JP2011133246A - 角速度センサ及び電子機器 - Google Patents

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Junichi Honda
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Koki Hino
幸喜 日野
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    • G01C19/5607Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating tuning forks
    • G01C19/5628Manufacturing; Trimming; Mounting; Housings

Abstract

【課題】センサの小型化あるいは薄型化を実現することができる角速度センサ及び電子機器を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る角速度センサ1は、振動素子10x、10y、10z’と、これらを支持する支持基板20とを具備する。振動素子10xは、X軸に平行な軸回りの角速度を検出する。振動素子10yは、Y軸に平行な軸回りの角速度を検出する。振動素子10z’は、XZ平面内においてX軸に対して斜めに交差するZ’軸方向に平行な軸回りの角速度を検出し、Z軸と平行な軸回りの角速度を検出するための信号を出力する。振動素子10z’が支持基板20に対して斜めに実装されているので、センサの厚み寸法の低減を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、ビデオカメラの手振れ検知やバーチャルリアリティ装置における動作検知、カーナビゲーションシステムにおける方向検知などに用いられる角速度センサ及び電子機器に関する。
民生用の角速度センサとして、振動型のジャイロセンサが広く用いられている。振動型ジャイロセンサは、振動子を所定の周波数で振動させておき、振動子に生じるコリオリ力を圧電素子などで検出することによって角速度を検出する。上記ジャイロセンサは、例えば、ビデオカメラ、バーチャルリアリティ装置、カーナビゲーションシステムなどの電子機器に搭載され、それぞれ手振れ検知、動作検知、方向検知などのセンサとして活用されている。
この種のジャイロセンサを用いて空間内での姿勢変化を検出する場合、直交する2軸または3軸の方向に沿ってジャイロセンサを配置する構成が知られている。例えば特許文献1には、基台上に3個の三脚音叉振動子を3軸方向に互いに直交するように配置した三次元角速度センサが記載されている。
特開2000−283765号公報(段落[0019]、図8)
近年、電子機器の小型化に伴い、これに搭載される電子部品の小型化、薄型化が要求されている。しかしながら、特許文献1に記載の構成では、2軸方向の角速度を検出するためには、2つの振動子の長手方向を相互に直交して配置されていた。このため、これら振動子の実装面積が大きくなり、センサの小型化を図ることが困難である。また、3軸方向の角速度を検出するためには、3つの振動子を互いに直交する配置とし、そのうち1つはその長手方向を垂直方向(厚み方向)に向けて配置されていた。このため、センサの厚み寸法が大きくなり、薄型化を図ることが困難であるという問題があった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、センサの小型化あるいは薄型化を実現することができる角速度センサ及び電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る角速度センサは、第1の振動素子と、第2の振動素子と、支持基板とを具備する。
上記第1の振動素子は、第1の方向に平行な軸回りの第1の角速度を検出する。
上記第2の振動素子は、上記第1の方向に対して斜めに交差する第2の方向に平行な軸回りの角速度を検出する。上記第2の振動素子は、上記第1の方向と直交する第3の方向に平行な軸回りの第3の角速度に応じた出力信号を生成するためのものである。
上記支持基板は、上記第1及び第2の振動素子を支持する。
上記角速度センサにおいて、第3の角速度に応じた出力信号は、第1の振動素子による第1の角速度の検出信号と、第2の振動素子による第2の角速度の検出信号とに基づいて、三角関数を用いた簡単な計算で算出可能とされる。上記第3の方向は、上記第1及び第2の方向が属する第1の平面内において上記第1の方向と直交する方向でもよい。これにより、上記第1及び第2の方向が属する平面内において相互に直交する2軸方向の各々の角速度の検出に必要な支持基板上の振動素子の実装領域を狭くでき、角速度センサの小型化を図ることが可能となる。また、上記平面がセンサの厚み方向と平行な場合は、センサの薄型化を図ることが可能となる。
「上記第1の方向に対して斜めに交差する第2の方向」とは、上記第1の方向と上記第2の方向とが直交しないことを意味する。すなわち、第1の方向と第2の方向とのなす角をθとすると、θの範囲は、0<θ<90度、または、90度<θ<180度とされる。角度θは、要求されるセンサの大きさ、厚さ、センサの感度等に応じて、適宜設定することができる。
上記第1〜第3の振動素子の構成は特に限定されず、片持ち梁状の音叉型振動子を有する振動素子でもよいし、複数の節点を有する音片型振動子を有する振動素子でもよい。また、音叉型振動子の場合、梁の本数も特に限定されず、1本、2本または3本以上でもよい。梁の断面形状は音叉型、音片型何れの場合も多角形(四角柱状や三角柱状)や円(円柱状)とすることが可能である。更に、音叉型、音片型以外の振動素子にも適用可能で、この場合にも上述と同様の効果を得ることができる。
