JP7172433B2 - 固体電解質材料およびその成形体 - Google Patents

固体電解質材料およびその成形体 Download PDF

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Description

本発明は、主に電池の分野において固体電解質として使用され得る固体電解質材料およびその成形体に関する。
近年、携帯情報端末、携帯電子機器、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、更には定置型蓄電システムなどの用途において、リチウムイオン二次電池の需要が増加している。しかしながら、現状のリチウムイオン二次電池は、電解液として可燃性の有機溶媒を使用しており、有機溶媒が漏れないように強固な外装を必要とする。また、携帯型のパソコン等においては、万が一電解液が漏れ出した時のリスクに備えた構造を取る必要があるなど、機器の構造に対する制約も出ている。
更には、自動車や飛行機等の移動体にまでその用途が広がり、定置型のリチウムイオン二次電池においては大きな容量が求められている。このような状況の下、安全性が従来よりも重視される傾向にあり、有機溶媒等の有害な物質を使用しない全固体リチウムイオン二次電池の開発に力が注がれている。
例えば、全固体リチウムイオン二次電池における固体電解質として、酸化物、リン酸化合物、有機高分子、硫化物等を使用することが検討されている。これらの固体電解質の中で、硫化物系固体電解質は、高いリチウムイオン伝導度を有することが知られている。さらに、粒子がやわらかいことから、コールドプレスにて固体電解質層を作製することが可能であり、且つ接触界面を容易に良好な状態とすることができる。硫化物系固体電解質としては、具体的に、硫化リチウムと硫化リンから合成されたものや、これにさらにハロゲン化物を添加したものが知られている(特許文献1~3)。
また、軽元素から構成されるLiBH等の錯体水素化物は、高密度水素貯蔵材料として広く研究されているが、近年、固体電解質としての利用が検討されている。錯体水素化物は、軽量で高電位であり、安定で熱分解し難く、変形しやすい等の利点がある。しかしながら、イオン伝導度が硫化物系固体電解質に比べて低いため、イオン伝導度を改善すべく検討がなされている。具体的には、特許文献4および5には、硫化物系固体電解質と錯体水素化物系固体電解質を組み合わせて使用することが開示されている。また、特許文献6には、所定のX線回折ピークを有する錯体水素化物系固体電解質が開示されている。さらに特許文献7には、LiBHの他にNa1010結晶を陽極電解質として使用し得ることが記載されている。より高性能の電池を実現すべく、固体電解質の組成や構造に関する検討がなお続けられている。
特許第4813767号 特許第5448038号 特許第5443445号 国際公開第2015/030052号 特開2016-134316号公報 国際公開第2016/103894号 特開2016-122650号公報
上記のような背景のもと、高いイオン伝導度を有する固体電解質材料が求められている。
本発明者らは鋭意研究した結果、電池分野で使用され得る硫化物系固体電解質に所定の水素化ホウ素化合物を添加することによってイオン伝導度が向上することを見出し、本発明に至った。本発明は、例えば以下のとおりである。
[1] 硫化物系固体電解質および水素化ホウ素化合物を含むか、または硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物との反応生成物を含み、前記水素化ホウ素化合物は、Bn+3 (式中、nは5~11の整数である)で表されるニドボランアニオンまたはB 2-(式中、mは6~12の整数である)で表されるクロソボランアニオンの金属塩である固体電解質材料。
[2] 前記水素化ホウ素化合物は、ニドボランアニオンまたはクロソボランアニオンのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である[1]に記載の固体電解質材料。
[3] 前記水素化ホウ素化合物は、LiB1114、Li1010、Li21111およびLi1212からなる群より選択される[1]または[2]に記載の固体電解質材料。
[4] 前記硫化物系固体電解質は、PS 3-アニオンを含む固体電解質である[1]~[3]のいずれかに記載の固体電解質材料。
[5] 前記硫化物系固体電解質は、
(1)アルカリ金属硫化物および硫化リンから得られるガラスもしくはカラスセラミックスからなる固体電解質;またはアルカリ金属硫化物、硫化リンおよびハロゲン化リチウムから得られるガラスもしくはガラスセラミックスからなる固体電解質、
(2)LiPS結晶からなる固体電解質、
