JP3787747B2 - 躯体蓄熱を利用した空調システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は躯体蓄熱を利用した空調システムに関するものである。
【0002】
近来、空調機の始動直後から室内環境を良好にすることを目的としたり、または空調負荷のピークカットによる熱源・空調機器の容量低減を計る目的で、空調が必要な時間外に空調機を蓄熱運転してコンクリート躯体に予め熱(冷熱を含む)を蓄熱しておき、この熱を、空調が必要な時間に利用することができる躯体蓄熱を利用した空調システムが提案されている。例えば特願平9−28209号等の願書に添付した明細書及び図面参照。
【0003】
この空調システムは、建築物の構造体により構成された閉鎖空間、例えば中空スラブを蓄熱空気通路として構成し、空調機から空調空間を経て空調機に還流する空調空気経路の適所に上記中空スラブの蓄熱空気通路を配置した構成を基本構成としている。
【0004】
このような空調システムの一例を説明すると、例えば図10に示すものは、空調機101の吐出側102からの空調空気を、二重床103とスラブ104との間に構成した床下空間部105を介して床103に設けた吹出口106から居室空間107に供給すると共に、天井パネル108に設けた吸込口109から、この天井パネル108と天井側のスラブ104との間の天井内空間110に流入させ、ここを通過させて空調機101の吸込側111に還流させる床吹き出し式の空調システムにおいて、スラブ104は中空部112を有する中空スラブにより構成し、この中空部112により蓄熱用空気通路を構成して、上記空調空気を必要に応じてこの蓄熱用空気通路に流すようにしたものである。
【0005】
このような構成においては、空調が必要な時間外、特に、電力料金の単価が安い夜間において必要な時間だけ空調機101を運転し、空調空気を主として蓄熱用空気通路に流す蓄熱運転を行うことにより、空調機101の運転により発生した熱(冷熱を含む)を中空部112を構成した床躯体104に蓄熱することができ、そして空調時において空調空気を蓄熱用空気通路に流すことにより、蓄えた熱を空調空気により回収して利用する空調運転を行うことにより、上述した目的の達成を計るものである。例えば従来では、夜22時から翌朝8時までの10時間に蓄熱運転を行って床躯体に蓄熱し、昼間にその大半を放熱して利用する。
尚、図中実線矢印は蓄熱運転時の空調空気の流れ、2点鎖線の矢印は空調運転時の空調空気の流れを示すものであり、後者の空調運転においては、空調空気の経路は、天井内空間110のみを流して空調機101の吸込側111に還流する経路と、天井内空間110から蓄熱用空気通路を流れて空調機101の吸込側111に還流する経路とを選択できる構成であり、このような運転を行うためのダクト配置、切替機構等を適宜に構成している。尚、以上の例は、床吹き出し方式であるが、天井吹き出し方式にも適用できることは勿論である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の躯体蓄熱を利用した空調システムでは、蓄熱用空気通路は、中空スラブを利用して構成するので、中空スラブを使用しない建物に適用することはできず、適用は新築物件に限られてしまう。
そのため、中空スラブを使用していない既存の建物でも、改修することにより、低コストで適用することができる躯体蓄熱を利用した空調システムが望まれている。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明では、建物の天井の上側の床躯体において、梁によって囲まれた空間に、空調機本体と空調機要素を支持すると共に、空調機本体と空調機要素の上方に、床躯体の下面から適宜間隔を隔てて仕切板を設置して、床躯体と仕切板により蓄熱空気通路を構成すると共に、この蓄熱空気通路と外部とを連通させる第1、第2の連通部を仕切板の離れた位置の夫々に対応して構成し、前記空調機要素は、空調機本体の吹出側を、第1の連通部と天井吹出口側に切換機構を介して接続する吹出空気経路と、空調機本体の吸込側を、第1の連通部と天井内空間に切換機構を介して接続する吸込空気経路から成る構成とした躯体蓄熱を利用した空調システムを提案するものである。
【0008】
そして本発明では、上記の仕切板を石膏ボードにより構成することを提案する。
また本発明では、上記の仕切板の下面に断熱材を設置することを提案する。
また本発明では、上記の仕切板は、潜熱蓄熱材を封入した多数の蓄熱ペレットを内部に設けた構成とすることを提案する。
これらの構成は、適宜に組み合わせることができる。
【0009】
