JP2000101146A - 発光素子モジュール - Google Patents

発光素子モジュール

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JP2000101146A
JP2000101146A JP10268119A JP26811998A JP2000101146A JP 2000101146 A JP2000101146 A JP 2000101146A JP 10268119 A JP10268119 A JP 10268119A JP 26811998 A JP26811998 A JP 26811998A JP 2000101146 A JP2000101146 A JP 2000101146A
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light
light emitting
waveguide
face
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JP10268119A
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Hideki Hayashi
秀樹 林
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計が容易で、光出力特性の極めて良好な発
光素子モジュールを提供する。 【解決手段】 発光素子モジュール10は、発光素子1
2と内部に回折格子44を有する光ファイバ14とを組
み合わせて構成される。発光素子12は、基板16上
に、下側クラッド層18、導波路として作用する活性層
20、上側クラッド層22が順次積層された構造となっ
ており、劈開によって形成された出射面12aと、同じ
く劈開によって形成され、出射面12aと平行な反射面
12bとを有している。ここで、上記導波路(活性層2
0)の光軸と出射面12aの法線とのなす角はブリュス
ター角(導波路の透過屈折率を3.5、空気の屈折率を
1.0とした場合15.9°)となっている。また、発
光素子12の出射面12a、反射面12bには、それぞ
れ低反射膜40、高反射膜42が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回折格子を有する
光ファイバと発光素子とを備えて構成される発光素子モ
ジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】内部に回折格子を有する光ファイバを発
光素子の出射面に対向させて配置した発光素子モジュー
ルは、簡単な構造でありながら比較的安定したスペクト
ルを有するため、その活用が期待されている。
【0003】かかる発光素子モジュールにおいては、上
記発光素子の反射面(出射面と対向する面)と上記光フ
ァイバ内の回折格子とがブラッグ反射器型共振器を構成
するため、上記回折格子の格子間距離によって決定され
る特定の波長の光(以下ブラッグモード光という)が発
振し、この光が発光素子モジュールの出力光として出力
される。
【0004】しかし、発光素子の出射面の反射率がゼロ
にはならないため、出射面で反射された一部の光は、発
光素子の出射面と反射面との間で共振を起こし、上記出
射面と上記反射面との間隔によって決定される特定の波
長の光(以下ファブリ−ペローモード光という)が発生
する。かかるファブリペローモード光の波長は、発光素
子の駆動電流に伴って変化し、この変化はブラッグモー
ド光に、ファブリペローモード光の波長間隔に相当する
大きなモードホッピングを生じさせる。その結果、ブラ
ッグモード光の電流−光出力特性にキンク(非直線性)
が生じ、発光素子モジュールの光出力特性を悪化させ
る。
【0005】かかる光出力特性の悪化を防止するための
試みとして、以下に示すような発光素子モジュールが知
られている。例えば、国際公開WO96/27929号
公報には、反射面の法線と平行かつ出射面の法線と所定
の角度を有するように曲線状に形成された導波路を有す
る発光素子モジュール(レーザ)が記載されており、特
開平10−12959号公報には、出射面(の活性層の
部分)と導波路とが直交しないように、出射面の一部を
ドライエッチング処理によって除去した発光素子モジュ
ールが記載されている。いずれの発光素子モジュール
