JP7204060B1 - めっき装置用抵抗体、及び、めっき装置 - Google Patents

めっき装置用抵抗体、及び、めっき装置 Download PDF

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Abstract

基板に形成されるめっき膜の均一性を向上させることができる抵抗体等を提供する。めっき装置において、アノードとめっきする対象物を保持するホルダとの間に配置される、電場調整用のめっき装置用抵抗体が提供される。このめっき装置用抵抗体には、第1面を有し、前記第1面に開口する複数の第1貫通孔が形成された第1抵抗部材と、第2面を有し、前記第2面に開口する複数の第2貫通孔が形成された第2抵抗部材とを備え、前記第1面と前記第2面とが対向するように前記第1抵抗部材および前記第2抵抗部材が配置され、前記複数の第1貫通孔と前記複数の第2貫通孔との重なりの大きさが可変であるように構成されている。

Description

本発明は、めっき装置用抵抗体、及び、めっき装置に関する。
従来、半導体ウェハやプリント基板等である対象物の表面に配線、バンプ(突起状電極)等を形成することが行われている。この配線及びバンプ等を形成する方法として、電解めっき法が知られている。
対象物に形成されるめっきの厚さの均一性を高めるため、電解めっき法によるめっき装置では、ウェハ等の円形基板とアノードとの間に電場調整用の抵抗体を配置することが知られている(特許文献1参照)。また、電場調整をより広く自由にするため、抵抗体の孔の大きさ又は形状を可変とするめっき装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開2021-138995号公報 特許第4027491号公報
特許文献1のめっき装置では、対象物の仕様に応じて、孔の大きさ又は配置等が適切に設定された抵抗体が設置されることが求められる。したがって、抵抗体の調達および交換のための作業およびコストが発生する。特許文献2のめっき装置では、抵抗体中央部の孔の大きさを変えることができる絞り機構が記載されているが、構造上、孔の大きさ又は形状を変化させられる範囲に制約がある。対象物に形成されるめっきの厚さは、対象物における位置に依存し得るため、抵抗体に形成された複数の貫通孔の少なくとも一部の大きさ又は形状を柔軟に変化させることが望ましい。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものである。その目的の一つは、めっき装置から抵抗体を取り外す必要がなく、複数の貫通孔を有する抵抗体を調整し、対象物に形成されるめっきの厚さの均一性を向上させることができるめっき装置用抵抗体、及び、めっき装置を提案することを目的の1つとする。
本発明の一形態によれば、めっき装置において、アノードとめっきする対象物を保持するホルダとの間に配置される、電場調整用のめっき装置用抵抗体が提案される。めっき装置用抵抗体は、第1面を有し、前記第1面に開口する複数の第1貫通孔が形成された第1抵抗部材と、第2面を有し、前記第2面に開口する複数の第2貫通孔が形成された第2抵抗部材とを備え、前記第1面と前記第2面とが対向するように前記第1抵抗部材および前記第2抵抗部材が配置され、前記複数の第1貫通孔と前記複数の第2貫通孔との重なりの大きさが可変であるように構成されている。
本発明の他の一形態によれば、めっき装置が提供される。このめっき装置は、めっき槽と、前記めっき槽に配置されるアノードと、めっきを行う対象を保持するホルダと、上記めっき装置用抵抗体と、を備える。
図1は、本実施形態のめっき装置の全体構成を示す斜視図である。 図2は、本実施形態のめっき装置の全体構成を示す平面図である。 図3は、本実施形態のめっきモジュールの構成を模式的に示す縦断面図である。 図4は、本実施形態の抵抗体を模式的に示す平面図である。 図5は、本実施形態の抵抗体を模式的に示す底面図である。 図6は、本実施形態の抵抗体を模式的に示す側面図である。 図7は、本実施形態の抵抗体を模式的に示す分解図である。 図8は、本実施形態の抵抗体に含まれる第1抵抗部材を模式的に示す側面図である。 図9は、第1抵抗部材を模式的に示す斜視図である。 図10は、第1貫通孔が部分的に閉じられた状態の抵抗体を模式的に示す平面図である。 図11は、部分的に閉じられた状態の第1貫通孔を示す模式図である。 図12は、第1貫通孔の開口の面積と、基板の外周部に形成されためっきの厚さとの関係を示すグラフである。 図13は、変形例1の抵抗体を模式的に示す斜視図である。 図14は、変形例1の抵抗体を模式的に示す分解図である。 図15は、変形例1の抵抗体を模式的に示す底面図である。 図16は、変形例1の抵抗体に含まれる第1抵抗部材を模式的に示す斜視図である。 図17は、第1貫通孔が部分的に閉じられた状態の抵抗体を模式的に示す平面図である。 図18は、変形例2の抵抗体を模式的に示す側面図である。 図19は、変形例2の抵抗体に含まれる第1抵抗部材を模式的に示す平面図である。 図20は、変形例2の抵抗体に含まれる第2抵抗部材を模式的に示す平面図である。 図21は、第1貫通孔が部分的に閉じられた状態の抵抗体を模式的に示す平面図である。 図22は、変形例3のめっきモジュールの構成を模式的に示す縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
<めっき装置の全体構成>
図1は、本実施形態のめっき装置1000の全体構成を示す斜視図である。図2は、めっき装置1000の全体構成を示す平面図である。図1および図2に示すように、めっき装置1000は、ロードポート100、搬送ロボット110、アライナ120、プリウェットモジュール200、プリソークモジュール300、めっきモジュール400、洗浄モジュール500、スピンリンスドライヤ600、搬送装置700、および、制御モジュール800を備える。