以上の本発明によれば、中空スラブを使用していない新築又は既存の建物であっても、建物の天井の上側の床躯体において、梁によって囲まれた空間に、床躯体の下面から適宜間隔を隔てて仕切板を配置することにより、床躯体と仕切板間に蓄熱空気通路を構成することができ、そして支持体の下方に床躯体または梁に支持した空調機本体と空調機要素とにより躯体蓄熱を利用した空調システムを構成することができる。
【0010】
次に本発明では建物の梁によって囲まれた空間を有する天井内空間の一側に仕切板により格納部を構成して空調機本体と空調機要素を設置すると共に、仕切板の離れた位置の夫々に第1、第2の連通部を構成し、前記空調機要素は、空調機本体の吹出側を、第1の連通部と居室空間への吹出口に切換機構を介して接続する吹出空気経路と、空調機本体の吸込側を、第1の連通部と格納部内空間に切換機構を介して接続する吸込空気経路から成る構成とした躯体蓄熱を利用した空調システムを提案するものである。
【0011】
そして本発明では、上記の構成において、天井の上側に邪魔板を設置して、前記第1の連通部と第2の連通部に渡る蛇行経路を構成することを提案する。
また本発明では、上記の構成において、天井内空間には、梁によって囲まれた床躯体の下方空間を仕切る仕切板を配置して、蓄熱空気通路を構成し、この蓄熱空気通路に対応して上記第1、第2の連通部を構成することを提案する。
【0012】
以上の本発明によれば、中空スラブを使用していない新築又は既存の建物であっても、建物の天井の上側の床躯体において、梁によって囲まれた空間を有するものであれば、天井内空間に蓄熱空気通路を構成することができ、天井内空間の一側の格納部に設置した空調機本体と空調機要素とにより、躯体蓄熱を利用した空調システムを構成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
まず図1〜図5は本発明の空調システムの第1の実施の形態に関するもので、図1〜図3は、夫々の動作において表した断面図、図4は空調システムの要部を下方から見上げた説明図、図5は図1〜図4の構成中の要部を示す斜視図である。
図において、符号1は建物の天井2の上側のコンクリート床躯体であり、この床躯体1は梁3により囲まれた空間Sを有している。図4に示すように、この床躯体1では、大梁3aと小梁3bとに囲まれた空間Sを有している。
【0014】
符号4は空調機本体であり、この空調機本体4は、パッケージ形空調機(PAC)又はファンコイルユニット(FCU)を用いることができる。この空調機本体4と、空調システムを構成するためのダクト、弁機構等の空調機要素を床躯体1の下方に支持する。これらは、吊り金具5を用いて床躯体から直接に吊るか、または梁3間にチャンネルを渡し、それに吊るようにして支持する。
そして空調機本体4と空調機要素の上方には、床躯体1の下面から適宜間隔、例えば150〜200mm程度の間隔を隔てて仕切板6を設置して、床躯体1と仕切板6により蓄熱空気通路7を構成する。この仕切板6は床躯体1又は梁3から吊って支持することができる。
仕切板6は軽量な材質の板、例えば石膏ボードにより構成するもので、このことから、既存の建物のスラブ、梁の耐力がオムニア板等のコンクリート板を支持するのに十分でない場合でも安全に支持することができる。
仕切板6は一方向において、梁3により囲まれた空間Sの大きさよりも小さく構成しており、これを空間Sの一方側に偏倚させて支持していることから、空間Sの一方側に上記第2の連通部に相当する隙間8が形成される。また仕切板6には、隙間8と離れた側に偏倚して上記第1の連通部に相当する連通口9を設けている。
尚、仕切板6は空間Sと同等な大きさに構成し、上記第2の連通部を隙間に代えて連通口により構成することもできる。
空調機要素は、空調機本体4の吹出側10を、上記連通口9と、天井2に構成した天井吹出口11側に切換機構12を介して接続するための吹出空気経路13と、空調機本体4の吸込側14を、連通口9と天井内空間15に切換機構16を介して接続するための吸込空気経路17から構成されるものである。具体的には、切換機構12,16は、図に示すような切換ダンパーや、後述する第2、第3の実施の形態に示すような複数の個別のダンパーを組み合せて構成することができ、また各空気経路13,17は空調機本体4と、連通口9や天井吹出口11等の要素をダクトにより接続して構成される。
尚、図中の他の構成要素を説明すると、符号18は天井吹出口11に至るダクト、19は天井内空間15から切換機構16への吸込口、20は天井2に設けた吸込口、21は連通ダクトである。
そこで次に、このようにして構成した空調システムの運転動作を説明する。
【0015】
図1は例えば冷房期の空調時間外、特に、電力料金の単価が安くなる夜間における蓄熱運転状態を示すもので、吹出空気経路13においては切換機構12を連通口9側と連通するように切換えると共に、吸込空気経路17においては切換機構16を吸込口19側と連通するように切換える。
