JP7194547B2 - 複合酸化物粉末 - Google Patents
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Description
ABO3 ・・・・・・(1)
(式中、A:La,Sr,Caから選択される一種以上の元素、B:Mn,Co,Fe,Niから選択される一種以上の元素である。)
(La1-xSrx)aCoyFe1-yO3 ・・・・・・(2)
(式中、0.2≦x≦0.5,0.1≦y≦0.6,0.9≦a≦1.1である。)
(La1-xSrx)aCoyFe1-yO3
(式中、0.2≦x≦0.5,0.1≦y≦0.6,0.9≦a≦1.1である。)
(秤量)
目的の組成のペロブスカイト型構造を有する複合酸化物が生成されるように所定の各成分原料を秤量する。成分原料は、通常使用されるものを好適に使用することができる。例えば、La、Sr、Co、Feを含む酸化物、水酸化物、硝酸塩、炭酸塩、硝酸塩、有機酸塩などが挙げられる。特に環境的な側面、入手し易さの理由から、炭酸塩、水酸化物または酸化物が好ましい。また、成分原料は1つの元素につき炭酸塩、酸化物、水酸化物、硝酸塩などから選ばれた任意の2種類以上の化合物を元素源として選択することもできる。尚、後工程において噴霧乾燥により造粒粉を製造するため、成分原料は水に不溶性の塩であるのが好ましく、また各成分原料塩中の不純物については、重量で100ppm以下となるように成分原料を選定すればよい。
所定量を秤量した各成分原料を純水と混合してスラリーを得る。当該原料スラリーにおける粉末の固形分濃度は、25質量%以上であれば良好な特性を有する複合酸化物粉末を得ることができる。さらに、乾燥効率の観点からは、当該原料スラリーにおける粉末の固形分濃度は40質量%以上が望ましい。もっとも、原料スラリーにおける粉末の固形分濃度が50質量%以上となると、スラリーの粘度が高くなり、原料の粉砕が困難になる。そこで、原料スラリーにおける粉末の固形分濃度が50質量%以上の場合は、原料スラリーへ分散剤を添加することが望ましい。当該分散剤としては、ポリアクリル酸アンモニウム等を好ましく用いることができる。
前記湿式粉砕後の原料スラリーを乾燥して造粒する。当該原料スラリーを乾燥して球状に造粒するには、噴霧乾燥が適している。そして、球形の造粒粉を得る観点からスプレードライヤーを用いることが好ましい。スプレードライヤーにはノズル式、ディスク式があるが、造粒径を大きく、球形の粒子を得るためにはディスク式が好ましく、且つ、スプレードライヤーにおけるアトマイザーディスクの回転数は高回転なほど、スラリーを剪断し造粒する操作が均一になるため、粒子の形状が歪むことなく球状になりやすい。
作製した造粒粉は焼成炉にて焼成される。焼成炉は、熱源として電気式又はガス式のシャトルキルン、ローラハースキルン、ロータリーキルンなど従来公知のものが使用できる。焼成温度は、複合酸化物粉末を構成する粒子の粒子内部の充填率を上げ、当該粒子の導電率を上げる観点から850℃以上1600℃以下の範囲が望ましい。また、特に導電率上げる観点から焼成温度は900℃以上が好ましい。また、焼成温度が1500℃以下であると焼成後の造粒物の解粒が容易となるため好ましい。
これは、気体の流入出が遮断された密閉系にて造粒物を焼成すると、原料から発生するガス成分が系内に充満する為、粒子がその形状を崩しながら成長し、その結果、粒子形状が歪んでしまう場合があるからである。一方、開放系にて造粒物を焼成すれば、複合酸化物粉末を構成する粒子が、球形形状を崩しながら、または、表面に凹凸を形成しながら粒成長することが無いからである。
次に、焼成後の造粒物(焼成物)を粉砕する。より詳細には焼成物を乾式粉砕する。これにより所定の配向比ORを有する本発明に係る複合酸化物粉末が得られる。従来はエタノールなどの溶媒に焼成物を投入しビーズミルなどを用いて湿式粉砕して複合酸化物粉末を得ていたが、本発明者等の検討によれば、焼成物の湿式粉砕のみでは粉砕後の複合酸化物粉末の配向比ORは所望値とならなかった。そこで、本発明者等は焼成物の粉砕処理に関して鋭意検討を重ねた結果、湿式粉砕ではなく乾式粉砕によって複合酸化物粉末の配向比ORが向上すること、そして粉砕強度によって配向比ORは制御可能であることを見出した。
