JP7160633B2 - カテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、体内に挿入して使用するカテーテルに関し、特に胃瘻用のカテーテルに適するものである。
従来より、長期的な栄養投与が必要な患者には、経鼻栄養の代わりに必要に応じて胃瘻造設が行われていた。これは、腹壁と胃腔の間に造られた孔である胃瘻にカテーテルを通して、カテーテルから直接胃内に栄養を注入する方法である。胃瘻に用いるカテーテルとしては、先端側にバルーンを備えたバルーンカテーテルが多く知られている(例えば、特許文献1参照)。
このように胃瘻に用いるバルーンカテーテルでは、一般にバルーンはシリコーンゴムにより形成されている。かかる材質のバルーンによれば、胃内での留置中にバルーンを膨張させる内容物(通常は水)が少量ずつバルーンを透過して外部に漏れることで、徐々に収縮してしまうことがある。そのため、定期的にバルーンの内容物を入れ替えるといった管理が必要であった。
このようなバルーンの管理を低減させるものとして、図1中の[既存品]に示すように、バルーンの内容物が透過しにくいブチルゴム層を表裏よりシリコーンゴム層で挟み込む3層構造のバルーンが知られている(例えば、特許文献2参照)。かかるシリコーンゴム-ブチルゴム-シリコーンゴムの3層構造のバルーンによれば、内容物たる充填成分が外部に漏れにくくなり、バルーンの内容物を入れ替える作業を軽減することができるという効果を奏していた。
特開2013-116220号公報 特公平7-4427号公報
しかしながら、前述した3層構造のバルーンでは、バルーン内部の充填成分の外部漏れ防止には効果があるが、胃内に生じるガス成分(主に炭酸ガス)による影響と推測されるブチルゴム層とシリコーンゴム層間の剥離が留置中に発生していた。すなわち、3層構造のバルーンでは、ブチルゴム層が面状に存在し、シリコーンゴム層とブチルゴム層の間に界面が形成されている。ここでバルーンを前記ガスが透過する際に、シリコーンゴムとブチルゴムのガス透過率の違いから層間にガスが混入し、シリコーンゴム層とブチルゴム層が剥離することがあった。
このようなシリコーンゴム層とブチルゴム層との剥離は、胃内のガス成分の透過性が、シリコーンゴムに比べてブチルゴムの方が格段に低いことで生じる現象であり、かかる剥離によって生じた隙間には、そのままガスが滞留することになる。従って、カテーテルを胃瘻から抜去するためにバルーンの内容物を除去しても、前記隙間に滞留したガスによりバルーンを収縮させることができないという問題が生じていた。
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたものであり、バルーン内部の充填成分の外部漏れを防止する機能を低下させることなく、バルーン外部の雰囲気中のガス成分が透過しても異なる材質間の層間剥離が生じることがなく、バルーン素材内にガス成分が滞留することを防止でき、カテーテルの抜去時に速やかに収縮させることが可能なカテーテルを提供することを目的としている。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]長尺状で可撓性のある管本体(11)の先端側に収縮および膨張可能なバルーン(20)を備えたカテーテル(10)において、
前記バルーン(20)は、可撓性のある主材質と、同じく可撓性があり前記主材質に比べてバルーン(20)内部の充填成分およびバルーン(20)外部の雰囲気中のガス成分の透過性が共に低い副材質とにより伸縮可能な袋状に形成され、
前記バルーン(20)は、前記主材質からなる基材(21)の内部に、前記副材質からなる数多の塊(22)が前記基材(21)の表面方向および厚さ方向に亘って散在する構造を有し、
前記基材(21)の内部において、前記塊(22)として散在する前記副材質間の隙間は、前記主材質からなり前記充填成分および前記ガス成分が透過するルートとして3次元的な網目構造であり、
前記バルーン(20)の表裏間に亘る前記ルートは、前記基材(21)の表裏間の最短直線距離である厚さ寸法よりも長い距離であり、
前記主材質はシリコーンゴムであり、前記副材質はブチルゴムであることを特徴とするカテーテル(10)。
[2]前記塊(22)の形状は、不定形であることを特徴とする前記[1]に記載のカテーテル(10)。
[3]前記基材(21)の内部における前記副材質の含有量は、10~50重量%の範囲内であることを特徴とする前記[1]または[2]に記載のカテーテル(10)。
