JP7179593B2 - 粒状農薬組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、農薬活性成分を含有する粒状農薬組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、機械散布に適した硬度を持ち、硬水中でも水中崩壊性にも優れ、粉立ちも抑えられた製造性が良好な粒状農薬組成物に関する。
近年、農業場面において、粒状農薬製剤の使用が増加傾向にある。粒状農薬製剤は、(1) 粉末状農薬製剤と比較して見掛け比重が大きいため嵩張らない、(2) 散布時に微粉の飛散が極めて少ないため作業者が農薬に暴露される心配がない、(3) 計量が容易であるなどの利点があり、農薬使用者にとって扱い易い製剤型である。
粒状農薬製剤において重要な物理的性質として、硬度と水中崩壊性が挙げられる。硬度とは、粒の固さを測定したものであり、水中崩壊性とは、水中における粒の崩壊のしやすさを測定したものである。粒状農薬製剤は、そのまま散布することから、機械散布に適した硬度と、水の硬度に影響されることなく、水中で速やかに粒が崩壊し、農薬活性成分が水中に均一に溶出、拡散することが求められる。
前記課題の解決を目指した試みとして、例えば特開平5-255002号(特許文献1)、特公昭40-25520号(特許文献2)及び特公昭63-38004号(特許文献3)が挙げられる。
特許文献1には、水田用農薬固形製剤が開示されている。当該農薬固形製剤は、単位面積当たりの粒剤の施用量を減じた少量散布においても、従来と同等、もしくはそれ以上の生物効果を達成することを課題として、農薬活性成分と、5~30重量%の界面活性剤を含有する製剤が開示されている(特開平5-255002号の請求項1参照)。そして、農薬活性成分が、除草活性成分であり、界面活性剤が、アルキルスルホコハク酸塩、縮合リン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルエ-テル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリ-ルフェニルエ-テル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリ-ルエ-テル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエ-テル酢酸エステル硫酸塩から選ばれる1種または2種以上を含有する水田用農業固形製剤が開示されている(特開平5-255002号の請求項4参照)。
特許文献2には、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウムまたは鉄の水溶性無機塩、硫酸アンモニウム、塩化カリ、硫酸カリ、メタリン酸若しくはピロリン酸若しくは縮合リン酸のソーダ塩、苛性ソーダ、苛性カリより成る群から選択した化合物の1種または2種以上を粘土質担体に添加し、造粒された粒剤例が記載されている(例2参照)。
特許文献3には、粒状農薬水和剤が開示されている。当該粒状農薬水和剤は、農薬活性成分に糖類、ナフタレンスルホン酸界面活性剤及びリン酸アルカリ金属塩を配合してなることを特徴としている。
特開平5-255002号 特公昭40-25520号 特公昭63-38004号 特開2007-32927号
農薬活性成分を含有する粒状農薬組成物は、その硬度が低いと輸送時の粒状農薬組成物の粉化や生じた微粉により、散布時のドリフトや作業者の暴露等の原因となる。これらの問題に対し、既存の粒状農薬製剤は、当該組成物に結合剤を添加することで、粒状農薬製剤の硬度の向上を図っている(特許文献4)。しかしながら、結合剤による硬度の向上は、同時に粒状農薬製剤の水中崩壊性を低下させる問題を惹起することに繋がる。
さらに、前記の先行文献には、粒剤の水中崩壊性は優れるものの、造粒時の加水幅が狭いものや(特許文献1)、造粒時の造粒負荷が大きく製造性に問題があるものがあった(特許文献2)。また、硬水中では粒剤の水中崩壊性が劣るものがあり(特許文献3)、既存の粒状農薬組成物は満足いくものではなかった。
従って、本発明の課題は、機械散布に適した硬度を持ち、硬水中でも水中崩壊性に優れ、粉立ちが抑えられた良好な製造性を具えた粒状農薬組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するべく、種々検討を行った結果、農薬活性成分、縮合リン酸塩、ポリカルボン酸塩、ベントナイト及び炭酸カルシウムを組み合わせることにより、機械散布に適した硬度を持ち、硬水中でも水中崩壊性にも優れ、粉立ちも抑えられた製造性が良好な粒状農薬組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下[1]-[7]の通りである。
[1](1)農薬活性成分、(2)縮合リン酸塩、(3)ポリカルボン酸塩、(4)ベントナイト及び(5)炭酸カルシウムを含有する粒状農薬組成物であって、硬度が0.01~2%である粒状農薬組成物。
[2]農薬活性成分が、エトフェンプロックス、ジノテフラン、ブロフラニリド、ミルベメクチン、ペンチオピラド、フルスルファミド、トルプロカルブ、キノフメリン、シメコナゾール、ヒメキサゾール、ピラゾレート及びシクロピリモレートからなる群から選択される前記[1]記載の粒状農薬組成物。
[3]農薬活性成分が、トルプロカルブである、前記[1]又は[2]記載の粒状農薬組成物。
[4]縮合リン酸塩が、トリポリリン酸ナトリウムである前記[1]~[3]のいずれか1つ記載の粒状農薬組成物。
[5]ポリカルボン酸塩が、ポリカルボン酸ナトリウムである前記[1]~[4]のいずれか1つ記載の粒状農薬組成物。
[6](1)農薬活性成分を0.01~40重量%、(2)縮合リン酸塩を0.01~10重量%、(3)ポリカルボン酸塩を0.01~10重量%、(4)ベントナイトを1~50重量%及び(5)炭酸カルシウム1~90重量%を含有する、請求項前記[1]~[5]のいずれか1つ記載の粒状農薬組成物。
[7]機械散布による前記[1]~[6]のいずれか1つ記載の粒状農薬組成物の施用方法。
本発明の粒状農薬組成物と特許文献1の固形製剤とは、本発明の粒状農薬組成物が、界面活性剤として、ポリカルボン酸塩及び縮合リン酸塩を含むのに対して、特許文献1の固形製剤が、界面活性剤として、アルキルスルホコハク酸塩、縮合リン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルエ-テル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリ-ルフェニルエ-テル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリ-ルエ-テル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエ-テル酢酸エステル硫酸塩から選ばれる1種または2種以上を含み、ポリカルボン酸塩及び縮合リン酸塩以外の界面活性剤も含み得る点で相違し、さらには、本発明の粒状農薬組成物が、必須成分として、炭酸カルシウムを含むのに対し、特許文献1の固形製剤が、炭酸カルシウムを含まない点でも相違する。特許文献1の実施例で、本発明の粒状農薬組成物に最も近似するものは、ポリアクリル酸ナトリウム(ポリカルボン酸塩に相当)及びトリポリリン酸ナトリウム(縮合リン酸塩)を含む実施例2の押出粒剤である。
