JP7199655B2 - 環境試験室、及び、それに用いる整流部材 - Google Patents

環境試験室、及び、それに用いる整流部材 Download PDF

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Description

本発明は、環境試験室、及び、それに用いる整流部材に関する。
例えば、天文観測のための光学機器は、レンズの表面形状や構造体寸法についてナノメートル(nm)オーダーの高精度な測定が必要である。その測定方法として、レーザー干渉計等の光学測定機器による光学測定が一般に用いられる。
しかしながら、大気圧環境下でレーザー干渉計を使用する場合に、大気の温度や湿度、圧力等のゆらぎによるばらつきが測定に影響を与えることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。そのため、高精度な光学測定を行う際は、光路空間を真空にして、大気の温度や湿度、圧力等のゆらぎの影響を無くした状態で測定することが一般的である(例えば、非特許文献2参照)。
また、大気圧環境下で高精度な測定を行うために、空調制御によって測定環境を安定化させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。光学機器の測定では、例えば特許文献1に記載された局所空間を環境試験室とし、測定対象物(試験対象)や光学測定機器を環境試験室に設置して光学測定を行う。
特開2007-003107号公報
赤津利雄著「精密位置決め用変位センサーの現状と問題点」、掲載誌「光学」、第22巻第6号、掲載ページ329~334、1993年6月 寺田聡一著「長さ標準:レーザー測長における真空および大気の影響」、掲載誌「Journal of the Vacuum Society of Japan」、第52巻第6号、掲載ページ347~350、2009年7月15日
大気(空気)の温度や湿度、圧力等にゆらぎがあると、空気の屈折率が変動して、光学測定のばらつきが発生する可能性がある。従来の環境試験室は、高精度な光学測定を行うために、大気の温度や湿度、圧力等のゆらぎを抑制すること(つまり、大気を安定化させること)を考慮するものであった。しかしながら、本発明の発明者は、大気の温度や湿度、圧力等でなく、環境試験室内に設置される測定対象物(試験対象)や光学測定機器に温度のゆらぎがあると、これらの表面形状や構造体寸法が変動して、光学測定のばらつきが発生する可能性があることを解明した。そして、従来の環境試験室は、測定対象物や光学測定機器の温度のゆらぎを抑制することを考慮していないものであった。このような従来の環境試験室は、大気圧環境下で高精度な光学測定を行うことが困難であった。なお、測定対象物や光学測定機器の温度のゆらぎは、例えば、環境試験室の内部の熱対流からの熱伝達や、壁や床からの放射熱によって発生する。
例えば、環境試験室の周囲の温度が空調空気の設定温度より低い場合に、環境試験室の壁面の温度は空調空気の温度より低くなる。また、例えば、環境試験室の周囲の温度が空調空気の設定温度より高い場合に、環境試験室の壁面の温度は空調空気の温度より高くなる。測定対象物や光学測定機器は、空調空気の設定温度と同じ温度になることが期待されるが、前記の状況では測定対象物や光学測定機器と環境試験室の壁面の間には温度差が生じ、測定対象物や光学測定機器と環境試験室の壁面の間で放射熱による熱の授受が発生する。その結果、環境試験室周囲の温度変化によって測定対象物や光学測定機器の温度が変化するため、光学測定のばらつきが増大する可能性があった。従来の環境試験室は、測定対象物や光学測定機器の表面形状や構造体寸法が変動しないように、測定対象物や光学測定機器の温度を安定化させることについては考慮されていない。そのため、このような従来の環境試験室は、大気圧環境下で高精度な光学測定を行うことが困難であった。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、大気圧環境下で高精度な光学測定を可能にすることを主な目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、環境試験室であって、所定風速で所定温度の空調空気が供給される供給口と、前記供給口に対向配置され、前記空調空気が排出される排出口と、前記供給口と前記排出口との間に配置され、前記空調空気が通る流路部と、前記流路部の中央付近に配置され、光学測定の測定対象物が設置される設置部と、前記流路部の側壁面と前記設置部との間に配置され、前記空調空気の気流を整流する整流部材と、を備え、前記流路部の側壁面と前記整流部材は、前記供給口から前記排出口に向かって流れる前記空調空気の気流方向と平行になるように配置されており、設置部側の面に拡散反射面を有する構成とする。
前記整流部材は、展開及び収納が可能な布状のカーテンで構成されていてもよい。
その他の手段は、後記する。
本発明によれば、大気圧環境下で高精度な光学測定を行うことができる。
実施形態に係る環境試験室を含む空気調和システム全体の構成図である。 実施形態に係る環境試験室の構成図である。 実施形態に係る環境試験室の内部で発生する熱対流の説明図である。 比較例の環境試験室の構成図である。 比較例の環境試験室の内部で発生する熱対流の説明図である。 整流部材としてのカーテンの縦断面図である。 カーテンの側面図である。 カーテンの正面図である。 カーテンを吊るす吊下げ部材とカーテンレールの構成図である。 吊下げ部材の構成図である。 吊下げ部材の変形例の構成図である。 吊下げ部材の別の変形例の構成図である。 カーテンを固定するフック部とゴムバンドの構成図である。 フック部の構成図である。 ゴムバンドの構成図である。 環境試験室内における測定対象物の配置例を示す説明図である。 光学測定のばらつきの要因を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[実施形態]
<環境試験室を含む空気調和システム全体の構成>
以下、図1を参照して、本実施形態に係る環境試験室を含む空気調和システム全体の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る環境試験室を含む空気調和システム全体の構成図である。
