JP2001196685A - 半導体光素子装置 - Google Patents

半導体光素子装置

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JP2001196685A
JP2001196685A JP2000004442A JP2000004442A JP2001196685A JP 2001196685 A JP2001196685 A JP 2001196685A JP 2000004442 A JP2000004442 A JP 2000004442A JP 2000004442 A JP2000004442 A JP 2000004442A JP 2001196685 A JP2001196685 A JP 2001196685A
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refractive index
optical device
semiconductor optical
layer
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Kimio Shigihara
君男 鴫原
Toshitaka Aoyanagi
利隆 青柳
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 残留反射率が存在しないように改良された半
導体光素子装置を提供することを主要な目的とする。 【解決手段】 半導体発光素子100の端面に、第1の
膜1、第2の膜2、第3の膜3からなる3層膜が設けら
れている。第1の膜1、第2の膜2および第3の膜3
の、屈折率および膜厚からなる、3層膜の全体としての
特性行列が、屈折率nfが半導体光素子100の実効屈
折率ncの平方根の値であり、厚さが半導体発光素子1
00の波長λを4nfで割った値である単層膜の特性行
列と一致するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般に、半導体
光素子装置に関するものであり、発光ダイオード、半導
体レーザ、スーパールミネッセントダイオードあるいは
半導体レーザ増幅器等の発光素子端面に無反射コーティ
ング膜を形成した、半導体光素子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、文献 J. T. Cox, G. Hass と
G. F. Jacobus 著, Journal of the Optical Society o
f America, vol.51, 第714頁−718頁、1961で開示され
た従来の無反射コーティング膜の構成を示す図である。
【0003】図7を参照して、実効屈折率がncである
半導体レーザ100の端面に、屈折率がn1で膜厚がd1
=λ/(4n1)である第1の膜101、屈折率がn2
膜厚がd2=λ/(4n2)である第2の膜102、屈折
率がn3で膜厚がd3=λ/(4n3)である第3の膜1
03が形成されている。ここで、λは半導体レーザの発
振波長である。
【0004】また、各層の屈折率は次の関係を満たす。
【0005】
【数2】
【0006】次に、動作について説明する。半導体レー
ザ端面に設けられた第1の膜101、第2の膜102お
よび第3の膜103の屈折率は、上記式(1)を満た
し、かつ膜厚がλ/(4ni)[i=1,2,3]であ
るので、半導体レーザ内において、端面へ向かう光と端
面から反射してくる光の位相が180°(πラジアン)
ずれ、かつそれらの振幅が等しくなる。このため、半導
体レーザ端面での反射がなくなり、無反射膜が形成でき
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体光素子の
無反射膜は以上のように構成されているので、屈折率が
上記(1)式を満たす物質を選択する必要があるが、現
実には適切な物質が存在しない。このため、上記(1)
式からずれが生じ、無反射とはならず、残留反射率が存
在してしまうという問題点があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、入手容易な物質を用い、半導体
光素子端面の反射率をゼロにすることができるように改
