JP7173154B2 - 調光シート、および、調光シートの製造方法 - Google Patents

調光シート、および、調光シートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光透過率の可変な調光領域を有する調光シート、および、その製造方法に関する。
調光シートは、液晶組成物を含む調光層と、調光層を挟む一対の透明電極層とを備えている。一対の透明電極層間の電位差に応じて液晶分子の配向状態が変わることにより、調光シートの光透過率が変わる(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-187775号公報
ところで、水滴や導電性の塵などの導電性物質が調光シートの端面に付着すると、当該端面に露出している各透明電極層の端部間に短絡が生じる。
本発明は、調光シートの端面への導電性物質の付着に起因した短絡の発生を抑えることのできる調光シートおよび調光シートの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する調光シートは、液晶組成物を含む調光層と、前記調光層を挟む一対の透明電極層である第1透明電極層および第2透明電極層と、前記調光層および前記一対の透明電極層を挟む一対の透明支持層と、を備える。前記第1透明電極層は、駆動電圧が印加されるように構成された電極部と、前記調光シートの表面に沿った方向に前記電極部と隣り合う絶縁部であって、前記表面と対向する位置から見た平面視において前記電極部の外縁に沿って延びる前記絶縁部と、を有する。
上記構成によれば、絶縁部が配置されている部分では、電極部が調光シートの端面に露出しない。したがって、端面への導電性物質の付着に起因した短絡の発生を抑えることができる。また、電極部が酸化物半導体から構成される場合には、端面への水分の付着に起因して電極部が腐食することも抑えることができる。
上記調光シートにおいて、前記第1透明電極層は、前記絶縁部によって前記電極部と絶縁された導電部を有し、前記平面視において前記絶縁部は前記電極部と前記導電部とに挟まれ、前記導電部が前記調光シートの端面に露出してもよい。
絶縁部が導電膜に対するレーザ照射によって形成されて電極部と導電部とが分離される場合、絶縁部は、電極部および導電部よりも脆くなりやすい。上記構成によれば、絶縁部が調光シートの端部に配置されている構成と比較して、調光シートの端部において調光シートの構成層の層間が剥離することが抑えられる。
上記調光シートにおいて、前記絶縁部は、レーザ加工痕であってもよい。
上記構成によれば、レーザ照射によって絶縁部が形成されるため、例えばエッチングによって絶縁部を形成する製造方法と比較して、調光シートの製造に要する工程数の低減が可能である。
上記調光シートにおいて、前記第1透明電極層は、導電膜から構成されている部分を含み、前記絶縁部では、導電膜が破壊されていてもよい。
上記構成の絶縁部は、レーザ照射によって好適に形成できる。
上記調光シートの前記平面視にて前記絶縁部が位置する領域の可視光線透過率は、前記平面視にて前記電極部が位置する領域の可視光線透過率よりも低くてもよい。
上記構成の絶縁部は、レーザ照射によって好適に形成できる。
上記調光シートの前記平面視において、前記絶縁部が位置する領域は、1つの方向に沿って複数の円が連なった外形を有する帯状領域から構成されていてもよい。
上記構成の絶縁部は、パルス発振のレーザ照射によって好適に形成可能である。パルス発振のレーザを用いることによって、レーザ照射によって生じた熱を放散させつつ絶縁部を形成することができるため、調光層における気泡の発生が抑えられる。
上記調光シートの前記平面視において、前記絶縁部は、前記電極部の全体を囲む環状を有し、前記調光シートは、前記平面視にて前記絶縁部で囲まれる範囲内に、前記電極部に駆動電圧を印加するための配線部が接続されるように構成された領域を有してもよい。
上記構成によれば、配線部が接続される領域も含めて電極部の全体が絶縁部によって囲まれる。したがって、電極部がその全周において調光シートの端面に露出しないため、電極部の短絡が的確に抑えられる。
上記調光シートは、前記電極部に駆動電圧を印加するための配線部が接続されるように構成された接続領域を有し、前記平面視において、前記接続領域は、前記平面視において前記調光シートの端部に位置し、前記絶縁部は、前記接続領域の周囲で途切れていてもよい。
上記構成によれば、絶縁部の位置する部分において電極部の短絡を抑えつつも、接続領域の形成および接続領域への配線部の接続の容易性を高めることができる。
上記調光シートにおいて、前記第2透明電極層は、駆動電圧が印加されるように構成された電極部と、前記調光シートの表面に沿った方向に当該電極部と隣り合う絶縁部であって、前記平面視において当該電極部の外縁に沿って延びる前記絶縁部とを有し、前記平面視において、前記第1透明電極層の前記絶縁部と、前記第2透明電極層の前記絶縁部とが重なってもよい。
上記構成によれば、第1透明電極層の絶縁部と第2透明電極層の絶縁部とが重なる部分では、第1透明電極層と第2透明電極層との双方で、電極部が調光シートの端面に露出しない。したがって、端面への導電性物質の付着に起因した短絡の発生がより的確に抑えられる。また、電極部が酸化物半導体から構成される場合には、端面への水分の付着に起因して電極部が腐食することを、第1透明電極層と第2透明電極層との双方で抑えることができる。また、第1透明電極層の絶縁部と第2透明電極層の絶縁部とが重なる構成であれば、絶縁部をレーザ照射によって形成する場合には、これらの絶縁部を一括して形成することができるため、絶縁部の形成の効率が高められる。
上記課題を解決する調光シートの製造方法は、第1透明支持層に支持された第1透明導電層と、第2透明支持層に支持された第2透明導電層との間に、液晶組成物を含む調光層が挟まれた多層体を形成することと、前記多層体にレーザを照射して前記第1透明導電層に絶縁部を形成することにより、駆動電圧が印加されるように構成された電極部と前記電極部の外縁に沿って延びる前記絶縁部とを有する層を形成することと、を含む。
上記製法によれば、絶縁部が配置されている部分では、電極部が調光シートの端面に露出しない。したがって、端面への導電性物質の付着に起因した短絡の発生を抑えることができる。また、電極部が酸化物半導体から構成される場合には、端面への水分の付着に起因して電極部が腐食することも抑えることができる。そして、レーザ照射によって絶縁部が形成されるため、例えばエッチングによって絶縁部を形成する製造方法と比較して、調光シートの製造に要する工程数の低減が可能である。また、多層体の形成後に絶縁部の形成が行われるため、調光シートや電極部の形状等の設計の変更にも容易に対応が可能である。
本発明によれば、調光シートの端面への導電性物質の付着に起因した短絡の発生を抑えることができる。
調光シートの第1実施形態について、ノーマルタイプの調光シートの断面構造を示す図。 調光シートの第1実施形態について、リバースタイプの調光シートの断面構造を示す図。 第1実施形態の調光シートの平面構造を示す図。 (a)は、図3におけるIVa-IVa線に沿った断面構造を示す図、(b)は、図3におけるIVb-IVb線に沿った断面構造を示す図。 第1実施形態の調光シートの製造工程を示す図であって、形成された多層体を示す図。 第1実施形態の調光シートの製造工程を示す図であって、レーザ照射工程の一例を示す図。 第1実施形態の調光シートの製造工程を示す図であって、レーザ照射工程の一例を示す図。 第1実施形態の調光シートにおける絶縁部の構成の第1例を示す図。 第1実施形態の調光シートにおける絶縁部の構成の第1例を示す図。 第1実施形態の調光シートにおける絶縁部の構成の第2例を示す図。 第1実施形態の調光シートにおける絶縁部の構成の第2例を示す図。 第1実施形態の調光シートにおける絶縁領域の外観の一例を示す図。 第1実施形態の調光シートにおける絶縁領域の外観の一例を示す図。 (a)は、実施例の調光シートを分割した多層体における調光層表面のSEM画像を示す図、(b),(c),(d)は、(a)に含まれる領域に対するEDXマッピング結果を示す図。 (a),(b),(c)は、実施例の調光シートを分割した多層体に対するEDXスペクトルを示す図。 実施例の調光シートを分割した多層体における絶縁部付近のSEM画像を示す図。 実施例の調光シートにおける絶縁領域の実体顕微鏡画像を示す図。 調光シートの第2実施形態について、調光シートの平面構造を示す図。 (a)は、図18におけるXa-Xa線に沿った断面構造を示す図、(b)は、図18におけるXb-Xb線に沿った断面構造を示す図。 実施例の調光シートを分割した多層体における帯状部付近のSEM画像を示す図。 調光シートの第3実施形態について、調光シートの平面構造を示す図。 第3実施形態の調光シートの断面構造を示す図。 第3実施形態の調光シートの製造工程を示す図であって、エッチングされた透明導電層を示す図。 第3実施形態の調光シートの製造工程を示す図であって、エッチングされた透明導電層の積層工程を示す図。
(第1実施形態)
図1~図17を参照して、調光シート、および、調光シートの製造方法の第1実施形態を説明する。第1実施形態の調光シート10は、ノーマルタイプおよびリバースタイプのいずれかの構造を有する。図1は、ノーマルタイプの調光シート10Nの断面構造を示す。
[調光シートの構成]
図1が示すように、ノーマルタイプの調光シート10Nは、調光層11と、一対の透明電極層である第1透明電極層12Aおよび第2透明電極層12Bと、一対の透明支持層である第1透明支持層13Aおよび第2透明支持層13Bとを備えている。第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとは、調光層11を挟み、第1透明支持層13Aと第2透明支持層13Bとは、調光層11および透明電極層12A,12Bを挟んでいる。第1透明支持層13Aは、第1透明電極層12Aを支持し、第2透明支持層13Bは、第2透明電極層12Bを支持している。調光シート10Nを構成する上述の各層は、いずれも、調光シート10Nの端面10Eまで延びている。
調光シート10Nは、透明板50に取り付けられている。具体的には、調光シート10Nの裏面が、透明粘着層51を介して、透明板50の表面に貼り付けられている。調光シート10Nの裏面は、第2透明支持層13Bにおける第2透明電極層12Bに接する面とは反対側の面である。透明板50は、ガラスや樹脂等からなる透明な板状の部材である。透明板50は、単層構造を有していてもよいし、複層構造を有していてもよい。また、透明板50の表面は、平面であってもよいし、曲面であってもよい。具体的には、透明板50は、例えば、窓ガラスやガラス壁等の建材であってもよいし、自動車の窓ガラス等の車両用部材であってもよい。