図1に示すように、空気調和システム1は、除湿部3、乾燥空気調温部4、乾燥空気加熱部5、循環流路6、送風機41、ヒータ51,54、蓄熱体55等を備えている。空気調和システム1は、循環流路6を介して環境試験室2の排出口2outから排出される空気を空気調和して環境試験室2の供給口2inに戻し、システム内で空調空気を循環させる。
除湿部3は、デシカント空調機30等の除湿機を備え、環境試験室2から排出される空気に外気を混合した空気を除湿して得られる乾燥空気を乾燥空気調温部4へ送気する。乾燥空気調温部4は、除湿部3から送気される乾燥空気を環境試験室2の内部の設定空気温度よりもやや低い温度に調温し、乾燥空気加熱部5へ送気する。乾燥空気加熱部5は、環境試験室2の内部の設定空気温度まで加熱して環境試験室2内に送気する。
ここで、環境試験室2内は、断熱パネル等からなる外壁によって外気から遮断されている。環境試験室2には、空気調和システム1で空気調和された空気のみが供給される。そして、環境試験室2内の中央付近には、光学測定の測定対象物やレーザー干渉計等の光学測定機器を設置する設置部102が設けられている。設置部102には、防振架台21等が設置されており、その防振架台21上には、測定対象物や光学測定機器が載置される。環境試験室2の詳細については、「環境試験室の構成」の章で説明する。
空気調和システム1の乾燥空気加熱部5は、通常、環境試験室2の特定の側面全体に分布して設置され、乾燥空気加熱部5から送気された空気は、環境試験室2の中を、乾燥空気加熱部5を設置した側面からそれに対向する側面に向かって流れ、その大半が除湿部3側へ排出され、空気調和システム1内を還流するとともに、一部が外気へ排出される。なお、外気への排気ダクトには、その排出量を調節するバルブ23が設けられている。
除湿部3は、デシカント空調機30を主な構成要素として備え、環境試験室2から排出された空気及び外気がそれぞれクーラ31,34で除湿に適した温度に冷却された上で混合されて、デシカント空調機30に供給される。クーラ31,34の出口には、それぞれ温度センサ32,35が設けられており、制御装置(図中ではPIDと記載)33,36は、温度センサ32,35により得られる温度が所定の除湿に適した温度となるようにクーラ31,34をそれぞれ制御する。
デシカント空調機30に供給される空気すなわち除湿対象の空気をクーラ31,34により冷却することは、除湿対象の空気を除湿に適した温度にするというだけでなく、プレ除湿をするという意味を有している。とくに、外気は湿度が高いので、クーラ34でプレ除湿をしておくことにより、デシカント空調機30での除湿の負担を軽減することができる。
なお、図1では、環境試験室2から排出された空気及び外気は、それぞれクーラ31,34で冷却された後に混合されているが、環境試験室2から排出された空気及び外気を先に混合して、1つのクーラで冷却するようにしてもよい。
デシカント空調機30に供給された空気(除湿対象の空気)は、送風機302により送気され、水分吸着物質が保持されたデシカントロータ301の中を通過、除湿される。ここで、デシカントロータ301の中に保持される水分吸着物質としては、高分子吸着剤、シリカゲル、ゼオライト等、低温時に水分を吸着し、高温時に水分を放出する高温再生型の水分吸着物質が用いられる。
デシカントロータ301は、円筒形状をしており、円筒の軸を中心にして、例えば図1に示す矢印の方向に回転する。ここで、除湿対象の空気の大半は、回転するデシカントロータ301の領域Aの部分を通過、除湿され、乾燥空気となって乾燥空気調温部4側へ送気される。また、除湿対象の空気の一部は、デシカントロータ301の領域Cの部分を通過し、ヒータ304により加熱された後、再びデシカントロータ301に戻り領域Bの部分を通過する。このとき、デシカントロータ301の領域Bの部分に保持されている水分吸着物質は、加熱された空気に曝されることとなるので、水分吸着能力を回復する。一方で、領域Bの部分を通過した空気は、水分を多く含むこととなるので、送風機303を介して、除湿部3(空気調和システム1)の外に排気される。
デシカントロータ301は、領域A→領域B→領域C→領域A→…の方向に回転する。ここで、領域Aの部分は、クーラ31,34により冷却された除湿対象の空気が通過し、領域Bの部分は、ヒータ304により加熱された空気が通過する。そのため、デシカントロータ301の回転とともに、その中に保持されている水分吸着物質は、領域Aの部分で水分を吸着するが、領域Bの部分で吸着していた水分を放出し、水分吸着能力を回復する。
また、冷却された除湿対象の空気の一部は、領域Cの部分を通過する。このとき、領域Bの部分で加熱された水分吸着物質は、冷却されるとともに、領域Cの部分を通過した空気は加熱される。したがって、ヒータ304における加熱に必要なエネルギーを節減することができる。
デシカントロータ301の領域Aの部分を通過した空気は、温度が上昇する。そこで、領域Aの部分を通過した空気は、クーラ37により環境試験室2から排出された空気とほぼ同程度の温度まで冷却される。このとき、クーラ37の出口には温度センサ38が設けられており、クーラ37を通過した空気は、制御装置39により一定温度を保つように制御される。
ところで、本実施形態では、環境試験室2から排出される空気のすべてが除湿部3へ供
給されるのではなく、その一部は、バイパスダクト15を通過、すなわち、除湿部3をバイパスして乾燥空気調温部4へ流れるようにされている。こうすることにより、環境試験室2から排出される空気のうち、環境試験室2で発生した湿度上昇分を除去するのに必要な空気量のみを除湿部3へ流すことが可能になる。少なくとも空気調和システム1の作動が開始され一定の時間が経過した後は、環境試験室2で発生する湿度の上昇はわずかとなる。したがって、環境試験室2から排出される空気のうち一部をバイパスダクト15側へ流すことにより、デシカントロータ301の除湿負担を低減することができ、さらには、デシカントロータ301の小型化にもつながる。
なお、除湿部3へ供給される空気量及び除湿部3をバイパスさせる空気量は、それぞれバルブ11,13の開度制御によって調整することができる。また、当然ながら、バイパスダクト15を設けないで、環境試験室2から排出される空気をすべて除湿部3へ供給するものとしてもよい。
