JP2009257706A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷凍サイクルの少なくとも一部で作動冷媒が超臨界状態となる冷凍装置において、COPをより良好な値にすることが可能な冷凍装置を提供する。
【解決手段】二段圧縮要素2は、第1圧縮要素2cと第2圧縮要素2dを有している。分岐上流配管9aは、熱源側熱交換器4と膨張機構5とを接続する配管から分岐してエコノマイザ膨張機構9eまで延びている。分岐下流配管9b、9cは、エコノマイザ膨張機構9eから第2圧縮要素2dの吸入側まで延びている。エコノマイザ熱交換器20は、熱源側熱交換器4と膨張機構5とを接続する配管を流れる冷媒と、分岐中流配管9b、分岐下流配管9cを流れる冷媒との間で、流れる冷媒の流れ方向が互いに並行流となるようにして熱交換を行わせる。
【選択図】図1
【解決手段】二段圧縮要素2は、第1圧縮要素2cと第2圧縮要素2dを有している。分岐上流配管9aは、熱源側熱交換器4と膨張機構5とを接続する配管から分岐してエコノマイザ膨張機構9eまで延びている。分岐下流配管9b、9cは、エコノマイザ膨張機構9eから第2圧縮要素2dの吸入側まで延びている。エコノマイザ熱交換器20は、熱源側熱交換器4と膨張機構5とを接続する配管を流れる冷媒と、分岐中流配管9b、分岐下流配管9cを流れる冷媒との間で、流れる冷媒の流れ方向が互いに並行流となるようにして熱交換を行わせる。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷凍装置、特に、冷凍サイクルの少なくとも一部で作動冷媒が超臨界状態となる多段圧縮式冷凍サイクルを行う冷凍装置に関する。
従来より、超臨界域で作動する冷媒を使用して多段圧縮式冷凍サイクルを行う冷凍装置の1つとして、特許文献1に示されるような、二酸化炭素を冷媒として使用して二段圧縮式冷凍サイクルを行う空気調和装置がある。この空気調和装置は、主として、直列に接続された2つの圧縮要素を有する圧縮機と、冷房運転と暖房運転とを切り換えるための四路切換弁と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器とを有している。
特開2007−232263号公報
上述の空気調和装置では、中間圧のガス冷媒を低段側圧縮機構と混合させる、いわゆる中間圧ガスインジェクションを行うことで、圧縮機の動力を低減させて、COP(成績係数)を向上させている。
しかし、上述の空気調和装置では、蒸発器に送られようとする冷媒の温度低下は、膨張弁通過時の減圧に伴う温度低下だけである。このため、蒸発器の流入冷媒温度を十分に低下させることができず、この点での成績係数(COP)の向上が図られていない。
本発明の課題は、冷凍サイクルの少なくとも一部で作動冷媒が超臨界状態となる冷凍装置において、COPをより良好な値にすることが可能な冷凍装置を提供することにある。
第1発明の冷凍装置は、冷凍サイクルの少なくとも一部で作動冷媒が超臨界状態となる冷凍装置であって、熱源側熱交換器、膨張機構、利用側熱交換器、二段圧縮要素、熱源膨張接続配管、バイパス回路、および、エコノマイザ熱交換器を備えている。熱源側熱交換器は、冷媒の冷却器又は加熱器として機能する。膨張機構は、冷媒を減圧させる。利用側熱交換器は、冷媒の加熱器又は冷却器として機能する。二段圧縮要素は、第1圧縮要素と第2圧縮要素を有している。第1圧縮要素は、冷媒を吸入し圧縮させて吐出する。第2圧縮要素は、第1圧縮要素から吐出された冷媒を吸入してさらに圧縮させて吐出する。熱源膨張接続配管は、熱源側熱交換器と膨張機構とを接続している。バイパス回路は、バイパス膨張機構、バイパス上流配管、および、バイパス下流配管を有している。バイパス膨張機構は、冷媒を減圧させる。バイパス上流配管は、熱源膨張接続配管から分岐してバイパス膨張機構まで延びている。バイパス下流配管は、バイパス膨張機構から第2圧縮要素の吸入側まで延びている。エコノマイザ熱交換器は、熱源膨張接続配管を流れる冷媒と、バイパス下流配管を流れる冷媒との間で熱交換を行わせる。そして、エコノマイザ熱交換器内で熱源膨張接続配管とバイパス下流配管とが接している箇所の少なくとも一部において、熱源膨張接続配管を流れる冷媒の流れ方向と、バイパス下流配管を流れる冷媒の流れ方向とが略並行方向の関係となっている。
この冷凍装置では、圧力損失が生じることによりエコノマイザ熱交換器内部のバイパス下流配管では、入口の冷媒温度よりも出口側の冷媒温度が低くなることがある。特に、冷凍サイクルの少なくとも一部で作動冷媒が超臨界状態となる冷凍装置においては、このような圧力損失が大きくなる傾向にあり、バイパス下流配管の出口側の冷媒温度がより低くなりがちである。
これに対して、この冷凍装置では、エコノマイザ熱交換器において、熱源膨張接続配管を流れる冷媒と、バイパス下流配管を流れる冷媒とが、互いに略並行関係にある。このため、熱交換しながら流路方向に進んでいくことになる。このため、バイパス下流配管の出口側の冷媒温度が圧力損失によってより低くなった場合には、この温度の低くなったバイパス下流配管の出口近傍の冷媒によって、熱源膨張接続配管の出口近傍を流れる冷媒をより効果的に冷やすことができる。
これにより、圧力損失によってエコノマイザ熱交換器内部のバイパス下流配管の出口側の冷媒温度が低くなる場合であっても、膨張機構に向かう冷媒の冷却効果を高めることができる。
