JP7171167B2 - 画像形成装置および用紙搬送制御方法 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置および用紙搬送制御方法に関する。
従来から、トナーを用いて用紙に画像を形成する画像形成装置が知られている。かかる画像形成装置では、用紙の表裏を反転させて両面に画像を形成できるようにするため、用紙の搬送方向の前後をスイッチバック反転(すなわち逆行)させて用紙の表裏を反転させる搬送経路を構成する反転搬送路を備えるものがある(例えば特許文献1参照)。
従来の画像形成装置では、給紙トレイユニットに収納可能な大きさの用紙については、反転搬送路を通してスイッチバック反転させることができる。
特開2006-124100号公報
近年、給紙トレイユニットに収納可能な大きさを超える長尺紙と呼ばれる枚葉紙についても、両面に画像を形成できるようにする需要が高まっている。他方、長尺紙の両面印刷の実現にあたり、反転搬送路の経路長を長くすることに伴う装置の大型化や、定型紙と比較して発生し易くなるジャムへの対策が課題となる。
また、多くの画像形成装置では、上記のスイッチバックの際に、装置の開口部に用紙を垂らすようにしてスペースを確保している。他方、このような構成では、複数のユニット間、例えば画像形成部が配置された本体ユニットと、上記の反転搬送路が構成された自動両面反転搬送ユニット(Auto Duplex Unit、以下「ADU」と呼ぶ)との間に跨がった状態で用紙のジャムが発生してジョブが停止されると、かかる用紙を除去する際に当該用紙が引きちぎれる現象が発生する場合がある。かかる現象(所謂ギロチン)は、当該用紙の残部が装置内に残存することにより、当該残部により後の用紙の更なるジャムを引き起こす等の原因になるため、好ましくない。
かかる用紙の引きちぎれ現象を防止するため、装置の開口部を大きく確保することも考えられるが、他方、このような構成とすると、装置本体が大型化する、または装置本体の剛性が十分に確保できなくなる可能性がある。
本発明の目的は、装置を大型化することなく長尺紙の両面に画像を形成することが可能な画像形成装置および用紙搬送制御方法を提供することである。
本発明に係る画像形成装置は、
長尺紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
前記長尺紙に形成された前記トナー画像を定着させる定着部と、
前記長尺紙を前記画像形成部および前記定着部に搬送する主搬送路と、
スイッチバックポイントを有し、前記主搬送路における前記定着部の搬送方向下流側から分岐し、前記長尺紙の搬送方向の後端が前記スイッチバックポイントを通過すると前記長尺紙の搬送方向を正方向から逆方向に切り替えることにより当該長尺紙の表裏を反転させて前記画像形成部の上流側に搬送する両面搬送路と、
前記長尺紙の搬送を制御する搬送制御部と、を備え、
前記両面搬送路は、前記正方向における前記スイッチバックポイントの下流側において、前記主搬送路における前記画像形成部の上流側に繋がる所定の曲率を有する経路である第1の両面経路と、前記主搬送路に繋がらない前記第1の両面経路の曲率よりも大きな曲率を有する経路である第2の両面経路と、に分岐し、
前記搬送制御部は、前記長尺紙の両面にトナー画像を形成する場合、前記両面搬送路において、前記長尺紙の搬送方向を切り替える前に、画像形成条件に基づいて、前記長尺紙を前記第1および第2の両面経路のいずれかに通すように制御する。
本発明に係る用紙搬送制御方法は、
搬送方向における長さが所定長さ以上の長尺紙の両面に画像形成部で画像形成するために、前記長尺紙の搬送方向の後端がスイッチバックポイントを通過すると前記長尺紙の搬送方向を正方向から逆方向に切り替えることにより当該長尺紙の表裏を反転させて前記画像形成部の上流側に搬送する両面搬送路を備えた画像形成装置における用紙搬送制御方法であって、
前記両面搬送路は、前記スイッチバックポイントを有し、前記正方向における前記スイッチバックポイントの下流側において、主搬送路における前記画像形成部の上流側に繋がる所定の曲率を有する経路である第1の両面経路と、前記主搬送路に繋がらない前記第1の両面経路の曲率よりも大きな曲率を有する経路である第2の両面経路と、に分岐し、
前記長尺紙の両面にトナー画像を形成する場合、前記両面搬送路において、前記長尺紙の搬送方向を切り替える前に、画像形成条件に基づいて、前記長尺紙を前記第1および第2の両面経路のいずれかに通すように搬送する。
本発明によれば、装置を大型化することなく長尺紙の両面に画像を形成することができる。
本実施の形態における画像形成装置の一例を示す構成図である。 図1の画像形成装置における制御系の主要部を示す図である。 ADUを含む両面印刷用の搬送経路を拡大して示す図である。 長尺紙に両面印刷を行う場合を説明する図である。 長尺紙を第1の両面経路に通して用紙裏面に画像形成する場合を説明する図である。 長尺紙に両面印刷を行う場合を説明する図であり、スイッチバック後の長尺紙LSの状態を示す。 長尺紙を第2の両面経路に通して両面印刷する場合を説明する図であり、スイッチバック前の長尺紙LSの状態を示す。 本実施の形態における画像形成装置の用紙搬送処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態における画像形成装置1の制御系の主要部を示す。
