ビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RBが入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。レギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図14に示すように、BBに内部当選してから入賞するまでは、内部中1・RT0に制御され、RBに内部当選してから入賞するまでは、内部中2・RT0に制御される。また、図14に示すように、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、通常・RT4に制御される。
後述する内部抽選においてBBまたはRBのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BBやRBを構成する図柄(「黒7」、「白7」、「網7」))は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
次に、図11を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役、右上がりベル、右上がりベベリ、右上がりリベベが含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイおよびプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイおよびプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイおよびプラム、中リールのBARおよびオレンジ、右リール2RのBARおよびオレンジは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−オレンジ−オレンジ」、「リプレイ−オレンジ−BAR」、「リプレイ−BAR−オレンジ」、「リプレイ−BAR−BAR」、「プラム−オレンジ−オレンジ」、「プラム−オレンジ−BAR」、「プラム−BAR−オレンジ」、「プラム−BAR−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイおよびプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、オレンジおよびBARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
中段スイカは、入賞ラインLNに「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、黒7、白7、スイカのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、中リール2C、右リール2Rの各々について、スイカは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、中段スイカに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。右下がりスイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
上段スイカは、入賞ラインLNに「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2LのBARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが下段および右上がり、すなわち無効ラインLM2およびLM4に揃うこととなる。
また、中リール2Cにおいてオレンジ、BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
中段チェリーは、入賞ラインLNに「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段チェリーが入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、チェリーは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、中段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに「黒7−チェリー−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、中リールのチェリー、右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において1枚役に当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
右上がりベルは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、白7、スイカは、ベルの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのオレンジ、BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右上がりベベリは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−ベル」、「白7−ベル−ベル」、「スイカ−ベル−ベル」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、白7、スイカは、ベルの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイまたはプラムの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−ベル」、「白7−ベル−ベル」、「スイカ−ベル−ベル」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−リプレイ」、「ベル−ベル−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2C、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりベベリに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右上がりリベベは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−オレンジ」、「ベル−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのオレンジ、BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「ベル−ベル−オレンジ」、「ベル−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−ベル−ベル」、「プラム−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2L、中リール2Cにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりリベベに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図12を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ、SP(スペシャル)リプレイが含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図14に示すように、通常・RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図14に示すように、通常・RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、通常・RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4における内部抽選において特別役と昇格リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4から通常・RT0に制御されないように構成されており、通常・RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該通常・RT1からのみ通常・RT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図14に示すように、通常・RT1、通常・RT3において特殊リプレイに入賞した後は、通常・RT2に制御される。また、通常・RT2において特殊リプレイに入賞した後は、通常・RT1に制御される。後述するように、特殊リプレイは、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選において特別役と特殊リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT1、通常・RT4においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT1、通常・RT4から通常・RT2に制御されないように構成されており、通常・RT0、通常・RT3であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該通常・RT0、通常・RT3からのみ通常・RT2に制御されるように構成されている。
SPリプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−黒7」、「リプレイ−オレンジ−網7」、「リプレイ−オレンジ−白7」、「リプレイ−オレンジ−プラム」、「リプレイ−BAR−黒7」、「リプレイ−BAR−網7」、「リプレイ−BAR−白7」、「リプレイ−BAR−プラム」、「プラム−オレンジ−黒7」、「プラム−オレンジ−網7」、「プラム−オレンジ−白7」、「プラム−オレンジ−プラム」、「プラム−BAR−黒7」、「プラム−BAR−網7」、「プラム−BAR−白7」、「プラム−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ、プラムは、オレンジ、BARの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、網7、白7、プラムは、オレンジ、BARの1つ下の位置に配置されているので「オレンジ−オレンジ−オレンジ」、「オレンジ−オレンジ−BAR」、「オレンジ−BAR−BAR」、「BAR−オレンジ−オレンジ」、「BAR−オレンジ−BAR」、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて黒7、網7、白7、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選においてSPリプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図14に示すように、通常・RT2においてSPリプレイに入賞した後は、通常・RT3に制御される。後述するように、SPリプレイは、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選において特別役とSPリプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4においてはSPリプレイに入賞しない。その結果、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4から通常・RT3に制御されないように構成されており、通常・RT2であるときにのみSPリプレイ入賞し、当該通常・RT2からのみ通常・RT3に制御されるように構成されている。なお、通常・RT3において特殊リプレイが入賞した場合には、通常・RT3が維持されることとなる。
次に、図13を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図13に示すように、「リプレイ−オレンジ−ベル」、「リプレイ−BAR−ベル」、「プラム−オレンジ−ベル」、「プラム−BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−オレンジ」、「リプレイ−ベル−BAR」、「プラム−ベル−オレンジ」、「プラム−ベル−BAR」、「黒7−オレンジ−オレンジ」、「黒7−オレンジ−BAR」、「黒7−BAR−オレンジ」、「黒7−BAR−BAR」、「白7−オレンジ−オレンジ」、「白7−オレンジ−BAR」、「白7−BAR−オレンジ」、「白7−BAR−BAR」、「スイカ−オレンジ−オレンジ」、「スイカ−オレンジ−BAR」、「スイカ−BAR−オレンジ」、「スイカ−BAR−BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施の形態では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図14に示すように、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、通常・RT1に制御される。なお、通常・RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、通常・RT1が維持されることとなる。
次に、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施形態では、遊技状態が、通常遊技状態であるか、内部中1(BBが当選している状態)であるか、内部中2(RBが当選している状態)であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。さらに遊技状態が通常遊技状態であれば、RT0〜4の種類によって、内部抽選の対象となる再遊技役及びその当選確率の少なくとも一方が異なる。なお、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
通常・RT0であるときには、BB、BB+弱スイカ、BB+強スイカ、BB+弱チェリー、BB+強チェリー、BB+中段チェリー、BB+1枚役、BB+通常リプレイ、BB+転落リプレイ、BB+昇格リプレイ、BB+特殊リプレイ、BB+SPリプレイ、RB、RB+強スイカ、RB+弱チェリー、RB+強チェリー、RB+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR14、リプレイGR15、リプレイGR16、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23、リプレイGR24、リプレイGR25が内部抽選の対象役となる。
なお、弱スイカとは、上段スイカ+右下がりスイカである。すなわち上段スイカが入賞した場合に、弱スイカであることを認識できる。強スイカとは中段スイカ+右下がりスイカである。すなわち中段スイカが入賞した場合に、強スイカであることを認識できる。弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役である。弱チェリーでは、中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うことで弱チェリーであることを認識できるのに対して、左リール2Lの下段にチェリーが停止し、かつ中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うことで強チェリーであることを認識できる。
また、昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+昇格リプレイ2+通常リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR14とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+通常リプレイであり、リプレイGR15とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR16とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+通常リプレイである。
リプレイGR21とは、転落リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR22とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR23とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR24とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR25とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
通常・RT1であるときには、BB、BB+弱スイカ、BB+強スイカ、BB+弱チェリー、BB+強チェリー、BB+中段チェリー、BB+1枚役、BB+通常リプレイ、BB+転落リプレイ、BB+昇格リプレイ、BB+特殊リプレイ、BB+SPリプレイ、RB、RB+強スイカ、RB+弱チェリー、RB+強チェリー、RB+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
通常・RT2であるときには、BB、BB+弱スイカ、BB+強スイカ、BB+弱チェリー、BB+強チェリー、BB+中段チェリー、BB+1枚役、BB+通常リプレイ、BB+転落リプレイ、BB+昇格リプレイ、BB+特殊リプレイ、BB+SPリプレイ、RB、RB+強スイカ、RB+弱チェリー、RB+強チェリー、RB+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR31、リプレイGR32、リプレイGR33、リプレイGR34、リプレイGR35、リプレイGR36が内部抽選の対象役となる。
リプレイGR31とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR32とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+転落リプレイであり、リプレイGR33とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR34とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ+転落リプレイであり、リプレイGR35とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR36とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ+転落リプレイである。
通常・RT3であるときには、BB、BB+弱スイカ、BB+強スイカ、BB+弱チェリー、BB+強チェリー、BB+中段チェリー、BB+1枚役、BB+通常リプレイ、BB+転落リプレイ、BB+昇格リプレイ、BB+特殊リプレイ、BB+SPリプレイ、RB、RB+強スイカ、RB+弱チェリー、RB+強チェリー、RB+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、リプレイGR31、リプレイGR32、リプレイGR33、リプレイGR34、リプレイGR35、リプレイGR36、SPリプレイが内部抽選の対象役となる。
通常・RT4であるときには、BB、BB+弱スイカ、BB+強スイカ、BB+弱チェリー、BB+強チェリー、BB+中段チェリー、BB+1枚役、BB+通常リプレイ、BB+転落リプレイ、BB+昇格リプレイ、BB+特殊リプレイ、BB+SPリプレイ、RB、RB+強スイカ、RB+弱チェリー、RB+強チェリー、RB+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
内部中1・RT0、内部中2・RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、下段リプレイ、SPリプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイが内部抽選の対象役となる。
BB(RB)・RT0であるときには、弱チェリー、全役が内部抽選の対象役となり、RB・RT0であるときには、全役、RBベル1、RBベル2、RBベル3が内部抽選の対象役となる。
全役とは、右上がりベベリ以外の全ての小役、すなわち中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりリベベである。
RBベル1とは、右上がりベル+右上がりリベベであり、RBベル2とは、右上がりベル+右上がりリベベ+右上がりベリリであり、RBベル3とは、全ての小役、すなわち中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりベベリ+右上がりリベベである。
また、通常・RT0〜4などにおいて、BBまたはRBのいずれかと同時当選し得る弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイの判定値数は、内部中1・RT0、内部中2・RT0においては、各々、特別役と別個に読み出される、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイに加算されているため、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイ各々の当選確率が一定となるように担保されている。
このように、遊技状態が通常遊技状態であるか、内部中1、2であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象役が異なるとともに、BB(RB)やRBでは、小役の当選確率が通常遊技状態および内部中よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態が内部中1、2である場合には、内部中1であるか、内部中2であるか、によって内部抽選の対象役は変わらないが、内部中1であるか、内部中2であるか、によって対象となる再遊技役の当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態が通常遊技状態である場合には、RT0〜4のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜4のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役およびその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
詳しくは後述するように、本実施の形態では、複数種類の小役(ベル)や複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、当選した小役や再遊技役の種類およびストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順に応じて定められた小役の図柄組み合わせや再遊技役の図柄組み合わせを入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。そこで、図15〜図17を用いて同時に当選する小役や再遊技役の種類について具体的に説明するが、図15は、同時に当選する小役や再遊技役の一覧を示す。また、図16は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を示し、図17は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を示す。
図16に示すように、リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2および通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となる通常・RT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、通常・RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+昇格リプレイ2+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR14(転落リプレイ+昇格リプレイ1+通常リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR15(転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR16(転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+通常リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2および転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜16とで、昇格リプレイ1、2に入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜16が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR11〜16のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞して通常・RT0が維持される一方で、5/6の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行することとなる。
リプレイGR21(転落リプレイ+特殊リプレイ)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR22(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR23(転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR24(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR25(転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右押し、すなわち右リール2Rを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押し、すなわち左リール2Lを第1停止させる操作態様または中押し、すなわち中リール2Cを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイおよび転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR21〜25とで、特殊リプレイに入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR21〜25が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR21〜25のいずれかが当選していれば1/5の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行することとなる一方で、4/5の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行することとなる。
リプレイGR31(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR32(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR33(特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR34(特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ+転落リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR35(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR36(特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ+転落リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、SPリプレイ、特殊リプレイおよび通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、SPリプレイ、特殊リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR31〜36とで、SPリプレイを入賞させる操作態様として異なる操作態様が設定され、さらにSPリプレイか通常リプレイを入賞させて、かつ特殊リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR31〜36が内部抽選の対象となる通常・RT2において、リプレイGR31〜36のいずれかが当選していれば1/6の確率でSPリプレイが入賞して通常・RT3へ移行させることができる一方で、5/6の確率で通常リプレイまたは特殊リプレイが入賞して通常・RT2が維持されることとなる。また、後述のようにSPリプレイが入賞すると、遊技者にとって有利なナビストックが1つ以上必ず付与されることとなるため、通常・RT2において、リプレイGR31〜36のいずれかが当選していれば1/6の確率でSPリプレイが入賞してナビストックが1つ以上付与され、かつSPリプレイに入賞しやすい、すなわちナビストックが付与される可能性の高い通常・RT3へ移行させることができる。
また、リプレイGR31〜36が内部抽選の対象となる通常・RT3において、リプレイGR31〜36のいずれかが当選していれば1/6の確率でSPリプレイが入賞して後述するナビストックが1つ以上付与される一方で、1/6の確率で通常リプレイが入賞して通常・RT3が維持され、4/6の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2へ移行することとなる。
図17に示すように、左ベル1(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル1上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施の形態では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、1/3の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。
