JP7150635B2 - 米飯類用保形剤および米飯類の保形方法 - Google Patents

米飯類用保形剤および米飯類の保形方法 Download PDF

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本発明は、米飯類用保形剤およびこれを用いる米飯類の保形方法に関する。
近年、消費者の食の多様化などにより、コンビニエンスストアやスーパーなどで販売されるおにぎりなどの成形米飯類の中には、炊飯した白米を用いたもの以外にも、炒飯やピラフ、ガーリックライス等の米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類を用いたものもある。しかしながら、米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類を成形したものでは、輸送の段階や、製品の陳列時に形状が崩れてしまうという問題がある。また、輸送や陳列時の形状の崩れを防止するために、包装により形状を保持させた場合であっても、包装を解いたときに形状が崩れてしまうという問題がある。
これまでに、容易にこわれることのない成型米飯を製造する方法として、加熱・吸水させた米飯と澱粉類、穀粉類、カンテン、ゼラチン等のつなぎ料を混合し、金型に入れて加熱して米飯を成型する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、おにぎり類の成形性を改善するために、インディカ種の米を含む米に架橋デンプンを添加して炊飯する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、成形後の輸送などの振動により型崩れせず、食味も良好な成形飯とするために、油で炒めた調理飯にα化でんぷん及び/又はα化加工でんぷんを加えて成形する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、米飯と炒り卵を含む冷凍おにぎりの製造方法に関し、米飯の保形のために米飯を油脂で炒めるのではなく、米飯に調味液と油脂を加えて混ぜた混ぜご飯と、炒り卵とを混合する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、これらの提案の技術では、成形された米飯類の形状を十分に保持させることができていないのが現状である。
したがって、炒飯やピラフ、ガーリックライス等の米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類であっても、おにぎり等の形状を容易に保持させることができる技術の速やかな開発が強く求められている。
特開平5-15326号公報 特開2004-121082号公報 特開2006-109821号公報 特開2017-158463号公報
本発明は、このような要望に応え、現状を打破し、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、炒飯やピラフ、ガーリックライス等の米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類であっても、おにぎり等の形状を容易に保持させることができる米飯類用保形剤および米飯類の保形方法を提供すること目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するべく鋭意検討を行った結果、炒飯やピラフ、ガーリックライス等の米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類に対して、小麦蛋白質を添加・配合し、米飯類の表面に小麦蛋白質を付着させることにより、おにぎり等の形状を容易に保持させることができることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 小麦蛋白質を有効成分として含むことを特徴とする米飯類用保形剤である。
<2> 小麦蛋白質がグリアジンであり、米飯類に対して前記小麦蛋白質を0.001~3質量%の量で用いられる前記<1>に記載の米飯類用保形剤である。
<3> さらにα化澱粉を含有し、米飯類に対してα化澱粉を0.1~3質量%の量で用いられる前記<1>または<2>に記載の米飯類用保形剤である。
<4> α化澱粉のうち50質量%以上が加工澱粉である前記<3>に記載の米飯類用保形剤である。
<5> 加工澱粉が、エーテル化澱粉および/または架橋澱粉である前記<4>に記載の米飯類用保形剤である。
<6> さらにオクテニルコハク酸澱粉を含有し、米飯類に対してオクテニルコハク酸澱粉を0.05~1質量%の量で用いられる前記<1>~<5>のいずれかに記載の米飯類用保形剤である。
<7> 米飯類が、玄米、雑穀および麦飯の少なくともいずれかを含む米飯類、炒飯、ピラフ、ガーリックライス並びにバターライスからなる群から選択されるいずれかである前記<1>~<6>のいずれかに記載の米飯類用保形剤である。
