JP7190882B2 - 活性エネルギー線硬化型塗料組成物 - Google Patents
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Description
[1] 帯電防止剤と、
単官能(メタ)アクリレート化合物と、
2官能または3官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物と、
4官能以上の多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物と、
を含む、床材用活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
[2] ポリアルキレングリコールをさらに含む、[1]に記載の床材用活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
[3] 前記帯電防止剤の含有量が、前記活性エネルギー線硬化型塗料組成物の不揮発分全量に対して、0.01質量%以上5.00質量%以下である、[1]または[2]に記載の床材用活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
[4] 光重合開始剤をさらに含む、[1]~[3]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
[5] フッ素系防汚剤またはシリコーン系防汚剤をさらに含む、[1]~[4]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
[6] 床材の少なくとも片面が、[1]~[5]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物から形成された硬化塗膜で被覆されてなる、塗膜付き床材。
[7] 床材の少なくとも片面に、[1]~[5]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を塗布する工程と、
該塗布面に活性エネルギー線を照射して、該組成物を硬化させる工程と、
を含む、塗膜付き床材の製造方法。
本発明による活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、少なくとも、帯電防止剤と、単官能(メタ)アクリレート化合物と、2官能または3官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物と、4官能以上の多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物と、を含むものである。本発明による活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、多官能(メタ)アクリレート化合物、光重合開始剤、防汚剤、およびその他の添加剤をさらに含んでもよい。このような活性エネルギー線硬化型塗料組成物から形成された硬化塗膜は、耐汚染性、帯電防止性、密着性、および柔軟性にバランスよく優れるものである。したがって、本発明による活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、床材用として、特にポリ塩化ビニル製床材等の合成樹脂製床材用として好適に用いることができる。以下、本発明による活性エネルギー線硬化型塗料組成物の各成分について詳細に説明する。
単官能(メタ)アクリレート化合物とは、分子内に官能基として1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を意味する。単官能(メタ)アクリレート化合物としては、単官能(メタ)アクリレートモノマーおよび単官能(メタ)アクリレートオリゴマーのいずれでも用いることができる。単官能(メタ)アクリレート化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、活性エネルギー線硬化型塗料組成物に単官能(メタ)アクリレート化合物を配合することで、得られた硬化塗膜の床材への密着性を向上させることができる。
ポリエステルモノ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの片末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの片末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
エポキシモノ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、1当量の(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ系モノ(メタ)アクリレートオリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシ変性型のエポキシアクリレートオリゴマーも用いることができる。
ポリエーテルモノ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオール中の一つの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
上記以外の他のポリオールモノ(メタ)アクリレート系オリゴマーもポリオール中の1つの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物とは、分子内に官能基として少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有し、かつウレタン結合を有する化合物を意味する。本発明においては、ウレタン(メタ)アクリレート化合物として、分子内に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物(「2官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物」という)または分子内に3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物(「3官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物」という)と、分子内に4個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物(「4官能以上のウレタン(メタ)アクリレート化合物」という)とを併用する。2官能または3官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。4官能以上のウレタン(メタ)アクリレート化合物は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、活性エネルギー線硬化型塗料組成物に2官能または3官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物を配合することで、得られた硬化塗膜の柔軟性を向上させることができる。また、本発明においては、活性エネルギー線硬化型塗料組成物に4官能以上のウレタン(メタ)アクリレート化合物を配合することで、硬化塗膜の架橋密度が向上し、耐汚染性を向上させることができる。
