JP2018171828A - 印刷装置 - Google Patents

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康年 加納
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Abstract

【課題】サーマルヘッド及びインクリボンを、印刷媒体の搬送方向と交差する方向に沿って移動させる動作と、所定の印刷動作とが交互に繰り返されながら印刷が実行される場合において、印刷に要する時間を短縮できる印刷装置を提供する。【解決手段】印刷装置1は、所定の搬送経路Rに沿ってインクリボン9を保持し、サーマルヘッド36を少なくとも有する本体部1Aと、インクリボン9の搬送経路Rと交差する前後方向に沿って本体部1Aを前側及び後側に往復移動させる2つの移動機構とを備える。印刷装置1の2つの移動機構は、それぞれ、モータと、モータの駆動力が本体部に伝達される伝達状態と、駆動力が前記本体部に伝達さない遮断状態とに切り替え可能な切替機構とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置に関する。
インクリボンを加熱して印刷を行う熱転写型の印刷装置が知られている。印刷媒体に対する印刷装置の位置を、印刷媒体の搬送方向と交差する方向に繰り返し移動させながら印刷が行われる場合がある。この場合、印刷に要する時間を短縮する為に、印刷装置の移動速度は速い方が好ましい。
特許文献1は、ヘッドアップモータ、キャリッジリターンモータ、及び、用紙送りモータを備えた制御装置を開示する。ヘッドアップモータは、印字ヘッドのアップダウン動作を制御する。キャリッジリターンモータは、用紙と印字ヘッドとの主走査方向の相対移動を制御する。用紙送りモータは、用紙と印字ヘッドとの副走査方向の相対移動を制御する。制御装置は、1行分の印刷完了時、両モータを同時に駆動する。これによって制御装置は、印字ヘッドのアップ動作、主走査方向の相対移動に対応するキャリッジリターン動作、及び、副走査方向の相対移動に対応する用紙送り動作を同時に実行する。この場合、各モータが順番に駆動される場合と比べて、次の行の印刷が開始されるまでに要する時間が短縮される。
特開平6−127067号公報
サーマルヘッド及びインクリボンを、印刷媒体の搬送方向と交差する所定方向に沿って移動させる動作と、所定の印刷動作とが交互に繰り返されながら、印刷が実行される場合がある。これに対し、特許文献1に記載された制御装置では、複数の動作(印字ヘッドのアップ動作、キャリッジリターン動作、及び、用紙送り動作)のそれぞれを行なうためのモータが同時に駆動され、それぞれの動作が並列して実行されることによって、全体の時間が短縮される。このため、サーマルヘッド及びインクリボンを所定方向に沿って移動させる動作と、所定の印刷動作とが交互に繰り返される場合には、所定の印刷動作が終了された後、次の印刷動作が開始されるまでの間に、サーマルヘッド及びインクリボンを所定方向に沿って移動させる動作の1回当たりの動作時間は短縮されない。このため、特許文献1に記載された技術が用いられた場合でも、印刷に要する時間を短縮できないという問題点がある。
本発明の目的は、サーマルヘッド及びインクリボンを、印刷媒体の搬送方向と交差する方向に沿って移動させる動作と、所定の印刷動作とが交互に繰り返されながら印刷が実行される場合において、印刷に要する時間を短縮できる印刷装置を提供することである。
本発明に係る印刷装置は、所定の搬送経路に沿ってインクリボンを保持し、前記インクリボンに対向するサーマルヘッドを少なくとも有し、前記インクリボンに対向して配置される印刷媒体の前記インクリボンの搬送方向と交差する方向の特定位置に、前記インクリボンの一部領域を選択的に使用して印刷する本体部と、前記本体部を、前記インクリボンの前記搬送経路と交差する方向に、且つ、所定領域の一方側と他方側との間を往復移動させる2つの移動機構とを備え、前記2つの移動機構は、それぞれ、モータと、前記モータと前記本体部との間に介在し、前記モータの駆動力が前記本体部に伝達される伝達状態と、前記駆動力が前記本体部に伝達されない遮断状態とに切り替え可能な切替機構とを有することを特徴とする。
印刷装置は、2つの移動機構を備える。各移動機構は、モータの駆動力が本体部に伝達される伝達状態と、モータの駆動力が本体部に伝達されない遮断状態とに切り替え可能である。このため、例えば印刷装置は、一方のモータの駆動中に、他方のモータを駆動させることができる。この場合、印刷装置は、例えば、一方のモータによって本体部を移動させた後、本体部を一旦停止させて印刷処理を実行させ、再度本体部を移動させるときに、事前に駆動させた他方のモータによって本体部を移動させることができる。これによって、印刷装置は、本体部の移動が再開されるときの速度を、1つのモータによって同様の移動動作が実行された場合と比べて高速化できる。従って、印刷装置は、本体部を繰り返し移動させる動作に要する時間を短縮できるので、印刷を短時間で実行できる。
本発明において、前記2つの移動機構の一方である第1移動機構は、第1モータ及び第1切替機構を備え、前記2つの移動機構の他方である第2移動機構は、第2モータ及び第2切替機構を備え、前記第1モータと前記第2モータとは、回転開始から回転停止まで、前記本体部を移動させる距離に応じた駆動時間で駆動され、前記第1モータの回転を開始させる第1制御手段と、前記第1制御手段による制御の後、前記第1切替機構を前記遮断状態から前記伝達状態に切り替えて、前記第1モータの前記駆動力を前記本体部へ伝達させる第2制御手段と、前記第2制御手段による制御の後、前記第1切替機構を前記伝達状態から前記遮断状態に切り替えて前記本体部を停止させる第3制御手段と、前記第2制御手段による制御の後、前記第1制御手段により開始された前記第1モータの回転が停止されるより前に、前記第2モータの回転を開始させる第4制御手段と、前記第3制御手段及び前記第4制御手段の後、前記第2切替機構を前記遮断状態から前記伝達状態に切り替えて、前記第2モータの前記駆動力を前記本体部へ伝達させる第5制御手段と、前記第5制御手段による制御の後、前記第2切替機構を前記伝達状態から前記遮断状態に切り替えて前記本体部を停止させる第6制御手段と、を実行する制御部を備え、前記制御部は、前記第1制御手段により、前記第5制御手段による制御の後、前記第4制御手段により開始された前記第2モータの回転が停止されるより前に、前記第1モータの回転を開始させてもよい。この場合、印刷装置は、本体部を移動させるために第1モータを回転させているときに、第2モータを回転させることができる。印刷装置は、本体部の移動が一旦停止された後、移動が再開される場合に、第1モータの代わりに第2モータを用いて本体部を移動させる。第2モータは予め回転速度が上昇した状態となっているため、印刷装置は、本体部の移動再開後の速度を高速化できる。
本発明において、前記制御部は、前記第3制御手段によって前記第1切替機構が前記遮断状態に切り替えられて前記本体部が停止してから、前記第5制御手段によって前記第2切替機構が前記伝達状態に切り替えられて前記本体部の移動が開始されるまでの間、前記サーマルヘッドを加熱して印刷媒体に印刷を行う印刷動作を実行させる第1印刷手段と、前記第6制御手段によって前記第2切替機構が前記遮断状態に切り替えられて前記本体部が停止してから、前記第2制御手段によって前記第1切替機構が前記伝達状態に切り替えられて前記本体部の移動が開始されるまでの間、前記サーマルヘッドを加熱して印刷媒体に印刷を行う印刷動作を実行させる第2印刷手段とを実行してもよい。この場合、印刷装置は、本体部を停止させた状態で実行される印刷動作と、本体部の移動とを、交互に繰り返し実行できる。このため、印刷装置は、所定の印刷イメージを印刷媒体に繰り返し印刷できる。
本発明において、前記制御部は、前記第1印刷手段によって第1印刷動作を行わせるための第1印刷データを取得する第1取得手段と、前記第2印刷手段によって、前記第1印刷動作の次の第2印刷動作を行わせるための第2印刷データを、前記第1印刷動作が終了される前に取得する第2取得手段と、を実行し、前記第1制御手段により、前記第1取得手段によって取得された前記第1印刷データに基づいて決定されるタイミングで、前記第1モータの回転を開始させ、前記第4制御手段は、前記第1印刷動作が終了される前に前記第2取得手段によって取得された前記第2印刷データに基づいて決定されるタイミングで、前記第2モータの回転を開始させてもよい。この場合、印刷装置は、モータを前もって回転させるときの回転開始のタイミングを、印刷データに基づいて適切に決定できる。
本発明において、前記切替機構は、クラッチであってもよい。この場合、切替機構は、伝達状態と遮断状態とに適切に切り替えることができる。
本発明において、前記第1切替機構は、前記第1モータの回転に応じて、前記搬送方向と交差する方向に沿って移動可能であり、且つ、前記本体部に接触して前記伝達状態となり、前記本体部から離隔して前記遮断状態となる第1移動部を備え、前記第2切替機構は、前記第2モータの回転に応じて、前記搬送方向と交差する方向に沿って移動可能であり、且つ、前記本体部に接触して前記伝達状態となり、前記本体部から離隔して前記遮断状態となる第2移動部を備えてもよい。この場合、印刷装置は、切替機構を簡易な構成で容易に実現できる。
印刷装置1及びリボンアッセンブリ90の概要を示す図である。 印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。 印刷動作の概要を示す図である。 印刷動作の概要を示す図である。 第1印刷動作を示すタイミングチャートである。 第2印刷動作を示すタイミングチャートである。 メイン処理を示すフローチャートである。 メイン処理を示すフローチャートであって、図7の続きである。 変形例における第1切替機構71B及び第2切替機構72Bを示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。印刷装置1は、熱転写型の印刷装置である。図1に示すように、印刷装置1はフレーム10を有する。フレーム10は、後述する本体部1A及び移動制御部1Bを保持する。以下、図の説明の理解を助けるため、印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び、後側を定義する。印刷装置1の上側、下側、左側、右側、前側、及び、後側は、図1の上側、下側、左側、右側、手前側、及び、奥側にそれぞれ対応する。なお、後述する印刷媒体7およびインクリボン9については、前後方向を幅方向と言い換えて説明する。
