JP2020092882A - 遊技機 - Google Patents

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伊藤 智章
Tomoaki Ito
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Abstract

【課題】不正行為を未然に防ぐことが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】パチンコ遊技機PY1には、大当たりと判定される確率が異なる6種類の設定値(「1」〜「6」)が設けられている。また、回転操作に基づいて設定変更モードに移行可能な設定キーシリンダ180が設けられている。遊技制御用マイコン101は、設定変更モードの実行中に外部端子板150に対して設定変更中信号を出力することで、データ表示器500及びホールコンピュータ600で遊技機の設定を変更中である旨を報知することができる。【選択図】図11

Description

本発明は、パチンコ遊技機や回胴式遊技機(パチスロ遊技機)等の遊技機に関する。
遊技機の一例としてパチンコ遊技機は、例えば下記特許文献1に記載されているように、始動口への遊技球の入賞に基づいて取得した判定用の乱数の値が、大当たり入賞判定テーブルのどの区画の値に属するかを判定することで大当たりの発生を判定する遊技機が知られている。また、このような遊技機において、大当たり入賞の発生確率は設定操作部の操作により、3段階に大当たりの確率を変更することが可能な遊技機が知られている。
特開2000−070489号公報
ところで上記特許文献1に記載されているように、設定操作部の操作により、大当たり入賞の発生確率を変更可能な遊技機においては、この設定操作部を不正な方法にて操作することで不正な大当たりを狙おうとする不正行為が後を絶たない。よってこのような遊技機を取扱うホールにおいては、このような不正行為を未然に防ぐことができる不正対策機能を備えた遊技機が強く望まれるものであった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題は、不正行為を未然に防ぐことが可能な遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
抽選の結果により遊技者に特典を付与可能であって、前記抽選の当選確率が異なる複数段階の設定値のいずれかに設定可能な確率設定手段を備えた遊技機において、
当該遊技機から外部接続機器に対して、信号を送信可能な情報出力手段を備え、
前記確率設定手段が変更状態中である場合には、前記情報出力手段から確率変更中情報を出力することを特徴とする遊技機である。
本発明の遊技機によれば、不正行為を未然に防ぐことが可能な遊技機を提供することにある。
実施形態に係る遊技機の斜視図である。 同遊技機の遊技機枠の構造を示す斜視図である。 同遊技機の正面図である。 同遊技機が備える遊技盤の正面図である。 図4に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の遊技制御基板及び払出制御基板に係わる電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機の演出制御基板に係わる電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機の裏側を示す斜視図である。 同遊技機の(A)は遊技制御基板と遊技制御基板ケースとを示す斜視図であり、(B)は遊技制御基板と遊技制御基板ケースとを示す正面図である。 遊技制御基板に設けられた7セグ表示器300を示す説明図である。 同遊技機の遊技制御基板、外部端子板、データ表示器及びホールコンピュータとの配線関係を説明するための説明図である。 当たり種別判定テーブルである。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数テーブルである。 (A)は設定値「1」のときに用いる大当たり判定テーブル、(B)は設定値「2」のときに用いる大当たり判定テーブル、(C)は設定値「3」のときに用いる大当たり判定テーブル、(D)は設定値「4」のときに用いる大当たり判定テーブル、(E)は設定値「5」のときに用いる大当たり判定テーブル、(F)は設定値「6」のときに用いる大当たり判定テーブルである。 (A)はリーチ判定テーブル、(B)は普通図柄当たり判定テーブル、(C)は普通図柄変動パターン選択テーブル。 特図変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 設定変更モードに関する操作の手順と演出態様の変化を示した説明図である。 設定変更モードにおける操作と、遊技機から出力される信号の関係性を示したタイミングチャートである。 設定確認モードに関する操作の手順と演出態様の変化を示した説明図である。 設定確認モードにおける操作と、遊技機から出力される信号の関係性を示したタイミングチャートである。 (A)は7セグ表示器にエラー表示が実行される場合を示した説明図である。(B)は表示画面での操作示唆画像と、スピーカから出力されるエラー音と、枠ランプ及び盤ランプでのエラー発光態様とを示した説明図である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 電源投入時処理のフローチャートである。 設定変更モード処理のフローチャートである。 設定値確認モード処理のフローチャートである。 電断復旧時処理のフローチャートである。 エラーモード処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 第2形態の遊技機における遊技制御基板、外部端子板、データ表示器及びホールコンピュータとの配線関係を説明するための説明図である。 第2形態の遊技機における設定変更モード処理のフローチャートである。 第2形態の遊技機における設定1の遊技機から出力される信号のタイミングチャートである。 第2形態の遊技機における設定6の遊技機から出力される信号のタイミングチャートである。 変形例における設定変更モード時の遊技機から出力される信号のタイミングチャートである。 変形例における設定確認モード時の遊技機から出力される信号のタイミングチャートである。
1.遊技機の構造
本発明の実施形態(以下「本形態(第1形態)」とする)であるパチンコ遊技機PY1について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においてパチンコ遊技機PY1の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機PY1の各部の前方向をパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機PY1の各部の後方向をパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から離れる方向として説明する。
図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2を備えている。遊技機枠2は、図2に示すように、パチンコ遊技機PY1の外郭を構成するものであり、外枠22と内枠21と前扉23(前枠)とを備えている。外枠22は、パチンコ遊技機PY1の外郭部を形成する縦長方形状の枠体である。内枠21は、外枠22の内側に配置されていて、後述の遊技盤1を取付ける縦長方形状の枠体である。前扉23は、外枠22及び内枠21の前面側に配置されていて、遊技盤1を保護する縦長方形状のものである。前扉23は、遊技者に正対する部分であり、種々の飾り付けがなされている。
遊技機枠2は、左端側にヒンジ部24を備えて構成されている。このヒンジ部24により、前扉23は、外枠22及び内枠21に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠21は、外枠22及び前扉23に対してそれぞれ回動自在になっている。前扉23の中央には開口部23aが形成されていて、遊技者が後述の遊技領域6を視認できるように透明の透明板23tが開口部23aに取付けられている。透明板23tは、本形態ではガラス板であるが、透明な合成樹脂板であってもよい。すなわち、透明板23tは、前方から遊技領域6を視認可能なものであればよい。
なお遊技機枠2において、外枠22を「基枠部」に相当するものと見れば、内枠21及び前扉23が「前枠部」に相当するものと見ることができる。また遊技機枠2において、外枠22及び内枠21を「基枠部」に相当するものと見れば、前扉23が「前枠部」に相当するものと見ることができる。
図1〜図3に示すように、前扉23には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル72k(遊技球打込手段)、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)34、及び打球供給皿34に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)35が設けられている。また前扉23には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン(入力部)40k及びセレクトボタン42kが設けられている。なおセレクトボタン(十字キー)42kは、上方向ボタンと下方向ボタンと左方向ボタンと右方向ボタンとによって構成されている。また前扉23には、装飾用の枠ランプ212及び音を出力するスピーカ(図1において不図示)が設けられている。
遊技機枠2には、図4に示す遊技盤1が取付けられている。図4に示すように、遊技盤1には、ハンドル72kの操作により発射された遊技球が流下する遊技領域6が、レール部材62で囲まれて形成されている。また遊技盤1には、装飾用の盤ランプ54が多数設けられている。また遊技領域6には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。なお遊技盤1は、前側に配されている板状部材と、後側に配されている裏ユニット(後述する各種制御基板、画像表示装置50、ハーネス等を取付けるユニット)とが一体化されたものである。
また遊技領域6の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置50(演出表示手段,画像表示手段)が設けられている。なお画像表示装置は、有機EL表示装置などの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置50の表示画面50a(表示部)には、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄EZ(装飾図柄)の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。演出図柄EZを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの演出図柄表示領域からなる。左演出図柄表示領域には左演出図柄EZ1が表示され、中演出図柄表示領域には中演出図柄EZ2が表示され、右演出図柄表示領域には右演出図柄EZ3が表示される。
演出図柄EZはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置50は、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、右演出図柄EZ3の組み合わせによって、後述の第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bにて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄EZを停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄EZを停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特図表示器81aや第2特図表示器81bにより把握するのではなく、画像表示装置50にて把握する。なお、演出図柄表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄EZの変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。
画像表示装置50は、上記のような演出図柄EZを用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面50aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄EZのほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄EZ以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置50の表示画面50aには、後述の第1特図保留や第2特図保留の記憶数に応じて保留アイコンHA(演出保留画像)を表示する保留アイコン表示領域がある。保留アイコンHAの表示により、後述の第1特図保留表示器83aにて表示される第1特図保留の記憶数や、後述の第2特図保留表示器83bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域6の中央付近であって画像表示装置50の前方には、センター枠61(内側壁部)が配されている。センター枠61の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口11へと誘導可能なステージ61sが形成されている。またセンター枠61の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ61sへ遊技球を流出させるワープ61wが設けられている。またセンター枠61の上部には、上下動可能な盤可動体55kが設けられている。盤可動体55kは、表示画面50aの上方の原点位置から表示画面50aの中央と前後方向に重なる演出位置に移動可能なものである。
遊技領域6における画像表示装置50の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口11(入球口)を備える第1始動入賞装置11Dが設けられている。第1始動口11を、第1入球口や、固定入球口、第1始動入賞口、第1始動領域ともいう。また第1始動入賞装置11Dを、第1入球手段や、固定入球手段、第1始動入賞装置ともいう。第1始動口11への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また遊技領域6における第1始動口11の下方には、第2始動口12(入球口)を備える普通可変入賞装置(普通電動役物いわゆる電チュー)12Dが設けられている。第2始動口12を、第2入球口や、可変入球口、第2始動入賞口、第2始動領域ともいう。電チュー12Dを、第2入球手段や、可変入球手段、第2始動入賞装置ともいう。第2始動口12への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。
電チュー12Dは、開状態と閉状態とをとる電チュー開閉部材12k(入球口開閉部材)を備え、電チュー開閉部材12kの作動によって第2始動口12を開閉するものである。電チュー開閉部材12kは、後述の電チューソレノイド12sにより駆動される。電チュー開閉部材12kが開状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が可能となり、閉状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が不可能となる。つまり、第2始動口12は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チューは、電チュー開閉部材が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口12への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口12への入球を不可能とするものでなくてもよい。
また、遊技領域6における第1始動口11の右方には、大入賞口14を備えた大入賞装置(特別電動役物)14Dが設けられている。大入賞口14を、特別入賞口(特別入賞部)ともいう。また大入賞装置14Dを、アタッカー(AT)や、特別入賞手段、特別可変入賞装置ともいう。大入賞装置14Dは、開状態(第1状態)と閉状態(第2状態)とをとるAT開閉部材14k(特別入賞口開閉部材)を備え、AT開閉部材14kの作動により大入賞口14を開閉するものである。AT開閉部材14kは、後述のATソレノイド14sにより駆動される。大入賞口14は、AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。
また、センター枠61の右方には、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。ゲート13を、通過口や通過領域ともいう。ゲート13への遊技球の通過は、電チュー12Dを開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。さらに遊技領域6の下部には、複数の一般入賞口10が設けられている。また遊技領域6の最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6外へ排出するアウト口19が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域6には、左右方向の中央より左側の左遊技領域6L(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域6R(第2遊技領域)とがある。左遊技領域6Lを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域6Rを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機PY1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口11と、一般入賞口10、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口11や一般入賞口10への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲート13は配されていないため、左打ちをしている場合に電チュー12Dが開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、ゲート13と、一般入賞口10と、大入賞装置14Dと、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート13への通過や、一般入賞口10、第2始動口12、及び大入賞口14への入賞を狙うことができる。
また図4に示すように、遊技盤1の右下部には表示器類8が配置されている。表示器類8には、図5に示すように、第1特別図柄を可変表示する第1特図表示器81a、第2特別図柄を可変表示する第2特図表示器81b、及び、普通図柄(普図)を可変表示する普図表示器82が含まれている。第1特別図柄を、第1特図又は特図1ともいい、第2特別図柄を第2特図又は特図2ともいう。また、普通図柄を普図ともいう。
また表示器類8には、第1特図表示器81aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器83a、第2特図表示器81bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器83b、および普図表示器82の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器84が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bを総称して特図表示器81ということがある。また、第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83bを総称して特図保留表示器83ということがある。また第1特図保留および第2特図保留を総称して特図保留ということがある。
特図表示器81では、特別図柄(識別図柄)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口14を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。なお、特別遊技における大入賞口の開放パターンについては後述する。