(3)(i)LiPSと、(ii)LiSiS、LiGeSおよびLiSnSから選ばれるいずれか1種との固溶体であるチオリシコン(Thio-LISICON)、
(4)LGPS型結晶構造を有する固体電解質、ならびに
(5)Li7-xPS6-xで表されるアルジロダイト型結晶構造を有する固体電解質(式中、xは0~1.8であり、Xはハロゲン原子を表す)
からなる群より選択される1種以上を含む[1]~[3]のいずれかに記載の固体電解質材料。
[6] 前記硫化物系固体電解質は、Li11ガラスおよびガラスセラミックス、75LiS-25Pガラスおよびガラスセラミックス、80LiS-20Pガラスおよびガラスセラミックス、70LiS-30Pガラスおよびガラスセラミックス、LiPS4、Li3.25Ge0.250.75、Li3.25Si0.250.75、Li10GeP12、LiPS、LiPSCl、LiPSBrならびにLiPSIからなる群より選択される[1]~[5]のいずれかに記載の固体電解質材料。
[7] 前記硫化物系固体電解質は、LiS-P系固体電解質である[5]に記載の固体電解質材料。
[8] 前記水素化ホウ素化合物は、前記固体電解質の重量に対して2~20重量%の量で添加される[1]~[7]のいずれかに記載の固体電解質材料。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の固体電解質材料を用いて成形された成形体。
[10] [9]に記載の成形体を具備する全固体電池。
[11] 硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物を混合することによって得られ、前記水素化ホウ素化合物は、Bn+3 (式中、nは5~11の整数である)で表されるニドボランアニオンまたはB 2-(式中、mは6~12の整数である)で表されるクロソボランアニオンの金属塩である固体電解質材料。
[12] 前記水素化ホウ素化合物は、前記固体電解質の重量に対して2~20重量%の量で添加される[11]に記載の固体電解質材料。
[13] さらに加熱処理することを含む、[11]または[12]に記載の固体電解質材料。
[14] 硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物とを混合することを含み、
前記水素化ホウ素化合物は、Bn+3 (式中、nは5~11の整数である)で表されるニドボランアニオンまたはB 2-(式中、mは6~12の整数である)で表されるクロソボランアニオンの金属塩である、
固体電解質材料の製造方法。
[15] 前記水素化ホウ素化合物は、前記固体電解質の重量に対して2~20重量%の量で添加される[14]に記載の製造方法。
[16] さらに100~250℃で加熱処理することを含む、[14]または[15]に記載の製造方法。
[17] 硫化物系固体電解質に水素化ホウ素化合物を添加することを含み、
前記水素化ホウ素化合物は、Bn+3 (式中、nは5~11の整数である)で表されるニドボランアニオンまたはB 2-(式中、mは6~12の整数である)で表されるクロソボランアニオンの金属塩である、
硫化物系固体電解質のイオン伝導度の改善方法。
[18] 前記水素化ホウ素化合物は、前記固体電解質の重量に対して2~20重量%の量で添加される[17]に記載の方法。
本発明によれば、高いイオン伝導度を有する固体電解質材料を提供することができる。
ラマン分光測定結果を示す図。 XRD測定結果を示す図。 イオン伝導度の測定結果を示す図。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する材料、構成等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本発明の固体電解質材料は、硫化物系固体電解質とニドボランアニオンまたはクロソボランアニオンの金属塩である水素化ホウ素化合物とを含むか、あるいは硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物との反応生成物を含む。これまでの研究結果より、ニドボランまたはクロソボラン化合物をそのままの状態で使用した場合には、十分なイオン伝導度を得られないことが予測された(日本金属学会2018春季(第162回)講演大会要旨集)。しかしながらこの予測に反して、本発明者らは驚くべきことに、ニドボランまたはクロソボラン化合物を硫化物系固体電解質に添加することによって高いイオン伝導度を有する固体電解質材料を得られることを見出した。
