JP2008185385A - 角速度センサ及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型薄型化及び低コスト化を図りつつ、出力変動を防止することができる角速度センサ及び電子機器を提供すること。あるいは、外部から衝撃力が加えられても、振動子が実装される基板が破損することを防止することができる角速度センサ及び電子機器を提供すること。
【解決手段】本実施形態に係る角速度センサ100では、基板200のビーム部230が、中継基板部220が回路基板部210を弾性的に保持するように回路基板部210と中継基板部220とを架け渡している。スリット240の幅は、回路基板部210の平面方向への変位に伴うビーム部230の変形が弾性限界内となるように、回路基板部210の平面方向への変位を規制する幅とされている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ビデオカメラ、デジタルカメラなどの手振れ補正などに用いられる角速度センサ及びこの速度センサを搭載する電子機器に関する。
ビデオカメラ、デジタルカメラなどの手振れ補正において、その振れを検出するために角速度センサが使われる。
角速度センサは、例えば片持ち支持梁の振動子が用いられる。この振動子は、例えばシリコン素子の梁の表面に圧電膜を形成して構成される(特許文献1参照)。
特開2005−227110号公報
角速度センサは、上記の振動子を回路基板上に実装して構成される。振動子は自励で振動する構成となっているが、振動子を固定している回路基板自体も物理的にみれば振動子の台座と一体になっているので、振動子の梁の振動の影響を受けて振動している。
一方、この角速度センサをビデオカメラ、デジタルカメラなどの電子機器の基板に搭載したときには、電子機器の基板の歪や、電子機器の基板と上記の回路基板との接合時のリフローにおける熱の影響による残留応力の変化などによって、回路基板に対して外力がかかる。
この外力は、回路基板の振動状態に変化をもたらし、回路基板と振動子を含めた振動系に影響を与え、角速度センサが出力変動を起こす要因となる。
その一方で、この種の電子デバイスは、小型薄型化及び低コスト化の要望が強い。
本発明の目的は、小型薄型化及び低コスト化を図りつつ、出力変動を防止することができる角速度センサ及び電子機器を提供することにある。
本発明の別の目的は、外部から衝撃力が加えられても、振動子が実装される基板が破損することを防止することができる角速度センサ及び電子機器を提供することにある。
本発明に係る角速度センサは、前記第1の領域を取り囲むように設けられた第2の領域と、前記第2の領域が前記第1の領域を弾性的に保持するように、前記第1の領域と前記第2の領域とを架け渡す第3の領域と、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域を区切るように設けられ、前記第1の領域の平面方向への変位に伴う前記第3の領域の変形が弾性限界内となるように、前記第1の領域の平面方向への変位を規制する幅とされたスリットとを有する基板と、前記第1の領域に配置され、コリオリ力を検出するための振動子とを具備する。
本発明では、第3の領域が、第2領域が第1の領域を弾性的に保持するように第1の領域と第2の領域とを架け渡しているので、外部応力の緩和と振動絶縁を行うことができ、出力変動を防止することができる。しかも、第1の領域と第2の領域と第3の領域とが1つの基板によって構成されているので、3点の部品を1枚の基板により構成することができ、小型薄型化及び低コスト化を図ることができる。また、スリットが第1の領域の平面方向への変位に伴う第3の領域の変形が弾性限界内となるように当該変位を規制する幅とされているので、基板の耐衝撃性を向上させることができる。
「平面方向」とは、平面に沿った方向である。
本発明において、前記スリットの前記幅が、1μm〜0.2mmである。幅を1μm以上としたのは、振動子が振動することによる上記振動絶縁性を確保するためである。幅を0.2mm以上とすると、電子部品等が配置される基板上のスペース(第1〜第3のうち少なくとも1つの領域)が狭くなってしまうからである。つまり、0.2mm以上とすると、そのようなスペースを確保するためには、基板のサイズが大きくなってしまうからである。
本発明において、前記基板が、厚さ0.15mm〜0.6mmでなるセラミック基板である。セラミック基板により上記したような幅のスリットを実現するには、この範囲の厚さが必要になる。
本発明において、前記スリットは、前記基板の厚さ方向で徐々に前記幅が異なるように形成されたテーパ面を有する。これにより、例えばレーザ加工、またはサンドブラスト等により極力狭いスリットを形成することができる。例えば、前記スリットは、1μm〜30μmの幅に形成された最小幅部と、0.1mm〜0.2mmの幅に形成された最大幅部とを有する。