本実施の形態の画像形成装置1は、長尺紙LSまたは用紙S(非長尺紙)を記録媒体として使用し、これら長尺紙LSまたは用紙S上に画像を形成する装置である。
本実施の形態において、長尺紙LSは、一般に良く用いられるA4サイズ、A3サイズ等の用紙よりも搬送方向の長さが長い枚葉紙であり、機内の給紙トレイユニット51a~51cに収容できない長さを有する。かかる長尺紙LSのサイズすなわち搬送方向の長さ等の寸法は、本装置のメモリ等に定義データとして格納されている。以下、単に「用紙」という場合、長尺紙LSおよび用紙Sの両方が含まれ得る。
画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に二次転写することにより、トナー像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60および制御部100等を備える。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙にトナー像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿またはコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21および操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定またはユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、記憶部72内の階調補正データ(階調補正テーブルLUT)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示す。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、およびドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御部100は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度(線速度)で回転させる。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、例えば二成分現像方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるクリーニング部材としてのドラムクリーニングブレード(以下、単にクリーニングブレードと称する)等を有する。ドラムクリーニング装置415は、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーをクリーニングブレードによって除去する。
中間転写ユニット42は、像担持体としての中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は、無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙が二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙に二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙の裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙に静電的に転写される。トナー像が転写された用紙は定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接するベルトクリーニングブレード等を有し、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用してもよい。
定着部60は、用紙の定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙の裏面(定着面の反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B、及び加熱源60C等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙を狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙を定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙にトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。また、定着器Fには、エアを吹き付けることにより、定着面側部材から用紙Sを分離させるエア分離ユニット60Dが配置されている。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52および搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a~51cには、坪量(剛度)やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類ごとに収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー、用紙の両面に画像形成するための両面搬送経路等を有する。なお、搬送経路部53の詳細については後述する。