また、バイパス下流配管を流れる冷媒温度が第1圧縮要素の吐出冷媒温度よりも低い場合には、第2圧縮要素の吸入冷媒が冷却させることができ、第2圧縮要素の圧縮仕事を低減させることも可能になる。
第2発明の冷凍装置は、第1発明の冷凍装置において、バイパス膨張機構は、通過後の冷媒圧力が臨界圧力以下となるように減圧させる。
この冷凍装置では、バイパス膨張機構を通過した後のバイパス下流配管の冷媒状態が超臨界状態である場合には、バイパス下流配管を流れる冷媒がエコノマイザ熱交換器における熱交換で相変化することはない。すなわち、バイパス下流配管を流れる冷媒は、エコノマイザ熱交換器において、相変化のための潜熱変化は行われない。このため、バイパス下流配管を流れる冷媒は、エコノマイザ熱交換器を流れる際に生じる圧力損失による温度の低下分よりも、被冷却側である熱源膨張接続配管側によって暖められて顕熱変化することによる温度の上昇分の方が上回ることがある。
これに対して、この冷凍装置では、バイパス膨張機構を通過した後の冷媒圧力が臨界圧力以下となるようにするため、顕熱変化による温度上昇分を抑えることができる。
これにより、バイパス下流配管を流れる冷媒を、熱源膨張接続配管の冷媒の熱によって暖められることによる温度上昇分よりも、エコノマイザ熱交換器を流れる際に生じる圧力損失による温度低下分の方が上回るようにさせることが可能となる。
第3発明の冷凍装置は、第1発明または第2発明の冷凍装置において、バイパス下流配管を流れる冷媒のうち、エコノマイザ熱交換器の出口側の冷媒の状態が、気液二相状態である。
この冷凍装置では、バイパス下流配管を流れる冷媒のうちエコノマイザ熱交換器を通過している途中の冷媒が過熱状態になってしまうと、その後のエコノマイザ熱交換器の出口までの間の冷媒の温度変化は、顕熱変化となってしまう。この場合には、エコノマイザ熱交換器を通過する際のバイパス下流配管で生じる圧力損失による温度の低下分よりも、被冷却側である熱源膨張接続配管側によって暖められて顕熱変化することによる温度の上昇分の方が上回ることがある。
これに対して、この冷凍装置では、エコノマイザ熱交換器の出口側の冷媒の状態を気液二相状態となるようにしている。このため、バイパス下流配管を流れる冷媒は、熱源膨張接続配管の冷媒の熱によって暖められたとしても、潜熱変化をするだけで、気液二相状態を保ったままで乾き度が変化するが、温度の上昇は伴わない。
これにより、バイパス下流配管を流れる冷媒を、熱源膨張接続配管を流れる冷媒からの熱を得たとしても潜熱変化に消費させて温度上昇することなく、エコノマイザ熱交換器を流れる際に生じる圧力損失によってより確実に温度を低下させることが可能となる。
第4発明の冷凍装置は、第1発明から第3発明のいずれかの冷凍装置において、熱源膨張接続配管からバイパス上流配管が分岐している位置は、エコノマイザ熱交換器と熱源側熱交換器との間である。
この冷凍装置では、熱源膨張接続配管からバイパス上流配管が分岐している位置が、エコノマイザ熱交換器と熱源側熱交換器との間に設けられている場合には、熱源膨張接続配管からバイパス上流配管が分岐している位置が、エコノマイザ熱交換器と膨張機構との間に設けられている場合に比較して、バイパス下流配管を流れる冷媒を加熱させるために要する熱量が少なくて済む。
これにより、バイパス下流配管を流れる冷媒の加熱に必要なエコノマイザ熱交換器の大きさを小さく抑えることが可能になる。
第5発明の冷凍装置は、第1発明から第4発明のいずれかの冷凍装置において、第1圧縮要素、および、第2圧縮要素は、それぞれ回転駆動することで圧縮仕事を行うための共通の回転軸を有している。
この冷凍装置では、この冷凍装置では、遠心力を互いに相殺させながら駆動することで、振動の発生やトルク負荷の変動を抑えることが可能になる。
第6発明の冷凍装置は、第1発明から第5の発明のいずれかの冷凍装置において、作動冷媒は、二酸化炭素である。
この冷凍装置では、臨界点近傍の超臨界状態の二酸化炭素は、冷媒圧力を少し変えるだけで冷媒の密度を劇的に変化させることができる。このため、少ない圧縮仕事によって、冷凍装置の効率を向上させることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1発明では、圧力損失によってエコノマイザ熱交換器内部のバイパス下流配管の出口側の冷媒温度が低くなる場合であっても、膨張機構に向かう冷媒の冷却効果を高めることができる。
第2発明では、バイパス下流配管を流れる冷媒を、熱源膨張接続配管の冷媒の熱によって暖められることによる温度上昇分よりも、エコノマイザ熱交換器を流れる際に生じる圧力損失による温度低下分の方が上回るようにさせることが可能となる。
第3発明では、バイパス下流配管を流れる冷媒を、熱源膨張接続配管を流れる冷媒からの熱を得たとしても潜熱変化に消費させて温度上昇することなく、エコノマイザ熱交換器を流れる際に生じる圧力損失によってより確実に温度を低下させることが可能となる。
第4発明では、バイパス下流配管を流れる冷媒の加熱に必要なエコノマイザ熱交換器の大きさを小さく抑えることが可能になる。
第5発明では、遠心力を互いに相殺させながら駆動することで、振動の発生やトルク負荷の変動を抑えることが可能になる。
第6発明では、臨界点近傍の超臨界状態の二酸化炭素は、冷媒圧力を少し変えるだけで冷媒の密度を劇的に変化させることができる。このため、少ない圧縮仕事によって、冷凍装置の効率を向上させることができる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる冷凍装置の実施形態について説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、冷房運転と暖房運転を切り換え可能に構成された冷媒回路10を有し、超臨界域で作動する冷媒(ここでは、二酸化炭素)を使用して二段圧縮式冷凍サイクルを行う装置である。