RBベル1(右上がりベル+右上がりリベベ)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、右上がりリベベの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
RBベル2(右上がりベル+右上がりリベベ+右上がりベリリ)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しで停止操作がなされた場合には右上がりベベリの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右押しで停止操作がなされた場合には、右上がりリベベの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
RBベル3(中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりベベリ+右上がりリベベ)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には右上がりベベリの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右上がりベル、右上がりリベベ、右上がりベベリの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、RBベル1〜4が当選した場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右上がりベル、右上がりリベベ、右上がりベベリのいずれかの組み合わせが入賞ラインLNに揃って10枚のメダルが払い出されることとなるが、1/3の割合でのみ、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がりに揃うこととなる。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順および操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
また、全役(中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりリベベ)が当選した場合には、リールの停止順および操作のタイミングに関わらず、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がりに揃うように制御される。
[ゲームの流れ]
図14に示すように、本実施の形態では、通常遊技状態、内部中1、内部中2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態においては、RT0〜4のいずれかに制御される。
前述のように、メイン制御部41のRAM41cには、遊技状態を特定可能な遊技状態フラグが格納される領域と、RTの種類を特定可能なRTフラグが格納される領域と、が割り当てられている。
一方、本実施の形態では、対象役の判定値数が定められた抽選テーブルとして、内部中1用の抽選テーブル、内部中2用の抽選テーブル、RB用の抽選テーブル、BB(RB)用の抽選テーブル、通常遊技状態用の抽選テーブルをそれぞれ有しており、さらに通常遊技状態用の抽選テーブルとして、RT0用の抽選テーブル、RT1用の抽選テーブル、RT2用の抽選テーブル、RT3用の抽選テーブル、RT4用の抽選テーブルをそれぞれ有している。
そして、内部抽選処理においてメイン制御部41のRAM41cに格納されている遊技状態フラグの値およびRTフラグの値を参照して遊技状態およびRTの種類を特定し、それに応じて抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルを用いて抽選を行うことにより、遊技状態およびRTの種類に応じた抽選対象役について、遊技状態およびRTの種類に応じた当選確率にて抽選が行われるようになっている。
詳しくは、メイン制御部41のRAM41cに格納されている遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態がBB(RB)中か否か、RB中か否か、内部中1か否か、内部中2か否か、を判定し、現在の遊技状態がBB(RB)中であれば、BB(RB)中における内部抽選の対象役およびその判定値数が格納されたBB(RB)用の抽選テーブルを選択して抽選を行い、RB中であれば、RB中における内部抽選の対象役およびその判定値数が格納されたRB用の抽選テーブルを選択して抽選を行い、内部中1であれば、内部中1における内部抽選の対象役およびその判定値数が格納された内部中1用の抽選テーブルを選択して抽選を行い、内部中2であれば、内部中2における内部抽選の対象役およびその判定値数が格納された内部中2用の抽選テーブルを選択して抽選を行う一方で、現在の遊技状態がBB(RB)中でもなく、RB中でもなく、内部中1、2でもない場合、すなわち通常遊技状態であれば、さらにRAM41cに格納されているRTフラグの値を参照し、その値から特定されるRTの種類に応じて内部抽選の対象役およびその判定値数が格納された通常用の抽選テーブルを選択して抽選を行うことで、各遊技状態およびRTの種類に応じた対象役の抽選が、各遊技状態およびRTの種類に応じた当選確率にて行われることとなる。
通常・RT0は、通常・RT1において昇格リプレイが入賞したとき(リプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)、通常・RT1、通常・RT2が規定ゲーム数の消化により終了したときに移行する。そして、通常・RT0は、通常・RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止により通常・RT1に移行するか、特殊リプレイの入賞により通常・RT2に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT1は、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4において移行出目が停止するか、通常・RT0において転落リプレイするか、通常・RT2において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、通常・RT1は、1ゲーム毎に、RT残りゲーム数が減算されるようになっており、規定ゲーム数(本実施の形態では1000G)消化してRT残りゲーム数が0となることで通常・RT0に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT2は、通常・RT0または通常・RT3において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、通常・RT2は、1ゲーム毎に、RT残りゲーム数が減算されるようになっており、規定ゲーム数(本実施の形態では30G)消化してRT残りゲーム数が0となることで通常・RT0に移行するか、SPリプレイが入賞して通常・RT3に移行するか、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT3は、通常・RT2においてSPリプレイが入賞したときに移行する。そして、通常・RT3は、通常・RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行するか、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT4は、BB(RB)、RBの終了時に移行する。そして、通常・RT4は、通常・RT4に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
内部中1は、通常遊技状態において特別役のうちBBが当選したときに移行する。そして、内部中1は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中1に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
内部中2は、通常遊技状態において特別役のうちRBが当選したときに移行する。そして、内部中2は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中2に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
RBは、内部中1、2においてRBが入賞したときに移行する。そして、RBは、12ゲーム消化するか、6回入賞することで終了する。
BB(RB)は、内部中においてBBが入賞したときに移行する。そして、BB(RB)は、BB(RB)に移行してからのゲーム数に関わらず、BB(RB)に払い出されたメダルの総数が規定数を超えることで終了する。
また、本実施の形態におけるスロットマシンは、サブ制御部91により、ナビ対象役に当選したときに、ナビ対象役を入賞させるための押し順を特定可能な情報を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施の形態の遊技状態およびRTの移行状況について説明すると、図14に示すように、RBまたはBB(RB)が終了すると、通常・RT4に移行する。
通常・RT4では、移行出目が停止することで、RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT4において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、RBまたはBB(RB)の終了後に移行した通常・RT4において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、通常・RT1に移行することとなる。
通常・RT1では、特別役も当選せず、昇格リプレイも入賞せずに規定ゲーム数(1000G)消化するか、昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、通常・RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することで通常・RT0へ移行することとなる。
通常・RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、特殊リプレイが入賞することで通常・RT2へ移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT0においてリプレイGR11〜16が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、通常・RT0においてリプレイGR21〜25が当選し、停止順が正解することで特殊リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、通常・RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT0では、リプレイGR21〜25が当選し、停止順が正解することで通常・RT2へ移行し、リプレイGR11〜16が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
通常・RT2では、特別役も当選せず、SPリプレイも入賞せずに規定ゲーム数(30G)消化することで通常・RT0に移行し、SPリプレイが入賞することで通常・RT3に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT2においてリプレイGR31〜36が当選し、停止順が正解することでSPリプレイが入賞する。また、通常・RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT2では、リプレイGR31〜36が当選し、停止順が正解することで通常・RT3へ移行し、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
通常・RT3では、特殊リプレイが入賞することでRT2に移行し、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT3においてリプレイGR31〜36が当選し、停止順が正解することでSPリプレイまたは通常リプレイが入賞し、不正解であると特殊リプレイが入賞する。また、通常・RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT3では、リプレイGR31〜36が当選し、停止順が不正解となることで通常・RT2へ移行し、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
内部中1、2では、当該内部中へ移行する契機となった特別役が入賞することでRBまたはBB(RB)に移行する。
[サブ制御部の演出制御について]
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、当選番号コマンドを受信した際に、当選番号コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、当選番号コマンドを受信した際に、当選番号コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても当選番号コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
次に、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する各種制御内容を以下に説明する。
[起動処理(サブ)]
まず、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する起動処理(サブ)の制御内容を図18に基づいて説明する。
図18に示すように、サブ制御部91は、リセット回路95からシステムリセット信号が入力されると起動処理(サブ)を行う。
まず、サブ制御部91は、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sn1)、RAM91cへのアクセスを許可する(Sn2)。次いで、図5および図6の起動処理(メイン)のSa12〜Sa16で生成された電断復帰コマンド1、電断復帰コマンド2、電断復帰コマンド3、電断復帰コマンド4、ホットスタートコマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sn3)。これらのコマンドを受信していない場合には、図5および図6の起動処理(メイン)のSa16で生成された設定変更開始コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sn4)。設定変更開始コマンドを受信した場合には、設定変更開始コマンドを受信したことを示す設定変更開始コマンドフラグをRAM91cの所定領域に格納する(Sn5)。
電断復帰コマンド1、電断復帰コマンド2、電断復帰コマンド3、電断復帰コマンド4、ホットスタートコマンドを受信した場合および設定変更開始コマンドを受信した場合には、RAM91cにバックアップデータがあるか否かが判定される。RAM91cにバックアップデータがあるか否かは、例えば、後述する電断処理においてRAM91cに設定されるバックアップフラグがあるか否かによって確認される(Sn6)。Sn6のステップにおいてバックアップフラグが設定されていなければRAM91cの初期化を実行する(Sn13)。他方、Sn6において、バックアップフラグが設定されていることが判定された場合には、RAMのデータは正常であるので、バックアップフラグがクリアされる(Sn7)。
Sn7のステップにおいてバックアップフラグがクリアされた場合には、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算する(Sn8)。Sn9のステップでは、Sn8のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する。Sn9のステップにおいてRAMパリティが0でなければRAM91cの初期化を実行する(Sn13)。
Sn9のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、設定変更中コマンド受信フラグがRAM91cに格納されているか否かが判定される(Sn10)。
設定変更開始コマンド受信フラグがRAM91cに格納されている場合には、RAM91cの初期化を実行する(Sn13)。設定変更開始コマンド受信フラグがRAM91cに格納されていない場合には、バックアップされたデータに基づいて復帰処理が実行される(Sn11)。そして、図33において説明するサブ制御部91が一定間隔(1.12msの間隔)で実行するタイマ割込処理(サブ)の割込を許可し、タイマ割込に応じてタイマ割込処理を実行する。また、ステップSn4において、設定変更開始コマンドを受信していないことが判定された場合には、図5の起動処理(メイン)のSa22で生成されたエラー開始コマンドをメイン制御部41から受信したか否かが判定される(Sn14)。エラー開始コマンドを受信していることが判定された場合には、Sn15のステップに移行してRAM91cの初期化を実行し、エラー処理が行われる(Sn16)。エラー処理では、エラー報知がなされ、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどしてエラー状態が解除されると、エラー報知が終了して元の状態に復帰する。エラー開始コマンドを受信していないことが判定された場合、すなわち、設定変更開始コマンドおよび復帰コマンドおよびエラー開始コマンドを受信していない場合にはRAM91cの初期化を実行する(Sn13)。そして、図19において説明するサブ制御部91が一定間隔(1.12msの間隔)で実行するタイマ割込処理(サブ)の割込を許可し、タイマ割込に応じてタイマ割込処理を実行する。
[タイマ割込処理(サブ)]
次に、サブ制御部91(CPU91c)が内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)について説明する。
図19に示すように、タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。次いで、停電判定処理を行う(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sp2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では、図14で示す起動処理(サブ)のSn6の判定で用いるバックアップフラグをバックアップデータの作成後にセットしたり、図30で示す起動処理(サブ)のSn9の判定で用いるチェックサムをバックアップデータの排他的論理和を算出して計算するなどの処理を実行する。
電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する(Sp4)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
次いで、サブ制御部91は、ナビ対象役の当選時にナビ演出が実行されるAT(アシストタイム)において、遊技者がゲームで使用したメダルの枚数からメダルの払い出しにより遊技者に付与されたメダルの枚数を差し引いた純増数をカウントする純増数カウント処理を実行する(Sp5)。ナビ演出では遊技者が有利になるストップスイッチの操作態様を報知する。
次いで、サブ制御部91は、AT中にメダルの払い出しが発生したときに遊技者が獲得したメダルの枚数や、ATでの純増数が規定数に達したことを報知する報知演出を行う報知演出実行処理を実行する(Sp6)。
上記の他、サブ制御部91は、AT(アシストタイム)抽選条件が成立(内部抽選の抽選対象役であるチェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)またはSPリプレイに当選すること)したときにAT抽選を実行する。AT抽選では、ナビストック数を付与するか否かが決定される。そして、ナビストックを付与することに決定した場合にはナビストック数をいくら付与するかも決定される。ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。
なお、ART(RT0,RT2,RT3におけるAT)では、ナビ演出の実行により1ゲームあたりのメダルの平均純増数が2枚になるようにナビ対象役の当選確率が設定されている。よって、ARTでは、遊技者が使用するメダル枚数に対する遊技者に付与されるメダル枚数の期待値が2以上となり、遊技者に付与されるメダルの枚数のほうが多くなりうる。一方、ATに制御されない状態でのRT1またはRT4、すなわち通常遊技状態では、ナビ演出を実行しないことにより、1ゲームあたりのメダルの平均純増数は0枚未満になるように当選役の当選確率が設定されている。よって、通常遊技状態では、遊技者が使用するメダル枚数に対する遊技者に付与されるメダル枚数の期待値が0未満となり、遊技者が使用するメダルの枚数のほうが多くなりうる。なお、以下、ARTを単にATと称することもある。
また、本実施形態では、AT終了後(ナビストックが0になったときのATの終了後)50ゲームが経過するまでは、他の契機にAT抽選が行われるときよりもAT抽選の当選確率(すなわち、ナビストックの付与確率)が高確率に設定されている。よって、AT終了後50ゲームまではATの引き戻しゾーンとなっており、ATの引き戻しによるATの連荘が期待できる。なお、本実施形態のようにAT抽選の当選確率に変化をつけなくてもよく、変化をつける場合でもそのタイミングや期間は適宜に設定可能である。
サブ制御部91は、AT抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ATである旨及びナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ナビストック数を1消費してATに制御可能となる。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストック数を獲得したときには、ATフラグから特定されるナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
例えば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選が行われる場合には、当該AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、例えば、RAM91cの所定領域に格納されているATラグから特定されるナビストック数に今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであっても良く、AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであっても良い。
サブ制御部91は、通常・RT1〜4であるときに、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、通常・RT1において、ATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。すなわち、ナビストックが残っているときには、ATの制御を開始する。通常・RT1から通常・RT0に移行するまでの期間においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。
ATに制御されているときであって、通常・RT1から通常・RT0に制御されるときには、ナビストック数を1消費(減算)することによるATへの開始条件が成立し、50ゲームが消化されるまでの間、再遊技役の当選確率が高いRTかつATであるARTに制御する。なお、ナビストック数を1消費したときには、1減算したナビストック数を示すATフラグに更新される。
また、サブ制御部91は、ARTであるときには、残りゲーム数が0となったときには非ATに制御する。このときに、ATフラグが示すナビストック数が0であれば、ATでない旨を示すATフラグに更新される。すなわち、一連のATの終了条件は、ATから非ATに制御するときのATフラグがナビストック数0であるときに成立する。
非ATに制御されたときのATフラグからATでない旨が特定されたときには、再度ATに制御されず、ナビ演出が実行されない。これにより、通常・RT0または通常・RT2であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、通常・RT1に制御される可能性が高まる。
一方、非ATに制御されたときのATフラグから特定されるナビストック数が1以上であれば、ナビストック数を1消費し、引き続き50ゲームのATに制御される。そしてナビストック数も0となり、ナビ回数も0となることでATが終了することとなる。
サブ制御部91は、ATフラグからATである旨が特定されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常・RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、通常・RT0であるときにはリプレイGR11〜16、リプレイGR21〜25であり、通常・RT2であるときにはリプレイGR31〜36である。また、通常・RT0〜3では、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
サブ制御部91は、AT抽選に当選したときにATフラグをセットし、通常・RT1〜4であるときにAT制御処理(図示せず)を実行することにより、ATへ制御する。
具体的には、サブ制御部91は、通常・RT4や通常・RT1において、ATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。通常・RT1から通常・RT0に移行するまでの期間においては、ATでのゲーム数をカウントすることなくATに制御し、ナビ演出を実行可能にする。
ATに制御されているときであって、通常・RT1から通常・RT0に制御されるときにはART(アシストリプレイタイム)への開始条件が成立する。そして、所定ゲーム数(本実施の形態では、50ゲーム)の間、再遊技役の当選確率が高い通常・RT0,RT2,RT3でのAT(すなわち、ART)に制御する。サブ制御部91は、ARTであるときに残りゲーム数が0となったときにはATフラグをクリアして非ATに制御する。
非ATに制御されたときにはナビ演出が実行されない。これにより、通常・RT0または通常・RT2または通常・RT3であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、通常・RT1に制御される可能性が高まる。
AT制御処理において、サブ制御部91は、ATフラグからATである旨が特定されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常・RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、通常・RT0であるときにはリプレイGR11〜16、リプレイGR21〜25であり、通常・RT2または通常・RT3であるときにはリプレイGR31〜36である。また、通常・RT0〜3では、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順が報知される。例えば、リプレイGR1に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR2に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR3に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR4に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR5に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR6に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
リプレイGR11〜16に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順が報知される。例えば、リプレイGR11に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR12に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR13に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR14に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR15に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR16に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
リプレイGR21〜25に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための押し順が報知される。例えば、リプレイGR21に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR22に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR23に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR24に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR25に当選したときのナビ演出としては、「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
