JP7161185B2 - 木材加工機の吸着テーブル - Google Patents

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Description

本発明は木材加工機の吸着テーブルに関し、より詳細には吸着テーブルに被加工板を吸着させて切削工具により被加工板を切断する場合において吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止することが可能な木材加工機の吸着テーブルに関するものである。
図8は、従来の木材加工機の吸着テーブルを示す説明図である。従来の吸着テーブルは、被加工板を載置する表面に被加工板を吸着する複数の吸着穴h1,・・・,h70が形成されたサクションプレートと、吸着穴に連通した内部空間を有し、該内部空間がブロワーによって吸引されることにより被加工板を吸着する吸着力を発生するテーブルとから主として構成されている。サクションプレート上の複数の吸着穴h1,・・・,h70は、例えばX軸方向およびY軸方向に沿って所定間隔dで格子状に配置されている。
特開2000-202802号公報 特開2000-271902号公報
被加工板をルータで斜め45°に切断する場合(C45)、ルータの切断軌道が複数の吸着穴、例えば吸着穴h21,h27,h33,h39,h45,h51,h57の各穴中心を通過する場合が起こり得る。この場合、被加工板の切断箇所が除去されると、これらの吸着穴h21,h27,h33,h39,h45,h51,h57が外部に露出することになる。その結果、空気がこれらの吸着穴h21,h27,h33,h39,h45,h51,h57を通ってテーブルの内部空間に流入することになる。その結果、テーブルの内部空間の真空度が低下し、全ての吸着穴の吸着力が弱まることになる。
或いは、露出した吸着穴h21,h27,h33,h39,h45,h51,h57の露出程度によっては、ブロワーの出力を上げたとしても被加工板を固定するだけの吸着力が得られず、切断加工をすることが出来ない場合が起こり得る。また、ルータで水平に被加工板を切断する場合(C0)、例えば吸着穴h5,h12,h19,h26,h33,h40,h47,h54,h61,h68の各穴中心を通過する場合が起こり得る。この場合もC45と同様に、テーブルの内部空間の真空度が低下し、全ての吸着穴の吸着力が弱まることになる。
また、ルータで垂直に被加工板を切断する場合(C90)、例えば吸着穴h29,・・・,h35の各穴中心を通過する場合が起こり得る。この場合もC45と同様に、テーブルの内部空間の真空度が低下し、全ての吸着穴の吸着力が弱まることになる。
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであり、その目的は、吸着テーブルに被加工板を吸着させて切削工具により被加工板を切断する場合において吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止することが可能な木材加工機の吸着テーブルを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る木材加工機の吸着テーブルは、被加工板を吸着するための複数の貫通穴(h1,・・・)を有すると共に該被加工板を切削する切削工具を受ける板(10)と、前記複数の貫通穴(h1,・・・)に連通した内部空間を有し該内部空間が吸引されることにより前記被加工板を吸着する吸着力を発生するテーブル(20)と、を備えた木材加工機の吸着テーブル(100、200、300)であって、前記複数の貫通穴(h1,・・・)の一部又は全部は、前記板(10)の長手方向をY軸と、該Y軸に直交する前記板(10)の面内方向をX軸とするとき、前記X軸又は前記Y軸に関し0°、90°及び±45°を除く所定の傾斜角度のみを有し且つ所定の間隔(d)で配置された複数の第1傾斜直線(L1,・・・)と、前記第1傾斜直線(L1,・・・)に直交し且つ前記間隔(d)で配置された複数の第2傾斜直線(S1,・・・)との各交点上にそれぞれ配置されることを特徴とする。
上記構成では、被加工板を吸着するための複数の貫通穴(h1,・・・)が、0°、90°及び±45°を除く傾斜角度で互いに直交した傾斜直線の交点上に所定間隔(d)でそれぞれ配置される。これは、0°及び90°の傾斜角度で互いに直交した傾斜直線の交点上に所定間隔(d)でそれぞれ配置された複数の吸着穴の全体(図8)を、0°、90°及び±45°を除く所定の傾斜角度で回転させたものに相当する。従って、0°、90°及び±45°の各切断加工において、切削工具の切断線が2個以上の吸着穴の穴中心を通過することがなくなる。つまり、切断加工で最も頻度の高い0°、90°及び±45°の切断加工において、切削工具が通過する吸着穴の穴中心は高々1個となる。