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、冷房運転と暖房運転を切り換え可能に構成された冷媒回路10を有し、超臨界域で作動する冷媒(ここでは、二酸化炭素)を使用して二段圧縮式冷凍サイクルを行う装置である。
空気調和装置1の冷媒回路10は、主として、圧縮機構2と、切換機構3と、熱源側熱交換器4と、膨張機構5と、利用側熱交換器6と、エコノマイザ熱交換器20と、エコノマイザ回路9と、接続配管71,72,73,74,75,76等と、温度圧力センサS1,S2とを有している。
圧縮機構2は、本実施形態において、2つの圧縮要素で冷媒を二段圧縮する圧縮機21から構成されている。圧縮機21は、ケーシング21a内に、圧縮機駆動モータ21bと、駆動軸21cと、圧縮要素2c、2dとが収容された密閉式構造となっている。圧縮機駆動モータ21bは、駆動軸21cに連結されている。そして、この駆動軸21cは、2つの圧縮要素2c、2dに連結されている。すなわち、圧縮機21は、2つの圧縮要素2c、2dが単一の駆動軸21cに連結されており、2つの圧縮要素2c、2dがともに圧縮機駆動モータ21bによって回転駆動される、いわゆる一軸二段圧縮構造となっている。そして、圧縮機21は、吸入管2aから冷媒を吸入し、この吸入された冷媒を圧縮要素2cによって圧縮した後に中間冷媒管8に吐出し、中間冷媒管8に吐出された冷媒を圧縮要素2dに吸入させて冷媒をさらに圧縮した後に吐出管2bに吐出するように構成されている。ここで、中間冷媒管8は、圧縮要素2dの前段側に接続された圧縮要素2cから吐出された冷媒を、圧縮要素2cの後段側に接続された圧縮要素2dに吸入させるための冷媒管である。
このように、圧縮機構2は、本実施形態において、2つの圧縮要素2c、2dを有しており、これらの圧縮要素2c、2dのうちの前段側の圧縮要素から吐出された冷媒を後段側の圧縮要素で順次圧縮するように構成されている。
切換機構3は、冷媒回路10内における冷媒の流れの方向を切り換えるための機構であり、冷房運転時には、熱源側熱交換器4を圧縮機構2によって圧縮される冷媒の冷却器として、かつ、利用側熱交換器6を熱源側熱交換器4において冷却された冷媒の加熱器として機能させるために、圧縮機構2の吐出側と熱源側熱交換器4の一端とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と利用側熱交換器6とを接続し(図1の切換機構3の実線を参照、以下、この切換機構3の状態を「冷却運転状態」とする)、暖房運転時には、利用側熱交換器6を圧縮機構2によって圧縮される冷媒の冷却器として、かつ、熱源側熱交換器4を利用側熱交換器6において冷却された冷媒の加熱器として機能させるために、圧縮機構2の吐出側と利用側熱交換器6とを接続するとともに圧縮機構2の吸入側と熱源側熱交換器4の一端とを接続することが可能である(図1の切換機構3の破線を参照、以下、この切換機構3の状態を「加熱運転状態」とする)。本実施形態において、切換機構3は、圧縮機構2の吸入側、圧縮機構2の吐出側、熱源側熱交換器4及び利用側熱交換器6に接続された四路切換弁である。尚、切換機構3は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の電磁弁を組み合わせる等によって、上述と同様の冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
このように、切換機構3は、圧縮機構2、熱源側熱交換器4、膨張機構5、利用側熱交換器6の順に冷媒を循環させる冷却運転状態と、圧縮機構2、利用側熱交換器6、膨張機構5、熱源側熱交換器4の順に冷媒を循環させる加熱運転状態とを切り換えることができるように構成されている。
熱源側熱交換器4は、冷媒の冷却器又は加熱器として機能する熱交換器である。熱源側熱交換器4は、接続配管71を介して、その一端が切換機構3に接続されている。また、熱源側熱交換器4は、接続配管72,73,74を介して、その他端が膨張機構5に接続されている。尚、ここでは図示しないが、熱源側熱交換器4には、熱源側熱交換器4を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源又は加熱源としての水や空気が供給されるようになっている。
膨張機構5は、冷媒を減圧する機構であり、本実施形態において、電動膨張弁が使用されている。膨張機構5は、接続配管72,73,74を介して、その一端が熱源側熱交換器4に接続されている。また、膨張機構5は、接続配管75を介して、その他端が利用側熱交換器6に接続されている。また、本実施形態において、膨張機構5は、冷房運転時には、熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒を利用側熱交換器6に送る前に減圧し、暖房運転時には、利用側熱交換器6において冷却された高圧の冷媒を熱源側熱交換器4に送る前に減圧する。