給紙トレイユニット51a~51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
次に、搬送経路部53について詳述する。
搬送経路部53は、用紙がその片面(上面)に画像を形成される際に搬送される経路であって、画像形成部40で画像が形成される用紙が搬送される主搬送路530を備える。主搬送路530は、搬送方向上流側から、レジストローラー53a(レジストニップ)、画像形成部40の二次転写ニップ、および定着部60(定着ニップ)を経由して用紙を搬送する経路である。また、搬送経路部53は、用紙の表裏を反転させる反転搬送路533を備える。
搬送経路部53は、外部給紙口2aから給紙された長尺紙LS等の用紙を主搬送路530に搬送する外部給紙搬送路531と、給紙トレイユニット51a~51cから給紙された用紙Sを主搬送路530に搬送する給紙搬送路532を備える。
主搬送路530は、装置本体2の内部で給紙トレイユニット51a~51cの上方に設けられ、装置本体2の一方の側部から他方の側部へ延在する。主搬送路530は、一方の端部が外部給紙搬送路531及び給紙搬送路532と繋がる。また、主搬送路530は、他方の端部が、装置本体2の他方の側部に設けられた排紙部52の排出口と繋がる。
外部給紙搬送路531は、一方の端部が外部給紙口2aと繋がり、他方の端部が主搬送路530と繋がる。給紙搬送路532は、装置本体2内の一方の側部の近傍に設けられ、給紙トレイユニット51a~51cから主搬送路530へ上下(略垂直)方向に延在する。給紙搬送路532は、装置本体2の一方の側部に設けられた不図示の開閉扉が開かれることで、給紙搬送路532の経路の一部が外方に露出され、ジャム処理等が可能になる。給紙搬送路532は、上方の端部が主搬送路530と繋がり、下方の端部が給紙トレイユニット51a~51cと繋がる。
反転搬送路533は、装置本体2の内部で給紙トレイユニット51a~51cと主搬送路530の間に設けられ、装置本体2の他方の側部から一方の側部へ延在する。反転搬送路533は、主搬送路530を搬送される用紙の搬送方向において、定着部60より下流側で主搬送路530から下方へ分岐する第1の還流搬送路533aと、画像形成部40の二次転写ニップより上流側で主搬送路530と合流する第2の還流搬送路533bを備える。
反転搬送路533は、一方の端部が第1の還流搬送路533a及び第2の還流搬送路533bと繋がる。ここで、第1の還流搬送路533a及び第2の還流搬送路533bと繋がる反転搬送路533の一方の端部は、両面印刷時において用紙の進行方向(搬送方向)の正逆が切り替わるスイッチバックポイントSBPとなる。以下、反転搬送路533において、第1の還流搬送路533aから用紙が搬送される矢印aで示す搬送方向を正方向と称し、第2の還流搬送路533bへ用紙が搬送される矢印bで示す搬送方向を逆方向と称する。
また、反転搬送路533は、スイッチバックポイントSBPに対して、正方向の搬送方向における下流側に、スイッチバックローラーとしての搬送ローラー53bおよび搬送ローラー53cを備える。これら搬送ローラー53bおよび53cは、図示しないモーターの駆動力が伝達され、正方向および逆方向の両方向に用紙を搬送する。具体的には、搬送ローラー53bおよび53cは、制御部100の制御の下、同期して回転し、互いに搬送方向および周速度(用紙搬送速度)が同じになるように回転駆動される。
また、反転搬送路533の正方向の搬送方向における下流側、言い換えるとスイッチバック前の搬送方向における終端近くの部位は、図示のように、上方に湾曲して反対方向に折り返されるとともに、2つの経路に分岐している。より具体的には、反転搬送路533の正方向における搬送ローラー53cの下流側は、主搬送路530における画像形成部40の上流側に繋がる第1の両面経路としての合流搬送路P1と、主搬送路530に繋がる前に折り返す第2の両面経路としての並行搬送路P2と、に分岐する。かかる分岐路には、図3に示すように、長尺紙LSの搬送方向を合流搬送路P1と並行搬送路P2のいずれかに切り替える切替機構としての切り替えゲート533gが設けられている。
