JP5294121B2 - 全面床吹き出し空調システムの施工方法 - Google Patents

全面床吹き出し空調システムの施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、オフィスビル等のビルディングに二重床を敷設し、二重床から室内に空調空気を吹き出す空調方式において、特に昼間等の放熱運転時に潜熱蓄熱材に蓄熱された熱を放熱し、二重床の吹出孔から室内に給気する全面床吹き出し空調システムの施工方法に関する。
従来、建物の床スラブ上に二重床を構築し、二重床内にOA機器用の配線を収納する所謂OAフロアが広く採用され、また、二重床の全面から室内に空調エアを吹き出す全面床吹き出し空調方式が採用され始めている。
また、この方式において、従来、二重床の下面に潜熱蓄熱材を配設し、夜間等の蓄熱運転時に潜熱蓄熱材に蓄熱させておき、昼間等の放熱運転時に潜熱蓄熱材に蓄熱された熱を放熱し、二重床の吹出孔から室内に給気する提案がなされている。このような蓄熱空調によれば、安価な夜間電力を利用して蓄熱し、これを昼間のオフィスアワーに利用することが可能となる。
例えば、特許文献1(特開2003−185373号公報)には、床スラブ上に敷設され、多数の吹出孔が形成された二重床と、床スラブと二重床の間に形成された床下チャンバーと、二重床の下面に配設された、通気性が高く空気と直接熱交換が可能な潜熱蓄熱材と、床下チャンバーに接続された空調機とを備えたことを特徴とする潜熱蓄熱材を用いた全面床吹出空調システムが開示されている。
本願出願人らは特願2007−157236号及び特願2007−295357号において、潜熱蓄熱材を用いた全面床吹出空調システムの施工方法についてより具体的な提案をしてきた。より詳しくは、前者の出願では粒状の潜熱蓄熱材を用いて全面床吹出空調システムを施工する方法について、また、後者の出願では板状の潜熱蓄熱材を用いて全面床吹出空調システムを施工する方法について提案を行った。
特開2003−185373号公報
しかしながら、出願人らが提案した従来の全面床吹き出し空調システムの施工方法では、施工に大きな手間がかかり、施工コストが上昇する、という問題があった。また、空調対象室の熱的仕様、内部の使用状況に応じて空調負荷が変わるはずであるが、従来の全面床吹き出し空調システムの施工方法では、そのようなことが考慮されておらず問題であった。
この発明は、上記課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、空気と熱交換可能な潜熱蓄熱材料により形成されると共に、同じ向きに配列される複数の板状部と、前記複数の板状部を連結する連結部とを有する潜熱蓄熱部材を準備する準備ステップと、空調対象室内の床スラブとフロアパネルとの間の床下チャンバー空間に前記潜熱蓄熱部材を載置する載置ステップと、からなり、前記載置ステップでは、前記床下チャンバーからの環気を行う床下環気口の近傍に比べ、前記床下チャンバーに対して給気を行う床下給気口の近傍により密度高く前記潜熱蓄熱部材を載置することを特徴とする全面床吹き出し空調システムの施工方法である。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の全面床吹き出し空調システムの施工方法において、前記載置ステップでは、前記潜熱蓄熱部材と共に床下仕切り部材を載置することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の全面床吹き出し空調システムの施工方法において、前記載置ステップでは、前記潜熱蓄熱部材の板状部の向きを混在させるようにして前記潜熱蓄熱部材を載置することを特徴とする。
本発明の全面床吹き出し空調システムの施工方法によれば、空気と熱交換可能な潜熱蓄熱材料により形成されると共に、同じ向きに配列される複数の板状部と、前記複数の板状部を連結する連結部とを有するハンドリングがしやすい潜熱蓄熱部材を用いるので、施工のコストを大幅に抑制することができる。
また、本発明の全面床吹き出し空調システムの施工方法によれば、空調対象室の熱的仕様に対応して、潜熱蓄熱部材を配置するので、最適な空調環境を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法に用いる潜熱蓄熱部材の斜視図である。 他の実施形態に係る潜熱蓄熱部材の斜視図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法に用いるフロアパネル単体の平面図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法におけるフロアパネル単位の施工の様子を示す図である。 本発明の実施の形態に係る全面床吹き出し空調システムの二重床構造を示す図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の施工例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る全面床吹き出し空調システムの昼間放熱運転の様子を示す図である。 