本発明の固体電解質材料においては、硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物の一部または全部が反応して、これらの反応生成物の状態で存在していてもよい。例えば、実施例で詳述するように、LiS-P系固体電解質とクロソボランを混合して加熱処理した場合、反応生成物としてLiSを含む固体電解質材料が得られると考えられる。本発明には、硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物の一部のみが反応する場合も包含され、したがって、硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物の少なくとも一方とこれらの反応生成物が共存する場合も本発明の範囲に含まれる。
以下、本発明の構成要素を順に説明する。
1.水素化ホウ素化合物
本発明において使用される水素化ホウ素化合物は、高次のニドボランアニオンまたはクロソボランアニオンの金属塩である。本発明における高次のニドボランアニオンおよびクロソボランアニオンは、水素とホウ素からなり、三次元網状構造を有する。ニドボランアニオンは、Bn+3 (式中、nは5~11の整数である)で表され、クロソボランアニオンは、B 2-(式中、mは6~12の整数である)で表される。具体的には、ニドボランアニオンとしては、B 、B 、B11 、B1013 、B1114 等が挙げられ、クロソボランアニオンとしては、B 2-、B 2-、B 2-、B 2-、B1010 2-、B1111 2-、B1212 2-等が挙げられる。組み合わせる金属は、電池の材料として使用され得るものであれば特に限定されず、電池の組成に応じて選択することができる。例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であることが好ましく、Li、Na、KまたはMgであることがより好ましく、Liであることが特に好ましい。本発明の固体電解質材料をリチウムイオン二次電池において使用する場合、水素化ホウ素化合物として、LiB1114、Li1010、Li21111またはLi1212を使用することが特に好ましい。水素化ホウ素化合物は、1種のみを使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上述したような水素化ホウ素化合物としては、市販されているものを使用することができるが、市販品は非常に高価であり、複数のアニオン種が混在している。そこで、本発明においては、Dalton Trans. (15),2009,p.2687-2694等の合成ルートを参考にして高純度の水素化ホウ素化合物を合成して使用した。例えば、Li1212の合成式は、以下の式1~3で表される。また、X線回折、ラマン分光および11B-MAS NMRによって生成物の同定を行った。
(式1)15NaBH + 5I
→Na(B1212) + 3Na(BH) + 10NaI + 18H
(式2)Na(B1212) + 2(CHCHN + 2HCl
→(EtNH)1212 + 2NaCl
(式3)(EtNH)1212 + 2LiOH
→ Li1212 + EtN + 2H
2.硫化物系固体電解質
硫化物系固体電解質は、特に限定されるものではなく、電池の分野で使用され得る材料であれば使用することができる。硫化物系固体電解質は、1種のみを使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
硫化物系固体電解質とは、構成元素としてリチウム、リンおよび硫黄を含む固体電解質を意味し、PS 3-アニオンを含む硫化物系固体電解質、すなわちその構造中にPS四面体を含む硫化物系固体電解質であることが好ましい。PS 3-アニオンを含む硫化物系固体電解質としては、(1)アルカリ金属硫化物および硫化リンから得られるガラスもしくはガラスセラミックスからなる固体電解質;またはアルカリ金属硫化物、硫化リンおよびハロゲン化リチウムから得られるガラスもしくはガラスセラミックスからなる固体電解質(以下、「Li2S-P2系固体電解質」とも称する)、(2)LiPS結晶からなる固体電解質、(3)(i)LiPSと、(ii)LiSiS、LiGeSおよびLiSnSから選ばれるいずれか1種との固溶体であるチオリシコン(Thio-LISICON)、(4)LGPS型結晶構造を有する固体電解質、ならびに(5)一般的にLi7-xPS6-xで表されるアルジロダイト型結晶を有する固体電解質(式中、xは0~1.8であり、Xはハロゲン原子を表す)が挙げられる。アルカリ金属硫化物としては、LiSが挙げられる。硫化リンとしては、Pが挙げられる。