<本体部1A>
本体部1Aは、フレーム10の上下方向略中央に配置される。本体部1Aは、箱状の筐体20を有する。筐体20の内部に、基板20Aが固定される。リボン装着部2、サーマルヘッド36、ガイド軸61〜65(総称して「ガイド軸60」という。)、制御部31(図2参照)、モータ81〜83(総称して「モータ80」という。図2参照)は、基板20Aに設けられ、筐体20内に収容される。
<リボンアッセンブリ90>
本体部1Aは、筐体20の内部に収容されるリボンアッセンブリ90のインクリボン9をサーマルヘッド36で加熱することによって、インクリボン9と対向して配置される印刷媒体7に印刷を行う。リボンアッセンブリ90は、芯軸90A、90B、及び、インクリボン9を有する。芯軸90A、90Bは、それぞれ円筒状である。インクリボン9は帯状のフィルムであり、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)などの基材の表面にインク層が塗布されている。インク層は、例えば、カーボンなどの色素成分と、ワックス及び/又はレジンなどのバインダー成分とを含む。インク層のインクは、加熱により溶融し、印刷媒体7に転写される。インクリボン9は、筐体20の前後方向にインクリボン9の幅方向が配列される向きで配置される。インクリボン9は、後述の搬送経路Rに沿った搬送方向の一端部が芯軸90Aの側面に接続され、搬送方向の他端部が芯軸90Bの側面に接続される。印刷媒体7は、インクリボン9と対向して、インクリボン9の下側の所定位置に配置される。
インクリボン9のインク層は、幅方向に配列された3つのインク領域91、92、93を有する。インク領域91〜93は、それぞれ、インクの色が相違する。インク領域91〜93は、色ごとにそれぞれ別体で巻回される複数のインクリボン9が前後方向に並んで配列されて構成されていてもよい。以下、インク領域91、92、93のそれぞれのインクの色を、第1色、第2色、第3色という。印刷装置1は、印刷媒体7に印刷を行う印刷イメージの色に応じて、インクリボン9のインク領域91〜93のうち何れかを選択的に加熱する。
リボンアッセンブリ90は、芯軸90Aにインクリボン9が巻回された状態で、本体部1Aのリボン装着部2(後述)に装着される。芯軸90Aに巻回されたインクリボン9を、「供給ロール9A」という。インクリボン9は、サーマルヘッド36による印刷の過程で、芯軸90Aの供給ロール9Aから繰り出され、後述するサーマルヘッド36、及び、ガイド軸60によって案内され、芯軸90Bに巻き取られる。芯軸90Bに巻回されたインクリボン9を、「巻取ロール9B」という。インクリボン9が供給ロール9Aから繰り出されて巻取ロール9Bに巻き取られる場合の、芯軸90A、90Bのそれぞれの回転方向を、「正転方向」という。なお、インクリボン9は、芯軸90A、90Bがそれぞれ正転方向と反対方向(以下、「反転方向」という。)に回転することによって、巻取ロール9Bから繰り出されて供給ロール9Aに巻き取られる場合もある。
<リボン装着部2>
リボン装着部2は、シャフト21、22を有する。シャフト21、22は、それぞれ、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能である。シャフト21は、基板20Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも右側に設けられる。シャフト22は、基板20Aの上下方向略中央、且つ、左右方向中央よりも左側に設けられる。シャフト21には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Aに巻回された供給ロール9Aが装着される。シャフト22には、リボンアッセンブリ90の芯軸90Bに巻回された巻取ロール9Bが装着される。シャフト21はモータ81(図2参照、後述)の回転軸に直結する。シャフト21は、モータ81の回転軸を中心として回転可能である。シャフト22はモータ82(図2参照、後述)に直結する。シャフト22は、モータ82の回転軸を中心として回転可能である。シャフト21、22は、それぞれ異なるモータによって回転するので、それぞれ異なる回転速度で回転可能である。
シャフト21、22が、本体部1Aを前側から見た状態で反時計回りに回転するとき、芯軸90A、90Bは正転方向に回転する。このとき、インクリボン9は、供給ロール9Aから繰り出され、巻取ロール9Bに巻き取られる。シャフト21、22が、本体部1Aを前側から見た状態で時計回りに回転するとき、芯軸90A、90Bは反転方向に回転する。インクリボン9は、巻取ロール9Bから繰り出され、供給ロール9Aに巻き取られる。なお、芯軸90A、90Bの正転方向は、時計回り方向に限定されない。例えば、インクリボン9の巻回状態に応じて、供給ロール9A及び巻取ロール9Bの正転方向は、少なくとも一方が時計回り方向であってもよい。
シャフト21、22の回転に応じ、供給ロール9Aと巻取ロール9Bとの間に張り渡されるインクリボン9は、筐体20内で搬送される。インクリボン9は、後述するガイド軸60と接触することによって案内される。サーマルヘッド36(後述)は、供給ロール9Aと巻取ロール9Bとの間に張り渡されるインクリボン9に隣接して配置される。サーマルヘッド36、及び、ガイド軸60に沿ってインクリボン9が搬送されるときに通過する経路を、「搬送経路R」という。
<サーマルヘッド36>
サーマルヘッド36は、前後方向において基板20Aの前面よりも前側に設けられる。又、サーマルヘッド36は、基板20Aの左右方向略中央、且つ、シャフト21、22よりも下側に設けられる。サーマルヘッド36は、前後方向に直線状に並んだ複数の発熱素子を有する。サーマルヘッド36は、搬送経路Rに対向する。このため、サーマルヘッド36、及び、ガイド軸60に沿ってインクリボン9が搬送される場合、サーマルヘッド36はインクリボン9に対向する。
サーマルヘッド36は、印刷位置36Aと印刷待機位置36Bとの間を上下方向に移動可能である。印刷位置36Aは、サーマルヘッド36の下端部がプラテンローラQ(後述)に接する位置である。印刷待機位置36Bは、サーマルヘッド36の下端部がプラテンローラQから離隔し、左右方向に延びるインクリボン9に接触又は近接する位置である。印刷位置36Aと印刷待機位置36Bとの間を移動するサーマルヘッド36の移動方向は、サーマルヘッド36が印刷待機位置36Bに配置された時のインクリボン9の搬送経路Rと交差する方向である。モータ83(図2参照)は、サーマルヘッド36を上下方向に移動させる。なお、供給ロール9A及び巻取ロール9Bを本体部1Aに着脱する場合、サーマルヘッド36は、印刷待機位置36Bよりも上側の非図示の退避位置に移動される。
<ガイド軸60>
ガイド軸61〜65は、それぞれ円柱状であり、基板20Aの前面から前側に向けて延びる。ガイド軸61〜65は、それぞれ、例えば、前後方向に延びる回転軸を中心として回転可能なローラである。ガイド軸61は、基板20Aのうち右上の隅近傍に設けられる。ガイド軸62は、基板20Aの右下の隅近傍に設けられる。ガイド軸63は、基板20Aのうち、印刷位置36Aに配置されたサーマルヘッド36の下端部に対して左斜め上側、言い換えれば、印刷待機位置36Bに配置されたサーマルヘッド36の下端部に対して左斜め下側の位置に設けられる。ガイド軸64は、基板20Aの左下の隅近傍に設けられる。ガイド軸65は、基板20Aの左上の隅近傍に設けられる。
ガイド軸61〜65のそれぞれの周面の一部にインクリボン9が接触する。インクリボン9の搬送経路Rは、シャフト21に装着された供給ロール9Aから右斜め上側に向けて延び、ガイド軸61に接触して方向を変え、ガイド軸62まで下側に延びる。インクリボン9の搬送経路Rは更に、ガイド軸62に接触して方向を変え、印刷位置36Aに配置されたサーマルヘッド36の下端部まで左側に向けて延びる。インクリボン9の搬送経路Rは更に、印刷位置36Aに配置されたサーマルヘッド36の下端部から左斜め上側に向けて延び、ガイド軸63に接触して方向を変え、ガイド軸64に向けて左側に延びる。インクリボン9の搬送経路Rは更に、ガイド軸64に接触して方向を変え、ガイド軸65に向けて上側に延びる。インクリボン9の搬送経路Rは更に、ガイド軸65に接触して方向を変え、シャフト22に装着された巻取ロール9Bまで右斜め下側に延びる。
<移動制御部1B>
移動制御部1Bは、支持部51、レール52A、52B、連結部53、第1移動機構71(図2参照)、及び、第2移動機構72(図2参照)を有する。レール52A、52Bはそれぞれ、フレーム10の上端且つ右端近傍に設けられ、前後方向に直線状に且つ互いに平行に延びる。支持部51は、レール52A、52Bの上側に設けられる。支持部51は、レール52A、52Bによって前後方向に移動可能に支持される。連結部53は屈曲した板状を有する。連結部53の一端側は、支持部51の上端に接続する。連結部53の他端側は、本体部1Aの筐体20の上端に接続する。連結部53は、本体部1Aを支持部51に連結する。
第1移動機構71及び第2移動機構72は、それぞれ、レール52A、52Bに沿って支持部51を前後方向に移動させる。これによって、連結部53を介して支持部51に連結する本体部1Aを、印刷媒体7に対して前後方向に移動させる。なお、本体部1Aの移動方向(前後方向)は、本体部1Aのインクリボン9のうちサーマルヘッド36と接触する部分における搬送方向(左右方向)と直交する。