リプレイGR31〜36に当選したときのナビ演出(ただしRT3は除く)としては、当選状況に応じてSPリプレイを入賞させるための押し順が報知される。例えば、リプレイGR31に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR32に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR33に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR34に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR35に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR36に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための押し順が報知される。例えば、左ベルに当選したときには、左リールを第1停止リールとして停止させることにより右下がりベルを確実に入賞させることができるため、左リールを第1停止リールとして停止させるための「左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベルに当選したときには、中リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、中リールを第1停止リールとして停止させるための「中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、右ベルに当選したときには、右リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、右リールを第1停止リールとして停止させるための「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、SPリプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイ入賞回避させることができる。
[純増数カウント処理]
次に、タイマ割込処理(サブ)内で実行される純増数カウント処理(Sp5)について説明する。
図20に示すように、純増数カウント処理では、サブ制御部91は、ATフラグがセットされているか否かを判定する(Sc1)。すなわち、AT中か否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には処理を終了する。ATフラグがセットされている場合には、メイン制御部41からのメダル投入コマンドを受信したか否かを判定することにより、賭数が設定されたか否かを判定する(Sc2)。賭数が設定されていない場合にはSc3に進む。賭数が設定された場合には、純増数をカウントする純増数カウンタから賭数に相当するメダルの枚数(本実施形態では3枚)を減算する(Sc3)。Sc4では、メイン制御部41からの入賞枚数コマンドにもとづいてメダルの払い出しが発生したか否かを判定する(Sc4)。メダルの払い出しが発生していない場合には処理を終了する。メダルの払い出しが発生した場合には、純増数カウンタにメダルの払い出し枚数を加算して処理を終了する(Sc5)。
[報知演出実行処理]
次に、タイマ割込処理(サブ)内で実行される報知演出実行処理(Sp6)について説明する。
図21に示すように、報知演出実行処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41からの入賞枚数コマンドを受信したか否かを判定することにより、メダルの払い出しが発生したか否かを判定する(Sq1)。メダルの払い出しが発生していない場合には処理を終了する。メダルの払い出しが発生した場合には、ATフラグがセットされているか否かを判定する(Sq2)。すなわち、AT中か否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には処理を終了する。ATフラグがセットされている場合には、図20の純増数カウント処理で純増数カウンタによりカウントしている純増数が規定数に達したか否か(本実施形態では規定数を超えたか否か)を判定する(Sq3)。本実施形態では、規定数は、1000枚、2500枚、5000枚、10000枚に設定されている。
純増数が規定数に達した場合には、純増数が規定数に達したことを示す規定数到達表示を液晶表示器51で行う(Sq4)。規定数到達表示は、例えば、文字による獲得枚数の表示(「1000枚OVER!」など)、グラフによる表示、キャラクタの種類や色による表示など、様々な態様の表示が可能である。規定数到達表示を行った後は処理を終了する。
純増数が規定数に達してない場合には、メダルが払い出されたこと(すなわち、遊技者がメダルを獲得したこと)を示す獲得枚数表示を液晶表示器51で行う(Sq5)。獲得枚数表示は、例えば、文字による獲得枚数の表示(「8枚GET!」など)、グラフによる表示、キャラクタの種類や色による表示など、様々な態様の表示が可能である。獲得枚数表示を行った後は処理を終了する。
[第1実施形態の具体例]
次に、第1実施形態の具体例について図22を用いて説明する。図22では、リールの回転状態と、そのときの液晶表示器51の表示内容を並べたものである。表示窓3の矢印はリールが回転中であることを示す。
図22(a)に示すように、ATでの純増枚数が0枚の状態でATのゲームが開始され、中ベルに当選したとする。このとき、液晶表示器51からは、ATでの純増枚数表示300として「TOTAL0枚」と画面上方に表示される。また、内部抽選で当選した当選役を示す当選役表示301として「ベル!」と画面中央に表示される。また、押し順表示302が画面下方に表示される。押し順表示302は数字に示された順でストップスイッチを操作することを示す。なお、図中では押し順表示302として、中→右→左の順が示されている。
ストップスイッチが操作されて中段ベルが入賞すると、純増枚数表示300が「8枚」になる。また、獲得枚数表示303として「8枚GET!!」と表示される(図21のSq5参照)。
図22(b)に示すように、ATでの純増枚数が999枚の状態でATのゲームが開始され、中ベルに当選したとする。このとき、ATでの純増枚数表示300として「TOTAL999枚」と表示される。また、当選役表示301として「ベル!」と表示される。また、押し順表示302が表示される。
ストップスイッチが操作されて中段ベルが入賞すると、純増枚数表示300が「1007枚」になる。また、規定数到達表示304として「1000枚OVER!!」と表示される(図21のSq4参照)。
以上のように、第1実施形態では、払い出しが発生したことを報知するとともに、払い出しが発生したときに純増数が規定数に達したときは、払い出しが発生したことを報知せずに純増数が規定数に達したことを報知する。よって、遊技者は純増数が規定数に達したことと併せて払い出しが発生したことを同時に認識できる。また、効率的に純増数が規定数に達したことのみを報知することにより、純増数が規定数に達したことをより印象付けることができる。
また、第1実施形態では、第1事象としてメダルが払い出されることを設定し、第2事象として純増数が規定数に達することを設定している。よって、遊技者にとって有利なメダルの払い出しに関する純増数の規定数への到達をより印象付けることができる。
また、第1実施形態では、純増数が規定数に達したことを液晶表示器51により報知する。よって、純増数が規定数に到達したことをより印象付けることができる。
なお、第1実施形態では、純増数が規定数に達したときに液晶表示装置51によって規定数到達表示のみを行ったが、スピーカ53,54など他の装置によってメダルの払い出しが発生したことを規定通到達表示とは別個に報知してもよい。すなわち、第2事象が発生したときに同一の手段によって第1事象の発生を報知しなければよい。
[第2実施形態について]
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態で説明した部分については詳しい説明は省略し、第1実施形態と異なる部分について詳しく説明する。
[報知演出実行処理]
第2実施形態では、図21と異なる報知演出実行処理がタイマ割込処理(サブ)内で実行される。
図23に示すように、第2実施形態に係る報知演出実行処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41からの入賞枚数コマンドを受信したか否かを判定することにより、メダルの払い出しが発生したか否かを判定する(Ss1)。メダルの払い出しが発生していない場合には処理を終了する。メダルの払い出しが発生した場合には、ATフラグがセットされているか否かを判定する(Ss2)。すなわち、AT中か否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には処理を終了する。ATフラグがセットされている場合には、図20の純増数カウント処理で純増数カウンタによりカウントしている純増数が規定数に達したか否か(本実施形態では規定数を超えたか否か)を判定する(Ss3)。本実施形態では、規定数は、1000枚、2500枚、5000枚、10000枚に設定されている。
純増数が規定数に達した場合には、メダルが払い出されたこと(すなわち、遊技者がメダルを獲得したこと)を示すメダル獲得音をスピーカ53,54から出力するとともに、純増数が規定数に達したことを示す規定数到達表示を液晶表示器51で行う(Sq4)。メダル獲得音は、例えばメッセージの出力(「メダルGET!」など)や、独特の効果音など様々な態様にすることが可能である。また、規定数到達表示は、例えば、文字による獲得枚数の表示(「1000枚OVER!」など)、グラフによる表示、キャラクタの種類や色による表示など、様々な態様の表示が可能である。メダル獲得音の出力および規定数到達表示を行った後は処理を終了する。
純増数が規定数に達してない場合には、Ss4と同様にスピーカ53,54からメダル獲得音を出力するとともに、メダルが払い出されたこと(すなわち、遊技者がメダルを獲得したこと)を示す獲得枚数表示を液晶表示器51で行う(Sq5)。獲得枚数表示は、例えば、文字による獲得枚数の表示(「8枚GET!」など)、グラフによる表示、キャラクタの種類や色による表示など、様々な態様の表示が可能である。メダル獲得音の出力および獲得枚数表示を行った後は処理を終了する。
[第2実施形態の具体例]
次に、第2実施形態の具体例について図24を用いて説明する。図24では、リールの回転状態と、そのときの液晶表示器51の表示内容を並べたものである。表示窓3の矢印はリールが回転中であることを示す。
図24(a)に示すように、ATでの純増枚数が0枚の状態でATのゲームが開始され、中ベルに当選したとする。このとき、液晶表示器51からは、ATでの純増枚数表示400として「TOTAL0枚」と画面上方に表示される。また、内部抽選で当選した当選役を示す当選役表示401として「ベル!」と画面中央に表示される。また、押し順表示302が画面下方に表示される。押し順表示402は数字に示された順でストップスイッチを操作することを示す。なお、図中では押し順表示402として、中→右→左の順が示されている。
ストップスイッチが操作されて中段ベルが入賞すると、純増枚数表示400が「8枚」になる。また、スピーカ53,54からメダル獲得音として「8枚GET!!」と出力される(図23のSs5参照)。さらに、獲得枚数表示403として「8枚GET!!」と表示される(図23のSs5参照)。
図24(b)に示すように、ATでの純増枚数が999枚の状態でATのゲームが開始され、中ベルに当選したとする。このとき、ATでの純増枚数表示400として「TOTAL999枚」と表示される。また、当選役表示401として「ベル!」と表示される。また、押し順表示402が表示される。
ストップスイッチが操作されて中段ベルが入賞すると、純増枚数表示400が「1007枚」になる。また、スピーカ53,54からメダル獲得音として「8枚GET!!」と出力される(図23のSs4参照)。また、規定数到達表示404として「1000枚OVER!!」と表示される(図23のSs4参照)。
以上のように、第2実施形態では、払い出しが発生して純増数が規定数に到達しなかったときは、液晶表示器51およびスピーカ53,54により払い出しが発生したことを報知し、払い出しが発生して純増数が規定数に到達したときは、液晶表示器51により純増数が規定数に到達したことを報知するとともにスピーカ53,54により払い出しが発生したことを報知する。よって、異なる事象についてそれぞれが発生したことを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
また、第2実施形態では、払い出しが発生するとともに純増数が規定数に達したときに、純増数が規定数に達したことを液晶表示器51により報知する。よって、純増数が規定数に到達したことをより印象付けることができる。
また、第2実施形態では、第1事象としてメダルが払い出されることを設定し、第2事象は純増数が規定数に達することを設定している。よって、遊技者にとって有利なメダルの払い出しに関する異なる事象についてそれぞれが発生したことを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
[第3実施形態について]
次に、第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態で説明した部分については詳しい説明は省略し、第1実施形態と異なる部分について詳しく説明する。
[ATゲーム数上乗せ抽選処理]
第3実施形態では、ATのゲーム数を上乗せするか否かを決定するATゲーム数上乗せ抽選がタイマ割込処理(サブ)内で実行される。
図25に示すように、ATゲーム数上乗せ抽選処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41からのリール加速情報コマンドを受信したか否かを判定することにより、ゲームを終了する。ゲームがスタートした場合には、ATフラグがセットされているか否かを判定する(Sj2)。すなわち、AT中か否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には処理を終了する。ATフラグがセットされている場合には、上乗せ条件が成立したか否かを判定する(Sj3)。上乗せ条件は、例えば、内部抽選で当選役に当選した場合である。よって、本実施形態では、メイン制御部41からの当選番号コマンドにもとづいてなんらかの当選役に当選したか否かを判定することにより、上乗せ条件が成立したか否かを判定している。上乗せ条件が成立していない場合には処理を終了する。
上乗せ条件が成立した場合には上乗せ抽選を実行する(Sj4)。上乗せ抽選は、内部抽選で当選した当選役の種類に応じた確率で実行される。上乗せ抽選が終了すると、上乗せ抽選で決定した上乗せゲーム数をATゲーム数カウンタにセットする(Sj5)。次いで、上乗せ演出を実行することを示す上乗せ演出フラグをRAM91cの所定領域にセットして処理を終了する(Sj6)。なお、上乗せ抽選で決定した上乗せゲーム数を識別できるように上乗せゲーム数もRAM91cで記憶される。また、上乗せゲーム数は、複数種類のゲーム数から選択されるが、最低でも10ゲームが上乗せされるようになっている。
[報知演出実行処理]
第3実施形態では、図21と異なる報知演出実行処理がタイマ割込処理(サブ)内で実行される。
図26に示すように、第3実施形態に係る報知演出実行処理では、サブ制御部91は、Tフラグがセットされているか否かを判定する(St1)。すなわち、AT中か否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には処理を終了する。ATフラグがセットされている場合には、メイン制御部41からの入賞枚数コマンドを受信したか否かを判定することにより、メダルの払い出しが発生したか否かを判定する(St2)。
メダルの払い出しが発生した場合には、図25のSj6で上乗せ演出フラグがセットされたか否かに基づいて、ATでのゲーム数(以下、ATゲーム数と略することもある)の上乗せがされたか否かを判定する(St3)。
ATゲーム数が上乗せされた場合には、メダルを獲得したことを示すメダル獲得音をスピーカ53,54から出力するとともに、ATゲーム数が上乗せされたことを示すATゲーム数上乗せ表示を液晶表示器51で行う(St4)。メダル獲得音は、例えばメッセージの出力(「メダルGET!」など)や、独特の効果音など様々な態様にすることが可能である。また、ATゲーム数上乗せ表示は、例えば、文字による獲得枚数の表示(「10ゲーム上乗せ!」など)、グラフによる表示、キャラクタの種類や色による表示など、様々な態様の表示が可能である。メダル獲得音の出力およびATゲーム数上乗せ表示を行った後は上乗せ演出フラグをクリアして処理を終了する。
上乗せ演出フラグがセットされておらず、ATゲーム数が上乗せされていないと判定した場合には、メダルが払い出されたこと(すなわち、遊技者がメダルを獲得したこと)を示すメダル獲得音をスピーカ53,54から出力するとともに、メダルが払い出されたこと(すなわち、遊技者がメダルを獲得したこと)を示す獲得枚数表示を液晶表示器51で行う(St5)。獲得枚数表示は、例えば、文字による獲得枚数の表示(「8枚GET!」など)、グラフによる表示、キャラクタの種類や色による表示など、様々な態様の表示が可能である。メダル獲得音の出力および獲得枚数表示を行った後は上乗せ演出フラグをクリアして処理を終了する。
一方、St2でメダルの払い出しが発生していないと判定された場合には、図25のSj6で上乗せ演出フラグがセットされたか否かに基づいて、ATゲーム数の上乗せがされたか否かを判定する(St6)。上乗せ演出フラグがセットされておらず、ATゲーム数が上乗せされていない場合には処理を終了する。
ATゲーム数が上乗せされた場合には、ATゲーム数が上乗せされたことを示すATゲーム数上乗せ音をスピーカ53,54から出力するとともに、ATゲーム数が上乗せされたことを示すATゲーム数上乗せ表示を液晶表示器51で行う(St7)。ATゲーム数上乗せ音は、例えばメッセージの出力(「10ゲーム上乗せ!」など)や、独特の効果音など様々な態様にすることが可能である。ATゲーム数上乗せ音の出力およびATゲーム数上乗せ表示を行った後は上乗せ演出フラグをクリアして処理を終了する。
[第3実施形態の具体例]
次に、第3実施形態の具体例について図27を用いて説明する。図27では、リールの回転状態と、そのときの液晶表示器51の表示内容を並べたものである。表示窓3の矢印はリールが回転中であることを示す。
図27(a)に示すように、AT中に中段ベルが入賞すると獲得枚数表示500として「8枚GET!!」と表示される(図26のSt5参照)。また、スピーカ53,54からメダル獲得音として「8枚GET!!」と出力される(図26のSt5参照)。
図27(b)に示すように、AT中に通常リプレイに当選して上乗せ抽選に当選するとATゲーム数上乗せ表示501として「10ゲーム上乗せ!!」と表示される(図26のSt7参照)。また、スピーカ53,54からATゲーム数上乗せ音として「10ゲーム上乗せ!!」と出力される(図26のSt7参照)。
図27(c)に示すように、AT中にベル(左ベル、中ベル、右ベルのいずれか)に当選して上乗せ抽選に当選するとATゲーム数上乗せ表示501として「10ゲーム上乗せ!!」と表示される(図26のSt4参照)。また、スピーカ53,54からメダル獲得音として「8枚GET!!」と出力される(図26のSt4参照)。
以上のように、第3実施形態では、払い出しが発生してATゲーム数が上乗せされなかったときは液晶表示器51およびスピーカ53,54により払い出しが発生したことを報知し、払い出しが発生せずATゲーム数が上乗せされたときは液晶表示器51およびスピーカ53,54によりATゲーム数が上乗せされたことを報知し、払い出しが発生してATゲーム数が上乗せされたときは、液晶表示器51によりATゲーム数が上乗せされたことを報知するとともにスピーカ53,54により払い出しが発生したことを報知する。よって、異なる事象についてそれぞれが発生したことを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
また、第3実施形態では、最低でも10ゲームが上乗せされるため、ATゲーム数が上乗せされて得られるメダルの枚数は、1回の入賞で得られるメダルの枚数よりも多い。よって、上乗せゲーム数を報知することのほうが報知の優先度が高い。そして、払い出しが発生することよりも遊技者への報知の優先度が高いATゲーム数の上乗せを液晶表示器51により報知する。よって、ATゲーム数は上乗せされたことをより印象付けることができる。
[変形例1]
次に、第1実施形態〜第3実施形態の変形例1について図28および図29を用いて説明する。変形例1では純増数が規定数を超えたことを示す報知演出を実行する。また、AT終了後50ゲームが消化されるまで純増数をカウントする。50ゲームが消化されるまでに再度ATに制御されて純増数が規定数に達したときは、既に報知演出の対象となった規定数に対しては報知演出を実行しない。また、報知演出とATが継続するか否かを示す継続演出とが重複する場合には報知演出の実行を規制する。そして、再度メダルの払い出しが行われたときに報知演出を実行する。
そして、第1実施形態における図21の規定数到達表示および第2実施形態における図23の規定数到達表示を変形例1における報知演出として実施することが可能である。また、第3実施形態に対しては図26の報知演出実行処理に加えて、さらに変形例1を実施することが可能である。以下に変形例1について具体的な処理について説明するが第1実施形態〜第3実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
[報知演出実行処理]
次に、変形例1における報知演出実行処理について説明する。変形例1における報知演出実行処理はタイマ割込処理(サブ)内で実行される。
図28に示すように、報知演出実行処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41からの入賞枚数コマンドを受信したか否かを判定することにより、メダルの払い出しが発生したか否かを判定する(Sh1)。メダルの払い出しが発生していない場合には処理を終了する。メダルの払い出しが発生した場合には、ATフラグがセットされているか否かを判定する(Sh2)。すなわち、AT中か否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には処理を終了する。ATフラグがセットされている場合には、図20の純増数カウント処理で純増数カウンタによりカウントしている純増数が規定数に達したか否か(本実施形態では規定数を超えたか否か)を判定する(Sh3)。純増数が規定数に達してない場合には処理を終了する。
純増数が規定数に達した場合には、到達した規定数に対応する報知済みフラグがセットされているか否かを判定する(Sh4)。すなわち、到達した規定数に対して、純増数が規定数に達したことを報知する報知演出を既に実行したか否かを判定する。到達した規定数に対する報知演出が既に実行されており、報知済みフラグがセットされている場合には処理を終了する。
到達した規定数に対する報知演出が未だ実行されておらず、報知済みフラグがセットされていない場合には、図29のSg4で実行される継続演出の実行中か否かを判定する(Sh5)。継続演出の実行中である場合には処理を終了する。継続演出の実行中でない場合には、純増数が規定数に達したことを報知する報知演出を実行する(Sh6)。報知演出は、液晶表示器51からその旨を示すメッセージやキャラクタの表示により実行される。報知演出を実行すると、報知した規定数に対応する報知済みフラグをRAM91cの所定領域にセットして処理を終了する(Sh7)。また、このとき、次回純増数との比較に使用する規定数を選択し、選択した規定数を記憶して設定する。
純増数はAT終了後のゲーム数が50ゲームに達したときにクリアされる。そして、例えば、ATが終了して純増数が減少し、純増数が規定数を下回りながらも、AT終了後のゲーム数が50ゲームに達する前に再度ATに制御されて純増数が再度規定数に達したときなど、純増数がクリアされる前に純増数が再度規定数に達したときは、Sh4の判定を行うことにより一度報知演出が行われた規定数に対して再度報知演出が行われることを規制する。これにより、ATが終了した後にメダルが減少したことを遊技者に印象付けてしまうことを防止できる。
また、継続演出の実行と報知演出の実行が重複するときは、Sh5の判定を行うことにより報知演出を実行せずに継続演出を実行し、報知演出は再度払い出しが発生して純増数が規定数に達したときに実行されるので、報知演出の実行時期を変更してもメダルの払い出しが発生したときに報知演出が実行されるという流れが崩れないので、遊技者が違和感を抱くことのないように遊技を進行することができる。なお、継続演出の実行と報知演出の実行の重複とは、同一ゲームにおいて両演出の実行タイミングが重なってしまうことであり、実行期間の一部が重複する場合と全部が重複する場合の両方を含む。
[継続演出実行処理]
次に、変形例1における継続演出実行処理について説明する。変形例1における継続演出実行処理はタイマ割込処理(サブ)内で実行される。
図29に示すように、継続演出実行処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41からのリール加速情報コマンドを受信したか否かを判定することにより、ゲームがスタートしたか否かを判定する(Sg1)。ゲームがスタートしていない場合には処理を終了する。ゲームがスタートした場合には、ATフラグがセットされているか否かを判定する(Sg2)。すなわち、AT中か否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には処理を終了する。ATフラグがセットされている場合には、AT終了までのゲーム数が5ゲーム以内であるか否かを判定する(Sg3)。AT終了までのゲーム数が5ゲーム以内である場合には、ATが継続するか否か(すなわち、ナビストックが残っており、AT終了後に再度ATに制御されるか否か)を報知する継続演出を実行する(Sg4)。
継続演出は5ゲームにわたって行われるストーリー性を有する演出である。そして、演出の結果としてATの最終ゲームでATが継続するか否かを報知する。具体的には、例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルする様子が液晶表示器51に表示され、これに併せた音声がスピーカ53,54から出力される。そして、ATの最終ゲームにおいて、ATが継続する場合には味方キャラクタが勝利し、ATが継続しない場合には敵キャラクタが勝利して演出が終了する。
このように、メダルの払い出しと異なるナビストックが付与されている可能性を報知する継続演出を実行し、継続演出はナビストックが付与される可能性のあるチェリーに当選してATに制御されたときに実行されるので、ナビストックが付与される可能性に注目している遊技者の注意を惹きつけることができる。特に継続演出を連続演出として実行するので、より遊技者の注意を惹きつけることができる。
また、継続演出はストーリー性を有する演出なので、ストーリー性を有する継続演出に注目している遊技者の注意を惹きつけることができる。
[変形例2]
次に、第1実施形態〜第3実施形態の変形例2について図30および図31を用いて説明する。変形例2では純増数が規定数を超えたことを示す報知演出を実行する。また、AT終了後50ゲームが消化されるまで純増数をカウントする。50ゲームが消化されるまでに再度ATに制御されて純増数が規定数に達したときは、既に報知演出の対象となった規定数に対しては報知演出を実行しない。また、ATの上乗せゲーム数を報知する上乗せ演出と報知演出が重複するときには上乗せ演出の実行を規制する。そして、再度上乗せ条件が成立したときに上乗せ演出を実行する。
そして、第1実施形態における図21の規定数到達表示および第2実施形態における図23の規定数到達表示を変形例2における報知演出として実施することが可能である。また、第3実施形態における図26のATゲーム数上乗せ表示を変形例2における上乗せ演出として実施することが可能である。以下に変形例2について具体的な処理について説明するが第1実施形態〜第3実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
[報知演出実行処理]
次に、変形例2における報知演出実行処理について説明する。変形例2における報知演出実行処理はタイマ割込処理(サブ)内で実行される。
図30に示すように、報知演出実行処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41からの入賞枚数コマンドを受信したか否かを判定することにより、メダルの払い出しが発生したか否かを判定する(Sm1)。メダルの払い出しが発生していない場合には処理を終了する。メダルの払い出しが発生した場合には、ATフラグがセットされているか否かを判定する(Sm2)。すなわち、AT中か否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には処理を終了する。ATフラグがセットされている場合には、図20の純増数カウント処理で純増数カウンタによりカウントしている純増数が規定数に達したか否か(本実施形態では規定数を超えたか否か)を判定する(Sm3)。純増数が規定数に達してない場合には処理を終了する。
純増数が規定数に達した場合には、到達した規定数に対応する報知済みフラグがセットされているか否かを判定する(Sm4)。すなわち、到達した規定数に対して、純増数が規定数に達したことを報知する報知演出を既に実行したか否かを判定する。到達した規定数に対する報知演出が既に実行されており、報知済みフラグがセットされている場合には処理を終了する。
到達した規定数に対する報知演出が未だ実行されておらず、報知済みフラグがセットされていない場合には、純増数が規定数に達したことを報知する報知演出を実行する(Sm5)。報知演出は、液晶表示器51からその旨を示すメッセージやキャラクタの表示により実行される。報知演出を実行すると、報知した規定数に対応する報知済みフラグをRAM91cの所定領域にセットして処理を終了する(Sm6)。
[上乗せ演出実行処理]
次に、変形例2における上乗せ演出実行処理について説明する。変形例2における上乗せ演出実行処理はタイマ割込処理(サブ)内で実行される。
図31に示すように、上乗せ演出実行処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41からのリール停止位置3コマンドを受信したか否かを判定することにより、ゲームが終了したか否かを判定する(Sr1)。ゲームが終了していない場合には処理を終了する。ゲームが終了した場合には、ATフラグがセットされているか否かを判定する(Sr2)。すなわち、AT中か否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には処理を終了する。ATフラグがセットされている場合には、図25のSj6で上乗せ演出フラグがセットされたか否かを判定する(Sr3)。上乗せ演出フラグがセットされていない場合には処理を終了する。
