JP7195425B2 - 空気極/セパレータ接合体及び金属空気二次電池 - Google Patents
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Description
正極: O2+2H2O+4e-→4OH-
負極: 2Zn+4OH-→2ZnO+2H2O+4e-
水酸化物イオン伝導緻密セパレータと、該水酸化物イオン伝導緻密セパレータの一面側に設けられる空気極層とを備えた、空気極/セパレータ接合体であって、
前記空気極層が、
前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータに近い側に設けられ、水酸化物イオン伝導材料、導電性材料、有機高分子、及び空気極触媒を含む混合物(ただし、水酸化物イオン伝導材料は空気極触媒と同一材料でありうる、また、導電性材料は空気極触媒と同一材料でありうる)で充填されている、内部触媒層と、
前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータから遠い側に設けられ、多孔性集電体及びその表面を覆う層状複水酸化物(LDH)で構成される、60%以上の気孔率を有する最外触媒層と、
を備えた、空気極/セパレータ接合体が提供される。
図1に、水酸化物イオン伝導緻密セパレータとして層状複水酸化物(LDH)セパレータを用いた空気極/セパレータ接合体の一態様を示す。なお、以下の説明においてLDHセパレータに関して言及される内容は、技術的な整合性を損なわないかぎりにおいて、LDHセパレータ以外の水酸化物イオン伝導緻密セパレータにも同様に当てはまるものとする。すなわち、以下の記載において、技術的な整合性を損なわないかぎりにおいて、LDHセパレータは水酸化物イオン伝導緻密セパレータと読み替え可能である。
本発明の好ましい態様によるLDHセパレータ12について以下に説明する。なお、以下の説明は亜鉛空気二次電池を想定した記載となっているが、本態様によるLDHセパレータ12はリチウム空気二次電池等の他の金属空気二次電池にも適用可能である。前述したとおり、本態様のLDHセパレータ12は、図3に概念的に示されるように、多孔質基材12aと、LDH及び/又はLDH様化合物である水酸化物イオン伝導層状化合物12bとを含む。なお、図3においてLDHセパレータ12の上面と下面の間で水酸化物イオン伝導層状化合物12bの領域が繋がっていないように描かれているが、これは断面として二次元的に描かれているためであり、奥行きを考慮した三次元的にはLDHセパレータ12の上面と下面の間で水酸化物イオン伝導層状化合物12bの領域が繋がっており、それによりLDHセパレータ12の水酸化物イオン伝導性が確保されている。多孔質基材12aは高分子材料製であり、多孔質基材12aの孔を水酸化物イオン伝導層状化合物12bが塞いでいる。もっとも、多孔質基材12aの孔は完全に塞がれている必要はなく、残留気孔Pが僅かに存在しうる。このように高分子多孔質基材12aの孔を水酸化物イオン伝導層状化合物12bで塞いで高度に緻密化することで、亜鉛デンドライトに起因する短絡をより一層効果的に抑制可能なLDHセパレータ12を提供することができる。
LDHセパレータを以下の手順で作製し、その評価を行った。
気孔率50%、平均気孔径0.1μm及び厚さ20μmの市販のポリエチレン微多孔膜を高分子多孔質基材として用意し、2.0cm×2.0cmの大きさになるように切り出した。
無定形アルミナ溶液(Al-ML15、多木化学株式会社製)と酸化チタンゾル溶液(M6、多木化学株式会社製)をTi/Al(モル比)=2となるように混合して混合ゾルを作製した。混合ゾルを、上記(1)で用意された基材へディップコートにより塗布した。ディップコートは、混合ゾル100mlに基材を浸漬させてから垂直に引き上げ、90℃の乾燥機中で5分間乾燥させることにより行った。
原料として、硝酸ニッケル六水和物(Ni(NO3)2・6H2O、関東化学株式会社製、及び尿素((NH2)2CO、シグマアルドリッチ製)を用意した。0.015mol/Lとなるように、硝酸ニッケル六水和物を秤量してビーカーに入れ、そこにイオン交換水を加えて全量を75mlとした。得られた溶液を攪拌した後、溶液中に尿素/NO3 -(モル比)=16の割合で秤量した尿素を加え、更に攪拌して原料水溶液を得た。
