JP7150125B2 - 透明導電層、透明導電性シート、タッチセンサ、調光素子、光電変換素子、熱線制御部材、アンテナ、電磁波シールド部材および画像表示装置 - Google Patents

透明導電層、透明導電性シート、タッチセンサ、調光素子、光電変換素子、熱線制御部材、アンテナ、電磁波シールド部材および画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、透明導電層、透明導電性シート、タッチセンサ、調光素子、光電変換素子、熱線制御部材、アンテナ、電磁波シールド部材および画像表示装置に関する。
従来、結晶質の透明導電層を備える透明導電性シートが知られている。
例えば、複数の結晶粒を有する光透過性導電層を備える光透過性導電フィルムが提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の光透過性導電層には、上記した複数の結晶粒を仕切る粒界が、光透過性導電層の上面から下面に至る粒界が存在する。
また、特許文献1の光透過性導電層は、エッチングによって、配線パターンに形成される。
特開2018-41059号公報
光透過性導電層は、配線パターン形成や意匠性等の理由により、エッチングされる場合があり、近年、エッチング工程の生産性向上のため、光透過性導電層には、高いエッチング速度が求められる。しかし、特許文献1に記載の光透過性導電層は、上記した要求を満足できないという不具合がある。
本発明は、エッチング速度が高い透明導電層、透明導電性シート、タッチセンサ、調光素子、光電変換素子、熱線制御部材、アンテナ、電磁波シールド部材および画像表示装置を提供する。
本発明(1)は、外部に露出する第1主面、および、前記第1主面と厚み方向に対向する第2主面を備え、前記厚み方向に直交する面方向に延びる単一の層であり、断面視における2つの端縁がいずれも前記第1主面に開放され、両端縁の間の中間領域が第2主面に接触しない粒界と、前記粒界に仕切られ、前記第1主面のみに面する第1結晶粒とを有する、透明導電層を含む。
この透明導電層では、第1主面にエッチング液が接触すると、エッチング液が2つの端縁から粒界に浸入し易く、そのため、この粒界に仕切られる第1結晶粒が容易に剥離し易い。その結果、透明導電層のエッチング速度が高い。
本発明(2)は、前記第1主面の一端縁および前記第2主面の一端縁を連結する側面に開放される第2粒界をさらに有する、(1)に記載の透明導電層を含む。
この透明導電層では、側面にエッチング液が接触すると、エッチング液が第2粒界に浸入し易く、そのため、第2粒界に仕切られる結晶粒が容易に剥離し易い。その結果、透明導電層のエッチング速度がより一層高い。
本発明(3)は、前記透明導電層の材料が、スズ含有酸化物である、(1)または(2)に記載の透明導電層を含む。
この透明導電層の材料は、スズ含有酸化物であるので、透明性および電気伝導性に優れる。
本発明(4)は、(1)~(3)のいずれか一項に記載の透明導電層と、前記透明導電層の前記第2主面側に位置する基材シートとを備える、透明導電性シートを含む。
本発明(5)は、(1)~(3)のいずれか一項に記載の透明導電層を備える、タッチセンサを含む。
本発明(6)は、(1)~(3)のいずれか一項に記載の透明導電層を備える、調光素子を含む。
本発明(7)は、(1)~(3)のいずれか一項に記載の透明導電層を備える、光電変換素子を含む。
本発明(8)は、(1)~(3)のいずれか一項に記載の透明導電層を備える、熱線制御部材を含む。
本発明(9)は、(1)~(3)のいずれか一項に記載の透明導電層を備える、アンテナを含む。
本発明(10)は、(1)~(3)のいずれか一項に記載の透明導電層を備える、電磁波シールド部材を含む。
本発明(11)は、(1)~(3)のいずれか一項に記載の透明導電層を備える、画像表示装置を含む。
本発明の透明導電性シート、タッチセンサ、調光素子、光電変換素子、熱線制御部材、アンテナ、電磁波シールド部材および画像表示装置に備えられる透明導電層は、エッチング速度が高い。