上乗せ演出フラグがセットされている場合には、メイン制御部41からの入賞枚数コマンドを受信したか否かを判定することにより、メダルの払い出しが発生したか否かを判定する(Sr4)。メダルの払い出しが発生していない場合にはSr6に進む。メダルの払い出しが発生した場合には、図30のSm5による報知演出が実行されるか否かを判定する(Sr5)。報知演出が実行される場合には処理を終了する。Sr6では上乗せ演出を実行する(Sr6)。上乗せ演出は、液晶表示器51から上乗せゲーム数を表示することにより実行される。なお、報知演出の実行中であるため上乗せ演出を実行しなかった場合に、再度上乗せ条件が成立して上乗せ抽選が行われたときに上乗せ演出を実行するときは、そのときに上乗せされたゲーム数のみを報知してもよいし、上乗せ演出を実行しなかったために未報知となっている上乗せゲーム数を合算して報知してもよい。
このように、上乗せ演出の実行と報知演出の実行が重複するときには、上乗せ演出を実行せずに報知演出を実行し、上乗せ条件が成立して上乗せ抽選が行われたときに再度上乗せ演出を実行するので、上乗せ演出の実行時期を変更しても上乗せ条件が成立したときに上乗せ演出が実行されるという流れが崩れないので、遊技者が違和感を抱くことのないように遊技を進行することができる。
また、特定演出としてメダルの払い出しと異なるATの上乗せゲーム数が付与されている可能性を報知する上乗せ演出を実行し、上乗せ演出はスイカに当選したときに実行されるので、上乗せゲーム数が付与される可能性に注目している遊技者の注意を惹きつけることができる。
[変形例1および変形例2における具体例]
次に、変形例1および変形例2における具体例について図32〜図34を用いて説明する。図32は再度の報知演出を規制する具体例を示す。図33は報知演出の実行と特定演出の実行が重複するときに、報知演出を実行せずに特定演出を実行する具体例を示す。図34は報知演出の実行と特定演出の実行が重複するときに、特定演出を実行せずに報知演出を実行する具体例を示す。
[報知演出を規制する具体例]
図32に示すように、AT中に純増数が規定数である1000枚に達すると報知演出が実行される(図28のSh3、Sh6)。このとき、報知済みフラグがセットされる(図28のSh7)。この後、ATが終了してもAT終了後50ゲームまでは純増数のカウントが継続される。そして、図中の非AT区間で示すようにATが終了して純増数が減少したとする。次いで、AT終了後50ゲーム以内にAT抽選に当選し、再度ATに制御されたとする。そして、再度のATにおいて純増数が規定数である1000枚に再度達したとする。このとき、既に規定数1000枚に対する報知演出が実行されているので、報知演出の実行が規制される(図28のSh4でYと判定)。このため、報知演出は実行されない。
[特定演出を優先する具体例]
図33(a)に示すように、1セット目のAT(1つ目のナビストック消費により開始されたAT)の最終ゲームである50ゲーム目が開始されたとする。このとき、液晶表示器51からは、ATでの純増枚数表示200として994枚が画面上方に表示され、ATでのゲーム数表示201として50ゲーム目である旨がそれぞれ画面上方に表示されている。また、液晶表示器51からは継続演出として、味方キャラクタ202と敵キャラクタ203とがバトルする様子が画面中央に表示されている。さらに、ナビ演出として押し順を示す押し順表示204が画面下方に表示されている。押し順表示は押し順を数字によって表示している。なお、図中では押し順表示204として、中→右→左の順が示されている。
そして、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されて中段ベルが入賞したとする。中段ベルが入賞すると8枚のメダルが払い出されるので純増枚数表示200が1002枚を示す表示に更新される。このとき、純増枚数は規定数の1000枚を超えたが継続演出の実行が重複するため、報知演出は実行されず、継続演出が実行される(図28のSh5でYと判定)。継続演出では味方キャラクタ202が敵キャラクタ203に勝利した様子が表示され、ATが継続することが報知される。
図33(b)に示すように、ナビストックが1消費されて2セット目のATが開始されると、純増数表示200は賭数の3枚が差し引かれて999枚を示す表示に更新される。また、ゲーム数表示201は1ゲーム目を示す表示に更新される。このとき、押し順表示204が表示されたとする。そして、表示通りにストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されて中段ベルが入賞したとする。中段ベルが入賞すると8枚のメダルが払い出されるので純増枚数表示200が1007枚を示す表示に更新される。このとき、純増枚数は規定数の1000枚を超え、継続演出も実行されていないので、報知演出が実行される(図28のSh6)。報知演出として規定枚数の1000枚を超えたことを示すメッセージ205が画面中央に表示される。
[報知演出を優先する具体例]
図34(a)に示すように、例えば、ATの25ゲーム目が開始されたとする。このとき、純増枚数表示200として999枚が画面上方に表示され、ATでのゲーム数表示201として25ゲーム目である旨がそれぞれ画面上方に表示されている。また、液晶表示器51からはスイカ(弱スイカまたは強スイカ)に当選したことを示す旨のメッセージ206が表示されている。このとき、ATの上乗せゲーム数を決定する上乗せ抽選が実行される(図25のSj4)。
そして、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されて右下がりスイカが入賞したとする。右下がりスイカが入賞すると5枚のメダルが払い出されるので純増枚数表示200が1004枚を示す表示に更新される。このとき、純増枚数は規定数の1000枚を超えたので、報知演出の実行と上乗せ演出の実行が重複するが、上乗せ演出が実行されず、報知演出が実行される(図30のSm5、図31のSr5でYの判定)。そして、報知演出として規定枚数の1000枚を超えたことを示すメッセージ205が画面中央に表示される。
図34(b)に示すように、引き続き、ATの26ゲーム目が開始されたとする。純増数表示200は賭数の3枚が差し引かれて1001枚を示す表示に更新される。また、ゲーム数表示201は26ゲーム目を示す表示に更新される。また、液晶表示器51からはスイカ(弱スイカまたは強スイカ)に当選したことを示す旨のメッセージ206が表示されている。このとき、ATの上乗せゲーム数を決定する上乗せ抽選が実行される(図25のSj4)。
そして、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されて右下がりスイカが入賞したとする。右下がりスイカが入賞すると5枚のメダルが払い出されるので純増枚数表示200が1006枚を示す表示に更新される。このとき、報知演出は実行されないので、上乗せ演出が実行される(図31のSr6)。そして、上乗せ演出として10ゲームが上乗せされたことを示すメッセージ207が画面中央に表示される。
[変形例3]
次に、第1実施形態〜第3実施形態の変形例3について図35〜図38を用いて説明する。変形例3ではAT中のメダルの獲得枚数の表示をATの上乗せゲーム数表示に変化させる。
そして、第1実施形態における図21の規定数到達表示や獲得枚数表示および第2実施形態における図23の規定数到達表示や獲得枚数表示、図26の獲得枚数表示を変形例3におけるATの上乗せゲーム数表示に変化させることで第1実施形態〜第3実施形態に変形例3を適用して実施することが可能である。以下に変形例3について具体的な処理について説明するが第1実施形態〜第3実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
まず、変形例3におけるタイマ割込処理(サブ)について説明する。図35に示すように、RAM91cに未処理のコマンドが格納されているか否かを判別し(ステップSd1)、未処理のコマンドが格納されていない場合(ステップSd1;No)、処理を終了するが、未処理のコマンドが格納されている場合(ステップSd1;Yes)最も古いコマンドに基づいて各演出装置を制御する。すなわち、サブ制御部91は、受信したコマンド順に各演出装置を制御する。
サブ制御部91は、コマンドが内部当選コマンド(上記実施形態の当選番号コマンドに相当するコマンド)であるか否かを判別する(ステップSd2)。コマンドが内部当選コマンドではない場合(ステップSd2;No)、サブ制御部91は、コマンドの種類に応じた処理を実行し(ステップSd17)、処理を終了する。コマンドが内部当選コマンドである場合(ステップSd2;Yes)、サブ制御部91は、当選フラグをRAM91cに記憶し(ステップSd3)、ATフラグがオンであるか否かを判別する(ステップSd4)。ATフラグとは、RAM91cに設定されているAT状態であるか否かを示すフラグであり、AT状態である場合はオンとなり、AT状態ではない場合はオフとなる。
ATフラグがオフである場合(ステップSd4;No)、サブ制御部91は、AT抽選処理を行う(ステップSd5)。AT抽選処理の後、サブ制御部91は、抽選処理によってATに当選したか否かを判別する(ステップSd6)。ATに当選した場合(ステップSd6;Yes)、RAM91cのATフラグをオンにし(ステップSd7)、RAM91c設定されているATゲーム数カウンタに付与されたゲーム数(当選したゲーム数)を加算して(ステップSd8)、次の処理へと進む。なお、変形例3では、AT抽選処理においてATに当選したときに付与されるゲーム数(ATゲーム数カウンタに加算されるゲーム数)が50ゲーム(RT0状態に移行してから50ゲーム)となるように予め設定されている。
ATフラグがオンである場合(ステップSd4;Yes)、サブ制御部91は、ATの上乗せゲーム数(継続当選したゲーム数、特典量)を付与するか否かの抽選を行うAT継続抽選処理(上記実施形態の上乗せ抽選に相当する抽選)を行う(ステップSd9)。サブ制御部91は、AT継続抽選処理を実行すると、図36に示すように、チェリー役又はスイカ役に内部当選をしているか否かを判別する(ステップSe1)。ここで、チェリー役とは、具体的には、「BB+チェリー」、「BB+チェリー+1枚役」、「RB+チェリー」、「RB+チェリー1枚役」、「チェリー」、「チェリー+1枚役」、「ベル1+スイカ+チェリー(中段ベル)」のことをいう(図7参照)。また、スイカ役とは、具体的には、「BB+スイカ」、「BB+スイカ+1枚役」、「RB+スイカ」、「RB+スイカ+1枚役」、「スイカ」、「スイカ+1枚役」、「ベル1+スイカ+チェリー(中段ベル)」のことをいう。
チェリー役又はスイカ役に内部当選している場合(ステップSe1;Yes)、サブ制御部91は、チェリー当選時の継続抽選テーブル又はスイカ当選時の継続抽選テーブルを用いてATに継続当選(上乗せゲーム数を付与)させるか否かの抽選を行う(ステップSe2)。
ここで、チェリー当選時の継続抽選テーブル及びスイカ当選時の継続抽選テーブルについて説明する。チェリー当選時の継続抽選テーブルには、内部当選コマンドがチェリー役のときにATの上乗せゲーム数が付与される割合(継続当選率)が設定されている。本実施形態では、内部当選コマンドがチェリー役のときの上乗せゲーム数が付与される割合として、±0、すなわち、非当選となる割合が50[%]、+5ゲームとなる割合が5[%]、+10ゲームとなる割合が20[%]、+30ゲームとなる割合が15[%]、+50ゲームとなる割合が5[%]、+100ゲームとなる割合が4.5[%]、+300ゲームとなる割合が0.5[%]に設定されている。
また、スイカ当選時の継続抽選テーブルには、内部当選コマンドがスイカ役のときにATの上乗せゲーム数が付与される割合が設定されている。本実施形態では、内部当選コマンドがスイカ役のときの上乗せゲーム数が付与される割合として、±0(非当選)となる割合が90[%]、+5ゲームとなる割合が5[%]、+10ゲームとなる割合が0[%]、+30ゲームとなる割合が0[%]、+50ゲームとなる割合が3[%]、+100ゲームとなる割合が1[%]、+300ゲームとなる割合が1[%]に設定されている。
図36に戻り、チェリー役又はスイカ役当選によるAT継続抽選後、又は、チェリー役又はスイカ役に内部当選していない場合(ステップSe1;No)、サブ制御部91は、RAM91cに設定されているAT用メダル獲得枚数カウンタを参照し、AT開始後からのメダル獲得枚数(メダル純増数)が所定枚数に到達する特定遊技履歴になったか否かを判別する(ステップSe3)。
なお、このように制御するために、変形例3のサブ制御部91は、メイン制御部41から受信した入賞判定コマンド(入賞判定を結果を示すコマンド)に基づいて、メダル獲得枚数を履歴データとしてRAM91cに記憶しており、AT用メダル獲得枚数カウンタは、履歴データからAT開始後からのメダル獲得枚数(メダル純増数)をカウント(計数)している。また、変形例3では、所定枚数として、100枚、250枚、500枚、1000枚、…が設定されている。よって、変形例3では、複数の所定枚数について、次の所定枚数までの差分の枚数(100−0=100[枚]、250−100=150[枚]、500−250=250[枚]、1000−500=500[枚])が増加してゆくように予め設定されている。なお、変形例3では、AT制御時におけるRT0〜3状態のメダルの平均純増数が2以上であるため、例えば、最初の100枚にはRT0〜3状態に移行してから50ゲーム以下(100/2=50[G])、次の250枚には75ゲーム以下((250−100)/2=50[G])で到達することになる。
また、変形例3では、AT制御時におけるRT0〜3状態のメダルの平均純増数が2以上であり、ATはRT0〜3状態に移行してから少なくとも50ゲームは消化可能であるため、AT制御時におけるRT0〜3状態に移行してからのメダル獲得枚数が100枚に到達する割合は、100枚に到達しない割合よりも高くなっている。さらに、本実施形態では、AT制御時におけるRT0〜3状態に移行するまでの他の遊技状態のメダルの平均純増数が1以上であり、ATはRT0〜3状態に移行するまでATゲーム数カウンタの残りゲーム数を消化しない。このため、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達する割合は、100枚に到達しない割合よりも更に高くなっている。
サブ制御部91は、AT開始後のメダル獲得枚数が所定枚数に到達していない場合(ステップSe3;No)、AT抽選処理を終了する。一方、サブ制御部91は、AT開始後のメダル獲得枚数が所定枚数に到達した場合(ステップSe3;Yes)、所定枚数獲得時の継続抽選テーブルを用いてATに継続当選させるか否かの抽選を行い(ステップSe4)、AT抽選処理を終了する。
ここで、所定枚数獲得時の継続抽選テーブルについて説明する。例えば、図15(C)に示すように、100枚獲得時の継続抽選テーブルには、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚となったときにATの上乗せゲーム数が付与される割合が設定されている。変形例3では、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚となったときの上乗せゲーム数が付与される割合として、±0(非当選)となる割合が0[%]、+5ゲームとなる割合が40[%]、+10ゲームとなる割合が40[%]、+30ゲームとなる割合が10[%]、+50ゲームとなる割合が5[%]、+100ゲームとなる割合が4[%]、+300ゲームとなる割合が1[%]に設定されている。よって、変形例3では、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚となったときにはATに継続当選して上乗せゲーム数が+5ゲーム以上付与されるように100枚獲得時の継続抽選テーブルが設定されている。
また、例えば、250枚獲得時の継続抽選テーブルには、AT開始後からのメダル獲得枚数が250枚となったときにATの上乗せゲーム数が付与される割合が設定されている。変形例3では、AT開始後からのメダル獲得枚数が250枚となったときの上乗せゲーム数が付与される割合として、±0(非当選)となる割合が40[%]、+5ゲームとなる割合が10[%]、+10ゲームとなる割合が30[%]、+30ゲームとなる割合が10[%]、+50ゲームとなる割合が5[%]、+100ゲームとなる割合が4[%]、+300ゲームとなる割合が1[%]に設定されている。なお、図示は省略するが、AT開始後からのメダル獲得枚数が500枚や1000枚等となったときにも、図15(D)に示す250枚獲得時の継続抽選テーブルと同様の500枚獲得時の継続抽選テーブルや1000枚獲得時の継続抽選テーブル等が設けられている。よって、変形例3では、AT開始後からのメダル獲得枚数が250枚、500枚、1000枚、…となったときには、AT継続非当選となり上乗せゲーム数が付与されない可能性がある各継続抽選テーブルがそれぞれ設定されている。なお、変形例3では、100枚獲得時の継続抽選テーブル以外の各所定枚数獲得時の継続抽選テーブルは、非当選となる割合が0%ではない場合を例示したが、100枚獲得時の継続抽選テーブルと同様に0%であってもよい(100%の割合で上乗せゲーム数が付与されてもよい)。
図35に戻り、AT継続抽選処理の後、サブ制御部91は、継続抽選処理によってAT継続に当選したか否かを判別する(ステップSd10)。AT継続に当選した場合(ステップSd10;Yes)、RAM91c設定されているATゲーム数カウンタに付与された上乗せゲーム数を加算する(ステップSd11)。なお、変形例3では、AT抽選処理やAT継続抽選処理において、当選フラグがチェリー+1枚役である場合には、100%の割合でAT当選・AT継続当選するように予め設定されている。
AT継続に非当選であった場合(ステップSd10;Yes)、又はAT継続に当選してATゲーム数カウンタにゲーム数を加算した後、サブ制御部91はRAM91cを参照して当選フラグが「通常リプレイ」を示すフラグであるか否かを判別する(ステップSd12)。当選フラグが「通常リプレイ」を示すフラグである場合(ステップSd12;Yes)、サブ制御部91は、内部押し順ナビ決定処理を実行する(ステップSd13)。内部押し順ナビ決定処理とは、受信した内部当選コマンドから特定した内部押し順を報知するか否かを決定する処理である。
変形例3では、メイン制御部41は連続正解カウンタの値が「3」になったことを条件に特殊信号を外部出力する。特殊信号を受信した外部機器は、AT状態に制御された回数(AT回数)を遊技者が認識可能となるように表示することができる。このときのAT回数は、正確な値であることが求められる。
ここで、変形例3のスロットマシン1のように、所定のゲーム数消化することを条件にATを終了する構成の場合、例えば、「AT状態へ移行−特別役当選・入賞−ボーナス態への移行−ボーナス終了−再度AT状態へ移行」というように、ボーナス状態への移行等でAT状態が中断されることがある。このとき、単純にAT状態を開始したときに特殊信号を外部出力するような構成にすると、AT状態の中断後にも再度特殊信号を外部出力してしまうこととなり、AT抽選処理に当選した回数は1回、すなわち実質的なAT回数は1回であるにも関わらず、特殊信号が2回外部出力され、表示されるAT回数は2回と表示される可能性がある。
このため、変形例3では、サブ制御部91は内部押し順を報知するか否かをゲームの状況によって判別する。すなわち、サブ制御部91は、内部押し順を正解させることで特殊信号を外部出力する必要がある場合、内部押し順を報知し、特殊信号を外部出力する必要がない場合、内部押し順を報知しない。しかしながら、内部押し順を報知しない場合であっても、遊技者の操作によって連続正解カウンタの値が「3」になり、特殊信号が出力されてしまう可能性がある。このような状況を回避するため、サブ制御部91は、特殊信号を出力する必要がない場合であって、連続正解カウンタの値が「3」になる可能性がある場合は、内部押し順とは異なる押し順(不正解押し順)を報知する。
以下、サブ制御部91が判別する状況について説明する。サブ制御部91は、「ATに当選してから初めてAT状態に移行し、遊技状態がRT0〜3状態である場合(初当りAT時)」、「電断後にAT状態に移行し、遊技状態がRT0〜3状態である場合(電断後AT時)」の場合に、特殊信号を外部出力する必要があると判別する。
また、サブ制御部91は、遊技状態がRT0〜3状態であっても、「AT中断後にAT状態に移行し、遊技状態がRT0〜3状態である場合(中断後AT時)」、「押し順ミス後にRT0〜3状態に移行した場合(押し順ミス後RT時)」等の場合には、特殊信号を外部出力する必要がないと判別する。
これらの判別には、AT消化ゲーム数に基づいたフラグを用いることができる。この場合、例えば、サブ制御部91はAT消化開始時、AT消化ゲーム数が0であった場合(初当りAT時)にRAM91cに設定されているフラグをオンにする。サブ制御部91は、フラグがオンになっている間は内部押し順を報知し続け、連続正解カウンタの値が「3」になったことを条件にフラグをオフにし、内部押し順の正解報知を制限する。すなわち、上述のフラグのオンは、特殊信号を外部出力する必要があるということを意味し、フラグのオフは、特殊信号を外部出力する必要がないということを意味する。
また、電断が発生した際は、電断処理時、又は起動処理時にAT状態であるか否か、又は遊技状態がRT3状態であるか否かに応じて、フラグをオンにすれば良い。電断後にフラグがオンになっていることで、サブ制御部91は連続正解カウンタの値が「3」になるまで内部押し順を報知し続け、連続正解カウンタの値が「3」になると、メイン制御部41は特殊信号を外部出力する。
このように制御するため、サブ制御部91にも、メイン制御部41と同様に、RAM91cに連続正解カウンタが設定されているものとする。連続正解カウンタの更新契機は、メイン制御部41がサブ制御部91に送信するコマンドに連続正解カウンタの値を含め、サブ制御部91がそのコマンドを受信することで同値に更新しても良く、サブ制御部91が自律的に、メイン制御部41の処理と同様の処理を実行することで更新しても良い。
内部押し順ナビ決定処理の後、又はATフラグをオンにした後、又はATに非当選であった場合(ステップSd6;No)、サブ制御部91は、ATフラグ及び当選フラグを基にROM91aに記憶されている演出パターンを選択する(ステップSd14)。ここで、演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部抽選の結果、すなわち当選フラグに応じた選択率で選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91aに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、当選フラグに応じて演出テーブルから選択率を参照し、その選択率に応じて演出パターンを選択し、選択した演出パターンをRAM91cに設定する。なお、サブ制御部91は、連続演出中等、既に演出パターンがRAM91cに設定されている場合は、新たに演出パターンを選択することなく、その演出パターンに従って処理を進める。
演出パターンが選択された後、サブ制御部91は、ROM91aに記憶されている制御パターンテーブルを参照して制御パターンを取得し、取得した制御パターンをRAM91cに設定する(ステップSd15)。制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する各種パターンが登録されている。演出パターンは、例えば、液晶表示器51の表示パターンや演出効果LED52の点灯態様等である。この制御パターンテーブルに従って、サブ制御部91は遊技の進行状況に応じた演出の制御を実行する。
なお、サブ制御部91は、コマンドの受信を契機とした演出の制御を実行中に、新たなコマンドを受信した場合、実行中の演出の制御を中止し、新たに受信したコマンドに対応する演出の制御を実行する。すなわち、演出の制御が完了していなくても、その演出をキャンセルして新たなコマンドに基づく演出の制御を実行することができる。例えば、液晶表示器51にコマンドに基づく演出が表示されている場合でも、演出が完了する前に遊技者がゲームを開始すれば、その演出はキャンセルされることとなる。
MAXBETスイッチ6の操作時に受信するBETコマンドや、スタートスイッチ7の操作時に受信する内部当選コマンド等、遊技者がゲームを開始する際に必須となる操作に伴うコマンドに応じて実行中の演出の制御を中止するようにしても良い。このような構成にすることで、遊技者が次のゲームを迅速に開始したいとき等、煩わしい思いをさせることがなくなる。また、特定の演出に限り、いずれのコマンドを受信した場合でも演出の制御を継続する構成を採用しても良い。この場合、上述の特定の演出が発生すると遊技者に期待感を持たせることができる。
そして、サブ制御部91は、演出パターンに従って演出の制御を実行し(ステップSd16)、処理を終了する。上述のように、演出パターンは選択率に従って選択されるため、同じ内部抽選の結果である同じ内部当選コマンドを受信したとしても、演出パターンが同一になるとは限らない。
また、変形例3では、各種コマンドに基づいて演出パターンを選択する場合(ステップSd14、ステップSd17)、サブ制御部91は、液晶表示器51において実行する演出パターンを選択する演出パターン選択処理を実行する。サブ制御部91は、演出パターン選択処理を実行すると、図37に示すように、ATフラグがオンであるか否かを判別する(ステップSf1)。サブ制御部91は、ATフラグがオフである場合(ステップSf1;No)、通常の演出パターンを選択し(ステップSf2)、処理を終了する。一方、サブ制御部91は、ATフラグがオンである場合(ステップSf1;Yes)、図38(A)に示す枚数報知演出を選択し(ステップSf3)、RAM91cに設定されているAT用メダル獲得枚数カウンタを参照してAT開始後からのメダル獲得枚数(メダル純増数)が所定枚数に到達したか否かを判定する(ステップSf4)。
ここで、枚数報知演出501とは、AT用メダル獲得枚数カウンタがカウントしたAT開始後からのメダル獲得枚数(メダル純増数)を報知する演出である。本実施形態の枚数報知演出501は、図38(A)に示すように、例えば、AT開始後からのメダル獲得枚数が17枚であったときに遊技者にとって目立たない表示態様で「TOTAL +17枚」との文字列の画像を液晶表示器51に表示する演出である。例えば、液晶表示器51の中央部に人物画像を表示し、液晶表示器51の右端下部に人物画像よりも小さく表示する演出である。
図37に戻り、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達した場合(ステップSf4;Yes)、図36に示すAT継続抽選処理による上乗せゲーム数と所定枚数とで共通する数字があるか否かを判定する(ステップSf5)。例えば、上乗せゲーム数が+10ゲームで所定枚数が100枚のときには「1」及び「0」が共通する数字である。また、例えば、上乗せゲーム数が+5ゲームで所定枚数が100枚のときには共通する数字がないことになる。
サブ制御部91は、上乗せゲーム数と所定枚数とで共通する数字がある場合(ステップSf5;Yes)、図38(B)に示す一部破壊パターンの継続当選報知演出を選択する(ステップSf6)。
ここで、継続当選報知演出とは、AT継続抽選処理が実行されて上乗せゲーム数が付与されたか否か(AT継続当選したか否か)を報知する演出である。また、一部破壊パターンの継続当選報知演出とは、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通する数字がある場合において、所定枚数の上乗せゲーム数とで共通しない数字を破壊する演出パターンで所定枚数を上乗せゲーム数に変化させてATに継続当選したか否かを報知する演出である。なお、本実施形態の各パターンの継続当選報知演出は、1ゲームが終了するまでに実行される連続演出としたが、複数ゲームに亘って実行される連続演出であってもよい。
本実施形態の一部破壊パターンの継続当選報知演出は、図38(B)に示すように、例えば、「TOTAL +100枚」との文字列の画像を表示する枚数報知演出502が液晶表示器51に表示された後、「TOTAL +100枚」の「0枚」の文字列を爆発の画像で上書きした一部破壊演出503を液晶表示器51に表示してから「+10」の文字列を残した状態でその他の文字列を変化させて「上乗せ +10G」との文字列の画像を表示する上乗せ報知演出504を液晶表示器51に表示する連続演出である。なお、本実施形態の上乗せ報知演出504では、「+10」の文字列を移動させずにその他の文字列を変化させたが、「+10」の文字列を移動させつつその他の文字列を変化させてもよい。また、図示は省略するが、本実施形態の一部破壊パターンの継続当選報知演出は、AT継続抽選に非当選であった場合、すなわち、上乗せゲーム数が±0ゲームであった場合にも、「TOTAL +100枚」の「+10」の文字列を爆発の画像で上書きした一部破壊演出を液晶表示器51に表示してから「上乗せ ±0G! 残念!!」等の文字列の画像を液晶表示器51に表示する上乗せ報知演出を実行する。
図37に戻り、サブ制御部91は、上乗せゲーム数と所定枚数とで共通する数字がない場合(ステップSf5;No)、図38(C)に示す全部破壊パターンの継続当選報知演出を選択する(ステップSf7)。ここで、全部破壊パターンの継続当選報知演出とは、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通する数字がない場合において、所定枚数の全ての数字を破壊する演出パターンで所定枚数を上乗せゲーム数に変化させてATに継続当選したか否かを報知する演出である。本実施形態の全部破壊パターンの継続当選報知演出は、図38(C)に示すように、例えば、枚数報知演出502が液晶表示器51に表示された後、全ての文字列を爆発の画像で上書きした全部破壊演出505を液晶表示器51に表示してから文字列を変化させて「上乗せ+5G」との文字列の画像を液晶表示器51に表示する上乗せ報知演出506を実行する連続演出である。
図37に戻り、継続当選報知演出の選択後、又は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達していない場合(ステップSf4;No)、サブ制御部91は、チェリー役又はスイカ役に内部当選したことによりAT継続抽選処理が実行されてAT継続当選しているか否かを判定する(ステップSf8)。サブ制御部91は、チェリー役又はスイカ役当選でAT継続当選していない場合(ステップSf8;No)、処理を終了し、チェリー役又はスイカ役当選でAT継続当選している場合(ステップSf8;Yes)、図38(D)に示す全演出終了後の継続当選報知演出507を選択し、処理を終了する。
