JP7189290B2 - 超伝導電磁コイルの補強 - Google Patents

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Description

本発明は、円筒形対称軸および補強コイル領域を有する円筒形電磁コイルアセンブリを含む超伝導マグネットアセンブリに関し、
補強コイル領域は、少なくとも4層の円筒形導体層を形成する導体テープまたは導線を含む層状導体コイルアセンブリを含み、円筒形導体層は、それぞれ、円筒形対称軸を中心としてこの円筒形対称軸に沿って並んだ複数の円形導体巻線部を有し、
導体テープまたは導線は、少なくとも1層の円筒形導体層の円形導体巻線部に沿って連続経路を形成するとともに電流Icondが流れる、少なくとも1つの超伝導要素を含み、
導体テープまたは導線は、円形導体巻線部の円周方向に弾性係数Econdを有し、
補強コイル領域は、少なくとも1層の円筒形コルセット層を形成するコルセットテープまたはコルセットワイヤを含む層状コルセットコイルアセンブリをさらに含み、円筒形コルセット層は、円筒形対称軸を中心としてこの円筒形対称軸に沿って並んだ複数の円形コルセット巻線部を有し、
コルセットテープまたはコルセットワイヤは、円形コルセット巻線部の円周方向に弾性係数Ecorsを有し、
Ecors>1.5*Econdであり、
層状コルセットコイルアセンブリの内半径は、層状導体コイルアセンブリの外半径よりも大きく、
補強コイル領域は、少なくとも1つのコルセットシートを形成するコルセット箔要素を含むコルセットシートアセンブリをさらに含み、円筒形対称軸に垂直な任意の平面による少なくとも1つのコルセットシートの断面は、円筒形対称軸を中心とする分断された円を含み、
少なくとも1つのコルセットシートの分断された円の半径は、少なくとも1層の円筒形導体層の半径よりも大きく、かつ少なくとも別の1層の円筒形導体層の半径よりも小さい。
このような超伝導マグネットアセンブリは、米国特許第5285181号明細書(=文献[1])から知られている。
本発明の適用分野は、超伝導体に作用する磁力に対する超伝導マグネットアセンブリの円筒形電磁コイルアセンブリの機械的補強である。円筒形電磁コイルアセンブリでは、磁力がコイルを軸方向に圧縮し、コイルを半径方向に変形させ、この半径方向の変形により導体に円周方向の歪みおよび応力(フープ応力)が発生する。
円筒形電磁コイルアセンブリの円形導体巻線部におけるフープ応力は、円形導体巻線部の半径、円形導体巻線部内の磁場の軸方向成分の強度、および円形導体巻線部内の電流密度(電流を導体の断面積で割ったもの)に比例する。円形導体巻線部の円周方向の歪みは、フープ応力と導体の弾性係数の逆数とに比例し、また最大値を超えてはならず、この最大値を超えると、導体の超伝導要素の臨界電流密度が低下する。
このように円周方向の歪みが制限されると、円筒形電磁コイルアセンブリの円形導体巻線部における最大許容電流密度が制限されることになる。円筒形電磁コイルアセンブリ内の電流密度が制限されるということは、同じ磁場を生成するためにより多くの円形導体巻線部が必要になることを意味し、円筒形電磁コイルアセンブリがより大きく、より高価になる。したがって、磁力に対する機械的補強は、導体の体積およびコストの低減を目標にして行われる。
円筒形電磁コイルアセンブリの機械的補強は、一般に、導体自体の内部または外部を補強し、それによって導体の全体的な弾性係数を増加させるか、または円筒形電磁コイルアセンブリに構造的に機械的補強を行う要素を組み込み、それによって導体のフープ応力を低減させることによって達成される。
導体の内部補強は、導体の前駆体に補強材料の素線を組み込み、次いで導体をその最終形態に加工することによって達成される。この方法は、一部の種類の超伝導体と組み合わせて適用することができず、材料および加工コストが著しく増加する。したがって、本発明の適用分野は、導体の内部補強以外の、超伝導マグネットアセンブリの円筒形電磁コイルアセンブリの機械的補強に限定される。
円筒形電磁コイルアセンブリの機械的補強の1つに、製造後の導体上に構造的補強材料を取り付ける方法がある。このような外部補強された導体は、文献[2]、[3]、[4]により知られている。文献[2]では、導体の全長にわたって超伝導フィラメントが高強度材料の素線に埋め込まれている。文献[3]では、繊維補強要素が、中空円筒の形態を有する超伝導素線に、円筒表面の内側および外側の両方から取り付けられている。文献[4]では、超伝導フィラメントを有する複合線材が高強度材料で被覆されている。外部補強要素を取り付けることにより導体を硬化すると、円筒形電磁コイルアセンブリ内の磁力に耐えることができるようになるが、例えば曲げ半径を小さくしたい場合に、導体を所望の形状に加工する妨げとなる。さらに、一部の超伝導体には外部補強を用いることができず、材料および加工コストが大幅に増加する。また、外部導体補強を行うことにより、電磁コイルを巻く際の形状精度が低下し、磁場が不均一になる可能性がある。
したがって、円筒形電磁コイルアセンブリを有する超伝導マグネットアセンブリの多くの用途では、機械的補強要素を導体上ではなく円筒形電磁コイルアセンブリの構造内に組み込むことがより適切である。円筒形電磁コイルアセンブリの構造的補強要素は、文献[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]、および[13]により知られている。
構造的電磁コイル補強要素の第1のカテゴリは、層状導体コイルアセンブリの外側に取り付けられる外部コルセットである。文献[5]では、多層超伝導コイルの外側に中実管が取り付けられている。文献[6]では、多層超伝導コイルの外側にコルセットワイヤが巻かれている。層状導体コイルアセンブリの外側のこのような補強要素では、層状導体コイルアセンブリ全体にわたって限られた効果しか得られない。層状導体コイルアセンブリは剛性構造ではなく、主に個々の円筒形導体層間の空隙に起因して、またはコイル構造内の圧縮性構成要素、主に柔らかい電気絶縁材料に起因して、半径方向に著しく圧縮され得る。
