JP7206101B2 - ポリイソシアネート組成物、塗料組成物及び塗膜 - Google Patents

ポリイソシアネート組成物、塗料組成物及び塗膜 Download PDF

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Description

本発明は、ポリイソシアネート組成物、塗料組成物及び塗膜に関する。
脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネート組成物を硬化剤として用いた二液型ポリウレタン塗料組成物は、塗膜としたときの耐候性や、耐薬品性等に優れるため、幅広い塗料分野で使われている。特に、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」と略記する場合がある)及びイソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」と略記する場合がある)から誘導されるポリイソシアネート化合物は、工業的入手の容易さや、塗膜としたときの耐候性に優れることから、多用されている。
特許文献1及び2には、HDIプレポリマーにIPDIプレポリマーを混合したポリイソシアネート組成物が開示されており、特許文献3及び4には、HDI、IPDI及びポリオールの共重合ポリイソシアネート組成物が開示されている。これらのポリイソシアネート組成物を硬化剤として用いることで塗膜硬度が向上することが知られている。
一方で、特許文献5には、ポリイソシアネート骨格中に、ポリエステルポリオールに由来する構成単位を含むポリイソシアネートが開示されている。このポリイソシアネートを硬化剤として用いることで、塗膜に柔軟性を付与できることが知られている。
特表平6-510087号公報 特開2002-293873号公報 特許第6005212号公報 特許第5339675号公報 特開平4-050277号公報 特開昭57-34107号公報 特開昭61-275311号公報
特許文献1~4に記載のポリイソシアネート組成物を用いた場合には、塗膜としたときの硬度は向上するが、柔軟性及び平滑性に劣る傾向にある。また、特許文献5に記載のポリイソシアネートを用いた場合には、塗膜としたときの柔軟性は向上するが、塗膜としたときの硬度及び耐薬品性に劣る傾向にある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、塗膜としたときの硬度、耐薬品性、柔軟性及び平滑性に優れるポリイソシアネート組成物、並びに、前記ポリイソシアネート組成物を用いた塗料組成物及び塗膜を提供する。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
本発明の第1態様に係るポリイソシアネート組成物は、以下の成分(a)~(c)に由来する構成単位を有するポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、
(a)脂肪族ジイソシアネート;
(b)脂環式ジイソシアネート;
(c)ポリオール;
前記(c)ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量が400以上1000以下であり、前記(c)ポリオールに由来する構成単位の含有量が、前記ポリイソシアネート総質量に対して1質量%以上60質量%以下であり、
前記ポリイソシアネートが、ガラス転移温度が-40℃以上70℃以下であって、上記成分(a)~(c)から誘導されるポリイソシアネートXと、ガラス転移温度が-90℃以上-50℃以下であって、上記成分(a)及び上記成分(c)から誘導されるポリイソシアネートYとの混合物であり、
前記ポリイソシアネートYに対する前記ポリイソシアネートXの質量比X/Yが10/90以上90/10以下である
本発明の第2態様に係るポリイソシアネート組成物は、以下の成分(a)~(c)に由来する構成単位を有するポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、
(a)脂肪族ジイソシアネート;
(b)脂環式ジイソシアネート;
(c)ポリオール;
前記(c)ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量が400以上1000以下であり、
前記(c)ポリオールに由来する構成単位の含有量が、前記ポリイソシアネートの総質量に対して1質量%以上60質量%以下であり、
前記ポリイソシアネートが、ガラス転移温度が-90℃以上-50℃以下であって、上記成分(a)及び上記成分(c)から誘導されるポリイソシアネートYと、上記成分(b)から誘導されるポリイソシアネートZとの混合物であり、
前記ポリイソシアネートZに対する前記ポリイソシアネートYの質量比Y/Zが10/90以上90/10以下である。
前記脂環式ジイソシアネートに由来する構成単位に対する前記脂肪族ジイソシアネートに由来する構成単位の質量比が30/70以上90/10以下であってもよい。
前記ポリオールに由来する構成単位の含有量が、前記ポリイソシアネートの総質量に対して20質量%以上50質量%以下であってもよい
本発明の第態様に係る塗料組成物は、上記第1態様又は上記第2態様に係るポリイソシアネート組成物と、ポリオールと、を含む。
本発明の第態様に塗膜は、上記第態様に係る塗料組成物を硬化させてなる。
上記態様のポリイソシアネート組成物及び上記態様の塗料組成物によれば、硬度、耐薬品性、柔軟性及び平滑性に優れる塗膜が得られる。上記態様の塗膜は、硬度、耐薬品性、柔軟性及び平滑性に優れる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
なお、本明細書において、「ポリオール」とは、一分子中に2つ以上のヒドロキシ基(-OH)を有する化合物を意味する。
また、本明細書において、「ポリイソシアネート」とは、2つ以上のイソシアネート基(-NCO)を有する単量体化合物が複数結合した反応物を意味する。
また、本明細書において、特に断りがない限り、「(メタ)アクリル」は、メタクリルとアクリルとを包含し、「(メタ)アクリレート」はメタクリレートとアクリレートとを包含するものとする。
≪ポリイソシアネート組成物≫
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、以下の成分(a)~(c)に由来する構成単位を有するポリイソシアネートを含む。なお、「~に由来する構成単位を有する」とは、ポリイソシアネート組成物中に以下の成分(a)~(c)が単体で存在するという意味ではなく、ポリイソシアネート骨格中に組み込まれていることを意味する。
(a)脂肪族ジイソシアネート;
(b)脂環式ジイソシアネート;
(c)ポリオール;
本実施形態のポリイソシアネート組成物において、(c)ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量が400以上1000以下であり、500以上950以下が好ましく、600以上900以下がより好ましく、700以上870以下がさらに好ましい。数平均分子量が上記下限値以上であることで、塗膜としたときの柔軟性をより効果的に発揮することができ、一方で、数平均分子量が上記上限値以下であることで、塗膜としたときの硬度がより向上する傾向がある。
(c)ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量は後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
また、本実施形態のポリイソシアネート組成物において、(c)ポリオールに由来する構成単位の含有量が、前記ポリイソシアネート組成物の総質量に対して1質量%以上60質量%以下であり、10質量%以上55質量%以下が好ましく、20質量%以上50質量%以下がより好ましい。(c)ポリオールに由来する構成単位の含有量が上記下限値以上であることで、塗膜の柔軟性が低下することをより効果的に抑制することができ、一方で、(c)ポリオールに由来する構成単位の含有量が上記上限値以下であることで、塗膜の耐酸性が低下することをより効果的に抑制することができる。
(c)ポリオールに由来する構成単位の含有量は後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、上記構成を有することで、硬度、耐薬品性、柔軟性及び平滑性に優れる塗膜が得られる。
次いで、本実施形態のポリイソシアネート組成物の構成成分について以下に詳細を説明する。
<ポリイソシアネート>
本実施形態のポリイソシアネート組成物に含まれるポリイソシアネートは、上記成分(a)~(c)に由来する構成単位を有する。すなわち、本実施形態のポリイソシアネート組成物に含まれるポリイソシアネートは、一分子中に上記成分(a)~(c)に由来する構成単位を全て有するものであってもよく、一分子中に上記成分(a)~(c)のうち少なくとも1種以上を有するものの混合物であってもよい。
[(a)脂肪族ジイソシアネート]
(a)脂肪族ジイソシアネートとしては、炭素数4以上30以下のものが好ましく、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレン ジイソシアネート、HDI、2,2,4-トリメチル-1,6-ジイソシアネートヘキサン、リジンイソシアネート等が挙げられる。これら(a)脂肪族ジイソシアネートは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、(a)脂肪族ジイソシアネートとしては、工業的入手のしやすさから、HDIが好ましい。
