JP7183134B2 - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車用タイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称す)に関し、詳しくは、排水性能を向上させ、ドライ性能とウェット性能とを両立させた自動二輪車用タイヤに関する。
従来、自動二輪車用タイヤにおいて、ドライ路面およびウェット路面での操縦安定性を確保するため、トレッド部に多数の傾斜溝を配置したパターンが提案されている。例えば、特許文献1では、耐摩耗性、操縦安定性能および乗り心地性をバランス良く向上させることができるトレッドパターンが提案されている。
具体的には、回転方向が指定されたトレッド部を有する自動二輪車用タイヤのトレッド部に、センター領域からタイヤ軸方向外側へトレッド端の外側までのびる複数本の主傾斜溝と、ミドル領域からタイヤ軸方向外側へショルダー領域までのびる複数本の副傾斜溝とを設けている。主傾斜溝と副傾斜溝に、それぞれ回転方向の先着側に向かって溝幅が漸減する漸減端部を設け、主傾斜溝の漸減端部の回転方向の後着側の端と、副傾斜溝の漸減端部の回転方向の先着側の端とを最短距離で結ぶ直線を、タイヤ周方向に対して85~90°としている。
特開2014-205395号公報
しかしながら、特許文献1では排水性については何ら検討されておらず、ウェット路面においては、タイヤの性能を十分に発揮できていなかった。このような課題は、特にツーリングやスクーター等の天候による影響を受けやすいタイヤにおいて顕著である。
そこで、本発明の目的は、排水性能を向上させ、ドライ性能とウェット性能とを両立させた自動二輪車用タイヤを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、トレッド部に設けられる主溝の形状を所定のものとすることで、上記課題を解消できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の自動二輪車用タイヤは、環状に形成されたトレッド部を備えた自動二輪車用タイヤにおいて、
前記トレッド部が主溝を有し、該主溝のうち、少なくとも1本の主溝の、回転方向先着側溝壁および回転方向後着側溝壁のうち少なくとも一方が、溝幅方向外側に広がった拡幅部を3以上有し、かつ、隣り合う前記拡幅部の頂点間における溝壁に沿った延在長さが、隣り合う前記拡幅部の頂点を結んだ仮想直線の長さよりも0.3~50%長い部分を少なくとも1ヶ所有することを特徴とするものである。ここで、主溝とは、溝深さが2.0~11mm、溝幅が2.5~20.0mmの溝をいう。なお、溝深さは最深部の深さであり、溝幅は溝の延在方向に対して垂直な断面における開口部の最大幅をいう。
本発明のタイヤにおいては、前記少なくとも1本の主溝が、センター領域からショルダー領域に延びることが好ましい。また、本発明のタイヤにおいては、前記回転方向先着側溝壁および前記回転方向後着側溝壁の角度が、前記少なくとも1本の主溝の底部における垂直方向に対して±20°であることが好ましい。さらに、本発明のタイヤにおいては、前記拡幅部が、20以下であることが好ましい。さらにまた、本発明のタイヤにおいては、前記少なくとも1本の主溝の拡幅部の底部に、隆起部が設けられていることが好ましい。ここで、センター領域とは、タイヤに正規内圧を充填し、正規荷重を加えて自動二輪車を走行させたとき、トレッド部の路面に接する領域をいい、ショルダー領域とは、トレッド部のセンター領域の両側部の領域をいう。
本発明によれば、排水性能を向上させ、ドライ性能とウェット性能とを両立させた自動二輪車用タイヤを提供することができる。
本発明の一好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤのトレッド部の部分展開図である。 本発明の他の好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤのトレッド部の部分展開図である。 本発明の一好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤの主溝の平面図である。 本発明の他の好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤの主溝の平面図である。 本発明のさらに他の好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤの主溝の平面図である。 本発明のさらに他の好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤの主溝の平面図である。 本発明の一好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤのタイヤ幅方向片側断面図である。 本発明の他の好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤのタイヤ幅方向片側断面図である。