<8> 前記<1>~<7>のいずれかに記載の米飯用保形剤を米飯類に添加することを含むことを特徴とする米飯類の保形方法である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、炒飯やピラフ、ガーリックライス等の米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類であっても、おにぎり等の形状を容易に保持させることができる米飯類用保形剤および米飯類の保形方法を提供することができる。
(米飯類用保形剤)
本発明の米飯類用保形剤(以下、「保形剤」または「結着剤」と称することがある)は、小麦蛋白質を有効成分として含み、必要に応じて更にα化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉、その他の成分を含む。
<小麦蛋白質>
前記小麦蛋白質としては、食品用途に使用できるもの(グレード)であれば特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、グリアジン、グルテンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、米飯類の保形性により優れる点で、グリアジンが好ましい。
前記小麦蛋白質は市販されており、市販品を適宜使用することができる。
前記小麦蛋白質の前記保形剤における含有量としては、特に制限はなく、米飯類に対する使用量(以下、「添加量」と称することがある)などに応じて適宜選択することができる。
<α化澱粉>
前記α化澱粉としては、α化された澱粉を含み、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ、甘藷澱粉をα化(糊化)処理を施した澱粉、α化穀粉(例えばα化小麦粉)が挙げられる。
前記α化澱粉は、加工澱粉であってもよい。前記加工澱粉としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、熱処理澱粉、酸処理澱粉、架橋澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉などが挙げられ、エーテル化澱粉および/または架橋澱粉等が好ましく、リン酸架橋澱粉、エーテル化澱粉(例えばヒドロキシプロピル化澱粉)、エーテル化リン酸架橋澱粉(例えばヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉)等がより好ましい。
前記α化澱粉は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記α化澱粉は、市販品を適宜使用することができる。
前記α化澱粉の前記保形剤における含有量としては、特に制限はなく、米飯類に対する使用量などに応じて適宜選択することができる。
<オクテニルコハク酸澱粉>
前記オクテニルコハク酸澱粉としては、オクテニルコハク酸化された澱粉を含み、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ、甘藷澱粉にオクテニルコハク酸化処理を施した澱粉またはその塩が挙げられるが、オクテニルコハク酸化タピオカ澱粉またはその塩(例えばナトリウム塩)が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記オクテニルコハク酸澱粉は、市販品を適宜使用することができる。
前記オクテニルコハク酸澱粉の前記保形剤における含有量としては、特に制限はなく、米飯類に対する使用量などに応じて適宜選択することができる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、未糊化の澱粉類、セルロース類(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体を含む)、糖類、デキストリン;食塩等の調味料;海藻エキス、各種増粘多糖類(例えばアラビアガム、グアガム、キサンタンガム、ウェランガム、タマリンドシードガム等)、ゼラチン、カンテン、ペクチン等の増粘剤、タンパク質加水分解物(例えば、小麦タンパク質加水分解物、大豆タンパク質加水分解物、米タンパク質加水分解物、乳タンパク質加水分解物等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、静菌剤や日持向上剤と併用してもよい。
前記その他の成分は、市販品を適宜使用することができる。
前記その他の成分の前記保形剤における含有量としては、特に制限はなく、米飯類に対する使用量などに応じて適宜選択することができる。
<態様>
前記保形剤は、前記小麦蛋白質と、必要に応じて前記α化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉、その他の成分とを同一の包材に含む態様であってもよいし、前記各成分を別々の包材に入れ、使用時に併用する態様であってもよい。