良された半導体光素子装置を提供することを主要な目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る半導体光
素子装置は、実効屈折率がncの半導体光素子を備え
る。上記半導体光素子の端面に、屈折率n1で厚さがd1
の第1の膜、屈折率がn 2で厚さがd2の第2の膜、屈折
率がn3で厚さがd3の第3の膜からなる3層膜が設けら
れている。上記第1、第2および第3の膜のうち、1つ
以上は、その屈折率が上記半導体光素子の実効屈折率n
cの平方根よりも大きく、上記第1、第2および第3の
膜のうち、1つ以上は、その屈折率が上記半導体光素子
の実効屈折率ncの平方根よりも小さい値である。上記
第1、第2および第3の膜の屈折率は、n2≧n1≧n3
≧1を満たす。
【0010】上記第1、第2および第3の膜の屈折率お
よび膜厚からなる上記3層膜の全体としての特性行列
が、屈折率nfが上記半導体光素子の実効屈折率ncの平
方根の値であり、厚さが上記半導体光素子の波長λを4
fで割った値である単層膜の特性行列と一致するよう
に、下記の式、
【0011】
【数3】
【0012】を満たす。請求項1に係る半導体光素子装
置において、上記半導体光素子の実効屈折率から決まる
4分の1波長厚の理想的な単層膜の代わりにそれと等価
な3層膜で置換えたものは、上記半導体光素子の波長に
おいて、上記半導体光素子端面の反射率をゼロにする作
用がある。
【0013】請求項2に係る半導体光素子装置において
は、上記半導体光素子の端面に、上記半導体光素子の実
効屈折率から決まる4分の1波長厚の理想的な単層膜の
代わりにそれと等価な3層膜で置換え、かつ上記半導体
光素子端面と第1の膜の間、第1の膜と第2の膜の間、
第2の膜と第3の膜の間、および第3の膜と空気との間
の1箇所以上に、任意の屈折率naを有し、かつ厚さが
半導体光素子の波長λを2naで割った値である膜を1
層あるいは複数層挿入している。
【0014】請求項2に係る半導体光素子装置によれ
ば、上記半導体光素子の波長において、上記半導体光素
子の端面の反射率をゼロにするとともに、上記半導体光
素子の波長以外では反射率が急激に大きくなる作用があ
る。
【0015】請求項3に係る半導体光素子装置において
は、半導体光素子が半導体レーザである。半導体レーザ
端面に、該半導体レーザの実効屈折率から決まる4分の
1波長厚の理想的な単層膜の代わりにそれと等価な3層
膜で置換えたもの、または、上記半導体レーザの実効屈
折率から決まる4分の1波長厚の理想的な単層膜の代わ
りに、それと等価な3層膜で置換え、かつ上記半導体レ
ーザ端面と第1の膜の間、第1の膜と第2の膜の間、第
2の膜と第3の膜の間、および第3の膜と空気との間の
1箇所以上に、任意の屈折率naを有し、かつ厚さが半
導体レーザの波長λを2naで割った値である膜を1層
あるいは複数層挿入したものである。
【0016】請求項3に係る半導体レーザによれば、半
導体レーザの発振波長において、該半導体レーザ端面の
反射率をゼロにする。または、半導体レーザの発振波長
において、該半導体レーザ端面の反射率をゼロにすると
ともに、上記半導体レーザの発振波長以外では、反射率
が急激に大きくなる作用がある。
【0017】請求項4に係る半導体光素子装置において
は、上記半導体光素子はスーパールミネッセントダイオ
ードである。スーパールミネッセントダイオードの端面
に、該スーパールミネッセントダイオードの実効屈折率
から決まる4分の1波長厚の理想的な単層膜の代わりに
それと等価な3層膜で置換えたもの、または、該スーパ
ールミネッセントダイオードの実効屈折率から決まる4
分の1波長厚の理想的な単層膜の代わりに、それと等価
な3層膜で置換え、かつ上記スーパールミネッセントダ
イオードと第1の膜の間、第1の膜と第2の膜の間、第
2の膜と第3の膜の間、および第3の膜と空気との間の
1箇所以上に、任意の屈折率naを有し、かつ厚さがス
ーパールミネッセントダイオードの波長λを2naで割
った値である膜を1層あるいは複数層挿入したものであ
る。
【0018】請求項4に係るスーパールミネッセントダ
イオードによれば、スーパールミネッセントダイオード
の波長において、上記スーパールミネッセントダイオー
