JP7183484B1 - 光半導体装置の製造方法及び光半導体装置用反射防止膜の設計方法 - Google Patents
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Abstract
Description
実効屈折率がnc、レーザ波長がλであり、一方または両方の端面に反射防止膜を有する光半導体装置の製造方法であって、
前記反射防止膜は屈折率がn1であり膜厚がd1である第1被覆膜から屈折率がniであり膜厚がdiである第i被覆膜(i≧4)までのi個の被覆膜が積層された多層被覆膜からなり、
前記多層被覆膜のk番目(1≦k≦i)の第k被覆膜の膜厚は、λ/2/nkよりも大きいか、あるいは、λ/2/nkよりも小さくなるように全てのkについて設定され、
前記多層被覆膜の中で、少なくとも1層以上の前記被覆膜の屈折率は前記実効屈折率ncの平方根である屈折率nfよりも大きく、かつ、少なくとも1層以上の前記被覆膜の屈折率は前記屈折率nfよりも小さく、
前記第1被覆膜の特性行列から前記第i被覆膜の特性行列までを順次積算した前記多層被覆膜の特性行列が、屈折率がnfであり膜厚dfがλ/4/nfである理想的な単層被覆膜の特性行列と等しく、
前記i個の被覆膜の中でi-3個の被覆膜の膜厚は予め設定された膜厚であり、
前記i個の被覆膜の中で残余の3個の被覆膜の膜厚は、前記多層被覆膜の特性行列から導かれる3つの連立方程式の解によって決定される前記反射防止膜を端面に形成する。
実効屈折率がnc、レーザ波長がλである光半導体装置の一方または両方の端面に形成され、i個の被覆膜(i≧4)が積層された多層被覆膜からなる反射防止膜の設計方法であって、
前記i個の被覆膜について、第1被覆膜の屈折率がn1及び膜厚がd1、第i被覆膜の屈折率がni及び膜厚がdiとなるように各被覆膜の屈折率及び膜厚を順に設定するステップと、
前記多層被覆膜のk番目(1≦k≦i)の第k被覆膜の膜厚をλ/2/nkよりも大きいか、あるいは、λ/2/nkよりも小さくなるように全てのkについて設定するステップと、
前記多層被覆膜の中で、少なくとも1層以上の前記被覆膜の屈折率は前記実効屈折率ncの平方根である屈折率nfよりも大きく、かつ、少なくとも1層以上の前記被覆膜の屈折率は前記屈折率nfよりも小さくなるように前記被覆膜を構成する材料を選択するステップと、
前記第1被覆膜の特性行列から前記第i被覆膜の特性行列までを順次積算した前記多層被覆膜の特性行列が、屈折率がnfであり膜厚dfがλ/4/nfである理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとするステップと、
前記i個の被覆膜の中でi-3個の被覆膜の膜厚を予め設定するステップと、
前記i個の被覆膜の中で残余の3個の被覆膜の膜厚を、前記多層被覆膜の特性行列から導かれる3つの連立方程式の解によって決定するステップと、
を備える。
<実施の形態1に係る光半導体装置の構成>
図1は実施の形態1に係る光半導体装置100の一例である量子カスケードレーザ装置の概観図である。量子カスケードレーザ装置は、裏面側n型電極1と、n型InP基板2と、n型InPバッファ層3と、n型GaInAs第1光閉じ込め層4と、30~40のステージ(stage)からなるコア領域5と、n型GaInAs第2光閉じ込め層6と、n型InPクラッド層7と、n型GaInAsコンタクト層8と、表面側n型電極9と、で構成される。
屈折率がnであり膜厚がdである被覆膜を、量子カスケードレーザ装置の端面に設けた場合の特性行列は、以下に示す式(1)となる。式(1)において、φは位相項であり、量子カスケードレーザ装置のレーザ波長をλとすると、以下の式(2)のように表せる。式(2)において、iは虚数単位である。
以上、実施の形態1に係る光半導体装置によると、実効屈折率がncである光半導体装置の端面に、屈折率が既知であり、かつ、任意の3層の膜厚は未知数であり残余の1層の膜厚は予め設定されている4層被覆膜を設け、屈折率nfを実効屈折率ncの平方根とすると、各被覆膜の特性行列の積が、屈折率がnfであり膜厚がλ/(4nf)である理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとして導かれた3つの連立方程式を解くことにより未知数であった3層の膜厚を決定するので、光半導体装置の実効屈折率nc、反射防止膜を構成する材料の屈折率及び反射防止膜を構成する各被覆膜の順序などが変化しても、所望の波長λにおいて反射率Rが極小となる反射防止膜を有する光半導体装置が容易に得られるという効果を奏する。