図1A~図1Cは、本発明の透明導電性シートの一実施形態の製造方法を説明する工程断面図であり、図1Aが、基材シートを準備する工程、図1Bが、非晶質透明導電層を形成する工程、図1Cが、結晶質の透明導電層を形成する工程である。 図2は、図1Cに示す透明導電性シートにおける透明導電層の一端部の拡大断面図である。 図3は、図1Bに示す非晶質透明導電層を形成する工程で用いられるスパッタ装置の概略図である。 図4は、本発明の透明導電層の変形例(2つの第3粒界によって第4結晶粒が仕切られる変形例)の断面図である。 図5は、本発明の透明導電層の変形例(第1主面、第2主面、側面のいずれにも面さない第5結晶粒を含む変形例)の断面図である。 図6は、本発明の透明導電層の変形例(第1粒界が分岐点を含まない変形例)の断面図である。 図7は、本発明の透明導電性シートの変形例(機能層を備える変形例)の断面図である。 図8は、比較例1および2の透明導電性シートにおいて、第1結晶粒を備えない透明導電層の断面図である。
本発明の透明導電性シートの一実施形態を図1A~図3を参照して説明する。なお、図2において、複数の結晶粒4(後述)を明確に示し、また、第1粒界7(後述)~第3粒界9(後述)と、引出線とを区別するために、複数の結晶粒4を濃度が互いに異なるグレーで描画している。
図1Cに示すように、この透明導電性シート1は、所定厚みを有し、厚み方向に直交する面方向に延びるシート形状を有する。この透明導電性シート1は、基材シート2と、透明導電層3とを厚み方向一方側に向かって順に備える。
基材シート2は、透明導電性シート1の機械強度を確保するための透明基材である。基材シート2は、面方向に延びる。基材シート2は、基材第1主面21および基材第2主面22を有する。基材第1主面21は、平坦面である。基材第2主面22は、基材第1主面21に対して厚み方向他方側に間隔を隔てて対向配置される。なお、基材シート2は、透明導電層3の第2主面6(後述)側に位置する。基材第2主面22は、基材第1主面21に平行する。
なお、平坦面とは、基材シート2の基材第1主面21と基材第2主面22とが略平行の平面であることを問わない。例えば、観察できない程度の微細な凹凸、波打ちは、許容される。
基材シート2の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂、例えば、ポリメタクリレートなどの(メタ)アクリル樹脂(アクリル樹脂および/またはメタクリル樹脂)、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマーなどのオレフィン樹脂、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリアリレート樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ノルボルネン樹脂などが挙げられる。透明性および耐透湿性の観点から、好ましくは、ポリエステル樹脂、より好ましくは、PETが挙げられる。基材シート2の厚みは、例えば、10μm以上であり、また、例えば、100μm以下である。
透明導電層3は、基材シート2の厚み方向一方側に配置されている。具体的には、透明導電層3は、基材シート2の基材第1主面21の全面に接触している。透明導電層3は、所定厚みを有し、面方向に延びる単一の層である。具体的には、透明導電層3は、厚み方向に積層される複数の層ではない。より詳しくは、面方向に沿って仕切られる複数の透明導電層であって、基材シート2の基材第1主面21に平行な境界を含む複数の透明導電層は、本発明の透明導電層ではない。
透明導電層3は、第1主面5、第2主面6および側面55(図2参照)を備える。
第1主面5は、厚み方向一方側(外部)に露出する。つまり、第1主面5は、大気に曝される。第1主面5は、平坦面である。
第2主面6は、第1主面5の厚み方向他方側に間隔を隔てて対向配置される。第2主面6は、第1主面5に平行な平坦面である。第2主面6は、基材第1主面21に接触する。
なお、平坦面とは、第1主面5と第2主面6とが略平行の平面であることを問わない。
例えば、観察できない程度の微細な凹凸、波打ちは、許容される。
図2に示すように、側面55は、第1主面5の周端縁および第2主面6の周端縁を連結する。断面視において、側面55は、第1主面5の一端縁および第2主面6の一端縁を連結する一側面56と、第1主面5の他端縁および第2主面6の他端縁を連結する他側面(図示せず)とを有する。
この透明導電層3は、結晶質である。具体的には、透明導電層3は、面方向で、非晶質な領域を含まず、結晶質な領域のみを含む。なお、非晶質な領域を含む透明導電層3は、例えば、透明導電層3の面方向の結晶粒をTEMで観察することにより、同定される。
また、透明導電層3が結晶質である場合には、例えば、透明導電層3を、20℃、5質量%の塩酸水溶液に15分間浸漬した後、水洗および乾燥し、第1主面5において15mm程度の間の二端子間抵抗を測定し、二端子間抵抗が10kΩ以下である。一方、上記した二端子間抵抗が10kΩ超過であれば、透明導電層3は、非晶質である。
