JP7180351B2 - 固形粉末化粧料 - Google Patents

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本発明は、粉末と油剤を混合することによって調製される化粧料基材を、溶剤と混合してスラリー状にし、容器に充填した後、該溶剤を除去することを特徴とする製造方法で得られる固形粉末化粧料において、マイクロプラスチックビーズを含有しなくとも、特定の成分を含有することにより、使用感に優れ、充分な耐衝撃性を有した固形粉末化粧料に関する。
固形粉末化粧料の製造方法には、粉末と油剤を混合したのち圧密成型する乾式成型方法と、粉末と油剤を混合した化粧料基材に揮発性溶剤を加えてスラリーとし、容器に充填した後、揮発性溶剤を乾燥除去して化粧料を得る湿式成型方法がある。湿式成型方法は、乾式成型方法と比較して粉体が整列しやすいため、使用時のスライド性(なめらかさ)に優れることが知られている(非特許文献1)。しかし、湿式成型方法の場合、得られる製品は耐衝撃性に劣るといった問題点があった。
このような課題を解決するため、結合成型性のある粉末と特定の複合粉末、炭化水素油を配合する方法(特許文献1)、疎水化処理粉末と多価アルコール、特定のシリコーンゲル組成物、特定の活性剤を配合する方法(特許文献2)、疎水化処理粉末と多価アルコール、特定の柔軟性有機樹脂粉末、特定の活性剤を配合する方法(特許文献3)、疎水化処理粉末と多価アルコール、抱水性油剤、特定の活性剤を配合する方法(特許文献4)、層状ケイ酸塩鉱物と親水性球状粉末、特定の油剤を配合する方法(特許文献5)が知られている。
しかしながら、上記湿式成型方法で得られた固形粉末化粧料は、いずれも耐衝撃性の点で充分ではなく、優れた使用感と耐衝撃性の両立の点でいまだに満足のいく固形粉末化粧料が得られていないのが現状であった。
一方、固形粉末化粧料にはなめらかな使用感や柔らかな感触を付与する目的で、マイクロプラスチックビーズが配合されていることが多く、特に、湿式成型方法で得られた固形粉末化粧料においては、優れた耐衝撃性を付与するという点でもマイクロプラスチックビーズが重要であった(特許文献3、6)。しかしながら、近年、マイクロプラスチックビーズが海洋環境において大きな問題になっており、マイクロプラスチックビーズを含有しない化粧料が求められている。マイクロプラスチックビーズとは、5mm以下の固形の合成高分子を指す。例えば、ナイロン、アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、オルガノポリシロキサン等の粉末や繊維が挙げられ、セルロース等の天然由来の高分子やガラス等の無機高分子は該当しない。
松下 篤、「湿式充填を用いたパウダーファンデーションの開発」、Fragrance Journal、2006年6月、p.34-39
特許第4594075号公報 特許第5236380号公報 特許第5342195号公報 特許第5432656号公報 特許第6305761号公報 特開2017-160169号公報
本発明の課題は、以上の状況を踏まえ、マイクロプラスチックビーズを含有しなくとも、使用感に優れ、かつ耐衝撃性に優れた湿式成型固形粉末化粧料を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、化粧料基材に下記成分(A)を含有することで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記成分(A)を含有する粉末と、油剤とを混合することにより調製される化粧料基材と、溶剤とを混合してスラリー状にし、容器に充填した後、該溶剤を除去することにより得られた固形粉末化粧料を提供するものである。
(A)球状無孔質シリカ
また本発明は、更に、油剤に下記成分(B)を含有することを特徴とする固形粉末化粧料を提供するものである。
(B)25℃のとき液状であり、分岐脂肪酸と多価アルコールからなるフルエステル油
本発明の固形粉末化粧料は、湿式成型方法において、マイクロプラスチックビーズを含有しなくとも、優れた使用感と耐衝撃性を有するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明に用いられる成分(A)球状無孔質シリカは、BET法により測定するBET比表面積が0.2~50m/gであり、より優れた固形粉末化粧料の耐衝撃性が得られる点からBET比表面積が0.5~5m/gが好ましい。