この問題に対する解決策は、層状導体コイルアセンブリに剛性充填材料を含浸させること、および/または層状導体コイルアセンブリの内側に、好ましくは個々の円筒形導体層上に設けられるか円形導体巻線部のそれぞれに共巻きされた、補強構造を導入することである。文献[7]では、円筒形電磁コイルアセンブリは、いくつかの入れ子状サブコイルから構成され、各サブコイルは、そのサブコイル独自の補強構造であって、サブコイルの個々の円形導体巻線部を保持する中空円筒を含む補強構造を有する。文献[8]では、中空円筒の形態の超伝導体層は、補強素線材料、例えば鋼線のコルセットが装着され、はんだまたは樹脂によってこのコルセットに接合される。文献[9]では、層状導体コイルアセンブリの個々の円形導体巻線部または円筒形導体層のための複数の機械的安定化構造が提案されており、さらにいくつかの種類の接着性充填材料が提案されている。文献[10]では、各円筒形導体層上に繊維層を設け、層状導体コイルアセンブリを充填材料で含浸し、次いで、湿式巻線法を用いて鋼テープで結束することにより、コイル補強が達成される。文献[11]では、繊維強化プラスチックの平角線を超伝導ワイヤと共巻きしている。文献[12]では、層状導体コイルアセンブリを補強するためにいくつかの剛性充填材料が提案されており、これらの充填材料は機械的負荷下で亀裂が生じないように最適化されている。文献[13]では、熱可塑性充填材料が提案されている。
層状導体コイルアセンブリ全体を効果的に補強することに関して、層ごとにまたは巻き付けにより補強を施す方法および/または剛性充填材料によるコイルを硬化する方法が、本質的に柔らかい層状導体コイルアセンブリを外部からのみ補強する方法よりも優れているとしても、これらの解決策は、それ自体にいくつかの欠点を有する。コイル製造工程にさらに手間がかかるだけでなく、層状導体コイルアセンブリ内部に提案された補強要素があるために、電磁コイルを巻く際の形状精度が低下し、磁場が不均一になる可能性がある。また、各円筒形導体層の後に円筒形コルセット層を巻くには、導体を切断して接合する必要があり、層状導体コイルアセンブリ全体にわたって超伝導経路が不完全になるリスクが高まる。円筒形電磁コイルアセンブリに作用する磁力下で剛性充填材料に亀裂が生じることにより超伝導磁石のクエンチが起きるリスクは、文献[12]で提案されているように、充填材料の最適化によって軽減されるかもしれないが、完全に回避することはできない。
最初に引用した文献[1]では、層状導体コイルアセンブリにおける機械的補強材として、箔要素が層状コルセットコイルアセンブリと組み合わせて使用されている。箔要素は、円筒形導体層に取り付けられたストリップであり、円筒形導体層の各々は円筒形電磁コイルアセンブリの円筒形対称軸に合わせて配置されている。円筒形導体層に取り付けられたストリップの、円筒形電磁コイルアセンブリの円筒形対称軸に垂直な任意の平面による断面は、分断された円形線であり、この円形線は、それぞれが単一の箔ストリップに属するいくつかの円弧部を有する。箔ストリップは、(円筒形電磁コイルアセンブリの円筒形対称軸に沿った)軸方向の力に対してのみ作用し、超伝導体のフープ応力につながる(円筒形電磁コイルアセンブリの円筒形対称軸に垂直な)半径方向の力は、層状導体コイルアセンブリの導線および層状コルセットコイルアセンブリのコルセットワイヤによってのみ管理される。層状コルセットコイルアセンブリは、層状導体コイルアセンブリの半径方向外側に巻かれている、すなわち、層状コルセットコイルアセンブリは、層状導体コイルアセンブリの円筒形導体層の各円形導体巻線部に対して局所的に作用していない。各円形導体巻線部に作用する半径方向の力をコルセットコイルアセンブリに効果的に伝達するために、層状導体コイルアセンブリには、層状コルセットコイルアセンブリと一緒に樹脂を含浸させる必要がある。
米国特許第5285181号明細書 欧州特許第0291075号明細書 欧州特許第0822560号明細書 米国特許出願公開第2003/0121696号明細書 米国特許第5917393号明細書 米国特許第7015779号明細書 米国特許第4270112号明細書 米国特許第5379020号明細書 米国特許出願公開第2002/173429号明細書 日本国特許58194309号明細書 米国特許第5606300号明細書 米国特許出願公開第2006/0284711号明細書
IEEE Transactions on Magnetics,L.Van Bockstal et al.,Long Life Pulsed High Field Magnets with CuAg Conductor and Internal Reinforcement,Vol.32,No.4, 1996年7月,pp.2514-2517
本発明の目的は、超伝導マグネットアセンブリの円筒形電磁コイルアセンブリに作用する半径方向の磁力に対する機械的補強を提供することである。本発明は、層状導体コイルアセンブリに一体化され、好ましくは個々の円筒形導体層上に設けられた、構造的補強を提供し、それによって、層状導体コイルアセンブリの広い領域全体にわたり、その本質的な柔軟性に起因して補強の効果が低下することを回避する。その一方で、本発明の構造的補強策は、外部の層状コルセットコイルアセンブリなどへの力の伝達を改善するために層状導体コイルアセンブリを半径方向に補強する剛性充填材料が必要になることと、補強素線を用いて層状のコルセットを装着する又は補強素線を共巻きすることが必要になることの両方を回避する。
この目的は、本発明によれば、層状導体コイルアセンブリの外側にある層状コルセットコイルアセンブリを、前記層状導体コイルアセンブリに統合されたコルセットシートアセンブリと組み合わせることによって達成され、コルセットシートアセンブリは少なくとも1つのコルセットシートを形成するコルセット箔要素を含み、コルセットシートアセンブリは、円筒形対称軸に垂直な少なくとも1つの平面による少なくとも1つのコルセットシートの断面が、完全な円の少なくとも90%をカバーするとともに4つ以下の円弧部を有する分断された円を含むことを特徴とし、コルセット箔要素が面内弾性係数Efoilを有し、Efoil>1.5*Econdであることを特徴とし、層状導体コイルアセンブリが、
