JP7201446B2 - 複合酸化物粉末 - Google Patents

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Description

本発明はペロブスカイト型構造を有する複合酸化物粉末に関し、より詳細には、固体酸化物型燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell、以下、単に「SOFC」ということがある。)の空気極材料として好適に用いられる複合酸化物粉末に関するものである。
SOFCは、種々のタイプの燃料電池のなかでも発電効率が高く、また多様な燃料が使用可能なこと等から、環境負荷の少ない次世代の発電装置として開発が進められている。SOFCの単セルは、多孔質構造の空気極(カソード)と、酸化物イオン伝導体を含む緻密な固体電解質と、多孔質構造の燃料極(アノード)とがこの順に積層された構造を有する(図1を参照)。SOFCの作動時には、空気極に空気等のO(酸素)含有ガスが、燃料極にH(水素)等の燃料ガスが、それぞれ供給される。この状態で、SOFCに電流を印加すると、空気極でOが還元されてO-アニオン(酸素イオン)となる。そして、このO-アニオンが固体電解質を通過して燃料極に到達し、Hを酸化して電子を放出する。これによって、電気エネルギーの生成(すなわち発電)が行われる。
空気極でのOの還元反応は空気極と固体電解質との界面で起こるため、発電効率を向上させるには空気極の特性として外表面から前記界面に至る多くの気孔を有していることが必要である。また、空気極は高い導電性を有していることも必要である。しかしながら、空気極の開気孔率と導電率とは相反する特性であって、空気極の開気孔率を高くすると、気孔によって電流の流れが妨げられ導電率が低下する。つまり、空気極の開気孔率が高くし且つ導電率を高くすることは困難な課題であった。
これまで、例えば特許文献1には、SOFCの導電性接着剤として、粗粒の導電性酸化物と微粒の導電性酸化物、及び所定の平均粒径を有する焼結助剤由来の金属酸化物を含むものが開示されている。また特許文献2には、所定の平均粒径を有する第1粒子と、第1粒子よりも平均粒径の小さい第2粒子との混合物を用いて所定組成の空気極導電層を形成する技術が開示されている。
特開2015-43292号公報 特開2016-139523号公報
前記開示技術によればSOFCの発電効率のある程度の向上は期待できるものの、更なる発電効率の向上が望まれている。
そこで本発明の目的は、空気極の開気孔率を高く維持しながら導電率の低下を抑制可能な空気極材料用の複合酸化物粉末及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成する本発明に係る複合酸化物粉末は、SOFCの空気極材料として用いるペロブスカイト型構造を有する複合酸化物粉末であって、体積平均粒子径が2.0μm以下であり、結晶子サイズが400Å(10Å=1nm)以下であることを特徴とする。以下、この複合酸化物粉末を「第1複合酸化物粉末」と記すことがある。
このような第1複合酸化物粉末によれば、比較的低温での焼結が可能となる。低温の焼結によって空気極とされたときに微小な気孔が数多く残存して高い開気孔率が得られるとともに所定の導電率が維持される。なお、第1複合酸化物粉末の体積平均粒子径及び結晶子サイズは後述の測定方法によって測定される。
また前記第1複合酸化物粉末の組成式としては一般式(1)で示されるものであるのが好ましい。
ABO ・・・・・・(1)
(式中、A:La,Sr,Caから選択される一種以上の元素、B:Mn,Co,Fe,Niから選択される一種以上の元素である。)
また本発明によれば、前記記載の複合酸化物粉末を第1複合酸化物粉末として10質量%以上50質量%以下含むことを特徴とする固体酸化物型燃料電池の空気極材料が提供される。
そしてまた本発明によれば、前記記載の複合酸化物粉末である第1複合酸化物粉末と、体積平均粒子径が2.0μmよりも大きく、結晶子サイズが400Åよりも大きい第2複合酸化物粉末とを質量比で1:1以上1:19含むことを特徴とする固体酸化物型燃料電池の空気極材料が提供される。
また本発明によれば、空気極材料から分離した微粉側のペロブスカイト型の複合酸化物粉末の体積平均粒子径が2.0μm以下であり、結晶子サイズが400Å以下であることを特徴とする固体酸化物型燃料電池の空気極材料が提供される。
なお、空気極材料から分離した微粉側のペロブスカイト型構造を有する複合酸化物粉末の体積平均粒子径および結晶子サイズを確認する方法は次のような方法による。まず第1複合酸化物粉末と第2複合酸化物粉末とが混合された粉末を溶媒として水に分散させる。この分散液を前述のマイクロトラック粒度分布測定装置で測定し、得られた粒度分布において、第1ピークと第2ピークとの谷間にあたる粒径を求める。より具体的には第1ピークの粒径と第2ピークの粒径との間において、頻度が最も低くなる粒径を求める。この粒径と同等以下の穴径を有するメンブレンフィルターに前述の分散液を通水させて、ろ液を得る。このろ液を乾燥させることで、メンブレンフィルターの穴径より粒径の小さい粉末が得られる。この操作を繰り返して測定に必要な量の粉末を得る。こうして得られた粉末を後述の方法により測定することで体積平均粒子径と結晶子サイズを求めることができる。
また本発明によれば、前記記載の第1複合酸化物粉末の製造方法であって、2以上の原料を溶媒に溶解して溶液を作製する工程と、得られた溶液を中和して複合酸化物粉末の前駆体を析出させる工程と、析出した前記前駆体を分離し乾燥する工程と、乾燥された前記前駆体を焼成する工程と、得られた焼成物を粉砕する工程とを有することを特徴とする複合酸化物粉末の製造方法が提供される。
また本発明によれば、前記記載の複合酸化物粉末である第1複合酸化物粉末と、ペロブスカイト型構造を有し、体積平均粒子径が2.0μmよりも大きく、結晶子サイズが400Åよりも大きい第2複合酸化物粉末とを、第1複合酸化物粉末100質量部に対して第2複合酸化物粉末を100質量部以上900質量部以下の範囲で混合することを特徴とする空気極材料の製造方法が提供される。
ここで前記の第2複合酸化物粉末の製造方法としては、2以上の原料を液媒体に投入し原料スラリーを得る工程と、得られた原料スラリーを噴霧乾燥して造粒する工程と、得られた造粒粉を焼成する工程と、得られた焼成物を粉砕する工程とを経て製造する方法が好ましい。
