JP2013002722A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲条件や冷却負荷の変動に対応して高効率で安定した運転をすることが可能な冷凍装置を提供する。
【解決手段】圧縮手段1、中間冷却器7、放熱器2、第1絞り手段3、レシーバタンク4、第2絞り手段5、蒸発器6を備え、レシーバタンク4から圧縮手段1の中間圧部へと冷媒を流すバイパス経路29、31を備えた冷凍装置において、レシーバタンク4に流入する冷媒の全体量に対する気相冷媒の質量比率を第1制御変数Xとし、レシーバタンク4に流入する冷媒量に対する前記バイパス経路を流れる冷媒量の質量比率を第2制御変数Yとし、第1制御変数Xと第2制御変数Yとの差が所定の範囲内になるように第1絞り手段3の開度を制御する第1制御装置90を設けた。これにより、レシーバタンク4における気液分離が不完全な状態になることを防止し、第2絞り手段5側へ流れる液冷媒に蒸気冷媒が混入することを回避でき、冷却性能が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍、空調等に用いられる蒸気圧縮式の冷凍装置又は冷凍ユニットに関し、更に詳しくは、二段圧縮二段膨張式の冷凍装置又は冷凍ユニットに関する。
圧縮機、放熱器、第1絞り手段、レシーバタンク、第2絞り手段、蒸発器を備え、放熱器を出た冷媒を第1絞り手段により蒸発圧力よりも高い中間圧力まで減圧し、レシーバタンク内で気液分離した後、気相の冷媒を圧縮機の圧縮工程の途中に導入し、液相の冷媒を更に第2絞り手段により蒸発圧力まで減圧して蒸発器へと流す、所謂二段圧縮二段膨張式の冷凍装置が従来より知られている(例えば、特許文献1)。この種の冷凍装置では、レシーバタンク内で分離された気相冷媒を蒸発圧力まで減圧させずに中間圧力のまま圧縮機の中間圧力部へと戻すため、冷却に寄与しない前記気相冷媒を蒸発圧力から中間圧力まで圧縮するための動力が不要となり、また、蒸発器の圧力損失も低減できるので、冷凍サイクルの効率を向上させることができる。
特開2005−214444号公報
前述の二段圧縮二段膨張冷凍サイクルでは、第1絞り手段で減圧された後の中間圧力の冷媒、即ちレシーバタンク内の冷媒の状態によって、蒸発器へと流れる冷媒の量やエンタルピが変化する。そのため、前記中間圧力の冷媒の状態を適切にコントロールすることが重要である。冷凍効率を高めるためには、例えば、中間圧部の圧力や温度を検出し、それらの検出値が好適な範囲内となるように運転制御を行うことなどが必要となる。併せて、レシーバタンク内における気相冷媒と液相冷媒の分離効率を高めることが求められ、理想的には完全なる気液分離が望ましい。
しかしながら、実際の冷凍装置においては、レシーバタンクの大きさが制限されることから、完全なる気液分離は困難である。運転条件によっては、液相冷媒に気相冷媒が混入して蒸発器側へと流れることがある。このように液相冷媒に気相冷媒が混入すると、冷凍効果を発揮しない気相冷媒が蒸発器などの低圧側回路内を流れるため、蒸発器での圧力損失が増大し、更に、圧縮機において蒸発圧力から中間圧力まで冷媒を圧縮するための動力が必要となってくる。そのため、たとえ前述のように中間圧部の圧力や温度を所定の範囲内に制御していたとしても、冷凍装置の効率が低下するという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、周囲条件や冷却負荷の変動に対応して高効率で安定した運転をすることが可能な冷凍装置を提供することを目的とする。
第1発明の冷凍装置は、第1圧縮手段、中間冷却器、第2圧縮手段、放熱器、第1絞り手段、レシーバタンク、第2絞り手段、蒸発器を順次接続して閉回路を形成し、前記レシーバタンクから前記第2圧縮手段の吸入部へと冷媒を流すバイパス経路を備えた冷凍装置において、前記レシーバタンクに流入する冷媒の全体量に対する気相冷媒の質量比率を第1制御変数とし、前記レシーバタンクに流入する冷媒量に対する前記バイパス経路を流れる冷媒量の質量比率を第2制御変数とし、前記第1制御変数と前記第2制御変数との差が所定の範囲内になるように前記第1絞り手段の開度を制御する第1制御装置を設けたことを特徴とする。
第2発明の冷凍装置は、第1発明において、前記第2圧縮手段で圧縮され第1絞り手段に流入する冷媒の圧力を検出する高圧圧力検出器と、前記第1絞り手段で減圧され前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の圧力を検出する中圧圧力検出器と、前記放熱器を出て前記第1絞り手段に流入する冷媒の温度を検出する膨張前温度検出器と、前記中間冷却器を流出した後前記バイパス経路を流れる冷媒と合流する前の冷媒の温度を検出する合流前温度検出器と、前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器とを備え、前記第1制御装置は、前記高圧圧力検出器及び前記中圧圧力検出器で検出された圧力と前記膨張前温度検出器で検出された温度とから前記第1制御変数を算出し、前記中圧圧力検出器で検出された圧力と前記合流前温度検出器及び前記吸入温度検出器で検出された温度とから前記第2制御変数を算出することを特徴とする。
第3発明の冷凍装置は、第1発明において、前記第2圧縮手段で圧縮され第1絞り手段に流入する冷媒の圧力を検出する高圧圧力検出器と、前記第1絞り手段で減圧された後の冷媒の温度を検出する中圧温度検出器と、前記放熱器を出て前記第1絞り手段に流入する冷媒の温度を検出する膨張前温度検出器と、前記中間冷却器を流出した後前記バイパス経路を流れる冷媒と合流する前の冷媒の温度を検出する合流前温度検出器と、前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器とを備え、前記第1制御装置は、前記高圧圧力検出器で検出された圧力と前記中圧温度検出器及び前記膨張前温度検出器で検出された温度とから前記第1制御変数を算出し、前記中圧温度検出器と前記合流前温度検出器と前記吸入温度検出器で検出された温度とから前記第2制御変数を算出することを特徴とする。
第4発明の冷凍装置は、第1発明乃至第3発明の何れかにおいて、前記第1制御変数が前記第2制御変数よりも所定の範囲を超えて大きい場合に前記第1絞り手段の開度を大きくすることを特徴とする。
第5発明の冷凍装置は、第1発明乃至第4発明の何れかにおいて、前記蒸発器に流入する冷媒又は前記蒸発器内の冷媒の温度を検出する蒸発温度検出器と、前記蒸発器から流出する冷媒の温度を検出する蒸発器出口温度検出器とを備え、前記第1制御装置は、前記蒸発器出口温度検出器と蒸発温度検出器で検出される温度の差が所定の目標温度差になるように前記第2絞り手段の開度を制御すると共に、前記第1制御変数が前記第2制御変数よりも所定の範囲を超えて大きい場合に前記目標温度差を大きくすることを特徴とする。