[(b)脂環式ジイソシアネート]
脂環族ジイソシアネートとしては、炭素数8以上30以下のものが好ましく、例えば、IPDI、1,3-ビス(イソシアネートメチル)-シクロヘキサン、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。これら(b)脂環族ジイソシアネートは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、(b)脂環族ジイソシアネートとしては、耐候性及び工業的入手の容易さから、IPDIが好ましい。
[(c)ポリオール]
(c)ポリオールとしては、特別な限定はないが、数平均分子量400以上1000以下のポリオールである。
(c)ポリオールの数平均分子量は、400以上1000以下であり、500以上950以下が好ましく、600以上900以下がより好ましく、700以上870以下がさらに好ましい。また、数平均分子量が上記範囲外のポリオールと、上記範囲内のポリオールとを組み合わせて、得られるポリイソシアネート組成物において、ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量が400以上1000以下となるように用いてもよい。
(c)ポリオールとして具体的には、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
(ポリエステルポリオール)
ポリエステルポリオールは、例えば、二塩基酸の単独又は2種類以上の混合物と、多価アルコールの単独又は2種類以上の混合物とを、縮合反応させることによって得ることができる。
前記二塩基酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等のカルボン酸等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、トリメチルペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、2-メチロールプロパンジオール、エトキシ化トリメチロールプロパン等が挙げられる。
ポリエステルポリオールの具体的な製造方法としては、例えば、上記の成分を混合し、約160℃以上220℃以下程度で加熱することによって、縮合反応を行うことができる。又は、例えば、ε-カプロラクトン等のラクトン類を、多価アルコールを用いて開環重合して得られるようなポリカプロラクトン類等もポリエステルポリオールとして用いることができる。
上述の製造方法で得られたポリエステルポリオールは、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、及びこれらから得られる化合物等を用いて変性させることができる。中でも、得られる塗膜の耐候性及び耐黄変性等の観点から、ポリエステルポリオールは、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、及びこれらから得られる化合物を用いて変性させることが好ましい。
(ポリエーテルポリオール)
ポリエーテルポリオールは、例えば、以下の(1)~(3)のいずれかの方法等を用いて得ることができる。
(1)触媒を使用して、アルキレンオキシドの単独又は混合物を、多価ヒドロキシ化合物の単独又は混合物に、ランダム又はブロック付加して、ポリエーテルポリオール類を得る方法。
前記触媒としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等の水酸化物、強塩基性触媒、複合金属シアン化合物錯体等が挙げられる。強塩基性触媒としては、例えば、アルコラート、アルキルアミン等が挙げられる、複合金属シアン化合物錯体としては、例えば、金属ポルフィリン、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛錯体等が挙げられる。
前記アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド等が挙げられる。
(2)ポリアミン化合物にアルキレンオキシドを反応させて、ポリエーテルポリオール類を得る方法。
前記ポリアミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン類等が挙げられる。
前記アルキレンオキシドとしては、(1)で例示されたものと同様のものが挙げられる。
(3)(1)又は(2)で得られたポリエーテルポリオール類を媒体としてアクリルアミド等を重合して、いわゆるポリマーポリオール類を得る方法。
前記多価ヒドロキシ化合物としては、例えば、以下の(i)~(vi)に示すものが挙げられる。
(i)ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等;
(ii)エリトリトール、D-トレイトール、L-アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール等の糖アルコール系化合物;
(iii)アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース等の単糖類;
(iv)トレハロース、ショ糖、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、メリビオース等の二糖類;
(v)ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトース等の三糖類;
(vi)スタキオース等の四糖類
中でも、(c)ポリオールとしては、ポリエステルポリオールが好ましく、ε-カプロラクトンを低分子量のポリオールを用いて開環重合して得られるポリカプロラクトンポリオールがより好ましい。
[ポリイソシアネートの物性]
(粘度)
ポリイソシアネートの25℃における粘度は、3,000mPa・s以上200,000mPa・s以下が好ましく、3,000mPa・s以上180,000mPa・s以下がより好ましく、3,000mPa・s以上170,000mPa・s以下がさらに好ましい。
ポリイソシアネートの25℃における粘度は、後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
(イソシアネート基含有量)
ポリイソシアネートのイソシアネート基含有量は、5質量%以上20質量%以下が好ましく、6質量%以上19.5質量%以下がより好ましく、8質量%以上19.5質量%以下がさらに好ましい。
イソシアネート基含有量は、後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
(ジイソシアネートモノマー濃度)
ポリイソシアネート中の未反応ジイソシアネートモノマー濃度は、ポリイソシアネートの総質量に対して1質量%以下が好ましく、0.6質量%以下がより好ましく、0.4質量%以下がさらに好ましく、0.3質量%以下が特に好ましい。未反応ジイソシアネート濃度が上記上限値以下であることで、塗膜の柔軟性が低下することをより効果的に抑制することができる。
ジイソシアネートモノマー濃度は、後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
(数平均分子量)
ポリイソシアネートの数平均分子量は、600以上2000以下が好ましく、700以上1800以下がより好ましく、800以上1600以下がさらに好ましい。
数平均分子量が上記下限値以上であることで、塗膜の柔軟性が低下することをより効果的に抑制することができ、一方で、数平均分子量が上記上限値以下であることで、塗膜の平滑性が低下することをより効果的に抑制することができる。
ポリイソシアネートの数平均分子量は、後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
(イソシアネート基平均数)
ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数は、2.0以上5.5以下が好ましく、2.3以上5.0以下がより好ましく、2.5以上4.8以下がさらに好ましい。イソシアネート基平均数が上記下限値以上であることで、塗膜の耐酸性が低下することをより効果的に抑制することができ、一方で、イソシアネート基平均数が上記上限値以下であることで、塗膜の平滑性が低下することをより効果的に抑制することができる。
イソシアネート基平均数は、下記式から算出することができる。なお、下記式において、「NCO%」はポリイソシアネートのイソシアネート基含有量であり、「Mn」はポリイソシアネートの数平均分子量である。また、イソシアネート基含有量の単位は質量%である。
イソシアネート基平均数 = (Mn×NCO%)/(42×100)
(ガラス転移温度)
ポリイソシアネートのガラス転移温度は、上記成分(a)~(c)から誘導されるポリイソシアネートである場合、-40℃以上70℃以下が好ましく、-35℃以上50℃以下がより好ましい。
また、上記成分(a)及び成分(c)から誘導されるポリイソシアネート、すなわち、脂肪族ポリイソシアネートである場合、-90℃以上-50℃以下が好ましく、-80℃以上-53℃以下がより好ましく、-75℃以上-55℃以下がさらに好ましい。
ガラス転移温度は、後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
<ポリイソシアネート組成物の製造方法>