本発明でいう「無孔質」とは、一般的に化粧料に用いられるシリカである多孔質シリカに比較してはるかに孔が少ないことを意味しており、シリカの表面に孔がまったく存在しないことを要求するものではない。具体的には、BET比表面積が上記の範囲にあれば無孔質ということができる。因みに、多孔質球状シリカとして化粧品用に汎用されている商品名「サンスフェアH-122」(AGCエスアイテック社製)のBET比表面積は、約700m/gである。
本発明に用いられる成分(A)球状無孔質シリカは、よりなめらかな使用感が得られる点から平均粒径が2~20μmであることが好ましく、平均粒径7~15μmであることがより好ましい。尚、本発明における平均粒径は、レーザー回折粒子径測定装置を用いて測定した値である。また、球状シリカとは形状が真球状又は略球形のシリカをいい、長径/短径の比が1.2以下のものが好ましい。
本発明に用いられる成分(A)球状無孔質シリカは、上記のようなBET比表面積を有するものであればいかなる製法で得たものであってもよく、例えば、天然珪石粉砕原料を火炎中に溶射して球状化する溶射法や、金属珪素を爆発燃焼させ球状化する爆燃法等が挙げられるが、よりなめらかな使用感が得られる点から溶射法が好ましい。溶射法で得られる無孔質シリカの市販品として、SC70、SC70-2D(日鉄ケミカル&マテリアル社製)、爆燃法で得られる無孔質シリカの市販品として、アドマファインSO-C6(アドマテックス社製)等が挙げられる。
本発明に用いられる成分(A)は表面処理を施して用いても未処理であってもよいが、よりなめらかな使用感が得られる点から表面処理したものが好ましく、トリエトキシカプリリルシラン処理、金属石鹸処理、アモジメチコン処理、アミノ酸処理、オルガノポリシロキサン処理がより好ましく、トリエトキシカプリリルシラン処理がもっとも好ましい。また、成分(A)の表面処理量は特に限定されないが、よりなめらかな使用感が得られる点から、0.3~1.0質量%処理が好ましい。
本発明で用いられる成分(A)の含有量は、より優れた耐衝撃性となめらかな使用感が得られる点から化粧料基材中に3~20質量%が好ましく、5~10質量%がより好ましい。
本発明に用いられる成分(B)のフルエステル油は、分岐脂肪酸と多価アルコールから合成されるエステルであり、全ての水酸基がエステル結合を形成しているエステルである。また、その性状は25℃のとき液状の油剤であり、これらを1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。例えば、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール、トリエチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル等が挙げられ、よりなめらかな使用感が得られる点から、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパンが好ましい。このような油剤の市販品としては、KAK TTI(高級アルコール工業社製)、NIKKOL Pentalan-408(日光ケミカルズ社製)、NPDIN(高級アルコール工業社製)等が挙げられる。
本発明に用いられる成分(B)の含有量は、より優れた耐衝撃性となめらかな使用感が得られる点から化粧料基材中に3~15質量%が好ましく、5~12質量%がより好ましい。
本発明の固形粉末化粧料において、上記成分以外の化粧料基材は、通常の化粧料に用いられるものであればいずれも使用することができ、上記以外の粉末及び油剤等を用いることができる。
上記以外の粉末としては、例えば、タルク、セリサイト、マイカ、合成マイカ、硫酸バリウム、アルミナ、窒化ホウ素、酸化チタン、酸化鉄、多孔質シリカ等の無機粉末、シルクパウダー、セルロースパウダー等の天然由来の有機粉末等が挙げられ、これらより1種又は2種以上を用いることができる。また、これら粉末はオルガノポリシロキサン、フッ素化合物、脂肪酸、金属石鹸、油剤、界面活性剤等の通常公知の処理剤により表面処理を施して用いてもよい。
