以下、冷凍サイクル装置について、図面に基づいて説明する。
(1)構成
図1は、本開示の一実施形態にかかる冷凍サイクル装置1の概略構成図である。
<回路構成>
冷凍サイクル装置1は、メイン冷媒が循環するメイン冷媒回路20と、サブ冷媒が循環するサブ冷媒回路80と、を有しており、室内の空調(ここでは、冷房及び暖房)を行う装置である。
-メイン冷媒回路-
メイン冷媒回路20は、主として、メイン圧縮機21、22と、メイン熱源側熱交換器25と、メイン利用側熱交換器72a、72bと、サブ利用側熱交換器85と、第1メイン流路切換機構23と、を有している。また、メイン冷媒回路20は、中間冷媒管61と、第2メイン流路切換機構24と、中間熱交換器26と、中間熱交バイパス管63と、ブリッジ回路40と、中間インジェクション管31と、エコノマイザ熱交換器32と、上流側メイン膨張機構27と、メイン利用側膨張機構71a、71bと、中間熱交送り管65と、中間熱交戻し管67と、を有している。そして、メイン冷媒回路20には、メイン冷媒として、二酸化炭素が封入されている。
メイン圧縮機21、22は、メイン冷媒を圧縮する機器である。第1メイン圧縮機21は、ロータリやスクロール等の低段側圧縮要素21aをモータやエンジン等の駆動機構によって駆動する圧縮機である。第2メイン圧縮機22は、ロータリやスクロール等の高段側圧縮要素22aをモータやエンジン等の駆動機構によって駆動する圧縮機である。メイン圧縮機21、22は、低段側の第1メイン圧縮機21においてメイン冷媒を圧縮した後に吐出し、そして、第1メイン圧縮機21から吐出されたメイン冷媒を高段側の第2メイン圧縮機22で圧縮する多段(ここでは、2段)圧縮機を構成している。ここで、第1メイン圧縮機21(低段側圧縮要素21a)の吐出側と第2メイン圧縮機22(高段側圧縮要素22a)の吸入側との間は、中間冷媒管61によって接続されている。
第1メイン流路切換機構23は、メイン冷媒回路20内におけるメイン冷媒の流れの方向を切り換えるための機構である。第1メイン流路切換機構23は、メイン利用側熱交換器72a、72bがメイン冷媒の蒸発器として機能するようにメイン冷媒を循環させるメイン冷却運転状態と、メイン利用側熱交換器72a、72bがメイン冷媒の放熱器として機能するようにメイン冷媒を循環させるメイン加熱運転状態と、を切り換える切換機構である。具体的には、第1メイン流路切換機構23は、四路切換弁であり、メイン圧縮機21、22の吸入側(ここでは、第1メイン圧縮機21の吸入側)、メイン圧縮機21、22の吐出側(ここでは、第2メイン圧縮機22の吐出側)、メイン熱源側熱交換器25の一端、及び、メイン利用側熱交換器72a、72bの他端に接続されている。そして、第1メイン流路切換機構23は、メイン冷却運転状態において、第2メイン圧縮機22の吐出側とメイン熱源側熱交換器25の一端とを接続し、かつ、第1メイン圧縮機21の吸入側とメイン利用側熱交換器72a、72bの他端とを接続する(図1の第1メイン流路切換機構23の実線を参照)。また、第1メイン流路切換機構23は、メイン加熱運転状態において、第2メイン圧縮機22の吐出側とメイン利用側熱交換器72a、72bの他端とを接続し、かつ、第1メイン圧縮機21の吸入側とメイン熱源側熱交換器25の一端とを接続する(図1の第1メイン流路切換機構23の破線を参照)。尚、第1メイン流路切換機構23は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の二方弁や三方弁を組み合わせる等によって、上記と同様のメイン冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
メイン熱源側熱交換器25は、メイン冷媒と室外空気とを熱交換させる機器であり、ここでは、メイン冷媒の放熱器又は蒸発器として機能する熱交換器である。メイン熱源側熱交換器25は、一端が第1メイン流路切換機構23に接続されており、他端がブリッジ回路40に接続されている。そして、メイン熱源側熱交換器25は、第1メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にしている場合に、メイン冷媒の放熱器として機能し、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、メイン冷媒の蒸発器として機能するようになっている。
ブリッジ回路40は、メイン熱源側熱交換器25とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間に設けられている。ブリッジ回路40は、第1メイン流路切換機構23がメイン冷却運転状態及びメイン加熱運転状態のいずれにおいても、メイン冷媒回路20を循環するメイン冷媒が、エコノマイザ熱交換器32(第1エコノマイザ流路32a)、上流側メイン膨張機構27、サブ利用側熱交換器85(第2サブ流路85b)の順に流れるように整流する回路である。ブリッジ回路40は、ここでは、3つの逆止機構41、42、43と、第1下流側メイン膨張機構44と、を有している。ここで、入口逆止機構41は、メイン熱源側熱交換器25からエコノマイザ熱交換器32や上流側メイン膨張機構27へのメイン冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。入口逆止機構42は、メイン利用側熱交換器72a、72bからエコノマイザ熱交換器32や上流側メイン膨張機構27へのメイン冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。出口逆止機構43は、サブ利用側熱交換器85からメイン利用側熱交換器72a、72bへのメイン冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。第1下流側メイン膨張機構44は、メイン冷媒を減圧する機器であり、ここでは、第1メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にしている場合に、全閉され、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、サブ利用側熱交換器85からメイン熱源側熱交換器25に送られるメイン冷媒を減圧する膨張機構である。すなわち、第1下流側メイン膨張機構44は、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、サブ利用側熱交換器85とメイン熱源側熱交換器25との間を流れるメイン冷媒を減圧する第2メイン膨張機構として機能するようになっている。第1下流側メイン膨張機構44は、例えば、電動膨張弁である。