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、(a)脂肪族ジイソシアネート、(b)脂環式ジイソシアネート及び(c)ポリオールを用いて、例えば、以下に示す(i)又は(ii)の方法を用いて製造することができる。
(i)上記成分(a)~(c)を一括で反応させて、ポリイソシアネート組成物を得る方法;
(ii)上記成分(a)~(c)のうち少なくとも1種以上を用いて、2種以上のポリイソシアネートを個別に得た後に、得られた2種以上のポリイソシアネートを混合してポリイソシアネート組成物を得る方法
中でも、本実施形態のポリイソシアネート組成物の製造方法としては、ハンドリングの良さから、上記(ii)の方法が好ましい。
上記(i)の方法では、ジイソシアネート(成分(a)及び成分(b))のイソシアネート基と(c)ポリオールの水酸基とのウレタン化反応、及び、ジイソシアネート(成分(a)及び成分(b))のイソシアヌレート化反応を行うことが好ましい。ウレタン化反応及びイソシアヌレート化反応の順番としては、イソシアヌレート化反応後に、(c)ポリオールを添加して、ウレタン化反応を行ってもよく、ウレタン化反応後に、イソシアヌレート化反応を行ってもよいが、イソシアネート基平均数を高められることから、ウレタン化反応後に、イソシアヌレート化反応を行うことが好ましい。イソシアヌレート化反応により、ウレタン化反応により形成されたウレタン基の少なくとも一部は、アロファネート基となる。
ジイソシアネート(成分(a)及び成分(b))と(c)ポリオールとの反応において、ジイソシアネート(成分(a)及び成分(b))と(c)ポリオールと配合比率は、水酸基に対するイソシアネート基(イソシアネート基/水酸基)のモル比が5以上100以下となるように配合することが好ましく、10以上80以下となるように配合することがより好ましく、13以上60以下となるように配合することがさらに好ましい。
イソシアネート基/水酸基のモル比が上記下限値以上であることで、得られるポリイソシアネート組成物の粘度が高くなることをより効果的に抑制することができ、一方で、イソシアネート基/水酸基のモル比が上記上限値以下であることで、得られるポリイソシアネート組成物のイソシアネート基平均数をより増加させる傾向がある。
ジイソシアネート(成分(a)及び成分(b))と(c)ポリオールとの反応温度は、50℃以上200℃以下が好ましく、50℃以上150℃以下がより好ましい。
反応温度が上記下限値以上であることで、反応をより効率的に進めることができ、一方で、反応温度が上記上限値以下であることで、ポリイソシアネート組成物の着色等の好ましくない副反応をより効果的に抑制することができる。
ジイソシアネート(成分(a)及び成分(b))と(c)ポリオールとの反応において、水酸基の少なくとも一部が反応した後、又は、当該反応と同時に、イソシアヌレート基を形成するイソシアヌレート化反応を行うことが好ましい。
イソシアヌレート化反応の反応温度は、50℃以上200℃以下が好ましく、50℃以上150℃以下がより好ましい。
反応温度が上記下限値以上であることで、反応をより効率的に進めることができ、一方で、反応温度が上記上限値以下であることで、ポリイソシアネート組成物の着色等の好ましくない副反応をより効果的に抑制することができる。
イソシアヌレート化反応に使用するイソシアヌレート化触媒としては、一般に、塩基性を有するものが好ましい。イソシアヌレート化反応触媒として具体的には、例えば、以下に示すもの等が挙げられる。
(1)テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムのハイドロオキサイド、及び、前記テトラアルキルアンモニウムの酢酸塩、プロピオン酸塩、オクチル酸塩、カプリン酸塩、ミリスチン酸塩、安息香酸塩等の有機弱酸塩。
(2)ベンジルトリメチルアンモニウム、トリメチルフェニルアンモニウム等のアリールトリアルキルアンモニウムのハイドロオキサイド、及び、前記アリールトリアルキルアンモニウムの酢酸塩、プロピオン酸塩、オクチル酸塩、カプリン酸塩、ミリスチン酸塩、安息香酸塩等の有機弱酸塩。
(3)トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム等のヒドロキシアルキルアンモニウムのハイドロオキサイド、及び、前記ヒドロキシアルキルアンモニウムの酢酸塩、プロピオン酸塩、オクチル酸塩、カプリン酸塩、ミリスチン酸塩、安息香酸塩等の有機弱酸塩。
(4)酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、オクチル酸、カプリン酸、ミリスチン酸等のアルキルカルボン酸の錫、亜鉛、鉛等の金属塩。
(5)ナトリウム、カリウム等の金属アルコラート。
(6)ヘキサメチレンジシラザン等のアミノシリル基含有化合物。
(7)マンニッヒ塩基類。
(8)第3級アミン類とエポキシ化合物との混合物。
(9)トリブチルホスフィン等の燐系化合物。
中でも、イソシアヌレート化反応触媒としては、4級アンモニウムの有機弱酸塩が好ましく、テトラアルキルアンモニウムの有機弱酸塩がより好ましい。
ウレタン化反応及びイソシアヌレート化反応は、酸性物質により触媒を中和することや、触媒を熱分解又は化学分解すること等により、触媒を不活性化することで停止することができる。
ポリイソシアネート組成物の収率は、10質量%以上70質量%以下の範囲から選択される。高い収率で得られるポリイソシアネート組成物の粘度は高くなる傾向がある。
これらの反応は、溶媒を用いてもよく、用いなくてもよい。溶媒を用いる場合には、イソシアネート基に対して不活性な溶媒を用いることができる。
反応終了後、未反応ジイソシアネートモノマーは例えば、薄膜蒸発缶、抽出等により除去することができる。
上記(ii)の方法では、まず上記成分(a)~(c)のうち少なくとも1種以上を用いて、2種以上のポリイソシアネートを個別に得る。ポリイソシアネート製造時における上記成分(a)~(c)の組み合わせとしては、成分(a)のみ、成分(b)のみ、成分(a)及び成分(b)、成分(a)及び成分(c)、成分(b)及び成分(c)、成分(a)~(c)等が挙げられる。その後に、得られた2種以上のポリイソシアネートを30℃以上80℃以下程度の温度で、0.5時間以上3時間以下攪拌させることで、ポリイソシアネート組成物が得られる。
混合させるポリイソシアネートの粘度が高い、又は、固体である場合には、攪拌時に溶剤をしてもよい。使用可能な溶剤としては、例えば、ケトン類、エステル類、芳香族炭化水素類等が挙げられる。ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸-n-ブチル、酢酸セロソルブ等が挙げられる。芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられる。
上記(ii)の方法で混合される各ポリイソシアネートは、上記(i)に記載の方法で製造することができ、混合されるポリイソシアネートの組み合わせとしては、以下に示す(1)又は(2)の組み合わせが好ましい。
(1)ガラス転移温度が-40℃以上70℃以下であって、上記成分(a)~(c)から誘導されるポリイソシアネートX、及び、ガラス転移温度が-90℃以上-50℃以下であって、上記成分(a)及び上記成分(c)から誘導されるポリイソシアネートY;
(2)ガラス転移温度が-90℃以上-50℃以下であって、上記成分(a)及び上記成分(c)から誘導されるポリイソシアネートY、及び、上記成分(b)から誘導されるポリイソシアネートZ
ポリイソシアネートYに対するポリイソシアネートXの質量比X/Y、及び、ポリイソシアネートZに対するポリイソシアネートYの質量Y/Zは、10/90以上90/10以下が好ましく、20/80以上80/20以下がより好ましく、30/70以上70/30以下がさらに好ましい。X/Y、及び、Y/Zが上記下限値以上であることで、塗膜の硬度が低下することをより効果的に抑制することができ、X/Y、及び、Y/Zが上記上限値以下であることで、塗膜の柔軟性が低下することをより効果的に抑制することができる。
<ポリイソシアネート組成物の物性>
[(a)/(b)]
(b)脂環式ジイソシアネートに由来する構成単位に対する(a)脂肪族ジイソシアネートに由来する構成単位の質量比(a)/(b)は、30/70以上90/10以下が好ましく、35/65以上85/15以下がより好ましい。
(a)/(b)が上記下限値以上であることで、塗膜の柔軟性が低下することをより効果的に抑制することができ、一方で、(a)/(b)が上記上限値以下であることで、塗膜の平滑性が低下することをより効果的に抑制することができる。
[イソシアネート基平均数]
本実施形態のポリイソシアネート組成物のイソシアネート基平均数は特に制限されないが、2.8以上5.5以下が好ましく、3.0以上5.0以下がより好ましい。
イソシアネート基平均数が上記下限値以上であることで、塗膜の耐酸性が低下することをより効果的に抑制することができ、一方で、イソシアネート基平均数が上記上限値以下であることで、塗膜の平滑性が低下することをより効果的に抑制することができる。
≪塗料組成物≫
本実施形態の塗料組成物は、上記ポリイソシアネート組成物を含む。
上記ポリイソシアネート組成物は、塗料組成物の硬化剤等として、好適に用いることができる。
本実施形態の塗料組成物は、上記ポリイソシアネート組成物を含むことで、硬度、耐薬品性、柔軟性及び平滑性に優れる塗膜を得ることができる。
本実施形態の塗料組成物は、上記ポリイソシアネート組成物に加えて、樹脂成分を主剤として含む。該樹脂成分としては、特に限定されないが、イソシアネート基との反応性を有する活性水素を分子内に2個以上有する化合物を含有することが好ましい。