ロードポート100は、めっき装置1000に図示していないFOUPなどのカセットに収納された、めっきする対象物である基板を搬入したり、めっき装置1000からカセットに基板を搬出するためのモジュールである。本実施形態では4台のロードポート100が水平方向に並べて配置されているが、ロードポート100の数および配置は任意である。搬送ロボット110は、基板を搬送するためのロボットであり、ロードポート100、アライナ120、および搬送装置700の間で基板を受け渡すように構成される。搬送ロボット110および搬送装置700は、搬送ロボット110と搬送装置700との間で基板を受け渡す際には、図示していない仮置き台を介して基板の受け渡しを行うことができる。
アライナ120は、基板のオリエンテーションフラットやノッチなどの位置を所定の方向に合わせるためのモジュールである。本実施形態では2台のアライナ120が水平方向に並べて配置されているが、アライナ120の数および配置は任意である。プリウェットモジュール200は、めっき処理前の基板の被めっき面を純水または脱気水などの処理液(プリウェット液)で濡らすことで、基板表面に形成されたパターン内部の空気を処理液に置換する。プリウェットモジュール200は、めっき時にパターン内部の処理液をめっき液に置換することでパターン内部にめっき液を供給しやすくするプリウェット処理を施すように構成される。本実施形態では2台のプリウェットモジュール200が上下方向に並べて配置されているが、プリウェットモジュール200の数および配置は任意である。
プリソークモジュール300は、例えばめっき処理前の基板の被めっき面に形成したシード層表面等に存在する電気抵抗の大きい酸化膜を硫酸や塩酸などの処理液でエッチング除去してめっき下地表面を洗浄または活性化するプリソーク処理を施すように構成される。本実施形態では2台のプリソークモジュール300が上下方向に並べて配置されているが、プリソークモジュール300の数および配置は任意である。めっきモジュール400は、基板にめっき処理を施す。本実施形態では、上下方向に3台かつ水平方向に4台並べて配置された12台のめっきモジュール400のセットが2つあり、合計24台のめっきモジュール400が設けられているが、めっきモジュール400の数および配置は任意である。
洗浄モジュール500は、めっき処理後の基板に残るめっき液等を除去するために基板に洗浄処理を施すように構成される。本実施形態では2台の洗浄モジュール500が上下方向に並べて配置されているが、洗浄モジュール500の数および配置は任意である。スピンリンスドライヤ600は、洗浄処理後の基板を高速回転させて乾燥させるためのモジュールである。本実施形態では2台のスピンリンスドライヤが上下方向に並べて配置されているが、スピンリンスドライヤの数および配置は任意である。搬送装置700は、めっき装置1000内の複数のモジュール間で基板を搬送するための装置である。制御モジュール800は、めっき装置1000の複数のモジュールを制御するように構成され、例えばオペレータとの間の入出力インターフェースを備える一般的なコンピュータまたは専用コンピュータから構成することができる。
めっき装置1000による一連のめっき処理の一例を説明する。まず、ロードポート100にカセットに収納された基板が搬入される。続いて、搬送ロボット110は、ロードポート100のカセットから基板を取り出し、アライナ120に基板を搬送する。アライナ120は、基板のオリエンテーションフラットやノッチなどの位置を所定の方向に合わせる。搬送ロボット110は、アライナ120で方向を合わせた基板を搬送装置700へ受け渡す。
搬送装置700は、搬送ロボット110から受け取った基板をプリウェットモジュール200へ搬送する。プリウェットモジュール200は、基板にプリウェット処理を施す。搬送装置700は、プリウェット処理が施された基板をプリソークモジュール300へ搬送する。プリソークモジュール300は、基板にプリソーク処理を施す。搬送装置700は、プリソーク処理が施された基板をめっきモジュール400へ搬送する。めっきモジュール400は、基板にめっき処理を施す。
搬送装置700は、めっき処理が施された基板を洗浄モジュール500へ搬送する。洗浄モジュール500は、基板に洗浄処理を施す。搬送装置700は、洗浄処理が施された基板をスピンリンスドライヤ600へ搬送する。スピンリンスドライヤ600は、基板に乾燥処理を施す。搬送装置700は、乾燥処理が施された基板を搬送ロボット110へ受け渡す。搬送ロボット110は、搬送装置700から受け取った基板をロードポート100のカセットへ搬送する。最後に、ロードポート100から基板を収納したカセットが搬出される。
<めっきモジュールの構成>
次に、めっきモジュール400の構成を説明する。本実施形態における24台のめっきモジュール400は同一の構成であるので、1台のめっきモジュール400のみを説明する。図3は、本実施形態のめっきモジュール400の構成を概略的に示す縦断面図である。図3に示すように、めっきモジュール400は、めっき液を収容するためのめっき槽410を備える。めっき槽410は、上面が開口した円筒形の内槽412と、内槽412の上縁からオーバーフローしためっき液を溜められるように内槽412の周囲に設けられた外槽414と、を含んで構成される。
めっきモジュール400は、被めっき面Wf-aを下方に向けた状態で基板Wfを保持するためのホルダ440を備える。また、ホルダ440は、図示していない電源から基板Wfに給電するための給電接点を備える。めっきモジュール400は、ホルダ440を昇降させるための昇降機構442を備える。また、一実施形態では、めっきモジュール400は、ホルダ440を鉛直軸まわりに回転させる回転機構448を備える。昇降機構442および回転機構448は、例えばモータなどの公知の機構によって実現することができる。
