JP2000266364A - 躯体蓄熱を利用した空調システム - Google Patents

躯体蓄熱を利用した空調システム

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JP2000266364A
JP2000266364A JP11071999A JP7199999A JP2000266364A JP 2000266364 A JP2000266364 A JP 2000266364A JP 11071999 A JP11071999 A JP 11071999A JP 7199999 A JP7199999 A JP 7199999A JP 2000266364 A JP2000266364 A JP 2000266364A
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淳一 高橋
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Sumio Maezawa
澄夫 前沢
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】中空スラブを使用していない既存の建物でも、
改修により、躯体蓄熱を利用可能とする。 【解決手段】建物の天井2の上側で、梁3によって囲ま
れた空間に、空調機本体4及び空調機要素を支持すると
共に、その上方に、床躯体の下面から適宜間隔を隔てて
仕切板5を設置して、床躯体と仕切板により蓄熱空気通
路7を構成すると共に、蓄熱空気通路7と外部とを連通
させる第1、第2の連通部9、8を仕切板の離れた位置
の夫々に対応して構成し、前記空調機要素は、空調機本
体の吹出側10を、第1の連通部9と天井吹出口11側
に切換機構12を介して切替え接続する吹出空気経路1
3、及び空調機本体の吸込側14を、第1の連通部9と
天井内空間15に切換機構16を介して切替え接続する
吸込空気経路17を備える構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は躯体蓄熱を利用した
空調システムに関するものである。
【0002】近来、空調機の始動直後から室内環境を良
好にすることを目的としたり、または空調負荷のピーク
カットによる熱源・空調機器の容量低減を計る目的で、
空調が必要な時間外に空調機を蓄熱運転してコンクリー
ト躯体に予め熱(冷熱を含む)を蓄熱しておき、この熱
を、空調が必要な時間に利用することができる躯体蓄熱
を利用した空調システムが提案されている。例えば特願
平9−28209号等の願書に添付した明細書及び図面
参照。
【0003】この空調システムは、建築物の構造体によ
り構成された閉鎖空間、例えば中空スラブを蓄熱空気通
路として構成し、空調機から空調空間を経て空調機に還
流する空調空気経路の適所に上記中空スラブの蓄熱空気
通路を配置した構成を基本構成としている。
【0004】このような空調システムの一例を説明する
と、例えば図10に示すものは、空調機101の吐出側
102からの空調空気を、二重床103とスラブ104
との間に構成した床下空間部105を介して床103に
設けた吹出口106から居室空間107に供給すると共
に、天井パネル108に設けた吸込口109から、この
天井パネル108と天井側のスラブ104との間の天井
内空間110に流入させ、ここを通過させて空調機10
1の吸込側111に還流させる床吹き出し式の空調シス
テムにおいて、スラブ104は中空部112を有する中
空スラブにより構成し、この中空部112により蓄熱用
空気通路を構成して、上記空調空気を必要に応じてこの
蓄熱用空気通路に流すようにしたものである。
【0005】このような構成においては、空調が必要な
時間外、特に、電力料金の単価が安い夜間において必要
な時間だけ空調機101を運転し、空調空気を主として
蓄熱用空気通路に流す蓄熱運転を行うことにより、空調
機101の運転により発生した熱(冷熱を含む)を中空
部112を構成した床躯体104に蓄熱することがで
き、そして空調時において空調空気を蓄熱用空気通路に
流すことにより、蓄えた熱を空調空気により回収して利
用する空調運転を行うことにより、上述した目的の達成
を計るものである。例えば従来では、夜22時から翌朝
8時までの10時間に蓄熱運転を行って床躯体に蓄熱
し、昼間にその大半を放熱して利用する。尚、図中実線
矢印は蓄熱運転時の空調空気の流れ、2点鎖線の矢印は
空調運転時の空調空気の流れを示すものであり、後者の