活性水素を分子内に2個以上有する化合物としては、以下に限定されないが、例えば、ポリオール、ポリアミン、ポリチオール等が挙げられる。これらの活性水素を分子内に2個以上有する化合物は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、活性水素を分子内に2個以上有する化合物としては、ポリオール又はポリアミンが好ましく、ポリオールがより好ましい。
ポリオールとして具体的には、以下に限定されないが、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、フッ素ポリオール等が挙げられる。
中でも、ポリオールとしては、耐候性、耐薬品性及び硬度の観点から、アクリルポリオールが好ましく、機械強度及び耐油性の観点から、ポリエステルポリオールが好ましい。
ポリアミンとして具体的には、以下に限定されないが、例えば、アミノ基を有するアスパラギン酸エステル化合物等が挙げられる。
すなわち、本実施形態の塗料組成物は、上記ポリイソシアネート組成物と、アクリポリオール及びポリエステルポリオールのうち少なくともいずれかのポリオール、又は、アミノ基を有するアスパラギン酸エステル化合物とを含むことが好ましく、上記ポリイソシアネート組成物と、アクリポリオール及びポリエステルポリオールのうち少なくともいずれかのポリオールとを含むことがより好ましい。
<ポリオール>
ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールとしては、上記「(c)ポリオール」において例示されたものと同様のものが挙げられる。
また、本実施形態の塗料組成物が水分量の多い溶剤を含む場合には、ポリエステルポリオール中の二塩基酸等に由来する一部のカルボン酸を残存させておき、アミン、アンモニア等の塩基で中和することで、ポリエステルポリオールを水溶性又は水分散性の樹脂とすることができる。
[アクリルポリオール]
アクリルポリオールは、例えば、一分子中に1個以上の活性水素を有する重合性モノマーのみを重合させる、又は、一分子中に1個以上の活性水素を有する重合性モノマーと、必要に応じて、当該重合性モノマーと共重合可能な他のモノマーとを、共重合させることによって得ることができる。
前記一分子中に1個以上の活性水素を有する重合性モノマーとしては、例えば、以下の(i)~(vi)に示すものが挙げられる。これらを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(i)アクリル酸-2-ヒドロキシエチル、アクリル酸-2-ヒドロキシプロピル、アクリル酸-2-ヒドロキシブチル等の活性水素を有するアクリル酸エステル類。
(ii)メタクリル酸-2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸-2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸-2-ヒドロキシブチル、メタクリル酸-3-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸-4-ヒドロキシブチル等の活性水素を有するメタクリル酸エステル類。
(iii)トリオールの(メタ)アクリル酸モノエステル等の多価活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類。
前記トリオールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
(iv)ポリエーテルポリオール類と上記の活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類とのモノエーテル。
前記ポリエーテルポリオール類としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等が挙げられる。
(v)グリシジル(メタ)アクリレートと一塩基酸との付加物。
前記一塩基酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、p-tert-ブチル安息香酸等が挙げられる。
(vi)上記の活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類の活性水素にラクトン類を開環重合させることにより得られる付加物。
前記ラクトン類としては、例えば、ε-カプロラクトン、γ-バレロラクトン等が挙げられる。
前記重合性モノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、以下の(i)~(v)に示すものが挙げられる。これらを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(i)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸-n-ブチル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸-n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸-n-ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル酸エステル類;
(ii)アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類;
(iii)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等の不飽和アミド類;
(iv)ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するビニルモノマー類;
(v)スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリルニトリル、フマル酸ジブチル等のその他の重合性モノマー
アクリルポリオールの具体的な製造方法としては、例えば、上記のモノマーを、公知の過酸化物やアゾ化合物等のラジカル重合開始剤の存在下で溶液重合し、必要に応じて有機溶剤等で希釈することによって、アクリルポリオールを得ることができる。
本実施形態の塗料組成物が水分量の多い溶剤を含む場合には、上記のモノマーを溶液重合し、水層に転換する方法や乳化重合等の公知の方法で製造することができる。その場合、アクリル酸、メタアクリル酸等のカルボン酸含有モノマーやスルホン酸含有モノマー等の酸性部分を、アミンやアンモニアで中和することによって、アクリルポリオールに水溶性又は水分散性を付与することができる。
[ポリオレフィンポリオール]
ポリオレフィンポリオールとしては、例えば、水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水酸基を2個以上有する水素添加ポリブタジエン、水酸基を2個以上有するポリイソプレン、水酸基を2個以上有する水素添加ポリイソプレン等が挙げられる。
[フッ素ポリオール]
本明細書において、「フッ素ポリオール」とは、分子内にフッ素を含むポリオールを意味する。フッ素ポリオールとして具体的には、例えば、特許文献6、特許文献7等で開示されているフルオロオレフィン、シクロビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、モノカルボン酸ビニルエステル等の共重合体等が挙げられる。
[ポリオールの水酸基価及び酸価]
ポリオールの水酸基価の下限値は、10mgKOH/gが好ましく、20mgKOH/gがより好ましく、30mgKOH/gがさらに好ましい。
ポリオールの水酸基価の上限値は、200mgKOH/gが好ましく、180mgKOH/gがより好ましく、160mgKOH/gがさらに好ましい。
すなわち、ポリオールの水酸基価は、10mgKOH/g以上200mgKOH/g以下が好ましく、20mgKOH/g以上180mgKOH/g以下がより好ましく、30mgKOH/g以上160mgKOH/g以下がさらに好ましい。
ポリオールの水酸基価が上記下限値以上であることにより、本実施形態の塗料組成物から得られる架橋後塗膜の耐溶剤性をより向上させることができる。
ポリオールの水酸基価が上記上限値以下であることにより、ポリイソシアネート組成物との混合後のポットライフをより向上させることができる。
なお、一般に、「ポットライフ」とは、塗料、接着剤等の組成物において、主剤と硬化剤とを混合して組成物を調製後、硬化前の組成物としての性能を確保している時間を意味する。可使時間ともいう。
ポリオールの酸価は0mgKOH/g以上30mgKOH/g以下が好ましい。
水酸基価及び酸価は、JIS K1557に準拠して測定することができる。
本実施形態の塗料組成物がポリオールを樹脂成分として含む場合、上記実施形態のポリイソシアネート組成物と、水酸基価が10mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であるアクリルポリオール、及び、水酸基価が10mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であるポリエステルポリオールのうち少なくともいずれかのポリオールと、を含むことが好ましい。
[NCO/OH]
上記ポリオールの水酸基に対する、上記ポリイソシアネート組成物のイソシアネート基のモル比(NCO/OH)は、0.2以上5.0以下が好ましく、0.4以上3.0以下がより好ましく、0.5以上2.0以下がさらに好ましい。