]前記基材(21)の内部のうち表面に近い上層と裏面に近い下層に比べて、前記上層と前記下層の間の中間層に、前記塊(22)がより多く含まれていることを特徴とする前記[1],[2]または[3]に記載のカテーテル(10)。
]前記塊(22)は、前記基材(21)の表面および裏面からは露出しないことを特徴とする前記[1],[2],[3]または[4]に記載のカテーテル(10)。
]前記バルーン(20)は、前記管本体(11)の先端側を臓器の瘻孔より体内に挿入した際に、前記瘻孔に係合して留置するための抜け止めであることを特徴とする前記[1],[2],[3],[4]または[5]に記載のカテーテル(10)。
次に、前述した解決手段に基づく作用を説明する。
前記[1]に記載のカテーテル(10)において、管本体(11)の先端側で収縮および膨張するバルーン(20)は、主材質からなる基材(21)の内部に、副材質からなる数多の塊(22)が基材(21)の表面方向および厚さ方向に亘って散在する構造を有する。ここで主材質および副材質は、ともに可撓性があるが、副材質は主材質に比べて、バルーン(20)内部の充填成分およびバルーン(20)外部の雰囲気中のガス成分の透過性が低い。
これにより、バルーン(20)を膨張させたとき、その内容物である充填成分は、主材質からなる基材(21)の内部において、副材質からなる塊(22)以外の主材質の部分を透過しやすいが、かかる透過のルートは、副材質の塊(22)を避けるように複雑で3次元的な網目構造となる。そのため、バルーン(20)表裏間に亘る前記ルートは、基材(21)の表裏間の最短(直線)距離である厚さ寸法よりも長い距離となり、バルーン(20)の内容物たる充填成分が外部に漏れにくくなる。
しかも、バルーン(20)外部の雰囲気中のガス成分が、基材(21)の内部における前記ルートを透過しても、ガス成分が従来の3層構造のような異材質間の面的界面に滞留して層間剥離を生じされることはない。すなわち、前記ルートより透過したガス成分は、基材(21)の内部に留まることなく最終的には該ルートを通じてバルーン(20)内部に到達するため、主材質と副材質の表面同士を引き剥がす程の負荷はかからず、異材質間の剥離が生じることはない。
それにより、カテーテル(10)を抜去するに際して、バルーン(20)を収縮させるとき、バルーン(20)の充填成分と一緒に前記ガス成分も容易に外部に除去することができる。以上のように、本カテーテル(10)によれば、バルーン(20)内部の充填成分の外部漏れを防止する機能を低下させることなく、異材質間の剥離も防止することができる。
さらに、主材質はシリコーンゴムとして、副材質はブチルゴムとする。シリコーンゴムおよびブチルゴムは、人体に対する安全性に優れている。また、シリコーンゴムはブチルゴムよりも柔らかく、人体の臓器に係合させても安全である。しかも、ブチルゴムは、シリコーンゴムに比べて気体および液体の不透過性に優れている。
前記[2]に記載のカテーテル(10)によれば、前記塊(22)の形状は、不定形とする。これにより、前記塊(22)間に数多の複雑な間隙(ルート)を形成することができる。
前記[3]に記載のカテーテル(10)によれば、前記基材(21)の内部における前記副材質の含有量は、10~50重量%の範囲内とする。これにより、バルーン(20)内容物の外部漏れ防止機能を既存品の3層構造と比べても高めることができ、ガス成分の透過による主材質と副材質との層間剥離を生じさせないことが、本件発明者らの実験により確かめられている。
前記[]に記載のカテーテル(10)によれば、基材(21)の内部のうち表面に近い上層と裏面に近い下層に比べて、上層と下層の間の中間層に、塊(22)がより多く含まれている。このように、基材(21)の内部に散在する数多の塊(22)の分布密度は、厚さ方向に必ずしも同等である必要はなく、製造上または機能的な理由によって中間層に多く偏在するようにしても良い。
前記[]に記載のカテーテル(10)によれば、塊(22)は基材(21)の表面および裏面からは露出しない。これにより、主材質の方が副材質よりも安全性に優れている場合には、いっそう人体に対する安全性を高めることができる。また、バルーン(20)を管本体(11)に接着するに際して、その接着面が全て同じ材質であれば接着性においても優れており、カテーテル(10)を製造しやすくなる。
前記[]に記載のカテーテル(10)のように、前述したバルーン(20)は、管本体(11)の先端側を臓器の瘻孔より体内に挿入した際に、瘻孔に係合して留置するための抜け止めとすると良い。このように本カテーテル(10)は、胃瘻に用いるものとして最適である。