本実施形態のめっきモジュール400は、被めっき面Wf-aを下方に向けてホルダ440に保持された基板Wf(例えば半導体ウェハ)をめっき液に浸漬させ、基板Wfとアノード430との間に電圧を印加することによって、基板Wfの表面に導電膜を析出させる、カップ式の電解めっき装置である。めっきモジュール400が回転機構448を備える場合、基板Wfにめっき層が均一に形成されるように、基板Wfを回転させながらめっき処理を施すことにより、基板Wfに形成されるめっきの厚さがより均一になる。
めっきモジュール400は、内槽412の内部を上下方向に隔てるメンブレン420を備える。内槽412の内部はメンブレン420によってカソード領域422とアノード領域424に仕切られる。カソード領域422とアノード領域424にはそれぞれめっき液が充填される。なお、本実施形態ではメンブレン420が設けられる一例を示したが、メンブレン420は設けられなくてもよい。
アノード領域424の内槽412の底面にはアノード430が設けられる。また、アノード領域424には、アノード430と基板Wfとの間の電解を調整するためのアノードマスク426が配置される。アノードマスク426は、例えば誘電体材料からなる略板状の部材であり、アノード430の前面(上方)に設けられる。アノードマスク426は、アノード430と基板Wfとの間に流れる電流が通過する開口を有する。なお、本実施形態では、アノードマスク426が設けられる一例を示したが、アノードマスク426は設けられなくてもよい。さらに、上記したメンブレン420は、アノードマスク426の開口に設けられてもよい。
カソード領域422には、アノード430とホルダ440の間に抵抗体450が配置される。本実施形態の例では、抵抗体450は、メンブレン420に対向する。抵抗体450は、めっき液における電場を調整し、基板Wfの被めっき面Wf-aにおけるめっき処理の均一化を図るための部材である。
図4は、本実施形態の抵抗体450を模式的に示す平面図である。図5は、抵抗体450を模式的に示す底面図である。図6は、抵抗体450を模式的に示す側面図である。図7は、抵抗体450を模式的に示す分解図である。抵抗体450は、めっき装置1000において、アノード430とめっきする対象物である基板Wfを保持するホルダ440との間に配置される、電場調整用のめっき装置用抵抗体である。
抵抗体450は、第1抵抗部材10と、第2抵抗部材20とを備える。第1抵抗部材10および第2抵抗部材20は、めっき液よりも電気抵抗率が高い部材であり、誘電体であることが好ましい。第1抵抗部材10および第2抵抗部材20は、金属または樹脂で形成され得る。第1抵抗部材10には、複数の第1貫通孔911および複数の第3貫通孔912が形成されている。第1貫通孔911および第3貫通孔912は、第1抵抗部材10の表面と裏面との間を貫通し、めっき液及びめっき液中のイオンを通過させる経路を構成する。第2抵抗部材20には、複数の第2貫通孔920が形成されている。第2貫通孔920は、第2抵抗部材20の表面と裏面との間を貫通し、めっき液及びめっき液中のイオンを通過させる経路を構成する。
抵抗体450は、めっき装置1000に配置されたとき、第3貫通孔912を介して、抵抗体450よりアノード側のカソード領域422と、抵抗体450よりもホルダ側のカソード領域422とを、めっき液及びめっき液中のイオンが移動可能に接続する。
本実施形態では、抵抗体450の中心軸Axの周りに、第1抵抗部材10が第2抵抗部材20に対して回転することにより、第1貫通孔911と第2貫通孔912の軸方向から見た重なりの大きさを変化させることができる。これにより、第1貫通孔911と第2貫通孔912は、選択的に接続される。貫通孔が他の要素に「接続される」とは、めっき液及びめっき液中のイオンが移動可能に接続されることを指す。第1貫通孔911と第2貫通孔920が接続されているときは、抵抗体450は、第1貫通孔911および第2貫通孔920を介して、抵抗体450よりアノード側のカソード領域422と、抵抗体450よりもホルダ側のカソード領域422とを、めっき液及びめっき液中のイオンが移動可能に接続する。なお、以下で「軸方向」とは、中心軸Axの方向を指す。
本実施形態の例では、第2抵抗部材20は抵抗体450の外側面451に沿って配置されている。複数の貫通孔を有する抵抗体を含むめっき装置において、例えば基板の寸法、基板のレジスト開口率、またはめっき処理のレシピなどの変化に伴って、基板の外周部に形成されるめっきの厚さの均一性が低くなる場合がある。本実施形態では、抵抗体450の外周部に形成された第1貫通孔911と第2貫通孔920の重なりの大きさを変化させることにより、第1貫通孔911および第2貫通孔920の周囲の電場を調整することができる。そのため、基板Wfに形成されるめっきの厚さをより均一にすることができる。
図示の例では、抵抗体450は、中心軸Axを軸とした円柱状に形成されている。抵抗体450において、軸方向の一方の側の端面を第1外面S10、他方の側の端面を第2外面S20とする。抵抗体450の第1外面側に第1抵抗部材10が、第2外面側に第2抵抗部材20が配置されている(図6参照)。なお、第1貫通孔911と第2貫通孔920の重なりの大きさを変化させることができれば、抵抗体450の形状は特に限定されない。