上記支持基板は、上記第1及び第2の振動素子が搭載される、上記第1の方向と平行な第1の表面を有してもよい。これにより、支持基板の第1の表面を基準とした実装が可能となるので、第1の振動素子の実装信頼性を高めることができる。
上記第1の表面は、上記第1の平面と直交する第2の平面上にあってもよい。これにより、各振動素子の検出軸を相互に直交する軸方向に配置する場合に比べて、支持基板の厚み方向の寸法を低減することができる。
この場合、上記角速度センサは、上記第1の平面と直交する第4の方向に平行な軸回りの第4の角速度を検出する第3の振動素子をさらに具備してもよい。これにより、相互に直交する3軸方向の各々角速度に応じた信号を出力することができる。
上記第3の振動素子は、上記支持基板の上記第1の表面に搭載されてもよい。これにより、第1、第2及び第3の振動素子が共通の支持基板上に実装された角速度センサの薄型化を図ることができる。
上述の構成において、上記支持基板は、上記第1の表面に、上記第2の振動素子を上記第2の方向に沿った検出軸に位置決めする固定部を有する。これにより、第2の振動素子を第1の表面上に安定して実装することができる。
本発明の一形態に係る電子機器は、第1の振動素子と、第2の振動素子と、支持基板と、信号処理回路とを具備する。
上記第1の振動素子は、第1の方向に平行な軸回りの第1の角速度を検出する。
上記第2の振動素子は、上記第1の方向に対して斜めに交差する第2の方向に平行な軸回りの第2の角速度を検出する。
上記支持基板は、上記第1及び第2の振動素子を支持する。
上記信号処理回路は、上記第1の振動素子により検出された前記第1の角速度に関する信号と上記第2の振動素子により検出された前記第2の角速度に関する信号とに基づいて、上記第1及び第2の方向が属する第1の平面内において上記第1の方向と直交する第3の方向に平行な軸回りの第3の角速度に応じた出力信号を生成する。
以上のように、本発明によれば、角速度センサの小型化あるいは薄型化を図ることが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る角速度センサの要部の概略平面図である。 図1の角速度センサの全体の側面図である。 図1の角速度センサに用いられる振動素子の平面図である。 図3におけるA−A線方向断面図である。 図1の角速度センサにおけるZ’軸方向の回りの角速度を検出する振動素子の側面図である。 図5の構成の変形例を示す振動素子の側面図である。 図1の角速度センサにおけるZ軸回りの角速度の演算方法を説明する模式図である。 図1の角速度センサにおけるZ軸回りの検出感度及び振動素子の実装低さに関する当該振動素子の実装角度依存性を示す図である。 図1の角速度センサの出力信号に基づいて角速度信号を生成する信号処理回路のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る角速度センサの要部の概略平面図である。 図10の角速度センサにおけるZ’軸方向の回りの角速度を検出する振動素子の側面図である。 本発明の第3の実施形態に係る角速度センサの要部の概略平面図である。 図12の角速度センサにおけるZ’軸方向の回りの角速度を検出する振動素子の側面図である。 図12の角速度センサにおける支持基板の要部平面図である。 図13の振動素子と支持基板との間の電気的接続構造を示す要部断面図である。 図12の角速度センサの一製造方法を説明する図である。 (A)は本発明の第4の実施形態に係る角速度センサの要部の概略平面図であり、(B)は比較例として示す角速度センサの要部の概略平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る角速度センサの変形例を示す概略構成図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る角速度センサの他の変形例を示す概略構成図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。 本発明の第4の実施形態に係る角速度センサの変形例を示す概略構成図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
[全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る角速度センサを示す概略平面図である。図2は、キャップを備えた角速度センサの側面図である。図1に示すように相互に直交する3軸をそれぞれX軸、Y軸及びZ軸としたとき、本実施形態の角速度センサ1は、X軸方向に横方向、Y軸方向に縦方向、Z軸方向(図1紙面の表裏方向)に厚み方向を有する。
角速度センサ1は、3つの振動素子10x、10y及び10z’と、支持基板20とを有する。振動素子10xは、X軸に平行な軸回りの回転角速度を検出し、振動素子10yは、Y軸方向に平行な軸回りの回転角速度を検出する。振動素子10z’は、YZ平面内においてY軸に対して斜めに交差する方向(以下、Z’軸という。)に平行な軸回りの回転角速度を検出する。支持基板20は、これら振動素子10x、10y、10z’を共通に支持する。
支持基板20の表面はX軸及びY軸が属するXY平面と平行に形成される。支持基板20は、プリント配線基板のように、絶縁層の表面に配線パターンが形成された回路基板で構成されている。支持基板20の構成は特に限定されず、例えば、絶縁性セラミックス基材と、その表面及び裏面にそれぞれ形成された配線層と、これら配線層を層間で電気的に接続するビアとを有する多層配線基板で構成されている。