Icond>0.005*Econd*Acond/(Bz*r)である、少なくとも1つの円形導体巻線部を有する少なくとも1層の円筒形導体層を有することを特徴とし、
式中、
Icondは、円形導体巻線部内の電流であり、
Acondは、円形導体巻線部の導体テープまたは導線の断面積であり、
Bzは、円形導体巻線部内の円筒形対称軸(z)に沿った磁場の成分であり、
rは、円形導体巻線部の半径である。
弾性係数Econd、Ecors、Efoilは、それぞれに対応する要素における、円形導体巻線部または円形コルセット巻線部またはコルセットシートの円周方向の歪みにフープ応力を関連付ける。本発明の超伝導マグネットアセンブリでは、円周方向の歪みに対するフープ応力の比が弾性係数である。したがって、フープ応力および弾性係数の両方が、超伝導マグネットアセンブリの動作条件下でのそれぞれに対応する要素の円周方向の歪みに依存する。このような定義の弾性係数は、一般に割線(セカント)弾性係数と呼ばれる。
本発明の超伝導マグネットアセンブリは、以下によって超伝導体の体積および層状導体コイルアセンブリのコストを削減することができる。
・超伝導体の電流Icondを増加させ、このとき、同じ超伝導体であって、対応する層状導体コイルアセンブリに構造的補強要素が追加されていない環境下で動作している超伝導体の歪み限界を超えるようにする
・それによって、超伝導体の半径方向外側にある構造的補強要素を歪ませる
・それによって、円筒形導体層と構造的補強要素との間の高い半径方向圧力を維持する
・それによって、円筒形導体層とその上層のコルセットシートなどの補強要素との間に摩擦を生じさせる
・それによって、円筒形導体層の周りに円周方向に閉じた構造を形成していないにもかかわらず、コルセットシートが円周方向の応力に耐えることを可能にする
層状導体コイルアセンブリに組み込まれた、好ましくは個々の円筒形導体層のそれぞれの上に設けられた他の構造的補強要素とは異なり、コルセットシートは、コイル製造の手間を大幅に増やすことがなく、導体を切断および接合することなく用いることができる。コルセットシートと円筒形導体層との間の摩擦による接合により、層状導体コイルアセンブリには剛性または接着性充填材料が不要となる。コルセットシートは、層状導体コイルアセンブリの円筒形状を損なわず、したがって磁場の均一性が維持される。
層状導体コイルアセンブリの構造的補強要素として以外に、箔要素は他の目的で超伝導マグネットアセンブリに一般的に使用され、主に電気絶縁として、または既に巻かれた円筒形導体層の重ね巻きの基礎として平坦な表面を形成するために使用される。そのような箔は、弾性係数が低すぎるため、および/または円周方向に開いた構造であるとともに隣接する円筒形導体層と摩擦によって十分に結合されておらず、円周方向の応力でたわんでしまうため、コルセットシートアセンブリの一部である構造的補強要素として作用することができない。
本発明は、層状導体コイルアセンブリを備えた円筒形電磁コイルアセンブリを有する超伝導マグネットアセンブリであって、この層状導体コイルアセンブリは少なくとも部分的に以下の条件下で運転され、
・導体コイルアセンブリの円形導体巻線部における、円筒形対称軸に沿った磁場の成分が特に大きいこと、および/または
・導体コイルアセンブリの円形導体巻線部の半径が特に大きいこと、および/または
・導体コイルアセンブリの円形導体巻線部における磁場強度および温度のそれぞれの動作点での超伝導体の臨界電流密度が特に高いこと、および/または
・導体コイルアセンブリの円形導体巻線部の導体の弾性係数が特に低いこと
さらに、以下に関する特に強い要求を満たす必要がある超伝導マグネットアセンブリに対して適用される。
・材料コストおよび製造工数が少ないこと、および/または
・空間的均一性および時間的安定性に関する磁場品質が高いこと、および/または
・クエンチのリスクが低いこと
本発明による超伝導マグネットアセンブリの円筒形電磁コイルアセンブリの補強コイル領域の、円筒形電磁コイルアセンブリの円筒形対称軸を含む半平面における断面図が、円筒形導体層およびコルセットシートの、空間的表現および拡大断面図と共に示されている。 コルセットシートアセンブリの空間的表現、および円筒形対称軸に垂直な平面によるその断面を示す図である。 本発明による超伝導マグネットアセンブリの円筒形電磁コイルアセンブリの2つの隣接する補強コイル領域の、円筒形電磁コイルアセンブリの円筒形対称軸を含む半平面における断面図である。 従来技術による、円筒形電磁コイルアセンブリを有する超伝導マグネットアセンブリの半空間的表現が、補強コイル領域の円筒形導体層の拡大断面図と共に示されている。
本発明による超伝導マグネットアセンブリの好ましい実施形態では、円筒形対称軸に垂直な少なくとも1つの平面による少なくとも1つのコルセットシートの断面は、2つ以下の円弧部、好ましくは1つの円弧部のみを有する分断された円である。分断は、コルセットシートの円周方向の補強の効果を低下させるので、可能であれば避けた方がよい。
本発明の超伝導マグネットアセンブリの有益な実施形態では、少なくとも2つのコルセットシートは、円筒形対称軸に垂直な少なくとも1つの平面による断面を有し、各断面が分断された円を含み、1つの分断された円の少なくとも1つの円弧部は、別の分断された円の少なくとも1つの隙間と円周に沿って重なる。円周方向の分断により、コルセットシートは、それぞれ、円弧部の境界同士の間に円周方向の隙間を有する。これらの隙間は、コルセットシートによって下にある円筒形導体層が円周方向に補強されない領域である。第1のコルセットシートの隙間を覆う別のコルセットシートの円弧部によって、円周方向の補強を回復させることができる。
本発明の超伝導マグネットアセンブリの好ましいさらなる実施形態では、コルセットシートは、0.5mm未満、好ましくは0.2mm未満の厚さを有する。コルセットシートは、下にある個々の円形導体巻線部と直接機械的に接触する補強コイル領域に組み込むことができる。円形導体巻線部からコルセットシートへ半径方向磁力が効果的に伝達されるため、コルセット材料の量を最小限に抑えることができ、よりコンパクトな円筒形電磁コイルアセンブリが得られる。
