JP7119753B2 - Lgps系固体電解質の製造方法 - Google Patents
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Description
これらの固体電解質の中で、硫化物はイオン伝導度が高く、比較的やわらかく固体-固体間の界面を形成しやすい特徴がある。活物質にも安定であり、実用的な固体電解質として開発が進んでいる。
<1> Li3PS4と、Li4SnS4とを有機溶媒中で混合することによって均一溶液を調製する溶液化工程と、
前記均一溶液から前記有機溶媒を除去して前駆体を得る乾燥工程と、
前記前駆体を200~700℃にて加熱処理してLGPS系固体電解質を得る加熱処理工程と、を含むことを特徴とするLGPS系固体電解質の製造方法である。
<2> 前記Li3PS4が、ラマン測定において420±10cm-1にピークを有し、前記Li4SnS4が、ラマン測定において346±10cm-1にピークを有する、上記<1>に記載の製造方法である。
<3> 前記有機溶媒が、N-メチルホルムアミドを含む、上記<1>または<2>に記載の製造方法である。
<4> 前記乾燥工程における温度が、60~280℃である、上記<1>から<3>のいずれかに記載の製造方法である。
<5> 前記LGPS系固体電解質が、X線回折(CuKα:λ=1.5405Å)において、少なくとも、2θ=19.80°±0.50°、20.10°±0.50°、26.60°±0.50°、及び29.10°±0.50°の位置にピークを有する、上記<1>から<4>のいずれかに記載の製造方法である。
<6> 前記2θ=29.10°±0.50°のピークの回折強度をIAとし、2θ=27.33°±0.50°のピークの回折強度をIBとした場合に、IB/IAの値が0.50未満である、上記<5>に記載の製造方法である。
<7> 前記LGPS系固体電解質が、Li元素およびS元素から構成される八面体Oと、P及びSnからなる群より選ばれる一種以上の元素およびS元素から構成される四面体T1と、P元素およびS元素から構成される四面体T2とを有し、前記四面体T1および前記八面体Oは稜を共有し、前記四面体T2および前記八面体Oは頂点を共有する結晶構造を主体として含有する、上記<1>から<6>のいずれかに記載の製造方法である。
<8> 前記加熱処理工程を不活性ガス雰囲気下で行う、上記<1>から<7>のいずれかに記載の製造方法である。
<9> Li、Sn、PおよびSの元素からなる化合物を溶質として含み、N-メチルホルムアミドを溶媒として含み、ラマン測定において少なくとも340±10cm-1、415±10cm-1にピークを有する、均一溶液である。
<10> 上記<1>から<8>のいずれかに記載の製造方法によって得られたLGPS系固体電解質を加圧成形してなる成形体である。
<11> 上記<1>から<8>のいずれかに記載の製造方法によって得られたLGPS系固体電解質を加圧成形する工程を含む、全固体電池の製造方法である。
本発明のLGPS系固体電解質の製造方法は、Li3PS4と、Li4SnS4とを有機溶媒中で混合することによって均一溶液を調製する溶液化工程と、前記均一溶液から前記有機溶媒を除去して前駆体を得る乾燥工程と、前記前駆体を200~700℃にて加熱処理してLGPS系固体電解質を得る加熱処理工程と、を含む。
本発明で使用されるLi3PS4は、ラマン測定において420±10cm-1にピークを有することが好ましい。また、本発明で使用されるLi4SnS4は、ラマン測定において346±10cm-1にピークを有することが好ましい。
前記LGPS系固体電解質は、X線回折(CuKα:λ=1.5405Å)において、少なくとも、2θ=19.80°±0.50°、20.10°±0.50°、26.60°±0.50°、及び29.10°±0.60°(より好ましくは29.10°±0.50°)の位置にピークを有することが好ましい。なお、2θ=17.00±0.50°、19.80°±0.50°、20.10°±0.50°、23.50±0.50°、26.60°±0.50°、28.60±0.50°、29.10°±0.60°(より好ましくは29.10°±0.50°)の位置にピークを有することがより好ましい。