なお、デシカント空調機30から排出される空気の湿度は、デシカントロータ301の領域Bの部分の温度、つまり、ヒータ304の加熱強度、デシカントロータ301の回転速度、送風機302の風量等の調整により適宜設定することができる。
また、本実施形態では、除湿部3は、デシカント空調機30により除湿をするものとしたが、除湿手段は、デシカント空調機30に限定されず、冷却と過熱を繰り返す方法等で除湿するものであってもよい。
次に、乾燥空気調温部4は、冷水を冷媒とするクーラ42、チラー43、冷却された冷水を加熱するヒータ48等を含んで構成される。除湿部3から送気されてくる乾燥空気は、クーラ42によって環境試験室2の内部の設定空気温度よりも低い温度に調温された上、乾燥空気加熱部5へ送気される。
ここで、クーラ42は、冷却ダクト40内に設けられ、冷媒である冷水(以下、冷媒水という)が通流するコイル状の配管により構成される。このとき、冷水コイルを通流する冷媒水は、ヒータ48で加熱されることにより、所定の冷媒水の目標温度に調温される。そして、送風機41を介して除湿部3から送気されてくる乾燥空気は、この冷水コイルに接触することによって冷却され、所定の乾燥空気の目標温度(環境試験室2の内部の設定空気温度よりもやや低い温度)に調温される。
ここで、冷媒水を通流させる配管の途中には、ヒータ48の他にタンク47が設けられている。タンク47は、冷媒水を一時貯留することにより、この冷媒水の温度の安定させる役割を果たす。
したがって、ヒータ48には、温度変動の小さい冷媒水が供給される。そして、その温度変動の小さい冷媒水は、制御装置61,62で制御されたヒータ48によって加熱され、クーラ42に送水される。このとき、制御装置61は、冷却ダクト40の出口に設けられた温度センサ63から得られる空気温度を、予め設定された目標空気温度と比較し、その差分量に基づいてヒータ48の出口における冷媒水の目標温度を演算する。さらに、制御装置62は、ヒータ48の出口に設けられた温度センサ49から得られる冷媒水の温度
を、制御装置61で演算された冷媒水の目標温度と比較し、その差分量に基づいてヒータ48の発熱強度を制御する。
乾燥空気加熱部5は、ヒータ51,54、蓄熱体55、温度センサ52,56、制御装置53,57等を備えて構成される。乾燥空気調温部4から供給される乾燥空気は、ヒータ51を通過することで所定の温度に加熱され、さらに、環境試験室2の側面に設けられたヒータ54及び蓄熱体55を通過することで、予め設定された環境試験室2内の設定空気温度まで加熱される。
ここで、ヒータ51の加熱強度は、その出口に設けられた温度センサ52により得られる温度が一定となるように制御装置53によって制御される。同様に、ヒータ54の加熱強度は、蓄熱体55からの出口である環境試験室2の天井部に設けられた温度センサ52により得られる温度が環境試験室2内の設定空気温度と同じになるように制御装置57によって制御される。
環境試験室2の供給口2inには、ヒータ54及び蓄熱体55が複数セット設けられている。したがって、環境試験室2内へは、一定の温度に保たれた乾燥空気がほぼ均一に供給されるので、環境試験室2内の空気温度も均一化される。
ヒータ54の下流側に設けられる蓄熱体55は、空気の通路となる多数の孔部を備えた多孔通路部材によって構成される。蓄熱体55は、孔部を通過する空気の温度が自身の温度よりも高ければ、熱を吸収し、低ければ、熱を放出する。そのため、蓄熱体55は、温度が変動しにくいものが好ましく、通常は、熱容量が大きい材料、また熱伝導率がよい材料(例えば、銅やアルミニウム等の金属)を用いて構成される。したがって、蓄熱体55の孔部を通過して環境試験室2内に送気される乾燥空気の温度変動を効果的に抑制することができる。
<環境試験室の構成>
以下、まず、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る環境試験室2の構成について説明し、次に、図4及び図5を参照して、比較例の環境試験室2Zの構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る環境試験室2の構成図であり、斜め上方向から見た環境試験室2の構成を示している。図3は、本実施形態に係る環境試験室2の内部で発生する熱対流の説明図であり、背面方向から見た環境試験室2の内部の状況を示している。一方、図4は、比較例の環境試験室2Zの構成図であり、斜め上方向から見た環境試験室2Zの構成を示している。図5は、比較例の環境試験室2Zの内部で発生する熱対流の説明図であり、背面方向から見た環境試験室2Zの内部の状況を示している。
本実施形態に係る環境試験室2(図2及び図3参照)は、後記するカーテン103(図2及び図3参照)を備えた試験室である。これに対して、比較例の環境試験室2Z(図4及び図5)は、後記するカーテン103(図2及び図3)を備えていない試験室である。
図2に示すように、本実施形態に係る環境試験室2は、6面体状の形状を呈しており、供給口2inと、排出口2outと、流路部101と、設置部102と、カーテン103と、を備えている。
供給口2inは、空調空気が供給される開口部である。供給口2inは、6面体状の形状を呈する環境試験室2における任意の面の全面に設けられている。供給口2inには、ほぼ均一な所定風速でかつほぼ均一な所定温度の空調空気が供給される。排出口2outは、空調空気が排出される開口部である。排出口2outは、環境試験室2における供給口2inに対向する面の全面に配置されている。流路部101は、環境試験室2の内部の空調空気が通る部位である。流路部101は、供給口2inと排出口2outとの間に配置されている。設置部102は、光学測定の測定対象物TG(試験対象)やレーザー干渉計等の光学測定機器が設置される場所である。設置部102は、流路部101の中央付近に配置されている。
カーテン103は、設置部102が設けられている空間(以下、「測定対象空間」と称する)とその外側の空間との間を仕切るとともに、流路部101内を流れる空調空気の気流を整流する布状の整流部材である。本実施形態では、カーテン103は、設置部102の両横に1枚ずつ、合計2枚配置されている。カーテン103は、奥行き方向に延在するように、横方向において流路部101の側壁面101sと設置部102との間に配置されている。