切り替えゲート533gは、制御部100により制御される図示しないアクチュエーター等に接続され、正方向に搬送される長尺紙LSの先端を合流搬送路P1または並行搬送路P2のいずれかに導くように回転動作する(図4および図5参照)。切り替えゲート533gは、図3では長尺紙LSの先端を並行搬送路P2に導く位置にあり、かかる状態から図4に示す矢印方向に回転すると、長尺紙LSの先端を合流搬送路P1に導く位置に変位する(図5参照)。なお、簡明のため図示しないが、主搬送路530から排紙部52または第1の還流搬送路533aに分岐する分岐路、および逆方向の搬送において反転搬送路533から第1の還流搬送路533aまたは第2の還流搬送路533bに分岐する分岐路にも、切り替えゲートが各々設けられ、これら切り替えゲートは制御部100によって制御される。
合流搬送路P1は、用紙(主として長尺紙LS)を両面印刷するために使用される両面経路であり、正方向に搬送される用紙の搬送方向におけるレジストローラー53aの上流側で主搬送路530と合流することで、反転搬送路533と主搬送路530とを繋ぐ。本例では、合流搬送路P1は、主搬送路530と第2の還流搬送路533bとの合流箇所より上流側で合流する。また、合流搬送路P1は、用紙が主搬送路530の図中左方向に搬送される向きで主搬送路530と合流する。
並行搬送路P2は、合流搬送路P1と同様に、用紙(主として長尺紙LS)を両面印刷するために使用される両面経路である。並行搬送路P2は、図1および図3に示すように、主搬送路530と合流しない経路であり、ADU内の空間における合流搬送路P1および主搬送路530の下方で、これら合流搬送路P1および主搬送路530と同方向に延びるように並行に設けられている。並行搬送路P2の先端(終端)は、第2の還流搬送路533bにおける主搬送路530と接続される終端部の近傍まで延びている。ADU内にこのような第2の両面経路としての並行搬送路P2を設けることで、ADU内のデッドスペースを有効に利用しつつ、長尺紙LSの両面印刷における生産性を向上させることができる。
上述のように、本実施の形態では、両面搬送経路における反転搬送路533の正方向下流側が合流搬送路P1と並行搬送路P2との2つに分岐される構成となっており、長尺紙LSの両面に画像を形成する場合、合流搬送路P1または並行搬送路P2のいずれかを用いて両面印刷を行うことができる。
また、本実施の形態において、上述した合流搬送路P1および並行搬送路P2を含む反転搬送路533およびかかる反転搬送路533に配置されたローラー等は、ADUの一部として、装置本体2に対して図3における手前側に一体的に引き出し可能な構成となっている。
次に、給紙トレイユニット51a~51cから給紙された用紙Sに両面印刷を行う場合を説明する。画像形成装置1では、主搬送路530を正方向(図1の左方向)に搬送されて、画像形成部40および定着部60を通過した用紙Sは、上側を向いた面(第1面)にトナー画像が転写および定着される。続いて、用紙Sは、主搬送路530から第1の還流搬送路533aを経由して反転搬送路533に搬送されるように、制御部100によって搬送制御される。さらに、制御部100は、用紙Sの搬送方向後端がスイッチバックポイントSBPを通過すると、搬送ローラー53bの回転方向を切り替えて搬送方向を反転させ、用紙Sを反転搬送路533から第2の還流搬送路533bを経由して主搬送路530に搬送するように搬送制御する。
かかる搬送制御により、非長尺紙である用紙Sは、矢印aで示す正方向への搬送において、かかる用紙Sの先端が合流搬送路P1または並行搬送路P2に入る手前で、用紙Sの後端がスイッチバックポイントSBPを通過する。続いて、用紙Sは、第2の還流搬送路533bを経て、画像形成面である第1面が下側を向いて主搬送路530に搬送され、上側を向いた第2面に画像形成されることが可能になる。かくして両面にトナー画像が形成された用紙Sは、主搬送路530から排紙部52に排紙されるように、制御部100によって搬送制御される。したがって、非長尺紙である用紙Sが両面印刷される場合には、用紙Sは、合流搬送路P1または並行搬送路P2のいずれにも搬送されない。
次に、合流搬送路P1を用いて長尺紙LSの両面印刷を行う場合を説明する。長尺紙LSは、装置本体2の外部給紙口2aから外部給紙搬送路531を経由して、主搬送路530を正方向(図1の左方向)に搬送される。この後、上述と同様に、画像形成部40および定着部60を通過した長尺紙LSは、上側の第1面にトナー画像が転写および定着され、主搬送路530から第1の還流搬送路533aを経由して反転搬送路533に搬送される(図4参照)。長尺紙LSは、反転搬送路533を矢印aで示す正方向に搬送されると、切り替えゲート533gの動作により搬送方向の先端が合流搬送路P1に入るように、制御部100によって搬送制御される(図5参照)。そして、制御部100は、図5に示すように、長尺紙LSの搬送方向の後端がスイッチバックポイントSBPを通過すると、搬送ローラー53bおよび53cの回転方向を切り替えて搬送方向を反転させるスイッチバックの動作を実行する。かかる動作の後、長尺紙LSは、反転搬送路533から第2の還流搬送路533bを経由して主搬送路530に搬送するように、制御部100によって搬送制御される。