具体的には特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なおハズレ図柄は、特定特別図柄ではない。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報、判定用情報)は、後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。詳細には、第1始動口11への入賞であれば第1特図保留として、後述の第1特図保留記憶部105aに記憶され、第2始動口12への入賞であれば第2特図保留として、後述の第2特図保留記憶部105bに記憶される。各々の特図保留記憶部105に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ「4」となっている。
特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器83に表示される。具体的には特図保留表示器83はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート13への遊技球の通過を契機として行われる。普図表示器82では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口12を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口12の開放パターンについては後述する。
具体的には普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており(図5参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、後述の普図保留記憶部106に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は「4」となっている。
普図保留記憶部106に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器84に表示される。具体的には普図保留表示器84は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
次に図6及び図7に基づいて、本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図6及び図7に示すように、パチンコ遊技機PY1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う遊技制御基板100(主制御基板)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う演出制御基板120(サブ制御基板)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板170等を備えている。なお、遊技制御基板100は、払出制御基板170とともにメイン制御部を構成し、演出制御基板120は、後述する画像制御基板140及びサブドライブ基板162とともにサブ制御部を構成する。
なお、サブ制御部は、少なくとも演出制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50やスピーカ149、盤ランプ54、盤可動体55k、枠ランプ212等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
図6に示すように、遊技制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101(遊技制御手段)には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM104、遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート部118が含まれている。遊技用RAM104には、上述した特図保留記憶部105(第1特図保留記憶部105aおよび第2特図保留記憶部105b)と普図保留記憶部106の他、後述する設定値情報記憶部107とベース情報記憶部108とが設けられている。また遊技制御基板100には、7セグ表示器300と設定キーシリンダ180とが設けられているがこれらの説明は後述する。
その他に、遊技制御基板100には、中継基板110を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、遊技制御基板100には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには遊技制御基板100から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、大入賞口センサ14a、一般入賞口センサ10a、および排出口センサ18aが接続されている。また、本形態における遊技制御基板100の遊技制御用マイコン101(遊技制御手段)には、前扉開放センサTS1、内枠開放センサTS2がコネクタと配線を介して電気的に接続されている。よって、遊技制御用マイコン101は、遊技機の内枠21と前扉23の開放状態を把握することができるように構成されている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11内に設けられて第1始動口11に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ12aは、第2始動口12内に設けられて第2始動口12に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ13aは、ゲート13内に設けられてゲート13を通過した遊技球を検出するものである。大入賞口センサ14aは、大入賞口14内に設けられて大入賞口14に入賞した遊技球を検出するものである。一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10内に設けられて一般入賞口10に入賞した遊技球を検出するものである。
排出口センサ18aは、パチンコ遊技機PY1外へ遊技球を排出する排出口(図示省略)内に設けられて、排出口を通過した遊技球を検出するものである。排出口は、内枠21の下端部に設けられていて、遊技領域6に打ち込まれた遊技球は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14、一般入賞口10、アウト口19の何れかに入球した後、最終的に排出口を通過するようになっている。従って、排出口を通過した遊技球を排出口センサ18aで検出することにより、遊技領域6に打ち込まれた全ての遊技球を検出することが可能である。なお、遊技領域6に打ち込まれた全ての遊技球の数を、総発射球数と呼ぶことができる。また総発射級数は、パチンコ遊技機PY1外に排出される全ての遊技球の数と同じであるため、排出球数、総排出球数、アウト球数と呼ぶこともできる。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド12s、およびATソレノイド14sが接続されている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動するものである。ATソレノイド14sは、大入賞装置14DのAT開閉部材14kを駆動するものである。
さらに遊技制御基板100には、特図表示器81(第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81b)、普図表示器82、特図保留表示器83(第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83b)、および普図保留表示器84が接続されている。すなわち、これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また遊技制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドや信号を送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(パチンコ遊技機PY1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。発射装置72には、ハンドル72k(図1参照)が含まれる。
また遊技制御基板100には、外部端子板150と接続し、各種の信号を一方向で遊技機から出力するためのコネクタが設けられており、遊技制御基板100のコネクタと、外部端子板150の各コネクタをそれぞれ配線(各種信号線)で接続することで、各情報をデータ表示器500及びホールコンピュータ600に出力することが可能となっている。この外部端子板150の詳細については後に詳述する。
また、図6に示すように、払出制御基板170(第1制御基板)は、プログラムに従って遊技球の払い出しに係る制御処理を実行可能な払出制御用ワンチップマイコン(以下「払出制御用マイコン」)171を実装している。払出制御用マイコン171(払出制御手段)には、払い出しを制御するためのプログラムを記憶した払出用ROM173、ワークメモリとして使用される払出用RAM174、払出用ROM173に記憶されたプログラムを実行する払出用CPU172、データや信号の入出力を行うための払出用I/Oポート部(入出力回路)178が含まれている。なお、払出用ROM173は外付けであっても良い。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、パチンコ遊技機PY1に接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73の賞球モータ73mを駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。例えば、遊技球が第1始動口11に入球(入賞)すると、第1始動口センサ11aによる検出信号が遊技制御用マイコン101に入力される。これにより、遊技制御用マイコン101は、遊技球が第1始動口11に入球したことを示す賞球信号を払出制御基板170に出力すると共に、メイン賞球信号を外部端子板150に対して出力する。この場合、賞球信号を受信した払出制御用マイコン171は、払出用ROM173に記憶されている賞球数情報に基づいて、発射制御回路175を介して発射ソレノイド72sを駆動して、第1始動口11への入球に基づく賞球(例えば3個)の払い出しを行う。このとき、払い出される遊技球は、その計数のため賞球センサ73aにより検知されて、賞球センサ73aによる検知信号が払出制御基板170に出力される。そして、この賞球センサ73aによる検知が10球分貯まったことを契機に賞球信号が払出制御基板170から外部端子板150に対して出力される。尚、この遊技制御基板100から外部端子板150に対して出力されるメイン賞球信号と、払出制御基板170から外部端子板150に対して出力される賞球信号の説明は後述する。
また本形態の払出制御基板170には、呼び出しスイッチ(YS)が接続されており、この呼び出しスイッチ(YS)には、遊技者による呼び出しスイッチの操作を検出可能な呼び出しセンサ(YS1)と、この呼び出しセンサ(YS1)の検出状態がオン状態である場合に点灯する呼び出し用LED(YS2)が設けられている。尚、この呼び出しスイッチ(YS)と、払出制御基板170から出力される呼び出し信号の説明は後述する。
次に図6に示すように、遊技者による発射装置72のハンドル72k(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ72aがハンドル72kへの接触を検知し、発射ボリューム72bがハンドル72kの回転量を検知する。そして、発射ボリューム72bの検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイド72sが駆動されることとなる。本パチンコ遊技機PY1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また遊技制御基板100は、演出制御基板120に対し各種コマンドを送信する。遊技制御基板100と演出制御基板120との接続は、遊技制御基板100から演出制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、遊技制御基板100と演出制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図7に示すように、演出制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート部138が含まれている。演出用RAM124には、後述する設定値フラグ125が設けられている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。上述したように、演出制御基板120は、払出制御基板170を介して電源基板190から電力(例えばDC5V等の電力)が供給されるようになっている。
また図7に示すように、演出制御基板120には、画像制御基板140が接続されていると共に、サブドライブ基板162(サブドライブ回路)が接続されている。演出制御基板120の演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の表示制御を行わせる。なお演出制御用マイコン121は、画像制御基板140の画像用入力回路145を介して制御信号を送信する。そして画像用CPU141は、画像制御基板140の画像用出力回路146を介して画像表示装置50に制御信号を送信する。
画像制御基板140の画像用RAM143は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板140の画像用ROM142には、画像表示装置50に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(装飾図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板140の画像用CPU141は、演出制御用マイコン121からの指令に基づいて画像用ROM142から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
画像制御基板140には、スピーカ149(音出力手段)が接続されている。演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板140の音声用CPU147を介してスピーカ149から音声、楽曲、効果音等を出力する。なお音声用CPU147は、画像用CPU141からの指令に基づいて、音声制御回路148を介してスピーカ149の音声制御を行う。スピーカ149から出力する音声等の音響データは、演出制御基板120の演出用ROM123に格納されている。但し、音響データを画像制御基板140の画像用ROM142に格納しても良い。
なお画像制御基板140にスピーカ149の音声制御を行わせたが、画像制御基板140とは別に音声制御基板を設けて、この音声制御基板にスピーカ149の音声制御を行わせても良い。この場合、音声制御基板は演出制御基板120に接続されていても良いし、画像制御基板140を介して演出制御基板120に接続されていても良い。また音声制御基板にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。
また図7に示すように、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して、枠ランプ212や盤ランプ54等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162を介して、盤可動体55kの駆動制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、盤可動体55kの動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って、盤可動体55kを駆動させるためのモータの駆動制御を行う。動作パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、サブドライブ基板162にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や、盤可動体55kの駆動制御を行わせてもよい。さらにこの場合、サブドライブ基板162にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
また演出制御基板120には、入力部検知センサ(演出ボタン検知センサ)40aおよびセレクトボタン検知センサ42aが接続されている。入力部検知センサ40aは、入力部40k(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。入力部40kが押下操作されると入力部検知センサ40aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。セレクトボタン検知センサ42aは、セレクトボタン42k(図1参照)が押下操作されたことを検知するものである。セレクトボタン42kが押下操作されるとセレクトボタン検知センサ42aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。
なお図6及び図7は、あくまで本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図6及び図7に示す基板だけが設けられているわけではない。遊技制御基板100を除いて、図6及び図7に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図6及び図7に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
図8に示すように、パチンコ遊技機PY1は電源基板190(電力供給部)を備えている。電源基板190は、遊技制御基板100、演出制御基板120、及び、払出制御基板170に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板190には、バックアップ電源回路191が設けられている。バックアップ電源回路191は、本パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する遊技制御基板100の遊技用RAM104や演出制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、遊技制御基板100の遊技用RAM104や演出制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また電源基板190には、電源スイッチ195が接続されている。電源スイッチ195のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、遊技制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を遊技制御基板100に設けたり、演出制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路を演出制御基板120に設けたりしてもよい。
電源基板190(電力供給部)は、パチンコ遊技機PY1の外部からAC24Vの電源を入力して、AC24Vの電源に基づいてパチンコ遊技機PY1の動作に必要な各種電圧(DC5V,DC12V,DC18V,DC24V,DC37V)の電力(電源)を生成するものである。なおDC5Vの電力は主に、各種の集積回路(IC)の電源として用いられる。またDC12Vの電力は主に、各種のセンサやソレノイドの電源として用いられる。またDC18Vの電力は主に、各種のLEDの電源として用いられる。またDC24Vの電力とDC37Vの電力は主に、演出用のモータ(駆動手段)の電源として用いられる。
また電源基板190には、後述する遊技制御用マイコン101の遊技用RAM(Random Access Memory)104に記憶されている情報を遊技用CPU102にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ(RAMクリア操作手段)192が設けられている。RAMクリアスイッチ192は、本パチンコ遊技機PY1の裏側に配置された電源基板190に設けられている。そのため、遊技機枠2を開放可能な遊技場の従業員等でなければ、RAMクリアスイッチ192を操作することはできない。即ち、RAMクリアスイッチ192は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。RAMクリアスイッチ192が押下操作されると、RAMクリアスイッチ192がONであることを示す検出信号が遊技制御用マイコン101に入力される。