カーテン103は、矢印A103の方向に展開及び収納が可能な構成になっている。そのため、本実施形態に係る環境試験室2は、中央付近に設けられた設置部102に測定対象物TGや光学測定機器を搬入する際に、カーテン103を展開(移動)したり収納したりすることで、これらを容易に搬入することができる。
流路部101の側壁面101sとカーテン103は、供給口2inから排出口2outに向かって流れる空調空気の気流方向と平行になるように配置されている。このような本実施形態に係る環境試験室2は、任意の壁の全面を均一に空調空気を吹き出す供給口2inとし、流路部101の側壁面101sとカーテン103とで空調空気を整流する。これにより、供給口2inから環境試験室2内に供給された空調空気は、カーテン103で整流されて排出口2outに向かってほぼ真っ直ぐに進行し、排出口2outから循環流路6(図1参照)に排出される(矢印Aair参照)。このような本実施形態に係る環境試験室2は、測定対象物TGや光学測定機器への意図せぬ熱の伝達が発生して、測定対象物TGや光学測定機器の温度が変動しないように、空調空気の気流をコントロールすることができる。
図3に示すように、カーテン103は、素材として、鏡面反射面F11と拡散反射面F12とを有する輻射断熱材が用いられているとよい。鏡面反射面F11は、鏡面反射機能(つまり、鏡のように画像を高効率に反射する機能)を有する面である。拡散反射面F12は、拡散反射機能(つまり、拡散させながら画像を反射する機能)を有する面である。そして、カーテン103は、流路部101(環境試験室2)の側壁面101sとの対向面が鏡面反射面F11となり、非対向面(設置部102側の面)が拡散反射面F12となるように、設置されるとよい。これにより、本実施形態に係る環境試験室2は、カーテン103よりも外側の空間の温度がその内側の空間(測定対象空間)に伝達されることを抑制することができる。
ところで、例えば、図3に示すように、環境試験室2の周囲の温度が空調空気の設定温度より低い場合に、環境試験室2の壁面の温度は空調空気の温度より低くなる。その温度差によって、環境試験室2の内部で熱対流が発生する可能性がある。その熱対流は、環境試験室2の下側から回り込んで設置部102に進入しようとする。そして、その熱対流の温度は、空調空気の温度と違っている。そのため、熱対流が設置部102に進入してしまうと、熱対流から測定対象物TGや光学測定機器に熱が伝達して、測定対象物TGや光学測定機器の温度が変動する可能性がある。
なお、例えば、図3に示す例とは逆に、環境試験室2の周囲の温度が空調空気の設定温度より高い場合に、環境試験室2の壁面の温度は空調空気の温度より高くなる。その温度差によっても、環境試験室2の内部で熱対流が発生する可能性がある。その熱対流は、図3に示す例とは逆向きに、環境試験室2の上側から回り込んで設置部102に進入しようとする。この場合も、熱対流の温度は、空調空気の温度と違っている。そのため、熱対流が設置部102に進入してしまうと、熱対流から測定対象物TGや光学測定機器に熱が伝達して、測定対象物TGや光学測定機器の温度が変動する可能性がある。
そこで、本実施形態に係る環境試験室2は、内部に、その設置部102への熱対流の侵入を抑制するための部材として、カーテン103を備えている。このような本実施形態に係る環境試験室2は、カーテン103で熱対流が設置部102に進入することを抑制することができる(矢印A11参照)。したがって、本実施形態に係る環境試験室2は、設置部102に熱対流が到達しないため、設置部102に設置された測定対象物TGや光学測定機器の温度を一定に保つことができる。その結果、本実施形態に係る環境試験室2は、大気圧環境下で高精度な光学測定を可能にすることができる。
これに対して、図4及び図5に示すように、比較例の環境試験室2Zは、カーテン103(図2及び図3)を備えていない。そのため、図5に示すように、比較例の環境試験室2Zでは、熱対流が回り込んで設置部102に進入しようとする(矢印A21参照)。その熱対流の温度は、空調空気の温度と違っている。そのため、熱対流が設置部102に進入してしまうと、熱対流から測定対象物TGや光学測定機器に熱が伝達して、測定対象物TGや光学測定機器の温度が変動する可能性がある。したがって、比較例の環境試験室2Zは、大気圧環境下で高精度な光学測定を行うことが困難である。よって、本実施形態に係る環境試験室2は、比較例の環境試験室2Zよりも気圧環境下で高精度な光学測定に適した構成になっている。
<カーテンの構成>
以下、図6を参照して、カーテン103の構成について説明する。図6は、カーテン103の縦断面図である。
図6に示すように、カーテン103は、鏡面反射フィルム501と、不織布502と、拡散反射フィルム503とが積層された構造になっている。なお、図6に示す例では、カーテン103は、2枚の鏡面反射フィルム501と、2枚の不織布502と、1枚の拡散反射フィルム503を備えた構造になっている。しかしながら、これらの部材の枚数は、運用に応じて変更することができる。例えば、鏡面反射フィルム501の枚数は、1枚に減らしたり、逆に3枚以上に増やしたりすることができる。同様に、不織布502の枚数も、1枚に減らしたり、逆に3枚以上に増やしたりすることができる。また、拡散反射フィルム503は、2枚以上に増やすことができる。
前記した鏡面反射フィルム501は、鏡面反射機能(つまり、鏡のように画像を高効率に反射する機能)を有する布材である。鏡面反射フィルム501は、例えば、表面にアルミニウムが蒸着されたポリエステルフィルムで構成することができる。以下、鏡面反射フィルム501を「第1種布材」と称する場合がある。
前記した不織布502は、間挿用のスペーサ材である。不織布502は、好ましくは、熱伝導率の低いものであるとよい。なお、カーテン103は、不織布502の代わりに、別の布状の部材をスペーサ材として備える構造にすることができる。
前記した拡散反射フィルム503は、拡散反射機能(つまり、拡散させながら画像を反射する機能)を有する布材である。拡散反射フィルム503は、不燃性で、かつ、帯電防止機能を有するとよい。拡散反射フィルム503は、例えば、ポリイミド等で構成することができる。以下、拡散反射フィルム503を「第2種布材」と称する場合がある。