NCO/OHが上記下限値以上であると、より強靱な塗膜が得られる傾向にある。一方、NCO/OHが上記上限値以下であると、塗膜の平滑性がより向上する傾向にある。
<ポリアミン>
[アスパラギン酸エステル化合物]
アミノ基を有するアスパラギン酸エステル化合物としては、例えば、下記一般式(I)で表される化合物(以下、「アスパラギン酸エステル化合物(I)」と略記する場合がある)等が挙げられる。
Figure 0007206101000001
前記一般式(I)中、X11は、n11価の有機基である。R11及びR12は、それぞれ独立に、反応条件下でイソシアネート基に対して不活性である有機基である。R11及びR12は、同一であってもよく異なっていてもよい。n11は2以上の整数である。
(X11
一般式(I)中、X11は2価以上の有機基である。X11の価数としては、2以上であり、2以上6以下が好ましく、2以上4以下がより好ましい。
2価以上の有機基としては、脂肪族基であってもよく、芳香族基であってもよい。前記脂肪族基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよい。
前記直鎖状又は分岐状の脂肪族基としては、例えば、アルカンジイル基(アルキレン基)、アルキリデン基、アルキリジン基等が挙げられる。
前記環状の脂肪族基としては、例えば、シクロアルキレン基等が挙げられる。
前記芳香族基としては、例えば、フェニレン基等のアリーレン基が挙げられる。
11としてより具体的には、本実施形態の塗料組成物の耐黄変性の観点から、炭素数2以上20以下の直鎖状、分岐状又は環状の2価の脂肪族基であることが好ましい。前記炭素数2以上20以下の直鎖状、分岐状又は環状の2価の脂肪族基としては、例えば、エチレン基、n-ブチレン基、n-ペンチレン基、n-ヘキシレン基、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン基、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン基、n-ウンデカメチレン基、n-ドデカメチレン基、3,3,5-トリメチル-5-メチルシクロヘキシレン基、ヘキサヒドロトリレン基、ジシクロヘキシルメチレン基、3,3’-ジメチルジシクロヘキシルメチレン基、5-メチルジシクロヘキシルメチレン基等が挙げられる。
中でも、X11としては、n-ブチレン基、n-ペンチレン基、n-ヘキシレン基、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン基、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン基、3,3,5-トリメチル-5-メチルシクロヘキシレン基、ジシクロヘキシルメチレン基又は3,3’-ジメチルジシクロヘキシルメチレン基が好ましい。
(R11及びR12
一般式(I)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、反応条件下でイソシアネート基に対して不活性である有機基である。
なお、本明細書において、「反応条件下でイソシアネート基に対して不活性」とは、R11及びR12が、水酸基、アミノ基又はチオール基のようなツェレビチノフ活性水素含有基(CH酸性化合物)を有さないことを意味する。
11及びR12は、それぞれ独立に、炭素数1以上10以下のアルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基であることがより好ましい。
11及びR12は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
(n11)
一般式(I)中、n11は2以上の整数である。
中でも、n11は、2以上6以下の整数であることが好ましく、2以上4以下の整数であることがより好ましい。
(アスパラギン酸エステル化合物(I)の製造方法)
アスパラギン酸エステル化合物(I)は、例えば、下記一般式(I-1)で表される第一級ポリアミン(以下、「第一級ポリアミン(I-1)」と称する場合がある)と、下記一般式(I-2)で表されるマレイン酸エステル又はフマル酸エステル(以下、「化合物(I-2)」と称する場合がある)とを反応させることで得られる。
Figure 0007206101000002
(一般式(I-1)及び(I-2)中、X11、R11、R12及びn11は上記一般式(I)と同様である。)
前記第一級ポリアミン(I-1)としては、特別な限定はないが、2価以上のポリアミンが挙げられる。
前記2価以上のポリアミンとしては、例えば、ジアミン、2,4,4’-トリアミノ-5-メチルジシクロヘキシルメタン、148以上6000以下の数平均分子量を有し、第一級アミノ基が脂肪族的に結合したポリエーテルポリアミン等が挙げられ、これらに限定されない。ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、2,5-ジアミノ-2,5-ジメチルヘキサン、2,2,4-トリメチル-1,6-ジアミノヘキサン、2,4,4-トリメチル-1,6-ジアミノヘキサン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン、1-アミノ-3,3,5-トリメチル-5-アミノメチルシクロヘキサン、2,4-ヘキサヒドロトリレンジアミン、2,6-ヘキサヒドロトリレンジアミン、2,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン等が挙げられる。
中でも、前記2価以上のポリアミンとしては、ジアミンが好ましく、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、2,2,4-トリメチル-1,6-ジアミノヘキサン、2,4,4-トリメチル-1,6-ジアミノヘキサン、1-アミノ-3,3,5-トリメチル-5-アミノメチルシクロヘキサン、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン、又は、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタンがより好ましい。
前記化合物(I-2)としては、特別な限定はないが、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル等が挙げられる。
アスパラギン酸エステル化合物の製造方法において、反応温度は、0℃以上100℃以下であることが好ましい。
前記第一級ポリアミン(I-1)と、前記化合物(I-2)との配合比は、第一級ポリアミン(I-1)が有する第一級アミノ基に対して、少なくとも1つ、好ましくは1つだけオレフィン二重結合が存在するように、前記化合物(I-2)を配合すればよい。
また、前記第一級ポリアミン(I-1)と、前記化合物(I-2)との反応後、必要に応じて、蒸留することで、過剰に使用した前記第一級ポリアミン(I-1)と、前化合物(I-2)と、を除去することができる。
また、前記第一級ポリアミン(I-1)と、前記化合物(I-2)との反応はバルクで、又は、適当な溶剤の存在下で行うことができる。前記適当な溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ジオキサン、及びこれらの混合物等が挙げられる。
[NCO/NH
上記ポリアミンのアミノ基に対する、上記ポリイソシアネート組成物のイソシアネート基のモル比(NCO/NH)は、1/10以上10/1以下が好ましく、1/5以上5/1以下がより好ましく、1/2以上2/1以下がさらに好ましい。
NCO/NHが上記下限値以上であることにより、本実施形態の塗料組成物をポリアスパラティック系塗料組成物とした場合に、得られる塗膜の耐薬品性及び耐候性をより向上させることができる傾向にある。一方、NCO/NHが上記上限値以下であることにより、本実施形態の塗料組成物の硬化性をより良好とすることができる傾向にある。
<その他添加剤>
本実施形態の塗料組成物は、上記ポリイソシアネート組成物及び上記樹脂成分に加えて、必要に応じて、完全アルキル型、メチロール型アルキル、イミノ基型アルキル等のメラミン系硬化剤を含有してもよい。
また、上記実施形態のポリイソシアネート組成物、上記樹脂成分、及び、本実施形態の塗料組成物は、いずれも、有機溶剤を含有してもよい。
有機溶剤としては、特に限定されないが、水酸基及びイソシアネート基と反応する官能基を有していないことが好ましく、ポリイソシアネート組成物と十分に相溶することがより好ましい。このような有機溶剤としては、以下に限定されないが、例えば、一般に塗料溶剤として用いられているエステル化合物、エーテル化合物、ケトン化合物、芳香族化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル系の化合物、ポリエチレングリコールジカルボキシレート系の化合物、炭化水素系溶剤、芳香族系溶剤等が挙げられる。
また、上記実施形態のポリイソシアネート組成物、上記樹脂成分、及び、本実施形態の塗料組成物は、いずれも、その目的や用途に応じて、本実施形態の所望の効果を損なわない範囲で、硬化促進用の触媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、界面活性剤等の当該技術分野で使用されている各種添加剤を混合して使用することもできる。
[硬化促進用の触媒]
硬化促進用の触媒の例としては、以下に限定されないが、例えば、金属塩、3級アミン類等が挙げられる。