ポリエステルポリオールの合成に用いられるジオールとしては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジブロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、テトラプロピレングリコール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールの合成に用いられるジカルボン酸としては、特に限定されるものではないが、例えば、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ジマレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等が挙げられる。
4官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、商品名:EBECRYL 8210、EBECRYL 8405、KRM8528(ダイセル・オルネクス(株)製)等が挙げられる。
5官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、商品名:DM850(DOUBLE BOND CHEMICAL(株)製)、商品名:ヒタロイド7903-1(日立化成(株)製)等が挙げられる。
6官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、商品名:アートレジンUN-CMP-1(根上工業(株)製)、商品名:EBECRYL 1290K、EBECRYL 5129、EBECRYL 220、EBECRYL 8254(以上、ダイセル・オルネクス(株)製)、商品名:U-6LPA、UA-1100H(以上、新中村化学工業(株)製)、商品名:CN975(サートマー(株)製)、商品名:DM527、DM528、DM571、DM576、DM776、DM87A、DM88A(以上、DOUBLE BOND CHEMICAL(株)製)、商品名:ヒタロイド7902-1、TA24-195H(以上、日立化成(株)製)等が挙げられる。
9官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、商品名:KRM 8531BA、KRM8904(以上、ダイセル・オルネクス(株)製)、商品名:ヒタロイド7903-3、ヒタロイド7903-B(以上、日立化成(株)製)等が挙げられる。
10官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、商品名:KRM8452(ダイセル・オルネクス(株)製)、商品名:DM588(DOUBLE BOND CHEMICAL(株)製)等が挙げられる。
12官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、商品名:DM5812(DOUBLE BOND CHEMICAL(株)製)、商品名:ヒタロイド7903-4(日立化成(株)製)等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレート化合物とは、上述の多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物以外の化合物であって、分子内に官能基として少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を意味する。多官能(メタ)アクリレート化合物としては、特に限定されず、多官能(メタ)アクリレートモノマーおよび多官能(メタ)アクリレートオリゴマーのいずれでも用いることができる。本発明においては、多官能(メタ)アクリレート化合物として、分子内に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物(「2官能(メタ)アクリレート化合物」)を用いることが好ましく、2官能(メタ)アクリレートモノマーを用いることがより好ましい。多官能(メタ)アクリレート化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、活性エネルギー線硬化型塗料組成物に2官能(メタ)アクリレート化合物を配合することで、得られた硬化塗膜に適度な柔軟性を付与することができる。
帯電防止剤は、特に限定されず、従来公知の塗料組成物用の帯電防止剤を用いることができる。帯電防止剤としては、例えば、過塩素酸アルカリ金属塩、過塩素酸アルカリ土類金属塩、含フッ素有機アニオン塩を用いることができる。
過塩素酸アルカリ金属塩としては、例えば、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸リチウム等が挙げられる。過塩素酸アルカリ土類金属塩としては、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸カルシウムが挙げられる。これらの中でも、導電性の観点から、過塩素酸リチウムを用いることが好ましい。
上記帯電防止剤として、過塩素酸アルカリ金属塩または過塩素酸アルカリ土類金属塩と、含フッ素有機アニオン塩を併用することで帯電防止性をより向上させることができる。
光重合開始剤は、特に限定されず、従来公知の活性エネルギー線硬化用の光重合開始剤を用いることができる。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系重合開始剤、フォスフィンオキサイド系重合開始剤、ベンゾイルホルメート系重合開始剤、チオキサントン系重合開始剤、オキシムエステル系重合開始剤、ヒドロキシベンゾイル系重合開始剤、ベンゾフェノン系重合開始剤、α-アミノアルキルフェノン系重合開始剤等が挙げられる。