以上、実施の形態1に係る光半導体装置用の反射防止膜の設計方法によると、実効屈折率がncである光半導体装置の端面に、4層被覆膜として、屈折率が既知であり、かつ、仮に任意の3層の膜厚を未知数とし、残余の1層の膜厚は予め設定された膜厚であるとするステップと、屈折率nfを実効屈折率ncの平方根とすると、各被覆膜の特性行列の積が、屈折率がnfであり膜厚がλ/(4nf)である理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとして導かれた3つの連立方程式を解くことにより未知数であった3層の膜厚を決定するステップを実行して4層被覆膜の各被覆膜の膜厚を設計するので、光半導体装置の実効屈折率nc、反射防止膜を構成する材料の屈折率及び反射防止膜を構成する各被覆膜の順序などが変化しても、所望の波長λにおいて反射率Rが極小となる光半導体装置用反射防止膜を容易に設計できるという効果を奏する。
実施の形態1ではCeO2第1被覆膜12の膜厚d1を50nmに設定したが、4層被覆膜のうちのいずれの被覆膜の膜厚を任意に設定しても良い。例えば、YF3第2被覆膜13の膜厚d2を70nmに設定した場合は、CeO2第1被覆膜12の膜厚d1、ZnS第3被覆膜14の膜厚d3及びCeF3第4被覆膜15の膜厚d4が未知数となる。実施の形態1と同様な方法で3つの連立方程式を解くと、4層被覆膜のうち予め設定された膜厚d2以外の各膜厚は、d1=759.47nm、d3=262.43nm及びd4=347.32nmとなる。かかる4層被覆膜からなる反射防止膜10aでは、所望の波長λ=10μmにおいて反射率Rが極小(ゼロ)となる。上述の4層被覆膜からなる反射防止膜10aの反射率Rの波長依存性を図5に示す。
以上、実施の形態1の変形例1に係る光半導体装置によると、実効屈折率がncである光半導体装置の端面に、屈折率が既知であり、かつ、任意の3層の膜厚は未知数であり残余の1層の膜厚は予め設定されている4層被覆膜を設け、屈折率nfを実効屈折率ncの平方根とすると、各被覆膜の特性行列の積が、屈折率がnfであり膜厚がλ/(4nf)である理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとして導かれた3つの連立方程式を解くことにより未知数であった3層の膜厚を決定するので、光半導体装置の実効屈折率nc、反射防止膜を構成する材料の屈折率及び反射防止膜を構成する各被覆膜の順序などが変化しても、所望の波長λにおいて反射率Rが極小となる反射防止膜を有する光半導体装置が容易に得られるという効果を奏する。
実施の形態2に係る光半導体装置は、4層を超える、つまり5層以上の多層被覆膜によって構成された反射防止膜を有する。実施の形態1において説明した4層被覆膜に対する光半導体装置用反射防止膜の設計方法は、実施の形態2に係る光半導体装置が有する4層を超える多層被覆膜からなる反射防止膜10bに対しても同様に適用可能であることを以下に説明する。
図6は、実施の形態2に係る光半導体装置の一例である量子カスケードレーザ装置120における5層被覆膜からなる反射防止膜10bの構成を示す模式図である。図6に示すように、反射防止膜10bは、実効屈折率ncが3.2である量子カスケードレーザ装置120の端面の側から、屈折率n1が1.70であり膜厚d1が200nmであるCeO2からなる第1被覆膜18、屈折率n2が2.20であり膜厚d2が100nmであるZnSからなる第2被覆膜19、屈折率n3が1.40であり膜厚d3であるYF3からなる第3被覆膜20、屈折率n4が2.41であり膜厚d4であるZnSe(セレン化亜鉛:Zinc Selenide)からなる第4被覆膜21、屈折率n5が1.45であり膜厚d5であるCeF3からなる第5被覆膜22、以上の5層被覆膜で構成される。