図9の(A)、(B)に示すように遊技制御基板100には、遊技制御用マイコン101(遊技制御手段)の他に7セグ表示器300と、設定キーシリンダ180とが設けられている。そして、設定キーシリンダ180(移行操作手段)は、図9(A)(B)に示すように、遊技制御基板100上に設けられていて、「設定変更キー(図示省略)」と呼ばれるホールの店員のみが所持する「鍵」を挿入できるようになっている。設定キーシリンダ180は、挿入された設定キーを回転操作することで、図9(B)に示す待機位置(初期位置)と、その待機位置から90度回転した回転位置(移動位置)との間で移動(回転)可能になっている。なお設定キーシリンダ180は、初期状態では待機位置になっていて、専用の設定キーを用いなければ、回転位置へ移動できないように構成されている。
設定キーシリンダ180は、図9(A)に示すように、遊技制御基板100に直接組付けられている略立方体状のベース部180bと、ベース部180bから後方に延びる円柱状の円柱部180cとを備えている。ベース部180bと円柱部180cは、黒色の合成樹脂で構成されていて、円柱部180cに設定キーを挿通可能な挿通穴が形成されている。
ここで遊技制御基板ケース100Aの後面部100Bには、設定キーシリンダ180の位置に対応して切り欠かれた露出部100Cが形成されている。露出部100Cは、設定キーシリンダ180の円柱部180cの後面180dと略同じ大きさの円形に形成されている。そのため、遊技制御基板100が遊技制御基板ケース100Aに収容された状態では、設定キーシリンダ180の円柱部180cの後面180dだけが、露出部100Cから露出するようになっている。
更に、設定キーシリンダ180の円柱部180cの後面180dは、遊技制御基板ケース100Aの後面部100Bと、略同一平面を形成している。つまり後面180dは、遊技制御基板ケース100Aの後面部100Bに対して突出したり、引っ込んだりしているわけではない。こうして、円柱部180cの後面180dを遊技制御基板ケース100Aの後面部100Bから突出させないことで、後面180dの角部分が破損し易くなるのを防ぐことが可能である。そして、後面180dを遊技制御基板ケース100Aの後面部100Bと同一平面にすることで、露出部100Cと後面180dとの隙間をほぼ無くして、遊技制御基板ケース100Aの中に異物が侵入しないようにすることが可能である。その結果、設定キーシリンダ180に対する不正や、遊技制御基板100に不具合が生じるのを防ぐことが可能である。
また遊技制御基板ケース100Aの後面部100Bのうち、設定キーシリンダ180に対応する位置には、後方に延びる周壁部100Dが形成されている。周壁部100Dは、設定キーシリンダ180の円柱部180c及びベース部180bの後端部を囲むように、矩形状の周壁になっている。この周壁部100Dにより、例えば針金等が遊技制御基板ケース100Aの内部に侵入して、円柱部180cの周囲に不正に接触するのを防ぐことが可能である。また、不正な磁気の影響によって、後述する設定キーシリンダ180の内部に設けられた設定キーシリンダスイッチ180aの状態が切替えられる事態を生じ難くすることが可能である。
また本形態における遊技制御基板100に設けられた遊技制御用マイコン101(遊技制御手段)と、設定キーシリンダ180は同一の基板の表面に配設されているものである。またこの設定キーシリンダ180には、設定キーを挿入することで設定キーシリンダ180をオン状態(操作状態)及びオフ状態(非操作状態)に切り替えることが可能な構造になっている。そして、この設定キーシリンダ180の内部には、オン状態(操作状態)又はオフ状態(非操作状態)であるかを検出可能なように設定キーシリンダスイッチ180a(操作位置検出手段)が設けられている。そして、この設定キーシリンダスイッチ180a(操作位置検出手段)と、遊技制御用マイコン101(遊技制御手段)は電気的に接続されているため、遊技制御用マイコン101は、設定キーシリンダ180の操作の状態を把握することが可能な構成となっている。
ここで図9(A)(B)に示すように、遊技制御基板100上には、設定値を表示可能な7セグ表示器300(表示手段)が設けられている。そして7セグ表示器300の表示制御は、遊技制御用マイコン101によって実行されている。なお7セグ表示器300が、例えば演出制御基板120上ではなく、遊技制御基板100上に設けられているのは、以下の理由に基づく。即ち、遊技制御基板100(遊技制御用マイコン101)は、適正動作を確かめる試験の検査対象になっているところ、その遊技制御基板100によって設定値の表示が制御されれば、設定値の表示の信頼性が担保できるからである。
図10に示すように、7セグ表示器300は、所謂4連7セグであり、合計で32個の点灯(発光)する部分を備えている。具体的に、7セグ表示器300は、左から右に向かって順番に、第1表示領域310と第2表示領域320と第3表示領域330と第4表示領域340とを備えている。そして4つの表示領域310、320、330、340は、それぞれ「0」〜「9」までの数字を表すことができるように、8個の点灯部分(LED素子)LB1〜LB8、LB9〜LB16、LB17〜LB24、LB25〜LB32を有している。なお4連7セグは市場に多く流通している流通品であるため、4連7セグ(7セグ表示器300)を用いることで、表示手段を安価に構成することが可能である。
本形態では、「1」〜「6」までの何れかの設定値は、7セグ表示器300の第4表示領域340で表示される。また設定値が表示されるときには、第4表示領域340の点灯部分LB25〜LB32が、設定値の数字を表すように点灯態様(発光し続ける発光態様)で発光する。なお第4表示領域340で設定値が表示されているときには、第1表示領域310と第2表示領域320と第3表示領域330には何も表示されない。
3.外部端子板150に係わる信号の説明
図6、図8及び図11に基づいて、本形態における外部端子板150、遊技制御基板100及び払出制御基板170の間にてやりとりされる信号の詳細について説明する。
図8に示すようにパチンコ遊技機PY1の背部には外部端子板150が上部に配置されている。このように外部端子板150は、パチンコ遊技機PY1からの配線をホール側の設備であるデータ表示器500又はホールコンピュータ600と接続する場合に、配線の取り回し上の利便性を考慮した配置となっている。
外部端子板150は、遊技制御用マイコン101から出力された信号を中継するものであり、データ表示器500やホールコンピュータ600といったパチンコ遊技機PY1の外部に配された外部接続機器に対して遊技機からの出力された信号を出力するためのものである。具体的には外部端子板150には、外部出力用の複数のチャネル(CN)が設けられている。そして、各チャネル(CN)には、それぞれのコネクタ部(CN1〜CN11)が設けられている。そして、このコネクタ部に対して、遊技制御基板100及び払出制御基板170などからの各種配線(各種信号線)を各チャネル(CN)に対応するコネクタ部に接続する一方で、データ表示器500及びホールコンピュータ600側の各種配線(各種信号線)をこの各チャンネル(CN)と接続することで遊技機から出力された情報を外部接続機器に伝達可能としている。尚、遊技機側から出力される信号は、それぞれ一種類の信号が外部接続機器に対して出力される。
図11に示すように本形態における外部端子板150と、遊技制御基板100及び払出制御基板170は、それぞれの基板上に設けられたコネクタ部(図示省略)に各種配線(各種信号線)を接続することにより電気的に接続されている。ここで、外部端子板150のコネクタ部について説明する。外部端子板150には、CN1〜CN11の合計11個のコネクタ部が設けられている。そして、この各コネクタ部と遊技制御基板100及び払出制御基板170から各種配線(各種信号線)及び払出制御基板170からの各種配線(各種信号線)が接続されている。そして外部端子板150の各コネクタ部は更にホールに設置されたデータ表示器500又はホールコンピュータ600を接続するための各種配線(各種信号線)と接続することが可能となっている。これにより、遊技制御基板100及び払出制御基板170は、外部端子板150を介して、データ表示器500又はホールコンピュータ600に接続される。
遊技制御基板100から接続される外部端子板150に設けられた各コネクタ部の役割は、9種類の信号(CN2:扉開放信号、CN3:図柄確定信号、CN4:始動口信号、CN5:大当たり信号、CN6:時短信号、CN7:高確中信号、CN8:メイン賞球信号、CN9:セキュリティ信号、CN10:設定変更中信号)が割り当てられている。そして、払出制御基板170からも同様に外部端子板150に設けられた各コネクタ部の役割は、2種類の信号(CN1:賞球信号、CN11:呼出信号)が割り当てられている。そして、これらの各種配線における信号の出力状態及び出力タイミングに関しては後述する。
そしてホールに設置されたデータ表示器500は、遊技機から出力される情報の種類に応じたデータの表示や、遊技機に生じたエラーの報知、遊技者からの呼出しの報知などを行うことができ、同様にホールに設置されたホールコンピュータ600側の方でも遊技機から出力される各種情報の組み合わせにより、データの管理やセキュリティなどの対応を行うことができる。尚、これらの信号の種類及び配線の接続方法(配線とコネクタをどのように接続する、又は、配線を接続しない場合)などは、遊技機のスペック又はホールが把握したい情報の種類などの事情に応じて適宜変更が可能なものであり、本形態は説明のための一例に過ぎない。
4.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機PY1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特図表示器81に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特図表示器81に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口14を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技を特別遊技ともいう。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図12に示す通りである。図12に示すように、本形態では大きく分けて2つの種別がある。確変大当たりと通常大当たりである。確変大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する高確率状態に制御する大当たりである。通常大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する通常確率状態(低確率状態)に制御する大当たりである。
より具体的には、特図1の抽選(第1特別図柄の抽選)にて当選可能な確変大当たり及び通常大当たりは、1Rから8Rまでは大入賞口14を1R当たり最大29.5秒(所定期間)にわたって開放し、9Rから16Rまでは大入賞口14を1R当たり最大0.1秒(所定期間)にわたって開放する大当たりである。つまり、これらの大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は8Rである。実質的なラウンド数とは、1ラウンド当たりの入賞上限個数(本形態では8個)まで遊技球が入賞可能なラウンド数のことである。これらの大当たりでは9Rから16Rまでは、大入賞口14の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。なお、特図1の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特図1_確変図柄」が停止表示され、「通常大当たり」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特図1_通常図柄」が停止表示される。
また、特図2の抽選(第2特別図柄の抽選)にて当選可能な確変大当たり及び通常大当たりは、1Rから16Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒(所定期間)にわたって開放する大当たりである。つまり、これらの大当たりは実質的なラウンド数も16Rである。特図2の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特図2_確変図柄」が停止表示され、「通常大当たり」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特図2_通常図柄」が停止表示される。
いずれの大当たりに当選した場合であっても、大当たり遊技後には後述する電サポ制御状態(高ベース状態)に制御される。電サポ制御状態は、高確率状態に伴って制御される場合には次回の大当たり当選まで継続する。一方、通常確率状態(低確率状態)に伴って制御される場合には、電サポ回数(時短回数)が100回に設定される。電サポ回数とは、電サポ制御状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。
なお図12に示すように、特図1の抽選および特図2の抽選における大当たりの振分率は、共に確変大当たりが65%、通常大当たりが35%となっている。但し、特図1の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には実質的なラウンド数が8ラウンドの大当たり遊技が実行される一方、特図2の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には実質的なラウンド数が16ラウンドの大当たり遊技が実行される点で、特図1の抽選よりも特図2の抽選の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
ここで本パチンコ遊技機PY1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図13(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄EZのうち変動表示されている演出図柄EZが残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄EZがどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄EZの組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄EZは、表示画面50a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、ゲート13への通過に基づいて取得される乱数には、図13(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー12Dを開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
ここで本形態のパチンコ遊技機PY1では、大当たり判定テーブルを用いて、大当たりである否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定し得る。大当たり判定テーブルは、図14(A)から図14(F)に示すように、設定値の各々に対応して設けられている。本形態では、設定値として「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、又は「6」の6種類が設けられている。
設定値は、大当たり判定処理で大当たりと判定される確率(「大当たり判定確率」と適宜呼ぶ)を定めるパラメータである。設定値は、後述するように、遊技場の従業員等によって設定される。図14(A)〜図14(F)に示すように、各々の設定値に対応する大当たり判定テーブルのそれぞれには、通常確率状態で用いられる大当たり判定テーブルと、高確率状態で用いられる大当たり判定テーブルとがある。なお設定値の種類、及び大当たり判定テーブルの種類は、6種類に限られるものではなく、適宜変更可能である。
図14(A)〜図14(F)に示すように、各々の設定値に対応する大当たり判定テーブルのそれぞれには、大当たり又はハズレと判定される大当たり乱数値が振り分けられている。本パチンコ遊技機PY1は、設定値に対応した大当たり判定テーブルを用いて、大当たり又はハズレの何れかであるかを判定する。なお本形態では、小当たりに当選することがないように設定されているが、小当たりに当選することがあるように設定しても良い。また大当たりと判定される確率や、大当たりと判定される大当たり乱数値の振り分け方は、図14(A)〜図14(F)に限られるものではなく、適宜変更可能である。
5.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機PY1の特図表示器81および普図表示器82には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特図表示器81の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。
本形態では図14(A)〜図14(F)に示すように、各々の設定値において、高確率状態で用いられる大当たり判定テーブルの方が、通常確率状態で用いられる大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定され易いように設定されている。更に、通常確率状態又は高確率状態の遊技状態において、同一の遊技状態であれば、設定値が高く設定されるほど、大当たりと判定され易いように設定されている。
また、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。また図15の(A)に示したようにリーチ(特定の変動時間以上に設定された演出)演出が選択される割合も時短状態よりも非時短状態の方が選ばれ易くなっている。また、図16に示すようにリーチ無しハズレ及びリーチ有りハズレの何れの演出が選ばれた場合にも、非時短状態よりも時短状態の方が全体的に変動時間の短い演出パターンが選択され易いように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う。つまり、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特図表示器81の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特図表示器81の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図15(B)参照)。つまり、普図表示器82の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普図表示器82による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では7秒であるが、時短状態では1秒である(図15(C)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図17参照)。すなわち、電チュー12Dの開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図17参照)。すなわち、電チュー12Dの開放回数増加機能が作動している。
普図表示器82の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー12Dの開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー12Dが頻繁に開放され、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー12Dにより第2始動口12への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普図表示器82の確率変動機能、普図表示器82の変動時間短縮機能、電チュー12Dの開放時間延長機能、および電チュー12Dの開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー12Dが開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