(1)において、各原料の混合比は特に限定されないが、例えばモル比でアルカリ金属硫化物:硫化リン=70:30~80:20の範囲であることが好ましい。Li2S-P2系固体電解質は、P 4-、P 4-およびPS 3-のアニオン種によって構成されていると考えられ、そのアニオン比率は各原料の混合モル比によって異なる。なお、上記範囲のモル比で材料を混合して得られる固体電解質はイオン伝導度が高く、PS 3-を主たるアニオンとして含んでいる。また、アルカリ金属硫化物および硫化リンに加えてハロゲン化リチウムを原料として含む固定電解質も使用することができる。ハロゲン化リチウムは、アルカリ金属硫化物と硫化リンの合計モル量に対して、30モル%以下の量で含まれることが好ましく、例えば13~30モル%の量で含まれてよい。ハロゲン化リチウムとしてはLiI、LiBr、LiCl等が挙げられる。
特にLiSとPを3:1のモル比で混合して得られるLiPSは、オルト組成と呼ばれる組成を有する。オルト組成とは、一般的に、同じ酸化物を水和して得られるオキソ酸の中で、最も水和度の高いものをいう。LiSから得られる硫化物系固体電解質においては、含まれるLiS量が最も多い結晶組成をオルト組成という。
より具体的な(1)の固体電解質の例として、Li11ガラスおよびガラスセラミックス、75LiS-25Pガラスおよびガラスセラミックス、80LiS-20Pガラスおよびガラスセラミックス、ならびに70LiS-30Pガラスおよびガラスセラミックスが挙げられる。これらは何れもキャリアであるリチウムイオンと、PS 3-アニオンを含んで構成されている。
(2)において、LiPSの結晶には、α体、β体、γ体が知られており(Solid State Ionics 182,2011,p.53-58)、本発明においてはβ体(β-LiPS)を使用することが好ましい。β-LiPSは、X線回折測定(CuKα:λ=1.5405Å)において、少なくとも、2θ=13.5±0.5deg、17.5±0.5deg、18.1±0.5deg、19.8±0.5deg、26.0±0.5deg、27.4±0.5deg、29.0±0.5deg、29.8±0.5deg、31.1±0.5deg、39.3±0.5deg、40.4±0.5deg、44.9±0.5degおよび47.6±0.5degの位置にピークを有することが好ましい。また、ラマン測定において、420cm-1に特徴的なピークを有することが好ましい。
(3)において、各原料の混合比は特に限定されないが、より具体的な固体電解質の例として、チオリシコン(Thio-LISICON)と称されるものの中でPS 3-アニオンを含むものが挙げられる。チオリシコン(Thio-LISICON)は、LiPSと、LiSiS、LiGeS、LiSnS等との固溶体であり、Li3.25Ge0.250.75やLi3.25Si0.250.75等が挙げられる。
(4)において、LGPS型結晶構造は、Li元素およびS元素から構成される八面体Oと、P、Ge、SiおよびSnからなる群より選択される一種以上の元素およびS元素から構成される四面体Tと、P元素およびS元素から構成される四面体T(PS 3-アニオン)とを有し、四面体Tおよび八面体Oは稜を共有し、四面体Tおよび八面体Oは頂点を共有する結晶構造である。LGPS型結晶構造を有する固体電解質はイオン伝導度が特に高いことから、より好ましい。具体的には、Li10GeP12が挙げられる。
本発明で使用するLGPS型結晶構造を有する固体電解質は、X線回折測定(CuKα:λ=1.5405Å)において、少なくとも、2θ=20.18°±0.50°、20.44°±0.50°、26.96°±0.50°および29.58°±0.50°の位置にピークを有することが好ましい。また、2θ=29.58°±0.50°におけるピークの回折強度をIとし、2θ=26.96±0.50°におけるピークの回折強度をIとした場合に、I/Iの値が0.50未満であることが好ましい。
(5)のLi7-xPS6-xで表される固体電解質は、アルジロダイト型結晶構造を有する硫化物系固体電解質である。式中、xは、0~1.8である。Xはハロゲン原子を意味し、ハロゲン原子としてはF、Cl、Br、Iが挙げられる。リチウム伝導性の観点から、ハロゲン原子は、ClまたはBrであることが好ましい。アルジロダイト型結晶構造は、PS 3-アニオンを主たる骨格の単位構造とし、その周辺にリチウム元素(Li)で囲まれた硫黄元素(S)やハロゲン元素(X)が配置されている構造である。アルジロダイト型の硫化物系固体電解質は、X線回折測定(CuKα:=1.5405Å)において、例えば2θ=15.3±0.50°、17.7±0.50°、25.2±0.50°、29.7±0.50°、31.1±0.5、44.9±0.50°および47.7±0.50°の位置にピークを有する。
より具体的な(5)のアルジロダイト結晶を有する固体電解質の例としては、LiPS、LiPSCl、LiPSBr、LiPSI等が挙げられる。