上述の5層被覆膜において、CeO2第1被覆膜18の膜厚d1を200nm及びZnS第2被覆膜19の膜厚d2を100nmと設定しているが、これらの膜厚値に限定されるものではなく任意の膜厚値に設定することができる。また、YF3第3被覆膜20の膜厚d3、ZnSe第4被覆膜21の膜厚d4及びCeF3第5被覆膜22の膜厚d5は未知数である。所望の波長λは10μmとする。上述の5層被覆膜からなる反射防止膜10bの特性行列は、以下の式(9)のように表せる。
(第1ステップ)
i個の被覆膜について、第1被覆膜の屈折率がn1及び膜厚がd1、第i被覆膜の屈折率がni及び膜厚がdiとなるように各被覆膜の屈折率及び膜厚を順に設定する。なお、各屈折率の値は既知である。
(第2ステップ)
多層被覆膜のk番目(1≦k≦i)の第k被覆膜の膜厚をλ/2/nkよりも大きいか、あるいは、λ/2/nkよりも小さく設定する。
(第3ステップ)
多層被覆膜の中で、少なくとも1層以上の被覆膜の屈折率は実効屈折率ncの平方根である屈折率nfよりも大きく、かつ、少なくとも1層以上の被覆膜の屈折率は屈折率nfよりも小さくなるように被覆膜を構成する材料を選択する。
(第4ステップ)
第1被覆膜の特性行列から第i被覆膜の特性行列までを順次積算した多層被覆膜の特性行列が、屈折率がnfであり膜厚dfがλ/4/nfである理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとする。
(第5ステップ)
多層被覆膜を構成するi個の被覆膜の中でi-3個の被覆膜の膜厚を予め設定する。
(第6ステップ)
多層被覆膜を構成するi個の被覆膜の中でi-3個の被覆膜以外の残余の3個の被覆膜の膜厚を、多層被覆膜の特性行列から導かれる3つの連立方程式の解によって決定する。
以上、実施の形態2に係る光半導体装置及び光半導体装置用反射防止膜の設計方法によると、実効屈折率がncである光半導体装置の端面に、屈折率が既知で、かつ、予め膜厚が設定されている任意のi-3個の被覆膜以外の残余の3個の被覆膜の膜厚は未知数であるi層被覆膜(i≧4)を設け、屈折率nfを実効屈折率ncの平方根とすると、各被覆膜の特性行列の積が、屈折率がnfであり膜厚がλ/(4nf)である理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとして導かれた3つの連立方程式を解くことにより未知数であった3層の膜厚を決定するので、光半導体装置の実効屈折率nc、反射防止膜を構成する材料の屈折率及び反射防止膜を構成する各被覆膜の順序などが変化しても、所望の波長λにおいて反射率Rが極小となる反射防止膜を有する光半導体装置及び光半導体装置用反射防止膜の設計方法が容易に得られるという効果を奏する。
図8は、実施の形態3に係る光半導体装置の一例である量子カスケードレーザ装置130の実効屈折率ncが3.3の場合の反射防止膜10cの構成を示す模式図である。量子カスケードレーザ装置の実効屈折率ncは、コア領域、光閉じ込め層、クラッド層の構成及び組成といった素子構造によって変化する。
図8に示すように、反射防止膜10cは、実効屈折率ncが3.3である量子カスケードレーザ装置130の端面の側から、屈折率n1が1.70であり膜厚d1であるCeO2からなる第1被覆膜24、屈折率n2が1.40であり膜厚d2であるYF3からなる第2被覆膜25、屈折率n3が2.20であり膜厚d3が300nmであるZnSからなる第3被覆膜26、屈折率n4が1.45であり膜厚d4であるCeF3からなる第4被覆膜27、以上の4層被覆膜で構成される。
以上、実施の形態3に係る光半導体装置及び光半導体装置用反射防止膜の設計方法によると、実効屈折率が3.3である光半導体装置の端面に、屈折率が既知で、かつ、任意の3層の膜厚は未知数であり残余の1層の膜厚は予め設定されている4層被覆膜を設け、屈折率nfを実効屈折率ncの平方根とすると、各被覆膜の特性行列の積が、屈折率がnfであり膜厚がλ/(4nf)である理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとして導かれた3つの連立方程式を解くことにより未知数であった3層の各膜厚を決定するので、光半導体装置の実効屈折率nc、反射防止膜を構成する材料の屈折率及び反射防止膜を構成する各被覆膜の順序などが変化しても、所望の波長λにおいて反射率Rが極小となる反射防止膜を有する光半導体装置及び光半導体装置用反射防止膜の設計方法が容易に得られるという効果を奏する。
