JP2017015317A - 空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の室内の空調を行う際の消費電力量をシステム全体として低減させる。
【解決手段】ファンコイルユニット(20a,20b)は、互いに目標温度の異なる少なくとも2つの室内(15a,15b)それぞれを空調する。熱交換器(40)は、ファンコイルユニット(20a,20b)とは別に設けられ、室内(15a,15b)の空気同士を熱交換させる。ファン(35a,35b)は、室内(15a,15b)の空気を熱交換器(40)に供給し熱交換後の空気それぞれを該空気の供給元である室内(15a,15b)に戻す空気流、を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調システムに関するものである。
部屋には、人の居住用の部屋の他に、機器の試験評価用の部屋である恒温室と呼ばれるものもある。恒温室は、機器の温度特性の評価等に用いられることがあるため、室内温度を精度良く一定に保つ必要がある。
このような恒温室の空調用のシステムとして、例えば特許文献1が知られている。特許文献1では、1つの恒温室に対して複数台の空調機(低段冷凍機及び高段冷凍機)が設置され、恒温室内の空気は、低段冷凍機によって冷却されつつ高段冷凍機によって加熱される。これにより、恒温室内の温度は概ね一定に保たれる。
特開昭58−184476号公報
上記特許文献1では、恒温室が複数ある場合、恒温室毎に複数台の空調機(低段冷凍機及び高段冷凍機)の設置が必要となる。すると、各恒温室内の温度を目標温度にするためには、複数台の空調機がほぼ同時に運転する状態となるため、空調機の消費電力量が増加する傾向となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の室内の空調を行う際の消費電力量をシステム全体として低減させることである。
第1の発明は、互いに目標温度の異なる少なくとも2つの室内(15a,15b)それぞれの空調を行う空調機(20a,20b)と、上記空調機(20a,20b)とは別に設けられ、上記室内(15a,15b)の空気同士を熱交換させる熱交換器(40)と、各上記室内(15a,15b)の空気を上記熱交換器(40)に供給し熱交換後の空気それぞれを該空気の供給元である上記室内(15a,15b)に戻す空気流、を生成するファン(35a,35b)とを備えることを特徴とする空調システムである。
各室内(15a,15b)では、各室内(15a,15b)の目標温度に向けて空調機(20a,20b)により空気調和がなされるが、これとは別途、室内(15a,15b)の空気同士の熱交換が熱交換器(40)にて行われる。熱交換後の各空気は、供給元となる室内(15a,15b)に戻される。熱交換器(40)では、室内(15a,15b)の温度に差が生じていれば、温度の高い空気から温度の低い空気へと熱が移動するため、排熱を利用した空調が実現する。従って、個々の室内(15a,15b)を空調機(20a,20b)のみで空調するシステムに比して、システム全体としての消費電力量は比較的少なくて済み、省エネルギー性が確保される。
第2の発明は、第1の発明において、上記室内(15a,15b)毎に対応して設けられ、上記室内(15a,15b)の空気を上記熱交換器(40)を介して該空気の供給元である上記室内(15a,15b)に戻すための空気供給路(30a,30b)、を更に備え、上記ファン(35a,35b)は、上記空気供給路(30a,30b)内に配置され、各上記室内(15a,15b)の温度の差が所定差以上である場合に上記空気流を生成することを特徴とする空調システムである。
ここでは、室内(15a,15b)の温度に温度差が生じている場合に、熱交換器(40)での熱交換が必要となり、熱交換動作が行なわれる。また、各室内(15a,15b)の空気は、空気供給路(30a,30b)によって室内(15a,15b)から熱交換器(40)へと送られ、熱交換器(40)から空気の供給元である室内(15a,15b)へと確実に戻される。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、上記空調機(20a,20b)は、上記室内(15a,15b)毎に対応して設けられており、上記熱交換器(40)にて熱交換された空気は、その空気の供給元である上記室内(15a,15b)に対応する上記空調機(20a,20b)に送られて更に空気調和された後に、該室内(15a,15b)に戻されることを特徴とする空調システムである。