原料としてのLiSは、合成品でも、市販品でも使用することができる。水分の混入は、他の原料や前駆体を劣化させることから、水分量は低い方が好ましい。水分量は、LiS原料に対して好ましくは300ppm以下であり、より好ましくは50ppm以下である。Pについても、合成品または市販品を使用することができる。Pの純度が高い方が、固体電解質材料中に混入する不純物が少なくなることから好ましい。
上述した硫化物系固体電解質の製造方法は特に限定されない。例えば、遊星ボールミルを用いたメカニカルミリング法による固相合成、有機溶媒の存在下で原料組成物を反応させる液相合成、特許第5187703号公報に記載の溶融混合等によって製造することができる。
3.固体電解質材料
固体電解質材料は、上述した水素化ホウ素化合物と硫化物系固体電解質とを混合することにより得られる。したがって、本発明の一実施形態によると、硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物を混合することによって得られる固体電解質材料が提供される。また、硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物を混合することを含む固体電解質材料の製造方法も提供される。製造方法は特に限定されないが、例えば、硫化物系固体電解質を固形分として含むスラリーに対し、水素化ホウ素化合物が溶解した溶液あるいは該水素化ホウ素化合物を固形分として含むスラリーを投入し、攪拌混合後、加熱処理により有機溶媒を除去して製造することができる。なお、硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物の添加順は限定されない。
水素化ホウ素化合物を溶解またはスラリー化するための有機溶媒としては、硫化物系固体電解質を分解させるなどの悪影響を及ぼさない限り制限はないが、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒、ニトリル系溶媒等を使用できる。より具体的には、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトニトリル等が挙げられるが、特にアセトニトリルが好ましい。
加熱処理は、加熱時間を短縮する目的で、減圧下、好ましくは真空下で行うことが好ましい。加熱温度は、使用する溶媒の沸点に基づいて設定すればよいが、好ましくは100~250℃、より好ましくは150~220℃、特に好ましくは170~210℃である。加熱時間は、加熱温度にも影響されるが、系から溶媒がほぼ完全に除去できる時間とすればよい。
水素化ホウ素化合物は、硫化物系固体電解質の重量に対して2~20重量%の量で添加することが好ましく、2~15重量%がより好ましく、3~10重量%がさらに好ましく、5~10重量%が特に好ましい。2重量%以上とすることにより優れたイオン伝導度の改善効果が得られ、20重量%以下とすることにより水素化ホウ素化合物が過剰となることによるイオン伝導度の低下を防ぐことができる。本発明の固体電解質材料は、水素化ホウ素化合物および硫化物系固体電解質以外の材料を含んでいてもよく、他の材料としては電池分野において使用され得る材料を適宜選択して使用することができる。
本発明の固体電解質材料は、粉末状の粒子であることが好ましい。固体電解質材料をスラリー状にして、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置によって測定した場合に体積累積粒径D50が50μm以下(例えば0.1~50μm)であることが好ましく、30μm以下(例えば0.1~30μm)であることがより好ましく、10μm以下(例えば0.1~10μm)であることが特に好ましい。
本発明によると、25℃でのリチウムイオン伝導度が好ましくは3.0×10-5S/cm以上、より好ましくは5.0×10-5S/cm以上、特に好ましくは7.0×10-5S/cm以上の固体電解質材料を提供することができる。
したがって、本発明の一実施形態によると、硫化物系固体電解質に水素化ホウ素化合物を添加することを含む、硫化物系固体電解質のイオン伝導度の改善方法が提供される。
4.成形体
本発明の一実施形態によると、上述した固体電解質材料を用いて成形した成形体が提供される。固体電解質材料をそのまま成形して成形体としてもよく、また、固体電解質材料を他の材料と混合したものを成形して成形体としてもよい。固体電解質材料以外の材料は、特に限定されず、電池分野において使用され得る材料を適宜選択して使用することができる。成形方法も特に限定されず、公知の方法を用いて成形することができる。例えば、固体電解質および任意に他の材料を溶媒に分散させてスラリー状としたものをドクターブレード、スピンコート等により塗布し、それを圧延することにより製膜する方法;真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、レーザーアブレーション法等を用いて成膜を行う気相法;ホットプレスまたは温度をかけないコールドプレスによって固体電解質材料を成形する方法がある。