角速度センサ1は、振動素子10x、10y、10z’を駆動させる駆動回路を有する。上記駆動回路は、ICチップ31、チップコンデンサやチップ抵抗等の各種受動部品32等で構成されており、これらの電子部品は、振動素子10x、10y、10z’とともに支持基板20上に実装されている。
角速度センサ1は、さらに、キャップ40を有する。キャップ40は、支持基板20の表面を被覆し、振動素子10x、10y、10z’等が実装される実装空間を外部から遮蔽する。キャップ40は、例えば、アルミニウム等の金属材料で構成されている。
支持基板20の裏面側には、支持基板20の表面の配線層と電気的に接続される複数の外部接続端子51が形成されている。角速度センサ1は、これら外部接続端子51を介して電子機器の制御基板(図示略)上に実装される。電子機器としては、例えば、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラが該当し、この場合、角速度センサ1は、手振れ検知センサを構成する。
[振動素子]
各振動素子10x、10y、10z’は、それぞれ同様の構成を有している。図3は、振動素子10x、10y、10z’の平面図である。図4は、図3におけるA−A線方向の拡大断面図である。以下、図3及び図4を参照して、振動素子10x、10y、10z’の構成について説明する。なお、以下の説明では、個別に説明する場合を除き、振動素子10x、10y、10z’を「振動素子10」と総称する。また、図3及び図4において、振動素子10の幅方向をa軸方向、振動素子10の長さ方向(検出軸方向)をb軸方向、振動素子10の厚み方向をc軸方向とし、a軸、b軸及びc軸はそれぞれ直交関係にあるものとする。なお本実施形態では、各振動素子が同様の構成を有するものとして説明しているが、異なる構成の振動素子が用いられてもよい。
振動素子10は、支持基板20の表面に固定される基部11と、所定の共振周波数で振動する振動子部12と、基部11と振動子部12との間を連結する連結部13とを有する。これら基部11、振動子部12及び連結部13は各々一体的に形成されており、例えば単結晶シリコン基板を所定形状に加工することで形成される。
振動子部12は、3本の振動梁12a、12b及び12cを有する。各振動梁12a〜12cは連結部13によって連結されている。各振動梁12a〜12cは、互いに一定の間隔をおいてa軸方向に配列されており、その延在方向(b軸方向)は、振動素子10xに関してはX軸方向、振動素子10yに関してはY軸方向、そして、振動素子10z’に関してはZ’軸方向とされる。
連結部13は、基部11と同等の幅を有し、基部11と同等の幅寸法内で各振動梁12a〜12cを支持している。連結部13は、基部11への振動梁12a〜12cの振動の伝播を抑制するためのくびれ部分13aを有してもよい。
振動素子10の大きさは特に限定されない。本実施形態では、素子の全長は3mm、素子の全幅は500μm、振動梁12a〜12cの厚みは100μm、振動梁12a〜12cの長さは1.8〜1.9mm、振動梁12a〜12cの幅は100μm、基部11の厚みは400μmである。
振動素子10は、支持基板20に実装するための実装面10aを有している。基部11、振動子部12及び連結部13は、実装面10a側に連続な平坦面を形成している。実装面10aとは反対側の素子の非実装面は段部10sを有し、この段部10sを境として、基部11側と振動子部12側との厚みが異なっている。本実施形態では、基部11の厚みは、連結部13及び振動子部12の厚みよりも大きく形成されているが、段差10sなしに同じ厚みで形成されていてもよい。
振動素子10の実装面10aには、振動子部12を振動させる駆動電極と、振動子部12に作用するコリオリ力に由来する振動成分を検出する検出電極と、これら駆動電極及び検出電極とを支持基板20に電気的に接続するための複数の端子部がそれぞれ形成されている。
図4に示すように、各振動梁12a〜12cの実装面10a側の表面には、電極層と圧電層との積層構造体が形成されている。すなわち、両側に位置する振動梁12a及び振動梁12cの各々の表面には、下部電極層61a、61cと、圧電体層62a、62cと、上部電極層63a、63cとがそれぞれ形成されている。上部電極層63a、63cはそれぞれ、振動梁12a、12cの軸線上の位置に所定の長さにわたって形成されている。下部電極層61a、61cは基準電位に接続され、上部電極層63a、63cは、駆動信号(交流電圧信号)を生成する発振回路の出力端子に接続されている。下部電極層61a、圧電体層62a及び上部電極層63aは、振動梁12aを垂直方向(c軸方向)に振動させる第1の駆動電極60aを構成し、下部電極層61c、圧電体層62c及び上部電極層63cは、振動梁12cを垂直方向(c軸方向)に振動させる第2の駆動電極60cを構成する。
また、中央に位置する振動梁12bの表面には、下部電極層61bと、圧電体層62bと、上部電極層63b1、63b2とがそれぞれ形成されている。上部電極層63b1、63b2は、それぞれ振動梁12bの軸線に関して対称な位置に所定の長さにわたって形成されている。下部電極層61bは基準電位に接続され、上部電極層63b1、63b2は、図示しない信号処理回路に接続されている。下部電極層61b、圧電体層62b及び上部電極層63b1は、b軸回りの角速度を検出する第1の検出電極60b1を構成し、下部電極層61b、圧電体層62b及び上部電極層63b2は、b軸回りの角速度を検出する第2の検出電極60b2を構成する。
本実施形態の振動素子10は、第1及び第2の駆動電極60a、60cへ同位相の駆動信号が入力されることで、圧電体層62a、62cの圧電機能により振動梁12a、12cはそれぞれc軸方向に振動する。振動梁12a、12cの振動により、中央の振動梁12bもまたc軸方向に振動する。このとき、振動梁12bは、両側の振動梁12a、12cとは逆位相で振動する。なお、中央に位置する振動梁12bの表面にも駆動電極を配置し、中央の振動梁12bをより積極的に振動梁12a、12cと逆位相で振動させることも可能である。