特に好ましい実施形態では、補強コイル領域の体積の少なくとも0.5%の部分が空であるか、または少なくとも固体材料で充填されておらず、本質的に低い幾何学的充填率を有する層状導体コイルアセンブリにおいて円形導線を使用することができる。導体コイルアセンブリ内の空隙は、円形導体巻線部から補強構造要素への半径方向の磁力の伝達経路を、補強構造要素が円形導体巻線部と直接機械的に接触していない限り中断するが、この機械的接触は補強コイル領域に組み込まれたコルセットシートによって実現される。さらに、補強コイル領域内の空隙率を減少させるが、磁力下で亀裂が生じることによる超伝導体のクエンチをもたらす可能性がある剛性充填材料を用いなくても、半径方向の磁力に対する層ごとの機械的補強はコルセットシートを用いて効果的に行われる。
有益な実施形態では、補強コイル領域は、非環式飽和炭化水素化合物または樹脂化合物を含有する固体充填材を含む。固体充填材料は、特に補強コイル領域が高い空隙率を有する場合、円形導体巻線部から補強構造要素への半径方向の磁力の伝達を改善する。さらに、充填材料は、円形導体巻線部とコルセットシートとの間の接着剤として作用し、コルセットシートへの円周方向の力の伝達を改善することができる。樹脂はこの役割を果たすが、磁力下で割れる傾向があり、これは非環式飽和炭化水素化合物(例えば、パラフィン)を使用することによって回避することができるが、一方で熱収縮により充填効率が低下する。
有益な実施形態では、円筒形電磁コイルアセンブリは少なくとも2つの補強コイル領域を備え、そのうち第1の補強コイル領域の層状コルセットコイルアセンブリの外半径は、別の補強コイル領域の層状導体コイルアセンブリの内半径以下であり、前記第1の補強コイル領域は、円筒形対称軸に沿った伸長部を有し、この伸長部は前記他の補強コイル領域の円筒形対称軸に沿った伸長部と少なくとも部分的に重なる。円筒形電磁コイルアセンブリを半径方向に入れ子状のいくつかの補強コイル領域に分割することにより、多層円筒形電磁コイルアセンブリの半径方向の積層構造内に層状コルセットコイルアセンブリを統合することができる。個々の円筒形導体層のすぐ上に局所的な補強として機能するコルセットシートが存在するにもかかわらず、円筒形電磁コイルアセンブリの補強のためには、層状導体コイルアセンブリの半径方向外側に効果的な層状コルセットコイルアセンブリが存在することが必要であり、その理由は、コルセットシートは、摩擦を維持するために下にある円筒形導体層に押し付けられなければならないためである。圧縮する半径方向の力は、層状コルセットコイルアセンブリから層状導体コイルアセンブリを通ってコルセットシートに伝達される。層状導体コイルアセンブリを通る力の伝達経路は、例えば空隙によって中断される可能性がある。したがって、層状導体コイルアセンブリ1つ当たりの円筒形導体層の数は制限され、多層円筒形電磁コイルアセンブリを、それぞれが独自の層状コルセットコイルアセンブリを有するいくつかの補強コイル領域に細分化する必要がある。
好ましいさらなる発展形態では、補強コイル領域の層状導体コイルアセンブリのそれぞれが14層未満の円筒形導体層を有する。この実施形態では、層状導体コイルアセンブリ1つ当たりの円筒形導体層の数を制限することで、補強コイル領域全体にわたって中断されない半径方向の力の伝達経路を十分に確保している。これにより、層状コルセットコイルアセンブリから層状導体コイルアセンブリを通ってコルセットシートに圧縮する半径方向の力を伝達することができ、これはコルセットシートと下にある円筒形導体層との間の摩擦を維持するための要件であり、したがってコルセットシートにより円周方向の歪みに対して円筒形導体層を補強することができる。
好ましい実施形態では、層状導体コイルアセンブリの導体テープまたは導線の超伝導要素は、ニオブおよびスズ、またはビスマスおよびストロンチウムおよびカルシウムおよび酸化銅、または希土類要素およびバリウムおよび酸化銅を含む。これらの材料は、特に高い臨界電流密度を有する超伝導体であり、この超伝導体を含む導体テープまたは導線を導体の力の限界を超えて電流により駆動していない場合にのみ、層状導体コイルアセンブリで利用することができる。これらの実施形態では、補強コイル領域の電流密度を、機械的補強がなされていない円筒形電磁コイルアセンブリと比較して大幅に向上させることができ、それによって導線またはテープの量がそれに応じて低減される。
さらに、2つの好ましい実施形態では、コルセットシートアセンブリのコルセット箔要素、または層状コルセットコイルアセンブリのコルセットテープもしくはコルセットワイヤは、鋼合金またはニッケル合金またはガラス繊維化合物を含む。これらの材料は、必要な機械的特性を備えており、円筒形電磁コイルアセンブリの補強コイル領域のコルセットシートアセンブリまたは層状コルセットコイルアセンブリで使用するのに適した形に成形することができる。ニッケル合金は、典型的にはクロムおよび他の添加剤を含むものであり、腐食に対して耐性があるため、高温または高圧で処理される円筒形電磁コイルアセンブリへの適用に特に適している。繊維ガラス化合物は、層状導体コイルアセンブリの円筒形導体層の電気絶縁体として機能することができる。
上記のような超伝導マグネットアセンブリを備えるNMR装置も本発明の範囲に含まれる。円筒形電磁コイルアセンブリの補強コイル領域にコルセットシートアセンブリを組み込むことにより、層状導体コイルアセンブリの個々の円筒形導体層ごとに機械的支持体を提供し、このとき(例えば層状コルセットコイルアセンブリの層ごとに組み込む場合のように)導体テープまたはワイヤの切断および接合をさらに行う必要がなく、(例えば、コルセットワイヤまたはコルセットテープを導線または導体テープと共巻きする場合のように)層状導体コイルアセンブリの円筒形状を損なうことがなく、(例えば、円筒形導体層から層状導体コイルアセンブリの外側にある補強構造に磁力を伝達するための剛性充填材料を使用した場合のように)円筒形電磁コイルアセンブリのクエンチのリスクを高めることがない。導体スプライスからの電気抵抗に起因して磁場ドリフトが生じるリスクが低く、導体層の正確な円筒度により磁場均一性が良好であり、マグネットのクエンチのリスクが低いため、本発明の超伝導マグネットアセンブリは、NMR分光用の装置での使用に特によく適している。