図2に示すように、第1移動機構71は、第1モータ71A及び第1切替機構71Bを有する。第2移動機構72は、第2モータ72A及び第2切替機構72Bを有する。第1モータ71A及び第2モータ72Aの回転軸は、それぞれ、レール52A、52Bと平行に延びるリードスクリューに接続する。リードスクリューは、支持部51に接続されたすべりねじに挿通される。第1モータ71A及び第2モータ72Aが回転することに応じ、支持部51は前後方向に移動する。
第1切替機構71B及び第2切替機構72Bはそれぞれ、クラッチである。第1切替機構71Bは、第1モータ71Aと支持部51との間に介在する。第1切替機構71Bは、第1モータ71Aの駆動力が支持部51に伝達される伝達状態と、第1モータ71Aの駆動力が支持部51に伝達されない遮断状態とに切り替え可能である。第2切替機構72Bは、第2モータ72Aと支持部51との間に介在する。第2切替機構72Bは、第2モータ72Aの駆動力が支持部51に伝達される伝達状態と、第2モータ72Aの駆動力が支持部51に伝達されない遮断状態とに切り替え可能である。以下、第1移動機構71及び第2移動機構72を総称し、「移動機構70」という。
<印刷装置1の電気的構成>
図2を参照し、印刷装置1の電気的構成について説明する。制御部31、記憶部32、サーマルヘッド36、モータ80、通信インターフェース(通信I/F)33は、本体部1Aに設けられる。移動機構70は移動制御部1Bに設けられる。
制御部31は、印刷装置1を制御するCPUと、CPUの指示に応じて動作する各種の駆動回路とを含む。各種の駆動回路は、例えば、モータ80、第1モータ71A、第2モータ72A、第1切替機構71B、及び、第2切替機構72Bに信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路、サーマルヘッド36に信号(例えば、駆動電流)を供給するための回路等を含む。制御部31は、記憶部32、サーマルヘッド36、モータ80、通信I/F33、及び、移動機構70と、非図示のインターフェース回路を介して電気的に接続する。
記憶部32は、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の各種記憶媒体を含む。記憶部32には、制御部31が実行する処理のプログラム、及び、印刷データDが記憶される。プログラムは、例えば、後述する外部機器100から、後述する通信I/F33を介してダウンロードされてもよい。制御部31は、通信I/F33を介して外部機器100から取得したプログラムを、記憶部32に記憶してもよい。
サーマルヘッド36は、例えば、インクリボン9の幅方向に沿って、インクリボン9の幅方向の長さ以上の距離に一列に整列した複数の発熱素子を有するラインサーマルヘッドである。複数の発熱素子のそれぞれは、制御部31から出力される信号に応じて選択的に発熱する。具体的には、制御部31は、印刷データDに含まれる色情報(後述)に応じた信号を、サーマルヘッド36に出力する。サーマルヘッド36の複数の発熱素子は、制御部31から出力された信号に基づき、色情報毎に異なる領域の発熱素子を発熱させる。これにより、選択的に発熱された発熱素子と対向するインクリボン9の領域が加熱される。印刷媒体7には、インクリボン9の加熱された領域と対向する位置にインクが転写される。
モータ80、第1モータ71A、及び、第2モータ72Aは、それぞれ、制御部31から出力されるパルス信号に同期して回転するステッピングモータである。モータ81はシャフト21を回転させる。モータ82はシャフト22を回転させる。モータ83は、印刷位置36A(図1参照)、印刷待機位置36B(図1参照)、及び、非図示の退避位置の間でサーマルヘッド36を移動させる。第1モータ71A及び第2モータ72Aは、印刷媒体7に対して本体部1Aを前後方向に移動させる。
第1モータ71A及び第2モータ72Aは、印刷媒体7に対して本体部1Aを移動させるとき、本体部1Aの移動前の移動開始位置から移動後の目的位置までの間の距離(「移動距離」という。)に応じた時間分、駆動される。第1モータ71A及び第2モータ72Aは、本体部1Aを移動させるとき、所定速度まで加速し、所定速度で維持され、減速して停止する。すなわち、第1モータ71A及び第2モータ72Aにおいて、回転が開始されてから、所定速度で維持される期間を経て、回転が停止されるまでの時間である駆動時間は、移動距離に応じて定められている。本体部1Aの移動距離が長いほど、第1モータ71A及び第2モータ72Aの駆動時間が長い。ここで、第1モータ71A及び第2モータ72Aにおいて、回転が開始されてから所定速度まで加速するのに要する時間(「加速時間」という。)、及び、所定速度から回転が停止されるのに要する時間(「減速時間」という。)は一定である。このため、本体部1Aの移動距離が長いほど、第1モータ71A及び第2モータ72Aにおいて、所定速度で回転が維持される時間(「維持時間」という。)が長くなる。
本実施形態では、第1モータ71A及び第2モータ72Aの駆動時間は、連続して印刷される場合の2つの印刷データの色情報に基づき、連続して使用されるインクリボン9のインク領域91〜93の位置関係に応じて定められる。すなわち、インク領域91、92、93のうち何れか2つの領域の位置関係に応じて、2つの印刷データに基づいて連続して印刷される場合における第1モータ71A及び第2モータ72Aの駆動時間が予め定められて、記憶部32に記憶されている。この駆動時間は、加速時間、維持時間、及び、減速時間により構成される。
第1切替機構71B及び第2切替機構72Bは、それぞれ、制御部31から出力される信号に応じて、伝達状態と遮断状態とに切り替えられる。
第1モータ71A及び第2モータ72Aにより、印刷媒体7に対して本体部1Aが前後方向に移動され、インクリボン9の幅方向と同じ方向に並ぶサーマルヘッド36の発熱素子が選択的に発熱される。これにより、インクリボン9の異なるインク領域91〜93が使用され、異なる色の印刷データDに対応する印刷イメージが、印刷媒体7の幅方向の同じ位置に印刷される。
<第1印刷動作の概要(第1移動機構71のみ使用される場合)>
印刷装置1によって実行される第1印刷動作について説明する。図3に示すように、所定の画像を示すマークG(G(1)、G(2)・・・、G(n)(nは整数))が、第1色、第2色、第3色、第1色・・・の順番で印刷媒体7に印刷される場合を例に挙げ、具体的に説明する。記憶部32には、マークGを印刷するための印刷データD(D(1)、D(2)・・・D(n))が記憶されている。印刷データDには、印刷されるマークGの色を示す情報(「色情報」という。)が含まれる。マークGは、印刷媒体7の幅方向における略中央の位置に、長さ方向において等間隔に印刷される。
第1印刷動作では、印刷媒体7に対して本体部1Aを前後方向に移動させる機構として、第1移動機構71(図2参照)のみ使用されることを前提とする。この場合、印刷を行うためにインクリボン9を搬送するタイミングと、インクリボン9に対して本体部1Aを前後方向に移動させるタイミングとが重複しないように、第1移動機構71の駆動のタイミングが制御される。なお、第1印刷動作において、第1移動機構71の第1切替機構71Bは常に伝達状態とされる。
図1に示すように、印刷媒体7は、所定の搬送速度(以下、「媒体速度V」という。)で搬送される。印刷装置1は、印刷媒体7の印刷面(図1における上側の面)に印刷装置1の下端が対向する位置、且つ、印刷装置1の右側から左側に向かう方向が印刷媒体7の搬送方向と一致する向きで、印刷媒体7に近接して配置される。印刷媒体7に対して印刷装置1と反対側に、プラテンローラQが配置される。
図3(a)に示すように、第1色のマークG(1)がはじめに印刷される。印刷データD(1)の色情報に基づき、本体部1Aの前後方向の位置が第1移動機構71(図2参照)によって調整される。第1モータ71Aの回転によって本体部1Aが前後方向に移動し、インクリボン9のインク領域91が印刷媒体7の幅方向の略中央に配置される。次に、モータ81、82(図2参照)が駆動し、シャフト21、22が回転する。リボンアッセンブリ90の芯軸90A、90B(図1参照)は、それぞれ正転方向に回転する。インクリボン9は、供給ロール9Aから繰り出されて巻取ロール9Bに巻き取られる。インクリボン9の搬送が開始される(図4(a)参照)。
以下、供給ロール9Aから巻取ロール9Bに向けてインクリボン9が搬送される場合、「インクリボン9が下流側に搬送される。」という。巻取ロール9Bから供給ロール9Aに向けてインクリボン9が搬送される場合、「インクリボン9が上流側に搬送される。」という。インクリボン9の搬送速度を、「リボン速度v」という。インクリボン9が下流側に搬送される場合のリボン速度vを正の値で示し、上流側に搬送される場合のリボン速度vを負の値で示す。本体部1Aが前側に移動する場合の第1モータ71Aの回転速度を正の値で示し、後側に移動する場合の第1モータ71Aの回転速度を負の値で示す。なお、理解を容易とするため、図4では、インクリボン9及び印刷媒体7が直線状に示され、且つ、それぞれが互いに離隔する。しかし実際には、インクリボン9及び印刷媒体7は曲折する場合がある。又、インクリボン9及び印刷媒体7は、少なくともサーマルヘッド36がインクリボン9に接触する位置の下側で、互いに接触する。
図5に示すように、リボン速度vは、媒体速度Vと同じ速度まで正方向に加速し(C11)、媒体速度Vと同じ速度で維持される(C12)。図4(a)に示すように、リボン速度vが媒体速度Vと同じ速度で維持された状態で、サーマルヘッド36は、印刷待機位置36Bから印刷位置36Aに移動する。サーマルヘッド36は、インクリボン9及び印刷媒体7を介してプラテンローラQに上側から接する。インクリボン9は、サーマルヘッド36の移動に応じて印刷媒体7の印刷面に押しつけられる。プラテンローラQは、印刷媒体7のうち印刷面と反対側の面に接触し、インクリボン9及び印刷媒体7をサーマルヘッド36に押しつける。
記憶部32に記憶された印刷データD(1)に基づいて、サーマルヘッド36が加熱される。図3(a)、図4(a)に示すように、インクリボン9のインク領域91(図3参照)のうち所定加熱領域91Aのインクは、印刷媒体7の印刷面に転写される。以上によって、マークG(1)が第1色で印刷媒体7に形成される。なお、マークG(1)の印刷中において、印刷媒体7及びインクリボン9は継続して搬送される。