本発明の粒状農薬組成物と特許文献2の粒剤とは、本発明の粒状農薬組成物が、界面活性剤として、ポリカルボン酸塩及び縮合リン酸塩の両方を含むのに対して、特許文献2の粒剤が、界面活性剤として、ポリカルボン酸塩を含まず、縮合燐酸のソーダ塩を含む点で相違し、さらには、本発明の粒状農薬組成物が、必須成分として、炭酸カルシウムを含むのに対し、特許文献2の粒剤が、炭酸カルシウムを含まない点で相違する。
本発明の粒状農薬組成物と特許文献3の粒状農薬水和剤とは、本発明の粒状農薬組成物が、界面活性剤として、ポリカルボン酸塩及び縮合リン酸塩を含むのに対して、特許文献3の粒状農薬水和剤が、界面活性剤として、ナフタレンスルホン酸系界面活性剤及びリン酸アルカリ金属塩を含む点で相違する。さらには、本発明の粒状農薬組成物は、必須成分として、炭酸カルシウムを含むのに対し、特許文献3の粒状農薬水和剤は、炭酸カルシウムを含まない点で相違する。
本発明の粒状農薬組成物は、製剤中に、農薬活性成分、縮合リン酸塩、ポリカルボン酸塩、ベントナイト、及び炭酸カルシウムを組み合わせることにより、機械散布に適した硬度を持ち、硬水中でも水中崩壊性にも優れ、粉立ちも抑えられた製造性が良好な粒状農薬組成物を得ることが可能である。
次に、本明細書で使用する各種の用語について説明する。
本発明において「農薬活性成分」とは、有害生物を防除する効果を有するものであればよく、例えば、除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤及び殺バクテリア剤等を挙げることができる。本発明の粒状農薬組成物は、これらの一種または農薬活性成分の種類を越えて二種以上の農薬活性成分を含有することができる。以下に本発明の農薬活性成分を具体的に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
前記の除草剤としては、例えば、ブトロキシジム、プロフォキシジム、クレトジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム、セトキシジム、シクロキシジム、プロパキザホップ、キザロホップ、ハロキシホップ、フルアジホップブチル、フルアジホップ-P-ブチル、シハロホップブチル、クロジナホッププロパルギル、ジクロホップメチル、フェノキサプロップ-P-エチル、アミドスルフロン、アジムスルフロン、トリフロキシスルフロン、ベンスルフロンメチル、シクロスルファムロン、フルピルスルフロンメチル、フォーラムスルフロン、クロリムロンエチル、エタメトスルフロンメチル、ハロスルフロンメチル、ニコスルフロン、クロルスルフロン、エトキシスルフロン、イマゾスルフロン、オキサスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、トリトスルフロン、シノスルフロン、フラザスルフロン、ヨードスルフロンメチル、プリミスルフロンメチル、リムスルフロン、チフェンスルフロンメチル、メソスルフロンメチル、メトスルフロンメチル、プロスルフロン、トリアスルフロン、トリフルスルフロンメチル、スルホスルフロン、トリベヌロンメチル、トリフロキシスルフロン、フルカルバゾン、プロポキシカルバゾン、ビスピリバック、ピリベンゾキシム、ピリチオバック、ピリフタリド、ピリミノバックメチル、クロランスラムメチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルメトスラム、メトスラム、ペノキススラム、イマザピック、イマザピル、イマザメタベンズメチル、イマザキン、イマザモックス、イマゼタピル、デスメディファム、フェンメディファム、ブロマシル、レナシル、ターバシル、メタベンチアズロン、クロロトルロン、フルオメツロン、イソプロツロン、イソウロン、ジウロン、リニュロン、テブチウロン、ヘキサジノン、メタミトロン、メトリブジン、アメトリン、アトラジン、ジメタメトリン、シアナジン、プロメトリン、シマジン、シメトリン、パラコート、ジクワット、アシフルオフェン、ビフェノックス、ホメサフェン、ラクトフェン、オキシフルオルフェン、カルフェントラゾンエチル、スルフェントラゾン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、ブタフェナシル、サフルフェナシル、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ、トプラメゾン、ピラスルフォトール、トルピラレート、メソトリオン、スルコトリオン、ベンゾビシクロン、テフリルトリオン、テンボトリオン、ビシクロピロン、フェンキノトリオン、ランコトリオン、グリホサート、グルホシネート、ビアラホス、ベンフルラリン、エタルフルラリン、ペンディメタリン、ブトラリン、オリザリン、トリフルラリン、アセトクロール、ブタクロール、アラクロール、ジメタクロール、ジメテナミド、プロパクロール、テニルクロール、メタザクロール、メトラクロール、S-メトラクロール、プレチラクロール、ペトキサミド、ベンチオカーブ、ブチレート、エスプロカルブ、モリネート、ジメピペレート、オルベンカルブ、プロスルホカルブ、トリアレート、トリクロピル、クロピラリド、フルロキシピル、ピクロラム、キンクロラック、キンメラック、クロメプロップ、MCPA、MCPB、2,4-DB、アイオキシニル、ブロモキシニル、ジクロベニル、アミカルバゾン、クロリダゾン、ベンタゾン、カルブチレート、プロパニル、ピリデート、ピラフルフェンエチル、シニドンエチル、フルミクロラックペンチル、フルミオキサジン、ピコリナフェン、アクロニフェン、フルリドン、ノルフルラゾン、ジフルフェニカン、ベフルブタミド、フルロクロリドン、フルルタモン、イソキサフルトール、クロマゾン、アシュラム、ジチオピル、チアゾピル、ジカンバ、ベナゾリン、ジフルフェンゾピル、ナプタラム、ナプロパミド、テトラピオン、ピノキサデン、ピロキサスルホン、フェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、インダジフラム、アミノシクロピラクロール、ハラウキシフェンメチル、フロルピラウキシフェンベンジル、チアフェナシル、トリフルジモキサジン、シクロピリモレート等を挙げることができる。中でも、ピラゾレート、シクロピリモレート等が好適である。