第1透明電極層12Aは、電極部20Aと、絶縁部21Aと、外周導電部22Aとを有している。電極部20Aは、第1透明電極層12Aにおける面方向の中央部を含む領域に位置する。面方向は、各層の広がる方向であって、言い換えれば、調光シート10の表面に沿った方向である。外周導電部22Aは、第1透明電極層12Aにおける面方向の端部に位置し、外周導電部22Aの端面は、調光シート10Nの端面10Eの一部を構成している。絶縁部21Aは、電極部20Aと外周導電部22Aとの各々に隣接し、これら電極部20Aと外周導電部22Aとに挟まれている。すなわち、端面10Eに近い位置から、面方向に沿って、外周導電部22A、絶縁部21A、電極部20Aは、この順に位置する。外周導電部22Aと絶縁部21Aとの各々は、調光シート10Nの表面と対向する位置から見て、調光層11と重なる位置に配置されている。
第1透明電極層12Aと同様に、第2透明電極層12Bは、電極部20Bと、絶縁部21Bと、外周導電部22Bとを有している。電極部20Bは、第2透明電極層12Bにおける面方向の中央部を含む領域に位置する。外周導電部22Bは、第2透明電極層12Bにおける面方向の端部に位置し、外周導電部22Bの端面は、調光シート10Nの端面10Eの一部を構成する。絶縁部21Bは、電極部20Bと外周導電部22Bとの各々に隣接し、面方向に沿って電極部20Bと外周導電部22Bとに挟まれている。
電極部20A,20Bは、駆動電圧が印加されることにより、調光層11を挟む電極として機能する。絶縁部21A,21Bは、絶縁性を有し、外周導電部22A,22Bは、導電性を有する。外周導電部22Aは、絶縁部21Aの介在によって電極部20Aとは絶縁されており、外周導電部22Bは、絶縁部21Bの介在によって電極部20Bとは絶縁されている。すなわち、外周導電部22A,22Bには駆動電圧は印加されない。
電極部20Aと電極部20Bとは、調光層11を挟んで対向し、絶縁部21Aと絶縁部21Bとは、調光層11を挟んで対向し、外周導電部22Aと外周導電部22Bとは、調光層11を挟んで対向している。調光シート10Nの表面と対向する位置から見た平面視において、電極部20Aが位置する領域と電極部20Bが位置する領域とは、電極部20A,20Bに配線部が接続される領域を除いて一致する。また、上記平面視において、絶縁部21Aが位置する領域と絶縁部21Bが位置する領域とは一致し、外周導電部22Aが位置する領域と外周導電部22Bが位置する領域とは一致する。
上記平面視において調光シート10Nが有する領域のなかで、電極部20Aと電極部20Bとに調光層11が挟まれている領域は、光透過率が可変な調光領域SLである。ノーマルタイプにおいては、電極部20A,20Bに駆動電圧が印加されているとき、調光層11が含む液晶分子が配向され、液晶分子の長軸方向が電極部20A,20B間の電界方向に沿った向きとなる。その結果、調光層11を光が透過しやすくなるため、調光領域SLは、透明になる。一方、電極部20A,20Bに駆動電圧が印加されていないとき、液晶分子の長軸方向の向きは不規則になる。そのため、調光層11に入射した光は散乱する。その結果、調光領域SLは白濁して不透明になる。
図2は、リバースタイプの調光シート10Rの断面構造を示す。リバースタイプの調光シート10Rは、調光層11、透明電極層12A,12B、透明支持層13A,13Bに加えて、調光層11を挟む一対の配向層である第1配向層14Aおよび第2配向層14Bを備えている。第1配向層14Aは、調光層11と第1透明電極層12Aとの間に位置し、第2配向層14Bは、調光層11と第2透明電極層12Bとの間に位置する。第1透明電極層12Aの構成および第2透明電極層12Bの構成は、ノーマルタイプと同様である。
配向層14A,14Bは、例えば、垂直配向膜である。配向層14A,14Bは、第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが等電位であるときに、調光層11が含む液晶分子の長軸方向を、配向層14A,14Bの法線方向に沿わせるように、液晶分子を配向する。一方、配向層14A,14Bは、透明電極層12A,12B間に電位差が生じているときに、調光層11が含む液晶分子の長軸方向を上記法線方向以外の方向に変更可能にする。
リバースタイプにおいては、電極部20A,20Bに駆動電圧が印加されているとき、調光層11が含む液晶分子の長軸方向の向きが、配向層14A,14Bの法線方向とは異なった向きになるため、調光領域SLは不透明になる。一方、電極部20A,20Bに駆動電圧が印加されていないとき、液晶分子の長軸方向が配向層14A,14Bの法線方向に沿った向きとなるため、調光領域SLは透明になる。
ノーマルタイプとリバースタイプとで、調光シート10の平面構造は同一である。図3は、透明板50に取り付けられた調光シート10の平面図であって、絶縁部21A,21Bが位置する領域を、ドットを付して示している。
図3が示すように、調光シート10の表面と対向する位置から見た平面視において、絶縁部21A,21Bが位置する領域が絶縁領域SIであり、外周導電部22A,22Bが位置する領域が導電領域SOである。上記平面視において、絶縁領域SIは、調光領域SLの外側に位置し、調光領域SLの外縁に沿って延びている。さらに、絶縁領域SIの外側に導電領域SOが位置し、導電領域SOは絶縁領域SIの外縁に沿って延びている。絶縁領域SIは、調光領域SLの全体を囲む環状を有し、導電領域SOは、調光領域SLおよび絶縁領域SIの全体を囲む環状を有する。なお、絶縁部21A,21Bは、絶縁領域SIが延びる方向に沿って、絶縁性を有する部分が連続的に並ぶ構成を有している。
上記平面視において、導電領域SOの幅WOは、1mm以上10mm以下であることが好ましい。幅WOが1mm以上であれば、導電領域SOが細すぎないため、外周導電部22A,22Bの形成が容易である。また、透明電極層12A,12Bと厚さ方向に隣接する層に対する外周導電部22A,22Bの密着力が十分に得られる。幅WOが10mm以下であれば、調光領域SLが小さくなることが抑えられる。なお、導電領域SOの幅方向の長さが一定ではない場合、幅WOは導電領域SOの幅方向の長さの平均値である。
また、絶縁領域SIの幅WIは、導電領域SOの幅WO以下であることが好ましい。幅WIが幅WO以下であれば、調光領域SLが小さくなることが抑えられる。また、絶縁部21A,21Bによる絶縁性を高めるためには、絶縁領域SIの幅WIは5μm以上であることが好ましい。なお、絶縁領域SIの幅方向の長さが一定ではない場合、幅WIは絶縁領域SIの幅方向の長さの平均値である。
上記平面視において、調光シート10は、絶縁領域SIに囲まれる範囲内に、調光領域SLと、第1透明電極層12Aの電極部20Aを駆動回路と接続するための第1接続領域SAと、第2透明電極層12Bの電極部20Bを駆動回路と接続するための第2接続領域SBとを有している。絶縁領域SIに囲まれる範囲内において、接続領域SA,SB以外の領域は調光領域SLである。
接続領域SA,SBは、絶縁領域SIに囲まれる範囲内において、絶縁領域SIから離れていてもよいし、絶縁領域SIに接していてもよい。図3では、接続領域SA,SBが絶縁領域SIから離れている形態を例示している。言い換えれば、第1接続領域SAと第2接続領域SBとの各々は、調光領域SLに囲まれている。接続領域SA,SBが絶縁領域SIから離れている形態であれば、接続領域SA,SBと絶縁領域SIとの位置合わせに高い精度を要さないため、接続領域SA,SBおよび絶縁領域SIの形成が容易である。第1接続領域SAと第2接続領域SBとの位置関係は特に限定されないが、例えば、第1接続領域SAと第2接続領域SBとは、矩形形状の調光シート10の一辺に沿った方向に並ぶ。
第1接続領域SAには、第1配線部40Aが接続され、第2接続領域SBには、第2配線部40Bが接続されている。第1透明電極層12Aの電極部20Aは、第1配線部40Aを通じて駆動回路に接続され、第2透明電極層12Bの電極部20Bは、第2配線部40Bを通じて駆動回路に接続される。駆動回路は、電源から受ける電圧を駆動電圧に変換して配線部40A,40Bを通じて電極部20A,20Bに印加する。
図4を参照して、接続領域SA,SBの付近の構造を説明する。なお、図4では、ノーマルタイプの調光シート10Nの構造を例示している。
図4(a)が示すように、第1接続領域SAにおいては、第1透明電極層12Aにおける第1透明支持層13Aに接する面とは反対側の面が、調光層11、第2透明電極層12B、および、第2透明支持層13Bを含む調光シート10の他の層から露出されて、透明板50と対向する。第1透明支持層13Aにおける第1透明電極層12Aに接する面とは反対側の面が、調光シート10の表面である。
調光領域SLと第1接続領域SAとの間で第1透明電極層12Aは連続しており、調光領域SLと第1接続領域SAとのいずれにも電極部20Aが位置する。第1接続領域SAにて電極部20Aに第1配線部40Aが接続される。
第1配線部40Aは、電極部20Aと駆動回路とを導通可能な構成を有していればよい。例えば、第1配線部40Aは、導電性接着層41Aと、リード線42Aと、はんだ部43Aとを備える。導電性接着層41Aは、例えば、銅テープ等の導電テープから構成される。導電性接着層41Aが、第1接続領域SAにて電極部20Aの表面に接合し、導電性接着層41Aの表面に、リード線42Aがはんだ部43Aによって固定されている。
図4(b)が示すように、第2接続領域SBにおいては、第2透明電極層12Bにおける第2透明支持層13Bに接する面と反対側の面が、調光層11、第1透明電極層12A、および、第1透明支持層13Aを含む調光シート10の他の層から露出されて、調光シート10の最外面を構成する。第2透明支持層13Bにおける第2透明電極層12Bに接する面と反対側の面は、透明粘着層51に接する。
調光領域SLと第2接続領域SBとの間で第2透明電極層12Bは連続しており、調光領域SLと第2接続領域SBとのいずれにも電極部20Bが位置する。第2接続領域SBにて電極部20Bに第2配線部40Bが接続される。
第2配線部40Bは、電極部20Bと駆動回路とを導通可能な構成を有していればよく、例えば、第1配線部40Aと同様に、導電性接着層41Bと、リード線42Bと、はんだ部43Bとを備える。導電性接着層41Bが、第2接続領域SBにて電極部20Bの表面に接合し、導電性接着層41Bの表面に、リード線42Bがはんだ部43Bによって固定されている。
[調光シートの製造方法]