マークG(1)が形成された後、サーマルヘッド36の加熱は停止される。図4(b)に示すように、サーマルヘッド36は、印刷位置36Aから印刷待機位置36B(図1参照)に移動する。モータ81、82は減速し、停止する。これによって、図5に示すように、リボン速度vは、媒体速度Vから0まで減速し(C13)、インクリボン9の搬送は停止される。なお、印刷媒体7は媒体速度Vで継続して搬送される。
図4(b)に示すように、モータ81、82(図2参照)が駆動し、リボンアッセンブリ90の芯軸90A、90B(図1参照)がそれぞれ反転方向に回転するように、シャフト21、22が回転される。インクリボン9は、マークG(1)の印刷時における下流側への搬送量と同量分が、上流側に搬送される。その後、モータ81、82の駆動は停止し、インクリボン9の搬送は停止される。図5に示すように、インクリボン9が上流側に搬送される過程で、リボン速度vは負方向に所定速度まで加速し、所定速度で維持され、減速して停止する(C14)。C11〜C13の過程におけるインクリボン9の搬送量と、C14の過程におけるインクリボン9の搬送量とのそれぞれの絶対値、即ち、それぞれの過程に対応するグラフで囲まれた部分の面積は、互いに一致する。
インクリボン9の上流側へ搬送が停止された後、図3(b)に示すように、第2色のマークG(2)が次に印刷される。印刷データD(2)の色情報に基づき、本体部1Aが第1移動機構71(図2参照)によって前側に移動される。インクリボン9のインク領域92は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置される。これにより、第2色のマークG(2)は、印刷媒体7の幅方向において、第1色のマークG(1)と同じ位置に印刷される。このとき、図5に示すように、第1モータ71Aの回転速度は、正方向に所定速度まで加速し、所定速度で維持され、減速して停止する(C31)。C31の過程に対応するグラフで囲まれた部分の面積は、本体部1Aの前側への移動量に対応する。
本体部1Aの前側への移動が完了した後、図4(c)に示すように、インクリボン9は下流側に搬送される。リボン速度vが媒体速度Vと同じ速度まで加速した(C15、図5参照)後、サーマルヘッド36は、印刷待機位置36Bから印刷位置36Aに移動する。記憶部32に記憶された印刷データD(2)に基づいて、サーマルヘッド36は加熱される。図3(b)、図4(c)に示すように、インクリボン9のインク領域92(図3参照)のうち所定加熱領域92Aのインクは、印刷媒体7の印刷面に転写される。以上によって、マークG(2)が第2色で印刷媒体7に形成される。図5のC15〜C17は、マークG(2)が印刷される過程におけるリボン速度vの推移(加速(C15)、速度維持(C16)、減速(C17))を示す。
マークG(2)が形成された後、サーマルヘッド36の加熱は停止される。図4(d)に示すように、サーマルヘッド36は、印刷位置36Aから印刷待機位置36Bに移動する。インクリボン9は、マークG(2)の印刷時における下流側への搬送量と同量分が、上流側に搬送される。図5のC18は、マークG(2)の印刷後にインクリボン9が上流側に搬送される過程におけるリボン速度vの推移を示す。
インクリボン9の上流側へ搬送が停止された後、図3(c)に示すように、第3色のマークG(3)が次に印刷される。印刷データD(3)の色情報に基づき、本体部1Aが第1移動機構71(図2参照)によって前側に移動される。インクリボン9のインク領域93は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置される。これにより、第3色のマークG(3)は、印刷媒体7の幅方向において、第1色のマークG(1)および第2色のマークG(2)と同じ位置に印刷される。図5のC32は、本体部1Aが前側に移動される場合における第1モータ71Aの回転速度の推移を示す。C32の過程における本体部1Aの前側への移動量と、C31の過程における本体部1Aの前側への移動量とは、互いに一致する。このため、C32の過程に対応するグラフで囲まれた部分の面積と、C31の過程に対応するグラフで囲まれた部分のそれぞれの面積は一致する。
本体部1Aの前側への移動が完了した後、図4(e)に示すように、インクリボン9は下流側に搬送される。リボン速度vが媒体速度Vと同じ速度まで加速した(C19、図5参照)後、サーマルヘッド36は、印刷待機位置36Bから印刷位置36Aに移動する。記憶部32に記憶された印刷データD(3)に基づいて、サーマルヘッド36は加熱される。図3(c)、図4(e)に示すように、インクリボン9のインク領域93(図3参照)のうち所定加熱領域93Aのインクは、印刷媒体7の印刷面に転写される。以上によって、マークG(3)が第3色で印刷媒体7に形成される。図5のC19〜C21は、マークG(3)が印刷される過程におけるリボン速度vの推移(加速(C19)、速度維持(C20)、減速(C21))を示す。
マークG(3)が形成された後、サーマルヘッド36の加熱は停止される。図4(f)に示すように、サーマルヘッド36は、印刷位置36Aから印刷待機位置36B(図1参照)に移動する。なお、上記までの処理と異なり、インクリボン9は上流側に搬送されない。
図3(d)に示すように、マークG(3)の印刷後、第1色のマークG(4)が次に印刷される。印刷データD(4)の色情報に基づき、本体部1Aが第1移動機構71(図2参照)によって後側に移動される。インクリボン9のインク領域91は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置される。図5のC33は、本体部1Aが後側に移動される場合における第1モータ71Aの回転速度の推移を示す。C31、C32のそれぞれの過程における本体部1Aの移動方向(前方向)と反対方向(後方向)に本体部1Aが移動するため、第1モータ71Aの回転速度は負の値となる。又、C33の過程における本体部1Aの後側への移動量は、C31、C32のそれぞれの過程における本体部1Aの前側への移動量よりも大きい(図3参照)。このため、C33の過程に対応するグラフで囲まれた部分の面積は、C31、C32の過程に対応するグラフで囲まれた部分のそれぞれの面積よりも大きくなる。
本体部1Aの後側への移動が完了した後、図4(g)に示すように、インクリボン9は下流側に搬送される。リボン速度vが媒体速度Vと同じ速度まで加速した(C22、図5参照)後、サーマルヘッド36は、印刷待機位置36Bから印刷位置36Aに移動する。記憶部32に記憶された印刷データD(4)に基づいて、サーマルヘッド36は加熱される。図3(d)、図4(g)に示すように、インクリボン9のインク領域91(図3参照)のうち所定加熱領域91Bのインクは、印刷媒体7の印刷面に転写される。以上によって、マークG(4)が第1色で印刷媒体7に形成される。図5のC22〜C24は、マークG(4)が印刷される過程におけるリボン速度vの推移(加速(C22)、速度維持(C23)、減速(C24))を示す。
<第2印刷動作の概要(第1移動機構71、第2移動機構72が使用される場合)>
第2印刷動作では、第1印刷動作と異なり、印刷媒体7に対して本体部1Aを前後方向に移動させる機構として、第1移動機構71及び第2移動機構72が使用される。第1移動機構71の第1切替機構71B、及び、第2移動機構72の第2切替機構72Bは、それぞれ、伝達状態と遮断状態とに切り替えられる。第2印刷動作において、印刷を行うためにインクリボン9を搬送するタイミングと、第1切替機構71B及び第2切替機構72Bがそれぞれ伝達状態となるタイミングとが重複しないように制御される。図6において、第1切替機構71B及び第2切替機構72Bがそれぞれ伝達状態の場合に「ON」と表記し、遮断状態の場合に「OFF」と表記する。第1印刷動作と重複する内容については、説明を簡略化する。
図6に示すように、印刷装置1の動作が開始される時点では、第1切替機構71B及び第2切替機構72Bは、遮断状態とされる。第1色のマークG(1)をはじめに印刷するために、本体部1Aが第1移動機構71(図2参照)によって初期位置から印刷位置まで移動される。例えば、本体部1Aを前側に移動するために、第1モータ71Aの回転が開始される(C79)。第1モータ71Aの回転が開始された後、第1切替機構71Bは、遮断状態から伝達状態に切り替えられる(C89)。第1モータ71Aの駆動力は、第1切替機構71Bを介して本体部1Aに伝達され、本体部1Aは移動する。インクリボン9のインク領域91は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置される。第1モータ71Aは減速し始める(C80)。本体部1Aの前側への移動が完了した後、第1切替機構71Bは、伝達状態から遮断状態に切り替えられる(C90)。
なお、印刷装置1の動作が開始される時点において、第1色のマークG(1)をはじめに印刷するとき、印刷媒体7の所望の印刷位置の上側に、第1色に対応するインクリボン9のインク領域91が配置している場合、制御部31は、本体部1Aを移動させる必要はない。つまり、本体部1AのC79、C89、C80、C90の動作は行われなくてもよい。なお、本実施形態において、印刷媒体7の所望の印刷位置は、印刷媒体7の幅方向の略中央である。
インクリボン9のインク領域91は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置されているため、第1色のマークG(1)を印刷するために、インクリボン9の下流側への搬送が開始される。リボン速度vの正方向への加速が開始される(C41)。次いで、第2モータ72Aの正方向への回転が開始される(C61)。但し、第2切替機構72Bは遮断状態となっているため、本体部1Aは移動しない。インクリボン9のリボン速度vは、媒体速度Vと同じ速度まで加速した後、媒体速度Vと同じ速度で維持される(C42)。サーマルヘッド36が加熱され、マークG(1)が第1色で印刷媒体7に形成される(図3(a)、図4(a)参照)。マークG(1)が形成された後、リボン速度vは、媒体速度Vから0まで減速し(C43)、インクリボン9の搬送は停止される。更にインクリボン9は、マークG(1)の印刷時における下流側への搬送量と同量分が、上流側に搬送される。インクリボン9が上流側に搬送される過程で、リボン速度vは負方向に所定速度まで加速し、所定速度で維持され、減速して停止する(C44)。
