JPH0851016A - 超電導コイル装置 - Google Patents

超電導コイル装置

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JPH0851016A
JPH0851016A JP18722294A JP18722294A JPH0851016A JP H0851016 A JPH0851016 A JP H0851016A JP 18722294 A JP18722294 A JP 18722294A JP 18722294 A JP18722294 A JP 18722294A JP H0851016 A JPH0851016 A JP H0851016A
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JP
Japan
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wire
superconducting
reinforcing
superconducting wire
coil device
Prior art date
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Pending
Application number
JP18722294A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Koto
博 古東
Kenji Kodama
健二 児玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、磁場均一性を向上させても電磁力
による超電導線の微小な動きを阻止してクエンチ現象の
発生を抑制することを目的とする。 【構成】 本発明の超電導コイル装置は、超電導線2の
隣接する2線間の隙間に、所定の巻線張力の補強用線材
6を挿入して構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超電導コイル装置に関
し、特に、磁場均一性を向上させながら電磁力による超
電導線の微小な動きを阻止してクエンチ現象の発生を抑
制した超電導コイル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超電導コイル装置として、例え
ば、図2に示されるものがある。この超電導コイル装置
は、巻枠1の外周に超電導線2を複数回巻回して構成さ
れたコイル3と、超電導線2の隙間に含浸させられた含
浸樹脂4と、コイル3の外周に設けられた補強層5より
構成されている。
【0003】このような超電導コイル装置は、超電導コ
イルの励磁により超電導線2に対して径方向に働く電磁
力Aと軸方向の圧縮側に働く電磁力Bが作用するため、
コイル3を構成する超電導線2間に間隙があると、超電
導線2に微小な変位が生じてクエンチ現象が生じてしま
う。このため、上記の超電導コイル装置はこの対策とし
て含浸樹脂4を超電導線2の隙間に含浸固化させると共
に、コイル3の外周に金属性テープや線材を巻き付けて
補強層5を形成して、超電導線2の微小な変位を防止し
ている。
【0004】しかし、実際には上記した超電導コイル装
置の基本構成に加えて、超電導線の巻線張力がクエンチ
現象の発生を阻止するための重要な要素技術となってい
る。例えば、核磁気共鳴分析用超電導コイルは、その磁
場均一性の要求と強磁場発生の要求から細い超電導線を
密巻に多層化して構成されている。このような超電導コ
イルの場合では、上記した対策だけでは、電磁力による
含浸樹脂4のクラックの発生やそれによる線材間隙の発
生等によって補強層5の効果が各超電導線に作用しない
問題があった。このため、従来は超電導線の巻線張力を
大きくすることで補強効果を上げ、電磁力によって超電
導線が変位しないようにしている。巻線張力の目安とし
ては、超電導線の弾性範囲内である0.05〜0.10
%の歪みを発生する応力を採用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の超電導
コイル装置によると、超電導線の巻線張力によって補強
効果を得ているため、細径の超電導線を整列密着巻して
磁場均一性を向上させようとすると、超電導線の断面積
も小さくなり、このため塑性変形による超電導特性の劣
化を避けるために巻線張力も小さくしなければならな
く、超電導線自身による補強効果が期待できなくなると
いう不都合がある。従って、電磁力による超電導線の微
小な動きが阻止できなくなり、クエンチ現象が発生して
しまう。
【0006】従って、本発明の目的は磁場均一性を向上
させても、電磁力による超電導線の微小な動きを阻止し
てクエンチ現象の発生を抑制することができる超電導コ
イル装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
み、磁場均一性を向上させても、電磁力による超電導線
の微小な動きを阻止してクエンチ現象の発生を抑制する
ため、超電導線の隣接する2線間の隙間に、所定の巻線
張力の補強用線材を挿入した超電導コイル装置を提供す
るものである。
【0008】超電導線をコイル状に密巻する巻枠は、電
磁力による超電導線の微小な動きを抑えるため、その胴
部に超電導線と断面形状と一致する円弧状の溝を有して
構成されている。
【0009】また、上記補強用線材は、超電導線の直径
以下のチタン合金ワイヤ,或いは超電導線と同一の直径
を有する黄銅線であり、黄銅線は超電導線と同一の巻線
張力で巻回され、冷却時に熱収縮して超電導線に所定の
圧力を付加する構成を有している。
【0010】