ド端面の反射率をゼロにする、または、上記スーパール
ミネッセントダイオードの波長において、上記スーパー
ルミネッセントダイオード端面の反射率をゼロにすると
ともに、上記スーパールミネッセントダイオードの波長
以外では反射率が急激に大きくなる作用がある。
【0019】請求項5に係る半導体光素子装置におい
て、上記半導体光素子は発光ダイオードである。この発
明に係る発光ダイオード装置は、上記発光ダイオード端
面に、上記発光ダイオードの実効屈折率から決まる4分
の1波長厚の理想的な単層膜の代わりにそれと等価な3
層膜で置換えたもの、または、上記発光ダイオードの実
効屈折率から決まる4分の1波長厚の理想的な単層膜の
代わりに、それと等価な3層膜で置換え、かつ上記発光
ダイオードと第1の膜の間、第1の膜と第2の膜の間、
第2の膜と第3の膜の間、および第3の膜と空気との間
の1箇所以上に、任意の屈折率naを有し、かつ厚さが
発光ダイオードの波長λを2naで割った値である膜を
1層あるいは複数層挿入したものである。
【0020】請求項5の発明に係る発光ダイオード装置
においては、発光ダイオードの波長において、該発光ダ
イオード端面の反射率をゼロにする、または、上記発光
ダイオードの波長において、上記発光ダイオード端面の
反射率をゼロにするとともに、上記発光ダイオードの波
長以外では、反射率が急激に大きくなる作用がある。
【0021】請求項6に係る半導体光素子装置におい
て、上記半導体光素子は半導体レーザ増幅器である。こ
の発明に係る半導体レーザ増幅器装置は、半導体レーザ
増幅器に、上記半導体レーザの実効屈折率から決まる4
分の1波長厚の理想的な単層膜の代わりに、それと等価
な3層膜で置換えたもの、または、上記半導体レーザ増
幅器の実効屈折率から決まる4分の1波長厚の理想的な
単層膜の代わりに、それと等価な3層膜で置換え、かつ
上記半導体レーザ増幅器と第1の膜の間、第1の膜と第
2の膜の間、第2の膜と第3の膜の間、および第3の膜
と空気との間の1箇所以上に、任意の屈折率naを有
し、かつ厚さが半導体レーザ増幅器の波長λを2na
割った値である膜を1層あるいは複数層挿入したもので
ある。
【0022】この発明によれば、半導体レーザ増幅器の
波長において、上記半導体レーザ増幅器端面の反射率を
ゼロにする、または、上記半導体レーザ増幅器の波長に
おいて、上記半導体レーザ増幅器端面の反射率をゼロに
するとともに、上記半導体レーザ増幅器の波長以外では
反射率が急激に大きくなる作用がある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。
【0024】実施の形態1 図1は、実施の形態1に係る半導体光素子装置の、一部
断面図であり、半導体発光素子端面のコーティング膜の
部分を示す断面図である。実効屈折率がncの半導体レ
ーザ100の端面に屈折率がn1で膜厚がd1である第1
の膜1と、屈折率がn2で膜厚がd2である第2の膜2
と、屈折率がn3で厚さがd3である第3の膜3が形成さ
れている。
【0025】第1の膜1、第2の膜2および第3の膜3
のうち、1つ以上はその屈折率が半導体発光素子100
の実効屈折率ncの平方根よりも大きく、第1の膜1、
第2の膜2および第3の膜3のうち、1つ以上は、その
屈折率が半導体発光素子100の実効屈折率ncの平方
根よりも小さい値である。このように条件づけるのは、
このような条件がないと、後述する方程式の解が存在し
なくなるからである。
【0026】第1の膜1、第2の膜2および第3の膜3
の屈折率は、次の式(2)を満たす。1は、空気の屈折
率を表わしている。このように条件づけるのは、このよ
うな不等式を満足しないと、後述する方程式の解が存在
しなくなるからである。
【0027】
【数4】
【0028】第1の膜1、第2の膜2および第3の膜3
の屈折率および膜厚からなる、3層膜の全体としての、
特性行列が、屈折率nfが半導体発光素子の実効屈折率
cの平方根の値であり、厚さが半導体発光素子の波長
λを4nfで割った値である単層膜の特性行列と一致す
るように、下記の式、
【0029】
【数5】
【0030】を満足するものとする。式(3)におい
て、0は、iは√−1であり、cosπ/2の値であ
る。−i/nfは−i/nfsinπ/2の値を表わして
おり、−infは−infsinπ/2を表わしている。
