JP7191118B2 - 多軸角速度センサ - Google Patents

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Description

本開示は、多軸角速度センサに関する。
互いに直交する2軸または3軸のそれぞれの軸回りの角速度を検出可能な多軸角速度センサが知られている(例えば特許文献1~3)。多軸角速度センサは、例えば、互いに異なる軸について角速度を検出する複数のセンサ素子が1つのパッケージに実装されて構成されている。センサ素子としては、例えば、圧電振動式のものが利用される。圧電振動式のセンサは、例えば、複数の腕を有する圧電体と、複数の腕の一部に位置している励振電極と、複数の腕の他の一部に位置している検出電極とを有している。
特許文献1では、腕の延在方向を長手方向としている3つのセンサ素子を、腕の延在方向が互いに平行になる向きで、腕の延在方向に直交する方向に1列に配列して結合させた多軸角速度センサを開示している。また、特許文献1では、3つのセンサ素子がL字に配列されてもよい旨も記載されている。特許文献1では、この3つのセンサ素子が実装されるパッケージの形状については開示されていない。
特許文献2では、平面視において長方形のパッケージと、当該パッケージに実装された3つのセンサ素子とを有する多軸角速度センサを開示している。3つのセンサ素子は、腕の延在方向がパッケージの短辺に平行になる向きで、パッケージの長辺に沿って配列されている。3つのセンサ素子それぞれは、腕の延在方向における長さと、これに直交する方向の長さとが同等である。
特許文献3では、2つのセンサ素子が腕の延在方向を互いに直交させるようにしてパッケージに実装されている多軸角速度センサを開示している。
国際公開第2018/021166号 国際公開第2018/021167号 特開2013-178264号公報
本開示の一態様に係る多軸角速度センサは、パッケージと、第1軸素子と、第2軸素子と、第3軸素子と、を有している。前記パッケージは、基板部を有している。前記基板部が、互いに直交する第1軸、第2軸および第3軸のうちの前記第3軸に直交する第1面を有している。当該第1面の外縁が、前記第2軸に平行な1対の長辺と、前記第1軸に平行な1対の短辺とを有している。前記第1軸素子は、前記第1面に実装されており、前記第1軸回りの角速度を検出する。前記第2軸素子は、前記第1面に実装されており、前記第2軸回りの角速度を検出する。前記第3軸素子は、前記第1面に実装されており、前記第3軸回りの角速度を検出する。前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子それぞれは、圧電体と、励振電極と、検出電極と、を有している。前記圧電体は、前記第1面の平面視で所定の延在方向に延びている複数の腕を有しており、前記延在方向を長手方向としている。前記励振電極は、前記複数の腕の一部に位置している。前記検出電極は、前記複数の腕の他の一部に位置している。前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子のうち2つの素子は、前記延在方向が前記長辺に平行になる向きで、前記短辺に沿う方向に並んでいる。残りの1つの素子は、前記延在方向が前記短辺に平行になる向きで、前記2つの素子に対して前記長辺に沿う方向に並んでいる。または前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子の3つの素子は、前記延在方向が前記短辺に平行になる向きで、前記長辺に沿う方向に並んでいる。
実施形態に係る多軸角速度センサの構成を示す分解斜視図である。 図1のII-II線における断面図である。 図1の多軸角速度センサに利用可能なy軸素子の一例を示す斜視図である。 図3のy軸素子を示す平面図である。 図5(a)および図5(b)は図4のVa-Va線およびVb-Vb線における断面図である。 図1の多軸角速度センサに利用可能なx軸素子の一例を示す平面図である。 図6のVII-VII線における断面図である。 図1の多軸角速度センサに利用可能なz軸素子の一例を示す断面図である。 センサ素子の結合の例を示す平面図である。 実施形態に係る3つのセンサ素子の種類および配置の組み合わせの一覧を示す図である。 図1の多軸角速度センサのパッケージにおける導体の配置の一例を示す平面図である。 図11よりも下層における導体の配置の一例を示す平面図である。
以下、図面を参照して本開示に係る実施形態について説明する。以下の図面は、模式的なものである。従って、細部は省略されることがあり、また、寸法比率等は現実のものと必ずしも一致しない。また、複数の図面相互の寸法比率も必ずしも一致しない。
同一または類似する構成については、「第1励振電極53A」、「第2励振電極53B」のように、互いに異なるアルファベットの付加符号を付すことがあり、また、この場合において、単に「励振電極53」といい、これらを区別しないことがある。
本実施形態の説明において、直方体、矩形または多角形等というとき、これらの形状は、特に断りが無い限り、角部が平面(直線)または曲面(曲線)で面取りされた形状、および角部に凹部(キャスタレーション等)が形成された形状を含んでよいものとする。また、1辺から突出する比較的小さい突部等の細部の形状は無視されてよい。また、所定の部位同士が平行という場合、製造誤差等に起因して厳密に平行でなくてよいことは当然である。
角速度を検出するセンサ素子または角速度を検出するセンサ等という場合、センサ素子またはセンサは、角速度を電気信号に変換するトランスデューサー(狭義のセンサ)としての機能を有していればよい。従って、例えば、センサ素子を含むセンサは、センサ素子に電圧を印加する駆動回路およびセンサ素子からの電気信号を処理する検出回路等を有していなくてもよい。ただし、以下の説明では、センサが駆動回路および検出回路等を有する態様を例に取る。
[多軸角速度センサ]
図1は、多軸角速度センサ1(以下、単に「センサ1」ということがある。)の構成を示す分解斜視図である。図2は、図1のII-II線における断面図である。ただし、図2は、図解を容易にするために、同一平面に位置していない断面も示している。
これらの図に付しているD1軸、D2軸およびD3軸は、多軸角速度センサ1に対して固定的な軸であり、互いに直交している。センサ1は、いずれの方向を上方として利用されてもよいものであるが、以下の説明では、便宜上、+D3側を上方として、上面等の用語を用いることがある。また、単に平面視という場合、特に断りがない限り、D3方向に見ることを指すものとする。
センサ1は、D1軸、D2軸およびD3軸それぞれの軸回りの角速度を検出する電子部品として構成されている。センサ1の外形は、例えば、D1軸、D2軸およびD3軸に平行な辺を有する薄型直方体状とされている。センサ1は、例えば、不図示の回路基板の実装面に-D3側の面を対向させて表面実装される。センサ1の寸法は適宜に設定されてよい。一例を挙げると、センサ1の1辺の長さは、1mm以上20mm以下とされてよい。
センサ1は、図1に特に示すように、パッケージ本体3と、パッケージ本体3に上面側から実装された3つのセンサ素子5と、パッケージ本体3に下面側から実装されたIC(Integrated Circuit)7と、センサ素子5を封止している蓋体9とを有している。パッケージ本体3および蓋体9は、センサ1のパッケージ11を構成している。
後述の説明から理解されるように、図1および図2では、センサ素子5は、その細部の図示が省略され、模式的に薄型の直方体で示されている。また、ここで示す3つのセンサ素子5の配置は、本実施形態における3つのセンサ素子5の配置の一例に過ぎない。
3つのセンサ素子5のうち1つは、D1軸回りの角速度を検出するものである。他の1つは、D2軸回りの角速度を検出するものである。更に他の1つは、D3軸回りの角速度を検出するものである。これにより、センサ1は、D1軸、D2軸およびD3軸それぞれの軸回りの回転を検出可能となっている。IC7は、例えば、3つのセンサ素子5に駆動信号を入力するとともに、3つのセンサ素子5から検出信号を取り出す。取り出された検出信号は、パッケージ11を介してセンサ1の外部(センサ1が実装されている回路基板)に出力される。
(パッケージ本体)
パッケージ本体3は、絶縁基体13と、絶縁基体13の表面および/または内部に位置している種々の導体とを有している。種々の導体は、例えば、センサ素子5を実装するための複数の1対の素子パッド15、IC7を実装するための複数のICパッド17(図2)、およびセンサ1を不図示の回路基板に実装するための複数の外部端子19(図2)、これらを互いに接続している複数の配線導体(ここでは不図示)である。
複数の素子パッド15は、例えば、パッケージ本体3の配線導体を介して、複数のICパッド17の一部と電気的に接続されている。複数のICパッド17の他の一部は、例えば、パッケージ本体3の配線導体を介して、複数の外部端子19と接続されている。パッケージ本体3の配線導体は、パッケージ本体3の表面および/または内部に位置している層状導体および/またはビア導体によって適宜に構成されてよい。
(絶縁基体)
絶縁基体13は、図2に特に示すように、基板部21と、基板部21の上面21aに位置している第1枠部23と、基板部21の下面21bに位置している第2枠部25とを有している。基板部21の上面21aと第1枠部23の内周面によって第1凹部27が形成されている。基板部21の下面と第2枠部25との内周面によって第2凹部29が形成されている。第1凹部27は蓋体9によって気密封止されている。
基板部21は、例えば、概略、平板状である。すなわち、基板部21の厚さは一定であり、基板部21の上面21aおよび下面21bは平面状である。ただし、例えば、上面21aには、素子パッド15の配置位置以外の位置に凹部が形成されていてもよい。換言すれば、基板部21は、平板状でなくてもよい。上面21aの凹部は、例えば、センサ素子5と上面21aとの間で意図していない接触が生じる蓋然性を低減することに寄与する。
基板部21(上面21a)の平面形状は、長方形である。より詳細には、当該長方形は、D1軸に平行な1対の短辺21d(図1に点線で示す)と、D2軸に平行な1対の長辺21c(図1に点線で示す)とを有している。長辺21cと短辺21dとの長さの比は適宜に設定されてよい。例えば、長辺21cは、短辺21dに対して、1.1倍以上、1.3倍以上または1.5倍以上であり、2.5倍以下、2倍以下または1.8倍以下であり、前記の下限と上限とは、適宜に組み合わされてよい。
基板部21において、矩形の角部が面取りされていたり、矩形の角部に凹部が形成されていたりする場合において、長辺および短辺の長さは、長辺および短辺を互いに交差するまで延長した長さ(面取り面および凹部が無いとした場合の長さ)とされてよい。換言すれば、長辺の長さは、1対の短辺間の距離とされてよく、短辺の長さは1対の長辺間の距離とされてよい。他の部材または部位についても同様である。
第1枠部23および第2枠部25は、それぞれ、概略一定の厚さを有する枠状である。第1枠部23の厚さは、基板部21の厚さに対して、薄くてもよいし、同等でもよいし、厚くてもよい。また、第2枠部25の厚さは、基板部21および/または第1枠部23の厚さに対して、薄くてもよいし、同等でもよいし、厚くてもよい。
第1枠部23(第1凹部27)において、D3軸に直交する断面の形状(平面形状)および当該断面における寸法は、基板部21側(-D3側)とその反対側(+D3側)とで概ね同一である。同様に、第2枠部25(第2凹部29)において、D3軸に直交する断面の形状(平面形状)および当該断面における寸法は、基板部21側(+D3側)とその反対側(-D3側)とで概ね同一である。ただし、図示の例とは異なり、第1枠部23および第2枠部25のそれぞれにおいて、基板部21側とその反対側とで平面形状およびその寸法は異なっていてもよい。この場合においては、本開示における第1枠部23および第2枠部25の平面形状およびその寸法についての説明は、基板部21側およびその反対側の双方に適用されてもよいし、いずれか一方に適用されてもよい。
