JP7177998B2 - 冊子状印刷物 - Google Patents

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Description

本開示の実施の形態は、商品カタログ、パンフレット等を冊子の状態で郵送、宅配、あるいは手渡し等をすることができ、受け取った顧客が容易に開封できる冊子状印刷物に関する。
従来より、商品又は役務の内容を記載した冊子状印刷物(カタログ、パンフレット等)が、種々の分野で広く利用されている。例えば、特定の顧客向けサービスとしてデパートなどが行うギフト商品の紹介、旅行会社が行う旅行案内、あるいは、通販会社等で、過去に注文を受けた顧客等に対して、ダイレクトメールが送られる。
冊子状印刷物としては一対の表紙と、一対の表紙間に設けられた中紙とを有するものが知られている(特許文献1参照)。
このような冊子状印刷物は、一般に一対の表紙に比べて中紙が小さくなっており、中紙を一対の表紙間に綴じ込んでいる。
しかしながら一対の表紙に比べて中紙が小さくなっていると、作製された冊子状印刷物は、その中央部が周縁部に比べて膨らんでしまう。
このような場合、冊子状印刷物の厚みを全体として均一とすることができれば、積み重ねて保管する際いずれかの方向に傾くことなく整然と積み重ねることができる。
特開2010-269448号公報
本開示の実施の形態はこのような点を考慮してなされたものであり、全体の厚みを均一化して容易に取り扱うことができる冊子状印刷物を提供することを目的とする。
本開示の実施の形態は、矩形状の一対の表紙と、前記一対の表紙間に配置された矩形状の中紙とを備え、前記一対の表紙および前記中紙は、各々同一平面形状をもち、
前記一対の表紙および前記中紙の4辺の周縁が接着されて、接着部が形成され、少なくとも一つの表紙の接着部内の領域に、コ字状の破断予定線が形成され、前記中紙に、前記コ字状の破断予定線に対応してコ字状の打ち抜き線が形成されている、冊子状印刷物。
本開示の実施の形態は、前記破断予定線が形成されていない部分に綴じ部が設けられ、この綴じ部は、1辺の周縁の接着部に対応して形成されている、冊子状印刷物。
本開示の実施の形態は、複数の破断予定線が設けられ、一の破断予定線の綴じ部は1辺の周縁の接着部に対応して形成され、他の破断予定線の綴じ部に対応して、前記一対の表紙および前記中紙を接着する追加接着部が設けられている、冊子状印刷物。
本開示の実施の形態は、前記打ち抜き線により囲まれた領域は、対応する破断線により囲まれた領域と同一または小さい、冊子状印刷物。
本開示の実施の形態は、各表紙の接着部内の領域に、コ字状の破断予定線が形成されている、冊子状印刷物。
以上のように、本開示の実施の形態によれば、全体の厚みを均一化して、冊子状印刷物の取り扱いを容易に行うことができる。
図1Aは実施の形態による冊子状印刷物を示す斜視図。 図1Bは便宜上接着部が表側表面から現れた状態を示す図1Aと同様の図。 図2は実施の形態による冊子状印刷物を示す平面図。 図3は図2のA部拡大図。 図4は実施の形態による冊子状印刷物を示す断面図。 図5は実施の形態による冊子状印刷物の使用状態を示す斜視図。 図6は冊子状印刷物の変形例を示す平面図。 図7は冊子状印刷物の変形例を示す平面図。
以下、図面を参照して本実施の形態による冊子状印刷物について辻べる。ここで図1乃至図5は本実施の形態による冊子状印刷物を示す図である。
図1A乃至図5に示すように、冊子状印刷物10は、矩形状の一対の表紙11、12と、一対の表紙11、12の間に配置された矩形状の複数、例えば2枚の中紙13、14とを備えている(図4参照)。
上述した一対の表紙11、12および2枚の中紙13、14は各々同一平面形状をもっている。
このような構成からなる冊子状印刷物10は、ダイレクトメール用の印刷物であり、表側の表紙11の外面には差出料金表示や受取人である顧客の送り先、宛名記載部、例えば提供する情報の広告、あるいは送り手の社名を記載した差出人記載部が設けられている。
また裏側の表紙12の外面には、送り手の住所、連絡先等の差出人情報が記載されている。
また中紙13、14には、ダイレクトメールの具体的情報が記載されており、さらにいずれかの中紙13、14がダイレクトメールの具体的情報に対して返信するための返信はがきを含むこともある。このように、いずれかの中紙13、14が返信用はがきを含む場合、中紙13、14には、返信用はがきを区画するミシン目線が予め設けられている。
図1A乃至図5により冊子状印刷物10について更に述べる。図1乃至図5に示すように、一対の表紙11、12および中紙13、14の4辺の周縁が接着剤20により接着され、一対の表紙11、12および中紙13、14の4辺の周縁に各々接着部20A、20B、20C、20Dが形成されている。