前記の殺虫剤、殺ダニ剤及び殺線虫剤としては、例えば、ホスホカルブ、アラニカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、チオジカルブ、チオファノックス、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスル、トリメタカルブ、XMC、アリキシカルブ、アルドキシカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、カーバノレート、メトルカルブ、キシルイルカルブ、フェノチオカルブ、キシリルカルブ、ベンダイオカルブ、アセフェート、アザメチホス、アジンホス-メチル、アジンホス-エチル、エセフォン、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クマホス、シアノホス、デメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、O-エチル O-4-ニトロフェニル フェニルホスホノチオアート、エチオン、エトプロホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イソフェンホス-メチル、イソカルボホス、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレッド、オメトエート、オキシデメトン-メチル、パラチオン、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロペタンホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテップ、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン、クロルチオン、ブロムフェンビンホス、ブロモホス、ブロモホス-エチル、ブタチオホス、カルボフェノチオン、クロルホキシム、スルプロホス、ジアミダホス、テトラクロルビンホス、プロパホス、メスルフェンホス、ジオキサベンゾホス、エトリムホス、オキシデプロホス、ホルモチオン、フェンスルホチオン、イサゾホス、イミシアホス、イサミドホス、チオナジン、ホスチエタン、クロルデン、エンドスルファン、リンデン、ジエノクロル、エチプロール、フィプロニル、アセトプロール、アクリナトリン、アレスリン[(1R)-アイソマー]、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン S-シクロペンテニル アイソマー、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、セタ-シペルメトリン、ゼダ-シペルメトリン、シフェノトリン[(1R)-トランス-アイソマー]、デルタメトリン、エンペントリン[(EZ)-(1R)-アイソマー]、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、メトトリン、メトフルトリン、イプシロン-メトフルトリン、モンフルオロトリン、イプシロン-モンフルオロトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)-トランス-アイソマー]、プラレトリン、レスメトリン、カデトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、テトラメトリン[(1R)-アイソマー]、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン、ZXI8901、バイオペルメトリン、フラメトリン、プロフルトリン、フルブロシトリネート、ジメフルトリン、DDT、メトキシクロル、フェノトリン、フルバリネート、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、ニコチン、硫酸ニコチン、スルホキサフロル、フルピラジフロン、トリフルメゾピリム、スピノサド、スピネトラム、アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチン、ミルベメクチン、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、フェノキシカルブ、ピリプロキシフェン、臭化メチル、クロルピクリン、クリオライト、フッ化スルフリル、ホウ砂、ホウ酸、オクタホウ酸ニナトリウム塩、メタホウ酸ナトリウム塩、吐酒石、ダゾメット、メタム、カーバムナトリウム塩、ピメトロジン、ピリフルキナゾン、クロフェンテジン、ジフロビダジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、ジアフェンチウロン、アゾシクロチン、シヘキサチン、フェンブタチンオキシド、「c-12.5」プロパルギット、「c-12.6」テトラジホン、クロルフェナピル、DNOC、ビナパクリル、スルフルラミド、ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラム、モノスルタップ、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、ブプロフェジン、シロマジン、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アミトラズ、ヒドラメチルノン、アセキノシル、フルアクリピリム、ビフェナゼート、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリダベン、ピリミジフェン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、ロテノン、インドキサカルブ、メタフルミゾン、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、リン化アルミニウム、リン化カルシウム、リン化水素、リン化亜鉛、シアン化カルシウム、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シエノピラフェン、シフルメトフェン、ピフルブミド、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、フルベンジアミド、フロニカミド、アザジラクチン、ベンゾキシメート、フェニソブロモレート、キノメチオナート、ジコホル、ピリダリル、ブロモプロピレート、トリアザメート、ジシクラニル、ジノブトン、ジノカップ、シアン化水素、ヨウ化メチル、カランジン、塩化水銀、メチルイソチオシアネート、ペンタクロロフェノール、ホスフィン、ピペロニル ブトキシド、ポリナクチン複合体、サバディラ、スルコフロン塩(スルコフロン-ナトリウム)、トリブホス、アルドリン、アミジチオオン、アミドチオエート、アミノカルブ、アミトン、アラマイト、アチダチオン、アゾトエート、ポリスルフィドバリウム、ベンクロチアズ、5-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-3-ヘキシルシクロヘキサ-2-エノン、1,1-ビス(4-クロロフェニル)-2-エトキシエタノール、ブトネート、ブトピロノキシル、2-(2-ブトキシエトキシ)エチル チオシアナート、カンフェクロル、クロルベンシド、クロルデコン、クロルジメホルム、クロルフェネトール、クロルフェンソン、フルアズロン、メタアルデヒド、ビアラホス、塩酸レバミゾール、アミドフルメト、ピラフルプロール、ピリプロール、トラロピリル、フルピラゾフォス、ジオフェノラン、クロルベンジレート、フルフェンジン、ベンゾメート、フルフェネリム、アルベンダゾール、オキシベンダゾール、フェンベンダゾール、メタム・ナトリウム、1,3-ジクロロプロペン、フロメトキン、シクラニリプロール、テトラトラニリプロール、ブロフラニリド、ジクロロメゾチアズ、エチレンジブロマイド、アクリロニトリル、ビス(2-クロロエチル)エーテル、1-ブロモ-2-クロロエタン、3-ブロモ-1-クロロプロパ-1-エン、ブロモシクレン、二硫化炭素、四塩化炭素、ネマデクチン、シミアゾール、カルシウム