本発明において、前記第1の領域が矩形であり、前記第3の領域は、前記第1の領域の一辺側に配置されて該一辺に沿うように直線的な形状をなし、当該第3の領域は、前記第1の領域に連通する第1の端部と、前記第1の端部とは反対側で前記第2の領域に連通する第2の端部とを有する。これにより、第3の領域をできる限り長くとることができ、バネ定数の自由度を高めることができる。
本発明において、前記第1の領域が矩形であり、前記第3の領域は、前記第1の領域の隣接する第1及び第2の辺に沿うようにL字状の形状をなし、当該第3の領域は、前記第1の辺を介して前記第1の領域に連通する第1の端部と、前記第2の辺を介して前記第2の領域に連通する第2の端部とを有する。これにより、第3の領域を更に長くとることができ、バネ定数の自由度を更に高めることができる。
本発明の他の観点に係る角速度センサは、第1の領域と、前記第1の領域を取り囲むように設けられた第2の領域と、前記第2の領域が前記第1の領域を弾性的に保持するように、前記第1の領域と前記第2の領域とを架け渡す第3の領域と、厚さ方向で徐々に前記幅が異なるように形成されたテーパ面を含み、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域を区切るように設けられたスリットとを有する基板と、前記第1の領域に配置され、コリオリ力を検出するための振動子とを具備する。
本発明では、スリットがテーパ面を有することにより、極力幅の狭いスリットを形成することができ、基板の耐衝撃性を向上させることができる。
本発明に係る電子機器は、第1の領域と、前記第1の領域を取り囲むように設けられた第2の領域と、前記第2の領域が前記第1の領域を弾性的に保持するように、前記第1の領域と前記第2の領域とを架け渡す第3の領域と、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域を区切るように設けられ、前記第1の領域の平面方向への変位に伴う前記第3の領域の変形が弾性限界内となるように、前記第1の領域の平面方向への変位を規制する幅とされたスリットとを有する基板と、前記第1の領域に配置され、コリオリ力を検出するための振動子とを有する角速度センサと、前記角速度センサによる検出結果に基づいて所定の制御を行う制御部とを具備する。
本発明では、小型薄型化及び低コスト化を図りつつ、出力変動を防止することができる。外部から衝撃力が加えられても、振動子が実装される基板が破損することを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る角速度センサの分解斜視図である。
図1に示すように、この角速度センサ100は、基板200と、上蓋300と、下蓋400とを有する。
図2は基板200の平面図である。
基板200は、第1の領域としての回路基板部210と、第2の領域としての中継基板部220と、第3の領域としてのビーム(橋梁)部230とを有する。つまり、回路基板部210と中継基板部220とビーム部230とは、所定の間隔としてのスリット240を介して隔てられているだけで1枚の基板200から構成される。基板200は、小型化による微細パターンへの対応と、熱膨張に対する形状安定性の観点から、例えばアルミナAl2O3)などのセラミック材料が用いられる。
回路基板部210は、矩形である。中継基板部220は、スリット240を介してこの回路基板部210を取り囲むように設けられている。ビーム部230は、中継基板部220が回路基板部210を弾性的に保持するように、回路基板部210と中継基板部220とを架け渡している。ビーム部230は、様々な形態が考えられるが、例えば回路基板部210の一辺211側に配置されて直線的な形状をなしている。ビーム部230の第1の端部231は、回路基板部210に連通している(Y方向に連通している。)。ビーム部230の第1の端部231の反対側の第2の端部232は、中継基板部220に連通している(X方向に連通している。)。
回路基板部210の表面には、X軸の振動子212と、Y軸の振動子213と、駆動検出用ベアチップIC214と、チップCR部品215等が実装されている。X軸の振動子212は、回路基板部210のX方向に沿った辺に沿うように配置されている。このX軸の振動子212の近傍に駆動検出用ベアチップIC214が配置されている。Y軸の振動子213は、回路基板部210のY方向に沿った辺に沿うように配置されている。駆動検出用ベアチップIC214は、回路基板部210のほぼ中央に配置されている。駆動検出用ベアチップIC214は、回路基板部210とはその裏面に配置されたパッド214aを介して電気的に接続されている。これらのパッド214aは、例えば駆動検出用ベアチップIC214の裏面で矩形の各辺に沿うように配置されている。