図10は、実施の形態4に係る光半導体装置の一例である量子カスケードレーザ装置140の実効屈折率ncが3.2の場合の5層被覆膜からなる反射防止膜10dの構成を示す模式図である。量子カスケードレーザ装置は、サブバンド間遷移を利用して発振するので、3μm~24μmの範囲内の波長での発振が可能である。量子カスケードレーザ装置140は、実施の形態1から3の量子カスケードレーザ装置110、120、130のレーザ波長10μmとは異なる他のレーザ波長の一例として、レーザ波長11μmに対応する反射防止膜10dを有する。
図10に示すように、反射防止膜10dは、実効屈折率ncが3.2である量子カスケードレーザ装置140の端面の側から、屈折率n1が1.70であり膜厚d1が200nmであるCeO2からなる第1被覆膜29、屈折率n2が2.20であり膜厚d2が100nmであるZnSからなる第2被覆膜30、屈折率n3が1.40であり膜厚d3であるYF3からなる第3被覆膜31、屈折率n4が2.41であり膜厚d4であるZnSeからなる第4被覆膜32、屈折率n5が1.45であり膜厚d5であるCeF3からなる第5被覆膜33、以上の5層被覆膜で構成される。
以上、実施の形態4に係る光半導体装置及び光半導体装置用反射防止膜の設計方法によると、実効屈折率ncが3.2である光半導体装置の端面に、屈折率が既知で、かつ、任意の3層の膜厚は未知数であり残余の2層の膜厚は予め設定されている5層被覆膜を設け、屈折率nfを実効屈折率ncの平方根とすると、各被覆膜の特性行列の積が、屈折率がnfであり膜厚がλ/(4nf)である理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとして導かれた3つの連立方程式を解くことにより未知数であった3層の膜厚を決定するので、光半導体装置の実効屈折率nc、反射防止膜を構成する材料の屈折率及び反射防止膜を構成する各被覆膜の順序などが変化しても、所望の波長11μmにおいて反射率Rが極小となる反射防止膜を有する光半導体装置及び光半導体装置用反射防止膜の設計方法が得られるという効果を奏する。
実施の形態1から4では、光半導体装置の一例として量子カスケードレーザ装置110、120、130、140を例示して説明した。しかしながら、本開示は、量子カスケードレーザ装置に限らず、端面に反射防止膜を有する光半導体装置全般に適用可能である。
実施の形態5に係る光半導体装置の一例として、多層被覆膜からなる反射防止膜10eを有する発振波長975nmのブロードエリア型半導体レーザ装置200について説明する。図12は、特許文献3に素子構造が開示された発振波長975nmのブロードエリア型半導体レーザ装置200の概観図である。
以上、実施の形態5に係る光半導体装置及び光半導体装置用反射防止膜の設計方法によると、光半導体装置の一例である発振波長λが975nmであるブロードエリア型半導体レーザ装置の端面に、屈折率が既知で、かつ、任意の3層の膜厚は未知数であり残余の1層の膜厚は予め設定されている4層被覆膜を設け、屈折率nfを実効屈折率ncの平方根とすると、各被覆膜の特性行列の積が、屈折率がnfであり膜厚がλ/(4nf)である理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとして導かれた3つの連立方程式を解くことにより未知数であった3層の膜厚を決定するので、発振波長975nmのブロードエリア型半導体レーザ装置の実効屈折率nc、反射防止膜を構成する材料の屈折率及び反射防止膜を構成する各被覆膜の順序などが変化しても、発振波長975nmにおいて反射率Rが極小となる反射防止膜を有する光半導体装置及び光半導体装置用反射防止膜の設計方法が容易に得られるという効果を奏する。
Claims (10)
- 実効屈折率がnc、レーザ波長がλであり、一方または両方の端面に反射防止膜を有する光半導体装置の製造方法であって、
前記反射防止膜は屈折率がn1であり膜厚がd1である第1被覆膜から屈折率がniであり膜厚がdiである第i被覆膜(i≧4)までのi個の被覆膜が積層された多層被覆膜からなり、