更に、前記LGPS系固体電解質は、図1に示されるように、Li元素およびS元素から構成される八面体Oと、P及びSnからなる群より選ばれる一種以上の元素およびS元素から構成される四面体T1と、P元素およびS元素から構成される四面体T2とを有し、前記四面体T1および前記八面体Oは稜を共有し、前記四面体T2および前記八面体Oは頂点を共有する結晶構造を主体として含有することが好ましい。
本発明におけるLi4SnS4は、市販品を用いてもよいが、例えば、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で、Li2SおよびSnS2で表される硫化物から合成することができる。Li4SnS4の製造方法の一例を示すと、Li2S:SnS2=2:1のモル比になるように量り取り、メノウ乳鉢にて混合する。次に、得られた混合物をジルコニア製ポットに投入し、更にジルコニアボールを投入して、ポットを完全に密閉した後、このポットを遊星型ボールミル機に取り付け、メカニカルミリングを行うことにより、Li4SnS4を製造することができる。
Li3PS4は、α、β、γのいずれでも使用することができるが、より好ましくはβ-LPSである。この理由は、LGPS合成系において、比較的安定に存在するためである。
本発明におけるLi3PS4は、市販品を用いてもよいが、例えば、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で、Li2SおよびP2S5で表される硫化物から合成することができる。Li3PS4の製造方法の一例を示すと、Li2SおよびP2S5を、Li2S:P2S5=1.5:1のモル比となるように量り、(Li2S+P2S5)の濃度が10wt%となるようにテトラヒドロフランに対して、Li2S、P2S5の順に加え、室温下で所定時間混合することで均一溶液を得ることができる。なお、この際に、原料の純度や反応の進行度次第で、わずかな析出物が存在することがあるが、最終的に得られるLi3PS4の純度には大きな影響はない。ただし、析出物が生じた場合は、濾過を行い、析出物を除去することもできる。得られた均一溶液に、上記を含めた全原料組成がLi2S:P2S5=3:1の重量比となるように、Li2Sを更に加え、室温下で所定時間混合しながら、沈殿を得る。これを濾過して得られた濾さいを真空乾燥することにより、Li3PS4を製造することができる。
なお、上記原料の一部はアモルファスであっても問題はなく使用することができる。
いずれの原料においても粒子径が小さいことが重要であり、好ましくは粒子の直径として10nm~10μmの範囲であり、より好ましくは10nm~5μm、更に好ましくは100nm~1μmの範囲である。なお、粒子径はSEMによる測定やレーザー散乱による粒度分布測定装置等で測定できる。粒子が小さいことで、加熱処理時に反応がしやすくなり、副生成物の生成が抑制できる。
溶液化工程では、Li3PS4とLi4SnS4とを有機溶媒中で混合することによって均一溶液を調製する。そのモル比としては上述した結晶構造を構成する元素比となるように調整すればよいが、Li3PS4:Li4SnS4=3:1~2:3のモル比であれば、得られるイオン伝導体はXRD測定において、ほぼLGPS結晶のみのピークとなり、イオン伝導度は高いものとなる。例えばLi10SnP2S12であれば、Li3PS4:Li4SnS4=2:1のモル比で混合する。
有機溶媒を用いた混合方法は、均一に混合できることから大量に合成する場合に適している。使用する有機溶媒としては、原料や得られる前駆体と反応しないことが好ましい。例えば、アミド系溶媒などが挙げられる。具体的には、N-メチルホルムアミド、N-メチルアセトアミドなどが挙げられる。これらの中でも、N-メチルホルムアミドが好ましい。原料組成物が劣化することを防止するため、溶媒中の酸素と水分は除去しておくことが好ましく、特に水分については、100ppm以下が好ましく、より好ましくは50ppm以下である。
混合における温度は、加熱する必要はないが、有機溶媒を用いた場合は基質の溶解度や溶解速度を上げるために加熱することもできる。加熱する場合には、有機溶媒の沸点以下で行うことで十分である。しかし、オートクレーブ等を用いて加圧状態で行うことも可能である。なお、高い温度で混合を行うと、原料がよく混じり合う前に反応が進行し、副生成物が生成しやくなることから、室温付近で行うことが好ましい。