カーテン103は、鏡面反射フィルム501(第1種布材)で鏡面反射面F11を構成し、また、拡散反射フィルム503(第2種布材)で拡散反射面F12を構成している。カーテン103は、鏡面反射フィルム501と不織布502と拡散反射フィルム503が積層状態になっているとともに、その端部が折り返されており、任意の箇所で縫合されることで形成されている。このようなカーテン103は、外側の空間の熱が内側の空間(測定対象空間)に伝達させ難い構造になっている。
<カーテンの配置例>
以下、図7A及び図7B、図8A乃至図8D、並びに、図9A乃至図9Cを参照して、カーテン103の配置例について説明する。図7Aは、カーテン103の側面図である。図7Bは、カーテン103の正面図である。図8Aは、カーテン103を吊るす吊下げ部材151とカーテンレール152の構成図である。図8Bは、吊下げ部材151の構成図である。図8Cは、吊下げ部材151の変形例の構成図である。図8Dは、吊下げ部材151の別の変形例の構成図である。図9Aは、カーテン103を固定するフック部161とゴムバンド162の構成図である。図9Bは、フック部161の構成図である。図9Cは、ゴムバンド162の構成図である。
図7A及び図7B、並びに、図8A乃至図8Dに示すように、カーテン103は、上側が吊下げ部材151で吊下げられた構造になっているとよい。また、図7A及び図7B、並びに、図9A乃至図9Cに示すように、カーテン103は、下側がフック部161等で固定された構造になっているとよい。以下、カーテン103の上側の構造と下側の構造の詳細について説明する。
図7A及び図7B、並びに、図8Aに示すように、流路部101(環境試験室2)の天井面101tには、カーテン103を吊るす吊下げ部材151をはめ込んで滑らせるカーテンレール152が設けられている。流路部101(環境試験室2)の天井パネル101topには、支持鋼材153が取り付けられている。その支持鋼材153には、ボルト(又はビス)155によってブラケット154が取り付けられている。カーテンレール152は、そのブラケット154によって固定支持されている。
カーテンレール152は、吊下げ部材151を走行自在に支持している。図8A及び図8Bに示す例では、吊下げ部材151は、カーテン103の上端部付近に設けられたハトメ158に係合するリング状の支持部151aと、カーテンレール152を走行するランナー151bと、を有している。ハトメ158は、支持部151aを通すためにカーテン103に設けられた小孔である。ハトメ158は、好ましくは、周囲に金具が取り付けてあるとよい。図8Aに示すように、吊下げ部材151によって吊下げられたカーテン103の上端部は、流路部101(環境試験室2)の天井面101tから隙間109tだけ離れた位置に配置されている。
カーテンレール152は、例えば、アルミニウム合金等で構成されているとよい。支持鋼材153やブラケット154、ボルト(又はビス)155等は、例えば、ステンレス材等で構成されているとよい。
なお、吊下げ部材151の支持部151aは、例えば、図8Cに示す支持部151aaや図8Dに示す支持部151abのように変形してもよい。図8Cに示す支持部151aaは、バネによって一部が開閉可能な構造になっている。図8Dに示す支持部151abは、取り外し可能なネジとシャフトによって一部が開閉可能な構造になっている。
図7A及び図7B、並びに、図9Aに示すように、流路部101(環境試験室2)の床面101bには、カーテン103を固定するフック部161が設けられている。カーテン103の下端部には、ハトメ159が設けられ、フック部161には、孔部が設けられている。ハトメ159は、ゴムバンド162を通すためにカーテン103に設けられた小孔である。ハトメ159は、好ましくは、周囲に金具が取り付けてあるとよい。カーテン103のハトメ159とフック部161の孔部にゴムバンド162が通されることで、カーテン103の下端部がフック部161に固定される。図9Bに示すように、フック部161は、矢印方向に移動可能な埋め込み型の構造になっているとよい。これにより、フック部161は、カーテン103を固定する場合にだけ床面101bから引き出して使用し、それ以外の場合に床面101bに収納することができる。図9Cは、未使用時のゴムバンド162の構成を示している。図9Aに示すように、ゴムバンド162でフック部161に固定されたカーテン103の下端部は、流路部101(環境試験室2)の床面101bから隙間109bだけ離れた位置に配置されている。カーテン103は、カーテン103自体の重量や、カーテン103に取り付けられる図示せぬ金具の重量、ゴムバンド162の収縮力等で上下方向に展開する。そのカーテン103の上下方向の展開量に応じて、隙間109bの間隔が変化する。そのため、環境試験室2は、隙間109bをカーテン103で塞ぐようにすることもできる。
本実施形態に係る環境試験室2では、カーテン103は、流路部101(環境試験室2)の側壁面101sとの対向面が鏡面反射面F11となり、非対向面(設置部102側の面)が拡散反射面F12となるように、設置されている。これにより、本実施形態に係る環境試験室2は、カーテン103よりも外側の空間の温度がその内側の空間(測定対象空間)に伝達されることを抑制することができる。
本実施形態に係る環境試験室2では、測定対象空間(設置部102が設けられている空間)とその外側の空間との間を仕切るとともに、流路部101内を流れる空調空気の気流を整流する整流部材が布状のカーテン103で構成されている。このような環境試験室2は、中央付近に設けられた設置部102に測定対象物TGや光学測定機器を搬入する際に、カーテン103を展開(移動)したり収納したりすることで、これらを容易に搬入することができる。
なお、図7Bに示すように、本実施形態に係る環境試験室2の天井面101tには、カーテンレール152が設けられ、その外側に補助カーテン505が設けられている。補助カーテン505は、カーテン103の内側の空間(測定対象空間)と外側の空間との間で、天井面101tとカーテン103との間の隙間109tを介して空気が流動することを抑制するための部材である。補助カーテン505は、隙間109tよりも縦方向及び横方向に広くなっている。補助カーテン505は、支持部材504で天井面101tに支持されている。本実施形態に係る環境試験室2は、補助カーテン505を備えることにより、測定対象空間(カーテン103の内側の空間)の環境をさらに安定させることができる。