上記以外の油剤としては、流動パラフィン、スクワラン、セレシン、イソノナン酸イソトリデシル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸エチルヘキシル、オリーブ油、マカデミアナッツ油、ヒマワリ油、ラノリン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ビーズワックス、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、鎖状又は環状のジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の油剤が挙げられる。
また上記成分に加えて、化粧料において一般的に用いられるその他の成分を含有してもよく、例えば、香料、薬効成分、清涼剤、紫外線吸収剤、安定化剤、酸化防止剤、pH調整剤、粘度調整剤、防腐剤、美容成分等が挙げられる。
本発明の化粧料基材は、通常の粉末化粧料を製造する装置を使用し、上記成分を攪拌混合して、調製される。具体的には、まず成分(B)を含む油剤を混合し、必要に応じて加熱溶解する。一方、成分(A)を含む粉末を均一に混合する。この粉末に油剤を加えて均一に分散させ、粉砕することにより化粧料基材が調製される。このようにして得られる化粧料基材と溶剤とを混合してスラリー状とし、容器に充填した後、該溶剤を除去することにより、固形粉末化粧料を得ることができる。
化粧料基材との混合に用いる溶剤は、イソパラフィン、アルコール、水等の通常化粧品に用いられる揮発性の液体であれば特に限定されないが、環境保護の観点と、より優れた耐衝撃性となめらかな使用感が得られる点から、水又は、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等の低沸点アルコールから選ばれる1種又は2種以上の水溶液が好ましく、水単独又はエチルアルコールを水に溶解したエチルアルコール水溶液がより好ましい。さらに、溶剤と粉体のなじみの観点から、エチルアルコール5~20質量%の水溶液であることが好ましい。
本発明において、化粧料基材と溶剤を用いてスラリーを調製する場合、スラリーが充填に適した流動性を有する点から、化粧料基材100質量部に対して溶剤30~100質量部を用いることが好ましい。
本発明において、化粧料基材と溶剤を混合した後、容器に充填し、加熱乾燥によって溶剤を除去する際、加熱温度及び装置は限定されないが、容器に影響を与えず、全ての溶剤を乾燥除去するためには40~80℃であるのが好ましく、50~70℃がより好ましい。
本発明における固形粉末化粧料は、ファンデーション、プレストパウダー、アイカラー、フェイスカラー等として適用することができる。特に、耐衝撃性が優れているため、成型品の面積が大きく、持ち運び使用する機会の多いファンデーションに好適である。
次に、実施例をあげて、本発明をより詳細に説明する。本発明はこれにより制限されるものではない。尚、表中の数値は、含有量(質量%)を示す。
実施例1~14及び比較例1~6:パウダーファンデーション
表1に示す処方及び下記製造方法により、パウダーファンデーションを調製し、以下に示す評価方法及び判定基準により評価した。これらの結果を併せて表1に示した。
Figure 0007180351000001
(製造方法)実施例1~14、比較例1~6
A:油剤成分14~17を混合する。
B:粉末成分1~13を均一に混合する。
C:BにAを加えて均一分散させ、粉砕後、化粧料基材を得る。
D:Cの化粧料基材100質量部と溶剤70質量部を均一混合し、スラリーを調製する。前記溶剤としては、実施例1~13、比較例1~6については水90質量部とエタノール10質量部をあらかじめ混合した水溶液を使用する。実施例14については、軽質流動イソパラフィン(IPソルベント1620MU、出光興産社製)を用いる。
E:Dを金皿に充填し、真空吸引しながら圧縮成型する。
F:成型品を70℃乾燥機内で10時間乾燥し、パウダーファンデーションを得る。
(評価方法1;使用感)
20~40代の化粧品専門パネル5名に、上記実施例及び比較例のパウダーファンデーションを使用してもらい、塗布時のなめらかさ等の使用感について、以下の評価基準により評点を付し、パウダーファンデーションごとに評点の平均点を算出して、以下に示す判定基準に従って判定した。
<評価基準>
〔使用感〕 〔評点〕
非常に良好 :5
良好 :4
普通 :3
やや不良 :2
不良 :1
<判定基準>
〔評点の平均点〕 〔判定〕
4.5以上 :◎
3.5以上4.5未満 :○
2以上3.5未満 :△
2未満 :×
(評価方法2;耐衝撃性)