テフロン(登録商標)製密閉容器(オートクレーブ容器、内容量100ml、外側がステンレス製ジャケット)に原料水溶液とディップコートされた基材を共に封入した。このとき、基材はテフロン(登録商標)製密閉容器の底から浮かせて固定し、基材両面に溶液が接するように水平に設置した。その後、水熱温度120℃で24時間水熱処理を施すことにより基材表面と内部にLDHの形成を行った。所定時間の経過後、基材を密閉容器から取り出し、イオン交換水で洗浄し、70℃で10時間乾燥させて、多孔質基材の孔内にLDHを形成させた。こうして、LDHを含む複合材料を得た。
上記LDHを含む複合材料を、1対のPETフィルム(東レ株式会社製、ルミラー(登録商標)、厚さ40μm)で挟み、ロール回転速度3mm/s、ロール温度120℃、ロールギャップ60μmにてロールプレスを行い、LDHセパレータを得た。
得られたLDHセパレータに対して以下の評価を行った。
X線回折装置(リガク社製、RINT TTR III)にて、電圧:50kV、電流値:300mA、測定範囲:10~70°の測定条件で、LDHセパレータの結晶相を測定してXRDプロファイルを得た。得られたXRDプロファイルについて、JCPDSカードNO.35-0964に記載されるLDH(ハイドロタルサイト類化合物)の回折ピークを用いて同定を行った。本例のLDHセパレータは、LDH(ハイドロタルサイト類化合物)であることが同定された。
マイクロメータを用いてLDHセパレータの厚さを測定した。3箇所で厚さを測定し、それらの平均値をLDHセパレータの厚さとして採用した。その結果、本例のLDHセパレータの厚さは13μmであった。
クロスセクションポリッシャ(CP)により、LDHセパレータを断面研磨し、FE-SEM(ULTRA55、カールツァイス製)により、50,000倍の倍率でLDHセパレータの断面イメージを2視野取得した。この画像データをもとに、画像検査ソフト(HDevelop、MVTecSoftware製)を用いて、2視野それぞれの気孔率を算出し、それらの平均値をLDHセパレータの平均気孔率とした。その結果、本例のLDHセパレータの平均気孔率は0.8%であった。
He透過性の観点からLDHセパレータの緻密性を評価すべく、He透過試験を以下のとおり行った。まず、図4A及び図4Bに示されるHe透過度測定系310を構築した。He透過度測定系310は、Heガスを充填したガスボンベからのHeガスが圧力計312及び流量計314(デジタルフローメーター)を介して試料ホルダ316に供給され、この試料ホルダ316に保持されたLDHセパレータ318の一方の面から他方の面に透過させて排出させるように構成した。
LDHセパレータの表面をSEMで観察したところ、図5に示されるように、無数のLDH板状粒子がLDHセパレータの主面に垂直又は斜めに結合している様子が観察された。
例A1で作製したLDHセパレータ上に界面層及び最外触媒層の2層を備えた、空気極/セパレータ接合体を以下の手順で作製し、その評価を行った。
(1a)導電性多孔質基材への酸化鉄ゾルコート
イオン交換水で希釈して濃度5重量%に調整した酸化鉄ゾル(多木化学株式会社製、Fe-C10、酸化鉄濃度10重量%)10mlをビーカーに入れ、その中にカーボンペーパー(東レ製、TGP-H-060、厚さ200μm)を浸漬させた。このビーカーに対して真空引きを行い、カーボンペーパー内へ酸化鉄ゾルを十分に浸透させた。ビーカーからピンセットを用いてカーボンペーパーを引き上げ、80℃で30分間乾燥させて、酸化鉄粒子が付着したカーボンペーパーを基材として得た。
原料として、硝酸ニッケル六水和物(Ni(NO3)2・6H2O、関東化学株式会社製、及び尿素((NH2)2CO、三井化学株式会社製)を用意した。0.03mol/Lとなるように、硝酸ニッケル六水和物を秤量してビーカーに入れ、そこにイオン交換水を加えて全量を75mlとした。得られた溶液を攪拌した後、溶液中に尿素を0.96mol/lとなるよう尿素を加え、更に攪拌して原料水溶液を得た。