以下、本発明の自動二輪車用タイヤについて、図面を用いて詳細に説明する。本発明のタイヤは、環状に形成されたトレッド部を有する。図1は、本発明の一好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤのトレッド部の部分展開図であり、フロントタイヤである。また、図2は、本発明の他の好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤのトレッド部の部分展開図であり、リアタイヤである。なお、図1、2中の矢印はタイヤの回転方向を示す。
本発明のタイヤ10、20は、トレッド部11、21は主溝12、22を有している。本発明のタイヤ10、20においては、主溝12、22のうち、少なくとも1本の主溝の、回転方向先着側溝壁および回転方向後着側溝壁のうち少なくとも一方が、溝幅方向外側に広がった拡幅部を3以上有している(以下、「拡幅部を3以上有する主溝12a、22a」とも称す)。図3に、本発明の一好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤの主溝の平面図を、図4に、本発明の他の好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤの主溝の平面図を示す。
図3に示す例においては、拡幅部を3以上有する主溝12aは、回転方向先着側溝壁12Aが、拡幅部12aa、12ab、12acを有する曲線形状であり、回転方向後着側溝壁12Bが、拡幅部12ad、12ae、12afを有する曲線形状である。図4に示す例においては、拡幅部を3以上有する主溝22aは、回転方向先着側溝壁22Aが、拡幅部22aa、22ab、22ac、22adを有する曲線形状であり、回転方向後着側溝壁22Bが、拡幅部22ae、22af、22ag、22ahを有する曲線形状である。
このように、本発明のタイヤ10、20は、主溝12のうち少なくとも1本に、回転方向先着側溝壁12A、22Aおよび回転方向後着側溝壁12B、22Bのうち少なくとも一方に拡幅部を3以上設けることで、排水性の向上を図っている。ウェット路面の走行時に、拡幅部に水を一時格納し、接地時に圧縮されることによりポンプのようにショルダー部に向けて水を排出することができる。すなわち、拡幅部を3以上有する主溝12a、22a内に流入した水は拡幅部を3以上有する主溝12a、22aに沿って、回転方向先着側溝壁12A、22Aおよび回転方向後着側溝壁12B、22Bの延長線に沿って排出されるため、水が直線状に排出される主溝12より排水性が向上する。
また、本発明のタイヤ10、20においては、隣り合う拡幅部の頂点間における溝壁に沿った延在長さが、隣り合う拡幅部の頂点を結んだ仮想直線の長さよりも0.3~50%長い部分を少なくとも1ヶ所有する。図3に示す例においては、拡幅部を3以上有する主溝12aの拡幅部12aaの頂点と拡幅部12abの頂点、拡幅部12abの頂点と拡幅部12acの頂点、拡幅部12adの頂点と拡幅部12aeの頂点、拡幅部12aeの頂点と拡幅部12afの頂点のそれぞれの間における溝壁に沿った延在長さが、それぞれの拡幅部の頂点同士を結んだ仮想直線よりも0.3~50%長い部分を少なくとも1ヶ所有する。図4に示す例においては、拡幅部を3以上有する主溝22aの拡幅部22aaの頂点と拡幅部22abの頂点、拡幅部22abの頂点と拡幅部22acの頂点、拡幅部22acの頂点と拡幅部22adの頂点、拡幅部22aeの頂点と拡幅22afの頂点、拡幅部22afの頂点と拡幅部22agの頂点、拡幅部22agの頂点と拡幅部22ahの頂点のそれぞれの間における溝壁に沿った長さが、それぞれの拡幅部の頂点同士を結んだ仮想直線よりも0.3~50%長い部分を少なくとも1ヶ所有する。
このような形状とすることで、直線状の主溝と比較してエッジ量(長さ)が増大するため、路面に当接するエッジが多くなり、その結果、グリップ性能、ブレーキング性能およびトラクション性能が向上する。隣り合う拡幅部の頂点間における溝壁に沿った延在長さは、隣り合う拡幅部の頂点を結んだ仮想直線の長さよりも50%よりも長くなると、排水性能が逆に悪化してしまう場合がある。上記効果を良好に得るためには、隣り合う拡幅部の頂点間における溝壁に沿った延在長さは、隣り合う拡幅部の頂点を結んだ仮想直線の長さよりも0.3~8.0%長い部分を少なくとも1ヶ所有することが好ましく、より好ましくは、0.5~8.0%である。