インクリボン9の上流側へ搬送が停止された後、第2色のマークG(2)を次に印刷するために、本体部1Aが第2移動機構72(図2参照)によって前側に移動される。なお、第2モータ72Aの回転は、マークG(1)の印刷開始後に既に開始されており(C61参照)、回転速度は既に上昇した状態となっている。第2切替機構72Bは、遮断状態から伝達状態に切り替えられる(C71)。第2モータ72Aの駆動力は、第2切替機構72Bを介して本体部1Aに伝達され、本体部1Aは前側に移動する。インクリボン9のインク領域92は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置される(図3(b)参照)。第2モータ72Aは減速し始める(C62)。本体部1Aの前側への移動が完了した後、第2切替機構72Bは、伝達状態から遮断状態に切り替えられる(C72)。なお、この時点で第2モータ72Aは減速中の状態であり、停止していない。
第2色のマークG(2)を印刷するために、インクリボン9は下流側に搬送される。リボン速度vの正方向への加速が開始される(C45)。次いで、第1モータ71Aの正方向への回転が開始される(C81)。なお、第1切替機構71Bは遮断状態となっているため、本体部1Aは移動しない。又、この時点で第2モータ72Aは減速中の状態であり、停止していない。リボン速度vが媒体速度Vと同じ速度まで加速した後、媒体速度Vと同じ速度で維持される(C46)。サーマルヘッド36は加熱され、マークG(2)が第2色で印刷媒体7に形成される(図3(b)、図4(c)参照)。このとき、インクリボン9のインク領域92は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置されている。このため、第2色のマークG(2)は、印刷媒体7の幅方向において、第1色のマークG(1)と同じ位置に印刷される。マークG(2)が形成された後、リボン速度vは、媒体速度Vから0まで減速し(C47)、インクリボン9の搬送は停止される。更にインクリボン9は、マークG(2)の印刷時における下流側への搬送量と同量分、上流側に搬送される。インクリボン9が上流側に搬送される過程で、リボン速度vは負方向に所定速度まで加速し、所定速度で維持され、減速して停止する(C48)。
インクリボン9の上流側へ搬送が停止された後、第3色のマークG(3)を次に印刷するために、本体部1Aが第1移動機構71(図2参照)によって前側に移動される。なお、第1モータ71Aの回転は、マークG(2)の印刷開始後に既に開始されており(C81参照)、回転速度は既に上昇した状態となっている。第1切替機構71Bは、遮断状態から伝達状態に切り替えられる(C91)。第1モータ71Aの駆動力は、第1切替機構71Bを介して本体部1Aに伝達され、本体部1Aは前側に移動する。インクリボン9のインク領域93は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置される(図3(c)参照)。第1モータ71Aは減速し始める(C82)。本体部1Aの前側への移動が完了した後、第1切替機構71Bは、伝達状態から遮断状態に切り替えられる(C92)。なお、この時点で第1モータ71Aは減速中の状態であり、停止していない。
第3色のマークG(3)を印刷するために、インクリボン9は下流側に搬送される。リボン速度vの正方向への加速が開始される(C49)。次いで、第2モータ72Aの負方向への回転が開始される(C63)。なお、第2切替機構72Bは遮断状態となっているため、本体部1Aは移動しない。又、この時点で第1モータ71Aは減速中の状態であり、停止していない。リボン速度vが媒体速度Vと同じ速度まで加速した後、媒体速度Vと同じ速度で維持される(C50)。サーマルヘッド36は加熱され、マークG(3)が第3色で印刷媒体7に形成される(図3(c)、図4(e)参照)。このとき、インクリボン9のインク領域93は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置されている。このため、第3色のマークG(3)は、印刷媒体7の幅方向において、第1色のマークG(1)および第2色のマークG(2)と同じ位置に印刷される。マークG(3)が形成された後、リボン速度vは、媒体速度Vから0まで減速し(C51)、インクリボン9の搬送は停止される。なお、マークG(1)、G(2)を印刷する場合と異なり、インクリボン9の搬送が停止された後、インクリボン9は上流側に搬送されない。
インクリボン9の搬送が停止された後、第1色のマークG(4)を次に印刷するために、本体部1Aが第2移動機構72(図2参照)によって後側に移動される(図3(d)参照)。なお、第2モータ72Aの回転は、マークG(3)の印刷開始後に既に開始されており(C63参照)、回転速度は上昇した状態となっている。第2切替機構72Bは、遮断状態から伝達状態に切り替えられる(C73)。第2モータ72Aの駆動力は、第2切替機構72Bを介して本体部1Aに伝達され、本体部1Aは後側に移動する。インクリボン9のインク領域91は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置される(図3(d)参照)。第2モータ72Aは減速し始める(C64)。本体部1Aの後側への移動が完了した後、第2切替機構72Bは、伝達状態から遮断状態に切り替えられる(C74)。なお、この時点で第2モータ72Aは減速中の状態であり、停止していない。
第1色のマークG(4)を印刷するために、インクリボン9は下流側に搬送される。リボン速度vの正方向への加速が開始される(C52)。次いで、第1モータ71Aの正方向への回転が開始される(C83)。なお、第1切替機構71Bは遮断状態となっているため、本体部1Aは移動しない。又、この時点で第2モータ72Aは減速中の状態であり、停止していない。リボン速度vが媒体速度Vと同じ速度まで加速した後、媒体速度Vと同じ速度で維持される(C53)。サーマルヘッド36は加熱され、マークG(4)が第1色で印刷媒体7に形成される(図3(d)、図4(g)参照)。このとき、インクリボン9のインク領域91は、印刷媒体7の幅方向の略中央に配置されている。このため、第1色のマークG(4)は、印刷媒体7の幅方向において、第1色のマークG(1)、第2色のマークG(2)、第3色のマークG(3)と同じ位置に印刷される。マークG(4)が形成された後、リボン速度vは、媒体速度Vから0まで減速し(C54)、インクリボン9の搬送は停止される。更にインクリボン9は、マークG(4)の印刷時における下流側への搬送量と同量分が、上流側に搬送される。インクリボン9が上流側に搬送される過程で、リボン速度vは負方向に所定速度まで加速し、所定速度で維持され、減速して停止する(C55)。
以上のように、第2印刷動作において、第2移動機構72は、第2モータ72Aの回転速度が上昇した状態で、第2切替機構72Bを遮断状態から伝達状態に切り替え(C71、C73)、本体部1Aに駆動力を伝達させて本体部1Aを移動させる(C71〜C72、C73〜C74)。このため、本体部1Aの移動に要する時間t12、t32は、第1印刷動作において本体部1Aの移動に要する時間t11、t31(図5参照)よりも短くなる。又、第1移動機構71は、第1モータ71Aの回転速度が上昇した状態で、第1切替機構71Bを遮断状態から伝達状態に切り替え(C89、C91)、本体部1Aに駆動力を伝達させて本体部1Aを移動させる(C89〜C90、C91〜C92)。このため、本体部1Aの移動に要する時間t22は、第1印刷動作において本体部1Aの移動に要する時間t21(図5参照)よりも短くなる。
<メイン処理>
図7、図8を参照し、メイン処理の概要について、時系列に順を追って説明する。メイン処理は、上記の第2印刷動作を実行する。メイン処理は、印刷装置1の電源が投入された場合、記憶部32に記憶されたプログラムを制御部31が読み出して実行することによって開始される。メイン処理の開始時において、第1移動機構71の第1切替機構71B、及び、第2移動機構72の第2切替機構72Bは、それぞれ遮断状態とされる。
制御部31は、第1移動機構71の第1モータ71A、及び、第2移動機構72の第2モータ72Aをそれぞれ励磁させる(S11)。制御部31は、第1モータ71A及び第2モータ72Aのそれぞれの回転軸の状態に基づいて、インクリボン9に対する本体部1Aの前後方向の初期位置を検出する(S13)。制御部31は、印刷を開始するための指示が外部機器100を介して入力されたか判定する(S15)。制御部31は、外部機器100を介して指示が入力されていないと判定された場合(S15:NO)、処理をS15に戻す。制御部31は、外部機器100を介して指示が入力されたと判定された場合(S15:YES)、処理をS17に進める。
制御部31は、変数xに1を設定する(S17)。制御部31は、記憶部32に記憶された印刷データD(x)を取得する(S19)。制御部31は、取得された印刷データD(x)に含まれる色情報に基づき、印刷媒体7に対する本体部1Aの前後方向の位置を特定する。制御部31は、S13の処理によって検出された初期位置から、特定された位置まで本体部1Aを移動させる場合の第1モータ71Aの回転方向と駆動時間を算出する。制御部31は、第1モータ71Aの回転を開始させる(S21)(C79、図6参照)。この場合、制御部31は、特定された回転方向に第1モータ71Aを回転させる。制御部31は、第1切替機構71Bを遮断状態から伝達状態に切り替える(S23)(C89、図6参照)。これによって、本体部1Aの前後方向の移動が開始される。