テフロン(登録商標)製密閉容器(オートクレーブ容器、内容量100ml、外側がステンレス製ジャケット)に上記(1b)で作製した原料水溶液と上記(1a)で作製した基材を共に封入した。このとき、基材はテフロン(登録商標)製密閉容器の底から浮かせて固定し、基材両面に溶液が接するように水平に設置した。その後、水熱温度120℃で20時間水熱処理を施すことにより基材内部繊維表面にLDHの形成を行った。所定時間の経過後、基材を密閉容器から取り出し、イオン交換水で洗浄し、80℃で30分乾燥させて、最外触媒層を空気極層として得た。得られた最外触媒層の微細構造をSEMで観察したところ、図6A~6Cに示される画像が得られた。図6Bは、図6Aに示されるカーボンペーパーを構成するカーボン繊維表面の拡大画像であり、図6Cは図6Aに示されるカーボン繊維の表面付近の断面拡大画像である。これらの図から、カーボンペーパーを構成するカーボン繊維の表面に無数のLDH板状粒子が垂直又は斜めに結合し、かつ、それらのLDH板状粒子が互いに連結している様子が観察された。
エタノール(関東化学株式会社製、純度99.5%)にカーボン粉末(デンカ株式会社製、デンカブラック)を5重量%添加し、超音波で分散させて、カーボンスラリーを作製した。例A1で得られたLDHセパレータ上に、得られたスラリーをスピンコートで塗布した後に、最外触媒層(空気極層)を載せた。最外触媒層の上に重しを乗せて大気中80℃で2時間乾燥させた。こうして、LDHセパレータ上に最外触媒層(厚さ200μm)で構成される空気極層を形成した。このとき、LDHセパレータと空気極層との間には(LDHセパレータに由来する)LDH板状粒子と(カーボンスラリー由来の)カーボンを含む界面層(厚さ0.2μm)が同時に形成された。すなわち、空気極/セパレータ接合体を得た。
空気極/セパレータ接合体のLDHセパレータ側に金属亜鉛板を負極として積層した。得られた積層物を、LDHセパレータの外周部に封止部材を密着可能に咬ませた状態で押さえ冶具で挟み込み、ねじで堅く固定した。この押さえ冶具は、酸素導入口を空気極側に、電解液を導入可能な注液口を金属亜鉛板側に有するものである。こうして得られた組立品の負極側の部分に、酸化亜鉛を飽和させた5.4MのKOH水溶液を加えて、評価セルとした。
・空気極ガス:水蒸気飽和(25℃)酸素(流量200cc/min)
・充放電電流密度:2mA/cm2
・充放電時間:10分充電/10分放電
測定した。結果は、図7に示されるとおりであった。図7から、本例で作製した評価セル(亜鉛空気二次電池)は、空気極層に電解液が存在しない(それ故本来的には抵抗が高くなりやすい)構成であるにもかかわらず、充電電圧と放電電圧の差が約1.0Vと小さく(すなわち抵抗が低く)、高い充放電効率を実現できることが分かる。
例A1で作製したLDHセパレータ上に界面層、内部触媒層及び最外触媒層の3層を備えた、空気極/セパレータ接合体を以下の手順で作製し、その評価を行った。
例B1の(1)と同様にして最外触媒層を作製した。
LDH粉末(ゾルゲル法により作製されたNi-Fe-LDH粉末)19重量部及びカーボンナノチューブ(昭和電工株式会社製、VGCF(R)-H)20重量部に、ブチラール樹脂11重量部及びブチルカルビトール50重量部を加え、3本ロールミルで混練してペーストとした。このペーストを、例A1で作製されたLDHセパレータの表面にスクリーン印刷により塗布して、内部触媒層を形成した。
上記(2)で形成した内部触媒層上に、ペースト(内部触媒層)が乾かないうちに、上記(1)で作製した最外触媒層を載せ、その上に重しを乗せて大気中80℃で30分間乾燥させた。こうして、LDHセパレータ上に内部触媒層(厚さ10μm)及び最外触媒層(厚さ200μm)で構成される空気極層を形成した。このとき、LDHセパレータと空気極層との間には(LDHセパレータ由来の)LDH板状粒子と(内部触媒層由来の)LDH粉末及びカーボンナノチューブを含む界面層(厚さ0.2μm)が同時に形成された。すなわち、空気極/セパレータ接合体を得た。得られた内部触媒層の断面微構造をSEMで観察したところ、図8に示される画像が得られた。
クロスセクションポリッシャ(CP)により、空気極/セパレータ接合体を断面研磨し、SEM(日本電子株式会社製、JSM-6610LV))により、10,000倍の倍率で内部触媒層の断面イメージを2視野取得した。この画像データをもとに、画像解析ソフト(Image-J)を用いて、イメージ像を2値化し、2視野それぞれにつき気孔率及び各気孔の気孔径を算出し、それらの平均値を内部触媒層の気孔率及び平均気孔径とした。