本発明に係るカテーテルによれば、バルーン内部の充填成分の外部漏れを防止する機能を低下させることなく、バルーン外部の雰囲気中のガス成分が透過しても異なる材質の層間剥離を防止することができる。よって、バルーン素材内にガス成分が滞留することを防止することができ、カテーテルの抜去時に速やかに収縮させることが可能となる。
本発明の実施の形態に係るカテーテルをなす管本体の軸方向の一部を省略して示す正面図と、その管本体の途中箇所およびバルーンの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルのバルーンの一部を拡大して模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルのバルーンの一部の切片を電子顕微鏡下で撮影した写真である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルのバルーンの一部の切片を電子顕微鏡下で撮影した写真である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルのバルーンの一部の切片を電子顕微鏡下で撮影した写真である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルのバルーンの一部の切片を電子顕微鏡下で撮影した写真である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルのバルーンの一部の切片を電子顕微鏡下で撮影した写真である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルのバルーンの一部の切片を電子顕微鏡下で撮影した写真である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルのバルーンの一部の切片を電子顕微鏡下で撮影した写真である。 本発明の実施の形態に係るカテーテルのバルーンと既存品のバルーンとの層間剥離に関する比較実験の結果を示す説明図である。
以下、図面に基づき本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1~図10は、本発明の実施の形態を示している。
本実施の形態に係るカテーテル10は、体内に挿入して臓器の内部に栄養剤等を注入するために使用する医療用器具である。以下、カテーテル10を、胃に造設された胃瘻に挿入して胃内に栄養剤を直接注入するのに用いる胃瘻用のカテーテルを例に説明する。
先ず、カテーテル10の概要について説明する。
図1に示すように、カテーテル10は、長尺状の可撓性を有する管本体11と、管本体11の先端側に設けられ収縮および膨張可能なバルーン20と、管本体11の基端側に設けられたカテーテルヘッド30と、管本体11の途中に設けられた固定具40とを有している。ここでバルーン20は、管本体11の進入方向の前方となる先端側(図1中で左側)に配置され、カテーテルヘッド30は、管本体11の進入方向の後方となる基端側(図1中で右側)に配置されている。
管本体11は、細長く延びた長尺状であり、図1では全体的に真っ直ぐに延ばした状態を示しているが、自由に湾曲させることができる可撓性を有している。管本体11の材質は、例えばシリコーンゴムの他、ポリウレタンや軟質ポリ塩化ビニル等の柔軟な合成樹脂が適している。管本体11の内部には、主たる管路となるメインルーメン12と、バルーン20を膨張させる内容物を供給するサブルーメン13がそれぞれ独立した管路として軸方向に延びるように形成されている。
メインルーメン12は、栄養剤等を胃内に注入するための管路であり、管本体11の軸方向に延びるように貫通形成されている。メインルーメン12の先端は、管本体11の先端より外部に開口している。一方、メインルーメン12の基端は、カテーテルヘッド30の内部に連通する。メインルーメン12の横断面は、管本体11の軸心を中心とする円形のうち一端側の円弧の一部を弓形に除く形状であり、この弓形断面領域12aにサブルーメン13が配置されている。
サブルーメン13は、後述するバルーン20を膨張させる内容物(例えば水(滅菌蒸留水)や空気等の流体)を通過させるものであり、管本体11の軸心から偏心した位置(弓形断面領域12a)で、軸方向に延びる細い管路として形成されている。サブルーメン13の先端は、管本体11の先端側より開口してバルーン20の内部に連通する。一方、サブルーメン13の基端は、カテーテルヘッド30の内部に連通する。