利用側熱交換器6は、冷媒の加熱器又は冷却器として機能する熱交換器である。利用側熱交換器6は、接続配管75を介して、その一端が膨張機構5に接続されている。また、利用側熱交換器6は、接続配管76を介して、その他端が切換機構3に接続されている。尚、ここでは図示しないが、利用側熱交換器6には、利用側熱交換器6を流れる冷媒と熱交換を行う加熱源又は冷却源としての水や空気が供給されるようになっている。
エコノマイザ回路9は、熱源側熱交換器4と膨張機構5との間である、接続配管72と、接続配管73,74と、の間の分岐点Xから分岐して圧縮機構2の中間冷媒管8まで延びている回路である。このエコノマイザ回路9は、分岐上流配管9a、エコノマイザ膨張機構9e、分岐中流配管9b、分岐下流配管9c、および温度センサ9dを有している。分岐上流配管9aは、分岐点Xからエコノマイザ膨張機構9eまで延びている。エコノマイザ膨張機構9eからさらに延びる分岐中流配管9bは、エコノマイザ熱交換器20まで延びている。そして、分岐下流配管9cは、エコノマイザ熱交換器20から中間冷媒管8まで延びている。ここで、分岐点Xにおいて接続配管73,74側に流れる主流から分岐された冷媒は、分岐上流配管9aを通じてエコノマイザ膨張機構9eにおいて通過冷媒量が調節されながら、減圧されつつ冷媒温度が低下する。ここで、エコノマイザ膨張機構9eは、冷媒である二酸化炭素の圧力を二酸化炭素の臨界圧力以下となるまで減圧させることで、冷媒を気液二相状態にさせる。そして、温度が低下した冷媒は、分岐中流配管9bを介して、主流側である接続配管73,74を流れる冷媒と熱交換しつつエコノマイザ熱交換器20を通過する。エコノマイザ熱交換器20から流出した冷媒は、分岐下流配管9cを通じて圧縮機構2の中間冷媒管8の合流点Yにおいて合流する。
エコノマイザ熱交換器20は、このように、主流側である接続配管73,74を流れる冷媒と、エコノマイザ膨張機構9eで減圧低温化されて分岐中流配管9bを通過した冷媒と、の間で熱交換を行わせる。
ここで、エコノマイザ熱交換器20では、主流側である接続配管73、74を通過する冷媒流れ方向と、エコノマイザ膨張機構9eで減圧低温化されて分岐中流配管9bを通過した冷媒の冷媒流れ方向と、が互いに対向流となるように構成されている。なお、ここでの対向流配置としては、エコノマイザ熱交換器20内部の全てにおいて対向配置となっている場合に限られず、入口側と出口側とが概ね逆となるように配置されている構造であってもよい。
温度圧力センサS1は、圧縮機構2の低段側の圧縮要素2cの吐出冷媒の通過する中間冷媒管8aの冷媒温度および冷媒圧力を検出する。これにより、エコノマイザ回路9からの冷媒が合流する前の冷媒のエンタルピを把握することができる。
温度圧力センサS2は、圧縮機構2の高段側の圧縮要素2dの吸入冷媒の通過する中間冷媒管8bの冷媒温度および冷媒圧力を検出する。これにより、エコノマイザ回路9からの冷媒が合流した後の冷媒のエンタルピを把握することができる。
また、空気調和装置1は、圧縮機構2、切換機構3、膨張機構5、エコノマイザ膨張機構9e等の空気調和装置1を構成する各部の動作を制御する制御部99を有している。
(2)空気調和装置の動作
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について、図1〜図5を用いて説明する。ここで、図2は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図であり、図3は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図であり、図4は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図であり、図5は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。尚、以下の冷房運転や暖房運転における運転制御は、上述の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」とは、冷凍サイクルにおける高圧(すなわち、図2、3の点D、X,Lにおける圧力や図4、5の点D、Pにおける圧力)を意味し、「低圧」とは、冷凍サイクルにおける低圧(すなわち、図2、3の点A、Pにおける圧力や図4、5の点A、L,Xにおける圧力)を意味し、「中間圧」とは、冷凍サイクルにおける中間圧(すなわち、図2〜5の点B、C、Y,Nにおける圧力)を意味している。
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について、図1〜図5を用いて説明する。ここで、図2は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図であり、図3は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図であり、図4は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図であり、図5は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図である。尚、以下の冷房運転や暖房運転における運転制御は、上述の制御部(図示せず)によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」とは、冷凍サイクルにおける高圧(すなわち、図2、3の点D、X,Lにおける圧力や図4、5の点D、Pにおける圧力)を意味し、「低圧」とは、冷凍サイクルにおける低圧(すなわち、図2、3の点A、Pにおける圧力や図4、5の点A、L,Xにおける圧力)を意味し、「中間圧」とは、冷凍サイクルにおける中間圧(すなわち、図2〜5の点B、C、Y,Nにおける圧力)を意味している。