振動子212及び振動子213は、コリオリ力を検出するための片持ち梁タイプの振動子である。各振動子212及び213は、台座部212a、213aと、振動部212b、213bとをそれぞれ有する。つまり、この角速度センサ100では、XYの2軸に対する振動子を同一パッケージ内に実装している。これらの振動子212、213は、例えば例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)工程で製造されるもので、シリコン素子の梁の表面に圧電膜を形成して構成され、その構成は、例えば特開2005−227110号公報に詳しく開示されている。これらの振動子212、213は、要するに自励タイプの振動子であり、検出方向に対する位相差を検出することでコリオリ力を検出している。この実施形態では、X軸検出用の振動子212は、例えば36kHz付近、Y軸検出用の振動子213は、39kHz付近の共振周波数でそれぞれ振動するように構成されている。なお、振動子としては、片持ち梁タイプに限らず音叉タイプの振動子などの各種の振動子を勿論用いることができる。
回路基板部210の表面には、ビーム部230に隣接する辺以外の3つの辺の外縁付近にボンディングパッド216が列設されている。中継基板部220の表面にも、ボンディングパッド216と近接する位置に各ボンディングパッド216に対応するボンディングパッド221が列設されている。ボンディングパッド216とボンディングパッド221とは、ボンディングワイヤ250を介して接続されている。回路基板部210と中継基板部220とがボンディングワイヤ250で電気的に接続されることにより、回路基板部210と中継基板部220との間の振動を遮断しながら、ある程度中継基板部220が回路基板部210を支持することができる。
ボンディングパッド216と各ボンディングパッド216に対応するボンディングパッド221とは、位置がずれるように設けられている。これにより、ボンディングワイヤ250が長くなり、回路基板部210と中継基板部220との間の振動の遮断性を高めることができる。また、中継基板部220のボンディングパッド221のいくつかは、ボンディングワイヤ250が接続される接続部位221aと、接続部位221aから延在し、検査用の端子が接触される検査部位221bとを有する。これにより、ボンディングワイヤ250によりボンディングパッド216とボンディングパッド221とを接続した後であってもボンディングパッド221の検査部位221bを介してこの角速度センサ100の検査を行うことができる。
なお、図示を省略するが、回路基板部210と中継基板部220との電気的な接続は、ビーム部230の例えば多層構造の配線パターンにより行うようにしてもよい。これにより、上記のようなボンディングワイヤ250をなくすことができ、ボンディングワイヤ250を配線する工程をなくすことができる。
図3はこの角速度センサ100の概略的断面図(Y方向の断面)である。図3では、下蓋400が基板200より離れているが、実際には下蓋400は基板200に取り付けられる。
上蓋300は、例えば溶剤やブラスト加工などのエッチングにより逆凹状に形成される。逆凹状の基部301は、中継基板部220の外延部220a(図2参照)に例えば接着される。上蓋300は、回路基板部210及び中継基板部220の第1の表面を覆う。
上蓋300に対してエッチングを行うことにより、自ずと、掘り下げられた部分のコーナーに大きなRが形成される。これにより、この部分が梁となって働き、上蓋300の強度を向上させることができ、上蓋300の蓋上部302の厚みをより薄くすることができる。また、上蓋300のコーナー部303は、上蓋300の高さの1/3以上のRとなるように構成している。これにより上蓋300の強度を更に向上させることができる。
下蓋400は、凹状の形状をなし、回路基板部210の裏面(第1の表面と反対面)を覆い、回路基板部210を取り囲む中継基板部220に基部401が接着剤などにより取付けられている。これにより、回路基板部210の振動を許容しつつ、回路基板部210と中継基板部220との間のスリット240を封止することができる。
この角速度センサ100は、これらの上蓋300及び下蓋400により回路基板部210の振動を許容しつつその内部が気密に封止され、耐環境性を向上させることができる。
なお、スリット240を基板200より弾性の小さい、つまりヤング率の小さい接着剤により封止するようにしてもよい。これにより、上記と同様に、回路基板部210の振動を許容しつつ、スリット240を封止することができる。また、部品点数を削減することができる。
図4はビーム部230を用いた振動絶縁を説明するための模式図である。