第1及び第2の検出電極60b1、60b2は、振動梁12bの変形に応じた電圧を発生する。検出電極60b1、60b2は、振動梁12bのc軸方向への振動に起因する出力電圧を発生し、これを上記信号処理回路へ出力する。ここで、b軸回りに回転角速度が生じると、その角速度の大きさに応じたコリオリ力が振動子部12に作用する。このコリオリ力の向きは、c軸方向に直交するa軸方向であり、検出電極60b1、60b2は、振動梁12bのa軸方向に沿った振動成分を検出する。
上記信号処理回路は、検出電極60b1、60b2の出力の和信号で構成される参照信号を生成し、駆動信号を生成する発振回路へ上記参照信号をフィードバックする。また、角速度が生じたとき、検出電極60b1と検出電極60b2との検出電圧は逆相となる。上記信号処理回路は、両電極の差分信号を生成することで、b軸回りの角速度の大きさ及び向きに関する情報を含む角速度信号を取得する。
なお、上記信号処理回路は、ICチップ31等で構成される支持基板20上の駆動回路の中に含まれてもよいし、当該角速度センサ1が実装される電子機器の制御基板上に構成されていてもよい。
以上のように構成される振動素子10(10x、10y、10z’)は、支持基板20に対して図1に示したように実装される。振動素子10x、10y、10z’は、それらの振動子部12の長手方向(検出軸)がそれぞれX軸、Y軸及びZ’軸に向けて支持基板20上に配置される。ここで、振動素子10x、10yは、それらの実装面10aが支持基板20の表面と平行となるように配置される。これにより、支持基板20の表面を基準とした実装が可能となるので、振動素子10x、10yの実装信頼性を高めることができる。
以上、3本音叉型を例に詳細に説明したが、以上のような振動子の形状(音叉型、音片型など)、振動片の本数(1本〜多数本)、電極の構成、振動駆動方向や検出方向などは、これに限定されるものではない。
また、本実施形態において振動素子10x、10yは、実装面10aを支持基板20に対向させてフリップチップ方式で実装されるが、振動素子の実装の向きを上下逆にして、振動素子を支持基板に接着し、ワイヤボンディング方式で電気的接続をとるようにしてもよい。
一方、振動素子10z’は、振動子部12の検出軸がZ’軸に向くように、Y軸方向に対して所定角度θだけ傾いた姿勢で固定され、角度θは、0<θ<90度、または、90度<θ<180度とされる。従って振動子部12の検出軸は支持基板20の表面に対してなす角θ’だけ上方に傾いた姿勢で固定され、角度θ’は、0<θ’<90度とされる。Y軸方向とZ’軸方向とが属する平面は、支持基板20の表面と平行な平面に対して直交する関係にある。図5は、支持基板20上に実装された振動素子10z’の側断面図である。支持基板20の表面には、振動素子10Z’方向に沿った検出軸に位置決めする凹部25(固定部)が形成されている。
角度θ’は、要求されるセンサの大きさ、厚さ、センサの感度等に応じて、適宜設定することができる。本実施形態では、15度以上45度以下の角度にθ’が設定される。この場合、角度θは15度以上45度以下、または、135度以上165度以下となる。
本実施形態の支持基板20は多層セラミックス基板で構成されており、凹部25は、表層20aに形成された第1の凹部25aと、第1の凹部25aから露出する第2の層20bに形成された第2の凹部25bとを有する多段凹部で構成されている。振動素子10z’は、凹部25に対して非導電性の接着剤26を介して接合される。第1及び第2の凹部25a、25bの大きさ及び深さを適宜調整することによって、振動素子10z’の所望の姿勢で位置決めすることができる。また、振動素子10z’の基部11に、第1及び第2の凹部25a、25bの段部と係合する溝部10gをそれぞれ形成することによって、凹部25に対する振動素子10z’の高精度な位置決めが可能となる。
振動素子10z’は、はんだ等の導電性接合材28を介して、支持基板20と電気的に接続される。この場合、振動素子10z’の基部11の実装面側に形成された電極パッド10pと、支持基板20上のランド20pとの間が、導電性接合材28によって接合される。なお、振動素子の上下の向きを反対にして、はんだ付けに代えて、金線を用いたワイヤボンディング法が採用されてもよい。
振動素子10z’の検出軸をZ’方向に位置決めする固定部は、図6に示すように、支持基板20の表面に形成された凸部29で構成されてもよい。図示の例では、凸部29は、例えば支持基板20の表面に対して角度θで傾斜する斜面29aを有する。この斜面29a上には、支持基板20の配線層に連絡する接続パッドが形成されており、複数のバンプ10bを介して当該接続パッドへ振動素子10z’が実装される。
[Z軸回りの角速度の検出方法]
次に、本実施形態の角速度センサ1による角速度の検出方法について説明する。
支持基板20上の各振動素子10x、10y、10z’は、それぞれの駆動電極60a、60c(図4)へ駆動信号が入力されることで、所定の共振周波数で振動する。共振周波数は、例えば、1kHz以上100kHz以下とされるが、音叉型振動素子では10kHz以上50kHz以下としてもよい。共振周波数は角速度センサ1が用いられる電子機器内部で使用されている他の部品の周波数を避けて設定されるとともに、振動素子相互間の干渉(検出軸間のクロストーク)を抑えるために、各振動素子の共振周波数は最低1kHz以上離されるが、2kHz以上離されると更によい。
振動素子の共振周波数の高周波数化は梁部分の長さを短くすることでも実現できるので、斜めに配置する振動素子10z’の共振周波数が最も高くなるようにすれば、角速度センサ1の高さを低く抑えることができて有利である。