中間インジェクション管31は、メイン冷媒が流れる冷媒管であり、ここでは、メイン熱源側熱交換器25とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間を流れるメイン冷媒を分岐してメイン圧縮機21、22に送る冷媒管である。具体的には、中間インジェクション管31は、ブリッジ回路40の入口逆止機構41、42と上流側メイン膨張機構27との間を流れるメイン冷媒を分岐して第2メイン圧縮機22の吸入側に送る冷媒管であり、第1中間インジェクション管31aと第2中間インジェクション管31bとを有している。第1中間インジェクション管31aは、一端がブリッジ回路40の入口逆止機構41、42とエコノマイザ熱交換器32(第1エコノマイザ流路32aの一端)との間に接続されており、他端がエコノマイザ熱交換器32(第2エコノマイザ流路32bの一端)に接続されている。第2中間インジェクション管31bは、一端がエコノマイザ熱交換器32(第2エコノマイザ流路32bの他端)に接続されており、他端が中間熱交換器26の出口と第2メイン圧縮機22の吸入側との間に接続されている。
また、中間インジェクション管31は、中間インジェクション膨張機構33を有している。中間インジェクション膨張機構33は、第1中間インジェクション管31aに設けられている。中間インジェクション膨張機構33は、メイン冷媒を減圧する機器であり、ここでは、中間インジェクション管31を流れるメイン冷媒を減圧する膨張機構である。中間インジェクション膨張機構33は、例えば、電動膨張弁である。
エコノマイザ熱交換器32は、メイン冷媒同士を熱交換させる機器であり、ここでは、メイン熱源側熱交換器25とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間を流れるメイン冷媒を中間インジェクション管31を流れるメイン冷媒との熱交換によって冷却する熱交換器である。具体的には、エコノマイザ熱交換器32は、ブリッジ回路40の入口逆止機構41、42と上流側メイン膨張機構27との間を流れるメイン冷媒を中間インジェクション管31を流れるメイン冷媒との熱交換によって冷却する熱交換器である。エコノマイザ熱交換器32は、ブリッジ回路40の入口逆止機構41、42と上流側メイン膨張機構27との間を流れるメイン冷媒を流す第1エコノマイザ流路32aと、中間インジェクション管31を流れるメイン冷媒を流す第2エコノマイザ流路32bと、を有している。第1エコノマイザ流路32aは、一端(入口)がブリッジ回路40の入口逆止機構41、42に接続されており、他端(出口)が上流側メイン膨張機構27の入口に接続されている。第2エコノマイザ流路32bは、一端(入口)が第1中間インジェクション管31aの他端に接続されており、他端(出口)が第2中間インジェクション管31bの一端に接続されている。
上流側メイン膨張機構27は、メイン冷媒を減圧する機器であり、ここでは、メイン熱源側熱交換器25及びメイン利用側熱交換器72a、72bの一方とサブ利用側熱交換器85(第2サブ流路85b)との間を流れるメイン冷媒を減圧する膨張機構(第1メイン膨張機構)である。すなわち、上流側メイン膨張機構27は、メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にしている場合に、メイン熱源側熱交換器25とサブ利用側熱交換器85との間を流れるメイン冷媒を減圧し、メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、メイン利用側熱交換器72a、72bとサブ利用側熱交換器85との間を流れるメイン冷媒を減圧する。具体的には、上流側メイン膨張機構27は、ブリッジ回路40の入口逆止機構41、42とサブ利用側熱交換器85(第2サブ流路85b)との間に設けられている。上流側メイン膨張機構27は、例えば、電動膨張弁である。尚、上流側メイン膨張機構27は、メイン冷媒を減圧して動力を発生させる膨張機でもよい。
サブ利用側熱交換器85は、メイン冷媒とサブ冷媒とを熱交換させる機器であり、ここでは、メイン熱源側熱交換器25とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間を流れるメイン冷媒の冷却器又は加熱器として機能する熱交換器である。すなわち、サブ利用側熱交換器85は、第1メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にしている場合に、メイン熱源側熱交換器25とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間を流れるメイン冷媒の冷却器として機能し、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、メイン熱源側熱交換器25とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間を流れるメイン冷媒の加熱器として機能するようになっている。具体的には、サブ利用側熱交換器85は、上流側メイン膨張機構27とブリッジ回路40の第3逆止機構43及び第1下流側メイン膨張機構44との間を流れるメイン冷媒を冷却又は加熱する熱交換器である。
メイン利用側膨張機構71a、71bは、メイン冷媒を減圧する機器である。ここで、メイン利用側膨張機構71a、71bは、第1メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にしている場合に、サブ利用側熱交換器85とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間を流れるメイン冷媒を減圧する膨張機構(第2メイン膨張機構)である。また、メイン利用側膨張機構71a、71bは、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、メイン利用側熱交換器72a、72bと上流側メイン膨張機構27との間を流れるメイン冷媒を減圧する膨張機構である。具体的には、メイン利用側膨張機構71a、71bは、ブリッジ回路40の入口逆止機構42及び出口逆止機構43とメイン利用側熱交換器72a、72bの一端との間に設けられている。メイン利用側膨張機構71a、71bは、例えば、電動膨張弁である。
メイン利用側熱交換器72a、72bは、メイン冷媒と室内空気とを熱交換させる機器であり、ここでは、メイン冷媒の蒸発器又は放熱器として機能する熱交換器である。メイン利用側熱交換器72a、72bは、一端がメイン利用側膨張機構71a、71bに接続されており、他端が第1圧縮機21の吸入側に接続されている。
中間熱交換器26は、メイン冷媒と室外空気とを熱交換させる機器であり、ここでは、第1メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にしている場合に、第1メイン圧縮機21と第2メイン圧縮機22との間を流れるメイン冷媒の冷却器として機能する熱交換器である。また、中間熱交換器26は、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、サブ利用側熱交換器85(第2サブ流路85b)において加熱されたメイン冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。中間熱交換器26は、中間冷媒管61に設けられている。