ここでは、空調機(20a,20b)は、熱交換器(40)にて熱交換された後の空気を更に空気調和するため、熱交換後の空気が直接送られる場合よりも目標温度により近い温度の空気を各室内(15a,15b)に戻すことができる。特に、空調機(20a,20b)は、熱交換が行われていない室内(15a,15b)の空気を直接空気調和するよりも、目標温度への温度調節の幅等が小さくて済む可能性がある。従って、熱交換が行われていない空気を直接空気調和する場合よりも、空調機(20a,20b)の運転負荷を軽減することができ、システム全体としての消費電力量を少なくすることができる。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明のいずれか1つにおいて、上記室内(15a,15b)に含まれる第1室内(15a)には、発熱源(91)が設置されていることを特徴とする空調システムである。
発熱源(91)の発熱により、第1室内(15a)の温度は上昇する傾向にあるが、ここでは、その第1室内(15a)の空気は第1室内(15a)以外の室内(15b)の空気と熱交換器(40)にて熱交換される。そのため、第1室内(15a)以外の室内(15b)の温度が第1室内(15a)の温度よりも低ければ、熱交換器(40)では第1室内(15a)以外の室内(15b)の空気は第1室内(15a)の空気から吸熱するため、第1室内(15a)には冷やされた空気が戻される。従って、第1室内(15a)の温度が上昇し続けることを抑制できる。
第5の発明は、第4の発明において、上記第1室内(15a)に対応する上記空調機(20a)は、該第1室内(15a)を冷房し、上記室内(15a,15b)から上記第1室内(15a)を除いた残りの第2室内(15b)に対応する上記空調機(20b)は、該第2室内(15b)を暖房することを特徴とする空調システムである。
ここでは、発熱源によって温度が上昇する傾向にある第1室内(15a)は、空調機(20a)によって冷房されるため、温度の上昇が抑えられる。一方、第2室内(15b)では、第1室内(15a)の発熱源の排熱が熱交換器(40)にて付与されることで温められた空気が戻されると共に、空調機(20b)によって暖房される。
本発明によれば、個々の室内(15a,15b)を空調機(20a,20b)のみで空調するシステムに比して、システム全体としての消費電力量は比較的少なくて済み、省エネルギー性が確保される。
また、上記第2の発明によれば、室内(15a,15b)の温度に温度差が生じている場合に、熱交換器(40)での熱交換が必要となり、熱交換動作が行なわれる。また、各室内(15a,15b)の空気は、空気供給路(30a,30b)によって室内(15a,15b)から熱交換器(40)へと送られ、熱交換器(40)から空気の供給元である室内(15a,15b)へと確実に戻される。
また、上記第3の発明によれば、熱交換が行われていない空気を直接空気調和する場合よりも、空調機(20a,20b)の運転負荷を軽減することができ、システム全体としての消費電力量を少なくすることができる。
また、上記第4の発明によれば、第1室内(15a)の温度が上昇し続けることを抑制することができる。
また、上記第5の発明によれば、第1室内(15a)における温度の上昇が抑えられる。第2室内(15b)には、熱交換器(40)で温められた空気が戻されると共に、空調機(20b)によって暖房される。
図1は、本実施形態1に係る空調システムの構成を概略的に示す図である。 図2は、本実施形態2に係る空調システムの構成を概略的に示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
≪実施形態1≫
<概要>
本実施形態1に係る空調システム(10)は、例えば工場等である建物(15)に設けられたシステムである。図1に示すように、空調システム(10)は、空調機に相当するファンコイルユニット(20a,20b)によって、建物(15)内の複数の室内(15a,15b)それぞれの空調を行うことができる。更に、空調システム(10)は、一室内(15a)における排熱を利用して他方の室内(15b)の空調を行うことができるように構成されている。これにより、排熱利用を行わない場合よりも、ファンコイルユニット(20a,20b)の運転負荷を軽減させることができ、空調システム(10)全体としての省エネルギー性が確保される。