前記保形剤の形状としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、粉末状、液体状などが挙げられる。
<使用>
-使用量-
前記保形剤の使用量としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、米飯類に対して、0.05~10質量%の量で用いることができ、好ましくは0.1~5質量%である。
--小麦蛋白質--
前記小麦蛋白質の使用量としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、米飯類に対して、0.001~3質量%の量で用いられることが好ましく、0.005~1質量%の量で用いられることがより好ましく、0.01~0.5質量%の量で用いられることが更に好ましい。前記使用量が0.001質量%未満であると、保形効果が十分に得られない可能性があり、3質量%を超えると粘つくなど食感が好ましくないものとなる可能性がある。一方、前記使用量が好ましい範囲内であると、保形効果および食感がより優れる点で、有利である。
--α化澱粉--
前記α化澱粉の使用量としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、米飯類に対して、0.1~3質量%の量で用いられることが好ましく、0.2~2質量%の量で用いられることがより好ましく、0.5~2質量%の量で用いられることが更に好ましい。前記使用量が好ましい範囲内であると、保形効果および食感がより優れる点で、有利である。
また、前記α化澱粉のうち、50質量%以上が加工澱粉にα化処理を施したα化加工澱粉、例えばα化架橋澱粉、α化エーテル化澱粉、α化エステル化澱粉等であるのが好ましく、α化リン酸架橋澱粉、α化ヒドロキシプロピル化澱粉、α化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉等がより好ましい。
--オクテニルコハク酸澱粉--
前記オクテニルコハク酸澱粉またはその塩(例えばナトリウム塩)の使用量としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、米飯類に対して、0.05~1質量%の量で用いられることが好ましく、0.1~0.5質量%の量で用いられることがより好ましい。前記使用量が好ましい範囲内であると、保形効果および食感がより優れる点で、有利である。
-使用時期-
前記保形剤を米飯類に添加する時期としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、米飯類を任意の形状に成形する前または成形時が挙げられる。
添加の回数としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、1回であってもよいし、複数回であってもよい。
-使用方法-
前記保形剤の使用方法(以下、「添加方法」と称することもある)としては、特に制限はなく、米飯類の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、炊飯後の米飯類に添加したり、炊飯後、炒め等の加熱処理を行った後の米飯類に添加したり、冷凍した米飯類を加熱した後に添加したりするなどが挙げられる。
前記添加の態様としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、米飯類に振りかけたり、噴霧したり、塗布したりするなどが挙げられる。
前記保形剤は、単独で使用してもよいし、例えば、静菌剤や日持向上剤などのその他の製剤などと共に使用してもよい。
<米飯類>
本発明における米飯類としては、米を炊飯したものや炊飯した米を更に調理したものの中から適宜選択することができ、例えば、精米した米を炊飯した米飯類、玄米、雑穀および麦飯の少なくともいずれかを含む米飯類、並びにこれらの米飯類に調理を施した米飯類、例えば炒飯、ピラフ、ガーリックライス、バターライス、ケチャップライス、ジャンバラヤ、ガパオライス、ナシゴレン、タコライス、メキシカンライス、ビビンバ、カオパット、ビリヤンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記米飯類に用いる米の種類および品種としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記米飯類は、米以外の食品素材(糖類、甘味料、塩、胡椒、酢、醤油、味噌、だし、コンソメ、グルタミン酸ナトリウム、ケチャップ等の調味料;野菜、きのこ、こんにゃく、油揚げ、肉、魚介、海藻類、豆等の具材;カレ-粉、胡椒、サフラン等の香辛料)を含んでいてもよい。