なお、インパクトミルの回転数と粉砕時間は、焼成工程における焼成温度と焼成時間とに関連し、焼成温度が高くまた焼成時間が長いほど、インパクトミルの回転数は大きく粉砕時間は長くするのが望ましい。
湿式粉砕法としては、湿式ボールミル、サンドグラインダー、アトライター、パールミル、超音波ホモジナイザー、圧力ホモジナイザー、アルティマイザーなどで湿式粉砕又は湿式破砕を行うことにより、上述の条件に沿ったペロブスカイト型複合酸化物を構成することができる。特に、パールミルを使用することが好ましい。
湿式での粉砕を行うにあたりパールミルを選択するときには、知られている縦型流通管式ビ-ズミル、横型流通管式ビ-ズミル、強粉砕型突流式ビスコミルなどの既存の湿式粉砕機のいずれでも粉砕可能であるが、好ましくは横型流通管式ビ-ズミルを使用する。横型流通管式ビ-ズミルは縦型流通管式ビ-ズミルと比較してベッセル内に滞留している間は均一に粉砕が行われ、同一流量においてより均一な粉砕が可能となるため好適である。また、横型流通管式ビ-ズミルは強粉砕型突流式ビスコミルよりも処理流量が大きいため、経済的に好ましい。
粉砕メディアとしてはガラス、セラミック、アルミナ、ジルコニア等の硬質原料で製造されたボールを使用すると良い。所望の粒子径を有したペロブスカイト型複合酸化物を得るためのボールの粒子径は0.1mm以上5.0mm以下程度が好ましく、0.5mm以上2.0mm以下がより好ましい。
溶媒としては、水又は有機溶媒などを使用することができる。製造コストの観点から、水を溶媒とすることが好ましい。
粉砕後の焼成物(複合酸化物粉末)の累積粒径D50は0.5μm以上5.0μm以下の範囲で、一山分布の粒度分布を有するのが好ましい。
(製造方法)
製造方法としては、あらかじめアルカリを溶解した溶液に対して原料溶液を添加する方法を採用することが出来る。具体的には酸化ランタンなどランタン原料をあらかじめ酸で溶解して水溶液とし、これを一体のものとして添加する方法が採用できる。とくに不純物の低減のために酸化ランタンを用いる場合、吸湿性が有り水酸化ランタンに変化する場合があるので、組成ずれを生じる虞がある。そのため、あらかじめ作成した酸化ランタン溶液を用いる方が、組成のずれを少なくできるという意味で工業的に有利である。
以上説明した複合酸化物粉末は固体酸化物型燃料電池の空気極として好適に使用される。すなわち、本発明の複合酸化物粉末を成型体として焼結することにより、その成型焼結体は、固体酸化物型燃料電池用空気極として好適に使用することができる。
固体酸化物型燃料電池について説明する。図2は、固体酸化物型燃料電池の一例を模式的に示した断面構成図である。支持体となる薄板状あるいはシート状の燃料極1と、燃料極1の表面に形成された固体電解質膜2と、固体電解質膜2の表面に形成された薄板状あるいはシート状の空気極3とが積層された構造を有する。
(原料スラリーの作製)
(1)(La1-xSrx)aCoyFe1-yO3(但し、x=0.40、y=0.20、a=1.00)の組成を有する複合酸化物粉末が得られるよう、La2O3を39086g、SrCO3を23544g、Co3O4を6331g、Fe2O3を25293g、純水を46039g、ポリアクリル酸系の分散剤を4712g秤量した。
(2)ビーズミル(容量1.2L)の粉砕室(ベッセル)内に直径1.75mmのZrO2ビーズを3100gを充填した。
(3)純水と分散剤とをバッファータンク内に投入して混合し分散剤水溶液とした。そして、当該分散剤水溶液をポンプを用いてビーズミルとバッファータンクとの間で循環させた。
(4)バッファータンク内の分散剤水溶液を400rpmで撹拌しながら、ここへ、前記秤量したLa2O3、SrCO3、Co3O4、Fe2O3を投入した。