尚、これらの遊技状態に連動して遊技制御基板100から外部端子板150のCN6に接続された配線を介して、時短信号が出力される。同様に、遊技制御基板100から外部端子板150のCN7に接続された配線を介して、高確中信号が出力される。この時短信号は、特別図柄(特図表示器81)の変動時間短縮機能が作動状態となる時短状態中に出力状態となるものであり、特別図柄(特図表示器81)の変動時間短縮機能が終了となり非時短状態になりしだい直ちに時短信号の出力を停止するものである。同様に、高確中信号は、特別図柄(特図表示器81)の確率変動機能が作動状態となる高確率状態中に出力状態となるものであり、高確率状態が終了となり通常確率状態(非高確率状態)になりしだい直ちに高確中信号の出力を停止するものである。そして外部端子板150からの信号の出力状態からデータ表示器500及びホールコンピュータ600は遊技機の状態を知ることができ、遊技機の状態に合わせた報知を行うことができる。これらの各種信号に関しては後述する。
本形態のパチンコ遊技機PY1では、確変大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では10000回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。つまり本形態では、高確高ベース状態は実質的に次回の大当たり当選まで継続する。なお、高確高ベース状態の終了条件を、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることだけとしてもよい。
また、通常大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機PY1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することとする。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域6R(図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されやすくなっており、第1始動口11への入賞よりも第2始動口12への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート13へ遊技球を通過させつつ、第2始動口12へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機PY1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域6L(図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されにくくなっており、第2始動口12への入賞よりも第1始動口11への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口11へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
6.設定値の変更方法及び確定方法
設定値の変更方法について図18、図19を用いて説明する。本形態では、設定値を変更するためには、図18に示すように設定変更モードに移行する必要がある。その設定変更モードに移行するためには、3つの条件が必要である。1つ目の条件は、RAMクリアスイッチ192が操作(オン状態)されていることである。2つ目の条件は、設定キーシリンダ180が、回転位置にあることである。そして、3つ目の条件は、電源スイッチ195をOFF操作からON操作に切替えることで、遮断状態から投入状態に切替える操作を行うことである。これらの3つの操作を電源投入操作の際に同時に行う事で、設定変更モードに移行することが可能となっている。
設定値を変更する場合に7セグ表示器300での表示態様と、演出手段(画像表示装置50、スピーカ149、枠ランプ212及び盤ランプ54)での演出態様について説明する。(図18参照)本形態では、上述したように設定値を変更するためには、3つの条件を満たして(所定の移行条件の成立に基づいて)、設定変更モードに移行する必要がある。具体的には、設定キーを用いて設定キーシリンダ180を待機位置から90度回転した回転位置にしておき、且つRAMクリアスイッチ192を押下操作した状態で、電源スイッチ195をOFF操作からON操作に切替える。これら3つの条件を満たす操作を、以下では「設定変更モード移行操作」と呼ぶことにする。設定変更モード移行操作は、一般的に遊技場の従業員が行うものであって、パチンコ遊技機PY1の裏側(図8参照)を視認できない遊技者には行うことが不可能なものである。
図18(A)に示すように、設定変更モード移行操作を行って、設定変更モードに移行すると、図18(B)に示すように、7セグ表示器300の第4表示領域340には、電源投入される前に設定されていた設定値(例えば「1」)が表示されるようになっている。つまり、前回の遊技中に設定されていた設定値の情報(以下「設定値情報」)は、遮断状態になっても消去されない。そのため、電源投入時に設定変更モード移行操作を行うと、記憶されている設定値情報に基づいて、前回の遊技中に設定されていた設定値が7セグ表示器300に表示される。
また設定変更モードに移行すると、図18(B)に示すように、画像表示装置50の表示画面50aには、「設定変更中」の文字を示す設定変更中画像SHが表示される。この設定変更中画像SHの表示の開始により、設定値の変更を行う遊技場の従業員(以下「設定変更者」と呼ぶ)に、設定変更モードに正しく移行できたことを把握させることが可能である。また設定変更中画像SHは、設定変更モードが終了するまで表示画面50aに表示され続ける。そのため設定変更者は、設定変更中画像SHを見ることで、設定値の変更が可能である状況を把握することが可能である。
また設定変更モードに移行すると、図18(B)に示すように、スピーカ149から、「設定変更可能です」という音声が出力される。この「設定変更可能です」という音声の開始により、設定変更者に設定変更モードに正しく移行できたことを聴覚的に把握させることが可能である。また「設定変更可能です」という音声は、設定値を変更したタイミングを除き、設定変更モードが終了するまで繰り返し出力される。そのため設定変更者は、「設定変更可能です」という音声を聞き続ける限り、設定値の変更が可能である状況を把握することが可能である。
また設定変更モードに移行すると、図18(B)に示すように、枠ランプ212及び盤ランプ54が、特別な第1発光態様で発光する。この第1発光態様での発光の開始により、設定変更者に設定変更モードに正しく移行できたことを把握させることが可能である。また枠ランプ212及び盤ランプ54での第1発光態様の発光は、設定値を変更したタイミングを除き、設定変更モードが終了するまで継続する。そのため設定変更者は、第1発光態様の発光を見続ける限り、設定値の変更が可能である状況を把握することが可能である。
ここで本形態では、設定変更モードにおいて、RAMクリアスイッチ192を押下操作すると、設定値を変更できるようになっている。具体的には、RAMクリアスイッチ192を押下操作する度に、「1」⇒「2」⇒「3」⇒「4」⇒「5」⇒「6」の順番に、設定値を1つずつ上昇させることが可能である。そして設定値が「6」であるときに、RAMクリアスイッチ192を押下操作すると、設定値が「1」に戻るようになっている。
こうして、設定値の切替えを行うための操作手段として、既存のRAMクリアスイッチ192を用いていて、専用の操作手段を新たに設けたわけではない。従来では、RAMクリアスイッチ192は、電源投入時に遊技用RAM104及び払出用RAM174の記憶情報を消去するためだけに用いられていて、電源投入時以外には用いられないものであった。よって本形態のように、RAMクリアスイッチ192によって、設定値の切替えを行うための操作手段と、遊技用RAM104等の記憶情報を消去するための操作手段とを兼用することで、部品点数の削減を図ることが可能である。なお設定変更モードにおいて、RAMクリアスイッチ192を押下操作しても、押下操作したタイミングで遊技用RAM104等の記憶情報が消去されるわけではない。
図18(B)に示すように、設定変更モードに移行したときに例えば7セグ表示器300に設定値「1」が表示された後、RAMクリアスイッチ192を押下操作すると、図18(C)に示すように、7セグ表示器300の第4表示領域340には、設定値「2」が表示される。つまり設定値「1」の表示から、設定値「2」の表示に切替わる。これにより設定変更者は、設定値が「2」に切替わったことを把握することが可能である。
またRAMクリアスイッチ192を押下操作すると、図18(C)に示すように、画像表示装置50の表示画面50aには、設定変更中画像SHの上から重ねて、上向きの矢印を示す設定値変更画像YGが表示される。この設定値変更画像YGの表示により、設定変更者に設定値が変更(上昇)したことを把握させることが可能である。なお設定値変更画像YGは、RAMクリアスイッチ192を押下操作してから数秒間だけ表示された後に非表示になり、表示画面50aには再び設定変更中画像SHだけが表示されることになる。
またRAMクリアスイッチ192を押下操作すると、図18(C)に示すように、スピーカ149から、「設定値が変更されました」という音声が出力される。この「設定値が変更されました」という音声により、設定変更者に設定値が変更したことを把握させることが可能である。なお「設定値が変更されました」という音声は、1回だけ出力されて、その後には上述したように「設定変更可能です」という音声の繰り返しに切替わることになる。
またRAMクリアスイッチ192を押下操作すると、図18(C)に示すように、枠ランプ212及び盤ランプ54は、特別な第2発光態様で発光する。この第2発光態様での発光により、設定変更者に設定値が変更したことを把握させることが可能である。なお第2発光態様での発光は、RAMクリアスイッチ192を押下操作してから数秒間だけ実行されて、その後には上述したように第1発光態様での発光に戻ることになる。
続いて、図18(C)に示すように7セグ表示器300に設定値「2」が表示された状態で、RAMクリアスイッチ192を押下操作すると、図18(D)に示すように、7セグ表示器300の第4表示領域340には、設定値「3」が表示される。つまり設定値「2」の表示から、設定値「3」の表示に切替わる。これにより設定変更者は、設定値が「3」に切替わったことを把握することが可能である。
また図18(D)に示すように、画像表示装置50の表示画面50aには設定値変更画像YGが表示され、スピーカ149から「設定値が変更されました」という音声が出力され、枠ランプ212及び盤ランプ54が特別な第2発光態様で発光する。これらにより、設定変更者に再び設定値が変更したことを把握させることが可能である。
ところで、設定変更モードにおいてRAMクリアスイッチ192が押下操作されるとき、設定変更者は基本的にパチンコ遊技機PY1の裏側(図8参照)に向かい合っていて、7セグ表示器300を見ている。そのため、設定変更者にとっては、表示画面50aでの設定値変更画像YGの表示と、枠ランプ212及び盤ランプ54での特別な第2発光態様での発光を把握し難い。よって、設定値変更画像YGの表示と、特別な第2発光態様での発光は、主に本パチンコ遊技機PY1の周囲にいる遊技場の従業員に向けて、設定値が変更されたことを報知する意味になる。このようにして、周囲の遊技場の従業員が、設定値の変更を把握できることで、不正に設定値が変更されていないことを把握することが可能である。
次に、設定値の確定方法について図18(E)を用いて説明する。設定値を確定するためには、設定変更モードにおいて、設定キーを用いて設定キーシリンダ180を回転位置から待機位置の方へ回転させる必要がある。これにより、設定変更モードが終了して、設定変更モードにおいて最後に表示されていた設定値が確定されることになる。なお設定キーシリンダ180を回転位置から待機位置の方へ回転させる操作を、「設定確定操作」と適宜呼ぶことにする。
設定確定操作が行われると、図18(F)に示すように、画像表示装置50の表示画面50aには、「設定値を確定しました」の文字を示す設定値確定画像SKが表示される。この設定値確定画像SKの表示により、設定値が確定したことを設定変更者又は周囲の遊技場の従業員に把握させることが可能である。なお設定値確定画像SKは、設定確定操作が行われてからごく僅かの時間だけ表示された後、非表示になる。
また設定確定操作が行われると、図18(F)に示すように、スピーカ149から、「設定値を確定しました」という音声が出力される。この「設定値を確定しました」という音声により、設定変更者又は周囲の遊技場の従業員に設定値が確定したことを把握させることが可能である。なお「設定値を確定しました」という音声は、設定確定操作されたタイミングで1回だけ出力される。
また設定確定操作が行われると、図18(F)に示すように、枠ランプ212及び盤ランプ54が、特別な第3発光態様で発光する。この第3発光態様での発光により、設定変更者又は周囲の遊技場の従業員に設定値が確定したことを把握させることが可能である。なお第3発光態様での発光は、設定確定操作が行われてからごく僅かの時間だけ実行された後、終了する。
ここで本形態では、設定確定操作を行って設定変更モードが終了すると、7セグ表示器300にて点灯態様(変更可能態様)で表示されていた設定値(例えば図18(D)に示す「3」)が見えなくなる。つまり、設定値が非表示(非表示態様)になる。そして7セグ表示器300では替わりに、後述する初期表示(図18(F)参照)が実行される。こうして設定変更者には、点灯態様で表示されていた設定値が非表示態様になることで、設定値の確定を把握させることが可能である。更に、設定値が確定された後に設定値が表示されないことで、確定された設定値を周囲に気付かれ難くすることが可能である。
こうして設定値が確定されると、図18(F)に示すように、7セグ表示器300での初期表示として、第1表示領域310から第4表示領域340までの全ての点灯部分LB1〜LB32(図21参照)が点灯する。こうして全ての点灯部分LB1〜LB32が点灯することで、設定確定操作を行った設定変更者に対して、初期表示の実行を分かり易く示すことが可能である。
7セグ表示器300での初期表示の意味は、以下の通りである。7セグ表示器300は、上述したように設定値を表示する他、後述するようにベースも表示するようになっている。しかしながら、7セグ表示器300で表示される設定値又はベースは、その7セグ表示器300が正常に機能していることを前提とするものであって、7セグ表示器300自体に故障や不具合、或いは不正な改造が施されている可能性が完全にないわけではない。
そこで本形態では、設定変更モードが終了すると、自動的に7セグ表示器300で初期表示が実行される。これにより、設定変更者は、7セグ表示器300が正常に機能していることを把握することが可能である。つまり、設定変更モードで表示されていた設定値は正しい値であったことを確認することが可能である。更に、初期表示の後に表示されるベースも正しく表示されるだろうと認識することが可能である。なお電源投入時に設定変更モードに移行しない場合には、電源投入後すぐに7セグ表示器300にて初期表示が実行されることになる。
尚、本形態では、図18(G)のように「設定確定操作」が完了したことを条件に遊技機は、遊技可能状態へと移行する。つまり、設定キーシリンダ180、RAMクリアスイッチ192の操作を伴わない通常の電源投入時処理を経由した遊技可能な状態へと移行する。
次に、図19を用いて本形態における設定変更中信号の出力状態について説明する。本形態では上述の説明の通り、遊技制御用マイコン101と設定キーシリンダスイッチ180aとが電気的に接続されている。図19の(A)のタイミングでは設定キーシリンダ180を右側に回転させることで設定キーシリンダスイッチ180aがオン状態で検出可能な状態となっている。しかし、この段階の操作では未だに電源がON状態となっていないため、設定変更モードとなるのか設定確認モードとなるのか不明な状態であるため、遊技制御用マイコン101から設定変更中信号が出力されることはない。次に図19の(B)のタイミングでは、設定キーシリンダが回転位置(オン状態)に操作され、且つ、RAMクリアスイッチ192のオン操作がなされた状態となるが、未だ主電源がONとなっていないために遊技制御用マイコン101から設定変更中信号が出力されることはない。そして、図19(C)のタイミングでは、設定キーシリンダが回転位置(オン状態)となり、且つ、RAMクリアスイッチ192の操作が検出されている状態での電源ON操作となるため、上述の設定変更モードへの3つの条件を満たしたこととなり、遊技制御用マイコン101から外部端子板150のCN10と接続されて、設定変更中信号が出力されることとなる。尚、この設定変更中信号の出力状態は、図19の(D)のタイミングのようにRAMクリアスイッチ192がオフとなったとしても出力状態が継続される。そして、図19の(E)のタイミングで、設定キーシリンダを待機位置に戻した場合に設定キーシリンダスイッチ180aがオフ状態になったことを条件に設定変更中信号の出力を停止するものである。
以上の説明から分かるように、設定値の確定タイミングは、図19(E)に示すタイミングであり、設定キーシリンダ180が回転位置から待機位置へ変更したタイミングとなる。尚、本形態では、設定値の確定タイミングを設定キーシリンダ180の回転位置が待機位置となった場合に、設定キーシリンダスイッチ180aがオフ状態となるように構成したが、設定キーシリンダ180の回転状態を検出可能な構成に変更することで、設定キーシリンダ180を回転位置から待機位置へ回転し始めた状態から設定変更モードを終了させるようにすることも可能である。この場合、設定変更者は、設定確定操作を開始(設定キーシリンダ180を回転位置から待機位置へ回転し始めた状態)するとすぐに、設定変更モードで7セグ表示器300に表示されていた設定値(例えば図18の(D)に示す設定値「3」)を非表示にすることが可能である(図18の(F)参照)。言い換えると、設定キーシリンダ180が待機位置へ回転し終える前に、7セグ表示器300で設定値を見えないようにすることが可能である。こうして、7セグ表示器300で表示されていた設定値をできるだけ早く非表示にすることで、確定された設定値が周囲に把握されてしまう危険性をできるだけ少なくすることが可能である。また遊技場の開店前に忙しい遊技場の従業員(設定変更者)が設定確定操作を行ったときに、不注意又は不慣れな操作で設定キーシリンダ180を正しく待機位置まで回転させないおそれがある。しかしながら、仮にこのような事態が生じても、開店状態を検出可能なものとすることで、設定値を確定して非表示にすることが可能である。よって、設定変更者による不注意又は不慣れな操作であっても、設定変更モードを終了させることが可能であると共に、7セグ表示器300で設定値が表示され続ける事態を防ぐことが可能である。
ところで、図9(A)(B)に示すように、設定キーシリンダ180は、7セグ表示器300よりも左方に配置されている。言い換えると、パチンコ遊技機PY1の裏側で(図8参照)、設定変更者から見た場合には、設定キーシリンダ180が7セグ表示器300よりも右方に配置されている。これは、以下の理由に基づく。即ち、ほとんどの設定変更者は、設定確定操作を行う際に、利き手である右手で設定キーを操作しようとする。このとき仮に、設定変更者から見て、設定キーシリンダ180が7セグ表示器300よりも左方にあると、設定変更者の右手が7セグ表示器300に被ってしまい、確定直前の設定値(非表示になる直前の設定値)が見え難くなってしまう。
そこで本形態では、設定変更者から見た場合には、設定キーシリンダ180を7セグ表示器300よりも右方に配置することで、設定確定操作を行う設定変更者の右手が7セグ表示器300に被らないようにしている。その結果、非表示になる直前の設定値が見えなくて、何の設定値が確定されたのかが分からなくなる事態を防ぐことが可能である。
7.設定値の確認方法
設定値の確認方法について図20、図21を用いて説明する。本形態では、設定値の確認を行うためには、図20に示すように設定確認モードに移行する必要がある。設定確認モードに移行するためには、前述の設定変更モードと異なり、2つの条件が必要である。1つ目の条件は、設定キーシリンダ180が、回転位置(オン状態)にあることである。次に2つ目の条件は、電源スイッチ195をON操作することで、遮断状態から投入状態に切替える操作を行うことである。つまり、設定変更モードではRAMクリアスイッチ192の操作を伴わずに設定キーシリンダ180を回転位置(オン状態)にした状態で電源スイッチ195をON操作することで移行するモードとなる。尚、前述の設定変更モードと設定確認モードでは類似点が多いため以下、主に相違点について説明する。
図20(A)に示すように、設定確認モード移行操作を行って、設定確認モードに移行すると、図20(B)に示すように、7セグ表示器300の第4表示領域340には、電源投入される前に設定されていた設定値(例えば「6」)が表示されるようになっている。つまり、前回の遊技中に設定されていた設定値の情報(以下「設定値情報」)は、遮断状態になっても消去されない。そのため、電源投入時に設定確認モード移行操作を行うと、記憶されている設定値情報に基づいて、前回の遊技中に設定されていた設定値が7セグ表示器300に表示される。