第6発明の冷凍ユニットは、第1圧縮手段、中間冷却器、第2圧縮手段、放熱器、第1絞り手段、レシーバタンク、及び該レシーバタンクと前記第2圧縮手段の吸入部とを接続するバイパス経路を具備する冷凍ユニットと、
第2絞り手段、蒸発器を具備する蒸発ユニットと、
を接続して閉回路を形成する冷凍装置に用いられる前記冷凍ユニットにおいて、
前記冷凍ユニットには、前記レシーバタンクに流入する冷媒の全体量に対する気相冷媒の質量比率を第1制御変数とし、前記レシーバタンクに流入する冷媒量に対する前記バイパス経路を流れる冷媒量の質量比率を第2制御変数とし、前記第1制御変数と前記第2制御変数との差が所定の範囲内になるように前記第1絞り手段の開度を制御する第1制御装置を設けたことを特徴とする。
第7発明の冷凍ユニットは、第6発明において、前記第2圧縮手段で圧縮され第1絞り手段に流入する冷媒の圧力を検出する高圧圧力検出器と、前記第1絞り手段で減圧され前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の圧力を検出する中圧圧力検出器と、前記放熱器を出て前記第1絞り手段に流入する冷媒の温度を検出する膨張前温度検出器と、前記中間冷却器を流出した後前記バイパス経路を流れる冷媒と合流する前の冷媒の温度を検出する合流前温度検出器と、前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器とを備え、
前記第1制御装置は、前記高圧圧力検出器及び前記中圧圧力検出器で検出された圧力と前記膨張前温度検出器で検出された温度とから前記第1制御変数を算出し、前記中圧圧力検出器で検出された圧力と前記合流前温度検出器及び前記吸入温度検出器で検出された温度とから前記第2制御変数を算出することを特徴とする。
第8発明の冷凍ユニットは、第6発明において、前記第2圧縮手段で圧縮され第1絞り手段に流入する冷媒の圧力を検出する高圧圧力検出器と、前記第1絞り手段で減圧された後の冷媒の温度を検出する中圧温度検出器と、前記放熱器を出て前記第1絞り手段に流入する冷媒の温度を検出する膨張前温度検出器と、前記中間冷却器を流出した後前記バイパス経路を流れる冷媒と合流する前の冷媒の温度を検出する合流前温度検出器と、前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器とを備え、
前記第1制御装置は、前記高圧圧力検出器で検出された圧力と前記中圧温度検出器及び前記膨張前温度検出器で検出された温度とから前記第1制御変数を算出し、前記中圧温度検出器と前記合流前温度検出器と前記吸入温度検出器で検出された温度とから前記第2制御変数を算出することを特徴とする。
第9発明に冷凍ユニットは、第6発明乃至第8発明の何れかにおいて、前記第1制御変数が前記第2制御変数よりも所定の範囲を超えて大きい場合に前記第1絞り手段の開度を大きくすることを特徴とする。
第10発明の冷凍ユニットは、第6発明乃至第9発明の何れかにおいて、前記第1制御装置は、前記蒸発器から流出する冷媒の温度と前記蒸発器に流入する冷媒又は前記蒸発器内の冷媒の温度との差である目標温度差の信号を前記蒸発ユニットに設けられた第2制御装置に送ることを特徴とする。
第11発明の冷凍ユニットは、第6発明乃至第10発明の何れかにおいて、前記第1制御装置は、前記第1制御変数が前記第2制御変数よりも所定の範囲を超えて大きい場合に前記目標温度差を大きくすることを特徴とする。
第1発明の冷凍装置、及び第6発明の冷凍ユニットによれば、前記レシーバタンクにおける気液分離が不完全な状態になることを防止し、蒸発器側へ流れる液冷媒に冷却に寄与しない蒸気冷媒が混入することを回避できる。そのため、周囲温度や冷却負荷が変動した場合であっても、冷凍サイクルの冷却効率が著しく低下することを防止し、好適な冷凍サイクルの状態を維持することが可能となり、冷凍装置の冷却性能を向上させることができる。
第2発明の冷凍装置、及び第7発明の冷凍ユニットによれば、運転条件の変動に応じて、レシーバタンクにおける気液分離の状態を的確に把握することができる。そのため、冷凍サイクルの中間圧力部の状態を適切に制御することが可能となる。
第3発明の冷凍装置、及び第8発明の冷凍ユニットによれば、より安全かつ容易に、冷凍サイクルの中間圧力部の状態を把握することが可能となる。
第4発明の冷凍装置、及び第9発明の冷凍ユニットによれば、冷凍サイクル回路の低圧側に冷却に寄与しない気相冷媒が混入して流れることを回避し、冷凍装置の冷却性能が低下することを防止できる。
第5発明の冷凍装置、及び第10、11発明の冷凍ユニットによれば、冷凍サイクル回路の低圧側に冷却に寄与しない気相冷媒が混入した際に、レシーバタンク内の冷媒量を増加させ、第2絞り手段へと流れる液冷媒に蒸気冷媒が混入することを防止することができる。そのため、外気温度や負荷条件が変動した場合であっても、冷凍装置の冷却効率の著しい低下を防止することができる。
本発明の実施形態に係る冷凍装置の概略構成図である。 本発明の実施形態に係るレシーバタンクの断面図である。 本発明の冷凍サイクルを示した圧力・エンタルピ線図である。 本発明の実施形態に係る冷凍装置の制御ブロック図である。 本発明の冷凍サイクルを示した圧力・エンタルピ線図である。 本発明の冷凍サイクルを示した圧力・エンタルピ線図である。 本発明の実施形態おける冷凍装置の制御フロー図である。
以下、本発明の実施形態に係る冷凍装置を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍装置の概略構成図である。本実施形態に係る冷凍装置では、第1圧縮手段としての一段目圧縮要素1aと第2圧縮手段としての二段目圧縮要素1bを備えた二段圧縮式の圧縮機1を採用している。そして、本実施形態に係る冷凍サイクル回路は、圧縮機1の二段目圧縮要素1bの吐出部、放熱器2、第1絞り手段としての膨張弁3、レシーバタンク4、ストレーナ9、第2絞り手段としての膨張弁5、蒸発器6、及びアキュームレータ8を順番に冷媒が流通し、圧縮機1の一段目圧縮要素1aの吸入部に戻る閉回路を形成するよう冷媒配管で接続され構成されている。更に、本冷凍サイクル回路は、圧縮機1の一段目圧縮要素1aの吐出部から吐出された冷媒を流す配管28、中間冷却器7及び配管31を順番に冷媒が流通して圧縮機1の二段目圧縮要素1bの吸入部へと戻る冷媒回路を備える。そして更に、本冷凍サイクル回路は、レシーバタンク4と配管31を接続する冷媒配管29を備えている。前記配管31及び配管29は、レシーバタンク4内の気相冷媒を前記圧縮機1の圧縮行程の途中に吸入させるバイパス経路として機能する。そして、本冷凍装置では、冷媒として二酸化炭素(R744)を用いている。