また、本発明によれば、燃料極と、固体電解質と、空気極とを備えた固体酸化物形燃料電池であって、前記空気極が、前記のいずれかに記載の複合酸化物粉末の焼成体で構成されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池が提供される。
本発明の複合酸化物粉末を空気極材料として用いると、空気極の開気孔率を高く維持しながら導電率を低下を抑制することができる。また本発明の第1複合酸化物粉末の製造方法によれば、所定の体積平均粒子径で、所定の結晶子サイズを有する第1複合酸化物粉末を効率的且つ確実に製造できる。
固体酸化物型燃料電池の一例を模式的に示す断面構成図である。
(第1複合酸化物粉末)
本発明に係るペロブスカイト型構造を有する第1複合酸化物粉末の大きな特徴の一つは、体積平均粒子径が2.0μm以下で、結晶子サイズが400Å以下であることである。このような特性の第1複合酸化物粉末が空気極材料の一つとして用いられると、比較的低温での焼結が可能となり、焼結によって空気極とされたときに微小な気孔が数多く形成され高い開気孔率が得られるとともに所定の導電率が維持される。特に、第1複合酸化物粉末が、体積平均粒径及び結晶子サイズが第1複合酸化物粉末よりも大きい後述の第2複合酸化物粉末と混合して用いられると、空気極とされた場合に所望の開気孔率を維持しながらより高い導電率が得られ易くなる。これは、空気極材料中に体積平均粒子径及び結晶子サイズの小さい第1複合酸化物粉末が含まれることによって、比較的低い温度での焼結が可能となり結果的に空気極に気孔が残存する一方で、体積平均粒径及び結晶子サイズが第1複合酸化物粉末よりも大きい第2複合酸化物粉末が含まれることによって、第2複合酸化物粉末同士の焼結及び第2複合酸化物粉末と第1複合酸化物粉末との焼結で比較的大きな焼結界面が得られ空気極の導電性が向上することによる。
第1複合酸化物粉末のより好ましい体積平均粒子径は1.0μm以下であり、さらに好ましくは0.5μm以下である。一方、体積平均粒子径の好ましい下限値は0.3μmである。また第1複合酸化物粉末のより好ましい結晶子サイズは300Å以下である。第1複合酸化物粉末の好ましいBET比表面積は5m/g以上であり、より好ましくは9m/g以上である。一方、BET比表面積の好ましい上限値は15m/gである。
本発明に係る第1複合酸化物粉末の組成としてはペロブスカイト型構造を有するものであればよい。具体的には、一般式ABOで示されるものが好ましい。なお、AはLa,Sr,Caから選択される一種以上の元素であり、BはMn,Co,Fe,Niから選択される一種以上の元素である。より具体的には、La(ランタン)・Sr(ストロンチウム)・Co(コバルト)・Fe(鉄)を含む(La,Sr)(Co,Fe)O系複合酸化物(以下、「LSCF」と記すことがある。)、La・Sr・Ca・Mnを含む(La,Sr,Ca)MnO系複合酸化物(以下、「LSCM」と記すことがある。)、La・Sr・Coを含む(La,Sr)CoO系複合酸化物(以下、「LSC」と記すことがある。)、La・Sr・Mnを含む(La,Sr)MnO系複合酸化物(以下、「LSM」と記すことがある。)、La・Ni・Coを含む(La,Ni)CoO系複合酸化物(以下、「LNC」と記すことがある。)、La・Ni・Feを含む(La,Ni)FeO系複合酸化物(以下、「LNF」と記すことがある。)、Sr・Sm・Coを含む(Sr,Sm)CoO系複合酸化物(以下、「SSC」と記すことがある。)を挙げることができる。これらは、一種又は二種以上を混合して用いてもよい。
(第1複合酸化物粉末の製造方法)
次に、本発明に係る第1複合酸化物粉末の製造方法について具体的に説明する。本発明の係る第1複合酸化物粉末はいわゆる湿式製法で製造するのが好ましい。換言すると、乾式製法などの湿式製法以外の製法では、体積平均粒子径を2.0μm以下とすることは可能であるが、例えば粉砕工程によって前記体積平均粒子径とした場合には粉砕媒体(ボールなど)のコンタミネーションが生じる可能性が高い。また湿式製法以外の製法では複合酸化物粉末の結晶子サイズを400Å以下とすることは通常困難である。
湿式製法では下記の工程を経て第1複合酸化物粉末が作製される。
工程(a):成分原料を溶媒に溶解して原料溶液を作製する工程
工程(b):原料溶液を中和して前駆体を析出させる工程
工程(c):析出した前駆体を分離し乾燥する工程
工程(d):乾燥された前駆体を焼成する工程
工程(e):得られた焼成物を粉砕して第1複合酸化物粉末を得る工程
以下、工程(a)~(e)についてさらに説明する。
工程(a)
まずペロブスカイト型複合酸化物ABOのA元素を含む成分原料及びB元素を含む成分原料、例えば水溶性の硝酸塩を水に溶解して原料溶液を作製する。このときの各成分原料の濃度は0.01mol/L以上0.60mol/L以下であるのが好ましく、さらに好ましくは0.01mol/L以上0.50mol/L以下の範囲である。この上限を超えなければ、非晶質の物質を平易に得ることができる上、炭酸アルカリ水溶液による中和後に得られるスラリーの粘度が高くならない。そのため、後工程に付す場合、生産性を維持することができる。また、スラリーを熟成する際にも粘性が高くならないため、結晶性物質の析出するおそれを低減することができる。
工程(b)
原料溶液に炭酸アルカリ水溶液を添加することにより原料溶液を中和して複合酸化物の前駆体を析出させる。炭酸アルカリ水溶液としては、例えば、炭酸アルカリまたはアンモニウムイオンを含む炭酸塩からなる沈殿剤を用いるのが好ましい。このような沈殿剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等を使用することができる。また、必要に応じて、水酸化ナトリウム、アンモニア等の塩基を炭酸水素アンモニウム等に加えることもできる。また、アルカリ性の原料溶液に炭酸ガスを吹き込んでも良く、水酸化ナトリウム、アンモニア等を用いて沈殿を形成した後、炭酸ガスを吹き込んでもよい。これにより、高比表面積ペロブスカイト型複合酸化物の前駆体である非晶質材料を得ることが可能となる。