また設定確認モードに移行すると、図20(B)に示すように、画像表示装置50の表示画面50aには、「現在の設定は6です」の文字を示す現在の設定に関する画像GSHが表示される。このように、現在の設定に関する画像GSHを見ることで、遊技機の後ろ側に配置された7セグ表示器300を見ずとも現在の設定を把握することが可能である。
また設定確認モードに移行すると、図20(B)に示すように、枠ランプ212及び盤ランプ54が、特別な第1発光態様で発光する。この第1発光態様での発光の開始により、設定確認者に設定確認モードに正しく移行できたことを把握させることが可能である。また枠ランプ212及び盤ランプ54での第1発光態様の発光は、設定確認モードが終了するまで継続する。このようにして設定変更者は、第1発光態様の発光を見続ける限り、設定確認モードであることを把握することが可能である。尚、この本形態では、設定変更モードと同様に第1発光態様での発光としたが設定確認モード専用の発光態様にて発光を行ってもよい。
次に、設定確認モードの終了方法について図20(C)を用いて説明する。設定確認モードを終了させるには、設定キーを用いて設定キーシリンダ180を回転位置から待機位置の方へ回転させる必要がある。これにより、設定確認モードが終了する。
設定確認モードの終了操作が行われると、図20(D)に示すように、画像表示装置50の表示画面50aには、「設定確認モードを終了します。」の文字を示す現在設定値確認画像GSKが表示される。なおこの現在設定値確認画像GSKは、設定確認終了操作が行われてからごく僅かの時間だけ表示された後、非表示になる。
また設定確認モードの終了操作が行われると、図20(D)に示すように、スピーカ149から、「確認モードを終了します」という音声が出力されると共に、遊技可能状態へと移行する。
尚、本形態では、図21に示すように設定キーシリンダ180を回転位置(オン状態)になっていても、設定変更中信号の出力状態はオフ状態としている。つまり、遊技機が設定変更モードである場合以外に設定変更中信号の出力を行わない。よって、遊技機の設定が変更されるという状態にのみデータ表示器500及びホールコンピュータ600側で設定変更中である旨を報知させるという点で優れている。
8.設定値の未設定エラーについて
次に、パチンコ遊技機PY1に、設定値を示す情報(以下「設定値情報」と呼ぶ)が記憶されていない場合、設定値の未設定エラーについて説明する。設定値情報は、設定変更モードで設定値が変更される度に、遊技用RAM104の設定値情報記憶部107(図6参照)に記憶されるものである。但し、パチンコ遊技機PY1が生産工場から出荷(工場出荷)される際には、設定値情報記憶部107には、設定値情報が記憶されていない。つまり設定値が何も設定されていない状態になっている。
本パチンコ遊技機PY1では、設定値が何も設定されていない状態で電源投入を行った場合に、エラーモードに移行し得るようにしている。なお設定値が何も設定されていない状態でも、設定変更モード移行操作を行えば、エラーモードではなく、設定変更モードに移行する。エラーモードは、パチンコ遊技機PY1にて遊技が不可能なモードであり、電源スイッチ195をOFF操作して電源を遮断しない限り、解除されないようになっている。
エラーモードであるときには、図22(A)に示すように、7セグ表示器300の第4表示領域340にて、点灯部分LB25、LB28、LB29、LB30、LB31(図10参照)が、「E」の文字を表すようにエラー点灯態様で発光する。この発光により、遊技場の従業員等には、エラーモードに移行していること、即ち設定値が設定されていないことを把握させることが可能である。なおエラー点灯態様での発光は、エラーモードが解除されるまで続くようになっている。
またエラーモードであるときには、図22(B)に示すように、表示画面50aに、「設定値が設定されていません 設定変更モード移行操作を行って下さい」の文字を示す操作示唆画像SEが表示される。この操作示唆画像SEの表示により、遊技場の従業員等には、設定値を設定しなければならない状況を把握させることが可能である。なお操作示唆画像SEの表示は、エラーモードが解除されるまで続くようになっている。
またエラーモードであるときには、図22(B)に示すように、スピーカ149から、特殊なエラー音が出力される。またこのときには、図22(B)に示すように、枠ランプ212及び盤ランプ54が、特殊なエラー発光態様で発光する。これらエラー音の出力と、エラー発光態様での発光により、遊技場の従業員等には、エラーモードに移行していることを把握させることが可能である。なおエラー音の出力及びエラー発光態様での発光は、エラーモードが解除されるまで続くようになっている。
尚、本形態ではこの未設定エラーが検出されている場合に、遊技制御基板100から外部端子板150のCN9に接続された配線を介して、セキュリティ信号が出力される。この信号によりデータ表示器500及びホールコンピュータ600では遊技機の設定が未設定であること、又は、設定情報に異常が発生していることを認識することができ、遊技機の設定に対する注意喚起を行うことができる。
ここで本形態では、遊技用RAM104の設定値情報記憶部107に記憶されている設定値情報は、RAMクリアスイッチ192が押下操作されたときでも、消去されない。従って、工場出荷後に設定変更モード移行操作を行って、設定値情報記憶部107に設定値情報を一旦記憶させれば、その後に設定値情報記憶部107に設定値情報が記憶されていないという事態は生じない。よってこの場合には、次回以降の電源投入時でエラーモードに移行することはない。要するに、エラーモードに移行するのは、一度も設定値が設定されていない状態で、電源投入時に設定変更モード移行操作を行わなかった場合、もしくは、なんらかの不具合(ノイズ等)が発生して保持情報が消去されてしまった場合となる。このようにして、単にRAMクリアスイッチ192が押下操作された場合や、電源が投入されていない場合(遮断状態)でも、設定値情報を消去しないことで、不必要にエラーモードに移行するのを防ぐことが可能である。
9.パチンコ遊技機の制御動作
次に、図23〜図30に基づいて遊技制御用マイコン101の動作について説明し、図31〜図36に基づいて演出制御用マイコン121の動作について説明する。まず、遊技制御用マイコン101の動作について説明する。
[主制御メイン処理]遊技制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、電源投入時に、遊技用ROM103から図23に示す主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。なお、遊技制御用マイコン101の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。カウンタの初期値は「0」であり、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」である
図23に示すように、主制御メイン処理では、まず後述する電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S003)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図13に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[電源投入時処理]図24に示すように、電源投入時処理(S001)では、遊技制御用マイコン101はまず、遊技用RAM104へのアクセスの許可設定を行う(S010)。これにより、遊技用RAM104に対する情報の書き込みや読み出しが可能になる。続いて、RAMクリアスイッチ192がONであり(押下操作されていて)、且つ設定キーシリンダスイッチ180aがONであるか否かを判定する(S011)。即ち、設定変更モード移行操作が実行されているか否かを判定する。設定変更モード移行操作が実行されていれば(S011でYES)、後述する設定変更モード処理(S012)を経て、ステップS013に進む。
一方、ステップS011で設定変更モード移行操作が実行されていないと判定すれば(S011でNO)、続いて、設定値情報記憶部107に設定値情報が記憶されているか否かを判定する(S016)。設定値情報が記憶されていなければ(S016でNO)、未だ一度も設定値が設定されていないことになり、後述するエラーモード処理(S021)に進む。これに対して、設定値情報が記憶されていれば(S016でYES)、次に、RAMクリアスイッチ192がONであるか否かを判定する(S017)。要するにステップS017の処理は、設定変更モードには移行しないものの、RAMクリアスイッチ192を押下操作した状況か否かを判定する処理である。RAMクリアスイッチ192がONであれば(S017でYES)、ステップS013に進む。
これに対して、RAMクリアスイッチ192がONでなければ(S017でNO)、続いて、設定キーシリンダスイッチ180aがONであるか否かを判定する(S018)。要するにステップS018の処理は、設定変更モードに移行しないものの、設定キーシリンダ180が回転状態になっている状況か否かを判定する処理である。設定キーシリンダスイッチ180aがONであれば(S018でYES)、後述する設定値確認モード処理を実行して(S019)、ステップS020に進む。一方、設定キーシリンダスイッチ180aがONでなければ(S018でNO)、電源投入時に、RAMクリアスイッチ192を押下操作しておらず、且つ設定キーシリンダ180を回転状態にしていないことになる。この場合には、ステップS019の設定確認モード処理を実行することなく、ステップS020に進む。ステップS020に進むと、後述する電断復旧時処理を実行して、ステップS022に進む。
ステップS013では、遊技用RAM104に記憶されている情報をクリアする(S013)。但しこのときには、設定値情報記憶部107に記憶されている設定値情報、及び、ベース情報記憶部に記憶されている情報についてはクリアしない。
こうして、電源投入時にRAMクリアスイッチ192の押下操作があっても、設定値情報がクリアされないことで、電断前に設定されていた設定値で遊技を再開することが可能である。つまり、電源投入の度に設定変更モードに移行して設定値を設定しなくても、遊技を行うことが可能である。
ステップS013の後、遊技制御用マイコン101は、遊技用RAM104の作業領域の初期設定を行う(S014)。この初期設定の処理では、遊技用ROM103から読み出された初期設定情報が遊技用RAM104の作業領域にセットされる。続いて、演出制御基板120に対して、遊技用RAM104の記憶内容のクリアを通知するためのRAMクリア通知コマンドを送信して(S015)、ステップS022に進む。ステップS022では、その他の電源投入時処理として、例えば遊技用CPU102の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等を行って、本処理を終える。
[設定変更モード処理]図25に示すように、設定変更モード処理(S012)では、遊技制御用マイコン101はまず、演出制御基板120に対して、設定変更モードへの移行を通知するための設定モード移行コマンドを送信する(S030)。そして設定移行モードへの移行に伴い外部端子板150へ設定変更中信号を出力するために、出力設定をONに切替える(S031)。次に、設定値情報記憶部107に設定値情報が記憶されているかを判定する(S032)。設定値情報が記憶されていれば(S032でYES)、電断前に設定値が設定されているため、設定値情報に基づいて設定値を7セグ表示器300に表示する(S033)(図18(B)参照)。具体的に、遊技制御用マイコン101は、シリアルデータ送信端子から設定値を表示するためのシリアルデータをLEDドライバ350に送信する。こうして設定変更者は、設定変更モード移行操作を行った直後に、電断前に設定されていた設定値を7セグ表示器300にて把握することが可能である。ステップS033の後、演出制御基板120に対して、現時点での設定値の情報(設定値情報)を通知するための設定値指定コマンドを送信して(S034)、ステップS035に進む。これに対して、ステップS032で、設定値情報が記憶されていなければ(S032でNO)、ステップS033及びS034をパスして、ステップS035に進む。
ステップS035では、RAMクリアスイッチ192がONであるか否かを判定する。つまり、設定変更モードでRAMクリアスイッチ192が押下操作された状況か否かを判定する。ONであれば(S035でYES)、設定値を1つ繰り上げるために、新しい設定値情報を設定値情報記憶部107に記憶する(S036)。なお設定値が「6」であるとき、RAMクリアスイッチ192が押下操作された場合には、設定値が「1」であることを示す設定値情報が記憶されることになる。続いて、新しい設定値情報に基づいて、設定値を7セグ表示器300に表示する(S037)(図22(A)(B)参照)。これにより設定変更者には、設定値が繰り上がったことを把握させることが可能である。
続いて、遊技制御用マイコン101は、演出制御基板120に対して、設定値が変更されたことを通知するための設定値変更コマンドを送信すると共に(S038)、1つ繰り上がった設定値の情報(設定値情報)を通知するための設定値指定コマンドを送信して(S039)、ステップS040に進む。ステップS040では、設定キーシリンダスイッチがOFFであるか否かを判定する。即ち、設定確定操作が行われたか否かを判定する。OFFでなければ(S040でNO)、未だ設定変更モードを終了させるタイミングでないため、ステップS035に戻る。一方、OFFであれば(S040でYES)、演出制御基板120に対して、設定変更モードの終了を通知するための設定モード終了コマンドを送信する(S041)。そして、設定変更中信号の出力設定をOFFにする(S042)。7セグ表示器300で表示していた設定値を非表示態様にして(S043)、上述したステップS013(図24参照)に進む。こうして、設定キーシリンダスイッチ180aがOFFになるとすぐに、7セグ表示器300では設定値が見えなくなって、周囲に確定した設定値を把握させ難くすることが可能である。ステップS013以降の処理は、上述しているため、説明を省略する。このようにして、設定変更モード処理では、遊技機が設定モードに移行したこと、及び、遊技機に関する設定値などの各種情報をコマンドを用いて演出制御基板120等のサブ制御基板に送信可能な状態とする。合わせて、遊技制御用マイコン101から外部端子板150へ出力する信号の出力設定を切替える。そして、これらのコマンドや信号は後述する図29の出力処理(S106)の処理にて実行されるものである。
[設定値確認モード処理]図26に示すように、設定値確認モード処理(S019)では、遊技制御用マイコン101はまず、設定値情報に基づいて設定値を7セグ表示器300に表示する(S050)。続いて、7セグ表示器300で設定値の表示を開始してから一定時間(例えば3秒)が経過したか否かを判定する。経過していなければ(S051でNO)、ステップS051の処理を繰り返すことになり、7セグ表示器300での設定値の表示が継続する。一方、経過していれば(S051でYES)、7セグ表示器300にて表示していた設定値を非表示態様にして(S052)、後述するステップS020(図27の電断復旧時処理参照)に進む。以上、設定値確認モード処理(S019)では、上述した設定変更モード処理(S012)と異なり、設定値の変更を行うことはなくて、単に現時点での設定値を7セグ表示器300で表示するだけである。
[電断時復旧処理]図27に示すように、電断時復旧処理(S020)では、遊技制御用マイコン101はまず、電源断フラグがONであるか否かを判定する(S060)。電源断フラグは、電断の発生を示すフラグであり、後述する電源断監視処理(図30参照)でONにされるフラグである。電源断フラグがONでなければ(S060でNO)、正常に電源が遮断されていない可能性があるため、ステップS065に進む。
一方、電源断フラグがONであれば(S060でYES)、遊技用RAM104のチェックサムを算出して(S061)、これを電断時に格納(記憶)しておいた遊技用RAM104のチェックサム(図30のステップS161参照)と一致するか否かを判定する(S062)。これらチェックサムの値が一致しなければ(S062でNO)、遊技用RAM104の記憶内容が異常であると判断し、ステップS065に進む。これに対して、チェックサムの値が一致すれば(S062でYES)、遊技用RAM104の記憶内容が正常であると判断し、ステップS063に進む。
ステップS063では、復電時における遊技用RAM104の作業領域の設定管理を行う。この設定処理では、遊技用ROM103から復電時情報を読み出し、この復電時情報を遊技用RAM104の作業領域にセットする。その後、遊技制御用マイコン101は、電源断フラグをOFFして(S064)、上述したステップS022(図24参照)に進む。ステップS022以降の処理は、上述しているため、説明を省略する。
一方、ステップS065では、遊技用RAM104に記憶されている情報をクリアする。このときには、設定値情報記憶部107に記憶されている設定値情報と、ベース情報記憶部108に記憶されているベースに係わる情報(総発射球数の情報、総賞球数の情報、1回前ベースの情報、2回前ベースの情報、3回前ベースの情報)についてはクリアしない。但し、ステップS065に進む場合は、正常に電源が遮断されていない可能性がある場合や、チェックサムの値が一致せずに遊技用RAM104の記憶内容が異常である可能性がある場合である。よって、ステップS065の処理の替わりに、設定値情報及びベースに係わる情報もクリアするようにしても良い。そしてこの場合には、設定値情報をクリアした後に、初期値の設定値として例えば「1」を示す設定値情報を設定値情報記憶部107に新たに記憶するようにしても良い。なおステップS065の処理において、遊技用RAM104にセットされている電源断フラグがONであれば、電源断フラグはOFFにされる。
ステップS065の後、遊技用RAM104の作業領域の初期設定を行う(S066)。この初期設定の処理では、遊技用ROM103から読み出された初期設定情報が遊技用RAM104の作業領域にセットされる。続いて遊技制御用マイコン101は、演出制御基板120に対して、遊技用RAM104の記憶内容のクリアを通知するためのRAMクリア通知コマンドを送信して(S067)、上述したステップS022(図24参照)に進む。
[エラーモード処理]図28に示すように、エラーモード処理(S021)では、遊技制御用マイコン101はまず、7セグ表示器300の第4表示領域340にて「E」(図25参照)の文字を示すためのエラー表示処理を実行する(S080)。これにより、7セグ表示器300の第4表示領域340では、「E」の文字を表すようにエラー点灯態様で発光する。こうして遊技場の従業員等には、7セグ表示器300で「E」の文字を見せることで、エラーモードへの移行を把握させることが可能である。
続いて、遊技制御用マイコン101は、演出制御基板120に対して、エラーモードへの移行を通知するためのエラーコマンドを送信する(S081)と共に、外部端子板150に対してセキュリティ信号を出力するためにセキュリティ信号の出力設定をオン状態にする(S082)。その後は、電源投入時処理(S001、図24参照)に戻ることなく、ループ処理を行う。こうして、エラーモードに移行した場合には、電源を遮断するまでエラーモードが継続する。よって、次回の電源投入時に設定変更モードに移行して、設定値を設定しなければ、遊技を開始することができないようになっている。
[メイン側タイマ割り込み処理]遊技制御用マイコン101は、図29に示すメイン側タイマ割り込み処理を例えば4msecといった短時間毎に繰り返す。まず、遊技制御用マイコン101は、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たりの種別を決めるための当たり種別乱数、演出図柄変動演出においてリーチ状態とするか否か決めるためのリーチ乱数、変動パターンを決めるための変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる普通図柄乱数(当たり乱数)等を更新する乱数更新処理を行う(S101)。なお各乱数の少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。全ての乱数をハードウェア乱数とする場合、ソフトウェアによる乱数の更新処理は必要ない。また乱数発生回路は、遊技制御用マイコン101に内蔵されていてもよい。