回路基板部210とそこに設けられた振動子212、213、駆動検出用ベアチップIC214、チップCR部品215等が一体の質量Mとなり、ビーム部230の形状、ヤング率により決定されるバネ定数Kによって、ビーム部230で支えられた回路基板部210の共振周波数が決定される。ここで、振動子212、213としては、上記したように、例えばX軸は36kHz付近、Y軸は39kHz付近の共振周波数でそれぞれ振動するように構成している。図4から分かるように、上記のバネ定数Kが織り成す共振周波数は、X軸、Y軸の振動子212、213の共振周波数に対して、2−1/2未満とすることにより、振動絶縁の効果が得られる。あるいは、1/5〜1/10、またはその範囲以下としてもよい。
本実施形態では、回路基板部210の大きさをIC214や振動子212、213が統制できる程度にしたことで、この部分の質量Mを容易に大きく取ることができ、これにより、共振周波数を容易に低くできる構成とした。回路基板部210とビーム部230とで形成される共振周波数が、振動子212、213の駆動周波数よりも低ければ低いほど、振動絶縁の効果が顕著となる。但し、共振周波数が低すぎる場合、実際に検出したい応答周波数領域と干渉することになり、バネ系の共振周波数の設定はこういった影響を考慮して行う。
基板200の材質としては、本実施形態のようにセラミック基板を用いれば、そのヤング率と密度の高さから、自ずと振動子を支える剛性を稼ぐことができ、振動子のQを高く保つことができる。
以上のように、本実施形態に係る角速度センサ100では、ビーム部230が、中継基板部220が回路基板部210を弾性的に保持するように回路基板部210と中継基板部220とを架け渡しているので、外部応力の緩和と振動絶縁を行うことができ、出力変動を防止することができる。しかも、回路基板部210と中継基板部220とビーム部230とが1つの基板200によって構成されているので、3点の部品を1枚の基板200により構成することができ、小型薄型化及び低コスト化を図ることができる。
また、本実施の形態では、ビーム部230が回路基板部210の一辺211側に沿うように直線上をなしているので、ビーム部230をできる限り長くとることができ、バネ定数の自由度を高めることができる。
図5は、基板200のスリット240付近を示す拡大断面図である。基板200の厚さt1は、0.15mm〜0.6mm程度であり、典型的には0.3〜0.4mm程度である。スリット240の幅は、回路基板部210の平面方向への変位に伴うビーム部230の変形が弾性限界内となるように、回路基板部210の平面方向への変位を規制する幅とされている。分かりやすく言うと、振動子212、213の共振周波数に対する回路基板部210(及びこれに実装された電子部品)の振動絶縁性を少なくとも確保できる程度の幅であって、外部からの衝撃力により基板200の降伏現象が起こらないように極力小さい幅のスリットとなるように当該幅が設定されている。平面方向とは、基板面に沿った方向であり、X−Y平面内での方向である。
スリット240の幅は、典型的には、1μm〜0.2mmとされる。幅を1μm以上としたのは、振動子が振動することによる上記振動絶縁性を確保するためである。幅を0.2mm以上とすると、駆動検出用ベアチップIC214等の電子部品が配置される基板上のスペースが狭くなってしまうからである。つまり、幅を0.2mm以上とすると、そのようなスペースを確保するためには、基板200のサイズが大きくなってしまうからである。
スリット240はテーパ面241を有する。すなわち、スリット240は、基板200の厚さ方向で徐々に幅が異なるように形成されている。このスリット240は例えばレーザ加工により形成される。図5のように、基板200の表面側(図5中、上部側)からレーザビーム150が照射される場合、スリットが破線340で示すように垂直に形成されるとすると、基板200の厚さによって、スリットの深い部分にレーザビーム150の一部が届かず、所望の強度で照射されない場合がある。そこで、あえてテーパ面241を形成するようにすれば、所望のレーザビームの強度で効率良くスリット240を形成することが可能となる。しかしながら、もちろん破線340で示すように垂直に加工されてもよい。
スリット240の形成に用いられるレーザとしては、典型的にはYAG(波長1064nm)、または、そのYAGの第2高調波であるグリーンレーザ(波長532nm)が挙げられる。波長が短いレーザが用いられることにより、材料が昇華しやすく、加工熱による基板200の変質も抑えることができる。もちろん、YAGに限られず、他のレーザであってもよい。
なお、テーパ面241は、レーザ加工に限られず、サンドブラストによっても加工可能である。
スリット240の表面側の幅(最大幅部)d1は0.1mm〜0.2mmであり、典型的には0.17mmである。スリット240の裏面側の幅(最小幅部)d2は、1μm〜30μmである。このようなd1、d2の範囲であれば、d1とd2の組み合わせの値は、どのような値であってもよい。
スリット240の裏面側が最大幅d1、表面側が最小幅d2となるようにレーザ加工されてもよい。また、スリット240が破線340で示すように垂直に加工される場合、その幅は、上記したように1μm〜0.2mmに形成されればよい。