中間冷媒管61は、第1中間冷媒管61aと第2中間冷媒管61bと第3中間冷媒管61cとを有している。第1中間冷媒管61aは、一端が第1メイン圧縮機21(低段側圧縮要素21a)の吐出側に接続されており、他端が第2メイン流路切換機構24に接続されている。第2中間冷媒管61bは、一端が第2メイン流路切換機構24に接続されており、他端が中間熱交換器26の一端に接続されている。第3中間冷媒管61cは、一端が中間熱交換器26の他端に接続されており、他端が第2メイン圧縮機22(高段側圧縮要素22a)の吸入側に接続されている。第3中間冷媒管61cには、中間熱交換器26の他端から第2メイン圧縮機22(高段側圧縮要素22a)の吸入側へのメイン冷媒の流通のみを許容する逆止弁である逆止機構62が設けられている。また、第3中間冷媒管61cのうち逆止機構62と第2メイン圧縮機22(高段側圧縮要素22a)の吸入側との間の部分には、第2中間インジェクション管31bの他端が接続されている。
中間熱交バイパス管63は、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、第1メイン圧縮機21(低段側圧縮要素21a)から吐出されたメイン冷媒を、中間熱交換器26をバイパスして第2メイン圧縮機22(高段側圧縮要素22a)に送る冷媒管である。中間熱交バイパス管63は、一端が第2メイン流路切換機構24に接続されており、他端が第3中間冷媒管61cのうち逆止機構62と第2メイン圧縮機22(高段側圧縮要素22a)の吸入側との間の部分に接続されている。中間熱交バイパス管63には、第2メイン流路切換機構24から第3中間冷媒管61cへのメイン冷媒の流通のみを許容する逆止弁である逆止機構64が設けられている。
第2メイン流路切換機構24は、メイン冷媒回路20内におけるメイン冷媒の流れの方向を切り換えるための機構である。第2メイン流路切換機構24は、第1メイン圧縮機21から吐出されたメイン冷媒を中間熱交換器26を通過させた後に第2メイン圧縮機22に送る中間熱交放熱状態と、第1メイン圧縮機21から吐出されたメイン冷媒を中間熱交換器26を通過させずに第2メイン圧縮機22に送る中間熱交バイパス状態と、を切り換える切換機構である。具体的には、第2メイン流路切換機構24は、四路切換弁であり、第1メイン圧縮機21の吐出側、第2中間冷媒管61bの一端、及び、中間熱交バイパス管63の一端に接続されている。そして、第2メイン流路切換機構24は、中間熱交放熱状態において、第1メイン圧縮機21の吐出側と第2メイン圧縮機22の吸入側との間を中間熱交換器26を通じて接続し(図1の第2メイン流路切換機構24の実線を参照)。中間熱交バイパス状態において、第1メイン圧縮機21の吐出側と第2メイン圧縮機22の吸入側との間を中間熱交バイパス管64を通じて接続する(図1の第2メイン流路切換機構24の破線を参照)。尚、第2メイン流路切換機構24は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の二方弁や三方弁を組み合わせる等によって、上記と同様のメイン冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
中間熱交送り管65は、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、サブ利用側熱交換器85(第2サブ流路85b)とメイン熱源側熱交換器25との間を流れるメイン冷媒を分岐して中間熱交換器26に送る冷媒管である。具体的には、中間熱交送り管65は、一端がサブ利用側熱交換器85とブリッジ回路40の第3逆止機構43及び第1下流側メイン膨張機構44との間に接続されており、他端が第3中間冷媒管61cのうち中間熱交換器26の他端と逆止機構62との間の部分に接続されている。
また、中間熱交送り管65は、第2下流側メイン膨張機構66を有している。第2下流側メイン膨張機構66は、メイン冷媒を減圧する機器であり、ここでは、第1メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にしている場合に、全閉され、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にし、かつ、第2メイン流路切換機構24を中間熱交バイパス状態にしている場合に、サブ利用側熱交換器85から中間熱交換器26に送られるメイン冷媒を減圧する膨張機構である。すなわち、第2下流側メイン膨張機構66は、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にし、かつ、かつ、第2メイン流路切換機構24を中間熱交バイパス状態にしている場合に、中間熱交送り管65を流れるメイン冷媒を減圧する第3メイン膨張機構として機能するようになっている。第2下流側メイン膨張機構66は、例えば、電動膨張弁である。
中間熱交戻し管67は、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合に、メイン冷媒を中間熱交換器26からメイン圧縮機21、22の吸入側に戻す冷媒管である。具体的には、中間熱交戻し管67は、一端が第2メイン流路切換機構24に接続されており、他端が第1圧縮機21の吸入側に接続されている。
そして、メイン冷媒回路20では、第1メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にし、かつ、第2メイン流路切換機構24を中間熱交放熱状態にしている場合に、第1メイン圧縮機21から吐出されたメイン冷媒を、中間熱交換器26において冷却した後に、第2メイン圧縮機22に吸入させるように流すことができる。また、メイン冷媒回路20では、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にし、かつ、第2メイン流路切換機構24を中間熱交バイパス状態にしている場合に、第1メイン圧縮機21から吐出されたメイン冷媒を、中間熱交バイパス管63を通じて中間熱交換器26をバイパスして、第2メイン圧縮機22に吸入させるように流すことができる。しかも、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にし、かつ、第2メイン流路切換機構24を中間熱交バイパス状態にしている場合には、サブ利用側熱交換器85からメイン熱源側熱交換器25に送られるメイン冷媒の一部を、中間熱交送り管65に分岐し、中間熱交換器26において蒸発させた後に、中間熱交戻し管67を通じて第1メイン圧縮機の吸入側に戻すように流すことができる。
-サブ冷媒回路-
サブ冷媒回路80は、主として、サブ圧縮機81と、サブ熱源側熱交換器83と、サブ利用側熱交換器85と、サブ流路切換機構82と、を有している。また、サブ冷媒回路80は、サブ膨張機構84を有している。そして、サブ冷媒回路80には、サブ冷媒として、GWP(温暖化係数)が750以下のHFC冷媒(R32等)、HFO冷媒(R1234yfやR1234ze等)、又は、HFC冷媒とHFO冷媒との混合冷媒(R452B等)が封入されている。尚、サブ冷媒は、これらに限定されるものではなく、二酸化炭素よりも成績係数が高い自然冷媒(プロパンやアンモニア等)であってもよい。
サブ圧縮機81は、サブ冷媒を圧縮する機器である。サブ圧縮機81は、ロータリやスクロール等の圧縮要素81aをモータやエンジン等の駆動機構によって駆動する圧縮機である。