<冷房運転>
冷房運転時は、切換機構3が図1の実線で示される冷却運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。そして、切換機構3が冷却運転状態となる。そして、エコノマイザ膨張機構9eは、開度調節されてエコノマイザ回路9を流れる冷媒量、冷媒温度および冷媒圧力を調節する。
冷房運転時は、切換機構3が図1の実線で示される冷却運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。そして、切換機構3が冷却運転状態となる。そして、エコノマイザ膨張機構9eは、開度調節されてエコノマイザ回路9を流れる冷媒量、冷媒温度および冷媒圧力を調節する。
この冷媒回路10の状態において、圧縮機構2を駆動すると、低圧の冷媒(図1〜図3の点A参照)は、吸入管2aから圧縮機構2に吸入され、まず、圧縮要素2cによって中間圧力まで圧縮された後に、中間冷媒管8に吐出される(図1〜図3の点B参照)。この前段側の圧縮要素2cから吐出された中間圧の冷媒は、合流点Yにおいてエコノマイザ回路9を通じて流入する気液二相状態の冷媒と混ざり合うことで冷却される(図1〜図3の点C参照)。この合流点Yによって合流して冷却された冷媒は、冷媒密度が上昇しており圧縮仕事を小さく抑えることができている。次に、この冷媒は、圧縮要素2cの後段側に接続された圧縮要素2dに吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機構2から吐出管2bに吐出される(図1〜図3の点D参照)。ここで、圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、圧縮要素2c、2dによる二段圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図2に示される臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。そして、この圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の冷却器として機能する熱源側熱交換器4に送られて、冷却源としての水又は空気と熱交換を行って冷却される(図1〜図3の点X参照)。なお、臨界点近傍の超臨界状態の二酸化炭素は、冷媒圧力を少し変えるだけで冷媒の密度を劇的に変化させることができ、少ない圧縮仕事によって冷凍装置の効率を格段に向上させることができる。
熱源側熱交換器4において冷却された高圧の冷媒は、分岐点Xにおいて接続配管73,74側に流れるメインフローと、分岐してエコノマイザ回路9を流れるエコノマイザフローと、に分けられる。エコノマイザ回路9側に流れた冷媒は、分岐上流配管9aを通じてエコノマイザ膨張機構9eによって流量調節されながら、臨界圧力Pcp以下まで減圧されつつ冷媒温度が低下する(図2,3の点N参照)。ここでのエコノマイザ膨張機構9eは、後述するエコノマイザ熱交換器20通過後の合流点Yに向かう分岐下流配管9cを流れる冷媒が湿り気味となる程度に(過熱度を持たない程度となるように)流量の調節および減圧の程度を調節している。そして、この温度が低下した冷媒は、分岐中流配管9bを通じてエコノマイザ熱交換器20に流入する。このエコノマイザ熱交換器20では、分岐点Xにおいてメインフロー側に向かった接続配管73,74を流れる冷媒と(図2,3におけるX→L参照)、エコノマイザ膨張機構9eによって臨界圧力以下まで減圧されつつ冷媒温度が低下した冷媒と(図2,3におけるX→N参照)、の間での熱交換がそれぞれ並行流の関係となったままで行われる。ここで、エコノマイザ熱交換器20で熱交換されて、メインフロー側の接続配管74を流れる冷媒は、冷媒温度がさらに低下しており、冷凍効果を向上させることができている。他方、エコノマイザ熱交換器20で熱交換されて、分岐下流配管9cを流れる冷媒は、上述したように、エコノマイザ膨張機構9eにおける流量制御および減圧制御が行われていることで、過熱度が付いていない状態(湿り気味の状態)となっている(図2,3におけるN→Y参照)。
ここでのエコノマイザ膨張機構9eの制御部99による制御は、温度圧力センサS1の検知温度および圧力から把握されるエコノマイザ回路9からの冷媒が合流する前の冷媒のエンタルピと、温度圧力センサS2の検知温度および圧力から把握されるエコノマイザ回路9からの冷媒が合流した後の冷媒のエンタルピと、を比較することで、エコノマイザ回路9を通じて合流点Yで中間冷媒管8に流入してきた冷媒のエンタルピを把握することができる。ここで把握される合流点Yに流れ込むエコノマイザ回路9からの冷媒のエンタルピは、エコノマイザ回路9のうちのエコノマイザ熱交換器20の出口の冷媒のエンタルピに等しい。このため、この中間圧力における合流点Yにエコノマイザ回路9から流れ込む冷媒のエンタルピを把握することで、この圧力において乾き飽和曲線を越えていないかどうか(乾いていないかどうか、湿っているかどうか)、を判断することができる。ここでは、制御部99は、このようにして、温度圧力センサS1,S2の検知値を利用して、エコノマイザ膨張機構9eの開度制御を行う。具体的には、合流点Yにエコノマイザ回路9から流れ込む冷媒に過熱度が付きそうな場合には、エコノマイザ膨張機構9eの開度を上げる制御を行う。また、合流点Yにエコノマイザ回路9から流れ込む冷媒の圧力が臨界圧力を超えそうな場合には、より大きく減圧させる制御を行う。