も、出射面と導波路とが直交しないように発光素子を構
成することで、出射面における反射率を小さくでき、発
光素子の反射面と光ファイバ内の回折格子との間で発生
するブラッグモード光と比較して、発光素子の出射面と
反射面との間で発生するファブリ−ペローモード光を小
さく押さえられる。その結果、ファブリ−ペローモード
光に起因するブラッグモード光のモードホッピングの影
響を小さくすることが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成の発
光素子モジュールにおいて、導波路の光軸と出射面との
なす角の設計は、導波路内の光伝達効率、反射面におけ
る反射効率等を考慮しながら試行錯誤的に行わなくては
ならず、当該角の設計は容易ではなかった。また、出射
面と直交しないように導波路を形成しても、通常は、反
射率をある程度以下に小さくすることはできず、光出力
特性の改善が十分でなかった。
【0007】そこで本発明は、上記問題点を解決し、設
計が容易で、光出力特性の極めて良い発光素子モジュー
ルを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の発光素子モジュールは、基板上に積層して
形成された層状の導波路と導波路の両端部をそれぞれ含
んで形成される第1、第2の端面とを有する発光素子
と、内部に回折格子を有し、端部を発光素子の第1の端
面に対向させて設けらた光ファイバとを備え、導波路を
介して回折格子と第2の端面との間で光共振を発生させ
る発光素子モジュールであって、第1の端面は、その法
線が導波路の積層される方向に垂直で、かつ、導波路か
ら該第1の端面に入射する光の入射角が、ブリュスター
角となるように配置されていることを特徴としている。
【0009】法線が導波路の積層される方向に垂直で、
かつ、導波路から第1の端面に入射する光の入射角がブ
リュスター角となるように第1の端面を配置すること
で、第1の端面におけるp偏光(入射面に平行方向の偏
光)の光の反射率をゼロとすることができる。
【0010】ここで、層状に形成された導波路内におい
ては、主としてp偏光の光が発生し、s偏光(入射面に
垂直方向の偏光)の光はほとんど発生しない。従って、
第1の端面におけるp偏光の光の反射率をゼロにするこ
とによって、第1の端面における光の反射率を極めて小
さくすることができる。
【0011】また、本発明の発光素子モジュールにおい
ては、第1の端面には、第1の端面における反射率を小
さくするための低反射膜が設けられており、第2の端面
には、第2の端面における反射率を大きくするための高
反射膜が設けられていることを特徴とすることが好適で
ある。
【0012】第1の端面に低反射膜を設けることで、第
1の端面における反射率をさらに低減させることができ
るとともに、第2の端面に高反射膜を設けるこで、第2
の端面における反射率を増加させることができる。
【0013】また、本発明の発光素子モジュールにおい
ては、第1の端面と光ファイバの端部との間隙には屈折
率調整剤が充填されており、導波路と屈折率整合剤との
間の屈折率差は、記導波路と空気との間の屈折率差より
も小さいことを特徴とすることが好適である。
【0014】導波路と屈折率調整剤との間の屈折率差が
大きいと、ブリュスター角の近傍での反射率の変化率が
大きくなり、すなわち、反射率がゼロ近傍になる角度範
囲が極めて小さくなるのに対して、導波路と屈折率調整
剤との間の屈折率差が小さいと、ブリュスター角の近傍
での反射率の変化率が小さくなり、すなわち、反射率が
ゼロ近傍になる角度範囲が大きくなる。その結果、導波
路と屈折率調整剤との間の屈折率差を小さくすること
で、導波路の光軸と第1の端面の法線との実際上のなす
角が、理論上のブリュスター角から多少ずれたとして
も、反射率をゼロ近傍に維持することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係る発光素子
モジュールについて、図面を参照して説明する。まず、
本実施形態に係る発光素子モジュールの構成について説
明する。図1は、本実施形態にかかる発光素子モジュー
ルの斜視図である(尚、一部切り欠き部分がある)。
【0016】発光素子モジュール10は、図1に示すよ
うに、発光素子12と光ファイバ14とを組み合わせた
構成となっている。
【0017】発光素子12は、n型InPからなる基板