ここで、全演出終了後の継続当選報知演出507とは、1ゲームが終了して全ての演出の最後に実行されるチェリー役又はスイカ役当選によってATに継続当選した旨を報知する演出である。本実施形態の全演出終了後の継続当選報知演出507は、図38(D)に示すように、例えば、チェリー役当選によってATに継続当選した場合に、「上乗せ +10G」との文字列の画像とチェリーの画像とを液晶表示器51に表示する演出である。
次に、変形例3に係るスロットマシン1の具体的な制御について説明する。
AT状態においてチェリー役又はスイカ役に内部当選したり、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数(100枚、250枚、500枚、1000枚、…)に到達したりしたときに、サブ制御部91は、継続抽選テーブルを用いてAT抽選処理を実行する。また、サブ制御部91は、図38(A)に示す枚数報知演出501を実行してAT開始後からのメダル獲得枚数を報知し、メダル獲得枚数が所定枚数となったときに継続当選報知演出を実行して上乗せゲーム数を報知することでAT継続当選を報知する。ここで、サブ制御部91は、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字があるときには、図38(B)に示す一部破壊パターンの継続当選報知演出を実行し、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字がないときには、図38(C)に示す全部破壊パターンの継続当選報知演出を実行する。そして、サブ制御部91は、メダル獲得枚数が所定枚数であるか否かに関わらず、チェリー役又はスイカ役の内部当選によってAT継続当選しているときには、全ての演出の最後に図38(D)に示す全演出終了後の継続当選報知演出507を実行してチェリー役又はスイカ役当選によってAT継続当選してゲーム数が上乗せされたことを報知する。
そして、上記のように構成された変形例3において、メダルの純増数のカウントをAT終了後に所定期間(例えば50ゲーム)が経過したときに終了するように構成する。そして、メダルの純増数が所定枚数(上記実施形態の規定数に相当)に達して純増数が報知演出(図38(A)(B)における「+100枚!」の表示)によって報知され、その後にメダルの純増数が減少し、再度メダルの純増数が所定数に達したときは報知演出の実行を規制するように構成する。これにより、ATが終了して純増数が減少し、再度純増数が規定数を下回りながらも、AT終了後のゲーム数が50ゲームに達する前に再度ATに制御されて純増数が再度規定数に達したときなど、ATが終了した後にメダルが減少したことを遊技者に印象付けてしまうことを防止できる。
また、変形例3において、メダルの純増数が所定枚数に達したときに、報知演出(図38(A)(B)における「+100枚!」の表示)と、特定演出に相当する継続報知演出を一律に重複させず、報知演出を実行せずに継続報知演出を実行し、その後にメダルの払い出しが発生したときに報知演出を実行するように構成することも可能である。これにより、報知演出の実行時期を変更してもメダルの払い出しが発生したときに報知演出が実行されるという流れが崩れないので、遊技者が違和感を抱くことのないように遊技を進行することができる。
また、変形例3において、メダルの純増数が所定枚数に達したときに、報知演出(図38(A)(B)における「+100枚!」の表示)と、特定演出に相当する継続報知演出を一律に重複させず、継続報知演出を実行せずに報知演出を実行し、その後に純増数が所定枚数に達したときに継続報知演出を実行するように構成することも可能である。これにより、継続報知演出の実行時期を変更しても純増数が所定枚数に達したときに継続報知演出が実行されるという流れが崩れないので、遊技者が違和感を抱くことのないように遊技を進行することができる。
以上説明したように、変形例3のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、図38(A)に示すように、AT開始後からのメダル獲得枚数を報知する枚数報知演出501を実行する。そして、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したときにAT継続抽選処理を実行するとともに、AT継続当選して上乗せゲーム数が付与されたか否かを報知する継続当選報知演出を実行する。このとき、変形例3では、サブ制御部91は、図38(B)及び図38(C)に示すように、所定枚数を報知する枚数報知演出502から上乗せゲーム数を報知する上乗せ報知演出504、506に変化させる演出パターンの連続演出を継続当選報知演出として実行する。
このようにすることで、チェリー役やスイカ役の当選時だけでなくAT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したときにもAT継続抽選が行われるので、チェリー役やスイカ役の当選時にのみAT継続抽選を行うスロットマシンよりもAT継続抽選が行われる可能性を高くすることができ、遊技者は当選率の低いチェリー役やスイカ役に当選しなくてもATが継続することに対する期待を抱くことができるので、遊技の興趣が向上する。また、変形例3のスロットマシン1は、枚数報知演出から継続当選報知演出に変化させる演出パターンで上乗せゲーム数を報知しないスロットマシンよりもメダル獲得枚数と上乗せゲーム数との間の関連性を遊技者が認識し易くなるので、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したことによってAT継続当選したことを効果的に報知することができる。
特に、変形例3のスロットマシン1によれば、遊技者が得た有利事象としてのAT開始後からのメダル獲得枚数、すなわち、メダル純増数が、AT継続抽選を行うか否かの判別対象となっている。
このようにすることで、遊技者はAT開始後からのメダル獲得枚数が増加してゆくことによって遊技に対して満足感を得られるだけでなく、メダル獲得枚数が所定枚数になることで上乗せゲーム数が付与されて更にメダル獲得枚数が増加する可能性があるとの期待を抱くことができるので、AT開始後からのメダル獲得枚数に更に興味を抱くようになり、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達してもAT継続抽選処理が実行されないスロットマシンよりも遊技の興趣を向上させることができる。
なお、変形例3では、AT継続抽選を行うか否かの判別対象をAT開始後からのメダル純増数としているが、遊技者が得る有利事象であればその他の事象であってもよい。例えば、AT継続抽選を行うか否かの判別対象をAT開始後からのメダルの払い出し枚数としてもよい。また、例えば、AT状態の期間が長いほど遊技者にとって有利であり、遊技に対する満足度を得ることが可能であるため、AT継続抽選を行うか否かの判別対象をAT開始後からの消化ゲーム数、消化ナビストック数、消化ナビ数(ナビ演出の実行回数)としてもよい。ここで、ナビストックとは、その数の多さによって、ATに制御可能となる量(セット数)を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(例えば40)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。なお、判定対象を消化ナビストック数とする場合、例えば、所定回数のナビストックを消化するときに、50%の割合で新たなナビストックを付与してATを継続させるか否かを判定する構成が考えられる。また、判定対象を消化ナビ数とする場合、例えば、AT当選時にナビ演出の実行可能回数が20回付与される構成において、所定回数のナビ演出の実行後に、50%の割合で新たなナビ演出の実行可能回数を付与してATを継続させるか否かを判定する構成が考えられる。
また、変形例3のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数となったときに、所定枚数と上乗せゲーム数とで共通の数字があるときには、図38(B)に示す一部破壊パターンの継続当選報知演出を実行し、枚数報知演出502と上乗せ報知演出504との共通の文字列の画像(「+10」の画像)を残した一部破壊演出503を実行する。
このようにすることで、一部破壊パターンの継続当選報知演出を実行しないスロットマシンよりもメダル獲得枚数が所定枚数に到達したことと上乗せゲーム数との間の関連性を遊技者が認識し易くすることができる。
また、変形例3のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したことによって上乗せゲーム数が付与されたゲームにおいてチェリー役又はスイカ役当選によっても上乗せゲーム数が付与されたときに、継続当選報知演出を実行した後に図38(D)に示す全演出終了後の継続当選報知演出507を実行する。
このようにすることで、継続当選報知演出を実行した後に全演出終了後の継続当選報知演出を実行しないスロットマシンよりもAT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したことによって上乗せゲーム数が付与されたゲームにおいてチェリー役又はスイカ役当選によっても特典が付与されていることを遊技者が認識できなくなることを低減できる。
また、変形例3のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、AT制御中において、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数になることによってATを継続するための上乗せゲーム数が付与されるか否かを決定する。
このようにすることで、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数になることによって上乗せゲーム数を付与しないスロットマシンよりも遊技者はAT開始後からのメダル獲得枚数に興味を抱くようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、変形例3のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、所定枚数として、100枚、250枚、…と複数の枚数が設定されている。そして、AT制御中のRT3状態においてメダルの平均獲得枚数は変化しない。このため、ATを開始した後、RT3状態に移行してからのメダル獲得枚数が0枚から100枚までの平均ゲーム数は、100枚から250枚までの平均ゲーム数の2/3倍(100/150=2/3[倍])となるように設定されている。また、平均ゲーム数だけでなく、例えば、0枚から100枚までの押し順ベルの平均ナビ回数も、100枚から250枚までの押し順ベルの平均ナビ回数の2/3倍となっている。この結果、AT開始後からのメダル獲得枚数が最初の所定枚数(100枚)に到達するまでの期待値(平均ゲーム数、平均ナビ回数等)が、次の所定枚数(250枚)に到達するまでの期待値の1.5倍となっている。そして、本実施形態では、最初の所定枚数に到達するまでの期待値が最も高く、所定枚数が250枚、500枚、1000枚、…と増加するに連れて所定枚数に到達するまでの期待値が低くなるように設定されている。
このようにすることで、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達したときには、メダル獲得枚数が100枚から250枚、250枚から500枚、500枚から1000枚に到達したときよりも短い期間で所定枚数に到達してAT継続抽選が行われる。このため、本実施形態のスロットマシン1は、所定枚数が小さいほど所定枚数に到達し易く、上乗せゲーム数が付与され易くなっており、遊技者はメダル獲得枚数が100枚になる早い段階で上乗せゲーム数が付与されることを期待することができる。また、本実施形態のスロットマシン1は、所定枚数が多くなるに連れて所定枚数に到達し難くなるので、遊技者の上乗せゲーム数が付与されることに対する期待感や射幸性が高まり過ぎるのを防止することができる。
特に、変形例3のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達したときには上乗せゲーム数が必ず+5ゲーム以上付与されるように100枚獲得時の継続抽選テーブルが予め設定されている。また、本実施形態では、AT状態におけるRT0〜3状態の1ゲーム当たりのメダルの平均純増数が2以上、ATに当選したときに付与されるゲーム数がRT3状態に移行してから50ゲームとなるように予め設定されているため、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚になる確率が高くなるように設定されている。
このようにすることで、遊技者はAT開始後からのメダル獲得枚数が100枚になり上乗せゲーム数が付与されてATが継続されることを期待することができるので、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚になる可能性が低いスロットマシンや100枚に到達しても上乗せゲーム数が付与されないスロットマシンよりも遊技の興趣が向上する。
なお、変形例3では、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達しない可能性もあり、必ずしもATが継続されるとは限らないが、確実に100枚に到達して必ず上乗せゲーム数が付与されてATが継続されるように設計してもよい。例えば、サブ制御部91は、AT当選時にゲーム数を設定せず、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に到達するまでATを継続するように制御してもよい。また、例えば、AT当選時にAT終了条件として「残りゲーム数が0ゲーム且つメダル純増数が100枚以上」等の条件を設定して、AT開始後からのメダル獲得枚数が100枚に確実に到達なるまでATに制御してもよい。この場合、残りゲーム数が0ゲームになったときに、メダル純増数が100枚に到達していなければATを継続できるようにサブ制御部91を制御する必要がある。このようにすることで、遊技者はATが開始されるとメダル獲得枚数が100枚になり上乗せゲーム数が付与されてATが継続されることを確信することができるので、ATに当選しても延長されない可能性があるスロットマシンよりも遊技の興趣が向上する。
また、変形例3のスロットマシン1によれば、RT0〜3状態が有利RTに設定されており、遊技者にとっては通常状態・RT1状態・RT4状態のATよりもRT3状態のATのほうが有利度としてのメダルの平均純増数が高くなるように設定されている。そして、サブ制御部91は、遊技状態(通常状態・RT1〜RT3状態、SB状態)に関わらずAT開始後からメダル獲得枚数を計数して上乗せゲーム数を付与するか否かを判定している。さらに、サブ制御部91は、RT0〜3状態に移行するまでATゲーム数カウンタの残りゲーム数が消化されないように設定されており、RT0〜3状態に移行するまでの通常状態やRT1状態やRT4状態であってもATに制御されていればメダルの平均純増数が1以上となるように設定されている。
このようにすることで、RT0〜3状態に移行するまでの通常状態やRT1状態やRT4状態についてもATに制御されていればATの残りゲーム数が消化されずにメダル獲得枚数が増加(純増)するので、メダルが純増可能な通常状態やRT1状態やRT4状態のATについてメダル獲得枚数が計数されないスロットマシンよりもAT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達し易く、上乗せゲーム数が付与され易くなっており、遊技者は上乗せゲーム数が付与されることを期待することができるので、遊技の興趣が向上する。
[変形例4]
次に、第1実施形態〜第3実施形態の変形例3について図39〜図44を用いて説明する。変形例4では、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの完了時や、リプレイ入賞による自動BETが開始される(あるいは開始された)ときにする。
そして、第1実施形態〜第3実施形態においても、各種リプレイが入賞したときに投入や精算のタイミングを変形例4と同様にすることで、第1実施形態〜第3実施形態に変形例4を適用して実施することが可能である。以下に変形例4について具体的な処理について説明するが第1実施形態〜第3実施形態と同様の部分については詳しい説明を省略する。
[BET処理]
まず、メイン制御部41が図7に示すゲーム処理のSd1で実行するBET処理について説明する。図39〜図41は、メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、まず、メイン制御部41のRAMの所定領域において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(S10)、遊技状態に応じた規定数(本実施の形態では上限数と同じ。いずれの遊技状態においても3。)をメイン制御部41のRAMに設定し(S11)、メイン制御部41のRAMにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かを判定する(S12)。
S12において次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであると判定された場合には、ベルリプ入賞時においてリプフリーズを発生させるためのリプフリーズ処理を実行する(S13)。リプフリーズ処理については、図42を用いて後述する。リプフリーズ処理が終了した後においては、S14において、BETカウンタの値を1加算し、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数(ここでは3)であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(S15)、BETカウンタの値が規定数でなければS14に戻る。BETカウンタの値が規定数となりリプレイ入賞による賭数の設定が完了すると、S16へ移行する。メイン制御部41は、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を実行する。また、メイン制御部41は、リプレイ入賞後における賭数の設定が完了した後に、リプレイ中LED20、および、スタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を実行する。
S16では、前回ゲームにおいて入賞したリプレイが、通常リプ、7揃いリプ、および、7フェイクリプ1〜5(これらのリプレイをまとめて、以下では第1のリプレイともいう)であったか否かが判定される。なお、第1のリプレイは、同じ図柄のみから構成されるリプレイのうち通常リプのみとしてもよい。第1のリプレイであったか否かは、設定されているリプレイゲームフラグから特定される。S16において第1のリプレイであったと判定されたときには、S17において賭数が3(リプレイ当選可能な状態は3枚賭けであるため)加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(S17では便宜上、“BETコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)を通常コマンド用送信バッファに設定する。
一方、S16において第1のリプレイではなかったと判定されたときには、S18において賭数が3加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させない旨のBET音なしを示すBETコマンド(S18では便宜上、“BETコマンド(BET音なし)”と示している。以下同様)を通常コマンド用送信バッファに設定する。第1のリプレイではなかったと判定されたときとは、第1のリプレイが通常リプ、7揃いリプ、および、7フェイクリプ1〜5であるとした場合には、ベルリプ1〜5に入賞したと判定されたときである。以下では、第1のリプレイ以外のリプレイを第2のリプレイともいい、ここではベルリプ1〜5が該当する。なお、第2のリプレイは、異なる図柄を含む図柄の組み合わせから構成される7フェイクリプ1〜5を含むものであってもよく、また後述するAT抽選契機となる7揃いリプを含むものであってもよい。
S17およびS18で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、サブ制御部91側においては、第1のリプレイ入賞後において賭数が設定される毎にBET音を出力するのに対し、第2のリプレイ入賞後において賭数が設定される際にはBET音を出力させないことになる。これにより、第1のリプレイ入賞を遊技者に気付かせやすくすることができるのに対し、第2のリプレイ入賞を遊技者に気付かせ難くすることができる。
S19では、メイン制御部41のRAMの所定領域において格納されるクレジットの値であるクレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する。S19において上限値であると判定されたときには、投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定し(S20)、S22に進む。S20において、投入不可フラグが設定されると、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させるための処理が行われる。なお、BETカウンタが第2のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、S20において投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させずに、たとえば、後述するS37でYESと判定されるかリプフリーズが終了した後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)が出力された後に、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
S19において上限値でないと判定されたとき、つまりクレジット投入が可能であると判定されたときには、S21に進む。なお、S12においてリプレイゲームでないと判定された場合にはそのままS21に進む。
S21においては、投入待ち前の設定を行ってS22に進む。投入待ち前の設定では、メイン制御部41のRAMに投入不可フラグが設定されている場合は当該投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。このため、リプレイ入賞後においては、賭数の設定が完了する前であって投入待ち前の設定が未だ行われていないときに投入されたメダルを受付けず、賭数の設定が完了して投入待ち前の設定が行われてから投入されたメダルを有効に受付けてクレジット加算されることになる。メイン制御部41は、S21において投入待ち前の設定が行われて投入不可フラグをクリアされた後に、投入要求LED17を点灯させ、賭数を設定することが可能な場合にはBETスイッチ有効LED21を点灯させる処理を実行する。なお、BETカウンタが第1のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、S21において投入要求LED17のみを点灯させる。また、BETカウンタが第2のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、S21において投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を点灯させ、たとえば、後述するS37でYESと判定されるかリプフリーズが終了した後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)が出力された後に、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
S22では、メイン制御部41のRAMに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する。S22においてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(S23)、S25に進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(S24)、S25に進む。
S25においては、設定キースイッチ37がonの状態か否かを判定し、設定キースイッチ37がonであれば、BETカウンタの値が0か否かを判定する(S26)。S26においてBETカウンタの値が0であれば、確認開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(S27)、設定確認処理(S28)、すなわち設定確認状態に移行する。S27で設定された確認開始コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。また、S28における設定確認処理が終了した後は、S22に戻る。S25において設定キースイッチ37がonではない場合またはS26においてBETカウンタの値が0ではない場合には、S30に進む。
S30では、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する。S30において投入メダルの通過が検出されていなければ、S45に進み、投入メダルの通過が検出されていれば、投入メダルフラグをクリアし(S31)、メイン制御部41のRAMに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(S32)、メダルの投入が可能な状態でなければS45に進む。
S32においてメダルの投入が可能な状態であれば、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(S33)、BETカウンタの値が規定数でなければ、賭数が1加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S34)、BETカウンタの値を1加算し(S35)、S22に戻る。S34で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、メダル投入により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。
S33においてBETカウンタの値が規定数であれば、S36において前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたか否かが判定される。第2のリプレイであったか否かは、リプレイゲームフラグから特定される。S36において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していなかったと判定されたときには、S38において、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S38では便宜上、“クレジットコマンド(通常)”と示している。以下同様)を通常コマンド送信用バッファに設定し、S40においてメイン制御部41のRAMにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する。S38で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
S36において、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたと判定されたときには、S37において、規定数分のBET音が出力されたか否かが判定される。具体的には、S39に示すクレジットコマンドが規定数分の3回出力されたか否か判定される。第2のリプレイ入賞後において賭数が設定されるに際しては、S18で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、メダルが投入されてクレジットされる際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
S37において、規定数分のBET音が出力されていないときには、S39において、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S39では便宜上、“クレジットコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)を通常コマンド送信用バッファに設定し、S40においてメイン制御部41のRAMにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する。S39で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。一方、S37において、規定数分のBET音が既に出力されているときには、S38に進み、クレジットコマンド(通常)が通常コマンド送信用バッファに設定される。これにより、第2のリプレイ入賞後のメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、3枚目までについてはBET音が出力され、4枚目以降についてはクレジット音が出力される。一方、第2のリプレイ入賞後でないときのメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、1枚目からクレジット音が出力されることになる。なお、S36およびS37の次のステップとして、S40を実行した後に、対応するS38あるいはS39の処理を行うことにより、クレジットカウンタの値としてS40により加算された後にあたる現在の値を示すクレジットコマンドをS38あるいはS39において設定するようにしてもよい。また、第2のリプレイ入賞時にはリプフリーズ解除後において規定数分の賭数が設定されるため、S39においては、クレジットコマンド(BET音あり)として、規定数分のBET音を出力させるためのコマンドを設定し、規定数分のBET音を出力させるようにしてもよい。
S41においては、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かが判定される。クレジットカウンタの値が50でなければ、S22に戻り、クレジットカウンタの値が50であれば、S42において投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定しS22に戻る。
S45では、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。さらに立上りエッジは、いずれかのスイッチがONに変化し、かつ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、S45では、いずれかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定されることとなる。