ここに特性行列とは、光学材料の透過特性(入力に対す
る反射)を示す指標となるものである。
【0031】次に、各層厚di(i=1、2、3)の求
め方について述べる。式(3)より、次の4つの式が導
ける。
【0032】
【数6】
【0033】
【数7】
【0034】ここで、tanφ1=x,tanφ2=y,
tanφ3=zと置くと、上式(4)、(5)、(6)
および(7)は次のようになる。
【0035】
【数8】
【0036】x,yおよびzの3つの未知数に対して、
方程式は(4a)、(5a)および(8)の3つであ
る。以下、これを解いて3つの未知数を決定する。
【0037】(4a)より、
【0038】
【数9】
【0039】また、(8)において+符号の場合につい
て整理すると、次式となる。
【0040】
【数10】
【0041】
【数11】
【0042】
【数12】
【0043】本発明の実施の形態1では、半導体光素子
の実効屈折率ncが3.2、これに伴い理想的4分の1
波長無反射膜の反射率nfが1.79、波長λが1.3
μmであり、第1の膜を屈折率n1が1.60であるア
ルミナ(Al23)、第2の膜の屈折率n2が3.2で
あるアモルファスシリコン(a−Si)、第3の膜の屈
折率n3が1.45である石英(SiO2)としたとき、
第1の膜の膜厚d1、第2の膜の膜厚d2および第3の膜
の膜厚d3は各々、106.2nm、10.6nmおよ
び73.9nmとなる。
【0044】ここでは、半導体光素子の実効屈折率nc
を3.2、波長1.3μmとしたが、その他の実効屈折
率を有する光素子および波長に対しても本発明は有効で
ある。また、3層膜を、第1層がアルミナ、第2層がア
モルファスシリコン、第3層が石英で構成したが、その
他の材料でも、本発明は実現可能である。
【0045】実施の形態2 図2は、実施の形態2に係る光素子の断面図である。実
施の形態1における3層膜の、第1の膜1と第2の膜2
の間に、屈折率naで膜厚がda=λ/(2na)である
第4の膜4が挿入されている。ここで、λは半導体光素
子の波長である。
【0046】このように構成すると、波長λにおいて
は、第4の膜4の行列式は単位行列となるため、反射率
には全く影響を与えない。よって、反射率は実施の形態
1に係る3層膜の無反射膜と同じになる。一方が、波長
がλより±Δλずれた波長領域では、第4の膜4の行列
式は単位行列ではなくなるので、実施の形態1に係る3
層膜を含めた4層膜の反射率はゼロより大きな値とな
る。第4の膜4を挿入することで、反射を生じる境界が
増えるため、実施の形態1に係る3層膜より波長がずれ
たときの反射率の増加が大きくなる。このように、波長
選択性の急峻な無反射膜が実現できる。
【0047】たとえば、波長1.3μmの場合、屈折率
2.1のTiO2を挿入するとすると、その膜厚は30
9.5nmにすればよいことがわかる。
【0048】ここでは、第1の膜と第2の膜の間に屈折
率naで膜厚がda=λ/(2na)である膜を1層のみ
挿入して、その他の境界に、屈折率naで膜厚がda=λ
/(2na)である膜を複数層挿入すると効果はさらに
大きくなる。
【0049】実施の形態3 図3は、実施の形態3に係る発振波長1.55μmの分
布帰還型半導体(Distributed Feedback:DFB)レー
ザの断面図である。半導体レーザは、n電極5、n−I
nP基板6、n−InPバッファ層7、n−InGaA
sP光ガイド層8、多重量子井戸活性層9、p−InG
aAsP光ガイド層10、p−InP回折光子形成層1
1、p−InPクラッド層12、p−InGaAsコン
タクト層13、p電極14を含む。半導体レーザの端面
に、126.7nm厚のアルミナ(Al23)1aと1
2.6nm厚のアモルファスシリコン(a−Si)2
a、88.1nm厚の石英(SiO2)3aが設けられ
ている。
【0050】光は、p−InP回折格子形成層11で反
射し、その回折光子ピッチで決まる単一の波長で発振す
る。ただし、端面における反射が存在する場合は、この
端面反射率の影響を受けて単一モード性が悪化する。こ
のため、DFBレーザにおいては、端面の反射率を低減
することが望まれる。
【0051】図3の装置は、発振波長が1.55μmで
ある場合の実施の形態1の3層膜をDFBレーザ両端面