制御部31は、記憶部32に記憶された印刷データDを全て取得したか判定する(S25)。制御部31は、印刷データDを全て取得していないと判定された場合(S25:NO)、処理をS27に進める。制御部31は、変数yに「x+1」を設定する(S27)。制御部31は、記憶部32に記憶された印刷データD(y)を取得する(S29)。制御部31は、S23の処理によって第1切替機構71Bが伝達状態に切り替えられた後、S19の処理によって取得された印刷データD(x)に基づく印刷が可能な位置まで本体部1Aが移動した場合、第1切替機構71Bを遮断状態に切り替える(S31)(C90、図6参照)。
印刷データD(x)に基づく印刷動作(「第x印刷動作」という。)が開始される(S33)。第x印刷動作は、後述するS39の処理までの間、継続される。具体的には次の通りである。インクリボン9の下流側への搬送が開始される。リボン速度vは正方向に加速され(C41、図6参照)、次いで、媒体速度Vと同じ速度で維持される(C42、図6参照)。印刷データD(x)に基づいてサーマルヘッド36が加熱され、マークG(x)が印刷媒体7に形成される。マークG(x)が形成された後、リボン速度vは媒体速度Vから0まで減速される(C43、図6参照)。その後、インクリボン9の搬送は停止される。更に、インクリボン9を上流側に搬送させる必要がある場合、マークG(x)の印刷時における下流側への搬送量と同量分が、インクリボン9は上流側に搬送される。インクリボン9が上流側に搬送される過程で、リボン速度vは負方向に所定速度まで加速され、所定速度で維持され、減速して停止される(C44、図6参照)。
制御部31は、S33の処理によって第x印刷動作が開始された後、S29の処理によって取得された印刷データD(y)の色情報に基づき、印刷媒体7に対する本体部1Aの前後方向の位置を特定する。制御部31は、現時点における本体部1Aの位置から、特定された位置まで本体部1Aを移動させる場合の第2モータ72Aの回転方向、及び、それぞれの位置に対応する駆動時間を、記憶部32から取得する。制御部31は、取得された駆動時間に基づき、第2モータ72Aの回転を開始させるタイミングを決定する。例えば、現時点における本体部1Aの位置から特定された位置までの間の距離が大きい程、駆動時間は長くなる。このため、制御部31は、第x印刷動作が開始されてから短時間で第2モータ72Aの回転が開始されるように、タイミングを決定する。制御部31は、決定されたタイミングが到来した場合、第2モータ72Aの回転を開始させる(S35)(C61、図6参照)。この場合、制御部31は、特定された回転方向に第2モータ72Aを回転させる。なお、第2モータ72Aの回転は、第x印刷動作が終了する前に開始される。
制御部31は、S21の処理によって開始された第1モータ71Aの回転を停止させる(S37)。制御部31は、S33の処理によって開始された第x印刷動作が終了したか判定する(S39)。制御部31は、第x印刷動作が終了していないと判定された場合(S39:NO)、処理をS39に戻す。制御部31は、第x印刷動作が終了したと判定された場合(S39:YES)、処理をS41(図8参照)に進める。
図8に示すように、制御部31は、第x印刷動作の終了後、第2切替機構72Bを遮断状態から伝達状態に切り替える(S41)(C71、図6参照)。なお、S35(図7参照)の処理によって第2モータ72Aの回転は開始されているので、本体部1Aの前後方向の移動が開始される。
制御部31は、記憶部32に記憶された印刷データDを全て取得したか判定する(S43)。制御部31は、印刷データDを全て取得していないと判定された場合(S43:NO)、処理をS45に進める。制御部31は、変数xに「y+1」を設定する(S45)。制御部31は、記憶部32に記憶された印刷データD(x)を取得する(S47)。制御部31は、S41の処理によって第2切替機構72Bを伝達状態に切り替えた後、S29の処理によって取得された印刷データD(y)に基づく印刷が可能な位置まで本体部1Aが移動した場合、第2切替機構72Bを遮断状態に切り替える(S49)(C72、図6参照)。
印刷データD(y)に基づく印刷動作(「第y印刷動作」という。)が開始される(S51)。第y印刷動作は、後述するS57の処理までの間、継続される。具体的には次の通りである。インクリボン9の下流側への搬送が開始される。リボン速度vは正方向に加速され(C45、図6参照)、次いで、媒体速度Vと同じ速度で維持される(C46、図6参照)。印刷データD(y)に基づいてサーマルヘッド36が加熱され、マークG(y)が印刷媒体7に形成される。マークG(y)が形成された後、リボン速度vは媒体速度Vから0まで減速される(C47、図6参照)。その後、インクリボン9の搬送は停止される。更に、インクリボン9を上流側に搬送させる必要がある場合、マークG(y)の印刷時における下流側への搬送量と同量分、インクリボン9は上流側に搬送される。インクリボン9が上流側に搬送される過程で、リボン速度vは負方向に所定速度まで加速され、所定速度で維持され、減速して停止される(C48、図6参照)。
制御部31は、S51の処理によって第y印刷動作が開始された後、S47の処理によって取得された印刷データD(x)の色情報に基づき、印刷媒体7に対する本体部1Aの前後方向の位置を特定する。制御部31は、現時点における本体部1Aの位置から、特定された位置まで本体部1Aを移動させる場合の第1モータ71Aの回転方向、及び、それぞれの位置に対応する駆動時間を、記憶部32から取得する。制御部31は、取得された駆動時間に基づき、第1モータ71Aの回転を開始させるタイミングを決定する。制御部31は、決定されたタイミングが到来した場合、第1モータ71Aの回転を開始させる(S53)(C81、図6参照)。この場合、制御部31は、特定された回転方向に第1モータ71Aを回転させる。なお、第1モータ71Aの回転は、第y印刷動作が終了する前に開始される。
制御部31は、S35(図7参照)の処理によって開始された第2モータ72Aの回転を停止させる(S55)。制御部31は、S51の処理によって開始された第y印刷動作が終了したか判定する(S57)。制御部31は、第y印刷動作が終了していないと判定された場合(S57:NO)、処理をS57に戻す。制御部31は、第y印刷動作が終了したと判定された場合(S57:YES)、第1切替機構71Bを遮断状態から伝達状態に切り替える(S59)(C91、図6参照)。なお、S53の処理によって第1モータ71Aの回転は開始されているので、本体部1Aの前後方向の移動が開始される。制御部31は、処理をS25(図7参照)に戻す。
図7に示すように、制御部31は、記憶部32に記憶された印刷データDを全て取得したか判定する(S25)。制御部31は、印刷データDを全て取得していないと判定された場合(S25:NO)、処理をS27に進める。制御部31は、変数yに「x+1」を設定する(S27)。制御部31は、記憶部32に記憶された印刷データD(y)を取得する(S29)。制御部31は、S59(図8参照)の処理によって第1切替機構71Bを伝達状態に切り替えた後、S47(図8参照)の処理によって取得された印刷データD(x)に基づく印刷が可能な位置まで本体部1Aが移動した場合、第1切替機構71Bを遮断状態に切り替える(S31)(C92、図6参照)。印刷データD(x)に基づく第x印刷動作が開始される(S33)。このようにして、第x印刷動作(S33、図7参照)及び第y印刷動作(S51、図8参照)が交互に繰り返される。
図7に示すように、制御部31は、S25の処理によって、記憶部32に記憶された印刷データDを全て取得したと判定された場合(S25:YES)、処理をS61に進める。制御部31は、S23又はS59(図8参照)の処理によって伝達状態とされた第1切替機構71Bを、遮断状態に切り替える(S61)。制御部31は、S19又はS47(図8参照)の処理によって取得された印刷データD(x)に基づき、第x印刷動作を実行する(S63)。制御部31は、第x印刷動作の終了後、メイン処理を終了させる。
図8に示すように、制御部31は、S43の処理によって、記憶部32に記憶された印刷データDを全て取得したと判定された場合(S43:YES)、処理をS65に進める。制御部31は、S41(図8参照)の処理によって伝達状態とされた第2切替機構72Bを、遮断状態に切り替える(S65)。制御部31は、S29(図7参照)の処理によって取得された印刷データD(y)に基づき、第y印刷動作を実行する(S67)。制御部31は、第y印刷動作の終了後、メイン処理を終了させる。
<本実施形態の主たる作用、効果>
印刷装置1は、2つの移動機構(第1移動機構71、第2移動機構72)を有する。第1移動機構71は、第1モータ71A及び第1切替機構71Bを備える。第2移動機構72は、第2モータ72A及び第2切替機構72Bを備える。第1切替機構71Bは、第1モータ71Aの駆動力が本体部1Aに伝達される伝達状態と、第1モータ71Aの駆動力が本体部1Aに伝達されない遮断状態とに切り替え可能である。第2切替機構72Bは、第2モータ72Aの駆動力が本体部1Aに伝達される伝達状態と、第2モータ72Aの駆動力が本体部1Aに伝達されない遮断状態とに切り替え可能である。
このため、印刷装置1は、第1モータ71A及び第2モータ72Aのうち一方の駆動中に、第1モータ71A及び第2モータ72Aのうち他方を駆動させることができる。この場合、印刷装置1は、例えば、第1モータ71Aによって本体部1Aを移動させた後、本体部1Aを一旦停止させて印刷動作を実行させ、再度本体部1Aを移動させるときに、事前に駆動させた第2モータ72Aによって本体部1Aを移動させることができる。これによって、印刷装置1は、本体部1Aの移動が再開されるときの速度を、1つのモータによって同様の移動動作が実行された場合と比べて高速化できる。従って、印刷装置1は、本体部1Aを前後方向に繰り返し移動させる動作に要する時間を短縮できるので、印刷動作を短時間で実行できる。