サブ流路切換機構82は、サブ冷媒回路80内におけるサブ冷媒の流れの方向を切り換えるための機構である。サブ流路切換機構82は、サブ利用側熱交換器85がサブ冷媒の蒸発器として機能するようにサブ冷媒を循環させるサブ冷却運転状態と、サブ利用側熱交換器85がサブ冷媒の放熱器として機能するようにサブ冷媒を循環させるサブ加熱運転状態と、を切り換える切換機構である。具体的には、サブ流路切換機構82は、四路切換弁であり、サブ圧縮機81の吸入側、サブ圧縮機81の吐出側、サブ熱源側熱交換器83の一端、及び、サブ利用側熱交換器85(第1サブ流路85a)の他端に接続されている。そして、サブ流路切換機構82は、サブ冷却運転状態において、サブ圧縮機81の吐出側とサブ熱源側熱交換器83の一端とを接続し、かつ、サブ圧縮機81の吸入側とサブ利用側熱交換器85(第1サブ流路85a)の他端とを接続する(図1のサブ流路切換機構82の実線を参照)。また、サブ流路切換機構82は、サブ加熱運転状態において、サブ圧縮機81の吐出側とサブ利用側熱交換器85(第1サブ流路85a)の他端とを接続し、かつ、サブ圧縮機81の吸入側とサブ熱源側熱交換器83の一端とを接続する(図1のサブ流路切換機構82の破線を参照)。尚、サブ流路切換機構82は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の二方弁や三方弁を組み合わせる等によって、上記と同様のサブ冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
サブ熱源側熱交換器83は、サブ冷媒と室外空気とを熱交換させる機器であり、ここでは、サブ冷媒の放熱器と又は蒸発器して機能する熱交換器である。サブ熱源側熱交換器83は、一端がサブ流路切換機構82に接続されており、他端がサブ膨張機構84に接続されている。そして、サブ熱源側熱交換器83は、サブ流路切換機構82をサブ冷却運転状態にしている場合に、サブ冷媒の放熱器として機能し、サブ流路切換機構82をサブ加熱運転状態にしている場合に、サブ冷媒の蒸発器として機能するようになっている。
サブ膨張機構84は、サブ冷媒を減圧する機器であり、ここでは、サブ熱源側熱交換器83とサブ利用側熱交換器85との間を流れるサブ冷媒を減圧する膨張機構である。具体的には、サブ膨張機構84は、サブ熱源側熱交換器83の他端とサブ利用側熱交換器85(第1サブ流路85aの一端)との間に設けられている。サブ膨張機構84は、例えば、電動膨張弁である。
サブ利用側熱交換器85は、上記のように、メイン冷媒とサブ冷媒とを熱交換させる機器であり、ここでは、サブ冷媒の蒸発器として機能して、メイン熱源側熱交換器25とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間を流れるメイン冷媒を冷却する、又は、サブ冷媒の放熱器として機能して、メイン利用側熱交換器72a、72bとメイン熱源側熱交換器25との間を流れるメイン冷媒を加熱する熱交換器である。具体的には、サブ利用側熱交換器85は、上流側メイン膨張機構27とブリッジ回路40の第3逆止機構43及び第1下流側メイン膨張機構44との間を流れるメイン冷媒をサブ冷媒回路80を流れる冷媒によって冷却又は加熱する熱交換器である。サブ利用側熱交換器85は、サブ膨張機構84とサブ流路切換機構82との間を流れるサブ冷媒を流す第1サブ流路85aと、上流側メイン膨張機構27とブリッジ回路40の第3逆止機構43及び第1下流側メイン膨張機構44との間を流れるメイン冷媒を流す第2サブ流路85bと、を有している。第1サブ流路85aは、一端がサブ膨張機構84に接続されており、他端がサブ流路切換機構82に接続されている。第2サブ流路85bは、一端(入口)が上流側メイン膨張機構27に接続されており、他端(出口)がブリッジ回路40の第3逆止機構43及び第1下流側メイン膨張機構44に接続されている。
<ユニット構成>
上記のメイン冷媒回路20及びサブ冷媒回路80の構成機器は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット7a、7bと、サブユニット8と、に設けられている。利用ユニット7a、7bはそれぞれ、メイン利用側熱交換器72a、72bに対応して設けられている。
-熱源ユニット-
熱源ユニット2は、室外に配置されている。サブ利用側熱交換器85、メイン利用側膨張機構71a、71b及びメイン利用側熱交換器72a、72bを除くメイン冷媒回路20が、熱源ユニット2に設けられている。
また、熱源ユニット2には、メイン熱源側熱交換器25及び中間熱交換器26に室外空気を送るための熱源側ファン28が設けられている。熱源側ファン28は、プロペラファン等の送風要素をモータ等の駆動機構によって駆動するファンである。
また、熱源ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、第1メイン圧縮機21の吸入側におけるメイン冷媒の圧力及び温度を検出する圧力センサ91及び温度センサ92が設けられている。第1メイン圧縮機21の吐出側におけるメイン冷媒の圧力を検出する圧力センサ93が設けられている。第2メイン圧縮機21の吐出側におけるメイン冷媒の圧力及び温度を検出する圧力センサ94及び温度センサ95が設けられている。メイン熱源側熱交換器25の他端側におけるメイン冷媒の温度を検出する温度センサ96が設けられている。エコノマイザ熱交換器32の他端(第1エコノマイザ流路32aの他端)側におけるメイン冷媒の温度を検出する温度センサ34が設けられている。第2中間インジェクション管31bにおけるメイン冷媒の温度を検出する温度センサ35が設けられている。上流側メイン膨張機構27とサブ利用側熱交換器85との間におけるメイン冷媒の圧力及び温度を検出する圧力センサ97及び温度センサ98が設けられている。サブ利用側熱交換器85の他端(第2サブ流路85bの他端)側におけるメイン冷媒の温度を検出する温度センサ105が設けられている。室外空気の温度(外気温度)を検出する温度センサ99が設けられている。
-利用ユニット-
利用ユニット7a、7bは、室内に配置されている。メイン冷媒回路20のメイン利用側膨張機構71a、71b及びメイン利用側熱交換器72a、72bが利用ユニット7a、7bに設けられている。
また、利用ユニット7a、7bには、メイン利用側熱交換器72a、72bに室内空気を送るための利用側ファン73a、73bが設けられている。利用側ファン73a、73bは、遠心ファンや多翼ファン等の送風要素をモータ等の駆動機構によって駆動するファンである。
また、利用ユニット7a、7bには、各種のセンサが設けられている。具体的には、メイン利用側熱交換器72a、72bの一端側におけるメイン冷媒の温度を検出する温度センサ74a、74bと、メイン利用側熱交換器72a、72bの他端側におけるメイン冷媒の温度を検出する温度センサ75a、75bと、が設けられている。
-サブユニット-
サブユニット8は、室外に配置されている。サブ冷媒回路80、及び、メイン冷媒回路20を構成する冷媒管の一部(サブ利用側熱交換器85に接続されるメイン冷媒が流れる冷媒管の一部)が、サブユニット8に設けられている。