S45においてスタートスイッチ7の操作が検出されていないと判定された場合、またはスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合には、S50に進み、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されていれば、S46に進み、立上りエッジをクリアする。また、S47では、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する。
S47においてBETカウンタの値が規定数でなければ、S22に戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、S48において、投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し、S49において、ゲーム開始時の設定を行う。これにより、ゲームが開始されてから当該ゲームが終了して、次のゲーム以降のBET処理におけるS21において投入待ち前の設定が行われるまではメダルを投入しても受付けられず、メダル払出口9から払出されることになる。そして、S49の後、BET処理を終了して図7のSd2に進む。
S50においては、1枚BETスイッチ5の操作が検出されているか否か、すなわち1枚BETスイッチ5の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S50において1枚BETスイッチ5の操作が検出されていなければ、S51に進み、1枚BETスイッチ5の操作が検出されていれば、図41のS65に進み、立上りエッジをクリアする。
S66においては、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する。S66においてBETカウンタの値が規定数であればS22に戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、S67においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する。S67においてクレジットカウンタの値が0であればS22に戻る。S67においてクレジットカウンタの値が0でなければ、S68において、賭数が1加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定する。また、S69においては、クレジットカウンタの値を1減算し、S70においては、BETカウンタの値を1加算してS22に戻る。S68で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、1枚BETスイッチ5の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。なお、第2のリプレイ入賞後において、S66でYESと判定されたときには、S37と同様の判定を行い、規定数分、BET音が出力されていないときには、S39と同様の処理を行うようにして、BET音を出力させるようにしてもよい。
S51においては、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立上り示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S51においてMAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ、S52に進み、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば、図41のS75に進み、立上りエッジをクリアする。
S76においては、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する。S76においてBETカウンタの値が規定数であれば、S80に進み、BETカウンタの値が規定数でなければ、S77においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する。S77においてクレジットカウンタの値が0であれば、S80に進む。S77においてクレジットカウンタの値が0でなければ、S78において、クレジットカウンタの値を1減算し、S79において、BETカウンタの値を1加算して、S76に戻る。
S80では、BETカウンタが加算されたか否かを判定し、BETカウンタが加算されていなければS22に戻る。なお、S80におけるBETカウンタが加算されている場合には、S79における加算のみならず、リプフリーズがMAXBETスイッチ6操作により解除された後のS14における加算も含む。一方、BETカウンタが加算されていれば、S81において加算された数分賭数が加算された旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定しS22に進む。S81で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、MAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、設定された賭数分だけBET音が出力される。
S52においては、精算スイッチ10の操作が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S52において精算スイッチ10の操作が検出されていなければS22に戻り、精算スイッチ10の操作が検出されていれば、S53に進み、立上りエッジをクリアする。S54においては、メイン制御部41のRAMにリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する。
S54においてリプレイゲームであると判定されなかったときには、S56においてBETカウンタの値が0か否かを判定し、BETカウンタの値が0でなければS57に進み、ホッパーモータ34を駆動してBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわち賭数の設定に用いられたメダルを返却するとともにBETカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始および賭数精算を通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う。S57における賭数精算処理の後、S58において、メイン制御部41のRAMに設定されている投入不可フラグをクリアしてS22に戻る。これにより、リプレイ入賞後ではなく賭数が設定されている状態で精算スイッチ10の操作により賭数精算が行われる際には、サブ制御部91側において、賭数精算中である旨が表示されるとともに、賭数精算に対応する音が出力される。
これに対し、S54においてリプレイゲームであると判定されたときや、S56においてBETカウンタの値が0であると判定されたときには、S59において、ホッパーモータ34を駆動してクレジットカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわちクレジットとして記憶されているメダルを返却するとともにクレジットカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始を通知するとともに、リプレイゲームにおけるクレジット精算であるか賭数が設定されていないときにおけるクレジット精算であるかを通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う。S57における賭数精算処理の後、S58において、メイン制御部41のRAMに設定されている投入不可フラグをクリアしてS22に戻る。これにより、リプレイ入賞において精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、賭数精算が行われることなくクレジット精算のみが行われ、かつ、サブ制御部91側においては、リプレイ入賞後におけるクレジット精算中である旨が表示されるとともに、リプレイ入賞後におけるクレジット精算に対応する音が出力される。また、BETカウンタの値が0であるときにおける精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、サブ制御部91側において、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算中である旨が表示されるとともに、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算に対応する音が出力される。
[リプフリーズ処理]
図42は、メイン制御部41がBET処理のS13で実行するリプフリーズ処理の制御内容を示すフローチャートである。リプフリーズ処理は、リプレイゲームであると判定された場合、つまり、前回ゲームにおいてリプレイ入賞後に行われる。S85では、前回ゲームにおいて入賞したリプレイが、ベルリプ1〜5である第2のリプレイであったか否かが判定される。ベルリプ1〜5でなかったと判定されたときには、フリーズを発生させることなく、そのままリプフリーズ処理を終了する。
一方、ベルリプ1〜5のいずれかであったと判定されたときには、S89〜S92のいずれかにおいてYESと判定されてフリーズ解除条件が成立するまで、リプレイ入賞により賭数設定されるタイミングやスタートスイッチ7を有効化するタイミングを遅延させるフリーズ(リプフリーズ)を発生させるための処理が行われる。S86において、クレジットカウンタの値が上限値の50であるか否かを判定する。S86において上限値でないと判定されたときには、クレジット加算が可能であるため、S87において、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とされる。また、S88において、遊技者に投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を点灯させるための処理が行われる。これにより、特に、MAXBET操作や、メダル投入などを促進させることができる。
これに対し、S86においてクレジットカウンタの値が上限値である50であると判定されたときには、クレジット加算が不可能であるため、S87などの処理を行わずに、S89へ移行する。これにより、クレジットカウンタが50であるにもかかわらず、投入されたメダルがホッパータンク側に流下されしまう一方、当該メダルによりクレジット加算も賭数加算もされないといった不具合が生じてしまうことを防止することができる。
S89では、リプフリーズの開始から所定時間(本実施の形態においては、30秒)経過したか否かを判定する。S89においてリプフリーズの開始から所定時間経過したと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。
S89においてリプフリーズの開始から所定時間経過していないと判定したときには、S90において、遊技者によるMAXBETスイッチ6を用いたMAXBET操作があったか否かを判定する。S90において遊技者によるMAXBET操作があったと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。
S90において遊技者によるMAXBET操作がないと判定したときには、S91において、メダル投入部4から投入されたメダルが、流路切替ソレノイド30よりもホッパータンク34a側に配置されている投入メダルセンサ31が備える複数のセンサのうち、最も上流側に配置されているセンサ(つまり最初に投入メダルを検出可能なセンサ(このセンサを以下では特定センサともいう))により検出されているか否かを判定する。特定センサによりメダルの通過が検出されるのは、S87で流路切替ソレノイド30がonの状態にされているときである。S91においてメダルの投入があったと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。なお、S91においてメダルの投入があったと判定したときでも、他のセンサにより未だメダルの投入が検出されておらず、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となっていないため、投入メダルフラグは設定されない。
また、S91においてメダルの投入があったと判定されていないときには、S92において遊技者による精算スイッチ10を用いたクレジット精算操作があったか否かを判定する。S92において遊技者によるクレジット精算操作があったと判定したときには、リプフリーズ解除条件が成立する。また、当該クレジット精算操作によりフリーズが解除された後においては、図40のS52においてYESと判定されてS59に移行される結果、クレジット精算処理が行われる。一方、S92において遊技者によるクレジット精算操作がないと判定したときには、S89へ移行する。
フリーズ解除条件が成立した後においては、S93において、流路切替ソレノイド30がonの状態となっているときには当該流路切替ソレノイド30がoff状態にされて、リプフリーズ処理を終了する。リプフリーズ処理においては、S93の処理が行われる。これにより、たとえば、クレジットカウンタが49であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合でも、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座にS93において流路切替ソレノイドがoff状態にさせて、リプフリーズ処理を終了させた後、1枚目のメダルがさらに他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルフラグが設定されると、図40のS30でYESと判定されてS40でクレジットカウンタが50に更新されて、図39のS19でYESと判定されてS20で投入不可フラグが設定され流路切替ソレノイドがoff状態となるため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルはメダル払出口9から払出される。投入メダルセンサ31が備える複数のセンサは、複数枚のメダルが一気に投入された場合において、1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となるまでに要する時間の方が、1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから2枚目のメダルが流路切替ソレノイド30に到達するまでに要する時間よりも短くなるように配置されている。このため、1枚目のメダル投入によりクレジット50に到達するときには、2枚目以降のメダルが流路切替ソレノイド30に到達したときに必ず流路切替ソレノイドがoff状態となるようにして、2枚目以降のメダルをメダル払出口9から払出させることができる。これにより、メダルを投入したにもかかわらず、クレジット加算もされず、返却もされないといった不具合の発生を防止することができる。
一方、クレジットカウンタが49未満であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合には、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座にS93において流路切替ソレノイドがoff状態にされるものの、その直後の図39のS19でNOと判定されてS21で投入待ち前の設定が行われて流路切替ソレノイドがon状態に切り替えられ、当該on状態がクレジット50に到達するまで維持されるため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルも(クレジット50に到達するまでは)取り込まれてクレジットに加算される。これにより、リプフリーズ中においてメダル投入されたときの利便性を向上させることができる。
[メダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの一例]
次に、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングについて説明する。図43(a)〜(d)は、図39〜図41に示したBET処理が実行されることにより、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの一例を説明するための図である。
図43(a)は、小役入賞せずにメダル払出がなかった後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生していない場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図11のS8の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図39のS10〜S12の処理が実行された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図43(a)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図43(b)は、小役入賞してメダル払出が行われた後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生している場合には、払出が行われた後にゲームが終了し、その後、図11のS8の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図39のS10〜S12の処理が実行された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図43(b)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図43(c)は、通常リプ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。通常リプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図11のS8の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図39のS10〜S12の処理に加えて、さらに賭数設定が完了した後であってS19においてクレジット可能であると判定された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図43(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図43(d)は、ベルリプ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図11のS8の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図39のS10〜S12の処理が実行された後、図42に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図42のS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が完了した後に、図39のS19においてクレジット可能であると判定された後において、S21以降の処理が実行されることにより、図43(d)に示されるように通常のメダルの投入あるいは精算が許容される。
リプフリーズ中においては、フリーズ解除のためのメダル投入やクレジット精算操作が許容されており、リプフリーズ中におけるメダル投入やクレジット精算操作に連動してリプフリーズが解除されて、賭数設定された後に通常のメダルの投入あるいは精算が行われる。なお、リプフリーズ中であっても、クレジットカウンタの値がすでに50に達しているときには、図42のS87において流路切替ソレノイド30がon状態にされないため、この場合におけるメダルの投入については、リプフリーズ終了後から許容されることとなる。
[リプレイ入賞後における投入・精算の許容タイミングについて]
前述した実施の形態では、図43(c)および(d)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングは、リプレイ入賞による自動BETが開始される(あるいは開始された)ときであってもよい。
[メダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの変形例]
図44は、リプレイ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの変形例を説明するための図である。図44(a)は、通常リプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図11のS8の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図39のS10〜S13の処理が行われた後に、自動BETの処理(S14、S15)が開始される。つまり、図39のS10〜S13の処理が行われた後は、自動BETの処理(S14、S15)の開始が確定するため、自動BETの処理が開始されるといえる。よって、図44(a)に示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしてもよい。
第1の例として、たとえば、S12においてYESと判定されてS13の処理が終了した場合に、S19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であるか否かの判定を行った後に、自動BETの処理(S14、S15と同様の処理)が開始されるようにするとともに、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後においては、その後に開始される自動BETの処理の完了を待つことなく、S21と同様の処理を行って以降において投入されたメダルを検出したときにクレジット加算されるとともに、精算スイッチ10への操作を検出したときにクレジット精算されるようにしてもよい。一方、S19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であると判定された後は、S20以降の処理と同様の処理を行うようにしてもよい。第1の例においてリプフリーズ処理は、たとえば、賭数設定が開始されることになるタイミングで行うようにしてもよい。
第2の例として、たとえば、メダルの投入あるいは精算を行うための割込処理を実行可能とし、第1の例におけるクレジットカウンタの値が50でないと判定されたとき、あるいは、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後において1回目のS14に相当する処理が実行されてからゲーム開始までの間において、上記割込処理の割込みを許可するようにして、所定期間(2msec)毎に当該割込処理を実行するようにして、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしてもよい。
このように構成した場合であっても、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、当該リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)が開始されてから後に検出されたメダルである場合には、当該メダルの検出に応じてクレジット加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定の開始よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。また、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上せることができる。
図44(b)は、ベルリプ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、図11のS8の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図39のS10〜S12の処理が行われた後において、図42に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図42のS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が開始されるとともに、図44(b)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
以上のように、通常リプ入賞した場合には、図44(a)で示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容され、ベルリプ入賞した場合には、図44(b)で示すように、ベルリプフリーズを発生させ、フリーズ解除条件成立後であって、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容されるようにしてもよい。この場合、BETされた旨の報知とクレジット加算された旨の報知とが同時に行われることを回避するために、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するものの、メダルの投入によりクレジット加算された旨の報知は、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしてもよい。また、前述した実施の形態において、リプフリーズを解除させるために投入されたメダルによりクレジット加算された旨の報知についても同様に、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしてもよい。
なお、リプレイ入賞後において投入(クレジット)が許容されるタイミングをリプレイ入賞による自動BETが開始されるときにした場合であっても、リプレイ入賞後において精算が許容されるタイミングについてはリプレイ入賞による自動BETの完了時となるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、図43(c)、(d)、および、図44(a)、(b)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの開始時あるいは完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞による自動BETの開始後あるいは完了後において所定条件が成立したタイミングであってもよい。所定条件は、所定時間経過することにより成立するものや、所定の処理が終了することにより成立するものであってもよい。リプレイ入賞による自動BETの完了後において所定条件が所定時間経過することにより成立する例として、たとえば、図39のS17で設定されたBETコマンド(BET音あり)がサブ制御部91に出力されて当該コマンドに基づいて3回目のBET音の出力が完了するまでに要する平均的な時間を時間Aとした場合に、所定条件がS15でYESと判定されてから時間Aが経過したときに成立するものであってもよく、また、図39のS18で設定されたBETコマンド(BET音なし)がサブ制御部91に出力されて受信されるまでに要する平均的な時間を時間Bとした場合に、所定条件がS15でYESと判定されてから時間Bが経過したときに成立するものであってもよい。S15においてYESと判定された後、所定条件が成立したときに、S21に移行可能となるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、リプレイの種類として、特定組合せである特定再遊技表示結果として第1のリプレイの通常リプと、非特定組合せである非特定再遊技表示結果として第2のリプレイのベルリプとが設けられている例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類としては、非特定再遊技表示結果が設けられておらず特定再遊技表示結果のみが設けられているものであってもよく、これとは逆に、特定再遊技表示結果が設けられておらず非特定再遊技表示結果のみが設けられているものであってもよい。
また、前述した実施の形態では、リプレイの種類にかかわらず、リプレイ入賞後における投入が許容される例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類に応じてリプレイ入賞後における投入が許容されるように構成してもよい。たとえば、特定組合せである特定再遊技表示結果としての第1のリプレイ入賞後においては投入が許容されないのに対し、非特定組合せである非特定再遊技表示結果としての第2のリプレイ入賞後においてのみ投入が許容されるようにしてもよい。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ投入が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
また、前述した実施の形態では、リプレイの種類にかかわらず、リプレイ入賞後における精算が許容される例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類に応じてリプレイ入賞後における精算が許容されるように構成してもよい。たとえば、特定組合せである特定再遊技表示結果としての第1のリプレイ入賞後においては精算が許容されないのに対し、非特定組合せである非特定再遊技表示結果としての第2のリプレイ入賞後においてのみ精算が許容されるようにしてもよい。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ精算が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
そして、上記のように構成された変形例3において、メダルの純増数のカウントをAT終了後に所定期間(例えば50ゲーム)が経過したときに終了するように構成する。そして、メダルの純増数が規定数にに達して純増数が報知演出によって報知され、その後にメダルの純増数が減少し、再度メダルの純増数が所定数に達したときは報知演出の実行を規制するように構成する。これにより、ATが終了して純増数が減少し、再度純増数が規定数を下回りながらも、AT終了後のゲーム数が50ゲームに達する前に再度ATに制御されて純増数が再度規定数に達したときなど、ATが終了した後にメダルが減少したことを遊技者に印象付けてしまうことを防止できる。
また、変形例3において、特定演出の実行と報知演出の実行が重複するときは、報知演出を実行せずに特定演出を実行し、その後にメダルの払い出しが発生したときに報知演出を実行するように構成することも可能である。これにより、報知演出の実行時期を変更してもメダルの払い出しが発生したときに報知演出が実行されるという流れが崩れないので、遊技者が違和感を抱くことのないように遊技を進行することができる。