ポリスルフィド、サイトカイニン、2-(オクチルチオ)エタノール、オレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、マシン油、タール油、アナバシン、酒石酸モランテル、除虫菊(ピレトリン)、ナタネ油、ダイズレチシン、デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、脂肪酸グリセリド、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ケイソウ土、アフォキソラネル、フルアザインドリジン、アフィドピロペン、シハロジアミド、チオキサザフェン、フルヘキサフォン、フルララネル、フルキサメタミド、テトラクロラントラニリプロール、サロラネル、ロチラネル、シクロキサプリド、フルエンスルホン、TPIC、D-D、ペルオキソカルボナート、MB-599、ビス(2,3,3,3-テトラクロロプロピル)エーテル、DCIP、ENT-8184、Bayer 22408、Bayer 32394、BAI-1602、BAI-1603、S-1587、クロロプラレスリン、ベンズピリモキサン、アシノナピル、スピロピジオン、フルピリミン、チクロピラゾフロル等を挙げることができる。中でも、エトフェンプロックス、ジノテフラン、ミルベメクチン、ブロフラニリド等が好適である。
前記の殺菌剤及び殺バクテリア剤としては、例えば、ベナラキシル、ベナラキシルMまたはキララキシル、オキサジキシル、フララキシル、メタラキシル、メタラキシルMまたはメフェノキサム、オフラセ、ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネート、チオファネートメチル、ジエトフェンカルブ、ゾキサミド、エタボキサム、ペンシクロン、フルオピコリド、フェナマクリル、ベノダニル、ベンゾビンジフルピル、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソフェタミド、イソピラザム、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、ペンフルフェン、ピジフルメトフェン、セダキサン、チフルザミド、ピラジフルミド、アゾキシストロビン、クモキシストロビン、ジモキシストロビン、エノキサストロビン、ファモキサドン、フェンアミドン、フェナミンストロビン、フルフェノキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル、マンデストロビン、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピリベンカルブ、トリクロピリカルブ、トリフロキシストロビン、シアゾファミド、アミスルブロム、ビナパクリル、メプチルジノカップ、ジノカップ、フルアジナム、アメトクトラジン、シプロジニル、メパニピリム、ピリメタニル、ストレプトマイシン、ブラストサイジンS、カスガマイシン、オキシテトラサイクリン、フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェン、プロキナジド、クロゾリネート、ジメタクロン、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン、エジフェンホス、イプロベンホス、ピラゾホス、イソプロチオラン、ビフェニル、クロロネブ、ジクロラン、キントゼン、テクナゼン、トルクロホスメチル、エトリジアゾール、ヨードカルブ、プロパモカルブ、プロチオカルブ、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾールM、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェナリモル、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、キンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ヌアリモール、オキスポコナゾール、オキスポコナゾールフマル酸塩、ペフラゾエート、ペンコナゾール、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、ピリフェノックス、ピリソキサゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、メフェントリフルコナゾール、イプフェントリフルコナゾール、アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、ピペラリン、スピロキサミン、フェンヘキサミド、フェンピラザミン、ピリブチカルブ、ナフチフィン、テルビナフィン、ポリオキシン類、ジメトモルフ、フルモルフ、ピリモルフ、ベンチアバリカルブ、ベンチアバリカルブイソプロピル、イプロバリカルブ、マンジプロパミド、バリフェナレート、フサライド、ピロキロン、トリシクラゾール、カルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、トルプロカルブ、アシベンゾラルSメチル、プロベナゾール、チアジニル、イソチアニル、ラミナリン、マンコゼブまたはマンゼブ、マンネブ、メチラム、プロピネブ、チウラム、ジネブ、ジラム、フェルバム、キャプタン、キャプタホール、ホルペット、フルオロホルペット、グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、塩基性塩化銅、水酸化第二銅、塩基性硫酸銅、有機銅化合物、ドデシルベンゼンスルホン酸ビスエチレンジアミン銅錯塩[II]、硫黄、フルオルイミド、クロロタロニル、ジクロフルアニド、トリルフルアニド、アニラジン、ジチアノン、キノメチオナート、ハウチワマメ苗木の子葉からの抽出物(BLAD)、ジクロベンチアゾクス、フェンピコキサミド、ジピメチトロン、ブピリメート、ジメチリモール、エチリモール、酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ、オキソリニック酸、ヒメキサゾール、オクチリノン、ホセチル、亜リン酸、亜リン酸のナトリウム塩、亜リン酸のアンモニウム塩、亜リン酸のカリウム塩、テクロフタラム、トリアゾキシド、フルスルファミド、ジクロメジン、シルチオファム、ジフルメトリム、メタスルホカルブ、シフルフェナミド、メトラフェノン、ピリオフェノン、ドジン、フルチアニル、フェリムゾン、オキサチアピプロリン、テブフロキン、ピカルブトラゾクス、バリダマイシン類、シモキサニル、キノフメリン、NC-241、NF-180、S-2190、S-2367、インピルフルキサム、フルインダピル、イソフルシプラム、アミノピリフェン等を挙げることができる。中でも、ペンチオピラド、シメコナゾール、トルプロカルブ等が好適である。
前記の農薬活性成分において、エトフェンプロックス、ジノテフラン、ブロフラニリド、ミルベメクチン、ペンチオピラド、フルスルファミド、トルプロカルブ、キノフメリン、シメコナゾール、ヒメキサゾール、ピラゾレート、シクロピリモレート等が好適であり、さらにトルプロカルブが好ましい。
本発明において「縮合リン酸塩」とは、オルトリン酸を脱水縮合することにより、無機高分子となったものの塩の総称を示し、例えば、ポリリン酸塩、メタリン酸塩、ウルトラリン酸塩等が挙げられる。その中でも、ポリリン酸塩、特にトリポリリン酸アルカリ金属塩が好適であり、さらにトリポリリン酸ナトリウムが好ましい。