に設けたものである。このようにすると、単一性の良好
なDFBレーザが実現できる。
【0052】実施の形態3では、発振波長1.55μm
LDに対しての例を示したが、この発明は、この波長帯
に限るものではなく、その他の波長、たとえば、1.3
μm帯DFBレーザ、0.98μm帯DFBレーザにも
有効である。
【0053】また、回折格子を有するその他の半導体レ
ーザ、たとえばDBRレーザにも有効である。
【0054】なお、ここでは、Al23/a−Si/S
iO2の3層膜を例示したが、この発明は、この組合せ
に限られるものではない。
【0055】実施の形態4 図4は、実施の形態4に係る、波長0.98μmのスー
パールミネッセントダイオードの断面図である。スーパ
ールミネッセントダイオードは、n電極5a、n−Ga
As基板6a、n−AlGaAsクラッド層7a、アン
ドープn側GaAs光ガイド層8a、アンドープInG
aAs量子井戸活性層9a、アンドープp側GaAs光
ガイド層10a、p−AlGaAsクラッド層12a、
p−GaAsコンタクト層13a、p電極14aを備え
る。スーパールミネッセントダイオードの前端面には、
波長0.98μmに対する本発明に係る3層膜による無
反射膜を設け、後端面には、厚さ153.1nmのAl
23と厚さ72.1nmのa−Si多層膜による反射率
約98%の高反射率膜を設けることで、発振を抑えると
ともに前端面から多くの光を取出すことができる構造と
している。
【0056】実施の形態4に係る発明では、発振波長
0.98μmに対するスーパールミネッセントダイオー
ドの例を示したが、この発明は、この波長帯に限るもの
ではなく、その他の波長、たとえば、0.87μm帯、
1.3μm帯および1.55μm帯にも有効である。ま
た、ここでは、Al23/a−Si/SiO2の3層膜
を例示したが、本発明は、この組合せに限るものではな
い。
【0057】実施の形態5 図5は、実施の形態5に係る、波長0.87μmの発光
ダイオードの断面図である。発光ダイオードは、n電極
5b、n−GaAs基板6b、n−AlGaAsクラッ
ド層7b、アンドープn側AlGaAs光ガイド層8
b、アンドープGaAs量子井戸活性層9b、アンドー
プp側AlGaAs光ガイド層10b、p−AlGaA
sクラッド層12b、p−GaAsコンタクト層13
b、p電極14bを含む。
【0058】発光ダイオードの前端面には、波長0.8
7μmに対する本発明に係る3層膜による無反射膜を設
け、後端面には、厚さ155.9nmのAl23と厚さ
64.0nmのa−Si多層膜による反射率約50%の
反射膜を設けることで、発振を抑えている。
【0059】実施の形態5に係る発光ダイオードでは、
発振波長0.87μmに対する発光ダイオードの例を示
したが、この発明はこの波長帯に限るものでなく、その
他の波長、たとえば、0.98μm帯、1.3μm帯お
よび1.55μm帯にも有効である。また、ここでは、
Al23/a−Si/SiO2の3層膜を例示したが、
この発明は、この組合せに限るものではない。
【0060】実施の形態6 図6は、実施の形態6に係る、波長1.3μmの半導体
レーザ増幅器の断面図である。
【0061】半導体レーザ増幅器は、n電極5c、n−
InP基板6c、n−InPクラッド層7c、アンドー
プn側InGaAsP光ガイド層8c、アンドープIn
GaAsP多重量子井戸活性層9c、アンドープp側I
nGaAsP光ガイド層10c、p−InPクラッド層
12c、p−InGaAsコンタクト層13c、p電極
14cを含む。半導体レーザ増幅器の両端面には、波長
1.3μmで反射率が0となる無反射膜(106.2n
mのAl23膜1cと10.6nmのa−Si膜2cと
73.9nmのSiO2膜3cとからなる)が設けられ
ている。この無反射膜により、端面での反射がなくな
り、光の帰還がかからないので、半導体レーザ増幅器は
発振せずに、単なる利得媒質として働く。このため、外
部から入力光があった場合には、半導体レーザ増幅器内
で、その光が増幅し、もう一方の端面から出力する、い
わゆる増幅器が実現できる。
【0062】実施の形態6では、発振波長1.3μm半
導体レーザ増幅器の例を示したが、この発明はこの波長
帯に限るものではなく、その他の波長、たとえば、1.