平面視において、第1枠部23および第2枠部25は、基板部21の外縁に沿って延びている。別の観点では、第1枠部23および第2枠部25の形状は、概略、1対の長辺と1対の短辺とを有する長方形である。第1枠部23および第2枠部25の外縁は、基板部21の外縁と略一致している(重なっている)。第1枠部23および第2枠部25において、内縁から外縁までの幅(各辺の幅)は、例えば、各辺において一定である。4辺の幅は、互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
基板部21、第1枠部23および第2枠部25は、例えば、アルミナセラミックスまたはガラス-セラミックス等のセラミック材料によって構成されている。基板部21、第1枠部23および第2枠部25は、同一の材料によって構成されていてもよいし、互いに異なる材料によって構成されていてもよい。基板部21、第1枠部23および第2枠部25のそれぞれは、材料および/または製造方法等の観点において、絶縁層を1層用いたものであってもよいし、絶縁層を複数層積層したものであってもよい。
図2の例では、基板部21は、第1絶縁層31Aおよび第2絶縁層31Bが積層されて構成されている。第1絶縁層31Aおよび第2絶縁層31Bのそれぞれも、材料および/または製造方法等の観点において、絶縁層を1層用いたものであってもよいし、絶縁層を複数層積層したものであってもよい。
基板部21および第1枠部23は、例えば、一体的に形成されている。また、基板部21と第2枠部25は、例えば、一体的に形成されている。「一体的」の意味は、例えば、基板部21を構成する絶縁材料と、第1枠部23(または第2枠部25)を構成する絶縁材料とが直接に接して接合されていることとされてよい。従って、「一体的」の意味は、両者の材料が同一であることを要しない。例えば、基板部21および第1枠部23(および/または第2枠部25)は、成分構成が互いに異なるセラミックグリーンシートが積層されて焼成され、一体的に形成されたものであってもよい。以下の「一体的」についても上記と同様の意味を有するものとする。
図2では、基板部21、第1枠部23および第2枠部25の境界を明示している。ただし、当該境界は、材料等の観点からは特定不可能であってよい。例えば、第1凹部27、第2凹部29および/または各部の間に介在する導体層の存在によって、基板部21、第1枠部23および第2枠部25が概念されてよい。第1絶縁層31Aおよび第2絶縁層31Bについても同様である。
(素子パッド)
複数の素子パッド15は、基板部21の上面21aに位置している導体層によって構成されている。導体層の材料および厚さは適宜に設定されてよい。素子パッド15の数および上面21aにおける位置は、センサ素子5の構成および配置等に応じて適宜に設定されてよい。素子パッド15の平面形状は適宜な形状とされてよく、例えば、矩形状である。素子パッド15は、基本的に、上面21aのうち第1枠部23によって囲まれている領域に位置している。ただし、一部が第1枠部23に重なっていても構わない。
(ICパッド)
ICパッド17は、基板部21の下面21bに位置している導体層によって構成されている。導体層の材料および厚さは適宜に設定されてよい。ICパッド17の数および下面21bにおける位置は、IC7の構成および配置等に応じて適宜に設定されてよい。ICパッド17の平面形状は適宜な形状とされてよく、例えば、矩形状である。
(外部端子)
外部端子19は、第2枠部25の下面に位置している導体層によって構成されている。導体層の材料および厚さは適宜に設定されてよい。複数の外部端子19の数は、IC7の構成等に応じて適宜に設定されてよい。複数の外部端子19の第2枠部25の下面における位置は、適宜に設定されてよい。例えば、複数の外部端子19は、第2枠部25の下面の縁部に沿って適宜な間隔で配列されていてよい。外部端子19の平面形状は、適宜な形状とされてよい。
(蓋体)
蓋体9は、例えば、金属からなる。金属の種類は、適宜なものとされてよく、例えば、鉄、ニッケルまたはコバルトの少なくともいずれかを含む合金が用いられてよい。蓋体9の外周部は、その全周に亘って第1枠部23の上面と接合されている。これにより、第1凹部27は密閉されている。第1凹部27は、気体が封入されていてもよいし、真空状態とされていてもよい。気体は、例えば、窒素等の不活性ガスとされてよい。真空は、現実には、大気圧よりも減圧された状態である。
蓋体9と第1枠部23との接合は適宜な方法によりなされてよい。例えば、両者は、第1枠部23の上面に設けられた不図示の金属層と、蓋体9の下面に設けられた不図示の金属層とがシーム溶接によって接合されることによって接合されている。
(ICおよびその実装構造)
IC7は、例えば、概略直方体状に形成されており、第2凹部29に収容され、基板部21の下面21bに対向配置される。IC7は、下面21bに対向する面に複数のIC端子33を有している。IC端子33は、ICパッド17と導電性の接合材35を介して接合されている。これにより、IC7は、パッケージ本体3に実装されている。IC端子33の数および配置は適宜に設定されてよい。接合材35は、例えば、半田または導電性接着剤によって構成されている。半田は、鉛フリー半田であってもよい。導電性接合材は、例えば、金属からなるフィラーを含んだ熱硬化性樹脂によって構成されている。
IC7と基板部21の下面21bとの間にはアンダーフィルとして機能する封止材37(図2)が配置されてよい。封止材37の-D3側の表面は、図示の位置よりも-D3側へ位置していてもよい。例えば、封止材37は、IC7の側面の+D3側の一部、IC7の側面の全部、またはIC7の全体を覆っていてもよい。封止材37は、例えば、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)からなる。当該樹脂は、フィラーを含んでいてもよい。フィラーとしては、例えば、樹脂に比較して熱膨張係数が低いもの(例えばSiO)を挙げることができる。
(センサ素子の実装構造)
センサ素子5は、第1凹部27に収容され、基板部21の上面21aに対向配置される。センサ素子5は、上面21aに対向する面に複数の素子端子39(図2)を有している。素子端子39は、素子パッド15と導電性の接合材41を介して接合されている。これにより、センサ素子5は、パッケージ本体3に実装されている。接合材41は、例えば、半田または導電性接着剤によって構成されている。半田および導電性接合材については、接合材35の説明で述べたとおりである。
[素子の構成]
互いに異なる3軸の角速度を検出する3つのセンサ素子5は、例えば、互いに構成が異なる3種類の素子によって構成することができる。また、互いに同一の種類の2つのセンサ素子を互いに向きを異ならせれば、この2つのセンサ素子によって2軸の角速度を検出することができる。従って、3つのセンサ素子5は、1種類の2つのセンサ素子と、他の1種類の1つのセンサ素子とによって構成することもできる。以下では、まず、3種類のセンサ素子について説明し、その後、その組み合わせ方について説明する。
以下のセンサ素子を説明するための図面では、説明の便宜のために、直交座標系xyzを付している。直交座標系xyzは、センサ素子(圧電体)の形状に基づいて定義されている。従って、x軸、y軸およびz軸は、結晶の電気軸、機械軸および光軸を示すとは限らない。
また、直交座標系xyzは、各センサ素子に対して固定されているものであり、パッケージ11におけるセンサ素子5の向きを示してはいない。従って、例えば、1種のセンサ素子を示す図面に付されたx軸と、他の1種のセンサ素子を示す図面に付されたx軸とは、パッケージ11において同一方向とは限らない。y軸についても同様である。ただし、いずれのセンサ素子5も、+z方向が+D3方向に一致するようにパッケージ11に実装される。
直交座標系xyzと、分極軸(または結晶の電気軸、機械軸および光軸)との相対関係は、例えば、軸の正負を除いて、3種類の素子同士で概略同様である。ただし、完全に一致している必要は無い。
センサ素子の各部材の形状(例えば圧電体の形状)等の説明では、基本的な動作に係る形状について説明し、細部については省略することがある。例えば、圧電体において、配線の短絡の蓋然性を低減するための形状、残渣の影響を低減するための形状、振動の誤差を低減するための形状の説明は省略する。従って、例えば、線対称の形状と表現しても、そのような細部を考慮した場合においては、線対称でなくてもよい。矩形等と表現したときに細部が無視されてよいことは既に述べたとおりである。
複数種類のセンサ素子について順に説明する過程において、後に説明されるセンサ素子については、基本的に、先に説明されたセンサ素子との相違点を中心に述べる。後に説明されるセンサ素子について特に言及がない事項については、先に説明されたセンサ素子と同様とされてよい。3種類のセンサ素子同士で互いに対応または類似する構成については、相違点があっても、便宜上、互いに同一の符号を付すことがある。
(y軸素子)
図3は、y軸回りの回転を検出するセンサ素子5の一例であるy軸素子5Yの要部構成を示す斜視図である。図4は、y軸素子5Yの要部構成を示す平面図(底面図)である。上記のように、センサ素子5は、+z方向が+D3方向に一致するように実装されるから、図4は、センサ素子5の下面(基板部21の上面21aに対向する面)を示している。
y軸素子5Yは、圧電振動式のものである。y軸素子5Yは、使用時に逆圧電効果を利用してx方向に励振される。この状態でy軸素子5Yがy軸回りに回転されると、z方向のコリオリ力が生じ、y軸素子5Yは、角速度に応じた振幅でz方向に振動する。この振動が圧電効果によって電気信号に変換されることによって角速度が検出される。
y軸素子5Yの基本的な構成および動作は、例えば、特開2015-141183号公報および特開2015-141184号公報に記載のセンサ素子と同様とされてよい。従って、これらの公報の内容は、参照による援用(Incorporation by Reference)がなされてよく、また、y軸素子5Yの説明においては、細部の説明を省略することがある。
y軸素子5Yは、圧電体51と、圧電体51に電圧を印加するための第1励振電極53Aおよび第2励振電極53B(図3)と、圧電体51に生じた電気信号を取り出すための第1検出電極55A(図3)および第2検出電極55B(図3)と、信号同士のアイソレーションの向上に寄与する基準電位パターン57と、センサ素子5をパッケージ本体3に実装するための既述の素子端子39(図4)とを有している。
励振電極53および検出電極55の付加符号A、Bは、直交座標系xyzに基づいて付されている。従って、後述するように、一の第1励振電極53Aと、他の第1励振電極53Aとは同電位とは限らない。第2励振電極53B、第1検出電極55Aおよび第2検出電極55Bについても同様である。
励振電極53、検出電極55、基準電位パターン57、素子端子39およびこれらを接続する配線59(図5(a)および図5(b)にて模式的に示す。)は、圧電体51の表面に設けられた導体層によって構成されている。その材料は、例えば、Cu,Al等の適宜な金属である。これらの導体層は、互いに異なる材料からなる層が積層されて構成されていても構わない。
(y軸素子の圧電体)
圧電体51は、その全体が一体的に形成されている。圧電体51は、単結晶であってもよいし、多結晶であってもよい。また、圧電体51の材料は適宜に選択されてよく、例えば、水晶(SiO)、LiTaO、LiNbO、PZTである。
圧電体51において、電気軸乃至は分極軸(以下、両者を代表して分極軸のみに言及することがある。)は、x軸に一致するように設定されている。分極軸は、所定の範囲(例えば15°以内)でx軸に対して傾斜していてもよい。また、圧電体51が単結晶である場合において、機械軸および光軸の方向は、適宜な方向とされてよいが、例えば、機械軸はy軸に概ね平行とされ、光軸はz軸に概ね平行とされている。
圧電体51は、例えば、全体として厚さ(z方向)が概ね一定にされている。また、圧電体51は、例えば、概略、y軸に平行な不図示の対称軸に対して線対称の形状に形成されている。また、圧電体51は、例えば、基部61と、基部61から延び出ている駆動腕63(第1駆動腕63A~第4駆動腕63D)および検出腕65(第1検出腕65Aおよび第2検出腕65B)と、基部61を支持する支持部67とを含んでいる。