かかる搬送制御により、反転搬送路533での正方向への搬送において、長尺紙LSの先端は、合流搬送路P1に入り、長尺紙LSのサイズ(搬送方向における長さ)によっては、図5に示すように、主搬送路530に合流する。この場合、搬送方向の反転により逆方向に搬送されると、長尺紙LSの搬送方向の後端は、主搬送路530を逆方向(図5における右方向)に移動する。
この後は、用紙Sの場合と同様に、長尺紙LSは、第2の還流搬送路533bを経て、画像形成面である第1面が下側を向いて主搬送路530に搬送され(図6参照)、上側を向いた第2面に画像形成されることが可能になる。両面にトナー画像が形成された長尺紙LSは、主搬送路530から排紙部52に排紙されるように、制御部100によって搬送制御される。
次に、並行搬送路P2を用いて長尺紙LSの両面印刷を行う場合を説明する。上述と同様に、長尺紙LSは、装置本体2の外部給紙口2aから外部給紙搬送路531を経由して、主搬送路530を正方向(図1の左方向)に搬送される。この後、画像形成部40および定着部60を通過した長尺紙LSは、上側の第1面にトナー画像が転写および定着され、主搬送路530から第1の還流搬送路533aを経由して反転搬送路533に搬送される。長尺紙LSは、反転搬送路533を矢印aで示す正方向に搬送されると、切り替えゲート533gの切り替え動作が行われ(図7参照)、搬送方向の先端が並行搬送路P2に入るように、制御部100によって搬送制御される。そして、制御部100は、図7に示すように、長尺紙LSの搬送方向の後端がスイッチバックポイントSBPを通過すると、搬送ローラー53bの回転方向を切り替えて搬送方向を反転させ、長尺紙LSを反転搬送路533から第2の還流搬送路533bを経由して主搬送路530に搬送するように搬送制御する。
このような搬送制御により、反転搬送路533での正方向への搬送において、図7に示すように、長尺紙LSにおける搬送方向の先端側の部位が並行搬送路P2に入り、主搬送路530の下方の装置本体2内に格納されるような状態となる。この後、スイッチバック動作すなわち搬送方向の反転により逆方向に搬送されると、長尺紙LSの搬送方向の後端側は、第2の還流搬送路533bを経て主搬送路530に引き込まれるように移動する(図6参照)。
ところで、合流搬送路P1と並行搬送路P2とでは、以下に説明するように、相互に異なる性質や特徴(長所、短所など)を有している。かかる異なる性質等に鑑みて、本実施の形態では、長尺紙LSの両面に画像形成する印刷ジョブにおいて、制御部100は、長尺紙LSを、可能な限り並行搬送路P2に通すように制御する。また、本実施の形態では、長尺紙LSの両面に画像形成する印刷ジョブにおいて、画像形成条件を参照して合流搬送路P1と並行搬送路P2とのいずれを使用すべきかを決定し、該決定された搬送路を使用するように、長尺紙LSの搬送を制御する。
ここで、画像形成条件には、両面印刷の対象となる長尺紙LSの種類(長さや剛度)、画像形成装置1の設定状態(ユーザーによる設定情報など)、画像形成装置1の物理的な状態(例えば温度や湿度の状態)等が含まれる。
以下、合流搬送路P1と並行搬送路P2との性質等の違い、および長尺紙LSの両面印刷時における搬送制御について説明する。
(両面印刷の生産性の観点)
上述のように、合流搬送路P1は、主搬送路530に合流する経路である。したがって、合流搬送路P1を使用して長尺紙LSの両面印刷を行う場合、図5に示すように、長尺紙LSの搬送方向のサイズ(長さ)によっては、スイッチバック前の正方向の搬送時に、長尺紙LSが用紙搬送路530に再突入するため、後続の用紙の主搬送路530への搬送が制限される場合がある。具体的には、図5に示す例では、長尺紙LSは、その搬送方向の後端がスイッチバックポイントSBPを抜けた際に、先端側が主搬送路530に突入する長さを有している。この場合、図5に示す状態から後続の用紙Sまたは長尺紙LSを主搬送路530に搬送すると、用紙同士が互いに干渉してジャム等の原因となるおそれがある。このため、図5に示す長尺紙LSの先端がスイッチバック動作により主搬送路530から去るまでは、かかる後続の用紙Sまたは長尺紙LSを主搬送路530に搬送する動作が制限される。
他方、並行搬送路P2は、主搬送路530に合流しない経路であることから、並行搬送路P2を使用して長尺紙LSの両面印刷を行う場合、このような不都合は生じない。具体的には、図7に示す例では、長尺紙LSは、その搬送方向の後端がスイッチバックポイントSBPを抜けた際に、先端側が並行搬送路P2の端部(終端)の近傍まで達する長さ、言い換えると、並行搬送路P2を使用できる限界値に近い長さを有している。このような場合でも、図7に示す状態から後続の用紙Sまたは長尺紙LSを主搬送路530に搬送しても、用紙同士の干渉によるジャムは発生しない。
したがって、両面印刷の生産性の観点からは、並行搬送路P2を使用した方が有利である。すなわち、本実施の形態では、複数の長尺紙LSを連続的に両面印刷する場合に、それぞれ並行搬送路P2を使用して搬送することで、生産性を落とさずに高いPPM(Page Per Minute)を実現し、印刷の生産性向上を図ることができる。