このようにして形成される非晶質材料は、ペロブスカイト型の第1複合酸化物粉末を製造するための前駆体となる。また、この非晶質前駆体は、上述の通り、希土類元素、アルカリ土類金属元素、遷移金属元素を含む非晶質物質からなる。このような物質の混合水溶液に対して炭酸アルカリ水溶液を加え、中和生成物を生成させるといういわゆる湿式法によれば、この非晶質前駆体を大量に得ることができる。そのため、湿式法は工業的に適している。
なお、本実施形態において、この非晶質前駆体を形成するには、反応時の液温は低温である必要がある。具体的には、反応の液中における過程において液温が60℃以下であるのが好ましく、45℃以下が更に好ましい。液温がこの上限を超えなければ、よく知られている水酸化物等の結晶性物質になるおそれを抑制し、非晶質前駆体を形成することができる。なお、水溶液中での反応であるので、反応系の流動性を確保するため、水の凝固点以上、すなわち0℃以上で反応を行うのが好ましい。
また、非晶質前駆体形成の際の反応液のpHは6以上が好ましく、より好ましくはアルカリ性で行うのがよい。なぜなら、本実施形態においては中和反応を用いて非晶質物質を得るためである。換言すると、酸性であれば非晶質の物質を得難いので好ましくない。
工程(c)
生成した沈殿物は、ろ過、遠心沈降、デカンテーション等により固液分離し、水洗を行って不純物イオンの残留を少なくするのが望ましい。得られた非晶質の沈殿物を自然乾燥、加熱乾燥、真空乾燥等の方法で乾燥させる。乾燥処理後に必要に応じて粉砕処理や分級処理を実施する。
工程(d)
次に、乾燥された前駆体を熱処理(焼成)することによって、ペロブスカイト型の結晶構造を有する複合酸化物を得る。この熱処理温度は、ペロブスカイト型の結晶構造を得られる限り特に限定されないが、好ましくは1000℃以下である。
工程(e)
次に、こうして得られたペロブスカイト型複合酸化物に対し、必要に応じ解砕した後、粉砕を施すことでペロブスカイト型の第1複合酸化物粉末を得ることができる。粉砕は水溶液中で粉砕用ビーズを用いる湿式粉砕法や、水溶液中で粒子同士の衝突による、湿式破砕法が好ましい。湿式粉砕を行うことにより、所定の体積平均粒子径及び結晶子サイズを有するペロブスカイト型複合酸化物粉末を得ることができる。
(空気極材料)
以上説明した第1複合酸化物粉末はSOFC用の空気極材料として好適に使用される。空気極材料における第1複合酸化物粉末の含有量は空気極材料全体に対して10質量%以上50質量%以下の範囲が好ましい。第1複合酸化物粉末の含有量が前記範囲であることによって空気極の開気孔率をより高く維持しながら導電率を低下をより抑制することができる。より好ましい第1複合酸化物粉末の含有量は30質量%以上50質量%以下である。
空気極材料としては、第1複合酸化物粉末の外、第1複合酸化物粉末よりも体積平均粒子径及び結晶子サイズの大きい第2複合酸化物粉末を第1複合酸化物粉末と混合して使用するのが好ましい。第1複合酸化物粉末と共に第2複合酸化物粉末を混合使用することで、空気極としたときに空気極の開気孔率をさらに高く維持しながら導電率を低下をさらに抑制することができる。
第1複合酸化物粉末と第2複合酸化物粉末との混合割合は質量比で1:1以上1:19以下であるのが好ましく、1:1以上1:9以下であるのがより好ましい。前記混合割合が1:1よりも小さいと空気極としたときに所望の導電率が得られないおそれがある。反対に前記混合割合が1:19よりも大きいと空気極としたときに所望の開気孔率が得られないおそれがある。
(第2複合酸化物粉末)
本発明で使用する第2複合酸化物粉末は、ペロブスカイト型構造を有し、体積平均粒子径が2.0μmよりも大きく、結晶子サイズが400Åよりも大きいものであればよい。第2複合酸化物粉末のより好ましい体積平均粒子径は3.0μm以上であり、さらに好ましくは4.0μm以上である。一方、体積平均粒子径の好ましい上限値は10μmである。また第2複合酸化物粉末のより好ましい結晶子サイズは450Å以上である。第2複合酸化物粉末の好ましいBET比表面積は3m/g以下であり、より好ましくは1m/g以下である。一方、BET比表面積の好ましい下限値は0.1m/gである。
第2複合酸化物粉末の組成としてはペロブスカイト型構造を有するものであればよく、第1複合酸化物粉末の組成として例示されたものがここでも好適に使用される。また、使用に際しては第2複合酸化物粉末の組成は第1複合酸化物粉末の組成と同一とするのが好ましい。
(第2複合酸化物粉末の製造方法)
次に、第2複合酸化物粉末の製造方法について説明する。本発明で使用する第2複合酸化物粉末はいわゆる乾式製法で製造するのが好ましい。乾式製法では下記の工程を経て第2複合酸化物粉末が作製される。
工程(A):成分原料を液媒体に投入して原料スラリーを作製する工程
工程(B):原料スラリーを噴霧乾燥して造粒する工程
工程(C):得られた造粒物を焼成する工程
工程(D):得られた焼成物を粉砕して第2複合酸化物粉末を得る工程
以下工程(A)~(D)についてさらに説明する。
工程(A)
組成式ABOで示されるペロブスカイト型の第2複合酸化物粉末の原料として、A元素およびB元素の成分原料を使用し原料スラリーを得る。これは、後工程において噴霧乾燥により、造粒粉を製造する為である。A元素およびB元素の原料塩は、特に限定せずに使用できるが、仮焼工程において複合酸化物以外の元素がガスとして脱離される塩であることが、不純物の低減の観点から望ましい。具体的には、A元素およびB元素の酸化物や炭酸塩などが好ましい例としてあげられる。尚、各原料塩中の不純物については、重量で100ppm以下となるように原料を選定することが好ましい。
具体的には、A元素およびB元素の成分原料を所定量秤量し、純水と混合してスラリーを得る。当該原料スラリーにおける粉末の固形分濃度は、25質量%以上であれば良好な特性を有する複合酸化物粉末を得ることが出来た。さらに、乾燥効率の観点からは、当該原料スラリーにおける粉末の固形分濃度は40質量%以上が望ましい。尤も、原料スラリーにおける粉末の固形分濃度が50質量%以上となると、スラリーの粘度が高くなり、原料の粉砕が困難になる。そこで、原料スラリーにおける粉末の固形分濃度が50質量%以上の場合は、原料スラリーへ分散剤を添加することが望ましい。
粉砕後の原料スラリーは、体積平均粒径D50が5μm以下であれば、後述する焼成において、組成式ABOで表記される複合酸化物相以外の異相が生成せず好ましい。また原料スラリーの粒度分布の体積平均粒径D50が5.0μm以下であれば、造粒物内の部位による組成の偏りが少ないので異相の生成が抑制され、且つ粒子形状の歪みが小さくなる。そして、体積平均粒径D50は小さい程好ましいが、0.8μm以上あればコンタミネーションの増加を抑制できる。当該観点から、体積平均粒径D50は0.8μm以上5.0μm以下であることが好ましい