フォスフィンオキサイド系重合開始剤としては、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイドおよび2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
ベンゾイルホルメート系重合開始剤としては、メチルベンゾイルホルメート等が挙げられる。
チオキサントン系重合開始剤としては、イソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
オキシムエステル系重合開始剤としては、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]およびエタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)等が挙げられる。
ヒドロキシベンゾイル系重合開始剤としては、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよびベンゾインアルキルエーテル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系重合開始剤としては、ベンゾフェノン、4-クロロベンゾフェノン、および4,4′-ジアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
α-アミノアルキルフェノン系重合開始剤としては、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロ-ブタノン-1および2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン等が挙げられる。
防汚剤は、特に限定されず、従来公知の塗料組成物用の防汚剤を用いることができる。防汚剤としては、例えば、フッ素系防汚剤またはシリコーン系防汚剤を用いることが好ましい。
ケイ素を含有するアクリル樹脂としては、ケイ素を含有するウレタン変性アクリル樹脂であることが好ましく、ケイ素および(メタ)アクリロイルオキシ基を含有するウレタン変性アクリル樹脂がより好ましい。
また、ジメチルポリシロキサンを主成分とするオルガノポリシロキサンとしては、メチル基の一部がフェニル基、エチル基、イソプロピル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、水酸基、ビニル基などによって置換されていても良い。
本発明による活性エネルギー線硬化型塗料組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、上記成分の他にも、重合禁止剤、非反応性希釈剤、着色剤、つや消し剤、消泡剤、沈降防止剤、レベリング剤、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、密着性向上剤、光増感剤、抗菌剤、防カビ剤、抗ウイルス剤、シランカップリング剤、可塑剤等を必要に応じて配合することができる。
本発明による活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、上記の各成分を、従来公知の混合機、分散機、撹拌機等の装置を用いて、混合・撹拌することにより得られる。このような装置としては、たとえば混合・分散ミル、ホモディスパー、モルタルミキサー、ロール、ペイントシェーカー、ホモジナイザー等が挙げられる。
本発明による塗膜付き床材は、床材の少なくとも片面が、上記の活性エネルギー線硬化型塗料組成物から形成された硬化塗膜で被覆されてなるものである。床材としては、例えば、合成樹脂製床材が挙げられる。合成樹脂としては、熱可塑性樹脂および熱硬化型樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、具体的には、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。また、熱硬化型樹脂としては、具体的には、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、加工性や床材としての施工容易性の面から、熱可塑性樹脂が好ましく、ポリ塩化ビニル系樹脂がより好ましい。
本発明による塗膜付き床材は、床材の少なくとも片面に、上記の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を塗布する工程(塗布工程)と、該塗布面に活性エネルギー線を照射して、該組成物を硬化させる工程(硬化工程)とを含むものである。
塗布工程は、床材の少なくとも片面に、従来公知の方法により、上記の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を塗布する工程である。塗布には、例えば、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター(ナチュラルロールコーターおよびリバースロールコーター等)、エアナイフコーター、スピンコーターおよびブレードコーター等の塗布機が使用できる。これらの中でも、作業性および生産性の観点からロールコーターを用いた塗布方法が好ましい。
硬化工程は、床材の塗布面に活性エネルギー線を照射して、塗布された活性エネルギー線硬化型塗料組成物を硬化させて、硬化塗膜を形成する工程である。活性エネルギー線としては、紫外線(遠紫外線、近紫外線等)、赤外線等の光線に加えて、X線、γ線等の電磁波、電子線、プロトン線、中性子線等が挙げられ、中でも、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等の面から、紫外線が好ましい。
本発明による活性エネルギー線硬化型塗料組成物を、上記紫外線等の光線により硬化させる場合は、光重合開始剤を使用する。一方、上記電子線等により硬化させる場合は、通常、光重合開始剤を使用しない。
まず、塗料組成物の調製のために、以下の原材料を準備した。
・光重合開始剤:ベンゾフェノン(Chemfine International(株)製、商品名:HYCURE BENZOPHENONE)
・単官能(メタ)アクリレート化合物:メトキシトリエチレングリコールアクリレート(第一工業製薬(株)製、商品名:GX-8301S)
・2官能(メタ)アクリレート化合物:トリプロピレングリコールジアクリレート(BASFジャパン(株)製、商品名:Laromer TPGDA)
・2官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物:大竹明新化学(株)製、商品名:UV-841