5.全固体電池
上述した成形体は、全固体電池、特に全固体リチウムイオン二次電池において使用することができる。全固体電池は、一般的に、正極層と、負極層と、正極層と負極層との間に配置された固体電解質層とを具備するものであり、本発明の固体電解質材料を成形して得られた成形体は固体電解質層として使用することができる。また、本発明の固体電解質材料と電極活物質との混合物を成形して得られた成形体は、正極層または負極層として使用することができる。なお、各層に含まれる固体電解質材料以外の材料は特に限定されず、電池分野において使用され得る材料を適宜選択して使用することができる。また、本発明の固体電解質材料以外の固体電解質を含んでいてもよい。
上述した各層を作製して積層し、全固体電池を製造するが、各層の作製方法については上述した成形体の成形方法を使用することができ、また、積層方法も特に限定されるものではない。比較的やわらかい錯体水素化物系固体電解質や硫化物系固体電解質を用いる場合には、各層をプレスによって成形および積層して電池を作製することが特に好ましい。プレス方法としては、加温して行うホットプレスと加温しないコールドプレスとがあるが、使用する材料に応じて適切な方を選べばよい。プレスにて各層を一体成型することが好ましく、その際の圧力は、50~800MPaであることが好ましく、114~500MPaであることがより好ましい。上記範囲の圧力でプレスを行うことにより、粒子間の空隙が少なく、密着性が良好な層を得ることができるため、イオン伝導性の観点から好ましい。必要以上に圧力を高くすることは、高価な材質の加圧装置や成形容器を使用する必要が生じると共に、それらの耐用寿命が短くなることから実用的ではない。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
<実施例1>
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、LiS(シグマ・アルドリッチ社製、純度99.8%)およびP(シグマ・アルドリッチ社製、純度99%)を、LiS:P=1:1のモル比となるように量り取った。アセトニトリル(和光純薬工業社製、超脱水グレード)に対して、LiSおよびPをこの順に加え、(LiS+P)の濃度が10wt%となるようにした。それを室温下で12時間混合した。混合物は徐々に溶解し、均一な溶液を得た。
得られた溶液にLiSを更に加え、LiS:P=3:1のモル比とした。室温下で12時間混合すると、LiPSが生成し、析出した。そこに、LiS:P=3:1の合計重量に対して3重量%に相当するクロソボラン(Li1212)を、アセトニトリル(和光純薬工業社製、超脱水グレード)溶液として添加した。これを200℃で4時間、真空乾燥することにより固体電解質材料を得た。上記一連の操作は、アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で実施した。
<実施例2>
添加するクロソボランの量を、LiS:P=3:1の合計重量に対して5重量%に変更したことを除き、実施例1と同様に固体電解質材料を製造した。
<実施例3>
添加するクロソボランの量を、LiS:P=3:1の合計重量に対して10重量%に変更したことを除き、実施例1と同様に固体電解質材料を製造した。
<比較例1>
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、LiS(シグマ・アルドリッチ社製、純度99.8%)およびP(シグマ・アルドリッチ社製、純度99%)を、LiS:P=1:1のモル比となるように量り取った。アセトニトリル(和光純薬工業社製、超脱水グレード)に対して、LiSおよびPをこの順に加え、(LiS+P)の濃度が10wt%となるようにした。それを室温下で12時間混合した。混合物は徐々に溶解し、均一な溶液を得た。
得られた溶液に、LiSを更に加え、LiS:P=3:1のモル比とした。室温下で12時間混合すると、LiPSが生成し、析出した。これを200℃で4時間、真空乾燥することにより固体電解質材料を得た。上記一連の操作は、アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で実施した。
<試験例1:ラマン分光測定>
(1)試料調製
上部に石英ガラス(Φ60mm、厚さ1mm)を光学窓として有する密閉容器を用いて、測定試料(実施例および比較例の固体電解質材料)の調製を行った。アルゴン雰囲気下のグローブボックスにて、試料を石英ガラスに密着させた後、容器を密閉してグローブボックス外に取り出し、ラマン分光測定を行った。