なお、図1、2に示すように、本発明のタイヤ10、20においては、回転方向先着側溝壁12A、22Aの拡幅部の数と回転方向後着側溝壁12B、22Bの拡幅部の数は同じであるが、本発明のタイヤにおいては、回転方向先着側溝壁12A、22Aの拡幅部の数と回転方向後着側溝壁12B、22Bの拡幅部の数が同じである必要はない。図5、6に、本発明のさらに他の実施の形態に係る自動二輪車用タイヤの主溝の平面図を示す。図5に示す拡幅部を3以上有する主溝32aでは、回転方向先着側溝壁32Aの拡幅部は2ヶ所(拡幅部32aa、32ab)であり、回転方向後着側溝壁32Bの拡幅部は3ヶ所(拡幅部32ac、32ad、32ae)である。また、図6に示す拡幅部を3以上有する主溝42aでは、回転方向先着側溝壁42Aは単調な曲線であり拡幅部は存在せず、回転方向後着側溝壁42Bの拡幅部は3ヶ所(拡幅部42aa、42ab、42ac)である。
また、本発明のタイヤ10、20においては、拡幅部を3以上有する主溝12、22は、トレッド幅方向外側に向かって溝が浅くなる構造としてもよい。このような構成とすることで、キャンバー時におけるトレッド部11、21のグリップ性能を確保することができる。このような効果を良好に得るためには、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aのトレッド幅方向外側端における溝深さは、トレッド幅方向内側端の40~95%程度であることが好ましく、さらに好ましくは40~80%程度である。
本発明のタイヤ10、20においては、拡幅部を3以上有する主溝12a、12bの配置位置については特に制限はなく、センター領域のみやショルダー領域のみに配置されていてもよいが、図示するように、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aは、センター領域からショルダー領域に延びることが好ましい。このような構成とすることで、直進時およびキャンバー時における排水性をより向上させることができる。
図1に示す例においては、拡幅部を3以上有する主溝12aは、センターラインCLを超えて延在しているが、センターラインCLの手前で終端していてもよい。また、拡幅部を3以上有する主溝12aは、トレッド部11の一方のショルダー領域からセンター領域を超えて他方のショルダー領域まで延在してもよい。この場合、拡幅部を3以上有する主溝12aは、トレッド部の幅方向端部の手前で終端していてもよいし、幅方向端部まで延在して開口部を形成してもよい。図2に示す例においても、拡幅部を3以上有する主溝22aは、センターラインCLの手前で終端しているが、センターラインCLを超えて延在していてもよい。また、拡幅部を3以上有する主溝22aは、トレッド部21の一方のショルダー領域からセンター領域を超えて他方のショルダー領域まで延在してもよい。この場合も、拡幅部を3以上有する主溝22aは、トレッド部の幅方向端部の手前で終端していてもよいし、幅方向端部まで延在していて開口部を形成してもよい。
また、本発明のタイヤ10、20においては、拡幅部を3以上有する主溝の回転方向先着側溝壁12A、22Aおよび回転方向後着側溝壁12B、22Bの角度は、拡幅部を3以上有する主溝の底部における垂直方向に対して±20°であることが好ましい。拡幅部を3以上有する主溝12a、22aの溝壁を垂直に近い状態に形成することでとすることで、トレッド部11、21の剛性を適切なものとすることができ、これにより、ブレーキ性能およびトラクション性能を向上させることができる。
さらに、本発明のタイヤ10、20においては、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aの拡幅部は20以下であることが好ましい。拡幅部の数が多くなると、かえって主溝としての排水性能が損なわれてしまうおそれがあるからである。より好ましくは、拡幅部は10以下、さらに好ましくは5以下である。
さらにまた、本発明のタイヤ10、20においては、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aの拡幅部の底部に、隆起部が設けられていることが好ましい。図1、2に示すように、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aの拡幅部の溝底に隆起部13、23を設けることで、回転方向先着側溝壁12A、22Aおよび回転方向後着側溝壁12B、22Bに沿った排水をより良好にすることができる。このような効果を良好に得るためには、隆起部13、23の形状は、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aの延在方向に沿った形状であることが好ましい。
隆起部13、23の高さは、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aの深さ未満であれば特に制限はないが、好ましくは、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aの深さの90%以下である。さらに、隆起部13、23の延在長さは、拡幅部の30~50%が好ましい。なお、隆起部13、23は、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aに存在する全ての拡幅部に設けてもよいが、一部だけに設けてもよい。また、隆起部13、23は、トレッド部11、21に存在する全ての拡幅部を3以上有する主溝12a、22aに設けてもよいが、一部だけに設けてもよい。