圧縮機1は、低圧の冷媒を高圧の状態に圧縮するためのものである。本実施形態に係る冷凍装置では、冷媒として二酸化炭素を用いているので、圧縮機1から吐出される冷媒の圧力は臨界圧力を超える場合がある。圧縮機1は、一段目圧縮要素1a、即ち低圧側圧縮要素と、二段目圧縮要素1b、即ち高圧側圧縮要素とを備える、ロータリー式の二段圧縮式である。二段圧縮式とすることで、各段の圧縮要素の圧力比を小さくすることができ、高効率に冷媒を高圧力まで圧縮できるという利点を有する。また、一段目圧縮要素1aと二段目圧縮要素1bの間に冷媒吸入部を設けることにより、レシーバタンク4で分離された気相冷媒を圧縮工程の途中に吸入させる冷凍サイクルを容易に構成することができる。尚、圧縮機1としては、他の公知の圧縮機、例えば、スクロール式や往復式、スクリュー式等の圧縮機を用いることができる。
更に、圧縮機1を2台以上設けることが可能で、そのことにより冷却負荷に応じた容量制御(台数制御)を行うことが可能となる。また、本実施形態に係る圧縮機1はインバータ駆動方式であるが、定速式も採用可能である。インバータ駆動方式では、冷却負荷に応じて圧縮機の回転数を変更することが可能となり、圧縮機の発停を繰り返す定速式圧縮機の台数制御に比べて高効率な運転が可能となる。また、圧縮機1の二段目圧縮要素1bの吐出配管21には、冷媒の圧力を検出する圧力センサP1、冷媒の温度を検出する冷媒温度センサT1が設けられている。
放熱器2は、冷媒の熱を大気に放出するための熱交換器で、例えば、フィンアンドチューブ式の熱交換器を採用しうる。また、放熱器2は、冷媒と熱交換を行う空気を供給するためのファン11を備える。尚、放熱器2内部での冷媒圧力が臨界圧力を超える場合、放熱器2はガスクーラとして作用する。即ち、放熱器2の冷媒流路内部で冷媒は凝縮せず、大気に対して放熱して冷却されるに従ってその温度が低下する。また、放熱器2の出口側配管22には、膨張前温度検出器として冷媒温度センサT2、及び高圧圧力検出器としての圧力センサP2が設けられている。尚、高圧圧力検出器として圧力センサP1を用いることも可能である。
第1絞り手段としての膨張弁3は、放熱器2で大気に対して放熱し低温度となった冷媒を絞り膨張により減圧して、中間圧力にするためのものである。第1絞り手段としては、キャピラリーチューブ、温度式膨張弁、電動膨張弁等を採用しうる。本実施形態に係る冷凍装置では、電動膨張弁を用いている。そして、第1制御装置90によって、後述する制御方法で膨張弁3の開度が制御されている。
レシーバタンク4は、膨張弁3で中間圧力まで減圧された気液二相状態の冷媒を気液分離、即ち蒸気冷媒(気相冷媒)と液冷媒(液相冷媒)に分離するためのものである。また、レシーバタンク4は、冷凍サイクル内を循環する冷媒量を適切に維持するため、余剰冷媒を貯留する冷媒レシーバとしても機能する。図2は、本実施形態に係るレシーバタンク4の断面図である。レシーバタンク4は、レシーバ容器4Tと、前記レシーバ容器4Tの上部に設けられた冷媒入口4d及び蒸気冷媒出口4eと、レシーバ容器4Tの下部の冷媒を取り出す液冷媒出口4fを備えている。前記レシーバ容器4Tは、円筒状のレシーバ胴体4aの一端部(上方端部)に上部鏡板4bを密封接合し、他端部(下方端部)に下部鏡板4cを密封接合することにより構成されている。また、レシーバタンク4の冷媒入口4d及び蒸気冷媒出口4eには、気液分離を効率的に行うための液冷媒捕捉部材4g及び4hが各々設けられている。前記液冷媒捕捉部材4g及び4hとしては、金網、パンチングメタル、遮蔽板等が採用可能である。本実施形態では、金網を用いている。そして、金網を円筒状に丸め、下端部を潰して封止固着させたものを冷媒入口4d及び蒸気冷媒出口4eとなる管のレシーバタンク4の内側端部に差し込み固定する構造としている。このような構造を採用することにより、加工が容易で、且つ高効率に気液分離を行うことができる。また、液冷媒捕捉部材4gは、冷媒入口4dから流入する冷媒が冷媒液面に衝突することによる液面の乱れを抑えることができ、気液分離性能を向上させるという効果を有する。
レシーバタンク4の蒸気冷媒出口4eには配管29が接続され、配管29は配管31に接続されている。これによりレシーバタンク4内の気相冷媒を、圧縮機1の圧縮工程の中間圧力部に導入することが可能となる。また、レシーバタンク4の液冷媒出口4fには、レシーバタンク4内部の液冷媒を蒸発器6側へと流す冷媒往き配管24が接続されている。
ここで、前記配管29には、中圧圧力検出器としての圧力センサP3が設けられている。尚、膨張弁3と膨張弁5の間の配管、即ち配管23、配管24、配管29、配管28、配管31は、何れも略同じ圧力(冷凍サイクルの中圧部圧力)となるので、圧力センサP3の設置については、これらの何れかの位置に設ければよい。
また、膨張弁3を通過した冷媒の状態は通常気液二相状態であるので、圧力センサP3に代えて、中圧温度検出器として冷媒温度センサ(図示せず)を設けることも可能である。これにより、中圧温度検出器で検出した冷媒温度から中間圧力部の圧力を求めることが可能となる。圧力センサP3に代えて冷媒温度センサを設置する方法では、冷媒配管の外部にセンサを設置できるので、センサの設置が容易であり、特に冷媒の漏れ等の不具合が発生しにくい点で有利である。
ストレーナ9は、冷媒回路中の異物を除去し、膨張弁5の詰まり等の不具合を防止するためのものであり、冷媒往き配管24の膨張弁5上流側に設けられている。
第2絞り手段としての膨張弁5は、冷媒往き配管24を通り流入する中圧低温の液冷媒を絞り膨張により減圧して、低圧低温の冷媒(通常気液二相状態)とするためのもので、キャピラリーチューブ、温度式膨張弁、電動膨張弁等を採用しうる。本実施形態に係る冷凍装置では、電動膨張弁を用いている。そして、第2制御装置91により、蒸発器6の出口側冷媒の過熱度、即ち後述する冷媒温度センサT4(蒸発器出口温度検出器)で検出された蒸発器6出口の冷媒温度と後述する冷媒温度センサT3(蒸発温度検出器)で検出された蒸発器6入口の冷媒温度との差、が所定の値(目標温度差)になるように膨張弁5の開度が制御されている。尚、この目標温度差の情報は、第1制御装置90で演算して決められた後、統合制御装置92から第2制御装置91に送られる。
蒸発器6は、冷媒の蒸発作用による吸熱により食品等を冷却するための熱交換器であり、フィンアンドチューブ式の熱交換器を採用している。蒸発器6の入口配管には、蒸発器6の入口の冷媒温度を検出する蒸発温度検出器としての冷媒温度センサT3が設けられており、蒸発器6の出口配管には、蒸発器6の出口の冷媒温度を検出する蒸発器出口温度検出器としての冷媒温度センサT4が設けられている。尚、冷媒温度センサT3は、蒸発器6を形成する配管部であって、冷媒の状態が気液二相状態であると想定される箇所に設けることも可能である。また、蒸発器6は、冷媒と熱交換を行い冷却される空気を供給するためのファン12を備えている。蒸発器6において、ファン12により供給された空気は、冷媒の蒸発により冷却されて低温となり、その後、食品等の保冷スペースに供給される。