この蓄熱運転では、空調機本体4の吹出側10からの空調空気、即ち冷風は、切換機構12により吹出空気経路13を通って連通口9から蓄熱空気通路7内に流入し、これを図中右方向に流れる。そして蓄熱空気通路7の右側において隙間8を通って天井内空間15に流出する。このように蓄熱空気通路7を流れる際、冷風は床躯体1及び仕切板6を冷やし、即ち、床躯体1及び仕切板6には、いわゆる冷熱が蓄積される。
このように床躯体1及び仕切板6を冷やした後、天井内空間15内に流出した冷風は、吸込口19から切換機構16を経て吸込空気経路17を流れて空調機本体4に還流して循環に供される。
【0016】
以上のようにして必要な時間だけ空調機本体4を運転して待機し、空調が必要な時点において空調機本体4を冷房運転する。
まず、冷房が必要な時点において、躯体に蓄熱した熱を利用する場合には、蓄熱運転とは異なり、図2に示すように、吹出空気経路13においては切換機構12を天井吹出口11側と連通するように切換えると共に、吸込空気経路17においては切換機構16を連通口9側と連通するように切換えて空調機本体4を運転する。
この状態では、空調機本体4の吹出側からの冷風は、切換機構12により吹出空気経路13のダクト18を通って天井吹出口11から居室空間22内に流入すると共に、居室空間22内の空気が吸込口20から天井内空間15内に流入し、次いで隙間8から蓄熱空気通路7内に流入する。
蓄熱空気通路7内に流入した空気は、蓄熱空気通路7を図1とは逆に図中左方向に流れ、この際、床躯体1及び仕切板6に蓄熱されている冷熱により冷やされる。即ち、蓄熱空気通路7を流れる空気により、それまでに蓄熱されている冷熱が回収される。
次いで、このように冷やされた空気は、連通口9を経て連通ダクト21を流れ、切換機構16を経て空調機本体4の吸込側に還流する。そして空調機本体4により更に冷やされて、上述したように吹出空気経路13を経て天井吹出口11から居室空間22に吹き出し、こうして蓄熱運転時に床躯体1及び仕切板6に蓄熱された冷熱は、放熱されて居室空間22の冷房に供される。
【0017】
次に、冷房が必要な時点において、床躯体1及び仕切板6に蓄熱された熱を利用する必要がない場合又は床躯体1及び仕切板6に蓄熱した熱を保存しておきたい場合には、図3に示すように、吹出空気経路13においては切換機構12を天井吹出口11側と連通するように切換えると共に、吸込空気経路17においては切換機構16を吸込口19側と連通するように切換えて空調機本体4を運転する。
この状態では、空調機本体4の吹出側からの冷風は、切換機構12により吹出空気経路13のダクト18を通って天井吹出口11から居室空間22内に流入すると共に、居室空間22内の空気が吸込口20から天井内空間15内に流入し、次いで天井内空間15内に流入した居室空間22からの空気は、吸込口19から切換機構16を経て吸込空気経路17を流れて空調機本体4に還流して循環に供される。
以上は本発明を冷房期の運転について説明しているが、暖房期の運転においても同様な動作で、蓄熱運転において温風を蓄熱空気通路7に流して床躯体1及び仕切板6に蓄熱を行うと共に、暖房運転において蓄熱されている熱を回収して、居室空間5の暖房に供することができる。
【0018】
以上の実施の形態においては、仕切板6は、蓄熱性を有するコンクリート板でなく、石膏ボード等の軽量な板を用いるのであるが、その下面に断熱材を設置して蓄熱空気通路7の断熱性を高めることができる。また仕切板6は、例えば石膏ボード内に潜熱蓄熱材を封入した多数の蓄熱ペレットを設ける等により、それ自体の蓄熱性を高めることもできる。
これらはコスト等との兼ね合いで単独で、又は適宜組み合わせて適用することができる。
【0019】
次に図6、図7は本発明を適用した空調システムの第2の実施の形態を各動作につき示すもので、夫々(a)は断面図、(b)は要部の平面図である。これらの図において、上述した第1の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
この実施の形態では、建物の梁3によって囲まれた空間を有する天井内空間15の一側に仕切板23により格納部24を構成して空調機本体4と空調機要素を設置すると共に、仕切板23の離れた位置の夫々に第1、第2の連通部25、26を構成し、前記空調機要素は、第1の実施の形態と同様に、空調機本体4の吹出側10を、第1の連通部25と居室空間22への天井吹出口11に切換機構12を介して接続する吹出空気経路13と、空調機本体4の吸込側14を、第3の連通部34と格納部24内空間に切換機構16を介して接続する吸込空気経路17とから構成したものである。このようにこの実施の形態では、第1の連通部25に加えて第3の連通部34を設け、この第3の連通部34に連通ダクト21を接続しているが、第1の実施の形態と同様に第3の連通部34を設けず、連通ダクト21を第1の連通部25に接続するように構成することができる。