また、サブユニット8には、サブ熱源側熱交換器83に室外空気を送るためのサブ側ファン86が設けられている。サブ側ファン86は、プロペラファン等の送風要素をモータ等の駆動機構によって駆動するファンである。
ここでは、サブユニット8が熱源ユニット2に隣接して設けられており、実質的にサブユニット8と熱源ユニット2とが一体化した構成になっているが、これに限定されるものではなく、サブユニット8を熱源ユニット2から離して設けてもよいし、また、サブユニット8の構成機器をすべて熱源ユニット2に設けて、サブユニット8を省略してもよい。
また、サブユニット8には、各種のセンサが設けられている。具体的には、サブ圧縮機81の吸入側におけるサブ冷媒の圧力及び温度を検出する圧力センサ101及び温度センサ102が設けられている。サブ圧縮機81の吐出側におけるサブ冷媒の圧力及び温度を検出する圧力センサ103及び温度センサ104が設けられている。室外空気の温度(外気温度)を検出する温度センサ106が設けられている。サブ利用側熱交換器85の一端(第1サブ流路85aの一端)側におけるサブ冷媒の温度を検出する温度センサ107が設けられている。
-メイン冷媒連絡管-
熱源ユニット2と利用ユニット7a、7bとは、メイン冷媒回路20の一部を構成するメイン冷媒連絡管11、12によって接続されている。
第1メイン冷媒連絡管11は、ブリッジ回路40の入口逆止機構42及び出口逆止機構43とメイン利用側膨張機構71a、71bとの間を接続する配管の一部である。
第2メイン冷媒連絡管12は、メイン利用側熱交換器72a、72bの他端と第1メイン流路切換機構23との間を接続する配管の一部である。
-制御部-
そして、上記のメイン冷媒回路20及びサブ冷媒回路80の構成機器を含めた熱源ユニット2、利用ユニット7a、7b及びサブユニット8の構成機器は、制御部9によって制御されるようになっている。制御部9は、熱源ユニット2、利用ユニット7a、7b及びサブユニット8に設けられた制御基板等が通信接続されることによって構成されており、各種センサ34、35、74a、74b、75a、75b、91~99、101~107の検出信号等を受けることができるように構成されている。尚、図1においては、便宜上、熱源ユニット2、利用ユニット7a、7b及びサブユニット8等とは離れた位置に制御部9を図示している。このように、制御部9は、各種センサ34、35、74a、74b、75a、75b、91~99、101~107等の検出信号等に基づいて、冷凍サイクル装置1の構成機器21~24、27、28、33、44、66、71a、71b、73a、73b、81、82、84、86の制御、すなわち、冷凍サイクル装置1全体の運転制御を行うようになっている。
(2)動作
次に、冷凍サイクル装置1の動作について、図2~図5を用いて説明する。ここで、図2は、冷房運転時における冷凍サイクル装置1内の冷媒の流れを示す図である。図3は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力-エンタルピ線図である。図4は、暖房運転時における冷凍サイクル装置1内の冷媒の流れを示す図である。図5は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力-エンタルピ線図である。
冷凍サイクル装置1は、室内の空調として、メイン利用側熱交換器72a、72bがメイン冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却する冷房運転(冷却運転)と、メイン利用側熱交換器72a、72bがメイン冷媒の放熱器として機能して室内空気を加熱する暖房運転(加熱運転)と、を行うことができる。また、ここでは、冷房運転時には、サブ冷媒回路80を使用してメイン冷媒を冷却するサブ冷媒回路冷却動作を行い、暖房運転時には、サブ冷媒回路80を使用してメイン冷媒を加熱するサブ冷媒回路加熱動作を行うことができる。尚、サブ冷媒回路冷却動作を伴う冷房運転やサブ冷媒回路加熱動作を伴う暖房運転の動作は、制御部9によって行われる。
<サブ冷媒回路冷却動作を伴う冷房運転>
冷房運転時は、第1メイン流路切換機構23が図2の実線で示されるメイン冷却運転状態に切り換えられ、かつ、第2メイン流路切換機構24が図2の実線で示される中間熱交放熱状態に切り換えられる。また、第1メイン流路切換機構23がメイン冷却運転状態に切り換えられ、かつ、第2メイン流路切換機構24が中間熱交放熱状態に切り換えられるため、第1下流側メイン膨張機構44及び第2下流側メイン膨張機構66が閉じられる。また、冷房運転時は、サブ冷媒回路冷却動作を行うため、サブ流路切換機構82が図2の実線で示されるサブ冷却運転状態に切り換えられる。
このメイン冷媒回路20の状態において、冷凍サイクルにおける低圧(LPh)のメイン冷媒(図2及び図3の点A参照)は、第1メイン圧縮機21に吸入され、第1メイン圧縮機21において、冷凍サイクルにおける中間圧(MPh1)まで圧縮されて吐出される(図2及び図3の点B参照)。
第1メイン圧縮機21から吐出された中間圧のメイン冷媒は、第2メイン流路切換機構24を通じて、中間熱交換器26に送られ、中間熱交換器26において、熱源側ファン28によって送られる室外空気と熱交換を行って冷却される(図2及び図3の点C参照)。
中間熱交換器26において冷却された中間圧のメイン冷媒は、逆止機構62を通過した後に、中間インジェクション管31(第2中間インジェクション管31b)から第2メイン圧縮機22の吸入側に送られる中間圧のメイン冷媒と合流することでさらに冷却される(図2及び図3の点D参照)。
中間インジェクション管31からメイン冷媒のインジェクションがなされた中間圧のメイン冷媒は、第2メイン圧縮機22に吸入され、第2メイン圧縮機22において、冷凍サイクルにおける高圧(HPh)まで圧縮されて吐出される(図2及び図3の点E参照)。ここで、第2メイン圧縮機22から吐出された高圧のメイン冷媒は、メイン冷媒の臨界圧を超える圧力になっている。
第2メイン圧縮機22から吐出された高圧のメイン冷媒は、メイン熱源側熱交換器25に送られ、メイン熱源側熱交換器25において、熱源側ファン28によって送られる室外空気と熱交換を行って冷却される(図2及び図3の点F参照)。
メイン熱源側熱交換器25において冷却された高圧のメイン冷媒は、ブリッジ回路40の入口逆止機構41を通過した後に、その一部が中間インジェクション膨張機構33の開度に応じて中間インジェクション管31に分岐され、残りがエコノマイザ熱交換器32(第1エコノマイザ流路32a)に送られる。中間インジェクション管31に分岐された高圧のメイン冷媒は、中間インジェクション膨張機構33において中間圧(MPh1)まで減圧されて気液二相状態になり(図2及び図3の点K参照)、エコノマイザ熱交換器32(第2エコノマイザ流路32b)に送られる。エコノマイザ熱交換器32において、第1エコノマイザ流路32aを流れる高圧のメイン冷媒は、第2エコノマイザ流路32bを流れる中間圧の気液二相状態のメイン冷媒と熱交換を行って冷却される(図2及び図3の点G参照)。逆に、第2エコノマイザ流路32bを流れる中間圧の気液二相状態のメイン冷媒は、第1エコノマイザ流路32aを流れる高圧のメイン冷媒との熱交換によって加熱されて(図2及び図3の点L参照)、上記のように、中間熱交換器26において冷却された中間圧のメイン冷媒と合流して、第2メイン圧縮機22の吸入側に送られる。