工程(B)
当該原料スラリーを噴霧乾燥して球状に造粒する。噴霧乾燥には、後述の粉末を得る観点からスプレードライヤーを用いることが好ましい。ノズル式、ディスク式があるが、どちらの方法でも良い。
工程(C)
前記の造粒工程で得られた造粒粉を焼成することでペロブスカイト型結晶構造の焼成物を得る。焼成温度は、ペロブスカイト型複合酸化物粉末を構成する粒子の粒子内部の充填率を上げ、当該粒子の導電率を上げる観点から900℃以上1600℃以下が望ましい。また、特に導電率上げる観点から焼成温度は1100℃以上が好ましい。また、特に焼成温度が1500℃以下であると焼成後の造粒物の解粒が容易なため好ましい。焼成時の雰囲気は大気で構わない。
工程(D)
前記得られた焼成物を粉砕することでペロブスカイト型の第2複合酸化物粉末を得る。当該粉砕にはヘンシェルミキサー、ピンミル、振動ミル等の乾式粉砕法を用い、ペースト化に適した粒度まで粉砕を行う。上記の工程を経れば、本発明に係るペロブスカイト型の第2複合酸化物粉末を得ることが出来る。
(空気極)
以上説明した空気極材料は所定の形状に成形された後焼成されることにより、SOFC用空気極として好適に使用される。具体的には、例えば、まず、本発明の空気極材料をバインダーと混合し、一定の体積を有する金型に充填し、上から圧力をかけることにより、当該粉末の成形体を作成する。圧力をかける方法は、機械的一軸プレス、冷間等方圧(CIP)プレスなど特に限定されない。次に、この成形体を熱処理し焼結体を得る。熱処理温度は、1000℃以上1450℃以下の範囲が好ましい。熱処理温度が1000℃以上では成形体の機械的強度が十分に保たれ、また1450℃以下であると生成した複合酸化物粉末の一部が分解して、不純物を形成し、組成が不均一となるおそれがないので好ましい。熱処理時間は、2時間以上24時間以下が好ましい。
空気極の厚みは集電性の観点からは30μm以上100μm以下の範囲が好ましい。また空気極の開気孔率としては25%以上であるのが好ましく、実使用上上限値は35%程度である。また空気極の導電率は、例えば温度600℃において63S/cm以上であるのが好ましい。
(固体酸化物型燃料電池,SOFC)
固体酸化物型燃料電池について説明する。図1は、固体酸化物型燃料電池の一例を模式的に示した断面構成図である。支持体となる薄板状あるいはシート状の燃料極1と、燃料極1の表面に形成された固体電解質膜2と、固体電解質膜2の表面に形成された薄板状あるいはシート状の空気極3とが積層された構造を有する。
そして、燃料極1に燃料ガス(典型的には水素(H)であるが炭化水素(メタン(CH))等でもよい。)を供給し、空気極3に酸素(O)を含む気体(空気)を流し、燃料電池に電流を印加すると、空気極3において、空気中の酸素が、酸化物イオンとなる。酸化物イオンは、空気極3から固体電解質2を介して燃料極1に供給される。そして、該燃料極1において、燃料ガスと反応して水(HO)を生成し、電子を放出し、発電が行われる。
SOFCは、適用する燃料電池の構成や製造プロセスにもよるが、燃料極、固体電解質膜等の積層体を予め作製し、その積層体の上に、印刷法や蒸着等によって、上記空気極材料を含む層を形成し焼結させることで空気極が形成され、燃料電池が作製される。
空気極の膜厚はセルの構造等に応じて適宜決定すればよく特に限定されないが、例えば20μm以上50μm以下であることが好ましい。
固体電解質層としては、上記空気極材料に用いる電解質材料を用いることができ、例えば、希土類元素ドープセリア系固体酸化物電解質や、希土類元素ドープジルコニア系固体酸化物電解質が挙げられる。
固体電解層の膜厚は、固体電解質層の緻密性が維持される程度に厚くする一方、燃料電池として好ましい酸素イオン又は水素イオンの伝導度を供し得る程度に薄くなるよう、両者をバランスさせて設定され、0.1μm以上50μm以下が好ましく、1μm以上20μm以下がより好ましい。
燃料極としては、多孔質構造を有し、供給される燃料ガスと接触できるように構成されていればよく、従来から固体酸化物型燃料電池に用いられている材料を使用することができる。例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)その他の白金族元素、コバルト(Co)、ランタン(La)、ストロンチウム(Sr)、チタン(Ti)等からなる金属および/または金属元素のうちの1種類以上から構成される金属酸化物が挙げられる。これらは、一種又は二種以上を混合して用いてもよい。
燃料極の膜厚は、耐久性、熱膨張率等から、20μm以上1mm以下が好ましく、20μm以上250μm以下であることがより好ましい。
なお、SOFCの構造は、従来公知の平型、多角形型、円筒型(Tubular)あるいは円筒の周側面を垂直に押し潰した扁平円筒型(Flat Tubular)等とすることができ、形状やサイズは特に限定されない。また、平型のSOFCとしては、燃料極支持型(ASC:Anode-Supported Cell)の他にも、例えば電解質を厚くした電解質支持型(ESC:Electrolyte-Supported Cell)や、空気極を厚くした空気極支持型(CSC:Cathode-Supported Cell)等を用いることができる。その他、燃料極の下に多孔質な金属シートを入れた、メタルサポートセル(MSC:Metal-Supported Cell)とすることもできる。
(粒度分布測定方法)
第1複合酸化物粉末及び第2複合酸化物粉末を溶媒としての水に入れて超音波出力40Wで3分間超音波処理を行った直後に、得られた粒子の粒度分布を、マイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製 MT3300EX)により(粒子屈折率を2.40、溶媒屈折率を1.333、計算モードをMT3000IIとして)測定する。そして体積基準の累積50%粒径D50(体積平均粒子径)を得る。
(結晶子サイズ)
X線回折は、試料水平型多目的X線回折装置(株式会社リガク製 UltimaIV)で測定することができる。10~90°の範囲で得られたすべての第1複合酸化物粉末及び第2複合酸化物粉末によるピークの半値幅よりシェラーの式を用いて算出する。なお、シェラーの式におけるシェラー定数(K)は1とした。