(ジャム処理の容易性からの観点)
長尺紙LSの両面印刷を行う場合、合流搬送路P1と並行搬送路P2のいずれを用いる場合であっても、かかる長尺紙LSが機内で詰まる、すなわちジャムが発生する場合があり得る。ここで、合流搬送路P1と並行搬送路P2のいずれでジャムが発生した場合でも、上述のようにADUを引き出すことで、これら搬送路P1,P2が反転搬送路533とともに装置本体2から一体的に引き出される。このとき、本実施の形態の両面印刷用の搬送経路は図示のように略環状の形状であることから、ジャムとなった長尺紙LSは、搬送経路(内側のガイド部材)に巻き付くように残る。従って、本実施の形態によれば、長尺紙LSのジャム発生時における所謂ギロチンの発生を防止して、ジャム処理の作業の労力を軽減することができる。
他方、合流搬送路P1は、主搬送路530に合流している経路であり、図5等に示すように、並行搬送路P2に比べて経路長が長くなっている。また、合流搬送路P1が合流する主搬送路530は、定型紙などの各種サイズの用紙を搬送するために、種々の搬送ローラーが比較的近距離で配置されている。このため、合流搬送路P1を使用した両面印刷の動作中に長尺紙LSのジャムが発生した場合、ADUを引き出して長尺紙LSを取り出す際の作業労力が増加するおそれがある。
これに対して、並行搬送路P2は、合流搬送路P1に比べてサイズが短く、かつ、主搬送路530に合流せず、搬送方向サイズの短い用紙は搬送されない経路であるため、搬送ローラーを配置する必要がない。このため、並行搬送路P2を使用した両面印刷の動作中に長尺紙LSのジャムが発生した場合は、上述した合流搬送路P1の場合と比べて、ジャムした長尺紙LSの除去作業が楽であり、比較的容易にジャム処理を行うことができる。
したがって、ジャム処理の容易性からの観点からも、並行搬送路P2を使用した方が有利である。
このような点に鑑みて、本実施の形態では、長尺紙LSの両面に画像形成する印刷ジョブにおいて、制御部100は、長尺紙LSを並行搬送路P2に通すように搬送することを基本(デフォルト)とする。他方、以下に説明するように、画像形成条件によっては、並行搬送路P2を使用することが適していない場合があり、そのような場合、制御部100は、長尺紙LSを合流搬送路P1に通すように搬送制御する。
(用紙の長さからの観点)
上述および図示のように、並行搬送路P2は、主搬送路530の下側に設けられ、相対的に短い経路であることから、並行搬送路P2を使用できる長尺紙LSのサイズ(搬送方向の長さ)の限界値は、合流搬送路P1を使用する場合よりも短くなる。この例では、スイッチバックポイントSBPから並行搬送路P2の終端までの経路長は、略600mmとなっている。このため、長尺紙LSの搬送方向の長さが600mm(閾値)を超える場合、該用紙の進行方向の先端が正方向の搬送で並行搬送路P2の終端に達した際に、該用紙の後端がスイッチバックポイントSBPを通過せず、スイッチバックできなくなる。
したがって、制御部100は、長尺紙LSの両面に画像形成するジョブにおいて、かかる長尺紙LSの長さが閾値(この例では600mm)を超える場合には長尺紙LSを合流搬送路P1に通すように搬送制御する。他方、長尺紙LSの長さが閾値以下の場合には、制御部100は、長尺紙LSを並行搬送路P2に通すように搬送制御する。
(用紙の剛度からの観点)
図示のように、合流搬送路P1および並行搬送路P2は、いずれも曲率を有する経路である。ここで、合流搬送路P1は、並行搬送路P2の外側に位置する経路であることから、並行搬送路P2よりも小さい曲率(緩やかなカーブ)を有する構成である。言い換えると、並行搬送路P2の曲がり具合は、合流搬送路P1よりもきつい。このため、剛度が高い長尺紙LSを使用する場合、並行搬送路P2よりも合流搬送路P1を使用する方が、相対的に通紙抵抗(搬送負荷)が小さくなる。
かかる観点からは、制御部100は、長尺紙LSの両面に画像形成するジョブにおいて、当該長尺紙LSの剛度が低い場合には並行搬送路P2を通し、剛度が高い場合には合流搬送路P1に通すように長尺紙LSを搬送制御する。一例では、制御部100は、長尺紙LSの剛度が128gsmまでの場合には並行搬送路P2を通し、剛度が129gsm以上の場合には合流搬送路P1に通すように長尺紙LSを搬送制御する。
(温湿度からの観点)
上述のように、並行搬送路P2は、合流搬送路P1よりも曲率が大きいことから、機内の温湿度が高い場合に、搬送された用紙(長尺紙LS)のカールが相対的に残りやすい。
かかる観点から、制御部100は、長尺紙LSの両面印刷を行うジョブの実行時に、装置本体2内の不図示の温湿度センサーの出力を参照し、画像形成装置1の周囲の温湿度がHH、NN、またはLLのいずれの環境であるかを特定する。そして、制御部100は、HH環境の場合には、カールの影響を受けやすい(用紙のカールが残りやすい)ものとして、合流搬送路P1を使用するように搬送制御する。他方、制御部100は、NN環境またはLL環境の場合には、用紙のカールの影響を受けにくい(用紙のカールが残りにくい)ものとして、並行搬送路P2を使用するように搬送制御する。