ここで、室内(15a,15b)について説明する。本実施形態1に係る室内(15a,15b)は、概ね目標温度にて精度良く一定に保たれるべき部屋、具体的には恒温室である場合を例に採る。恒温室は、許容される温度の変化の幅が人の居住域に比べて非常に小さく、この性質を利用して機器(製品)の温度特性評価試験等を行うために利用される。
なお、本実施形態1では、上記機器がセパレートタイプの空気調和装置(90)である場合を例に採る。空気調和装置(90)の室外機(91)は、空気調和装置(90)の運転種類に関係なく、運転の際には熱を発する発熱源であり、室内(15a)に設置される。空気調和装置(90)の室内機(92)は、室外機(91)ほどは発熱しないものであり、室内(15b)に設置される。室内(15a)に設置された室外機(91)と室内(15b)に設置された室内機(92)とは、冷媒配管及び電気配線によって接続されている。
そして、本実施形態1では、各室内(15a,15b)の目標温度が互いに異なっている。一例としては、空気調和装置(90)が冷房運転をしている状態にて空気調和装置(90)の試験及び評価を行う際、夏季の環境を再現するため、室内(15a)の目標温度は約35℃、室内(15b)の目標温度はそれより低い約27℃と設定される。
以下では、説明の便宜上、室外機(91)が設置されている室内(15a)を第1室内、室内機(92)が設置されている室内(15b)を第2室内と言う。
なお、図1では、空調システム(10)が空調を行う部屋の数が2つの場合を例示しているが、部屋の数は、2つ以上であってもよい。
<構成>
空調システム(10)は、主として、空調機に相当する2つのファンコイルユニット(20a,20b)と、空気供給路に相当する2本のダクト(30a,30b)と、2つのファン(35a,35b)と、1つの熱交換器(40)とを備える。
−ファンコイルユニット−
ファンコイルユニット(20a,20b)は、各室内(15a,15b)に1台ずつ対応するようにして設置されている。ファンコイルユニット(20a)は、対応する第1室内(15a)の空調(即ち温度及び湿度の少なくとも1つを調節)を行い、ファンコイルユニット(20b)は、対応する第2室内(15b)の空調を行う。ファンコイルユニット(20a,20b)は、外部から冷水及び温水の供給を受けて対応する室内(15a,15b)の温度が目標温度となるように空調を行うものであって、ケーシング(21)と、冷却加熱兼用コイル(24)と、送風器(25)とを有する。
なお、ファンコイルユニット(20a,20b)は、配置場所が異なるものの構成は同一である。従って、ファンコイルユニット(20a,20b)の各構成要素には同じ符合を付している。
ケーシング(21)は箱状の形状を有する。ケーシング(21)における側面の上部には吸い込み口(22)が形成され、側面の下部には吹き出し口(23)が形成されている。吸い込み口(22)及び吹き出し口(23)は、対応する室内(15a,15b)と連通している。それ故、吸い込み口(22)からは、対応する室内(15a,15b)の空気がケーシング(21)内部へと吸い込まれ、吹き出し口(23)からは、ケーシング(21)内部の空気が対応する室内(15a,15b)に吹き出される。なお、吹き出し口(23)には、室内(15a,15b)に吹き出される気流の方向の調整を行うための吹き出しグリルが装着されている。
冷却加熱兼用コイル(24)は、冷水または温水である水媒体が通過するための水媒体用通路(図示せず)を有する。冷却加熱兼用コイル(24)は、ファンコイルユニット(20a,20b)の外部から送られてきた水媒体と吸い込み口(22)から吸い込まれた空気とを熱交換することで、空気を冷却または加熱する。
送風器(25)は、対応する室内(15a,15b)の空気を吸い込み口(22)からケーシング(21)内に流入させて冷却加熱兼用コイル(24)へと導き、冷却加熱兼用コイル(24)の熱交換を促進させる。送風器(25)は、冷却加熱兼用コイル(24)で冷却または加熱された空気を、当該空気の供給元である室内(15a,15b)に吹き出し口(23)を介して流出させる。
本実施形態1では、既に述べたように、第1室内(15a)には発熱源となる室外機(91)が試験評価対象として設置されている。そのため、第1室内(15a)の温度上昇を避けるためにも、ファンコイルユニット(20a)は、第1室内(15a)を冷房し続ける。一方で、第2室内(15b)には、室内機(92)が試験評価対象として設置されている。室内機(92)が冷房運転を行う時の空気調和装置(90)の試験及び評価を行う際、ファンコイルユニット(20b)は、第2室内(15b)を暖房する。なお、室内機(92)が暖房運転を行う時の空気調和装置(90)の試験及び評価を行う際、ファンコイルユニット(20b)は、第2室内(15b)を冷房してもよい。