1対の駆動腕63は、電圧(電界)が印加されることによってx方向に励振される。検出腕65は、コリオリの力によってz方向に振動し、角速度に応じた電気信号を生成する。基部61は、例えば、駆動腕63および検出腕65の支持、および駆動腕63から検出腕65への振動の伝達に寄与する。支持部67は、例えば、基部61の支持、およびパッケージ本体3へのy軸素子5Yの実装に寄与する。これらの具体的な構成は、例えば、以下のとおりである。
(y軸素子の基部、駆動腕および検出腕)
基部61は、例えば、概略、一定の幅でx方向に直線状に延びる直方体状に形成されている。
複数の駆動腕63は、互いに並列に(例えば互いに平行に)、かつy軸に沿って(例えばy軸に平行に)延びており、その先端は自由端とされている。駆動腕63の数は、例えば、偶数(本実施形態では4)である。各駆動腕63の平面視における形状は、例えば、いわゆるハンマ形状とされている。すなわち、駆動腕63は、基部61から+y側に一定の幅で延びている本体部63aと、本体部63aの先端に位置しており、本体部63aよりも幅(x方向)が広い拡幅部63bとを有している。これにより、駆動腕63の質量が先端において確保される。ひいては、感度を向上させつつ小型化を図ることが可能になっている。ただし、拡幅部63bは設けられなくてもよい。
駆動腕63の延在方向は、例えば、本体部63aを基準に判断してよい。また、駆動腕63の2側面(-x側および+z側)のいずれを基準としてもよく、中心線を基準としてもよい。配線の短絡の蓋然性を低減するための突部等の細部乃至は特異部分が無視されてよいことは既に述べたとおりである。他の腕についても同様である。
複数の検出腕65は、複数の駆動腕63の延びる方向とは反対方向(-y側)に互いに並列に(例えば互いに平行に)、かつy軸に沿って(例えばy軸に平行に)延びており、その先端は自由端とされている。検出腕65の数は、例えば、偶数(本実施形態では2)である。各検出腕65の平面視における形状は、例えば、駆動腕63と同様に、ハンマ形状とされている。すなわち、検出腕65は、基部61から-y側に一定の幅で延びている本体部65aと、本体部65aの先端に位置しており、本体部65aよりも幅(x方向)が広い拡幅部65bとを有している。これにより、検出腕65の質量が先端において確保される。ひいては、感度を向上させつつ小型化を図ることが可能になっている。ただし、拡幅部65bは設けられなくてもよい。
各検出腕65(例えばそのうちの本体部65a)は、例えば、当該検出腕65をz方向に貫通し、y方向に延びる1または複数(図示の例では4つ)のスリット(符号省略)が形成された形状とされている。別の観点では、各検出腕65は、互いに並列に延びる複数(図示の例では5つ)の分割腕65cを有している。検出腕65が複数の分割腕65cを有していることにより、例えば、後述の説明から理解されるように、検出電極55の配置数を増やして検出感度を向上させることができる。
(y軸素子の支持部)
支持部67は、例えば、基部61から延びている保持部69と、保持部69の基部61とは反対側の端部に接続されている枠部71とを有している。枠部71が基板部21の上面21aに固定されることにより、基部61は、枠部71および保持部69を介して基板部21に支持される。基部61は、その両端が枠部71に支持されるのではなく、保持部69を介して枠部71に支持されていることから、例えば、枠部71と基板部21との熱膨張差等によって枠部71に応力が生じても、当該応力は、基部61に伝わりにくい。
保持部69は、例えば、1対の検出腕65の間で基部61から-y側へ検出腕65に並列に(例えば平行に)延びている。保持部69は、検出腕65よりも長く、検出腕65の先端よりも-y側に延び出ている。保持部69は、例えば、保持部69の大部分を構成している主部69aと、主部69aと基部61とを接続している接続部69bとを有している。接続部69bの幅(x方向)は、主部69aよりも広くされている。これにより、保持部69と基部61との接続位置における強度が向上している。
枠部71(ならびにその外縁および内縁)は、平面視において、基部61、駆動腕63および検出腕65を囲んでいる長方形である。この長方形は、駆動腕63および検出腕65の延在方向を長手方向としている。すなわち、枠部71は、y軸に平行な1対の長辺71aと、x軸に平行な1対の短辺71bとを有している。保持部69は、基部61と1つの短辺71bとを接続している。平面視において、枠部71の外縁は、y軸素子5Y(圧電体51)の外縁を構成しているから、y軸素子5Yも腕の延在方向を長手方向としている。
長辺71aおよび短辺71bが駆動腕63等に対して平行か否かは、例えば、各辺の外縁および内縁の少なくとも一方に基づいて判断されてよい。また、各辺の中心線を基準に平行か否かが判断されてもよい。平行か否かの判定において、配線の短絡の蓋然性を低減するための微小な突部等の細部乃至は特異部分は無視してよい。
枠部71(各辺)の横断面の形状は、例えば、枠部71の全長に亘って概略矩形である。枠部71の厚さ(z方向)は、例えば、枠部71の全長に亘って一定である。枠部71の幅は、例えば、各辺において一定である。また、図示の例では、保持部69が接続される短辺71bの幅は、他方の短辺71bの幅よりも大きくなっている。ただし、枠部71は、各辺において幅が変化していたり、辺同士の幅の大小関係が上記とは異なるものとされたりしてもよい。
(y軸素子の素子端子)
素子端子39の数は、y軸素子5Yの構成に応じて適宜に設定されよい。本実施形態では、複数の励振電極53に接続されている2つの素子端子39と、検出電極55に接続されている2つの素子端子39と、基準電位パターン57に接続されている2つの素子端子39との合計で6つの素子端子39が設けられている場合を例示している。
素子端子39は、例えば、枠部71の下面(-z側の面)に設けられている。複数の素子端子39の平面視における位置、形状および大きさは適宜に設定されてよい。図示の例では、6つの素子端子39は、各長辺71aに3つずつ配置されている。また、概ね、圧電体51のy軸に平行な不図示の中心線に対して線対称、かつ圧電体51のx軸に平行な不図示の中心線に対して線対称に配置されている。また、6つの素子端子39は、枠部71の4隅から離れて配置されている。ただし、複数の素子端子39は、4つが枠部71の4隅に配置されるなど、図示とは異なる配置で設けられていてもよい。
(y軸素子の励振電極)
図5(a)は、図4のVa-Va線における断面図である。x軸の方向から理解されるように、図4と図5(a)とでは、x軸の正負と紙面左右方向との関係が逆である。
励振電極53は、駆動腕63の表面に形成された層状導体である。第1励振電極53Aは、各駆動腕63において、上面および下面(+z側の面および-z側の面)にそれぞれ設けられている。一方、第2励振電極53Bは、各駆動腕63において、側面(+x側の面および-x側の面)にそれぞれ設けられている。
各励振電極53は、例えば、駆動腕63の本体部63aの各面の大部分を覆うように設けられている(図3および図4も参照)。ただし、第1励振電極53Aおよび第2励振電極53Bは、互いに短絡しないように、少なくとも一方(本実施形態では第1励振電極53A)が各面よりも幅方向において小さく形成されている。また、本体部63aの根元側および先端側の一部も、励振電極53の非配置位置とされてよい。
各駆動腕63において、2つの第1励振電極53Aは、例えば互いに同電位とされる。例えば、2つの第1励振電極53Aは、圧電体51上の配線59により互いに接続されている。また、各駆動腕63において、2つの第2励振電極53Bは、例えば互いに同電位とされる。例えば、2つの第2励振電極53Bは、圧電体51上の配線59により互いに接続されている。
このような励振電極53の配置および接続関係において、第1励振電極53Aと第2励振電極53Bとの間に電圧を印加すると、例えば、駆動腕63においては、上面から1対の側面(x方向の両側)に向かう電界および下面から1対の側面に向かう電界が生じる。一方、分極軸は、x方向に一致している。従って、電界のx方向の成分に着目すると、駆動腕63のうちx方向の一方側部分においては電界の向きと分極軸の向きは一致し、他方側部分においては電界の向きと分極軸の向きは逆になる。
その結果、駆動腕63のうちx方向の一方側部分はy方向において収縮し、他方側部分はy方向において伸長する。そして、駆動腕63は、バイメタルのようにx方向の一方側へ湾曲する。第1励振電極53Aおよび第2励振電極53Bに印加される電圧が逆にされると、駆動腕63は逆方向に湾曲する。交流電圧が第1励振電極53Aおよび第2励振電極53Bに印加されると、駆動腕63はx方向において振動する。
特に図示しないが、駆動腕63の上面および/または下面に、駆動腕63の長手方向に沿って延びる1以上の凹溝が設けられ、第1励振電極53Aは、この凹溝内に亘って設けられてもよい。この場合、第1励振電極53Aと第2励振電極53Bとが凹溝の壁部を挟んでx方向において対向することになり、励振の効率が向上する。凹溝は、複数の凹部が駆動腕63の長手方向に配列されて構成されてもよい。
互いに隣接する2本の駆動腕63(第1駆動腕63Aおよび第2駆動腕63Bの2本、または第3駆動腕63Cおよび第4駆動腕63Dの2本)の間においては、第1励振電極53A同士が同電位とされ、第2励振電極53B同士が同電位とされる。同電位とされるべき励振電極53同士は、例えば、圧電体51上の配線59によって接続されている。
このような接続関係において第1励振電極53Aと第2励振電極53Bとの間に交流電圧を印加すると、互いに隣接する2本の駆動腕63は、互いに同一の位相の電圧が印加されることになり、x方向において互いに同一の向きに撓み変形するように振動する。互いに隣接する2本の駆動腕63は、1本の駆動腕を分割したものに相当すると捉えられてよい。特に図示しないが、互いに隣接する2本の駆動腕63は、根元部分が一体化されて1本となっていてもよい。
線対称に配置された1対の駆動腕63(第1駆動腕63Aおよび第4駆動腕63Dからなる1対、または第2駆動腕63Bおよび第3駆動腕63Cからなる1対)においては、第1励振電極53Aと第2励振電極53Bとが同電位とされる。同電位とされるべき励振電極53同士は、例えば、圧電体51上の配線59によって接続されている。
このような接続関係において第1励振電極53Aと第2励振電極53Bとの間に交流電圧を印加すると、線対称に配置された1対の駆動腕63は、互いに逆の位相の電圧が印加されることになり、x方向において互いに逆向きに(線対称に)撓み変形するように振動する。
(y軸素子の検出電極)
図5(b)は、図4のVb-Vb線における断面図である。x軸の方向から理解されるように、図4と図5(b)とでは、x軸の正負と紙面左右方向との関係が逆である。
検出電極55は、検出腕65(分割腕65c)の表面に形成された層状導体である。検出電極55は、各分割腕65cに設けられている。
より具体的には、第1検出電極55Aは、各分割腕65cにおいて、-x側の面のうちの+z側(例えば当該面の中央よりも+z側。以下、同様。)の領域、および+x側の面のうちの-z側の領域にそれぞれ設けられている。第2検出電極55Bは、各分割腕65cにおいて、-x側の面のうちの-z側の領域、および+x側の面のうちの+z側の領域にそれぞれ設けられている。
分割腕65cの各側面において、第1検出電極55Aおよび第2検出電極55Bは、互いに短絡しないように適宜な間隔を空けて、分割腕65cに沿って延びている。検出電極55は、分割腕65cの概ね全長に亘って延びている。各分割腕65cにおいて、2つの第1検出電極55A同士は接続され、2つの第2検出電極55B同士は接続される。当該接続は、例えば、圧電体51上の配線59によってなされる。
