JP6945809B2 - 固形粉末化粧料 - Google Patents

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本発明は、粉末と油剤を混合することによって調製される化粧料基材を、溶剤と混合してスラリー状にし、容器に充填した後、該溶剤を除去することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法において、マイクロプラスチックビーズを含有しなくとも、特定の粉末及び油剤を含有することにより、使用感に優れ、充分な耐衝撃性を有した固形粉末化粧料に関する。
固形粉末化粧料の製造方法には、粉末と油剤を混合したのち圧密成型する乾式成型方法と、粉末と油剤を混合した化粧料基材に揮発性溶剤を加えてスラリーとし、容器に充填した後、揮発性溶剤を乾燥除去して化粧料を得る湿式成型方法がある。湿式成型方法は、乾式成型方法と比較して粉体が整列しやすいため、使用時のスライド性(なめらかさ)に優れることが知られている(非特許文献1)。しかし、湿式成型方法の場合、得られる製品は耐衝撃性に劣るといった問題点があった。
このような課題を解決するため、結合成型性のある粉末と特定の複合粉末、炭化水素油を配合する方法(特許文献1)、疎水化処理粉末と多価アルコール、特定のシリコーンゲル組成物、特定の活性剤を配合する方法(特許文献2)、疎水化処理粉末と多価アルコール、特定の柔軟性有機樹脂粉末、特定の活性剤を配合する方法(特許文献3)、疎水化処理粉末と多価アルコール、抱水性油剤、特定の活性剤を配合する方法(特許文献4)、層状ケイ酸塩鉱物と親水性球状粉末、特定の油剤を配合する方法(特許文献5)が知られている。
しかしながら、上記湿式成型法で得られた固形粉末化粧料は、いずれも耐衝撃性の点で充分ではなく、優れた使用感と耐衝撃性の両立の点でいまだに満足のいく固形粉末化粧料が得られていないのが現状であった。
一方、化粧料、特にパウダーファンデーションに代表される固形粉末化粧料には、なめらかな使用感や柔らかな感触を付与する目的で、マイクロプラスチックビーズが配合されていることが多い。しかしながら、近年、マイクロプラスチックビーズが海洋環境において大きな問題になっており、マイクロプラスチックビーズを含有しない化粧料が求められている。
松下 篤、「湿式充填を用いたパウダーファンデーションの開発」、Fragrance Journal、2006年6月、p.34−39
特許第4594075号公報 特許第5236380号公報 特許第5342195号公報 特許第5432656号公報 特開2014−141482号公報 特許第3434881号公報
本発明の課題は、以上状況を踏まえ、マイクロプラスチックビーズを含有しなくとも、使用感に優れ、かつ耐衝撃性に優れた固形粉末化粧料を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、マイクロプラスチックビーズを含有しない化粧料において、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を化粧料基材に含有することにより、湿式成型方法により、塗布時のなめらかさと耐衝撃性に優れた固形粉末化粧料を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、マイクロプラスチックビーズを含有しない化粧料において、下記成分(A)、(B)及び(C)を含有する粉末と(D) を含有する油剤とを混合することにより調製される化粧料基材とエチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールである低沸点アルコールから選ばれる1種又は2種以上の水溶液とを混合してスラリー状にし、容器に充填した後、該溶剤を除去することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法、及び該製造方法により得られた固形粉末化粧料を提供するものである。
(A)フッ素処理タルク:10〜50質量%
(B)オルガノポリシロキサン処理シリカ:5〜20質量%
(C)ステアリン酸処理微粒子酸化チタン:1〜10質量%
(D)ダイマージリノール酸( フィトステリル/ イソステアリル/ セチル/ ステアリル/ ベヘニル):0.5〜5質量%
本発明の固形粉末化粧料は、湿式成型方法において、マイクロプラスチックビーズを含有しなくとも、優れた使用感と耐衝撃性を有するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において、マイクロプラスチックビーズは、5mm以下の固形の合成高分子を指す。例えば、ナイロン、アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、オルガノポリシロキサン等の粉末や繊維が挙げられる。ただし、セルロース等の天然由来の高分子やガラス等の無機高分子は該当しない。