アキュームレータ8は、圧縮機1に液冷媒が吸入されることを防止するためのものであり、内部で気液分離を行い、一時的に液冷媒を貯留する機能を有する。特に、起動時や、除霜運転時等に機能を発揮する。また、アキュームレータ8から圧縮機の吸入口へつながる配管27上には、圧縮機吸入冷媒の圧力を検出するための圧力センサP4が取り付けられている。
中間冷却器7は、圧縮機1の一段目圧縮要素1aから吐出された冷媒と大気との間で熱交換を行い、冷媒を冷却するための熱交換器である。これにより圧縮機1の圧縮動力を低減し、冷却効率を向上させることができる。中間冷却器7は、フィンアンドチューブ式の熱交換器であり、冷媒と熱交換を行う空気を供給するためのファンは、放熱器2のファン11を利用している。また、中間冷却器7は、放熱器2と冷却フィンを共有し、一体的に構成されている。
中間冷却器7の出口と圧縮機1の二段目圧縮要素1bの吸入口をつなぐ配管31には、合流前温度検出器としての冷媒温度センサT6と、吸入温度検出器としての冷媒温度センサT7が設けられている。冷媒温度センサT6は、合流点30の上流側に設けられており、中間冷却器7で冷却され流出した冷媒であって、レシーバタンク4から流入する冷媒と合流する前の状態の温度を検出するものである。他方、冷媒温度センサT7は、合流点30より下流側に設けられており、レシーバタンク4から流入する冷媒と合流した後の冷媒温度、即ち圧縮機1の二段目圧縮要素1bに吸入される冷媒の温度を検出するものである。
また、必要に応じて、膨張弁5へと流れる中圧液冷媒と、蒸発器6から流出する低圧冷媒との間で熱交換を行い、中圧冷媒を冷却し低圧冷媒を加熱するための内部熱交換器(図示せず)を設けることも可能である。
次に、各冷凍機器を収納したユニットの構成について説明する。本実施形態に係る冷凍装置は、冷凍回路を構成する冷凍機器(要素部品)を収容してユニット化した冷凍ユニット10及びショーケース20(蒸発ユニット)から構成される。冷凍ユニット10は、冷媒を圧縮する圧縮機1、圧縮機1の一段目圧縮要素1aから吐出された中間圧の冷媒を冷却する中間冷却器7、圧縮機1の二段目圧縮要素1bから吐出された高温高圧の冷媒を冷却する放熱器2、第1絞り手段としての膨張弁3、膨張弁3で減圧された中間圧の冷媒の気液分離を行うレシーバタンク4、及び圧縮機1への液冷媒の吸入を防止するためのアキュームレータ8を備える。前述の通り、圧縮機1の二段目圧縮要素1bの冷媒吐出配管21は前記放熱器2に冷媒が流通可能に接続され、圧縮機1の冷媒吸入配管27は前記アキュームレータ8に接続されている。また、冷凍ユニット10は、第1制御装置90、圧力センサP1、P2、P3、P4、冷媒温度センサT1、T2、T6,T7、及びその他の図示しない温度センサや圧力センサ等を含む。そして、冷凍ユニット10は、レシーバタンク4の液冷媒出口4fにつながる冷媒往き配管接続口と、アキュームレータ8につながる冷媒戻り配管接続口を備えている。
ショーケース20は、中間圧力の冷媒を減圧する膨張弁5、冷媒の蒸発作用により食品等を冷却するための蒸発器6、及び冷媒回路中の異物を除去するストレーナ9を備える。また、ショーケース20は、第2制御装置91、冷媒温度センサT3、T4、及びその他の温度センサ類、並びに食品等を保存するためのスペースや展示棚等を備えている。そして、ショーケース20は、ストレーナ9につながる冷媒入口配管接続口と、蒸発器6の出口側に接続される冷媒出口配管接続口を備えている。尚、ショーケース20は、必ずしも被冷却物を陳列展示するものに限らず、展示を目的としない保冷庫でも良い。
ここで、冷媒往き配管24は、冷凍ユニット10の前記冷媒往き配管接続口とショーケース20の前記冷媒入口配管接続口とを配管により接続することにより形成される。また、冷媒戻り配管26は、冷凍ユニット10の前記冷媒戻り配管接続口とショーケース20の前記冷媒出口配管接続口を配管により接続することにより形成される。尚、ショーケース20は、必要に応じて複数台設けることが可能である。その場合、各々のショーケース20の前記冷媒入口配管接続口が冷媒往き配管24側に接続され、前記冷媒出口配管接続口が冷媒戻り配管26側に接続される。
次に、第1の実施形態に係る冷凍装置の動作について説明する。
図3は、本発明に係る冷凍装置の冷凍サイクルを示す圧力−比エンタルピ線図である。横軸は冷媒の比エンタルピ(kJ/kg)、縦軸は冷媒の圧力(MPa)であり、符号SLは冷媒の飽和液線、SVは飽和蒸気線を示している。本図において、符号Cが本実施形態の冷凍サイクルである。
本冷凍サイクル回路では、図3において状態aで示される低温の冷媒蒸気が圧縮機1の一段目吸入口から吸入され、一段目圧縮要素1aにより圧縮され、高温中圧の冷媒蒸気となって吐出される。この状態での冷媒は、図3において状態bで示される。この冷媒は、中間冷却器7に入り、そこで大気と熱交換を行い冷却され、温度が低下して状態cになる。このように中間冷却器7によって、圧縮機1の一段目圧縮要素1aから吐出される冷媒が冷却されるので、圧縮機1の二段目圧縮要素1bから吐出される冷媒の温度を低く抑えることが可能となり、圧縮機1の異常高温による不具合を防止できる。また、中間冷却器7を採用することにより、圧縮機1の圧縮動力を低減することができるので、冷却効率を向上させることができる。
中間冷却器7を出た状態cで示される冷媒は、図1に示す合流点30において、バイパス経路側(配管29側)から流れてきた状態jで示される低温の冷媒と合流する。合流後の冷媒は、状態dで示される。前記合流後の冷媒は、圧縮機1の二段目吸入口から吸入され、圧縮機1の二段目圧縮要素1bにより圧縮され、高温高圧の冷媒(状態e)となって吐出される。本実施形態では冷凍サイクルの冷媒として二酸化炭素を用いているので、圧縮機1から吐出される冷媒の圧力は、図3の状態eのごとく、臨界圧力を超える場合がある。
圧縮機1から吐出された冷媒は、放熱器2に流入し、大気と熱交換を行い冷却される。図3で示されるように、放熱器2における冷媒の圧力が臨界圧力を超えている場合には、そこで冷却された冷媒は、凝縮せずに、冷却されるに従ってその温度が低下する。放熱器2によって冷却された冷媒は、状態fで示される。
放熱器2を出た冷媒は、膨張弁3を通過することによって絞り膨張(等エンタルピ膨張)して、圧縮機1の一段目吸入圧力より高く二段目吐出圧力より低い中間圧力まで減圧され、図3の状態gで示されるように気液二相状態となり、レシーバタンク4に入る。レシーバタンク4において、冷媒は、状態jで示される蒸気冷媒と、状態hで示される液冷媒に分離され、密度差により、蒸気冷媒はレシーバ容器4T内の上方に、液冷媒はレシーバ容器4T内の下方に流れる。