上述した調光シート10の製造方法を、ノーマルタイプの調光シート10Nを例に説明する。
図5が示すように、まず、調光層11、透明導電層31A,31B、および、透明支持層13A,13Bを備える多層体30が形成される。第1透明導電層31Aは、第1透明支持層13Aに支持され、第2透明導電層31Bは、第2透明支持層13Bに支持されている。そして、第1透明導電層31Aと第2透明導電層31Bとは、調光層11を挟んでいる。透明導電層31A,31Bは、電極部20A,20B、絶縁部21A,21B、外周導電部22A,22Bが形成される前の透明電極層12A,12Bであって、絶縁性を有する部分を含まない透明で一様な導電膜である。
多層体30は、例えば、調光層11、透明導電層31A,31B、および、透明支持層13A,13Bが積層された大判のシートからの切り出しによって、調光シート10の貼付対象に応じた所望の形状に形成される。
調光層11は、液晶組成物を含む。調光層11は、例えば、高分子ネットワーク型液晶(PNLC:Polymer Network Liquid Crystal)、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、カプセル型ネマティック液晶(NCAP:Nematic Curvilinear Aligned Phase)等から構成される。例えば、高分子ネットワーク型液晶は、3次元の網目状を有した高分子ネットワークを備え、高分子ネットワークが有する空隙に液晶分子を保持する。調光層11が含む液晶分子は、例えば、誘電率異方性が正であって、液晶分子の長軸方向の誘電率が液晶分子の短軸方向の誘電率よりも大きい。液晶分子は、例えば、シッフ塩基系、アゾ系、アゾキシ系、ビフェニル系、ターフェニル系、安息香酸エステル系、トラン系、ピリミジン系、シクロヘキサンカルボン酸エステル系、フェニルシクロヘキサン系、ジオキサン系の液晶分子である。
なお、調光層11は、所定の色を有する色素であって、調光層11に印加された電圧の大きさに応じた液晶分子の運動を妨げない色素を含んでもよい。こうした構成によれば、所定の色を有する調光領域SLが実現される。
透明導電層31A,31Bを構成する材料としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ、酸化亜鉛、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)を含むポリマー、Ag合金薄膜を含む多層膜等が挙げられる。
第1透明支持層13Aおよび第2透明支持層13Bの各々は、透明な基材である。透明支持層13A,13Bとしては、例えば、ガラス基板やシリコン基板、あるいは、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリサルホン、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース等からなる高分子フィルムが用いられる。
続いて、多層体30に対するレーザ照射によって絶縁部21A,21Bが形成されることにより、透明電極層12A,12Bが形成される。
詳細には、図6が示すように、調光層11に対して第1透明導電層31Aが位置する側から、多層体30における絶縁領域SIとなる予定の領域にレーザLaが照射される。レーザLaの照射によって、2つの透明導電層31A,31Bのうち、レーザ装置60の光源から近い第1透明導電層31Aと、上記光源から遠い第2透明導電層31Bとの双方に、絶縁性を有する部分が形成される。これにより、第1透明導電層31Aに、絶縁部21Aと、絶縁部21Aによって区分けされた電極部20Aおよび外周導電部22Aとが形成され、その結果、第1透明電極層12Aが形成される。また、第2透明導電層31Bに、絶縁部21Bと、絶縁部21Bによって区分けされた電極部20Bおよび外周導電部22Bとが形成され、その結果、第2透明電極層12Bが形成される。
詳細には、第1透明導電層31Aもしくはその近傍にレーザLaの焦点が合わせられ、第1透明支持層13Aと対向する位置から、第1透明支持層13Aを透過するようにレーザLaが多層体30に照射される。第1透明支持層13Aの少なくとも外表面はレーザLaによって改質されず、第1透明導電層31Aに絶縁性を有する部分が形成されることによって絶縁部21Aが形成される。さらに、第1透明導電層31Aおよび調光層11を透過したレーザLaによって、第2透明導電層31Bに絶縁性を有する部分が形成され、これによって絶縁部21Bが形成される。
なお、レーザLaの焦点は、第2透明導電層31Bもしくはその近傍に合わせられてもよい。また、レーザ装置60の光源から見て第2透明導電層31Bを越えた位置にレーザLaの焦点が合わせられ、レーザLaの波長が第1透明導電層31Aおよび第2透明導電層31Bに吸収される波長とされることにより、絶縁部21A,21Bが形成されてもよい。
あるいは、図7が示すように、調光層11に対して第2透明導電層31Bが位置する側から、多層体30にレーザLaが照射されてもよい。すなわち、第2透明導電層31Bもしくはその近傍にレーザLaの焦点が合わせられ、第2透明支持層13Bと対向する位置から、第2透明支持層13Bを透過するようにレーザLaが多層体30に照射される。第2透明支持層13Bの少なくとも外表面はレーザLaによって改質されず、第2透明導電層31Bに絶縁部21Bが形成される。さらに、第2透明導電層31Bおよび調光層11を透過したレーザLaによって、第1透明導電層31Aに絶縁部21Aが形成される。
なお、第2透明導電層31Bと対向する位置からレーザLaが照射される場合、レーザLaの焦点は、第1透明導電層31Aもしくはその近傍に合わせられてもよい。また、レーザ装置60の光源から見て第1透明導電層31Aを越えた位置にレーザLaの焦点が合わせられ、レーザLaの波長が第1透明導電層31Aおよび第2透明導電層31Bに吸収される波長とされることにより、絶縁部21A,21Bが形成されてもよい。
レーザ照射に用いられるレーザの媒質および波長は特に限定されない。レーザとしては、例えば、Nd:YAGレーザ、Nd:YVOレーザ、COレーザ、半導体レーザ等が利用可能である。レーザの波長としては、例えば、赤外領域の波長が利用される。レーザの発振方式は連続発振であってもよいし、パルス発振であってもよい。
レーザ照射の後に、接続領域SA,SBが形成されることによって、調光シート10が形成される。第1接続領域SAは、多層体30における第1接続領域SAとなる予定の領域から、調光層11、第2透明導電層31B、および、第2透明支持層13Bが切り取り等により除去されることによって形成される。第2接続領域SBは、多層体30における第2接続領域SBとなる予定の領域から、調光層11、第1透明導電層31A、および、第1透明支持層13Aが切り取り等により除去されることによって形成される。なお、接続領域SA,SBの形成は、レーザ照射の前に行われてもよい。
リバースタイプの調光シート10Rの製造に際しては、多層体30として、調光層11、透明導電層31A,31B、および、透明支持層13A,13Bに加え、配向層14A,14Bを備える多層体が用いられる。第1配向層14Aは、調光層11と第1透明導電層31Aとの間に位置し、第2配向層14Bは、調光層11と第2透明導電層31Bとの間に位置する。
配向層14A,14Bを構成する材料としては、例えば、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリレートが挙げられる。配向層14A,14Bを形成するための配向処理は、例えば、ラビング処理、偏光照射処理、微細加工処理である。
配向層14A,14Bを備える多層体30に対して、上述したノーマルタイプの場合と同様にレーザ照射が行われることにより、第1透明電極層12Aおよび第2透明電極層12Bが形成される。
なお、調光シート10は、調光層11、透明電極層12A,12B、透明支持層13A,13B、配向層14A,14Bに加えて、他の層を備えていてもよい。他の層は、例えば、紫外線バリア機能を有する層等のように、調光層11や透明電極層12A,12Bを保護するための層や、調光領域SLにおける光の透過性の制御に寄与する層や、調光シート10の強度や耐熱性等の特性を高める層等が挙げられる。調光シート10が上記他の層を備える場合も、調光シート10の層構成に対応する層構成を有する多層体30に対してレーザ照射が行われることにより、第1透明電極層12Aおよび第2透明電極層12Bが形成される。
本実施形態の調光シート10は、曲面への貼り付けに適した柔軟性を有し、可展面であれ三次元曲面であれ、いかなる形状の曲面にも適用し得る。特に、カッティングのように調光シート10の一部を物理的に加工せずとも、調光シート10を曲面に沿わせることが可能であることから、曲面への貼り付けに際して調光シート10を曲げたとしても上記の加工箇所を端緒とした亀裂等が調光シート10に生じることが避けられる。そのため、曲げに対する良好な耐性が得られる。
[絶縁部の構成]
上述の製造方法によって製造された絶縁部21A,21Bの構成について、詳細に説明する。上述のように、絶縁部21A,21Bは、レーザ照射によって形成されたレーザ加工痕である。まず、このレーザ加工痕の詳細について説明する。
図8および図9は、絶縁部21A付近の断面構造の第1例を拡大して示す図である。第1例において、絶縁部21Aは、第1透明導電層31Aを構成する導電膜が小片状に破壊されている部分である。図8が示すように、絶縁部21Aでは、レーザ照射によって導電膜が粉々となり、第1透明導電層31Aの一部が第1透明支持層13Aから剥がれる。すなわち、絶縁部21Aは、第1透明支持層13Aから導電膜が剥がれている部分である。
調光層11や第1配向層14A等の第1透明電極層12Aと接触する機能層のなかの絶縁部21Aの近傍には、第1透明支持層13Aから剥がれた導電膜の膜片Fgが位置する。したがって、上記機能層のなかで絶縁部21Aと接触する部分では、上記機能層のなかで電極部20Aおよび外周導電部22Aと接触する部分よりも、電極部20Aを構成する元素と同じ元素の含有量が高い。
なお、レーザ照射による導電膜の破壊の程度によっては、図9が示すように、絶縁部21Aは、導電膜が第1透明支持層13Aに接した状態で物理的に破壊されている部分であることもあり得る。絶縁部21Aの表面は、電極部20Aおよび外周導電部22Aの表面よりも粗い。この場合、上記機能層の内部への膜片Fgの分散は生じない。
図10および図11は、絶縁部21A付近の断面構造の第2例を拡大して示す図である。第2例において、絶縁部21Aはレーザ照射によって化学的に改質された領域である。