サブルーメン13の横断面は、前記メインルーメン12に対向する側を含む周囲から押圧力を受けて潰れるように変形した際に、閉塞しない空隙を確保可能な角部13aを含むような断面形状に形成されている。なお、管本体11の横断面領域において、メインルーメン12およびサブルーメン13を除く空いたスペースには、造影ライン14が軸方向に延びるように設けられている。造影ライン14は、X線により体外から位置を確認できるものである。
バルーン20は、管本体11の先端側を全周から覆う状態で伸縮可能に形成されている。詳しく言えばバルーン20は、略円筒形の袋状であり、管本体11の先端側に全周を覆う状態で被さり、バルーン20の先端口縁と基端口縁は、それぞれ管本体11の外周面に所定幅の接着代で固着されている。バルーン20の内部に位置する管本体11の先端側には、前記サブルーメン13の先端が開口している。なお、本発明の根幹をなすバルーン20の材質については後述する。
バルーン20は、サブルーメン13を通じて内容物による加圧および減圧の操作によって、管本体11の周りで膨張および収縮するように形成されている。すなわち、バルーン20は、サブルーメン13より内容物が導入される加圧操作により、管本体11を中心とした例えば楕球形の風船状に膨張する一方、サブルーメン13より内容物が排出される減圧操作により、管本体11の外周面に密着するように収縮する。なお、バルーン20の膨張時の形状は、長楕球形等の所定形状になるように予め成形しておくことができる。
管本体11の基端側には、カテーテルヘッド30が設けられている。カテーテルヘッド30は、メインルーメン12とサブルーメン13とにそれぞれ連通する二叉のファネル(漏斗)状に形成されている。カテーテルヘッド30のうち、管本体11と同軸方向に延びる主要部は、メインルーメン12と連通して栄養剤を注入するメインルーメン接続用コネクタ31であり、その先端より分岐する部位は、サブルーメン13と連通してバルーン膨張用の流体を通過させるサブルーメン接続用コネクタ32である。
メインルーメン接続用コネクタ31の漏斗状に拡径した開口部には、開閉可能な栓33が備えられており、体内に注入する栄養剤や流動食等は、この開口部から管本体11のメインルーメン12を介して胃内に注入される。また、サブルーメン接続用コネクタ32の開口部には、逆止弁34が備えられており、この開口部に内容物注入用の注射筒(図示せず)を差し込んだときだけ、サブルーメン13を外部と連通するように構成されている。なお、カテーテルヘッド30の材質も、例えばシリコーンゴム等が適している。
また、管本体11の途中には、固定具40が設けられている。固定具40は、前記バルーン20を胃瘻より胃内に挿入して胃内壁に密着する状態で膨張させたとき、対向する体表面に当接させることで、管本体11を固定するものである。固定具40のうち体表面に当接させる表面には、公知の摩擦抵抗を増す処理が施されている。なお、固定具40の材質も、例えばシリコーンゴム等が適している。
次に、本発明の根幹をなすバルーン20の材質について説明する。
バルーン20は、可撓性のある主材質と、同じく可撓性があり主材質に比べてバルーン20内部の充填成分(内容物)およびバルーン20外部の雰囲気中のガス成分の透過性が共に低い副材質とにより、前述した伸縮可能な袋状に形成されている。かかるバルーン20は、図2に示すように、主材質からなる基材21の内部に、副材質からなる数多の塊22が基材21の表面方向および厚さ方向に亘って散在する構造を有している。
基材21の内部に塊22が「散在する」とは、具体的には例えば、基材21の平面視で主材質のみが厚さ方向の直線上に連なる部位が存在しない程度に、数多の塊22が基材21の内部に満遍なく散らばっている状態である。ただし、基材21の厚さ方向における同一位置で塊22が平面上に連なると、当該位置では塊22同士の隙間がなくなり面状になってしまうので適さない。よって、基材21の内部で数多の塊22が、基材21の厚さ方向の同一位置では、互いに適当な隙間が空く程度に離れて平面上に散らばり、かつ基材21の平面視で互いに上下に離れて重なるように散らばる状態が適している。