例B1の(3)と同様にして、評価セルの組み立て及び充放電特性の評価を行った。結果は、図9に示されるとおりであった。図9から、本例で作製した評価セル(亜鉛空気二次電池)は、空気極層に電解液が存在しない(それ故本来的には抵抗が高くなりやすい)構成であるにもかかわらず、充電電圧と放電電圧の差が約0.8Vと小さく(すなわち抵抗が低く)、高い充放電効率を実現できることが分かる。特に、この充電電圧と放電電圧の差である約0.8Vは、内部触媒層を有しない例B1の評価セルにおける充電電圧と放電電圧の差(約1.0V)よりも小さいことから、内部触媒層を界面層と最外触媒層との間に介在させることで、より高い充放電効率を実現できることが分かる。
最外触媒層を形成しなかったこと以外は例B2と同様にして、LDHセパレータ上に界面層及び内部触媒層の2層を備えた、空気極/セパレータ接合体を作製し、その評価を行った。結果は、図10に示されるとおりであった。図10から、本例で作製した外部触媒層を有しない構成の評価セル(亜鉛空気二次電池)は、充電電圧と放電電圧の差が約1.4Vと大きく(すなわち抵抗が高く)、外部触媒層を有する構成の例B1及びB2の評価セルよりも充放電効率に劣ることが分かる。
最外触媒層の作製(上記(1))を以下のように行ったこと以外は例B2と同様にして、LDHセパレータ上に界面層、内部触媒層及び最外触媒層の3層を備えた、空気極/セパレータ接合体を作製し、その評価を行った。
原料として、塩化ニッケル六水和物(NiCl2・6H2O、株式会社高純度化学研究所製)、塩化鉄六水和物(FeCl3・6H2O、関東化学株式会社製)、塩化バナジウム(VCl3、キシダ化学株式会社製)、超純水(H2O、メルクミリポアMilli-Q Advantage装置で製造)、エタノール(C2H5OH、関東化学株式会社製)、アセチルアセトン(CH3COCH2COCH3、関東化学株式会社製)、及びプロピレンオキシド(C3H6O、関東化学株式会社製)を用意した。超純水5mlとエタノール7.5mlを密閉容器に入れて混合し、塩化ニッケル六水和物12.5mmol、塩化鉄六水和物1.25mmol、及び塩化バナジウム5mmolを秤量してビーカーに入れて攪拌して、金属塩が溶解した溶液を得た。得られた溶液にアセチルアセトンを650μl加えて30分間攪拌した後、プロピレンオキシド6.55mlを加えて1分間攪拌し、カーボンペーパーを浸漬させて容器を密閉した。そのまま室温で24時間静置し、触媒(Ni-Fe-V-LDH)を担持した基材を最外触媒層として得た。得られた最外触媒層の気孔率を水銀圧入法により測定したところ、62%であった。
結果は、図11に示されるとおりであった。図11から、本例で作製した評価セル(亜鉛空気二次電池)は、空気極層に電解液が存在しない(それ故本来的には抵抗が高くなりやすい)構成であるにもかかわらず、充電電圧と放電電圧の差が約0.8Vと小さく(すなわち抵抗が低く)、高い充放電効率を実現できることが分かる。特に、この充電電圧と放電電圧の差である約0.8Vは、内部触媒層を有しない例B1の評価セルにおける充電電圧と放電電圧の差(約1.0V)よりも小さいことから、内部触媒層を界面層と最外触媒層との間に介在させることで、より高い充放電効率を実現できることが分かる。
Claims (16)
- 水酸化物イオン伝導緻密セパレータと、該水酸化物イオン伝導緻密セパレータの一面側に設けられる空気極層とを備えた、空気極/セパレータ接合体であって、
前記空気極層が、
前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータに近い側に設けられ、水酸化物イオン伝導材料、導電性材料、有機高分子、及び空気極触媒を含む混合物(ただし、水酸化物イオン伝導材料は空気極触媒と同一材料でありうる、また、導電性材料は空気極触媒と同一材料でありうる)で充填されている、内部触媒層と、
前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータから遠い側に設けられ、多孔性集電体及びその表面を覆う層状複水酸化物(LDH)で構成される、60%以上の気孔率を有する最外触媒層と、