本発明の実施の形態に係る全面床吹き出し空調システムの夜間蓄熱運転の様子を示す図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の他の施工例を示す図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の他の施工例を示す図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の他の施工例を示す図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の他の施工例を示す図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の他の施工例を示す図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の他の施工例を示す図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の他の施工例を示す図である。 本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の他の施工例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法に用いる潜熱蓄熱部材の斜視図である。図1において、100は潜熱蓄熱部材、110は長板状部、120は短板状部、130は連結部をそれぞれ示している。潜熱蓄熱部材100の主要素材としては、例えばパラフィンなどの相変化物質(Phase Change Material)である潜熱蓄熱材料が用いられ、このような材料によって形成された潜熱蓄熱部材100によって空気との熱交換が行われる。潜熱蓄熱部材100は、ゲル剤などのポリマーに潜熱蓄熱材料を含浸させ担持させたものを所定の容器に封入することで構成される。
潜熱蓄熱部材100の基本となる構成は一つの方向に向いた複数の板状部を有することであり、このような板状部の間に、板状部に沿って冷気を通すことによって、潜熱蓄熱部材100中の相変化物質に潜熱を吸収させてこれを固化することを想定している。ここで、本実施形態における潜熱蓄熱部材100には、板状部としては、長板状部110の短板状部120の2種類が設けられており、潜熱蓄熱部材100全体的には四隅に切り欠き部が設けられているような外観形状となっているが、これは、当該切り欠き部のところに2重床のフロアパネル3を支える支柱2が配されるために、このような外観形状となっている。なお、本実施形態に係る潜熱蓄熱部材100では、対称性からくるハンドリングのしやすさや、製造性のよさから、このような形状となっているが、図2に示すような形状のものも用いることができる。また、本実施形態に係る潜熱蓄熱部材100は、板状部としては長板状部110が3枚で短板状部120が2枚のものが用いられているが、このような板状部の数に限定されるものではない。
潜熱蓄熱部材100においては、それぞれの板状部との間に所定の間隙が形成されるように連結部130が配されており、全ての板状部がこの連結部130で連結され、潜熱蓄熱部材100は全体として一つの部材として構成されるようになっている。このために、本実施形態に係る潜熱蓄熱部材100は施工時などにハンドリングがよいものとなっている。
このような本実施形態に係る潜熱蓄熱部材100はフロアパネル1枚に相当する面積にちょうど2つ載置することが想定されている。ここで、潜熱蓄熱部材100を覆う2重床のフロアパネル3の構成について図3を参照して説明する。図3は本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法に用いるフロアパネル単体の平面図である。図3において、3はフロアパネル、3aは溝、3bは吹出孔、3cは嵌合穴をそれぞれ示している。フロアパネル3は縦横およそ500mm×500mmの寸法にされており、複数の給気拡散用の溝3aが形成されており、この冷気を効率よく分散しつつ放出することができるようになっている。また、この溝3a内に複数の吹出孔3bが形成されており、この床下チャンバーからの冷気をこの吹出孔3bから吐出することが想定されている。また、フロアパネル3の四隅には取り付け用の嵌合穴3cが形成されている。
上記のような潜熱蓄熱部材100による全面床吹き出し空調システムの施工について説
明する。図4は本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法におけるフロアパネル単位の施工の様子を示す図であり、図5は本発明の実施の形態に係る全面床吹き出し空調システムの二重床構造を示す図である。図5は図4のAに示す方向から床構造をみた図である。