また、一対の表紙11、12のうちの一方、例えば表側の表紙11には、接着部20A、20B、20C、20Dの内側の領域に綴じ部15Aを残してコ字状のミシン目線(破断予定線)15が形成されている。本実施の形態において、接着部20A、20B、20C、20Dのうち、接着部20Aはコ字上のミシン目線15が形成されない辺に設けられ、冊子状印刷物10の綴じ部15Aとして機能する。また、接着部20A、20B、20C、20Dは実際には表側の表紙11上には現れないが(図1A参照)、本実施の形態においては便宜上、接着部20A、20B、20C、20Dが表側の表紙11上に現れた状態を示す(図1B、図2,図5乃至図7参照)。
ここで「内側の領域」とは、図2に示す冊子状印刷物10において、接着部20A、20B、20C、20Dにより囲まれた内側の領域をいう。
この場合、ミシン目線15が接着部20A、20B、20C、20Dのうち、3辺の周縁のコ字状の接着部20B、20C、20Dに対応して設けられ、1辺の周縁の接着部20Aは上述のように綴じ部15Aとして機能する。
またコ字状のミシン目線15の中心を通る中心線は、対応するコ字状の接着部20B、20C、20Dの内周縁よりわずかに内側に入った位置に設けられている。
ところで、図3に示すように、ミシン目線15は連続して配置された複数の単位ミシン目線151からなり、各単位ミシン目線151は表紙11を貫通して設けられるとともに
V字状部152と直線部153とを含む。そして一の単位ミシン目線151のV字状部152内に、隣接する単位ミシン目線151の直線部153が入り込んでいる。またコ字状ミシン目線15の一つの隅部には、ミシン目線15を破断する際の切っ掛けとなる把持部16が表紙11を貫通して形成されている(図2および図3参照)。
更にまた、2枚の中紙13、14には、コ字状のミシン目線15に対応してコ字状の打ち抜き線13a、14aが形成されている。
2枚の中紙13、14に形成された打ち抜き線13a、14aは、各々中紙13、14を貫通して形成され、コ字状のミシン目線15より内側の領域に、ミシン目線15に沿って形成されている。
ここで「内側の領域」とは、ミシン目線15により囲まれた内側の領域をいい、打ち抜き線13a、14aは、ミシン目線15の中心線よりわずかに内側に入った位置に設けられている。
なお、打ち抜き線13a、14aを、ミシン目線15の内側にわずかに入った位置に設ける代わりに、ミシン目線15と同一形状をもつよう形成してもよい。また、打ち抜き線13a、14aは、中紙13,14をめくるに従って徐々に内側に形成されていく構造を持っていてもよい。打ち抜き線13a、14aがこのような構成を持つことにより複数枚の中紙13,14を同時にめくることが起こりにくくなるため、使用者の利便性が向上する。
さらにいずれかの中紙13、14が返信用はがきを含む場合、当該中紙13、14に、打ち抜き線13a、14aに加えて、返信用はがきを区画するミシン目線(図示せず)を設けてもよい。
上述のようにミシン目線15は複数の単位ミシン目線15aからなり、ミシン目線15の中心線は、各単位ミシン目線15aの中心位置を通る。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
冊子状印刷物10を受け取った使用者は、まず把持部16を把持して表紙11を上方へ引っ張り、表紙11をコ字状のミシン目線15に沿って破断し開封する(図1参照)。次に表紙11の破断が綴じ部15Aとして機能する接着部20Aに達したところで、表紙11の破断作業が終了する。
この際、中紙13、14にはコ字状のミシン目線15に対応して、各々コ字状の打ち抜き線13a、14aが形成されている。使用者はまず表紙11のうち破断された部分11aを大きく拡げておき、次に中紙13、14を一枚ずつ順次拡げる。この場合、中紙13、14には、コ字状のミシン目線15に対応して打ち抜き線13a、14aが形成されているため、容易に中紙13、14を順次、綴じ部15Aとして機能する接着部2OA側へ向かって拡げることができる。この間、使用者は表紙11の内面に記載されている情報、各中紙13、14の両面に記載されている情報、表紙12の内面に記載されている情報を容認かつ確実に確認することができる。
以上のように本実施の形態によれば、冊子状印刷物10を構成する一対の表紙11、12および2枚の中紙13、14が同一の平面形状をもつため、冊子状印刷物10の全体の厚みを均一化させることができる。このため複数の冊子状印刷物10を積み重ねて保管する際、冊子状印刷物10の中央部のみが膨らむことが無いため、いずれかの方向に傾くことなく、整然と積み重ねることができ、冊子状印刷物10の取り扱いが容易となる。
次に図6および図7により本実施の形態の変形例について説明する。
上記実施の形態において、一対の表紙11、12のうち表側の表紙11にコ字状のミシン目線15を設けた例を示したが、表側の表紙11にミシン目線15を設けるとともに、裏側の表紙12にもミシン目線15を設けてもよい(図6参照)。
図6に示すように、冊子状印刷物10の4辺の周縁に接着部20A、20B、20C、20Dが設けられ、表紙11および表紙12の双方に、1辺の周縁の接着部20Aに対応する綴じ部15Aを残してコ字状のミシン目線15が設けられている。そして表紙11および表紙に設けられたミシン目線15の隅部に破断する際の切っ掛けとなる把持部16が表紙11を貫通して設けられている。