16の上面((100)面)に、下側クラッド層18、
導波路として作用する活性層20、上側クラッド層22
が順次積層された構造となっており、活性層20の両端
を含むようにそれぞれ劈開によって形成された出射面1
2a(第1の端面)と、劈開によって形成され、出射面
と平行な反射面(第2の端面)とを有している。
【0018】下側クラッド層18は、n型InPからな
り、基板16の上面に帯状に形成されている。また、下
側クラッド層18は、0.5μm程度の厚みを有してい
る。
【0019】活性層20は、GaInAsPからなり
0.005μm程度の厚みを有する量子井戸層を、組成
比を変えることによって当該量子井戸層よりもエネルギ
ーギャップを大きくしたGaInAsPからなり0.0
1μm程度の厚みを有する障壁層で挟み込んだ量子井戸
構造を有しており、さらにこの量子井戸構造を複数積層
した多重量子井戸構造として、下側クラッド18上に形
成されている。
【0020】上側クラッド層22は、p型InPからな
り、活性層20上に形成されている。また、上側クラッ
ド層22は、0.4μm程度の厚みを有している。
【0021】下側クラッド層18と上側クラッド層22
との間に挟まれた活性層20は、発光素子12の導波路
として作用し、これらの層が基板16上に帯状に形成さ
れていることから、当該発光素子12は略直線上の導波
路を有することになる。
【0022】図2は、発光素子モジュール10を図1の
A−A’を通りxy平面に平行な平面で切った場合の模
式的な断面図である。出射面12aの法線(y軸方向)
は、導波路を構成する活性層20の積層される方向(z
軸方向)に垂直で、かつ、導波路(活性層20)から出
射面12aに入射する光の入射角、すなわち、導波路の
光軸と出射面12aの法線とのなす角は、ブリュスター
角となっている。
【0023】ここで、ブリュスター角とは、媒質1と媒
質2との境界面に媒質1側から入射光線が入射するに際
し、入射光線のうちp偏光(入射面に平行方向の偏光)
の光の反射率がゼロとなる入射角をいう。具体的には、
ブリュスター角ψbは、媒質1の屈折率n1と媒質2の屈
折率n2とを用いて、以下の式(1)から求められる。
【0024】 ψb = tan-1(n2/n1) (1) 本実施形態に係る発光素子12の場合は、発光素子12
の導波路の等価屈折率が3.5であり、空気の屈折率が
1.0であることから、ブリュスター角が15.9°と
なり、従って、導波路の光軸と出射面12a(及び反射
面12b)の法線とのなす角は15.9°となってい
る。
【0025】また、帯状に形成された下側クラッド層1
8、活性層20及び上側クラッド層22の両側部には、
図1に示すように、p型InP層及びn型InP層を積
層した電流阻止層24が設けられている。さらに電流阻
止層24の外側には、素子分離のための分離溝26が、
上記導波路の光軸と平行、すなわち、出射面12aの法
線と15.9°の角度を有するように設けられている。
【0026】上側クラッド層22及び電流阻止層24の
上面にはさらに、光がコンタクト層(後述)まで達しな
いように所定の厚みをもったp型InPからなるクラッ
ド層28が設けられており、クラッド層28は、平坦に
なっていない上側クラッド層22と電流阻止層との境界
部を平坦化する作用も併せ持っている。
【0027】クラッド層28の上面には、p+型GaI
nAsからなり0.5μm程度の厚さを有するコンタク
ト層30が設けられ、当該コンタクト層30の上面には
コンタクト層30側からTi層、Pt層及びAu層を積
層した3層構造の上面電極32が形成されており、ま
た、基板16の下面には基板16側からTi層、AuG
e層、Ni層、Ti層及びAu層を積層した5層構造の
下面電極34が形成されている。ここで、活性層20の
上部に相当する部分では、コンタクト層30と上面電極
32とが接しているが、活性層20の上部に相当しない
部分では、コンタクト層30と上面電極32との間隙に
SiO2からなる絶縁層36が設けられ、コンタクト層
30と上面電極32とが電気的に絶縁されている。さら
に、コンタクト層30の上面には電極として作用する金
メッキ層38が設けられている。
【0028】発光素子12の出射面12aには、出射面
12aにおける反射率を小さくするために、SiNから
なる低反射膜40が形成されている。一方、反射面12