あるいは、このような幅d1、d2に限定されず、テーパ面241が形成されることにより、極力狭いスリット240を形成することができる。
以上のように、ビーム部230の変形が弾性限界内となるように、スリット240の幅が回路基板部210の平面方向への変位を規制する幅とされていることにより、外部から平面方向に強い衝撃力が基板200に加えられても基板200の破損を防止できる。すなわち、角速度センサ100あるいは、この角速度センサ100を搭載する電子機器が、例えば地面等に落下することにより、角速度センサ100に衝撃力が加えられたとしても、基板200の破損を防止できる程度に、スリット240の幅が設定されている。
例えば、図6に示すように、Y方向に強い衝撃力が加えられた場合に、スリット440の幅が適切に設定されていないと、ビーム部430の第2の端部432が破損するおそれがある。また、図7に示すように、X方向に強い衝撃力が加えられた場合に、スリット440の幅が適切に設定されていないと、ビーム部430の第1の端部431が破損するおそれがある。
また、本実施の形態では、上記したように、基板200が作製される工程において、1枚の母基板から多数の基板200が切り出される。この場合、スリット240の幅が狭く設定されることにより、基板200あたりの駆動検出用ベアチップIC214と、チップCR部品215等の実装部品の設置可能面積が増える。このとこは、逆に言えば、基板200の面積を小さく設計できることになるので、1枚の母基板から切り出される基板200の個数を増やすことができ、また、角速度センサ100の小型化を実現することができる。
図8は、本発明の他の実施の形態に係る基板を示す図である。
図8に示す基板200では、ビーム部230Aは、回路基板部210の、隣接する第1及び第2の辺211A、211Bに沿うようにL字状の形状をなしている。また、ビーム部230Aの第1の端部231Aは、その第1の辺211Aを介して回路基板部210に連通し、第2の端部231Bは、その第2の辺211Bを介して中継基板部220に連通している。
これにより、ビーム部230Aを更に長くとることができ、バネ定数の自由度を更に高めることができる。具体的には、ビーム部230AがXY平面上の2方向に延長して構成されているので、XY方向の共振周波数もより低くし、振動絶縁の効果を高めることができる。
スリット240の幅は、上記実施の形態に係る基板200のスリット240の幅と同様の趣旨から、ビーム部230Aの変形が弾性限界内となるように、回路基板部210の平面方向への変位を規制する幅とされている。これにより、基板200の耐衝撃性が向上する。
図9は、上記角速度センサ100を搭載した電子機器の例として、デジタルカメラを示す概略斜視図である。図10は、そのデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
デジタルカメラ260は、角速度センサ100を搭載する機器本体261を備えている。機器本体261は、例えば、金属製、樹脂製などのフレームまたは筐体である。
図10に示すように、デジタルカメラ260は、角速度センサ100と、制御部510と、レンズ等を備える光学系520と、CCD530、光学系520に対して手振れ補正を実行する手振れ補正機構540とを有する。
角速度センサ100によって、2軸のコリオリ力が検出される。制御部510は、この検出されたコリオリ力に基づき手振れ補正機構540を使って光学系520で手振れの補正を行う。
本発明に係る実施の形態は、以上説明した実施の形態に限定されず、他の種々の実施形態が考えられる。
上記各実施の形態では、基板200の材質としてセラミックが挙げられたが、もちろん樹脂等、他の基板であってもよい。この場合、基板200の材質によりスリットの幅の具体的な値は異なる。
例えば、基板200の回路基板部210の形状や中継基板部220の形状は矩形に限られず、円状、楕円状、あるいはその他の形状であってもよい。
上記各実施の形態に係る角速度センサ100を搭載する電子機器としては、上記したデジタルカメラに限られない。例えば、電子機器としては、ラップトップ型のコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)、電子辞書、オーディオ/ビジュアル機器、プロジェクタ、携帯電話、ゲーム機器、カーナビゲーション機器、ロボット機器、その他の電化製品等が挙げられる。