本発明に係る木材加工機の吸着テーブルの第2の特徴は、前記複数の貫通穴(h1,・・・)の一部又は全部は、等しい貫通穴の総開口面積を有する他の前記吸着テーブルの貫通穴に対し、前記第1傾斜直線(L1,・・・)及び前記第2傾斜直線(S1,・・・)の各前記傾斜角度を保持した状態で前記複数の貫通穴(h1,・・・)の各開口面積を縮小し且つ前記間隔(d)を短縮して配置されていることである。
上記構成では、複数の貫通穴(h1,・・・)の上記幾何学的関係は保持されるため、切断加工で最も頻度の高い0°、90°及び±45°の切断加工において、切削工具が通過する吸着穴の穴中心は高々1個となる。さらに、複数の貫通穴(h1,・・・)の開口面積はそれぞれ縮小されている。これにより、切削工具が1個の吸着穴の穴中心を通過する場合であっても、吸着テーブルの吸着性能に与える影響は殆ど無くなる。
本発明に係る木材加工機の吸着テーブルの第3の特徴は、前記複数の貫通穴(h1,・・・)の総開口面積と前記被加工板の表面積との比である吸着有効面積比が小さくなるように、前記複数の貫通穴(h1,・・・)の一部又は全部については、等しい貫通穴の総開口面積を有する他の前記吸着テーブルの貫通穴に対し、前記開口面積が縮小され且つ前記間隔(d)が短縮されることである。
上記構成では、吸着テーブルの吸着性能(横方向耐荷重、縦方向耐荷重、吸着圧損失)を向上させることが可能となる。
本発明に係る木材加工機の吸着テーブルによれば、吸着テーブルに被加工板を吸着させて切削工具により被加工板を切断する場合において吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る木材加工機の吸着テーブルを示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る木材加工機の吸着テーブルの吸着穴の配置を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る木材加工機のテーブルを示す説明図である。 本発明に係る吸着穴の配置と切断加工で最も頻度の高い切断線との関係を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る木材加工機の吸着テーブルを示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る木材加工機の吸着テーブルを示す説明図である。 吸着穴の穴径・個数と吸着性能の相関を示す説明図である。 従来の木材加工機の吸着テーブルを示す説明図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る木材加工機の吸着テーブル100を示す説明図である。図1(a)は正面図を表し、同(b)は右側面図を表している。
この木材加工機の吸着テーブル100は、被加工板(図示せず)を吸着するための複数の吸着穴(貫通穴)h1,・・・,h62を有すると共に被加工板を切削する切削工具(図示せず)を受けるサクションプレート10と、サクションプレート10の複数の吸着穴h1,・・・,h62に連通した内部空間を有し、該内部空間がブロワー(図示せず)によって吸引されることにより被加工板を吸着する吸着力を発生するテーブル20と、テーブル20を長手方向(Y方向)に変位可能に支持するテーブル支持部30と、テーブル20をテーブル支持部30に対し変位させるテーブル駆動装置40と、テーブル支持部30を支持する台座50と、テーブル20の水平度(レベリング)を調整するレベリング調整部60と、ブロワーとテーブル20を連結する吸引ホース部70と、被加工板の横方向(X方向)の移動を制限する横ストッパ部80と、被加工板をY方向に押して変位させるリニアソレノイド90とを具備して構成される。以下、各構成について更に説明する。
サクションプレート10の表面に形成された各吸着穴h1,・・・,h62は、0°、90°及び±45°を除く傾斜角度θ(≠0°、90°、±45°)を有し間隔dで配置された第1傾斜直線L1,・・・,L10と、その第1傾斜直線に直交し間隔dで配置された第2傾斜直線S1,・・・,S9との各交点上にそれぞれ配置されている。傾斜角度θの符号についてはY軸を基準にして反時計方向を正としている。なお、サクションプレート10の詳細については図2を参照しながら後述する。