図6に示す変形例によれば、表側の表紙11からミシン目線15に沿って表紙11を破断して開封することができ、かつ裏側の表紙12からもミシン目線15に沿って表紙12を破断して開封することができる。
次に図7により本実施の形態による他の変形例について述べる。
なお、図7に示す変形例において、図1A乃至図5に示す実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図7に示すように、冊子状印刷物10は、矩形状の一対の表紙11、12と、矩形状の2枚の中紙13、14とを備え、一対の表紙11、12と2枚の中紙13、14は同一の平面形状をもつ。また、一対の表紙11、12および中紙13、14の4辺の周縁が接着剤20により接着され、一対の表紙11、12および中紙13、14の4辺の周縁に各々接着部20A、20B、20C、20Dが形成されている。
また、一対の表紙11、12のうちの一方、例えば表側の表紙11には、接着部20A、20B、20C、20Dの内側の領域に複数、例えば2つのコ字状のミシン目線(破断予定線)15が形成されている。
具体的には、一対の表紙11、12および中紙13、14は、接着部20Bの中央部と接着部20Cの中央部を結ぶ位置において接着剤20により接着され、一対の表紙11、12および中紙13、14には、接着部20Bの中央部と接着部20Cの中央部を結ぶ追加接着部20Eが形成されている。この場合、一方、例えば図7において左側のコ字状のミシン目線15は接着部20B、20Cおよび追加接着部20Eに沿って設けられ、ミシン目線15が形成されていない接着部20Aは、綴じ部15Aとして機能する。
また図7において右側のコ字状のミシン目線15は接着部20B、20C、20Dに沿って設けられ、ミシン目線15が形成されていない追加接着部20Eは綴じ部15Aとして機能する。
また左側のコ字状のミシン目線15の中心線は対応する接着部20B、20C、追加接着部20Eの内周縁よりわずかに内側に入った位置に設けられている。さらに右側のミシン目線15の中心線は、対応する接着部20B、20C、20Dの内周縁よりわずかに内側に入った位置に設けられている。
また、各ミシン目線15の一つの隅部には、ミシン目線15を破断する際の切っ掛けとなる把持部16が形成されている。
更にまた、2枚の中紙13、14には、コ字状の各々のミシン目線15に対応してコ字状の打ち抜き線13a、14aが形成されている。
2枚の中紙13、14に形成された打ち抜き線13a、14aは、各々中紙13、14を貫通して形成され、2つのコ字状のミシン目線15より内側の領域にミシン目線15に沿って形成されている。
ここで「内側の領域」とは、ミシン目線15により囲まれた内側の領域をいい、打ち抜き線13a、14aは、ミシン目線15の中心線よりわずかに内側に入った位置に設けられている。
なお、打ち抜き線13a、14aを、ミシン目線15の内側にわずかに入った位置に設ける代わりに、ミシン目線15と同一平面形状をもつよう形成してもよい。
図7に示す変形例によれば、表紙12に2つのコ字状のミシン目線15、15が形成されているので、表紙11を各ミシン目線15、15に沿って破断した後、中紙13、14のうち各ミシン目線15、15に対応する部分に各々独立した情報を記載することができる。
10 冊子状印刷物
11 表側の表紙
12 裏側の表紙
13、14 中紙
13a、14a 打ち抜き線
15 ミシン目線
15a 単位ミシン目線
16 把持部
20 接着剤
20A、20B、20C、20D 接着部
20E 追加接着部

Claims (5)

  1. 矩形状の一対の表紙と、
    前記一対の表紙間に配置された矩形状の中紙とを備え、
    前記一対の表紙および前記中紙は、各々同一平面形状をもち、
    前記一対の表紙および前記中紙の4辺の周縁が接着されて、接着部が形成され、
    少なくとも一つの表紙の接着部内の領域に、コ字状の破断予定線が形成され、
    前記中紙に、前記コ字状の破断予定線に対応してコ字状の打ち抜き線が形成されている、冊子状印刷物。
  2. 前記破断予定線が形成されていない部分に綴じ部が設けられ、この綴じ部は、1辺の周縁の接着部に対応して形成されている、請求項1記載の冊子状印刷物。
  3. 複数の破断予定線が設けられ、一の破断予定線の綴じ部は1辺の周縁の接着部に対応して形成され、他の破断予定線の綴じ部に対応して、前記一対の表紙および前記中紙を接着する追加接着部が設けられている、請求項1記載の冊子状印刷物。
  4. 前記打ち抜き線により囲まれた領域は、対応する破断予定線により囲まれた領域と同一または小さい、請求項1乃至3のいずれか記載の冊子状印刷物。
  5. 各表紙の接着部内の領域に、前記コ字状の破断予定線が形成されている、請求項1乃至4のいずれか記載の冊子状印刷物。
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