本発明の保形剤によれば、米飯類に単に添加するだけで、炒飯やピラフ、ガーリックライス等の米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類であっても、おにぎり等の形状を容易に保持させることができるので、輸送の段階や製品の陳列時、または包装を解いたときに形状が崩れてしまうことを抑制することができ、米飯類の商品価値を高めることができる。
前記形状としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、三角形、俵形、丸形、円盤形、球形、四角形、星形などが挙げられる。
(米飯類の保形方法)
本発明の米飯類の保形方法は、本発明の米飯類用保形剤を米飯類に添加する。
前記保形剤の添加は、上記した本発明の保形剤の<使用>の項目に記載したものと同様である。
前記米飯類は、上記した本発明の保形剤の<米飯類>の項目に記載したものと同様である。
本発明の米飯類の保形方法によれば、米飯類に単に添加するだけで、米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類であっても、おにぎり等の形状を容易に保持させることができるので、輸送の段階や製品の陳列時、または包装を解いたときに形状が崩れてしまうことを抑制することができ、商品価値が高い米飯類とすることができる。したがって、本発明は、本発明の保形剤を米飯類に添加することを含む米飯類の品質向上方法にも関する。
以下、試験例を示して本発明を説明するが、本発明はこれらの試験例に何ら限定されるものではない。
(試験例1:素材の検討)
米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類の一例として炒飯を選択し、次のようにして炒飯のおにぎりを製造した。市販の冷凍炒飯を推奨条件にて電子レンジで温めた後、下記のいずれかの素材を炒飯に対して1質量%となるように添加し、混合した。20℃まで冷却した後、三角型(底辺(最長部)7.0cm、高さ6.5cm、厚さ4cm)に入れ、蓋をし、重り(370g)を載せて30秒間静置した後、型から取り出した。
-素材-
・ 試験例1-1 : 小麦蛋白質(グリアジン)
・ 試験例1-2 : 小麦蛋白質(グルテン)
・ 試験例1-3 : キサンタンガム
・ 試験例1-4 : ウェランガム
・ 試験例1-5 : カルボキシメチルセルロース
・ 試験例1-6 : α化タピオカ澱粉
<評価:保形性>
製造したおにぎりを静置し、形状が崩れるまでの時間を計測し、以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
[評価基準]
A : 形状が崩れるまでの時間が、7分間以上である。
B : 形状が崩れるまでの時間が、5分間以上7分間未満である。
C : 形状が崩れるまでの時間が、3分間以上5分間未満である。
D : 形状が崩れるまでの時間が、3分間未満である。
Figure 0007150635000001
表1の結果から、小麦蛋白質を米飯類に添加することで、成形された米飯類の形状が崩れることを抑制できることが確認された。
(試験例2:添加量の検討)
試験例1において、小麦蛋白質(グリアジン)の添加量を、炒飯に対して、0.005質量%、0.05質量%、0.1質量%、0.5質量%、1質量%または5質量%とした以外は、試験例1と同様にして米飯類(炒飯)のおにぎりを製造した。
<評価>
試験例1と同様にして、保形性を評価し、また、以下の評価基準で米飯類の食感を評価した。結果を表2に示す。
-食感-
製造したおにぎりを食し、以下の評価基準で評価した。評価は10名のパネルにより行い、最も多かった評価を表2に示す。
[評価基準]
A : ほぐれ易く、粘り・硬さを感じない。
B : ややほぐれ易く、粘り・硬さを感じない。
C : ややほぐれ難く、やや粘り・硬さを感じる。
D : ほぐれ難く、粘り・硬さを感じる。
Figure 0007150635000002
表2の結果から、小麦蛋白質の添加量を変えた場合でも、成形された米飯類の形状が崩れることをある程度抑制できることが確認された。
(試験例3)
試験例2において、下記の表3に示すように、炒飯に対して、小麦蛋白質(グリアジン)を0.05質量%と、α化タピオカ澱粉(未加工)を0.05質量%、0.2質量%、0.5質量%、2質量%または5質量%とを添加した以外は、試験例2と同様にして米飯類(炒飯)のおにぎりを製造した。なお、無添加の米飯類(炒飯)を対照とした。
試験例2と同様にして、保形性および米飯類の食感を評価した。結果を表3に併せて示す。
Figure 0007150635000003
(試験例4)
試験例2において、下記の表4に示すように、炒飯に対して、小麦蛋白質(グリアジン)を0.05質量%と、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウムを0.03質量%、0.1質量%、0.5質量%または2質量%とを添加した以外は、試験例2と同様にして米飯類(炒飯)のおにぎりを製造した。なお、無添加の米飯類(炒飯)を対照とした。