テーブル20は、上端開口・有底・扁平の中空四角柱構造体を成し、その底面裏側に吸引ホース部70が接続されている。また、底面裏側にはスライド機構31を取り付けるためのブラケット34を固定するためのスライド機構取付部26、並びにモータ41を取り付けるためのブラケット43を固定するためのモータ取付部27がそれぞれ形成されている。なお、テーブル20の詳細については図3を参照しながら後述する。
テーブル支持部30は、テーブル20をY方向にスライドさせるためのガイドレール31及びスライド機構33と、モータ41の先端に取り付けられたギヤ42と噛み合うラック32と、ガイドレール31及びラック32を固定するベース35とを備える。スライド機構33はブラケット34を介してテーブル20のスライド機構取付部26(6箇所)に取り付けられる。
テーブル駆動装置40は、ラック32と噛み合うギヤ42が取り付けられたモータ41によって構成される。モータ41はブラケット43を介してテーブル20のモータ取付部27に取り付けられる。従って、モータ41が回転することにより、ギヤ42がラック32と噛み合い、モータ41はラック32に沿って移動する。モータ41とテーブル20はブラケット43を介して一体化されているため、モータ41が回転することにより、テーブル20はガイドレール31に沿って移動する。
台座50はY方向に沿って複数配置され、テーブル支持部30を支持する。
レベリング調整部60は、ボルト60aと、ナット(雌ネジ部)が固定されたナット板60bと、ベース板60cとから構成される。ナット板60bは台座50を受けている。従って、ボルト60aを回転させることにより、ボルト60aのナット板60bからの飛び出し量が変化する。これにより、テーブル20の設置面に対するレベリング(水平度)を調整することができる。
吸引ホース部70は、本実施形態では2系統のブロワー(図示せず)によってテーブル20の内部空間を真空引きしている。
横ストッパ部80は、テーブル20のストッパ取付部22a(図3)に取り付けられる。図1(b)に示されるように、本実施形態では横ストッパ部80はテーブル20の3箇所に取り付けられている。
リニアソレノイド90は、Y方向に沿って所定のストローク量STを有する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る木材加工機のサクションプレート10の吸着穴h1,・・・,h62の配置を示す説明図である。
このサクションプレート10の吸着穴h1,・・・,h62は、例えば、Y軸に関し傾斜角度68°で傾斜し間隔dで設けられた第1傾斜直線L1,・・・,L10と、同じく間隔dで設けられたY軸に関し傾斜角度28°の直線S1,・・・,S9との各交点上にそれぞれ配置されている。つまり、本発明に係る吸着穴h1,・・・,h62の配置は、図8に示される従来の吸着穴h1,・・・,h70の配置全体を時計方向に22°回転させたものに相当する。
図8に示される従来の吸着穴h1,・・・,h70の配置では、全ての吸着穴が、Y軸に関し0°、90°及び±45°の傾斜角度の傾斜直線の各交点上に配置されている。従って、仮に、ルータ(図示せず)による45°の切断加工において、ルータが例えば吸着穴h21の穴中心を通過した場合、ルータは連鎖的に他の吸着穴h27,h33,h39,h45,h51,h57の各穴中心も通過する可能性がある。つまり、0°、90°又は±45°の切断加工において、ルータが何れか1つの吸着穴の穴中心を通過した場合、その切断線上には他の吸着穴の穴中心も位置し、ルータはこれら吸着穴の穴中心を連鎖的に通過する可能性がある。
対する本発明に係るサクションププレート10の吸着穴h1,・・・,h62の配置は、0°、90°又は±45°の切断加工において、ルータが何れか1つの吸着穴の穴中心を通過した場合、その切断線上には他の吸着穴の穴中心が位置することはない。なぜなら、Y軸に関し0°、90°及び±45°の傾斜角度の傾斜直線上に配置されている図8に示される吸着穴の配置全体を、配置が重ならない、時計方向に22°回転させたものに相当するからである。従って、ルータによる切断加工の中で最も頻度の高い0°、90°又は±45°の切断加工において、ルータが何れか1つの吸着穴の穴中心を通過した場合であっても、その切断線上に他の吸着穴の穴中心が位置することがなくなる。つまり、ルータが2個以上の吸着穴の穴中心を通過することがなくなる。
なお、図8に示される吸着穴の配置全体を回転させる回転角度φについては、22°だけでなく、0°<φ<45°、又は45°<φ<90°、又は-45°<φ<0°、又は-90°<φ<-45°の何れかを満足する角度φであれば良い。