<環境試験室内における測定対象物の配置例>
以下、図10を参照して、本実施形態に係る環境試験室2内における測定対象物TGの配置例について説明する。図10は、環境試験室2内における測定対象物TGの配置例を示す説明図である。ただし、図10に示す例は、一例に過ぎず、使用する光学測定機器の種類や配置位置等を運用に応じて適宜変更することができる。
図10に示すように、環境試験室2内の設置部102には、防振架台21が設置されており、その防振架台21上には、測定対象物TGや、位相シフト干渉計401、マイケルソン干渉計402が載置されている。
図10に示す例では、位相シフト干渉計401は、例えば、架台22aに載置され、測定対象物TGの上方に配置されている。測定対象物TGは、架台22bに載置され、位相シフト干渉計401の下方に配置されている。架台22aにはリフレクタ403が取り付けられ、架台22bにはセンサヘッド404が取り付けられている。センサヘッド404はマイケルソン干渉計402に接続されている。位相シフト干渉計401は、測定対象物TGに向けて光405aを照射して測定対象物TGの表面形状を測定する。また、マイケルソン干渉計402は、センサヘッド404からリフレクタ403に向けて照射され反射された光405bでセンサヘッド404とリフレクタ403との間の距離の変位量を測定する。
<光学測定のばらつきに影響を及ぼす要因>
本実施形態に係る環境試験室2は、光学測定のばらつきを抑制するためのものである。その光学測定のばらつきに影響を及ぼす要因としては、例えば、図11に示す要因が存在する。以下、図11を参照して、光学測定のばらつきに影響を及ぼす要因について説明する。図11は、光学測定のばらつきに影響を及ぼす要因を示す説明図である。
図11に示すように、光学測定のばらつき(RS1)に影響を及ぼす要因としては、建屋(SYS1)と、空調設備(SYS2)と、測定対象物/光学測定機器(SYS4)等がある。また、空調設備(SYS2)の中には、光路空間(空気)(SYS3)がある。これらの要因の具体的な内訳は以下の通りである。
建屋(SYS1)の要因としては、設置環境温度(Fa11)と、壁/床温度(壁/床の断熱性能)(Fa12)と、設置環境振動(Fa13)と、床振動(Fa14)等がある。
空調設備(SYS2)の要因としては、設備振動(Fa21)と、空調騒音(Fa22)と、供給空気温度(Fa23)と、室内気流(Fa24)と、室内圧力(大気圧)(Fa25)と、供給空気湿度(Fa26)と、室内湿分負荷(Fa27)等がある。
光路空間(空気)(SYS3)の要因としては、気流による温度拡散(Fa31)と、温度変化(Fa32)と、圧力変化(Fa33)と、湿度変化(Fa34)と、光路空間の屈折率変化(Fa35)等がある。
測定対象物/光学測定機器(SYS4)の要因としては、装置の発熱(Fa41)と、熱伝導(Fa42)と、放射熱(Fa43)と、熱伝達(Fa44)と、外力(Fa45)と、温度変化(Fa46)と、形状寸法変動(Fa47)と、水分吸着(Fa48)等がある。
これらの要因は、例えば図11に示す矢印の関係で影響を及ぼし合う。なお、前記した「熱伝導(Fa42)」は固体物質を介して伝わる熱の移動を意味している。また、「放射熱(Fa43)」は固体物質の表面から放射される熱の移動を意味している。また、「熱伝達(Fa44)」は空気を介して伝わる熱の移動を意味している。
本実施形態に係る環境試験室2は、カーテン103によって「気流による温度拡散(Fa31)」の要因を抑制(低減)する。これにより、本実施形態に係る環境試験室2は、以下の(a)ルートと(b)ルートによる「光学測定のばらつき(RS1)」に対する影響を低減することができる。
(a)壁/床温度(Fa12)→気流による温度拡散(Fa31)→温度変化(Fa32)→光路空間の屈折率変化(Fa35)。
(b)壁/床温度(Fa12)→気流による温度拡散(Fa31)→熱伝達(Fa44)→温度変化(Fa46)→形状寸法変動(Fa47)。
また、本実施形態に係る環境試験室2は、カーテン103によって「放射熱(Fa43)」の要因による測定対象物/光学測定機器(SYS4)の「温度変化(Fa46)」の要因への影響を抑制(低減)する。これにより、本実施形態に係る環境試験室2は、以下の(c)ルートによる「光学測定のばらつき(RS1)」に対する影響を低減することができる。
(c)壁/床温度(Fa12)→放射熱(Fa43)→温度変化(Fa46)→形状寸法変動(Fa47)。
このような本実施形態に係る環境試験室2は、相対的に、以下の(d)ルートによる「光学測定のばらつき(RS1)」に対する影響を強化(向上)させることができる。その結果、測定対象物/光学測定機器(SYS4)の温度の安定化を図ることができる。
(d)供給空気温度(Fa23)→熱伝達(Fa44)→温度変化(Fa46)→形状寸法変動(Fa47)。
<本実施形態に係る環境試験室についての補足>
本実施形態に係る環境試験室2は、以下の点が考慮されている。
本実施形態に係る環境試験室2は、設置部102の空間全体の熱分布が±0.5℃以内に収まることが好ましい。そこで、本実施形態に係る環境試験室2は、好ましくは、熱容量が少ない素材をカーテン103に用いるとよい。例えば、カーテン103の熱容量は、2000(J/m・K)以下であるとよい。これにより、本実施形態に係る環境試験室2は、周囲の温度にカーテン103を早く馴染ませることができるため、測定対象空間(設置部102が設けられている空間)内の熱分布を低い値に収束させ易くすることができる。その結果、本実施形態に係る環境試験室2は、設置部102の空間全体の熱分布を±0.5℃以内に収め易くすることができる。なお、設置部102の空間全体の熱分布が±0.5℃以内に収まると、最終的には、設置部102に設置された測定対象物TGや光学測定機器の熱分布も±0.5℃以内に収まる。