透明導電層3は、複数の結晶粒4を有する。結晶粒4は、グレインと称されることもある。結晶粒4は、粒界の一例としての第1粒界7に仕切られる第1結晶粒31を含む。
第1結晶粒31は、第2主面6および側面55に面さず、第1主面5に面する。つまり、第1結晶粒31は、第1主面5のみに面する。
第1粒界7は、2つの端縁23を含む。また、2つの端縁23は、いずれも第1主面5に開放される。第1粒界7において、両端縁23の間の中間領域25は、第2主面6および側面55に接触しない。第1粒界7は、断面視において、厚み方向一方側に向かって開放される略U字形状を有する。また、第1粒界7は、一端縁23から厚み方向他方側に向かって進み、厚み方向途中部において、幅方向(厚み方向に直交する方向の一例)に進み、その後、厚み方向一方面側に向かって、他端縁23に戻る経路を有する。なお、第1粒界7は、一端縁23から厚み方向他方側に向かって進み、厚み方向途中部において、折り返した後、厚み方向一方面側に向かって、他端縁23に戻る経路を有してもよい。
また、図示しないが、第1結晶粒31は、透明導電層3に複数設けられていてもよい。この場合には、互いに隣り合う第1結晶粒31のそれぞれの一端縁23が共通してもよい。
また、この実施形態では、第1粒界7の中間領域25は、第1分岐点26および第2分岐点27を含む。
第1分岐点26を起点として、第1粒界7から第2粒界8が分岐する。また、第2粒界8は、一端縁が中間領域25に含まれ、他端縁が一側面56(側面55)に開放される。
そして、第2粒界8と、第1粒界7において一端縁23から中間領域25の途中部に至る部分とによって、第2結晶粒32が仕切られる。
第2結晶粒32は、第2主面6に面さず、第1主面5および一側面56に面する。つまり、第2結晶粒32は、第1主面5および一側面56のみに面する。
また、第2分岐点27を起点として、第1粒界7から第3粒界9が分岐する。第3粒界9は、一端縁が中間領域25に含まれ、他端縁が第2主面6に開放される。そして、第3粒界9と、第1粒界7の中間領域25と、第2粒界8とによって、第3結晶粒33が仕切られる。
第3結晶粒33は、第1主面5に面さず、第2主面6および一側面56に面する。つまり、第3結晶粒33は、第2主面6および一側面56のみに面する。
また、第1主面5と第2主面6との両方に面する第4結晶粒44を透明導電層3が含むことができる。
透明導電層3は、第1結晶粒31を含有する結晶質層であればよく、第1結晶粒31と、第2結晶粒32、第3結晶粒33、第4結晶粒44等の他の結晶粒との存在比は任意である。
透明導電層3の材料は、特に限定されない。透明導電層3の材料としては、例えば、In、Sn、Zn、Ga、Sb、Nb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、Wからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む金属酸化物が挙げられる。具体的には、好ましくは、インジウム亜鉛複合酸化物(IZO)、インジウムガリウム亜鉛複合酸化物(IGZO)、インジウムガリウム複合酸化物(IGO)、インジウムスズ複合酸化物(ITO)、アンチモンスズ複合酸化物(ATO)などの金属酸化物が挙げられ、好ましくは、インジウムスズ複合酸化物(ITO)、アンチモンスズ複合酸化物(ATO)などのスズ含有酸化物などが挙げられる。透明導電層3の材料がスズ含有酸化物であれば、透明性および電気伝導性に優れる。
透明導電層3(スズ含有酸化物)における酸化スズ(SnO)の含有量は、特に限定されず、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、3質量%以上、より好ましくは、6質量%以上であり、また、例えば、50質量%未満、好ましくは、25質量%以下、より好ましくは、15質量%以下である。
透明導電層3の厚みは、例えば、10nm以上、好ましくは、30nm以上、より好ましくは、70nm以上、さらに好ましくは、100nm以上、とりわけ好ましくは、120nm以上、最も好ましくは、140nm以上であり、また、例えば、300nm以下、好ましくは、200nm以下である。透明導電層3の厚みの求め方は、後の実施例で詳述する。