特に、複数の色からなるインク領域が幅方向に配列されたインクリボン9が用いられる場合、連続して印刷される印刷イメージのそれぞれの色の組合せ(順番)によっては、本体部1Aの前後方向の移動量が大きくなる場合がある。これに対し、印刷装置1は、本体部1Aの移動に要する時間を短縮できるので、上記のようなインクリボン9が用いられる場合において特に効果的である。
印刷装置1は、本体部1Aを移動させる(S59〜S31)ために第1モータ71Aを回転させている(S53〜S37)間に、第2モータ72Aを回転させる(S35)。印刷装置1は、本体部1Aの移動が一旦停止された(S31)後、移動が再開される場合(S41)に、第1モータ71Aの代わりに第2モータ72Aを用いて本体部1Aを移動させる。第2モータ72Aは予め回転速度が上昇した状態となっているため、印刷装置1は、本体部1Aの移動再開後の速度を高速化できる。同様に、印刷装置1は、本体部1Aを移動させる(S41〜S49)ために第2モータ72Aを回転させている(S35〜S55)間に、第1モータ71Aを回転させる(S53)。印刷装置1は、本体部1Aの移動が一旦停止された(S49)後、移動が再開される場合(S59)に、第2モータ72Aの代わりに第1モータ71Aを用いて本体部1Aを移動させる。第1モータ71Aは予め回転速度が上昇した状態となっているため、印刷装置1は、本体部1Aの移動再開後の速度を高速化できる。
印刷装置1は、変数x、yを更新しながら、第x印刷動作(S33)と第y印刷動作(S51)とを交互に繰り返す。第x印刷動作(S33)と第y印刷動作(S51)とのそれぞれの実行中は、第1移動機構71の第1切替機構71Bは遮断状態とされ(S31)、且つ、第2移動機構72の第1切替機構71Bは遮断状態とされる(S49)。印刷装置1は、第x印刷動作(S33)の後、第2移動機構72によって本体部1Aを移動させ(S41)、第y印刷動作(S51)の後、第1移動機構71によって本体部1Aを移動させる(S59)。このため、印刷装置1は、本体部1Aを停止させた状態で実行される印刷動作と、本体部1Aの移動とを、交互に繰り返し実行できる。このため、印刷装置1は、印刷イメージを印刷媒体7に繰り返し印刷できる。
制御部31は、S33の処理によって第x印刷動作が開始された後、S29の処理によって取得された印刷データD(y)の色情報に基づき、印刷媒体7に対する本体部1Aの前後方向の位置を特定し、特定された位置まで本体部1Aを移動させるのに要する第2モータ72Aの駆動時間を更に特定する。制御部31は、特定された駆動時間に基づき、第2モータ72Aの回転を開始させるタイミングを決定する。制御部31は、決定されたタイミングが到来した場合、第2モータ72Aの回転を開始させる(S35)。同様に、制御部31は、S51の処理によって第y印刷動作が開始された後、S47の処理によって取得された印刷データD(x)の色情報に基づき、印刷媒体7に対する本体部1Aの前後方向の位置を特定し、特定された位置まで本体部1Aを移動させるのに要する第1モータ71Aの駆動時間を更に特定する。制御部31は、特定された駆動時間に基づき、第1モータ71Aの回転を開始させるタイミングを決定する。制御部31は、決定されたタイミングが到来した場合、第1モータ71Aの回転を開始させる(S53)。これによって、印刷装置1は、第1モータ71A又は第2モータ72Aを事前に回転させるときの回転開始のタイミングを、印刷データDに基づいて適切に決定できる。
第1移動機構71は、第1モータ71Aの駆動力を本体部1Aに伝達させるか否かを切り替える機構を、クラッチからなる第1切替機構71Bによって実現する。第2移動機構72は、第2モータ72Aの駆動力を本体部1Aに伝達させるか否かを切り替える機構を、クラッチからなる第2切替機構72Bによって実現する。このため、移動機構70は、第1切替機構71B及び第2切替機構72Bによって伝達状態と遮断状態とを適切に切り替えることができる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。本実施形態では、印刷媒体7の幅方向における所定位置に、インクリボン9の複数の領域を選択的に使用して連続して複数回の印刷が行われた。これに対し、印刷装置1において使用されるリボンアッセンブリ90に収容されるインクリボン9は、単色のインク領域のみ有してもよい。印刷装置1は、上記実施形態と同じ方法で、インクリボン9に対して前後方向に本体部1Aを移動させながらサーマルヘッド36によってインクリボン9を加熱してもよい。これによって印刷装置1は、インクリボン9の長さ方向の位置が共通する複数の領域のインクを印刷媒体7の幅方向の所定位置に転写できるので、インクリボン9の使用量を節約できる。なお、本発明は、インクリボン9の幅方向における中間領域を挟んで両側に位置する一方側領域と、他方側領域とを連続して使用し、印刷媒体7の幅方向の所定位置に印刷を行う場合において、特に有用である。インクリボン9の一方側領域と他方側領域、即ち離れた2つの領域が連続して使用されて印刷が行われる場合、本体部1Aを移動させる距離が大きいため、2つのモータ(第1モータ71Aと第2モータ72A)を使用することによって、本体部1Aの移動に要する時間を短縮できる。
印刷装置1は、第1切替機構71Bを遮断状態に切り替えた(S31)後、第2モータ72Aの回転を開始させた(S35)。これに対し、印刷装置1は、第1切替機構71Bを伝達状態に切り替えてから(S59)、第1モータ71Aの回転を停止させる(S37)までの間に第2モータ72Aの回転を開始させればよい。このため、第2モータ72Aの回転を開始させるタイミング(S35)は、第1切替機構71Bを遮断状態に切り替える前であってもよい。同様に、印刷装置1は、第2切替機構72Bを遮断状態に切り替えた(S49)後、第1モータ71Aの回転を開始させた(S53)。これに対し、印刷装置1は、第2切替機構72Bを伝達状態に切り替えてから(S41)、第2モータ72Aの回転を停止させる(S55)までの間に第1モータ71Aの回転を開始させればよい。このため、第1モータ71Aの回転を開始させるタイミグ(S53)は、第2切替機構72Bを遮断状態に切り替える前であってもよい。
印刷装置1は、第2モータ72Aの回転を停止させる(S55)前に、第1モータ71Aの回転を開始させた(S53)。これに対し、印刷装置1は、第2モータ72Aの回転が停止された後、第1モータ71Aの回転を開始させてもよい。同様に、印刷装置1は、第1モータ71Aの回転を停止させる(S37)前に、第2モータ72Aの回転を開始させた(S35)。これに対し、印刷装置1は、第1モータ71Aの回転が停止された後、第2モータ72Aの回転を開始させてもよい。なお、第1モータ71Aの回転が開始されてから所定速度まで加速する時間(加速時間)、所定速度で維持される時間(維持時間)、および、所定速度から減速して回転が停止される時間(減速時間)は、連続して印刷される2つの印刷データの2つの色情報に対応して使用されるインク領域91〜93の位置関係に基づき、印刷データを取得したタイミングでその都度、算出されてもよい。
印刷装置1は、第x印刷動作(S33)において、マークG(x)が印刷され、且つ、マークG(x)の印刷時における下流側への搬送量と同量分が、インクリボン9が上流側に搬送された後(S33:YES)、第2切替機構72Bを遮断状態から伝達状態に切り替えた(S41)。これに対し、印刷装置1は、第x印刷動作(S33)においてマークG(x)が印刷された後、インクリボン9の上流側への搬送が開始される前に、第2切替機構72Bを遮断状態から伝達状態に切り替えてもよい。同様に、印刷装置1は、第y印刷動作(S51)において、マークG(y)が印刷され、且つ、マークG(y)の印刷時における下流側への搬送量と同量分、インクリボン9が上流側に搬送された後(S57:YES)、第1切替機構71Bを遮断状態から伝達状態に切り替えた(S59)。これに対し、印刷装置1は、第y印刷動作(S51)においてマークG(7)が印刷された後、インクリボン9の上流側への搬送が開始される前に、第1切替機構71Bを遮断状態から伝達状態に切り替えてもよい。
印刷装置1は、S33の処理によって第x印刷動作が開始されると同時に、第2モータ72Aの回転を開始させてもよい(S35)。同様に、印刷装置1は、S51の処理によって第y印刷動作が開始されると同時に、第1モータ71Aの回転を開始させてもよい(S53)。
印刷データD(y)の取得(S29)が行われるタイミングは、第1切替機構71Bが遮断される(S31)前に限らない。例えば、印刷データD(y)の取得は、第1切替機構71Bの遮断(S31)後、第1モータ71Aの回転が停止される(S37)までに行われればよい。このとき、第1モータ71Aの回転が停止される(S37)までに第2モータ72Aの駆動時間が特定可能となるタイミングで、印刷データD(y)が取得されればよい。同様に、2回目以降の印刷データD(x)の取得(S47)が行われるタイミングは、第2切替機構72Bが遮断される(S49)前に限らない。例えば、2回目以降の印刷データD(x)の取得は、第2切替機構72Bの遮断(S49)後、第2モータ72Aの回転が停止される(S55)までに行われればよい。このとき、第2モータ72Aの回転が停止される(S55)までに第1モータ71Aの駆動時間が特定可能となるタイミングで、印刷データD(x)の取得がされればよい。
第1切替機構71B及び第2切替機構72Bはそれぞれ、クラッチと異なる機構によって、伝達状態と遮断状態とに切り替え可能としてもよい。図9を参照し、第1切替機構71B及び第2切替機構72Bの変形例について説明する。
図9(a)に示すように、第1切替機構71Bは、第1モータ71A(図2参照)の回転に応じて、レール52Aに沿って前後方向に移動可能な第1移動部76を有する。第1移動部76の前後方向の両端部に、レール52B側に向けて突出する突出部76A、76Bが設けられる。第2切替機構72Bは、第2モータ72A(図2参照)の回転に応じて、レール52Bに沿って前後方向に移動可能な第2移動部77を有する。第2移動部77の前後方向の両端部に、レール52A側に向けて突出する突出部77A、77Bが設けられる。支持部51は、レール52A側に突出する突出部51A、及び、レール52B側に突出する突出部51Bを有する。