ここで、レシーバタンク4の冷媒入口4dには液冷媒捕捉部材4gが設けられているので、ミスト状の液冷媒が前記液冷媒捕捉部材4gに衝突付着し、効率的に気液分離を行うことが可能となる。また、前記液冷媒捕捉部材4gは、冷媒入口4dから流入する冷媒がレシーバ容器4T下方に貯留されている冷媒の液面に衝突することによる液面の乱れを抑えることができるので、分離された液冷媒が流入する冷媒により再ミスト化することを防止することができ、レシーバタンク4による気液分離性能を更に向上させることができる。また、レシーバタンク4の蒸気冷媒出口4eには液冷媒捕捉部材4hが設けられているので、レシーバタンク4から流出する蒸気冷媒に含まれるミスト状の液冷媒を液冷媒捕捉部材4hで捕捉分離することができる。よって、レシーバタンク4の気液分離性能を更に向上させることができる。
レシーバタンク4で気液分離された状態hの液冷媒は、液冷媒出口4fから流出し、配管24を流れ冷却負荷側(蒸発器6側)へと流れていく。レシーバタンク4から流出する液冷媒(状態h)の比エンタルピは、レシーバタンク4に流入する冷媒(状態g)の比エンタルピより小さくなるので、状態gと状態hの比エンタルピ差に相当する分、蒸発器6における冷媒の冷凍効果が増大する。
他方、レシーバタンク4で気液分離された状態jの蒸気冷媒は、蒸気冷媒出口4eから配管29を流通し、前述の通り中間冷却器7で冷却された後の状態cの冷媒と合流点30において合流して、状態dになる。そして、圧縮機1の二段目吸入口から吸入される。レシーバタンク4で気液分離された蒸気冷媒(状態j)は、比エンタルピが大きく、たとえ蒸発器6へ流入したとしても冷凍効果を発揮し得ないものである。そのため、当該状態jの蒸気冷媒を圧縮行程の途中、即ち二段圧縮の二段目吸入部、に戻すことにより、当該冷媒を一段目吸入部へ戻す場合に比べ、一段目圧縮要素1aの圧縮動力を低減することができる。その結果、冷凍サイクルの冷凍効率を向上させることができる。
レシーバタンク4の液冷媒出口4fから流出した液冷媒(状態h)は、配管24を流れ、ストレーナ9を通過した後、膨張弁5により絞り膨張(等エンタルピ膨張)し、蒸発器6へと流れる。蒸発器6に流入する冷媒は、状態iで表わされ、低圧の気液二相状態である。蒸発器6において、冷媒は、ファン12によって供給された被冷却空気と熱交換を行い、空気を冷やし、液相部分が蒸発する。蒸発器6の出口において、冷媒は僅かに過熱した蒸気であり、状態aで表わされる。蒸発器6への冷媒の供給は、第2制御装置91によって、膨張弁5の開度を制御することにより調整されており、前述のごとく、蒸発器6の出口において所定の過熱状態、即ち蒸発器出入口温度差が目標温度差となるように制御されている。
蒸発器6から流れ出た冷媒は、冷媒戻り管26を流通し、アキュームレータ8を通過し、そこで確実に気液分離された後、圧縮機1の一段目吸入口へと流れ、圧縮される。以上説明の通り冷凍サイクルが連続的に動作し、蒸発器6において冷凍能力が発揮される。そして、蒸発器6で冷却された空気が保冷スペースを循環し、食品等被冷却物の冷凍、冷蔵が行われる。
尚、内部熱交換器(図示せず)を設けた場合には、該内部熱交換器において、レシーバタンク4から流出した中圧低温の液冷媒は、蒸発器6を出た低圧低温の冷媒と熱交換を行い冷却される。この場合は、内部熱交換器により、中圧冷媒が冷やされるので冷媒往き配管24内部でのフラッシュガス発生を防止し、低圧冷媒が過熱されるので圧縮機1の湿り圧縮を防止する効果がある。また、内部熱交換器の採用により、蒸発器6の内部に熱伝達率が高い二相冷媒領域を多く確保できるので、蒸発器6の伝熱性能が向上し、サイクル性能を向上させることができる。
図4は、本実施形態に係る冷凍装置の制御装置を示すブロック図である。本実施形態の制御装置は、冷凍ユニット10に備えられた第1制御装置90と、各ショーケース20に内蔵されている第2制御装置91と、統合制御装置92とから構成される。
第1制御装置90は、膨張弁3(第1膨張弁、第1絞り手段)や圧縮機1やファン11等、基本的には、冷凍ユニット10に備えられた操作手段を制御するためのものである。そして、第1制御装置90は、各センサ類からの入力や設定入力手段95からの入力信号を処理する入力信号処理部90aと、制御演算を行う主演算処理部90bと、演算結果を操作信号に変換して各制御操作手段に出力する操作信号出力部90cと、統合制御装置92や第1制御装置90との通信を行うための通信処理部90dとを備える。
第2制御装置91は、膨張弁5(第2膨張弁、第2絞り手段)やファン12等、基本的には、ショーケース20に備えられた操作手段を制御するためのものである。図示を省略するが、ショーケース20の第2制御装置91についても第1制御装置90と同様の処理部を備えた構成からなる。
そして、統合制御装置92は、冷凍ユニット10の第1制御装置90及びショーケース20の第2制御装置91と双方向に通信を行い、各センサ類による検出値や制御変数、制御指令等の情報を交換し、冷凍装置全体を統括的に制御するものである。統合制御装置92を備えることにより、通常離れた場所に設置される冷凍ユニット10とショーケース20とから構成される冷凍装置について、外気条件や負荷条件の変動に対応した適切な運転制御を行うことが可能となる。
尚、本実施の形態では、第1制御装置90と統合制御装置92とを別個の手段として説明したが、それらの機能をひとつにまとめた制御装置としても本発明の目的・効果を達成できることはいうまでもない。
また、第1制御装置90、第2制御装置91及び統合制御装置92は、制御設定データや運転指令を入力するための設定入力手段95、96、97や、制御データを表示するための表示器(図示せず)を備えている。更に、統合制御装置92は、店舗の外から運転データを監視し、制御設定データを送受信するための遠隔通信機能も備えている。
次に、第1制御装置90について、制御信号の流れを説明する。各センサ類で検出された入力信号は、先ず入力信号処理部90aで所定の検出値(制御変数)に変換される。そして、主演算処理部90bにおいて、後述の制御方法により、制御動作が演算により決定される。そして、その演算結果が操作信号出力部90cによって、膨張弁3や圧縮機1、ファン11等の各操作手段に適合する信号に変換され出力される。その操作信号に基づき、各操作手段が作動し、冷凍装置の適切な運転制御が行われる。