透明導電層3の厚みに対する、断面視における2つの端縁23間の長さ(第1結晶粒31が複数である場合には、長さの平均)の比は、例えば、0.1以上、好ましくは、0.25以上であり、また、例えば、20以下、好ましくは、10以下、より好ましくは、5以下、さらに好ましくは、3以下である。上記した比が上記した下限を上回り、また、上記した上限を下回れば、透明導電層3のエッチング速度を高めることができる。
複数の結晶粒4における最大結晶粒径は、特に限定されず、例えば、500nm以下、好ましくは、400nm以下、より好ましくは、350nm以下、さらに好ましくは、300nm以下、とりわけ好ましくは、250nm以下、もっとも好ましくは、220nm以下であり、また、例えば、1nm以上、好ましくは、10nm以上である。複数の結晶粒4における最大結晶粒径が上記した上限以下であれば、透明導電層3の第1主面5における単位面積における第1粒界7の量を高めることができ、そのため、エッチング速度を高めることができる。複数の結晶粒4における最大結晶粒径の求め方は、後の実施例で詳述する。
透明導電層3の表面抵抗は、例えば、200Ω/□以下、好ましくは、50Ω/□以下、より好ましくは、30Ω/□以下、さらに好ましくは、20Ω/□以下、とりわけ好ましくは、15Ω/□以下であり、また、例えば、0Ω/□超過である。
透明導電層3の全光線透過率は、例えば、50%以上、好ましくは、75%以上、より好ましくは、80%以上、さらに好ましくは、83%以上、とりわけ好ましくは、90%以上であり、また、例えば、100%以下である。
次に、この透明導電性シート1の製造方法を説明する。
この方法では、例えば、ロール-トゥ-ロール方式で基材シート2を搬送しながら、透明導電層3を形成する。
図1Aに示すように、具体的には、まず、基材シート2を準備する。
図1Cに示すように、次いで、透明導電層3を、基材シート2の基材第1主面21に形成する。透明導電層3は、例えば、スパッタリングなどの乾式法、例えば、めっきなどの湿式法により形成される。好ましくは、透明導電層3を、乾式法、より好ましくは、スパッタリングにより形成する。
透明導電層3の製造方法は、特に限定されない。例えば、冷却装置(図示せず)を備える成膜ロール40を備えるスパッタ装置30(図3参照)を用いて、図1Bに示す非晶質透明導電層28を形成し、その後、非晶質透明導電層28を加熱する。
図3に示すように、このようなスパッタ装置30は、繰出部35と、スパッタ部36と、巻取部37とを、基材シート2の搬送方向上流側から下流側に向かって、この順で備える。
繰出部35は、繰出ロール38を備える。
スパッタ部36は、成膜ロール40と、複数のターゲット41~42とを備える。
成膜ロール40は、成膜ロール40を冷却するように構成される図示しない冷却装置を備える。
複数のターゲット41~42は、第1ターゲット41と、第2ターゲット42とからなる。第1ターゲット41~第2ターゲット42は、成膜ロール40の周方向に沿って、順に配置されている。
ターゲット41~42の材料としては、上記した透明導電層3と同様の材料が挙げられる。
複数のターゲット41~42のそれぞれは、複数の成膜室51~52のそれぞれに収容されている。
複数の成膜室51~52は、第1成膜室51、および、第2成膜室52からなる。第1成膜室51~第2成膜室52は、周方向に沿って、互いに隣接配置されている。
複数の成膜室51~52のそれぞれには、複数のガス供給機61~62のそれぞれが設けられている。複数のガス供給機61~62は、複数のターゲット41~42にそれぞれ対応する。複数のガス供給機61~62は、第1ガス供給機61、および、第2ガス供給機62からなる。複数のガス供給機61~62のそれぞれは、スパッタガスを、複数の成膜室51~52のそれぞれに供給可能である。
具体的には、複数のガス供給機61~62のそれぞれは、不活性ガス供給機61A~62Aのそれぞれと、酸素ガス供給機61B~62Bのそれぞれとを備える。
不活性ガス供給機61A~62Aは、第1不活性ガス供給機61Aと、第2不活性ガス供給機62Aとからなる。第1不活性ガス供給機61A~第2不活性ガス供給機62Aは、不活性ガスを、複数の成膜室51~52のそれぞれに供給可能である。
酸素ガス供給機61B~62Bは、第1酸素ガス供給機61Bと、第2酸素ガス供給機62Bとからなる。第1酸素ガス供給機61B~第2酸素ガス供給機62Bは、酸素ガスを、複数の成膜室51~52のそれぞれに供給可能である。
また、複数の成膜室51~52のそれぞれには、複数の成膜室51~52のそれぞれを減圧可能なポンプ50が設けられている。
巻取部37は、巻取ロール39を備える。