本発明に用いられる成分(A)の母体となるタルクは、通常化粧料に用いられるものであれば良く、形状や粒子径においても特に限定されない。成分(A)の表面処理剤であるフッ素処理剤は、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されない。例えば、パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、パーフルオロアルキルリン酸DEA、フルオロ(C9−15)アルコールリン酸、パーフルオロカプリリルトリエトキシシリルエチルメチコン、(メタクリル酸ジエチルアミノエチル/HEMA/メタクリル酸パーフルオロヘキシルエチル)クロスポリマー等が挙げられるが、より優れた耐衝撃性となめらかな使用感が得られる点から、パーフルオロオクチルトリエトキシシランで処理することが好ましい。
本発明で用いられる成分(A)の含有量は、より優れた耐衝撃性が得られる点から、化粧料基材中に1〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。
本発明に用いられる成分(B)の母体となるシリカは、通常用いられるものであれば良く、形状や粒子径においても特に限定されないが、よりなめらかな使用感が得られる点から、球状のものであることが好ましい。成分(B)の疎水化処理は、オルガノポリシロキサン、フッ素化合物、脂肪酸、金属石鹸、油剤等の物質にて、公知の方法で疎水化処理されたものであればよいが、よりなめらかな使用感が得られる点から、オルガノポリシロキサン処理が好ましい。
本発明に用いられる成分(B)の含有量は、より優れた耐衝撃性とよりなめらかな使用感が得られる点から、化粧料基材中に1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
本発明に用いられる成分(C)の母体となる微粒子酸化チタンは、平均一次粒子径100nm以下の二酸化チタンであり、通常化粧料に用いられるものであれば良く、形状においては特に限定されない。成分(C)の疎水化処理は、オルガノポリシロキサン、フッ素化合物、脂肪酸、金属石鹸、油剤等の物質にて、公知の方法で疎水化処理されたものであればよいが、より優れた耐衝撃性が得られる点から、ステアリン酸処理であることが好ましい。このような成分(C)の市販品としては、MT−700Z(テイカ株式会社製)が好適に例示される。
本発明に用いられる成分(C)の含有量は、より優れた耐衝撃性が得られる点から、化粧料基材中に1質量%以上であることが好ましく、よりなめらかな使用感が得られる点から、化粧料基材中に10質量%以下であることが好ましい。
本発明に用いられる成分(D)の抱水性油剤は、下記の抱水性試験にて、自重と等量以上の抱水力のある油剤であればいずれのものも使用することができ、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。抱水性試験とは、常温で評価油剤10gに精製水を徐々に滴下しながら練り込み、精製水が入らなくなった点を終点とし、加えた精製水量を求める。例えば、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、(イソステアリン酸/ベヘン酸)(グリセリル/ポリグリセリル−6)エステルズ、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル等が挙げられ、使用感の観点からダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)が好ましい。このような油剤の市販品としては、Plandool−H(日本精化社製)等が挙げられる。
本発明に用いられる成分(D)の含有量は、より優れた耐衝撃性となめらかな使用感が得られる点から化粧料基材中に0.5〜5質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましい。
本発明の固形粉末化粧料において、上記成分以外の化粧料基材は、通常の化粧料に用いられるものであればいずれも使用することができ、上記以外の粉末及び油剤等を用いることができる。
上記以外の粉末としては、例えば、成分(A)以外のタルク、セリサイト、マイカ、合成マイカ、成分(B)以外のシリカ、硫酸バリウム、アルミナ、窒化ホウ素、成分(C)以外の酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の無機粉末、シルクパウダー、セルロースパウダー等の天然由来の有機粉末等が挙げられ、これらより1種又は2種以上を用いることができる。また、これら粉末はオルガノポリシロキサン、フッ素化合物、脂肪酸、金属石鹸、油剤、界面活性剤等の通常公知の処理剤により表面処理を施して用いてもよい。
