JP4472855B2 - 油性化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗布時の化粧膜の艶等の光沢性や密着感等の使用感に優れ、しかも臭いの問題のない油性化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、油性化粧料の調製においては、様々な官能性や化粧効果を得る為に、油性ゲル化剤、半固形油、液体油等の配合成分の選択や、配合量を変えることについて検討がなされてきた。最近では、良好なのびや付着性、更には光沢に優れた化粧膜を得るような化粧料が好まれる傾向が強くなっており、このため、化粧料中に、液体油の中でも比較的粘性の高い油剤を多量に配合することが行われるようになっている。
【0003】
しかしながら、従来用いられてきた高粘性油剤は、光沢や付着性には優れているものの、特有の原料臭を持つものが多く、その臭いは時間の経過と共に悪くなるという欠点があり、化粧料の添加成分として必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、高粘性油剤を配合した場合と同様な優れた光沢性を持ちながら、塗布時の滑らかさや密着感等の使用感に優れ、かつ、経時安定性においても問題の生じない油性化粧料の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、油性ゲル化剤、ポリダイマージリノール酸ダイマージリノレイルおよび油性成分を組合せ配合した油性化粧料は、塗布時の滑らかさや密着感等の使用感は高粘度油剤を用いた場合と同様でありながら、優れた経時安定性および充填成型性をも有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(C);
(A)油性ゲル化剤
(B)次の構造式(1)
【化2】
Figure 0004472855
(式中、R1はダイマージリノレイル残基を、R2は水添ダイマージリノー ル酸残基を示し、nは1〜9の数を示す)
で表されるポリダイマージリノール酸ダイマージリノレイル
(C)油性成分
を含有する油性化粧料を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において用いられる、成分(A)の油性ゲル化剤としては、通常化粧料に用いられるもので、油剤を固化ないしゲル化できるものであれば特に限定されるものではないが、好ましいものの例としては、12−ヒドロキシステアリン酸、デキストリン脂肪酸エステル、無水ケイ酸、金属石鹸、有機変性粘土鉱物、ショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0008】
この成分(A)の例のうち、12−ヒドロキシステアリン酸は、水酸基を持つ脂肪酸であるが、例えば、ひまし油から得られるリシノール酸に水素添加して得ることができる。また、デキストリン脂肪酸エステルは、パルミチン酸デキストリン等が挙げられ、市販品の例としては、「レオパールKL」、「レオパールTL」、「レオパールTT」(いずれも千葉製粉社製)等が挙げられる。
【0009】
更に、成分(A)の例のうち、無水ケイ酸としては、通常化粧品に使用される無水ケイ酸であれば、煙霧状、多孔質、無孔質、球状等、何れのものも使用できるが、特に煙霧状無水ケイ酸が好ましい。この煙霧状無水ケイ酸は、例えば、四塩化ケイ素を水素と酸素炎中で加水分解して得られる煙霧状無水ケイ酸が挙げられ、その市販品の例としては、アエロジル50、アエロジル130、アエロジル200、アエロジル200V、アエロジル200CF、アエロジル200FAD、アエロジル300、アエロジル300CF、アエロジル380(日本アエロジル社製)等が挙げられる。これら無水ケイ酸は必要に応じて1種又は2種以上を使用することができる。また、これらの煙霧状無水ケイ酸の一次粒径は50nm以下が好ましく、20nm以下が特に好ましい。
【0010】
なお、上記煙霧状無水ケイ酸として、前記煙霧状無水ケイ酸を疎水化処理した疎水化煙霧状無水ケイ酸を利用しても良く、その疎水化処理の方法としては、トリメチルシリルクロライドやヘキサメチルジシラザンによるトリメチルシロキシ処理、オクチルシラン化処理、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸によるコーティング等が挙げられる。市販品の疎水化煙霧状無水ケイ酸の例としては、アエロジルR−972、アエロジルR−972V、アエロジルR−972CF、アエロジルR974、アエロジルRX200、アエロジルRY200、アエロジルR202、アエロジルR805、アエロジルR812、アエロジルRX200、アエロジルRA200H(ともに日本アエロジル社製)、タラノックス500(タルコ社製)、キャボジルTS―530(キャボット社製)等が挙げられる。
【0011】
一方、成分(A)の例のうち、金属石鹸としてはイソステアリン酸アルミニウム、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられ、同じく有機変性粘土鉱物としては、水膨潤性粘土鉱物を四級アンモニウム塩で処理したもの等が挙げられ、市販品の例としては、「ベントン38」、「ベントン27」(共に「NLインダストリー」社製)などが挙げられる。これら成分は、何れも必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0012】
本発明の油性化粧料における成分(A)の配合量は、用いる成分や目的とする性質、化粧品の形状、剤型等により相違するが、12−ヒドロキシステアリン酸、デキストリン脂肪酸エステル、無水ケイ酸、有機変性粘土鉱物の場合、全成分中、0.1〜10質量%(以下、単に「%」で示す)が好ましく、更に0.5〜5%であることが好ましい。また、金属石鹸の場合、全成分中、0.1〜15%が好ましく、更に0.5〜10%であることが好ましい。何れの場合も上記した範囲であれば使用性、化粧膜の光沢、付着性や安定性の点で優れるものが得られる。
【0013】