次に、具体的に、本実施形態の基本的な制御を説明する。冷凍サイクルを冷却運転中の圧縮機1の運転は、冷凍ユニット10に内蔵された第1制御装置90により制御されている。具体的には、冷媒吸入配管27に設けられた圧力センサP4により検出された低圧冷媒の圧力が所定の圧力範囲になるように圧縮機1の回転数制御及び発停制御を行っている。ショーケース20に設けられた第2制御装置91との通信によって被冷却空間の保冷設定温度を読み取り、好適な冷凍サイクルとなるように、前記所定の圧力範囲を定めている。これにより、冷却負荷に対応した高効率な冷却が行われる。
第1絞り手段としての膨張弁3の開度は、配管29に取り付けられた圧力センサP3で検出された中間圧力が所定の値になるように、第1制御装置90によって制御される。即ち、第1制御装置90は、中間圧力が所定の目標値より高ければ膨張弁3の開度を小さくし、中間圧力が所定の値より低ければ膨張弁3の開度を大きくする制御を行う。ここで、所定の目標値は、圧力センサP4で検出される低圧圧力と圧力センサP1若しくはP2で検出される高圧圧力の相乗平均に所定の係数を乗じて求めている。これにより冷凍サイクルの中間圧力を適切に制御できるので、圧縮機1の一段目圧縮要素1aと二段目圧縮要素1bの圧縮比率が好適に維持されると共に、蒸発器6側へと流れる冷媒及びバイパス経路を流れる冷媒の比エンタルピ及び流量が適切に維持され、高効率な冷却運転を行うことができる。
また、圧力センサP1若しくはP2で検出される高圧圧力が所定の値になるように、第1絞り手段としての膨張弁3の開度を制御することも可能である。即ち、制御手段90は、高圧圧力が所定の目標値より高ければ膨張弁3の開度を大きくし、高圧圧力が所定の目標値より低ければ膨張弁3の開度を小さくする制御を行う。所定の目標値は、膨張弁3に流入する冷媒の温度、即ち冷媒温度センサT2によって検出される冷媒の温度、に応じて求めている。高圧側の圧力が臨界圧力を超える冷凍サイクルにおいては、高圧側の圧力を変えると、圧縮機1の圧縮動力が変化すると共に、膨張弁3に流入する冷媒(図3の状態f)のエンタルピが大きく変化して冷凍効果が大きく変化する。そのため、膨張弁3に流入する冷媒の温度に応じて所定の高圧圧力目標値を設定し制御することにより、冷凍装置の効率を向上させることができる。尚、膨張弁3に流入する冷媒の温度、即ち放熱器2で外気に対して放熱した後の冷媒の温度、は外気温度に依存するため、前記高圧圧力の目標値の演算においては、前述の膨張弁3に流入する冷媒の温度に代えて、外気温度を基準とすることも可能である。
また、第1絞り手段としての膨張弁3の制御として、前述の中間圧力制御と高圧圧力制御を組み合わせて行うことも可能である。即ち、圧力センサP3で検出される中間圧力と圧力センサP1若しくはP2で検出される高圧圧力が共に各々の目標値(目標範囲)となるように制御を行うこともできる。これにより外気温度や負荷の変動に対して更に安定的に高効率な運転を行うことが可能となる。
第2絞り手段としての膨張弁5は、蒸発器6の出口側冷媒の過熱度、即ち冷媒温度センサT4(蒸発器出口温度検出器)で検出された蒸発器6出口の冷媒温度と冷媒温度センサT3(蒸発温度検出器)で検出された蒸発器6入口の冷媒温度との差、が所定の値(目標温度差)になるように、第2制御装置91によって制御される。具体的には、第2制御装置91は、前記過熱度が所定の目標値より大きければ膨張弁5の開度を大きくし、前記過熱度が目標値より小さければ膨張弁5の開度を小さくする制御を行う。これにより蒸発器6に、冷却負荷に応じた適切な量の冷媒を供給することができ、蒸発器6における効率的な熱交換を維持しながら所定の冷却能力を発揮することができる。
ところで、以上説明の基本的な制御を行う場合、理想的には、レシーバタンク4で完全に気液分離され、膨張弁5へと流れる冷媒は液冷媒のみであり、バイパス経路側(配管29側)へと流れる冷媒は蒸気冷媒のみであることが望ましい。そのため、前述のように、レシーバタンク4は、気液分離を促進するため、液冷媒捕捉部材4g及び4hを設ける等の工夫をしている。しかしながら実機においては、レシーバ容器4T内の冷媒は、液相冷媒と気相冷媒が泡状に混ざり合った状態であったり、気相冷媒中に霧状の液冷媒が多数存在する状態であるので、気相冷媒と液相冷媒を完全に分離することは困難である。レシーバタンク4のサイズを非常に大きなものとすれば、このような問題も低減されるが、実際には大きさが制限される。そのため、負荷の状態によっては、低圧側へと流れる液冷媒に蒸気冷媒が混入したり、中圧側へと流れる蒸気冷媒に液冷媒が混入する場合がある。特に高外気温度条件において、冷却負荷も大きい場合には、冷凍サイクルの高圧側と低圧側の冷媒量を多くする必要があり、レシーバタンク4内部の冷媒量が減少するので、気液分離が不完全となり液冷媒への蒸気混入が発生しやすい状態となる。
このように気液分離が不完全で、低圧側へと流れる冷媒に気相冷媒が混入した状態の冷凍サイクルを示したものが、図5の冷凍サイクルC2である。また、図6は、理想的な冷凍サイクルC1(実線)と、気液分離が不完全な冷凍サイクルC2(破線)を重ねてプロットしたものである。図5及び図6において、図3と同様に、横軸は冷媒の比エンタルピ(kJ/kg)、縦軸は冷媒の圧力(MPa)であり、符号SLは冷媒の飽和液線、SVは飽和蒸気線を示している。また、図3に示した冷凍サイクルCと同一の箇所についての状態を示す符号には同一のアルファベットを付している。
図5及び図6に示す通り、状態h2で示される冷凍サイクルC2におけるレシーバタンク4出口の冷媒は、気相冷媒が混入しているので、飽和液線SL上になく、飽和液に比べて比エンタルピが大きい。この状態h2で示される冷媒が膨張弁3で減圧され、状態i2となり、蒸発器6へと流れるので、蒸発器6入口での冷媒の比エンタルピも、理想的な冷凍サイクルC1における状態i1に比べて大きくなる。そして、冷凍効果(状態a2と状態i2の比エンタルピ差)は、冷凍サイクルC1に比べて小さくなる。また、低圧側の冷媒流量qL2は冷凍サイクルC1よりも大きくなるので、蒸発器6での圧力損失が増大し、圧縮機1の一段目圧縮要素1aでの冷媒圧縮仕事が増大する。その結果、冷凍装置の冷凍効率が著しく低下してしまう。
そこで、本実施形態に係る冷凍装置では、第1の絞り手段である膨張弁3の制御として、前述の中間圧力制御や高圧圧力制御に代えて、又はそれらの制御に組み合わせて、以下に詳述する制御を行っている。
図7は、本実施形態に係る冷凍装置の膨張弁3の制御フローを示す図である。冷凍運転中、第1制御装置90は、各センサによって、冷凍回路各部の温度と圧力を検出する(ステップS1)。次に、第1制御装置90は、主演算処理部90bにおいて、冷媒温度センサT2によって検出された膨張弁3に流入する冷媒の温度Tfと、圧力センサP2によって検出された高圧圧力PHより、膨張弁3に流入する冷媒(状態f)の比エンタルピhfを算出する(ステップS2)。尚、比エンタルピの演算方法としては、運転範囲を想定して予め作成された近似式による方法や、所定の幅で数値を区分けして作成したデータテーブルをメモリに保存しておき該テーブルから該当する値を検索して読み込む方法など、種々の方法が考えられる。