(5)ビーズミル内のアジテーター(撹拌翼)を1000rpmで回転させ、投入したLa2O3、SrCO3、Co3O4、Fe2O3を300分間粉砕して、原料スラリーを作製した。この原料スラリー中の粉砕物を溶媒としての水に入れて超音波出力40Wで6分間超音波処理を行った後、得られた粒子の粒度分布を、マイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製のMT3000II)により(粒子屈折率を2.40、溶媒屈折率を1.333、計算モードをHRAとして)測定したところ、原料スラリー中の粉砕物の体積基準の累積50%粒径D50は0.83μmであった。
(1)前記原料スラリーへ純水を添加し、原料スラリーにおける粉末の固形分濃度を60質量%に調整した。
(2)スプレードライヤー(大川原化工機株式会社製のL-12型)のディスク回転数を25000rpm、乾燥用熱風温度を入り口温度で165℃、出口温度で65℃とし、原料スラリーの供給速度を10kg/hとして、原料スラリーの噴霧乾燥を行って造粒物を得た。この乾燥造粒物の粒度分布を、マイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製のMT3000II)により(粒子屈折率を2.40、計算モードをMT3000IIとして)測定したところ、乾燥造粒物の体積基準の累積50%粒径D50は27μmであった。
次に、得られた乾燥造粒物をインパクトミル(ミルシステム株式会社製のAVIS-150)により10000rpmで粉砕して乾燥粉砕物を得た。
得られた乾燥粉砕物2000gを角型焼成サヤ(幅300mm、奥行き300mm、高さ80mmの容器)内に入れ、箱型電気炉(ナーバー社製のN200-S)内へセットし、室温から800℃まで昇温速度3.1℃/分、800℃から1300℃まで昇温速度2.6℃/分で昇温させ、1300℃(焼成温度)で2時間保持して焼成した後、室温まで自然冷却した。
得られた焼成物を供給速度200g/minでインパクトミル(ミルシステム株式会社製のピンミルAVIS-150)に投入し、このインパクトミルのローターとステーターとの間隙(クリアランス)の最小値を1mmとして、回転数16000rpmで回転するローターとステーターとの間を1回通過させる乾式粉砕処理を行って、複合酸化物粉末(ペロブスカイト型複合酸化物粉末)を得た。得られた複合酸化物粉末の所定の物性を下記方法により測定した。結果を表1及び表2に示す。
得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析装置(アジレント・テクノロジー株式会社製の720ES)によって組成分析を行った。
得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、BET比表面積測定装置(ユアサイオニクス株式会社製の4ソーブUS)を用いてBET一点法によりBET比表面積を求めた。
得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を直径6mmのプラスチック製容器に詰め、東英工業株式会社製のVSM装置(VSM-P7-15)を使用して、外部磁場795.8kA/m(10kOe)で、保磁力Hc(Oe、kA/m)、飽和磁化σs(Am2/kg)、角形SQ、保磁力分布SFDを測定した。
[磁性塗料の調整]
試料粉末0.31gを秤量し、これをステンレスポット(内径45mm、深さ13mm
)に入れる。フタを開けた状態で10分間放置する。次にビヒクル[アセチルアセトン0
.25gと、ステアリン酸n-ブチル0.25g、シクロヘキサン97.9mLとの混合溶
媒へ、ウレタン樹脂(東洋紡社製UR-8200)34.9gと、塩化ビニル樹脂(日本
ゼオン社製MR-555)15.8gとを溶解したもの]をマイクロピペットで1.11m
L採取し、これを前記のポットに添加する。その後直ちにスチールボール(2mm径)3
0g、ナイロンボール(8mm径)10個をポットに加え、蓋を閉じ10分間静置する。
その後、このポットを遠心式ボールミル(FRITSCH P-6)にセットし、5秒間
でディスク回転数を600rpmに上昇させた後に、ディスク回転数600rpmで、6
0分間分散処理を行う。遠心式ボールミルが停止した後、ポットを取り出し、マイクロピ
ペットを使用し、あらかじめ、MEKとトルエンを1:1で混合しておいた調整液を0.