空調運転においては、空調空気の経路は、天井内空間1
10のみを流して空調機101の吸込側111に還流す
る経路と、天井内空間110から蓄熱用空気通路を流れ
て空調機101の吸込側111に還流する経路とを選択
できる構成であり、このような運転を行うためのダクト
配置、切替機構等を適宜に構成している。尚、以上の例
は、床吹き出し方式であるが、天井吹き出し方式にも適
用できることは勿論である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の躯体
蓄熱を利用した空調システムでは、蓄熱用空気通路は、
中空スラブを利用して構成するので、中空スラブを使用
しない建物に適用することはできず、適用は新築物件に
限られてしまう。そのため、中空スラブを使用していな
い既存の建物でも、改修することにより、低コストで適
用することができる躯体蓄熱を利用した空調システムが
望まれている。本発明は、このような点に鑑みて創案さ
れたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明では、建物の天井の上側の床躯体におい
て、梁によって囲まれた空間に、空調機本体と空調機要
素を支持すると共に、空調機本体と空調機要素の上方
に、床躯体の下面から適宜間隔を隔てて仕切板を設置し
て、床躯体と仕切板により蓄熱空気通路を構成すると共
に、この蓄熱空気通路と外部とを連通させる第1、第2
の連通部を仕切板の離れた位置の夫々に対応して構成
し、前記空調機要素は、空調機本体の吹出側を、第1の
連通部と天井吹出口側に切換機構を介して接続する吹出
空気経路と、空調機本体の吸込側を、第1の連通部と天
井内空間に切換機構を介して接続する吸込空気経路から
成る構成とした躯体蓄熱を利用した空調システムを提案
するものである。
【0008】そして本発明では、上記の仕切板を石膏ボ
ードにより構成することを提案する。また本発明では、
上記の仕切板の下面に断熱材を設置することを提案す
る。また本発明では、上記の仕切板は、潜熱蓄熱材を封
入した多数の蓄熱ペレットを内部に設けた構成とするこ
とを提案する。これらの構成は、適宜に組み合わせるこ
とができる。
【0009】以上の本発明によれば、中空スラブを使用
していない新築又は既存の建物であっても、建物の天井
の上側の床躯体において、梁によって囲まれた空間に、
床躯体の下面から適宜間隔を隔てて仕切板を配置するこ
とにより、床躯体と仕切板間に蓄熱空気通路を構成する
ことができ、そして支持体の下方に床躯体または梁に支
持した空調機本体と空調機要素とにより躯体蓄熱を利用
した空調システムを構成することができる。
【0010】次に本発明では建物の梁によって囲まれた
空間を有する天井内空間の一側に仕切板により格納部を
構成して空調機本体と空調機要素を設置すると共に、仕
切板の離れた位置の夫々に第1、第2の連通部を構成
し、前記空調機要素は、空調機本体の吹出側を、第1の
連通部と居室空間への吹出口に切換機構を介して接続す
る吹出空気経路と、空調機本体の吸込側を、第1の連通
部と格納部内空間に切換機構を介して接続する吸込空気
経路から成る構成とした躯体蓄熱を利用した空調システ
ムを提案するものである。
【0011】そして本発明では、上記の構成において、
天井の上側に邪魔板を設置して、前記第1の連通部と第
2の連通部に渡る蛇行経路を構成することを提案する。
また本発明では、上記の構成において、天井内空間に
は、梁によって囲まれた床躯体の下方空間を仕切る仕切
板を配置して、蓄熱空気通路を構成し、この蓄熱空気通
路に対応して上記第1、第2の連通部を構成することを
提案する。
【0012】以上の本発明によれば、中空スラブを使用
していない新築又は既存の建物であっても、建物の天井
の上側の床躯体において、梁によって囲まれた空間を有
するものであれば、天井内空間に蓄熱空気通路を構成す
ることができ、天井内空間の一側の格納部に設置した空
調機本体と空調機要素とにより、躯体蓄熱を利用した空
調システムを構成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。まず図1〜図5は本発明の空調システムの第1の実
施の形態に関するもので、図1〜図3は、夫々の動作に
おいて表した断面図、図4は空調システムの要部を下方
から見上げた説明図、図5は図1〜図4の構成中の要部
を示す斜視図である。図において、符号1は建物の天井
2の上側のコンクリート床躯体であり、この床躯体1は