−ダクト−
ダクト(30a,30b)は、内部を空気が通過するための配管で構成され、室内(15a,15b)毎に対応して設けられている。
具体的に、各室内(15a,15b)の天井等には、空気を室内(15a,15b)からダクト(30a,30b)に排出するための排出口(16a,16b)と、空気をダクト(30a,30b)から室内(15a,15b)に取り入れるための給気口(17a,17b)とが、1つずつ形成されている。ダクト(30a)は、第1室内(15a)に対応して設けられ、ダクト(30a)の一端は、第1室内(15a)の排出口(16a)に接続され、ダクト(30a)の他端は、第1室内(15a)の給気口(17a)に接続されている。ダクト(30b)は、第2室内(15b)に対応して設けられ、ダクト(30b)の一端は、第2室内(15b)の排出口(16b)に接続され、ダクト(30b)の他端は、第2室内(15b)の給気口(17b)に接続されている。
このように、各ダクト(30a,30b)は、第1室内(15a)または第2室内(15b)と連通している。そして、各ダクト(30a,30b)は、途中で熱交換器(40)とも接続されており、対応する室内(15a,15b)の空気を、熱交換器(40)を介して室内に戻すためのものである。
なお、ダクト(30a,30b)内部には、空気の流れを遮断したり空気の流れ方向を切り換えたりするための切換ダンパが更に設けられていてもよい。
−ファン−
ファン(35a,35b)は、各ダクト(30a,30b)内に1つずつ配置されており、インバータによって駆動される。ファン(35a,35b)は、対応する室内(15a,15b)の空気をダクト(30a)から吸い上げて熱交換器(40)へと供給すると共に熱交換後の空気それぞれを空気の供給元である室内(15a,15b)に戻す空気流、を生成する。
特に、本実施形態1では、試験評価対象である空気調和装置(90)の室内機(92)は冷房運転を行い、その間室外機(91)は発熱し、ファンコイルユニット(20a)は第1室内(15a)を冷房し、ファンコイルユニット(20b)は第2室内(15b)を暖房する。この状態時に第1室内(15a)と第2室内(15b)との温度差が所定差以上である場合に、ファン(35a,35b)は上記空気流を生成する。
なお、本実施形態1では、各室内(15a,15b)の設定温度差が約3℃以上であることを前提としている。具体的に、第1室内(15a)の設定温度は約35℃、第2室内(15b)の設定温度は約27℃であるため、その差は約8℃であり、当該前提条件を満たしている。
例えば、室外機(91)の発熱によって第1室内(15a)の温度が例えば目標温度よりも高い約37℃となり、室内機(92)の冷房によって第2室内(15b)の温度が例えば目標温度よりも低い約25℃となった場合、第1室内(15a)と第2室内(15b)との温度差は、約12℃となる。所定差を上記目標温度差(約8℃)よりも大きい約10℃とすると、第1室内(15a)と第2室内(15b)との温度差(約12℃)は所定差(約10℃)以上となる。この時、熱交換器(40)では、第1室内(15a)の空気から第2室内(15b)の空気へと熱を移動させることができるようになるため、ファン(35a,35b)は、駆動して空気流を生成する。即ち、本実施形態1では、各室内(15a,15b)の空気同士の熱交換が可能であって、しかも各室内(15a,15b)の温度がいずれも各目標温度から乖離している場合に、熱交換器(40)に各室内(15a,15b)の空気が送られる。
上記所定差は、熱交換器(40)のサイズ及び性能等に応じて適宜設定されることが好ましい。また、室内(15a,15b)の目標温度差に係る条件は、“約3℃以上”でなくても良い。
そして、ファン(35a,35b)の回転数は、インバータ制御によって変更され、これによりファン(35a,35b)によるダクト(30a,30b)内の風量は変更される。ファンコイルユニット(20b)が暖房を行っている間、第2室内(15b)の温度が第2室内(15b)の目標温度よりも低い程各ファン(35a,35b)の回転数は増加し、逆に第2室内(15b)の温度が第2室内(15b)の目標温度よりも高い程各ファン(35a,35b)の回転数は減少する。これは、恒温室である第2室内(15b)の温度を精度良く一定に保つ際、ファンコイルユニット(20b)側の暖房能力を上下させる代わりに、ダクト(30a,30b)内のファン(35a,35b)の回転数を調整することで、室外機(91)の排熱の利用度合いを調節していると言える。