例えば、図10が示すように、絶縁部21Aは、電極部20Aおよび外周導電部22Aと比較して、導電性に寄与する原子、あるいは、導電性に寄与する分子の一部である元素Pcが第1透明電極層12Aの下層に流出することにより組成が変化している領域である。こうした組成の変化に起因して、絶縁部21Aは、絶縁性を有している。
調光層11や第1配向層14A等の第1透明電極層12Aと接触する機能層のなかで絶縁部21Aと接触する部分では、上記機能層のなかで電極部20Aおよび外周導電部22Aと接触する部分よりも、元素Pcの含有量が高い。
電極部20Aと絶縁部21Aと外周導電部22Aとは、相互に連続した1つの層を構成しており、第1透明電極層12Aは平膜状を有する。ただし、元素Pcが抜け出していることに起因して、絶縁部21Aは電極部20Aおよび外周導電部22Aよりも脆くなっている。例えば、絶縁部21Aの表面は、電極部20Aおよび外周導電部22Aの表面よりも粗い。
また例えば、図11が示すように、絶縁部21Aは、電極部20Aおよび外周導電部22Aと比較して、化合物内での原子位置の移動や、分子内での結合の切断等による化学構造の変化が生じている領域である。こうした化学構造の変化に起因して、絶縁部21Aは、絶縁性を有している。絶縁部21Aでは組成の変化は生じていない。電極部20Aと絶縁部21Aと外周導電部22Aと絶縁部21Aとは、相互に連続した1つの層を構成しており、第1透明電極層12Aは平膜状を有する。
絶縁部21Aが、第1例および第2例のいずれの構造を有するかは、第1透明電極層12Aを構成する材料、すなわち、第1透明導電層31Aを構成する材料や、レーザのパワー等によって決まる。また、絶縁部21Aは、第1例と第2例とを組み合わせた構造を有し得る。例えば、第1透明電極層12Aは、絶縁部21Aにて、元素Pcが第1透明電極層12Aの下層に流出しているとともに、導電膜が物理的に破壊された構造を有していてもよい。元素Pcは、電極部20Aを構成する複数の元素に含まれる元素である。
また、第2透明電極層12Bの絶縁部21Bも、第1例、第2例、およびその組み合わせのいずれかの絶縁部21Aと同様の構造を有する。
なお、図8~図11においては、絶縁部21Aの断面形状を、第1透明支持層13Aに向かって絶縁部21Aの幅が拡大し、絶縁部21Aの外縁が、絶縁部21Aの外側に向かって膨らむように湾曲した曲線から構成される形状に図示した。この形状は、第1透明導電層31Aにおける厚さ方向の中央部から第1透明支持層13Aに接する表面の付近にレーザの焦点が合わせられて、第1透明支持層13Aと対向する位置からレーザ照射が行われた場合に形成される絶縁部21Aの形状を想定している。レーザの照射方向や焦点位置やパワー等によっては、絶縁部21Aの断面形状は、図8~図11に示した形状とは異なる形状になり得る。
次に、絶縁部21A,21Bの外観について説明する。図12は、調光シート10における絶縁領域SIの付近の平面構造の一例を拡大して示す図である。調光シート10の表面と対向する位置、すなわち、第1透明支持層13Aと対向する位置から見て、絶縁領域SIは、幅が一定の帯状の領域である直線形帯状領域Ssから構成される。こうした絶縁部21A,21Bは、連続発振により出力されるレーザの照射によって形成される。
直線形帯状領域Ssにおける少なくとも一部は、変色してくすんで見える。それゆえ、絶縁領域SIの可視光線透過率は、透明な状態での調光領域SLの可視光線透過率よりも低い。図12では、直線形帯状領域Ssにおける幅方向の端部付近が変色している形態を例示している。
直線形帯状領域Ss内において変色の程度に差が生じる理由は、多層体30がレーザから受けるエネルギーが、レーザの中心が当たっている位置から離れるほど、減少するためであると考えられる。レーザのパワーに応じて、直線形帯状領域Ssのなかで変色が生じる部分は変わり得る。例えば、直線形帯状領域Ssにおける幅方向の中央部が変色する場合や、幅方向の端部付近と中央部とが変色する場合もあり得る。
変色の要因の1つは、例えば透明支持層13A,13Bがポリエチレンテレフタレートフィルムである場合等に、レーザ照射によって、透明支持層13A,13Bのなかで絶縁部21A,21Bに接する部分がアモルファスとなることである。こうした透明支持層13A,13Bのアモルファスへの変化は、特に、直線形帯状領域Ssにおける幅方向の中央部で生じやすい。透明支持層13A,13Bのアモルファスへの変化の有無は、レーザのパワーや焦点の位置等によって制御可能である。直線形帯状領域Ssの視認性を高めたいか否かに応じて、第1透明支持層13Aおよび第2透明支持層13Bの少なくとも一方でアモルファスへの変化が生じるように、あるいは、透明支持層13A,13Bでアモルファスへの変化が生じないように、レーザの照射条件が調整されてもよい。
なお、調光シート10の表面と対向する位置から見て、絶縁領域SIは、複数の直線形帯状領域Ssが、直線形帯状領域Ssの幅方向に沿って並ぶ構成を有していてもよい。複数の直線帯状領域Snから構成される絶縁領域SIは、絶縁領域SIとなる予定の領域に対して、当該領域の幅方向にレーザの照射位置を徐々にずらしつつ、複数回のレーザの走査を行うことによって形成される。絶縁領域SIが複数の直線形帯状領域Ssから構成される形態であれば、絶縁部21A,21Bによる電極部20A,20Bと外周導電部22A,22Bとの間の絶縁の信頼性が高められる。
図13は、調光シート10における絶縁領域SIの付近の平面構造の他の例を拡大して示す図である。調光シート10の表面と対向する位置から見て、絶縁領域SIは、1つの方向に沿って円が連なる外形を有する円形帯状領域Csから構成される。詳細には、円形帯状領域Csは、複数の円が、円内の領域が連通するように順に結合した外形を有する。こうした絶縁部21A,21Bは、パルス発振により出力されるレーザの照射によって形成される。
円形帯状領域Csにおける少なくとも一部は、変色してくすんで見える。それゆえ、絶縁領域SIの可視光線透過率は、透明な状態での調光領域SLの可視光線透過率よりも低い。図13では、円形帯状領域Csにおける幅方向の端部付近、換言すれば、結合している円の円周付近が変色している形態を例示している。
円形帯状領域Cs内において変色の程度に差が生じる理由は、多層体30がレーザから受けるエネルギーが、レーザの中心が当たっている位置から離れるほど、減少するためであると考えられる。レーザのパワーに応じて、円形帯状領域Csのなかで変色が生じる部分は変わり得る。例えば、円形帯状領域Csにおける円の中央部が変色する場合や、円の円周付近と中央部とが変色する場合もあり得る。
変色の要因の1つは、直線形帯状領域Ssと同様、レーザ照射によって、透明支持層13A,13Bのなかで絶縁部21A,21Bに接する部分がアモルファスとなることである。こうした透明支持層13A,13Bのアモルファスへの変化は、特に、円形帯状領域Csにおける円の中央部で生じやすい。直線形帯状領域Ssと同様、透明支持層13A,13Bのアモルファスへの変化の有無は、レーザのパワーや焦点の位置等によって制御可能である。
連続発振のレーザを用いて絶縁部21A,21Bを形成する場合、多層体30にレーザが当たり続けるため、レーザの照射によって生じた熱が放散しにくい。その結果、調光層11が含む液晶が気体となって、気泡が生じる場合がある。これに対し、パルス発振のレーザを用いれば、多層体30にレーザが間欠的に当たるため、連続発振のレーザを用いる場合と比較して、レーザの照射によって生じた熱が放散しやすい。したがって、調光層11に気泡が生じることが抑えられる。
なお、調光シート10の表面と対向する位置から見て、絶縁領域SIは、複数の円形帯状領域Csが、円形帯状領域Csの幅方向に沿って並ぶ構成を有していてもよい。複数の円形帯状領域Csから構成される絶縁領域SIは、絶縁領域SIとなる予定の領域に対して、当該領域の幅方向にレーザの照射位置を徐々にずらしつつ、複数回のレーザの走査を行うことによって形成される。絶縁領域SIが複数の円形帯状領域Csから構成される形態であれば、絶縁部21A,21Bによる電極部20A,20Bと外周導電部22A,22Bとの間の絶縁の信頼性が高められる。特に、パルス発振のレーザを用いる場合、連続発振のレーザを用いる場合と比較して、帯状領域の幅、すなわち、絶縁性を有する部分の幅が不均一になりやすいため、複数の円形帯状領域Csが並ぶことにより絶縁の信頼性が高められることの有益性が高い。なお、絶縁領域SIが複数の帯状領域から構成される場合、絶縁領域SIの幅方向の長さは、複数の帯状領域における幅方向での両端間の長さである。
[ITO層におけるレーザ照射領域の解析]
ITOから構成された透明導電層31A,31Bを備えるリバースタイプの多層体30に対してレーザ照射を行うことにより形成された絶縁部21Aの解析を行った。透明支持層13A,13Bとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、調光層11には、高分子ネットワーク型液晶を用いた。また、配向層14A,14Bの材料としては、ポリイミドを用いた。
<レーザ照射条件>
種類:IR半導体レーザ
スポット径:30μm
発振方式:パルス発振
繰り返し周波数:1.2kHz
パルス幅:417μs
出力:0.008W
多層体30が載置される載置台の移動速度:30mm/s
<解析手順>
上記レーザ照射条件に従って、レーザの波長をITOに吸収される波長として、第1透明支持層13Aと対向する位置から多層体30にレーザ照射を行い、リバースタイプの調光シート10Rを形成した。調光層11を厚さ方向に分割することによって、調光シート10Rを、第1透明支持層13A、第1透明電極層12A、第1配向層14A、および、調光層11の一部を有する第1多層体と、第2透明支持層13B、第2透明電極層12B、第2配向層14B、および、調光層11の一部を有する第2多層体とに分離した。
第1多層体に対して、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いた観察、および、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X-ray spectrometry)による解析を行った。走査型電子顕微鏡は、日本電子社製JSM-7001Fを用いた。なお、EDXによる解析は、解析対象の層厚の確保のために、上記多層体の表面を水平面に対して30°傾けた状態で水平面と直交する方向から測定する方法を用いた。
<解析結果>
上記手順に従って第1多層体および第2多層体における外観と組成との解析を行うことにより、上記レーザ照射条件に従って形成された絶縁部21Aは、上述の第1例の構造を有することが確認された。以下、解析結果について詳述する。