(開気孔率)
日本工業規格JIS R1634:1998ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法に準拠して測定する。ペレット状に加工した試料を温度110℃±5℃の恒温器中で乾燥し,デシケーター中で放冷し、質量を測定する。この操作を繰り返し、恒量に達したときの質量をもって乾燥質量W1とする。乾燥質量を測定した後、試料を真空容器の底に置き、2.0kPa以下の真空下で15分間吸引し、粉末の細孔中の空気を十分に排除した後、水を注入する。この場合,水は試料が完全に浸るまで注入し、そこでコックを徐々に開いて大気圧に戻した後、30分間放置する。ここで真空ポンプは媒液の注入中は作動させておき、注入後に停止する。飽水試料の水中質量は、飽水試料を針金で水中に懸垂したまま測定し、ジグの質量を補正した値をもって水中質量W2とする。飽水試料の質量は飽水試料を水中から取り出し、湿ったガーゼで手早く表面をぬぐい水滴を除去した後、測定して飽水質量W3とする。ここでガーゼは十分に水を含ませた後、試験片表面の水滴だけを取る程度に絞って用いる。開気孔率Poは下記式によって算出し、JIS Z 8401に準拠して小数点以下1けたに丸める。
Po=(W3-W1)/(W3-W2)×100
(導電率)
空気極の導電率測定は、空気極材料をペレット化し、ソースメータ(ケースレーインスツルメンツ株式会社製 Series 2400 Source Meter)を用いて導電率を測定する。
具体的には、ペレット作成用プレス装置を用いて、空気極材料を加圧して5mm×5mm×20mmのペレットを成形する。成形されたペレットを、31%~36%の気孔率になるように25℃から表2,表4,表6,表8に記載の焼成温度まで5℃/minで昇温し、目標の温度で2時間保持後に自然降温させて、導電率測定用ペレットを得る。得られたペレットに直径0.2mmの白金線を両端及び内側において3.5mmの間隔になるよう計4か所に巻き付ける。試料面と白金線を銀ペーストを用いて接合する。このペレットを電気ヒーターを用いて25℃から900℃に変化させる。600℃、700℃、800℃、900℃の各温度で保持し、ソースメータの4端子法を用いて両端の端子に30mAから-30mAまで10mAづつ電流値を変化させて電流を印加し、内側の端子に発生する電圧値を測定する。得られた6点の電圧と電流の関係より抵抗値を算出する。そして下記式から導電率σを算出する。
導電率σ=L/(R×b×d)
(式中、L:電圧端子間距離、b×d:断面積、R:抵抗)
(実施例1)
(複合酸化物粉末Aの作製)
組成式La0.8Sr0.2MnO(x=0.8)で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSM)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、金属ランタン濃度15.0質量%の硝酸ランタン(La(NO)水溶液301.1gと、硝酸ストロンチウム(Sr(NO)粉末17.4gと、金属マンガン濃度15.4質量%の硝酸マンガン(Mn(NO)水溶液146.1gとを混合して得られた硝酸塩の混合溶液とを純水543.4gに溶解させて混合し、硝酸ランタンと硝酸ストロンチウムと硝酸マンガンの合計の濃度を約0.20モル/Lとして、硝酸塩の混合溶液を得た。
一方で、炭酸アンモニウム235.6gと純水2816.6gとを溶解槽に入れ、撹拌しながら水温が25℃になるように調整し、中和剤を得た。この炭酸アンモニウムに上記の硝酸塩の混合溶液を徐々に加えて中和反応を行ってペロブスカイト型の複合酸化物の前駆体を析出させた後、30分間熟成させて反応を完了させた。
このようにして得られた前駆体をろ過した後に水洗し、得られたウエットケーキをペレットに成形した直後に乾燥させ、黒色の乾燥粉末を得た。
次に、得られた乾燥粉末を焼成サヤ内に入れ、電気式焼成炉内にセットし、大気中において1000℃(焼成温度)で2時間保持して焼成した。
このようにして得られた粉末を粉砕し、得られた粉末をビーズミルにより湿式粉砕して、ペロブスカイト型の複合酸化物粉末Aを得た。
このようにして得られた複合酸化物粉末Aの体積平均粒子径D50及び結晶子サイズを前述の測定方法により測定した。その結果、複合酸化物粉末Aの体積平均粒子径D50は0.5μmで結晶子サイズは271Åであった。
また、得られた複合酸化物粉末AのBET比表面積を前述の測定方法により測定した結果、BET比表面積は9.0m/gであった。
(複合酸化物粉末Bの作製)
組成式La0.8Sr0.2MnOで示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSM)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、酸化ランタン(La)粉末52.6gと、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末12.1gと、酸化マンガン(MnO)粉末35.3gとを粉砕し、固形分として原料の粉砕物を含む原料スラリーを得た。
この原料スラリー中の粉砕物をマイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製のMT3000EX)により(粒子屈折率を2.40、溶媒屈折率を1.333、計算モードをMT3000IIとして)測定したところ、原料スラリー中の粉砕物の体積平均粒子径D50は1.0μmであった。
次に、原料スラリーを熱風中に噴霧乾燥することにより、酸化物前駆体である乾燥造粒物を得た。
この乾燥造粒物の粒度分布を前述の測定方法により測定したところ、乾燥造粒物の体積平均粒子径D50は36μmであった。
次に、得られた造粒物を焼成サヤ内に入れ、電気式焼成炉内にセットし1200℃(焼成温度)で2時間保持して焼成した。
その後、複合酸化物粉末Aと同様の方法で粉砕し、ペロブスカイト型の複合酸化物粉末Bを得た。
このようにして得られた複合酸化物粉末Bの体積平均粒子径D50及び結晶子サイズを前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Bの体積平均粒子径D50は5.0μmで、結晶子サイズは650Åであった。