次に、上記のように求めた比エンタルピhfと、圧力センサP3によって検出された中圧圧力PMから、第1制御変数Xとして、レシーバタンク4に流入する冷媒(状態g2)の全体量に対する気相冷媒の質量比率、即ち乾き度xを算出する(ステップS3)。
次に、冷媒温度センサT6で検出された冷媒の温度Tcと、中圧圧力PMより、中間冷却器7で冷却された後であって、レシーバタンク4からの冷媒と合流する前の冷媒(状態c)の比エンタルピhcを算出する(ステップS4)。また、中圧圧力PMより、レシーバタンク4からバイパス経路へと流れ出る蒸気冷媒(状態j)の比エンタルピhj(飽和蒸気の比エンタルピ)を求める(ステップS5)。更に、冷媒温度センサT7で検出された冷媒の温度Tdと、中圧圧力PMとから、合流後、即ち圧縮機1の二段目圧縮要素1bに吸入される冷媒(状態d)の比エンタルピhdを求める(ステップS6)。
そして、上記のように求められた各点における冷媒の比エンタルピhc、hj、hdを基に、冷媒合流前後のエンタルピバランスより、第2制御変数Yとして、放熱器2を流れる冷媒量qHに対するバイパス経路を流れる冷媒量qMの質量比率を算出する(ステップS7)。即ち、第2制御変数Y=qM/qH=(hc−hd)/(hc−hj)となる。
次に、レシーバタンク4に流入する冷媒の乾き度x(第1制御変数X)と、バイパス経路を流れる冷媒の質量流量比率qM/qH(第2制御変数Y)を比較し(ステップ8)、乾き度xが質量流量比qM/qHより大きい場合は、膨張弁3の開度を大きくする(ステップS9)。これにより膨張弁3と膨張弁5の開度比率が変化するため、レシーバタンク4に十分な冷媒が供給され、中圧圧力PMが僅かに上昇し、レシーバタンク4から膨張弁5へと流れる冷媒に混入する気相冷媒が減少する。即ち、膨張弁5へと流れる冷媒の状態は、図6において、蒸気冷媒が混入した状態h2から、飽和液冷媒のみとなる状態h1へと近づく。その結果、蒸発器6における冷凍効果が増大し、低圧側の冷媒流量qLが減少するので、冷凍サイクルの冷凍効率を向上させることができる。
他方、レシーバタンク4に流入する冷媒の乾き度x(第1制御変数X)と、バイパス経路を流れる冷媒の質量流量比率qM/qH(第2制御変数Y)を比較し(ステップ10)、乾き度xが質量流量比qM/qHより小さい場合は、レシーバタンク4で気液分離された蒸気冷媒に液冷媒が混入してバイパス経路側に流れていると判断できる。低外気温度条件において、冷却負荷も小さくなり冷却運転を行う蒸発器6の数が減少すると、冷凍サイクル高圧側と低圧側の冷媒量を少なくする必要があり、その結果、レシーバタンク4内の冷媒量が多くなるので、このように蒸気冷媒に液冷媒が混入しやすくなる。そこで、この場合、第1制御装置90は、膨張弁3の開度を小さくする制御を行う(ステップS11)。これにより中圧圧力PMが僅かに下降し、レシーバタンク4内の冷媒量が減少し、バイパス経路側への液冷媒の混入を減少させることができる。
尚、前述のステップ8とステップ10における乾き度xと質量流量比qM/qHの比較においては、制御動作を安定させるため、所定の制御範囲(許容幅、不感帯)を設けることもできる。図7において、符号ka及びkbは、所定の制御範囲を示す係数である。このように所定の幅を持たせることにより、前述の中間圧力制御と高圧圧力制御を基本としつつ、乾き度xと質量流量比qM/qHとの差が所定の範囲を超えて大きくなった場合にのみ、本制御動作を組み合わせることも可能である。
また、ステップ9において、膨張弁3の開度を大きくする動作に加えて、又は代えて、膨張弁5の開度制御における目標温度差(目標過熱度)を大きくする制御を行うこともできる。具体的には、冷凍ユニット10の第1制御装置90は、主演算処理部90bで前記の演算処理を行い、通信処理部90d、統合制御装置92を介して、ショーケース20の第2制御装置91と通信を行って、第2制御装置91へ目標温度差を大きくする指令を送る。ショーケース20の第2制御装置91は、第1制御装置90からの信号に基づいて、目標温度差を変更して膨張弁5の制御を行う。これにより、膨張弁5の開度は、小さくなる方向に制御されることになり、蒸発器6内部の冷媒量が減少する。その結果、レシーバタンク4内部の冷媒量が増加するので、レシーバタンク4における気液分離効率が改善され、レシーバタンク4から膨張弁5へと流れる液冷媒への蒸気冷媒混入が抑えられる。
以上説明のごとく、本発明の冷凍装置によれば、外気条件や冷却負荷条件の変動によりレシーバタンク4における気液分離が不十分となった場合においても、その状態を検知し、理想的な気液分離状態に近づけることができるので、安定的に、高効率な冷却運転を維持することができる。
尚、上述の実施形態は、本発明の一具体例を示したものであり、従って本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、種々の変更実施が可能である。
本発明の冷凍装置は、スーパーマーケット、コンビニエンスストア及び飲食店等において、食品等を冷凍、冷蔵するための冷凍装置として、また、冷却を必要とする他の用途においても利用することが可能である。
1・・・圧縮機
1a・・・一段目圧縮要素(第1圧縮手段)
1b・・・二段目圧縮要素(第2圧縮手段)
2・・・放熱器
3・・・膨張弁(第1絞り手段)
4・・・レシーバタンク
5・・・膨張弁(第2絞り手段)
6・・・蒸発器
7・・・中間冷却器
8・・・アキュームレータ
9・・・ストレーナ
10・・・冷凍ユニット
11・・・ファン
12・・・ファン
20・・・ショーケース(蒸発ユニット)
29、31・・・冷媒配管(バイパス経路)
30・・・合流点
90・・・第1制御装置
91・・・第2制御装置
92・・・統合制御装置
P2・・・圧力センサ(高圧圧力検出器)
P3・・・圧力センサ(中圧圧力検出器)又は冷媒温度センサ(中圧温度検出器)
T2・・・冷媒温度センサ(膨張前温度検出器)
T3・・・冷媒温度センサ(蒸発温度検出器)
T4・・・冷媒温度センサ(蒸発器出口温度検出器)
T6・・・冷媒温度センサ(合流前温度検出器)
T7・・・冷媒温度センサ(吸入温度検出器)
X・・・乾き度x(第1制御変数)
Y・・・冷媒質量流量比(第2制御変数)

Claims (11)

  1. 第1圧縮手段、中間冷却器、第2圧縮手段、放熱器、第1絞り手段、レシーバタンク、第2絞り手段、蒸発器を順次接続して閉回路を形成し、前記レシーバタンクから前記第2圧縮手段の吸入部へと冷媒を流すバイパス経路を備えた冷凍装置において、