図14(a)は、第1多層体における調光層11が位置する側の表面のSEM画像を示す。図14(b)~(d)は、図14(a)の画像に含まれる領域のEDXマッピング結果を示す図であって、図14(b)はインジウム(In)の分布を示し、図14(c)は炭素(C)の分布を示し、図14(d)は酸素(O)の分布を示す。各図において、2つの破線で挟まれている領域がレーザの照射された領域であり、2つの破線の外側の領域がレーザの照射されていない領域である。
図14(a)が示すように、レーザ照射領域では、レーザ非照射領域と比較して、第1多層体の表面が荒れている。
図14(b)が示すように、レーザ照射領域では、レーザ非照射領域と比較して、調光層11および第1配向層14AにおけるInの濃度が高くなっていることが確認できる。なお、レーザ非照射領域にてInが検出されている理由は、調光層11の下方の第1透明電極層12Aに含まれるInが検出されているためと考えられる。
図14(c)および図14(d)が示すように、レーザ照射領域とレーザ非照射領域とで、CおよびOの分布には差が見られない。
以上により、レーザ照射領域では、第1透明電極層12Aが含む元素であるInが、調光層11にまで流出していることが示唆される。後述する第1透明電極層12Aの外観の観察結果から、レーザ照射領域でのInの増加は、レーザ照射によって第1透明支持層13Aから第1透明導電層31Aを構成するITO膜が剥がれ、その膜片が調光層11の内部まで分散しているために生じていると考えられる。
図15(a)~(c)は、メチルエチルケトンを用いて調光層11と第1配向層14Aとを拭き取った後の第1多層体を対象として、レーザ照射領域に含まれる点、および、レーザ照射領域を挟む2つのレーザ非照射領域の各々に含まれる点について測定を行ったEDXスペクトルを示す。図15(a)は、レーザ照射領域のEDXスペクトルであり、図15(b),(c)は、レーザ非照射領域のEDXスペクトルである。
図15(a)が示すように、レーザ照射領域ではInが検出されていない。一方、図15(b),(c)が示すように、レーザ非照射領域ではInが検出されている。このことから、第1透明電極層12Aにおいて、レーザ非照射領域にはITO膜が存在している一方で、レーザ照射領域ではITO膜が欠損していることが示唆される。すなわち、レーザ照射領域では、レーザ照射によってITO膜が破壊され、その膜片が第1透明電極層12Aの外に飛び散っていることが示唆される。なお、検出されているPtは、試料に前処理として行ったコーティングに由来する。
図16は、メチルエチルケトンを用いて調光層11と第1配向層14Aとを拭き取った後の第1多層体の表面のSEM画像を示す。図16において、領域Raはレーザの照射された領域を示し、領域Rbはレーザの照射されていない領域を示す。
図16から、レーザ照射領域では、ITO膜が欠損していることが確認できる。なお、図16において、第1透明電極層12AのなかでITO膜が欠損している領域の幅は約30μmである。
以上の解析により、第1透明導電層31AがITOから構成されている場合、換言すれば、第1透明電極層12Aの電極部20Aおよび外周導電部22AがITOから構成されている場合、上記レーザ照射条件に従って形成された絶縁部21Aは、上述の第1例の構造を有することが示唆される。すなわち、絶縁部21Aでは、第1透明導電層31Aの物理構造が破壊されており、第1透明支持層13Aから導電膜が剥がれ、その膜片が調光層11の内部まで分散していると考えられる。
図17は、上記レーザ照射条件に従って、第1透明支持層13Aと対向する位置からレーザ照射を行うことによって形成したリバースタイプの調光シート10Rを、第1透明支持層13Aと対向する位置から実体顕微鏡を用いて撮影した画像を示す。
図17から、絶縁領域SIが、円が連なる外形を有する円形帯状領域Csから構成されることが確認される。また、調光領域SLと比較して絶縁領域SIがくすんで見えることにより、絶縁領域SIの可視光線透過率が調光領域SLの可視光線透過率よりも低いことが示唆される。なお、第1透明支持層13Aのみを観察したところ、レーザ照射領域における第1透明電極層12Aに接する表面に、アモルファスへの変化による白濁が確認された。
[作用]
第1実施形態の作用を説明する。調光シート10においては、絶縁部21A,21Bによって、電極部20A,20Bと外周導電部22A,22Bとが絶縁されている。そして、透明電極層12A,12Bのなかで、調光シート10の端面10Eに露出している部分は、外周導電部22A,22Bである。したがって、端面10Eに水分や導電性の塵などの導電性物質が付着して、外周導電部22Aと外周導電部22Bとが電気的に接続されたとしても、電極部20Aと電極部20Bとは導通しない。それゆえ、端面10Eへの導電性物質の付着に起因した短絡の発生を抑えることができる。また、外力により調光シート10の端部が押圧されて潰れ、外周導電部22Aと外周導電部22Bとが接触したとしても、電極部20Aと電極部20Bとは導通しない。したがって、端部の潰れに起因した短絡の発生も抑えることができる。
特に、建材に利用されるような大面積の調光シートに対しては、調光シート内における電圧の勾配の影響を考慮して、大電圧の駆動電圧が印加される。それゆえ、短絡を抑えることの重要性が高い。したがって、大面積の調光シートに第1実施形態の構成を適用することの有益性は高い。
また、ITOのような酸化物半導体に電圧が印加されている状態で、当該酸化物半導体に電解液が付着すると、電気化学反応により酸化物半導体が還元されて、腐食が生じる。調光シート10に付着し得る水分は、結露や雨に起因するものであって塩分を含むことが多いため、電解液として機能し得る。したがって、透明電極層12A,12Bが酸化物半導体から形成されている場合に、電極部20A、20Bが調光シート10の端面10Eに露出していると、端面10Eへの水分の付着に起因して電極部20A,20Bが腐食し、抵抗の増加や断線を招く虞がある。これに対し、第1実施形態の調光シート10においては、端面10Eに露出する部分が、電極部20A,20Bと絶縁された外周導電部22A,22Bであるため、電極部20A,20Bの腐食が抑えられる。また、外周導電部22A,22Bには電圧が印加されていないため、外周導電部22A,22Bの腐食も抑えられる。すなわち、透明電極層12A,12B全体の腐食が抑えられる。
また、上述のように、レーザ照射によって形成した絶縁部21A,21Bは、電極部20A,20Bおよび外周導電部22A,22Bと比較して脆い場合が多い。したがって、絶縁部21A,21Bが調光シート10の端部に配置されている形態よりも、レーザ照射によって破壊もしくは改質されていない導電膜である外周導電部22A,22Bが調光シート10の端部に配置されている形態の方が、調光シート10の端部において調光シート10の構成層の層間が剥離することが抑えられる。
なお、調光シート10の端面10Eを覆うように樹脂封止を施すことによっても、導電性の塵が端面10Eに付着することは抑えられる。しかしながら、樹脂封止構造の防水性は必ずしも十分ではないため、樹脂封止構造を透過して水分が端面10Eに付着する場合がある。また、樹脂封止構造に亀裂や剥がれが生じた場合、亀裂や剥がれによる隙間から導電性物質が侵入して端面10Eに付着する可能性もある。第1実施形態の調光シート10であれば、導電性物質が端面10Eに付着しても電極部20A,20Bの短絡および腐食が抑えられるため、樹脂封止構造よりも、上記短絡および腐食を好適に抑えられる。なお、第1実施形態の調光シート10の端面10Eに対しては、樹脂封止が施されていてもよいし、樹脂封止が施されていなくてもよい。樹脂封止が施されていない形態であれば、透明板50に対する調光シート10の施工に要する作業の削減が可能である。
また、上述の製造方法にて説明したように、大判のシートから切り出した多層体30から調光シート10を形成する場合、透明電極層12A,12Bが調光シート10の端面10Eに露出するようになる。こうした調光シートにおいては、端面での電極層の短絡や腐食を抑えることは重要な課題である。したがって、上述の製造方法によって形成される調光シートに第1実施形態の構成を適用することの有益性は高い。
さらに、多層体30に対するレーザ照射によって絶縁部21A,21Bが形成されるため、フォトリソグラフィおよびエッチングによって絶縁部21A,21Bを形成する場合と比較して、調光シート10の製造に要する工程数の削減が可能であり、製造時間の短縮もできる。また、製造コストの削減も可能である。そして、第1透明電極層12Aにおける絶縁部21Aと、第2透明電極層12Bにおける絶縁部21Bとが、まとめて形成されるため、第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとに別々に絶縁部21A,21Bを形成する場合と比較して、絶縁部21A,21Bを効率よく形成することができる。
また、レーザ照射を用いることによって、フォトリソグラフィおよびエッチングによって形成された絶縁部よりも、視認されにくい絶縁部21A,21Bの形成が可能である。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)面方向に沿って、電極部20A,20Bと絶縁部21A,21Bとが隣り合い、調光シート10の表面と対向する位置から見た平面視において、電極部20A,20Bの外縁に沿って絶縁部21A,21Bが延びている。そのため、絶縁部21A,21Bが配置されている部分では、電極部20A,20Bが調光シート10の端面10Eに露出しない。したがって、端面10Eへの導電性物質の付着に起因した短絡の発生を抑えることができる。また、電極部20A,20Bが酸化物半導体から構成される場合であっても、端面10Eへの水分の付着に起因した電極部20A,20Bの腐食を抑えることができる。
(2)上記平面視において、絶縁部21A,21Bが電極部20A,20Bと外周導電部22A,22Bとの間に挟まれており、外周導電部22A,22Bが調光シート10の端面10Eに露出する。レーザ照射によって形成された絶縁部21A,21Bは、外周導電部22A,22Bと比較して脆いため、上記構成によれば、絶縁部21A,21Bが調光シート10の端部に配置されている形態と比較して、調光シート10の端部において調光シート10の構成層の層間が剥離することが抑えられる。