【実施例】以下、本発明の超電導コイル装置について添
付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】図1には、本発明の一実施例の超電導コイ
ル装置の断面構造が示されている。この超電導コイル装
置は、巻枠1に密に巻回され、コイル3を形成する超電
導線2の隣接する2線間の隙間に、補強用線材6が挿入
された構成を有している。
【0012】巻枠1は、胴部1Aに超電導線2の断面形
状と一致する円弧状の溝7を有して構成されている。
【0013】超電導線2は、直径が0.5mmになって
おり、巻線張力12.5Nで巻枠1の胴部1Aの外周に
巻回された構成を有している。また、この巻線張力は、
超電導線2に0.1%の歪みを生じさせるが、超電導特
性を劣化させる値ではない。
【0014】補強用線材6は、直径が0.2mmになっ
ており、非磁性で機械強度の優れたチタン合金ワイヤよ
り構成され、巻線張力23N(破断荷重の約1/2)で
巻回されている。補強用線材6の直径は超電導線2と同
一直径以下であれば、超電導線2の特性に影響を及ぼす
ことはない。従って、コイル3の電磁力の大きさに応じ
た補強力を確保できるサイズを選択することが可能であ
る。しかし、コイル3中の超電導線2の占有率を向上さ
せるためには必要最小限のサイズが好ましい。
【0015】このような構成を有する超電導コイル装置
は、超電導線2の巻線張力を上げずに、補強用線材6の
巻線張力によって超電導線2に所定の圧力を付与して超
電導線2を補強しているため、磁場均一性を向上させる
ために細径な超電導線2を用いても超電導線2の超電導
特性に影響を与えることなく超電導線2を補強すること
ができ、しかもその補強を超電導線2の1ターン毎に行
うことができる。従って、磁場均一性を向上させても、
電磁力による超電導線の微小な動きを阻止してクエンチ
現象の発生を抑制することができる。
【0016】また、上記実施例において、補強用線材6
をチタン合金ワイヤに代えて超電導線と同一直径(0.
5mm)の黄銅線(C2600−1/2H 破断荷重2
16N)を用いても良い。この場合、補強用線材6は超
電導線2の巻線張力と同じ12.5Nの巻線張力で巻回
される。このように補強用線材6に黄銅線を用いた場
合、黄銅線の線膨張が−3.97‰(300Kから4.
2K)と銅の−3.3‰より小さいため、超電導コイル
を使用する極低温では熱収縮により黄銅の補強用線材6
が超電導線2を圧縮することになる。つまり、超電導線
2と黄銅線の線膨張の差によって補強効果が発生するよ
うになっている。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超電導コ
イル装置によると、超電導線の隣接する2線間の隙間
に、所定の巻線張力の補強用線材を挿入したため、磁場
均一性を向上させても、電磁力による超電導線の微小な
動きを阻止してクエンチ現象の発生を抑制することがで
きる。また、本発明によればクエンチ現象によって引き
起こされる高電圧が原因となる、超電導線間の絶縁不良
をはじめ、保護抵抗等付属品の損傷が良く回避されるこ
とになる。更にクエンチ現象に基づく液体ヘリウムの爆
発性損失がなくなり、液体ヘリウムの消費量を減少させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】従来の超電導コイル装置を示す断面図。
【符号の説明】
1 巻枠 1A 銅部 2 超電導線 3 コイル 4 含浸樹脂 5 補強層 6 補強用線材 7 溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻枠の外周に超電導線をコイル状に密に
    巻き付けて構成される超電導コイル装置において、 前記超電導線の隣接する2線間の隙間に、所定の巻線張
    力の補強用線材が挿入されていることを特徴とする超電
    導コイル装置。
  2. 【請求項2】 前記巻枠は、その胴部に前記超電導線の
    断面形状と一致する円弧状の溝を有する構成の請求項1
    の超電導コイル装置。
  3. 【請求項3】 前記補強用線材は、前記超電導線の直径
    以下のチタン合金ワイヤである請求項1の超電導コイル
    装置。
  4. 【請求項4】 前記補強用線材は、前記超電導線と同一
    の直径を有する黄銅線であり、 前記黄銅線は、前記超電導線と同一の巻線張力で巻回さ
    れ、冷却時に熱収縮して前記超電導線に所定の圧力を付
    加する構成を有する請求項1の超電導コイル装置。
JP18722294A 1994-08-09 1994-08-09 超電導コイル装置 Pending JPH0851016A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008244249A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Toshiba Corp 高温超電導コイル
JP2012149509A (ja) * 2011-01-17 2012-08-09 General Electric Co <Ge> 基材を補強するためのシステム及び方法
CN108922821A (zh) * 2018-06-14 2018-11-30 平高集团有限公司 灭弧室、灭弧室触头及消弧线圈的绝缘支架
JP2022041937A (ja) * 2020-08-31 2022-03-11 ブルーカー スウィッツァーランド アー・ゲー 超伝導電磁コイルの補強

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