上記実施例及び比較例のパウダーファンデーション各5枚について、100cmの高さからポリアセタール製の板上に水平に落下させた。これをひびや割れが生じるまで繰り返し、ひびや割れが生じるまでの落下回数について5枚で平均をとり、以下の判定基準に従って判定した。
<判定基準>
◎:2.0回以上
○:1.0以上2.0回未満
△:0.5以上1.0回未満
×:0.5回未満
球状無孔質シリカを含有した実施例1~14は、使用感及び耐衝撃性ともに良好であった。また、球状無孔質シリカを5~20質量%、及び分岐脂肪酸と多価アルコールからなるフルエステル液状油を含有し、水性溶剤の湿式製法で成型した実施例1、3~8、11~13の耐衝撃性は非常に良好であった。それに対し、無孔質シリカを含有していない比較例1~6は、耐衝撃性が不十分であった。このことから、湿式成型方法で得られる固形粉末化粧料において、球状無孔質シリカを含有することで良好な使用感と耐衝撃性を得られることが明らかとなり、加えて分岐脂肪酸と多価アルコールからなるフルエステル液状油を含有することでより優れた使用感と耐衝撃性が得られることが明らかとなった。
実施例15
プレストパウダー処方
成分 含有量(質量%)
(1) トリエトキシカプリリルシラン0.5質量%処理球状無孔質シリカ
(※1を処理) 10.00
(2) ハイドロゲンジメチコン4質量%処理微粒子酸化チタン 3.00
(3) ジメチコン4質量%処理硫酸バリウム 20.00
(4) ハイドロゲンジメチコン4質量%処理タルク 残量
(5) 黄酸化鉄 0.20
(6) ベンガラ 0.25
(7) 黒酸化鉄 0.05
(8) 防腐剤 0.50
(9) トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン(※6) 6.00
(10)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル
/ベヘニル) 1.00
(11)酸化防止剤 適量
(12)香料 適量
合計 100.00
(製造方法)
A:油剤成分9~11を混合し、加熱溶解する。冷却後、成分12を加える。
B:粉末成分1~8を均一に混合する。
C:BにAを加えて均一分散させ、粉砕後、化粧料基材を得る。
D:Cの化粧料基材100質量部と水80質量部を均一混合し、スラリーを調製する。
E:Dを金皿に充填し、真空吸引しながら圧縮成型する。
F:成型品を70℃乾燥機内で10時間乾燥し、プレストパウダーを得る。
実施例16
アイシャドウ処方
成分 含有量(質量%)
(1) 未処理球状無孔質シリカ(※1) 15.00
(2) 未処理球状多孔質シリカ(※5) 10.00
(3) ジメチコン2質量%処理顔料級酸化チタン 2.00
(4) ジメチコン3質量%処理セリサイト 残量
(5) 赤色226号 0.30
(6) グンジョウ 1.00
(7) 雲母チタン 10.00
(8) 防腐剤 0.50
(9) ジメチコン 5.00
(10)ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール(※10) 6.00
(11)酸化防止剤 適量
(12)香料 適量
合計 100.00
※10:NPDIN(高級アルコール工業社製)
(製造方法)
A:油剤成分9~11を混合し、加熱して溶解する。冷却後、成分12を加える。
B:粉末成分1~8を均一に混合する。
C:BにAを加えて均一分散させ、粉砕後、化粧料基材を得る。
D:Cの化粧料基材100質量部と水70質量部を均一混合してスラリーを調製する。
E:Dを樹脂皿に充填し、真空吸引しながら圧縮成型する。
F:成型品を70℃乾燥機内で10時間乾燥し、アイシャドウを得る。
実施例17
チークカラー処方
成分 含有量(質量%)
(1)トリエトキシカプリリルシラン0.5質量%処理球状無孔質シリカ
(※1を処理) 8.00
(2) ジメチコン7質量%処理球状多孔質シリカ(※5を処理) 8.00
(3) ハイドロゲンジメチコン4質量%処理酸化チタン 1.00
(4) セリサイト 残量
(5) 赤色226号 0.30
(6) 黄色5号 0.35
(7) ベンガラ 0.80
(8) ベンガラ被覆雲母チタン 5.00
(9) 防腐剤 0.20
(10)トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン(※6) 12.00
(11)セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.50