次に、遊技制御用マイコン101は、入力処理を行う(S102)。入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機PY1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ11a,第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、大入賞口センサ14a、一般入賞口センサ10a、排出口センサ18a(図6参照))が検知した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための賞球コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。なおセットされた賞球コマンドは、払出制御基板170に送信される。
続いて、遊技制御用マイコン101は、始動口センサ検出処理(S103)、特別動作処理(S104)、および普通動作処理(S105)を実行する。始動口センサ検出処理(S103)では、第1始動口センサ11a又は第2始動口センサ12aによる入賞検知があれば、入賞検知のあった始動口に対応する保留記憶が4個未満であることを条件に大当たり乱数等の乱数(大当たり乱数、当たり種別乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数(図13(A)参照))を取得する。また、ゲートセンサ13aによる通過検知があれば、普図保留が4個未満であることを条件に普通図柄乱数(図13(B)参照)を取得する。
特別動作処理(S104)では、始動口センサ検出処理(S103)にて取得した大当たり乱数等の乱数を、設定値情報が示す設定値に基づく大当たり判定テーブル(図14(A)〜(F)参照)、当たり種別判定テーブル(図12参照)、リーチ判定テーブル(図15(A)参照)、特図変動パターン判定テーブル(図16参照)を用いて判定する。なお図14(A)〜(F)に示す大当たり判定テーブルを用いて大当たりであるかを判定する大当たり判定処理が、「入球口への入球に基づいて行う判定処理」に相当する。そして、大当たり抽選の結果を示すための特別図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。この特別図柄の表示に際しては、特別図柄の変動表示の変動パターンの情報を含む変動開始コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。そして、大当たり乱数の判定の結果、大当たりに当選していた場合には、大当たりの種別に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図14参照)に従って大入賞口14を開放させる大当たり遊技(特別遊技)を行う。この大当たり遊技の実行に際しては、当選した大当たり図柄の種別の情報を含むオープニングコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。なお特別動作処理(S104)において、大当たり乱数等の乱数の記憶がない場合には、演出制御用マイコン121に客待ち演出を実行させるための客待ち待機コマンドをセットする。
普通動作処理(S105)では、始動口センサ検出処理(S103)にて取得した普通図柄乱数、普通図柄当たり判定テーブル(図15(B)参照)を用いて判定すると共に、普通図柄変動パターン選択テーブル(図15(C)参照)を用いて遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を選択する。そして、普図抽選の判定結果を報知するための普通図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。普通図柄乱数の判定の結果、普通当たり図柄に当選していた場合には、遊技状態に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図17参照)に従って電チュー12Dを開放させる補助遊技を行う。
[出力処理]では、遊技制御用マイコン101は、上述の各処理においてセットしたコマンド等を演出制御基板120等に出力する出力処理(S106)を実行すると共に、外部端子板150への信号の出力処理についても行う。
例えば、内枠21又は前扉23が開放されている場合には、遊技制御基板100から外部端子板150に対して、扉開放信号が出力される。本形態では、第2CNに対して情報が出力されるものであり、前扉開放センサTS1又は内枠開放センサTS2のいずれか一方でも開放状態が検出されている場合に出力される信号である。そして、前扉開放センサTS1及び内枠開放センサTS2のそれぞれが閉状態であると検出された場合にオフ状態となる信号である。本形態では、前扉開放センサTS1又は内枠開放センサTS2の2つのセンサを用いることで、内枠21及び前扉23のそれぞれの開放状態を検出可能な構成としているが、これらのセンサの設置個数や場所、扉開放信号の出力条件などは適宜変更可能である。このように遊技機の内枠21及び前扉23の開放状態に対応して信号が出力されることにより、データ表示器500及びホールコンピュータ600では遊技機の扉が開いている状態であることを認識することができ、不正行為に対する注意喚起を事前に行うことができる。
第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が停止表示された場合には、遊技制御基板100から外部端子板150に対して、図柄確定信号が出力される。本形態では、第3CNに対して情報が出力されるものであり、第1特別図柄、及び、第2特別図柄の図柄変動が停止表示される(「大当たり図柄」又は「ハズレ図柄」が停止表示される)タイミングにて所定の長さの信号(パルス信号)が出力される信号である。そして、この図柄確定信号をデータ表示器500又はホールコンピュータ600は受信することにより、遊技機が何回、図柄変動ゲームを行ったかを集計することが可能となる。尚、本形態では第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの図柄変動が停止表示された場合のいずれの場合であっても1つの信号として出力する方法を採用しているが第1特別図柄にのみ対応する第1図柄確定信号と、第2特別図柄にのみ対応する第2図柄確定信号などのように、それぞれの図柄変動の停止表示に対応する専用の配線(信号線)を設けてもよい。
第1始動口11に遊技球が入球した場合、及び、第2始動口12に遊技球が入球した場合には、遊技制御基板100から外部端子板150に対して、始動口信号が出力される。本形態では、第4CNに対して情報が出力されるものであり、第1始動口センサ11a及び第2始動口センサ12aにて遊技球が検出されたタイミングにて所定の長さの信号(パルス信号)が出力される信号である。この始動口信号をデータ表示器500又はホールコンピュータ600は受信することにより、遊技機の始動口への入賞状態を集計することが可能となる。尚、本形態では第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれの図柄変動が停止表示された場合のいずれの場合であっても1つの信号として出力する方法を採用しているが第1特別図柄にのみ対応する第1図柄確定信号と、第2特別図柄にのみ対応する第2図柄確定信号などのように、それぞれの図柄変動の停止表示に対応する専用の配線(信号線)を設けてもよい。
特別遊技(大当たり遊技)の実行期間中である場合には、遊技制御基板100から外部端子板150に対して、大当たり信号が出力される。本形態では、第5CNに対して情報が出力されるものであり、特別遊技の実行中は常にオン状態が維持され、特別遊技の終了にともないオフ状態となる信号である。このように特別遊技状態に対応して信号が出力されることにより、データ表示器500及びホールコンピュータ600では大当たりが発生したことを認識することができ、大当たりの発生に関する報知を行うことができる。
遊技状態として、変動時間短縮機能が作動状態(時短状態)となっている場合には、遊技制御基板100から外部端子板150に対して、時短信号が出力される。本形態では、第6CNに対して情報が出力されるものであり、変動時間短縮機能が作動状態(時短状態)である場合に常にオン状態が維持され、変動時間短縮機能の終了(非時短状態)になるとオフ状態となる信号である。同様に遊技状態として、確率変動機能が作動状態(高確率状態)となっている場合には、遊技制御基板100から外部端子板150に対して、高確中信号が出力される。本形態では、第7CNに対して情報が出力されるものであり、高確率状態中である場合に常にオン状態が維持され、高確率状態が終了となり通常確率状態(非高確率状態)になるとオフ状態となる信号である。このように時短信号及び高確中信号が出力されることにより、データ表示器500及びホールコンピュータ600では遊技機が時短状態であること及び高確率状態であることを認識することができる。
各入賞口に遊技球が入賞し賞球が払出すことが決定された場合には、遊技制御基板100から外部端子板150に対して、メイン賞球信号が出力される。本形態では、第8CNに対して情報が出力されるものであり、払い出す予定の賞球が発生したタイミング(入賞口へ遊技球が入賞したタイミング)にて所定の長さの信号(パルス信号)が出力される信号である。このメイン賞球信号をデータ表示器500又はホールコンピュータ600が受信することにより、遊技機が払い出す予定の賞球数を集計することができる。尚、本実施形態では、遊技制御用マイコン101にて、予め賞球数を計数しており、10球分の賞球が発生する見込みとなった場合に1回の所定の長さの信号(1回のパルス信号)が出力される。尚、1球分の賞球の発生に応じて1回の所定の長さの信号(1回のパルス信号)など信号の出力条件は適宜変更可能である。
また遊技機に関して何らかの不正行為が行われた場合、もしくは、各種エラーが検出された場合に、遊技制御基板100から外部端子板150に対して、セキュリティ信号が出力される。本形態では、第9CNに対して情報が出力されるものであり、遊技機に異常状態が発生している期間中は常にオン状態が維持され、遊技機の異常状態が解消された場合にオフ状態となる信号である。
遊技機の設定が変更中である場合に、遊技制御基板100から外部端子板150に対して、設定変更中信号が出力される。本形態では、第10CNに対して情報が出力されるものであり、遊技制御用マイコン101が設定変更中であると判断している期間中にオン状態が維持され、遊技制御用マイコン101が設定変更を終了したと判断した際(S040)に、オフ状態(S042)となる信号である(図19参照)。この設定変更中信号により、データ表示器500及びホールコンピュータ600では遊技機の設定が変更中である旨を認識することができ、設定変更に対する注意喚起又は不正行為の報知を行うことができる。
遊技機から賞球の払出しを行った場合に、払出制御基板170から外部端子板150に対して、賞球信号が出力される。本形態では、第1CNに対して情報が出力されるものであり、10球分の賞球の払出しが実行されたタイミングにて所定の長さの信号(パルス信号)が出力される信号である。尚、本形態では10球分を1単位として賞球信号の出力タイミングとしたが100球分を1単位とするなど賞球信号の出力タイミングは任意に条件を変更してもよい。この賞球信号をデータ表示器500又はホールコンピュータ600が受信することにより、遊技機から払い出された実際の賞球数を集計することができる。
本形態では、遊技機に呼び出しスイッチYSが設けられており、遊技者はこの呼び出しスイッチYSを操作することでホールの店員を呼ぶことができる。呼び出しスイッチYSが操作された場合に、払出制御基板170から外部端子板150に対して、賞呼出し信号が出力される。この呼出し信号は呼出しセンサが検出状態となっている期間中はオン状態が維持され、呼出しセンサが非検出状態となった場合にオフ状態となる信号である。
[電源断監視処理]電源断監視処理(S107)では、図30に示すように、遊技制御用マイコン101はまず、電源断信号を入力したか否かを判定し(S160)、入力していなければ(S160でNO)、本処理を終える。電源断信号は、監視している電源の電圧(例えばDC24V)が所定期間(例えば25ms)に亘って検出されていないと、電源基板190から出力される信号である。電源断信号の入力があれば(S160でYES)、チェックサムを算出して遊技用RAM104に格納するとともに(S161)、電源断フラグをONする(S162)。そして、遊技用RAM104へのアクセスの禁止設定を行う(S163)。これにより、遊技用RAM104に対する情報の書き込みや読み出しが不可能になる。その後はメイン側タイマ割り込み処理(S005、図29参照)に戻ることなくループ処理を行う。
以上の遊技制御用マイコン101における処理と並行して、演出制御用マイコン121は図31〜図36に示す処理を行う。以下、演出制御用マイコン121の動作について説明する。
[サブ制御メイン処理:図31]演出制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、電源投入時に、演出用ROM123から図31に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。なお、演出制御用マイコン121の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。
図31に示すように、サブ制御メイン処理では、サブ側電源断フラグ(電断時にONされるフラグ)がONで且つ演出用RAM124の内容が正常であるか否かを判定する(S1001)。そしてこの判定結果がNOであれば、つまり、サブ側電源断フラグがONでない場合、又はサブ側電源断フラグがONであっても演出用RAM124の内容が正常でない場合には、演出用RAM124の初期化をして(S1002)、ステップS1003に進む。
一方、ステップS1001の判定結果がYESであれば、つまり、電断によりサブ側電源断フラグがONとなったが演出用RAM124の内容が正常に保たれている場合には、続いて、RAMクリア通知コマンドを受信しているか否かを判定する(S1011)。RAMクリア通知コマンドを受信していれば(S1011でYES)、遊技制御基板100の遊技用RAM104はクリアされている。そのため、演出制御基板120の演出用RAM124をクリアして(S1002)、ステップS1003に進む。これに対して、RAMクリア通知コマンドを受信していなければ(S1011でNO)、演出用RAM124をクリアすることなく、ステップS1003に進む。
ステップS1003では、その他の初期設定を行う。その他の初期設定では例えば、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。また、サブ側電源断フラグがONであればOFFにする。
ステップS1004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S1005)。乱数シード更新処理(S1005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお演出決定用乱数には、演出図柄を決定するための演出図柄決定用乱数、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の遊技制御基板100が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理(S1005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S1006)。コマンド送信処理(S1006)では、演出制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板140に送信する。コマンドを受信した画像制御基板140は、コマンドに従い画像表示装置50を用いて各種の演出(変動演出や、オープニング演出、ラウンド演出およびエンディング演出からなる大当たり演出等)を実行する。演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S1007)。以降、ステップS1004〜S1007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S1008)、1msタイマ割り込み処理(S1009)および10msタイマ割り込み処理(S1010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理:図32]受信割り込み処理(S1008)は、ストローブ信号(STB信号)がONになると、すなわち遊技制御基板100から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン121の外部INT入力部に入力されると、他の割り込み処理(S1009、S1010)に優先して実行される処理である。図32に示すように、受信割り込み処理(S1008)では、遊技制御基板100から送信されてきた各種のコマンドを演出用RAM124の受信バッファに格納する(S1101)。
[1msタイマ割り込み処理:図33]1msタイマ割り込み処理(S1009)は、演出制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図33に示すように、1msタイマ割り込み処理(S1009)ではまず、入力処理を行う(S1201)。入力処理(S1201)では、入力部検知センサ40a(図7参照)やセレクトボタン検知センサ42a(図7参照)からの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理を行う(S1202)。ランプデータ出力処理(S1202)では、演出に合うタイミングで枠ランプ212や盤ランプ54を発光させるべく、セットされたランプデータ(枠ランプ212や盤ランプ54の発光を制御するデータ)をサブドライブ基板162に出力する。これにより、サブドライブ基板162が枠ランプ212や盤ランプ54の発光を制御することで、後述するように、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第1発光態様(図18(B)参照)、特別な第2発光態様(図18(C)(D)参照)、特別な第3発光態様(図18(F)参照)、特殊なエラー発光態様(図22(B)参照)で発光させることが可能である。
次いで、駆動制御処理(S1203)を行う。駆動制御処理(S1203)では、演出に合うタイミングで盤可動体55kを駆動させるべく、駆動データを作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、盤可動体55kを所定の動作態様で駆動させる。そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S1204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理:図34]10msタイマ割り込み処理(S1010)は、演出制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図34に示すように、10msタイマ割り込み処理(S1010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S1301)。次いで、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして演出用RAM124に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S1302)。続いて、スイッチ状態取得処理(S1302)にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面50aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S1303)。
続いて、演出制御用マイコン121は、音声データ(スピーカ149からの音声を出力する制御データ)を作成し、画像制御基板140に音声データを出力する音声制御処理を実行する(S1304)。この音声制御処理(S1304)により、後述するように、「設定変更可能です」という音声(図18の(B)(E)参照)、「設定値が変更されました」という音声(図18の(C)(D)参照)、「設定値を確定しました」という音声、特殊なエラー音)がスピーカ149から出力される。その後、演出制御用マイコン121は、ランプデータを作成したり、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行して(S1305)、本処理を終える。