円筒形電磁コイルアセンブリの機械的補強の方法も本発明の範囲に含まれ、この方法は、補強コイル領域の円形導体巻線部とコルセットシートとの間の熱接合を、500℃を超える温度で少なくとも24時間の間、補強コイル領域を熱処理することによって生じさせることを特徴とする。純粋な摩擦による接合と比較して、熱結合を追加することにより、下にある円形導体巻線部に円周方向に力を及ぼすコルセットシートの性能が向上し、これは、コルセットシートが半径方向の磁力による円形導体巻線部の機械的歪みに対する機械的補強として効果的に機能するための前提条件である。
本発明の超伝導マグネットアセンブリ
図1は、補強コイル領域3の、円筒形対称軸zを含む半平面における断面図を、円筒形導体層11およびコルセットシート31の空間的表現およびその拡大断面図と共に示す。補強コイル領域3は、4層の円筒形導体層11、11’、11’’、11’’’を有する層状導体コイルアセンブリ10と、2つの円筒形コルセット層21、21’を有する層状コルセットコイルアセンブリ20と、3つのコルセットシート31、31’、31’’を有するコルセットシートアセンブリ30とを含む。
円筒形導体層11、11’、11’’、11’’’は、それぞれ、円筒形対称軸zを中心として円筒形対称軸zに沿って並んだ複数の円形導体巻線部12を有し、各導体巻線部12は、円形導線が巻かれており円筒形対称軸zを中心に半径rを有する。導線は、代わりに長方形の断面形状であってもよいし、導線の代わりに導体テープを使用してもよい(図1には図示せず)。この導線は、断面積Acondを有し、少なくとも1層の円筒形導体層11、11’、11’’、11’’の円形導体巻線部12に沿って連続経路を形成するとともに電流Icondが流れる超伝導要素13を含む。超伝導要素13は、金属マトリックスに埋め込まれた数本の超伝導材料の素線(Nb系低温超伝導体またはBi系高温超伝導体に代表される)、または金属基板上に設けられた単層(希土類系高温超伝導体に代表される。図1には示されていない)により構成されることができる。
円筒形コルセット層21、21’は、それぞれ、円筒形対称軸zを中心として円筒形対称軸zに沿って並んだ複数の円形のコルセット巻線部22を有し、各コルセット巻線部22は円形のコルセットワイヤが巻かれている。コルセットワイヤは、代わりに長方形の断面形状であってもよいし、ワイヤの代わりにコルセットテープを使用してもよい(図1には示せず)。
各コルセットシート31、31’、31’’はコルセット箔要素を含み、このコルセット箔要素は0.5mmよりも薄く、好ましくは0.2mmよりも薄い。各コルセットシート31、31’、31’’は、半径方向に隣接する2つの円筒形導体層11、11’、11’’、11’’’の間に組み込まれて円筒面の形状をとるが、この形状は、少なくとも1つの隙間によって円周方向に分断された、厳密にはコルセットシート31に示されるように1つの円弧部および1つの隙間を有する、円周方向に分断された円筒面の形状である。
通常、補強コイル領域3は、動作中に強い軸方向成分Bzを有する磁場にさらされる。円形導体巻線部12自身の超伝導要素13を流れる電流Icondが、背景磁場に平行な軸方向成分を有する磁場を生成する場合、円形導体巻線部12に作用する磁力は、半径方向外向き、すなわち円筒形対称軸zから遠ざかる向きの強い成分を有する。この半径方向の磁力は、層状導体コイルアセンブリ10の内側に半径方向の磁気圧力を生じさせ、補強コイル領域3の層状コルセットコイルアセンブリ20およびコルセットシートアセンブリ30を押圧し、それによって補強コイル領域3を円周方向に歪ませる。弱いコルセットシートアセンブリ30からの無視できる程のコルセット効果を有する補強コイル領域3では、半径方向の磁気圧力は、補強コイル領域3全体にわたって蓄積され、層状導体コイルアセンブリ10と層状コルセットコイルアセンブリ20との間の界面で最も高くなる。コルセットシートアセンブリ30がコルセットシート31、31’、31’’よりも強い場合、円筒形導体層11、11’、11’’、11’’間の半径方向の磁気圧力の伝達を効果的に遮断することができ、補強コイル領域3全体にわたって半径方向の磁気圧力の分布がより均一になる。
補強コイル領域3に半径方向の隙間が存在せず、補強コイル領域3の半径方向の圧縮性を無視すると、半径方向の磁気圧力による半径方向の膨張、およびそれによる円周方向の歪みは、補強コイル領域3のすべての機械部品において同じであるとみなすことができる。一定量のコルセット材料が層状コルセットコイルアセンブリ20およびコルセットシートアセンブリ30に含まれることにより、弾性係数Ecors、Efoilがコルセットワイヤおよびコルセット箔要素の両方において大きい場合に、補強コイル領域3の歪みを最も効果的に低減することができる。異方性材料の場合は、円周方向の歪みおよび応力に関する弾性係数のみを考慮する必要がある。典型的には、EcorsおよびEfoilは、導体テープまたは導線の弾性係数Econdよりも少なくとも50%大きくなければならない。材料の弾性係数は、材料の歪みに依存し得る。したがって、EcorsまたはEfoilとEcondとの間の関係は、補強コイル領域3のすべてのコルセットおよび導体材料において同様の歪みがあるという仮定のもとでのみ有効である。
図1に例示する補強コイル領域3の実施形態では、円形導体巻線部12は、50mmの半径を有し、15Tの軸方向成分Bzを有する背景磁場において470Aの電流Icondが流れる。この円形導線の直径は1mm、断面積Acondは0.785mm、および弾性係数Econdは50GPaである。外からの補強がなければ、この導線は0.9%の歪みを生じ、その超伝導要素13が損傷する。例示された補強コイル領域3の実施形態では、それぞれ200GPaの弾性係数EcorsおよびEfoilを有する層状コルセットコイルアセンブリ20およびコルセットシートアセンブリ30によって、円周方向の歪みが3~0.3%だけ減少する。円周方向の歪みを望み通りに低減させるには、円筒形対称軸zを含む平面における層状コルセットコイルアセンブリ20およびコルセットシートアセンブリ30を合わせたものの断面積が、層状導体コイルアセンブリ10の断面積の半分でなければならない。一般に、コルセット断面積と導電断面積との比は、歪み低減係数から1を引いた値に、EcondとEcorsの比率を掛けたものである。