(その他、ユーザビリティ等の観点)
合流搬送路P1および並行搬送路P2は、上記のような長所、短所があるが、実際にはどちらの経路を使用してもよい場合があり得る。したがって、ユーザビリティ等の観点から、長尺紙LSの両面印刷に先立って、図示しないユーザー設定画面等を通じて、使用する搬送路(P1またはP2の別)をユーザー設定情報として予めユーザーが設定できるようにしてもよい。この場合、制御部100は、長尺紙LSの両面印刷を行うジョブの実行時に、ユーザー設定情報の設定内容に応じて、当該長尺紙の搬送を制御する。
以下、図8のフローチャートを参照して、長尺紙LSが両面印刷される印刷ジョブにおいて制御部100が行う長尺紙の搬送制御の一例について説明する。図8では、同一サイズの複数枚の長尺紙LSについて両面印刷する場合の搬送制御の例を示している。
ステップS1からステップS3において、制御部100は、画像形成条件を参照する。この例では、画像形成条件として、制御部100は、用紙情報、入力画像情報、および装置の状態情報を参照する。
ステップS1において、制御部100は、用紙情報を参照する。ここで、用紙情報は、印刷しようとする1枚分の長尺紙LSの情報であり、本実施の形態では、例えば不図示の用紙設定プロファイルで設定された長尺紙LSの搬送方向の長さの情報および坪量(剛度)の情報を含む。
ステップS2において、制御部100は、温湿度センサーの出力信号より、機内温湿度の情報を参照する。
ステップS3において、制御部100は、上述したユーザー設定情報を参照する。
ステップS4において、制御部100は、ステップS1からステップS3で参照した各情報(すなわち画像形成条件)に基づいて、第2の両面経路(並行搬送路P2)が使用可能か否かを判定する。制御部100は、第2の両面経路が使用可能であると判定した場合(ステップS4、YES)にはステップS5に移行し、第2の両面経路が使用できないと判定した場合(ステップS4、NO)にはステップS6に移行する。
ステップS5において、制御部100は、並行搬送路P2を通して長尺紙LSの両面印刷を行い、両面印刷後の長尺紙LSを主搬送路530から排紙部52に排紙するように搬送制御する。他方、ステップS6において、制御部100は、合流搬送路P1を通して長尺紙LSの両面印刷を行い、両面印刷後の長尺紙LSを主搬送路530から排紙部52に排紙するように搬送制御する。
ステップS5またはステップS6の後のステップS7において、制御部100は、印刷ジョブが終了したか否かを判定し、未だ終了していないと判定した場合(ステップS7、NO)、ステップS2に戻って上述したステップS2~ステップS7の処理を繰り返す。他方、制御部100は、印刷ジョブが終了したと判定すると(ステップS7、YES)、一連の処理を終了する。
ステップS4における判定条件、言い換えると第2の両面経路が使用可能であるための条件(各情報の優先度等)は、種々の態様があり得る。例えば、長尺紙LSの搬送方向の長さが閾値(例えば600mm)よりも短く、剛度(坪量)が128gsmよりも小さい場合には、制御部100は、他の条件に関わらず、第2の両面経路が使用可能であると判定する。他の例としては、長尺紙LSの搬送方向の長さが閾値(例えば600mm)よりも短い場合には、制御部100は、他の条件に関わらず、第2の両面経路が使用可能であると判定する。
以上のように、本実施の形態では、長尺紙LSをスイッチバック搬送するための2つの両面経路(P1、P2)が装置本体2内に設けられていることから、装置を大型化することなく長尺紙の両面に画像を形成することができる。
また、長尺紙LS用の2つの両面経路(P1、P2)を備えている画像形成装置1によれば、長尺紙LSの両面印刷時において、印刷される長尺紙LSの長さや剛度、温湿度環境、ユーザーにより設定された両面経路の設定情報、などの種々の画像形成条件を考慮することにより、使用する両面経路を適宜切り替えて印刷することができる。
そして、本実施の形態では、長尺紙LSの両面印刷を行う場合に、主搬送路530と並行して装置本体内に設けられる第2の両面経路(並行搬送路P2)に長尺紙LSの一部を一時的に収納するように搬送することで、長尺紙LSを第2の還流搬送路533bに還流することができ、ジャム処理性が向上する。
また、本実施の形態では、種々の画像形成条件に基づいて、2つの両面経路(P1、P2)を使い分けて長尺紙LSの両面印刷を行うように搬送制御することから、最適な経路で長尺紙LSの両面印刷を実行し、両面に画像形成された長尺紙LSを良好な状態で機外に排出することができる。
また、本実施の形態では、優先的に第2の両面経路(並行搬送路P2)を使用するように搬送制御することから、用紙のサイズによっては高いPPM(Page Per Minute)を実現し、印刷の生産性向上を図ることができる。