−熱交換器−
熱交換器(40)は、ファンコイルユニット(20a,20b)とは別に設けられており、各ダクト(30a,30b)を介して送られてきた第1室内(15a)の空気と第2室内(15b)の空気とを熱交換させる。図1に示すように、熱交換器(40)は、第1室内(15a)からの空気の流れと第2室内(15b)からの空気の流れとを対向させて熱交換させる。既に述べたように、ファン(35a,35b)が回転していれば、室外機(91)が発した熱を含む第1室内(15a)の空気がダクト(30a)に流入し、第1室内(15a)よりも温度が低い第2室内(15b)の空気がダクト(30b)に流入する。そのため、熱交換器(40)では、ダクト(30a)側の空気からダクト(30b)側の空気へと熱が付与される。その結果、ダクト(30a)からは熱交換前よりも冷やされた空気が第1室内(15a)に供給され、ダクト(30b)からは熱交換前よりも温められた空気が第2室内(15b)に供給される。
つまり、第1室内(15a)には、ダクト(30a)流入時よりも温度の低い空気が給気口(17a)から供給される。そのため、運転により室外機(91)が発熱しても、第1室内(15a)の温度が上昇し続けることが抑制される。
逆に、第2室内(15b)には、ダクト(30b)流入時よりも温度の高い空気が給気口(17b)から供給される。そのため、室内機(92)の冷房運転により第2室内(15b)の温度が低下し続けることが抑制される。
従って、本実施形態1によれば、空気調和装置(90)の試験及び評価は、精度良く行われる。
<効果>
各室内(15a,15b)では、各室内(15a,15b)の目標温度に向けてファンコイルユニット(20a,20b)により空気調和がなされるが、これとは別途、室内(15a,15b)の空気同士の熱交換が熱交換器(40)にて行われる。熱交換後の各空気は、供給元となる室内(15a,15b)に戻される。熱交換器(40)では、室内(15a,15b)の温度に差が生じていれば、温度の高い空気から温度の低い空気へと熱が移動するため、排熱を利用した空調が実現する。従って、個々の室内(15a,15b)をファンコイルユニット(20a,20b)のみで空調するシステムに比して、システム全体としての消費電力量は比較的少なくて済み、省エネルギー性が確保される。
また、本実施形態1では、室内(15a,15b)の空気に温度差が生じている場合に、熱交換器(40)での熱交換が必要となり、熱交換動作が行われる。また、各室内(15a,15b)の空気は、ダクト(30a,30b)によって室内(15a,15b)から熱交換器(40)へと送られ、熱交換器(40)から空気の供給元である室内(15a,15b)へと確実に戻される。
ところで、発熱源となる室外機(91)が設置されている第1室内(15a)では、第1室内(15a)の温度は上昇する傾向にある。しかし、本実施形態1では、第1室内(15a)の空気は、第2室内(15b)の空気と熱交換器(40)にて熱交換される。そのため、第2室内(15b)の温度が第1室内(15a)の温度よりも低ければ、熱交換器(40)では第2室内(15b)の空気は第1室内(15a)の空気から吸熱するため、第1室内(15a)には冷やされた空気が戻される。従って、第1室内(15a)の温度が上昇し続けることを抑制できる。
特に、本実施形態1では、第1室内(15a)に対応するファンコイルユニット(20a)は、第1室内(15a)を冷房し、第2室内(15b)に対応するファンコイルユニット(20b)は、第2室内(15b)を暖房する。これにより、室外機(91)が設置された第1室内(15a)には、熱交換器(40)にて冷やされた空気が戻されると共に、ファンコイルユニット(20a)の冷房運転により温度上昇が抑えられる。一方、第2室内(15b)には、第1室内(15a)の室外機(91)の排熱が熱交換器(40)にて付与されることで温められた空気が戻されると共に、ファンコイルユニット(20b)によって暖房される。そのため、室内機(92)による冷房運転により第2室内(15b)の温度が下がり続けることが抑制される。
≪実施形態2≫
本実施形態2に係る空調システム(110)は、ダクト(130a,130b)の各端部の連通先、及び、ファンコイルユニット(20a,20b)における吸い込み口(22)及び吹き出し口(23)の位置が、上記実施形態1とは異なっている。