図3は、本発明の第1実施形態に係る木材加工機のテーブル20を示す説明図である。なお、図3(b)はテーブル20の正面図である。図3(a)は図3(b)の平面図である。図3(c)は図3(b)の底面図である。
テーブル20の内部空間は、サクションプレート10と接合する矩形枠21と、側部を成す四角柱枠22と、及び底部を成す底板23とによって形成されている。図示されていないが、矩形枠21の上面にはサクションプレート10をねじ締結するための雌ネジ部が複数形成されている。また、図3(c)に示されるように、四角柱枠22には横ストッパ部80を取り付けるためのストッパ取付部22aが3箇所に形成されている。
底板23の図上表側にはサクションプレート10を受ける円柱部24が18箇所に形成されている。18個の円柱部24の内で、例えば2個の円柱部24にはサクションプレート10をねじ締結するための雌ネジ部24aが形成されている。
底板23にはテーブル20の内部空間を真空引きするための開口25が2箇所に形成されている。また、底板23の図上裏側にはスライド機構取付部26が6箇所に形成されている。また、底板23の図上裏側にはモータ取付部27が形成されている。
また、底板23の図上裏側には、リブ板28が縦方向(Y方向)、横方向(X方向)又は斜め方向に沿って複数箇所に設けられている。
図4は、本発明に係る吸着穴h1,・・・,h62の配置と切断加工で最も頻度の高い切断線との関係を示す説明図である。なお、0°、90°、45°、-45°及びL字加工の切断加工に対応する切断線は、それぞれC0、C90、C45、C-45、CLとして図中に表されている。
本発明に係る吸着穴h1,・・・,h62の配置は、切断加工で最も頻度の高い0°、90°及び±45°の切断加工において、切削工具の軌跡が2つの吸着穴の穴中心を通過することがないように構成されている。例えば吸着穴h20の中心を通過した0°切断線C0は、吸着穴h20以外のその他の吸着穴の穴中心を通過していないことが分かる。同様に、例えば吸着穴h50の穴中心を通過した90°切断線C90は、吸着穴h50以外のその他の吸着穴の穴中心を通過していないことが分かる。同様に、吸着穴h27の穴中心を通過した45°切断線C45は、吸着穴h27以外のその他の吸着穴の穴中心を通過していないことが分かる。同様に、吸着穴h37の中心を通過した-45°切断線C-45は、吸着穴h37以外のその他の吸着穴の穴中心を通過していないことが分かる。同様に、例えば吸着穴h34の穴中心を通過したL字加工の切断線CLは、吸着穴34以外のその他の吸着穴の穴中心を通過していないことが分かる。
これは、全ての吸着穴が0°、90°及び±45°の傾斜直線上に配置された吸着穴の配置(図8)を、0<φ<45°、又は45°<φ<90°、又は-45°<φ<0°、又は-90°<φ<-45°の何れかを満足する角度φで回転させることにより、任意の2つの吸着穴が0°、90°又は±45°の何れの傾斜直線上にも配置されなくなるためである。なお、角度φの符号についてはY軸を基準にして時計方向を正としている。
その結果、0°、90°、45°、-45°及びL字の切断加工において、切削工具によって露出される吸着穴の穴中心は高々1個となる。従って、0°、90°、45°、-45°及びL字の切断加工において、吸着テーブル全体の吸着性能は殆ど影響を受けないことになる。これにより、切断加工時において吸着穴の露出を最小限に抑え、吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止することが可能となる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る木材加工機の吸着テーブル200を示す説明図である。なお、説明の都合上、サクションプレート10のみが表され、それ以外の構成については省略されている。この木材加工機の吸着テーブル200では、サクションプレート10の一部分A1に属する吸着穴のみが、Y軸に関し傾斜角度68°で傾斜し間隔dで設けられた第1傾斜直線L1,・・・,L6と、同じく間隔dで設けられたY軸に関し傾斜角度28°の直線S2,・・・,S8との各交点上にそれぞれ配置されている。他の部分A2に属する吸着穴については、間隔dで配置された水平線と同じく間隔dで配置された垂直線との各交点上にそれぞれ配置されている。