振動素子10xは、X軸方向に平行な軸回りの角速度を検出する。振動素子10yは、Y軸方向に平行な軸回りの角速度を検出する。振動素子10z’は、Z’軸に平行な軸回りの角速度を検出する。本実施形態の角速度センサ1は、振動素子10y及び振動素子10z’を用いて、Z軸に平行な軸回りの角速度を出力する。
すなわち、角速度センサ1は、振動素子10z’の検出信号を利用してZ軸回りの角速度を出力する。このとき、振動素子10z’の検出信号には、Z軸と平行な軸回りの角速度に関する信号と、Y軸と平行な軸回りの角速度に関する信号とを含む。そこで本実施形態では、振動素子10yの検出信号を用いて振動素子10z’の検出信号を補正することで、Z軸と平行な軸回りの角速度を出力する。
また、振動素子10z’の検出信号は、Z軸から傾くほどZ軸回りの角速度に対する検出感度が低くなり、その減少量は、sinθの関数となる。例えば、Y軸方向とZ’軸方向とのなす角(θ’)が30度の場合、Z軸回りの角速度の検出感度は50%に減少する。したがって、振動素子10z’に、他の振動素子10x、10yよりも検出感度の高い(S/Nが高い)素子が用いられることで、Z軸回りの角速度を高感度に検出することが可能となる。
図7は、Z軸回りの角速度の検出方法を説明する図である。ここでは、Z軸回りの角速度をωz、Y軸回りの角速度をωy、Z’軸回りの角速度をωθ、振動素子10yの感度をαy、振動素子10yの出力をVy、振動素子10z’の感度をαθ、振動素子10z’の出力をVθ(Vz’)とする。
振動素子10y、10z’の出力Vy、Vθは、以下の式で表される。
Vy=αy・ωy …(1)
Vθ=αθ・ωθ …(2)
また、ωθは、ωy及びωzを用いて以下のように表される。
ωθ=ωy・cosθ+ωz・sinθ …(3)
(2)式を用いて(3)式を表すと、
Vθ=αθ(ωy・cosθ+ωz・sinθ) …(4)
(4)式を整理すると、
Vθ−αθ・ωy・cosθ=αθ・ωz・sinθ
(1)式を用いて、
Vθ−(αθ/αy)・Vy・cosθ=αθ・ωz・sinθ
したがって、ωzは以下のように表される。
ωz={(Vθ/αθ)−(Vy/αy)・cosθ}/sinθ …(5)
感度αθ、αyが等しいとき、振動素子10yの出力Vyと振動素子10z’の出力Vθとに基づくZ軸回りの角速度に応じた出力(Vz)は以下のようになる。
Vz=(Vθ−Vy・cosθ)/sinθ …(5)’
図8は、ωzの検出感度及び振動素子10z’の実装低さに関する振動素子10z’の実装角度(0≦θ’≦90度)依存性を示す。縦軸の検出感度はθ’=90度のときの感度を1として規格化し、実装低さはθ’=0度のときの低さを1として規格化した。図8に示すように、角度θ’が90度に近づくほど(支持基板表面に対して垂直になるほど)検出感度は高くなるが、実装低さは低下する(すなわち高さ寸法が大きくなる)。θ’≦45度にすることで、振動素子z’を垂直方向に設置する場合に比べて30%以上の低背化を図ることができる。また、θ’≦30度にすることで、キャップ40を含めたセンサの厚みを2mm以下の好ましい範囲に抑えることが可能となる。θ’=30±5度の場合、検出感度及び実装低さの双方を最大値の約半分とすることができる。実装角度θ’が小さいほど低背効果は高まるが、ノイズレベルが角度によらず一定であることを考慮すると、検出感度はその最大値の1/4を下回らない範囲に設定されるのが好ましく、このときのθの最小値は15度である。
次に、図9は、角速度ωx、ωy及びωzに応じた出力信号Vx、Vy及びVzをそれぞれ生成する信号処理回路の一例を示すブロック図である。振動素子10x、10y及び10z’は、駆動回路(発振回路)31から駆動信号を受けて所定の周波数で駆動される。各振動素子10x、10y及び10z’の出力は、増幅器33x、33y及び33z’によってそれぞれ増幅された後、同期検波器34x、34y及び34z’にそれぞれ供給される。同期検波器34x、34y、34z’は、駆動回路31からの駆動信号の出力に同期して上記増幅信号を全波整流し、角速度ωx、ωy、ωzに対応した出力信号Vx、Vy、Vzを抽出する。
ここで、角速度出力信号Vzは、(5)式又は(5)’式に示したように、振動素子10z’の出力が振動素子10yの出力によって補正される。図8に示した回路例では、反転増幅器35において増幅率A1=cosθで反転増幅された出力(−Vy・cosθ)が加算器36に供給される。加算器36は、上記出力と振動素子10z’の出力(Vz’=Vθ)とを加算し、その出力信号(Vθ−Vy・cosθ)を増幅器37へ出力する。増幅器37は、上記出力を増幅率A2(1/sinθ)で増幅することで、式(5)に示したZ軸回りの角速度ωzに応じた信号Vzを出力する。
以上のように構成される本実施形態の角速度センサ1によれば、Z軸に平行な軸回りの角速度を出力するための振動素子10z’の検出軸をZ軸方向から傾斜した斜め方向に配置されている。このため、角速度センサ1のZ軸方向に沿った厚み寸法の低減を図ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、相互に直交するX、Y及びZ軸の各々の軸回りの角速度を検出可能な3軸角速度センサを構成することができる。これにより、角速度センサの多機能化を図ることができる。
さらに、本実施形態に係る角速度センサは、デジタルスチルカメラやビデオカメラ、バーチャルリアリティ装置、カーナビゲーションシステム等の電子機器に内蔵され、手振れ検知や動作検知、方向検知等のためのセンサ部品として広く用いられる。特に、本実施形態によれば、センサの小型化、薄型化を図ることができるため、電子機器の小型化、薄型化等に対する要求にも十分に応えることが可能である。