本発明において「ポリカルボン酸塩」とは、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー成分の重合体または共重合体であるポリカルボン酸を塩基性物質で中和してなるものを示す。例えば、ポリアクリル酸塩;ポリメタクリル酸塩;ポリマレイン酸塩;アクリル酸-マレイン酸共重合体の塩;アクリル酸と、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、又はスチレンなどとの共重合によって得られる変性ポリアクリル酸塩等が挙げられる。好ましくはポリアクリル酸塩である。
また、塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム、各種アミン塩等を挙げることができる。中でもアルカリ金属塩が好適であり、特にナトリウム塩が好ましい。好ましくはポリアクリル酸ナトリウムである。
本発明において「ベントナイト」は、農薬の分野で粘土鉱物類・充填剤又は増量剤として使用されるものであれば特に制限されず、例えば、カルシウムベントナイト、ナトリウムベントナイト、有機ベントナイト等が挙げられる。
また、本発明において「炭酸カルシウム」は、農薬の分野で粘土鉱物類・充填剤又は増量剤として使用されるものであれば特に制限されず、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム等が挙げられる。炭酸カルシウムは、本発明においては、製造性が良好な粒状農薬組成物が得られるという点で重要である。
本発明において「粒状農薬組成物」の「硬度」とは、例えば、粒剤の衝撃、摩擦等に対する強度を示し、輸送中の粉化による散布時の粉立ちや水中崩壊性を決める重要な要因となる。本発明において「硬度」は、本明細書の試験例3に記載の方法で求めてもよい。
本発明において、「硬度」を上げるには、縮合リン酸塩、例えばトリポリリン酸の配合量を増やせばよく、「硬度」を下げるには、縮合リン酸塩、例えばトリポリリン酸の配合量を減らせばよい。
本発明の粒状農薬組成物の硬度は、0.01~2%、好ましくは0.1~1.5%、より好ましくは0.5~1.5%の範囲に適宜設定することができる。当該硬度の下限値は、好適には0.1%、より好適には0.5%であり、当該硬度の上限値は、好適には2%、より好適には1.5%であるが、本発明の粒状農薬組成物は、前記範囲で所望の硬度に調製することができる。
本発明において「粒状農薬組成物」の「機械散布」とは、例えば、ラジコンヘリコプタ、ドローン、動力散布機等による散布を示し、中でも、ラジコンヘリコプタによる散布が好適である。
次に、本発明の粒状農薬組成物について説明する。
本発明の粒状農薬組成物は、(1)農薬活性成分、(2)縮合リン酸塩、(3)ポリカルボン酸塩、(4)ベントナイト及び(5)炭酸カルシウムを含有する粒状農薬組成物であって、硬度が0.01~2%、より好適には0.1~2%であることを特徴とする。
本発明の「農薬活性成分」の粒状農薬組成物における配合割合は、製剤が可能な量であればよく、特に限定されないが、通常、本発明組成物100重量に対して、通常0.01~40重量%、より好適には0.1~30重量%、中でも1~20重量%が好適である。
本発明の「縮合リン酸塩」の粒状農薬組成物における配合割合は、製剤が可能な量であればよく、特に限定されないが、通常、本発明組成物100重量に対して、通常0.01~10重量%、より好適には0.1~7重量%、中でも1~5重量%が好適である。
本発明の「ポリカルボン酸塩」の粒状農薬組成物における配合割合は、製剤が可能な量であればよく、特に限定されないが、通常、本発明組成物100重量に対して、通常0.01~10重量%、より好適には0.1~7重量%、中でも1~5重量%が好適である。
本発明の「ベントナイト」の粒状農薬組成物における配合割合は、製剤が可能な量であればよく、特に限定されないが、通常、本発明組成物100重量に対して、通常1~50重量%、より好適には5~40重量%、中でも10~30重量%が好適である。
本発明の「炭酸カルシウム」の粒状農薬組成物における配合割合は、製剤が可能な量であればよく、特に限定されないが、通常、本発明組成物100重量に対して、通常1~90重量%、より好適には10~80重量%、中でも20~70重量%が好適である。
本発明の粒状農薬組成物における各成分の配合割合は、製剤が可能な量であればよく、特に限定されないが、通常、本発明組成物100重量に対して、(1)農薬活性成分を0.01~40重量%、(2)縮合リン酸塩を0.01~10重量%、(3)ポリカルボン酸塩を0.01~10重量%、(4)ベントナイトを1~50重量%及び(5)炭酸カルシウム1~90重量%を含有する。より好適には(1)農薬活性成分を0.1~30重量%、(2)縮合リン酸塩を0.1~7重量%、(3)ポリカルボン酸塩を0.1~7重量%、(4)ベントナイトを5~40重量%及び(5)炭酸カルシウム10~80重量%を含有し、中でも(1)農薬活性成分を1~20重量%、(2)縮合リン酸塩を1~5重量%、(3)ポリカルボン酸塩を1~5重量%、(4)ベントナイトを10~30重量%及び(5)炭酸カルシウム20~70重量%を含有することが好適である。
本発明の粒状農薬組成物には、その効果を妨げない範囲内において、任意の成分を添加しても良い。任意の成分としては、例えば、粘土鉱物類・充填剤、着色剤、界面活性剤類、溶剤類・オイル類、グリコール類・糖類、水溶性高分子類、防腐剤・防黴剤、無機塩類、紫外線遮蔽剤、ラテックス類・エマルジョン類、消泡剤、pH調整剤、香料類等を挙げることができる。
前記の粘土鉱物類・充填剤としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、蛙目粘土、カオリナイト、カオリン、カルシウムベントナイト、クロマイトサンド、珪砂、珪砂シリカ、珪酸ジルコニウム、珪石粉、珪藻土、窒化アルミニウム、炭酸バリウム、サポナイト、コレマナイト、焼成珪藻土、シラス、シラスバルーン、シリコンカーバイド、ジルコン砂、ジルコン、ジルコンフラワー、水酸化アルミニウム、ゼオライト、石英ガラス粉、ソジウムベントナイト、ソジウムモンモリトナイト、長石粉、陶石、ハロサイト、硼砂、マグネシア、木節粘土、蝋石、パーライト、セメント、炭酸カルシウム、マイカ、カオリンクレー、滑石、石筆石、石鹸石、ガラスビーズ、アルミナ、燐酸カルシウム、硅灰石、ワラストナイト、軽質炭酸カルシウム、合成ハイドロタルサイト、合成マイカ、重質炭酸カルシウム、焼成クレー、シルクパウダー、消石灰、セリナイト、炭酸カルシウム、超微粒酸化亜鉛、沈降性硫酸バリウム、ドロマイト粉末、ナイロン粉体、硫酸バリウム、微粒子水酸化アルミニウム、ポリエチレンワックス、有機ベントナイト、溶融シリカ、ロウ石等を挙げることができる。
前記の着色剤としては、例えば、亜鉛華、亜酸化銅、一酸化鉛、ウォッチングレッド、塩素法酸化チタン顔料、オイルファーネスブラック、黄鉛、黄色酸化鉄、オキシサルファイド蛍光体、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、群青、蛍光顔料、黒鉛、黒色酸化鉄、極微細炭酸カルシウム、コバルト青、コバルト緑、コバルト紫、胡粉、紺青、サーマルブラック、酸化クロム、酸化チタン(アタナース)、酸化チタン(ルチル)、酸化テルビウム、酸化銅、ジスアゾイエロー、赤色酸化鉄、造粒カーボンブラック、茶色酸化鉄、チャンネルブラック、超微粒子状酸化チタン、鉄黒、天然黒鉛粉末、天然土状黒鉛、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、パーマネントレッド、バナデート蛍光体、微粒子酸化チタン、ファストイエロー10G、ベンガラ、モリブデンレッド等を挙げることができる。