このような検出電極55の配置および接続関係において、分割腕65cがz方向に撓み変形すると、例えば、z方向に平行な電界が生じる。すなわち、分割腕65cの各側面においては、第1検出電極55Aと第2検出電極55Bとの間に電圧が生じる。電界の向きは、分極軸の向きと、湾曲の向き(-z側または+z側)とで決定され、分割腕65cの-x側と+x側とで互いに逆である。この電圧(電界)が第1検出電極55Aおよび第2検出電極55Bに出力される。分割腕65cがz方向に振動すると、電圧は交流電圧として検出される。電界は、上記のようにz方向に平行な電界が支配的であってもよいし、上記とは異なり、x方向に平行で、分割腕65cの-z側と+z側とで互いに逆向きな電界の割合が大きくてもよい。いずれにせよ、分割腕65cのz方向への撓み変形に応じた電圧が第1検出電極55Aと第2検出電極55Bとの間に生じる。
各検出腕65の、複数の分割腕65cの間においては、第1検出電極55A同士が接続され、第2検出電極55B同士が接続される。当該接続は、例えば、圧電体51上の配線59によってなされる。このような接続関係においては、複数の分割腕65cがz方向において互いに同一側に曲がるように撓み変形すると、複数の分割腕65cにおいて検出された信号が加算される。
2つの検出腕65の間においては、第1検出電極55Aと第2検出電極55Bとが接続される。当該接続は、例えば、圧電体51上の配線59によってなされる。このような接続関係においては、2つの検出腕65がz方向において互いに逆側に曲がるように撓み変形すると、2つの検出腕65において検出された信号が加算される。
(y軸素子の基準電位パターン)
基準電位パターン57は、例えば、主として、圧電体51のうち、駆動腕63および検出腕65以外の部分(基部61および/または支持部67)に位置している。そして、基準電位パターン57は、例えば、励振電極53に接続されている配線59と、検出電極55に接続されている配線59との間など、電位が互いに異なる配線間に位置している。これにより、配線同士のアイソレーションが向上する。基準電位パターン57の具体的な形状は、例えば、配線状とされてよい。基準電位パターン(基準電位配線)に関して、特開2015-141183号公報の内容は、参照による援用(Incorporation by Reference)がなされてよい。
(y軸素子の配線)
複数の配線59は、上述したように励振電極53および検出電極55を接続している。また、複数の配線59は、電位の観点から2組に分けられた励振電極53と、電位の観点から2組に分けられた検出電極55との合計4組の電極と、4つの素子端子39(図4)とをそれぞれ接続している。基準電位パターン57は、配線状部分を有しており、残りの2つの素子端子39に接続されている。基準電位パターン57の一部は配線59と捉えられても構わない。
複数の配線59は、特に図示しないが、圧電体51の種々の部分の上面、下面および/または側面において適宜に配されることによって、その全体が圧電体51の表面に設けられる態様で、互いに短絡することなく、上述した接続を実現可能である。ただし、圧電体51上に位置する配線59の上に絶縁層を設け、その上に他の配線59を設けることによって、立体配線部が形成されても構わない。
(y軸素子の駆動回路および検出回路)
図5(a)および図5(b)に示すように、励振電極53には、2つの素子端子39を介して、励振電極53に電圧を印加する(駆動信号を入力する)駆動回路103Yが接続される。また、検出電極55には、他の2つの素子端子39を介して、検出電極55からの電気信号(検出信号)を検出する検出回路105Yが接続される。駆動回路103Yおよび検出回路105Yは、本実施形態では、IC7内に構成されている。特に図示しないが、基準電位パターン57には、残りの2つの素子端子39を介してIC7から基準電位が付与される。
駆動回路103Yは、例えば、発振回路や増幅器を含んで構成されており、所定の周波数の交流電圧を第1励振電極53Aと第2励振電極53Bとの間に印加する。上記の周波数は、IC7内にて予め定められていてもよいし、センサ1の外部の機器等から指定されてもよい。
検出回路105Yは、例えば、増幅器や検波回路を含んで構成されており、第1検出電極55Aと第2検出電極55Bとの電位差を検出し、その検出結果に応じた電気信号を外部の機器等に出力する。より具体的には、例えば、上記の電位差は、交流電圧として検出され、検出回路105Yは、検出した交流電圧の振幅に応じた信号を出力する。この振幅に基づいて角速度が特定される。また、検出回路105Yは、駆動回路103Yの印加電圧と検出した電気信号との位相差に応じた信号を出力する。この位相差に基づいて回転の向きが特定される。
(y軸素子の動作)
上述のように、第1駆動腕63Aおよび第2駆動腕63Bのグループと、第3駆動腕63Cおよび第4駆動腕63Dのグループとは、励振方向(x方向)において互いに逆側へ変形するように互いに逆の位相(180°ずれた位相)で励振される。
この状態で、センサ素子5がy軸回りに回転されると、駆動腕63は、励振方向(x方向)と回転軸の方向(y方向)とに直交する方向(z方向)にコリオリの力を受ける。これにより、駆動腕63は、z方向に振動する。また、第1駆動腕63Aおよび第2駆動腕63Bのグループと、第3駆動腕63Cおよび第4駆動腕63Dのグループとは、互いに逆の位相で励振されていることから、z方向において互いに逆側へ湾曲するように振動する。
駆動腕63および検出腕65は、基部61によって連結されている。従って、駆動腕63の振動は、基部61を介して検出腕65に伝達され、検出腕65も振動する。具体的には、第1検出腕65Aは、z方向において第1駆動腕63Aおよび第2駆動腕63Bとは逆側へ湾曲するように振動する。また、第2検出腕65Bは、z方向において第3駆動腕63Cおよび第4駆動腕63Dとは逆側へ湾曲するように振動する。別の観点では、第1検出腕65Aおよび第2検出腕65Bは、z方向において互いに逆側に湾曲するように振動する。従って、複数の検出電極55の接続関係の説明で述べたように、両検出腕65において生じた電気信号は加算される。
上記では、駆動腕63のz方向の振動が検出腕65に伝わる作用について説明した。換言すれば、検出腕65のx方向の振動については無視して説明した。実際には、駆動腕63のx方向の振動が検出腕65に伝わって検出腕65がx方向に振動し、検出腕65にてコリオリの力が生じることによって検出腕65がz方向に振動する作用も生じる。この2種の作用のいずれが検出腕65のz方向の振動に関して支配的であってもよい。
(x軸素子)
図6は、x軸回りの回転を検出するセンサ素子5の一例であるx軸素子5Xの要部構成を示す平面図である。ただし、この図では、x軸素子5Xの表面に設けられる導電層の図示は基本的に省略されている。
x軸素子5Xは、圧電振動式のものである。x軸素子5Xは、使用時に逆圧電効果を利用してx方向に励振される。このとき、x軸素子5Xは、特定の構成を有していることによって、x方向の励振に伴ってy方向の振動も生じる。この状態でx軸素子5Xがx軸回りに回転されると、z方向のコリオリ力が生じ、x軸素子5Xは、角速度に応じた振幅でz方向に振動する。この振動が圧電効果によって電気信号に変換されることによって角速度が検出される。
x軸素子5Xの基本的な構成および動作は、例えば、国際公開第2018/021166号、国際公開第2018/021167号および国際公開第2018/139396号に記載のセンサ素子と同様とされてよい。従って、これらの公報の内容は、参照による援用(Incorporation by Reference)がなされてよく、また、x軸素子5Xの説明においては、細部の説明を省略することがある。
(x軸素子の圧電体)
x軸素子5Xの圧電体151の材料、および圧電体151における分極軸と直交座標系xyzとの相対関係については、y軸素子5Yの圧電体51の説明を援用してよい。ただし、同一のパッケージ本体3に共に実装されるy軸素子5Yとx軸素子5Xとで、圧電体の材料および分極軸の方向等が同一である必要は無い。また、圧電体151は、圧電体51と同様に、全体として厚さ(z軸方向)が一定にされてよい。
圧電体151は、例えば、概略、y軸に平行な不図示の対称軸に対して線対称の形状に形成されている。また、圧電体151は、例えば、概略、x軸に平行な不図示の対称軸に対して線対称の形状に形成されている。
圧電体151は、x軸に平行な不図示の対称軸を挟んで線対称に配置された2つのユニット152(152Aおよび152B)と、この2つのユニット152を支持する支持部167とを有している。
各ユニット152は、例えば、基部161と、基部161から延びている少なくとも1対(図示の例では2対)の駆動腕163(163A~163Dまたは163E~163H)ならびに検出腕165とを有している。ユニット152は、1つのみで、角速度を検出可能である。図示の例では、圧電体151は、2つのユニット152を有していることから、例えば、両者の信号を加算することにより、検出感度を向上させることが可能となっている。
各ユニット152において、基部161は、例えば、x軸に平行に直線状に延びており、両端が支持部167によって支持されている。特に図示しないが、平面視において、基部161の両端(駆動腕163の配置位置よりも外側の部分)をL字、Ω字またはS字に形成してもよい。すなわち、基部161は、両端にx軸に交差する部分を含んでいてもよい。このようにすることにより、後述する基部161の撓みが容易化される。
各ユニット152において、4本の駆動腕163は、具体的な寸法および基部161に対する具体的な接続位置を除いては、y軸素子5Yの4本の駆動腕63と同様のものである。図6では、駆動腕163は、ハンマ形状とされていないが、駆動腕63と同様に、ハンマ形状とされてもよい。凹溝が設けられてよいことも同様である。駆動腕163は、基部161の長手方向の中央位置と両端との間の適宜な位置から延びている。
各ユニット152において、検出腕165は、基部161の長手方向の中央位置から、複数の駆動腕163に並列に(例えば平行に)、かつy軸に沿って(例えばy軸に平行に)延びている。検出腕165は、具体的な寸法および基部161に対する接続位置を除いては、y軸素子5Yの検出腕65と同様のものである。図6では、検出腕165は、ハンマ形状とされておらず、また、複数の分割腕を有していないが、ハンマ形状とされたり、複数の分割腕を有していたりしてもよい。また、検出腕165は、基部161からy軸に平行に延び出てから基部161側へ折り返す形状(国際公開第2018/139396号参照)を有していてもよい。
支持部167は、2つのユニット152を支持する内側枠部169と、内側枠部169からその外側へ突出する突部170と、突部170を介して内側枠部169を支持している枠部71を有している。枠部71は、y軸素子5Yの枠部71に相当する部分であり、説明を省略する。
内側枠部169(並びのその外縁および内縁)は、例えば、平面視において、基部161、駆動腕163および検出腕165を囲む概略長方形である。この長方形は、駆動腕163および検出腕165の延在方向を長手方向としている。すなわち、内側枠部169は、y軸に平行な1対の長辺169aと、x軸に平行な1対の短辺169bとを有している。基部161は、1対の長辺169aに掛け渡されている。各辺の横断面の形状は適宜に設定されてよい。図示の例では、長辺169aは、基部161との連結部分において幅が狭くなっている。
突部170は、例えば、互いに平行な、内側枠部169の短辺169bと枠部71の短辺71bとを接続している。突部170は、例えば、短辺169bおよび短辺71bの長手方向中央に位置している。突部170は、1対の短辺169bに対応して2つ設けられている。ただし、突部170は、一方の短辺169bに対してのみ設けられていてもよい。
(x軸素子の導体)
図7は、図6のVII-VII線における断面図である。この図では、ユニット152Aの断面図を示しているが、ユニット152Bの断面図も同様である。
各駆動腕163における励振電極53の構成および配置は、第1実施形態と同様である。従って、第1励振電極53Aおよび第2励振電極53Bに交流電圧が印加されることによって、駆動腕163は、x軸方向に振動する。ユニット152Aおよび152Bは、駆動腕163が延びる方向が互いに逆側であるが、いずれにおいても、励振電極53の付加符号Aは、駆動腕163の上面または下面に対応し、励振電極53の付加符号Bは、駆動腕163の側面に対応するものとする。