ここで、中間インジェクション膨張機構33は、エコノマイザ熱交換器32の中間インジェクション管31側の出口におけるメイン冷媒の過熱度SHh1に基づいて開度調節される。例えば、制御部9が、過熱度SHh1が目標値SHh1tになるように、中間インジェクション膨張機構33の開度を制御する。尚、過熱度SHh1は、圧力センサ93により検出されるメイン冷媒の圧力(MPh1)を飽和温度に換算し、温度センサ35により検出されるメイン冷媒の温度からこの飽和温度を差し引くことによって得られる。
エコノマイザ熱交換器32において冷却された高圧のメイン冷媒は、第1メイン膨張機構としての上流側メイン膨張機構27に送られ、上流側メイン膨張機構27において、冷凍サイクルにおける中間圧(MPh2)まで減圧されて、気液二相状態になる(図2及び図3の点H参照)。
上流側メイン膨張機構27において減圧された中間圧のメイン冷媒は、サブ利用側熱交換器85(第2サブ流路85b)に送られる。
一方、サブ冷媒回路80においては、冷凍サイクルにおける低圧(LPs)のサブ冷媒(図2及び図3の点R参照)は、サブ圧縮機81に吸入され、サブ圧縮機81において、冷凍サイクルにおける高圧(HPs)まで圧縮されて吐出される(図2及び図3の点S参照)。
サブ圧縮機81から吐出された高圧のサブ冷媒は、サブ流路切換機構82を通じて、サブ熱源側熱交換器83に送られ、サブ熱源側熱交換器83において、サブ側ファン86によって送られる室外空気と熱交換を行って冷却される(図2及び図3の点T参照)。
サブ熱源側熱交換器83において冷却された高圧のサブ冷媒は、サブ膨張機構84に送られ、サブ膨張機構84において、低圧まで減圧されて、気液二相状態になる(図2及び図3の点U参照)。
そして、サブ利用側熱交換器85において、第2サブ流路85bを流れる中間圧のメイン冷媒は、第1サブ流路85aを流れる低圧の気液二相状態のサブ冷媒と熱交換を行って冷却される(図2及び図3の点I参照)。逆に、第1サブ流路85aを流れる低圧の気液二相状態のサブ冷媒は、第2サブ流路85bを流れる中間圧のメイン冷媒と熱交換を行って加熱されて(図2及び図3の点R参照)、サブ流路切換機構82を通じて、再び、サブ圧縮機81の吸入側に吸入される。
ここで、サブ圧縮機81は、サブ冷媒回路80の低圧LPsに基づいて運転容量が調節される。例えば、制御部9が、低圧LPsが目標値LPstになるように、サブ圧縮機81の運転容量(運転周波数や回転数)を制御する。尚、低圧LPsは、圧力センサ101により検出される。また、サブ膨張機構84は、サブ利用側熱交換器85のサブ冷媒回路80側の出口におけるサブ冷媒の過熱度SHs1に基づいて開度調節される。例えば、制御部9が、過熱度SHs1が目標値SHs1tになるように、サブ膨張機構84の開度を制御する。尚、過熱度SHs1は、圧力センサ101により検出されるサブ冷媒の圧力(LPs)を飽和温度に換算し、温度センサ102により検出されるサブ冷媒の温度からこの飽和温度を差し引くことによって得られる。
サブ利用側熱交換器85において冷却された中間圧のメイン冷媒は、ブリッジ回路40の出口逆止機構43及び第1メイン冷媒連絡管11を通じて、第2メイン膨張機構としてのメイン利用側膨張機構71a、71bに送られ、メイン利用側膨張機構71a、71bにおいて、低圧(LPh)まで減圧されて、気液二相状態になる(図2及び図3の点J参照)。
メイン利用側膨張機構71a、71bにおいて減圧された低圧のメイン冷媒は、メイン利用側熱交換器72a、72bに送られ、メイン利用側熱交換器72a、72bにおいて、利用側ファン73a、73bによって送られる室内空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発する(図2及び図3の点A参照)。逆に、室内空気は、メイン利用側熱交換器72a、72bを流れる低圧の気液二相状態のメイン冷媒と熱交換を行って冷却されて、これにより、室内の冷房が行われる。
メイン利用側熱交換器72a、72bにおいて蒸発した低圧のメイン冷媒は、第2メイン冷媒連絡管12及び第1メイン流路切換機構23を通じて、第1メイン圧縮機21の吸入側に送られ、再び、第1メイン圧縮機21に吸入される。このようにして、サブ冷媒回路冷却動作を伴う冷房運転が行われる。
<サブ冷媒回路加熱動作を伴う暖房運転>
暖房運転時は、第1メイン流路切換機構23が図4の破線で示されるメイン加熱運転状態に切り換えられ、かつ、第2メイン流路切換機構24が図4の破線で示される中間熱交バイパス状態に切り換えられる。また、第1メイン流路切換機構23がメイン加熱運転状態に切り換えられ、かつ、第2メイン流路切換機構24が中間熱交バイパス状態に切り換えられるため、第1下流側メイン膨張機構44及び第2下流側メイン膨張機構66が開けられる。また、暖房運転時は、サブ冷媒回路加熱動作を行うため、サブ流路切換機構82が図4の破線で示されるサブ加熱運転状態に切り換えられる。
このメイン冷媒回路20の状態において、冷凍サイクルにおける低圧(LPh)のメイン冷媒(図4及び図5の点A参照)は、第1メイン圧縮機21に吸入され、第1メイン圧縮機21において、冷凍サイクルにおける中間圧(MPh1)まで圧縮されて吐出される(図4及び図5の点B参照)。
第1メイン圧縮機21から吐出された中間圧のメイン冷媒は、第2メイン流路切換機構24及び中間熱交バイパス管63を通じて、中間熱交換器26において放熱することなく、中間冷媒管61(第3中間冷媒管61c)の逆止機構62と第2メイン圧縮機22の吸入側との間の部分に送られる。
中間熱交換器26をバイパスした中間圧のメイン冷媒は、中間インジェクション管31(第2中間インジェクション管31b)から第2メイン圧縮機22の吸入側に送られる中間圧のメイン冷媒と合流することで冷却される(図4及び図5の点D参照)。
中間インジェクション管31からメイン冷媒のインジェクションがなされた中間圧のメイン冷媒は、第2メイン圧縮機22に吸入され、第2メイン圧縮機22において、冷凍サイクルにおける高圧(HPh)まで圧縮されて吐出される(図4及び図5の点E参照)。ここで、第2メイン圧縮機22から吐出された高圧のメイン冷媒は、メイン冷媒の臨界圧を超える圧力になっている。
第2メイン圧縮機22から吐出された高圧のメイン冷媒は、第1メイン流路切換機構23及び第2メイン冷媒連絡管12を通じて、メイン利用側熱交換器72a、72bに送られ、メイン利用側熱交換器72a、72bにおいて、利用側ファン73a、73bによって送られる室内空気と熱交換を行って放熱する(図4及び図5の点J参照)。逆に、室内空気は、メイン利用側熱交換器72a、72bを流れる高圧のメイン冷媒と熱交換を行って加熱されて、これにより、室内の暖房が行われる。