基材21をなす主材質は、シリコーンゴムが好適である。シリコーンゴムは、可撓性があって柔らかく、人体に対する安全性にも優れている。シリコーンゴムは、バルーン20の内容物である水がわずかではあるが透過する。シリコーンゴムの吸水量は、如何なる温度帯でも約1%前後である。またシリコーンゴムは、一般にガスの透過性は比較的高く、特に炭酸ガスについては、温度25℃で天然ゴムを100とした場合、約1600と高い透過性を備えている。よって、バルーン20を挿入した胃内(バルーン20外部の雰囲気)では、胃内に発生するガス成分である炭酸ガスが透過しやすい。
塊22をなす副材質は、ブチルゴムが好適である。ブチルゴムも可撓性があるが、前記シリコーンゴムの方が柔らかく、人体に対する安全性にも優れている。またブチルゴムの水の透過性は、シリコーンゴムに比べると低い。詳しく言えばブチルゴムは、シリコーンゴムよりも吸水性は高いが、ある程度のレベルまで吸水すると飽和状態となるため、バルーン20内部の充填成分である水を透過させにくくなる。
さらにブチルゴムは、一般にガスの透過性は低く、特に炭酸ガスについては、温度25℃で天然ゴムを100とした場合、約4と非常に低い。これは、前述したシリコーンゴムの約1600に比べて格段に低いといえる。よって、バルーン20を挿入している胃内(バルーン20外部の雰囲気)において、胃内に発生するガス成分である炭酸ガスがブチルゴムからなる塊22を透過することはほとんどない。
本カテーテル10のバルーン20では、シリコーンゴムからなる基材21の内部に、ブチルゴムからなる数多の塊22が散在する構造を有することにより、胃内の炭酸ガスがシリコーンゴムを透過してもブチルゴムとの間で層間剥離が生じることはない。かかる散在構造では、図1中に示す既存品の3層構造に比べて、バルーン20内容物の外部漏れ防止機能の低下が懸念されるが、本件発明者らの実験結果により、ブチルゴムの含有量によっては、漏れ防止機能を低下させることなく層間剥離を防止できることが確認されている。
図3~図9に示すように、基材21の内部は、例えば透過型電子顕微鏡下(倍率250倍)において、各材質の電子密度の違いによるコントラストの濃淡で観察できる。すなわち、主材質であるシリコーンゴムは、比較的淡く見えるのに対して、副材質であるブチルゴムは、シリコーンゴムより電子密度が高いために濃く見えることで両者を明確に区別することができる。これにより、基材21の内部に数多の塊22が散在している構造を確認することができる。
本カテーテル10において、バルーン20内容物の外部漏れ防止機能を既存品の3層構造と同等以上に維持しつつ、炭酸ガスの透過負荷によって層間剥離を生じさせないためには、シリコーンゴム(基材21)に対するブチルゴム(塊22)の含有量が重要となる。ここでシリコーンゴムに対するブチルゴムの含有量は、基材21の全域においてほぼ均等である必要はなく、例えば、基材21の内部のうち表面に近い上層と裏面に近い下層に比べて、上層と下層の間の中間層に塊22がより多く含まれるようにする等、基材21の厚さ方向で異なるように偏在させても良い。
図3は、バルーン20の基材21内部の厚さ方向において、略中央に広がる中間層ではシリコーンゴムの含有量が70%およびブチルゴムの含有量が30%(シリコーンゴムとブチルゴムの重量比が7:3)であり、基材21の表面に近い上層と裏面に近い下層ではシリコーンゴムの含有量が90%およびブチルゴムの含有量が10%(シリコーンゴムとブチルゴムの重量比が9:1)である散在構造を示している。図3に示す例では、基材21の内部に散在する数多の塊22は、特に中間層に多く偏在しており、各部位におけるブチルゴムの含有量は10~50重量%の範囲内となる。
また、図3に示す例では、基材21の上層の表面付近と下層の裏面付近は、シリコーンゴムのみとなっており、基材21の表面上および裏面上には塊22が露出していない。そのため、図3に示す例では、バルーン20全体におけるブチルゴムの含有量は、実際には約12.5%となっている。このような図3に示す散在構造によれば、バルーン20内容物の外部漏れ防止機能を既存品の3層構造と比べても高めることができ、炭酸ガスの透過によるシリコーンゴムとブチルゴムとの層間剥離を生じさせないことが、本件発明者らの実験により確かめられている。
図4は、バルーン20の基材21内部の厚さ方向において、略中央に広がる中間層ではシリコーンゴムの含有量が90%およびブチルゴムの含有量が10%(シリコーンゴムとブチルゴムの重量比が9:1)であり、基材21の上層と下層にはブチルゴム(塊22)がほとんど含有されていない散在構造を示している。