上記以外の油剤としては、流動パラフィン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソノナン酸イソトリデシル、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリル酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン、オリーブ油、マカデミアナッツ油、ヒマワリ油、ラノリン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ビーズワックス、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、鎖状又は環状のジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の油剤が挙げられる。
また上記成分に加えて、化粧料において一般的に用いられるその他の成分を含有してもよく、例えば、界面活性剤、香料、薬効成分、清涼剤、紫外線吸収剤、安定化剤、酸化防止剤、pH調整剤、粘度調整剤、防腐剤、美容成分等が挙げられる。
本発明の化粧料基材は、通常の粉末化粧料を製造する装置を使用し、上記成分を攪拌混合して、調製される。具体的には、まず成分(D)を含む油剤を混合し、必要に応じて加熱溶解する。一方、成分(A)、(B)及び(C)を含む粉末を均一に混合する。この粉末に油剤を加えて均一に分散させ、粉砕することにより調製される。このようにして得られる化粧料基材と溶剤とを混合してスラリー状とし、容器に充填した後、該溶剤を除去することにより、固形粉末化粧料を得ることができる。
化粧料基材との混合に用いる溶剤は、イソパラフィン、アルコール、水等の通常化粧品に用いられる揮発性の液体であれば特に限定されないが、環境保護の観点と、より優れた耐衝撃性となめらかな使用感が得られる点から、水又は、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等の低沸点アルコールから選ばれる1種又は2種以上の水溶液が好ましく、水単独又はエチルアルコールを水に溶解したエチルアルコール水溶液がより好ましい。さらに、溶剤と粉体のなじみの観点から、エチルアルコール5〜20質量%の水溶液であることが好ましい。
本発明において、化粧料基材と溶剤を用いてスラリーを調製する場合、スラリーが充填に適した流動性を有する点から、化粧料基材100質量部に対して溶剤30〜100質量部を用いることが好ましい。
本発明において、化粧料基材と溶剤を混合した後、容器に充填し、加熱乾燥によって溶剤を除去する際、加熱温度及び装置は限定されないが、全ての溶剤を乾燥除去するためには40℃以上であるのが好ましい。
本発明における固形粉末化粧料は、ファンデーション、プレストパウダー、アイカラー、フェイスカラー等として適用することができる。特に、先行技術と比較して耐衝撃性が非常に優れているため、成型品の面積が大きく、持ち運び使用する機会の多いファンデーションに好適である。
次に、実施例をあげて、本発明をより詳細に説明する。本発明はこれにより制限されるものではない。尚、表中の数値は、含有量(質量%)を示す。
実施例1〜15及び比較例1〜6:パウダーファンデーション
表1に示す処方及び下記製造方法により、パウダーファンデーションを調製し、以下に示す評価方法及び判定基準により評価した。これらの結果を併せて表1に示した。
Figure 0006945809
(製造方法)実施例1〜15、比較例1〜5
A:油剤成分16〜18を混合し、80℃まで加熱して溶解する。
B:粉末成分1〜15を均一に混合する。
C:BにAを加えて均一分散させ、粉砕後、化粧料基材を得る。
D:Cの化粧料基材100質量部と溶剤80質量部を均一混合してスラリーを調製した。前記溶剤は、実施例1〜14、比較例1〜5については水90質量部とエタノール10質量部をあらかじめ混合し使用した。実施例15については、軽質流動イソパラフィン(IPソルベント1620MU、出光興産社製)を用いた。
E:Dを樹脂皿に充填し、真空吸引しながら圧縮成型した。
F:成型品は70℃乾燥機内で10時間乾燥して、パウダーファンデーションを得た。
(製造方法)比較例6
A:油剤成分16〜18を混合し、80℃まで加熱して溶解する。
B:粉末成分1〜15を均一に混合する。
C:BにAを加えて均一分散させ、粉砕後、化粧料基材を得る。
D:乾式成型方法にて圧縮成型し、パウダーファンデーションを得た。
(評価方法1;使用感)
20〜40代の化粧品専門パネル5名に、上記実施例及び比較例のパウダーファンデーションを使用してもらい、パフへの取れや塗布時のなめらかさ等使用感について、以下の評価基準により評点を付し、パウダーファンデーションごとに評点の平均点を算出して、以下に示す判定基準に従って判定した。
<評価基準>
〔使用感〕 〔評点〕
非常に良好 :5
良好 :4
普通 :3
やや不良 :2
不良 :1
<判定基準>