(12)酸化防止剤 適量
(13)香料 適量
合計 100.00
(製造方法)
A:油剤成分10~13を混合する。
B:粉末成分1~9を均一に混合する。
C:BにAを加えて均一分散させ、粉砕後、化粧料基材を得る。
D:Cの化粧料基材100質量部と溶剤50質量部を均一混合し、スラリーを調製する。前記溶剤としては、水80質量部とエタノール20質量部をあらかじめ混合した水溶液を使用する。
E:Dを樹脂皿に充填し、真空吸引しながら圧縮成型する。
F:成型品を70℃乾燥機内で10時間乾燥し、チークカラーを得る。
実施例15~17はいずれも、使用感、耐衝撃性ともに良好な化粧料であった。
本発明は、化粧料基材と溶剤とを混合してスラリー状にし、容器に充填した後、該溶剤を除去することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法、いわゆる湿式成型方法によって製造された固形粉末化粧料に関するものであり、「物の発明について請求項にそのものの製造方法が記載されている場合」に該当する。本発明の当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的ではないという事情(不可能・非実際的事情)が存在することを下記に説明する。
湿式成型方法で得られる固形粉末化粧料が、乾式成型方法で得られる固形粉末化粧料と比較してなめらかさに優れる理由として、湿式成型方法では、固形粉末化粧料に含まれる板状粉末が同一方向に配向すること、および粉末成分の個々に油分が均一かつ効率的に付着することが挙げられる。しかしながら、湿式成型方法で得られた固形粉末化粧料と、乾式成型方法で得られた固形粉末化粧料は、外観は全く同じであり、外観から区別することはできない。ここで、固形粉末化粧料に含まれる粉末の配向状態を確認する方法として、固形粉末化粧料の切断面を走査型電子顕微鏡で観察する方法が挙げられる。しかし、物の構造により直接特定することを目的に、切断面を作成し、走査型電子顕微鏡で個々の粉末の状態を確認するためには、統計上有意となる数だけ観察する必要があるが、その数は膨大であり、多大な労力と時間を要するため、およそ実際的ではない。また、粉末成分の個々に油分が効率的に付着していることを確認する方法としては、透過型電子顕微鏡で粉末成分を観察することが挙げられる。透過型電子顕微鏡で粉末成分を観察すると、粉末成分に油分が付着している場合、粉末成分と油分の濃淡画像によって確認することができる。しかし、本発明の固形粉末化粧料には、非常に多くの粉末が含有されており、統計上有意となる数だけ透過型電子顕微鏡で観察しようとすると、その数は膨大であり、多大な労力と時間を要するため、およそ実際的ではない。そのため、本発明では当該物を、溶剤と混合してスラリー状にし、容器に充填した後、該溶剤を除去する製造方法によって特定している。
本発明の固形粉末化粧料は、球状無孔質シリカを化粧料基材に含有することにより、湿式成型方法において、マイクロプラスチックビーズを含有しなくとも、優れた使用感と耐衝撃性を有することができる。

Claims (7)

  1. 下記成分(A)を含有する粉末と油剤とを混合することにより調製される化粧料基材と溶剤とを混合してスラリー状とし、容器に充填した後、該溶剤を除去することを特徴とするマイクロプラスチックビーズを含有しない固形粉末化粧料。
    (A)球状無孔質シリカ
  2. 前記成分(A)の球状無孔質シリカが、トリエトキシカプリリルシランにより表面処理されていることを特徴とする請求項1記載の固形粉末化粧料。
  3. 油剤に下記成分(B)を含有する請求項1又は2記載の固形粉末化粧料。
    (B)25℃のとき液状であり、分岐脂肪酸と多価アルコールからなるフルエステル油
  4. 前記成分(B)の油剤が、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパンであることを特徴とする請求項3記載の固形粉末化粧料
  5. 前記固形粉末化粧料がファンデーションである請求項1~4のいずれか一項記載の固形粉末化粧料。
  6. 溶剤が水性溶剤である請求項1~5のいずれか一項記載の固形粉末化粧料。
  7. 請求項1~6のいずれか一項記載の固形粉末化粧料の製造方法。
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