各検出腕165における検出電極55の構成および配置は、分割腕毎に検出電極55が設けられていない点を除いては、y軸素子5Yと同様である。従って、第1検出電極55Aおよび第2検出電極55Bによって、検出腕165のz軸方向の振動によって生じる信号が検出される。ユニット152Aおよび152Bは、検出腕165が延びる方向が互いに逆側であるが、いずれにおいても、検出電極55の付加符号Aは、-xの側面の+zの領域および+xの側面の-zの領域に対応し、検出電極55の付加符号Bは、-xの側面の-zの領域および+xの側面の+zの領域に対応するものとする。
各ユニット152において、2対の駆動腕163における複数の励振電極53の電位(別の観点では接続関係)も、y軸素子5Yと同様である。従って、各ユニット152における2対の駆動腕163は、y軸素子5Yと同様に励振される。
2つのユニット152に関しては、検出腕165に対してx軸方向の同一側に位置する駆動腕163間(163A、163B、163Eおよび163F間、または163C、163D、163Gおよび163H間)において、第1励振電極53A同士が同一の電位とされ、第2励振電極53B同士が同一の電位とされる。同電位となるべき励振電極53同士は、例えば、圧電体151上の複数の配線59によって互いに接続されている。従って、2つのユニット152において、複数の駆動腕163は、互いに同一の位相で検出腕165側へ近接または離反する。
また、2つのユニット152の検出腕165間においては、第1検出電極55Aと第2検出電極55Bとが同一の電位とされる。同電位となるべき検出電極55同士は、例えば、圧電体151上の複数の配線59によって互いに接続されている。従って、2つの検出腕165がz軸方向の互いに逆側に撓んだときに、両者において生じた信号が加算される。
特に図示しないが、x軸素子5Xにおいても、基準電位パターン57が設けられる。基準電位パターン57は、y軸素子5Yのものと同様に、主として、圧電体151のうち、駆動腕163および検出腕165以外の部分(基部161および/または支持部167)に位置して、電位が互いに異なる配線間に位置している。
上記のように電位の観点から2組に分けられた励振電極53と、電位の観点から2組に分けられた検出電極55との合計4組の電極群は、圧電体151上の複数の配線59によって、4つの素子端子39と接続されている。基準電位パターン57は、残りの2つの素子端子39に接続されている。素子端子39は、y軸素子5Yのものと同様であり、y軸素子5Yの素子端子39についての説明は、x軸素子5Xの素子端子39に援用されてよい。6つの素子端子39は、IC7の駆動回路103Xおよび検出回路105Xに接続されている。
(x軸素子の動作)
各ユニット152において、複数の駆動腕163の励振は、y軸素子5Yの複数の駆動腕63と同様である。すなわち、検出腕165を挟んで両側の駆動腕163は、励振電極53に交流電圧が印加されることによってx軸方向において互いに逆向きに変形するように互いに逆の位相で励振される。
このとき、検出腕165の両側の駆動腕163がx軸方向において検出腕165から離れる側に撓むと、その曲げモーメントが基部161に伝わる。そして、基部161は、y軸方向の、駆動腕163が延び出ている側(ユニット152Aにおいては+y側、ユニット152Bにおいては-y側)へ撓む。その結果、検出腕165は、y軸方向の、駆動腕163が延び出ている側へ変位する。
逆に、検出腕165の両側の駆動腕163がx軸方向において検出腕165に近づく側に撓むと、その曲げモーメントが基部161に伝わり、基部161は駆動腕163が延び出ている側とは反対側へ撓む。その結果、検出腕165は、y軸方向の、駆動腕163が延び出ている側とは反対側へ変位する。
従って、検出腕165の両側の駆動腕163が励振されることによって、検出腕165がy軸方向において振動することになる。また、2つのユニット152間において、複数の駆動腕163は、互いに同一の位相(検出腕165に対して離れるか近づくかが同一になる位相)で励振されているから、2つの検出腕165は、y軸方向の互いに逆側に変位するように振動する。
上記のように圧電体51が振動している状態で、x軸素子5Xがx軸回りに回転されると、検出腕165は、y軸方向に振動(変位)していることから、コリオリの力によってz軸方向において振動(変形)する。この変形によって生じる信号(例えば電圧)は、上述のように検出電極55によって取り出される。また、2つの検出腕165は、y軸方向において互いに逆側に変位する位相で振動しているから、z軸方向において互いに逆側へ曲がるように振動する。そして、上述のように2つの検出腕165間においては、第1検出電極55Aと第2検出電極55Bとが接続されているから、2つの検出腕165において生じた信号は加算される。
(z軸素子)
図6は、括弧内に5Zの符号を付すように、z軸回りの回転を検出するセンサ素子5の一例であるz軸素子5Zを示す平面図と捉えられてもよい。
z軸素子5Zは、圧電振動式のものである。z軸素子5Zは、x軸素子5Xと同様に励振され、検出腕165がy方向に振動(変位)する。この状態でz軸素子5Zがz軸回りに回転されると、x方向のコリオリ力が生じ、検出腕165は、角速度に応じた振幅でx方向に振動する。z軸素子5Zは、x軸素子5Xとは検出電極等の構成が異なり、このx方向の検出腕165の振動によって生じる電気信号を出力可能となっている。
z軸素子5Zの基本的な構成および動作は、例えば、国際公開第2018/021166号および国際公開第2018/021167号に記載のセンサ素子と同様とされてよい。従って、これらの公報の内容は、参照による援用(Incorporation by Reference)がなされてよく、また、z軸素子5Zの説明においては、細部の説明を省略することがある。
z軸素子5Zの基本的な構成は、検出電極(およびこれに関わる配線59)を除いて、x軸素子5Xの基本的な構成と同様とされてよい。従って、x軸素子5Xの説明は、z軸素子5Zに援用されてよい。ただし、z軸素子5Zにおいては、検出腕165は、x軸素子5Xとは異なり、コリオリの力によってx軸方向に振動することが意図されている。このような相違に基づいて、検出腕165等の具体的な寸法および/または形状は、x軸素子5Xと異なっていてよい。
図8は、z軸素子5Zの一部を示す、図7に相当する断面図である。
第1検出電極255Aおよび第2検出電極255Bは、検出腕165のx軸方向の曲げ変形によって生じる信号を取り出すものであるので、例えば、駆動腕163をx軸方向に励振させるための励振電極53と同様の構成とされる。従って、励振電極53についての説明は、励振電極53を検出電極255に読み替えて、検出電極255に援用されてよい。各検出腕165における1対の第1検出電極255A同士の接続、および1対の第2検出電極255B同士の接続についても同様である。
y軸素子5Yおよびx軸素子5Xの説明では、検出電極55に関連して、検出腕65および165が複数の分割腕を有してよいこと(複数のスリットが設けられてよいこと)について言及した。z軸素子5Zにおいては、検出腕165は、駆動腕63および163と同様に、その上面および/または下面に凹溝が設けられてよい。
2本の検出腕165間においては、第1検出電極255Aと第2検出電極255Bとが接続される。従って、2本の検出腕165がx軸方向において互いに逆側に曲がるときに、検出腕165で生じた信号が加算される。検出電極255の接続は、例えば、圧電体151上の複数の配線59によりなされる。
他のセンサ素子5と同様に、電位の観点から2組に分けられた励振電極53は、2つの素子端子39を介してIC7の駆動回路103Zに接続されている。電位の観点から2組に分けられた検出電極255は、他の2つの素子端子39を介してIC7の検出回路105Zに接続されている。基準電位パターン57は、残りの2つの素子端子39を介してIC7に接続されている。
(z軸素子の動作)
z軸素子5Zの励振状態は、x軸素子5Xの励振状態と同様である。この励振状態でz軸素子5Zがz軸回りに回転されると、検出腕165は、y軸方向に振動(変位)していることから、x方向において振動する。この変形によって生じる信号(例えば電圧)は、検出電極255によって取り出される。また、2つの検出腕165は、y軸方向において互いに逆側に変位する位相で振動しているから、x軸方向において互いに逆側へ曲がるように振動する。そして、2つの検出腕165間においては、第1検出電極255Aと第2検出電極255Bとが接続されているから、2つの検出腕165において生じた信号は加算される。
(3つのセンサ素子の寸法)
各センサ素子5の各種の寸法は、各センサ素子5に設定される周波数等に応じて適宜に設定されてよい。ただし、各センサ素子5の全体の大きさは、3つのセンサ素子5同士で大きく乖離しないように設定される。
例えば、各センサ素子5(別の観点では圧電体)を包含する最小の矩形を想定する。これまでに例示したセンサ素子5においては、当該矩形は、枠部71の外縁に一致し、また、y軸に平行な方向を長手方向とする長方形である。3つのセンサ素子5の長辺のうち最も長いものは、3つのセンサ素子5の長辺のうち最も短いものに対して、例えば、1.5倍以下または1.1倍以下である。また、例えば、3つのセンサ素子5の短辺のうち最も長いものは、3つのセンサ素子5の短辺のうち最も短いものに対して、例えば、1.7倍以下、1.5倍以下または1.3倍以下である。
(センサ素子同士の結合)
センサ1において、3つのセンサ素子5は、互いに分離されていてもよいし、2つ以上が結合(一体化)されていてもよい。
図9は、2つのセンサ素子5が結合されている態様の一例を示す平面図(底面図)である。この図では、素子端子39以外の導体の図示は省略されている。
この例では、y軸素子5Yの圧電体51と、x軸素子5X(またはz軸素子5Z)の圧電体151とが一体化されている。例えば、圧電体51および圧電体151は、同一の水晶ウェハからエッチングによって共に作製されている。
このような一体化は、3つのセンサ素子5の任意の2以上のセンサ素子5において行われてよい。例えば、図示の例では、2つのセンサ素子5が一体化されているが、3つのセンサ素子5が一体化されてもよい。また、図示の例では、y軸素子5Yとx軸素子5X(またはz軸素子5Z)とが一体化されているが、この他、例えば、x軸素子5Xとz軸素子5Zとが一体化されてもよい。
一体化は、例えば、各センサ素子5における圧電体の外周部同士が接続されることによりなされる。また、一体化は、例えば、各種の腕の延在方向に直交する方向(短手方向)にセンサ素子5が並べられてなされる。本実施形態で例示しているセンサ素子5においては、圧電体の外周部の短手方向側部分は、枠部71の長辺71aによって構成されているから、2つのセンサ素子5の長辺71a同士が互いに接続されている。
一体化されたセンサ素子5同士において、腕の延在方向は、例えば、互いに平行である。換言すれば、各センサ素子5に付した直交座標系xyzは、センサ素子5同士で一致する。また、図示の例では、一体化されたセンサ素子5同士において、長手方向(y方向)の長さ(長辺71aの長さ)は、互いに同一とされている。ただし、両者は異なっていても構わない。各センサ素子5の短手方向(x方向)の長さは、センサ素子5同士で互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
図示の例では、y軸素子5Yの-x側の素子端子39と、x軸素子5Xの+x側の素子端子39とは、x軸方向の位置が重複していない。従って、y軸素子5Yの圧電体51と、x軸素子5Xの圧電体151とは、枠部71の長辺71a同士が接続されていると概念することができる。ただし、y軸素子5Yの-x側の素子端子39と、x軸素子5Xの+x側の素子端子39とでx軸方向の位置が重複しているなどして、長辺71a同士が一部または全部において共用化されていると概念できるような態様で、圧電体51と圧電体151とが一体化されていてもよい。