前記の界面活性剤類としては、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤を挙げることができる。
前記のアニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸塩、アルカンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩等を挙げることができる。これら界面活性剤の塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩または各種のアミン塩等を挙げることができる。
前記の非イオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアシル(炭素数6~18)エステル、アルキルジエタノールアミド、ポリオキシアルキレントリグリセリドエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。
前記のカチオン系界面活性剤としては、例えば、モノアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルジメチルアミノプロピルアミド等を挙げることができる。これら界面活性剤の塩としては、例えば、塩素、臭素等のハロゲンを挙げることができる。
前記の両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、2-アルキル-N-カルボキシルメチル-N-ヒドロキシエチル-イミダゾリニウムベタイン、アルキルジエチレントリアミノ酢酸、ジアルキルジエチレントリアミノ酢酸、アルキルアミンオキシド等を挙げることができる。
前記の溶剤類・オイル類としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、1-ブタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、酢酸、無水酢酸、アセトフェノン、オレイン酸メチル、ヤシ油、ナタネ油、大豆油、ひまし油、アマニ油、パラフィン油、ケロシン、高級アルコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、へキシレングリコール、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピルセロソルブ、γ-ブチロラクトン、脂肪酸メチルエステル、メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、クロロベンゼン、クロロトルエン、ジクロロアニリン、トルエン、キシレン、アルキルベンゼン、ノルマルパラフィン、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、シクロヘキサノン、アセトニトリル、灯油、マシン油、芳香族溶剤等を挙げることができる。
前記のグリコール類・糖類としては、例えば、α-含水乳糖、α-無水乳糖、β-無水乳糖、ジオール化合物、グリセリンとその誘導体、ペンタエリスリトール、ソルビトール、キシリトール、ショ糖、ブドウ糖、果糖等を挙げることができる。
前記の水溶性高分子類としては、例えば、キサンタンガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、デンプン、デキストリン、ポリビニルピロリドン等を挙げることができる。
前記の防腐剤・防黴剤としては、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラクロロメタキシレノール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ポリへサメチレンビグアニジドハイドロクロライド、1,2-ベンゾチアゾリン-3-オン、メチルパラヒドロキシベンゾエート、エチルパラヒドロキシベンゾエート、プロピルパラヒドロキシベンゾエート、ブチルパラヒドロキシベンゾエート、ヘプチルパラヒドロキシベンゾエート、ベンジルパラヒドロキシベンゾエート、パラオキシ安息香酸エステル、オルソフェニルフェノール、ソディウムオルソフェニルフェネート、グルタルジアルデヒド、第四級アンモニウム化合物、トリ-(N-クロロヘキシルジアゼニウムジオキシ)-アルミニウム、テトラヒドロ-3,5-ジメチル-2H-1,3,5-チアジアジン-2-チオン、2,5-ジメトキシテトラヒドロフラン、ジメチロール尿素、N-メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、フェノキシエタノール、グリオキサール、グルタルアルデヒド、1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)-1,3,5-ヘキサヒドロトリアジン、塩化ベンザルコニウム、フェノキシプロパノール、テトラメチルアセチレンジ尿素、ポビドンイオディン、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、チアゾロン等を挙げることができる。
前記の無機塩類としては、例えば、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、塩化カリウム等を挙げることができる。
前記の紫外線遮蔽剤としては、例えば、サリチル酸系紫外線遮蔽剤、ベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤等を挙げることができる。
前記のラテックス類・エマルジョン類としては、例えば、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-アクリル共重合体、メチルメタクリレート-ブタジエン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル共重合体、シリコーン-アクリル共重合体、ポリウレタン、ポリウレア等のラテックス類やエマルジョン類等を挙げることができる。
前記の消泡剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、sec-ブタノール、ブタノール等の低級アルコール系消泡剤、アミルアルコール、ジイソブチルカルビトール、トリブチルフォスフェート、オレイン酸、トール油、金属セッケン、ソルビタンラウリン酸モノエステル、ソルビタンラウリン酸トリエステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、プルロニック型非イオン界面活性剤、アセチレングリコール誘導体等の有機極性化合物系消泡剤、シリコーン樹脂、シリコーン樹脂の界面活性剤配合品、シリコーン樹脂の無機粉末配合品等のシリコーン樹脂系消泡剤等を挙げることができる。