メイン利用側熱交換器72a、72bにおいて放熱した高圧のメイン冷媒は、メイン利用側膨張機構71a、71b、第1メイン冷媒連絡管11及びブリッジ回路40の入口逆止機構42を通過した後に、その一部が中間インジェクション膨張機構33の開度に応じて中間インジェクション管31に分岐され、残りがエコノマイザ熱交換器32(第1エコノマイザ流路32a)に送られる。中間インジェクション管31に分岐された高圧のメイン冷媒は、中間インジェクション膨張機構33において中間圧(MPh1)まで減圧されて気液二相状態になり(図4及び図5の点K参照)、エコノマイザ熱交換器32(第2エコノマイザ流路32b)に送られる。エコノマイザ熱交換器32において、第1エコノマイザ流路32aを流れる高圧のメイン冷媒は、第2エコノマイザ流路32bを流れる中間圧の気液二相状態のメイン冷媒と熱交換を行って冷却される(図4及び図5の点G参照)。逆に、第2エコノマイザ流路32bを流れる中間圧の気液二相状態のメイン冷媒は、第1エコノマイザ流路32aを流れる高圧のメイン冷媒との熱交換によって加熱されて(図4及び図5の点L参照)、上記のように、中間熱交換器26をバイパスした中間圧のメイン冷媒と合流して、第2メイン圧縮機22の吸入側に送られる。
ここで、中間インジェクション膨張機構33は、冷房運転時と同様に、エコノマイザ熱交換器32の中間インジェクション管31側の出口におけるメイン冷媒の過熱度SHh1に基づいて開度調節される。
エコノマイザ熱交換器32において冷却された高圧のメイン冷媒は、第1メイン膨張機構としての上流側メイン膨張機構27に送られ、上流側メイン膨張機構27において、冷凍サイクルにおける中間圧(MPh2)まで減圧されて、気液二相状態になる(図4及び図5の点H参照)。
上流側メイン膨張機構27において減圧された中間圧のメイン冷媒は、サブ利用側熱交換器85(第2サブ流路85b)に送られる。
一方、サブ冷媒回路80においては、冷凍サイクルにおける低圧(LPs)のサブ冷媒(図4及び図5の点R参照)は、サブ圧縮機81に吸入され、サブ圧縮機81において、冷凍サイクルにおける高圧(HPs)まで圧縮されて吐出される(図4及び図5の点S参照)。
サブ圧縮機81から吐出された高圧のサブ冷媒は、サブ流路切換機構82を通じて、サブ利用側熱交換器85に送られる。
そして、サブ利用側熱交換器85において、第2サブ流路85bを流れる中間圧のメイン冷媒は、第1サブ流路85aを流れる高圧のサブ冷媒と熱交換を行って加熱される(図4及び図5の点I参照)。逆に、第1サブ流路85aを流れる高圧のサブ冷媒は、第2サブ流路85bを流れる中間圧のメイン冷媒と熱交換を行って冷却される(図4及び図5の点U参照)。
サブ利用側熱交換器85において冷却された高圧のサブ冷媒は、サブ膨張機構84に送られ、サブ膨張機構84において、低圧まで減圧されて、気液二相状態になる(図4及び図5の点T参照)。
サブ膨張機構84において減圧された低圧のサブ冷媒は、サブ熱源側熱交換器83に送られ、サブ熱源側熱交換器83において、サブ側ファン86によって送られる室外空気と熱交換を行って加熱されて(図4及び図5の点R参照)、サブ流路切換機構82を通じて、再び、サブ圧縮機81の吸入側に吸入される。
ここで、サブ圧縮機81は、サブ冷媒回路80の高圧HPsに基づいて運転容量が調節される。例えば、制御部9が、高圧HPsが目標値HPstになるように、サブ圧縮機81の運転容量(運転周波数や回転数)を制御する。尚、高圧HPsは、圧力センサ103により検出される。また、サブ膨張機構84は、サブ利用側熱交換器85のサブ冷媒回路80側の出口におけるサブ冷媒の過冷却度SCs1に基づいて開度調節される。例えば、制御部9が、過冷却度SCs1が目標値SCs1tになるように、サブ膨張機構84の開度を制御する。尚、過冷却度SCs1は、圧力センサ103により検出されるサブ冷媒の圧力(HPs)を飽和温度に換算し、この飽和温度から温度センサ107により検出されるサブ冷媒の温度を差し引くことによって得られる。
サブ利用側熱交換器85において加熱された中間圧のメイン冷媒は、その一部が中間熱交送り管65に分岐されるとともに、残りがブリッジ回路40の第1下流側メイン膨張機構44に送られる。
中間熱交送り管65に送られた中間圧のメイン冷媒は、第3メイン膨張機構としての第2下流側メイン膨張機構66において、低圧まで減圧されて(図4及び図5の点C参照)、メイン冷媒の蒸発器として機能する中間熱交換器26に送られる。また、第1下流側メイン膨張機構44に送られた中間圧のメイン冷媒は、第2メイン膨張機構としての第1下流側メイン膨張機構44において、低圧まで減圧されて(図4及び図5の点F参照)、メイン冷媒の蒸発器として機能するメイン熱源側熱交換器25に送られる。
中間熱交換器26に送られた低圧のメイン冷媒は、中間熱交換器26において、熱源側ファン28によって供給される室外空気と熱交換を行うことによって蒸発する。また、メイン熱源側熱交換器25に送られた低圧のメイン冷媒も、メイン熱源側熱交換器25において、熱源側ファン28によって供給される室外空気と熱交換を行うことによって蒸発する。そして、メイン熱源側熱交換器25において蒸発した低圧のメイン冷媒は、第1メイン流路切換機構23を通じて、第1メイン圧縮機21の吸入側に送られ、中間熱交換器26において蒸発した低圧のメイン冷媒は、第2メイン流路切換機構24及び中間熱交戻し管67を通じて、第1メイン圧縮機21の吸入側に送られ、両メイン冷媒が合流して、再び、第1メイン圧縮機21に吸入される。このようにして、サブ冷媒回路加熱動作を伴う暖房運転が行われる。
(3)特徴
次に、冷凍サイクル装置1の特徴について説明する。
<A>
ここでは、上記のように、メイン冷媒回路20及びサブ冷媒回路80を有しており、サブ利用側熱交換器85をサブ冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させることによって、メイン熱源側熱交換器25とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間を流れるメイン冷媒を冷却又は加熱するように構成している。しかも、ここでは、メイン冷媒回路20において、サブ利用側熱交換器85の上流側及び下流側に、メイン冷媒を減圧する第1メイン膨張機構としての上流側メイン膨張機構27、及び、第2メイン膨張機構としてのメイン利用側膨張機構71a、71bや第1下流側メイン膨張機構44を設けている。
このため、ここでは、冷房運転(冷却運転)を行う際、及び、暖房運転(加熱運転)を行う際のいずれにおいても、サブ利用側熱交換器85に、第1メイン膨張機構27で減圧された後で、かつ、第2メイン膨張機構71a、71b、44で減圧される前の中間圧(MPh2)のメイン冷媒を流すことができる。すなわち、冷却運転時(第1メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にしている場合)には、メイン熱源側熱交換器25、第1メイン膨張機構27、サブ利用側熱交換器85、第2メイン膨張機構71a、71b、メイン利用側熱交換器72a、72bの順にメイン冷媒を流すことができる(図3の点E、F、G、H、I、J、A参照)。また、加熱運転時(第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合)には、メイン利用側熱交換器72a、72b、第1メイン膨張機構27、サブ利用側熱交換器85、第2メイン膨張機構44、メイン熱源側熱交換器25の順にメイン冷媒を流すことができる(図5の点E、J、G、H、I、F、A参照)。