金属塩としては、例えば、ジブチルスズジラウレート、2-エチルヘキサン酸スズ、2-エチルヘキサン酸亜鉛、コバルト塩等が挙げられる。
3級アミン類としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、メチルピリジン、ベンジルジメチルアミン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、N-メチルピペリジン、ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N’-エンドエチレンピペラジン、N,N’-ジメチルピペラジン等が挙げられる。
[顔料]
顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、インジゴ、キナクリドン、パールマイカ等が挙げられる。
[レベリング剤]
レベリング剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン、エアロジル、ワックス、ステアリン酸塩、ポリシロキサン等が挙げられる。
[酸化防止剤、紫外線吸収剤及び光安定剤]
酸化防止剤、紫外線吸収剤及び光安定剤としては、例えば、燐酸若しくは亜燐酸の脂肪族、芳香族又はアルキル基置換芳香族エステルや次亜燐酸誘導体、リン化合物、フェノール系誘導体(特に、ヒンダードフェノール化合物)、イオウを含む化合物、スズ系化合物等が挙げられる。これらを単独で含有してもよく、2種以上含有してもよい。
リン化合物としては、例えば、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、ジフェニルホスホン酸、ポリホスホネート、ジアルキルペンタエリスリトールジホスファイト、ジアルキルビスフェノールAジホスファイト等が挙げられる。
イオウを含む化合物としては、例えば、チオエーテル系化合物、ジチオ酸塩系化合物、メルカプトベンズイミダゾール系化合物、チオカルバニリド系化合物、チオジプロピオン酸エステル等が挙げられる。
スズ系化合物としては、例えば、スズマレート、ジブチルスズモノオキシド等が挙げられる。
[可塑剤]
可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、フタル酸エステル類、燐酸エステル類、脂肪酸エステル類、ピロメリット酸エステル、エポキシ系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤、液状ゴム、非芳香族系パラフィンオイル等が挙げられる。
フタル酸エステル類としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジ-2-エチルヘキシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジイソノニルフタレート等が挙げられる。
燐酸エステル類としては、例えば、トリクレジルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ-2-エチルヘキシルホスフェート、トリメチルヘキシルホスフェート、トリス-クロロエチルホスフェート、トリス-ジクロロプロピルホスフェート等が挙げられる。
脂肪酸エステル類としては、例えば、トリメリット酸エステル類、ジペンタエリスリトールエステル類、ジオクチルアジペート、ジメチルアジペート、ジ-2-エチルヘキシルアゼレート、ジオクチルアゼレート、ジオクチルセバケート、ジ-2-エチルヘキシルセバケート、メチルアセチルリシノケート等が挙げられる。トリメリット酸エステル類としては、例えば、トリメリット酸オクチルエステル、トリメリット酸イソデシルエステル等が挙げられる。
ピロメリット酸エステルとしては、例えば、ピロメリット酸オクチルエステル等が挙げられる。
エポキシ系可塑剤としては、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化脂肪酸アルキルエステル等が挙げられる。
ポリエーテル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸エーテルエステル、ポリエーテル等が挙げられる。
液状ゴムとしては、例えば、液状NBR、液状アクリルゴム、液状ポリブタジエン等が挙げられる。
[界面活性剤]
界面活性剤としては、例えば、公知のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
<塗料組成物の製造方法>
本実施形態の塗料組成物は、溶剤塗料組成物で有用であり、以下に示す製造方法により得られる。
本実施形態の塗料組成物が溶剤ベースの塗料組成物である場合には、例えば、まず、活性水素を分子内に2個以上有する化合物を含有する樹脂又はその溶剤希釈物に、必要に応じて、他の樹脂、触媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、界面活性剤等の添加剤を加えたものに、上記ポリイソシアネート組成物を硬化剤として添加する。次いで、必要に応じて、更に溶剤を添加して、粘度を調整する。次いで、手攪拌又はマゼラー等の攪拌機器を用いて攪拌することによって、溶剤ベースの塗料組成物を得ることができる。
本実施形態の塗料組成物が無溶剤ベースの塗料組成物である場合には、主剤として、無溶剤系で使用可能なポリオール又はポリアミンが使用できる。中でも、ポリイソシアネートの反応相手としての粘度が大幅に低いことから、主剤として、アミノ基を有するポリアスパラティック化合物を用いることが好ましい。例えば、まず、主剤であるアミノ基を有するポリアスパラティック化合物に、必要に応じて、他の樹脂、触媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、界面活性剤等の添加剤を加えたものに、上記ポリイソシアネート組成物を硬化剤として添加する。次いで、攪拌機器により強制攪拌することによって、無溶剤ベースの塗料組成物を得ることができる。
<塗料組成物の使用用途>
本実施形態の塗料組成物は、以下に限定されないが、例えば、ロール塗装、カーテンフロー塗装、スプレー塗装、ベル塗装、静電塗装等の塗料として用いることができる。また、例えば、金属(鋼板、表面処理鋼板等)、プラスチック、木材、フィルム、無機材料等の素材に対するプライマーや上中塗り塗料としても有用である。また、防錆鋼板を含むプレコートメタル、自動車塗装等に美粧性、耐候性、耐酸性、防錆性、耐チッピング性等を付与するための塗料としても有用である。また、接着剤、粘着剤、エラストマー、フォーム、表面処理剤等のウレタン原料としても有用である。
≪塗膜≫
本実施形態の塗膜は、上記塗料組成物を硬化させてなる。
本実施形態の塗膜は、上記塗料組成物を硬化させてなるものであるため、常に、安定した品質を発現し、且つ、硬度、耐薬品性、柔軟性及び平滑性に優れる。
<塗膜の製造方法>
本実施形態の塗膜の製造方法は、上記塗料組成物を硬化させる工程を含む方法である。
本実施形態の塗膜は、上記塗料組成物を、例えば、ロール塗装、カーテンフロー塗装、スプレー塗装、ベル塗装、静電塗装等の公知の塗装方法を用いて、被塗物上に塗装した後に硬化させることで製造することができる。
被塗物としては、上記「<塗料組成物の使用用途>」において例示された素材と同様のものが挙げられる。
以下に、具体的な実施例及び比較例を示して本実施形態をより詳しく説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。
≪物性の測定方法及び評価方法≫
実施例及び比較例における、各種の物性及び評価は、以下のとおり測定及び評価した。
<ポリイソシアネート及びポリイソシアネート組成物の物性>
[物性1]25℃における粘度
粘度はE型粘度計(株式会社トキメック社製)により25℃で測定した。標準ローター(1°34’×R24)を用いた。回転数は、以下のとおりである。
(回転数)
100r.p.m. (128mPa・s未満の場合)
50r.p.m. (128mPa・s以上256mPa・s未満の場合)
20r.p.m. (256mPa・s以上640mPa・s未満の場合)
10r.p.m. (640mPa・s以上1280mPa・s未満の場合)
5r.p.m. (1280mPa・s以上2560mPa・s未満の場合)
2.5r.p.m. (2560mPa・s以上5120mPa・s未満の場合)
1.0r.p.m. (5120mPa・s以上12800mPa・s未満の場合)
0.5r.p.m. (12800mPa・s以上25600mPa・s未満の場合)
[物性2]イソシアネート基含有量
ポリイソシアネート1g以上3g以下程度を精秤し(Wg)、その後トルエン20mLを添加し、ポリイソシアネートを溶解した。その後、ポリイソシアネート溶解液に2規定のジ-n-ブチルアミンのトルエン溶液10mLを添加し、混合後、15分間室温放置した。混合液にイソプロピルアルコール70mLを加え、混合した。この液を1規定塩酸溶液(ファクターF)で、指示薬に滴定し、滴定値(V2mL)を得た。同様の操作をポリイソシアネートなしで行い、滴定値(V1mL)を得た。下記式からポリイソシアネートのイソシアネート基含有量を算出した。
イソシアネート基含有量(質量%) = (V1-V2)×F×42/(W×1000)×100
[物性3]数平均分子量
(1)ポリイソシアネートの数平均分子量