2μm帯レーザ増幅器、1.55μm帯レーザ増幅器に
も有効である。また、ここでは、Al23/a−Si/
SiO2の3層膜を例示したが、この発明はこの組合せ
に限るものではない。
【0063】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る半導体光素子装置の断面
図である。
【図2】 実施の形態2に係る半導体発光素子の断面図
である。
【図3】 実施の形態3に係る、発振波長1.55μm
の分布帰還型半導体レーザの断面図である。
【図4】 実施の形態4に係る、発振波長0.98μm
のスーパールミネッセントダイオードの断面図である。
【図5】 実施の形態5に係る、波長0.87μmの発
光ダイオードの断面図である。
【図6】 実施の形態6に係る、発振波長1.3μmの
半導体レーザ増幅器の断面図である。
【図7】 従来の、無反射コーティング膜を有する半導
体光素子装置の部分断面図である。
【符号の説明】
1 第1の膜、2 第2の膜、3 第3の膜、100
半導体レーザ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実効屈折率がncの半導体光素子と、 前記半導体光素子の端面に設けられた、屈折率n1で厚
    さがd1の第1の膜、屈折率がn2で厚さがd2の第2の
    膜、屈折率がn3で厚さがd3の第3の膜からなる3層膜
    と、を備え、 前記第1、第2および第3の膜のうち、1つ以上はその
    屈折率が前記半導体光素子の実効屈折率ncの平方根よ
    りも大きく、前記第1、第2および第3の膜のうち1つ
    以上はその屈折率が前記半導体光素子の実効屈折率nc
    の平方根よりも小さい値であり、 前記第1、第2および第3の膜の屈折率は、n2≧n1
    3≧1を満たし、 前記第1、第2および第3の膜の屈折率および膜厚から
    なる、前記3層膜の全体としての、特性行列が、屈折率
    fが前記半導体光素子の実効屈折率ncの平方根の値で
    あり、厚さが前記半導体光素子の波長λを4nfで割っ
    た値である単層膜の特性行列と一致するように、下記の
    式、 【数1】 を満たすことを特徴とする、半導体光素子装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体光素子端面と前記第1の膜の
    間、前記第1の膜と前記第2の膜の間、前記第2の膜と
    前記第3の膜の間、および前記第3の膜と空気との間の
    1箇所以上に、任意の屈折率naを有し、かつ厚さが前
    記半導体光素子の波長λを2naで割った値である膜を
    1層あるいは複数層挿入したことを特徴とする、請求項
    1に記載の半導体光素子装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体光素子は半導体レーザである
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体光
    素子装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体光素子はスーパールミネッセ
    ントダイオードであることを特徴とする、請求項1また
    は2に記載の半導体光素子装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体光素子は発光ダイオードであ
    ることを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体
    光素子装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体光素子は半導体レーザ増幅器
    であることを特徴とする、請求項1または2に記載の半
    導体光素子装置。
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