bには、反射面12bにおける反射率を大きくするため
に、SiNからなる膜とα−Siからなる膜とを交互に
2層ずつ積層した高反射膜42が設けられている。
【0029】光ファイバ14は、その端部14aが発光
素子10の出射面12aの活性層20の部分に対向して
設けられている。具体的には、光ファイバ14の光軸が
発光素子の出射面12aから出射された光の光軸と一致
するように光軸あわせがなされている。また、光ファイ
バ14のコア43には、端部14aから所定の距離だけ
隔てられた位置に回折格子44が設けられ、発光素子1
0の導波路を介して発光素子10の反射面12bとの間
で光共振を発生させることができるようになっている。
ここで、発光素子12の出射面12aと光ファイバ14
の端部14aとの間隔、光ファイバ14の端部14aと
回折格子44との間隔、回折格子44の格子間隔は、所
望の共振周波数等を得られるように、適宜調節すること
ができる。また、発光素子12の導波路の等価屈折率
(3.5)と空気の屈折率(1.0)との相違を考慮し
て、光ファイバ14は、図2に示すように、その光軸が
発光素子12の出射面12aの法線と約73.5゜の角
度を有するように配置されている。このように配置する
ことで、回折格子44と発光素子10の反射面12bと
の間の共振が効率よく発生する。また、この共振によっ
て発生したレーザ光は、光ファイバ14内を伝達し、光
ファイバ14の他の端部から出力されることになる。
【0030】続いて、本実施形態にかかる発光素子モジ
ュールに用いる発光素子12の製造方法について説明す
る。
【0031】発光素子12を製造するには、まず、図3
に示すように、基板16の上面全面に、下側クラッド層
18、活性層20、上側クラッド層22を順次形成し、
上側クラッド層22の上面全面にp型GaInAsから
なり下部層を保護する作用を有するキャップ層46を
0.2μm程度の厚さをもって形成する。
【0032】続いて、キャップ層46の上面に、例えば
SiNからなる絶縁層48を形成し、さらに絶縁層48
上にフォトレジストを塗布する。このフォトレジストを
帯状のパターンを有するマスクを用いて露光し、絶縁層
48上に、フォトレジストで覆われた略直線上の導波路
のパターンを形成する。この際、マスクに形成されてい
る帯状のパターンの軸(帯形状の長辺に平行な辺)が、
後工程において劈開によって形成する出射面12aの法
線と15.9゜の角度を有するようにマスクを配置して
露光を行う。その結果、略直線上の導波路のパターンの
軸も、出射面12aの法線と15.9゜の角度を有する
ようになる。その後、露光によって残されたフォトレジ
ストをマスクとしてエッチングを行う。このエッチング
により、略直線上の導波路のパターン直下以外の部分に
ある絶縁層48が除去される。その後、フォトレジスト
を剥離し、絶縁層48のうち残った部分をマスクとし
て、キャップ層46、上側クラッド層22、活性層20
及び下側クラッド層18が除去される。その結果、図4
に示すように、出射面12aの法線と15.9°の角度
を有するような略直線上の導波路が形成される。
【0033】続いて、帯状に形成された下側クラッド層
18、活性層20及び上側クラッド層22の両側部に、
上記工程で残された絶縁層48をマスクとした選択埋め
込み成長により電流阻止層24を形成し、残されていた
絶縁層48及びキャップ層46を除去した後、上側クラ
ッド層22及び電流阻止層24の上面全面にクラッド層
28を成長させ、続いてコンタクト層30を形成する。
【0034】さらに、素子分離のための分離溝26を形
成し、絶縁層36、上面電極32、Auメッキ層38及
び下面電極34を順次形成し、劈開によって出射面12
a及び反射面12bを形成した後、出射面12aの全面
に低反射膜40を形成するとともに反射面12bには高
反射膜42を形成して発光素子12が完成する。
【0035】続いて、本実施形態にかかる発光素子モジ
ュールの作用及び効果について説明する。本実施形態に
かかる発光素子モジュール10は、出射面12aの法線
と導波路を構成する活性層20の積層される方向とが垂
直で、かつ、導波路から出射面12aに入射する光の入
射角がブリュスター角となっているため、出射面12a
におけるp偏光の光の反射率をゼロとすることができ
る。ここで、層状に形成された導波路(活性層20)内
においては、主としてp偏光の光が発生し、s偏光の光