図5は、バルーン20の基材21内部の厚さ方向において、略中央に広がる中間層ではシリコーンゴムの含有量が70%およびブチルゴムの含有量が30%(シリコーンゴムとブチルゴムの重量比が7:3)であり、基材21の上層と下層にはブチルゴム(塊22)がほとんど含有されていない散在構造を示している。
図6は、バルーン20の基材21内部の厚さ方向において、略中央に広がる中間層ではシリコーンゴムの含有量が60%およびブチルゴムの含有量が40%(シリコーンゴムとブチルゴムの重量比が6:4)であり、基材21の上層と下層にはブチルゴム(塊22)がほとんど含有されていない散在構造を示している。
図7は、バルーン20の基材21内部の厚さ方向において、略中央に広がる中間層ではシリコーンゴムの含有量が50%およびブチルゴムの含有量が50%(シリコーンゴムとブチルゴムの重量比が5:5)であり、基材21の上層と下層にはブチルゴム(塊22)がほとんど含有されていない散在構造を示している。
図4~図7に示したように、バルーン20の素材として、基材21内部の中間層におけるシリコーンゴムの含有量が90~50%(ブチルゴムの含有量が10~50%)の場合には、塊22として散在するブチルゴム間に隙間があり、炭酸ガスが透過する際のパスとなるルートを明瞭に確認することができる。
図8は、バルーン20の基材21内部の厚さ方向において、略中央に広がる中間層ではシリコーンゴムの含有量が40%およびブチルゴムの含有量が60%(シリコーンゴムとブチルゴムの重量比が4:6)であり、基材21の上層と下層にはブチルゴム(塊22)がほとんど含有されていない散在構造を示している。このように、シリコーンゴムの含有量が40%程度になると、シリコーンゴムとブチルゴムに隙間はかろうじてあるが、ブチルゴムが多く占めるような状態となる。ここでブチルゴムが多く占める中間層と、シリコーンゴムの上層および下層との間に、層間を確認することができる。
図9は、バルーン20の基材21内部の厚さ方向において、略中央に広がる中間層ではシリコーンゴムの含有量が30%およびブチルゴムの含有量が70%(シリコーンゴムとブチルゴムの重量比が3:7)であり、基材21の上層と下層にはブチルゴム(塊22)がほとんど含有されていない散在構造を示している。このように、シリコーンゴムの含有量が30%に低下すると、シリコーンゴムとブチルゴムがそれぞれ層状に存在し、中間層ではブチルゴムが隙間なく連なり、炭酸ガスが透過するルートは存在しなくなる。また、ブチルゴムがほとんどを占める中間層と、シリコーンゴムの上層および下層との間に、明瞭な層間を確認することができる。
次に、本実施の形態に係るカテーテル10の作用について説明する。
前述したように従来技術では、バルーンの内容物である水がバルーンを透過して外部に漏れないように、図1中の[既存品]に示す3層構造としていたが、胃内に生じた炭酸ガスにより層間剥離が生じていた。そこで、本願発明者らは、「層構造」による解決ではなくシリコーンゴム(主材質)の基材21中にブチルゴム(副材質)の数多の塊22を「分散」させる発想により、層間剥離が生じることはなく、バルーン20素材内に炭酸ガスが滞留することを防止できることを見出した。
すなわち、本カテーテル10のバルーン20では、シリコーンゴムからなる基材21の内部に、ブチルゴムからなる数多の塊22が基材21の表面方向および厚さ方向に亘って散在する構造に形成する。ここでシリコーンゴムとブチルゴムは、ともに可撓性があるが、ブチルゴムはシリコーンゴムに比べて、前述したようにバルーン20内部の充填成分(水)およびバルーン20外部の雰囲気中のガス成分(炭酸ガス)の透過性が低い。
これにより、バルーン20を膨張させたとき、その内容物である水は、シリコーンゴムからなる基材21の内部において、ブチルゴムからなる塊22以外のシリコーンゴムの部分を透過するが、かかる透過のルートは、ブチルゴムの塊22を避けるように複雑で3次元的な網目構造となる。そのため、バルーン20表裏間に亘る前記ルートは、基材21の表裏間の最短直線距離である厚さ寸法よりも長い距離となり、結果として、バルーン20の内容物たる充填成分が外部に漏れにくくなる。
しかも、バルーン20外部の胃内の炭酸ガスが、基材21の内部における前記ルートを透過しても、炭酸ガスが従来の3層構造のような異材質間の面的界面に滞留して層間剥離を生じされることはない。すなわち、前記ルートより透過した炭酸ガスは、基材21の内部に留まることなく最終的には該ルートを通じてバルーン20内部に到達する。従って、シリコーンゴムとブチルゴムの表面同士を引き剥がす程の負荷はかからず、異材質間の剥離が生じることはない。