また、この実施の形態では、切換機構12、16は夫々一対のダンパーにより構成しており、一対のダンパーは、一方側が開の場合には他方側が閉(図中黒塗りで表示)となるように制御する。
また、この実施の形態では、天井内空間15を蓄熱空気通路7として構成しているため、天井2は夜間蓄熱時に空調空気が居室空間22側へ漏れて、熱損失とならないように、床躯体1の下方に所定の空隙を確保して、通常の天井材27に加えてもう1枚の天井材28を設置すると共に、照明器具29も一体に組み込んでいる。
天井材28は蓄熱用として利用するものであり、コンクリート系の熱容量の大きいものが望まれるが、荷重の制限がある場合には、ALC、アスロック、石膏ボード等の軽量の天井材を適用することができる。例えば、現存の建物では、一般的に許容される荷重増は50kg/m2程度であり、これを勘案して天井材を選定すればよい。
一方、一般の天井材27は、空調空気が居室空間22に漏れたり、照明の熱が居室空間22内に流出するのを防ぐためである。
尚、上述したような二重天井を構成する天井材28は、低コストを目的とする場合には省略できるものである。
一方、各図の(a)には図示を省略しているが、(b)に示すように、天井材28の上側には、邪魔板30を設置して前記第1の連通部25と第2の連通部26に渡る蛇行経路31を構成している。
【0020】
以上の構成の空調システムの運転動作を説明すると、まず図6は蓄熱時を示すもので、格納部24内の空調機本体4の吹出側10からの空調空気は、切換機構12により吹出空気経路13を通って第1の連通部25から蓄熱空気通路7(天井内空間15)内に流入し、蛇行経路31を流れて第2の連通部26から格納部24内空間に流入する。そして格納部24内に流入した空調空気は、吸込口19から切換機構16を経て吸込空気経路17を流れて空調機本体4に還流して循環に供される。
【0021】
また図7は空調時を示すもので、格納部24内の空調機本体4の吹出側からの空調空気は、切換機構12により吹出空気経路13を通って天井吹出口11から居室空間22内に流入すると共に、居室空間22内の空気が吸込口20から格納部24内に流入し、次いで第2の連通部26から蓄熱空気通路7内に流入する。そして蛇行経路31を流れて第3の連通部34に至り、ここから、連通ダクト21、切換機構16を経て吸込空気経路17を流れて空調機本体4に還流して循環に供される。
【0022】
以上の実施の形態では、蓄熱運転及び蓄熱された熱を利用しての空調運転において空調空気が蓄熱空気通路7を流れる際、空調空気は、邪魔板30により構成した蛇行経路31を流れるため、床躯体1及び天井材28と接触が良好に行われ、こうして蓄熱及び蓄熱の回収を効率的に行うことができる。
尚、説明及び図示は省略したが、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、蓄熱を利用しない空調運転を行えることは勿論である。
【0023】
次に図8、図9は本発明を適用した空調システムの第3の実施の形態を各動作につき示すもので、夫々(a)は断面図、(b)は要部の平面図である。これらの図において、上述した第2の実施の形態と同様な構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
この第3の実施の形態は、第2の実施の形態とは、以下の点で構成が異なるものである。
まず、この第3の実施の形態は、床吹出し方式の空調システムを提供するもので、居室空間22内への空調空気の供給は、天井吹出口11に代えて、床下吹出口32から行う構成としている。
次に、この第3の実施の形態では、通常の天井2に加えて、天井内空間15に、梁3によって囲まれた床躯体1の下方空間を仕切る仕切板33を配置して蓄熱空気通路7を構成し、この蓄熱空気通路7に対応して上記第1、第2の連通部25、26を構成している。この仕切板33は上記天井材28により構成することができ、この上には第2の実施の形態と同様に邪魔板30による蛇行経路31を構成している。
このような構成においては、蓄熱空気通路7は梁3と仕切板33により囲まれた空間として構成されるため、空調空気の漏れや熱の放散を効率的に防止することができる。
次に、この第3の実施の形態では、上記構成と相俟って、居室空間22からの吸込口20を天井2の適所に構成したものである。
以上の構成における蓄熱運転、蓄熱を利用する空調運転の動作は、図8、図9中に矢印で示した空調空気の流れにより自明であるので、説明は省略する。
【0024】
【発明の効果】
本発明の躯体蓄熱を利用した空調システムは以上の通りであるので、以下に示すような効果がある。