また、得られた複合酸化物粉末BのBET比表面積を前述の測定方法により測定したところ、BET比表面積は0.7m/gであった。
(空気極材料及び空気極の作製)
これら2種類の製法により得られた複合酸化物粉末Aと複合酸化物粉末Bとを1:1となるよう5gづつ秤量し、10%ポリビニルアルコール4.5gを加え混錬し、110℃で2h乾燥した。得られた乾燥物を乳鉢で解砕し空気極材料を得た。
得られた空気極材料を2g秤量し、プレス機により10kgf/cmの圧力を加えて圧粉成形して得られたペレットを大気中において1050℃(焼成温度)で2時間保持して焼成した。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表2に示す。なお、焼成条件は空気極の開気孔率が31%~36%程度となるように定めた。以下の実施例及び比較例においても同様である。
(実施例2)
実施例1に示した複合酸化物粉末Aと複合酸化物粉末Bとの混合比を質量比で3:7となるよう混合して空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1100℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1に示した複合酸化物粉末Aと複合酸化物粉末Bとの混合比を質量比で2:8となるよう混合して空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1120℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例1に示した複合酸化物粉末Aと複合酸化物粉末Bとの混合比を質量比で1:9となるよう混合して空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1140℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1に示した複合酸化物粉末Bのみを用いて空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1170℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表2に示す。
(比較例2)
(複合酸化物粉末Cの作製)
実施例1に示した複合酸化物粉末Bを湿式ビーズミルにより湿式粉砕してペロブスカイト型の複合酸化物粉末Cを得た。得られた複合酸化物粉末Cの粒度分布を前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Cの体積平均粒子径D50は1.6μmであった。また、得られた複合酸化物粉末Cの結晶子サイズを前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Cの結晶子サイズは454Åであった。さらに、得られた複合酸化物粉末CのBET比表面積を前述の測定方法により測定したところ、BET比表面積は4.3m/gであった。
この複合酸化物粉末Cのみを用いて空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1010℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表2に示す。
(比較例3)
複合酸化物粉末Bと複合酸化物粉末Cの混合比が質量比で1:1となるよう混合した以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 0007201446000001
Figure 0007201446000002
表2から明らかなように、本発明の第1複合酸化物粉末に該当する複合酸化物粉末Aを含有する実施例1~4の空気極材料を用いて作製した空気極は、所望の開気孔率(32%程度)を有しながら導電率も高く維持している。
これに対して本発明の第2複合酸化物粉末に該当する複合酸化物粉末Bのみを含有する比較例1の空気極材料を用いて作製した空気極は、実施例1~4の空気極に比べて導電率が低かった。
また体積平均粒子径は本発明の第1複合酸化物粉末の要件を満たすものの、結晶子サイズが本発明の第1複合酸化物粉末の要件を満たさない複合酸化物粉末Cのみを含有する比較例2の空気極材料を用いて作製した空気極は、実施例1~4の空気極に比べて導電率が格段に低かった。
また本発明の第1複合酸化物粉末の要件を満たさない複合酸化物粉末Cと、本発明の第2複合酸化物粉末に該当する複合酸化物粉末Bとを混合した比較例3の空気極材料を用いて作製した空気極も実施例1~4の空気極に比べて導電率が格段に低かった。
(実施例5)
(複合酸化物粉末Dの作製)
組成式La0.5Sr0.25Ca0.25MnOで示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSCM)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、金属ランタン濃度15.0質量%の硝酸ランタン(La(NO)水溶液183.3gと、硝酸ストロンチウム(Sr(NO)粉末21.3gと、硝酸カルシウム(Ca(NO・4HO)粉末23.7gと金属マンガン濃度15.4質量%の硝酸マンガン(Mn(NO)水溶液142.9gとを混合して得られた硝酸塩の混合溶液とを純水629.0gに溶解させて混合し、硝酸ランタンと硝酸ストロンチウムと硝酸カルシウムと硝酸マンガンの合計の濃度を約0.20モル/Lとして、硝酸塩の混合溶液を得て、中和剤を炭酸アンモニウム211.8gと純水2825.0gとした以外は、実施例1に記載の酸化物粉末Aと同様の方法により複合酸化物粉末Dを得た。
得られた複合酸化物粉末Dの粒度分布を前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Dの体積平均粒子径D50は0.6μmであった。また、得られた複合酸化物粉末Dの結晶子サイズを前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Dの結晶子サイズは188Åであった。さらに、得られた複合酸化物粉末DのBET比表面積を前述の測定方法により測定したところ、BET比表面積は16.6m/gであった。
(複合酸化物粉末Eの作製)