〔評点の平均点〕 〔判定〕
4.5以上 ◎
3.5以上4.5未満 ○
2以上3.5未満 △
2未満 ×
(評価方法2;耐衝撃性)
上記実施例及び比較例のパウダーファンデーション各5枚について、100cmの高さから塩ビ板上に水平に落下させた。これをひびや割れが生じるまで繰り返し、ひびや割れが生じるまでの落下回数について5枚で平均をとり、以下の判定基準に従って判定した。
<判定基準>
◎:3.0回以上
○:2.0以上3.0回未満
△:1.0以上2.0回未満
×:1.0回未満
実施例1〜15は、使用感及び耐衝撃性ともに良好であった。それに対し、フッ素処理タルクを含有していない比較例1〜2、及び自重と等量以上の水を抱水することが可能な抱水性油剤を含有していない比較例5は、耐衝撃性が不十分であった。また、疎水化処理シリカの替わりに未処理のシリカを配合した比較例3、及び疎水化処理微粒子酸化チタンの替わりに未処理の微粒子酸化チタンを配合した比較例4は、使用感と耐衝撃性が劣った。また、乾式成型方法にて得られた比較例6は、使用感と耐衝撃性が不良であった。このことから、湿式成型方法で得られる固形粉末化粧料において、フッ素処理タルク、疎水化処理されたシリカ、疎水化処理された微粒子酸化チタン及び自重と等量以上の水を抱水することが可能な抱水性油剤を含有することの必然性が明らかとなった。また、同じ化粧料基材を用いても、乾式成型方法では良好な固形粉末化粧料が得られないことが明らかとなった。
実施例16
プレストパウダー処方
成分 含有量(質量%)
(1) パーフルオロオクチルトリエトキシシラン3%処理タルク(※1を処理)
50.00
(2) メチコン3%処理球状シリカ(※2を処理) 15.00
(3) ステアリン酸5%処理微粒子酸化チタン(※4を処理) 3.00
(4) ジメチコン2%処理合成マイカ(※9を処理) 残量
(5) 黄酸化鉄 0.20
(6) ベンガラ 0.25
(7) 黒酸化鉄 0.05
(8) 防腐剤 0.50
(9) コハク酸ジエチルヘキシル 4.00
(10)リンゴ酸ジイソステアリル 1.00
(11)ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(※10)
1.00
(12)酸化防止剤 適量
(13)香料 適量
合計 100.00
※9:PDM−9WB(トピー工業社製)
※10:LUSPLAN PI−DA(日本精化社製)
(製造方法)
A:油剤成分9〜12を混合し、加熱して溶解する。冷却後、成分13を加える。
B:粉末成分1〜8を均一に混合する。
C:BにAを加えて均一分散させ、粉砕後、化粧料基材を得る。
D:Cの化粧料基材100質量部と水70質量部を均一混合してスラリーを調製した。
E:Dを金皿に充填し、真空吸引しながら圧縮成型した。
F:成型品は70℃乾燥機内で10時間乾燥して、プレストパウダーを得た。
実施例17
アイシャドウ処方
成分 含有量(質量%)
(1) パーフルオロオクチルトリエトキシシラン3%処理タルク(※1を処理)
40.00
(2) ジメチコン7%処理球状シリカ(※11を処理) 10.00(3) ハイドロゲンジメチコン4%処理微粒子酸化チタン(※12) 2.00
(4) ジメチコン3%処理セリサイト 残量
(5) 赤色226号 0.30
(6) グンジョウ 1.00
(7) 雲母チタン 10.00
(8) 防腐剤 0.50
(9) ジメチコン 5.00
(10)スクワラン 6.00
(11)ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリ
チル(※13) 2.00
(12)酸化防止剤 適量
(13)香料 適量
合計 100.00
※11:サンスフェア L−51(旭硝子社製)
※12:STR−100C−LP(堺化学工業社製)
※13:コスモール168ARV(日清オイリオグループ社製)
(製造方法)
A:油剤成分9〜12を混合し、加熱して溶解する。冷却後、成分13を加える。
B:粉末成分1〜8を均一に混合する。
C:BにAを加えて均一分散させ、粉砕後、化粧料基材を得る。
D:Cの化粧料基材100質量部と水70質量部を均一混合してスラリーを調製した。
E:Dを樹脂皿に充填し、真空吸引しながら圧縮成型した。
F:成型品は70℃乾燥機内で10時間乾燥して、アイシャドウを得た。
実施例18
チークカラー処方
成分 含有量(質量%)
(1) パーフルオロアルキルリン酸DEA3%処理タルク(※1を処理)
10.00
(2) ジメチコン7%処理球状シリカ(※11を処理) 5.00
(3) ハイドロゲンジメチコン4%処理微粒子酸化チタン(※12) 1.00
(4) セリサイト 残量
(5) 赤色226号 0.30
(6) 黄色5号 0.35
(7) ベンガラ 0.80
(8) ベンガラ被覆雲母チタン 5.00
(9) 防腐剤 0.20
(10)ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 10.00