本実施形態の例では、内槽412において、第1外面S10がホルダ440と向かい合い、第2外面S20がアノード430と向かい合うように配置され、内槽412に固定された第2抵抗部材20に対して、第1抵抗部材10が回転する構成とすることができる。しかし、内槽412において、第1外面S10がアノード430と向かい合い、第2外面S20がホルダ440と向かい合うように配置され、内槽412に固定された第1抵抗部材10に対して、第2抵抗部材20が回転する構成としてもよい。また、第1抵抗部材10または第2抵抗部材20のうちアノード側に配置された抵抗部材が固定され、ホルダ側に配置された抵抗部材が回転することに限定されず、ホルダ側に配置された抵抗部材が固定され、アノード側に配置された抵抗部材が回転する構成としてもよい。ただし、内槽412の上端側はホルダ440(基板Wf)を投入可能に開放されているため、ホルダ側に配置された抵抗部材が回転可能に構成されることで、抵抗部材を回転させるための機械的機構または手動による抵抗部材の回転を簡便にすることができると考えられる。第1抵抗部材10および第2抵抗部材20の両方が回転可能でもよい。回転の方法は特に限定されず、手動でもよい。なお、第1抵抗部材10と第2抵抗部材20との一方は、その外側面451が内槽412内面に固定されてもよい。特にこうした場合には、アノード430からホルダ440側を見て、または、ホルダ440側からアノード430側を見て、第1抵抗部材10および第2抵抗部材20のうち、回転させる方の寸法が固定される方の寸法より小さい方が好ましい。
図4に示すように、抵抗体450の第1外面S10に第1貫通孔911および第3貫通孔912が開口している。第1貫通孔911は、第1抵抗部材10の第2外面側に配置された第2抵抗部材20の第2貫通孔920と選択的に接続される。第3貫通孔912は、第1外面S10から第2外面S20へと貫通し、第1外面側のカソード領域422と第2外面側のカソード領域422とを連通する。第1貫通孔911、第2貫通孔912および第3貫通孔913は、中心軸Axに沿って延びている。
第1外面S10において、一例として、第1貫通孔911は中心軸Axの周りに回転対称に配置されている。複数の第1貫通孔911は、同心であり且つ径が異なる3以上の仮想的な基準円上に配置されることが好ましく、基準円上に周方向に沿って等間隔に配置されることが好ましい。第1貫通孔911は、第2抵抗部材20が配置される径方向の範囲に形成される。以下では、特に断りのない限り、「径方向」および「周方向」とは、それぞれ、中心軸Axを軸とする回転座標系における径方向および周方向を指す。第3貫通孔912は、第1貫通孔911の内側に形成され、中心軸Axの周りに回転対称に配置されている。複数の第3貫通孔912は、第1貫通孔911と同様に、同心であり且つ径が異なる3以上の仮想的な基準円上に配置されることが好ましく、基準円上に周方向に沿って等間隔に配置されることが好ましい。ただし、基板Wfに所望の程度に均一にめっきを形成することができれば、第1貫通孔911および第3貫通孔912の個数および配置のパターンは特に限定されない。例えば、ランダムに配置された多数の第3貫通孔912を抵抗体450に形成してもよい。
図5に示すように、抵抗体450の第2外面S20に第2貫通孔920および第3貫通孔912が開口している。第2外面S20は、第1抵抗部材10の第3面S3と、第3面S3の外周側に形成された第2抵抗部材20の外面S22とを含む。第1抵抗部材10の第3面S3には、第3貫通孔912が開口している。第2抵抗部材20の外面S22には、第2貫通孔920が開口している。第2貫通孔920および第3貫通孔912は中心軸Axの周りに回転対称に形成されている。基板Wfに所望の程度に均一にめっきを形成することができれば、第2貫通孔920および第3貫通孔912の個数および配置のパターンは特に限定されない。なお、本実施形態では、第3貫通孔912は略真円状であり、第1貫通孔911と第2貫通孔912とは周方向に長い長孔である。ただし、こうした例に限定されず、例えば第1貫通孔911と第2貫通孔912とは略真円状であってもよいし、第1貫通孔911と第2貫通孔912とは異なる形状であってもよい。
図示の例では、第2抵抗部材20は、抵抗体450の第2外面側に配置された環状部材である。第1貫通孔911と第2貫通孔920の重なりの大きさを変化させることができれば、第2抵抗部材20の形状および位置は特に限定されない。本実施形態の例では、抵抗体450における外周部に第2貫通孔920が形成されるように、第2抵抗部材20を外周部に配置した。形成されるめっきの厚さを調整したい位置に応じて、抵抗体450における第2抵抗部材20の位置は適宜変更することができる。第2抵抗部材20の、第1抵抗部材10が配置される側の面を第2面S2とする(図7参照)。第2貫通孔920は、第2面S2から第2抵抗部材20の外面S22へと貫通する。
第2抵抗部材20が配置される、第1抵抗部材10の外周部の範囲は、中心軸Axから径方向に第1抵抗部材10の外周端までの50%より外側、60%より外側、70%より外側、または80%より外側とすることができる。または、第2抵抗部材20が配置される、第1抵抗部材10の外周部の範囲は、アノード430からホルダ440側を見て、基板Wfの外周端までの50%より外側、60%より外側、70%より外側、または80%より外側とすることができる。これにより、めっきの厚さの均一性の低下の原因となりやすい領域について、効率的に電場を調整し、基板Wfに形成されるめっきの厚さの均一性をさらに高めることができる。
図8は、第1抵抗部材10を模式的に示す側面図であり、図9は、第1抵抗部材10を模式的に示す斜視図である。図8では、図の上側が第1外面側となっているが、図9では、図の下側が、第1外面側となっている。