<第2の実施形態>
図10及び図11は、本発明の第2の実施形態に係る角速度センサを示す概略平面図及び要部の側面図である。図において、上述の第1の実施形態と対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
本実施形態の角速度センサ2は、Z’軸と平行な軸回りの角速度を検出する振動素子10z’は、振動梁12a〜12cの配列方向が支持基板20の表面と垂直な平面内に属するように支持基板20上に実装されている。そして、支持基板20へ実装された状態において振動梁12a〜12cの延在方向がZ’軸と平行な軸方向に配向するように、振動素子10z’の基部11に実装面11mが形成されている。
実装面11mは、基部11の一側方に形成されている。実装面11mは、振動梁12a〜12cに対して角度θで交差する方向に形成された平面形状を有しており、その側縁部には、支持基板20上のランド部と電気的に接合される複数の端子部11eが形成されている。上記ランド部と端支部11eとの電気的接続には、はんだや金線等の導電性接合材を用いることができる。支持基板20に対する実装面11mの接合は、非導電性の接着剤を用いることができる。
以上のように構成される本実施形態の角速度センサ2においても、第1の実施形態と同様な作用効果を有する。特に、本実施形態によれば、支持基板20に対する基部11の接合幅が基部11の厚み寸法に抑えられるため、第1の実施形態に比べて、振動素子10z’の実装領域の低減を図ることが可能となる。
<第3の実施形態>
図12は、本発明の第3の実施形態に係る角速度センサを示す概略平面図である。図において、上述の第1の実施形態と対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
本実施形態の角速度センサ3においては、上述の第2の実施形態と同様に、振動梁12a〜12cの配列方向が支持基板の表面と垂直な平面内に属するように振動素子10z’が支持基板20上に実装されている。本実施形態の角速度センサ3は、支持基板20に対する振動素子10z’を固定する構造が上述の第2の実施形態と異なり、振動素子10z’と支持基板20との間を接続する補助基板70を有する。補助基板70は、支持基板20へ実装された状態において振動梁12a〜12cの延在方向がZ’軸と平行な軸方向に配向するように振動素子10z’を支持する。
図13は、補助基板70を介して支持基板20上に実装された振動素子10z’を示す角速度センサ3の要部側面図である。補助基板70は、支持基板20と同様なプリント配線基板で構成されており、振動素子10z’と電気的に接続される第1の端子71と、支持基板20と電気的に接続される第2の端子72とを有する。補助基板70は矩形状に形成されているが、形状はこれに限られない。
振動素子10z’は、補助基板70に対してフリップチップ方式により実装され、バンプ10bを介して第1の端子71と接続されている。これに限られず、振動素子10z’はワイヤボンディング方式で補助基板70に実装されてもよい。
補助基板70は、その下縁部70aを接続端部として支持基板20の表面に接続されている。図14は、補助基板70が接続される、支持基板20の表面領域を示す平面図である。支持基板20の表面には、補助基板70の接続端部70aと嵌合する接続溝20gが形成されており、接続溝20gは、補助基板70を支持基板20の表面に対して垂直方向に支持する。接続溝20gに対する接続端部70aの固定には、例えば、接着剤を用いることができる。
支持基板20の表面には、接続溝20gの形成領域の近傍に、補助基板70と電気的に接続される複数のランド20pが形成されている。また、図13に示すように補助基板70の接続時に振動素子10z’が支持基板20の表面と干渉する場合には、接続溝20gに隣接して、振動素子10z’の基部11を収容する逃げ溝20vが形成される。
図15は、支持基板20と補助基板70との間の電気的接続構造を示す要部断面図である。補助基板70の第2の端子72は、補助基板70が支持基板20へ接合されたときに支持基板20上のランド20pの形成位置と対応する位置にそれぞれ形成されている。第2の端子72とランド20pとの間は、図15に示すように、はんだ等の導電性接合材28を用いて電気的に接続される。
以上のように構成される本実施形態の角速度センサ3においては、補助基板70に振動素子10z’が実装された後、補助基板70を介して振動素子10z’が支持基板20上に搭載される。支持基板20に対する補助基板70の接続が完了した後、端子72とランド20pとの間が電気的に接続される。
本実施形態によれば、補助基板70に対する振動素子10z’の実装を平面上で行うことができるため、振動素子10z’の実装信頼性を確保することができる。また、支持基板20に対する所定の傾斜角θを安定して得ることができる。さらに、振動素子10z’と補助基板70とを一体化したユニット基板として振動素子10z’を取り扱うことが可能となる。
図16は、上記ユニット基板の製造方法の一例を示す平面図である。補助基板70は、一枚のマザー基板700から所定形状に切り出されて形成される。マザー基板700は複数枚の補助基板70を同時に形成できる大型基板で構成されている。
図16に示すように、マザー基板700の表面には、補助基板70として切り出される領域(セル領域)に、第1の端子71、第2の端子72及びこれら接続する配線73がそれぞれ形成されている。振動素子10z’は、各セル領域上の第1の端子71に対して、図示しないマウンタを用いてフリップチップ実装される。このとき、マザー基板700の幅方向をY軸方向に合わせておくことで、Y軸から所定角度(θ)傾斜したZ’軸方向に向けて振動素子10z’を実装することができる。マザー基板700上の全てのセル領域に振動素子10z’を実装した後、マザー基板700は、セル領域を単位として個片化され(切り出され)る。これにより、振動素子10z’と補助基板70とを一体化したユニット基板が複数同時に形成される。