これにより、カテーテル10を抜去するためにバルーン20を収縮させるとき、バルーン20の内容物たる水と一緒に炭酸ガスも容易に外部に除去することができる。以上より、本カテーテル10によれば、バルーン20内部の充填成分の外部漏れを防止する機能を低下させることなく、異材質間の剥離を防止することができる。仮に、基材21の内部に未だ残留しているガス成分があったとしても、従来の3層構造における層間剥離に滞留する量に比べれば微々たるものであり、バルーン20の収縮を妨げるほどではない。
図10は、バルーン20と既存品のバルーンとの層間剥離に関する比較実験の結果を示している。ここで既存品のバルーンと本バルーン20とは同一のサイズであり、それぞれ収縮時の膜厚は500μm程度である。既存品のバルーンは、前述した3層構造であり、その中間層をなすブチルゴムの含有量は、バルーン全体に対して約5重量%である。一方、本バルーン20は、図3に示したものであり、前述したがバルーン20全体におけるブチルゴムの含有量は約12.5重量%である。
図10(a)に示すように、既存品のバルーンと本バルーン20を規定容量に膨張させた状態で栄養剤内に浸漬させて、各バルーン内部へのガスの浸入を確認する。ここで栄養剤は、炭酸ガスが発生するように予め調整している。
図10(b)に示すように、各バルーンを栄養剤内に浸漬させて所定時間が経過すると、何れのバルーンにおいても、ガスが内部に浸入していることが確認された。
その後、図10(c)に示すように、各バルーンを栄養剤から取り出し、内容物を外部に排出する操作を行った。その結果、本バルーン20では、そのまま収縮させることができたが、既存品では、バルーン内部の水を取り除くことはできたが、バルーン内部の層間にガスが残存したため、バルーンを十分に収縮させることができなかった。
以上のように、本バルーン20では、異材質間の剥離を防止することができた。
バルーン20の製法として、シリコーンゴムからなる基材21の内部にブチルゴムからなる数多の塊22を散在させる方法としては、公知の方法を組み合わせて採用することができる。この製造時に、基材21の内部のうち表面に近い上層と裏面に近い下層に比べて、上層と下層の間の中間層に塊22がより多く含まれるように分散させることができる。例えば、シリコーンゴムとブチルゴムの配合を異ならせて成形したシートを積層させても良い。
ここで塊22の形状は特に限定されないが、塊22間に数多の複雑な間隙(ルート)を形成するためには、不定形であることが好ましい。また、塊22の大きさについても特に限定されるものではなく、塊22の大きさは、シリコーンゴムとブチルゴムの配合割合によって変わるが、基材21の厚さとブチルゴムの塊22の大きさに、特別な相関関係はない。
バルーン20の基材21の全体、あるいは少なくとも中間層におけるブチルゴムの含有量は、30重量%とすることが好ましい。かかる含有量によれば、シリコーンゴムからなる基材21の内部に、ブチルゴムからなる数多の塊22を最適な状態で散在させることができる。かかる散在構造によれば、バルーン20内容物の外部漏れ防止機能を確実に発揮させることができると共に、ブチルゴムである塊22間の隙間のルートに炭酸ガスを透過させることができ、シリコーンゴムとブチルゴムとの層間剥離を生じさることがない。
基材21におけるブチルゴムの含有量が30重量%を超えると、バルーン20内容物の外部漏れ防止機能は高まるが、基材21の内部を炭酸ガスが透過しづらくなり、炭酸ガスが留まる時間が長くなる。一方、基材21におけるブチルゴムの含有量が20重量%より少ないと、炭酸ガスの透過性は高くなるが、バルーン20内容物の外部漏れ防止機能が低下する虞がある。
また、本カテーテル10では、ブチルゴムの含有量の多少に関わらず、基材21の表面および裏面にはブチルゴムである塊22が露出していない。ここでブチルゴムに比べてシリコーンゴムの方がより安全性に優れることが検証されているため、いっそう人体に対する安全性を高めることができる。また、シリコーンゴムはブチルゴムよりも柔らかく、人体の臓器に係合させても安全である。さらに、バルーン20を管本体11に接着するに際して、その接着面が全て同じ材質同士であれば接着性においても優れており、カテーテル10を製造しやすくなる。
以上のようなカテーテル10におけるバルーン20は、管本体11の先端側を臓器の瘻孔より体内に挿入した際に、瘻孔に係合して留置するための抜け止めとすると良く、本カテーテル10は、胃瘻に用いるものとして最適である。このように、胃瘻用のカテーテル10である場合、その使用に際しては管本体11の先端側より胃瘻から胃内に挿入する。このとき、バルーン20は収縮している。