圧電体が一体化された2つまたは3つのセンサ素子5同士においては、素子端子39を共用することが可能である。例えば、基準電位用の素子端子39が共用されてよいことは明らかである。また、2つまたは3つのセンサ素子5同士において励振の周波数を互いに同一にする場合においては、励振電極53に接続される素子端子39を共用化することも可能である。
センサ素子5が腕の延在方向を長手方向としているか否かを判定するに際しては、センサ素子5の腕の延在方向の長さと、腕の延在方向に直交する方向の長さとを特定する必要がある。ひいては、圧電体同士が一体化されている場合においては、その結合部分において、センサ素子5同士の境界を特定する必要がある。この特定は、センサ素子5の形状および機能等に基づいて合理的に判断されてよい。図示の例のように、2つのセンサ素子5の間で素子端子39のx軸方向の位置が重複していない場合においては、例えば、両者の素子端子39からの距離が等しくなる位置(y軸素子5Yの-x側の素子端子39と、x軸素子5Xの+x側の素子端子39との中間位置)を2つのセンサ素子5の境界としてよい。また、上記以外の場合においては、例えば、結合された長辺71aの幅の中央の位置を2つのセンサ素子5の境界としてよい。センサ素子5同士で圧電体を接続した場合、極端に言えば、一のセンサ素子5の素子端子39を他のセンサ素子5の圧電体に設けることも可能であり、素子端子39を基準にセンサ素子5の大きさを判定することは不合理だからである。
[複数のセンサ素子の配置]
図10は、実施形態に係る3つのセンサ素子5の種類および配置の組み合わせの例の一覧を示す図である。
この図において、表の1マスは、基板部21(別の観点ではパッケージ11)の平面形状に対応している。マスの境界線は、基板部21の外縁を構成している長辺21cおよび短辺21dに対応している。
各マス内の長方形は、センサ素子5を示している。長方形内のX、YまたはZは、それぞれ、センサ素子5がx軸素子5X、y軸素子5Yまたはz軸素子5Zであることを示している。長辺71aおよび短辺71bの符号から理解されるように、マス内の長方形の長手方向および短手方向は、センサ素子5の長手方向および短手方向(別の観点では腕の延在方向および並び方向)に対応している。マス内において互いに接している長方形は、図9を参照して説明したように、センサ素子5同士が一体化されていることを示している。逆に、マス内において互いに離れている長方形は、センサ素子5同士が一体化されていない(互いに分離されている)ことを示している。
この図では、3つのセンサ素子5の種類および配置に関して9つの態様が示されている。この9つの態様は、同一の列に示された態様同士で共通性があり、また、同一の行に示された態様同士で共通性がある。以下では、各列について、最上段のマスに示された文字を用いて、「XYZ」の列、「X/XZ」の列、「Y/YZ」の列または「Z/XY」の列ということがある。また、各行について、最も左側のマスに示された数字を用いて、「1」の行、「2」の行または「3」の行ということがある。
(センサ素子の種類の組み合わせ)
既に述べたように、センサ素子5は、直交座標系xyzのz軸がD3軸に一致するように基板部21に実装される。そして、いずれの態様においても、D3軸回りの角速度の検出は、z軸素子5Zが設けられることによって実現される。
「XYZ」の列および「Z/XY」の列に示された5つの態様においては、直交座標系xyzにおける角速度が検出される軸が互いに異なる3種のセンサ素子5が組み合わされている。すなわち、z軸素子5Zに加えて、x軸素子5Xおよびy軸素子5Yが設けられている。そして、D1軸回りの角速度の検出には、x軸素子5Xおよびy軸素子5Yの一方が利用され、D2軸回りの角速度の検出には、x軸素子5Xおよびy軸素子5Yの他方が利用される。
より詳細には、「XYZ」の列に示す3つの態様では、D1軸回りの角速度の検出にはy軸素子5Yが利用され、D2軸回りの角速度の検出にはx軸素子5Xが利用される。逆に、「Z/XY」の列に示す3つの態様では、D1軸回りの角速度の検出にx軸素子5Xが利用され、D2軸回りの角速度の検出にはy軸素子5Yが利用される。
「X/XZ」の列および「Y/YZ」の列に示された4つの態様においては、z軸素子5Zに加えて、直交座標系xyzにおける角速度が検出される軸(ただし、x軸またはy軸)が互いに同一の2つのセンサ素子5が組み合わされている。すなわち、z軸素子5Zに加えて、2つのx軸素子5Xまたは2つのy軸素子5Yが設けられている。同一種類の2つのセンサ素子5は、D1D2平面内において互いに異なる向きに配置されることにより、一方は、D1軸回りの角速度の検出に利用され、他方は、D2軸回りの角速度の検出に利用される。
より詳細には、「X/XZ」の列に示す2つの態様では、D1軸回りおよびD2軸回りの角速度の検出に2つのx軸素子5Xが利用される。「Y/YZ」の列に示す2つの態様では、D1軸回りおよびD2軸回りの角速度の検出に2つのy軸素子5Yが利用される。
(センサ素子の配置)
図示された9つの態様は、3つのセンサ素子5の配置の観点からは、「XYZ」の列に示された3つの態様と、他の列に示された6つの態様とに分類することができる。以下では、便宜上、長辺71a同士が互いに平行になるように配置されている2以上のセンサ素子5について、単に、互いに平行なセンサ素子5等と表現することがある。また、長辺71a同士が直交するように配置されている2以上のセンサ素子について、単に互いに直交するセンサ素子5等と表現することがある。
「XYZ」の列に示された3つの態様では、3つのセンサ素子5は、1列に配列されている。より具体的には、3つのセンサ素子5は、その長辺71a(別の観点では腕の延在方向)が基板部21の短辺21dに平行になる向きで、基板部21の長辺21cに沿う方向(例えば長辺21cに概略平行な方向とされてよい。)に並んでいる。別の観点では、3つのセンサ素子5は、互いに平行になるように配置されている。
他の列に示された6つの態様では、3つのセンサ素子5のうち2つは、その長辺71a(別の観点では腕の延在方向)が基板部21の長辺21cに平行になる向きで、基板部21の短辺21dに沿う方向(例えば短辺21dに概略平行な方向とされてよい。)に並んでいる。残りの1つのセンサ素子5は、その長辺71aが基板部21の短辺21dに平行になる向きで、前記2つのセンサ素子5に対して基板部21の長辺21cに沿う方向(例えば長辺21cに概略平行な方向とされてよい。)に並んでいる。別の観点では、2つのセンサ素子5は、互いに平行になるように配置されており、残りの1つのセンサ素子5は、他の2つのセンサ素子5に直交するように配置されている。
より詳細には、「X/XZ」の列の2つの態様においては、x軸素子5Xとz軸素子5Zとが互いに平行である。「Y/YZ」の列の2つの態様においては、y軸素子5Yとz軸素子5Zとが互いに平行である。「Z/XY」の列の2つの態様においては、x軸素子5Xとy軸素子5Yとが互いに平行である。
図示の例では、互いに平行な2つのセンサ素子5に対して、+D2側に残りの1つのセンサ素子5が位置している。ただし、両者の位置関係は逆であってもよい。
互いに平行に配置されている2以上のセンサ素子5の並び順は、図示の例に限定されず、適宜に変更されてよい。例えば、「XYZ」の列では、X、YおよびZの順が図示されているが、X、ZおよびYの順、Y、XおよびZの順、Y、ZおよびXの順、Z、XおよびYの順、Z、YおよびXの順とされてもよい。「X/XZ」に列におけるXおよびZの並びは図示の例とは逆でもよい。「Y/YZ」の列におけるYZの並びは図示の例とは逆でもよい。「Z/XY」の並びは図示の例とは逆でもよい。また、各センサ素子5は、+x側と-x側のいずれが図10に示す各センサ素子5の長手方向の一方側とされてもよい(D3軸に平行な軸回りに180°回転されてよい。)。
(センサ素子の一体化)
「1」の行に示す1つの態様では、3つのセンサ素子5が一体化されている。別の観点では、一体化された2以上のセンサ素子5を1つの素子としてみなすならば、基板部21には、1つの素子のみが実装されている。
「2」の行に示す4つの態様では、3つのセンサ素子5のうち、2つが一体化されており、残りの1つは分離されている。別の観点では、一体化された2以上のセンサ素子5を1つの素子としてみなすならば、基板部21には、2つの素子が実装されている。
より詳細には、「XYZ」の列に関しては、3つのセンサ素子5のうち互いに隣り合う2つが一体化されている。図示の例では、3つのセンサ素子5のうち、中央のセンサ素子5と、これに対して+D2側のセンサ素子5とが一体化されている。ただし、図示とは逆に、中央のセンサ素子5と、これに対して-D2側に位置するセンサ素子5とが一体化されていてもよい。既に述べたように、X、YおよびZの並び順は、図示の例とは異なっていてよく、ひいては、一体化されるセンサ素子5の種類も図示の例とは異なっていてよい。
また、「X/XZ」、「Y/YZ」および「Z/XY」の列に関しては、互いに平行に配置されている2つのセンサ素子5同士が一体化されている。既に述べたとおり、これらの2つのセンサ素子5の並び順は、図示の例とは逆であってもよい。
「3」の行に示す4つの態様では、3つのセンサ素子5が全て分離されている。別の観点では、一体化された2以上のセンサ素子5を1つの素子としてみなすならば、基板部21には、3つの素子が実装されている。
(センサ素子の配置領域の寸法の一例)
「XYZ」の列に示す態様においては、例えば、D2方向に見て、3つのセンサ素子5のうち最も長辺71aが長いものの配置範囲(D1方向)に他の2つのセンサ素子5の配置範囲(D1方向)の全部が収まる(一致する場合を含む)ように3つのセンサ素子5が配置される。最も長い長辺71aの長さは、例えば、既述のように、最も短い長辺71aの長さに対して、1.5倍以下または1.1倍以下とされてよい。また、最も短い長辺71aと、パッケージ11の第1枠部23の内縁の長辺間の距離(D1方向)とを比較したとき、例えば、後者は、前者に対して、1.6倍以下または1.2倍以下とされてよい。
「X/XZ」、「Y/YZ」および「Z/XY」の列に示す態様においては、例えば、D2方向に見て、互いに平行な2つのセンサ素子5の配置範囲(D1方向)と、この2つのセンサ素子5に直交するセンサ素子5の配置範囲(D1方向)との一方の全部が他方に収まる(一致する場合を含む)ように3つのセンサ素子5が配置されている。互いに平行な2つのセンサ素子5の配置範囲(D1方向)は、-D1側のセンサ素子5の-D1側の外縁から+D1側のセンサ素子5の+D1側の外縁までの範囲である。上記2つの配置範囲のD1方向の長さは、長い方が短い方に対して、1.7倍以下、1.5倍以下、1.3倍以下、1.2倍以下または1.1倍以下とされてよい。また、短い方の配置範囲のD1方向の長さと、パッケージ11の第1枠部23の内縁の長辺間の距離(D1方向)とを比較したとき、例えば、後者は、前者に対して、1.8倍以下、1.6倍以下、1.4倍以下、1.3倍以下または1.2倍以下とされてよい。
また、「X/XZ」、「Y/YZ」および「Z/XY」の列に示す態様においては、互いに平行な2つのセンサ素子5は、D1方向に見て、2つのセンサ素子5(長辺71a)の配置範囲(D2方向)の一方の全部が他方に収まる(一致する場合を含む)ように2つのセンサ素子5が配置されている。このとき、長い方の長辺71aの長さは、短い方の長辺71aの長さに対して、1.5倍以下または1.1倍以下とされてよい。
[基板部における導体の配置の一例]
図11および図12を参照して、基板部21における導体(素子パッド15等)の配置の一例について説明する。ここでは、3つのセンサ素子5の配置の態様が「X/XZ」、「Y/YZ」および「Z/XY」の列に示された6つの態様のいずれかである場合を例に取る。
図11は、基板部21(第1絶縁層31A)の上面21aを示す平面図である。
この図では、上面21a上の導体層の表面(すなわち断面ではない面)にハッチングを付している。また、第1絶縁層31Aを貫通するビア導体81を黒丸で示している。センサ素子5の外縁を点線で示している。パッケージ本体3の第1枠部23の内縁を二点鎖線で示している。