なお、図2では、上記実施形態1と同様の構成については図1と同じ符合を付しており、以下ではその詳細な説明を省略する。ファン(35a,35b)が第1室内(15a)の空気と第2室内(15b)の空気とを熱交換器(40)に送る条件及び風量の強弱も、上記実施形態1と同様である。
<ファンコイルユニットについて>
ファンコイルユニット(20a,20b)は、各室内(15a,15b)に1台ずつ対応するようにして設置されており、対応する室内(15a,15b)の空調を行う。ファンコイルユニット(20a,20b)は、ケーシング(21)と、冷却加熱兼用コイル(24)と、送風器(25)とを有する。冷却加熱兼用コイル(24)及び送風器(25)は、上記実施形態1と同様である。
ケーシング(21)には、1つの吹き出し口(23)と、2つの吸い込み口(22,26)とが形成されている。吹き出し口(23)は、ケーシング(21)における側面の上部に形成され、吸い込み口(22,26)は、側面の下部に形成されている。吹き出し口(23)及び一方の吸い込み口(22)は、対応する室内(15a,15b)と直接連通しており、他方の吸い込み口(26)は、以下に述べるダクト(130a,130b)と直接連通している。
<ダクトについて>
ダクト(130a,130b)は、室内(15a,15b)毎に対応して設けられている。ダクト(130a,130b)は、対応する室内(15a,15b)の空気を熱交換器(40)へ送った後、熱交換後の空気をファンコイルユニット(20a,20b)を介して再び対応する室内(15a,15b)に戻すためのものである。
具体的に、ダクト(130a)の一端は、第1室内(15a)に位置しており、第1室内(15a)と直接連通している。ダクト(130a)の他端は、第1室内(15a)に対応するファンコイルユニット(20a)の吸い込み口(26)と連通している。ダクト(130b)の一端は、第2室内(15b)に位置しており、第2室内(15b)と直接連通している。ダクト(130b)の他端は、第2室内(15b)に対応するファンコイルユニット(20b)の吸い込み口(26)と連通している。
なお、本実施形態2の室内(15a,15b)には、各室内(15a,15b)とダクト(130a,130b)とが直接連通するための図1に係る給気口(17a,17b)は、設けられていない。
このような構成により、各室内(15a,15b)の空気は、対応するダクト(130a,130b)の一端から当該ダクト(130a,130b)内に吸い込まれ、熱交換器(40)に送られる。熱交換器(40)にて、互いに対向流となる状態で、各室内(15a,15b)の空気同士は熱交換を行う。熱交換後の空気それぞれは、対応するダクト(130a,130b)の他端を介して、その空気の供給元である室内(15a,15b)に対応しているファンコイルユニット(20a,20b)に送られる。具体的に、第1室内(15a)の空気は、熱交換により冷却され、ダクト(130a)を介してファンコイルユニット(20a)に送られる。第2室内(15b)の空気は、熱交換により加熱され、ダクト(130b)を介してファンコイルユニット(20b)に送られる。
ファンコイルユニット(20a)は、吸い込み口(22)を介して第1室内(15a)から直接吸い込んだ空気と、吸い込み口(26)を介してダクト(130a)から吸い込んだ熱交換後の空気とを、冷却加熱兼用コイル(24)にて冷却する。冷却された空気は、吹き出し口(23)を介して第1室内(15a)に戻される。これにより、第1室内(15a)は、運転により試験評価対象の室外機(91)が発熱しても、第1室内(15a)の温度が上昇し続けることが抑制され、第1室内(15a)は、目標温度にて精度良く一定に保たれる。
ファンコイルユニット(20b)は、吸い込み口(22)を介して第2室内(15b)から直接吸い込んだ空気と、吸い込み口(26)を介してダクト(130b)から吸い込んだ熱交換後の空気とを、冷却加熱兼用コイル(24)にて加熱する。加熱された空気は、吹き出し口(23)を介して第2室内(15b)に戻される。これにより、試験評価対象の室内機(92)の冷房運転によって第2室内(15b)の温度が低下し続けることが抑制され、第2室内(15b)は、目標温度にて精度良く一定に保たれる。
従って、本実施形態2によれば、空気調和装置(90)の試験及び評価は、精度良く行われる。
<効果>