(3)上記平面視において、絶縁部21A,21Bが電極部20A,20Bの全体を囲む環状を有し、絶縁部21A,21Bで完全に囲まれる範囲内に、調光領域SLと接続領域SA,SBとが位置している。こうした構成によれば、電極部20A,20Bが調光シート10の端面10Eに全く露出しないため、電極部20A,20Bの短絡および腐食が的確に抑えられる。また、接続領域SA,SBが調光シート10の端部に位置する形態と比較して、調光シート10の一部の層が除去されている接続領域SA,SBの付近から、調光シート10の構成層の層間の剥離が進行することが抑えられる。
(4)レーザ照射によって絶縁部21A,21Bが形成されるため、フォトリソグラフィおよびエッチングにより絶縁部21A,21Bを形成する製造方法と比較して、調光シート10の製造に要する工程数の低減が可能である。また、多層体30の形成後に絶縁部21A,21Bの形成が行われるため、調光シート10の形状や調光領域SLの形状等の設計の変更にも容易に対応が可能である。さらに、上記平面視にて第1透明電極層12Aの絶縁部21Aと第2透明電極層12Bの絶縁部21Bとが重なっているため、これらの絶縁部21A,21Bをレーザ照射によって一括して形成することができる。それゆえ、絶縁部21A,21Bの形成の効率が高められる。
(5)絶縁部21A,21Bが、導電膜が破壊されている部分である形態は、レーザ照射によって好適に形成可能である。また、絶縁部21A,21Bが、透明支持層13A,13Bから導電膜が剥がれている部分であり、透明電極層12A,12Bと接触する機能層のなかの絶縁部21A,21Bの近傍に、透明支持層13A,13Bから剥がれた導電膜の膜片が位置してもよい。こうした絶縁部21A,21Bは、第1透明支持層13Aおよび第1透明導電層31Aからなる第1シートと、第2透明支持層13Bおよび第2透明導電層31Bからなる第2シートとに調光層11が挟まれた状態で、透明導電層31A,31Bに対するレーザ照射を行うことによって、好適に形成可能である。
また、透明電極層12A,12Bと接触する機能層のなかの絶縁部21A,21Bに接触する部分では、上記機能層のなかの電極部20A,20Bおよび外周導電部22A,22Bに接触する部分よりも、電極部20A,20Bおよび外周導電部22A,22Bを構成する複数の元素のうちの少なくとも一部の元素の含有量が高くてもよい。こうした構成は、上記第1シートと上記第2シートとに調光層11が挟まれた状態で、透明導電層31A,31Bに対するレーザ照射を行って絶縁部21A,21Bを形成することで、好適に形成可能である。
また、絶縁部21A,21Bの表面は、電極部20A,20Bおよび外周導電部22A,22Bの表面よりも粗であってもよい。こうした絶縁部21A,21Bは、単一の導電膜である透明導電層31A,31Bに対するレーザ照射によって好適に形成可能である。
(6)上記平面視において、絶縁領域SIの可視光線透過率が、調光領域SLの可視光線透過率よりも低い。こうした絶縁領域SIを構成する絶縁部21A,21Bは、レーザ照射によって好適に形成可能である。
(7)上記平面視において、絶縁領域SIが、1つの方向に沿って複数の円が連なった外形を有する円形帯状領域Csから構成される。こうした絶縁領域SIを構成する絶縁部21A,21Bは、パルス発振のレーザ照射によって好適に形成可能である。パルス発振のレーザを用いることによって、レーザ照射によって生じた熱を放散させつつ絶縁部21A,21Bを形成することができるため、調光層11における気泡の発生が抑えられる。
(第2実施形態)
図18および図19を参照して、調光シート、および、調光シートの製造方法の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、接続領域SA,SBおよび絶縁部21A,21Bの配置が第1実施形態と異なる。以下では、第2実施形態と第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。なお、第2実施形態の調光シートにも、ノーマルタイプとリバースタイプとのいずれの構造も適用可能である。
[調光シートの構成]
図18が示すように、第2実施形態の調光シート15は、表面と対向する位置から見た平面視にて矩形形状を有し、その角部に接続領域SA,SBを有している。詳細には、第1接続領域SAと第2接続領域SBとは、調光シート15の一辺に沿って並ぶ。そして、第1接続領域SAは、当該一片が延びる方向における調光シート15の一方の端部に位置し、第2接続領域SBは、当該一片が延びる方向における調光シート15の他方の端部に位置する。
調光シート15の角部にて、接続領域SA,SBの外縁は調光シート15の外縁を構成する。すなわち、上記平面視にて、接続領域SA,SBは、絶縁部21A,21Bおよび外周導電部22A,22Bの各々には囲まれておらず、調光領域SLにも囲まれていない。
上記平面視において、絶縁領域SIは、調光領域SLの外側に位置する。ただし、絶縁領域SIは、調光領域SLの全体を囲んではいない。第1接続領域SAの周囲の少なくとも一部、および、第2接続領域SBの周囲の少なくとも一部には、絶縁領域SIが配置されていない。
絶縁領域SIには、調光領域SLの外側で調光領域SLの外縁に沿って延びる主絶縁領域SIaと、主絶縁領域SIaの端部から調光シート15の外縁まで延びる副絶縁領域SIbとが含まれる。主絶縁領域SIaは、第1接続領域SAの周囲で途切れ、主絶縁領域SIaが途切れている部分で調光領域SLと第1接続領域SAとが隣り合っている。また、主絶縁領域SIaは、第2接続領域SBの周囲で途切れ、主絶縁領域SIaが途切れている部分で調光領域SLと第2接続領域SBとが隣り合っている。そして、主絶縁領域SIaの途切れている端部から、副絶縁領域SIbが、調光シート15の外縁まで延びている。これにより、絶縁領域SIと調光シート15の外縁とによって囲まれた導電領域SOが形成されている。導電領域SOは、調光領域SLと分離されている。導電領域SOは、調光領域SLの外側に位置するが、調光領域SLの全体を囲んではいない。
図18に例示する形態では、調光領域SLは略矩形形状を有しており、調光領域SLの一辺に沿った部分で調光領域SLと第1接続領域SAとが相互に隣接し、この隣接部分で主絶縁領域SIaが途切れている。そして、途切れた主絶縁領域SIaの端部の各々から、第1接続領域SAに沿って、副絶縁領域SIbが、調光シート15の外縁まで延びている。また、調光領域SLの上記一辺に沿った部分で調光領域SLと第2接続領域SBとが相互に隣接し、この隣接部分でも、主絶縁領域SIaが途切れている。そして、途切れた主絶縁領域SIaの端部の各々から、第2接続領域SBに沿って、副絶縁領域SIbが、調光シート15の外縁まで延びている。
なお、調光領域SLの形状および絶縁領域SIの配置は、図18に示した例に限られない。調光領域SLの外縁に沿って絶縁領域SIが位置する一方で、絶縁領域SIが配置されておらず調光領域SLと接続領域SA,SBとが隣り合う部分が設けられ、かつ、絶縁領域SIによって調光領域SLと導電領域SOが分離されていればよい。
図19を参照して、接続領域SA,SBの付近の構造を説明する。なお、図19では、ノーマルタイプの構造を例示している。
図19(a)が示すように、第1実施形態と同様、第1接続領域SAにおいては、第1透明電極層12Aにおける第1透明支持層13Aに接する面とは反対側の面が、調光シート15の他の層から露出されて、透明板50と対向する。絶縁領域SIが途切れている部分において、調光領域SLと第1接続領域SAとの間で電極部20Aは連続している。第1接続領域SAにて電極部20Aに第1配線部40Aが接続されることにより、第1配線部40Aを通じて、調光領域SLの電極部20Aに駆動電圧が印加される。
図19(b)が示すように、第1実施形態と同様、第2接続領域SBにおいては、第2透明電極層12Bにおける第2透明支持層13Bに接する面とは反対側の面が、調光シート15の他の層から露出されて、調光シート15の最外面を構成する。絶縁領域SIが途切れている部分において、調光領域SLと第2接続領域SBとの間で電極部20Bは連続している。第2接続領域SBにて電極部20Bに第2配線部40Bが接続されることにより、第2配線部40Bを通じて、調光領域SLの電極部20Bに駆動電圧が印加される。
第2実施形態の調光シート15は、第1実施形態と同様、多層体30に対するレーザ照射による絶縁部21A,21Bの形成と、接続領域SA,SBの形成とが行われることによって、製造される。
[作用]
第2実施形態の作用を説明する。調光シート15においては、接続領域SA,SBが調光シート15の角部に配置されているため、接続領域SA,SBが他の領域に囲まれている第1実施形態と比較して、接続領域SA,SBの形成および接続領域SA,SBへの配線部40A,40Bの接続が容易である。また、第1実施形態では、配線部40A,40Bを調光シート10の外周領域に引き出すためには、接続領域SA,SBを囲む絶縁領域SIや導電領域SOを跨いで配線部40A,40Bを延ばす必要がある。これに対し、第2実施形態では、接続領域SA,SBから外周領域に直接に配線部40A,40Bを引き出すことができるため、配線部40A,40Bに曲げ等の力がかかりにくい。したがって、配線部40A,40Bによる電極部20A,20Bと駆動回路との導通の信頼性が高められる。また、配線部40A,40Bが調光シート15の端部に位置するため、調光シート15の利用者が、配線部40A,40Bに遮られることなく調光シート15の背後の状況を視認可能な例えば矩形形状の領域を、調光領域SL内に広く確保しやすい。
第2実施形態においても、外周導電部22A,22Bが位置する部分では、調光シート15の端面10Eに、電極部20A,20Bと絶縁された外周導電部22A,22Bが露出する。一方、接続領域SA,SBにおいては、調光シート15の端面10Eに、電極部20A,20Bが露出している。こうした構成であっても、絶縁部21A,21Bおよび外周導電部22A,22Bが全く設けられず調光シートの全周において端面10Eに電極部20A,20Bが露出する形態と比較すると、少なくとも外周導電部22A,22Bが位置する部分では、端面10Eへの導電性物質の付着に起因した電極部20A,20Bの短絡および腐食が抑えられる。なお、接続領域SA,SBにて端面10Eに露出する電極部は、電極部20Aおよび電極部20Bのいずれかであるため、端面10Eに導電性物質が付着しても短絡は起こりにくい。
第1実施形態は、調光領域SLの全体を絶縁部21A,21Bおよび外周導電部22A,22Bが囲み、電極部20A,20Bがその全周において調光シート10の端面10Eに露出しないため、第2実施形態と比べて電極部20A,20Bの短絡および腐食を抑える効果は高い。したがって、短絡および腐食の抑制を重視する場合、第1実施形態の構造を採用することが好ましい。