この図では、センサ素子5の素子端子39と接合される素子パッド15に対して、その役割に応じて、大文字のアルファベット等からなる付加符号を付している。素子パッド15D-1および15D-2は、励振電極53に駆動信号を入力するためのものである。ただし、素子パッド15D-2は、仮想接地に対応していてよい。また、素子パッド15Sは、検出電極55または255から検出信号を取り出すためのものである。素子パッド15Gは、基準電位パターン57に基準電位を付与するためのものである。
既述のように、各センサ素子5においては、枠部71の1対の長辺71aに対して、3つずつ合計で6つの素子端子39が設けられている。これに対応して、パッケージ11は、各センサ素子5に対して、3つずつ2列に配列された合計で6つの素子パッド15を有している。
3つのセンサ素子5のうち2つは、図10を参照して説明したように、1対の長辺71aが基板部21の長辺21cに平行になるように配置されている。従って、この2つのセンサ素子5のそれぞれに対応する6つの素子パッド15のうち、3つは、相対的に長辺21c側に位置して長辺21cに沿って配列されており、残りの3つは、それよりも基板部21の内側(長辺21cから離れる側)に位置している。相対的に長辺21c側に位置している3つの素子パッド15と、長辺21c(または第1枠部23の内縁)との間には、他の導体は介在しておらず、両者は隣接していると捉えることができる。
3つのセンサ素子5のうち残りの1つは、図10を参照して説明したように、1対の長辺71aが基板部21の短辺21dに平行になるように配置されている。従って、このセンサ素子5に対応する6つの素子パッド15のうち、3つは、相対的に短辺21d側に位置して短辺21dに沿って配列されており、残りの3つは、それよりも基板部21の内側(短辺21dから離れる側)に位置している。相対的に短辺21d側に位置している3つの素子パッド15と、短辺21d(または第1枠部23の内縁)との間には、他の導体は介在しておらず、両者は隣接していると捉えることができる。
纏めると、パッケージ11は、3つのセンサ素子5のそれぞれに対して、基板部21の外縁に沿って配列されている複数の素子パッド15と、それよりも基板部21の内側に位置している複数の素子パッド15とを有している。
そして、図示の例では、いずれのセンサ素子5についても、検出用の素子パッド15Sは、基板部21の外縁側に位置している。より詳細には、例えば、各センサ素子5において基板部21の外縁に沿って配列されている3つの素子パッド15のうち、両側の2つの素子パッド15が検出用とされている。この2つの素子パッド15Sの間には、仮想接地に対応する素子パッド15D-2が位置している。図示の例の他、例えば、素子パッド15D-2に代えて、基準電位用の素子パッド15Gが位置していてもよい。
また、図示の例では、いずれのセンサ素子5についても、基準電位用の素子パッド15Gは、基板部21の内側に位置している。より詳細には、例えば、基板部21の内側で配列されている3つの素子パッド15のうち、両側の2つの素子パッド15が基準電位用とされている。この2つの素子パッド15Gの間には、駆動信号用の素子パッド15D-1が位置している。図示の例の他、例えば、基板部21の内側の3つの素子パッド15のうち両側の2つを駆動用の素子パッド15D-1および15D-2とし、その間の1つを基準電位用としてもよい。
基板部21の+D1側かつ+D2側の角部に位置している導体層(符号省略)およびビア導体81は、蓋体9に基準電位を付与するためのものである。このような導体は設けられなくてもよい。
図12は、基板部21の内部(第2絶縁層31Bの上面)を示す平面図である。
この図は、図11の例を前提としている。この図では、図11と同様に、第2絶縁層31Bの上面の導体層の表面(すなわち断面ではない面)にハッチングを付している。また、この導体層のうち、第1絶縁層31Aを貫通するビア導体81と接続される接続領域85については、他の領域とは異なるハッチングを付している。また、この図では、第2絶縁層31Bを貫通するビア導体83が黒丸で示されている。
第2絶縁層31Bの上面に位置する導体層は、例えば、駆動配線87D-1および87D-2、検出配線87Sならびに基準電位パターン87Gを有している。これらの配線およびパターンは、複数の素子パッド15に接続されている接続領域85を含んでいる。ただし、接続領域85は、配線およびパターンとは別個の部位と捉えられても構わない。
複数の接続領域85は、例えば、複数の素子パッド15の直下に位置しており、ビア導体81(図11)によって素子パッド15と接続されている。従って、接続領域85の役割と平面視における配置位置との関係については、素子パッド15の説明を援用してよい。接続領域85は、表面側の一部または厚み方向の全部が、第2絶縁層31Bの上面の導体層の他の領域の材料と異なる材料から構成されていても構わない。
駆動配線87D-1は、接続領域85において素子パッド15D-1と接続されている。駆動配線87D-2は、接続領域85において素子パッド15D-2と接続されている。検出配線87Sは、接続領域85において素子パッド15Sと接続されている。
これらの配線は、概略、接続領域85から基板部21の外縁に向かって延びている。特に、基板部21の外縁に沿って配置されている素子パッド15(15Sおよび15D-2)と接続されている配線は、基板部21の外縁から離れる方向へ延びる部分を含んでいない。これらの配線は、基板部21の外縁に向かって延びる部分のみを含んでいるか、またはこれに加えて外縁に対して平行な部分のみを含んでいる。基板部21の外縁に向かって延びるという場合、外縁に直交する方向だけでなく、外縁に傾斜する方向に延びてよい。
基準電位パターン87Gは、素子パッド15Gと接続されている。基準電位パターン87Gは、例えば、第2絶縁層31Bの上面において、上記の配線の位置を除く大部分の面積に亘って設けられている。例えば、基準電位パターン87Gの面積は、第2絶縁層31Bの面積の5割以上とされてよい。
また、基準電位パターン87Gは、上述した各種の配線の間に位置している。例えば、基準電位パターン87Gは、各センサ素子5について、2つの検出配線87Sおよび駆動配線87D-2の3つの配線と、駆動配線87D-1との間に位置している。長辺21cに隣接する1対の検出配線87Sおよび駆動配線87D-2に関して示すように、基準電位パターン87Gは、基板部21の外縁に到達し、第2絶縁層31Bの上面において、上記の3つの配線と駆動配線87D-1とを完全に分断してもよい。
上述した各種の配線は、例えば、その延びる中途において、かつ基板部21の外縁付近において、ビア導体83と接続されている。また、基準電位パターン87Gは、例えば、基板部21の外縁付近において、ビア導体83と接続されている。ビア導体83は、例えば、基板部21において第2絶縁層31Bの上面よりも下方に設けられた不図示の導体層を介して、ICパッド17と電気的に接続されている。
以上のとおり、本実施形態では、多軸角速度センサ1は、パッケージ11と、3つのセンサ素子5(第1軸素子、第2軸素子および第3軸素子)とを有している。パッケージ11は、基板部21を有している。基板部21は、互いに直交する第1軸(D1軸)、第2軸(D2軸)および第3軸(D3軸)のうちのD3軸に直交する第1面(上面21a)を有している。上面21aの外縁は、D2軸に平行な1対の長辺21cと、D1軸に平行な1対の短辺21dとを有している。3つのセンサ素子5は、上面21aに実装されており、それぞれD1軸回り、D2軸回りまたはD3軸回りの角速度を検出する。3つのセンサ素子5それぞれは、圧電体51または151と、励振電極53と、検出電極55または255とを有している。圧電体51または151は、複数の腕(駆動腕63または163および検出腕65または165)を有している。これらの腕は、上面21aの平面視において所定の延在方向(正負は問わない)に延びている。圧電体51または151は、複数の腕の延在方向を長手方向としている。励振電極53は、複数の腕の一部(駆動腕63または163)に位置している。検出電極55または255は、複数の腕の他の一部(検出腕65または165)に位置している。3つのセンサ素子5のうち2つは、腕の延在方向が基板部21の長辺21cに平行になる向きで、基板部21の短辺21dに沿う方向に並んでいる。残りの1つは、腕の延在方向が短辺21dに平行になる向きで、前記2つの素子に対して長辺21cに沿う方向に並んでいる。または、3つのセンサ素子5は、腕の延在方向が基板部21の短辺21dに平行になる向きで、基板部21の長辺21cに沿う方向に並んでいる。
この場合、例えば、3つのセンサ素子5の配置領域が極端に長細くなる蓋然性を低減できる。ひいては、パッケージ11が平面視において長細くなる蓋然性を低減できる。その結果、例えば、パッケージ11を撓ませるような力に対するパッケージ11の強度を向上させたり、センサ1を回路基板に実装したときにデッドスペースが生じる蓋然性を低減したりできる。別の観点では、正方形に近い長方形のパッケージ11を用意したときに、パッケージ11内にデッドスペースが生じる蓋然性を低減することができる。
また、本実施形態では、3つのセンサ素子5のそれぞれにおいて、圧電体51または151は、枠部71を有している。枠部71は、基板部21の上面21aの平面視において複数の腕(駆動腕63等)を囲んでいる。また、枠部71は、腕の延在方向を長手方向とする長方形である。
この場合、例えば、センサ素子5と基板部21との平面視における位置合わせが容易化される。より具体的には、例えば、位置合わせは、視覚センサ(撮像素子を含む)を用いて行われ、枠部71が設けられていることにより、センサ素子5の位置を正確に検出することができる。その結果、各種の腕と、基板部21の長辺21cまたは短辺21dとの平行度を向上させることができる。平行度の向上により、例えば、D1軸回りの角速度を検出するセンサ素子5の検出信号にD2軸回りまたはD3軸回りの角速度が及ぼす影響が低減される。他の軸についても同様である。
また、本実施形態において、3つのセンサ素子5のうち2つは、腕の延在方向が基板部21の長辺21cに平行になる向きで、基板部21の短辺21dに沿う方向に並んでよい。残りの1つは、腕の延在方向が基板部21の短辺21dに平行になる向きで、前記2つのセンサ素子5に対して基板部21の長辺21cに沿う方向に並んでよい。
この場合、例えば、センサ素子5同士で駆動腕63および/または263の振動方向を異ならせることができる。その結果、センサ素子5同士の相互影響が低減される。また、2つのセンサ素子5の一方および残りの1つのセンサ素子5を同一種類のセンサ素子5とすることができる。これにより、例えば、開発負担を軽減したり、生産性を向上させたりして、コストを削減することができる。
3つのセンサ素子5の圧電体51および/または151は、互いに分離していてよい。
例えば、3つのセンサ素子5が一体化されている態様では、センサ素子5を基板部21に実装する前の検査において、3つのセンサ素子5のうち1つが不良品であると判定された場合、他の2つのセンサ素子5も廃棄されることになる。一方、3つのセンサ素子5が互いに分離されている態様においては、そのような不都合は生じない。また、例えば、現時点では、一体化されていないセンサ素子5が主流であるから、従来のセンサ素子5を利用しやすい。
ただし、3つのセンサ素子5のうち腕の延在方向が互いに平行な少なくとも2つセンサ素子5の圧電体51および/または251は一体的とされてもよい。
この場合には、例えば、センサ素子5同士にクリアランスは不要であり、小型化に有利である。また、例えば、既に言及したように、素子端子39を共通化することも可能である。