(2)測定条件
レーザーラマン分光光度計NRS-5100(日本分光株式会社製)を使用し、励起波長532.15nm、露光時間5秒にて測定を行った。なお、測定試料が蛍光を強く発する傾向を示したため、測定装置の蛍光補正機能を使用した。
(3)結果
測定結果を図1に示す。比較例1は、PS 3-アニオンに由来する420cm-1におけるピークが見られた。一方、実施例1~3では、PS 3-アニオンに由来するピークが小さくなり、PS 3-アニオンに由来するピークよりも低波数側のピークの強度が増加する様子が見られた。
<試験例2:X線回折測定>
実施例および比較例で製造した固体電解質材料について、Ar雰囲気下、室温(25℃)にて、X線回折測定(PANalytical社製「X’Pert3 Powder」、CuKα:λ=1.5405Å)を実施した。結果を図2に示す。
比較例の固体電解質材料は、β-LiPSに由来するピーク(2θ=13.5±0.5deg、17.5±0.5deg、18.1±0.5deg、19.8±0.5deg、26.0±0.5deg、27.4±0.5deg、29.0±0.5deg、29.8±0.5deg、31.1±0.5deg、39.3±0.5deg、40.4±0.5deg、44.9±0.5degおよび47.6±0.5deg)を有していた。
一方、実施例1~3では、PS 3-アニオンに由来するピークの強度が低下すると共に、クロソボランの添加量が増えるにしたがってLiSに由来すると考えられるピークが成長した。
<試験例3:リチウムイオン伝導度測定>
実施例および比較例で製造した固体電解質材料を一軸成型(292MPa)に供し、厚さ約0.8mm、直径10mmのディスク状サンプルを得た。-20℃から100℃の温度範囲において、リチウム電極を利用した四端子法による交流インピーダンス測定(Solartron社製「SI1260 IMPEDANCE/GAIN―PHASE ANALYZER」)を行い、リチウムイオン伝導度を算出した。
具体的には、まずサンプルを25℃に設定した恒温槽に入れて30分間保持した後に交流インピーダンスを測定した。続いて30℃~100℃まで10℃ずつ恒温槽を昇温しながら、各温度で25分間保持した後の交流インピーダンスを測定した。100℃での測定を終えた後は、90℃~30℃まで10℃ずつ、30℃~-20℃まで5℃ずつ恒温槽を降温し、さらに-20℃~25℃まで5℃ずつ恒温槽を昇温しながら、各温度で25分間保持した後の交流インピーダンスを測定した。その後、各測定結果に基づいて、Cole-Coleプロットを作成した。Cole-Coleプロットにおいては、横軸にインピーダンスの実成分Z’を、縦軸に虚数成分Z”をプロットした。測定周波数範囲は0.1Hz~1MHz、振幅は50mVとした。
得られたCole-Coleプロットに基づいて、以下のとおりイオン伝導度を算出した。まず、Cole-Coleプロットにおいて高周波領域に該当する円弧の右端付近、虚数成分Z”(Ω)が最小となる点における実成分Z’(Ω)の値を電解質の抵抗R(Ω)とした。そして、下記式にしたがい、Liイオン伝導度σ(S/cm)を算出した。なお、実施例および比較例のキャパシタンスは、ナノオーダーであったことから、抵抗Rはバルク抵抗と粒界抵抗の両方に由来すると推測される。
R=ρ×(L/S) L:試料厚 S:試料断面積
σ=1/ρ
実施例および比較例におけるイオン伝導度の結果を以下の表1および図3に示す。
Figure 0007172433000001
表1および図3より、高次の水素化ホウ素化合物を添加することにより、イオン伝導度の向上が見られ、添加する水素化ホウ素化合物の量が多いほどイオン伝導度が高くなる傾向が見られた。また、図1および図2より、硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物の一部または全部が反応し得ることを確認した。PS 3-アニオンを含む硫化物系固体電解質は安定であり、他の物質と反応しにくい性質を有する。例えば、本発明で使用するクロソボランよりもずっと強い還元力を有するBH を含む化合物であっても、PS 3-アニオンを含む硫化物系固体電解質とはほぼ反応しない。しかしながら、上述したとおり、実施例では硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物の一部または全部が反応していると考えられ、このことがイオン伝導度の向上に寄与しているものと考えられる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (17)