はほとんど発生しないため、出射面12aにおけるp偏
光の光の反射率をゼロにすることによって、出射面12
aおける光の反射率を極めて小さくすることができる。
その結果、出射面12aと反射面12bとの間で発生す
るファブリ−ペローモード光に起因するブラッグモード
光のモードホッピングの影響を極めて小さくすることが
可能となり、光出力特性が極めて良好となる。
【0036】また、ブリュスター角は、上記式(1)か
ら容易に決定することができ、従来試行錯誤で行われて
いた導波路の光軸と出射面12aとのなす角の設計も容
易となる。
【0037】さらに、本実施形態に係る発光素子モジュ
ール10は、出射面12aに低反射膜40を設けること
で、出射面12aにおける反射率(特にs偏光の光の反
射率)を低減させることができるとともに、反射面12
bに高反射膜42を設けるこで、反射面12bにおける
反射率を増加させることができる。その結果、発光素子
12の出射面12aと反射面12bとの間で発生するフ
ァブリ−ペローモード光の発生をさらに小さく押さえる
ことができるとともに、発光素子12の反射面12bと
光ファイバ14内の回折格子44との間で発生するブラ
ッグモード発振をさらに大きくすることが可能となり、
極めて良好な光出力特性を得ることができる。
【0038】続いて、本実施形態に係る発光素子モジュ
ールの変形例について説明する。図5は本変形例に係る
発光素子モジュールの斜視図(尚、一部切り欠き部分が
ある)であり、図6は発光素子モジュールを図5のB−
B’を通りxy平面に平行な平面で切った場合の模式的
な断面図である。
【0039】本変形例に係る発光素子モジュール50
は、導波路として作用する帯状の活性層20が、その光
軸が反射面12bと直交するように形成されており、出
射面12aが、その法線が活性層20の積層される方向
に垂直で、かつ、導波路の光軸と出射面12aとのなす
角がブリュスター角となるように、斜めにカットされて
いる点で、上記実施形態に係る発光素子モジュール10
と異なっている。尚、上記のように出射面12aを導波
路に対して斜めにカットするには、例えばエッチングな
どの方法を用いれば良い。
【0040】上記構成の発光素子モジュール50も、上
記実施形態に係る発光素子モジュール10と同様に、出
射面12aと反射面12bとの間で発生するファブリ−
ペローモード光に起因するブラッグモード光のモードホ
ッピングの影響を極めて小さくすることができ、光出力
特性を極めて良好にすることが可能となる。
【0041】上記実施形態または変形例に係る発光素子
モジュール10,50においては、出射面12aと光フ
ァイバ14の端部との間隙に、例えば屈折率が1.5〜
2.0程度のマッチングオイル(屈折率調整剤)等を充
填し、導波路とマッチングオイルとの間の屈折率差を、
導波路と空気との間の屈折率差より小さくしてもよい。
【0042】図7は、屈折率n1=3.5の媒質1から
屈折率n2の媒質2に光が入射するときの入射角とp偏
光の光の反射率との関係を、屈折率n2をいろいろと変
化させた場合について表したグラフである。図7におい
て、ψb1.0、ψb1.5、ψb2.0、ψb2.5はそれぞれ、屈折
率n2が1.0,1.5,2.0,2.5のときのブリ
ュスター角、ψm1.0、ψm1.5、ψm2.0、ψm2.5はそれぞ
れ、屈折率n2が1.0,1.5,2.0,2.5のと
きの臨界角を表す。
【0043】図7からわかるように、媒質1と媒質2と
の屈折率差を小さくするに伴って、ブリュスター角と臨
界角との差が大きくなるとともに、ブリュスター角の近
傍での反射率の変化率が小さくなり、反射率がゼロ近傍
になる角度範囲が大きくなる。 従って、出射面12a
と光ファイバ14の端部との間隙に、マッチングオイル
等を充填し、導波路とマッチングオイル等との間の屈折
率差を、導波路と空気との間の屈折率差と比較して小さ
くすることで、導波路の光軸と出射面12aの法線との
実際上のなす角が、理論上のブリュスター角から多少ず
れたとしても、反射率をゼロ近傍に維持することがで
き、発光素子モジュールの製造が容易となる。
【0044】ここで、出射面12aと光ファイバ14の
端部との間隙にマッチングオイルを充填する方法として
は、例えば、出射面12aと光ファイバ14の端部との
間隙にスポイト等でマッチングオイルを滴下する方法な
どが考えられる。また、出射面12aと光ファイバ14