本発明のタイヤ10、20においては、図示するように、拡幅部を3以上有する主溝12a、22aは、回転方向先着側溝壁12A、22Aおよび回転方向後着側溝壁12B、2Bにおける拡幅部の数を同数とし、回転方向先着側溝壁12A、22Aの拡幅部と回転方向後着側溝壁12B、22Bの拡幅部が対となるように配置し、これにより形成される拡幅部の溝底に、隆起部13、23を設けることが好ましい。この場合も、全ての拡幅部の溝底に隆起部13、23を設けてもよく、一部に設けてもよい。
本発明のタイヤ10、20においては、トレッド部11、21の構成については、少なくとも1本の主溝の、回転方向先着側溝壁および回転方向後着側溝壁のうち少なくとも一方が、溝幅方向外側に広がった拡幅部を3以上有し、かつ、隣り合う拡幅部の頂点間における溝壁に沿った延在長さが、隣り合う拡幅部の頂点を結んだ仮想直線の長さよりも0.3~50%長い部分を少なくとも1ヶ所有すること以外、特に制限はなく、その他の構成については、既知の構造を採用することができる。
図示するように、拡幅部を3以上有する主溝12a、22a以外に、拡幅部を3以上有しない主溝12b、22bを設けてもよい。拡幅部を3以上有しない主溝12b、22bの形状としては、図1、2に示す例のように直線状とすることができるが、湾曲状であってもよい。また、上述のとおり、これらの主溝12b、22bについても、トレッド幅方向外側に向かって溝底が浅くなる構造としてもよい。この場合、拡幅部を3以上有する主溝12a、22a以外の主溝12b、22bの全てをトレッド幅方向外側に向かって浅くなる構造としてもよく、一部だけをトレッド幅方向外側に向かって浅くなる構造としてもよい。
また、図1に示す例においては、1本の拡幅部を3以上有する主溝12aと、4本の主溝12bと、が略等間隔で周期的に配置されているが、これに限られるものではない。また、図2に示す例においては、2本の拡幅部を3以上有する主溝22aと、2本の主溝22bと、が略等間隔で周期的に配置されているが、これに限られるものではない。
さらに、本発明のタイヤ10、20においては、目的に応じて、主溝12、22よりも浅く幅が狭い、例えば、溝深さ0.1~2.0mm、溝幅0.5~2.0mmの浅溝を設けてもよい。この際、浅溝の形状についても特に制限はない。
さらにまた、本発明のタイヤ10、20においては、拡幅部を3以上有する主溝はタイヤ周方向に延在する周方向主溝として設けてもよいが、タイヤを傾けて旋回する自動二輪車において、センターからショルダーに向けて設けたほうが効率的に排水を促すことができる。また、本発明のタイヤ10、20の最外層補強層として、補強コードが実質的にタイヤ周方向であるスパイラルベルト層を有する場合、センター領域に周方向主溝を設けると補強コード層に沿って溝底が割れてしまう場合があるため、このような構造の場合、センター領域に周方向主溝を設けない方がよい。
また、本発明のタイヤ10、20においては、トレッド部11、21以外の構成についても、特に制限はなく、既知の構造を採用することができる。図7に、本発明の一好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤのタイヤ幅方向片側断面図を、図8に、本発明の他の好適な実施の形態に係る自動二輪車用タイヤのタイヤ幅方向片側断面図を示す。図示する本発明のタイヤ10、20は、トレッド部11、21と、トレッド部11、21の両側に連なる一対のサイドウォール部14、24と、一対のサイドウォール部14、24にそれぞれ連なる一対のビード部15、25と、これら各部をビード部15、25相互間にわたり補強する少なくとも1層(図示例では1層)のカーカスプライからなるカーカス16、26と、を備える。図示する例では、カーカス16、26の端部をビードコア17、27にタイヤ内側から外側に折り返して係止しているが、両側からビードワイヤで挟み込んで係止してもよい。
また、図示するタイヤは、カーカス16、26のタイヤ径方向外側に少なくとも1層(図示例では2層)のベルト層からなるベルト18、28が設けられている。ベルト層18、28のベルトコードについても特に制限はなく、既知の非伸張性高弾性コードを用いることができ、例えば、芳香族ポリアミド(アラミド、例えば、デュポン社製 商品名:ケブラー)やポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、レーヨン、ナイロン等の有機繊維、スチール、グラスファイバーやカーボンファイバー等の材質からなるものを適宜選択して用いることができる。かかるベルト18、28は、コード方向が層間で互いに交錯するように配置された2層以上の傾斜ベルト層からなるものであってもよく、また、コード方向が実質的にタイヤ周方向である1層以上のスパイラルベルト層からなるものであってもよい。