被加工板の一部分のみに対し0°、90°、45°、-45°及びL字の切断加工が行われる場合が起こり得る。その場合、その一部分に対応するサクションプレート10の部分A1の吸着穴の配置が、吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止する。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係る木材加工機の吸着テーブル300を示す説明図である。なお、説明の都合上、サクションプレート10のみが表され、それ以外の構成については省略されている。この木材加工機の吸着テーブル300では、上記吸着テーブル100に比べ、各吸着穴の穴径(図2のφA)が1/2(開口面積は1/4)に縮小されていると共に、第1傾斜直線L1,・・・,L23と第2傾斜直線S1,・・・,S20との間隔dがd/2に短縮されている。その結果、木材加工機の吸着テーブル300の吸着穴の個数は、上記吸着テーブル100に比べ約4倍に増加している。なお、木材加工機の吸着テーブル300の吸着穴の開口面積の総和は、上記吸着テーブル100の吸着穴の開口面積の総和に殆ど等しい。
本吸着テーブル300では各吸着穴の穴径が1/2に縮小されているため、吸着穴が露出した場合、その吸着穴を通ってテーブル20に吸引される空気の吸入量は、上記吸着テーブル100の吸着穴が露出した場合に比べ、約1/4に低減されることになる。更に、本吸着テーブル300の吸着穴の配置は、上記吸着テーブル100の吸着穴の配置と相似関係にある。従って、0°、90°及び±45°の切断加工において切断線が通過する吸着穴の穴中心は高々1個である。従って、切断加工において吸着穴が露出した場合であっても、吸着テーブル300の吸着性能に与える影響は小さくなる。
図7は、吸着穴の穴径・個数と吸着性能の相関を示す説明図である。これは、吸着穴の穴径が大きくて吸着穴の個数が少ない方が吸着性能が高いのか、或いは吸着穴の穴径が小さくて吸着穴の個数が多い方が吸着性能が高いのかを検証した結果である。なお、ここで言う「吸着性能」とは、「横方向耐荷重」、「縦方向耐荷重」及び「吸着圧損失」を意味している。
横方向耐荷重とは、サクションプレートによって吸引されるテスト材(吸着対象)の角を横にずらすようにスラスト方向へ荷重をかけた場合に、テスト材が動き始めた時の荷重のことである。また、縦方向耐荷重とは、テスト材の角を上方に引っ張り引き剥がし方向へ荷重をかけた場合に、テスト材がサクションプレートから離れた時の荷重のことである。
吸着圧損失とは、無負荷状態(テスト材がない状態)での吸着テーブルの吸着圧と全負荷状態(全ての吸着穴がテスト材を吸引している状態)での吸着テーブルの吸着圧との差分値のことである。因みに、全負荷状態での吸着テーブルの吸着圧は、-14(kPa)である。
ケース1とは、吸着穴の穴径(図2のφA)がφ30(mm)で、吸着穴の個数が6個であるケースである。ケース2とは、吸着穴の穴径がφ6(mm)で、吸着穴の個数が36個であるケースである。ケース3とは、吸着穴の穴径がφ4(mm)で、吸着穴の個数が81個であるケースである。また、吸着穴によって吸着されるテスト材の表面積(mm)は、ケース1、ケース2及びケース3の何れの場合も900000(mm)である。なお、吸着有効面積比とは、吸着穴総面積(例えば、ケース1ではπ・30/4×6(mm))をテスト材の表面積(=900000(mm))で除した値を百分率で表した値である。テスト材の表面積は一定であるから、吸着有効面積比は吸着穴総面積に等価となる。
先ず、横方向耐荷重について、ケース1とケース2の結果から、吸着有効面積比(吸着穴総面積)が小さい方が横方向耐荷重は高くなることが分かる。また、ケース2とケース3の結果から、吸着有効面積比(吸着穴総面積)が同レベルの場合、吸着穴の穴径が小さくて吸着穴の個数が多い方が横方向耐荷重は高くなることが分かる。
縦方向耐荷重について、ケース1とケース2の結果から、吸着有効面積比(吸着穴総面積)が小さい方が縦方向耐荷重は高くなることが分かる。また、ケース2とケース3の結果から、吸着有効面積比(吸着穴総面積)が同レベルの場合、吸着穴の穴径が小さくて吸着穴の個数が多い方が縦方向耐荷重は高くなることが分かる。
吸着圧損失について、ケース1とケース2の結果から、吸着有効面積比(吸着穴総面積)が小さい方が吸着圧損失は小さくなることが分かる。また、ケース2とケース3の結果から、吸着有効面積比(吸着穴総面積)が同レベルの場合、吸着穴の穴径が小さくて吸着穴の個数が多い方が吸着圧損失は小さくなることが分かる。
上記をまとめると、吸着有効面積比(吸着穴総面積)は比較的小さい方が吸着性能は高くなる。吸着有効面積比(吸着穴総面積)が同レベルの場合、吸着穴の穴径が小さい方が吸着性能は高くなる。なお、吸着有効面積比(吸着穴総面積)が同レベルの場合、吸着穴の穴径を小さくする場合、必然的に吸着穴の個数は増加する。つまり、吸着有効面積比(吸着穴総面積)が同レベルの場合、吸着有効面積比(吸着穴総面積)は吸着穴の穴径又は吸着穴の個数の何れか1つで特徴付けられることになる。