なお、カーテン103の熱容量を2000(J/m・K)以下とする根拠は以下の通りである。すなわち、カーテン103の熱伝達率が例えば標準的な5(W/m・K)と想定すると、カーテン103の熱容量が2000(J/m・K)以下であれば、カーテン103の時定数は400(s)以下となる。これは、測定対象物TGが天文観測に用いる光学機器である場合において、測定対象物TGやその測定に用いる光学測定機器に要求される時定数よりも十分に(例えば、1桁程度)小さい。そのため、カーテン103の熱容量が2000(J/m・K)以下であれば、カーテン103は、測定対象物TGや光学測定機器よりも早く空調空気の温度に近づき、測定の妨げにならない。そのため、カーテン103の熱容量は2000(J/m・K)以下であることが好ましい。
また、図3に示すように、カーテン103は、好ましくは、素材として、鏡面反射面F11と拡散反射面F12とを有する輻射断熱材が用いられているとよい。そして、カーテン103は、流路部101(環境試験室2)の側壁面101sとの対向面が鏡面反射面F11となり、非対向面が拡散反射面F12となるように、設置されるとよい。これにより、本実施形態に係る環境試験室2は、側壁面101sから設置部102に置かれた測定対象物TGへの放射熱による熱伝達を抑制することができる。このような本実施形態に係る環境試験室2は、カーテン103よりも内側の温度をほぼ同じにすることができる。そのため、本実施形態に係る環境試験室2は、測定対象空間内の熱分布を小さい値に収束させ易くすることができる。その結果、本実施形態に係る環境試験室2は、さらに、設置部102の空間全体の熱分布を±0.5℃以内に収め易くすることができる。
なお、本実施形態に係る環境試験室2は、任意に設けられた支持箇所でのみカーテン103が流路部101の天井面101tと下端部103bとに支持され、支持箇所以外の箇所では支持されない構造になっている。つまり、図3に示すように、本実施形態に係る環境試験室2は、支持箇所以外の箇所では、カーテン103の上端部103tと流路部101の天井面101tとの間に、若干の隙間109tが設けられた構造になっている。また、本実施形態に係る環境試験室2は、支持箇所以外の箇所では、カーテン103の下端部103bと流路部101の床面101bとの間に、若干の隙間109bが設けられた構造になっている。これは、流路部101(環境試験室2)の天井面101tと床面101bに対するカーテン103の接触面積を小さくして、流路部101(環境試験室2)からカーテン103に伝わる熱伝導量をできるだけ低減するとともに、カーテン103の温度の変動を抑制するためである。なお、カーテン103は、矢印A103(図2参照)の方向に展開及び収納ができるように、比較的緩く固定されている。
隙間109tと隙間109bのサイズは、好ましくは、それぞれ、環境試験室2の内部空間の高さに対して1%程度であるとよい。したがって、環境試験室2は、環境試験室2の内部空間の高さに対して98%程度の高さのカーテン103がその上下に隙間109tと隙間109bを開けて設けられた構造になっているとよい。なお、環境試験室2の内部空間の横幅と高さと奥行きは、それぞれ、例えば、数メートル(m)から十数メートル(m)程度である。
一般に、大気圧環境下で高精度な光学測定を行うためには、設置部102を通過する空調空気の温度や湿度を安定させて、空調空気の屈折率を安定させることや、測定対象物TGの温度を安定させて、測定対象物TGの熱膨張による変形を抑制することが重要である。これらについて、環境試験室2の外部から供給される空調空気の温度及び湿度は、ヒータ51,54、蓄熱体55等(図1参照)によって安定させることができる。しかしながら、設置部102を通過する空調空気の温度や湿度は、周囲の側壁面101sや床面からの温度拡散や、測定対象物TGと空調空気との間に温度差がある場合に測定対象物TGからの温度拡散の影響を受けて変動する。そのため、設置部102の温度を安定化させるためには、環境試験室2は、単に空調空気の速度を制御するだけでなく、側壁面101sや床面等の周囲環境からの温度拡散を防止することや、測定対象物TGと空調空気との間の温度差を抑制することが好ましい。
測定対象物TGの温度を安定させる方法として、ヒータや冷却ジャケット等による加熱/冷却制御が考えられるが、本実施形態では一定温度に制御した空調空気との熱伝達により測定対象物TGの温度を平準化する(ならす)方法を採用するものとする。この方法は、測定対象物TGからの発熱量がない場合、もしくはごく小さい場合に有効である。また、この方法は、利点として、時間経過とともに確実に温度が安定することや、局所的な加熱/冷却と異なり、測定対象物TG内の温度分布を小さくすることができること、測定対象物TGと空調空気との間の温度差を小さくすることができ、設置部102を通過する空調空気の温度を安定化させることができること等がある。
本実施形態に係る環境試験室2は、側壁面101sや床面からの温度の対流拡散を小さくするために、側壁面101sや床面に対して垂直方向の速度成分が小さくなるように、流路部101内の気流の速度が設定される。環境試験室2は、任意の面の全面に供給口2inが設けられ、供給口2inの対向面の全面に排出口2outが設けられている。供給口2inには、ほぼ均一な所定風速でかつほぼ均一な所定温度の空調空気が供給される。その空調空気の気流は、環境試験室2の内部に形成された流路部101の側壁面101sや床面に対して平行に進行する。そのため、流路部101内では概略一方向の気流が形成される。この気流は、供給口2in及び排出口2outが設けられていない側壁面や床面に対して垂直方向の速度成分が小さいため、側壁面や床面からの温度の対流拡散が小さい。また、この気流は、測定対象物に対して均一に当たり、かつ測定対象物TGの周囲であまり滞留しない。この気流は、測定対象物TGの全体に均一に熱伝達を行うため、測定対象物TGの全体に温度を平準化する点で有効である。
また、本実施形態に係る環境試験室2は、側壁面101sと環境試験室2の中央付近に設けられた設置部102との間に、気流方向に平行なカーテン103を備えている。側壁面101sと空調空気の間に温度差があると、熱対流が生じるが、本実施形態に係る環境試験室2は、カーテン103により設置部102内への熱対流の侵入を防止することができる。また、本実施形態に係る環境試験室2は、カーテン103で、測定対象物TGの周囲の気流が測定対象物TGから離れて拡散することを防止し、測定対象物TGと空調空気との熱伝達を促進する機能を得ることができる。
なお、カーテン103は、空調空気の温度に近い温度となることが望ましい。そのため、壁や床からカーテン103への熱伝導が少なく、かつカーテン103の熱容量が小さい方がよい。