本発明のタイヤ10、20は、ラジアル構造およびバイアス構造のいずれのタイヤにも適用することができる。本発明のタイヤ10、20は、ドライ性能とウェット性能とを両立させた自動二輪車用タイヤであり、特に、天候による影響を受けることが多い自動二輪車用のタイヤに好適に適用することができる。
以下、本発明の自動二輪車用タイヤにつき、実施例を用いてより詳細に説明する。
<実施例>
図1に示すトレッドパターンを有するフロントタイヤを、タイヤサイズ:120/70ZR17にて作製した。センター部の主溝の深さを5mm、ショルダー部の主溝深さを3mmとし、漸次浅くなる構造とした。主溝の底部の隆起部の高さは0.8mmとし、隣り合う拡幅部の頂点間における溝壁の長さは、隣り合う拡幅部を結んだ直線の長さより0.5~5.0%長くなるように調整した。また、図2に示すトレッドパターンを有するリアタイヤをタイヤサイズ:180/55ZR17にて作製した。主溝の深さはセンター部において7mm、ショルダー部において3mmとし、漸次浅くなる構造とした。主溝の底部の隆起部の高さは0.8mmとし、隣り合う拡幅部の頂点間における溝壁の長さは、隣り合う拡幅部を結んだ直線の長さより0.5~5%長くなるように調整した。得られた実施例のフロントタイヤをリムサイズ:MT3.50×17のホイールに組み込み、内圧を250kPaとし、リアタイヤをリムサイズ:MT5.50×17のホイールに組み込み、内圧290kPaにて排気量1000ccクラスの自動二輪車の前輪および後輪に装着し、以下の評価を行った。
<比較例>
すべての主溝を直線状としたこと以外、実施例と同様にタイヤを作製した。上記の実施例と同様に自動二輪車の前輪および後輪に装着した。
<参考例>
参考例は図1のショルダー部に設けられる拡幅部を3つ有する主溝から得られた結果をもとに、センター部からショルダー部にかけて、回転方向先着側溝壁および回転方向後着側溝壁に拡幅部がそれぞれ2ヶ所の存在する主溝を配置したと仮定した場合の推測値である。
<評価>
湿潤路面でのフロントタイヤおよびリアタイヤのグリップ性能および直進加速性(ハイドロプレーニング性)の評価を、ライダーのフィーリングにより確認した。得られた結果は、比較例を100とした指数にて算出した。また、中低速域におけるリアタイヤの限界挙動、加速トラクション性およびブレーキ性能の評価を、ライダーのフィーリングにより確認した。得られた結果は、比較例を100とした指数にて算出した。なお、直進加速性(ハイドロプレーニング性)は、湿潤路面を加速走行し、車両走行速度とタイヤの回転数を測定し、タイヤの回転数が上昇した速度(駆動側のタイヤがスリップしてタイヤの周速が車両走行速度よりも上昇した場合)をハイドロプレーニング発生速度として評価した。
Figure 0007183134000001
表1より、本発明のタイヤは、排水性能が向上しており、ドライ性能とウェット性能とを両立できていることがわかる。
10、20 自動二輪車用タイヤ(タイヤ)
11、21 トレッド部
12、22、32、42 主溝
12a、22a、32a、42a 拡幅部を3以上有する主溝
12A、22A、32A、42A 回転方向先着側壁部
12B、22B、32B、42B 回転方向後着側壁部
13、23、33、43 隆起部
14、24 サイドウォール部
15、25 ビード部
16、26 カーカス
17、27 ビードコア
18、28 ベルト

Claims (5)

  1. 環状に形成されたトレッド部を備えた自動二輪車用タイヤにおいて、
    前記トレッド部が主溝を有し、該主溝のうち、少なくとも1本の主溝の、回転方向先着側溝壁および回転方向後着側溝壁のうち少なくとも一方が、溝幅方向外側に広がった拡幅部を3以上有し、かつ、隣り合う前記拡幅部の頂点間における溝壁に沿った延在長さが、隣り合う前記拡幅部の頂点を結んだ仮想直線の長さよりも0.3~50%長い部分を少なくとも1ヶ所有することを特徴とする自動二輪車用タイヤ。
  2. 前記少なくとも1本の主溝が、センター領域からショルダー領域に延びる請求項1記載の自動二輪車用タイヤ。
  3. 前記回転方向先着側溝壁および前記回転方向後着側溝壁の角度が、前記少なくとも1本の主溝の底部における垂直方向に対して±20°である請求項1または2記載の自動二輪車用タイヤ。
  4. 前記拡幅部が、20以下である請求項1~3のうちいずれか一項記載の自動二輪車用タイヤ。
  5. 前記少なくとも1本の主溝の拡幅部の底部に、隆起部が設けられている請求項1~4のうちいずれか一項記載の自動二輪車用タイヤ。
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