以上の成分(A)のうち、12−ヒドロキシステアリン酸、デキストリン脂肪酸エステルおよび無水ケイ酸を用いると外観の透明感の優れた化粧料を得ることができるので、より好ましい。
【0014】
一方、本発明に用いる成分(B)のポリダイマージリノール酸ダイマージリノレイルは、前記構造式(1)で表される化合物であり、リノール酸を2量化したダイマージリノール酸と、このダイマージリノール酸のカルボン酸部分を水素還元することにより得られたジオールであるダイマージリノレイルの縮重合物である。これらのものの市販品の例としては、DD−HDA−105、DD−HDA−107(共に日本精化(株)社製)などが挙げることができ、それらの物性は、DD−HDA−105で粘度が1368mPa・s(60℃)、酸価が1.1、鹸化価が66.5、水酸基価が71.3であり、DD−HDA−107では粘度が4118mPa・s(60℃)、酸価が1.4、鹸化価が84.4、水酸基価が36.3である。これらの成分(B)は必要に応じて1種で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0015】
この成分(B)の配合量も特に限定されず、使用性、成型性、経時安定性等を考慮し決めることができるが、全成分中0.1%〜90%が好ましく、さらに1〜50%がより好ましい。この範囲であれば、使用性や化粧膜の光沢や付着性の点で満足いくものが得られる。
【0016】
なお、成分(A)と成分(B)の量比において、成分(A):成分(B)が、1:99から10:90の範囲であれば、本発明の油性化粧料として満足のゆくものが得られるので好ましい。
【0017】
本発明に用いる成分(C)である油分は、成分(A)ないし成分(B)以外のもので、通常化粧料に用いられる油分であれば特に制約なく使用することができ、動物油、植物油、合成油等の起源や、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等を利用することができる。具体的な成分(C)の例としては、流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体等が挙げられる。
【0018】
この成分(C)の配合量も特に限定されず、全成分中10〜99%が好ましく、更に50〜90%が好ましい。この範囲であれば、使用性や化粧膜の光沢や付着性の点で満足いくものが得られる。
【0019】
本発明の油性化粧料は、上記成分(A)、成分(B)および成分(C)を常法に従い組み合わせ配合することにより製造されるが、更に必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、前記必須成分以外の各種成分、例えば、粉体、油性成分、紫外線吸収剤、保湿剤、皮膜形成剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、ラメ剤、香料などを各種の効果を付与するために適宜配合することができる。
【0020】
このうち、粉体は使用性を向上させたり、調色の目的で添加され、球状、板状、針状等の形状や、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、あるいは多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等を使用することがでる。具体的な粉体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を例示することができる。これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。なお、これら粉体は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施してあっても良い。
【0021】
また、界面活性剤は粉体の分散性向上の目的で用いられ、化粧品一般に用いられている界面活性剤であれば特に制約はなく、非イオン界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が使用される。更に、紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系等の紫外線吸収剤や、4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられ、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられる。
【0022】
更にまた、水性成分はモイスチャー効果を付与する目的で用いられ、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
【0023】
また更に、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等が、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等が、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等がそれぞれ挙げられる。
【0024】
かくして得られる本発明の油性化粧料は、目的に応じて種々の形態、形状とすることができるが、口紅、リップグロス、リップクリーム、ファンデーション、頬紅、アイカラーなどとすることが好ましく、特に、口紅、リップグロス等の口唇化粧料とすれば、使用時の滑らかさや密着感等の使用感、経時安定性、充填成型性の点において顕著な効果が得られる。
【0025】
【実施例】
次に実施例をもって本発明をより詳細に説明する。本発明はこれらにより、何ら限定されるものではない。
【0026】
実 施 例 1
リップグロス:
表1に示す組成および製造方法で、本発明品1〜12および比較品1〜4のリップグロスを調製し、それらの使用感、光沢性(化粧膜の艶)、臭い及び外観の透明性の評価を行った。その結果も併せて表1に示す。
【0027】
【表1】
Figure 0004472855