本実施形態2に係る空調システム(110)は、上記実施形態1に係る効果に加え、以下の効果を奏することができる。
ファンコイルユニット(20a,20b)は、熱交換器(40)にて熱交換された後の空気を更に空気調和するため、熱交換後の空気が直接送られる場合よりも目標温度により近い温度の空気を各室内(15a,15b)に戻すことができる。特に、ファンコイルユニット(20a,20b)は、熱交換が行われていない室内(15a,15b)の空気を直接空気調和するのみよりも、目標温度への温度調節の幅等が小さくて済む可能性がある。従って、熱交換が行われていない空気のみを直接空気調和する場合よりも、ファンコイルユニット(20a,20b)の運転負荷を軽減することができ、システム全体としての消費電力量を少なくすることができる。
≪その他の実施形態≫
上記実施形態1,2については、以下のような構成としてもよい。
試験評価対象である機器は、空気調和装置(90)に限定されない。
室内(15a,15b)は、各ファンコイルユニット(20a,20b)によって互いに異なる目標温度にて空調されれば良く、恒温室以外の用途に利用されてもよい。例えば、第1室内(15a)には、室外機(91)に代えて発熱源としての電算機が設置されていてもよい。
室内(15a,15b)は、一方が暖房で他方が冷房される場合に限定されない。
室内(15a,15b)の空調を行う空調機は、ファンコイルユニット(20a,20b)以外の機器によって構成されていてもよい。
ファン(35a,35b)の駆動条件及び風量条件は、上記実施形態1にて説明した条件に限定されなくてもよい。例えば、ファン(35a,35b)は、上記実施形態1にて説明した条件が満たされたか否かに関係なく、空気調和装置(90)が試験及び評価のために運転している間は継続して且つ一定の回転数で駆動していてもよい。
以上説明したように、本発明は、2以上の室内の空調を行う空調システムについて有用である。
10,110 空調システム
15a,15b 室内
20a,20b ファンコイルユニット(空調機)
30a,30b,130a,130b ダクト(空気供給路)
35a,35b ファン
40 熱交換器
91 室外機(発熱源)

Claims (5)

  1. 互いに目標温度の異なる少なくとも2つの室内(15a,15b)それぞれの空調を行う空調機(20a,20b)と、
    上記空調機(20a,20b)とは別に設けられ、上記室内(15a,15b)の空気同士を熱交換させる熱交換器(40)と、
    各上記室内(15a,15b)の空気を上記熱交換器(40)に供給し熱交換後の空気それぞれを該空気の供給元である上記室内(15a,15b)に戻す空気流、を生成するファン(35a,35b)と
    を備えることを特徴とする空調システム。
  2. 請求項1において、
    上記室内(15a,15b)毎に対応して設けられ、上記室内(15a,15b)の空気を上記熱交換器(40)を介して該空気の供給元である上記室内(15a,15b)に戻すための空気供給路(30a,30b)、
    を更に備え、
    上記ファン(35a,35b)は、上記空気供給路(30a,30b)内に配置され、各上記室内(15a,15b)の温度の差が所定差以上である場合に上記空気流を生成する
    ことを特徴とする空調システム。
  3. 請求項1または2において、
    上記空調機(20a,20b)は、上記室内(15a,15b)毎に対応して設けられており、
    上記熱交換器(40)にて熱交換された空気は、その空気の供給元である上記室内(15a,15b)に対応する上記空調機(20a,20b)に送られて更に空気調和された後に、該室内(15a,15b)に戻される
    ことを特徴とする空調システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項において、
    上記室内(15a,15b)に含まれる第1室内(15a)には、発熱源(91)が設置されている
    ことを特徴とする空調システム。
  5. 請求項4において、
    上記第1室内(15a)に対応する上記空調機(20a)は、該第1室内(15a)を冷房し、
    上記室内(15a,15b)から上記第1室内(15a)を除いた残りの第2室内(15b)に対応する上記空調機(20b)は、該第2室内(15b)を暖房する
    ことを特徴とする空調システム。
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