試験例2と同様にして、保形性および米飯類の食感を評価した。結果を表4に併せて示す。
Figure 0007150635000004
(試験例5)
<保形剤>
下記の配合にて、保形剤を製造した。
・ 小麦蛋白質(グリアジン) ・・・ 20質量%
・ α化澱粉 ・・・ 60質量%
(α化タピオカ澱粉(未加工)70質量%、α化リン酸架橋澱粉30質量%)
・ オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム ・・・ 20質量%
<米飯類の製造>
米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類の一例としてピラフを選択し、次のようにしてピラフのおにぎりを製造した。市販の冷凍ピラフを推奨条件にて電子レンジで温めた後、前記保形剤をピラフに対して1質量%となるように添加し、混合した。20℃まで冷却した後、三角型(底辺(最長部)7.0cm、高さ6.5cm、厚さ4cm)に入れ、蓋をし、重り(370g)を載せて30秒間静置した後、型から取り出した。
なお、保形剤を添加しなかった以外は同様にして製造したものを対照とした。
<評価>
試験例2と同様にして、保形性および米飯類の食感食感を評価した。結果を表5に示す。
Figure 0007150635000005
(試験例6)
<保形剤>
試験例5と同様にして保形剤を製造した。
<米飯類の製造>
米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類の一例としてガーリックライスを選択し、次のようにしてガーリックライスのおにぎりを製造した。市販の冷凍ガーリックライスを推奨条件にて電子レンジで温めた後、前記保形剤をガーリックライスに対して2質量%となるように添加し、混合した。20℃まで冷却した後、三角型(底辺(最長部)7.0cm、高さ6.5cm、厚さ4cm)に入れ、蓋をし、重り(370g)を載せて30秒間静置した後、型から取り出した。
なお、保形剤を添加しなかった以外は同様にして製造したものを対照とした。
<評価>
試験例2と同様にして、保形性および米飯類の食感食感を評価した。結果を表6に示す。
Figure 0007150635000006
(試験例7)
試験例2において、下記の表7に示すように、炒飯に対して、小麦蛋白質(グリアジン)、α化澱粉(α化タピオカ澱粉(未加工)、α化リン酸架橋澱粉(以下、「α化加工澱粉1」と称することがある。)、α化ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉(以下、「α化加工澱粉2」と称することがある。))、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウムを添加した以外は、試験例2と同様にして米飯類(炒飯)のおにぎりを製造した。なお、無添加の米飯類(炒飯)を対照とした。
試験例2と同様にして、保形性および米飯類の食感を評価した。結果を表7に併せて示す。
Figure 0007150635000007
試験例3~7の結果からも、本発明の米飯類用保形剤を用いることで、米粒同士が結着しにくい調理を施した米飯類であっても、形状が崩れることを抑制することができることが確認された。また、本発明の米飯類用保形剤によれば、食感や味にも優れた米飯類が製造できることも確認された。

Claims (8)

  1. 小麦蛋白質と、α化澱粉とを有効成分として含むことを特徴とする米飯類用保形剤。
  2. 小麦蛋白質がグリアジンであり、米飯類に対して前記小麦蛋白質を0.001~3質量%の量で用いられる請求項1に記載の米飯類用保形剤。
  3. 飯類に対して前記α化澱粉を0.1~3質量%の量で用いられる請求項1または2に記載の米飯類用保形剤。
  4. α化澱粉のうち50質量%以上が加工澱粉である請求項3に記載の米飯類用保形剤。
  5. 加工澱粉が、エーテル化澱粉および/または架橋澱粉である請求項4に記載の米飯類用保形剤。
  6. さらにオクテニルコハク酸澱粉を含有し、米飯類に対して前記オクテニルコハク酸澱粉を0.05~1質量%の量で用いられる請求項1~5のいずれかに記載の米飯類用保形剤。
  7. 米飯類が、玄米、雑穀および麦飯の少なくともいずれかを含む米飯類、炒飯、ピラフ、ガーリックライス並びにバターライスからなる群から選択されるいずれかである請求項1~6のいずれかに記載の米飯類用保形剤。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の米飯用保形剤を米飯類に添加することを含むことを特徴とする米飯類の保形方法。
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