混合時間としては、混合物が均一となる時間が確保できれば十分である。その時間は製造規模に左右されることが多いが、例えば0.1~24時間行うことで均一にすることができる。
乾燥工程では、溶液化工程で得られた均一溶液から有機溶媒を除去することによって前駆体を得る。溶媒除去は加熱乾燥や真空乾燥で行い、その最適な温度は有機溶媒の種類によって違いがある。沸点よりも十分に高い温度をかけることで溶媒除去時間を短くすることが可能である。また、溶媒の種類と乾燥温度は重要な関係があり、溶媒が十分に除去できる温度を保ち、かつ、必要以上に乾燥温度を高くしないことは、前駆体と溶媒の副反応を抑制することができる。有機溶媒を除去する際の温度は、60~280℃の範囲であることが好ましく、より好ましくは100~250℃である。なお、真空乾燥等のように減圧下で有機溶媒を除去することで、有機溶媒を除去する際の温度を下げると共に所要時間を短くすることができる。また、十分に水分の少ない窒素やアルゴン等の不活性ガスを流すことでも、溶媒除去に要する時間を短くすることができる。なお、後段の加熱処理工程と溶媒除去を同時に行うことも可能である。
本発明の製造方法においては、乾燥工程で得られた前駆体を300~700℃で加熱処理することによって、LGPS系固体電解質を得る。加熱温度は、好ましくは350~650℃の範囲であり、より好ましくは400~600℃の範囲である。300℃よりも温度が低いと所望の結晶が生じにくく、一方、700℃よりも温度が高くても、目的とする以外の結晶が生成する。
加熱は、真空もしくは不活性ガス雰囲気下で合成することができるが、好ましくは不活性ガス雰囲気下である。不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴンなどを使用することができるが、中でもアルゴンが好ましい。酸素や水分が低いことが好ましく、その条件は溶液化工程の混合時と同じである。
本発明のLGPS系固体電解質は、例えば、全固体電池用の固体電解質として使用され得る。また、本発明の更なる実施形態によれば、上述した全固体電池用固体電解質を含む全固体電池が提供される。
本発明のLGPS系固体電解質は、正極層1、負極層3および固体電解質層2のいずれか一層以上に、固体電解質として含まれてよい。正極層1または負極層3に本発明のLGPS系固体電解質が含まれる場合、本発明のLGPS系固体電解質と公知のリチウムイオン二次電池用正極活物質または負極活物質とを組み合わせて使用する。正極層1または負極層3に含まれる本発明のLGPS系固体電解質の量比は、特に制限されない。
固体電解質層2に本発明のLGPS系固体電解質が含まれる場合、固体電解質層2は、本発明のLGPS系固体電解質単独で構成されてもよいし、必要に応じて、酸化物固体電解質(例えば、Li7La3Zr2O12)、硫化物系固体電解質(例えば、Li2S-P2S5)やその他の錯体水素化物固体電解質(例えば、LiBH4、3LiBH4-LiI)などを適宜組み合わせて使用してもよい。
例えば、固体電解質および/または電極活物質を溶媒に分散させてスラリー状としたものをドクターブレードまたはスピンコート等により塗布し、それを圧延することにより製膜する方法;真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、レーザーアブレーション法等を用いて製膜および積層を行う気相法;ホットプレスまたは温度をかけないコールドプレスによって粉末を成形し、それを積層していく加圧成形法等がある。
なお、本発明には、本発明のLGPS系固体電解質を加圧成形してなる成形体が包含される。該成形体は、全固体電池として好適に用いられる。また、本発明には、本発明のLGPS系固体電解質を加圧成形する工程を含む、全固体電池の製造方法が包含される。
(実施例1)
<β-Li3PS4の製造方法>
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、Li2S(アルドリッチ社製、純度99.8%)およびP2S5(アルドリッチ社製、純度99%)を、Li2S:P2S5=1.5:1のモル比となるように量り取った。次に、(Li2S+P2S5)の濃度が10wt%となるようにテトラヒドロフラン(和光純薬工業社製、超脱水グレード)に対して、Li2S、P2S5の順に加え、室温下で12時間混合した。スラリーは徐々に溶解し、わずかな不溶物を含むほぼ均一な溶液を得た。