このように、大型のマザー基板700を用いることで、個々の小片の補助基板70に対して振動素子10z’を実装する場合と比較して、振動素子10z’の実装作業性を高めることができるとともに、ハンドリング性の向上を図ることが可能となる。また、マザー基板700上ですべての振動素子10z’の最終検査を行うことができる。さらに、振動子にレーザ光を照射して振動素子の共振周波数や離調度(縦共振周波数と横共振周波数との差)を調整する工程が必要に応じて実施される。この場合、この工程をマザー基板700上ですべての振動素子に対して個別に実施することが可能となるため、作業性の向上を図ることができる。
<第4の実施形態>
図17(A)は、本発明の第4の実施形態による角速度センサの概略平面図である。なお、図において上述の第1の実施形態と対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
本実施形態の角速度センサ4は、X軸及びY軸の2軸方向の角速度を各々検出する2軸角速度センサとして構成されている。
角速度センサ4は、支持基板20上に2つの振動素子10x’、10yがそれぞれ実装されている。振動素子10x’は、XY平面内においてY軸に対して所定角度θ傾斜したX’軸方向に検出軸を有し、X’軸に平行な軸回りの回転角速度を検出する。一方、振動素子10yは、Y軸方向に検出軸を有し、Y軸に平行な軸回りの回転角速度を検出する。角速度センサ4は、振動素子10x’の検出信号と振動素子10yの検出信号とに基づいてX軸に平行な軸回りの回転角速度を検出する。
本実施形態では、X’軸とY軸とが属する平面が支持基板20の表面と平行に形成されている。したがって、X軸方向の角速度ωxは、(5)式と同様に、次式によって算出される。
ωx={(Vθ/αθ)−(Vy/αy)・cosθ}/sinθ …(6)
ここで、Vθ及びVyは、振動素子10x’及び10yのそれぞれの出力、αθ及びαyは、振動素子10x’及び10yのそれぞれの検出感度を示している。
本実施形態によれば、X軸方向に検出軸を向けた振動素子を用いることなく、X軸方向に平行な軸回りの角速度を検出することができる。これにより、2軸方向の角速度の検出に必要な振動素子の実装面積を小さくすることができる。また、支持基板20のX軸方向の幅寸法を小さくすることが可能となる。
比較として、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ振動素子を配置した角速度センサ5を図17(B)に示す。本実施形態の角速度センサ4によれば、比較例に係る角速度センサ5と比較して、X軸方向の幅寸法をΔWだけ小さくすることが可能となる。したがって本実施形態によれば、角速度センサの小型化を図ることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施形態では、3軸方向の角速度を検出する角速度センサとして、図1、図10及び図12に示したように各振動素子を支持基板上に配置したが、これらに限られず、図18及び図19に示すように各振動素子を配置してもよい。
図18(A)、(B)に示す配置例は、X軸方向に平行な軸回りの角速度を検出する振動素子G1と、Z軸方向に平行な軸回りの角速度を出力するための信号を検出する振動素子G2と、Y軸方向に平行な軸回りの角速度を検出する振動素子G3とを有する。振動素子G2の検出軸は、XY平面内においてX軸に対して第1の所定角度でX軸と交差し、XZ平面内において第2の所定角度でX軸と交差する。このように、振動素子G2を配置することで、振動素子G2の搭載領域の一部にICチップが搭載されている場合でも、ICチップとの干渉を避けて振動素子G2を配置することが可能となる。これにより、X、Y及びZの3軸方向の角速度を検出する角速度センサの薄型化及び小型化を同時に図ることが可能となる。
図19(A)、(B)に示す配置例は、X軸方向に平行な軸回りの角速度を検出する振動素子G1と、Z軸方向に平行な軸回りの角速度を出力するための信号を検出する振動素子G2と、Y軸方向に平行な軸回りの角速度を出力するための信号を検出する振動素子G3とを有する。振動素子G2の検出軸は、XZ平面内において第1の所定角度でX軸と交差し、振動素子G3の検出軸は、XY平面内において第2の所定角度でX軸と交差する。これにより、X、Y及びZの3軸方向の角速度を検出する角速度センサを構成することができる。
図18及び図19に示した振動素子の配置例では、Z軸方向からみて各振動素子が相互に重なり合うように各素子を配置することで、支持基板20の小型化を図るようにしている。勿論、各振動素子がZ軸方向に重なり合わないように各素子を配置するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、2軸方向の角速度を検出する角速度センサとして、図17(A)に示したように各振動素子を支持基板上に配置したが、これに限られず、図20に示すように各振動素子を配置してもよい。すなわち図20(A)、(B)に示す配置例は、X軸方向に平行な軸回りの角速度を検出する振動素子G1と、Z軸方向に平行な軸回りの角速度を出力するための信号を検出する振動素子G2とを有する。振動素子G2の検出軸は、XZ平面内において所定の角度でX軸と交差する。これにより、X及びZの2軸方向の角速度を検出する角速度センサを構成することができる。
一方、以上の実施形態では、振動素子として、3本の梁を有する三音叉型の振動素子が採用されたが、これに代えて、1本あるいは2本等の梁を有する音叉型振動素子、音片型の振動素子などが用いられてもよい。