また、変形例3において、特定演出の実行と報知演出の実行が重複するときは、特定演出を実行せずに報知演出を実行し、その後に純増数が所定枚数に達したときに継続報知演出を実行するように構成することも可能である。これにより、特定演出の実行時期を変更しても純増数が所定枚数に達したときに特定演出が実行されるという流れが崩れないので、遊技者が違和感を抱くことのないように遊技を進行することができる。
[変形例5]
変形例5においては、第1実施形態〜第3実施形態におけるスロットマシン1をパチンコ遊技機700に置き換えた場合について説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機700の全体の構成について説明する。図32は、パチンコ遊技機700の正面図である。
図45に示すように、パチンコ遊技機700は、縦長の方形状に形成された外枠と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機700は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠702を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠と、機構部品等が取付けられる機構板と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤706を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠702の下部表面には打球供給皿(上皿)703がある。打球供給皿703の上面には、演出図柄(飾り図柄)の変動表示において特定の演出が実行されるときに操作されるチャンスボタン7111が設けられている。このチャンスボタン7111は、第1実施形態で説明したスロットマシン1の演出用スイッチ56に対応する。
打球供給皿703のチャンスボタン7111が設けられている辺りの前面には、各種設定項目等を選択するときに操作される選択ボタン112A,7112Bが設けられている。この選択ボタン7112A,7112Bは、第1実施形態で説明したスロットマシン1の各画面の表示時におけるストップスイッチ8L,8Rに対応する。
打球供給皿703の下部には、打球供給皿703に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿704や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)705が設けられている。また、ガラス扉枠702の背面には、遊技盤706(図45参照)が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤706は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤706の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域707が形成されている。遊技領域707には、遊技球を誘導するための、多数の釘が植設されている。
遊技領域707の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、又は、巡回表示ともいう)が行なわれる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置709は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置709では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば、「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置709は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤706における演出表示装置709の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)708aが設けられている。本実施形態では、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字(又は、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤706における演出表示装置709の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)708bが設けられている。第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字(又は、記号)を変動表示するように構成されている。本実施形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、共に0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器708a及び第2特別図柄表示器708bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(又は、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器708aと第2特別図柄表示器708bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件又は第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口713又は第2始動入賞口714に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、且つ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口713に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口714に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行う権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ7560のRAM755の所定領域に記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(例えば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(例えば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
パチンコ遊技機700には、遊技者が打球操作ハンドル705を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域707に発射する打球発射装置が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域707を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域707に入り、その後、遊技領域707を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口713に入り第1始動口スイッチ713aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器708aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口713への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口714に入り第2始動口スイッチ714aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器708bにおいて第2特別図柄の変動表示が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口714への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置709は、第1特別図柄表示器708aでの第1特別図柄の変動表示時間中、及び第2特別図柄表示器708bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う。第1特別図柄表示器708aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器708bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点及び終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器708aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器708bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置709において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b、及び、演出表示装置709は、識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置709では、変動表示を開始するときに、例えば、左,中,右の演出図柄の全てが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(例えば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。なお、左,中,右の演出図柄が停止する順番は、左,右,中の図柄の順番以外の順番であってもよい。また、左,中,右の演出図柄は、同時に停止してもよい。
演出表示装置709の下方には、第1始動入賞口713を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口713に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第1始動口スイッチ713aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)713を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口714(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)715が設けられている。第2始動入賞口714に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第2始動口スイッチ714aによって検出される。可変入賞球装置715は、ソレノイド716によって開状態とされる。可変入賞球装置715が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口714に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置715が開状態になっている状態では、第1始動入賞口713よりも、第2始動入賞口714に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口714に入賞しない。なお、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口714に入賞しにくい又は入賞しない状態であればよい。以下、第1始動入賞口713と第2始動入賞口714とを総称して始動入賞口又は始動
口ということがある。
可変入賞球装置715が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置715に向かう遊技球は第2始動入賞口714に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口713は演出表示装置709の直下に設けられているが、演出表示装置709の下端と第1始動入賞口713との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口713の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口713の周辺での釘の配列を遊技球を第1始動入賞口713に導きづらくして、第2始動入賞口714の入賞率の方を第1始動入賞口713の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器708aの下部には、第1始動入賞口713に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶又は始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器718aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器718aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器708aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器708bの下部には、第2始動入賞口714に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器718bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器718bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器708bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置709の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部718cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部718dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、本実施形態では、図45に示すように、第2始動入賞口714に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置715が設けられているが、第1始動入賞口713及び第2始動入賞口714の何れについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置709における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置709の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、又は、全部若しくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。本実施形態において、リーチ状態は、例えば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、又は、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図45に示すように、可変入賞球装置715の下方には、特別可変入賞球装置720が設けられている。特別可変入賞球装置720は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。なお、特別可変入賞球装置720は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、特別可変入賞球装置720が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置720に入賞しにくい又は入賞しない状態であればよい。
特別可変入賞球装置720は、第1特別図柄表示器708a又は第2特別図柄表示器708bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド721によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ723で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置720が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、何れかの大当り種別が選択される。なお、本実施形態では、1ラウンドで1回だけ特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御例を示したが、これに限らず、1ラウンドで2回等の複数回、特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御を行うようにしてもよい。
演出表示装置709の下部には、普通図柄表示器710(図示せず)が設けられている。普通図柄表示器710は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」及び「×」)を変動表示する。遊技球がゲート732を通過しゲートスイッチ732aで検出されると、普通図柄表示器710の表示の変動表示が開始される。本実施形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、例えば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器710における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置715が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置715の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口714に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器710の近傍には、ゲート732を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器741が設けられている。ゲート732への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ732aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器741は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器710の変動表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器741においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
遊技盤706の遊技領域707の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED725が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口726がある。また、遊技領域707の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ727R,727Lが設けられている。遊技領域707の外周上部、外周左部及び外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cが設けられている。例えば、天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行なわれる。
繰返し変動パターンとは、特別図柄及び演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、特定の演出表示は、例えば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、例えば、予告表示等の再変動表示以外の演出表示であってもよい。本実施形態では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。例えば、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときと、はずれとなるときとを含む全ての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置709において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
また、左枠LED728bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED751が設けられ、右枠LED728cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED752が設けられている。天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728c及び装飾LED725は、パチンコ遊技機700に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機700に隣接して設置される。
図46は、主基板(遊技制御基板)731における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図33には、払出制御基板737及び演出制御基板780等も示されている。
図46に示すように、主基板731には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機700を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ7560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM754、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM755、プログラムに従って制御動作を行うCPU756及びI/O757を含む。本実施形態では、ROM754及びRAM755は遊技制御用マイクロコンピュータ7560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU756のほかRAM755が内蔵されていればよく、ROM754は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O757は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ7560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路7503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ7560においてCPU756がROM754に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ7560(又はCPU756)が実行する(又は、処理を行う)ということは、具体的には、CPU756がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板731以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路7503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路7503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路7503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、及び、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、及び、数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、乱数回路7503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM754等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ7560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ7560の製品毎に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路7503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路7503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、第1始動口スイッチ713a又は第2始動口スイッチ714aへの始動入賞が生じたときに乱数回路7503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄及び演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM755は、その一部又は全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM755の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや各保留記憶数カウンタの値等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、本実施形態では、RAM755の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5V等)の電圧値を監視して、電圧値が予め定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ732a、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723、一般入賞口スイッチ711及び回収通路センサ712からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ7560に与える入力ドライバ回路758も主基板731に搭載されている。主基板731は、各種スイッチからの検出信号を受信すると、各種スイッチに応じた賞球の払い出しを実行させるための賞球信号を払出制御基板737に送出する。払出制御基板737は、賞球信号を受信すると、球払出装置797を駆動して賞球信号に応じた賞球を払い出させる。
一般入賞口スイッチ711は、遊技盤706の所定位置に設けられ、例えば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口(図示せず)に進入した遊技球を検出するスイッチである。一般入賞口スイッチ711によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。また、回収通路センサ712は、パチンコ遊技機700に回収された全ての遊技球が通過する共通の通路の所定位置に設置され、遊技球の通過を検出する透過型の光センサである。
また、可変入賞球装置715を開閉するソレノイド716、及び、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置720を開閉するソレノイド721を遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの指令に従って駆動する出力回路759も主基板731に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路も主基板731に搭載されている。
本実施形態では、演出制御基板780に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板777を介して遊技制御用マイクロコンピュータ7560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置709の表示制御を行う。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、チャンスボタン7111からの操作信号が入力され、チャンスボタン7111からの操作信号に応じて演出及び各画面等での決定操作を実行する。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号が入力され、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号に応じて各画面等での選択操作を実行する。
演出制御基板780は、演出制御用CPU及びRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータを搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板780において、演出制御用CPUは、内蔵又は外付けのROMに格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板777を介して入力される主基板731からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ及び入力ポートを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPUは、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置709の表示制御を行なわせる。
本実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータと共動して演出表示装置709の表示制御を行うVDPが演出制御基板780に搭載されている。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDPは、VRAM内の画像データを演出表示装置709に出力する。