の端部との間隙にマッチングオイルを充填する代わり
に、発光素子12の表面の保護も兼ねるポッティング樹
脂で出射面12aを覆うことによっても、導波路とポッ
ティング樹脂との間の屈折率差を、導波路と空気との間
の屈折率差と比較して小さくすることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明の発光素子モジュールは、法線が
導波路の積層される方向に垂直で、かつ、導波路から第
1の端面に入射する光の入射角がブリュスター角となる
ように第1の端面を配置することで、導波路内で主とし
て発生するp偏光の光の第1の端面における反射率をゼ
ロとすることができる。その結果、第1の端面と第2の
端面との間で発生するファブリ−ペローモード光に起因
するブラッグモード光のモードホッピングの影響を極め
て小さくすることが可能となり、良好な光出力特性を得
ることができる。
【0046】また、本発明の発光素子モジュールは、第
1の端面に低反射膜を設けることで、第1の端面におけ
る反射率をさらに低減させ、第2の端面に高反射膜を設
けるこで、第2の端面における反射率を増加させる。そ
の結果、第1の端面と第2の端面との間で発生するファ
ブリ−ペローモード光の発生をさらに小さく押さえられ
るとともに、発光素子の第2の端面と光ファイバの回折
格子との間で発生するブラッグモード発振をさらに大き
くすることが可能となり、極めて良好な光出力特性を得
ることができる。
【0047】さらに、本発明の発光素子モジュールは、
第1の端面と光ファイバの端部との間に屈折率調整剤を
充填することで、ブリュスター角近傍での反射率の変化
率を小さくし、反射率がゼロ近傍になる角度範囲を大き
くする。その結果、導波路の光軸と第1の端面の法線と
の実際上のなす角が、理論上のブリュスター角から多少
ずれたとしても、反射率をゼロ近傍に維持することがで
き、発光素子モジュールの製造が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発光素子モジュールの斜視図である。
【図2】発光素子モジュールの模式断面図である。
【図3】発光素子の製造工程図である。
【図4】発光素子の製造工程図である。
【図5】発光素子モジュールの斜視図である。
【図6】発光素子モジュールの模式断面図である。
【図7】入射角と反射率との関係を表すグラフである。
【符号の説明】
10、50…発光素子モジュール、12…発光素子、1
4…光ファイバ、16…基板、18…下側クラッド層、
20…活性層、22…上側クラッド層、24…電流阻止
層、26…分離溝、28…クラッド層、30…コンタク
ト層、32…上面電極、34…下面電極、36、48…
絶縁層、38…Auメッキ層、40…低反射膜、42…
高反射膜、44…回折格子、46…キャップ層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に積層して形成された層状の導波
    路と前記導波路の両端部をそれぞれ含んで形成される第
    1、第2の端面とを有する発光素子と、 内部に回折格子を有し、端部を前記発光素子の前記第1
    の端面に対向させて設けらた光ファイバとを備え、 前記導波路を介して前記回折格子と前記第2の端面との
    間で光共振を発生させる発光素子モジュールにおいて、 前記第1の端面は、 その法線が前記導波路の積層される方向に垂直で、か
    つ、前記導波路から該第1の端面に入射する光の入射角
    が、ブリュスター角となるように配置されていることを
    特徴とする発光素子モジュール。
  2. 【請求項2】 前記第1の端面には、該第1の端面にお
    ける反射率を小さくするための低反射膜が設けられてお
    り、 前記第2の端面には、該第2の端面における反射率を大
    きくするための高反射膜が設けられていることを特徴と
    する請求項1に記載の発光素子モジュール。
  3. 【請求項3】 前記第1の端面と前記光ファイバの前記
    端部との間隙には屈折率調整剤が充填されており、 前記導波路と該屈折率整合剤との間の屈折率差は、前記
    導波路と空気との間の屈折率差よりも小さい、ことを特
    徴とする請求項1または2に記載の発光素子モジュー
    ル。
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