このスパッタ装置30を用いて、非晶質透明導電層28を基材シート2の基材第1主面21に形成(スパッタリング)するには、まず、基材シート2を、繰出ロール38、成膜ロール40および巻取ロール39に掛け渡す。
また、冷却装置を駆動して、成膜ロール40(の表面)を冷却する。成膜ロール40の温度(表面温度)は、例えば、10.0℃以下、好ましくは、0.0℃以下、より好ましくは、-2.5℃以下、さらに好ましくは、-5.0℃以下、さらに好ましくは、-7.0℃以下であり、また、例えば、-50℃以上、好ましくは、-20℃以上、さらに好ましくは、-10℃以上である。成膜ロール40の温度が上記した上限以下であれば、基材シート2を十分に冷却でき、透明導電層3に第1粒界7を形成することができる。詳しくは、透明導電層3の成膜時に過度の熱量を加えないことにより、結晶質に転化する際、結晶粒4が厚み方向、および、面方向に過度に成長することを抑制できる。そのため、透明導電層3に第1粒界7が形成される。
一方、成膜ロール40の温度が上記した下限以上であれば、非晶質の透明導電層から結晶性の透明導電層に転化することが可能な非晶質透明導電層28を形成することができる。
また、複数のポンプ50を駆動して、第1成膜室51~第2成膜室52を真空にするともに、第1ガス供給機61~第2ガス供給機62のそれぞれから、第1成膜室51~第2成膜室52のそれぞれに、スパッタガスを供給する。
スパッタガスとしては、例えば、Arなどの不活性ガスが挙げられ、好ましくは、不活性ガスと、酸素などの反応性気体を混合した反応性ガスが挙げられる。反応性ガスであれば、透明導電層3の結晶粒成長を制御することができる。反応性ガスは、好ましくは、不活性ガスと、酸素ガスとの混合ガスである。
不活性ガスの流量(mL/分)に対する酸素ガスの流量(mL/分)の比(酸素ガス流量/不活性ガス流量)は、例えば、0.0001以上、好ましくは、0.001以上であり、また、例えば、0.5未満、好ましくは、0.1以下、より好ましくは、0.03未満、さらに好ましくは、0.02以下、とりわけ好ましくは、0.01以下である。上記した比が上記した上限以下であれば、好適な抵抗特性を有する透明導電層3が得られる。
複数のガス供給機61~62から供給されるスパッタガスにおいて、不活性ガスの流量(mL/分)に対する酸素ガスの流量(mL/分)の比(酸素ガス流量/不活性ガス流量)は、同一または相異なる。好ましくは、複数のガス供給機61~62から供給される酸素ガスにおける酸素流量比が、相異なる。
詳しくは、第1ガス供給機61から供給される酸素ガス流量の比R1は、第2ガス供給機62から供給される酸素ガス流量の比R2より、高い。具体的には、R1/R2は、例えば、1.5以上、好ましくは、2以上、より好ましくは、3以上、さらに好ましくは、4以上であり、また、例えば、20以下である。
R1がR2より高ければ、透明導電層3の第2主面6側の領域の酸素含有量が高くなり、該領域の結晶成長を促進でき、第1主面5側から成長する結晶粒4と、第2主面6側から成長する結晶粒4とが独立して形成されやすい。そのため、透明導電層3に第1粒界7をより確実に形成できる。
続いて、巻取ロール39を駆動することにより、繰出ロール38から基材シート2を繰り出す。基材シート2は、成膜ロール40の表面に接触しながら、第1ターゲット41および第2ターゲット42に対して移動する。この際、基材シート2は、成膜ロール40の表面との接触によって、冷却される。本願では、基材シート2の冷却温度は、成膜ロール40の表面温度と実質的に同一であるとする。
また、第1ターゲット41~第2ターゲット42のそれぞれの近傍において、スパッタガスをイオン化させて、イオン化ガスを生成する。続いて、イオン化ガスが、第1ターゲット41~第2ターゲット42のそれぞれに衝突し、第1ターゲット41~第2ターゲット42のそれぞれのターゲット材料が叩き出され、これらが、基材シート2に順に付着する。
基材シート2の基材第1主面21に、好ましくは、上記した温度に冷却された基材シート2の基材第1主面21に、第1ターゲット41のターゲット材料が付着し、次いで、第2ターゲット42のターゲット材料が付着する。つまり、基材シート2の基材第1主面21に、第1ターゲット41~第2ターゲット42のターゲット材料が順に堆積する。
これによって、非晶質透明導電層28が、基材第1主面21に形成される。これによって、基材シート2および非晶質透明導電層28を備える非晶質透明導電性シート29が得られる。