70mL添加する。再度遠心式ボールミルにこのポットをセットし、ディスク回転数60
0rpmで5分間分散処理することにより、塗料を調製する。
[磁気シートの作成]
前記の分散を終了した後に、ポットの蓋を開け、ナイロンボールを取り除き、調製され
た塗料をスチールボールごとアプリケーター(隙間250μm)に入れ、支持フィルム(
東レ株式会社製ポリエチレンフィルム:商品名ルミラー)対して塗布を行う。塗布後5秒
以内に、磁束密度0.55Tの配向器のコイルの中心に置き、磁場配向させ、そのまま放
置し乾燥させる。
フィルムの磁場配向方向がわかるようにプラスチック板を貼り付けて、ポンチなどで打
ち抜いた10mm角の測定ピースを、配向方向と印加磁場方向を合わせてセットし、東英
工業株式会社製のVSM装置(VSM-P7)を使用して、外部磁場795.8kA/m
(10kOe)で、飽和磁束密度Bs(Gauss)、残留磁束密度Br(Gauss)
を測定し、磁場配向方向のSQx(=Br/Bs)を求めた。さらに、磁場配向方向に対
し垂直方向のSQy(=Br/Bs)を測定し、OR(SQx/SQy)を求めた。
得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末0.15gを、500ppのヘキサメタリン酸ナトリウムを含有する水50mLに添加し、超音波ホモジナイザーにより2分間分散させて得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末を含むスラリーを使用して、このペロブスカイト型複合酸化物粉末の体積基準の累積50%粒径(D50)をマイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製のMT3000II)により(粒子屈折率を2.40、溶媒屈折率を1.333、計算モードをMT3000IIとして)測定した。
得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、X線回折装置(リガク社製 試料水平型X線回析装置 Ultima IV)により、X線源としてCu管球を使用して20~70°/2θの範囲を測定して、X線回折(XRD)測定を行った。このX線回折測定により得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末がX線回折パターンにおいて、2θ=37~38°付近に現れる異相である層状ペロブスカイトのピークの存在を確認したところ、ピークの存在は確認されず、異相である層状ペロブスカイト型複合酸化物が生成されていないことが確認された(図1を参照)。
装置:リガク社製 試料水平型X線回析装置 Ultima IV
計測方法:2θ/θ法
走査:連続走査
X線管球:Cu Kα
X線管球出力:40kV/40mA
発散スリット:1/2°
発散縦制限スリット:10mm
散乱スリット:8mm
測定範囲:2θ=10~120°
スキャンスピード:4°/分
測定間隔:0.02°
解析ソフト:リガク社製PDXL
(1)前駆体の作製
硝酸に酸化ランタンを溶解させた溶液(La濃度:14.83wt%、NO3 -:270g/L)183.04kgと、硝酸ストロンチウム(Sr(NO3)2)29.01kgと、硝酸鉄九水和物(Fe(NO3)3・9H2O)106.31kgと、硝酸コバルト六水和物(Co(NO3)2・6H2O)19.99kgをそれぞれイオン交換水342kgに溶解させ、これらの溶液の濃度を溶解種の合計で約0.20mol/Lとして混合し、硝酸塩の混合溶液Aを作成した。
このようにして得られた前駆体を濾過した後に水洗し、得られたウエットケーキを直径5mmの細長い円柱形のペレット状に成形した。この成形後直ぐにペレット状の成形体に空気を通風しながら250℃で2時間加熱して乾燥させ、黒色の乾燥粉末を得た。
焼成には箱型電気炉を使用した。
次に、得られた乾燥粉砕物2000gを角型焼成サヤ(幅300mm、奥行き300mm、高さ80mmの容器)内に入れ、箱型電気炉(ナーバー社製のN200-S)内へセットし、室温から800℃まで昇温速度3.1℃/分、800℃から990℃まで昇温速度2.6℃/分で昇温させ、990℃(焼成温度)で2時間保持して焼成した後、室温まで自然冷却した。