(11)トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン 0.50
(12)セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.50
(13)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル
/ベヘニル)(※7) 1.50
(14)酸化防止剤 適量
(15)香料 適量
合計 100.00
(製造方法)
A:油剤成分10〜14を混合し、加熱して溶解する。冷却後、成分15を加える。
B:粉末成分1〜9を均一に混合する。
C:BにAを加えて均一分散させ、粉砕後、化粧料基材を得る。
D:Cの化粧料基材100質量部と20%エタノール水溶液50質量部を均一混合してスラリーを調製した。
E:Dを樹脂皿に充填し、真空吸引しながら圧縮成型した。
F:成型品は70℃乾燥機内で10時間乾燥して、チークカラーを得た。
実施例16〜18はいずれも、使用感、耐衝撃性ともに良好な化粧料であった。
本発明の一部は、化粧料基材と溶剤とを混合してスラリー状にし、容器に充填した後、該溶剤を除去することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法、いわゆる湿式成型方法によって製造された固形粉末化粧料に関するものであり、「物の発明について請求項にそのものの製造方法が記載されている場合」に該当する。本発明の当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的ではないという事情(不可能・非実際的事情)が存在することを下記に説明する。
湿式成型方法で得られる固形粉末化粧料が、乾式成型方法で得られる固形粉末化粧料と比較してなめらかさに優れる理由として、湿式成型方法では、固形粉末化粧料に含まれる板状粉末が同一方向に配向すること、および粉末成分の個々に油分が均一かつ効率的に付着することが挙げられる。しかしながら、湿式成型法で得られた固形粉末化粧料と、乾式成形法で得られた固形粉末化粧料は、外観は全く同じであり、外観から区別することはできない。ここで、固形粉末化粧料に含まれる粉末の配向状態を確認する方法として、固形粉末化粧料の切断面を走査型電子顕微鏡で観察する方法が挙げられる。しかし、物の構造により直接特定することを目的に、切断面を作成し、走査型電子顕微鏡で個々の粉末の状態を確認するためには、統計上有意となる数だけ観察する必要があるが、その数は膨大であり、多大な労力と時間を要するため、およそ実際的ではない。また、粉末成分の個々に油分が効率的に付着していることを確認する方法としては、透過型電子顕微鏡で粉末成分を観察することが挙げられる。透過型電子顕微鏡で粉末成分を観察すると、粉末成分に油分が付着している場合、粉末成分と油分の濃淡画像によって確認することができる。しかし、本発明の固形粉末化粧料には、非常に多くの粉末が含有されており、統計上有意となる数だけ透過型電子顕微鏡で観察しようとすると、その数は膨大であり、多大な労力と時間を要するため、およそ実際的ではない。そのため、本発明では当該物を、溶剤と混合してスラリー状にし、容器に充填した後、該溶剤を除去する製造方法によって特定している。
本発明の固形粉末化粧料は、フッ素処理タルク、疎水化処理されたシリカ、疎水化処理された微粒子酸化チタン及び自重と等量以上の水を抱水することが可能な抱水性油剤を化粧料基材に含有することにより、湿式成型方法において、マイクロプラスチックビーズを含有しなくとも、優れた使用感と耐衝撃性を有することができる。

Claims (3)

  1. マイクロプラスチックビーズを含有しない化粧料において、下記成分(A)、(B)及び(C)を含有する粉末と(D)を含有する油剤とを混合することにより調製される化粧料基材とエチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールである低沸点アルコールから選ばれる1種又は2種以上の水溶液とを混合してスラリー状とし、容器に充填した後、該溶剤を除去することを特徴とする固形粉末化粧料の製造方法。
    (A)フッ素処理タルク:10〜50質量%
    (B)オルガノポリシロキサン処理シリカ:5〜20質量%
    (C)ステアリン酸処理微粒子酸化チタン:1〜10質量%
    (D)ダイマージリノール酸( フィトステリル/ イソステアリル/ セチル/ ステアリル/ ベヘニル):0.5〜5質量%
  2. 製造する固形粉末化粧料がファンデーションである請求項1記載の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法によって製造された固形粉末化粧料。
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