組成式La0.5Sr0.25Ca0.25MnOで示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSCM)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、酸化ランタン(La)粉末35.5gと、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末15.8gと、炭酸カルシウム(CaCO)粉末10.7gと、酸化マンガン(MnO)粉末37.9gとした以外は実施例1に記載の酸化物粉末Bと同様の方法により複合酸化物粉末Eを得た。得られた複合酸化物粉末Eの粒度分布を前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Eの体積平均粒子径D50は3.6μmであった。また、得られた複合酸化物粉末Eの結晶子サイズを前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Eの結晶子サイズは503Åであった。さらに、得られた複合酸化物粉末EのBET比表面積を前述の測定方法により測定したところ、BET比表面積は1.2m/gであった。
複合酸化物粉末Dと複合酸化物粉末Eとの混合比を質量比で1:1となるよう混合して空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1050℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表4に示す。
(比較例4)
実施例5に示した複合酸化物粉末Eのみを用いて空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1200℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表4に示す。
Figure 0007201446000003
Figure 0007201446000004
表4から明らかなように、ペロブスカイト型複合酸化物の組成がLSCMの場合も、発明の第1複合酸化物粉末に該当する複合酸化物粉末Dを含有する実施例5の空気極材料を用いて作製した空気極は、所望の開気孔率(33%程度)を有しながら導電率も高く維持している。
これに対して本発明の第2複合酸化物粉末に該当する複合酸化物粉末Eのみを含有する比較例4の空気極材料を用いて作製した空気極は、実施例5の空気極に比べて導電率が低かった。
(実施例6)
(複合酸化物粉末Fの作製)
組成式La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSCF)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、金属ランタン濃度15.0質量%の硝酸ランタン(La(NO)水溶液245.2gと、硝酸ストロンチウム(Sr(NO)粉末37.5gと、硝酸コバルト(Co(NO・6HO)粉末25.8gと硝酸鉄(Fe(NO)・9HO)粉末141.7gとを混合して得られた硝酸塩の混合溶液とを純水551.7gに溶解させて混合し、硝酸ランタンと硝酸ストロンチウムと硝酸コバルトと硝酸鉄の合計の濃度を約0.20モル/Lとして、硝酸塩の混合溶液を得て、中和剤を炭酸アンモニウム191.3gと純水2932.3gとした以外は、実施例1に記載の酸化物粉末Aと同様の方法により複合酸化物粉末Fを得た。
得られた複合酸化物粉末Fの粒度分布を前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Fの体積平均粒子径D50は0.5μmであった。また、得られた複合酸化物粉末Fの結晶子サイズを前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Fの結晶子サイズは303Åであった。さらに、得られた複合酸化物粉末FのBET比表面積を前述の測定方法により測定したところ、BET比表面積は6.0m/gであった。
(複合酸化物粉末Gの作製)
組成式La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LSCF)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、酸化ランタン(La)粉末41.2gと、炭酸ストロンチウム(SrCO)粉末24.9gと、酸化コバルト(Co)粉末6.8gと、酸化鉄(Fe)粉末27.0gとした以外は実施例1に記載の酸化物粉末Bと同様の方法により複合酸化物粉末Gを得た。
得られた複合酸化物粉末Gの粒度分布を前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Gの体積平均粒子径D50は4.5μmであった。また、得られた複合酸化物粉末Gの結晶子サイズを前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Gの結晶子サイズは705Åであった。さらに、得られた複合酸化物粉末GのBET比表面積を前述の測定方法により測定したところ、BET比表面積は0.8m/gであった。
複合酸化物粉末Fと複合酸化物粉末Gとの混合比を質量比で1:1となるよう混合して空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1050℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表6に示す。
(比較例5)
実施例6に示した複合酸化物粉末Gのみを用いて空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1200℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表6に示す。
Figure 0007201446000005
Figure 0007201446000006
表6から明らかなように、ペロブスカイト型複合酸化物の組成がLSCFの場合も、発明の第1複合酸化物粉末に該当する複合酸化物粉末Fを含有する実施例6の空気極材料を用いて作製した空気極は、所望の開気孔率(31%程度)を有しながら導電率も高く維持している。