図5において、1は床スラブ、2は支柱、2aはベース部、2bは下部柱部、2cは上部柱部、2dは支持部、3はフロアパネル、4は床下チャンバー、150は搭載脚部をそれぞれ示している。床スラブ1上には支柱2が立設され、支柱2上にフロアパネル3が敷設され、この構成により、フロアパネル3の下部即ち二重床内には床下チャンバー4が形成される。フロアパネル3を支持する支柱2は、床スラブ1に接着材により固定されるベース部2aと、ベース部2a上に立設された下部柱部2bおよび上部柱部2cと、フランジ状の支持部2dとからなっている。フロアパネル3は、支柱2の支持部2dによって支持される。本実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工においては、このフロアパネル3を取り外して、露出した床スラブ1上に、搭載脚部150の上に搭載した潜熱蓄熱部材100を図示するように載置する。
上記のような全面床吹き出し空調システムの施工方法によれば、空気と熱交換可能な潜熱蓄熱材料により形成されると共に、同じ向きに配列される複数の板状部と、前記複数の板状部を連結する連結部とを有するハンドリングがしやすい潜熱蓄熱部材100を用いるので、施工のコストを大幅に抑制することができる。
図6は本発明の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法による潜熱蓄熱部材100の施工例を示す図である。この図は、空調対象室5を上面からみたものであり、本実施形態に係る施工例では、空調対象室5全域に均等に潜熱蓄熱部材100を配するようにしている。ここで、30は床下給気口、32は床下環気口、矢印は夜間蓄熱時の冷気の流れを示している。この実施形態による施工例では、床下給気口30によって冷気が給気される方向に、潜熱蓄熱部材100の板状部がならうように施工される。これによって、各潜熱蓄熱部材100を効率的に冷却することを期待している。また、本実施形態に示すように潜熱蓄熱部材100を空調対象室5全域に均等に配することによって、空調対象室5全域において略均等な空調効果を期待することができる。
図7は本発明の実施の形態に係る全面床吹き出し空調システムの昼間放熱運転の様子を示す図であり、図8は本発明の実施の形態に係る全面床吹き出し空調システムの夜間蓄熱運転の様子を示す図である。図7及び図8において、1は床スラブ、3はフロアパネル、4は床下チャンバー、5は空調対象室、6は天井面、7は天井チャンバー、8は空調機、9は送風機、21は給気ダクト、22は排気ダクト、23は床下還気ダクト、25はバイパスダクト、30は床下給気口、31は床下環気口、32は床下環気口をそれぞれ示している。また、図中MD1及びMD2は、ダクト中に設けられるダンパである。なお、図7及び図8に示す図では外気との排気などを行うための系統については図示省略している。
空調対象室5はオフィスなどの居室であり、この空調対象室5の天井部においては天井面6による仕切りによって天井チャンバー7が形成されており、また、床下部においてはフロアパネル3で仕切られることによって、床スラブ1とフロアパネル3との間に床下チャンバー4が形成される。この床下チャンバー4の空間に、本実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法によって、これまで説明した潜熱蓄熱部材100が設置される。
空調機8は、内蔵している冷却器、加熱器、加湿器、フィルタ(いずれも図示略)により温湿度調整と粉塵除去などを行い、送風機9により給気ダクト21、床下給気口30を通して床下チャンバー4内への給気を行い得るようになっている。
ダンパMD1及びMD2をコントロールすることによって、昼間には、床下給気口30から床下チャンバー4内へ送った給気は、主として空調対象室5→天井チャンバー7→天井環気口31→排気ダクト22→バイパスダクト25→送風機9→給気ダクト21→床下給気口30・・・の経路で循環させる。これにより、床スラブ1や潜熱蓄熱部材100に蓄熱された潜熱が利用される。
一方、夜間においては、ダンパMD1及びMD2をコントロールし、床下給気口30からの給気は、主として床下チャンバー4内で循環させた上で、床下環気口32から床下還気ダクト23、バイパスダクト25を通し空調機8に戻す。ここで、空調機8を動作させることで潜熱蓄熱部材100に蓄熱を行うようにする。
ここで、潜熱蓄熱部材100の設置数の目安について説明する。例えば、室内空調負荷60W/m2の空調対象室5で昼間12時間空調運転を行った場合、1日当たりの空調負
荷は720Wh/m2(=2.49MJ/m2)となる。今回出願人らが試作した図1に示すような本実施形態に係る潜熱蓄熱部材100の利用蓄熱量は0.177MJ/個である。また、過去の測定データより躯体蓄熱の利用熱量は床スラブ1で1.05MJ/m2
コンクリート製のフロアパネル3で0.28MJ/m2である。上記のような前提で、昼
間の空調負荷をまかなうのに必要な潜熱蓄熱部材100の個数は、(2.49−1.05−0.28)/0.177であり、これはおよそ1m2当たり6〜8個に相当する。例え
ば、1m2当たり8個の潜熱蓄熱部材100を設置すると、これはちょうど図6に示すよ
うに空調対象室5の床全面に潜熱蓄熱部材100を設置することとなり、これによって負荷60W/m2の空調対象室5の昼間の空調負荷を全てまかなうことができることを意味
している。
次に、空調対象室5の空調負荷がより小さい場合について検討する。例えば、空調対象室5の空調負荷が45W/m2である場合には、必要となる潜熱蓄熱部材100は(1.