単独のコルセットシート31がその内側円筒面に対して半径方向の圧力を受けた場合、円周方向に歪むことはないが、その円周上でコルセットシート31を分断する隙間は広がる。補強コイル領域3の内側において、コルセットシート31の隙間に沿った縁部領域のそれぞれを、隣接する円筒形導体層11、11’に対して摩擦によって接合することにより、隙間が広がらないようにすることができる。コルセットシート31の1つの接合縁部領域の円周方向の伸長量は、円周方向の歪みと弾性係数Efoilとコルセット箔要素の半径方向の厚さとの積を、下にある円筒形導体層11からの半径方向の磁気圧力で割り、コルセット箔要素と導体テープまたは導線との間の摩擦係数で割り、さらに2で割ったものである。2で割るのは、コルセットシート31の内面だけでなく外面でもの摩擦による接合が行われるためである。
仮想的な極めて頑丈なコルセット要素に対する個々の円形導体巻線部12の半径方向の磁気圧力は、磁場の軸方向成分Bz、電流密度Icond/Acond、および円形導体巻線部12の半径方向の導線の幅の積となる。現実的なコルセット要素への半径方向の磁気圧力の場合、同じ動作条件下でのコルセットで補強されていない状円形導体巻線部12と比較して、コルセットによって達成される実際の歪み低減係数を上記の積に乗算する必要がある。図1に例示された補強コイル領域3の実施形態では、Bzが15Tであり、Icondが470Aであり、Acondが0.785mmであり、半径方向の導体幅が1mmであり、歪み低減係数が(0.9%-0.3%)/0.9%=2/3であるとすると、コルセットシート31上の半径方向の磁気圧力は6MPaである。この計算では、巻線の工程または超伝導要素13の臨界温度未満に補強コイル領域3を冷却することに起因する導体またはコルセット要素の機械的変形を無視しているため、補強コイル領域3内のコルセットシート31上の有効な半径方向圧力は、この値からずれている可能性がある。さらに、一般に、半径方向の磁気圧力がいくつかの円筒形導体層11、11’、11’’、11’’’にわたって補強コイル領域3全体に蓄積する可能性があることは無視される。
このようにコルセットシート31にかかる半径方向の磁気圧力を6MPaと近似し、さらに、コルセット箔要素の弾性係数を200GPa、コルセット箔要素の半径方向の厚さを0.1mm、およびコルセット箔要素と導線との間の摩擦係数を0.2と仮定することにより、コルセットシート31の1つの接合縁部領域の円周方向の伸長量は、例示された実施形態では25mmの値を有するように計算することができる。コルセットシート31の各隙間には、2つの接合縁部領域が形成され、すなわち、例示された実施形態では、1つの隙間を有するコルセットシートの接合縁部領域の円周方向の伸長量の合計は50mmである。これは、下にある円筒形導体層11の半径を50mmと仮定すると、コルセットシート31によって覆われた領域の16%を占める。
接合縁部領域では、コルセットシート31は、下にある円筒形導体層11の円筒形導体巻線部12の円周方向の補強材として機能することができず、それらをさらに歪ませる傾向さえある。したがって、コルセットシート31の隙間に沿った接合縁部領域の円周方向の伸長量を、隙間自体と同様に最小限にしなければならず、これはコルセットシート31によって覆われる面積の10%未満であるべきである。コルセットシート31と隣接する円筒形導体層11、11’との間の摩擦係数を増加させることによって接合縁部領域の円周方向の伸長量を低減させることができる。コルセットシートの材料および導体テープまたは導線の材料の選択は、摩擦係数が大きいこと以外の基準によって、主にそれぞれの良好な機械的特性または超伝導特性によって決定される。それにもかかわらず、摩擦係数は、例えば、固体充填材であって、典型的には非環式飽和炭化水素化合物(例えば、パラフィン)または樹脂化合物を含む固体充填材を、補強コイル領域3に導入することによって増加させることができる。摩擦を大幅に向上させるには、補強コイル領域3を熱処理する工程により熱結合を生じさせる方法があり、この熱処理工程は、典型的には500℃を超える温度で少なくとも24時間にわたり行われる。
図1に例示された補強コイル領域3の実施形態は、隙間を1つ追加するごとに2つの接合縁部領域が追加され、ここでは、コルセットシート31が、下にある円筒形導体層11の機械的補強として効果的ではないので、コルセットシート31の円周方向の分断を避けなければならないことを示している。
コルセットシート31の接合縁部領域においてコルセットの効果が損なわれるため、2枚のコルセットシート31,31’を取り付け、そのうち第1のコルセットシート31の少なくとも1つの円弧部が他方のコルセットシート31’の隙間を覆うようにすることが望ましい。そのような2枚のコルセットシート31、31’は、互いに半径方向に隣接して取り付けたり、円筒形導体層11を間に挟んで取り付けたりすることができる。図2は、そのようなコルセットシートアセンブリ30を示す。さらに、図2は、少なくとも1つの隙間によって円周方向に分断された、分断された円筒面の形状をとるコルセットシート31、31’の幾何学的意味を示している。すなわち、コルセットシート31、31’は、円筒形対称軸zに垂直な少なくとも1つの平面Aによる断面を有し、これらの断面は、完全な円の90%を超えてカバーするとともに、厳密には図1および図2の好ましい実施形態のように1つの円弧部のみ、または少なくとも4つ以下の円弧部(図2には示されていない)を有する分断された円32、32’を含む。