なお、非晶質透明導電層28は、図1Bの拡大図で示すように、第1ターゲット41のターゲット材料からなる第1領域71、および、第2ターゲット42のターゲット材料からなる第2領域72を、厚み方向一方側に向かって順に含む。
なお、図1Bの拡大図では、互いに隣接する第1領域71~第2領域72の相対位置を明確に示すために、それらの境界を示しているが、この非晶質透明導電層28では、境界は、明確に観察されなくてもよい。
次いで、非晶質透明導電層28を結晶化して、結晶性の透明導電層3を形成する。
非晶質透明導電層28を結晶化するには、例えば、非晶質透明導電層28を加熱する。
加熱条件は、特に限定されない。加熱温度が、例えば、200℃未満、好ましくは、180℃以下、より好ましくは、170℃以下、さらに好ましくは、165℃以下である。加熱時間は、例えば、1分間以上、好ましくは、3分間以上、より好ましくは、5分間以上であり、また、例えば、5時間以下、好ましくは、3時間以下、より好ましくは、2時間以下である。また、加熱は、例えば、大気雰囲気下で、実施される。
これにより、非晶質透明導電層28が、複数の結晶粒4を有する透明導電層3に転化する。
これにより、基材シート2と、透明導電層3とを備える透明導電性シート1を得る。
そして、この透明導電性シート1は、エッチング(具体的には、エッチング液を用いるウェットエッチング)によって、適宜のパターン、具体的には、電極パターンなどに形成される。その後、パターン化された透明導電層3を備える透明導電性シート1は、タッチセンサ、電磁波シールド、調光素子(PDLCやSPD等の電圧駆動型調光素子やエレクトロクロクロミック(EC)等の電流駆動型調光素子)、光電変換素子(有機薄膜太陽電池や色素増感太陽電池に代表される太陽電池など)、熱線制御部材(近赤外反射および/または吸収部材部材や遠赤外反射および/または吸収部材)、アンテナ部材(光透過性アンテナ)、画像表示装置などに用いられる。
(一実施形態の作用効果)
この透明導電層3では、第1主面5にエッチング液が接触すると、エッチング液が2つの端縁23から第1粒界7に浸入し易く、そのため、この第1粒界7に仕切られる第1結晶粒31が容易にエッチングされ易い。具体的には、第1結晶粒31を仕切る第1粒界7の両端縁23がいずれも第1主面5に面するため、エッチング液が第1粒界7に浸入すると、両端縁23からのエッチング液が、中間領域25で合流する。第1結晶粒31は、例えば、第2主面6に面する第3結晶粒33に支持されず、透明導電層3から容易にエッチング(欠落・脱落を含む)され易い。その結果、この透明導電性シート1では、透明導電層3のエッチング速度が高い。
また、この透明導電層3では、一側面56にエッチング液が接触すると、エッチング液が第2粒界8に浸入し易い。そのため、第2粒界8に仕切られる第2結晶粒32が容易に剥離し易い。その結果、この透明導電性シート1では、透明導電層3のエッチング速度がより一層高い。
(変形例)
以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例は、特記する以外、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、一実施形態およびその変形例を適宜組み合わせることができる。
上記したスパッタ装置30では、複数のターゲット41~42の数、複数の成膜室51~52の数、および、複数のガス供給機61~62の数が、いずれも2であったが、例えば、3以上であってもよい。例えば、上記の数が3である場合には、非晶質透明導電層28を形成する工程において、第1ガス供給機61から供給される、不活性ガスの流量に対する酸素ガスの流量の比を、第2ガス供給機62から供給される、不活性ガスの流量に対する酸素ガスの流量の比より高くし、さらに、第2ガス供給機62から供給される、不活性ガスの流量に対する酸素ガスの流量の比を、第3ガス供給機63から供給される、不活性ガスの流量に対する酸素ガスの流量の比より高くする。上記の数が複数である場合において、いずれの、隣り合うガス供給機においても、一のガス供給機から供給される、不活性ガスの流量に対する酸素ガスの流量の比を、一のガス供給機の下流側に隣接する他のガス供給機から供給される、不活性ガスの流量に対する酸素ガスの流量の比より、高くする。
この方法であれば、透明導電層3の第2主面6側の領域の酸素含有量が高くなるため、該領域の結晶成長を促進でき、第1主面5側から成長する結晶粒4と、第2主面6側から成長する結晶粒4とが独立して形成されやすい。そのため、透明導電層3に第1粒界7をより確実に形成できる。