演出制御用CPUは、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置709に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形又は記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPUは、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPUから入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。演出制御用CPUは、チャンスボタン7111から入力された操作信号に応じて演出、及び、各画面等での選択項目の決定を実行する。演出制御用CPUは、選択ボタン7112A,7112Bから入力された操作信号に応じて、各画面等での選択項目を選択する。
演出制御基板780は、図示しない電源回路と接続されており、演出制御基板780の演出制御用CPUは、電源回路から電源が供給されたことを監視する電源監視機能を有する。演出制御コマンド及び演出制御INT信号は、演出制御基板780において、まず、図示しない入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板777から入力された信号を演出制御基板780の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板780の内部から中継基板777への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。さらに、演出制御用CPUは、図示しない出力ポートを介してランプドライバ基板735に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPUは、出力ポートを介して音声出力基板770に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板735において、LEDを駆動する信号は、図示しない入力ドライバを介して図示しないLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED728a、左枠LED728b、右枠LED728c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤706側に設けられている装飾LED725に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板735に搭載される。
音声出力基板770において、音番号データは、入力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し、増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ727R,727Lに出力する。また、音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば、演出図柄の変動期間)における効果音又は音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
上記のように構成されたパチンコ機700において、大当たり遊技状態中に大入賞口に遊技球が入賞したときにその旨を報知する。また、払い出された遊技球の個数から発射された遊技球の個数を差し引いた純増数を大当たり遊技状態の開始とともにカウントする。大当たり遊技状態中に純増数が規定数(例えば、1000発、2500発、5000発、10000発)に達したときは、大入賞口に遊技球が入賞した旨を報知せずに純増数が規定数に達したことを報知する。
純増数が規定数に達するときは大入賞口への入賞を伴うので、純増数が規定数に達したことを報知することにより、遊技者は純増数が規定数に達したことに併せて大入賞口に遊技球が入賞したことを同時に認識できる。また、効率的に純増数が規定数に達したことのみを報知することにより、純増数が規定数に達したことをより印象付けることができる。
また、上記のようなパチンコ機700において、大当たり遊技状態中に大入賞口に遊技球が入賞したときにその旨を演出表示装置709およびスピーカ727R,727Lによって報知する。また、大当たり遊技状態中に純増数が規定数に達したときは、大入賞口に遊技球が入賞した旨をスピーカ727R,727Lによって報知し、純増数が規定数に達したことを演出表示装置709によって報知する。
これにより、大入賞口での入賞と純増数が規定数に達したことのそれぞれを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
また、上記のようなパチンコ機700において、特定の大当たりに当選した場合には、大当たり遊技状態の終了後に大当たりの発生確率が通常遊技状態よりも高くなる確率変動状態に制御されるように構成する。また、大当たり遊技状態の特定ラウンドや大当たり遊技状態中に特定条件を満たしたときに、大当たり遊技状態の終了後に確率変動状態に制御されるか否かを報知するように構成する。そして、大当たり遊技状態中に大入賞口に遊技球が入賞したときにその旨のみを報知する場合には、演出表示装置709およびスピーカ727R,727Lによって報知する。また、確率変動状態に制御されるか否かのみを報知する場合には、演出表示装置709およびスピーカ727R,727Lによって報知する。さらに、大当たり遊技状態中に大入賞口に遊技球が入賞したときにその旨の報知を行うとともに、確率変動状態に制御されるか否かの報知を同時に行うときには、大入賞口への入賞をスピーカ727R,727Lによって報知し、確率変動状態に制御されるか否かを演出表示装置709によって報知する。
これにより、大入賞口での入賞と確率変動状態に制御される旨のそれぞれを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
[第1〜第3実施形態および変形例1〜4の効果]
上記第1実施形態では、払い出しが発生したことを報知するとともに、払い出しが発生したときに純増数が規定数に達したときは、払い出しが発生したことを報知せずに純増数が規定数に達したことを報知する(図21のSq4の処理を行う部分)。
よって、純増数が規定数に達するときは払い出しも伴うので、純増数が規定数に達しことを報知することにより、遊技者は純増数が規定数に達したことと併せて払い出しが発生したことを同時に認識できる。また、効率的に純増数が規定数に達したことのみを報知することにより、純増数が規定数に達したことをより印象付けることができる。
上記第1実施形態では、第1事象はメダルが払い出されることであり、第2事象は純増数が規定数に達することである(図21のSq1およびSq3の判定を行う部分)。
よって、遊技者にとって有利なメダルの払い出しに関する純増数の規定数への到達をより印象付けることができる。
上記第1実施形態では、純増数が規定数に達したことを液晶表示器51により報知する(図21のSq4の処理を行う部分)。
よって、純増数が規定数に到達したことをより印象付けることができる。
上記第2実施形態では、払い出しが発生して純増数が規定数に到達しなかったときは、液晶表示器51およびスピーカ53,54により払い出しが発生したことを報知し(図23のSs5の処理を行う部分)、払い出しが発生して純増数が規定数に到達したときは、液晶表示器51により純増数が規定数に到達したことを報知するとともにスピーカ53,54により払い出しが発生したことを報知する(図23のSs4の処理を行う部分)。
よって、異なる事象についてそれぞれが発生したことを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
上記第2実施形態では、払い出しが発生するとともに純増数が規定数に達したときに、純増数が規定数に達したことを液晶表示器51により報知する(図23のSs4の処理を行う部分)。
よって、純増数が規定数に到達したことをより印象付けることができる。
上記第2実施形態では、第1事象はメダルが払い出されることであり、第2事象は純増数が規定数に達することである(図23のSs1およびSs3の判定を行う部分)。
よって、遊技者にとって有利なメダルの払い出しに関する異なる事象についてそれぞれが発生したことを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
上記第3実施形態では、払い出しが発生してATゲーム数が上乗せされなかったときは液晶表示器51およびスピーカ53,54により払い出しが発生したことを報知し(図26のSt5の処理を行う部分)、払い出しが発生せずATゲーム数が上乗せされたときは液晶表示器51およびスピーカ53,54によりATゲーム数が上乗せされたことを報知し(図26のSt7の処理を行う部分)、払い出しが発生してATゲーム数が上乗せされたときは、液晶表示器51によりATゲーム数が上乗せされたことを報知するとともにスピーカ53,54により払い出しが発生したことを報知する(図26のSt4の処理を行う部分)。
よって、異なる事象についてそれぞれが発生したことを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
上記第3実施形態では、払い出しが発生することよりも遊技者への報知の優先度が高いATゲーム数の上乗せを液晶表示器51により報知する(図26のSt4の処理を行う部分)。
よって、ATゲーム数は上乗せされたことをより印象付けることができる。
上記変形例1では、AT終了後のゲーム数が50ゲームに達したときにそれまでカウントしていた純増数をクリアし、一度報知演出が行われた規定数に対して再度報知演出が行われることを規制する(本例では、図28のSh4でYのときSh6の処理を行わない部分)。
よって、例えば、ATが終了して純増数が減少し、純増数が規定数を下回りながらも、AT終了後のゲーム数が50ゲームに達する前に再度ATに制御されて純増数が再度規定数に達したときなど、ATが終了した後にメダルが減少したことを遊技者に印象付けてしまうことを防止できる。
上記変形例1では、継続演出の実行と報知演出の実行が重複するときは、報知演出を実行せずに継続演出を実行し、報知演出は再度払い出しが発生して純増数が規定数に達したときに実行する(本例では、図28のSh5でYのときはSh6の処理を行わず、Sh5でNのときはSh6の処理を行う部分)。
よって、報知演出の実行時期を変更してもメダルの払い出しが発生したときに報知演出が実行されるという流れが崩れないので、遊技者が違和感を抱くことのないように遊技を進行することができる。
上記変形例2では、上乗せ演出の実行と報知演出の実行が重複するときは、上乗せ演出を実行せずに報知演出を実行し、上乗せ条件が成立して上乗せ抽選が行われたときに再度上乗せ演出を実行する(本例では、図31のSr5の判定を行う部分)。
よって、上乗せ演出の実行時期を変更しても上乗せ条件が成立したときに上乗せ演出が実行されるという流れが崩れないので、遊技者が違和感を抱くことのないように遊技を進行することができる。
上記変形例3では、所定枚数を報知する枚数報知演出502から上乗せゲーム数を報知する上乗せ報知演出504、506に変化させる演出パターンの連続演出を継続当選報知演出として実行する(本例では、図38(B)及び図38(C)で示す部分)。
よって、枚数報知演出から継続当選報知演出に変化させる演出パターンで上乗せゲーム数を報知しないスロットマシンよりもメダル獲得枚数と上乗せゲーム数との間の関連性を遊技者が認識し易くなるので、AT開始後からのメダル獲得枚数が所定枚数に到達したことによってAT継続当選したことを効果的に報知することができる。
上記変形例4では、再遊技表示結果が導出された後において再遊技導出時更新手段により賭数記憶手段に記憶されている賭数が更新されて次のゲームが開始可能となってから遊技媒体検出手段により遊技媒体が検出されることにより、遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新する(本例では、図40のS40。図39のS10〜S12の処理に加えて、さらに賭数設定が完了した後であってS19においてクレジット可能であると判定された後において、S21以降において実行される。図43(c)参照)。
よって、再遊技表示結果が導出された後であっても、投入された遊技媒体が、再遊技導出時更新手段により賭数が更新されて次のゲームが開始可能となってから検出された遊技媒体であることにより、当該遊技媒体に応じて遊技用価値を更新することができる。このため、再遊技表示結果が導出された後における遊技用価値の更新が賭数の設定よりも先に行われることを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、再遊技表示結果が導出された後における遊技者の利便性を向上させることができる。また、再遊技表示結果が導出された後において遅延制御が行われ、遊技媒体が投入されて遊技媒体検出手段による検出結果が解除用結果となることで遅延制御が解除される。これにより、遊技者に対して、再遊技表示結果が導出されることにより賭数が更新される場合においても、遊技媒体を投入しなければ次のゲームを開始できず、遊技媒体が投入されたことにより次のゲームが開始できるようになったように思わせることができる。
上記変形例4では、前記再遊技表示結果が導出された後において前記再遊技導出時更新手段により前記賭数記憶手段に記憶されている賭数の更新が開始されてから前記遊技媒体検出手段により遊技媒体が検出されることにより、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新する(本例では、図44参照、変形例における[リプレイ入賞後における投入・精算の許容タイミングについて]欄の(a)参照))。
よって、再遊技表示結果が導出された後であっても、投入された遊技媒体が、再遊技導出時更新手段による賭数の更新が開始されてから検出された遊技媒体であることにより、当該遊技媒体に応じて遊技用価値を更新することができる。このため、再遊技表示結果が導出された後における遊技用価値の更新が賭数の設定よりも先に行われることを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、再遊技表示結果が導出された後における遊技者の利便性を向上させることができる。また、再遊技表示結果が導出された後において遅延制御が行われ、遊技媒体が投入されて遊技媒体検出手段による検出結果が解除用結果となることで遅延制御が解除される。これにより、遊技者に対して、再遊技表示結果が導出されることにより賭数が更新される場合においても、遊技媒体を投入しなければ次のゲームを開始できず、遊技媒体が投入されたことにより次のゲームが開始できるようになったように思わせることができる。
上記変形例4では、再遊技入賞(本例では、リプレイ、第1〜第2のリプレイ)が発生することにより(本例では、図39〜図41におけるS12においてYES)、前記遊技用価値を用いることなく次のゲームが開始可能となるように前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新する(本例では、図39〜図41におけるS14、S15)。
この特徴によれば、再遊技入賞が発生することで、遊技用価値を用いることなく次のゲームを開始可能とすることができる。
[上記実施形態の含む発明について]
[第1実施形態が含む発明について]
上記第1実施形態に関連する技術として、例えば、リプレイの当選確率が高くなるとともにボーナスや小役の当選確率は通常時と同様の確率に設定されたリプレイタイムに制御し、リプレイタイムで遊技者が獲得したメダルの枚数(純増枚数)を表示するスロットマシンが知られている(例えば、特開2008−6223号公報(例えば、段落[0070]など)参照)。また、例えば、一定枚数のメダルが払い出されると終了するリプレイタイムにおいて、小役が入賞したときに払い出されるメダルの枚数を表示するスロットマシンが知られている(例えば、特開2009−5971号公報(例えば、段落[0225]、段落[0331]など)参照)。
ところで、特開2008−6223号公報や特開2009−5971号公報に記載の遊技機では、メダルの払い出しがあったときにメダルの払い出し枚数や純増枚数を報知することによって、メダルの払い出しという一の事象が発生したことを報知していることにもなる。そして、一の事象の発生が累積することによって所定条件を満たし、これにより当該一の事象と異なる他の事象が発生する場合には、各々の事象に対する報知を別個に行ってしまうと、遊技者は各報知を同時に認識することは困難であるため、報知に対する遊技者の認識の妨げとなるおそれがある。
上記第1実施形態が含む発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、一の事象の発生が累積することによって他の事象が発生する場合でも、一の事象が発生したことを認識でき、さらに、他の事象が発生したことをより印象付けることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、上記第1実施形態が含む発明の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、第1実施形態において、スロットマシン1)であって、
所定条件が成立(例えば、第1実施形態において、小役の入賞)したときに発生する第1事象(例えば、第1実施形態において、メダルの払い出し)と、第1事象の発生が累積することで第1事象とは異なる第2事象(例えば、第1実施形態において、メダルの純増数が規定数に達すること)とが発生可能であり、
第1事象が発生したことを報知する第1報知演出を実行する第1報知演出実行手段(例えば、第1実施形態において、図21のSq5の処理を行う部分)と、
第2事象が発生したことを報知する第2報知演出を実行する第2報知演出実行手段(例えば、第1実施形態において、図21のSq4の処理を行う部分)とを備え、
前記遊技機は、第1事象が発生したときに第2事象も発生したときは前記第1報知演出実行手段による第1報知演出を実行せずに前記第2報知演出実行手段による第2報知演出を実行する(例えば、第1実施形態において、図21のSq3でYのときにSq4の処理を行う部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、第2事象が発生するときは第1事象の発生も伴うので、第2報知演出の実行によって第2事象が発生したことを報知することにより、遊技者は第2事象の発生に併せて第1事象が発生したことを同時に認識できる。また、効率的に第2事象が発生したことのみを報知することにより、第2事象が発生したことをより印象付けることができる。
[第2実施形態および第3実施形態が含む発明について]
第2実施形態および第3実施形態に関連する技術として、例えば、リプレイの当選確率が高くなるとともにボーナスや小役の当選確率は通常時と同様の確率に設定されたリプレイタイムに制御し、リプレイタイムで遊技者が獲得したメダルの枚数(純増枚数)を表示するスロットマシンが知られている(例えば、特開2008−6223号公報(例えば、段落[0070]など)参照)。また、例えば、一定枚数のメダルが払い出されると終了するリプレイタイムにおいて、小役が入賞したときに払い出されるメダルの枚数を表示するスロットマシンが知られている(例えば、特開2009−5971号公報(例えば、段落[0225]、段落[0331]など)参照)。
ところで、特開2008−6223号公報や特開2009−5971号公報に記載の遊技機では、メダルの払い出しがあったときにメダルの払い出し枚数や純増枚数を報知することによって、メダルの払い出しという一の事象が発生したことを報知していることにもなる。そして、一の事象が発生したことを報知する遊技機において、当該一の事象と異なる他の事象が発生したことも報知する場合には、同じタイミングで異なる事象が発生することが考えられる。この場合には、報知の方法を考慮しないと、一の報知が他の報知を阻害するおそれがある。
第2実施形態および第3実施形態が含む発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、異なる事象についてそれぞれが発生したことを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第2実施形態が含む発明の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、第2実施形態において、スロットマシン1)であって、
所定条件が成立(例えば、第2実施形態において、小役の入賞)したときに発生する第1事象(例えば、第2実施形態において、メダルの払い出し)と、第1事象の発生を伴って発生するとともに第1事象とは異なる第2事象(例えば、第2実施形態において、メダルの純増数が規定数に達すること)とが発生可能であり、
第1事象または第2事象が発生したことを報知する第1報知演出(例えば、第2実施形態において、メダル獲得音)を実行可能な第1報知演出実行手段(例えば、第2実施形態において、スピーカ53,54)と、
第1事象または第2事象が発生したことを報知する第2報知演出(例えば、第2実施形態において、獲得枚数表示および規定数到達表示)を実行可能な第2報知演出実行手段(例えば、第2実施形態において、液晶表示器51)とを備え、
第1事象が発生して第2事象が発生しなかったときは、第1報知演出実行手段による第1報知演出の実行および第2報知演出実行手段による第2報知演出の実行により第1事象の発生を報知し(例えば、第2実施形態において、図23のSs1でYかつSs3でNのときにSs5の処理を行う部分)、
第1事象および第2事象が発生したときは、一方の発生を前記第1報知演出実行手段による第1報知演出の実行により報知するとともに他方の発生を前記第2報知演出実行手段による第2報知演出の実行により報知する(例えば、第2実施形態において、図23のSs1でYかつSs3でYのときにSs4の処理を行う部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、異なる事象についてそれぞれが発生したことを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
上記課題を解決するために、第3実施形態が含む発明の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、第3実施形態において、スロットマシン1)であって、
所定条件が成立(例えば、第3実施形態において、小役の入賞)したときに発生する第1事象(例えば、第3実施形態において、メダルの払い出し)と、第1事象の発生に関わりなく発生するとともに第1事象とは異なる第2事象(例えば、第3実施形態において、ATゲーム数の上乗せ)とが発生可能であり、
第1事象または第2事象が発生したことを報知する第1報知演出(例えば、第3実施形態において、メダル獲得音およびATゲーム数上乗せ音)を実行可能な第1報知演出実行手段(例えば、第3実施形態において、スピーカ53,54)と、
第1事象または第2事象が発生したことを報知する第2報知演出(例えば、第3実施形態において、獲得枚数表示およびATゲーム数上乗せ表示)を実行可能な第2報知演出実行手段(例えば、第3実施形態において、液晶表示器51)とを備え、
第1事象が発生して第2事象が発生しなかったときは、第1報知演出実行手段による第1報知演出の実行および第2報知演出実行手段による第2報知演出の実行により第1事象の発生を報知し(例えば、第3実施形態において、図26のSt2でYかつSt3でNのときにはSt5の処理を実行する部分)、
第2事象が発生して第1事象が発生しなかったときは、第1報知演出実行手段による第1報知演出の実行および第2報知演出実行手段による第2報知演出の実行により第2事象の発生を報知し(例えば、第3実施形態において、図26のSt2でNかつSt6でYのときにはSt5の処理を実行する部分)、
第1事象および第2事象が発生したときは、一方の発生を前記第1報知演出実行手段による第1報知演出の実行により報知するとともに他方の発生を前記第2報知演出実行手段による第2報知演出の実行により報知する(例えば、第3実施形態において、図26のSt2でYかつSt3でYのときにはSt4の処理を実行する部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、異なる事象についてそれぞれが発生したことを報知する場合でも、一の報知が他の報知を阻害することなく同じタイミングで報知することができる。
[第1実施形態の変形例について]
[第1事象および第2事象について]
上記第1実施形態では、第1事象をATでのメダルの払い出しとし、第2事象をATにおいて純増数が規定数に達することとしたが、例えば、第1事象をATの上乗せゲーム数の付与とし、第2事象を上乗せゲーム数が規定のゲーム数に達することとする、あるいは、第1事象をゲームの消化とし、第2事象を消化ゲーム数が規定のゲーム数に達することとする、あるいは、第1事象をエラーの発生とし、第2事象をエラーの発生回数が規定回数に達することとするなど、第1事象および第2事象の態様は上記実施形態と異なる態様にしてもよい。
[報知について]
上記第1実施形態では、液晶表示器51とスピーカ53,54によって第1事象および第2事象の報知を実行する例を挙げたが、これに限らず、例えば、スピーカ53,54、演出効果LED52、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(例えば、リールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED(例えば、演出効果LED52)、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記第1実施形態と異なる手段で第1事象および第2事象の報知を行ってもよい。また、第1事象および第2事象の報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行ってもよいし(例えば、リールLED55を用いて演出を行う場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、報知のみを行う装置を設けて行ってもよい。
[第2実施形態の変形例について]
[第1事象および第2事象について]
上記第2実施形態では、第1事象をATでのメダルの払い出しとし、第2事象をATにおいて純増数が規定数に達することとしたが、例えば、第1事象をATの上乗せゲーム数の付与とし、第2事象を上乗せゲーム数が規定のゲーム数に達することとする、あるいは、第1事象をゲームの消化とし、第2事象を消化ゲーム数が規定のゲーム数に達することとする、あるいは、第1事象をエラーの発生とし、第2事象をエラーの発生回数が規定回数に達することとするなど、第1事象および第2事象の態様は、第1事象の発生にともなって第2事象が発生するものであれば、上記実施形態と異なる態様にしてもよい。
[報知について]
上記第2実施形態では、液晶表示器51とスピーカ53,54によって第1事象および第2事象の報知を実行する例を挙げたが、これに限らず、例えば、演出効果LED52、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(例えば、リールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED(例えば、演出効果LED52)、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記第2実施形態と異なる手段で第1事象および第2事象の報知を行ってもよい。また、第1事象および第2事象の報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行ってもよいし(例えば、リールLED55を用いて演出を行う場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、報知のみを行う装置を設けて行ってもよい。なお、例えば、第1事象の報知と第2事象の報知とは、それぞれを異なる種類の装置で行ってもよいし、複数設けた同種の装置によって行ってもよい。
[第3実施形態の変形例について]
[第1事象および第2事象について]
上記第3実施形態では、第1事象をATでのメダルの払い出しとし、第2事象をATの上乗せゲーム数の付与としたが、例えば、第1事象をATの上乗せゲーム数の付与とし、第2事象をメダルの純増数が規定数に達することとする、あるいは、第1事象をゲームの消化とし、第2事象をATの上乗せゲーム数の付与とする、あるいは、第1事象をエラーの発生とし、第2事象をメダルの払い出しとするなど、第1事象および第2事象の態様は、第1事象と第2事象とに関わりがなければ上記実施形態と異なる態様にしてもよい。
[報知について]
上記第3実施形態では、液晶表示器51とスピーカ53,54によって第1事象および第2事象の報知を実行する例を挙げたが、これに限らず、例えば、演出効果LED52、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(例えば、リールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED(例えば、演出効果LED52)、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記第3実施形態と異なる手段で第1事象および第2事象の報知を行ってもよい。また、第1事象および第2事象の報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行ってもよいし(例えば、リールLED55を用いて演出を行う場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、報知のみを行う装置を設けて行ってもよい。なお、例えば、第1事象の報知と第2事象の報知とは、それぞれを異なる種類の装置で行ってもよいし、複数設けた同種の装置によって行ってもよい。
[遊技機について]
上記実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを例に挙げて説明したが、これに限定されることなく、例えば、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、請求項1に係る発明を実現することが可能である。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させた場合に、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、本発明を実現することが可能である。
また、ゲームソフト(スロットマシンゲーム、パチンコ遊技機ゲーム)を起動する家庭用ゲーム機や他のコンピュータ装置、インストールされた携帯アプリ(スロットマシンアプリ、パチンコ遊技機アプリ)を起動する携帯端末を本発明の遊技機として構成することも可能である。