このように、エコノマイザ熱交換器20における熱交換では、図6に示すように、接続配管73,74においてエコノマイザ熱交換器20に流入してから流出するまで超臨界状態で維持された冷媒が流れているメインフロー(X→L)と、分岐中流配管9bおよび分岐下流配管9cにおいてエコノマイザ熱交換器20に流入してから流出するまで臨界圧力以下で過熱度が付いていない湿り状態で維持された冷媒が流れているエコノマイザフロー(N→Y)と、並行流で熱交換している。ここで、メインフローの冷媒は、エコノマイザフローによって熱を奪われて冷却されるため、エコノマイザ熱交換器20の出口側に向かうにつれて冷媒温度が低下している。他方で、エコノマイザフローの冷媒は、メインフローの冷媒からの熱を得ることで暖められながら、エコノマイザ熱交換器20を通過する間における圧力損失が大きいことによる温度低下が生じる。ここでは、エコノマイザ膨張機構9eによって臨界圧力以下の気液二相状態に制御された二酸化炭素冷媒がエコノマイザ熱交換器20を通過する場合には、熱交換効率を向上させるために分岐中流配管9b、分岐下流配管9c等の管径よりもエコノマイザ熱交換器20内の伝熱管の管径のほうが細くなるように設計されていることによる圧力損失と、エコノマイザ熱交換器20における伝熱管の長さが長いことによる圧力損失と、によって、エコノマイザフローの冷媒は、メインフローの冷媒から熱を得たとしても、さらにそれを上回るだけの圧力損失に伴う温度低下が生じている。さらに、エコノマイザフローの冷媒は気液二相状態となるように制御されているため、メインフローの冷媒からの熱を得たとしても潜熱変化に利用されて、直接温度上昇しにくくなっている。このため、メインフローの冷媒のエコノマイザ熱交換器20の出口側近傍の冷媒を、エコノマイザフローの冷媒の中で最も温度の低い状態の冷媒によって冷却させることができている。これにより、エコノマイザ熱交換器20におけるメインフローとエコノマイザフローとの冷媒流れの関係を対向流とした場合と比較して、メインフローの冷媒の冷却効果を向上させつつ、冷凍能力を向上させることができている。
また、例えば、図13および図14に示すように、エコノマイザフローの冷媒が、エコノマイザ熱交換器20におけるメインフローの冷媒との熱交換を行っている途中であってエコノマイザ熱交換器20を流出する前に、乾き飽和蒸気線上の点Sを超えてしまい、分岐下流配管9cを流れて合流点Y’に向かう冷媒に過熱度が付いてしまっていると、メインフローの冷媒のエコノマイザ熱交換器20の出口近傍における冷却を、エコノマイザフローの冷媒のうち最も温度が低い部分で冷却させるということができなくなってしまう。これにより、メインフローの冷媒の冷却効果を向上させることができない。これに対して、ここでは、制御部99が、エコノマイザ膨張機構9eの弁開度を調節させることで、冷媒流量および減圧程度を調節して気液二相状態で維持されるようにしているため、エコノマイザフローの冷媒はエコノマイザ熱交換器20の出口において最も温度が低い状態となるように制御することができており、メインフローの冷媒の冷却効果を向上させることができている。
また、例えば、図15および図16に示すように、エコノマイザフローの冷媒が、エコノマイザ熱交換器20に流入する状態の点Nから合流点Y’’に向かうまでの間において臨界圧力を超えた超臨界状態となっている場合には、エコノマイザ熱交換器20におけるメインフローの冷媒からの熱を得た場合に、顕熱変化をしてしまい、たとえ圧力損失に起因する温度低下が生じたとしても、それを上回って冷媒温度が上昇してしまう。これに対して、ここでは、制御部99が、エコノマイザ膨張機構9eの弁開度を調節させることで、エコノマイザ熱交換器20へ流入させる分岐中流配管9bの冷媒圧力を臨界圧力以下となるように制御しているため、エコノマイザフローの冷媒はエコノマイザ熱交換器20において顕熱変化することなく、出口において最も温度が低い状態となるように制御することができており、メインフローの冷媒の冷却効果を向上させることができている。
さらに、エコノマイザ熱交換器20で熱交換されたメインフローの冷媒は、接続配管74を通過して膨張機構5によって減圧され、低圧の気液二相状態の冷媒となる。そして、冷媒の加熱器として機能する利用側熱交換器6に送られる(図1〜図3の点P参照)。そして、利用側熱交換器6に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水又は空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図1〜図3の点A参照)。そして、この利用側熱交換器6において加熱された低圧の冷媒は、切換機構3を経由して、再び、圧縮機構2に吸入される。このようにして、冷房運転が行われる。
<暖房運転>
暖房運転時は、切換機構3が図1の破線で示される加熱運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。そして、切換機構3が加熱運転状態となるため、エコノマイザ膨張機構9eが全閉状態とされてエコノマイザ回路9における冷媒の通過が無い状態となる。
暖房運転時は、切換機構3が図1の破線で示される加熱運転状態とされる。膨張機構5は、開度調節される。そして、切換機構3が加熱運転状態となるため、エコノマイザ膨張機構9eが全閉状態とされてエコノマイザ回路9における冷媒の通過が無い状態となる。