また、測定対象物TGの温度は、環境試験室2の壁面や床面からの輻射熱の影響も受ける。そこでカーテン103は、環境試験室2の壁面側を鏡面反射面F11とした輻射断熱素材で構成することが望ましい。カーテン103を輻射断熱素材で構成することで、環境試験室2の壁面からの輻射熱の影響を低減でき、測定対象物TGと空調空気との温度差を小さくすることができる。その結果、環境試験室2の壁面の温度変動に伴う測定対象物TGの温度変動を抑制することができる。
このようなカーテン103の温度は、空調空気の温度に近い方が望ましいので、環境試験室2の壁面との対向面を鏡面反射面F11にすることが好ましい。なお、環境試験室2内でレーザー干渉計等の光学測定機器を使用する場合に、レーザー光の乱反射が発生する可能性がある。そのため、カーテン103の測定対象物TG側の面は、拡散反射面F12にすることが好ましい。
本実施形態に係る環境試験室2は、測定空間の空気屈折率、測定対象物の温度を安定させることができ、大気圧環境下で、高精度な光学測定が可能な測定対象物の設置環境を提供できる。
以上の通り、本実施形態に係る環境試験室2によれば、大気圧環境下で高精度な光学測定を行うことができる。
また、本実施形態に係る環境試験室2によれば、設置部102に測定対象物TGや光学測定機器を搬入する際に、布状のカーテン103を展開(移動)したり収納したりすることで、これらを容易に搬入することができる。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成を加えることも可能である。また、各構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 空気調和システム
2 環境試験室
2in 供給口
2out 排出口
3 除湿部(除湿手段)
4 乾燥空気調温部(乾燥空気調温手段)
5 乾燥空気加熱部(乾燥空気加熱手段)
6 循環流路
11~14 バルブ
15 バイパスダクト
21 防振架台
22a,22b 架台
23 バルブ
30 デシカント空調機
31,34,37 クーラ
32,35,38 温度センサ
33,36,39 制御装置
301 デシカントロータ
302,303 送風機
304 ヒータ
40 冷却ダクト
41 送風機
42 クーラ(乾燥空気冷却手段)
43 チラー(冷媒冷却手段)
47 タンク
48 ヒータ(冷媒加熱手段)
49,63 温度センサ
61,62 制御装置
51,54 ヒータ
52,56 温度センサ
53,57 制御装置
55 蓄熱体
101 流路部
101b 床面
101t 天井面
101top 天井パネル
101s 側壁面
102 設置部
103 カーテン(整流部材)
103b 下端部
103t 上端部
109b,109t 隙間
151 吊下げ部材
151a,151aa,151ab 支持部
151b ランナー
152 カーテンレール
153 支持鋼材
154 ブラケット
155 ボルト(又はビス)
158,159 ハトメ
161 フック部
162 ゴムバンド
401 位相シフト干渉計(レーザー干渉計)
402 マイケルソン干渉計
403 リフレクタ
404 センサヘッド
405a,405b 光
501 鏡面反射フィルム(第1種布材)
502 不織布(スペーサ材)
503 拡散反射フィルム(第2種布材)
504 支持部材
505 補助カーテン
F11 鏡面反射面
F12 拡散反射面
TG 測定対象物

Claims (8)

  1. 所定風速で所定温度の空調空気が供給される供給口と、
    前記供給口に対向配置され、前記空調空気が排出される排出口と、
    前記供給口と前記排出口との間に配置され、前記空調空気が通る流路部と、
    前記流路部の中央付近に配置され、光学測定の測定対象物が設置される設置部と、
    前記流路部の側壁面と前記設置部との間に配置され、前記空調空気の気流を整流する整流部材と、を備え、
    前記流路部の側壁面と前記整流部材は、前記供給口から前記排出口に向かって流れる前記空調空気の気流方向と平行になるように配置されており、設置部側の面に拡散反射面を有する
    ことを特徴とする環境試験室。
  2. 請求項1に記載の環境試験室において、
    前記整流部材は、展開及び収納が可能な布状のカーテンで構成されている
    ことを特徴とする環境試験室。
  3. 請求項2に記載の環境試験室において、
    前記流路部の天井面には、前記カーテンを吊るす吊下げ部材をはめ込んで滑らせるカーテンレールが設けられ、その外側に、前記天井面と前記カーテンとの間の隙間よりも縦方向及び横方向に広い補助カーテンが設けられている
    ことを特徴とする環境試験室。
  4. 環境試験室内に空調空気の気流方向と平行になるように設置されることで前記空調空気の気流を整流する整流部材であって、
    布状のカーテンで構成され、
    前記環境試験室の側壁面側に向くように配置される鏡面反射面と、
    前記環境試験室の光学測定の測定対象物が設置される側に向くように配置される拡散反射面と、を有する
    ことを特徴とする整流部材。
  5. 請求項4に記載の整流部材において、
    前記拡散反射面は、帯電防止用の材料が用いられている
    ことを特徴とする整流部材。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の整流部材において、
    鏡面反射機能を有する第1種布材と、
    拡散反射機能を有する第2種布材と、
    間挿用のスペーサ材と、を備え、
    前記第1種布材と前記スペーサ材と前記第2種布材が積層状態で縫合されて形成されている
    ことを特徴とする整流部材。
  7. 請求項6に記載の整流部材において、
    前記第1種布材と前記スペーサ材はそれぞれ複数枚である
    ことを特徴とする整流部材。
  8. 請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載の整流部材において、
    熱容量が2000(J/m・K)以下である
    ことを特徴とする整流部材。
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