前記のpH調整剤としては、例えば、リン酸等の無機酸、クエン酸、フタル酸、コハク酸等の有機酸、クエン酸ナトリウム、フタル酸水素カリウム等の有機金属塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸ナトリウム等の無機金属塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物、トリエタノールアミン等の有機アミン類等を挙げることができる。
前記の香料類としては、例えば、ラベンダー油、ジャスミン油、ローズ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、タイム油、ショウブ油、ウイキョウ油、スギ油、ヒバ油、ヒノキ油、ユーカリ油、カンファー、ペパーミント油、スペアミント油、ゲラニオール、シトロネラール、オイゲノール、リモネン、ミカン油、トウヒ、シトロネロール等を挙げることができる。
次に、本発明の粒状農薬組成物の製造方法について説明する。
本発明の粒状農薬組成物は、慣用の造粒法を用いて製造することができる。この製造方法によれば、例えば、農薬活性成分、縮合リン酸塩、ポリカルボン酸塩、ベントナイト及び炭酸カルシウム、並びに、必要であれば、界面活性剤、その他の任意の添加物を加えることにより、本発明の粒状農薬組成物を製造するための混合物を得ることができる。得られた混合物は、水、及び、必要であればその他の任意の添加物を加えることにより、混錬物とすることができる。
得られた混合物または混錬物を、混練機を用いて混練し、次いで押出造粒器を用いて押出造粒物とすることができる。得られた押出造粒物を、乾燥、整粒することにより、本発明の粒状農薬組成物を得ることができる。本製造方法において使用される原料の混合方法と混合順序は、本発明の効果が得られる限り、特に制約はなく、混合条件、混練条件、造粒条件、乾燥・整粒条件を適宜選択して行うことができる。本発明の粒状農薬組成物の製造方法の代表的な条件としては、混合、混錬及び造粒工程は、通常、常温ないし必要に応じて冷却することができる。乾燥工程は、通常、50℃~90℃の温度で行うことができる。各工程で使用する機器としては、以下を例示できる。
混練機としては、例えば、ニーダー、ナウターミキサー、万能混合ミキサー、レディゲミキサー等を挙げることができる。
押出造粒機としては、例えば、スクリュー型押出造粒機、ロール型押出造粒機、ディスクペレッター型押出造粒機、ペレットミル型押出造粒機、バスケット型押出造粒機、プレード型押出造粒機、オシレーティング型押出造粒機、ギア式押出造粒機、リングダイス式押出造粒機等を挙げることができる。
前記製造方法において、液状または固体の農薬活性成分を、予め増量剤、必要であれば任意の添加物と混ぜ合わせ、必要であれば粉砕して使用してもよく、液状または固体の農薬活性成分を、粘土鉱物類・充填剤もしくは水溶性高分子類等に吸着もしくは包接して使用してもよく、また、ラテックス類・エマルジョン類等を用いてマイクロカプセル化して使用してもよい。さらに、液状または固体の農薬活性成分を、水、溶剤類もしくはオイル類に、溶解もしくは懸濁分散して使用してもよい。
次に、本発明の粒状農薬組成物の施用方法について説明する。
本発明の粒状農薬組成物は、含有される農薬活性成分に応じて有害生物の防除または植物の生長調節に用いられる。本発明の粒状農薬組成物に含有される農薬活性成分が殺菌剤である場合は、例えば、水稲用殺菌剤として使用できる。
本発明の粒状農薬組成物は、例えば、ラジコンヘリコプタ、動力散布機等を用いて、水田での水面施用、畑地での土壌混和、育苗箱等に直接散布することで使用される。本発明の粒状農薬組成物の施用量は、例えば、10アール当たり0.5~3.0kgの範囲である。
以下に、本発明に使用する粒状農薬組成物の実施例及び比較例を示し具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
トルプロカルブ18.0重量%、トリポリリン酸ナトリウム(トリポリ燐酸ソーダ、下関三井化学製)2.0重量%、ベントナイト(ベントナイト妙義、ホージュン製)25.0重量%及び炭酸カルシウム(炭酸カルシウムNS#100、日東粉化工業製)51.8重量%を袋に入れて混合し、得られた混合物100.0重量%に対して16.5重量%の水とジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(エアロールCT-1、東邦化学製)0.2重量%、ポリカルボン酸ナトリウム(トキサノンGR-31A、三洋化成工業製)3.0重量%を混合した溶液を添加し、ニーダーを用いて混練した。得られた混練物をバスケット型押出造粒機(目開き1.0mmのスクリーン)を用いて造粒した。得られた造粒物を、流動層乾燥機を用いて70℃にて乾燥後、ニュースピードミルにて解砕、篩分(篩目開き500~1700μm)して実施例1の粒状農薬組成物を得た。
[実施例2]
トルプロカルブ9.0重量%、トリポリリン酸ナトリウム(トリポリ燐酸ソーダ、下関三井化学製)2.0重量%、ベントナイト(ベントナイト妙義、ホージュン製)25.0重量%及び炭酸カルシウム(炭酸カルシウムNS#100、日東粉化工業製)60.8重量%を袋に入れて混合し、得られた混合物100.0重量%に対して16.5重量%の水とジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(エアロールCT-1、東邦化学製)0.2重量%、ポリカルボン酸ナトリウム(トキサノンGR-31A、三洋化成工業製)3.0重量%を混合した溶液を添加し、ニーダーを用いて混練した。得られた混練物をバスケット型押出造粒機(目開き1.0mmのスクリーン)を用いて造粒した。得られた造粒物を、流動層乾燥機を用いて70℃にて乾燥後、ニュースピードミルにて解砕、篩分(篩目開き500~1700μm)して実施例2の粒状農薬組成物を得た。
[比較例1]
トルプロカルブ18.0重量%、ベントナイト(ベントナイト妙義、ホージュン製)25.0重量%及び炭酸カルシウム(炭酸カルシウムNS#100、日東粉化工業製)53.8重量%を袋に入れて混合し、得られた混合物100.0重量%に対して16.5重量%の水とジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(エアロールCT-1、東邦化学製)0.2重量%、ポリカルボン酸ナトリウム(トキサノンGR-31A、三洋化成工業製)3.0重量%を混合した溶液を添加し、ニーダーを用いて混練した。得られた混練物をバスケット型押出造粒機(目開き1.0mmのスクリーン)を用いて造粒した。得られた造粒物を、流動層乾燥機を用いて70℃にて乾燥後、ニュースピードミルにて解砕、篩分(篩目開き500~1700μm)して比較例1の粒状農薬組成物を得た。
[比較例2]
トルプロカルブ18.0重量%、カルボキシメチルセルロースナトリウム(セロゲン7A、第一工業製薬製)1.5重量%、ベントナイト(ベントナイト妙義、ホージュン製)25.0重量%及び炭酸カルシウム(炭酸カルシウムNS#100、日東粉化工業製)52.3重量%を袋に入れて混合し、得られた混合物100.0重量%に対して16.5重量%の水とジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(エアロールCT-1、東邦化学製)0.2重量%、ポリカルボン酸ナトリウム(トキサノンGR-31A、三洋化成工業製)3.0重量%を混合した溶液を添加し、ニーダーを用いて混練した。得られた混練物をバスケット型押出造粒機(目開き1.0mmのスクリーン)を用いて造粒した。得られた造粒物を、流動層乾燥機を用いて70℃にて乾燥後、ニュースピードミルにて解砕、篩分(篩目開き500~1700μm)して比較例2の粒状農薬組成物を得た。