以上の通り、本発明の木材加工機の吸着テーブル100,200によれば、吸着穴の一部又は全部は、0°、90°及び±45°を除く傾斜角度を有し間隔dで配置された第1傾斜直線L1,・・・と、その第1傾斜直線に直交し間隔dで配置された第2傾斜直線S1,・・・との各交点上にそれぞれ配置されている。従って、切断加工で最も頻度の高い0°、90°及び±45°の切断加工において、切削工具の軌跡が2個以上の吸着穴の穴中心を通過することがなくなる。つまり、0°、90°、45°、-45°及びL字の切断加工において、切削工具によって露出される吸着穴の穴中心は高々1個となる。従って、0°、90°、45°、-45°及びL字の切断加工において、吸着テーブルの吸着性能は殆ど影響を受けないことになる。
また、本発明の木材加工機の吸着テーブル300によれば、上記吸着テーブル100に比べ、各吸着穴の穴径が1/2(開口面積は1/4)に縮小されていると共に、第1傾斜直線L1,・・・,L22と第2傾斜直線S1,・・・,S18との間隔dがd/2に短縮されている。従って、吸着穴が露出した場合、その吸着穴を通ってテーブル20に吸引される外気の吸入量は、上記吸着テーブル100の吸着穴が露出した場合に比べ、約1/4に低減されることになる。更に本吸着テーブル300の吸着穴の配置は、上記吸着テーブル100の吸着穴の配置と相似関係にある。従って、0°、90°及び±45°の切断加工において切断線が通過する吸着穴の穴中心は高々1個である。従って、切断加工において吸着穴が露出した場合であっても、吸着テーブル300の吸着性能に与える影響は小さくなる。
10 サクションプレート(板)
20 テーブル
21 矩形枠
22 四角柱枠
22a ストッパ取付部
23 底板
24 円柱部
24a 雌ネジ部
25 開口
26 スライド機構取付部
27 モータ取付部
28 リブ板
30 テーブル支持部
31 ガイドレール
32 ラック
33 スライド機構
34 ブラケット
35 ベース
40 テーブル駆動装置
41 モータ
42 ギヤ
43 ブラケット
50 台座
60 レベリング調整部
60a ボルト
60b ナット板
60c ベース板
70 吸引ホース部
80 横ストッパ部
90 リニアソレノイド
100,200、300 木材加工機の吸着テーブル

Claims (3)

  1. 被加工板を吸着するための複数の貫通穴(h1,・・・)を有すると共に該被加工板を切削する切削工具を受ける板(10)と、
    前記板(10)に接合すると共に前記複数の貫通穴(h1,・・・)に連通した内部空間を有し該内部空間が吸引されることにより前記被加工板を吸着する吸着力を発生するテーブル(20)と、を備えた木材加工機の吸着テーブル(100、200、300)であって、
    前記複数の貫通穴(h1,・・・)の一部又は全部は、前記板(10)の長手方向をY軸と、該Y軸に直交する前記板(10)の面内方向をX軸とするとき、
    前記X軸又は前記Y軸に関し0°、90°及び±45°を除く所定の傾斜角度(θ)のみを有し且つ所定の間隔(d)で配置された複数の第1傾斜直線(L1,・・・)と、前記第1傾斜直線(L1,・・・)に直交し且つ前記間隔(d)で配置された複数の第2傾斜直線(S1,・・・)との各交点上にそれぞれ配置される
    ことを特徴とする木材加工機の吸着テーブル。
  2. 請求項1に記載の木材加工機の吸着テーブル(100、200、300)において、
    前記複数の貫通穴(h1,・・・)の一部又は全部は、等しい貫通穴の総開口面積を有する他の前記吸着テーブルの貫通穴に対し、前記第1傾斜直線(L1,・・・)及び前記第2傾斜直線(S1,・・・)の各前記傾斜角度を保持した状態で前記複数の貫通穴(h1,・・・)の各開口面積を縮小し且つ前記間隔(d)を短縮して配置されている
    ことを特徴とする木材加工機の吸着テーブル。
  3. 請求項2に記載の木材加工機の吸着テーブル(100、200、300)において、
    前記複数の貫通穴(h1,・・・)の総開口面積と前記被加工板の表面積との比である吸着有効面積比が小さくなるように、
    前記複数の貫通穴(h1,・・・)の一部又は全部については、等しい貫通穴の総開口面積を有する他の前記吸着テーブルの貫通穴に対し、前記開口面積が縮小され且つ前記間隔(d)が短縮されることを特徴とする木
    材加工機の吸着テーブル。
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