94−1.05−0.28)/0.177=3.4により、1m2当たり4個の潜熱蓄熱
部材100を設置する。このように1m2当たり4個の潜熱蓄熱部材100を設置すると
きにおいては、例えば図9に示すように、潜熱蓄熱部材100を千鳥配置とすることによって、空調対象室5に均等に潜熱蓄熱部材100を設置する。このような均等配置によれば、空調対象室5居室内全域にわたって略均等な温度分布となることが期待でき、快適な空間を提供することができる。また、空調対象室5の熱的仕様に対応して、潜熱蓄熱部材100を配置するので、最適な空調環境を提供することが可能となる。
さらに、空調対象室5の空調負荷が小さい場合について検討してみる。例えば、空調対象室5の空調負荷が40W/m2である場合には、必要となる潜熱蓄熱部材100は(1
.72−1.05−0.28)/0.177=2.2により、1m2当たり2個の潜熱蓄
熱部材100を設置するとほぼ昼間の空調負荷をまかなうことができる。このときの潜熱蓄熱部材100の設置例としては、例えば図10に示すような千鳥配置として、空調対象室5に均等配置する。これによれば、空調対象室5居室内全域にわたって略均等な温度分布となることが期待でき、最適な空調環境を提供することが可能となる。また、空調対象室5の熱的仕様に対応して、潜熱蓄熱部材100を配置するので、最適な空調環境を提供することが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法について説明する。夜間の蓄熱時、床下給気口30から給気された冷風が床下チャンバー4全体を均等に行き渡り、全ての潜熱蓄熱部材100が均等に冷却されることが理想的であるが、実際には床下給気口30から給気された冷風はショートカットして、床下環気口32に戻ってしまうことが考えられる。そこで、このようなショートカットを防止するために、床下
給気口30と床下環気口32との配置関係が図11に示すような場合には、例えば、その間に床下仕切り部材200を設置することによって、冷風が床下チャンバー4空間を矢印に示すような経路で通るようにする。これにより、潜熱蓄熱部材100がより均等に冷却されることを期待できる。この床下仕切り部材200としては、グラスウールをアルミニウム箔で包含したよう一般的なゾーン形成材を用いることができる。
また、室内負荷がより小さい場合については、床下仕切り部材200を設けると共に、冷風の上流側に潜熱蓄熱部材100を密度高く載置することも望ましい施工例である。すなわち、床下チャンバー4からの環気を行う床下環気口32の近傍に比べ、床下チャンバー4に対して給気を行う床下給気口30の近傍により密度高く潜熱蓄熱部材100を載置することを特徴とした施工例も好ましい実施態様である。図12は空調負荷が45W/m2相当の時の施工例を示し、図13は空調負荷が40W/m2相当の時の施工例を示している。床下給気口30の近傍により密度高く潜熱蓄熱部材100を設置し、かつ、床下仕切り部材200を設ける、このような施工例によれば夜間に効率的に潜熱蓄熱部材100の冷却を行うことが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法について説明する。本実施形態に係る施工方法では、ショートカット防止用の床下仕切り部材200を配置すると共に、床下チャンバー4空間に設置する潜熱蓄熱部材100の板状部の向きを一部変えるようにしている。すなわち、本実施形態に係る施工方法では、潜熱蓄熱部材100の板状部の向きを混在させるようにして潜熱蓄熱部材100を載置することを特徴としている。図14はこのような施工方法による潜熱蓄熱部材100の設置例を示しており、床下仕切り部材200の設置と、潜熱蓄熱部材100の板状部の向きの関係により、冷風が床下チャンバー4空間を矢印に示すような経路で通るようにしている。これにより、潜熱蓄熱部材100がより均等に冷却されることを期待できる。また、このように、床下チャンバー4に設置させる潜熱蓄熱部材100の板状部の向きを混在させることで、冷風をより適切に導くことができ、より効率的に潜熱蓄熱部材100を冷却することが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法について説明する。