[比較例3]
トルプロカルブ18.0重量%、トリポリリン酸ナトリウム(トリポリ燐酸ソーダ、下関三井化学製)2.0重量%、ポリアクリル酸ナトリウム(ソカランPA20、BASF製)5.0重量%、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物(デモールN、花王製)3.0重量%、ベントナイト(ベントナイト妙義、ホージュン製)30.0重量%及びクレー(クレーワンドー、昭和KDE製)42.0重量%を混合し、得られた混合物100.0重量%に対して22.0重量%の水を添加し混練した。得られた混練物をバスケット型押出造粒機(目開き1.0mmのスクリーン)を用いて造粒した。得られた造粒物を70℃にて乾燥後、篩分(篩目開き500~1700μm)して比較例3の粒状農薬組成物を得た。
[比較例4]
トルプロカルブ18.0重量%、トリポリリン酸ナトリウム(トリポリ燐酸ソーダ、下関三井化学製)5.0重量%及びベントナイト(ベントナイト妙義、ホージュン製)77.0重量%を混合し、得られた混合物100.0重量%に対して17.0重量%の水を添加し混練した。得られた混練物をバスケット型押出造粒機(目開き1.0mmのスクリーン)を用いて造粒した。得られた造粒物を70℃にて乾燥後、篩分(篩目開き500~1700μm)して比較例4の粒状農薬組成物を得た。
[比較例5]
トルプロカルブ18.0重量%、トリポリリン酸ナトリウム(トリポリ燐酸ソーダ、下関三井化学製)2.0重量%、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ニューカルゲンSX-C、竹本油脂製)1.0重量%、リグニンスルホン酸ナトリウム(サンエキスP252、日本製紙製)2.0重量%、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物(デモールN、花王製)2.0重量%、乳糖(K-LAC 200M、Baemek Advanced Technologies製)3.0重量%及びベントナイト(ベントナイト妙義、ホージュン製)72.0重量%を混合し、得られた混合物100.0重量%に対して15.0重量%の水を添加し混練した。得られた混練物をバスケット型押出造粒機(目開き1.0mmのスクリーン)を用いて造粒した。得られた造粒物を70℃にて乾燥後、篩分(篩目開き500~1700μm)して比較例5の粒状農薬組成物を得た。
本発明の粒状農薬組成物の有用性を示すために、以下の試験例1(造粒性試験)、試験例2(粒剤の水中崩壊性試験)、試験例3(粒剤硬度試験)及び試験例4(粉立ち性試験)を行った。
[試験例1](造粒性試験)
実施例1、2及び比較例1~5について、農薬活性成分及びその他原料を混合し、そこに水を添加し混練した混練物をバスケット型押出造粒機(目開き1.0mmのスクリーン)を用いて造粒した。造粒時の負荷、得られた造粒物のベタツキや粒形等を目視にて確認した。その結果を表1に示す。
評価の判定基準は、○:指摘加水幅が3%以上、かつ造粒負荷も小さい。×:指摘加水幅が1%以下、又は造粒負荷が大きい。
Figure 0007179593000001
[試験例2](粒剤の水中崩壊性試験)
実施例1、2及び比較例1、2、5について、農薬一般試験法(昭和56年12月改訂)に記載された粒剤の水中崩壊性試験の方法に準じて、試験を行った。
直径9cmのガラスシャーレに20℃の水(10度硬水)50mlを入れて静置し、供試粒剤5粒をほぼ均一になるように投入する。投入直後から供試粒剤が原型をとどめなくなるまでの時間、及び拡展性を測定した。その結果を表2に示す。
評価の判定基準は、◎:粒が完全に崩壊拡展する、○:粒が完全に崩壊するも拡展しない、△:2時間以上経過しても粒が完全に崩壊しない、×:粒が崩壊しない。
Figure 0007179593000002
[試験例3](粒剤硬度試験)
実施例1、2及び比較例1、5について、農薬一般試験法(昭和56年12月改訂)に記載された粒剤硬度試験の方法に準じて、試験を行った。
試料の標準篩での篩過残分100g、及び磁性ボール3個を磁性ポットに入れ、75回転/分の速さで15分間回転したのち、試料を取り出し、標準篩で篩分け、通過量の重量(Wg)を量り、次式により硬度を算出した。
硬度(%)=W(g)/試料(g)×100
その結果を表3に示す。
Figure 0007179593000003
[試験例4](粉立ち性試験)
実施例1、2及び比較例1、5について、1Lのガラスビーカーに試料を500g計り取り、約50cmの高さから、50g/秒の速度で連続的に落下させ、粉立ちを目視にて観察した。
評価の判定基準は、◎:粉立ちなし、○:少し粉立つ、△:かなり粉立つ、×:極めて粉立つ。その結果を表4に示す。
Figure 0007179593000004
本発明の粒状農薬組成物は、粉立ちが殆ど認められず、物理的安定性に優れ、かつ水中崩壊性に優れているので、機械散布による施用を行うことができる粒状農薬組成物として、有用である。

Claims (7)

  1. (1)農薬活性成分、(2)縮合リン酸塩、(3)ポリカルボン酸塩、(4)ベントナイト及び(5)炭酸カルシウムを含有する粒状農薬組成物であって、
    当該粒状農薬組成物の標準篩での篩過残分100g、及び磁性ボール3個を磁性ポットに入れ、75回転/分の速さで15分間回転したのち、当該粒状農薬組成物を取り出し、標準篩で篩分け、通過量の重量(Wg)を量り、次式:
    硬度(%)=W(g)/当該粒状農薬組成物(g)×100
    により算出された硬度が0.01~2%である粒状農薬組成物(但し、当該粒状農薬組成物は、熱硬化性樹脂粉体、ガラス質中空体、及びプラスチック微小中空体を含有しない)
  2. 農薬活性成分が、エトフェンプロックス、ジノテフラン、ブロフラニリド、ミルベメクチン、ペンチオピラド、フルスルファミド、トルプロカルブ、キノフメリン、シメコナゾール、ヒメキサゾール、ピラゾレート及びシクロピリモレートからなる群から選択される請求項1記載の粒状農薬組成物。
  3. 農薬活性成分が、トルプロカルブである、請求項1又は2記載の粒状農薬組成物。
  4. 縮合リン酸塩が、トリポリリン酸ナトリウムである請求項1~3のいずれか1項記載の粒状農薬組成物。
  5. ポリカルボン酸塩が、ポリカルボン酸ナトリウムである請求項1~4のいずれか1項記載の粒状農薬組成物。
  6. (1)農薬活性成分を0.01~40重量%、(2)縮合リン酸塩を0.01~10重量%、(3)ポリカルボン酸塩を0.01~10重量%、(4)ベントナイトを1~50重量%及び(5)炭酸カルシウム1~90重量%を含有する、請求項1~5のいずれか1項記載の粒状農薬組成物。
  7. 機械散布による請求項1~6のいずれか1項記載の粒状農薬組成物の施用方法。
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