また、図11および図12に示した例では、パッケージ11は、3つのセンサ素子5のそれぞれに対して、1対の駆動パッド(素子パッド15D-1および15D-2)と、1対の検出パッド(素子パッド15S)とを基板部21の上面21aに有している。素子パッド15D-1および15D-2は、複数の励振電極53と電気的に接続されている。1対の素子パッド15Sは、複数の検出電極55または255と電気的に接続されている。基板部21の短辺21dに沿う方向に並んでいる2つのセンサ素子5のうち、一方の長辺21c側に位置しているセンサ素子5に関して、1対の素子パッド15Sは、少なくとも1つの駆動パッド(素子パッド15D-1)よりも前記一方の長辺21c側に位置して前記一方の長辺21cに沿って配列されている。他方の長辺21c側のセンサ素子5についても、他方の長辺21cに対して同様のことが成り立つ。また、これら2つのセンサ素子5に対して基板部21の一方の短辺21d側に位置している残りの1つの素子に関して、1対の素子パッド15Sは、少なくとも1つの駆動パッド(素子パッド15D-1)よりも前記一方の短辺21d側に位置して前記一方の短辺21dに沿って配列されている。
すなわち、3つのセンサ素子5は、その検出用の素子パッド15Sが基板部21の外縁側に配置されて極力離されている。これにより、センサ素子5同士の間で検出信号が相互に及ぼす影響を低減して、検出精度を向上させることができる。別の観点では、検出信号に混入するノイズの低減を駆動信号に混入するノイズの低減に優先させており、これにより、検出精度が向上する。このような配置は、2つのセンサ素子5を互いに平行に、残りの1つのセンサ素子5を前記2つのセンサ素子5に対して直交させる構成において実現しやすい。
上記の態様において、パッケージ11は、基板部21の内部に基板部21の上面21aに平行な導体層を有していてよい。この導体層は、3つのセンサ素子5のそれぞれに対して、駆動配線87D-1および87D-2、1対の検出配線87Sならびに基準電位パターン87Gを有している。駆動配線87D-1および87D-2は、素子パッド15D-1および15D-2に電気的に接続されている。1対の検出配線87Sは、1対の素子パッド15Sに電気的に接続されている。基準電位パターン87Gは、3つのセンサ素子5のそれぞれの、少なくとも駆動配線87D-1と、1対の検出配線87Sとの間に位置している。
この場合、例えば、駆動配線87D-1と検出配線87Sとの間のアイソレーションを向上させ、検出精度を向上させることができる。
また、上記の態様において、1対の検出配線87Sは、1対の素子パッド15Sの直下の位置にて1対の素子パッド15Sに電気的に接続されており、その直下の位置から基板部21の外縁に向かって延びている。
この場合、例えば、基準電位パターン87Gを検出配線87Sに対して基板部21の内側に位置させることが容易である。ひいては、基準電位パターン87Gを駆動配線87D-1と検出配線87Sとの間に位置させることが容易である。
また、本実施形態では、センサ1は、IC7を更に有している。IC7は、基板部21の上面21aの背面である下面21bに実装されており、3つのセンサ素子5と電気的に接続されている。
従って、例えば、センサ素子5とIC7とを同一平面上に配置する態様(この態様も本開示に係る技術に含まれてよい。)に比較して、センサ1を小型化することができる。また、同一平面上に配置する態様に比較して、IC7が生じる熱がセンサ素子5に及ぼす影響が均等化される。その結果、例えば、温度補償が容易化される。
以上の実施形態において、基板部21の上面21aは第1面の一例である。基板部21の下面21bは第2面の一例である。D1軸、D2軸およびD3軸は第1軸、第2軸および第3軸の一例である。センサ1の3つのセンサ素子5は、第1軸素子、第2軸素子および第3軸素子の一例であり、図10を参照した説明から理解されるように、x軸素子5X、y軸素子5Yおよびz軸素子5Zのいずれかによって実現される。素子パッド15D-1および15D-2は1対の駆動パッドの一例である。素子パッド15Sは検出パッドの一例である。IC7は集積回路素子の一例である。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
実施形態の説明の冒頭で触れたように、多軸角速度センサは、駆動回路および検出回路を有していなくてもよい。すなわち、多軸角速度センサは、外部から入力される駆動信号によってセンサ素子を振動させ、センサ素子において生じた検出信号をそのまま外部へ出力するものであってもよい。
センサ素子または多軸角速度センサは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の一部として構成されてよい。この場合において、MEMSの基板上にセンサ素子を構成する圧電体が実装されてもよいし、MEMSの基板が圧電体によって構成されており、その一部によってセンサ素子の圧電体が構成されてもよい。
センサ素子の角速度の検出に係る基本構成(例えば駆動腕および検出腕の本数、延在方向、配置および振動方向)は、実施形態に例示したものに限定されない。例えば、他の代表的な例としては、音叉型のものを挙げることができる。また、例えば、特開2015-099130号公報のようにy軸に平行な対称軸に関して線対称に配置された駆動腕同士がx方向の同一側に湾曲してもよい。また、当該公報および特開2015-141182号公報に開示されているように、駆動腕と検出腕とが並列に延びている構成で、y軸回りの角速度が検出されてもよい。これらの公報の内容は、参照による援用(Incorporation by Reference)がなされてよい。
圧電体は、枠部を有していなくてもよい。例えば、圧電体は、基部に素子端子が設けられて実装されてよい。また、例えば、圧電体は、基部から駆動腕および検出腕と並列に延びる実装腕が設けられ、当該実装腕に素子端子が設けられて実装されてよい。
実施形態の圧電体151は、内側枠部169と、枠部71とを有した。ただし、突部170および枠部71が省略されて、内側枠部169に素子端子39が設けられてもよい。逆に、圧電体51に内側枠部およびその外側の枠部との組み合わせが設けられてもよい。
また、圧電体51において、基部61は、検出腕と並列に延びる1つの保持部69によって1点保持された。ただし、基部61は、基部61から互いに逆側に延びる2つの保持部69によって2点支持されてもよいし、駆動腕と並列に延びる保持部69によって1点保持されてもよいし、保持部69が設けられずに、基部61のx方向両端が枠部71の1対の長辺71aに接続されて支持されてもよい。
パッケージは、上下に凹部が形成されたパッケージ本体を有するものに限定されない。例えば、パッケージは、上方にのみ凹部が形成されたパッケージ本体を有するものであってもよい。また、例えば、パッケージは、凹部が形成されたパッケージ本体を有さず、基板部の上面に箱型のキャップが被せられる態様のものであってもよい。
1…多軸角速度センサ、3…パッケージ本体、5…センサ素子、11…パッケージ、21…基板部、21a…基板部の上面(第1面)、21c…基板部の長辺、21d…基板部の短辺、51…圧電体、53…励振電極、55…検出電極、63…駆動腕、65…検出腕、151…圧電体、163…駆動腕、165…検出腕、255…検出電極。

Claims (8)

  1. 基板部を有しており、前記基板部が、互いに直交する第1軸、第2軸および第3軸のうちの前記第3軸に直交する第1面を有しており、当該第1面の外縁が、前記第2軸に平行な1対の長辺と、前記第1軸に平行な1対の短辺とを有しているパッケージと、
    前記第1面に実装されている、前記第1軸回りの角速度を検出する第1軸素子と、
    前記第1面に実装されている、前記第2軸回りの角速度を検出する第2軸素子と、
    前記第1面に実装されている、前記第3軸回りの角速度を検出する第3軸素子と、
    を有しており、
    前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子それぞれは、
    前記第1面の平面視で所定の延在方向に延びている複数の腕を有しており、前記延在方向を長手方向としている圧電体と、
    前記複数の腕の一部に位置している励振電極と、
    前記複数の腕の他の一部に位置している検出電極と、を有しており、
    前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子のうち2つの素子は、前記延在方向が前記長辺に平行になる向きで、前記短辺に沿う方向に並んでおり、残りの1つの素子は、前記延在方向が前記短辺に平行になる向きで、前記2つの素子に対して前記長辺に沿う方向に並んでおり、
    前記パッケージは、前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子のそれぞれに対して、
    前記複数の励振電極と電気的に接続されている1対の駆動パッドと、
    前記複数の検出電極と電気的に接続されている1対の検出パッドと、を前記第1面に有しており、
    前記短辺に沿う方向に並んでいる前記2つの素子のうち、一方の前記長辺側に位置している素子に関して、前記1対の検出パッドは、少なくとも1つの前記駆動パッドよりも前記一方の長辺側に位置して前記一方の長辺に沿って配列されており、
    前記短辺に沿う方向に並んでいる前記2つの素子のうち、他方の前記長辺側に位置している素子に関して、前記1対の検出パッドは、少なくとも1つの前記駆動パッドよりも前記他方の長辺側に位置して前記他方の長辺に沿って配列されており、
    前記2つの素子に対して一方の前記短辺側に位置している前記残りの1つの素子に関して、前記1対の検出パッドは、少なくとも1つの前記駆動パッドよりも前記一方の短辺側に位置して前記一方の短辺に沿って配列されている
    多軸角速度センサ
  2. 前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子のそれぞれにおいて、
    前記圧電体は、前記第1面の平面視において前記複数の腕を囲んでいる枠部を有しており、
    前記枠部は、前記延在方向を長手方向とする長方形状である
    請求項1に記載の多軸角速度センサ。
  3. 前記2つの素子の一方および前記残りの1つの素子は、いずれも前記延在方向に平行な軸の回りの角速度を検出するもの、またはいずれも前記延在方向に直交する軸の回りの角速度を検出するものである
    請求項1又は2に記載の多軸角速度センサ。
  4. 前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子の圧電体は、互いに分離している
    請求項1~のいずれか1項に記載の多軸角速度センサ。
  5. 前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子のうち前記延在方向が互いに平行な2つの素子の圧電体は一体的である
    請求項1~のいずれか1項に記載の多軸角速度センサ。
  6. 前記パッケージは、前記基板部の内部に前記第1面に平行な導体層を有しており、
    前記導体層は、前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子のそれぞれに対して、
    前記1対の駆動パッドに電気的に接続されている1対の駆動配線と、
    前記1対の検出パッドに電気的に接続されている1対の検出配線と、を有しており、
    前記導体層は、前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子のそれぞれの、前記1対の駆動配線のうちの前記少なくとも1つの駆動パッドに接続されている前記駆動配線と、前記1対の検出配線との間に位置している基準電位パターンを更に有している
    請求項1~5のいずれか1項に記載の多軸角速度センサ。
  7. 前記1対の検出配線は、前記1対の検出パッドの直下の位置にて前記1対の検出パッドに電気的に接続されており、前記直下の位置から前記基板部の外縁に向かって延びている
    請求項に記載の多軸角速度センサ。
  8. 前記第1面の背面である第2面に実装されており、前記第1軸素子、前記第2軸素子および前記第3軸素子と電気的に接続されている集積回路素子を更に有している
    請求項1~のいずれか1項に記載の多軸角速度センサ。
JP2020557727A 2018-11-30 2019-11-26 多軸角速度センサ Active JP7191118B2 (ja)

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