ポリイソシアネートの数平均分子量は、下記に示す測定条件のゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下、「GPC」と略記する場合がある)測定により、ポリスチレン基準の数平均分子量を測定することで得た。
(測定条件)
装置:東ソー(株)HLC-8120GPC(商品名)
カラム:東ソー(株)TSKgel SuperH1000(商品名)×1本
TSKgel SuperH2000(商品名)×1本
TSKgel SuperH3000(商品名)×1本
キャリアー:テトラハイドロフラン
検出方法:示差屈折計
(2)ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量
ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量は、上記ポリイソシアネートの数平均分子量と同一装置、同一条件で測定することで得た。
[物性4]ジイソシアネートモノマー濃度
「物性1」のGPC測定の結果から、未反応のジイソシアネートモノマー相当の分子量(例えば、HDIであれば168、IPDIであれば222)のピーク面積%をジイソシアネートモノマー濃度として算出した。
[物性5]イソシアネート基平均数
イソシアネート基平均数は下記の式により求めた。なお、下記式において、「NCO%」はポリイソシアネート又はポリイソシアネート組成物のイソシアネート基含有量であり、「Mn」はポリイソシアネート又はポリイソシアネート組成物の数平均分子量である。また、イソシアネート基含有量の単位は質量%である。
イソシアネート基平均数 = (Mn×NCO%)/(42×100)
[物性6]ガラス転移温度(Tg)
ポリイソシアネートのガラス転移温度(Tg)は、示差熱分析計DSC6220(SeikoInstruments Isc.社製)を用いて、昇温速度20℃/分で測定した。
[物性7]HDI/IPDI
ポリイソシアネート及びポリイソシアネート組成物におけるIPDIに由来する構成単位に対するHDIに由来する構成単位の質量比(HDI/IPDI)は、以下に示す方法を用いて算出した。まず、下記に示す測定条件の熱分解GC/MS測定により、ポリイソシアネート単位質量あたりのHDI及びIPDIモル比率を算出した。次いで、それぞれのモル比率に、HDI:168、IPDI:222を乗じた値から構成単位の質量比を算出した。
(熱分解GC/MS測定条件)
熱分解装置:フロンティアラボ PY-2010D
熱分解温度:600℃
GC:HP-6890
カラム:DB-1 0.25×30m 0.25μm
温度:50℃(0min)~320℃(3min)、10℃/min昇温
MS:JEOL Automass II
[物性8]ポリオールに由来する構成単位の含有量
ポリオールに由来する構成単位の含有量は、上記「物性7」に記載の方法を用いて、算出されたポリイソシアネート単位質量あたりのHDI及びIPDIの質量を、ポリイソシアネートの単位質量から引いた値をポリオールに由来する構成単位の含有量として、算出した。
<二液型ポリウレタン塗料組成物の調製>
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物に対して、アクリルポリオール(Allnex社製、商品名「Setalux1767」、固形分65質量%、水酸基4.5質量%)を、官能基比率(NCO/OH)が1.00となるように配合した。次いで、混合液に酢酸ブチルを添加して、塗料固形分を45質量%に調整し、1000rpmで5分間撹拌した後、二液型ポリウレタン塗料組成物を得た。
<塗膜の作製>
得られた各二液型ポリウレタン塗料組成物を用いて、各種基板上に、乾燥膜厚40μmの塗膜となるように、塗布し、140℃で30分間焼付けて硬化塗膜を得た。硬化塗膜を23℃/50%RHの雰囲気下で1日間乾燥させ、その後、下記に示す評価1~4の塗膜の評価を行った。得られた結果を表1に記載する。
<評価方法>
[評価1]ケーニッヒ硬度
ガラス板上に作製した塗膜のケーニッヒ硬度を、TQC社の全自動ペンデュラム硬度試験機により23℃で測定し、以下の評価基準に従い評価した。
(評価基準)
○:振動回数が60回以上
×:振動回数が60回未満
[評価2]耐酸性
ガラス板上に作製した塗膜の耐酸性について、10%硫酸水溶液をスポット状に置き、60℃×24時間後の塗膜外観を以下の評価基準に従い評価した。
(評価基準)
○:外観に変化なし
×:白濁やブリスターあり
[評価3]柔軟性(初期及び1日後の光沢保持率測定)
白板上に作製した塗膜について、塗面の20°光沢を測定した。次いで、クレンザー(商品名「マルゼンクレンザー」、株式会社マルゼンクレンザー製)と水とを3:2で混合し、研磨剤とした。研磨剤をラビングテスターのスポンジに約1g付着させ、200gの荷重をかけ、白板上の塗膜を往復20回こすりつけた。その後、塗面を流水で洗浄し、自然乾燥後、その塗面の20°光沢を測定した。下記式から20°光沢保持率を計算し、その値を光沢評価値とした。
20°光沢保持率 = (試験後の20°光沢/試験前の20°光沢)×100
次いで、初期光沢保持率と、1日後の光沢保持率とを以下の評価基準に従い評価した。
(評価基準)
○:光沢保持率が70%以上
△:光沢保持率が60%以上70%未満
×:光沢保持率が60%未満
[評価4]平滑性
ガラス板上に作製した塗膜の表面外観を、以下の評価基準に従い評価した。
(評価基準)
○:透明で平滑な塗膜
×:凹凸が見える塗膜
≪ポリイソシアネートの合成≫
[合成例1]ポリイソシアネートaの合成
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI:800質量部、及び、n-ブタノール:0.8質量部を仕込み、反応器内温度を80℃に保持し、イソシアヌレート化触媒テトラメチルアンモニウムカプリエート:0.08質量部を加えた。次いで、反応液の屈折率を測定し、収率が38%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。反応液をろ過した後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDIを除去し、ポリイソシアネートaを得た。得られたポリイソシアネートaの25℃における粘度は2,600mPa・s、イソシアネート基含有量は21.8質量%、ジイソシアネートモノマー濃度は0.3質量%、数平均分子量は660、イソシアネート基平均数は3.4、Tgは-65℃であった。
[合成例2]ポリイソシアネートbの合成
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI:560質量部、IPDI:240質量部、及び、3価アルコールであるトリメチロールプロパン(分子量134):20質量部を仕込み、撹拌下反応器内温度を90℃1時間保持し、ウレタン化反応を行った。その後、反応器内温度を80℃に保持し、イソシアヌレート化触媒テトラメチルアンモニウムカプリエート:0.096質量部を加えた。次いで、反応液の屈折率を測定し、収率が43%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。反応液をろ過した後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDI及びIPDIを除去し、ポリイソシアネートbを得た。得られたポリイソシアネートbの25℃における粘度は165,000mPa・s、イソシアネート基含有量は19.2質量%、ジイソシアネートモノマー濃度は0.3質量%、数平均分子量は1050、イソシアネート基平均数は4.8、Tgは-32℃、HDI/IPDIは78/22であった。
[合成例3]ポリイソシアネートcの合成
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI:600質量部、及び、ポリカプロラクトントリオール(ダイセル化学製、商品名「プラクセル308」、数平均分子量850):200部を仕込み、反応器内温度100℃で2時間反応させた。その後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDIを除去し、ポリイソシアネートcを得た。得られたポリイソシアネートcの25℃における粘度は6,000mPa・s、イソシアネート基含有量は9.0質量%、ジイソシアネートモノマー濃度は0.2質量%、数平均分子量は1600、イソシアネート基平均数は3.3、Tgは-58℃であった。また、得られたポリイソシアネートc中のポリオールに由来する構成単位の含有量は63質量%であった。
[合成例4]ポリイソシアネートdの合成
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI:660質量部、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量:1000)90質量部、及び、ポリカプロラクトントリオール(ダイセル化学製、商品名「プラクセル305」、数平均分子量550):50質量部を仕込み、反応器内温度90℃で1時間反応させた。その後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDIを除去し、ポリイソシアネートdを得た。得られたポリイソシアネートdの25℃における粘度は3,000mPa・s、イソシアネート基含有量は8.9質量%、ジイソシアネートモノマー濃度は0.2質量%、数平均分子量は1550、イソシアネート基平均数は2.5、Tgは-70℃であった。また、得られたポリイソシアネートd中のポリオールに由来する構成単位の含有量は59質量%であった。