梁3により囲まれた空間Sを有している。図4に示すよ
うに、この床躯体1では、大梁3aと小梁3bとに囲ま
れた空間Sを有している。
【0014】符号4は空調機本体であり、この空調機本
体4は、パッケージ形空調機(PAC)又はファンコイ
ルユニット(FCU)を用いることができる。この空調
機本体4と、空調システムを構成するためのダクト、弁
機構等の空調機要素を床躯体1の下方に支持する。これ
らは、吊り金具5を用いて床躯体から直接に吊るか、ま
たは梁3間にチャンネルを渡し、それに吊るようにして
支持する。そして空調機本体4と空調機要素の上方に
は、床躯体1の下面から適宜間隔、例えば150〜20
0mm程度の間隔を隔てて仕切板6を設置して、床躯体
1と仕切板6により蓄熱空気通路7を構成する。この仕
切板6は床躯体1又は梁3から吊って支持することがで
きる。仕切板6は軽量な材質の板、例えば石膏ボードに
より構成するもので、このことから、既存の建物のスラ
ブ、梁の耐力がオムニア板等のコンクリート板を支持す
るのに十分でない場合でも安全に支持することができ
る。仕切板6は一方向において、梁3により囲まれた空
間Sの大きさよりも小さく構成しており、これを空間S
の一方側に偏倚させて支持していることから、空間Sの
一方側に上記第2の連通部に相当する隙間8が形成され
る。また仕切板6には、隙間8と離れた側に偏倚して上
記第1の連通部に相当する連通口9を設けている。尚、
仕切板6は空間Sと同等な大きさに構成し、上記第2の
連通部を隙間に代えて連通口により構成することもでき
る。空調機要素は、空調機本体4の吹出側10を、上記
連通口9と、天井2に構成した天井吹出口11側に切換
機構12を介して接続するための吹出空気経路13と、
空調機本体4の吸込側14を、連通口9と天井内空間1
5に切換機構16を介して接続するための吸込空気経路
17から構成されるものである。具体的には、切換機構
12,16は、図に示すような切換ダンパーや、後述す
る第2、第3の実施の形態に示すような複数の個別のダ
ンパーを組み合せて構成することができ、また各空気経
路13,17は空調機本体4と、連通口9や天井吹出口
11等の要素をダクトにより接続して構成される。尚、
図中の他の構成要素を説明すると、符号18は天井吹出
口11に至るダクト、19は天井内空間15から切換機
構16への吸込口、20は天井2に設けた吸込口、21
は連通ダクトである。そこで次に、このようにして構成
した空調システムの運転動作を説明する。
【0015】図1は例えば冷房期の空調時間外、特に、
電力料金の単価が安くなる夜間における蓄熱運転状態を
示すもので、吹出空気経路13においては切換機構12
を連通口9側と連通するように切換えると共に、吸込空
気経路17においては切換機構16を吸込口19側と連
通するように切換える。この蓄熱運転では、空調機本体
4の吹出側10からの空調空気、即ち冷風は、切換機構
12により吹出空気経路13を通って連通口9から蓄熱
空気通路7内に流入し、これを図中右方向に流れる。そ
して蓄熱空気通路7の右側において隙間8を通って天井
内空間15に流出する。このように蓄熱空気通路7を流
れる際、冷風は床躯体1及び仕切板6を冷やし、即ち、
床躯体1及び仕切板6には、いわゆる冷熱が蓄積され
る。このように床躯体1及び仕切板6を冷やした後、天
井内空間15内に流出した冷風は、吸込口19から切換
機構16を経て吸込空気経路17を流れて空調機本体4
に還流して循環に供される。
【0016】以上のようにして必要な時間だけ空調機本
体4を運転して待機し、空調が必要な時点において空調
機本体4を冷房運転する。まず、冷房が必要な時点にお
いて、躯体に蓄熱した熱を利用する場合には、蓄熱運転
とは異なり、図2に示すように、吹出空気経路13にお
いては切換機構12を天井吹出口11側と連通するよう
に切換えると共に、吸込空気経路17においては切換機
構16を連通口9側と連通するように切換えて空調機本
体4を運転する。この状態では、空調機本体4の吹出側
からの冷風は、切換機構12により吹出空気経路13の
ダクト18を通って天井吹出口11から居室空間22内
に流入すると共に、居室空間22内の空気が吸込口20
から天井内空間15内に流入し、次いで隙間8から蓄熱
空気通路7内に流入する。蓄熱空気通路7内に流入した
空気は、蓄熱空気通路7を図1とは逆に図中左方向に流
れ、この際、床躯体1及び仕切板6に蓄熱されている冷
熱により冷やされる。即ち、蓄熱空気通路7を流れる空
気により、それまでに蓄熱されている冷熱が回収され