[受信コマンド解析処理:図35]受信コマンド解析処理(S1301)ではまず、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S1401)、受信していれば後述する変動演出開始処理を行う(S1402)。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S1403)、受信していれば変動演出終了処理を行う(S1404)。変動演出終了処理(S1404)では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S1405)、受信していればオープニング演出選択処理を行う(S1406)。オープニング演出選択処理(S1406)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からラウンド指定コマンドを受信したか否か判定し(S1407)、受信していればラウンド演出選択処理を行う(S1408)。ラウンド演出選択処理(S1408)では、ラウンド指定コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のラウンド遊技中に実行するラウンド演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したラウンド演出パターンにてラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S1409)、受信していればエンディング演出選択処理を行う(S1410)。エンディング演出選択処理(S1410)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から設定値指定コマンドを受信したか否か判定し(S1411)、受信していれば設定値フラグ変更処理を行う(S1412)。設定値フラグ変更処理(S1412)では、設定値指定コマンドに含まれている設定値の情報に基づいて、演出用RAM124の設定値フラグ125を設定する。例えば、設定値指定コマンドに設定値「1」の情報が含まれていれば、設定値フラグ125を「1」に設定する。これにより、演出制御用マイコン121は、現時点での設定値を把握することが可能であり、画像表示装置50等の演出手段で設定値を示唆する示唆演出を実行可能である。なお上述したステップS1002(図31参照)で演出用RAM124の初期化が実行されたときには、設定値フラグ125の内容は消去される。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から設定モード移行コマンドを受信したか否か判定し(S1413)、受信していれば設定モード移行演出処理を行う(S1414)。設定モード移行演出処理(S1414)では、図18(B)に示す設定変更中画像SHを表示するための設定モード移行演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。これにより、設定モード移行演出コマンドを受信した画像制御基板140の画像用CPU141は、表示画面50aに設定変更中画像SHを表示する。
また設定モード移行演出処理(S1414)では、「設定変更可能です」という音声(図18(B)参照)を出力するための音声データを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする。これにより、その音声データを受信した画像制御基板140の音声用CPU147は、スピーカ149から「設定変更可能です」という音声を出力させる。また設定モード移行演出処理(S1414)では、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第1発光態様(図18(B)参照)で発光させるためのランプデータを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする。これにより、そのランプデータを受信したサブドライブ基板162は、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第1発光態様で発光させる。以上により、設定変更中画像SHの表示と、「設定変更可能です」という音声と、特別な第1発光態様での発光とにより、設定変更者には、設定変更モードに移行して任意に設定値を変更できる状況であることを把握させることが可能である。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から設定値変更コマンドを受信したか否か判定し(S1415)、受信していれば設定値変更演出処理を行う(S1416)。設定値変更演出処理(S1416)では、図18(C)や図18(D)に示す設定値変更画像YGを表示するための設定値変更演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。これにより、設定値変更演出コマンドを受信した画像制御基板140の画像用CPU141は、表示画面50aにて設定変更中画像SHの上から重ねて(レイヤー状に)設定値変更画像YGを表示する。
また設定値変更演出処理(S1416)では、「設定値が変更されました」という音声(図18(C)又は図18(D)参照)を出力するための音声データを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする。これにより、その音声データを受信した画像制御基板140の音声用CPU147は、スピーカ149から「設定値が変更されました」という音声を出力させる。また設定値変更演出処理(S1416)では、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第2発光態様(図18(C)又は図18(D)参照)で発光させるためのランプデータを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする。これにより、そのランプデータを受信したサブドライブ基板162は、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第2発光態様で発光させる。以上により、設定値変更画像YGの表示と、「設定値が変更されました」という音声と、特別な第2発光態様での発光とにより、設定変更者だけでなく、周囲の遊技場の従業員にも、設定値が変更された状況を把握させることが可能である。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から設定モード終了コマンドを受信したか否か判定し(S1417)、受信していれば設定モード終了演出処理を行う(S1418)。設定モード終了演出処理(S1418)では、図18(F)に示す設定値確定画像SKを表示するための設定値確定演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。これにより、設定値確定演出コマンドを受信した画像制御基板140の画像用CPU141は、表示画面50aにて図18(E)に示す設定変更中画像SHの表示から、図18(F)に示す設定値確定画像SKの表示に切り替える。
また設定モード終了演出処理(S1418)では、「設定値を確定しました」という音声(図18(F)参照)を出力するための音声データを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする。これにより、その音声データを受信した画像制御基板140の音声用CPU147は、スピーカ149から「設定値を確定しました」という音声を出力させる。また設定モード終了演出処理(S1418)では、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第3発光態様(図18(F)参照)で発光させるためのランプデータを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする。これにより、そのランプデータを受信したサブドライブ基板162は、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第3発光態様で発光させる。以上により、設定値確定画像SKの表示と、「設定値を確定しました」という音声と、特別な第3発光態様での発光とにより、設定変更者だけでなく、周囲の遊技場の従業員にも、設定値が確定された状況を把握させることが可能である。
続いて、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100からエラーコマンドを受信したか否か判定し(S1419)、受信していればエラーモード報知処理を行う(S1420)。エラーモード報知処理(S1420)では、図22(B)に示す操作示唆画像SEを表示するための操作示唆演出コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットする。これにより、操作示唆演出コマンドを受信した画像制御基板140の画像用CPU141は、表示画面50aにて図22(B)に示す操作示唆画像SEを表示する。
またエラーモード報知処理(S1420)では、特殊なエラー音(図22(B)参照)を出力するための音声データを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする。これにより、その音声データを受信した画像制御基板140の音声用CPU147は、スピーカ149から特殊なエラー音を出力させる。またエラーモード報知処理(S1420)では、枠ランプ212及び盤ランプ54を特殊なエラー発光態様(図22(B)参照)で発光させるためのランプデータを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする。これにより、そのランプデータを受信したサブドライブ基板162は、枠ランプ212及び盤ランプ54を特殊なエラー発光態様で発光させる。以上により、操作示唆画像SEの表示と、特殊なエラー音と、特殊なエラー発光態様での発光とにより、遊技場の従業員に、エラーモードに移行していること、即ち設定値が設定されていないことを把握させることが可能である。また本形態では、この未設定エラーが検出されている場合に、遊技制御基板100から外部端子板150のCN9に接続された配線を介して、セキュリティ信号が出力される。この信号によりデータ表示器500及びホールコンピュータ600では遊技機の設定が未設定であること、又は、設定情報に異常が発生していることを認識することができ、遊技機自身のエラー発光態様及び特殊なエラー音と連動して、ホール側の設備でも遊技機の設定に対する注意喚起を行うことができる。
続いて、演出制御用マイコン121は、その他の処理(S1421)として、上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば、普通図柄の変動表示に伴う演出を行うための処理等)を行う。そして、受信コマンド解析処理(S1301)を終える。
[変動演出開始処理:図36]変動演出開始処理(S1402)ではまず、演出制御用マイコン121は、変動開始コマンドを解析する(S1501)。変動開始コマンドには、変動パターン(図18参照)の情報や、大当たりの判定等に基づく特図停止図柄データの情報が含まれている。次に演出制御用マイコン121は、変動演出において最終的に停止表示する演出図柄EZの選択を行う(S1502)。そして、変動開始コマンドの解析結果に基づいて、変動演出の内容である変動演出パターンを選択する(S1503)。変動演出パターンが決まれば、変動演出の時間、演出図柄の変動表示態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、設定値を示唆する示唆演出の有無、示唆演出の内容、SW演出(演出ボタン演出)の有無、SW演出の内容、演出展開構成、演出図柄の背景の種類等からなる変動演出の内容の詳細が決まることとなる。
続いて演出制御用マイコン121は、予告演出選択処理を行う(S1504)。これにより、いわゆるステップアップ予告演出やチャンスアップ予告演出などの予告演出の内容が決定される。次いで、選択した変動演出パターンに応じて駆動データを設定するための駆動データ設定処理を実行する(S1505)。
その後、演出制御用マイコン121は、選択した演出図柄、変動演出パターン、及び予告演出にて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドを演出用RAM124の出力バッファにセットして(S1506)、変動演出開始処理(S1402)を終了する。ステップS1506でセットされた変動演出開始コマンドが、画像制御基板140に送信されると、画像制御基板140の画像用CPU141は、所定の演出画像を画像用ROM142から読み出して、画像表示装置50の表示画面50aにて変動演出を行う。
10.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態(第1形態)のパチンコ遊技機PY1によれば、設定変更モードへの移行に伴い遊技制御用マイコン101から外部端子板150に対して設定変更中信号が出力されるようになっている。これにより外部端子板150に接続されたデータ表示器500及びホールコンピュータ600は遊技機から設定変更中である旨の信号を受け取ることができるため、ホール側の設備を用いて設定変更中である旨の注意喚起を行ったり、設定変更中である旨の記録を保存したりすることで不正防止を行う事ができる。
11.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
[第2形態の遊技機]上記本形態(第1形態)では、遊技制御基板100に配置された設定キーシリンダスイッチ180aを遊技制御用マイコン101に電気的に接続するとことで、遊技制御用マイコン101にて設定変更中であるか否かの判断を行った上で、外部端子板150へ設定変更中信号の出力状態を切替えるものであった。それに対して、図37に示す第2形態の遊技機では、遊技制御基板100に設定キーシリンダ180が配置される点は第1形態と同じであるが、遊技制御用マイコン101と設定キーシリンダスイッチ180aを電気的に接続するだけでなく、設定キーシリンダスイッチ180aから直接、設定キーシリンダスイッチ180aの検出信号を外部端子板150に対して出力可能に構成されている点で異なるものである。更に、第2形態の遊技機では、更に遊技制御基板100から出力される情報として設定情報信号を出力する構成となっている点が異なる。設定情報信号は図37のように遊技制御基板100から外部端子板150のCN12に接続された配線を介して、外部端子板150からデータ表示器500及びホールコンピュータ600へと伝達される信号である。また、図38のフローチャートのようにS043までは第1実施形態と共通であるが、新たに追加されたプロセスとして、設定情報信号の出力設定をONにする(S0421)が追加された点で異なるものである。また、この第2形態の遊技機では、設定の変更が完了するタイミングを図39(E)のように、設定キーシリンダ180が回転位置から待機位置に戻ったタイミングとしている。そして、設定キーシリンダ180が回転位置から待機位置に戻ったタイミングから所定の期間の間に、設定情報信号として、所定の長さのオンとオフの切り替わり信号(パルス信号)を出力するもので、この所定の長さのオンとオフの切り替わり信号の回数により遊技機の設定情報を外部接続機器に出力するものである。尚、図39では設定1を示すための設定情報信号の例であるため、設定キーシリンダ180待機位置に切り替わってから所定の長さのオン状態(図39(E))が出力されてからオフ(図39(F))に切り替わっている状態の信号が1回出力さ(1パルスの信号の出力)れている。(1パルスの信号の出力)次に図40では設定6を示すための設定情報信号の例である。この例では図40(E)と(F)のタイミングで1回目のオン・オフの切り替え信号(1回目のパルスの信号)を出力している。次に(G1)、(G2)のタイミングで2回目のオン・オフの切り替え信号(2回目のパルスの信号)を出力し、同様に(H1)、(H2)のタイミングで3回目(3回目のパルスの信号)、同様に(I1)、(I2)のタイミングで4回目(4回目のパルスの信号)、同様に(J1)、(J2)のタイミングで5回目(5回目のパルスの信号)、最後に(K1)、(K2)のタイミングで6回目(6回目のパルスの信号)が出力される。尚、本形態では6段階の設定であるため、出力される信号(1パルスの信号)の上限回数も6回となっている。また、この設定信号を受信するホールコンピュータ600は設定キーシリンダスイッチ180aから出力される信号のオフ状態への切替わりと設定変更中信号の両方のオフ状態の切り替わりを契機に出力される信号を解析する。つまり、設定キーシリンダスイッチ180aの検出だけでなく、遊技制御用マイコン101から出力される設定変更中信号の出力状態を監視することで、適切なプロセスを経由した設定変更情報であるかを判断することができる。また、設定変更中信号のオフへの切り替わりを契機に、設定情報信号の出力が開始される。そして、図40の(L)のように、所定の周期を越えてオフ状態が続いたと判断したタイミングで、設定情報信号の出力が終了したとホールコンピュータ600は判断するものである。このように、設定キーシリンダスイッチ180aからの検出状態信号と、遊技制御用マイコン101から出力される設定変更中信号と、設定情報信号の組み合わせによりホールコンピュータ600は遊技機に設定されている設定情報を収集することができると共に、記録されている設定情報と新たに送信された設定情報を比較することで適切なプロセスにて変更された設定であるか、不正なプロセスに基づいて変更された設定であるかを監視することが可能となる。
第2形態では、設定キーシリンダスイッチ180aからの検出信号と、遊技制御用マイコン101から出力される設定変更中信号と、設定情報信号の3つの信号を遊技機から外部の設備に出力する構成としていたが、これらの信号を統合し遊技制御用マイコン101から設定情報信号のみを出力する構成としてもよい。この場合、好ましい実施形態としては、1本の配線(信号線)又は2本(信号線)を使用した、いわゆる「シリアル通信」を採用することで、データを1ビットずつ連続的に送信する方法が考えられる。このシリアル通信を採用した変更例では、遊技機から設定変更が終了したタイミングでまずスタートビット信号を遊技制御用マイコン101から外部端子板150を経由してホールコンピュータ600に対して出力し、このスタートビット信号に続いて設定情報を含んだデータビットを送信する。そしてデータビットに続いてストップビットを送信することで、設定情報の伝達を終了するというものである。このシリアル通信を採用した場合には、遊技制御用マイコン101の制御が若干複雑となるが、配線(信号線)の数を減らすことができる。
また、第2形態では、設定情報信号を出力するための配線を1本の配線とし、所定周期のオン・オフ状態の切り替え信号(1パルスの信号)を遊技機に設定されている設定に応じて出力回数を変化させることで、設定情報をホールコンピュータ600に送信可能な構成としたが、予め配線を設定の上限値と同数(6段階の設定であれば6本の配線)設けると共に、遊技機の設定に対応した配線にのみ設定情報信号を出力する構成を採用してもよい。この変更例では、設定1〜設定6(遊技機の設定数によって任意に信号線の数は変更可能)のそれぞれに対応する専用の第1設定情報信号〜第6設定情報信号が設けられており、遊技制御基板100から外部端子板150に出力される信号は、遊技機の設定変更されたタイミング(設定変更中信号がオフ状態となったタイミング)に所定長のオン状態の信号が第1設定情報信号〜第6設定情報信号のうちいずれか一つから出力される。この場合は、第2形態のように所定周期のオン・オフ状態の切り替え信号(1パルスの信号)を複数回出力する必要はなく、少なくとも1回のオン・オフへの切り替え信号でホールコンピュータ600は設定情報を認識することができる。
また、第1形態では、設定変更中であるか否かを遊技制御用マイコン101が遊技制御用マイコン101にて設定キーシリンダスイッチ180aの検出状態を監視することで、設定変更中であるか否かを判断し外部端子板150を介して、設定変更中信号をデータ表示器500及びホールコンピュータ600へと出力するものであった。また、第2形態では、遊技制御用マイコン101が遊技制御用マイコン101にて遊技機の設定(実施形態では、設定1〜設定6のいずれか一つ)を判定し、遊技機の設定作業が完了したタイミングで遊技機の設定に関する信号を、外部端子板150を介して、設定変更中信号としてデータ表示器500及びホールコンピュータ600へと出力するものであった。そして、これらの二つの実施形態を組み合わせた第3形態では、遊技制御用マイコン101は、設定変更中である場合に、設定変更中信号を出力すると共に、遊技機の設定作業が完了したタイミングで遊技機の設定に関する信号を、外部端子板150を介して、設定変更中信号としてデータ表示器500及びホールコンピュータ600へと出力する構成としてもよい。これにより、設定変更中だけでなく、設定変更後のタイミングでも遊技機からホールの設備に対して信号が出力される。よって、データ表示器500及びホールコンピュータ600はより高度な不正防止に対する報知と、不正行為に関するデータの監視を行うことができる。