a.中空スラブを使用していない新築又は既存の建物であっても適用することができる。
b.軽量化を計れるので、床躯体や梁に強度上の余裕がなくても適用することができる。
c.低コストである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の空調システムの第1の実施の形態を蓄熱運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図2】 本発明の空調システムの第1の実施の形態を蓄熱を利用した空調運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図3】 本発明の空調システムの第1の実施の形態を蓄熱を利用しない空調運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図4】 第1の実施の形態を下方から見上げた説明図である。
【図5】 第1の実施の形態の要部の斜視図である。
【図6】 本発明の空調システムの第2の実施の形態を蓄熱運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図7】 本発明の空調システムの第2の実施の形態を蓄熱を利用した運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図8】 本発明の空調システムの第3の実施の形態を蓄熱運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図9】 本発明の空調システムの第3の実施の形態を蓄熱を利用した運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図10】 従来の躯体蓄熱を利用した空調システムの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 床躯体
2 天井
3 梁
3a 大梁
3b 小梁
4 空調機本体
5 吊り金具
6 仕切板
7 蓄熱空気通路
8 連通口
9 隙間
10 吹出側
11 天井吹出口
12 切換機構
13 吹出空気経路
14 吸込側
15 天井内空間
16 切換機構
17 吸込空気経路
18 ダクト
19 吸込口
20 吸込口
21 連通ダクト
22 居室空間
23 仕切板
24 格納部
25 第1の連通部
26 第2の連通部
27、28 天井材
29 照明器具
30 邪魔板
31 蛇行経路
32 床下吹出口
33 仕切板
34 第3の連通部

Claims (7)

  1. 建物の天井の上側の床躯体において、梁によって囲まれた空間に、空調機本体と空調機要素を支持すると共に、空調機本体と空調機要素の上方に、床躯体の下面から適宜間隔を隔てて仕切板を設置して、床躯体と仕切板により蓄熱空気通路を構成すると共に、この蓄熱空気通路と外部とを連通させる第1、第2の連通部を仕切板の離れた位置の夫々に対応して構成し、前記空調機要素は、空調機本体の吹出側を、第1の連通部と天井吹出口側に切換機構を介して接続する吹出空気経路と、空調機本体の吸込側を、第1の連通部と天井内空間に切換機構を介して接続する吸込空気経路から成る構成としたことを特徴とする躯体蓄熱を利用した空調システム
  2. 仕切板は石膏ボードにより構成したことを特徴とする請求項1記載の躯体蓄熱を利用した空調システム
  3. 仕切板の下面に断熱材を設置したことを特徴とする請求項1又は2記載の躯体蓄熱を利用した空調システム
  4. 仕切板は、潜熱蓄熱材を封入した多数の蓄熱ペレットを内部に設けた構成としたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の躯体蓄熱を利用した空調システム
  5. 建物の梁によって囲まれた空間を有する天井内空間の一側に仕切板により格納部を構成して空調機本体と空調機要素を設置すると共に、仕切板の離れた位置の夫々に第1、第2の連通部を構成し、前記空調機要素は、空調機本体の吹出側を、第1の連通部と居室空間への吹出口に切換機構を介して接続する吹出空気経路と、空調機本体の吸込側を、第1の連通部と格納部内空間に切換機構を介して接続する吸込空気経路から成る構成としたことを特徴とする躯体蓄熱を利用した空調システム
  6. 天井の上側に邪魔板を設置して、前記第1の連通部と第2の連通部に渡る蛇行経路を構成したことを特徴とする請求項5記載の躯体蓄熱を利用した空調システム
  7. 天井内空間には、梁によって囲まれた床躯体の下方空間を仕切る仕切板を配置して、蓄熱空気通路を構成し、この蓄熱空気通路に対応して第1、第2の連通部を構成したことを特徴とする請求項5記載の躯体蓄熱を利用した空調システム
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