る。次いで、このように冷やされた空気は、連通口9を
経て連通ダクト21を流れ、切換機構16を経て空調機
本体4の吸込側に還流する。そして空調機本体4により
更に冷やされて、上述したように吹出空気経路13を経
て天井吹出口11から居室空間22に吹き出し、こうし
て蓄熱運転時に床躯体1及び仕切板6に蓄熱された冷熱
は、放熱されて居室空間22の冷房に供される。
【0017】次に、冷房が必要な時点において、床躯体
1及び仕切板6に蓄熱された熱を利用する必要がない場
合又は床躯体1及び仕切板6に蓄熱した熱を保存してお
きたい場合には、図3に示すように、吹出空気経路13
においては切換機構12を天井吹出口11側と連通する
ように切換えると共に、吸込空気経路17においては切
換機構16を吸込口19側と連通するように切換えて空
調機本体4を運転する。この状態では、空調機本体4の
吹出側からの冷風は、切換機構12により吹出空気経路
13のダクト18を通って天井吹出口11から居室空間
22内に流入すると共に、居室空間22内の空気が吸込
口20から天井内空間15内に流入し、次いで天井内空
間15内に流入した居室空間22からの空気は、吸込口
19から切換機構16を経て吸込空気経路17を流れて
空調機本体4に還流して循環に供される。以上は本発明
を冷房期の運転について説明しているが、暖房期の運転
においても同様な動作で、蓄熱運転において温風を蓄熱
空気通路7に流して床躯体1及び仕切板6に蓄熱を行う
と共に、暖房運転において蓄熱されている熱を回収し
て、居室空間5の暖房に供することができる。
【0018】以上の実施の形態においては、仕切板6
は、蓄熱性を有するコンクリート板でなく、石膏ボード
等の軽量な板を用いるのであるが、その下面に断熱材を
設置して蓄熱空気通路7の断熱性を高めることができ
る。また仕切板6は、例えば石膏ボード内に潜熱蓄熱材
を封入した多数の蓄熱ペレットを設ける等により、それ
自体の蓄熱性を高めることもできる。これらはコスト等
との兼ね合いで単独で、又は適宜組み合わせて適用する
ことができる。
【0019】次に図6、図7は本発明を適用した空調シ
ステムの第2の実施の形態を各動作につき示すもので、
夫々(a)は断面図、(b)は要部の平面図である。こ
れらの図において、上述した第1の実施の形態と同様な
構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。この実施の形態では、建物の梁3によって囲まれた
空間を有する天井内空間15の一側に仕切板23により
格納部24を構成して空調機本体4と空調機要素を設置
すると共に、仕切板23の離れた位置の夫々に第1、第
2の連通部25、26を構成し、前記空調機要素は、第
1の実施の形態と同様に、空調機本体4の吹出側10
を、第1の連通部25と居室空間22への天井吹出口1
1に切換機構12を介して接続する吹出空気経路13
と、空調機本体4の吸込側14を、第3の連通部34と
格納部24内空間に切換機構16を介して接続する吸込
空気経路17とから構成したものである。このようにこ
の実施の形態では、第1の連通部25に加えて第3の連
通部34を設け、この第3の連通部34に連通ダクト2
1を接続しているが、第1の実施の形態と同様に第3の
連通部34を設けず、連通ダクト21を第1の連通部2
5に接続するように構成することができる。また、この
実施の形態では、切換機構12、16は夫々一対のダン
パーにより構成しており、一対のダンパーは、一方側が
開の場合には他方側が閉(図中黒塗りで表示)となるよ
うに制御する。また、この実施の形態では、天井内空間
15を蓄熱空気通路7として構成しているため、天井2
は夜間蓄熱時に空調空気が居室空間22側へ漏れて、熱
損失とならないように、床躯体1の下方に所定の空隙を
確保して、通常の天井材27に加えてもう1枚の天井材
28を設置すると共に、照明器具29も一体に組み込ん
でいる。天井材28は蓄熱用として利用するものであ
り、コンクリート系の熱容量の大きいものが望まれる
が、荷重の制限がある場合には、ALC、アスロック、
石膏ボード等の軽量の天井材を適用することができる。
例えば、現存の建物では、一般的に許容される荷重増は
50kg/m2程度であり、これを勘案して天井材を選定す
ればよい。一方、一般の天井材27は、空調空気が居室
空間22に漏れたり、照明の熱が居室空間22内に流出
するのを防ぐためである。尚、上述したような二重天井
を構成する天井材28は、低コストを目的とする場合に