図3は、2つの補強コイル領域3、3’を、円筒形対称軸zを含む半平面における断面図により示す。補強コイル領域3、3’は、それぞれ、独自の層状導体コイルアセンブリ10、10’と、独自の層状コルセットコイルアセンブリ20、20’と、独自のコルセットシートアセンブリ30、30’とを有する。層状コルセットコイルアセンブリ20、20’は、扁平な矩形断面形状を有するコルセットテープを含む。層状導体コイルアセンブリ10、10’は、断面形状が円形の導線を含む。円形導体巻線部12同士の間の空隙は、層状導体コイルアセンブリ10、10’の体積の最大21%を占める。空隙率が高いと、補強コイル領域3、3’が本質的に柔らかくなり、最も内側の円筒形導体層11、11’における半径方向の圧力が減少し、それによって隣接するコルセットシート31、31’の接合縁部領域の円周方向の伸長量が増加する。したがって、大きい補強コイル領域3、3’を、好ましくは14層未満の円筒形導体層11、11’、11’’、11’’’を有するより小さいものに分割することが望ましい。固体充填材料により空隙率を低減させることは、補強コイル領域3、3’内の半径方向の圧力の損失を回避するのにも役立つ。
コルセットシート31、31’、31’’を形成する箔要素に加えて、従来技術によりそれ自体が周知である箔要素を、補強コイル領域3、3’内の、例えば、層状導体コイルアセンブリ10、10’と隣接する層状コルセットコイルアセンブリ20、20’との間、または層状コルセットコイルアセンブリ20、20’の円筒形コルセット層21、21’同士の間、または層状導体コイルアセンブリ10、10’の第1の円筒形導体層11、11’の下に、追加することができる。そのような箔要素は、円筒形導体層11、11’、11’’、11’’’または円筒形コルセット層21、21’の重ね巻きを容易にすることができ、または電気絶縁体として機能することができる。
図4は、円筒形対称軸zを有する円筒形電磁コイルアセンブリ2を有する超伝導マグネットアセンブリ1を半空間的表現で示す。超伝導マグネットアセンブリ1ではまた、断面積Acondを有する導線の超伝導要素13に電流Icondが流れる。円筒形電磁コイルアセンブリ2は、従来技術により知られているように、補強コイル領域3を含む。補強要素は、補強コイル領域3の外径上の層状コルセットコイルアセンブリ20(図4には図示せず)、および/または剛性充填材料(図4には図示せず)、および/または導線と共巻きされた補強素線(図4には図示せず)、および/または補強コイル領域3の軸方向の補強のためのコルセット箔要素を含む軸方向ストライプ(図4には図示せず)とすることができる。
特許性を評価するために検討された刊行物
[1]米国特許第5285181号明細書
[2]欧州特許第0291075号明細書
[3]欧州特許第0822560号明細書
[4]米国特許出願公開第2003/0121696号明細書
[5]米国特許第5917393号明細書
[6]米国特許第7015779号明細書
[7]米国特許第4270112号明細書
[8]米国特許第5379020号明細書
[9]米国特許出願公開第2002/173429号明細書
[10]IEEE Transactions on Magnetics,L.Van Bockstal et al.,Long Life Pulsed High Field Magnets with CuAg Conductor and Internal Reinforcement,Vol.32,No.4,1996年7月,pp.2514-2517
[11]日本国特許58194309号明細書
[12]米国特許第5606300号明細書
[13]米国特許出願公開第2006/0284711号明細書
1 超伝導マグネットアセンブリ
2 円筒形電磁コイルアセンブリ
3,3’ 補強コイル領域
10,10’ 層状導体コイルアセンブリ
11,11’,11’’,11’’’ 円筒形導体層
12 円形導体巻線部
13 超伝導要素
20,20’ 層状コルセットコイルアセンブリ
21,21’ 円筒形コルセット層
22 円形コルセット巻線部
30,30’ コルセットシートアセンブリ
31,31’,31’’ コルセットシート
32,32’ 分断された円
z 円筒形対称軸
A 円筒形対称軸(z)に垂直な平面
Econd 導体テープまたは導線の割線弾性係数
Ecors コルセットテープまたはコルセットワイヤの割線弾性係数
Efoil コルセット箔要素の割線弾性係数
Icond 超伝導要素13を流れる電流
Acond 導体テープまたは導線の断面積
Bz 磁場の軸方向成分
r 円形導体巻線部12の半径

Claims (13)

  1. 円筒形対称軸(z)および補強コイル領域(3、3’)を有する円筒形電磁コイルアセンブリ(2)を含む超伝導マグネットアセンブリ(1)であって、
    前記補強コイル領域(3、3’)は、少なくとも4層の円筒形導体層(11、11’、11’’、11’’’)を形成する導体テープまたは導線を含む層状導体コイルアセンブリ(10、10’)を含み、前記円筒形導体層(11、11’、11’’、11’’’)は、それぞれ、前記円筒形対称軸(z)を中心として前記円筒形対称軸(z)に沿って並んだ複数の円形導体巻線部(12)を有し、
    前記導体テープまたは導線は、少なくとも1層の前記円筒形導体層(11、11’、11’’、11’’’)の前記円形導体巻線部(12)に沿って連続経路を形成するとともに電流Icondが流れる、少なくとも1つの超伝導要素(13)を含み、
    前記導体テープまたは導線は、前記円形導体巻線部(12)の円周方向に弾性係数Econdを有し、
    前記補強コイル領域(3、3’)は、少なくとも1層の円筒形コルセット層(21、21’)を形成するコルセットテープまたはコルセットワイヤを含む層状コルセットコイルアセンブリ(20、20’)をさらに含み、前記円筒形コルセット層(21、21’)は、前記円筒形対称軸(z)を中心として前記円筒形対称軸(z)に沿って並んだ複数の円形コルセット巻線部(22)有し、
    前記コルセットテープまたはコルセットワイヤは、前記円形コルセット巻線部(22)の円周方向に弾性係数Ecorsを有し、
    Ecors>1.5*Econdであり、
    前記層状コルセットコイルアセンブリ(20、20’)の内半径は、前記層状導体コイルアセンブリ(10、10’)の外半径よりも大きく、
    前記補強コイル領域(3、3’)は、少なくとも1つのコルセットシート(31、31’、31’’)を形成するコルセット箔要素を含むコルセットシートアセンブリ(30、30’)をさらに含み、前記円筒形対称軸(z)に垂直な任意の平面(A)による少なくとも1つの前記コルセットシート(31、31’、31’’)の断面は、前記円筒形対称軸(z)を中心とする分断された円(32、32’)を含み、