この冷媒回路10の状態において、圧縮機構2を駆動すると、低圧の冷媒(図1、図4、図5の点A参照)は、吸入管2aから圧縮機構2に吸入され、まず、圧縮要素2cによって中間圧力まで圧縮された後に、圧縮要素2cの後段側に接続された圧縮要素2dに吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機構2から吐出管2bに吐出される(図1、図4、図5の点D参照)。ここで、圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、冷房運転時と同様、圧縮要素2c、2dによる二段圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図4に示される臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。そして、この圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、切換機構3を経由して、冷媒の冷却器として機能する利用側熱交換器6に送られて、冷却源としての水又は空気と熱交換を行って冷却される(図1、図4、図5の点P参照)。そして、利用側熱交換器6において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構5によって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の加熱器として機能する熱源側熱交換器4に送られる(図1、図4、図5の点L,X参照)。そして、熱源側熱交換器4に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水又は空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図1、図4、図5の点A参照)。そして、この熱源側熱交換器4において加熱された低圧の冷媒は、切換機構3を経由して、再び、圧縮機構2に吸入される。このようにして、暖房運転が行われる。
(3)変形例1
上記実施形態では、暖房時にエコノマイザ回路9を利用しない場合を例に挙げて説明した。
上記実施形態では、暖房時にエコノマイザ回路9を利用しない場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図7に示すように、冷暖両方の運転でエコノマイザ回路9を利用可能な構成とした冷媒回路10Aを採用してもよい。
この冷媒回路10Aは、熱源側熱交換器4と分岐点Xとの間に第1三方弁72v、膨張機構5と利用側熱交換器6との間の接続配管75において膨張機構5側に設けられた第2三方弁74vおよび利用側熱交換器6側に設けられた第3三方弁75v、第1三方弁72vと第2三方弁74vとを接続する接続配管72a、および、第3三方弁75vと接続配管72の第1三方弁72vと分岐点Xとの間を接続する接続配管75aを備えている。
これらの三方弁72v、74v、75vは、図7に示すように、冷房運転においては実線で示すような接続状態となり、暖房運転時には点線で示すような接続状態となる。
これにより、冷房運転時だけでなく、暖房運転時においても、エコノマイザ回路9を用いた冷凍能力の向上効果と、圧縮仕事を小さく抑える効果とを得ることができる。
(4)変形例2
上記実施形態では、メインフローを通過する前に分岐点Xが設けられて、分岐された分量だけ冷媒量が減少した接続配管73,74を流れる冷媒を冷却させた場合を例に挙げて説明した。
上記実施形態では、メインフローを通過する前に分岐点Xが設けられて、分岐された分量だけ冷媒量が減少した接続配管73,74を流れる冷媒を冷却させた場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図8に示すように、分岐点Wをエコノマイザ熱交換器20と膨張機構5との間の接続配管74の途中に設けた冷媒回路10Bとしてもよい。
この場合には、図8の冷媒回路10Bにおける各点A,B,C,D,K,W,M,P,Yに対応させて、図9において冷房運転時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図を、図10において冷房運転時の冷凍サイクルが図示された温度−エントロピ線図をそれぞれ示す。
この冷媒回路10Bにおいても、エコノマイザ熱交換器20における、メインフローである接続配管73,74の冷媒流れと、エコノマイザフローである分岐中流配管9b、分岐下流配管9cの冷媒流れと、を互いに並行流の関係とし、エコノマイザ膨張機構9eにおける通過冷媒量の制御、臨界圧力以下とする減圧制御によって、上記実施形態と同様の効果が得られる。
(5)変形例3
また、図11に示すように、中間冷媒管8を通過する冷媒を、さらに冷却させるために、外部冷却機能を用いた中間冷却器7を備えた冷媒回路10Cとしてもよい。
また、図11に示すように、中間冷媒管8を通過する冷媒を、さらに冷却させるために、外部冷却機能を用いた中間冷却器7を備えた冷媒回路10Cとしてもよい。
さらに、図11に示すように、中間冷却器7を機能させる状態と、機能させない状態とを切換可能なように、開閉弁7a、7bおよびバイパス回路8cを設けた構成としてもよい。
(6)変形例4