は省略できるものである。一方、各図の(a)には図示
を省略しているが、(b)に示すように、天井材28の
上側には、邪魔板30を設置して前記第1の連通部25
と第2の連通部26に渡る蛇行経路31を構成してい
る。
【0020】以上の構成の空調システムの運転動作を説
明すると、まず図6は蓄熱時を示すもので、格納部24
内の空調機本体4の吹出側10からの空調空気は、切換
機構12により吹出空気経路13を通って第1の連通部
25から蓄熱空気通路7(天井内空間15)内に流入
し、蛇行経路31を流れて第2の連通部26から格納部
24内空間に流入する。そして格納部24内に流入した
空調空気は、吸込口19から切換機構16を経て吸込空
気経路17を流れて空調機本体4に還流して循環に供さ
れる。
【0021】また図7は空調時を示すもので、格納部2
4内の空調機本体4の吹出側からの空調空気は、切換機
構12により吹出空気経路13を通って天井吹出口11
から居室空間22内に流入すると共に、居室空間22内
の空気が吸込口20から格納部24内に流入し、次いで
第2の連通部26から蓄熱空気通路7内に流入する。そ
して蛇行経路31を流れて第3の連通部34に至り、こ
こから、連通ダクト21、切換機構16を経て吸込空気
経路17を流れて空調機本体4に還流して循環に供され
る。
【0022】以上の実施の形態では、蓄熱運転及び蓄熱
された熱を利用しての空調運転において空調空気が蓄熱
空気通路7を流れる際、空調空気は、邪魔板30により
構成した蛇行経路31を流れるため、床躯体1及び天井
材28と接触が良好に行われ、こうして蓄熱及び蓄熱の
回収を効率的に行うことができる。尚、説明及び図示は
省略したが、第2の実施の形態においても、第1の実施
の形態と同様に、蓄熱を利用しない空調運転を行えるこ
とは勿論である。
【0023】次に図8、図9は本発明を適用した空調シ
ステムの第3の実施の形態を各動作につき示すもので、
夫々(a)は断面図、(b)は要部の平面図である。こ
れらの図において、上述した第2の実施の形態と同様な
構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。この第3の実施の形態は、第2の実施の形態とは、
以下の点で構成が異なるものである。まず、この第3の
実施の形態は、床吹出し方式の空調システムを提供する
もので、居室空間22内への空調空気の供給は、天井吹
出口11に代えて、床下吹出口32から行う構成として
いる。次に、この第3の実施の形態では、通常の天井2
に加えて、天井内空間15に、梁3によって囲まれた床
躯体1の下方空間を仕切る仕切板33を配置して蓄熱空
気通路7を構成し、この蓄熱空気通路7に対応して上記
第1、第2の連通部25、26を構成している。この仕
切板33は上記天井材28により構成することができ、
この上には第2の実施の形態と同様に邪魔板30による
蛇行経路31を構成している。このような構成において
は、蓄熱空気通路7は梁3と仕切板33により囲まれた
空間として構成されるため、空調空気の漏れや熱の放散
を効率的に防止することができる。次に、この第3の実
施の形態では、上記構成と相俟って、居室空間22から
の吸込口20を天井2の適所に構成したものである。以
上の構成における蓄熱運転、蓄熱を利用する空調運転の
動作は、図8、図9中に矢印で示した空調空気の流れに
より自明であるので、説明は省略する。
【0024】
【発明の効果】本発明の躯体蓄熱を利用した空調システ
ムは以上の通りであるので、以下に示すような効果があ
る。 a.中空スラブを使用していない新築又は既存の建物で
あっても適用することができる。 b.軽量化を計れるので、床躯体や梁に強度上の余裕が
なくても適用することができる。 c.低コストである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の空調システムの第1の実施の形態を
蓄熱運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図2】 本発明の空調システムの第1の実施の形態を
蓄熱を利用した空調運転状態により概念的に示す要部断
面図である。
【図3】 本発明の空調システムの第1の実施の形態を
蓄熱を利用しない空調運転状態により概念的に示す要部
断面図である。
【図4】 第1の実施の形態を下方から見上げた説明図
である。
【図5】 第1の実施の形態の要部の斜視図である。
【図6】 本発明の空調システムの第2の実施の形態を