得られた溶液に、上記を含めた全原料組成がLi2S:P2S5=3:1の重量比となるように、Li2Sを更に加え、室温下で12時間混合しながら、沈殿を得た。これを濾過して得られた濾さいを150℃、4時間、真空乾燥を行うことにより、ラマン測定において420±10cm-1にピークを有するβ-Li3PS4を得た。一連の操作は、アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で実施した。
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、Li2S(アルドリッチ社製、純度99.8%)およびSnS2(Santa Cruz Biotechnology、 Inc.>98 Weight%)を、Li2S:SnS2=2:1のモル比になるように量り取り、メノウ乳鉢にて混合した。
次に、得られた混合物を45mLのジルコニア製ポットに投入し、更にジルコニアボール(株式会社ニッカトー製「YTZ」、φ10mm、18個)を投入して、ポットを完全に密閉した。このポットを遊星型ボールミル機(フリッチュ社製「P-7」)に取り付け、回転数370rpmで4時間、メカニカルミリングを行い、ラマン測定において346±10cm-1にピークを有するLi4SnS4のアモルファス体を得た。
アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、上記のβ-Li3PS4およびLi4SnS4をβ-Li3PS4:Li4SnS4=2:1のモル比となるように量り取った。次に、(β-Li3PS4+Li4SnS4)の濃度が10wt%となるようにN-メチルホルムアミド(和光純薬工業社製)に対して、β-Li3PS4、Li4SnS4の順に加え、室温下で12時間混合した。スラリーは徐々に溶解し、均一な溶液を得た。得られた均一溶液を、200℃、3時間、真空乾燥を行うことにより、前駆体を得た。一連の操作は、アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で実施した。
得られた前駆体を、ガラス製反応管に入れて、電気管状炉に設置した。反応管は、サンプルが置かれた部分は電気管状炉の中心で加熱され、もう一端のアルゴン吹込みラインが接続される部分は電気管状炉から飛び出した状態でほぼ室温状態であった。550℃、8時間の焼成を行うことによりLi10SnP2S12結晶を合成した。
LGPS合成において、原料を、Li2S:P2S5:GeS2=5:1:1のモル比となるように量り取り、メノウ乳鉢にて混合した。次に、得られた混合物を45mLのジルコニア製ポットに投入し、更にジルコニアボール(株式会社ニッカトー製「YTZ」、φ10mm、18個)を投入して、ポットを完全に密閉した。このポットを遊星型ボールミル機(フリッチュ社製「P-7」)に取り付け、回転数370rpmで40時間、メカニカルミリングを行い、アモルファス体を得た。
得られたアモルファス体を、ガラス製反応管に入れて、電気管状炉に設置した。アルゴン雰囲気下で550℃、8時間の焼成を行うことによりLi10GeP2S12結晶を合成した。
実施例1および参考例1で得られたイオン伝導体の粉末について、Ar雰囲気下、室温(25℃)にて、X線回折測定(PANalytical社製「X’Pert3 Powder」、CuKα:λ=1.5405Å)を実施した。
図3に示したとおり、実施例1では、少なくとも、2θ=19.80°±0.50°、20.10°±0.50°、26.60°±0.50°、及び29.10°±0.50°に回折ピークが確認できた。実施例1のLi10SnP2S12サンプルは、参考例1の標準的合成法で得られたLi10GeP2S12と、XRDパターンは一致した。
実施例1および参考例1で得られたイオン伝導体を一軸成型(240MPa)に供し、厚さ約1mm、直径10mmのディスクを得た。室温(25℃)および30℃から100℃と、-20℃までの温度範囲において10℃間隔で、インジウム電極を利用した四端子法による交流インピーダンス測定(Solartron社製「SI1260 IMPEDANCE/GAIN―PHASE ANALYZER」)を行い、リチウムイオン伝導度を算出した。