本発明の第1の実施形態に係る角速度センサの分解斜視図である。 図1に示した角速度センサにおける基板の平面図である。 図1に示した角速度センサの概略的断面図である。 ビーム部を用いた振動絶縁を説明するための模式図である。 第1の実施形態に係る基板のモード解析シミュレーション結果(1次)である。 第1の実施形態に係る基板のモード解析シミュレーション結果(2次)である。 第1の実施形態に係る基板のモード解析シミュレーション結果(3次)である。 基板の他の形態を示す平面図である。 上記角速度センサを搭載した電子機器の例として、デジタルカメラを示す概略斜視図である。 そのデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
符号の説明
100 角速度センサ
200 基板
210 回路基板部
212、213 振動子
214 駆動検出用ベアチップIC
216、221 ボンディングパッド
220 中継基板部
230 ビーム部
240 スリット
241 テーパ面
250 ボンディングワイヤ
260 電子機器
300 上蓋
400 下蓋
d1 最大幅
d2 最小幅

Claims (9)

  1. 第1の領域と、前記第1の領域を取り囲むように設けられた第2の領域と、前記第2の領域が前記第1の領域を弾性的に保持するように、前記第1の領域と前記第2の領域とを架け渡す第3の領域と、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域を区切るように設けられ、前記第1の領域の平面方向への変位に伴う前記第3の領域の変形が弾性限界内となるように、前記第1の領域の平面方向への変位を規制する幅とされたスリットとを有する基板と、
    前記第1の領域に配置され、コリオリ力を検出するための振動子と
    を具備することを特徴とする角速度センサ。
  2. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記スリットの前記幅が、1μm〜0.2mmであることを特徴とする角速度センサ。
  3. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記基板が、厚さ0.15mm〜0.6mmでなるセラミック基板であることを特徴とする角速度センサ。
  4. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記スリットは、前記基板の厚さ方向で徐々に前記幅が異なるように形成されたテーパ面を有することを特徴とする角速度センサ。
  5. 請求項2に記載の角速度センサであって、
    前記スリットは、
    1μm〜30μmの幅に形成された最小幅部と、
    0.1mm〜0.2mmの幅に形成された最大幅部と
    を有することを特徴とする角速度センサ。
  6. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記第1の領域が矩形であり、
    前記第3の領域は、前記第1の領域の一辺側に配置されて該一辺に沿うように直線的な形状をなし、当該第3の領域は、前記第1の領域に連通する第1の端部と、前記第1の端部とは反対側で前記第2の領域に連通する第2の端部とを有することを特徴とする角速度センサ。
  7. 請求項1に記載の角速度センサであって、
    前記第1の領域が矩形であり、
    前記第3の領域は、前記第1の領域の隣接する第1及び第2の辺に沿うようにL字状の形状をなし、当該第3の領域は、前記第1の辺を介して前記第1の領域に連通する第1の端部と、前記第2の辺を介して前記第2の領域に連通する第2の端部とを有することを特徴とする角速度センサ。
  8. 第1の領域と、前記第1の領域を取り囲むように設けられた第2の領域と、前記第2の領域が前記第1の領域を弾性的に保持するように、前記第1の領域と前記第2の領域とを架け渡す第3の領域と、厚さ方向で徐々に前記幅が異なるように形成されたテーパ面を含み、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域を区切るように設けられたスリットとを有する基板と、
    前記第1の領域に配置され、コリオリ力を検出するための振動子と
    を具備することを特徴とする角速度センサ。
  9. 第1の領域と、前記第1の領域を取り囲むように設けられた第2の領域と、前記第2の領域が前記第1の領域を弾性的に保持するように、前記第1の領域と前記第2の領域とを架け渡す第3の領域と、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域を区切るように設けられ、前記第1の領域の平面方向への変位に伴う前記第3の領域の変形が弾性限界内となるように、前記第1の領域の平面方向への変位を規制する幅とされたスリットとを有する基板と、前記第1の領域に配置され、コリオリ力を検出するための振動子とを有する角速度センサと、
    前記角速度センサによる検出結果に基づいて所定の制御を行う制御部と
    を具備することを特徴とする電子機器。
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