JPH09120911A - 超電導磁石 - Google Patents

超電導磁石

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JPH09120911A
JPH09120911A JP27860195A JP27860195A JPH09120911A JP H09120911 A JPH09120911 A JP H09120911A JP 27860195 A JP27860195 A JP 27860195A JP 27860195 A JP27860195 A JP 27860195A JP H09120911 A JPH09120911 A JP H09120911A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
magnet
electromagnetic force
spool
superconducting magnet
Prior art date
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Pending
Application number
JP27860195A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Koto
博 古東
Kenji Kodama
健二 児玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業工数が増加し、コイル全体が変形し、ク
エンチ現象が発生する。 【解決手段】 複数の巻枠のうち内側に位置する巻枠3
のコイル4をその外側に位置する巻枠9と一体化させ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は核磁気共鳴分析等に
用いられる超電導磁石に関し、特に、作業工数の増加を
招かずにコイル全体の変形を防いで、クエンチ現象の発
生を抑えた超電導磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超電導磁石は巻枠とこれに巻回
された円筒状のコイルより構成され、軸方向又は径方向
に対称な磁界分布を示すようになっている。この種の超
電導磁石において磁界の均一性を向上させるためにはコ
イルの軸方向の長さを大にすれば良いが、超電導磁石が
大きなものになる。一方、核磁気共鳴分析等に用いられ
る超電導磁石では、磁場補正用のコイルを新たに取り付
けることにより超電導磁石の軸長を短くすることが行わ
れている。
【0003】図3は、核磁気共鳴分析等に用いられる従
来の超電導磁石を示す。この超電導磁石は、所定の磁場
強度を発生する主磁石1と、磁場の均一性を補償する副
磁石2を備えて構成される。
【0004】主磁石1は、巻枠3に巻回された超電導線
製のコイル4と、コイル4の超電導線間に含浸したシリ
コングリスやエポキシ樹脂等の含浸用材料5と、コイル
4の最外層部に設けられ、コイル4の径方向外側に働く
電磁力Aによるコイル4の変形を防止する補強層8を有
して構成されている。
【0005】副磁石2は、主磁石1の巻枠3の両鍔に設
けられた一対の巻枠6と、巻枠6に巻回された超電導線
製のコイル7より構成されている。
【0006】ところで、このような2個以上の巻枠から
構成される超電導磁石において、コイルの変形に基づく
超電導線のずれにより発生するクエンチ現象が最近問題
になっている。このクエンチ現象は、図3において超電
導磁石の励磁により超電導線製のコイル4に対し、径方
向外側に働く電磁力Aと軸方向圧縮側に働く電磁力Bが
作用したとき、コイル4の補強層8による補強が不十分
の時に生じる。
【0007】従来、このコイルの変形の対策として、超
電導線を強張力巻線とすること、エポキシ樹脂でコイル
全体を固化すること、更に、補強層として黄銅線のよう
に超電導線より熱収縮の大きい材料を使用して、コイル
を圧縮すること等が実施されている。このようなコイル
の変形対策は、核磁気共鳴分析用超電導磁石等の主磁石
に対して優先的、且つ、強力に実施されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したコイ
ル変形対策を施した超電導磁石によると、以下の不都合
がある。 (1) 超電導線を強張力巻線とする場合、巻線の張力を超
電導線の弾性変形以内にすることが絶対条件のため、コ
イル変形を防ぐ機械的強度が得られない。 (2) エポキシ樹脂でコイル全体を固化する場合、コイル
全体の変形に対してクラックが発生し易く、十分な機械
的強度が得られない。 (3) 補強層として黄銅線のように超電導線より熱収縮の
大きい材料を使用してコイルを圧縮する場合、コイル変
形に対しては有効となるが、一般に金属テープや金属線
を限られた空間内で多層巻きするため、十分な強度を確
保することができないと共に巻回作業等、作業工数が増
加する。
【0009】従って、本発明の目的は作業工数の増加を
招かずにコイル全体の変形を防ぎ、クエンチ現象の発生
を抑えることができる超電導磁石を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
み、作業工数の増加を招かずにコイル全体の変形を防い
で、クエンチ現象の発生を抑えるため、複数の巻枠のう
ち内側に位置する巻枠のコイルがその外側に位置する巻
枠と一体化して変位が防止された超電導磁石を提供する
ものである。
【0011】なお、上記構成において、内側に位置する
巻枠のコイルと外側に位置する巻枠は、エポキシ樹脂、
パラフィン等の含浸剤の固化により一体化されることが
望ましい。
【0012】上記構成を有する超電導磁石は、複数個の
巻枠に巻回された超電導線より成るコイルを励磁する
と、各コイルに対して径方向外側に働く電磁力と軸方向
圧縮側に働く電磁力が作用する。このとき、複数個の巻
枠の外側に位置する巻枠と内側に位置する巻枠のコイル
が一体化して補強されているため、内側の巻枠のコイル
の補強が図れ、コイルの径方向外側に働く電磁力と軸方
向圧縮側に働く電磁力に基づく変位を防止して、クエン