これまで説明してきたような冷風のショートカット防止の観点からは、仮に床下環気口32の位置を自由に決めることができるとするのであれば、床下環気口32と床下給気口30とが、図15に示すように床下チャンバー4内で対向するように配置されることが望ましい。また、床下環気口32と床下給気口30とが対角的に配置されることも望ましい実施形態である。このように床下環気口32と床下給気口30とを定めれば、ショートカット防止用の床下仕切り部材200などを設けることなく、夜間蓄熱時効率的に潜熱蓄熱部材100を冷却することが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態に係る全面床吹き出し空調システムの施工方法について説明する。本実施形態は、空調対象室5居室内において、全体での空調負荷としては比較的小さいけれど、サーバーなどが空調対象室5居室内に設置されており、局所的に空調負荷が大きい場合に好適な実施形態である。図16はこのような場合の潜熱蓄熱部材100の設置例を示している。図16に示す施工例では、冷風の上流側に潜熱蓄熱部材100が密度高く載置されると共に、空調負荷が大きいエリアに密度高く潜熱蓄熱部材100を載置している。このように潜熱蓄熱部材100を偏在させて載置すること、特に潜熱蓄熱部材100を熱負荷が高い位置の下に密度高く載置するようにすることで、局所的に空調負荷が大きい空調対象室5に対応することが可能となる。すなわち、このような施工例によれば、空調対象室5の熱的仕様に対応して、潜熱蓄熱部材を配置するので、最適な空調環境を提供することが可能となる。
なお、以上、種々の実施の形態について説明したが、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇に入るものである。
以上、本発明の全面床吹き出し空調システムの施工方法によれば、空気と熱交換可能な潜熱蓄熱材料により形成されると共に、同じ向きに配列される複数の板状部と、前記複数の板状部を連結する連結部とを有するハンドリングがしやすい潜熱蓄熱部材を用いるので、施工のコストを大幅に抑制することができる。
また、本発明の全面床吹き出し空調システムの施工方法によれば、空調対象室の熱的仕様に対応して、潜熱蓄熱部材を配置するので、最適な空調環境を提供することが可能となる。
1・・・床スラブ、2・・・支柱、2a・・・ベース部、2b・・・下部柱部、2c・・・上部柱部、2d・・・支持部、3・・・フロアパネル、3a・・・溝、3b・・・吹出孔、3c・・・嵌合穴、4・・・床下チャンバー、5・・・空調対象室、7・・・天井チャンバー、8・・・空調機、9・・・送風機、21・・・給気ダクト、22・・・天井還気ダクト、23・・・床下還気ダクト、25・・・バイパスダクト、30・・・床下給気口、31・・・天井還気口、32・・・床下環気口、100・・・潜熱蓄熱部材、110・・・長板状部、120・・・短板状部、130・・・連結部、150・・・搭載脚部、200・・・床下仕切り部材

Claims (3)

  1. 空気と熱交換可能な潜熱蓄熱材料により形成されると共に、同じ向きに配列される複数の板状部と、前記複数の板状部を連結する連結部とを有する潜熱蓄熱部材を準備する準備ステップと、
    空調対象室内の床スラブとフロアパネルとの間の床下チャンバー空間に前記潜熱蓄熱部材を載置する載置ステップと、
    からなり、
    前記載置ステップでは、前記床下チャンバーからの環気を行う床下環気口の近傍に比べ、前記床下チャンバーに対して給気を行う床下給気口の近傍により密度高く前記潜熱蓄熱部材を載置することを特徴とする全面床吹き出し空調システムの施工方法。
  2. 前記載置ステップでは、前記潜熱蓄熱部材と共に床下仕切り部材を載置することを特徴とする請求項1に記載の全面床吹き出し空調システムの施工方法。
  3. 前記載置ステップでは、前記潜熱蓄熱部材の板状部の向きを混在させるようにして前記潜熱蓄熱部材を載置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の全面床吹き出し空調システムの施工方法。
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