蓄熱運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図7】 本発明の空調システムの第2の実施の形態を
蓄熱を利用した運転状態により概念的に示す要部断面図
である。
【図8】 本発明の空調システムの第3の実施の形態を
蓄熱運転状態により概念的に示す要部断面図である。
【図9】 本発明の空調システムの第3の実施の形態を
蓄熱を利用した運転状態により概念的に示す要部断面図
である。
【図10】 従来の躯体蓄熱を利用した空調システムの
一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 床躯体 2 天井 3 梁 3a 大梁 3b 小梁 4 空調機本体 5 吊り金具 6 仕切板 7 蓄熱空気通路 8 連通口 9 隙間 10 吹出側 11 天井吹出口 12 切換機構 13 吹出空気経路 14 吸込側 15 天井内空間 16 切換機構 17 吸込空気経路 18 ダクト 19 吸込口 20 吸込口 21 連通ダクト 22 居室空間 23 仕切板 24 格納部 25 第1の連通部 26 第2の連通部 27、28 天井材 29 照明器具 30 邪魔板 31 蛇行経路 32 床下吹出口 33 仕切板 34 第3の連通部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前沢 澄夫 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 安藤 一成 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 Fターム(参考) 3L053 BA04 BA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の天井の上側の床躯体において、梁
    によって囲まれた空間に、空調機本体と空調機要素を支
    持すると共に、空調機本体と空調機要素の上方に、床躯
    体の下面から適宜間隔を隔てて仕切板を設置して、床躯
    体と仕切板により蓄熱空気通路を構成すると共に、この
    蓄熱空気通路と外部とを連通させる第1、第2の連通部
    を仕切板の離れた位置の夫々に対応して構成し、前記空
    調機要素は、空調機本体の吹出側を、第1の連通部と天
    井吹出口側に切換機構を介して接続する吹出空気経路
    と、空調機本体の吸込側を、第1の連通部と天井内空間
    に切換機構を介して接続する吸込空気経路から成る構成
    としたことを特徴とする躯体蓄熱を利用した空調システ
  2. 【請求項2】 仕切板は石膏ボードにより構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の躯体蓄熱を利用した空調シ
    ステム
  3. 【請求項3】 仕切板の下面に断熱材を設置したことを
    特徴とする請求項1又は2記載の躯体蓄熱を利用した空
    調システム
  4. 【請求項4】 仕切板は、潜熱蓄熱材を封入した多数の
    蓄熱ペレットを内部に設けた構成としたことを特徴とす
    る請求項1,2又は3記載の躯体蓄熱を利用した空調シ
    ステム
  5. 【請求項5】 建物の梁によって囲まれた空間を有する
    天井内空間の一側に仕切板により格納部を構成して空調
    機本体と空調機要素を設置すると共に、仕切板の離れた
    位置の夫々に第1、第2の連通部を構成し、前記空調機
    要素は、空調機本体の吹出側を、第1の連通部と居室空
    間への吹出口に切換機構を介して接続する吹出空気経路
    と、空調機本体の吸込側を、第1の連通部と格納部内空
    間に切換機構を介して接続する吸込空気経路から成る構
    成としたことを特徴とする躯体蓄熱を利用した空調シス
    テム
  6. 【請求項6】 天井の上側に邪魔板を設置して、前記第
    1の連通部と第2の連通部に渡る蛇行経路を構成したこ
    とを特徴とする請求項5記載の躯体蓄熱を利用した空調
    システム
  7. 【請求項7】 天井内空間には、梁によって囲まれた床
    躯体の下方空間を仕切る仕切板を配置して、蓄熱空気通
    路を構成し、この蓄熱空気通路に対応して第1、第2の
    連通部を構成したことを特徴とする請求項5記載の躯体
    蓄熱を利用した空調システム
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