【0028】
( 製造方法 )
A.成分(1)〜(10)を均一に加熱混合した後、成分(11)を加え、
均一に混合する。
B.Aを容器に充填して製品を得る。
【0029】
( 評価方法 )
下記評価項目について各々評価を行った。このうち、イの「使用感」の項目については、各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、使用した時の感触をパネル各人が下記絶対評価にて7段階に評価し評点を付け、各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。また、ロの「光沢性」の項目については、各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、使用時の艶をパネル各人が下記絶対評価にて7段階に評価し評点を付け、各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
【0030】
一方、ハの「臭い」の評価は、別途示した評価基準により、各試料の製造直後および45℃で2週間保存後の臭いを室温保存品と比較し、4段階判定基準により評価した。同様に、ニの「外観の透明感」の項目についても、別途示した評価基準により、目視にて充填時の各試料の状態を観察し、4段階評価基準により評価を行なった。
【0031】
評価項目:
イ. 使用感
ロ. 光沢性
ハ. 臭い
ニ. 外観の透明性
【0032】
( 使用感、光沢性評価 )
7段階絶対評価
評 点 : 評 価
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
【0033】
4段階判定基準
◎ : 5点を超える
○ : 3点を超えて5点以下
△ : 1点を超えて3点以下
× : 1点以下
【0034】
( 臭い評価 )
4段階判定基準
◎ : 室温保存品と同様臭いなく良好。
○ : 室温保存品と比べた場合、わずかに臭いが感じられるが、実質的には問題ない。
△ : 室温保存品と比べた場合、やや臭いが感じられる。
× : 室温保存品と比べた場合、臭いがある。
【0035】
( 透明感評価 )
4段階判定基準
◎ : 非常に透明である。
○ : ややくもりが見られるが透明である。
△ : くもっており、透明性がほとんどない。
× : 全く不透明である。
【0036】
表1の結果に示されるように、本発明の実施品1〜12のリップグロスは、いずれも使用感、光沢性、臭い、透明性に優れたものであった。一方、成分(B)のポリダイマージリノール酸ダイマージリノレイルの代わりに従来の高粘性油剤であるポリブテンを配合した比較品1〜4は、光沢性及び透明性が得られたものの臭いの点で満足いくものが得られなかった。
【0037】
実 施 例 2
ペースト状口紅:
( 成 分 ) (%)
1.12−ヒドロキシステアリン酸 8.0
2.ポリダイマージリノール酸ダイマージリノレイル* 40.0
3.流動パラフィン 残 量
4.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 15.0
5.無水ケイ酸** 0.3
6.赤色202号 0.004
7.黄色4号 0.008
* DD−HDA−107(日本精化(株)製)
** アエロジルR974(日本アエロジル(株)製)
【0038】
( 製造方法 )
A.成分(1)〜(7)を均一に加熱混合する。
B.Aを充填成型して製品とする。
【0039】
本実施例で得られたペースト状口紅は、塗布時に滑らかで密着感のある使用感が得られ、光沢性および臭いの点においても優れたものであった。
【0040】
実 施 例 3
アイグロス:
( 成 分 ) (%)
1.12−ヒドロキシステアリン酸 0.2
2.ポリダイマージリノール酸ダイマージリノレイル* 30.0
3.α−オレフィンオリゴマー 20.0
4.リンゴ酸ジイソステアリル 8.0
5.トリイソステアリン酸ポリグリセリル 6.0
6.流動パラフィン 残 量
7.無水ケイ酸** 8.0
8.紫外線吸収剤 0.1
9.赤色202号 0.004
10.群青 0.016
11.酸化鉄・酸化チタン処理雲母 20.0
12.酸化チタン処理合成金雲母 0.2
13.ポリエチレンテレフタレート・
アルミニウム・エポキシ積層末 0.1
* DD−HDA−105(日本精化(株)製)
** アエロジル300(日本アエロジル(株)製)
【0041】
( 製造方法 )
A.成分(1)〜(13)を均一に加熱混合する。
B.Aを充填成型して製品とする。
【0042】
本実施例で得られたアイグロスは、塗布時に滑らかで密着感のある使用感が得られ、光沢性および臭いの点においても優れたものであった。
【0043】
【発明の効果】
本発明の油性化粧料は、塗布時の光沢性や密着感のある使用性が得られるものであり、従来の高粘性油剤を使用した場合に発生する臭いの問題もない優れたものであった。更に、成分を選択することにより透明化粧料とすることもでき、このようにして得られた化粧料は優れた透明性を有するものであった。
【0044】
従って本発明は、各種の油性化粧料、例えば、口紅、リップグロス、リップクリーム、ファンデーション、頬紅、アイカラーなどに有利に利用することができる。
以 上

Claims (2)

  1. 次の成分(A)〜(C);
    (A)12−ヒドロキシステアリン酸、無水ケイ酸、金属石鹸および有機変
    性粘土鉱物の群から選択された1種または2種以上の油性ゲル化剤
    (B)次の式(1)
    Figure 0004472855
    (式中、R1はダイマージリノレイル残基を、R2は水添ダイマージリノ
    ール酸残基を示し、nは1〜9の数を示す)
    で表されるポリダイマージリノール酸ダイマージリノレイル
    (C)油性成分
    を含有することを特徴とする油性化粧料。
  2. 口紅またはリップグロスである請求項第1項記載の油性化粧料。
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