具体的には、サンプルを25℃に設定した恒温槽に入れて30分間保持した後にリチウムイオン伝導度を測定し、続いて30℃~100℃まで10℃ずつ恒温槽を昇温し、各温度で25分間保持した後にイオン伝導度を測定した。100℃での測定を終えた後は、90℃~30℃まで10℃ずつ恒温槽を降温し、各温度で40分間保持した後にリチウムイオン伝導度を測定した。次に、25℃に設定した恒温槽で40分間保持した後のサンプルのリチウムイオン伝導度を測定した。その後、20℃~-20℃まで10℃ずつ恒温槽を降温し、各温度で40分間保持した後にリチウムイオン伝導度を測定した。測定周波数範囲は0.1Hz~1MHz、振幅は50mVとした。降温時のリチウムイオン伝導度の測定結果を図4に示す。
(1)試料調製
上部に石英ガラス(Φ60mm、厚さ1mm)を光学窓として有する密閉容器を用いて測定試料の作製を行った。アルゴン雰囲気下のグローブボックスにて、試料を石英ガラスに接する状態で保持させた後、容器を密閉してグローブボックス外に取り出し、ラマン分光測定を行った。
(2)測定条件
レーザーラマン分光光度計NRS-5100(日本分光株式会社製)を使用し、励起波長532.15nm、露光時間5秒にて測定を行った。
2 固体電解質層
3 負極層
10 全固体電池
Claims (10)
- Li3PS4と、Li4SnS4とを有機溶媒中で混合することによって均一溶液を調製する溶液化工程と、
前記均一溶液から前記有機溶媒を除去して前駆体を得る乾燥工程と、
前記前駆体を200~700℃にて加熱処理してLGPS系固体電解質を得る加熱処理工程と、を含むことを特徴とするLGPS系固体電解質の製造方法。 - 前記Li3PS4が、ラマン測定において420±10cm-1にピークを有し、前記Li4SnS4が、ラマン測定において346±10cm-1にピークを有する、請求項1に記載の製造方法。
- 前記有機溶媒が、N-メチルホルムアミドを含む、請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記乾燥工程における温度が、60~280℃である、請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記LGPS系固体電解質が、X線回折(CuKα:λ=1.5405Å)において、少なくとも、2θ=19.80°±0.50°、20.10°±0.50°、26.60°±0.50°、及び29.10°±0.50°の位置にピークを有する、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記2θ=29.10°±0.50°のピークの回折強度をIAとし、2θ=27.33°±0.50°のピークの回折強度をIBとした場合に、IB/IAの値が0.50未満である、請求項5に記載の製造方法。
- 前記LGPS系固体電解質が、Li元素およびS元素から構成される八面体Oと、P及びSnからなる群より選ばれる一種以上の元素およびS元素から構成される四面体T1と、P元素およびS元素から構成される四面体T2とを有し、前記四面体T1および前記八面体Oは稜を共有し、前記四面体T2および前記八面体Oは頂点を共有する結晶構造を主体として含有する、請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
- 前記加熱処理工程を不活性ガス雰囲気下で行う、請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1から8のいずれかに記載のLGPS系固体電解質の製造方法に用いられる均一溶液であって、
前記均一溶液が、Li、Sn、PおよびSの元素からなる化合物を溶質として含み、N-メチルホルムアミドを溶媒として含み、ラマン測定において少なくとも340±10cm-1、415±10cm-1にピークを有する、前記均一溶液。 - 請求項1から8のいずれかに記載の製造方法によって得られたLGPS系固体電解質を加圧成形する工程を含む、全固体電池の製造方法。
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