また、主搬送路530における画像形成部40の上流側に繋がる第1の両面経路(合流搬送路P1)と、主搬送路530と並行して装置本体2内に設けられる第2の両面経路(並行搬送路P2)とを併設した本実施の形態によれば、例えば厚紙/薄紙系などでの各々の要求に応えることができ、通紙性能が向上する。
上記実施の形態および変形例は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 画像形成装置
2 装置本体
2a 外部給紙口
10 画像読取部
20 操作表示部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
51 給紙部
51a~51c 給紙トレイユニット
52 排紙部
53 搬送経路部
53a レジストローラー
53b 搬送ローラー
53c 搬送ローラー
530 主搬送路
531 外部給紙搬送路
532 給紙搬送路
533 反転搬送路
533a 第1の還流搬送路
533b 第2の還流搬送路
533g 切り替えゲート
60 定着部
100 制御部(搬送制御部)
P1 合流搬送路(第1の両面経路)
P2 並行搬送路(第2の両面経路)
SBP スイッチバックポイント
LS 長尺紙

Claims (6)

  1. 長尺紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
    前記長尺紙に形成された前記トナー画像を定着させる定着部と、
    前記長尺紙を前記画像形成部および前記定着部に搬送する主搬送路と、
    スイッチバックポイントを有し、前記主搬送路における前記定着部の搬送方向下流側から分岐し、前記長尺紙の搬送方向の後端が前記スイッチバックポイントを通過すると前記長尺紙の搬送方向を正方向から逆方向に切り替えることにより当該長尺紙の表裏を反転させて前記画像形成部の上流側に搬送する両面搬送路と、
    前記長尺紙の搬送を制御する搬送制御部と、を備え、
    前記両面搬送路は、前記正方向における前記スイッチバックポイントの下流側において、前記主搬送路における前記画像形成部の上流側に繋がる所定の曲率を有する経路である第1の両面経路と、前記主搬送路に繋がらない前記第1の両面経路の曲率よりも大きな曲率を有する経路である第2の両面経路と、に分岐し、
    前記搬送制御部は、前記長尺紙の両面にトナー画像を形成する場合、前記両面搬送路において、前記長尺紙の搬送方向を切り替える前に、画像形成条件に基づいて、前記長尺紙を前記第1および第2の両面経路のいずれかに通すように制御する、
    画像形成装置。
  2. 前記搬送制御部は、前記画像形成条件として、前記長尺紙の搬送方向長さが閾値よりも長い場合には当該長尺紙を前記第1の両面経路に通し、前記長尺紙の搬送方向長さが前記閾値以下の場合、当該長尺紙を前記第2の両面経路に通すように制御する、
    請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記搬送制御部は、前記画像形成条件として、前記長尺紙の剛度が高い場合には前記第1の両面経路に通し、剛度が低い場合には前記第2の両面経路に通すように当該長尺紙を搬送制御する、
    請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記搬送制御部は、前記画像形成条件として、当該画像形成装置の周囲の温湿度を参照し、前記温湿度が高い場合には前記第1の両面経路に通し、前記温湿度が低い場合には前記第2の両面経路に通すように前記長尺紙を搬送制御する、
    請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記搬送制御部は、前記画像形成条件として、前記長尺紙を前記第1の両面経路および前記第2の両面経路のいずれに通すかを設定するユーザー設定情報の設定内容に応じて、当該長尺紙の搬送を制御する、
    請求項に記載の画像形成装置。
  6. 搬送方向における長さが所定長さ以上の長尺紙の両面に画像形成部で画像形成するために、前記長尺紙の搬送方向の後端がスイッチバックポイントを通過すると前記長尺紙の搬送方向を正方向から逆方向に切り替えることにより当該長尺紙の表裏を反転させて前記画像形成部の上流側に搬送する両面搬送路を備えた画像形成装置における用紙搬送制御方法であって、
    前記両面搬送路は、前記スイッチバックポイントを有し、前記正方向における前記スイッチバックポイントの下流側において、主搬送路における前記画像形成部の上流側に繋がる所定の曲率を有する経路である第1の両面経路と、前記主搬送路に繋がらない前記第1の両面経路の曲率よりも大きな曲率を有する経路である第2の両面経路と、に分岐し、
    前記長尺紙の両面にトナー画像を形成する場合、前記両面搬送路において、前記長尺紙の搬送方向を切り替える前に、画像形成条件に基づいて、前記長尺紙を前記第1および第2の両面経路のいずれかに通すように搬送する、
    用紙搬送制御方法。
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