第1抵抗部材10は、第1部分11と、第2部分12とを備える。第1部分11は、軸方向に一方の側が第1外面S10となっており、他方の側に第2部分12および第1面S1が配置されている。第2部分12の、第1部分11と反対の側には、第3面S3が形成されている。第1部分11および第2部分12は、軸方向に沿って並んで配置されている。第1部分11は、径方向に第1の外径L1を有する。第2部分12は、径方向に第2の外径L2を有する。第2の外径L2は、第1の外径L1よりも小さい。したがって、第1抵抗部材10の第2抵抗部材20が配置される側の側面S13において、第2部分12が配置されていない面が第1面S1となる。言い換えれば、側面S13は、第1面S1と、第3面S3とを含む。
第2抵抗部材20は、第1抵抗部材10の第2抵抗部材20が配置される側の側面S13の一部を覆うように形成されている。これにより、当該一部の周囲の電場を調整でき、基板Wfに形成されるめっきの厚さを局所的に調整することができる。第1抵抗部材10の上記側面S13における、第2抵抗部材20に覆われていない第3面S3には、第3貫通孔912が開口している。これにより、抵抗体450における複数の貫通孔の一部について、その周囲の電場を調整でき、基板Wfに形成されるめっきの厚さを位置に応じて調整することができる。
抵抗体450では、第1抵抗部材10の第1面S1が第2抵抗部材20の第2面S2(図7)と対向するように、第1抵抗部材10および第2抵抗部材20が配置される。第1抵抗部材10の第2部分12は、環状の第2抵抗部材20の中空部に挿入され、第2抵抗部材20を内側から支持する。これにより、第1抵抗部材10と第2抵抗部材20の位置合わせが容易になり、第1貫通孔911と第2貫通孔920の重なりの大きさの調整をより精密に行うことができる。また、抵抗体450において、第2抵抗部材20が設けられている部分と設けられていない部分とで、貫通孔の長さを同一にすることができる。なお、第1貫通孔911と第2貫通孔920の重なりの大きさの調整ができれば、第1抵抗部材10および第2抵抗部材20の形状および配置は特に限定されない。例えば、第1抵抗部材10および第2抵抗部材20が共に平板状であってもよい。
図10は、複数の第1貫通孔911が部分的に閉じられた状態の抵抗体450を模式的に示す平面図であり、図11は、部分的に閉じられた状態の第1貫通孔911を示す模式図である。第1抵抗部材10に対する第2抵抗部材20の回転により、抵抗体450の第1外面S10に開口する第1貫通孔911および第3貫通孔912のうち、第1貫通孔911の開口面積が変化する。図示の例では、第1貫通孔911の最大開口面積の半分弱に相当する部分が第2抵抗部材20の第2面S2により覆われている。本実施形態では、第1貫通孔911が第2抵抗部材20により全く覆われていない状態から完全に覆われている状態まで連続的に変更可能とするが、これに限定されない。第1抵抗部材10に対して配置可能な第2抵抗部材20の位置を物理的に制限することにより第1貫通孔911の取り得る開口の範囲を適宜設定してもよい。
ここで、本実施形態のめっきモジュール400におけるめっき処理についてより詳細に説明する。昇降機構442を用いて基板Wfをカソード領域422のめっき液に浸漬させることにより、基板Wfがめっき液に暴露される。めっきモジュール400は、この状態でアノード430と基板Wfとの間に電圧を印加することによって、基板Wfの被めっき面Wf-aにめっき処理を施すことができる。一実施形態では、回転機構448を用いてホルダ440を回転させながらめっき処理が行われる。めっき処理により、基板Wfの被めっき面Wf-aに導電膜(めっき膜)が析出する。そして、本実施形態では、上記した抵抗体450が採用されることにより、第1貫通孔911の開口面積を調整し、基板Wfに形成されるめっきの厚さの均一性を向上させることができる。
上記のように、本実施形態の抵抗体450では、第1面S1または第2面S2に沿って、第1抵抗部材10および第2抵抗部材20の一方を他方に対して回転可能に構成されている。これにより、抵抗体450をめっき装置1000から取り外す必要なく、第1貫通孔911の開口面積を簡便に調整し、めっきがより均一に形成されるめっき装置1000を提供することができる。なお、第1貫通孔911の開口面積を変化させることができれば、第1抵抗部材10および第2抵抗部材20の一方を他方に対して回転させなくともよい。例えば、第2抵抗部材20から第1抵抗部材10を少し持ち上げ、角度を変えた後、第2抵抗部材20上に再配置してもよい。
本実施形態の抵抗体450は、第1面S1を有し、第1面S1に開口する複数の第1貫通孔911が形成された第1抵抗部材10と、第2面S2を有し、第2面S2に開口する複数の第2貫通孔920が形成された第2抵抗部材20とを備え、第1面S1と第2面S2とが対向するように第1抵抗部材10および第2抵抗部材20が配置され、複数の第1貫通孔911と複数の第2貫通孔920との重なりの大きさが可変であるように構成されている。これにより、めっき装置1000から抵抗体450を取り外す必要がなく、複数の貫通孔(第1貫通孔911、第2貫通孔920および第3貫通孔912)を有する抵抗体450を調整し、対象物である基板Wfに形成されるめっきの厚さの均一性を向上させることができる。
発明者らは、複数の第1貫通孔および複数の第3貫通孔が形成された第1抵抗部材と、複数の第2貫通孔が形成された第2抵抗部材とを備える抵抗体を含むめっき装置のモデルを作成し、基板上にめっきを形成するシミュレーションを行った。複数の第1貫通孔および複数の第2貫通孔は抵抗体の外周部に形成される構成とした。第1抵抗部材に対して第2抵抗部材を回転させ、基板の外周部に形成されるめっき膜の厚さをシミュレーションにより求めた。
図12は、シミュレーションの結果を示すグラフである。横軸は、第1貫通孔の開口面積を第1貫通孔の最大開口面積で割った値を百分率にした値xを示す。縦軸は、基板の外周部に形成されためっき膜の厚さy(μm)を示す。グラフの実線は、測定点を結んだ折れ線である。グラフの点線は、最小二乗法による回帰直線である。図12に示すように、外周部の第1貫通孔の開口面積と、基板の外周部に形成されるめっき膜の厚さには強い相関があることが示された。