バルーン20が胃内に到達したことが確認できたら、サブルーメン接続用コネクタ32の開口部に注射筒(図示せず)を差し込み、サブルーメン13を通じて水等の内容物をバルーン20に導入する。バルーン20が膨張したら管本体11を外側に引っ張り、バルーン20を胃壁に密接させる。これにより、バルーン20は胃瘻(瘻孔)に係合して、カテーテル10を留置するための抜け止めとなる。
また、体表面には固定具40を宛がうことでカテーテル10は固定される。その後、メインルーメン接続用コネクタ31の開口部から栄養剤等をメインルーメン12を通して胃内に注入する。メインルーメン12からは栄養剤だけでなく、必要に応じて各種薬剤等も注入することができる。管本体11を胃から外すときは、サブルーメン接続用コネクタ32の開口部に再び注射筒を差し込み、サブルーメン13を通じてバルーン20の内容物を外部に排出してから管本体11を引き抜けば良い。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、管本体11、バルーン20、カテーテルヘッド30の具体的な形状や相対的な大きさは、図示したものに限定されることはない。また、バルーン20を膨張させるための内容物は、水等の液体に必ずしも限られることはなく、空気等の気体であってもかまわない。
さらに、前記カテーテル10は、前述した胃瘻に使用するカテーテルに限定されるものではなく、他に消化管内における吸引や減圧に用いるカテーテル、気管支を閉塞するのに用いるカテーテル、あるいは、食道に生じた狭窄部を膨張するものとして、嚥下障害患者の食道入口部の膨張術に用いるカテーテル等、様々な用途のカテーテルに適用することができる。
本発明に係るカテーテルは、胃瘻カテーテルに限定されるものではなく、他に消化管内における吸引や減圧に用いるカテーテル等、様々な用途のカテーテルに適用することができる。
10…カテーテル
11…管本体
12…メインルーメン
12a…弓形断面領域
13…サブルーメン
13a…角部
14…造影ライン
20…バルーン
21…基材(シリコーンゴム)
22…塊(ブチルゴム)
30…カテーテルヘッド
31…メインルーメン接続用コネクタ
32…サブルーメン接続用コネクタ
33…栓
34…逆止弁
40…固定具

Claims (6)

  1. 長尺状で可撓性のある管本体の先端側に収縮および膨張可能なバルーンを備えたカテーテルにおいて、
    前記バルーンは、可撓性のある主材質と、同じく可撓性があり前記主材質に比べてバルーン内部の充填成分およびバルーン外部の雰囲気中のガス成分の透過性が共に低い副材質とにより伸縮可能な袋状に形成され、
    前記バルーンは、前記主材質からなる基材の内部に、前記副材質からなる数多の塊が前記基材の表面方向および厚さ方向に亘って散在する構造を有し、
    前記基材の内部において、前記塊として散在する前記副材質間の隙間は、前記主材質からなり前記充填成分および前記ガス成分が透過するルートとして3次元的な網目構造であり、
    前記バルーンの表裏間に亘る前記ルートは、前記基材の表裏間の最短直線距離である厚さ寸法よりも長い距離であり、
    前記主材質はシリコーンゴムであり、前記副材質はブチルゴムであることを特徴とするカテーテル。
  2. 前記塊の形状は、不定形であることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記基材の内部における前記副材質の含有量は、10~50重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 前記基材の内部のうち表面に近い上層と裏面に近い下層に比べて、前記上層と前記下層の間の中間層に、前記塊がより多く含まれていることを特徴とする請求項1,2または3に記載のカテーテル。
  5. 前記塊は、前記基材の表面および裏面からは露出しないことを特徴とする請求項1,2,3または4に記載のカテーテル。
  6. 前記バルーンは、前記管本体の先端側を臓器の瘻孔より体内に挿入した際に、前記瘻孔に係合して留置するための抜け止めであることを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載のカテーテル。
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