[その他の形態の遊技機について]また上記形態では、設定変更モードに移行すると、図18(B)に示すように、表示画面50aにて設定変更中画像SHを表示し、スピーカ149から「設定変更可能です」という音声を出力し、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第1発光態様で発光させた。しかしながら、その他の演出態様によって、設定変更モードに移行していること(設定値が変更可能な状況であること)を報知(示唆)するようにしても良い。例えば、スピーカ149から特殊なアラーム音を出力させたり、又は、表示画面50aに特殊なキャラクタ画像を表示したりすることで、設定変更モードに移行していることを報知しても良い。
また上記形態では、設定変更モード中にRAMクリアスイッチ192を押下操作すると、図18(C)に示すように、表示画面50aにて設定値変更画像YGを表示し、スピーカ149から「設定値が変更されました」という音声を出力し、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第2発光態様で発光させた。しかしながら、その他の演出態様によって、設定値が変更されたことを報知(示唆)するようにしても良い。例えば、スピーカ149から、設定値に応じた音高(音の高さ)を示す効果音を出力したり、表示画面50aに設定値に応じた背景画像を表示したりすることで、設定値が変更されたことを報知しても良い。
また上記形態では、設定確定操作が行われると、図18(F)に示すように、表示画面50aにて設定値確定画像SKを表示し、スピーカ149から「設定値を確定しました」という音声を出力し、枠ランプ212及び盤ランプ54を特別な第3発光態様で発光させた。しかしながら、その他の演出態様によって、設定値が正しく確定されたことを報知(示唆)しても良い。例えば、スピーカ149から特殊なサウンド音を出力させたり、表示画面50aに特殊なエフェクト画像を表示したりすることで、設定値が正しく確定されたことを報知しても良い。
また上記形態では、設定変更モードに移行した後、7セグ表示器300では、設定値の表示、初期表示、ベースの表示が順番に行われるようになっていた。しかしながら、これらの表示の順番は適宜変更可能である。例えば、初期表示が最初に開始されて、続いて、設定変更モードの開始に伴って設定値が表示されて、設定変更モードが終了するとベースが表示されるようにしても良い。なお上記形態では、初期表示として、7セグ表示器300での全ての点灯部分LB1〜LB32を点灯させるようにしたが、その他の発光態様(点灯態様)であっても良く、適宜変更可能である。
また上記形態では、設定変更モードにおいて、RAMクリアスイッチ192を押下操作する度に、設定値を変更可能にした。しかしながら、RAMクリアスイッチ192以外の操作手段への操作により、設定値を変更できるようにしても良い。
また上記形態では、遊技機の遊技制御基板100から外部端子板150に出力される信号として、設定変更中信号が設けられていたが、セキュリティ信号と設定変更中信号を1本の配線を用いて出力する構成としてもよい。この場合、遊技機の設定を変更中である場合にセキュリティ信号を外部端子板150を介して、データ表示器500又はホールコンピュータ600に出力するものである。この場合、遊技機が不正行為を検出した場合であってもエラー状態であっても、設定変更中であっても、セキュリティ信号が出力されるため遊技機の状態を正確に把握することはできなくなるが、遊技機と外部接続機器との配線の数を減らすことができる。
また、上記形態では、設定キーシリンダ180が回転位置(90度右に回転した位置)にあるときに、遊技制御用マイコン101に「H」レベルのスイッチ信号が入力され、設定キーシリンダ180が回転位置から待機位置への操作途中であるときに、スイッチ信号が「H」レベルから「L」レベルに切替わり、図9(A)(B)に示すように、設定キーシリンダ180が待機位置にあるときに、遊技制御用マイコン101に「L」レベルのスイッチ信号が入力されるようにした。しかしながら、上記形態のスイッチ信号における「H」レベルと「L」レベルとの関係を逆にしても良い。
また、上記形態では、設定キーシリンダ180が回転位置(90度右に回転した位置)にあるときに、遊技制御用マイコン101に「H」レベルのスイッチ信号が入力されるとしたが、設定キーシリンダ180を待機位置から回転し始めるとすぐに、スイッチ信号が「H」レベルから「L」レベルに切り替わるように構成してもよい。
また上記形態では、設定変更モードへの移行と、設定値の確定とを行うことが可能な移行操作手段が、回転操作可能な設定キーシリンダ180であった。しかしながら、直動操作可能な操作手段や、スイッチ式の操作手段等、その他の移行操作手段を用いて、設定変更モードへの移行と、設定値の確定とを行うことができるようにしても良い。
また、設定キーシリンダ180及び設定キーシリンダスイッチ180aの検出条件は適宜変更可能である。例えば、設定キーシリンダ180に設定キーを挿入した状態を検出可能な設定キーシリンダスイッチ180aを採用すると共に、設定キーシリンダの待機位置、及び、回転位置を検出可能な構成を採用する。合わせて、設定キーシリンダスイッチ180aに対して、バッテリーや電池などの補助電源から電源を供給することで遊技機の電源がON状態、又は、OFF状態であるかに関わらず設定変更中信号を遊技制御基板100から出力することが可能となる。このように構成する場合は、(第1形態)の3つの条件のうち、RAMクリアスイッチ192の操作が検出された場合という条件を必要としない。また、設定キーシリンダの角度を検出可能な設定キーシリンダスイッチ180aを用いれば、設定キーシリンダ180を回転位置から待機位置に向けて動かし始めた場合や、回転位置から待機位置へ移動し始めた場合を検出条件として追加することができる。このような構成を採用することで、遊技機から出力される信号のタイミングを、設定キーの操作と連動させることができるため、不正防止に関する報知のタイミングを早めることができる。
また、第1形態では、遊技制御用マイコン101にて設定変更中であるか否かを判断し設定変更中信号を出力したが、第4形態では、図41及び図42に示すタイムチャートのように、設定変更中であるか否かの判断を行わない。この場合は、遊技制御用マイコン101は、設定キーシリンダスイッチ180aの検出状態がオン状態である場合に設定変更中であるか否かを判断せず、そのまま設定変更中信号を出力する。もしくは、設定キーシリンダスイッチ180aから検出信号をそのまま外部端子板150に出力する構成も採用可能である。このようにすることで、設定変更モードだけでなく、設定確認モードであっても遊技機から設定変更中信号が出力されることとなるため、設定変更作業の初期の段階からデータ表示器500及びホールコンピュータ600を用いた注意喚起を行うことができる。また、設定変更キーの差し忘れといったミスに関しても報知することが可能となる。また、遊技制御用マイコン101に接続することなく、設定キーシリンダスイッチ180aから設定変更中信号を出力可能とすることによって、遊技制御用マイコン101への負担を軽減させることができる。
また上記形態では、設定変更モードへ移行するための条件を、設定キーシリンダ180を回転位置にしておき、RAMクリアスイッチ192を押下操作した状態で、電源スイッチ195をON操作に切替えることであった。しかしながら、設定変更モードへ移行するための条件は、適宜変更可能である。例えば、遊技機枠2が開放(内枠21が外枠22に対して開放、又は前扉23が内枠21に対して開放)していることと、客待ち状態であること(特別図柄が変動表示しておらず且つ大当たり遊技が実行されていないこと)としても良い。なお遊技中(特別図柄の変動表示中又は大当たり遊技の実行中)に、設定変更モードに移行して、設定値を変更できるようにしても良い。
また上記形態では、RAMクリアスイッチ192を備えた遊技機として構成されていたが、RAMクリアスイッチ192を備えない遊技機としてもよい。この場合、設定キーシリンダスイッチ180aをRAMクリアスイッチ192に替えることができる。具体的には、設定キーシリンダスイッチ180aが検出状態である場合に、電源スイッチ195がオン状態となったことを設定変更モードへの移行条件の成立とする。
また上記形態では、設定キーシリンダ180を回転位置から待機位置の方へ回転操作すると、設定変更モードを終了させることが可能であった。しかしながら、設定キーシリンダ180以外の操作手段を用いて、設定変更モードを終了させることができるようにしても良い。
また上記各形態では、当選した大当たり図柄の種類に基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機として構成したが、いわゆるV確機(大入賞口内の特定領域(V領域)の通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)として構成してもよい。また上記各形態では、一旦高確率状態に制御されると次の大当たり遊技の開始まで高確率状態への制御が続く遊技機(いわゆる確変ループタイプの遊技機)として構成したが、いわゆるST機(確変の回数切りの遊技機)や転落機(抽選結果によって高確率状態が終了する遊技機)として構成してもよい。また、いわゆる1種2種混合機や、ハネモノタイプの遊技機として構成してもよい。すなわち、本明細書に示されている発明は、遊技機のゲーム性を問わず、種々のゲーム性の遊技機に対して好適に採用することが可能である。
また、特別遊技として、小当たり遊技(大入賞口の総開放時間が所定時間(例えば1.8秒)以下と短い特別遊技)を行うことがあってもよい。小当たり遊技の実行中の状態を小当たり遊技状態と言う。そしてこの小当たり遊技状態であることを条件に遊技機から外部端子板150に大当たり信号を出力してもよいし、小当たり遊技状態であることを出力可能な小当たり信号を増やしてもよい。
また、大入賞口(大入賞装置)は、複数(例えば2つ)あってもよい。この場合には、第1大入賞口と、第1大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第1大入賞口センサと、第2大入賞口と、第2大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第2大入賞口センサとが設けられている遊技機になる。このような遊技機の場合は、第1大入賞口が開放状態となっている場合に第1の大当たり信号を出力し、第2大入賞口が開放状態なっている場合に第2の大当たり信号を出力するなど、発生する特別遊技状態の種類に応じて、出力する信号の種類を変更又は増やしてもよい。
また上記各形態では、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得する乱数(判定用情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、当たりの種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記各形態では、大当たりに当選してそのことを示す特別図柄が停止表示されたことを制御条件として、大当たり遊技状態(特別遊技状態)に制御されるパチンコ遊技機として構成した。これに対して、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成してもよい。
また、スロットマシンのタイプは、設定が変更可能な遊技機であればどのようなタイプであってもよい。ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機(Aタイプのスロットマシン)であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスを実行している状態が特別遊技状態に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中の状態が特別遊技状態に相当する。また、ノーマル機では特別遊技状態への制御条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選した上で、有効化された入賞ライン上に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行契機となる図柄の組み合せが各リールの表示結果として導出表示されることである。また、ART機やAT機では特別遊技状態への制御条件は、例えば、ARTやATの実行抽選に当選した上で、規定ゲーム数を消化するなどしてARTやATの発動タイミングを迎えることである。
12.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
抽選の結果により遊技者に特典を付与可能であって、前記抽選の当選確率が異なる複数段階の設定値のいずれかに設定可能な確率設定手段(設定変更モード処理:S012を実行する遊技制御用マイコン101)を備えた遊技機(PY1)において、当該遊技機から外部接続機器(データ表示器500、ホールコンピュータ600)に対して、信号を送信可能な情報出力手段(外部端子板150)を備え、前記確率設定手段が変更状態中である場合(S011の判定にてYESと判定された場合)には、前記情報出力手段から確率変更中情報(設定変更中信号)を出力することを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、遊技機の当選確率を変更可能な遊技機において、この当選確率の変更作業を行っている際に、遊技機からホールなどの外部接続機器に対して、設定変更中である旨の信号が出力される。そのため、外部接続機器の方で、不正行為に対する注意喚起を行う報知を行うと共に、不正行為に対する情報を収集することが可能である。
手段A2に係る発明は、
抽選の結果により遊技者に特典を付与可能であって、前記抽選の当選確率が異なる複数段階の設定値のいずれかに設定可能な確率設定手段(設定変更モード処理:S012を実行する遊技制御用マイコン101)を備えた遊技機(PY1)において、当該遊技機から外部接続機器(データ表示器500、ホールコンピュータ600)に対して、信号を送信可能な情報出力手段(外部端子板150)を備え、前記確率設定手段によって前記抽選の当選確率が異なる複数段階のいずれか一つの設定値が設定された場合(S039の判定にてYESと判定された場合)には、前記情報出力手段から前記設定値に係わる情報(設定情報信号)を出力することを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、遊技機の当選確率が設定された場合に、遊技機からホールなどの外部接続機器に対して、遊技機の設定に関する情報が出力される。そのため、外部接続機器の方で、遊技機の設定に関する情報を収集し、その設定に関する情報を監視することで不正行為に対する注意喚起の報知を行うことが可能となる。
手段A3に係る発明は、
抽選の結果により遊技者に特典を付与可能であって、前記抽選の当選確率が異なる複数段階の設定値のいずれかに設定可能な確率設定手段(設定変更モード処理:S012を実行する遊技制御用マイコン101)を備えた遊技機(PY1)において、当該遊技機から外部接続機器(データ表示器500、ホールコンピュータ600)に対して、信号を送信可能な情報出力手段(外部端子板150)を備え、前記確率設定手段が変更状態中である場合(S011の判定にてYESと判定された場合)には、前記情報出力手段から確率変更中情報(設定変更中信号)を出力する一方で前記確率設定手段によって前記抽選の当選確率が異なる複数段階のいずれか一つの設定値が設定された場合(S039の判定にてYESと判定された場合)には、前記情報出力手段から前記設定値に係わる情報(設定情報信号)を出力することを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、遊技機から外部接続機器に対して、設定変更中の状態である旨の情報と、設定変更作業が完了した場合に遊技機の設定に関する情報が出力される。このため、外部接続機器の方で、リアルタイムで遊技機の設定を変更している状態を監視することができるだけでなく、過去のデータとの対比において、遊技機の設定変更履歴を管理することで、不正行為による設定の変更であるか、ホールの店員による正当な設定の変更であるかを監視することが可能となる。
手段A4に係る発明は、
手段A1又は手段A3までのいずれかに記載の遊技機であって、
設定変更解除手段の操作状態を検出する操作状態検出手段(設定キーシリンダスイッチ180a)を備え、当該設定変更解除手段の検出状態(設定キーシリンダスイッチ180aのオン状態、又はオフ状態)に応じて、前記確率設定手段による設定変更を禁止する禁止状態(S011の判定にてNOと判定された場合、設定変更モード処理は実行されない)、又は、許可する許可状態(S011の判定にてYESと判定された場合、設定変更モード処理に移行する。)に変更可能に構成されていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、設定変更解除手段の操作状態を検出するための操作状態検出手段と、遊技機の確率設定手段の作動を禁止状態、又は、許可状態に変更可能な設定変更解除手段を備える。そのため、設定変更中又は設定変更後だけでなく設定変更を行おうとする段階から遊技機を監視することが可能となる。また、この確率設定手段が禁止状態である場合には、設定変更操作そのものを行えないようになっている。つまり、いわゆる「設定変更キー」と呼ばれるホール店員のみが所持する鍵を用いた設定変更操作ではなく、遊技機を強制的にリセットしようとする不正行為に対する防犯効果が得られる。
ところで、特開2000−070489号公報に記載の遊技機では、遊技機の設定を複数段階に設定する設定変更機能が搭載されているが、その設定変更機能を悪用しようとする不正行為に対する十分な備えがあるとは言い難い。そこで、不正行為に対する対策を行った安全な遊技を提供するには改善の余地があった。そこで手段A1〜4に係る発明は、特開2000−070489号公報に記載の遊技機に対して、遊技機の設定に係わる情報を、外部端子板150を介して、遊技機から外部接続機器に対して出力可能な構成とした点で相違している。これにより、遊技機から遊技機の設定に係わる情報を受信した外部接続機器(データ表示器500及びホールコンピュータ600)側でも、遊技機の状態を把握し、管理することができるため、遊技機に対する注意喚起の報知や不正行為に対する監視を行うことが可能となる。
PY1…パチンコ遊技機
50…画像表示装置
50a…表示画面
100…遊技制御基板
101…遊技制御用マイコン
120…演出制御基板
121…演出制御用マイコン
150…外部端子板
180…設定キーシリンダ
180a…設定キーシリンダスイッチ
191…RAMクリアスイッチ
300…7セグ表示器

Claims (4)

  1. 抽選の結果により遊技者に特典を付与可能であって、前記抽選の当選確率が異なる複数段階の設定値のいずれかに設定可能な確率設定手段を備えた遊技機において、
    当該遊技機から外部接続機器に対して、信号を送信可能な情報出力手段を備え、
    前記確率設定手段が変更状態中である場合には、前記情報出力手段から確率変更中情報を出力することを特徴とする遊技機。
  2. 抽選の結果により遊技者に特典を付与可能であって、前記抽選の当選確率が異なる複数段階の設定値のいずれかに設定可能な確率設定手段を備えた遊技機において、
    当該遊技機から外部接続機器に対して、信号を送信可能な情報出力手段を備え、
    前記確率設定手段によって前記異なる複数段階の設定値のうちのいずれか一つの設定値が設定された場合には、前記情報出力手段から前記設定値に係わる情報を出力することを特徴とする遊技機。
  3. 抽選の結果により遊技者に特典を付与可能であって、前記抽選の当選確率が異なる複数段階の設定値のいずれかに設定可能な確率設定手段を備えた遊技機において、
    当該遊技機から外部接続機器に対して、信号を送信可能な情報出力手段を備え、
    前記確率設定手段が変更状態中である場合には、前記情報出力手段から確率変更中情報を出力する一方で、
    前記確率設定手段によって前記異なる複数段階の設定値のうちのいずれか一つの設定値が設定された場合には、前記情報出力手段から前記設定値に係わる情報を出力することを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の遊技機であって、
    設定変更解除手段の操作状態を検出する操作状態検出手段を備え、
    当該設定変更解除手段の検出状態に応じて、前記確率設定手段による設定変更を禁止する禁止状態、又は、許可する許可状態に変更可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
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