次のような変形も本発明の範囲内であり、上述の実施形態または他の変形と組み合わせることが可能である。以下の変形例において、上述の実施形態と同様の構造、機能を示す部位等に関しては、同一の符号で参照し、適宜説明を省略する。
(変形例1)
上述の実施形態において、抵抗体は、複数の第2抵抗部材を備えてもよい。
図13は、本変形例の抵抗体450Aを模式的に示す斜視図である。図14は、抵抗体450Aを模式的に示す分解図である。図15は、抵抗体450Aを模式的に示す底面図である。図16は、抵抗体450Aに含まれる第1抵抗部材10Aを示す斜視図である。
図14に示すように、抵抗体450Aは、第1抵抗部材10Aと、複数の第2抵抗部材20A、20Bおよび20Cとを備える。抵抗体450Aでは、1つの第1抵抗部材10の第1面S1に対向するように複数の第2抵抗部材20A、20Bおよび20Cが配置される。これにより、それぞれの第2抵抗部材20A、20Bおよび20Cに対向する第1貫通孔911A、911Bおよび911Cの開口面積をより柔軟に調整することができ、基板Wfにさらに均一にめっきを形成することができる。この観点から、第2抵抗部材20A、20Bおよび20Cは、互いに独立して回転可能であることが好ましい。図示の例では、第1面S1において、第2抵抗部材20Aの外周側に第2抵抗部材20Bが配置され、第2抵抗部材20Bの外周側に第2抵抗部材20Cが配置される構成となっている。図示の例では、1つの第1抵抗部材10Aに3個の第2抵抗部材が配置されているが、この第2抵抗部材の個数は特に限定されず、2でも4以上でもよい。
第1抵抗部材10Aは、第1部分11Aと、第2部分12Aとを備える。第1部分11Aは、第2部分12Aの第1外面側に形成されている。第1部分11Aの外径は、第2部分12Aの外径より大きい。第1抵抗部材10Aには、第1外面S10から第1面S1へと貫通する、複数の第1貫通孔911A、911Bおよび911Cが形成されている。第1抵抗部材10Aには、さらに、第1外面S10から第3面S3へと貫通する第3貫通孔912Aが形成されている。
第2抵抗部材20Aは、中心軸Axの周りに環状に形成されており、中心軸Axを軸に回転対称に配置された複数の第2貫通孔920Aが形成されている。第2貫通孔920Aは、第2抵抗部材20Aの第2面S2から、第2抵抗部材20Aの外面S22Aへと貫通する。複数の第2貫通孔920Aのそれぞれは、第2抵抗部材20Aが第1抵抗部材10Aに対して回転したとき、第1抵抗部材10Aの最も外側に形成された複数の第1貫通孔911Aと接続可能な位置に形成されている。第2抵抗部材20Aは、第1抵抗部材10Aに対して第2抵抗部材20Aが回転すると、第1貫通孔911Aと第2貫通孔920Aの軸方向から見た重なりの大きさが変化するように構成されている。
第2抵抗部材20Bは、中心軸Axの周りに環状に形成されており、中心軸Axを軸に回転対称に配置された複数の第2貫通孔920Bが形成されている。第2貫通孔920Bは、第2抵抗部材20Bの第2面S2から、第2抵抗部材20Bの外面S22Bへと貫通する。複数の第2貫通孔920Bのそれぞれは、第2抵抗部材20Bが第1抵抗部材10Aに対して回転したとき、第1抵抗部材10Aにおいて、第1貫通孔911Aの内側に形成された複数の第1貫通孔911Bと接続可能な位置に形成されている。第2抵抗部材20Bは、第1抵抗部材10Aに対して第2抵抗部材20Bが回転すると、第1貫通孔911Bと第2貫通孔920Bの軸方向から見た重なりの大きさが変化するように構成されている。
第2抵抗部材20Cは、中心軸Axの周りに環状に形成されており、中心軸Axを軸に回転対称に配置された複数の第2貫通孔920Cが形成されている。第2貫通孔920Cは、第2抵抗部材20Cの第2面S2から、第2抵抗部材20Cの外面S22Cへと貫通する。複数の第2貫通孔920Cのそれぞれは、第2抵抗部材20Cが第1抵抗部材10Aに対して回転したとき、第1抵抗部材10Aにおいて、第1貫通孔911Bの内側に形成された複数の第1貫通孔911Cと接続可能な位置に形成されている。第2抵抗部材20Cは、第1抵抗部材10Aに対して第2抵抗部材20Cが回転すると、第1貫通孔911Cと第2貫通孔920Cの軸方向から見た重なりの大きさが変化するように構成されている。
図17は、第1貫通孔911A、911Bおよび911Cのそれぞれが部分的に閉じられた状態の抵抗体450Aを模式的に示す平面図である。本変形例では、第1貫通孔911A、911Bおよび911Cのそれぞれの開口面積を独立して変化させることができる。この場合、図示の例のように、第1貫通孔911A、911Bおよび911Cのそれぞれの開口面積を異ならせることもでき、より精密に第1貫通孔911A、911Bおよび911C近傍の電場を調整することができる。したがって、基板Wfにさらに均一にめっきを形成することができる。
(変形例2)
上述の実施形態において、第1抵抗部材および第2抵抗部材の一方を他方に対して平行移動させることにより、第1貫通孔の開口面積を変化させてもよい。本変形例は基板Wfが角型基板の場合に好ましく適用されるが、基板Wfが円形基板等の場合にも適用することができる。
図18は、本変形例の抵抗体450Bを模式的に示す側面図である。抵抗体450Bは、第1抵抗部材10Bと、第2抵抗部材20Dとを備える。第1抵抗部材10Bは板状であり、一方の側には第1外面S10が形成され、他方の側に第1面S1が形成されている。第2抵抗部材20Dは板状であり、一方の側に第2面S2が形成されており、他方の側に第2外面S20が形成されている。