    少なくとも1つの前記コルセットシート(31、31’、31’’)の前記分断された円(32、32’)の半径は、少なくとも1層の前記円筒形導体層(11、11’、11’’、11’’’)の半径よりも大きく、かつ少なくとも別の1層の前記円筒形導体層(11、11’、11’’、11’’’)の半径よりも小さく、
    前記超伝導マグネットアセンブリ(1)は、
    前記円筒形対称軸(z)に垂直な少なくとも1つの前記平面(A)による少なくとも1つの前記コルセットシート(31、31’、31’’)の前記断面は、完全な円の少なくとも90%をカバーするとともに4つ以下の円弧部を有する分断された円(32、32’)を含み、
    前記コルセット箔要素は面内弾性係数Efoilを有し、
    Efoil>1.5*Econdであり、
    また前記層状導体コイルアセンブリ(10、10’)は、
    Icond>0.005*Econd*Acond/(Bz*r)である、少なくとも1つの前記円形導体巻線部(12)を有する少なくとも1層の前記円筒形導体層(11、11’、11’’、11’’’)を有し、
    式中、
    Icondは、前記コルセットシートアセンブリ(30、30’)の前記コルセット箔要素が、前記補強コイル領域(3、3’)において構造的補強要素として作用するための、前記円形導体巻線部(12)内の電流値を表し、
    Acondは、前記円形導体巻線部(12)の前記導体テープまたは導線の断面積であり、
    Bzは、前記円形導体巻線部(12)内の前記円筒形対称軸(z)に沿った磁場の成分であり、
    rは、前記円形導体巻線部(12)の半径である
    ことを特徴とする、超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  2. 前記分断された円(32、32’)は、2つ以下の円弧部を有することを特徴とする、請求項1に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  3. 少なくとも2つの前記コルセットシート(31、31’、31’’)は、前記円筒形対称軸(z)に垂直な少なくとも1つの前記平面(A)による断面であって、各断面が前記分断された円(32、32’)を含み、1つの前記分断された円(32)の少なくとも1つの円弧部は、別の前記分断された円(32’)の少なくとも1つの隙間と円周に沿って重なることを特徴とする、請求項1または2に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  4. 前記コルセットシート(31、31’、31’’)は、0.5mm未満の厚さを有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  5. 前記補強コイル領域(3、3’)の体積の少なくとも0.5%の部分が空であるか、少なくとも固体材料で充填されていないことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  6. 前記補強コイル領域(3、3’)は、非環式飽和炭化水素化合物または樹脂化合物を含む固体充填材を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  7. 前記円筒形電磁コイルアセンブリ(2)は、少なくとも2つの前記補強コイル領域(3、3’)を備え、そのうち第1の補強コイル領域(3)の前記層状コルセットコイルアセンブリ(20)の外半径は、別の補強コイル領域(3’)の前記層状導体コイルアセンブリ(10’)の内半径以下であり、前記第1の補強コイル領域(3)は、前記円筒形対称軸(z)に沿った伸長部を有し、前記伸長部は、前記の補強コイル領域(3’)の前記円筒形対称軸(z)に沿った伸長部と少なくとも部分的に重なることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  8. 前記補強コイル領域(3、3’)のそれぞれにおいて、前記層状導体コイルアセンブリ(10、10’)のそれぞれが14層未満の前記円筒形導体層(11、11’、11’’、11’’’)を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  9. 前記層状導体コイルアセンブリ(10、10’)の前記導体テープまたは導線の前記超伝導要素(13)は、ニオブおよびスズ、またはビスマスおよびストロンチウムおよびカルシウムおよび酸化銅、または希土類要素およびバリウムおよび酸化銅を含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  10. 前記コルセットシートアセンブリ(30、30’)の前記コルセット箔要素は、鋼合金またはニッケル合金または繊維ガラス化合物を含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  11. 前記層状コルセットコイルアセンブリ(20、20’)の前記コルセットテープまたはコルセットワイヤは、鋼合金またはニッケル合金または繊維ガラス化合物を含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の超伝導マグネットアセンブリ(1)。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の前記超伝導マグネットアセンブリ(1)を備えるNMR装置。
  13. 請求項1から11のいずれか一項に記載の前記超伝導マグネットアセンブリ(1)の前記円筒形電磁コイルアセンブリ(2)の機械的補強の方法であって、
    前記補強コイル領域(3、3’)の前記円形導体巻線部(12)と前記コルセットシート(31、31’、31’’)との間の熱接合を、500℃を超える温度で少なくとも24時間の間、前記補強コイル領域(3、3’)を熱処理することによって生じさせることを特徴とする、機械的補強の方法。
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