また、図4に示すように、他端縁が第2主面6に開放する2つの第3粒界9と、第1粒界7の中間領域25とによって仕切られる第4結晶粒34とを透明導電層3が備えることもできる。中間領域25は、2つの第2分岐点27を含む。
第4結晶粒34は、一側面56および第1主面5に面さず、第2主面6のみに面する。
さらに、図5に示すように、第1主面5、第2主面6、側面55のいずれにも面さない第5結晶粒57を含むことができる。
図6に示すように、透明導電層3は、上記した第3結晶粒33および第4結晶粒34(図2参照)を有さず、つまり、第2主面6に面しない結晶粒4のみ、すなわち、第1結晶粒31のみを有する。この場合には、中間領域25は、第1分岐点26および第2分岐点27(図2参照)を含まない。
好ましくは、一実施形態のように、中間領域25が第2分岐点27を含み、透明導電層3が、第3粒界9を含む。これによって、エッチング液が第2分岐点27から第3粒界9に浸入し、第2主面6に至ると、第3結晶粒33の欠落が促進される。そのため、エッチング速度をより一層高くできる。
図7に示すように、透明導電性シート1は、基材シート2および透明導電層3の間に位置する機能層19をさらに備えることができる。機能層19は、第2主面6および基材第1主面21に接触する。機能層19としては、例えば、アンチブロッキング層、光学調整層、ハードコート層、剥離機能層などが挙げられる。機能層19は、単層または複層である。機能層19は、構成材料として、無機材料、有機材料、有機材料と無機材料の複合材料の、いずれも適用することができる。
図示しないが、基材シート2と透明導電層3の間に機能層19として剥離機能層を備えた透明導電性シート1から、透明導電層3を剥離しても良い。剥離された透明導電層3は、例えば、タッチセンサを構成する他の部材に転写及び貼り合せすることで用いることができる。
スパッタ装置30において、成膜ロール40に代えて、図示しないが、面方向に延びる平坦な成膜板を用いることもできる。複数のターゲット41~42は、成膜板と間隔を隔てて、並列配置される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
実施例1
まず、PETフィルムロール(三菱樹脂社製、厚み50μm)を用意した。次いで、PETフィルムロールの上面に、アクリル樹脂からなる紫外線硬化性樹脂を塗布し、紫外線照射により硬化させて、硬化樹脂層からなり、厚みが2μmである機能層を形成した。これにより、透明基材と、機能層とを備える基材シート2を得た。
その後、基材シート2の機能層面に、スパッタリングにより、厚み155nmの透明導電層3を形成した。
詳しくは、まず、酸化スズ濃度が10質量%であるITOからなる第1ターゲット41と、酸化スズ濃度が3質量%であるITOからなる第2ターゲット42とを備えるスパッタ装置30を準備し、基材シート2を、スパッタ装置30の繰出ロール38、成膜ロール40および巻取ロール39に掛け渡した。
続いて、冷却装置を駆動して、成膜ロール40の表面温度を、-8℃に冷却した。
また、複数のポンプ50を駆動して、第1成膜室51~第2成膜室52のそれぞれを0.4Paに真空(減圧雰囲気)にするともに、第1ガス供給機61~第2ガス供給機62のそれぞれから、第1成膜室51~第2成膜室52のそれぞれに、表1に記載の流量比(酸素ガス流量/アルゴンガス流量)で反応性ガスを供給した。
また、巻取ロール39の駆動によって、繰出ロール38から基材シート2を繰り出した。
そして、第1成膜室51~第2成膜室52のそれぞれでスパッタリングを実施した。
これにより、第1領域71~第2領域72を有する非晶質透明導電層28を、基材シート2の基材第1主面21に形成した。これにより、基材シート2と、非晶質透明導電層28とを備える非晶質透明導電性シート29を得た。
その後、非晶質透明導電性シート29を、大気雰囲気下で、165℃、120分加熱して、透明導電層3(非晶質透明導電層28)を結晶化した。これにより、基材シート2および透明導電層3を備える透明導電性シート1を製造した。
比較例1~比較例2
表1の記載に従って、成膜条件と透明導電層3の厚みとを変更した以外は、実施例1と同様に処理した。
<評価>
実施例および各比較例の透明導電層3について、下記の項目を評価した。それらの結果を表1に示す。
[透明導電層の厚み]
透明導電層3の厚みを、透過型電子顕微鏡(日立製作所製、装置名「HF-2000」)を用いた断面観察により、求めた。
[結晶粒の断面観察]