図19は、第1抵抗部材10Bの第1面S1を示す概念図である。第1抵抗部材10Bには、複数の第1貫通孔911Dが形成されている。第1貫通孔911Dは、第1外面S10から第1面S1へと貫通する。
図20は、第2抵抗部材20Dの第2面S2を示す概念図である。第2抵抗部材20Dには、複数の第2貫通孔920Dが形成されている。第2貫通孔920Dは、第2外面S20から第2面S2へと貫通する。
図21は、複数の第1貫通孔911Dのそれぞれが部分的に閉じられた状態の抵抗体450Bを模式的に示す平面図である。抵抗体450Bには、第1面S1と第2面S2が対向するように第1抵抗部材10Bおよび第2抵抗部材20Dが配置されている。第1面S1または第2面S2に沿って、第1抵抗部材10Bおよび第2抵抗部材20Dの一方を他方に対して移動させることにより、第1貫通孔911Dの開口面積を変化させることができる。なお、第1貫通孔911Dの開口面積を変化させることができれば、第1面S1または第2面S2に沿った移動でなくともよい。例えば、第2抵抗部材Dから第1抵抗部材10Bを少し持ち上げ、位置を変えた後、第2抵抗部材20D上に再配置してもよい。また、第1抵抗部材10Bに対する第2抵抗部材20Dの大きさおよび第2貫通孔920Dの配置を調整し、複数の第1貫通孔911Dの一部の開口面積を変化させてもよい。
(変形例3)
上述の実施形態において、めっき装置は、第1抵抗部材および第2抵抗部材の一方を他方に対して回転させる駆動機構をさらに備えてもよい。本変形例のめっき装置は、上述の実施形態のめっき装置1000と同様の構成を有するが、めっきモジュール400の代わりにめっきモジュール400Aを備える点がめっき装置1000とは異なっている。
図22は、本変形例のめっきモジュール400Aを模式的に示す縦断面図である。めっきモジュール400Aは、上述の実施形態のめっきモジュール400と同様の構成を有しているが、駆動機構452、センサ460およびセンサ支持体468を備える点でめっきモジュール400とは異なっている。
駆動機構452は、第1抵抗部材10および第2抵抗部材20の一方を他方に対して回転させるための駆動機構である。駆動機構452は、当該回転を駆動することができればその態様は特に限定されず、モータ等の電動駆動装置を備えることができる。駆動機構452は、制御モジュール800により制御され得る。
センサ460は、基板Wfに形成されためっきの厚さを測定する膜厚センサである。めっき槽410には、センサ460を支持するセンサ支持体468が設置されている。本変形例では、回転機構448の回転軸からそれぞれ異なる距離に複数のセンサ460が配置されており、複数のセンサ460に対して基板Wfが回転することにより基板Wfの広い範囲にわたって膜厚を測定する構成となっている。しかし、センサ460の配置は特に限定されず、センサ460は1つでも、2以上の任意の個数でもよい。センサ460が移動または走査可能としてもよい。センサ460は、基板Wfに形成されためっきの厚さを計測することができればその種類等は特に限定されない。センサ460は、めっき液における電気抵抗の変化を利用するものでないことが好ましい。具体的には、センサ460としては、例えば、白色共焦点式などの光学センサ、電位センサ、磁場センサ、または渦電流式センサを用いることができる。センサ460による検出信号は、制御モジュール800に入力され、処理される。
本変形例では、センサ460を用いて得られためっきの厚さの均一性に基づいて、駆動機構452により第1貫通孔911の開口面積を調整することができる。これにより、形成されているめっきの厚さの均一性を確認しながら、簡便に抵抗体450を調整することができ、さらに均一なめっき膜を形成することができる。なお、めっきモジュール400Aはセンサ460を備えなくともよい。この場合でも、駆動機構452により簡便に第1貫通孔911の開口面積を調整することができ、まためっき処理中の調整も可能である。また、駆動機構452は、変形例2において、第1抵抗部材10Bおよび第2抵抗部材20Dの一方を他方に対して移動させてもよい。
(変形例4)
上述の実施形態において、特許文献2のように、めっき装置において、基板Wf、抵抗体、およびアノードのそれぞれを鉛直方向に沿って配置してもよい。本変形例でも、上述の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
本発明は、以下の形態としても記載することができる。
[形態1]形態1によれば、めっき装置において、アノードとめっきする対象物を保持するホルダとの間に配置される、電場調整用のめっき装置用抵抗体が提案され、かかるめっき装置用抵抗体は、第1面を有し、前記第1面に開口する複数の第1貫通孔が形成された第1抵抗部材と、第2面を有し、前記第2面に開口する複数の第2貫通孔が形成された第2抵抗部材とを備え、前記第1面と前記第2面とが対向するように前記第1抵抗部材および前記第2抵抗部材が配置され、前記複数の第1貫通孔と前記複数の第2貫通孔との重なりの大きさが可変であるように構成されている。形態1によれば、めっき装置から抵抗体を取り外す必要がなく、複数の貫通孔を有するめっき装置用抵抗体を調整し、対象物に形成されるめっきの厚さの均一性を向上させることができる。
[形態2]形態2によれば、形態1において、前記第1面または前記第2面に沿って、前記第1抵抗部材および前記第2抵抗部材の一方を他方に対して移動可能または回転可能に構成されている。形態2によれば、より簡便に、また、より精密にめっき装置用抵抗体を調整することができる。
[形態3]形態3によれば、形態1または2において、前記第2抵抗部材は、前記第1抵抗部材における、前記第2抵抗部材が配置される側の側面の一部を覆うように配置される。形態3によれば、上記の一部の周囲の電場を調整でき、対象物に形成されるめっきの厚さを局所的に調整することができる。