・3官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物:大竹明新化学(株)製、商品名:UV-55
・6官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物:根上工業(株)製、商品名:アートレジンUN-CMP-1
・10官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物:ダイセル・オルネクス(株)製、商品名:KRM8452
・帯電防止剤:過塩素酸リチウムおよびトリフルオロメタンスルホン酸リチウムをポリオキシエチレングリコール-ポリオキシプロピレングリコールブロック共重合体に溶解したもの(日本カーリット(株)製、商品名:PEL-25)
・防汚剤:(メタ)アクリロイルオキシ基を有するパーフルオロポリエーテルオリゴマー(信越化学(株)製、商品名:KY-1203)
・つや消し剤:ポリエチレンワックス処理シリカ(水澤化学工業(株)製、商品名:ミズカシルP-802Y)
表1に記載の配合に従って、光重合開始剤、単官能(メタ)アクリレート化合物、2官能または3官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物、多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物、帯電防止剤、防汚剤、およびつや消し剤の各原材料を、ホモディスパーを用いて混合して、活性エネルギー線硬化型塗料組成物を調製した。
上記の実施例1~9および比較例1~4で調製した活性エネルギー線硬化型塗料組成物を十分に撹拌し、厚さ3mmの合成樹脂(ポリ塩化ビニル)製床材にバーコーターを用いて硬化後の塗膜の厚さが約20μmになるように塗布した。続いて、該床材の塗布面に高圧水銀ランプにて紫外線照射(積算光量500mJ/cm2)を行い、該塗料組成物を硬化させて、塗膜付き床材を得た。
(耐汚染性試験)
上記で得た塗膜付き床材の表面に、ブラックカーボン:炭酸カルシウムを質量比1:9で混合した汚染物質を少量乗せ、全面に均一に擦り付けた。続いて、水拭きで付着した汚染物質を拭き取り、汚染物質の付着の程度を目視で観察し、下記の基準で評価した。評価基準が「○」以上のものを合格とした。評価結果を表2に示した。
(評価基準)
◎:水拭きで付着した汚れを容易に拭き取ることができた。
○:水拭きで付着した汚れを拭き取ることができた。
×:水拭きで付着した汚れを拭き取るがことができなかった。
上記の実施例1~9および比較例1~4で調製した活性エネルギー線硬化型塗料組成物を十分に撹拌し、厚さ100μmPETフィルムにバーコーターを用いて硬化後の塗膜の厚さが約20μmになるように塗布した。続いて、該PETフィルムの塗布面に高圧水銀ランプにて紫外線照射(積算光量500mJ/cm2)を行い、該塗料組成物を硬化させて、塗膜を得た。
次に、得られた塗膜の表面抵抗値Ω/□を、抵抗率計(三菱化学(株)製、型番:MCP-HT450、測定レンジ:9.99×104~9.99×1013Ω)を用いて、気温23℃、湿度50%RH、印加電圧500Vの条件で測定した。なお、測定結果は数値が低いほど、良好であることを示す。また、下記の評価基準で評価し、「○」のものを合格とした。測定結果および評価結果を表2に示した。
(評価基準)
○:測定可能(1.0×1014未満)であった。
×:測定不可(1.0×1014以上)であった。
上記で得た塗膜付き床材の表面について、JIS K 5600-5-6に準拠して2mm間隔で塗膜に10マス×10マスの切れ込みを入れ、ニチバン製粘着テープを貼り付け、引き剥がした後の塗膜の状態を目視で観察し、残存している塗膜のマス目を計測した。また、下記の基準で評価し、評価基準が「○」のものを合格とした。測定結果および評価結果を表2に示した。
(評価基準)
○:残存している塗膜が95マス以上であった。
×:残存している塗膜が95マス未満であった。
上記で得た塗膜付き床材の表面について、JIS K 5600-5-3を参考に直径50mm、約500gの鋼球を75cmの高さから落下させて、試験後の塗膜の状態を目視で観察し、下記の基準で評価した。評価基準が「○」のものを合格とした。評価結果を表2に示した。
(評価基準)
○:塗膜にクラックが発生していなかった。
×:塗膜にクラックが発生していた。
Claims (8)
- 帯電防止剤と、
単官能(メタ)アクリレート化合物と、
2官能または3官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物と、
4官能以上の多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物と、
を含み、
前記帯電防止剤が、過塩素酸アルカリ金属塩または過塩素酸アルカリ土類金属塩と、含フッ素有機アニオン塩とを含む、床材用活性エネルギー線硬化型塗料組成物。 - ポリアルキレングリコールをさらに含む、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
- 前記帯電防止剤の含有量が、前記活性エネルギー線硬化型塗料組成物の不揮発分全量に対して、0.01質量%以上5.00質量%以下である、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
- 光重合開始剤をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
- フッ素系防汚剤またはシリコーン系防汚剤をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
- 前記床材が、合成樹脂製である、請求項1~5のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
- 床材の少なくとも片面が、請求項1~6のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物から形成された硬化塗膜で被覆されてなる、塗膜付き床材。
- 床材の少なくとも片面に、請求項1~6のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を塗布する工程と、
該塗布面に活性エネルギー線を照射して、該組成物を硬化させる工程と、
を含む、塗膜付き床材の製造方法。
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