  1. 硫化物系固体電解質および水素化ホウ素化合物を含むか、または硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物との反応生成物を含み、前記水素化ホウ素化合物は、Bn+3 (式中、nは5~11の整数である)で表されるニドボランアニオンまたはB 2-(式中、mは6~12の整数である)で表されるクロソボランアニオンの金属塩である固体電解質材料。
  2. 前記水素化ホウ素化合物は、ニドボランアニオンまたはクロソボランアニオンのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である請求項1に記載の固体電解質材料。
  3. 前記水素化ホウ素化合物は、LiB1114、Li1010、Li21111およびLi1212からなる群より選択される請求項1または2に記載の固体電解質材料。
  4. 前記硫化物系固体電解質は、PS 3-アニオンを含む固体電解質である請求項1~3のいずれか一項に記載の固体電解質材料。
  5. 前記硫化物系固体電解質は、
    (1)アルカリ金属硫化物および硫化リンから得られるガラスもしくはガラスセラミックスからなる固体電解質;またはアルカリ金属硫化物、硫化リンおよびハロゲン化リチウムから得られるガラスもしくはガラスセラミックスからなる固体電解質、
    (2)Li PS 結晶からなる固体電解質、
    (3)(i)LiPSと、(ii)LiSiS、LiGeSおよびLiSnSから選ばれるいずれか1種との固溶体であるチオリシコン(Thio-LISICON)、
    (4)LGPS型結晶構造を有する固体電解質、ならびに
    (5)Li7-xPS6-xで表されるアルジロダイト型結晶構造を有する固体電解質(式中、xは0~1.8であり、Xはハロゲン原子を表す)
    からなる群より選択される1種以上を含む請求項1~3のいずれか一項に記載の固体電解質材料。
  6. 前記硫化物系固体電解質は、Li11ガラスおよびガラスセラミックス、75LiS-25Pガラスおよびガラスセラミックス、80LiS-20Pガラスおよびガラスセラミックス、70LiS-30Pガラスおよびガラスセラミックス、LiPS4、Li3.25Ge0.250.75、Li3.25Si0.250.75、Li10GeP12、LiPS、LiPSCl、LiPSBrならびにLiPSIからなる群より選択される請求項1~5のいずれか一項に記載の固体電解質材料。
  7. 前記硫化物系固体電解質は、LiS-P系固体電解質である請求項5に記載の固体電解質材料。
  8. 前記水素化ホウ素化合物は、前記固体電解質の重量に対して2~20重量%の量で添加される請求項1~7のいずれか一項に記載の固体電解質材料。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の固体電解質材料を用いて成形された成形体。
  10. 請求項9に記載の成形体を具備する全固体電池。
  11. 硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物を混合することによって得られ、前記水素化ホウ素化合物は、Bn+3 (式中、nは5~11の整数である)で表されるニドボランアニオンまたはB 2-(式中、mは6~12の整数である)で表されるクロソボランアニオンの金属塩である固体電解質材料。
  12. 前記水素化ホウ素化合物は、前記固体電解質の重量に対して2~20重量%の量で添加される請求項11に記載の固体電解質材料。
  13. 硫化物系固体電解質と水素化ホウ素化合物とを混合することを含み、
    前記水素化ホウ素化合物は、Bn+3 (式中、nは5~11の整数である)で表されるニドボランアニオンまたはB 2-(式中、mは6~12の整数である)で表されるクロソボランアニオンの金属塩である、
    固体電解質材料の製造方法。
  14. 前記水素化ホウ素化合物は、前記固体電解質の重量に対して2~20重量%の量で添加される請求項13に記載の製造方法。
  15. さらに100~250℃で加熱処理することを含む、請求項13または14に記載の製造方法。
  16. 硫化物系固体電解質に水素化ホウ素化合物を添加することを含み、
    前記水素化ホウ素化合物は、Bn+3 (式中、nは5~11の整数である)で表されるニドボランアニオンまたはB 2-(式中、mは6~12の整数である)で表されるクロソボランアニオンの金属塩である、
    硫化物系固体電解質のイオン伝導度の改善方法。
  17. 前記水素化ホウ素化合物は、前記固体電解質の重量に対して2~20重量%の量で添加される請求項16に記載の方法。
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