[形態4]形態4によれば、形態1から3において、前記第1抵抗部材の前記側面における、前記第2抵抗部材に覆われない第3面に第3貫通孔が形成されている。形態4によれば、めっき装置用抵抗体における複数の貫通孔のうち、一部の貫通孔の周囲の電場を調整でき、対象物に形成されるめっきの厚さを位置に応じて調整することができる。
[形態5]形態5によれば、形態4において、前記第1抵抗部材において、前記第3面の外周側に前記第1面が形成されている。形態5によれば、対象物の外周側に形成されるめっきの厚さを調整することができる。めっきの形成速度が、対象物の中心からの距離に依存する場合があるため、このような場合に、形成されるめっきの厚さの均一性を特に高めることができる。
[形態6]形態6によれば、形態5において、前記第1抵抗部材は、第1の外径を有する第1部分と、前記第1の外径より小さい第2の外径を有する第2部分とを備え、前記第1部分に前記第1面が形成され、前記第2部分に前記第3面が形成されている。形態6によれば、第1抵抗部材と第2抵抗部材の位置合わせが容易になる。また、第1貫通孔の開口面積の調整をより精密に行うことができ、対象物に形成されるめっきの厚さの均一性をさらに向上させることができる。
[形態7]形態7によれば、形態1から6において、1つの前記第1抵抗部材の前記第1面に対向するように配置される複数の前記第2抵抗部材を備える。形態7によれば、より精密に各第2抵抗部材近傍の電場を調整することができる。したがって、対象物に形成されるめっきの厚さの均一性をさらに向上することができる。
[形態8]形態8によれば、めっき槽と、前記めっき槽に配置されるアノードと、めっきする対象物を保持するホルダと、形態1から7のいずれかのめっき装置用抵抗体と、を備えるめっき装置が提案される。形態8によれば、めっき装置から抵抗体を取り外す必要がなく、複数の貫通孔を有するめっき装置用抵抗体を調整し、対象物に形成されるめっきの厚さの均一性を向上させることができる。
[形態9]形態9によれば、形態8において、前記第1抵抗部材および前記第2抵抗部材の一方を他方に対して移動または回転させる駆動機構をさらに備える。形態9によれば、より簡便にめっき装置用抵抗体を調整することができ、まためっき処理中の調整も容易である。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、実施形態および変形例の任意の組み合わせが可能であり、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
10,10A,10B…第1抵抗部材
11,11A…第1部分
12,12A…第2部分
20,20A,20B,20C,20D…第2抵抗部材
400,400A…めっきモジュール
410…めっき槽
420…メンブレン
422…カソード領域
424…アノード領域
430…アノード
440…ホルダ
442…昇降機構
448…回転機構
450,450A,450B…抵抗体
452…駆動機構
800…制御モジュール
911,911A,911B,911C,911D…第1の貫通孔
912,912A…第3の貫通孔
920,920A,920B,920C,920D…第2の貫通孔
1000…めっき装置
Ax…中心軸
L1…第1の外径
L2…第2の外径
S1…第1面
S2…第2面
S3…第3面
S13…第1抵抗部材の第2抵抗部材が配置される側の側面
S10…第1外面
S20…第2外面
Wf…基板

Claims (7)

  1. めっき装置において、アノードとめっきする対象物を保持するホルダとの間に配置される、電場調整用のめっき装置用抵抗体であって、
    第1面を有し、前記第1面に開口する複数の第1貫通孔が形成された第1抵抗部材と、
    第2面を有し、前記第2面に開口する複数の第2貫通孔が形成された第2抵抗部材とを備え、
    前記第1面と前記第2面とが対向するように前記第1抵抗部材および前記第2抵抗部材が配置され、前記複数の第1貫通孔と前記複数の第2貫通孔との重なりの大きさが可変であるように構成されており、
    前記第2抵抗部材は、前記第1抵抗部材における、前記第2抵抗部材が配置される面の一部を覆うように配置され、
    前記第1抵抗部材の前記第2抵抗部材が配置される面における、前記第2抵抗部材に覆われない第3面に第3貫通孔が形成されている、
    めっき装置用抵抗体。
  2. 前記第1面または前記第2面に沿って、前記第1抵抗部材および前記第2抵抗部材の一方を他方に対して移動可能または回転可能に構成されている、請求項1に記載のめっき装置用抵抗体。
  3. 前記第1抵抗部材において、前記第3面の外周側に前記第1面が形成されている、請求項2に記載のめっき装置用抵抗体。
  4. 前記第1抵抗部材は、第1の外径を有する第1部分と、前記第1の外径より小さい第2の外径を有する第2部分とを備え、前記第1部分に前記第1面が形成され、前記第2部分に前記第3面が形成されている、請求項3に記載のめっき装置用抵抗体。
  5. 1つの前記第1抵抗部材の前記第1面に対向するように配置される複数の前記第2抵抗部材を備える、請求項1に記載のめっき装置用抵抗体。
  6. めっき槽と、
    前記めっき槽に配置されるアノードと、
    めっきする対象物を保持するホルダと、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のめっき装置用抵抗体と、を備える、めっき装置。
  7. 前記第1抵抗部材および前記第2抵抗部材の一方を他方に対して移動または回転させる駆動機構をさらに備える、請求項6に記載のめっき装置。
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