≪ポリイソシアネート組成物の製造≫
[実施例1]ポリイソシアネート組成物P-a1の製造
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ポリイソシアネートb:420質量部、ポリイソシアネートc:210質量部、及び、酢酸ブチル:160質量部を添加し、60℃で1時間攪拌し、ポリイソシアネート組成物P-a1を得た。得られたポリイソシアネート組成物P-a1のHDI/IPDIは81/19、ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量は730、ポリイソシアネート組成物P-a1中のポリオールに由来する構成単位の含有量は25質量%であった。
[実施例2]ポリイソシアネート組成物P-a2の製造
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ポリイソシアネートc:420質量部、IPDI系イソシアヌレート(エボニック社製、商品名「T1890」):210質量部、及び、酢酸ブチル:160質量部を添加し、60℃で1時間攪拌し、ポリイソシアネート組成物P-a2を得た。得られたポリイソシアネート組成物P-a2のHDI/IPDIは42/58、ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量は850、ポリイソシアネート組成物P-a2中のポリオールに由来する構成単位の含有量は42質量%であった。
[実施例3]ポリイソシアネート組成物P-a3の製造
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ポリイソシアネートb:420質量部、ポリイソシアネートd:210質量部、酢酸ブチル:160質量部を添加し、60℃で1時間攪拌し、ポリイソシアネート組成物P-a3を得た。得られたポリイソシアネート組成物P-a3のHDI/IPDIは81/19、ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量は700、ポリイソシアネート組成物P-a3中のポリオールに由来する構成単位の含有量は24質量%であった。
[比較例1]ポリイソシアネート組成物P-b1の製造
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ポリイソシアネートb:630質量部、及び、酢酸ブチル:160質量部を添加し、60℃で1時間攪拌し、ポリイソシアネート組成物P-b1を得た。得られたポリイソシアネート組成物P-b1のHDI/IPDIは77/23、ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量は134、ポリイソシアネート組成物P-b1中のポリオールに由来する構成単位の含有量は7質量%であった。
[比較例2]ポリイソシアネート組成物P-b2の製造
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ポリイソシアネートc:630質量部、及び、酢酸ブチル:160質量部を添加し、60℃で1時間攪拌し、ポリイソシアネート組成物P-b2を得た。得られたポリイソシアネート組成物P-b2のHDI/IPDIは100/0、ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量は850、ポリイソシアネート組成物P-b2中のポリオールに由来する構成単位の含有量は63質量%であった。
[比較例3]ポリイソシアネート組成物P-b3の製造
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ポリイソシアネートa:420質量部、ポリイソシアネートd:210質量部、及び、酢酸ブチル:160質量部を添加し、60℃で1時間攪拌し、ポリイソシアネート組成物P-b3を得た。得られたポリイソシアネート組成物P-b3のHDI/IPDIは100/0、ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量:825、ポリイソシアネート組成物P-b3中のポリオールに由来する構成単位の含有量は19質量%であった。
[比較例4]ポリイソシアネート組成物P-b4の製造
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ポリイソシアネートa:315質量部、IPDI系イソシアヌレート(エボニック社製、商品名「T1890」):315質量部、及び、酢酸ブチル:160質量部を添加し、60℃で1時間攪拌し、ポリイソシアネート組成物P-b4を得た。得られたポリイソシアネート組成物P-b4のHDI/IPDIは50/50、ポリオールは使用していないため、ポリオールに由来する構成単位の含有量は0質量%であった。
Figure 0007206101000003
表1から、ポリイソシアネート組成物P-a1~P-a3(実施例1~3)を用いた塗膜では、硬度、耐酸性、柔軟性及び平滑性が良好であった。
また、ポリオールに由来する構成単位の含有量が42質量%であるポリイソシアネートP-a2(実施例2)では、初期光沢が特に優れていた。
一方、ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量が400未満であるポリイソシアネート組成物P-b1(比較例1)では、硬度及び耐酸性は良好であったが、柔軟性及び平滑性が劣っていた。
また、IPDIに由来する構成単位を含まず、ポリオールに由来する構成単位の含有量が60質量%超であるポリイソシアネート組成物P-b2(比較例2)では、柔軟性及び平滑性は良好であったが、硬度及び耐酸性が劣っていた。
また、IPDIに由来する構成単位を含まないポリイソシアネート組成物P-b3(比較例3)では、硬度、耐酸性及び平滑性は良好であったが、柔軟性が劣っており、特に初期光沢が不良であった。
また、ポリオールに由来する構成単位を含まないポリイソシアネート組成物P-b4(比較例4)では、硬度、耐酸性及び平滑性は良好であったが、柔軟性が劣っていた。
本実施形態のポリイソシアネート組成物によれば、塗膜としたときの硬度、耐薬品性、柔軟性及び平滑性に優れるポリイソシアネート組成物を提供することができる。本実施形態の塗料組成物は、塗料、インキ、接着剤、注型材、エラストマー、フォーム、プラスチック材料の原料として使用することができ、建築用塗料、重防食用塗料、自動車用塗料に好適である。

Claims (6)

  1. 以下の成分(a)~(c)に由来する構成単位を有するポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、
    (a)脂肪族ジイソシアネート;
    (b)脂環式ジイソシアネート;
    (c)ポリオール;
    前記(c)ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量が400以上1000以下であり、
    前記(c)ポリオールに由来する構成単位の含有量が、前記ポリイソシアネート総質量に対して1質量%以上60質量%以下であり、
    前記ポリイソシアネートが、ガラス転移温度が-40℃以上70℃以下であって、上記成分(a)~(c)から誘導されるポリイソシアネートXと、ガラス転移温度が-90℃以上-50℃以下であって、上記成分(a)及び上記成分(c)から誘導されるポリイソシアネートYとの混合物であり、
    前記ポリイソシアネートYに対する前記ポリイソシアネートXの質量比X/Yが10/90以上90/10以下である、ポリイソシアネート組成物。
  2. 以下の成分(a)~(c)に由来する構成単位を有するポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、
    (a)脂肪族ジイソシアネート;
    (b)脂環式ジイソシアネート;
    (c)ポリオール;
    前記(c)ポリオールに由来する構成単位の数平均分子量が400以上1000以下であり、
    前記(c)ポリオールに由来する構成単位の含有量が、前記ポリイソシアネートの総質量に対して1質量%以上60質量%以下であり、
    前記ポリイソシアネートが、ガラス転移温度が-90℃以上-50℃以下であって、上記成分(a)及び上記成分(c)から誘導されるポリイソシアネートYと、上記成分(b)から誘導されるポリイソシアネートZとの混合物であり、
    前記ポリイソシアネートZに対する前記ポリイソシアネートYの質量比Y/Zが10/90以上90/10以下である、ポリイソシアネート組成物。
  3. 前記脂環式ジイソシアネートに由来する構成単位に対する前記脂肪族ジイソシアネートに由来する構成単位の質量比が30/70以上90/10以下である、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
  4. 前記ポリオールに由来する構成単位の含有量が、前記ポリイソシアネートの総質量に対して20質量%以上50質量%以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリイソシアネート組成物。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載のポリイソシアネート組成物と、ポリオールと、を含む、塗料組成物。
  6. 請求項に記載の塗料組成物を硬化させてなる、塗膜。
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