FIBマイクロサンプリング法により、実施例1および比較例1~2の透明導電性シート1を断面調整した後、それぞれの透明導電層3の断面をFE-TEM観察を実施し、第2粒界8の有無を観察した。なお、倍率を、いずれかの結晶粒4が観察できるように、設定した。
装置および測定条件は以下のとおりである。
FIB装置; Hitachi製 FB2200、 加速電圧: 10kV
FE-TEM 装置; JEOL製 JEM-2800、加速電圧: 200kV
その結果、実施例1では、第1結晶粒31が観察された。他にも、第2結晶粒32と、第3結晶粒33と、第4結晶粒44とが観察された。
一方、比較例1および比較例2では、第1結晶粒31が観察されず、一方、第4結晶粒44のみが観察された。
[第1主面における結晶粒の最大結晶粒径]
表面FE-SEMにより、透明導電層3の表面を、第1主面5側から面方向に観察し、の第1主面5における結晶粒4の最大結晶粒径を求めた。
SEM装置:Hitachi High-Technologies製、走査電子顕微鏡SU8020
加速電圧:0.8kV
[透明導電層のエッチング速度]
実施例、各比較例の透明導電性シート1を、濃度7質量%、35℃の塩酸に浸漬した後、水洗・乾燥し、15mm間の端子間抵抗をテスタにて測定した(テスタでの測定周期は15秒毎とした)。本明細書においては、塩酸への浸漬・水洗・乾燥後に、15mm間の端子間抵抗が50kΩを超える、若しくは、絶縁になった時間を、透明導電層3のエッチングが完了した時間とし、その時間を透明導電層3の総厚で割ることで透明導電層3 1nmエッチングするのに要する時間(エッチングレート(秒/nm))を求め、以下の基準で評価を実施した。本評価により、透明導電層3の厚みに依存せず、透明導電層3のエッチング速度を判定できる。
○:単位厚み当たりのエッチング時間が、15未満(秒/nm)であった。

×:単位厚み当たりのエッチング時間が、15以上(秒/nm)であった。
Figure 0007150125000001
なお、上記発明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、後記請求の範囲に含まれる。
透明導電層は、例えば、透明導電性シート、タッチセンサ、調光素子、光電変換素子、熱線制御部材、アンテナ、電磁波シールド部材および画像表示装置に用いられる。
1 透明導電性シート
2 基材シート
3 透明導電層
4 結晶粒
5 第1主面
6 第2主面
8 第2粒界
23 端縁
25 中間領域
31 第1結晶粒
55 側面
56 一側面

Claims (11)

  1. 外部に露出する第1主面、および、前記第1主面と厚み方向に対向する第2主面を備え、
    前記厚み方向に直交する面方向に延びる単一の層であり、
    断面視における2つの端縁がいずれも前記第1主面に開放され、両端縁の間の中間領域が第2主面に接触しない粒界と、
    前記粒界に仕切られ、前記第1主面のみに面する第1結晶粒と、
    前記第1主面と前記第2主面との両方に面する第4結晶粒と
    を有し、
    非晶質な領域を含まないことを特徴とする、透明導電層。
  2. 前記第1主面の端縁および前記第2主面の端縁を連結する側面に開放される第2粒界をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の透明導電層。
  3. 前記透明導電層の材料が、スズ含有酸化物であることを特徴とする、請求項1または2に記載の透明導電層。
  4. 請求項1または2に記載の透明導電層と、
    前記透明導電層の前記第2主面側に位置する基材シートと
    を備えることを特徴とする、透明導電性シート。
  5. 請求項1または2に記載の透明導電層を備えることを特徴とする、タッチセンサ。
  6. 請求項1または2に記載の透明導電層を備えることを特徴とする、調光素子。
  7. 請求項1または2に記載の透明導電層を備えることを特徴とする、光電変換素子。
  8. 請求項1または2に記載の透明導電層を備えることを特徴とする、熱線制御部材。
  9. 請求項1または2に記載の透明導電層を備えることを特徴とする、アンテナ。
  10. 請求項1または2に記載の透明導電層を備えることを特徴とする、電磁波シールド部材。
  11. 請求項1または2に記載の透明導電層を備えることを特徴とする、画像表示装置。
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