図9(b)に示すように、第1移動部76の突出部76A、76Bが支持部51の突出部51Aから離隔する場合、第1移動部76が前後方向に移動しても支持部51は移動しない。つまり、第1モータ71Aの駆動力は支持部51を介して本体部1Aに伝達されないので、第1切替機構71Bは遮断状態になる。
一方、図9(c)に示すように、第1移動部76の突出部76Aが支持部51の突出部51Aに接触する場合、第1移動部76が前側に移動することに応じて、支持部51は前側に移動する(図9(d))。又、図示されていないが、第1移動部76の突出部76Bが支持部51の突出部51Aに接触する場合、第1移動部76が後側に移動することに応じて、支持部51は後側に移動する。つまり、これらの場合、第1モータ71Aの駆動力が支持部51を介して本体部1Aに伝達されるので、第1切替機構71Bは伝達状態になる。
同様に、第2移動部77の突出部77A、77Bが支持部51の突出部51Bから離隔する場合、第2移動部77が前後方向に移動しても支持部51は移動しない。つまり、第2モータ72Aの駆動力は支持部51を介して本体部1Aに伝達されないので、第2切替機構72Bは遮断状態になる。一方、第2移動部77の突出部77Aが支持部51の突出部51Bに接触する場合、第2移動部77が前側に移動することに応じて、支持部51は前側に移動する。又、第2移動部77の突出部77Bが支持部51の突出部51Bに接触する場合、第2移動部77が後側に移動することに応じて、支持部51は後側に移動する。つまり、これらの場合、第2モータ72Aの駆動力が支持部51を介して本体部1Aに伝達されるので、第2切替機構72Bは伝達状態になる。
以上のように、印刷装置1は、クラッチを使用せずに伝達状態と遮断状態とに切り替え可能な第1切替機構71B及び第2切替機構72Bを実現できる。この場合、印刷装置1は、第1切替機構71B及び第2切替機構72Bを、簡易な構成で容易に実現できる。
上記の変形例において、支持部51及び連結部53を本体部1Aの一部として解釈することもできる。この場合、第1切替機構71B及び第2切替機構72Bは、それぞれ、第1移動部76及び第2移動部77が本体部1Aの一部に接触したときに伝達状態となり、第1移動部76及び第2移動部77が本体部1Aの一部から離隔したときに遮断状態となる。更に、第1移動部76及び第2移動部77は、それぞれ、本体部1Aに設けられた非図示の突出部に接触することによって、本体部1Aを前後方向に直接移動させてもよい。この場合、第1切替機構71B及び第2切替機構72Bは、それぞれ、第1移動部76及び第2移動部77が本体部1Aに接触したときに伝達状態となり、第1移動部76及び第2移動部77が本体部1Aから離隔したときに遮断状態となる。
なお、上記実施形態において、第1モータ71A及び第2モータ72Aは、本体部1Aを、前後方向の移動可能範囲の全域に亘って移動させることが可能であった。これに対し、例えば第1モータ71Aは、移動可能範囲の前端を少なくとも含む一部の範囲(「第1範囲」という。)のみ本体部1Aを移動させることが可能であってもよい。又、例えば第2モータ72Aは、移動可能範囲の後端を少なくとも含む一部の範囲(「第2範囲」という。)のみ本体部1Aを移動させることが可能であってもよい。なおこの場合、第1モータ71A及び第2モータ72Bによって本体部1Aを移動可能範囲の全域に亘って移動させるために、第1範囲及び第2範囲によって移動可能範囲が全てカバーされていればよい。更に、第1範囲及び第2範囲によって移動可能範囲が全てカバーされていれば、第1範囲及び第2範囲のそれぞれの一部どうしが互いに重複していてもよいし、第1範囲及び第2範囲は重複していなくてもよい。
<その他>
インク領域92は、本発明の「所定領域」の一例である。S53の処理を行う制御部31は、本発明の「第1制御手段」の一例である。S59の処理を行う制御部31は、本発明の「第2制御手段」の一例である。S31の処理を行う制御部31は、本発明の「第3制御手段」の一例である。S35の処理を行う制御部31は、本発明の「第4制御手段」の一例である。S41の処理を行う制御部31は、本発明の「第5制御手段」の一例である。S49の処理を行う制御部31は、本発明の「第6制御手段」の一例である。S33の処理を行う制御部31は、本発明の「第1印刷手段」の一例である。S51の処理を行う制御部31は、本発明の「第2印刷手段」の一例である。S47の処理を行う制御部31は、本発明の「第1取得手段」の一例である。S29の処理を行う制御部31は、本発明の「第2取得手段」の一例である。
1 :印刷装置
7 :印刷媒体
9 :インクリボン
9A :供給ロール
9B :巻取ロール
31 :制御部
71 :第1移動機構
71A :第1モータ
71B :第1切替機構
72 :第2移動機構
72A :第2モータ
72B :第2切替機構

Claims (6)

  1. 所定の搬送経路に沿ってインクリボンを保持し、前記インクリボンに対向するサーマルヘッドを少なくとも有し、前記インクリボンに対向して配置される印刷媒体の前記インクリボンの搬送方向と交差する方向の特定位置に、前記インクリボンの一部領域を選択的に使用して印刷する本体部と、
    前記本体部を、前記インクリボンの前記搬送経路と交差する方向に、且つ、所定領域の一方側と他方側との間を往復移動させる2つの移動機構と
    を備え、
    前記2つの移動機構は、それぞれ、
    モータと、
    前記モータと前記本体部との間に介在し、前記モータの駆動力が前記本体部に伝達される伝達状態と、前記駆動力が前記本体部に伝達されない遮断状態とに切り替え可能な切替機構と
    を有することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記2つの移動機構の一方である第1移動機構は、第1モータ及び第1切替機構を備え、
    前記2つの移動機構の他方である第2移動機構は、第2モータ及び第2切替機構を備え、
    前記第1モータと前記第2モータとは、回転開始から回転停止まで、前記本体部を移動させる距離に応じた駆動時間で駆動され、
    前記第1モータの回転を開始させる第1制御手段と、
    前記第1制御手段による制御の後、前記第1切替機構を前記遮断状態から前記伝達状態に切り替えて、前記第1モータの前記駆動力を前記本体部へ伝達させる第2制御手段と、
    前記第2制御手段による制御の後、前記第1切替機構を前記伝達状態から前記遮断状態に切り替えて前記本体部を停止させる第3制御手段と、
    前記第2制御手段による制御の後、前記第1制御手段により開始された前記第1モータの回転が停止されるより前に、前記第2モータの回転を開始させる第4制御手段と、
    前記第3制御手段及び前記第4制御手段の後、前記第2切替機構を前記遮断状態から前記伝達状態に切り替えて、前記第2モータの前記駆動力を前記本体部へ伝達させる第5制御手段と、
    前記第5制御手段による制御の後、前記第2切替機構を前記伝達状態から前記遮断状態に切り替えて前記本体部を停止させる第6制御手段と、
    を実行する制御部を備え、
    前記制御部は、前記第1制御手段により、前記第5制御手段による制御の後、前記第4制御手段により開始された前記第2モータの回転が停止されるより前に、前記第1モータの回転を開始させることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記制御部は、
    前記第3制御手段によって前記第1切替機構が前記遮断状態に切り替えられて前記本体部が停止してから、前記第5制御手段によって前記第2切替機構が前記伝達状態に切り替えられて前記本体部の移動が開始されるまでの間、前記サーマルヘッドを加熱して印刷媒体に印刷を行う印刷動作を実行させる第1印刷手段と、
    前記第6制御手段によって前記第2切替機構が前記遮断状態に切り替えられて前記本体部が停止してから、前記第2制御手段によって前記第1切替機構が前記伝達状態に切り替えられて前記本体部の移動が開始されるまでの間、前記サーマルヘッドを加熱して印刷媒体に印刷を行う印刷動作を実行させる第2印刷手段と
    を実行することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記制御部は、
    前記第1印刷手段によって第1印刷動作を行わせるための第1印刷データを取得する第1取得手段と、
    前記第2印刷手段によって、前記第1印刷動作の次の第2印刷動作を行わせるための第2印刷データを、前記第1印刷動作が終了される前に取得する第2取得手段と、
    を実行し、
    前記第1制御手段により、前記第1取得手段によって取得された前記第1印刷データに基づいて決定されるタイミングで、前記第1モータの回転を開始させ、
    前記第4制御手段は、前記第1印刷動作が終了される前に前記第2取得手段によって取得された前記第2印刷データに基づいて決定されるタイミングで、前記第2モータの回転を開始させることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  5. 前記切替機構は、クラッチであることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の印刷装置。
  6. 前記第1切替機構は、
    前記第1モータの回転に応じて、前記搬送方向と交差する方向に沿って移動可能であり、且つ、前記本体部に接触して前記伝達状態となり、前記本体部から離隔して前記遮断状態となる第1移動部を備え、
    前記第2切替機構は、
    前記第2モータの回転に応じて、前記搬送方向と交差する方向に沿って移動可能であり、且つ、前記本体部に接触して前記伝達状態となり、前記本体部から離隔して前記遮断状態となる第2移動部
    を備えたことを特徴とする請求項2から4の何れかに記載の印刷装置。
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