乾式粉砕にはインパクトミルを使用した。
得られた焼成物を供給速度200g/分でインパクトミル(ミルシステム株式会社製のピンミルAVIS-150)に投入し、このインパクトミルのロータとステータとの間隙(クリアランス)の最小値を1mmとして、回転数9000rpmで回転するロータとステータとの間を1回通過させる粉砕処理を行って、粉末(ペロブスカイト型複合酸化物粉末)を得た。得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、計算モードをHRAとした事以外は実施例1と同様の方法で体積基準の累積50%粒径D50を測定したところ、0.66μmであった。
実施例2と同様の方法で、乾式粉砕した粉末(ペロブスカイト型複合酸化物粉末)を得た。
(1) 湿式粉砕
湿式粉砕にはビーズミル(容量2.7リットル)を使用した。
〈1〉上記乾式粉砕した粉末を19.4kg秤量する。
〈2〉ビーズミルのベッセル内に、直径1.75mmのZrO2ビーズを5.15kg仕込む。
〈3〉純水を29.1kg秤量し、バッファータンクに投入し、ポンプを用いてビーズミルに循環させる。
〈4〉バッファータンク内の純水を400rpmで撹拌しながら、ここへ、上記秤量した乾式粉砕した粉末を投入する。
〈5〉ビーズミルを1000rpmで回転させ、投入した粉末を340分間粉砕して、湿式粉砕した粉末が含有するスラリーを得た。
〈6〉得られたスラリーをろ過することにより固液分離し、125℃で乾燥させることにより、粉末(ペロブスカイト型複合酸化物粉末)を得た。得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、計算モードをHRAとした事以外は実施例1と同様の方法で体積基準の累積50%粒径D50を測定したところ、0.53μmであった。
実施例1と同様の方法で焼成物を得た。
(2)湿式粉砕
湿式粉砕にはビーズミル(容量2.7リットル)を使用した。
〈1〉上記焼成物を23.2kg秤量する。
〈2〉ビーズミルのベッセル内に、直径1.00mmのZrO2ビーズを5.15kg仕込む。
〈3〉純水を32.1kg秤量し、バッファータンクに投入し、ポンプを用いてビーズミルに循環させる。
〈4〉バッファータンク内の純水を400rpmで撹拌しながら、ここへ、上記秤量した乾式粉砕した粉末を投入する。
〈5〉ビーズミルを1000rpmで回転させ、投入した粉末を1800分間粉砕して、湿式粉砕した粉末が含有するスラリーを得た。
〈6〉得られたスラリーをろ過することにより固液分離し、125℃で乾燥させることにより、粉末(ペロブスカイト型複合酸化物粉末)を得た。得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末について、実施例1と同様の方法で体積基準の累積50%粒径D50を測定したところ、0.38μmであった。
2 固体電解質膜
3 空気極
Claims (2)
- ペロブスカイト型構造を有する複合酸化物粉末であって、
前記複合酸化物粉末の組成式が一般式(2)で示され、
(La 1-x Sr x ) a Co y Fe 1-y O 3 ・・・・・・(2)
(式中、0.2≦x≦0.5,0.1≦y≦0.6,0.9≦a≦1.1である。)
BET比表面積が14m2/g以下で、
格子歪みが1%以下で、
下記式から算出される磁場配向比ORが1.75以上である
ことを特徴とする複合酸化物粉末。
磁場配向比OR=SQx/SQy
式中、
SQx:外部磁場795.8kA/m(10kOe)での磁場配向方向の飽和磁束密度Bs(Gauss)と残留磁束密度Br(Gauss)との比(Br/Bs)である。
SQy:外部磁場795.8kA/m(10kOe)での磁場配向方向に対し垂直方向の飽和磁束密度Bs(Gauss)と残留磁束密度Br(Gauss)との比(Br/Bs)である。 - 燃料極と、固体電解質と、空気極とを備えた固体酸化物形燃料電池であって、
前記空気極が、前記請求項1記載の複合酸化物粉末の焼成体で構成されていることを特徴とする固体酸化物型燃料電池。
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