これに対して本発明の第2複合酸化物粉末に該当する複合酸化物粉末Gのみを含有する比較例5の空気極材料を用いて作製した空気極は、実施例6の空気極に比べて導電率が低かった。
(実施例7)
(複合酸化物粉末Hの作製)
組成式LaNi0.55Fe0.45で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LNF)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、金属ランタン濃度15.0質量%の硝酸ランタン(La(NO)水溶液368.8gと、硝酸ニッケル(Ni(NO)・6HO)粉末64.1gと、硝酸鉄(Fe(NO)・9HO)粉末73.4gとを混合して得られた硝酸塩の混合溶液とを純水481.5gに溶解させて混合し、硝酸ランタンと硝酸ニッケルと硝酸鉄の合計の濃度を約0.20モル/Lとして、硝酸塩の混合溶液を得て、中和剤を炭酸アンモニウム157.2gと純水2944.3gとした以外は、実施例1に記載の酸化物粉末Aと同様の方法により複合酸化物粉末Hを得た。
得られた複合酸化物粉末Hの粒度分布を前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Hの体積平均粒子径D50は0.4μmであった。また、得られた複合酸化物粉末Hの結晶子サイズを前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Hの結晶子サイズは293Åであった。さらに、得られた複合酸化物粉末HのBET比表面積を前述の測定方法により測定したところ、BET比表面積は8.8m/gであった。
(複合酸化物粉末Iの作製)
組成式LaNi0.55Fe0.45で示されるペロブスカイト型複合酸化物(LNF)を得るために、ペロブスカイト型複合酸化物の原料として、酸化ランタン(La)粉末67.8gと、酸化ニッケル(NiO)粉末17.2gと、酸化鉄(Fe)粉末15.1gとした以外は実施例1に記載の酸化物粉末Bと同様の方法により複合酸化物粉末Iを得た。
得られた複合酸化物粉末Iの粒度分布を前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Iの体積平均粒子径D50は3.2μmであった。また、得られた複合酸化物粉末Iの結晶子サイズを前述の測定方法により測定したところ、複合酸化物粉末Iの結晶子サイズは630Åであった。さらに、得られた複合酸化物粉末IのBET比表面積を前述の測定方法により測定したところ、BET比表面積は0.7m/gであった。
複合酸化物粉末Hと複合酸化物粉末Iとの混合比を質量比で1:1となるよう混合して空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1100℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表8に示す。
(比較例6)
実施例7に示した複合酸化物粉末Iのみを用いて空気極材料とし、これをペレット化後の焼成温度を1200℃とした以外は実施例1と同様の方法により空気極を得た。得られた空気極の開気孔率と導電率とを前述の測定方法により測定した。測定結果を表8に示す。
Figure 0007201446000007
Figure 0007201446000008
表8から明らかなように、ペロブスカイト型複合酸化物の組成がLNFの場合も、発明の第1複合酸化物粉末に該当する複合酸化物粉末Hを含有する実施例7の空気極材料を用いて作製した空気極は、所望の開気孔率(35%程度)を有しながら導電率も高く維持している。
これに対して本発明の第2複合酸化物粉末に該当する複合酸化物粉末Iのみを含有する比較例6の空気極材料を用いて作製した空気極は、実施例7の空気極に比べて導電率が低かった。
本発明の複合酸化物粉末を空気極材料として用いると、空気極の開気孔率を高く維持しながら導電率を低下を抑制することができ有用である。
1 燃料極
2 固体電解質膜
3 空気極

Claims (7)

  1. ペロブスカイト型構造を有し、体積平均粒子径が2.0μm以下であり、結晶子サイズが400Å以下である第1複合酸化物粉末と、ペロブスカイト型構造を有し、体積平均粒子径が2.0μmよりも大きく、結晶子サイズが400Åよりも大きい第2複合酸化物粉末とを、質量比で1:1以上1:19以下含むことを特徴とする固体酸化物型燃料電池の空気極材料。
  2. 前記第1複合酸化物粉末の組成式が一般式(1)で示されるものである請求項1記載の固体酸化物型燃料電池の空気極材料
    ABO ・・・・・・(1)
    (式中、A:La,Sr,Caから選択される一種以上の元素、B:Mn,Co,Fe,Niから選択される一種以上の元素である。)
  3. 前記第1複合酸化物粉末を10質量%以上50質量%以下含むことを特徴とする請求項1又は2記載の固体酸化物型燃料電池の空気極材料。
  4. ペロブスカイト型構造を有し、体積平均粒子径が2.0μm以下であり、結晶子サイズが400Å以下である第1複合酸化物粉末と、
    ペロブスカイト型構造を有し、体積平均粒子径が2.0μmよりも大きく、結晶子サイズが400Åよりも大きい第2複合酸化物粉末とを、
    第1複合酸化物粉末100質量部に対して第2複合酸化物粉末を100質量部以上900質量部以下の範囲で混合する
    ことを特徴とする空気極材料の製造方法。
  5. 前記第1複合酸化物粉末の組成式が一般式(1)で示されるものである請求項記載の空気極材料の製造方法。
    ABO ・・・・・・(1)
    (式中、A:La,Sr,Caから選択される一種以上の元素、B:Mn,Co,Fe,Niから選択される一種以上の元素である。)
  6. 第2複合酸化物粉末は、2以上の原料を液媒体に投入し原料スラリーを得る工程と、
    得られた原料スラリーを噴霧乾燥して造粒する工程と、
    得られた造粒粉を焼成する工程と、
    得られた焼成物を粉砕する工程とを経て製造される請求項4又は5記載の空気極材料の製造方法。
  7. 燃料極と、固体電解質と、空気極とを備えた固体酸化物形燃料電池であって、
    前記空気極が、前記請求項1~3のいずれかに記載の空気極材料の焼成体で構成されていることを特徴とする固体酸化物型燃料電池。
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