    前記レシーバタンクに流入する冷媒の全体量に対する気相冷媒の質量比率を第1制御変数とし、前記レシーバタンクに流入する冷媒量に対する前記バイパス経路を流れる冷媒量の質量比率を第2制御変数とし、前記第1制御変数と前記第2制御変数との差が所定の範囲内になるように前記第1絞り手段の開度を制御する第1制御装置を設けたことを特徴とする冷凍装置。
  2. 前記第2圧縮手段で圧縮され第1絞り手段に流入する冷媒の圧力を検出する高圧圧力検出器と、前記第1絞り手段で減圧され前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の圧力を検出する中圧圧力検出器と、前記放熱器を出て前記第1絞り手段に流入する冷媒の温度を検出する膨張前温度検出器と、前記中間冷却器を流出した後前記バイパス経路を流れる冷媒と合流する前の冷媒の温度を検出する合流前温度検出器と、前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器とを備え、
    前記第1制御装置は、前記高圧圧力検出器及び前記中圧圧力検出器で検出された圧力と前記膨張前温度検出器で検出された温度とから前記第1制御変数を算出し、前記中圧圧力検出器で検出された圧力と前記合流前温度検出器及び前記吸入温度検出器で検出された温度とから前記第2制御変数を算出することを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  3. 前記第2圧縮手段で圧縮され第1絞り手段に流入する冷媒の圧力を検出する高圧圧力検出器と、前記第1絞り手段で減圧された後の冷媒の温度を検出する中圧温度検出器と、前記放熱器を出て前記第1絞り手段に流入する冷媒の温度を検出する膨張前温度検出器と、前記中間冷却器を流出した後前記バイパス経路を流れる冷媒と合流する前の冷媒の温度を検出する合流前温度検出器と、前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器とを備え、
    前記第1制御装置は、前記高圧圧力検出器で検出された圧力と前記中圧温度検出器及び前記膨張前温度検出器で検出された温度とから前記第1制御変数を算出し、前記中圧温度検出器と前記合流前温度検出器と前記吸入温度検出器で検出された温度とから前記第2制御変数を算出することを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  4. 前記第1制御変数が前記第2制御変数よりも所定の範囲を超えて大きい場合に前記第1絞り手段の開度を大きくすることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項記載の冷凍装置。
  5. 前記蒸発器に流入する冷媒又は前記蒸発器内の冷媒の温度を検出する蒸発温度検出器と、前記蒸発器から流出する冷媒の温度を検出する蒸発器出口温度検出器とを備え、
    前記第1制御装置は、前記蒸発器出口温度検出器と蒸発温度検出器で検出される温度の差が所定の目標温度差になるように前記第2絞り手段の開度を制御すると共に、前記第1制御変数が前記第2制御変数よりも所定の範囲を超えて大きい場合に前記目標温度差を大きくすることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項記載の冷凍装置。
  6. 第1圧縮手段、中間冷却器、第2圧縮手段、放熱器、第1絞り手段、レシーバタンク、及び該レシーバタンクと前記第2圧縮手段の吸入部とを接続するバイパス経路を具備する冷凍ユニットと、
    第2絞り手段、蒸発器を具備する蒸発ユニットと、
    を接続して閉回路を形成する冷凍装置に用いられる前記冷凍ユニットにおいて、
    前記冷凍ユニットには、前記レシーバタンクに流入する冷媒の全体量に対する気相冷媒の質量比率を第1制御変数とし、前記レシーバタンクに流入する冷媒量に対する前記バイパス経路を流れる冷媒量の質量比率を第2制御変数とし、前記第1制御変数と前記第2制御変数との差が所定の範囲内になるように前記第1絞り手段の開度を制御する第1制御装置を設けたことを特徴とする冷凍ユニット。
  7. 前記第2圧縮手段で圧縮され第1絞り手段に流入する冷媒の圧力を検出する高圧圧力検出器と、前記第1絞り手段で減圧され前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の圧力を検出する中圧圧力検出器と、前記放熱器を出て前記第1絞り手段に流入する冷媒の温度を検出する膨張前温度検出器と、前記中間冷却器を流出した後前記バイパス経路を流れる冷媒と合流する前の冷媒の温度を検出する合流前温度検出器と、前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器とを備え、
    前記第1制御装置は、前記高圧圧力検出器及び前記中圧圧力検出器で検出された圧力と前記膨張前温度検出器で検出された温度とから前記第1制御変数を算出し、前記中圧圧力検出器で検出された圧力と前記合流前温度検出器及び前記吸入温度検出器で検出された温度とから前記第2制御変数を算出することを特徴とする請求項6記載の冷凍ユニット。
  8. 前記第2圧縮手段で圧縮され第1絞り手段に流入する冷媒の圧力を検出する高圧圧力検出器と、前記第1絞り手段で減圧された後の冷媒の温度を検出する中圧温度検出器と、前記放熱器を出て前記第1絞り手段に流入する冷媒の温度を検出する膨張前温度検出器と、前記中間冷却器を流出した後前記バイパス経路を流れる冷媒と合流する前の冷媒の温度を検出する合流前温度検出器と、前記第2圧縮手段に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器とを備え、
    前記第1制御装置は、前記高圧圧力検出器で検出された圧力と前記中圧温度検出器及び前記膨張前温度検出器で検出された温度とから前記第1制御変数を算出し、前記中圧温度検出器と前記合流前温度検出器と前記吸入温度検出器で検出された温度とから前記第2制御変数を算出することを特徴とする請求項6記載の冷凍ユニット。
  9. 前記第1制御変数が前記第2制御変数よりも所定の範囲を超えて大きい場合に前記第1絞り手段の開度を大きくすることを特徴とする請求項6乃至請求項8の何れか一項記載の冷凍ユニット。
  10. 前記第1制御装置は、前記蒸発器から流出する冷媒の温度と前記蒸発器に流入する冷媒又は前記蒸発器内の冷媒の温度との差である目標温度差の信号を前記蒸発ユニットに設けられた第2制御装置に送ることを特徴とする請求項6乃至請求項9の何れか一項記載の冷凍ユニット。
  11. 前記第1制御装置は、前記第1制御変数が前記第2制御変数よりも所定の範囲を超えて大きい場合に前記目標温度差を大きくすることを特徴とする請求項6乃至請求項10の何れか一項記載の冷凍ユニット。
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