また、以上の第1の実施形態では、支持基板20に実装される振動素子の実装面10a側に駆動用及び検出用の圧電層が形成されたが、振動素子の非実装面側にこれら圧電層が形成されてもよい。
1、2、3、4…角速度センサ
10、10x、10x’、10y、10z’…振動素子
10g…溝部
11…基部
12…振動子部
12a、12b、12c…振動子
20…支持基板
20g…接続溝
25…凹部
31…駆動回路
40…キャップ
51…外部接続端子
60a、60c…駆動電極
60b1、60b2…検出電極
70…補助基板

Claims (16)

  1. 第1の方向に平行な軸回りの第1の角速度を検出する第1の振動素子と、
    前記第1の方向に対して斜めに交差する第2の方向に平行な軸回りの第2の角速度を検出し、前記第1の方向と直交する第3の方向に平行な軸回りの第3の角速度に応じた出力信号を生成するための第2の振動素子と、
    前記第1及び第2の振動素子を支持する支持基板と
    を具備する角速度センサ。
  2. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記第3の方向は、前記第1及び第2の方向が属する第1の平面内において前記第1の方向と直交する
    角速度センサ。
  3. 請求項2に記載の角速度センサであって、
    前記支持基板は、前記第1及び第2の振動素子が搭載される、前記第1の方向と平行な第1の表面を有する
    角速度センサ。
  4. 請求項3に記載の角速度センサであって、
    前記第1の表面は、前記第1の平面と直交する第2の平面上にある
    角速度センサ。
  5. 請求項4に記載の角速度センサであって、
    前記第1の平面と直交する第4の方向に平行な軸回りの第4の角速度を検出する第3の振動素子をさらに具備する
    角速度センサ。
  6. 請求項5に記載の角速度センサであって、
    前記第3の振動素子は、前記支持基板の前記第1の表面に搭載される
    角速度センサ。
  7. 請求項4に記載の角速度センサであって、
    前記支持基板は、前記第1の表面に、前記第2の振動素子を前記第2の方向に沿った検出軸に位置決めする固定部を有する
    角速度センサ。
  8. 請求項7に記載の角速度センサであって、
    前記固定部は、前記第1の表面に形成された凹部であり、
    前記凹部は、前記振動素子を前記第2の方向に傾斜した状態で位置決めする
    角速度センサ。
  9. 請求項7に記載の角速度センサであって、
    前記固定部は、前記第1の表面に形成された溝部と、
    前記溝部に嵌合する接続端部を有し、前記第2の振動素子を前記第2の方向に傾斜した状態で支持する補助基板とを有する
    角速度センサ。
  10. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記第1の平面と直交する第4の方向に平行な軸回りの第4の角速度を検出する第3の振動素子をさらに具備する
    角速度センサ。
  11. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記第1の方向と前記第2の方向とのなす角は、15度以上45度以下、もしくは135度以上165度以下である
    角速度センサ。
  12. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記第1の振動素子は、第1の検出感度を有し、
    前記第2の振動素子は、第1の検出感度よりも高い第2の検出感度を有する
    角速度センサ。
  13. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記支持基板は、外部の基板へ表面実装するための複数の外部接続端子が形成された、前記第1の表面とは反対側の第2の表面をさらに有する
    角速度センサ。
  14. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記第1及び第2の振動素子は、
    振動子と、
    前記支持基板に固定され前記振動子を支持する基部と、
    前記振動子の表面に形成され、前記振動子を振動させる駆動部と、
    前記振動子の表面に形成され、前記振動子に作用するコリオリ力に由来する振動成分を検出する検出部とを有する
    角速度センサ。
  15. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記第1の振動素子により検出された前記第1の角速度に関する信号と前記第2の振動素子により検出された前記第2の角速度に関する信号とに基づいて、前記第1及び第2の方向が属する第1の平面内において前記第1の方向と直交する第3の方向に平行な軸回りの第3の角速度に応じた出力信号を生成する信号処理回路をさらに具備する
    角速度センサ。
  16. 第1の方向に平行な軸回りの第1の角速度を検出する第1の振動素子と、
    前記第1の方向に対して斜めに交差する第2の方向に平行な軸回りの第2の角速度を検出する第2の振動素子と、
    前記第1及び第2の振動素子を支持する支持基板と、
    前記第1の振動素子により検出された前記第1の角速度に関する信号と前記第2の振動素子により検出された前記第2の角速度に関する信号とに基づいて、前記第1の方向と直交する第3の方向に平行な軸回りの第3の角速度に応じた出力信号を生成する信号処理回路と
    を具備する電子機器。
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