チ現象の発生を抑制する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の超電導磁石を添付
図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】図1には、本発明の第1の実施の形態の超
電導磁石の断面構成が示されている。この超電導磁石
は、巻枠3に超電導線を巻回して成るコイル4より構成
された主磁石1の外周に、円筒状の巻枠9の両端に超電
導線を巻回して成るコイル7より構成された副磁石2が
配置されることにより、巻枠3のコイル4の外周が副磁
石2の巻枠9で被覆され、含浸槽中での真空加圧により
コイル4の超電導線間に含浸剤5が含浸されていると共
に、コイル4と巻枠9の間の空間に含浸剤5が充填され
た構成を有している。このコイル4と巻枠9の空間への
含浸剤5の充填によりコイル4と巻枠9が一体化してい
る。
【0015】以上の構成において、主磁石1のコイル4
と副磁石2のコイル7を励磁させると、コイル4に対し
て径方向外側に働く電磁力Aと軸方向圧縮側に働く電磁
力Bが作用する。このとき、コイル4は含浸剤5を介し
て巻枠9と一体化されて補強されているため、このコイ
ル4の径方向外側に働く電磁力Aと軸方向圧縮側に働く
電磁力Bに基づく変形が防止される。特に、径方向外側
に働く電磁力Aは、軸長中央部で最大となるが、副磁石
2の巻枠9によって軸長中央部に十分な厚さを確保する
ことができ、変形防止に大きな効果が得られる。例え
ば、7Tの中心磁界を発生するように設計された核磁気
共鳴分析用超電導磁石では、この補強部(外側巻枠)を
最大21mmにすることができ、従来の2mmの補強層
に比較して十分な機械的強度が得られる。また、軸方向
圧縮側に働く電磁力Bについても、コイル4が半径方向
へ変形しないため、コイル変形に対して有効に作用す
る。
【0016】また、主磁石と副磁石を分離する必要のな
い場合は、通常のエポキシ樹脂で含浸硬化させることで
使用できる。主磁石と副磁石を分離できる余地を残して
おきたい場合には、パラフィン含浸が有効である。特
に、融点が52〜80℃のパラフィンは、超電導線のエ
ナメル絶縁を熱によって破損することがないので、この
種の用途に有効となる。
【0017】図2には、本発明の第2の実施の形態とし
て8T以上の高磁場を得るためのハイブリッド超電導磁
石の断面構成が示されている。この超電導磁石は、巻枠
12に超電導線を巻回して成るコイル13より構成され
た高磁場用超電導磁石10の外周に、巻枠14に超電導
線を巻回して成るコイル15より構成された低磁場用超
電導磁石11を配置して構成されている。ここで、高磁
場用超電導磁石10に使用する超電導線は、700℃の
熱処理が必要なNb3 SnまたはV3 Ga等の化合物超
電導線を、また、低磁場用超電導磁石11に使用する超
電導線は、NbTiの合金超電導線を使用するため、個
々の超電導磁石は別々に製造された後、ハイブリッド超
電導磁石として組み立てられる。組み立て後、コイル1
3と巻枠14の間の空間にエポキシ樹脂、又はパラフィ
ン等の含浸剤5が充填され、固化一体化することで高磁
場用超電導磁石10のコイル13が補強される。
【0018】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の超電導磁石
によると、複数の巻枠のうち内側に位置する巻枠のコイ
ルがその外側に位置する巻枠と一体化しているため、作
業工数の増加を招かずにコイル全体の変形を防いで、ク
エンチ現象の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す断面図。
【図3】従来の超電導磁石を示す断面図。
【符号の説明】
1 主磁石 2 副磁石 3 巻枠 4 コイル 5 含浸剤 6 巻枠 7 コイル 8 補強層 9 巻枠 10 高磁場用超電導磁石 11 低磁場用超電導磁石 12 巻枠 13 コイル 14 巻枠 15 コイル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の巻枠にそれぞれ超電導線を巻回し
    て成る複数のコイルを、同心円状に配置して成る超電導
    磁石において、 前記複数の巻枠のうち内側に位置する巻枠のコイルがそ
    の外側に位置する巻枠と一体化して変位が防止されてい
    ることを特徴とする超電導磁石。
  2. 【請求項2】 前記内側に位置する巻枠のコイルと前記
    外側に位置する巻枠は、エポキシ樹脂、パラフィン等の
    含浸剤の固化により一体化される構成の請求項1の超電
    導磁石。
JP27860195A 1995-10-26 1995-10-26 超電導磁石 Pending JPH09120911A (ja)

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JP27860195A JPH09120911A (ja) 1995-10-26 1995-10-26 超電導磁石

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007081254A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Univ Of Tokyo 超伝導電磁石及びその製造方法
JP2008004868A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Kobe Steel Ltd 超電導コイルおよび超電導コイルのクエンチ防止方法

Cited By (2)

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JP2007081254A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Univ Of Tokyo 超伝導電磁石及びその製造方法
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