一方、第2実施形態は、第1実施形態よりは電極部20A,20Bの短絡および腐食を抑える効果が低くなるものの、上述のように接続領域SA,SBが調光シート15の端部に位置することによる種々の効果が得られる。これらの効果を重視する場合には、第2実施形態の構造を採用することが好ましい。
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態の(1),(2),(4)~(7)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(8)接続領域SA,SBが、上記平面視において調光シート15の端部に位置し、絶縁部21A,21Bは、接続領域SA,SBの周囲で途切れている。こうした構成によれば、電極部20A,20Bの短絡および腐食を抑えつつも、接続領域SA,SBの形成および接続領域SA,SBへの配線部40A,40Bの接続の容易性を高めることができる。
[第1実施形態および第2実施形態の変形例]
第1実施形態および第2実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。また、以下の各変形例は、組み合わせて実施してもよい。
・第1透明支持層13Aにおける第1透明電極層12Aに接する面とは反対側の面が透明板50に貼り付けられ、第2透明支持層13Bにおける第2透明電極層12Bに接する面とは反対側の面が調光シートの表面を構成してもよい。
・第2透明電極層12Bは、絶縁部21Bおよび外周導電部22Bを有さず、電極部20Bが調光シートの端面10Eまで延びていてもよい。こうした構成によっても、端面10Eへの導電性物質の付着に起因した短絡の発生は抑えられる。また、絶縁部21Aおよび外周導電部22Aを有する第1透明電極層12Aにおいては、電極部20Aの腐食も抑えられる。
第1透明電極層12Aのみに絶縁部21Aが形成される場合、多層体30に対して、第1透明支持層13Aに対向する位置からレーザ照射が行われてもよいし、第2透明支持層13Bに対向する位置からレーザ照射が行われてもよい。なお、第1透明支持層13Aと対向する位置からレーザ照射が行われる製法であれば、2つの透明導電層のうちのレーザの光源に対して近い方の透明導電層に絶縁部が形成されるため、レーザの照射条件の設定が容易である。レーザ照射によって、第1透明導電層31Aのみが加工されるか、第1透明導電層31Aと第2透明導電層31Bとの双方が加工されるかは、レーザのパワーや焦点位置の調整によって制御が可能である。
なお、第1透明電極層12Aのみが絶縁部21Aを有する場合も、調光シートの表面と対向する位置から見て、絶縁領域SIは、直線形帯状領域Ssもしくは円形帯状領域Csから構成される。第2透明電極層12Bが絶縁部21Bを有する場合と有さない場合とで、帯状領域Ss,Csの変色の程度は変わり得るが、外形は大きくは変わらない。
・第2透明電極層12Bは、絶縁部21Bに代えて、絶縁性を有する部分が断続的に並ぶ帯状部を有していてもよい。調光シートの表面と対向する位置から見て、帯状部は、第1透明電極層12Aの絶縁部21Aと重なる。こうした帯状部は、第1実施形態における調光シート10の製造方法と同様に、レーザ照射によって第1透明導電層31Aと第2透明導電層31Bとをまとめて加工することによって、第1透明電極層12Aの絶縁部21Aと同時に形成される。帯状部において、絶縁性を有する部分が占める割合は、レーザのパワーや焦点位置の調整によって調整できる。
図16に示した結果を得た場合と同様の手順で、第2多層体の第2透明電極層12Bに形成された帯状部を観察した。図20は、メチルエチルケトンを用いて調光層11と第2配向層14Bとを拭き取った後の第2多層体の表面のSEM画像を示す。図20において、領域Raはレーザの照射された領域を示し、領域Rbはレーザの照射されていない領域を示す。
図20に領域Xとして示すように、レーザ非照射領域から延びるITO膜がレーザ照射領域にて繋がっている箇所が存在することが確認される。すなわち、図20に示す第2透明電極層12Bにおいては、レーザ照射によって破壊された部分が断続的に並んでいる。言い換えれば、図20に示す第2透明電極層12Bにおいては、絶縁性を有する部分が断続的に並ぶ帯状部が形成されている。なお、図20において、第2透明電極層12BのなかでITO膜が欠損している領域の最大幅は約25μmである。
第2透明導電層31Bに帯状部が形成される場合、第1透明導電層31Aに絶縁部21Aを形成する際に、第2透明導電層31Bの一部で導電性が失われることが許容される。したがって、第1透明導電層31Aのみに絶縁性を有する部分を形成する場合と比較して、第1透明導電層31Aがレーザから十分なエネルギーを受けやすいため、絶縁部21Aを好適に形成することができる。
・第1透明電極層12Aの絶縁部21Aと第2透明電極層12Bの絶縁部21Bとは、別々に形成されてもよい。例えば、第1透明支持層13Aと対向する位置からのレーザ照射によって絶縁部21Aが形成され、第2透明支持層13Bと対向する位置からのレーザ照射によって絶縁部21Bが形成されてもよい。さらには、多層体30の形成前に、第1透明支持層13Aに積層された第1透明導電層31Aに対してレーザ照射によって絶縁部21Aが形成され、第2透明支持層13Bに積層された第2透明導電層31Bに対してレーザ照射によって絶縁部21Bが形成されてもよい。そして、絶縁部21A,21Bの形成後に、第1透明電極層12Aと第2透明電極層12Bとが調光層11を挟むように多層体が形成されてもよい。
・第1透明電極層12Aおよび第2透明電極層12Bの少なくとも一方は、外周導電部を有さず、絶縁部が調光シートの端面10Eまで延びていてもよい。
・第2実施形態において、接続領域SA,SBは、調光シート15の端部に配置されて調光シート15の外縁を構成していればよく、調光シート15の角部に配置されていなくてもよい。なお、調光シート15の角部に接続領域SA,SBが配置される形態であれば、接続領域SA,SBの形成がより容易であり、また、接続領域SA,SBの付近で途切れるように絶縁領域SIを配置したとき、絶縁領域SIの延びる経路の形状が複雑になることが抑えられる。
・第2実施形態において、第1接続領域SAの周囲では、少なくとも第1透明電極層12Aの絶縁部21Aが途切れていればよく、第2透明電極層12Bの絶縁部21Bは途切れずに延びていてもよい。また、第2接続領域SBの周囲では、少なくとも第2透明電極層12Bの絶縁部21Bが途切れていればよく、第1透明電極層12Aの絶縁部21Aは途切れずに延びていてもよい。
(第3実施形態)
図21~図24を参照して、調光シート、および、調光シートの製造方法の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、絶縁部の形成方法が第1実施形態と異なる。以下では、第3実施形態と第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。なお、第3実施形態の調光シートにも、ノーマルタイプとリバースタイプとのいずれの構造も適用できる。
[調光シートの構成]
第3実施形態の調光シート16が有する絶縁部23A,23Bは、透明導電層31A,31Bのエッチングによって形成される。エッチングを利用して形成される絶縁部23A,23Bは、レーザ照射によって形成される絶縁部と比べて、幅を大きく形成することが容易である。
図21が示すように、調光シート16は、導電領域SOを有しておらず、絶縁領域SIが調光シート16の外縁まで延びている。調光シート16の表面と対向する位置から見た平面視において、絶縁領域SIは、調光領域SLの全体を囲んでいる。調光シート16は、絶縁領域SIに囲まれる範囲内に、調光領域SLと、第1接続領域SAと、第2接続領域SBとを有している。接続領域SA,SBは、絶縁領域SIから離れていてもよいし、絶縁領域SIに接していてもよい。図21では、接続領域SA,SBが絶縁領域SIに接する形態を例示している。
図22を参照して、調光シート16の断面構造を説明する。なお、図22では、ノーマルタイプの構造を例示している。
第1透明電極層12Aは、外周導電部22Aを有さず、電極部20Aと絶縁部23Aとから構成される。第2透明電極層12Bは、外周導電部22Bを有さず、電極部20Bと絶縁部23Bとから構成される。絶縁部23Aは、第1透明電極層12Aにおける面方向の端部に位置し、絶縁部23Bは、第2透明電極層12Bにおける面方向の端部に位置する。
絶縁部23A,23Bは、エッチングによって導電膜が除去されている部分である。絶縁部23A,23Bは、調光層11や配向層14A,14B等の透明電極層12A,12Bと接触する機能層と同一の組成を有する材料から構成されてもよいし、空気が充填された部分であってもよい。要は、調光層11は、電極部20Aと電極部20Bとに挟まれる部分と、当該部分から面方向に延伸されて調光シート16の端部まで延びる延伸部とから構成され、第1透明電極層12Aは、電極部20Aと、電極部20Aから面方向に延びて調光層11の延伸部を第2透明電極層12Bとの間に挟む絶縁部23Aとから構成され、第2透明電極層12Bは、電極部20Bと、電極部20Bから面方向に延びて調光層11の延伸部を第1透明電極層12Aとの間に挟む絶縁部23Bとから構成される。
[調光シートの製造方法]
第3実施形態の調光シート16の製造方法を、ノーマルタイプの調光シートを例に説明する。
図23が示すように、まず、第1透明支持層13A上に成膜された第1透明導電層31Aに対して、レジストマスクのパターニング等の処理を経てエッチングが行われ、電極部20Aとなる領域を囲む部分が除去される。同様に、第2透明支持層13B上に成膜された第2透明導電層31Bに対してエッチングが行われ、電極部20Bとなる領域を囲む部分が除去される。透明支持層13A,13Bおよび透明導電層31A,31Bの材料は、第1実施形態で例示した材料が用いられればよい。また、エッチングは、ウエットエッチングであってもよいし、ドライエッチングであってもよい。
図24が示すように、続いて、第1透明支持層13Aと第1透明導電層31Aとからなる第1積層体32A、および、第2透明支持層13Bと第2透明導電層31Bとからなる第2積層体32Bの一方の積層体の透明導電層上に、調光層11が、塗布等によって形成される。そして、調光層11上に他方の積層体が、調光層11に透明導電層が接するように積層される。これにより、調光層11、透明電極層12A,12B、および、透明支持層13A,13Bからなる積層構造が形成される。例えば、エッチングによって導電膜が除去されている領域にも調光層11の形成材料と同じ材料が充填された場合には、絶縁部23A,23Bは、調光層11と同一の組成を有する材料から構成されるようになる。