前記多層被覆膜のk番目(1≦k≦i)の第k被覆膜の膜厚は、λ/2/nkよりも大きいか、あるいは、λ/2/nkよりも小さくなるように全てのkについて設定され、
前記多層被覆膜の中で、少なくとも1層以上の前記被覆膜の屈折率は前記実効屈折率ncの平方根である屈折率nfよりも大きく、かつ、少なくとも1層以上の前記被覆膜の屈折率は前記屈折率nfよりも小さく、
前記第1被覆膜の特性行列から前記第i被覆膜の特性行列までを順次積算した前記多層被覆膜の特性行列が、屈折率がnfであり膜厚dfがλ/4/nfである理想的な単層被覆膜の特性行列と等しく、
前記i個の被覆膜の中でi-3個の被覆膜の膜厚は予め設定された膜厚であり、
前記i個の被覆膜の中で残余の3個の被覆膜の膜厚は、前記多層被覆膜の特性行列から導かれる3つの連立方程式の解によって決定される前記反射防止膜を端面に形成する光半導体装置の製造方法。 - 前記反射防止膜は4層の被覆膜からなることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置の製造方法。
- 前記反射防止膜は5層の被覆膜からなることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置の製造方法。
- 前記光半導体装置は、半導体レーザ装置であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光半導体装置の製造方法。
- 前記光半導体装置は、量子カスケード半導体レーザ装置であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光半導体装置の製造方法。
- 前記各被覆膜は、それぞれ、CeO2、YF3、ZnS、CeF3、ZnSe、Al2O3、Ta2O5、SiO2及びアモルファスSiのいずれか1つの材料で構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光半導体装置の製造方法。
- 実効屈折率がnc、レーザ波長がλである光半導体装置の一方または両方の端面に形成され、i個の被覆膜(i≧4)が積層された多層被覆膜からなる反射防止膜の設計方法であって、
前記i個の被覆膜について、第1被覆膜の屈折率がn1及び膜厚がd1、第i被覆膜の屈折率がni及び膜厚がdiとなるように各被覆膜の屈折率及び膜厚を順に設定するステップと、
前記多層被覆膜のk番目(1≦k≦i)の第k被覆膜の膜厚をλ/2/nkよりも大きいか、あるいは、λ/2/nkよりも小さくなるように全てのkについて設定するステップと、
前記多層被覆膜の中で、少なくとも1層以上の前記被覆膜の屈折率は前記実効屈折率ncの平方根である屈折率nfよりも大きく、かつ、少なくとも1層以上の前記被覆膜の屈折率は前記屈折率nfよりも小さくなるように前記被覆膜を構成する材料を選択するステップと、
前記第1被覆膜の特性行列から前記第i被覆膜の特性行列までを順次積算した前記多層被覆膜の特性行列が、屈折率がnfであり膜厚dfがλ/4/nfである理想的な単層被覆膜の特性行列と等しいとするステップと、
前記i個の被覆膜の中でi-3個の被覆膜の膜厚を予め設定するステップと、
前記i個の被覆膜の中で残余の3個の被覆膜の膜厚を、前記多層被覆膜の特性行列から導かれる3つの連立方程式の解によって決定するステップと、
を備える光半導体装置用反射防止膜の設計方法。 - 前記反射防止膜は4層の被覆膜からなることを特徴とする請求項7に記載の光半導体装置用反射防止膜の設計方法。
- 前記反射防止膜は5層の被覆膜からなることを特徴とする請求項7に記載の光半導体装置用反射防止膜の設計方法。
- 前記各被覆膜は、それぞれ、CeO2、YF3、ZnS、CeF3、ZnSe、Al2O3、Ta2O5、SiO2及びアモルファスSiのいずれか1つの材料で構成されることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の光半導体装置用反射防止膜の設計方法。
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2022
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