また、図12に示すように、利用側熱交換器6を複数並列に設けた冷媒回路10Dとしてもよい。
また、図12に示すように、利用側熱交換器6を複数並列に設けた冷媒回路10Dとしてもよい。
ここでは、膨張機構5a,5bをそれぞれ分岐点Pの分岐後に配置させることで、各利用側熱交換器6a、6bにおける空調負荷に対応させた運転制御が可能になる。
(7)変形例5
上記実施形態において圧縮機構2のみが用いられた冷媒回路10を例に挙げて説明した。
上記実施形態において圧縮機構2のみが用いられた冷媒回路10を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、圧縮機構2を2つ並列に配置させた構成としてもよい。
(8)他の実施形態
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上述の実施形態及びその変形例において、利用側熱交換器6を流れる冷媒と熱交換を行う加熱源又は冷却源としての水やブラインを使用するとともに、利用側熱交換器6において熱交換された水やブラインと室内空気とを熱交換させる二次熱交換器を設けた、いわゆる、チラー型の空気調和装置に本発明を適用してもよい。
また、上述のチラータイプの空気調和装置の他の型式の冷凍装置であっても、冷却運転と加熱運転とを切り換え可能に構成された冷媒回路を有し、超臨界域で作動する冷媒を冷媒として使用して多段圧縮式冷凍サイクルを行うものであれば、本発明を適用可能である。
また、超臨界域で作動する冷媒としては、二酸化炭素に限定されず、エチレン、エタンや酸化窒素等を使用してもよい。
本発明を利用すれば、冷却運転と加熱運転とを切り換え可能に構成された冷媒回路を有し、超臨界域で作動する冷媒を使用して多段圧縮式冷凍サイクルを行う冷凍装置において、高い運転効率が得られるようになる。
1 空気調和装置(冷凍装置)
2 圧縮機構
3 切換機構
4 熱源側熱交換器
5、5a、5b 膨張機構
6 利用側熱交換器
8 中間冷媒管
9 エコノマイザ回路
9e エコノマイザ膨張機構
20 エコノマイザ熱交換器
99 制御部
X 分岐点
Y 合流点
2 圧縮機構
3 切換機構
4 熱源側熱交換器
5、5a、5b 膨張機構
6 利用側熱交換器
8 中間冷媒管
9 エコノマイザ回路
9e エコノマイザ膨張機構
20 エコノマイザ熱交換器
99 制御部
X 分岐点
Y 合流点
Claims (6)
- 冷凍サイクルの少なくとも一部で作動冷媒が超臨界状態となる冷凍装置(1)であって、
冷媒の冷却器又は加熱器として機能する熱源側熱交換器(4)と、
冷媒を減圧する膨張機構(5)と、
冷媒の加熱器又は冷却器として機能する利用側熱交換器(6)と、
冷媒を吸入し圧縮させて吐出する第1圧縮要素(2c)と、前記第1圧縮要素から吐出された冷媒を吸入してさらに圧縮させて吐出する第2圧縮要素(2d)と、を有する二段圧縮要素(2)と、
前記熱源側熱交換器(4)と前記膨張機構(5)とを接続する熱源膨張接続配管(72,73,74)と、
冷媒を減圧するバイパス膨張機構(9e)、前記熱源膨張接続配管(72,73,74)から分岐して前記バイパス膨張機構(9e)まで延びているバイパス上流配管(9a)、および、前記バイパス膨張機構(9e)から前記第2圧縮要素(2d)の吸入側(Y)まで延びているバイパス下流配管(9b,9c,8b)を有するバイパス回路(9)と、
前記熱源膨張接続配管(72,73,74)を流れる冷媒と、前記バイパス下流配管(9b,9c,8b)を流れる冷媒との間で熱交換を行わせるエコノマイザ熱交換器(20)と、
を備え、
前記エコノマイザ熱交換器(20)内で前記熱源膨張接続配管(72,73,74)と前記バイパス下流配管(9b,9c)とが接している箇所の少なくとも一部において、前記熱源膨張接続配管(72,73,74)を流れる冷媒の流れ方向と、前記バイパス下流配管(9b,9c)を流れる冷媒の流れ方向とが略並行方向の関係となっている、
冷凍装置(1)。 - 前記バイパス膨張機構(9e)は、通過後の冷媒圧力が臨界圧力以下となるように減圧させる、
請求項1に記載の冷凍装置(1)。 - 前記バイパス下流配管(9b,9c,8b)を流れる冷媒のうち、前記エコノマイザ熱交換器(20)の出口側の冷媒の状態が、気液二相状態である、
請求項1または2に記載の冷凍装置(1)。 - 前記熱源膨張接続配管(72,73,74)から前記バイパス上流配管(9a)が分岐している位置(X)は、前記エコノマイザ熱交換器(20)と前記熱源側熱交換器(4)との間である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置(1)。 - 前記第1圧縮要素(2c)、および、前記第2圧縮要素(2d)は、それぞれ回転駆動することで圧縮仕事を行うための共通の回転軸(21c)を有している、
請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置(1)。 - 前記作動冷媒は、二酸化炭素である、
請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置(1)。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2008-04-18 JP JP2008109484A patent/JP2009257706A/ja active Pending
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