接続領域SA,SBは、第1積層体32Aと調光層11と第2積層体32Bとの積層後に、第1実施形態と同様に形成されてもよいし、予め透明支持層13A,13Bの形状が加工されること等により、第1積層体32Aと調光層11と第2積層体32Bとの積層とともに形成されてもよい。
[作用]
第3実施形態の作用を説明する。第3実施形態においても、電極部20A,20Bの外縁に沿って絶縁部23A,23Bが延びているため、絶縁部23A,23Bが配置されている部分では、電極部20A,20Bが調光シート16の端面10Eに露出しない。したがって、端面10Eへの導電性物質の付着に起因した電極部20A,20Bの短絡および腐食を抑えることができる。
また、第3実施形態においては、絶縁部23A,23Bがエッチングを利用して形成されるため、レーザ照射によって形成される絶縁部と比べて、絶縁部23A,23Bの幅を大きく形成することが容易である。また、絶縁部23A,23Bの配置領域の形状の自由度も高い。さらに、絶縁部23A,23Bが、透明電極層12A,12Bと接触する機能層と同一の組成を有する材料によって充填される形態であれば、絶縁部23A,23Bが、レーザ照射によって形成される場合のように脆くなることが抑えられる。それゆえ、外周導電部22A,22Bが設けられていなくとも、調光シート16の端部において調光シート16の構成層の層間が剥離することが抑えられる。
以上説明したように、第3実施形態によれば、第1実施形態の(1),(3)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(9)絶縁部23A,23Bがエッチングを利用して形成されるため、絶縁部23A,23Bの幅を大きく形成することが容易であるとともに、絶縁部23A,23Bの配置領域の形状の自由度も高い。また、絶縁部23A,23Bが、透明電極層12A,12Bと接触する機能層と同一の組成を有する材料によって充填される形態であれば、外周導電部22A,22Bが設けられていなくとも、調光シート16の端部において調光シート16の構成層の層間が剥離することが抑えられる。
[第3実施形態の変形例]
第3実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。また、以下の各変形例は、組み合わせて実施してもよい。
・第3実施形態においては、第1積層体32Aと調光層11と第2積層体32Bとの積層前に絶縁部21A,21Bの形成のためのエッチングが行われる製造方法について説明したが、ウエットエッチングが利用される場合、当該エッチングは、各層の積層後に行われてもよい。具体的には、調光層11、透明支持層13A,13B、および、透明導電層31A,31Bを備える多層体30が形成された後、多層体30の端部が、透明導電層31A,31Bの材料に応じたエッチング液に浸けられる。これにより、第1透明導電層31Aの端部と第2透明導電層31Bの端部とが除去され、電極部20Aと絶縁部23Aとを有する第1透明電極層12A、および、電極部20Bと絶縁部23Bとを有する第2透明電極層12Bが形成される。
・第1透明支持層13Aにおける第1透明電極層12Aに接する面とは反対側の面が透明板50に貼り付けられ、第2透明支持層13Bにおける第2透明電極層12Bに接する面とは反対側の面が調光シート16の表面を構成してもよい。
・第2透明電極層12Bは、絶縁部23Bを有さず、電極部20Bが調光シート16の端面10Eまで延びていてもよい。こうした構成によっても、端面10Eへの導電性物質の付着に起因した短絡の発生は抑えられる。また、絶縁部23Aを有する第1透明電極層12Aにおいては、電極部20Aの腐食も抑えられる。
・第1実施形態と同様に、第1透明電極層12Aは、絶縁部23Aの外側に位置する外周導電部22Aを有していてもよい。また、第2透明電極層12Bは、絶縁部23Bの外側に位置する外周導電部22Bを有していてもよい。
・第2実施形態と同様に、接続領域SA,SBが調光シート16の端部に配置され、絶縁領域SIは、接続領域SA,SBの周囲で途切れていてもよい。例えば、接続領域SA,SBは、調光シート16の角部に位置していてもよいし、第1接続領域SAと第2接続領域SBとの各々が、略矩形形状の調光領域SLの一辺から突出していてもよい。なお、第1接続領域SAの周囲では、少なくとも第1透明電極層12Aの絶縁部23Aが途切れていればよく、第2透明電極層12Bの絶縁部23Bは途切れずに延びていてもよい。また、第2接続領域SBの周囲では、少なくとも第2透明電極層12Bの絶縁部23Bが途切れていればよく、第1透明電極層12Aの絶縁部23Aは途切れずに延びていてもよい。
[各実施形態の変形例]
第1~第3実施形態および各変形例は、以下のように変更して実施することが可能である。また、以下の各変形例は、組み合わせて実施してもよい。
・調光領域SLの一部が、調光シートの外縁まで延びていてもよい。すなわち、電極部20A,20Bの一部が、調光シートの端面10Eまで延びていてもよい。こうした構成であっても、絶縁部が全く設けられず調光シートの全周において端面10Eに電極部20A,20Bが露出する形態と比較すると、電極部20A,20Bの外側に絶縁領域SIが位置する部分では、端面10Eへの導電性物質の付着に起因した電極部20A,20Bの短絡および腐食が抑えられる。
・調光シートの表面と対向する位置から見た平面視において、第1透明電極層12Aの絶縁部が位置する領域と第2透明電極層12Bの絶縁部が位置する領域とは完全に一致していなくてもよい。すなわち、上記平面視において、外周導電部22Aが位置する領域と外周導電部22Bが位置する領域とは、完全に一致していなくてもよく、電極部20Aと電極部20Bとは、調光領域SLとして機能する領域にて重なっていればよい。
・配線部40A,40Bは、導電性接着層41A,41B、リード線42A,42B、はんだ部43A,43Bに代えて、透明電極層12A,12Bの表面に接合される異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)等の導電性接着層と、導電性接着層の表面に接合されるフレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuits)とを備えてもよい。
La…レーザ、Cs,Ss…帯状領域、SA,SB…接続領域、SI…絶縁領域、SL…調光領域、SO…導電領域、10,10N,10R,15,16…調光シート、11…調光層、12A,12B…透明電極層、13A,13B…透明支持層、 14A,14B…配向層、20A,20B…電極部、21A,21B,23A,23B…絶縁部、22A,22B…外周導電部、30…多層体、31A,31B…透明導電層、40A,40B…配線部、41A,41B…導電性接着層、42A,42B…はんだ部、43A,43B…リード線、50…透明板、51…透明粘着層、60…レーザ装置。

Claims (9)

  1. 液晶組成物を含む調光層と、
    前記調光層を挟む一対の透明電極層である第1透明電極層および第2透明電極層と、
    前記調光層および前記一対の透明電極層を挟む一対の透明支持層と、
    を備える調光シートであって、
    前記第1透明電極層は、駆動電圧が印加されるように構成された電極部と、前記調光シートの表面に沿った方向に前記電極部と隣り合う絶縁部であって、前記表面と対向する位置から見た平面視において前記電極部の外縁に沿って延びる前記絶縁部と、前記絶縁部によって前記電極部と絶縁された導電部と、を有し、
    前記平面視において前記絶縁部は前記電極部と前記導電部とに挟まれ、前記導電部が前記調光シートの端面に位置し、
    前記第2透明電極層は、駆動電圧が印加されるように構成された電極部を有し、当該第2透明電極層の電極部は、前記第1透明電極層の前記導電部と絶縁されており、
    前記調光シートの端面を覆う樹脂封止が施されており、
    前記平面視において前記調光シートの端面と前記絶縁部との間の長さは10mm以下である
    調光シート。
  2. 前記絶縁部は、レーザ加工痕である
    請求項に記載の調光シート。
  3. 前記第1透明電極層は、導電膜から構成されている部分を含み、
    前記絶縁部では、導電膜が破壊されている
    請求項に記載の調光シート。
  4. 前記平面視にて前記絶縁部が位置する領域の可視光線透過率は、前記平面視にて前記電極部が位置する領域の可視光線透過率よりも低い
    請求項またはに記載の調光シート。
  5. 前記平面視において、前記絶縁部が位置する領域は、1つの方向に沿って複数の円が連なった外形を有する帯状領域から構成されている
    請求項のいずれか一項に記載の調光シート。
  6. 前記平面視において、前記絶縁部は、前記電極部の全体を囲む環状を有し、
    前記調光シートは、前記平面視にて前記絶縁部で囲まれる範囲内に、前記電極部に駆動電圧を印加するための配線部が接続されるように構成された領域を有する
    請求項1~のいずれか一項に記載の調光シート。
  7. 前記調光シートは、前記電極部に駆動電圧を印加するための配線部が接続されるように構成された接続領域を有し、
    前記平面視において、前記接続領域は、前記調光シートの端部に位置し、前記絶縁部は、前記接続領域の周囲で途切れている
    請求項1~のいずれか一項に記載の調光シート。
  8. 前記第2透明電極層は、駆動電圧が印加されるように構成された前記電極部と、前記調光シートの表面に沿った方向に当該電極部と隣り合う絶縁部であって、前記平面視において当該電極部の外縁に沿って延びる前記絶縁部とを有し、
    前記平面視において、前記第1透明電極層の前記絶縁部と、前記第2透明電極層の前記絶縁部とが重なる
    請求項1~のいずれか一項に記載の調光シート。
  9. 第1透明支持層に支持された第1透明導電層と、第2透明支持層に支持された第2透明導電層との間に、液晶組成物を含む調光層が挟まれた多層体を形成することと、
    前記多層体にレーザを照射して前記第1透明導電層に絶縁部を形成することにより、駆動電圧が印加されるように構成された電極部と前記電極部の外縁に沿って延びる前記絶縁部とを有する層を、前記多層体の表面と対向する位置から見た平面視において前記多層体の端面と前記絶縁部との間の長さが10mm以下となるように形成することと、
    前記多層体の端面を覆う樹脂封止を形成することと、
    を含む調光シートの製造方法。
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