からなる2層構成を備えた、空気極/セパレータ接合体。 - 前記最外触媒層においてLDHが複数のLDH板状粒子の形態を有し、該複数のLDH板状粒子が前記多孔性集電体の表面に対して垂直又は斜めに結合している、請求項1に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記最外触媒層において前記複数のLDH板状粒子が互いに連結している、請求項2に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記多孔性集電体が、カーボン、ニッケル、ステンレス、及びチタンからなる群から選択される少なくとも1種で構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記多孔性集電体が、0.1~1mmの厚さを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記内部触媒層が、30~50%の気孔率及び5μm以下の平均気孔径を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記内部触媒層に含まれる前記水酸化物イオン伝導材料が、LDH及び/又はLDH様化合物であり、
前記内部触媒層に含まれる前記導電性材料が、導電性セラミックス及び炭素材料からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記内部触媒層に含まれる前記空気極触媒が、LDH及びその他の金属水酸化物、金属酸化物、金属ナノ粒子、並びに炭素材料からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1~6のいずれか一項に記載の空気極/セパレータ接合体。 - 前記空気極/セパレータ接合体が、前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータと前記空気極層との間に、水酸化物イオン伝導材料及び導電性材料を含む界面層をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記界面層に含まれる前記水酸化物イオン伝導材料が複数の板状粒子の形態を有し、前記複数の板状粒子が前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータの主面に垂直又は斜めに結合している、請求項8に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記界面層に含まれる前記水酸化物イオン伝導材料が、前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータに含まれる水酸化物イオン伝導材料と同種の材料である、請求項8又は9に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記界面層に含まれる前記水酸化物イオン伝導材料、及び前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータに含まれる水酸化物イオン伝導材料がいずれもLDH及び/又はLDH様化合物である、請求項10に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記界面層に含まれる前記導電性材料が、炭素材料を含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記炭素材料が、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン、及び還元酸化グラフェンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項12に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータが、層状複水酸化物(LDH)セパレータである、請求項1~13のいずれか一項に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 前記LDHセパレータが多孔質基材と複合化されている、請求項14に記載の空気極/セパレータ接合体。
- 請求項1~15のいずれか一項に記載の空気極/セパレータ接合体と、金属負極と、電解液とを備え、前記電解液が前記水酸化物イオン伝導緻密セパレータを介して前記空気極層と隔離されている、金属空気二次電池。
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