これにより、ここでは、加熱運転を行う際に、サブ利用側熱交換器85において、メイン冷媒(図5の点H、I参照)と熱交換を行うサブ冷媒(図5の点S、U参照)との温度差が大きくなる。このため、サブ利用側熱交換器85におけるメイン冷媒の加熱能力が大きくなり、メイン熱源側熱交換器25に送られるメイン冷媒のエンタルピが増加しやすくなり(図5の点I参照)、メイン熱源側熱交換器25においてメイン冷媒を蒸発させるために必要な熱交換量Qeを小さくすることができる(図5の点C、A参照)。
このように、ここでは、メイン冷媒回路20及びサブ冷媒回路80を有し、サブ利用側熱交換器85がサブ冷媒の放熱器として機能することによって、メイン熱源側熱交換器25とメイン利用側熱交換器72a、72bとの間を流れるメイン冷媒を加熱する構成において、加熱運転を行う際に、メイン熱源側熱交換器25においてメイン冷媒を蒸発させるために必要な熱交換量Qeを小さくすることができる。そして、これにより、メイン熱源側熱交換器25における熱交換効率が高くなり、メイン冷媒の低圧(LPh)が上昇するため、メイン圧縮機21、22の消費動力を低減することができる。また、加熱運転時にメイン冷媒の低圧が上昇すると、メイン熱源側熱交換器25における着霜が抑えられるため、除霜運転を行う頻度を少なくすることができる。
特に、ここでは、HFC冷媒等に比べて成績係数が低い二酸化炭素をメイン冷媒として使用しているため、上記のように、サブ冷媒回路80を利用してメイン熱源側熱交換器25においてメイン冷媒を蒸発させるために必要な熱交換量Qeを小さくすることは、メイン圧縮機21、22の消費動力の低減、ひいては成績係数の向上につながるため、非常に有用である。
<B>
ここでは、上記のように、第1メイン流路切換機構23をメイン冷却運転状態にしている場合(冷却運転時)に、中間熱交換器26において、第1メイン圧縮機21(低段側圧縮要素21a)と第2メイン圧縮機22(高段側圧縮要素22a)との間を流れる中間圧のメイン冷媒を冷却することができるため(図3の点C参照)、第2メイン圧縮機22から吐出される高圧のメイン冷媒の温度を低く抑えることができる(図3の点E参照)。しかも、ここでは、上記のように、第1メイン流路切換機構23をメイン加熱運転状態にしている場合(加熱運転時)に、中間熱交換器26において、サブ利用側熱交換器85において加熱されたメイン冷媒を蒸発させることができる。
特に、ここでは、加熱運転時に、低段側圧縮要素21aと高段側圧縮要素22aとの間を流れる中間圧のメイン冷媒を、中間熱交バイパス管63によって中間熱交換器26をバイパスさせて高段側圧縮要素22aに送るとともに、サブ利用側熱交換器85において加熱されたメイン冷媒の一部を、中間熱交送り管65及び中間熱交戻し管67によって中間熱交換器26において蒸発させて第1メイン圧縮機21の吸入側に戻すことができる。すなわち、加熱運転時に、メイン利用側熱交換器72a、72b、第1メイン膨張機構27、サブ利用側熱交換器85の順にメイン冷媒を流し、その後2つに分岐して、第2メイン膨張機構44、メイン熱源側熱交換器25の順にメイン冷媒を流すとともに、第3メイン膨張機構66、中間熱交換器26の順にメイン冷媒を流し、中間熱交換器26をメイン熱源側熱交換器26と並列のメイン冷媒の蒸発器として機能させることができる。
このため、ここでは、メイン熱源側熱交換器25だけでサブ利用側熱交換器85において加熱されたメイン冷媒を蒸発させる場合に比べて、蒸発能力を大きくすることができる。そして、これにより、メイン冷媒の低圧(LPh)がさらに上昇するため、メイン圧縮機21、22の消費動力をさらに低減することができる。
<C>
また、ここでは、上記のように、メイン冷媒として二酸化炭素を使用し、サブ冷媒として低GWPの冷媒や二酸化炭素よりも成績係数が高い自然冷媒を使用しているため、地球温暖化等の環境負荷を低減することができる。
(4)変形例
<変形例1>
上記実施形態では、第1メイン膨張機構としての上流側メイン膨張機構27において減圧されたメイン冷媒をサブ利用側熱交換器85(第2サブ流路85b)に直接送る構成を採用しているが、これに限定されるものではなく、図6に示すように、上流側メイン膨張機構27とサブ利用側熱交換器85との間に気液分離器51を設けてもよい。
気液分離器51は、メイン冷媒を気液分離する機器であり、ここでは、上流側メイン膨張機構27において減圧されたメイン冷媒を気液分離する容器である。また、気液分離器51を設ける場合には、気液分離器51からガス状態のメイン冷媒を抜き出してメイン圧縮機21、22の吸入側に送るガス抜き管52をさらに設けることが好ましい。ここで、ガス抜き管52は、気液分離器51から抜き出したガス状態のメイン冷媒を第1メイン圧縮機21の吸入側に送る冷媒管である。ガス抜き管52は、一端が気液分離器51の上部空間に連通するように接続されており、他端が第1メイン圧縮機21の吸入側に接続されている。また、ガス抜き管52は、ガス抜き膨張機構53を有している。ガス抜き膨張機構53は、メイン冷媒を減圧する機器であり、ここでは、ガス抜き管52を流れるメイン冷媒を減圧する膨張機構である。ガス抜き膨張機構53は、例えば、電動膨張弁である。
この場合においても、上記実施形態と同様に、サブ冷媒回路冷却動作を伴う冷房運転及びサブ冷媒回路加熱動作を伴う暖房運転を行うことができる。
しかも、ここでは、気液分離器51においてガス状態のメイン冷媒が除かれた液状態のメイン冷媒をサブ利用側熱交換器85に送ることができるため、冷房運転時には、サブ利用側熱交換器85において、メイン冷媒の温度をさらに低下させることができる。また、暖房運転時には、サブ利用側熱交換器85、メイン熱源側熱交換器25及び中間熱交換器26に送るメイン冷媒の流量を減らして圧力損失を低減し、これにより、メイン冷媒の低圧(LPh)をさらに上昇させることができる。
<変形例2>
上記実施形態及び変形例1では、中間インジェクション管31及びエコノマイザ熱交換器32が設けられた構成を採用しているが、これに限定されるものではなく、中間インジェクション管31及びエコノマイザ熱交換器32が設けられていなくてもよい。
<変形例3>
上記実施形態及び変形例1、2では、中間熱交送り管65及び中間熱交戻し管67を設けることによって、暖房運転時に中間熱交換器26をメイン冷媒の蒸発器として機能させるようにしているが、これに限定されるものではなく、中間熱交送り管65及び中間熱交戻し管67を設けずに、暖房運転時に中間熱交換器26をバイパスさせるだけでもよい。
<変形例4>
上記実施形態及び変形例1~3では、第1メイン圧縮機21と第2メイン圧縮機22との間にメイン冷媒を冷却する中間熱交換器26が設けられた構成を採用しているが、これに限定されるものではなく、中間熱交換器26が設けられていなくてもよい。
<変形例5>
上記実施形態及び変形例1~4では、複数のメイン圧縮機21、22によって、多段圧縮機を構成しているが、これに限定されるものではなく、圧縮要素21a、21bを有する1台のメイン圧縮機によって多段圧縮機を構成してもよい。
以上、本開示の実施形態を説明したが、請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能であることが理解されるであろう。